特許第5750400号(P5750400)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5750400配線基板の製造方法、配線基板製造用の構造体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5750400
(24)【登録日】2015年5月22日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】配線基板の製造方法、配線基板製造用の構造体
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20150702BHJP
【FI】
   H05K3/46 B
【請求項の数】11
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2012-113400(P2012-113400)
(22)【出願日】2012年5月17日
(65)【公開番号】特開2013-239677(P2013-239677A)
(43)【公開日】2013年11月28日
【審査請求日】2014年6月27日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000190688
【氏名又は名称】新光電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】中村 達哉
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 智博
【審査官】 遠藤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−130038(JP,A)
【文献】 特開2010−098086(JP,A)
【文献】 特開2010−087524(JP,A)
【文献】 特開2009−088464(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 3/46
H01L 23/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
補強材に樹脂を含浸させた半硬化状態の支持体上に、第1のキャリア板の一面側全体に剥離層を介して前記第1のキャリア板より薄い第1の極薄金属箔が設けられ前記支持体の大きさより小さな第1のキャリア付金属箔を前記第1のキャリア板を前記支持体と対向して配置し、前記第1のキャリア付金属箔上に、前記第1のキャリア付金属箔の大きさより大きく半硬化状態の樹脂からなる第1の絶縁層を前記第1の極薄金属箔と対向して配置し、前記第1の絶縁層の上面全体に、前記第1のキャリア付金属箔の大きさより大きな金属箔を配置し、前記支持体と前記第1のキャリア付金属箔と前記第1の絶縁層と前記金属箔を加熱及び加圧して前記支持体と前記第1の絶縁層の樹脂を硬化させ、前記支持体と前記第1のキャリア付金属箔と前記第1の絶縁層と前記金属箔と直接積層し前記支持体の周縁部と前記第1の絶縁層の周縁部とを直接接着し、前記第1のキャリア付金属箔の上下面及び側面を前記支持体及び前記第1の絶縁層により被覆する工程と、
前記金属箔により配線層を形成する工程と、
前記第1の絶縁層の上に、前記配線層を覆う第2の絶縁層を配置し、第2のキャリア板の一面側に剥離層を介して前記第2のキャリア板より薄い第2の極薄金属箔が設けられた第2のキャリア付金属箔を前記第2の極薄金属箔を前記第2の絶縁層と対向するように配置し、前記第2の絶縁層と前記第2のキャリア付金属箔を前記第1の絶縁層の表面に直接積層して構造体を生成する工程と、
前記第1のキャリア付金属箔の周縁に対応する位置にて前記構造体を切断する工程と、
前記第1の極薄金属箔と前記第1のキャリア板を互いに分離し、前記第2の極薄金属箔と前記第2のキャリア板を互いに分離する工程と、
前記第1の極薄金属箔と前記第2の極薄金属箔により配線層を形成する工程と、
を有することを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項2】
補強材に樹脂を含浸させた半硬化状態の支持体上に、第1のキャリア板の一面側全体に剥離層を介して前記第1のキャリア板より薄い第1の極薄金属箔が設けられ前記支持体の大きさより小さな第1のキャリア付金属箔を前記第1のキャリア板を前記支持体と対向して配置し、前記第1のキャリア付金属箔上に、前記第1のキャリア付金属箔の大きさより大きく半硬化状態の樹脂からなる第1の絶縁層を前記第1の極薄金属箔と対向して配置し、前記第1の絶縁層の上面全体に、第3のキャリア板の一面側全体に剥離層を介して前記第3のキャリア板より薄い第3の極薄金属箔が設けられ前記第1のキャリア付金属箔の大きさより大きな第3のキャリア付金属箔を前記第3の極薄金属箔を前記第1の絶縁層の上面と対向して配置し、前記支持体と前記第1のキャリア付金属箔と前記第1の絶縁層と前記第3のキャリア付金属箔を加熱及び加圧して前記支持体と前記第1の絶縁層の樹脂を硬化させ、前記支持体と前記第1のキャリア付金属箔と前記第1の絶縁層と前記第3のキャリア付金属箔とを直接積層し、前記支持体の周縁部と前記第1の絶縁層の周縁部とを直接接着し、前記第1のキャリア付金属箔の上下面及び側面を前記支持体及び前記第1の絶縁層により被覆する工程と、
前記第3のキャリア板を剥離し、前記第3の極薄金属箔を除去し、前記第1の絶縁層の表面に金属膜を形成し、前記金属膜の上に開口部を有するレジストを形成し、前記金属膜を利用する電解めっきにより前記レジストの開口部に金属めっき層を形成し、前記レジストを除去し、前記金属めっき層をマスクとして前記金属膜をエッチングすることにより配線層を形成する工程と
前記第1の絶縁層の上に、前記配線層を覆う第2の絶縁層を配置し、第2のキャリア板の一面側に剥離層を介して前記第2のキャリア板より薄い第2の極薄金属箔が設けられた第2のキャリア付金属箔を前記第2の極薄金属箔を前記第2の絶縁層と対向するように配置し、前記第2の絶縁層と前記第2のキャリア付金属箔を前記第1の絶縁層の表面に直接積層して構造体を生成する工程と、
前記第1のキャリア付金属箔の周縁に対応する位置にて前記構造体を切断する工程と、
前記第1の極薄金属箔と前記第1のキャリア板を互いに分離し、前記第2の極薄金属箔と前記第2のキャリア板を互いに分離する工程と、
前記第1の極薄金属箔と前記第2の極薄金属箔により配線層を形成する工程と、
を有することを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項3】
補強材に樹脂を含浸させた半硬化状態の支持体上に、第1のキャリア板の一面側全体に剥離層を介して前記第1のキャリア板より薄い第1の極薄金属箔が設けられ前記支持体の大きさより小さな第1のキャリア付金属箔を前記第1のキャリア板を前記支持体と対向して配置し、前記第1のキャリア付金属箔上に、前記第1のキャリア付金属箔の大きさより大きく半硬化状態の樹脂からなる第1の絶縁層を前記第1の極薄金属箔と対向して配置し、前記第1の絶縁層の上面全体に、第3のキャリア板の一面側全体に剥離層を介して前記第3のキャリア板より薄い第3の極薄金属箔が設けられ前記第1のキャリア付金属箔の大きさより大きな第3のキャリア付金属箔を前記第3の極薄金属箔を前記第1の絶縁層の上面と対向して配置し、前記支持体と前記第1のキャリア付金属箔と前記第1の絶縁層と前記第3のキャリア付金属箔を加熱及び加圧して前記支持体と前記第1の絶縁層の樹脂を硬化させ、前記支持体と前記第1のキャリア付金属箔と前記第1の絶縁層と前記第3のキャリア付金属箔とを直接積層し、前記支持体の周縁部と前記第1の絶縁層の周縁部とを直接接着し、前記第1のキャリア付金属箔の上下面及び側面を前記支持体及び前記第1の絶縁層により被覆する工程と、
前記第3のキャリア板を剥離し、前記第3の極薄金属箔の表面に金属膜を形成し、前記金属膜の上に開口部を有するレジストを形成し、前記金属膜を利用する電解めっきにより前記レジストの開口部に金属めっき層を形成し、前記レジストを除去し、前記金属めっき層をマスクとして前記金属膜と前記第3の極薄金属箔をエッチングすることにより配線層を形成する工程と
前記第1の絶縁層の上に、前記配線層を覆う第2の絶縁層を配置し、第2のキャリア板の一面側に剥離層を介して前記第2のキャリア板より薄い第2の極薄金属箔が設けられた第2のキャリア付金属箔を前記第2の極薄金属箔を前記第2の絶縁層と対向するように配置し、前記第2の絶縁層と前記第2のキャリア付金属箔を前記第1の絶縁層の表面に直接積層して構造体を生成する工程と、
前記第1のキャリア付金属箔の周縁に対応する位置にて前記構造体を切断する工程と、
前記第1の極薄金属箔と前記第1のキャリア板を互いに分離し、前記第2の極薄金属箔と前記第2のキャリア板を互いに分離する工程と、
前記第1の極薄金属箔と前記第2の極薄金属箔により配線層を形成する工程と、
を有することを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項4】
前記金属膜と前記第1の絶縁層を貫通し前記第1の極薄金属箔と接続されるビアを形成した後に前記レジストを形成すること、
を特徴とする請求項又はに記載の配線基板の製造方法。
【請求項5】
前記第1の極薄金属箔と前記第2の極薄金属箔の前記剥離層が形成されている面と反対側の面にはプライマー層が形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の配線基板の製造方法。
【請求項6】
前記第3の極薄金属箔の前記剥離層が形成されている面と反対側の面にはプライマー層が形成され、
前記第3の極薄金属箔を除去した後に、前記第1の絶縁層上にはプライマー層が形成された状態であること、
を特徴とする請求項に記載の配線基板の製造方法。
【請求項7】
前記支持体の両面に前記第1のキャリア付金属箔、前記第1の絶縁層、前記配線層、前記第2の絶縁層、及び前記第2のキャリア付金属箔をそれぞれ有する前記構造体を生成し、
前記第1のキャリア付金属箔の周縁に対応する位置にて前記構造体を切断し、
前記第1の極薄金属箔と前記第1のキャリア板を互いに分離し、前記第2の極薄金属箔と前記第2のキャリア板を互いに分離し、前記第1の極薄金属箔、前記第1の絶縁層、前記配線層、前記第2の絶縁層、及び前記第2の極薄金属箔をそれぞれ有する2枚の基板を得ること、
を特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の配線基板の製造方法。
【請求項8】
補強材に樹脂を含浸させてなる支持体と、
前記支持体上に直接積層された、前記支持体の大きさより小さな第1のキャリア付金属箔と、
前記第1のキャリア付金属箔上に直接積層された、前記第1のキャリア付金属箔の大きさより大きな樹脂からなる第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層の上面全体に直接積層された、前記第1のキャリア付金属箔の大きさより大きな金属箔と、
を含み、
前記第1の絶縁層の周縁部と前記支持体の周縁部とが直接接しており、
前記第1のキャリア付金属箔は、第1のキャリア板と、前記第1のキャリア板の一面側全体に剥離層を介して設けられ、前記第1のキャリア板より薄い第1の極薄金属箔とを有し
前記第1のキャリア付金属箔は、前記第1のキャリア板を前記支持体に向けて積層され、上下面及び側面が前記支持体及び前記第1の絶縁層に被覆されていること、
を特徴とする配線基板製造用の構造体。
【請求項9】
前記支持体の両面に、前記第1のキャリア付金属箔と前記第1の絶縁層と前記金属箔とをそれぞれ有すること、を特徴とする請求項に記載の配線基板製造用の構造体。
【請求項10】
補強材に樹脂を含浸させてなる支持体と、
前記支持体上に直接積層された、前記支持体の大きさより小さな第1のキャリア付金属箔と、
前記第1のキャリア付金属箔上に直接積層された、前記第1のキャリア付金属箔の大きさより大きな樹脂からなる第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層の上面全体に直接積層された、前記第1のキャリア付金属箔の大きさより大きな第2のキャリア付金属箔と、
を含み、
前記第1の絶縁層の周縁部と前記支持体の周縁部とが直接接しており、
前記第1のキャリア付金属箔は、第1のキャリア板と、前記第1のキャリア板の一面側全体に剥離層を介して設けられ、前記第1のキャリア板より薄い第1の極薄金属箔とを有し、
前記第1のキャリア付金属箔は、前記第1のキャリア板を前記支持体に向けて積層され、上下面及び側面が前記支持体及び前記第1の絶縁層に被覆されており、
前記第2のキャリア付金属箔は、第2のキャリア板と、前記第2のキャリア板の一面側全体に剥離層を介して設けられ、前記第2のキャリア板より薄い第2の極薄金属箔とを有し、
前記第2のキャリア付金属箔は、前記第2の極薄金属箔を前記第1の絶縁層に向けて積層されたこと、
を特徴とする配線基板製造用の構造体。
【請求項11】
前記支持体の両面に、前記第1のキャリア付金属箔と前記第1の絶縁層と前記第2のキャリア付金属箔とをそれぞれ有すること、を特徴とする請求項10に記載の配線基板製造用の構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
配線基板の製造方法、配線基板製造用の構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子部品を実装する配線基板は、電子部品の薄化に伴い、薄化が望まれている。このような配線基板は、板状の支持体にキャリア付金属箔のキャリア板を張り付け、金属箔を利用して配線層を形成し、金属箔をキャリア板から剥離して配線層を支持体から分離することで得られる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−98086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のキャリア付金属箔において、金属箔とキャリア板は、製造プロセス等において、金属箔がキャリア板から剥離しないように互いに接着される。このため、薄化に対応する配線層に含まれる金属箔をキャリア板から容易に剥離することが求められる。しかし、キャリア板と金属箔との間の接着力を弱くすると、製造工程において、キャリア板と金属箔とが互いに分離してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一観点によれば、補強材に樹脂を含浸させた半硬化状態の支持体上に、第1のキャリア板の一面側全体に剥離層を介して前記第1のキャリア板より薄い第1の極薄金属箔が設けられ前記支持体の大きさより小さな第1のキャリア付金属箔を前記第1のキャリア板を前記支持体と対向して配置し、前記第1のキャリア付金属箔上に、前記第1のキャリア付金属箔の大きさより大きく半硬化状態の樹脂からなる第1の絶縁層を前記第1の極薄金属箔と対向して配置し、前記第1の絶縁層の上面全体に、前記第1のキャリア付金属箔の大きさより大きな金属箔を配置し、前記支持体と前記第1のキャリア付金属箔と前記第1の絶縁層と前記金属箔を加熱及び加圧して前記支持体と前記第1の絶縁層の樹脂を硬化させ、前記支持体と前記第1のキャリア付金属箔と前記第1の絶縁層と前記金属箔と直接積層し前記支持体の周縁部と前記第1の絶縁層の周縁部とを直接接着し、前記第1のキャリア付金属箔の上下面及び側面を前記支持体及び前記第1の絶縁層により被覆する工程と、前記金属箔により配線層を形成する工程と、前記第1の絶縁層の上に、前記配線層を覆う第2の絶縁層を配置し、第2のキャリア板の一面側に剥離層を介して前記第2のキャリア板より薄い第2の極薄金属箔が設けられた第2のキャリア付金属箔を前記第2の極薄金属箔を前記第2の絶縁層と対向するように配置し、前記第2の絶縁層と前記第2のキャリア付金属箔を前記第1の絶縁層の表面に直接積層して構造体を生成する工程と、前記第1のキャリア付金属箔の周縁に対応する位置にて前記構造体を切断する工程と、前記第1の極薄金属箔と前記第1のキャリア板を互いに分離し、前記第2の極薄金属箔と前記第2のキャリア板を互いに分離する工程と、前記第1の極薄金属箔と前記第2の極薄金属箔により配線層を形成する工程とを有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一観点によれば、配線基板を形成するために用いるキャリア付金属箔において、キャリア板から極薄金属箔の剥離を抑制することが可能な配線基板の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】(a)〜(d)は、配線基板の製造方法を示す概略断面図。
図2】(a)〜(c)は、配線基板の製造方法を示す概略断面図。
図3】(a)(b)は、配線基板の製造方法を示す概略断面図。
図4】(a)〜(e)は、配線基板の製造方法を示す概略断面図。
図5】キャリア付金属箔の概略断面図。
図6】配線基板の概略平面図。
図7】配線基板の概略平面図。
図8】(a)〜(d)は、配線基板の製造方法を示す概略断面図。
図9】(a)〜(c)は、配線基板の製造方法を示す概略断面図。
図10】(a)〜(d)は、配線基板の製造方法を示す概略断面図。
図11】(a)〜(c)は、配線基板の製造方法を示す概略断面図。
図12】(a)〜(d)は、配線基板の製造方法を示す概略断面図。
図13】(a)〜(d)は、配線基板の製造方法を示す概略断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、各実施形態を添付図面を参照して説明する。
なお、添付図面は、特徴を分かりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、寸法,比率などは実際と異なる場合がある。また、断面図では、各部材の断面構造を分かりやすくするために、一部のハッチングを省略している。
【0009】
(一実施形態)
配線基板の製造方法の一例を図1図4に示す。
図1(a)に示すように、支持体10、キャリア付金属箔11,21、絶縁層12,22、金属箔13,23を用意する。そして、支持体10の両面側に、支持体10から順にキャリア付金属箔11,21、絶縁層12,22、金属箔13,23をそれぞれ配置する。
【0010】
支持体10は、ガラスクロス(織布)、ガラス不織布又はアラミド繊維などにエポキシ樹脂、ポリイミド系樹脂等の熱硬化性樹脂を含侵させた半硬化状態(B−ステージ)のプリプレグ(prepreg)である。支持体10は[接着シート]の一例である。
【0011】
支持体10の主面(キャリア付金属箔11,21が貼付される面であり、図において上面及び下面)は、対向するキャリア付金属箔11,21の主面よりも大きく形成されている。キャリア付金属箔11,21は、例えば、支持体10の中央に配置される。従って、支持体10の周縁部10aは、キャリア付金属箔11,21の各辺よりも主面と平行な方向に沿って突出する。
【0012】
図5に示すように、キャリア付金属箔11は、担持体としてのキャリア板11aと、キャリア板11aの一面側に剥離層11cを介して積層された極薄の極薄金属箔11bを有している。極薄金属箔11bは、例えば厚さ0.5〜5μm(マイクロメートル)の銅箔である。キャリア板11aは、例えば厚さ15〜70μmの金属板(例えば銅板)である。剥離層11cは、例えば有機被膜である。なお、図5以外の図面では、剥離層11cを省略している。図1(a)に示すキャリア付金属箔21は、キャリア付金属箔11と同様に、キャリア板21aと、キャリア板21aの一面側に剥離層(図示略)を介して積層された極薄の極薄金属箔21bを有している。
【0013】
絶縁層12,22は、支持体10と同等の大きさに設定される。従って、絶縁層12,22の周縁部12a,22aは、支持体10の周縁部10aと同様に、キャリア付金属箔11,21の各辺よりも主面(キャリア付金属箔11,21が貼付される面)と平行な方向に沿って突出し、支持体10の周縁部10aと対向する。
【0014】
絶縁層12,22は、ガラスクロス(織布)、ガラス不織布又はアラミド繊維などにエポキシ樹脂、ポリイミド系樹脂等の熱硬化性樹脂を含侵させた半硬化状態(B−ステージ)のプリプレグである。なお、絶縁層12,22として、ガラスクロス等の補強材を含まない樹脂、フィラーのみを含有した樹脂を用いてもよい。なお、絶縁層12において支持体10及びキャリア付金属箔11と対向配置される面(図において下面)には再配線のための下地層(プライマー層)12bが形成されている。同様に、絶縁層22において支持体10及びキャリア付金属箔21と対向配置される面(図において上面)には下地層(プライマー層)22bが形成されている。下地層12b,22bが形成される面は、配線を形成するプロセスに対応する。なお、以下の説明にかかる図面において、下地層12b,22bを省略する。
【0015】
金属箔13,23の主面(図において上面及び下面)は、絶縁層12,22の主面よりも大きく形成されている。金属箔13,23は、例えば厚さ10〜20μmの銅箔である。なお、金属箔13,23を絶縁層12,22と同等の大きさとしてもよい。
【0016】
上記のように配置された支持体10、キャリア付金属箔11,21、絶縁層12,22、金属箔13,23は、減圧下(例えば、真空雰囲気)において、所定の温度(例えば、190〜200℃)に加熱され、主面と直交する方向に加圧される。これにより、図1(b)に示す構造体201が得られる。
【0017】
この構造体201において、支持体10、絶縁層12,22が硬化する。また、支持体10と絶縁層12は、それらの周縁部10a.12aにおいて、硬化する際の接着機能によって互いに接着される。従って、キャリア付金属箔11は、周縁部10a,12aが互いに接着された支持体10及び絶縁層12により覆われている。キャリア付金属箔11は、キャリア板11aと極薄金属箔11bの間の接着力が弱く、単体での搬送等に注意を要する。例えば、キャリア板11aと極薄金属箔11bの間におけるピール強度は10g/cmである。なお、従来のキャリア付金属箔におけるピール強度は例えば50g/cmである。
【0018】
本実施形態において、キャリア付金属箔11を覆う支持体10及び絶縁層12は、周縁部10a,12aにおいて互いに接着されている。同様に、キャリア付金属箔21は、硬化する際の接着機能によって周縁部10a,22aが互いに接着された支持体10と絶縁層22により覆われている。従って、構造体201またはこの構造体201を含むワークにおいて、キャリア板11a,21aと極薄金属箔11b,21bとが互いに剥離することなく、搬送や各種の処理を行うことができる。
【0019】
なお、図1(b)において、支持体10と絶縁層12,22を互いに区別するために、キャリア付金属箔11,21の内側面と一致するように境界線を示した。しかし、この境界線の位置は、図1(b)に示す位置に限らず、支持体10と絶縁層12,22の組成(例えば、粘度)等に応じて変化する。
【0020】
次いで、図1(b)に示すように、構造体201が破線で示す位置で切断され、突出する金属箔13,23の端部が除去される。構造体201の切断には、例えばルータが用いられる。
【0021】
次いで、図1(c)に示すように、金属箔13,23において露出する主面に、開口部14a,24aを有するレジスト14,24がそれぞれ形成される。レジスト14,24は、ドライフィルム又は液状レジストを金属箔13,23の表面に形成した後、露光・現像を行うことによって得られる。
【0022】
次いで、レジスト14,24の開口部14a,24aから金属箔13,23の露出する部分が除去され、レジスト14,24を除去することにより、図1(d)に示すように、絶縁層12,22の表面に形成された導体層15,25を有する構造体202が得られる。図1(c)に示す金属箔13,23の部分的な除去は、銅箔(Cu)の場合、塩化第二鉄水溶液、塩化第二銅水溶液又は過硫酸アンモニウム水溶液等を用いたウエットエッチングにより行うことができる。
【0023】
次いで、図2(a)に示すように、構造体202の両面に、それぞれ絶縁層16,26とキャリア付金属箔17,27を配置する。
絶縁層16,26は、ガラスクロス(織布)、ガラス不織布又はアラミド繊維などにエポキシ樹脂、ポリイミド系樹脂等の熱硬化性樹脂を含侵させた半硬化状態(B−ステージ)のプリプレグである。なお、絶縁層16,26として、ガラスクロス等の補強材を含まない樹脂、フィラーのみを含有した樹脂を用いてもよい。なお、絶縁層16,26においてキャリア付金属箔17,27と対向配置される面にはそれぞれ下地層(プライマー層)(図示略)が形成されている。
【0024】
キャリア付金属箔17,27は、キャリア付金属箔11,21と同様に、キャリア板17a,27aと、キャリア板17a,27aの一面側に剥離層を介して積層された極薄金属箔17b,27bを有している。キャリア付金属箔17,27は、極薄金属箔17b,27bを絶縁層16,26と対向するように配置される。
【0025】
次いで、上記のように配置された構造体202、絶縁層16,26、キャリア付金属箔17,27は、減圧下(例えば、真空雰囲気)において、所定の温度(例えば、190〜200℃)に加熱され、主面と直交する方向(図において上下方向)に加圧される。これにより、図2(b)に示す構造体203が得られる。
【0026】
次いで、図2(c)に示すように、キャリア付金属箔11,21の周縁に対応する位置(破線で示す位置)で構造体203を切断する。これにより、図3(a)に示す構造体204が得られる。図2(c)に示す切断位置は、支持体10と絶縁層12,22が互いに接続された周縁部10a,12a,22aを除去するように、キャリア付金属箔11,21の周縁部よりやや内側に設定されている。これは、例えば構造体203の切断に用いるルータの位置精度により、周縁部10a,12a,22aが残存しないように設定される。なお、周縁部10a,12a,22aが残存しないように切断できればよく、例えば、ルータビットの大きさ(太さ)に応じてルータをキャリア付金属箔11,21の周縁に沿って移動させて構造体203を切断するようにしてもよい。
【0027】
図3(a)に示す構造体204は、4枚のキャリア付金属箔17,11,21,27を有している。そして、これらキャリア付金属箔11〜27の端部は露出している。上記したように、キャリア付金属箔11,17,21,27において、キャリア板11a,17a,21a,27aと極薄金属箔11b,17b,21b,27bの間の接着力は弱い。従って、図3(b)に示すように、キャリア板17a,27aが極薄金属箔17b,27bから容易に剥離される。同様に、極薄金属箔11b,21bがキャリア板11a,21aから容易に剥離される。このとき、極薄金属箔11b,17b,21b,27bにおいて、剥離による損傷等は発生しない。
【0028】
キャリア板11a〜27aと極薄金属箔11b〜27bを互いに分離することにより2枚の基板205,206が得られる。基板205は、厚み方向の中央部に配置された導体層15と、導体層15に対して厚み方向両側に、極薄金属箔11b,17bに覆われた絶縁層12,16を有している。同様に、基板206は、厚み方向の中央部に配置された導体層25と、導体層25に対して厚み方向両側に、極薄金属箔21b,27bに覆われた絶縁層22,26を有している。
【0029】
基板205を用いて得られる配線基板は、例えば図4に示す手順によって形成されたビア(Via)と配線層を含む。尚、図示しないが、図3(b)に示す基板206を用いて同様の配線基板が得られる。
【0030】
図4(a)に示すように、基板305には、極薄金属箔11b,17b各々の所定位置に、導体層15を露出するビア穴31,41を形成する。ビア穴31,41は、例えばレーザを用いて形成される。レーザによりビア穴31,41を形成した場合、デスミア処理により樹脂スミア等が除去される。
【0031】
次いで、図4(b)に示すように、ビア穴31,41の内壁面を含む基板305の表面に、無電解めっき又は蒸着により金属膜32,42が形成される。金属膜32.42は例えば銅である。
【0032】
次いで、図4(c)に示すように、開口部33a,43aを有するレジスト膜33,43が形成され、極薄金属箔11b,17b及び金属膜32,42を電極とする電解めっきによって、開口部33a,43aから露出する金属膜32,42に金属めっき層34,44が形成される。
【0033】
次いで、図4(d)に示すように、レジスト膜33,43が除去され、エッチング処理によって露出する金属膜32,42及び極薄金属箔11b,17bが除去され、ビア35,45及び配線層36,46が形成される。
【0034】
図4(e)に示すように、開口部37a,47aを有するソルダレジスト37,47が形成される。ソルダレジスト37,47は、液状のソルダレジスト、又はフィルム状のレジストにより形成される。
【0035】
例えば、配線層36において、ソルダレジスト37の開口部37aにより露出されたパッド38は、電子部品と接続される。また、配線層46において、ソルダレジスト47の開口部47aにより露出されたパッド48には、基板と接続するためのはんだバンプ等が形成される。
【0036】
なお、電子部品を搭載する配線基板は、例えば、図6に示す配線基板51を用いて形成される。この配線基板51の大きさは、例えば500mm×400mmである。上記の製造方法において、例えば図1(a)に示すキャリア付金属箔11,21の大きさは、この配線基板51に対応する大きさである。これに対し、図1(a)に示す支持体10及び絶縁層12,22は、配線基板51よりも大きく設定される。例えば、配線基板51に対し、支持体10及び絶縁層12,22は、515mm×415mmである。このような配線基板51を形成するために用いられる支持体10及び絶縁層12,22において、互いに接続される矩形枠状の周縁部10a,12a,22a(図1(b)参照)により、キャリア板11a,21aと極薄金属箔11b,21bの剥離を防止することができる。
【0037】
なお、図6に示す配線基板51は、複数枚(図6において6枚)の配線基板52を形成するための基板、所謂多数個取りのワーク基板である。更に、図7に示すように、配線基板52は、複数個(図7において4×4×2個)の基板を形成するための領域53が設定された基板、所謂多数個取りのワーク基板である。図6に示す配線基板51又は図7に示す配線基板52は、例えば電子部品を搭載する工程に供給され、各領域53に電子部品が実装される。各領域53を個片化することで、電子部品を搭載したパッケージが得られる。
【0038】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)支持体10の両面側に、支持体10から順にキャリア付金属箔11,21、絶縁層12,22、金属箔13,23をそれぞれ配置する。支持体10は、熱硬化性樹脂を含む半硬化状態のプリプレグである。キャリア付金属箔11,21は、キャリア板11aと、キャリア板11aの一面側に剥離層11cを介して積層された極薄の極薄金属箔11bを有する。キャリア付金属箔11,21は、キャリア板11a,21aを支持体10と対向して配置される。絶縁層12,22は、熱硬化性樹脂を含む半硬化状態のプリプレグである。
【0039】
支持体10の大きさはキャリア付金属箔11,21より大きく形成されている。絶縁層12,22の大きさはキャリア付金属箔11,21より大きく形成されている。従って、加熱及び加圧して積層された支持体10の周縁部10aは、絶縁層12,22の周縁部12a,22aと対向する。それら周縁部10a,12a,22aは、支持体10,キャリア付金属箔11,21,絶縁層12,22を加熱及び加圧して積層する際に、互いに接着される。このため、支持体10と絶縁層12,22により覆われたキャリア付金属箔11,21において、キャリア板11a,21aと極薄金属箔11b,21bとの間の接着力が弱いキャリア付金属箔11,21を用いても、製造工程の途中で、キャリア板11a,21aと極薄金属箔11b,21bとが互いに剥離することを防止することができる。
【0040】
(2)支持体10と絶縁層12,22により覆われたキャリア付金属箔11,21を含む構造体203を、キャリア付金属箔11,21の周縁に対応する位置にて切断して構造体204が得られる。切断により、構造体204に含まれるキャリア付金属箔17,11,21,27の端部が露出される。従って、キャリア付金属箔17,11,21,27のそれぞれにおいて、容易にキャリア板17a,11a,21a,27aと極薄金属箔17b,11b,21b,27bを互いに分離することができる。そして、このとき、極薄金属箔11b,17b,21b,27bにおいて、剥離による損傷等の発生を抑制することができる。
【0041】
(変形例1)
配線基板の製造方法の別の例を図8図9に示す。なお、この例において、図1図4に示す部材と同じ部材については同じ符号を付し、その部材にかかる説明の全て又は一部を省略する。
【0042】
図8(a)に示すように、支持体10、キャリア付金属箔11,21、絶縁層12,22、キャリア付金属箔61,71を用意する。
キャリア付金属箔61,71は、キャリア付金属箔11,21と同様に、キャリア板61a,71aと、キャリア板61a,71aの一面側に積層された極薄金属箔61b,71bを有している。キャリア付金属箔61,71は、極薄金属箔61b,71bを絶縁層12,22と対向するように配置される。
【0043】
次いで、上記のように配置された支持体10、キャリア付金属箔11,21、絶縁層12,22、キャリア付金属箔61,71は、減圧下(例えば、真空雰囲気)において、所定の温度(例えば、190〜200℃)に加熱され、主面と直交する方向に加圧される。これにより、図8(b)に示す構造体211が得られる。
【0044】
次いで、図8(c)に示すように、キャリア板61a,71aが剥離され、全面に金属膜81が形成される。金属膜81は、例えば、無電解めっきにより形成される銅である。
次いで、図8(d)に示すように金属膜81の両主面(図8(d)において上面及び下面)に、開口部62a,72aを有するレジスト62,72がそれぞれ形成される。
【0045】
次いで、極薄金属箔11b,21b及び金属膜81を電極とする電解めっきによって、開口部62a,72aから露出する金属膜81に金属めっき層82(図9(a)参照)が形成される。次いで、レジスト62,72が除去され、エッチング処理によって露出する金属膜81及び極薄金属箔61b、71bが除去される。これにより、図9(a)に示すように、絶縁層12,22の表面に導体層64,74を有する構造体212が得られる。
【0046】
次いで、構造体212の両面に、それぞれ絶縁層16,26とキャリア付金属箔17,27を積層し、図9(b)に示す構造体213が得られる。絶縁層16,26及びキャリア付金属箔17,27は、図8(b)に示す構造体211を形成するときと同様に、減圧下(例えば、真空雰囲気)において、所定の温度(例えば、190〜200℃)に加熱され、主面と直交する方向(図において上下方向)に加圧される。
【0047】
次いで、キャリア付金属箔11,21の周縁に対応する位置(破線で示す位置)で構造体213を切断する。これにより、図9(c)に示す構造体214が得られる。切断位置は、上記実施形態(図2(c)参照)と同様に設定される。
【0048】
図9(c)に示す構造体214は、4枚のキャリア付金属箔17,11,21,27を有している。そして、これらキャリア付金属箔17,11,21,27の端部は露出している。従って、図3(b)と同様に、容易にキャリア板17a,11a,21a,27aと極薄金属箔17b,11b,21b,27bを互いに分離(剥離)することができる。
【0049】
このように形成される2枚の基板215,216に対する後工程は、上記実施形態と同様であるため、図面及び説明を省略する。
(変形例2)
配線基板の製造方法の別の例を図10図11に示す。なお、この例において、上記各形態に示す部材と同じ部材については同じ符号を付し、その部材にかかる説明の全て又は一部を省略する。
【0050】
図10(a)に示すように、支持体10、キャリア付金属箔11,21、絶縁層12,22、キャリア付金属箔61,71を用意し、これらを積層して図10(b)に示す構造体221が得られる。
【0051】
次いで、キャリア板61a,71aが剥離され、極薄金属箔61b,71bが例えばエッチングにより除去される。このように、キャリア付金属箔61,71が除去された絶縁層12,22の表面には、プライマー層(図示略)が残存している。
【0052】
次いで、図10(c)に示すように、全面に金属膜81が形成される。金属膜81は、例えば、無電解銅めっきにより形成される銅である。
次いで、図10(d)に示すように金属膜81の両主面(図10(d)において上面及び下面)に、開口部62a,72aを有するレジスト62,72がそれぞれ形成される。
【0053】
次いで、金属膜81を電極とする電解めっきによって、開口部62a,72aから露出する金属膜81に金属めっき層82(図11(a)参照)が形成される。次いで、レジスト62,72が除去され、エッチング処理によって露出する金属膜81が除去される。これにより、図11(a)に示すように、絶縁層12,22の表面に導体層104,114を有する構造体222が得られる。
【0054】
次いで、構造体222の両面に、それぞれ絶縁層16,26とキャリア付金属箔17,27が積層され、図11(b)に示す構造体223が得られる。絶縁層16,26及びキャリア付金属箔17,27は、図10(b)に示す構造体213を形成するときと同様に、減圧下(例えば、真空雰囲気)において、所定の温度(例えば、190〜200℃)に加熱され、主面と直交する方向(図において上下方向)に加圧される。
【0055】
次いで、キャリア付金属箔11,21の周縁に対応する位置(破線で示す位置)で構造体223を切断する。これにより、図11(c)に示す構造体224が得られる。切断位置は、上記実施形態(図2(c)参照)と同様に設定される。
【0056】
図11(c)に示す構造体224は、4枚のキャリア付金属箔17,11,21,27を有している。そして、これらキャリア付金属箔17,11,21,27の端部は露出している。従って、図3(b)と同様に、容易にキャリア板17a,11a,21a,27aと極薄金属箔17b,11b,21b,27bを互いに分離(剥離)することができる。
【0057】
このように形成される2枚の基板225,226に対する後工程は、上記実施形態と同様であるため、図面及び説明を省略する。
(変形例3)
配線基板の製造方法の別の例を図12に示す。なお、この例において、上記各形態に示す部材と同じ部材については同じ符号を付し、その部材にかかる説明の全て又は一部を省略する。
【0058】
図12(a)に示すように、支持体10、キャリア付金属箔11,21、絶縁層12,22、キャリア付金属箔61,71を用意し、これらを積層して図12(b)に示す構造体231が得られる。
【0059】
次いで、キャリア板61a,71aを剥離する。
次いで、図12(c)に示すように、極薄金属箔61b,71b各々の所定位置に、極薄金属箔11b,21bを露出するように絶縁層12,22を貫通するビア穴121,131が形成される。ビア穴121,131は、例えばレーザを用いて形成される。レーザによりビア穴121,131を形成した場合、デスミア処理により樹脂スミア等が除去される。次いで、全面に金属膜141を形成する。金属膜141は、例えば、無電解銅めっきにより形成される銅である。
【0060】
次いで、図8(d)と同様に、開口部を有するレジストが形成され、金属膜141を電極とする電解めっきによって、レジストの開口から露出する金属膜141に金属めっき層が形成される。次いで、レジストが除去され、エッチング処理によって、露出する金属膜141及び極薄金属箔61b、71bが除去される。これにより、図12(d)に示すように、ビア122,132及び配線層123,133を有する構造体232が得られる。
【0061】
この構造体232は、図9(a)に示す構造体212に対し、ビア122,132を有している点が異なる。従って、この構造体232に対して以後に行われる工程は、図9(a)に示す構造体212に対して行われる工程と同様である。
【0062】
すなわち、図9(b)を参照して説明すると、図12(d)に示す構造体232に対し、構造体232の両面から順に、絶縁層16,26とキャリア付金属箔17,27が積層され、キャリア付金属箔11,21の周縁に対応する位置で切断される。切断後、キャリア板11a,17a,21a,27aと極薄金属箔11b,17b,21b,27bを互いに分離することにより得られる2枚の基板についても、上記実施形態と同様に処理され、配線基板が形成される。
【0063】
(変形例4)
配線基板の製造方法の別の例を図13に示す。なお、この例において、上記各形態に示す部材と同じ部材については同じ符号を付し、その部材にかかる説明の全て又は一部を省略する。
【0064】
図13(a)に示すように、支持体10、キャリア付金属箔11,21、絶縁層12,22、キャリア付金属箔61,71を用意し、これらを積層して図13(b)に示す構造体241が得られる。
【0065】
次いで、キャリア板61a,71aが剥離され、極薄金属箔61b,71bが例えばエッチングにより除去される。このように、キャリア付金属箔61,71が除去された絶縁層12,22の表面には、プライマー層(図示略)が残存している。
【0066】
次いで、図13(c)に示すように、絶縁層12,22各々の所定位置に、極薄金属箔11b、21bを露出するように絶縁層12,22を貫通するビア穴151,161が形成される。ビア穴151,161は、例えばレーザを用いて形成される。レーザによりビア穴151,161を形成した場合、デスミア処理により樹脂スミア等が除去される。次いで、全面に金属膜171を形成する。金属膜171は、例えば、無電解銅めっきにより形成される銅である。
【0067】
次いで、図10(d)と同様に、開口部を有するレジストが形成され、金属膜171を電極とする電解めっきによって、レジストの開口部から露出する金属膜171に金属めっき層が形成される。次いで、レジストが除去され、エッチング処理によって、露出する金属膜171が除去される。これにより、図13(d)に示すように、ビア152,162及び配線層153,163を有する構造体242が得られる。
【0068】
この構造体242は、図11(a)に示す構造体222に対し、ビア152,162を有している点が異なる。従って、この構造体242に対して以後に行われる工程は、図11(a)に示す構造体222に対して行われる工程と同様である。
【0069】
すなわち、図11(b)を参照して説明すると、図13(d)に示す構造体242に対し、構造体242の両面から順に、絶縁層16,26とキャリア付金属箔17,27が積層され、キャリア付金属箔11,21の周縁に対応する位置で切断される。切断後、キャリア板11a,17a,21a,27aと極薄金属箔11b,17b,21b,27bを互いに分離することにより得られる2枚の基板についても、上記実施形態と同様に処理され、配線基板が形成される。
【0070】
尚、上記実施形態と各変形例は、以下の態様で実施してもよい。
・上記各形態において、貫通するーホールを形成してもよい。例えば、図4(a)において、上側と下側にそれぞれ開口する貫通孔を形成し、その貫通孔にスルーホールを形成する。
【0071】
・上記各形態に対し、2つ又は4つ以上の配線層を有する配線基板を形成するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0072】
10 支持体
11,21 キャリア付金属箔
11a,21a キャリア板
11b,21b 極薄金属箔
11c 剥離層
12,22 絶縁層
13,23 金属箔
203 構造体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13