(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
基板を処理する複数の処理ユニットが設けられた処理ステーションと、前記処理ステーションと外部に設けられた露光装置との間で基板の受け渡しを行うインターフェイスステーションと、を備えた基板処理システムであって、
前記インターフェイスステーションは、
基板を前記露光装置に搬入する前に少なくとも基板の裏面を洗浄する洗浄ユニットと、
前記基板の裏面について、当該基板の露光が可能かどうかを前記露光装置に搬入する前に検査する検査ユニットと、
前記検査ユニットで検査後の基板を一時的に収容するバッファ収容部と、
前記洗浄ユニットと前記検査ユニットと前記バッファ収容部との間で基板を搬送するアームを備えた基板搬送機構と、を有し、
前記バッファ収容部は、前記検査後の基板の検査結果が判明するまで当該検査後の基板を収容することを特徴とする、基板処理システム。
前記基板搬送機構は、前記インターフェイスステーションに搬入された基板を前記洗浄ユニットに搬送する第1の搬送アームと、前記洗浄ユニットで洗浄した後の基板を前記検査ユニットに搬送し、さらに前記検査ユニットで検査した後の基板を前記バッファ収容部に搬送する第2の搬送アームとを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の基板処理システム。
前記基板搬送機構は、前記インターフェイスステーションに搬入された基板を前記洗浄ユニットに搬送する第1の搬送アームと、前記洗浄ユニットで洗浄した後の基板を前記検査ユニットに搬送する第2の搬送アームと、前記検査ユニットで検査した後の基板を前記バッファ収容部に搬送する第3の搬送アームとを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の基板処理システム。
基板を処理する複数の処理ユニットが設けられた処理ステーションと、前記処理ステーションと外部に設けられた露光装置との間で基板の受け渡しを行うインターフェイスステーションと、を備えた基板処理システムにおける基板の搬送方法であって、
前記インターフェイスステーションは、
基板を前記露光装置に搬入する前に少なくとも基板の裏面を洗浄する洗浄ユニットと、
前記基板の裏面について、当該基板の露光が可能かどうかを前記露光装置に搬入する前に検査する検査ユニットと、
前記検査ユニットで検査後の基板を一時的に収容するバッファ収容部と、
前記洗浄ユニットと前記検査ユニットと前記バッファ収容部との間で基板を搬送するアームを備えた基板搬送機構と、を有し、
前記洗浄ユニットで裏面を洗浄された前記基板が、前記基板搬送機構により前記検査ユニットに搬送され、その後、前記基板搬送機構により前記バッファ収容部に搬送され、前記検査ユニットでの検査結果が判明するまで収容されることを特徴とする、基板搬送方法。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる基板処理システムとしての塗布現像処理システム1の内部構成の概略を示す説明図である。
図2及び
図3は、各々塗布現像処理システム1の内部構成の概略を正面側及び背面側から示す説明図である。
【0024】
塗布現像処理システム1は、
図1に示すように例えば外部との間で、複数枚のウェハWが収容されたカセットCが搬入出されるカセットステーション2と、フォトリソグラフィー処理の中でウェハWに所定の処理を施す処理ユニットを複数備えた処理ステーション3と、露光装置4との間でウェハWの受け渡しを行うインターフェイスステーション5とを一体に接続した構成を有している。また、塗布現像処理システム1は、各種処理ユニットなどの制御を行う制御装置6を有している。
【0025】
カセットステーション2は、例えばカセット搬入出部10とウェハ搬送部11により構成されている。カセット搬入出部10は、例えば塗布現像処理システム1のY方向負方向(
図1の左方向)側の端部に設けられている。カセット搬入出部10には、カセット載置部としてのカセット載置台12が設けられている。カセット載置台12上には、カセット載置板13が例えば4つ設けられている。カセット載置板13は、水平方向のX方向(
図1の上下方向)に一列に並べて設けられている。これらのカセット載置板13には、塗布現像処理システム1の外部に対してカセットCを搬入出する際に、カセットCを載置することができる。
【0026】
ウェハ搬送部11には、
図1に示すようにX方向に延びる搬送路20上を移動自在なウェハ搬送装置21が設けられている。ウェハ搬送装置21は、上下方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板13上のカセットCと、後述する処理ステーション3の第3のブロックG3の受け渡し装置との間でウェハWを搬送できる。
【0027】
カセットステーション2に隣接する処理ステーション3には、各種ユニットを備えた複数例えば4つのブロックG1、G2、G3、G4が設けられている。処理ステーション3の正面側(
図1のX方向負方向側)には、第1のブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(
図1のX方向正方向側)には、第2のブロックG2が設けられている。また、処理ステーション3のカセットステーション2側(
図1のY方向負方向側)には、第3のブロックG3が設けられ、処理ステーション3のインターフェイスステーション5側(
図1のY方向正方向側)には、第4のブロックG4が設けられている。
【0028】
例えば第1のブロックG1には、
図2に示すように複数の液処理ユニット、例えばウェハWのレジスト膜の下層に反射防止膜(以下「下部反射防止膜」という)を形成する下部反射防止膜形成ユニット30、ウェハWにレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布ユニット31、ウェハWのレジスト膜の上層に反射防止膜(以下「上部反射防止膜」という)を形成する上部反射防止膜形成ユニット32、ウェハWを現像処理する現像処理ユニット33が、下から順に4段に重ねられている。
【0029】
これら第1のブロックG1の各ユニット30〜33は、処理時にウェハWを収容するカップFを水平方向に複数有し、複数のウェハWを並行して処理することができる。
【0030】
例えば第2のブロックG2には、
図3に示すようにウェハWの熱処理を行う熱処理ユニット40や、ウェハWを疎水化処理する疎水化処理装置としてのアドヒージョンユニット41、ウェハWの外周部を露光する周辺露光ユニット42が上下方向と水平方向に並べて設けられている。熱処理ユニット40は、ウェハWを載置して加熱する熱板と、ウェハWを載置して冷却する冷却板を有し、加熱処理と冷却処理の両方を行うことができる。なお、熱処理ユニット40、アドヒージョンユニット41及び周辺露光ユニット42の数や配置は、任意に選択できる。
【0031】
例えば第3のブロックG3には、複数の受け渡しユニット50、51、52、53、54、55、56が下から順に設けられている。また、第4のブロックG4には、複数の受け渡しユニット60、61、62が下から順に設けられている。
【0032】
図1に示すように第1のブロックG1〜第4のブロックG4に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域Dが形成されている。ウェハ搬送領域Dには、例えばウェハ搬送装置70が複数、例えば3台配置されている。各ウェハ搬送装置70はそれぞれ同じ構造である。
【0033】
ウェハ搬送装置70は、例えばY方向、前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アーム70aを有している。搬送アーム70aは、ウェハ搬送領域D内を移動し、周囲の第1のブロックG1、第2のブロックG2、第3のブロックG3及び第4のブロックG4内の所定のユニットにウェハWを搬送できる。ウェハ搬送装置70は、例えば
図3に示すように上下に複数台配置され、例えば各ブロックG1〜G4の同程度の高さの所定のユニットにウェハWを搬送できる。
【0034】
また、ウェハ搬送領域Dには、第3のブロックG3と第4のブロックG4との間で直線的にウェハWを搬送するシャトル搬送装置80が設けられている。
【0035】
シャトル搬送装置80は、例えば
図3のY方向に直線的に移動自在になっている。シャトル搬送装置80は、ウェハWを支持した状態でY方向に移動し、第3のブロックG3の受け渡しユニット52と第4のブロックG4の受け渡しユニット62との間でウェハWを搬送できる。
【0036】
図1に示すように第3のブロックG3のX方向正方向側には、ウェハ搬送装置90が設けられている。ウェハ搬送装置90は、例えば前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アーム90aを有している。ウェハ搬送装置90は、ウェハWを支持した状態で上下に移動して、第3のブロックG3内の各受け渡しユニットに当該ウェハWを搬送できる。
【0037】
第4のブロックG4の例えばX方向正方向側には、ウェハ搬送装置85が設けられている。ウェハ搬送装置85は、例えば前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アーム85aを有している。ウェハ搬送装置85は、ウェハWを支持した状態で上下に移動して、インターフェイスステーション5にウェハWを搬送できる。
【0038】
インターフェイスステーション5には、各種ユニットを備えた3つのブロックG5、G6、G7が設けられている。例えばインターフェイスステーション5の正面側(
図1のX方向負方向側)には、第5のブロックG5が設けられている。第6のブロックG6は、例えばインターフェイスステーション5の背面側(
図1のX方向正方向側)に設けられている。また、第7のブロックG7は、第5のブロックG5と第6のブロックG6の間の領域に設けられている。
【0039】
例えば第5のブロックG5には、
図4に示すように、ウェハWを露光装置4に搬入する前にウェハWの裏面を洗浄する洗浄ユニット100が、例えば上下方向に4段重ねて設けられている。
【0040】
第6のブロックG6には、洗浄ユニット100で洗浄された後のウェハWの裏面が、露光装置4で露光可能な状態かどうかを露光装置4に搬入する前に検査する検査ユニット101と、洗浄ユニット100で洗浄した後のウェハWに付着した水分を除去する脱水ユニット102が、下から上にこの順に2段ずつ重ねて設けられている。なお、
図4は、カセットステーション2側からインターフェイスステーション5を見た場合の、インターフェイスステーション5の内部構成の概略を示す説明図である。
【0041】
第7のブロックG7には、ウェハ搬送装置85を介して処理ステーション3との間でウェハWの受け渡しを行う受け渡しユニット110と、検査ユニット101で検査した後のウェハWを一時的に収容する、バッファ収容部としてのバッファユニット111と、検査後のウェハWを露光装置4に搬入する前に所定の温度に調整する温度調整機構としての温度調整ユニット112が上下方向に多段に重ねて設けられている。より具体的には、第7のブロックG7の上部には、受け渡しユニット110とバッファユニット111が上からこの順で交互に3段ずつ重ねて配置されている。第7のブロックG7の下部には、受け渡しユニット110と温度調整ユニット112が上からこの順で交互に2段ずつ重ねて配置されている。温度調整ユニット112は、ペルチェ素子などの温度調整部材を備えた温度調整板を有し、当該温度調整板に載置されたウェハWを所定の温度、例えば常温に温度調整できる。
【0042】
第5のブロックG5と第7のブロックG7との間であって、第5のブロックG5に隣接した領域には、基板搬送機構としてのウェハ搬送機構120が設けられている。ウェハ搬送機構120は複数の搬送アームとして、第1の搬送アーム121、第2の搬送アーム122を有している。各搬送アーム121、122は、例えば前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在に構成されている。これにより各搬送アーム121、122は、ウェハWを支持した状態で上下に移動して、各ブロックG5、G7の各ユニットの間でウェハWを搬送できる。
【0043】
第6のブロックG6と第7のブロックG7との間であって、第6のブロックに隣接した領域には、ウェハ搬送機構130が設けられている。ウェハ搬送機構130には、第3の搬送アーム123と、第4の搬送アーム124が設けられている。各搬送アーム123、124は、例えば前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在に構成されている。これにより、各搬送アーム123、124は、ウェハWを支持した状態で上下に移動して、第6のブロックG6の各ユニットの間、第6のブロックと第7のブロックG7との間及び第6のブロックG6と露光装置4との間でウェハWを搬送できる。なお、
図4では、ウェハ搬送機構120として、独立して移動する複数の搬送アーム121、122を描図しているが、例えば複数の搬送アームに代えて、1の搬送アームにウェハWを保持するピンセットを複数、例えば2本設けたものを用いてもよい。ウェハ搬送機構130についても同様である。
【0044】
ウェハ搬送機構120、130によるウェハWの搬送は、
図1に示した制御装置6の基板搬送制御部としてのウェハ搬送制御部125により制御される。ウェハ搬送制御部125は、第1の搬送アーム121により、洗浄ユニット100と受け渡しユニット110との間でウェハWを搬送し、第2の搬送アーム122により洗浄後のウェハWを受け渡しユニット110に搬送するようにウェハ搬送機構120を制御する。また、ウェハ搬送制御部125は、第3の搬送アーム123により、洗浄ユニット100で洗浄した後のウェハWの受け渡しユニット110から脱水ユニット102への搬送、脱水ユニット102から検査ユニット101への搬送、検査ユニットからバッファユニット111への搬送、及びバッファユニット111から温度調整ユニット112への搬送を行うようにウェハ搬送機構130を制御する。
【0045】
また、ウェハ搬送制御部125は、ウェハ搬送機構130の第4の搬送アーム124により、温度調整ユニット112と受け渡しユニット110と露光装置4との間でウェハWを搬送するように制御する。なお、ウェハ搬送制御部125は、塗布現像処理システム1内の他のウェハ搬送装置の動作の制御も行っている。
【0046】
次に、洗浄ユニット100の構成について説明する。
図5は洗浄ユニット100の構成の概略を示す平面図、
図6は洗浄ユニット100の構成の概略を示す縦断面図である。
【0047】
洗浄ユニット100は、第1の搬送アーム121を介して搬送されたウェハWを水平に吸着保持する2つの吸着パッド140、140と、この吸着パッド140から受け取ったウェハWを水平に吸着保持するスピンチャック141と、ウェハWの裏面を洗浄するブラシ142と、上面が開口した筐体143を有している。
【0048】
図5に示されるように、2つの吸着パッド140、140は、ウェハW裏面の周縁部を保持できるように、平面視においてスピンチャック141を挟んで略平行に設けられている。各吸着パッド140、140は、駆動機構(図示せず)により水平方向及び上下方向に移動自在な枠体144によりその両端部を支持されている。
【0049】
枠体144の上面には、上部カップ145が設けられている。上部カップ145の上面には、ウェハWの直径より大きな径の開口部145aが形成されており、この開口部145aを介して第1の搬送アーム121と吸着パッド140との間でウェハWの受け渡しが行われる。
【0050】
図6に示すように、スピンチャック141はシャフト150を介して駆動機構151に接続されており、スピンチャック141は、この駆動機構151により回転及び昇降自在に構成されている。
【0051】
スピンチャック141の周囲には昇降機構(図示せず)により昇降自在な昇降ピン152が設けられている。
【0052】
ブラシ142は、例えば多数のプラスチック繊維を円柱状に束ねて構成されており、支持体153により支持されている。支持体153は、駆動機構154に接続されている。駆動機構154は筐体143に接続され、
図5のX方向であって且つ筐体143に沿って水平方向に移動できる。したがって、駆動機構154をX方向に移動させることで、支持体153を介してブラシ142を
図5のX方向に移動させることができる。ブラシ142は、支持体153に内蔵された駆動機構(図示せず)により回転自在に構成されており、その上面をウェハWの裏面に押し付けた状態で回転させて当該ブラシ142をウェハWの裏面で摺動させることにより、ウェハWの裏面に付着したパーティクルを除去することができる。
【0053】
また、支持体153の先端にはブラシで除去されたパーティクルを洗い流す洗浄液を供給する洗浄液ノズル153aと、洗浄後にウェハWの裏面に付着している洗浄液を乾燥させるための、例えば窒素等の気体を供給するパージノズル153bが設けられている。
【0054】
筐体143の底部には、洗浄液を排出するドレン管160と、洗浄ユニット100内に下方向の気流を形成し、且つ当該気流を排気する排気管161が設けられている。
【0055】
次に、洗浄ユニット100におけるウェハWの洗浄について説明する。ウェハWの洗浄にあたっては、先ず
図7に示すように、第1の搬送アーム121によりウェハWが上部カップ145の上方に搬送される。次いで、昇降ピン152が上昇して、ウェハWが昇降ピン152に受け渡される。この際、吸着パッド140はその上面がブラシ142の上面よりも高い位置で待機し、スピンチャック141はブラシ142の上面より低い位置まで退避している。その後、昇降ピン152が下降して、
図8に示されるように、ウェハWが吸着パッド140に受け渡されて保持される。
【0056】
次いで、
図9に示されるように、吸着パッド140でウェハWを吸着保持した状態で、例えばブラシ142がウェハW裏面の中央部に対応する領域に位置するように枠体144を水平方向に移動させる。その後、吸着パッド140を下降させ、ウェハWの裏面がブラシ142の上面に押し当てられる。
【0057】
次いで、洗浄液ノズル153aから洗浄液を供給すると共にブラシ142を回転させて、ウェハW裏面の中央部が洗浄される。この際、支持体153が
図5のX方向に往復動し、枠体144がY方向に往復動することで、ウェハW裏面の中央部が万遍なく洗浄される。
【0058】
ウェハW裏面の中央部の洗浄が終わると、
図10に示すように、ウェハWの中心とスピンチャック141の中心とが平面視において一致するように枠体144を水平方向に移動させる。次いで、スピンチャック141を上昇させて、ウェハWが吸着パッド140からスピンチャック141に受け渡される。
【0059】
その後、
図11に示すように、ウェハWの裏面にブラシ142を押し当てた状態でウェハWが回転されると共に、支持体153を介してブラシをX方向に摺動させることで、ウェハW裏面の周縁部が洗浄される。これにより、ウェハWの裏面全体のパーティクルが除去される。
【0060】
ウェハW裏面の洗浄が完了すると、ブラシ142の回転や洗浄液の供給を停止し、スピンチャック141を高速で回転させることで、ウェハW裏面に付着している洗浄液が振り切り乾燥される。この際、パージノズル153bによるパージも並行して行われる。
【0061】
そして、乾燥が終了すると、洗浄ユニット100に搬送された際とは逆の順序でウェハWが第2の搬送アーム122に受け渡される。
【0062】
次に、検査ユニット101の構成について説明する。
図12は、検査ユニット101の構成の概略を示す縦断面図である。
【0063】
検査ユニット101は、筐体170を備え、筐体170の内部には、ウェハWの少なくとも裏面を下方に向けて開放した状態で保持する保持アーム171と、保持アーム171に保持されたウェハWの裏面に対してライン状の平行光線を照射する光源172と、ウェハWの裏面に照射された光を撮像するカメラ173が設けられている。保持アーム171は、駆動機構(図示せず)により水平方向に移動自在に構成されている。
【0064】
保持アーム171の先端部には、下方に突出した係止部171aが形成され、また、保持アーム171の下面には、図示しない駆動機構によりウェハWの直径方向に移動自在な可動保持部171bが設けられている。保持アーム171は、この係止部171aと可動保持部171bにより、筐体170の開口部170aを介して筐体170内に進入する第3の搬送アーム123から受け渡されるウェハWを挟み込み、その裏面が下方を向いた状態でウェハWを保持することができる。
【0065】
光源172は保持アーム171の下方に、ウェハWの裏面に対して所定の角度θで光線を照射するように配置されている。カメラ173は、ウェハWの裏面に照射された光線の画像を撮像するように、保持アーム171の下方に、ウェハWの裏面に対して光源172と同様所定の角度θ傾けた状態で配置されている。
【0066】
光源172、カメラ173は図示しない回動機構により照射角度及び撮像角度が調整可能となっている。これにより、ある角度で照射した光線では観察できなかったパーティクルに対して、異なる角度で光線を照射して観察することができる。
【0067】
検査ユニット101では、保持アーム171がウェハWを保持した状態で水平方向に移動し、ウェハWの裏面に照射された光線をカメラ173により連続的に撮像することでウェハWの裏面の全体が撮像される。カメラ173で撮像された画像は制御装置6に入力され、制御装置6により当該ウェハWの裏面の状態が、露光装置4での露光が可能かどうか判定される。なお、制御装置6では、例えばウェハWの裏面に付着したパーティクルの数や付着した範囲、あるいはパーティクルの高さや大きさなどに基づいて当該ウェハWの露光装置4での露光の可否が判定される。
【0068】
次に、脱水ユニット102の構成について説明する。
図13は、脱水ユニット102の構成の概略を示す平面図であり、
図14は、脱水ユニット102の構成の概略を示す縦断面図である。
【0069】
脱水ユニット102は、内部でウェハWを脱水処理する処理容器180と、ウェハW裏面の外周部を保持する保持部材181と、保持部材181をシャフト182を介して上下方向に昇降させる昇降機構183を有している。
【0070】
保持部材181は、例えば
図13に示すように、平面視において略円弧状に形成され、同心円状に複数、本実施の形態では同心円状に4つ設けられている。保持部材181は、
図14に示すように、略U字形状の断面形状である。保持部材181の外周側の上端部181aは、内周側の上端部181bより高くなるように形成されている。これにより、保持部材181の外周側は、内周側の上端部181bでウェハWを保持した際にウェハWが脱落するのを防止するガイドとして機能する。
【0071】
各保持部材181と第3の搬送アーム123との間のウェハWの受け渡しにあたっては、例えば
図13に示すように、処理容器180のシャッタ180aから第3の搬送アーム123を進入させ、当該第3の搬送アーム123で保持するウェハWの中心部と複数の保持部材181により形成される円弧の中心とが一致するように第3の搬送アーム123を移動させる。次いで、その状態で、昇降機構183により保持部材181を上昇させる。これにより、搬送アーム123から保持部材181にウェハWが受け渡される。その後、第3の搬送アーム123は、処理容器180の外部に退避する。なお、第3の搬送アーム123と保持部材181との間のウェハWの受け渡しは、例えば第3の搬送アーム123を昇降動させて行ってもよい。
【0072】
処理容器180の底部には、排気機構184に接続された排気管185と、処理容器180内に例えば窒素ガスを送りこんで処理容器180内をパージするパージ管186が設けられている。パージ管186には、窒素ガスを供給するガス供給源187が接続されている。
【0073】
脱水ユニット102でウェハWの脱水処理を行うにあたっては、先ず、第3の搬送アーム123により処理容器180内にウェハWが搬入され、次いでこのウェハWが保持部材181に受け渡される。その後、第3の搬送アーム123が処理容器180外に退避してシャッタ180aが閉止される。次いで、排気機構184により処理容器180内が減圧される。これによりウェハWに付着した水分が蒸発し、ウェハWの脱水処理が行われる。
【0074】
ウェハWの脱水処理が終了すると、パージ管186により処理容器180内のパージと昇圧が行われる。その後、シャッタ180aを開放し、第3の搬送アーム123によりウェハWが検査ユニット101に搬送される。
【0075】
制御装置6は、例えばCPUやメモリなどを備えたコンピュータにより構成されている。この制御装置6には、例えば塗布現像処理システム1の各種処理ユニットでのウェハ処理の内容や各ウェハWの搬送ルートを定めた処理レシピが、プログラムとして例えばメモリに記憶されている。このプログラムを実行することによって、塗布現像処理システム1の各種処理ユニットの制御や上述したウェハ搬送制御部125によるウェハ搬送機構120及び各ウェハ搬送装置の動作を制御し、塗布現像処理システム1におけるウェハWの各種処理や搬送制御を行う。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータで読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御装置6にインストールされたものであってもよい。
【0076】
以上のように構成された塗布現像処理システム1では、例えば次のようなウェハ処理が行われる。
図15は、かかるウェハ処理の主な工程の例を示すフロー図である。
【0077】
ウェハWの処理にあたっては、先ず、複数枚のウェハWを収容したカセットCがカセット搬入出部10の所定のカセット載置板13に載置される。その後、ウェハ搬送装置21によりカセットC内の各ウェハWが順次取り出され、処理ステーション3の第3のブロックG3の例えば受け渡しユニット53に搬送される。
【0078】
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第2のブロックG2の熱処理ユニット40に搬送され、温度調節される(
図15の工程S1)。その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって例えば第1のブロックG1の下部反射防止膜形成ユニット30に搬送され、ウェハW上に下部反射防止膜が形成される(
図15の工程S2)。その後ウェハWは、第2のブロックG2の熱処理ユニット40に搬送され、加熱処理が行われる。その後第3のブロックG3の受け渡しユニット53に戻される。
【0079】
次にウェハWは、ウェハ搬送装置90によって同じ第3のブロックG3の受け渡しユニット54に搬送される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第2のブロックG2のアドヒージョンユニット41に搬送され、アドヒージョン処理される(
図15の工程S3)。その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によってレジスト塗布ユニット31に搬送され、ウェハW上にレジスト膜が形成される。(
図15の工程S4)。
【0080】
その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理ユニット40に搬送されて、プリベーク処理される(
図15の工程S5)。その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第3のブロックG3の受け渡しユニット55に搬送される。
【0081】
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によって上部反射防止膜形成ユニット32に搬送され、ウェハW上に上部反射防止膜が形成される(
図15の工程S6)。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理ユニット40に搬送されて、加熱され、温度調節される。その後、ウェハWは、周辺露光ユニット42に搬送され、周辺露光処理される(
図15の工程S7)。
【0082】
その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第3のブロックG3の受け渡しユニット56に搬送される。
【0083】
次にウェハWは、ウェハ搬送装置90によって受け渡しユニット52に搬送され、シャトル搬送装置80によって第4のブロックG4の受け渡しユニット62に搬送される。
【0084】
その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置85によって第7のブロックG7の受け渡しユニット110に搬送される。次にウェハWは、第1の搬送アーム121により洗浄ユニット100に搬送され、ウェハWの裏面が洗浄される(
図15の工程S8)。
【0085】
裏面が洗浄されたウェハWは、第2の搬送アーム122により第7のブロックの受け渡しユニット110に搬送される。次にウェハWは第3の搬送アーム123により脱水ユニット102に搬送され、脱水処理される(
図15の工程S9)。
【0086】
脱水処理されたウェハWは、第3の搬送アーム123により検査ユニット101に搬送され、ウェハWの裏面が検査される(
図15の工程S10)。次にウェハWは第3の搬送アーム123によりバッファユニット111に搬送され、検査ユニット101でのウェハWの検査結果が判明するまで一時的に当該バッファユニット111に収容される。
【0087】
検査ユニット101での検査結果が判明すると、ウェハ搬送制御部125は所定のルールに基づきウェハ搬送機構120を制御してウェハWの搬送を行う。即ち、検査ユニット101での検査の結果、ウェハWの状態が、露光装置4で露光可能と判定されれば、ウェハWは第3の搬送アーム123により温度調整ユニット112に搬送され、次いで第4の搬送アーム124により露光装置4に搬送される。また、検査の結果、ウェハWの状態が、露光装置4で露光不可と判定されれば、当該ウェハWの以後の処理を中止し、第3の搬送アーム123により受け渡しユニット110に搬送する。その後、以後の処理が中止されたウェハWは、ウェハ搬送装置85により処理ステーション3へ搬送されて、次いで所定のカセット載置板13のカセットCに回収される(
図15の工程S11)。なお、露光不可と判定されたウェハWを回収する際のルートとしては、例えばシャトル搬送装置80を用いるルートであってもよいし、第1のブロックG1における現像処理ユニット33の段を介して回収するルートであってもよい。現像処理ユニット33の段を用いるのは、当該現像処理ユニット33の段における露光後のウェハWの搬送方向が、露光不可と判定されたウェハWの搬送方向と同じく、露光装置4からカセットステーション2側向きであり、通常のウェハW搬送と干渉することなく露光不可なウェハWを搬送できるためである。
【0088】
また、検査の結果、ウェハWの状態が、現状では露光できないものの、洗浄ユニット100で再洗浄することで露光装置4での露光が可能なものであると判定されれば、ウェハWを第3の搬送アーム123により受け渡しユニット110に受け渡し、第1の搬送アーム121により再度洗浄ユニット100に搬送する。そして、洗浄ユニット100で再度洗浄されたウェハWは、再度検査ユニット101に搬送される。その後、検査ユニット101で露光可能と判定されると、ウェハWは第3の搬送アーム123により温度調整ユニット112に搬送され、次いでウェハ搬送機構130により露光装置4に搬送されて露光処理される(
図15の工程S12)。
【0089】
露光処理されたウェハWは第4の搬送アーム124により第7のブロックG7の受け渡しユニット110に搬送される。その後、ウェハWはウェハ搬送装置85によって第4のブロックG4の受け渡しユニット60に搬送される。次いで、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理ユニット40に搬送され、露光後ベーク処理される(
図15の工程S13)。その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって現像処理ユニット33に搬送され、現像処理される(
図15の工程S14)。現像終了後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理ユニット40に搬送され、ポストベーク処理される(
図15の工程S15)。
【0090】
その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第3のブロックG3の受け渡しユニット50に搬送され、その後カセットステーション2のウェハ搬送装置21によって所定のカセット載置板13のカセットCに搬送される。こうして、一連のフォトリソグラフィー工程が終了する。
【0091】
以上の実施の形態によれば、検査ユニット101で洗浄後のウェハWを検査した結果、当該ウェハWの状態が、現状では露光不可であるものの洗浄ユニット100での再洗浄により露光が可能なものであると判定された場合、ウェハ搬送制御部125がウェハ搬送機構120を制御して、当該ウェハWを再度洗浄ユニット100に搬送している。この場合、露光不可と判断された全てのウェハWについて以後の処理を中止してカセットCに回収していた従来の塗布現像処理システム200と比較して、以後の処理を中止してカセットCに回収するウェハWの数を低減できる。その結果、塗布現像処理システム1によるウェハW処理の歩留まりを向上させることができる。
【0092】
特に、検査ユニット101で検査した後のウェハWを一時的に収容するバッファユニット111が設けられているので、検査後のウェハWを、検査ユニット101での検査結果が判明するまで当該バッファユニット111に待機させることができる。仮に、検査の結果が判明していない状態でウェハWを搬送した場合、その後に判明する検査結果により搬送中のウェハWの搬送先を変更する必要が生じ、ウェハWの搬送に大きな影響をあたえるおそれがある。しかしながら、検査後のウェハWを検査結果が判明するまでバッファユニット111に待機させることで、搬送先が確定してからウェハWを搬送することができるので、そのような影響が生じることがない。
【0093】
なお、検査ユニット101で検査した後のウェハWをバッファユニット111に待機させる時間は、必ずしも当該ウェハWの検査結果が判明するまでとする必要はなく、それ以上の時間待機させてもよい。例えば、バッファユニット111に複数の検査後のウェハWが収容されているときに、最先に検査結果が判明するウェハWの検査結果が、上述の「再洗浄」であった場合、このウェハWが洗浄ユニット100で再度洗浄される過程で、バッファユニット111に収容されている他のウェハWの検査結果が判明する場合がある。かかる場合に、検査結果が判明した次のウェハWを露光装置4側に搬送すると、当該ウェハWは、再洗浄されるウェハWを追い越して露光装置4に搬送されることとなる。その場合、例えばロット単位で処理レシピに設定されているウェハWの搬送スケジュールと異なった順序でウェハWが露光装置4に搬送されるので、露光装置4がこのウェハWを認識できず、搬送エラーが発生する可能性がある。
【0094】
したがって、上述のように任意のウェハWが「再洗浄」と判定された場合には、当該ウェハWの再洗浄後に再度検査ユニット101で検査し、再度バッファユニット111に収容後に再洗浄の検査結果が判明するまで、次のウェハWをバッファユニット111で待機させておくことが好ましい。このように、バッファユニット111でウェハWを待機させる時間を調整することで、「再洗浄」となった場合でもウェハWを予め定められた所定の順序で搬送できる。なお、バッファユニット111は、複数のウェハWを、例えば多段に収容できる構成であってもよい。かかる場合、例えばバッファユニット111内のウェハWが露光不可と判定された際に、ウェハ搬送機構120によるウェハ搬送のスケジュールに影響を与えないタイミングとなるまで当該ウェハWをバッファユニット111に収容しておくことで、搬送スケジュールに影響を与えることなくウェハWを回収することが可能となる。また、例えばバッファユニット111に、露光可能と判定されたウェハWを例えば複数枚待機させておくようにしてもよい。かかる場合、例えば「再洗浄」と判定されたウェハWを再度洗浄する間に、待機させていた露光可能なウェハWを露光装置4に搬送するようにすれば、常に露光装置4に搬送するウェハWを確保できるので、露光装置4が待ち状態になることを防止できる。
【0095】
以上の実施の形態では、洗浄後のウェハWは各搬送アーム122、123、124により各ユニットへ搬送するので、洗浄後のウェハWを搬送する各搬送アーム122、123、124が、ウェハWの裏面に付着したパーティクルにより汚染されることを抑制できる。その結果、各搬送アーム122、123、124を清浄に保つことができ、洗浄後のウェハWを搬送する際に、ウェハWの裏面が各搬送アーム122、123、124に付着したパーティクルに汚染される可能性を低減できる。
【0096】
なお、検査ユニット101による検査の結果、ウェハWの状態が、例えば露光装置4での露光が不可と判定された場合、第2の搬送アーム122及び第3の搬送アーム123は、例えば裏面にパーティクルが付着した状態のウェハWを搬送していたことになる。そうすると、ウェハWに付着したパーティクルが各搬送アーム122、123に付着してしまい、次に搬送するウェハWの裏面を汚染してしまうおそれがある。したがって、検査ユニット101での検査の結果、ウェハWの状態が露光装置4での露光不可、または再洗浄により露光可能であると判定された場合、当該ウェハWを搬送した後に、第2の搬送アーム122及び第3の搬送アーム123を洗浄してもよい。かかる第2の搬送アーム122の洗浄は、例えば洗浄ユニット100で行ってもよい。かかる場合、洗浄ユニット100のブラシ142を上下に反転自在に構成しておき、洗浄ユニット100内に進入させた第2の搬送アーム122の上面を反転させたブラシ142により洗浄してもよい。また、洗浄ユニット100とは別に、搬送アーム122の洗浄を行うアーム洗浄機構としての他の洗浄ユニットを第5のブロックG5または第7のブロックG7に設けてもよい。なお、第3の搬送アーム123の洗浄を行う場合には、第6のブロックG6または第7のブロックG7に他の洗浄ユニットを設けてもよい。また、バッファユニット111に搬送アーム122、123の洗浄機構を設けてもよい。
【0097】
以上の実施の形態では、例えば塗布現像処理システム1の正面側に洗浄ユニット100を配置し、背面側に検査ユニット101と脱水ユニット102を配置していたが、例えば洗浄ユニット100と脱水ユニット102をインターフェイスステーション5の正面側、即ち第5のブロックG5に多段に設け、第6のブロックG6に検査ユニット101のみを設けるようにしてもよい。こうすることで、洗浄後のウェハWと搬送アームとの接触回数を最小限にできる。即ち、洗浄ユニット100と脱水ユニット102が正面側と背面側に分けて設けられている場合、洗浄ユニット100から脱水ユニット102にウェハWを搬送するには、先ず洗浄ユニット100から受け渡しユニット110に搬送し、次いで受け渡しユニット110から脱水ユニット102に搬送する必要がある。この場合、洗浄後のウェハWの裏面は、ウェハ搬送機構120、130の各搬送アーム122、123と最低1回ずつ接触する。それに対して、洗浄ユニット100と脱水ユニット102を上下方向に配置すれば、受け渡しユニット110を介する必要がないので、ウェハWとウェハ搬送機構120の第2の搬送アーム122との接触回数を1回に抑えることができる。その結果、ウェハWの裏面がウェハ搬送機構120に付着したパーティクルにより汚染される可能性を、従来よりも低減できる。
【0098】
また、洗浄ユニット100と検査ユニット101をインターフェイスステーション5の正面側、即ち第5のブロックG5に多段に設け、第6のブロックG6に脱水ユニット102のみを設けるようにしてもよい。背面側に脱水ユニット102のみを配置することで、脱水ユニット102に付随して設けられる排気機構184や処理容器180といった大型で重量の大きい機器の設置場所を、背面側に確保することができる。
【0099】
なお、以上の実施の形態では、インターフェイスステーション5に脱水ユニット102を設けていたが、本発明においては、必ずしも脱水ユニット102を設ける必要はなく、その設置の有無については、任意に選択できる。
【0100】
また、ウェハ搬送機構120、130に複数の搬送アーム121、122、123、124を設けたことにより、各搬送アーム121、122、123、124による搬送工程数を均等化することができる。これにより、ウェハWの搬送時間管理が容易となる。
【0101】
以上の実施の形態では、温度調整ユニット112により露光装置4に搬送する前のウェハWの温度調整を行ったが、例えば検査ユニット101内の雰囲気を所定の温度に調整する温調機構を検査ユニット101に設け、当該検査ユニット101でウェハWを検査している間に当該ウェハWの温度調整を行うようにしてもよい。こうすることで、温度調整ユニット112での処理時間や温度調整ユニット112への搬送時間を短縮できるので、塗布現像処理システム1のスループットを向上させることができる。
【0102】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。