(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
粒子径が10nm以下の球形シリカ粒子が凝集され表面が凹凸形状かつ粒子径が1μm以上かつ5μm以下の球形シリカ凝集体を粉砕または破砕してなる低屈折率かつ高光透過性を有する不均一形状の凝集体片と、バインダー成分と、分散媒とを含有してなり、
前記分散媒と前記凝集体片とからなる分散液において、前記凝集体片の含有率が20質量%以上40質量%以下であることを特徴とする高透過拡散膜用塗料。
前記球形シリカ凝集体は、多孔質かつ中空の球形シリカ凝集体、多孔質かつ中実の球形シリカ凝集体、のいずれか1種からなることを特徴とする請求項1記載の高透過拡散膜用塗料。
前記バインダー成分は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ケイ素含有無機有機ハイブリッド構造体、の群から選択される1種からなることを特徴とする請求項1または2記載の高透過拡散膜用塗料。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の高透過拡散膜用塗料及び高透過拡散膜を実施するための形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
【0014】
[高透過拡散膜用塗料]
本実施形態の高透過拡散膜用塗料は、シリカ粒子が凝集され表面が凹凸形状かつ粒子径が1μm以上かつ5μm以下の凝集体を粉砕または破砕してなる不均一形状の凝集体片と、バインダー成分とを含有してなる塗料である。
ここで、この凝集体としては、多孔質かつ中空の球形シリカ凝集体、多孔質かつ中実の球形シリカ凝集体、のいずれか1種からなることが好ましい。
【0015】
図1は、本実施形態の凝集体及び凝集体片の一例を示す模式図であり、図において、1は球形シリカ凝集体であり、例えば、粒子径が10nm以下の球形シリカ2が多数、球形に凝集して多孔質状となっており、かつ内部には中空3が形成されている。
この球形シリカ凝集体1の2次粒子径は、1μm以上かつ5μm以下が好ましく、より好ましくは2μm以上かつ3μm以下である。
【0016】
この2次粒子径を1μm以上かつ5μm以下とした理由は、この凝集体1を粉砕または破砕により複数の凝集体片に分割した場合に、得られた凝集体片の高い光透過性及び高い光拡散性を両立させることができる範囲だからである。
ここで、2次粒子径が1μm未満の場合、複数の凝集体片に分割した場合に、得られた凝集体片の粒子径がサブミクロンあるいはナノメートルの大きさとなり、光透過性は確保されるものの光拡散性が十分に得られなくなり、ヘーズ値も低下するので好ましくなく、一方、2次粒子径が5μmを超えると、得られた凝集体片の粒子径が5μm程度あるいはそれ以上のミクロンオーダーとなってしまい、光透過性が低下し、光透明性が得られなくなるので、好ましくない。
【0017】
この球形シリカ凝集体1の表面の凹凸形状の評価は、例えば、細孔径、実測密度/理論密度、等の数値により評価することができる。
例えば、細孔径が1nm以上かつ10nm以下であれば、光散乱性が優れていると評価することができる。
【0018】
この球形シリカ凝集体1は、ボールミルやジェットミル等の粉砕手段や破砕機等の破砕手段を用いて粉砕または破砕することにより、様々な外形の凝集体片に分割され、
図1(b)に示す不均一形状の凝集体片11〜16となっている。
この凝集体片11〜16は、外形形状が互いに異なった不均一形状であるから、外部からの光を効果的に散乱させることができる。したがって、高い光拡散性を有している。
また、内部に中空3を有する球形シリカ凝集体1を粉砕または破砕して得られた凝集体片11〜16であるから、凝集体片11〜16における空隙部分の占める割合が高く、したがって、低屈折率を維持したものとなっている。これにより、高い光透過性を有したものとなっている。
【0019】
図2は、本実施形態の凝集体及び凝集体片の他の一例を示す模式図であり、図において、21は球形シリカ凝集体であり、例えば、粒子径が10nm以下の球形シリカ2が多数、球形に凝集して多孔質状となっており、かつ内部は密に詰まった中実とされている。
この球形シリカ凝集体21の2次粒子径は、1μm以上かつ5μm以下が好ましく、より好ましくは2μm以上かつ3μm以下である。
【0020】
この2次粒子径を1μm以上かつ5μm以下とした理由は、この凝集体21を粉砕または破砕により複数の凝集体片に分割した場合に、得られた凝集体片の高い光透過性及び高い光拡散性を両立させることができる範囲だからである。
ここで、2次粒子径が1μm未満の場合、複数の凝集体片に分割した場合に、得られた凝集体片の粒子径がサブミクロンあるいはナノメートルの大きさとなり、光透過性は確保されるものの光拡散性が十分に得られなくなり、ヘーズ値も低下するので好ましくなく、一方、2次粒子径が5μmを超えると、得られた凝集体片の粒子径が5μm程度あるいはそれ以上のミクロンオーダーとなってしまい、光透過性が低下し、光透明性が得られなくなるので、好ましくない。
【0021】
この球形シリカ凝集体21においても、上記の球形シリカ凝集体1と同様、表面の凹凸形状の評価は、例えば、細孔径、実測密度/理論密度、等の数値により評価することができる。
例えば、細孔径が1nm以上かつ10nm以下であれば、光散乱性が優れていると評価することができる。
【0022】
この球形シリカ凝集体21においても、上記の球形シリカ凝集体1と同様、ボールミルやジェットミル等の粉砕手段や破砕機等の破砕手段を用いて粉砕または破砕することにより、様々な外形の凝集体片に分割され、
図2(b)に示す不均一形状の凝集体片31〜38となっている。
この凝集体片31〜38においても、上記の凝集体片11〜16と同様、外形形状が互いに異なった不均一形状であるから、外部からの光を効果的に散乱させることができる。したがって、高い光拡散性を有している。
また、中実の球形シリカ凝集体21を粉砕または破砕して得られた凝集体片31〜38であるから、上記の凝集体片11〜16と同様、低屈折率を維持し、高い光透過性を有したものとなっている。
【0023】
バインダー成分としては、可視光線あるいは近赤外線等の所定の波長帯域の光に対して透明性を有するものであればよく、熱可塑性、熱硬化性、可視光線や紫外線や赤外線等による光(電磁波)硬化性、電子線照射による電子線硬化性等の硬化性樹脂、あるいはケイ素含有無機有機ハイブリッド構造体が好適に用いられる。
これらの樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂が挙げられる。これらの樹脂の中でも、光透過性及び光拡散性に優れ、耐熱性及び機械的特性に優れている点で、エポキシ樹脂またはアクリル樹脂が好ましい。
また、ケイ素含有無機有機ハイブリッド構造体としては、アクリル・ポリシロキサンハイブリッド樹脂、エポキシ・ポリシロキサンハイブリッド樹脂、ウレタン・ポリシロキサンハイブリッド樹脂等が挙げられる。
【0024】
このバインダー成分の凝集体片全体量に対する割合は、3質量%以上かつ20質量%以下が好ましい。
ここで、バインダー成分の割合が3質量%未満では、バインダー成分の量が凝集体片全体量に対して少なくなりすぎてしまい、その結果、凝集体片同士の接合が弱くなり、この塗料を塗布して得られた膜の機械的強度が低下し、膜が剥がれる等の不具合が生じる虞があり、一方、バインダー成分の割合が20質量%を超えると、バインダー成分の量が凝集体片全体量に対して多くなりすぎてしまい、その結果、バインダー成分の過多による光拡散性の低下及び光透過性の低下の虞がある。
【0025】
この塗料に含まれる溶媒としては、水、有機溶媒、液状の樹脂モノマー、液状の樹脂オリゴマーの群から選択される1種または2種以上が好適に用いられる。
上記の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、オクタノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類が好適に用いられ、これらの溶媒は、1種のみ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0026】
上記の液状の樹脂モノマーとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等のアクリル系またはメタクリル系のモノマー、エポキシ系モノマー等が好適に用いられる。
また、上記の液状の樹脂オリゴマーとしては、ウレタンアクリレート系オリゴマー、エポキシアクリレート系オリゴマー、アクリレート系オリゴマー等が好適に用いられる。
【0027】
この高透過拡散膜用塗料中の凝集体片の含有率は、1質量%以上かつ70質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上かつ50質量%以下、さらに好ましくは5質量%以上かつ30質量%以下である。
ここで、凝集体片の含有率を1質量%以上かつ70質量%以下と限定した理由は、この範囲が凝集体片が良好な分散状態を取りうる範囲であり、含有率が1質量%未満であると、凝集体片としての効果が低下し、高い光透過性及び高い光拡散性が得られず、また、70質量%を超えると、凝集が激しくなり、塗料としての均一性が低下する。
【0028】
本実施形態の高透過拡散膜用塗料によれば、シリカ粒子が凝集され表面が凹凸形状かつ粒子径が1μm以上かつ5μm以下の凝集体を粉砕または破砕してなる不均一形状の凝集体片と、バインダー成分とを含有したので、光の拡散性及び耐熱性に優れ、しかも低屈折率の凝集体片をバインダー成分中に分散させることで、高い光透過性、高い光拡散性及び耐熱性を有する膜を実現することができる。
【0029】
[高透過拡散膜]
本実施形態の高透過拡散膜は、上記の高透過拡散膜用塗料を基材上に塗布して得られた膜である。
この高透過拡散膜は、上記の高透過拡散膜用塗料を基材上に塗布し、乾燥させることで、得ることができる。
このようにして得られた高透過拡散膜は、バインダー成分中にシリカ粒子が凝集され表面が凹凸形状かつ粒子径が1μm以上かつ5μm以下の凝集体を粉砕または破砕してなる不均一形状の凝集体片を分散した状態である。
【0030】
この高透過拡散膜では、凝集体片の含有率は、1質量%以上かつ80質量%以下が好ましく、より好ましくは10質量%以上かつ80質量%以下、さらに好ましくは10質量%以上かつ50質量%以下である。
ここで、凝集体片の含有率を1質量%以上かつ80質量%以下と限定した理由は、下限値の1質量%は光透過率、屈折率等の光学特性及び機械的強度等の機械的特性の向上が可能となる添加率の最小値であるからであり、一方、上限値の80質量%は樹脂自体の特性(柔軟性、比重)を維持することができる添加率の最大値であるからである。
【0031】
この高透過拡散膜では、凝集体片の形状や大きさ、及び含有率を調整することにより、光透過性、光拡散性、屈折率等の光学特性及び機械的強度等の機械的特性を所望の特性に調整することが可能である。
【0032】
本実施形態の高透過拡散膜によれば、上記の高透過拡散膜用塗料を基材上に塗布して得られた膜であるから、割れが生じる虞も無く、凹凸形状の表面においても均一な厚みとすることができ、面内均一性に優れている。したがって、高い光透過性及び高い光拡散性を保持することができる。
【実施例】
【0033】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0034】
[実施例1]
多孔質状かつ内部に中空が形成された2次粒子径が2μmの球形シリカ凝集体Aを、分散剤を含む純水中にビーズミルを用いて粉砕・分散させ、その後ビーズを分離し、凝集体片を20質量%、分散剤を2質量%含有する分散液を作製した。
次いで、この分散液にバインダー成分としてアクリル樹脂を、凝集体片がアクリル樹脂に対して30質量%となるように添加して均一に混合し、実施例1の塗料を作製した。
【0035】
次いで、この塗料を、バーコート法により、ホウケイ酸ガラスからなるガラス基板(厚み×縦×横:2mm×20mm×50mm)上に膜厚が1.5μmとなるように塗布し、得られた塗膜を、大気中、90℃にて5分エアブローしながら乾燥し、実施例1の膜を得た。
次いで、ヘーズメータ NDH−2000(日本電色工業社製)を用いて、この膜のヘーズ値(Hz)及び全光線透過率(Tt)を測定し、光透過率の波長バラツキを算出した。また、目視により塗布ムラを評価した。
【0036】
ここでは、ヘーズ値(Hz)については、60%以上を「◎」、40%以上かつ60%未満を「○」、20%以上かつ40%未満を「△」、20%未満を「×」とした。
また、全光線透過率(Tt)については、90%以上を「◎」、85%以上かつ90%未満を「○」、80%以上かつ85%未満を「△」、80%未満を「×」とした。
【0037】
また、光透過率の波長バラツキについては、6%以下を「◎」、6%を超えかつ10%以下を「○」、10%を超えかつ20%以下を「△」、20%を超えたものを「×」とした。
また、塗布ムラについては、塗布ムラが認められなかったものを「◎」、塗布ムラが認められたものを「×」とした。
表1に測定結果を示す。
【0038】
[実施例2]
凝集体片の含有率を30質量%とした他は、実施例1に準じて実施例2の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0039】
[実施例3]
凝集体片の含有率を40質量%とした他は、実施例1に準じて実施例3の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0040】
[実施例4]
球形シリカ凝集体Aを、多孔質状かつ中実の2次粒子径が3μmの球形シリカ凝集体Bに代えた他は、実施例1に準じて実施例4の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0041】
[実施例5]
球形シリカ凝集体Aを、多孔質状かつ中実の2次粒子径が3μmの球形シリカ凝集体Bに代え、凝集体片の含有率を30質量%とした他は、実施例1に準じて実施例5の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0042】
[実施例6]
球形シリカ凝集体Aを、多孔質状かつ中実の2次粒子径が3μmの球形シリカ凝集体Bに代え、凝集体片の含有率を40質量%とした他は、実施例1に準じて実施例6の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0043】
[実施例7]
アクリル樹脂をポリエステル樹脂に代え、凝集体片の含有率を30質量%とした他は、実施例1に準じて実施例7の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0044】
[実施例8]
アクリル樹脂をフッ素樹脂に代え、凝集体片の含有率を30質量%とした他は、実施例1に準じて実施例8の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0045】
[比較例1]
凝集体片の含有率を10質量%とした他は、実施例1に準じて比較例1の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0046】
[比較例2]
凝集体片の含有率を50質量%とした他は、実施例1に準じて比較例2の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0047】
[比較例3]
球形シリカ凝集体Aを、多孔質状かつ中実の2次粒子径が3μmの球形シリカ凝集体Bに代え、凝集体片の含有率を10質量%とした他は、実施例1に準じて比較例3の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0048】
[比較例4]
球形シリカ凝集体Aを、多孔質状かつ中実の2次粒子径が3μmの球形シリカ凝集体Bに代え、凝集体片の含有率を50質量%とした他は、実施例1に準じて比較例3の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0049】
[比較例5]
球形シリカ凝集体Aを、2次粒子径が9μmの球形シリカ凝集体Dとし、この球形シリカ凝集体Dの含有率を30質量%とした他は、実施例1に準じて比較例5の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0050】
[比較例6]
球形シリカ凝集体Aを、粒子径が0.1μmの球状シリカ粒子Eに代え、この球状シリカ粒子Eの含有率を30質量%とした他は、実施例1に準じて比較例6の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0051】
[比較例7]
球形シリカ凝集体Aを、粒子径が1〜5μmの不定形の溶融シリカの粉砕品Fに代え、この粉砕品Fの含有率を30質量%とした他は、実施例1に準じて比較例7の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0052】
[比較例8]
球形シリカ凝集体Aを、粒子径が3μmの球状アルミナ粒子Gに代え、この球状アルミナ粒子Gの含有率を30質量%とした他は、実施例1に準じて比較例8の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0053】
[比較例9]
球形シリカ凝集体Aを、粒子径が0.1μmの球状チタニア粒子Hに代え、この球状チタニア粒子Hの含有率を30質量%とした他は、実施例1に準じて比較例9の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0054】
[比較例10]
球形シリカ凝集体Aを、粒子径が0.5μmの多孔質の球状シリカ粒子Iに代え、この球状シリカ粒子Iの含有率を30質量%とした他は、実施例1に準じて比較例10の塗料及び膜を作製し、評価した。表1に測定結果を示す。
【0055】
【表1】
【0056】
表1によれば、実施例1〜8では、塗料中の凝集体片の含有率が20質量%〜50質量%の範囲であることから、塗布ムラも無く、膜の表面状態も良好であり、膜のヘーズ値(Hz)、全光線透過率(Tt)及び光透過率の波長バラツキも良好であった。
【0057】
一方、比較例1〜4では、塗料中の凝集体片の含有率が10質量%の場合、膜のヘーズ値(Hz)及び全光線透過率(Tt)が低く、また、含有率が50質量%では塗布ムラが生じていた。
比較例5では、塗料中の凝集体が大き過ぎるために、全光線透過率(Tt)が低下していた。
比較例6では、塗料中の粒子の大きさが小さ過ぎるために、ヘーズ値(Hz)が低下していた。
【0058】
比較例7〜9では、球形シリカ凝集体を、溶融シリカの粉砕品、球状アルミナ粒子または球状チタニア粒子に代えたので、膜のヘーズ値(Hz)及び全光線透過率(Tt)が低く、特に球状アルミナ粒子または球状チタニア粒子を用いた場合、全ての特性が低下していた。
比較例10では、粒子径が0.5μmの多孔質の球状シリカ粒子を用いたので、膜のヘーズ値(Hz)及び全光線透過率(Tt)共に低下していた。