【実施例】
【0055】
実施形態の基板撮像装置100を含む基板撮像装置の実施例を用いて、本発明を説明する。本発明は、基板撮像装置以外でも、半導体ウエハ及びフラットパネルディスプレイ用ガラス基板その他基板を保持する基板処理装置において、処理する前及び/又は処理した後の基板を保持し、その基板の裏面を撮像するものであれば、いずれのものにも用いることができる。なお、図面の中の記載で、同一又は対応する部材には、同一又は対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。また、具体的な寸法は、以下の限定的でない実施例に照らし、当業者により決定することができる。
【0056】
(実施例1)
(基板撮像装置の構成)
図1に、本発明の実施例に係る基板撮像装置110の概略構成図を示す。
【0057】
図1に示すように、本実施例の基板撮像装置110は、基板Wの裏面を支持する基板支持部10と、基板支持部10を基板Wに接近及び離間させることができる移動手段20(
図2(a))と、基板Wの裏面を撮像する撮像手段30とを有する。
【0058】
なお、以後の基板撮像装置110の構成の説明において、前述の実施形態の基板撮像装置100の構成と重複する説明は省略する。
【0059】
基板支持部10は、一の支持部材として、第1の支持部材である3つの基板支持片11a、11b及び11cを有する。また、基板支持部10は、他の支持部材として、第2の支持部材である3つの基板支持片12a、12b及び12cを有する。
【0060】
移動手段20は、各支持部材に対応して、回転駆動部、歯車部、ベルト部及び回転軸部を夫々備える。
図4を用いて、本実施例の基板支持部10及び移動手段20を具体的に説明する。
図4(a)は、本実施例に係る基板撮像装置110について、第1の支持部材(基板支持片11a等)及び第2の支持部材(基板支持片12a等)により、6点の点接触で基板Wを支持している状態を示す。
図4(b)は、第1の支持部材の基板Wの支持を解除している状態(第2の支持部材のみで基板Wを支持)を示す。
【0061】
図4(a)に示すように、基板支持片11a等は、本実施例では、断面形状が略四角形であり、長手方向の一部が90度に屈曲した角柱を用いる。また、基板支持片11a等は、本実施例では、一端を後述する回転軸部21ra等に連結し、他端を基板Wを支持するための自由端とする。
【0062】
移動手段20は、第1の支持部材(一の支持部材)に対応して、駆動部21M、歯車部21ga及び21gb、ベルト部21b並びに回転軸部21ra及び21rbを有する。また、移動手段20は、第2の支持部材(他の支持部材)に対応して、駆動部22M、歯車部22ga及び22gb、ベルト部22b並びに回転軸部22ra及び22rbを有する。
【0063】
図4(b)に示すように、駆動部21Mは、回転軸部21rbを回転することができる(R11a)。このとき、回転軸部21rbは、回転軸部21rbに固定された第1の支持部材の基板支持片11b及び11cを回転軸部21rb軸を中心に回転移動させることができる。また、回転軸部21rbは、回転軸部21rbに固定された歯車部21gbを回転することにより(R11a)、歯車部21gaを回転し(R11b)、歯車部21gaに巻き付けられたベルト部21bを移動(旋回)させることができる。このとき、ベルト部21bの移動によって回転する回転軸部21raにより(R11c)、回転軸部21raに固定された第1の支持部材の基板支持片11aは回転軸部21raの軸を中心に回転移動する(R11c)。すなわち、移動手段20は、駆動部21Mの回転駆動により、第1の支持部材の3つの基板支持片11a等を同時に移動することができる。このとき、第1の支持部材の3つの基板支持片11a等は、基板Wの裏面と対向する表面(基板Wの裏面と接する表面)を略水平にすることで基板Wを支持し、その表面を略垂直にすることで基板Wを支持することを解除することができる。
【0064】
駆動部22Mによる第2の支持部材の3つの基板支持片12a、12b及び12cの構成は、上記駆動部21Mによる第1の支持部材の3つの基板支持片11a等の構成と同様のため、説明を省略する。
【0065】
(基板を撮像する動作)
本発明の実施例に係る基板撮像装置110が基板の裏面を撮像する基板撮像方法を、
図5を用いて説明する。
【0066】
図5は、本実施例に係る基板撮像装置110が基板Wの裏面を撮像する動作を説明する説明図である。
図5(a)は、第1の支持部材(基板支持片11a等)で支持した基板Wの裏面を撮像カメラ31Cにより撮像することを開始する状態を示す。
図5(b)は、第2の支持部材(基板支持片12a等)で基板Wを支持するために撮像を一時中断した状態を示す。
図5(c)は、第1の支持部材(11a等)と第2の支持部材(12a等)とにより基板Wを支持する状態を示す。
図5(d)は、第2の支持部材(12a等)で基板Wを支持し、基板Wの裏面の撮像を再開した状態を示す。
図5(e)は、第1の支持部材(11a等)で基板Wを支持するために撮像を一時中断した状態を示す。
図5(f)は、第1の支持部材(11a等)と第2の支持部材(12a等)とにより基板Wを支持する状態を示す。
図5(g)は、第1の支持部材(11a等)で基板Wを支持し、基板Wの裏面の撮像を再開した状態を示す。
図5(h)は、基板Wの裏面の撮像を完了した状態を示す。
【0067】
先ず、
図5(a)に示すように、基板撮像装置110は、基板Wの裏面を撮像する動作を開始するために、第1の支持部材(基板支持片11a等)で基板Wを保持している。このとき、基板撮像装置110は、走査台32Sを基板の半径方向に移動し(図中のMa)、撮像カメラ31Cにより、基板Wの裏面の撮像領域を変化させながら、順次基板Wの裏面を撮像する。
【0068】
次に、
図5(b)に示すように、基板撮像装置110は、第2の支持部材(基板支持片12a等)で基板を支持するために、撮像領域が第1の支持部材の基板支持片11cを含むことになる直前の位置で、撮像カメラ31Cによる撮像を一時中断し、走査台32Sの移動を一時中断する。
【0069】
次いで、
図5(c)に示すように、基板撮像装置110は、第2の支持部材(12a等)で基板を支持するために、第1の支持部材(11a等)と第2の支持部材(12a等)とにより基板Wを支持する。このとき、基板撮像装置110は、第2の支持部材(12a等)で基板Wを支持した後に、移動手段20により(
図4(b))、第1の支持部材(11a等)が基板Wを支持することを解除する。
【0070】
次に、
図5(d)に示すように、基板撮像装置110は、走査台32Sを基板の半径方向に移動し(図中のMd)、撮像カメラ31Cにより、第2の支持部材(12a等)で支持している基板Wの裏面の撮像を再開する。
【0071】
次いで、
図5(e)に示すように、基板撮像装置110は、第1の支持部材(基板支持片11a等)で基板を支持するために、撮像領域が第2の支持部材の基板支持片12aを含むことになる直前の位置で、撮像カメラ31Cによる撮像を一時中断し、走査台32Sの移動を一時中断する。
【0072】
このとき、
図5(f)に示すように、基板撮像装置110は、
図5(c)と同様に、第1の支持部材(11a等)で基板Wを支持した後に、移動手段20により、第2の支持部材(12a等)が基板Wを支持することを解除する。
【0073】
次に、
図5(g)に示すように、基板撮像装置110は、走査台32Sを基板の半径方向に移動し(図中のMg)、撮像カメラ31Cにより、第1の支持部材(11a等)で支持している基板Wの裏面の撮像を再開する。
【0074】
その後、
図5(h)に示すように、基板撮像装置110は、走査台32Sの移動を停止し、基板Wの裏面の撮像を完了する。
【0075】
以上より、本発明の実施例1に係る基板撮像装置110は、基板Wの裏面の一部を保持して基板Wの裏面を撮像する場合に、第1の支持部材(一の支持部材)又は第2の支持部材(他の支持部材)により基板Wを支持することによって、基板Wの裏面の全域を撮像することができる。すなわち、実施例1に係る基板撮像装置110は、第1の支持部材又は第2の支持部材により基板Wの裏面を支持することによって、基板Wのエッジ部及びベベル部に接触することなく、基板Wの裏面の全域を撮像することができる。これにより、実施例1に係る基板撮像装置110は、エッジ部若しくはベベル部の破損又はエッジ部若しくはベベル部による汚染物(パーティクル、レジスト剥離物、レジスト残存物、その他不要物)の生成を防止することができる。また、実施例1に係る基板撮像装置110は、基板Wのベベル部に付着している汚染物が基板Wの表面又は裏面に転移することを防止することができる。
【0076】
(変形例1)
実施例1の変形例1の基板撮像装置120を説明する。なお、以後の本変形例の基板撮像装置120の説明において、前述の実施例1の基板撮像装置110と重複する説明は省略する。
【0077】
(基板撮像装置の構成)
図1に、本発明の変形例に係る基板撮像装置120の概略構成図を示す。
【0078】
図1に示すように、本変形例の基板撮像装置120は、基板支持部10と、移動手段20と、撮像手段30とを有する。
【0079】
図6を用いて、本変形例の基板支持部10及び移動手段20を具体的に説明する。
図6(a)及び
図6(b)は、基板Wを支持した基板支持片11aの概略平面図及び概略側面図である。
図6(c)は、基板Wを支持する状態を解除した基板支持片11aの概略側面図である。
図6(d)は、基板Wを支持する状態を解除した基板支持片11aの退避の動作を示す概略側面図である。なお、基板支持部10の他の基板支持片の構成は、基板支持片11aの構成と同様のため、説明を省略する。
【0080】
図6(a)及び
図6(b)に示すように、本変形例の基板支持部10の基板支持片11aは、略角柱の外形を有する。基板支持片11aは、その一端を後述する移動手段20に連結し、その他端を自由端とする。また、基板支持片11aは、支持点11asで基板Wの裏面と点接触し、基板Wを支持することができる。
【0081】
また、
図6(a)及び
図6(b)に示すように、本変形例の移動手段20は、駆動部21Ma及び21Mb、回転軸部21ra並びに駆動アーム部21Aを有する。駆動部21Maは、回転軸部21raをその軸を中心に回転させる。回転軸部21raは、回転軸部21raに連結している基板支持片11aを回転軸部21raの軸を中心に回転移動させる。駆動部21Mbは、駆動アーム部21Aを基板Wから離間する方向に移動させる。このとき、駆動アーム部21Aは、駆動アーム部21Aに固定された駆動部21Maを撮像領域の範囲外に移動させる。
【0082】
図6(c)及び
図6(d)に示すように、本変形例の移動手段20は、駆動部21Maの駆動により基板支持片11aを回転移動し、基板Wの支持を解除をすることができる。また、移動手段20は、駆動部21Mbの駆動アーム部21Aの移動により基板支持片11aを基板Wの裏面の撮像領域の範囲外に移動させることができる。
【0083】
本変形例の移動手段20は、各基板支持片に対応して、駆動部21Ma等を夫々備える。なお、移動手段20の他の基板支持片に対応する構成は、上記の基板支持片11aの構成と同様のため、説明を省略する。
【0084】
(変形例2)
実施例1の変形例2の基板撮像装置130を説明する。なお、以後の本変形例の基板撮像装置130の説明において、前述の実施例1の基板撮像装置110と重複する説明は省略する。
【0085】
(基板撮像装置の構成)
図1に、本発明の変形例に係る基板撮像装置130の概略構成図を示す。
【0086】
図1において、本変形例の基板撮像装置130は、基板支持部10と、移動手段20と、撮像手段30とを有する。
【0087】
図7を用いて、本変形例の基板支持部10及び移動手段20を具体的に説明する。
図7(a)及び
図7(b)は、基板Wを支持した基板支持片11aの概略平面図及び概略側面図である。
図7(c)は、基板Wを支持する状態を解除した基板支持片11aの概略側面図である。
図7(d)は、基板Wを支持する状態を解除した基板支持片11aの退避の動作を示す概略側面図である。なお、基板支持部10の他の基板支持片の構成は、基板支持片11aの構成と同様のため、説明を省略する。
【0088】
図7(a)及び
図7(b)に示すように、本変形例の基板支持部10の基板支持片11aは、その一端を後述する移動手段20に片持ちの状態で固定されている。基板支持片11aは、支持点11asで基板Wの裏面と点接触し、基板Wを支持することができる。
【0089】
また、
図7(a)及び
図7(b)に示すように、本変形例の移動手段20は、駆動部21Ma及び21Mb並びに駆動アーム部21Aa及び21Abを有する。駆動部21Maは、駆動アーム部21Aaを基板Wの裏面に対して直交する方向に移動する。駆動アーム部21Aaは、駆動アーム部21Aaに固定された基板支持片11aを基板Wの裏面に対して直交する方向に移動する。駆動部21Mbは、駆動アーム部21Abを基板Wの外縁から離間する方向に移動する。すなわち、駆動アーム部21Ab、駆動アーム部21Abに固定された駆動部21Maを基板Wの裏面の撮像領域の範囲外に移動する。
【0090】
図7(c)及び
図7(d)に示すように、本変形例の移動手段20は、駆動部21Maの駆動アーム部21Aaの移動により基板支持片11aの基板Wの支持を解除をすることができる。また、移動手段20は、駆動部21Mbの駆動アーム部21Abの移動により基板支持片11aを基板Wの撮像領域の範囲外(例えば基板Wの半径方向)に移動させることができる(図中のMa及びMb)。
【0091】
本変形例の移動手段20は、各基板支持片に対応して、駆動部21Ma等を夫々備える。なお、移動手段20の他の基板支持片に対応する構成は、基板支持片11aの構成と同様のため、説明を省略する。
【0092】
(変形例3)
実施例1の変形例3の基板撮像装置140を説明する。なお、以後の本変形例の基板撮像装置140の説明において、前述の実施例1の基板撮像装置110と重複する説明は省略する。
【0093】
(基板撮像装置の構成)
図1に、本変形例に係る基板撮像装置140の概略構成図を示す。
【0094】
図1において、本変形例の基板撮像装置140は、基板支持部10と、移動手段20と、撮像手段30とを有する。
【0095】
図8を用いて、本変形例の基板支持部10及び移動手段20を具体的に説明する。
図8(a)及び
図8(b)は、基板Wを支持した基板支持片13aの概略平面図及び概略側面図である。
図8(c)は、基板Wを支持することを解除した基板支持片13aの退避の動作を示す概略側面図である。なお、基板支持部10の他の基板支持片13b(他の支持部材)の構成は、基板支持片13aの構成と同様のため、説明を省略する。
【0096】
図8(a)及び
図8(b)に示すように、本変形例の基板支持部10の基板支持片13a(一の支持部材)は、その一端を後述する移動手段20に片持ちされた状態で固定されている。また、基板支持片13aは、その他端にチャック部13Bを有する。チャック部13Bは、基板Wの裏面とは非接触の状態で、基板Wを支持することができる。チャック部13Bは、例えばベルヌーイチャックを用いることができる。なお、ベルヌーイチャックとは、気体を基板とチャック部との間隙に流すことにより、間隙を流れる気体の流速を増加させ、間隙の圧力を減少させ、基板をチャック部に吸い寄せる力を発生させる現象(ベルヌーイの定理)を利用したものである。ここで、ベルヌーイチャックは、基板がチャック部に吸い寄せられて間隙が小さくなり過ぎると、間隙を流れる気体の流速が減少し、圧力が増加する。このため、ベルヌーイチャックは、基板とチャック部とが一定の間隔に保たれた状態で、基板を非接触で保持(支持)することができる。
【0097】
また、
図8(a)及び
図8(b)に示すように、本変形例の移動手段20は、駆動部23M及び駆動アーム部23Aを有する。駆動部23Mは、駆動アーム部23Aを基板Wの外縁から離間する方向(半径方向)に移動する。すなわち、駆動アーム部23Aは、駆動アーム部23Aに固定された基板支持片13aを基板Wの撮像領域の範囲外(例えば基板Wの半径方向)に移動させる。
【0098】
図8(c)に示すように、本変形例の移動手段20は、駆動部23Mが駆動アーム部23Aを移動することにより基板支持片13aの基板Wの支持を解除をすることができる(図中のMa)。
【0099】
以上により、本発明に係る実施例1の変形例1乃至3の基板撮像装置は、撮像手段30が走査部32によって基板Wの裏面の撮像領域を順次変化させながら撮像するときに、撮像手段30が撮像している撮像領域にある基板支持部10の一の支持部材(基板支持片11a、13a等)を移動手段20によりその撮像領域の範囲外に移動し、撮像手段30が撮像していない撮像領域に基板支持部10の他の支持部材(基板支持片12a、13b等)を移動手段20により移動することで、基板Wを保持することができる。これにより、変形例1乃至3に係る基板撮像装置は、基板Wのエッジ部及びベベル部に接触することなく、基板Wの裏面の全域を撮像することができる。また、変形例1乃至3に係る基板撮像装置は、エッジ部若しくはベベル部の破損又はエッジ部若しくはベベル部による汚染物の生成を防止することができる。更に、変形例1乃至3に係る基板撮像装置は、基板Wのベベル部に付着している汚染物が基板Wの表面又は裏面に転移することを防止することができる。
【0100】
(実施例2)
(基板撮像装置の構成)
図9(a)及び(b)に、本発明の実施例2に係る基板撮像装置150の基板支持部の概略構成図を示す。なお、基板撮像装置150の構成の説明において、基板支持部以外の構成は前述の実施例1の基板撮像装置110の構成と同様のため説明は省略する。
図9(a)は、基板Wを支持した一の支持部材を説明する概略平面図である。
図9(b)は、吸着により基板を支持する状態を説明する概略側面図である。
【0101】
図9(a)及び(b)に示すように、本実施例の基板撮像装置150は、一の支持部材として、基板Wの裏面を吸着によって支持する吸着手段14aを有する。吸着手段14aは、基板Wの裏面を2点で吸着する吸着支点14as及び14bsを有する。なお、吸着手段14aは、1つ又は3つ以上の吸着支点を備えてもよい。
【0102】
また、本実施例の基板撮像装置150は、基板Wに対して一の支持部材と対向する位置に図示しない他の支持部材を有する。また、他の支持部材は、他の吸着手段14b(
図10(c))を有する。他の吸着手段14bの構成は、吸着手段14aの構成と同様のため、説明を省略する。
【0103】
図9(b)に示すように、本実施例の基板撮像装置150は、図示しない移動手段により、吸着手段14aを撮像領域の範囲外に移動させる(図中のMb)。
【0104】
(基板を撮像する動作)
本発明の実施例2に係る基板撮像装置150が基板の裏面を撮像する基板撮像方法を、
図10を用いて説明する。
図10(a)は、円形の基板Wの一端を吸着手段14aで支持し、対向する他端に対応する裏面において、その裏面の半円形状の領域を撮像領域として、撮像を開始する状態を示す。
図10(b)は、基板Wの他端に対応する撮像領域を撮像した状態を示す。
図10(c)は、基板Wの他端を吸着手段14bで支持する状態を示す。
図10(d)は、吸着手段14aの基板Wの一端の支持を解除し、一端に対応する半円形状の領域を撮像領域として、撮像を再開する状態を示す。
図10(e)は、基板Wの一端に対応する撮像領域を撮像した状態を示す。
図10(f)は、撮像を完了し、撮像カメラ31Cを待機位置に戻した状態を示す。
【0105】
先ず、
図10(a)に示すように、基板撮像装置150は、基板Wの裏面を撮像する動作を開始するために、円形の基板Wの一端を吸着手段14a(一の支持部材)で支持している。このとき、基板撮像装置150は、走査台32Sbを移動し(図中のMa)、円形の基板Wの他端に対応する裏面において、その半円形状の領域における撮像領域を変化させながら、撮像カメラ31Cにより基板Wの裏面を順次撮像する。
【0106】
次に、
図10(b)に示すように、基板撮像装置150は、円形の基板Wの一端に対応する裏面において、その半円形状の領域を撮像領域として、基板Wの裏面を撮像するため、撮像カメラ31Cによる撮像を一時中断する。
【0107】
次いで、
図10(c)に示すように、基板撮像装置150は、走査台32Sbにより撮像カメラ31Cの位置を移動する(図中のMc)。また、基板撮像装置150は、吸着手段14b(他の支持部材)で基板Wを支持するために、吸着手段14a(一の支持部材)と吸着手段14b(他の支持部材)とにより基板Wを支持する。このとき、基板撮像装置150は、吸着手段14bで基板Wを支持した後に、移動手段により、吸着手段14aの基板Wの支持を解除する(
図9(b)のMb)。
【0108】
次に、
図10(d)に示すように、基板撮像装置150は、走査台32Sbによって撮像カメラ31Cを移動し、基板Wの裏面の撮像を再開する(図中のMd)。
【0109】
次いで、
図10(e)に示すように、基板撮像装置150は、走査台32Sbの移動を停止し、撮像カメラ31Cの撮像を停止する。また、基板撮像装置150は、走査台32Sbにより撮像カメラを待機位置に移動する(図中のMe)。
【0110】
その後、
図10(f)に示すように、基板撮像装置150は、走査台32Sbにより撮像カメラを待機位置で待機させ、基板Wの裏面の撮像を完了する。
【0111】
なお、2台の撮像カメラを用いて、撮像カメラを1軸方向のみに移動して、基板の裏面を撮像してもよい。
【0112】
以上より、本発明の実施例2に係る基板撮像装置150は、基板Wの裏面の一部を保持して基板Wの裏面を撮像する場合に、吸着手段14a(一の支持部材)又は吸着手段14b(他の支持部材)により基板Wを支持することによって、基板Wの裏面の全域を撮像することができる。すなわち、実施例2に係る基板撮像装置150は、吸着手段14a又は吸着手段14bにより基板Wの裏面を支持することによって、基板Wのエッジ部及びベベル部に接触することなく、基板Wの裏面の全域を撮像することができる。これにより、実施例2に係る基板撮像装置150は、エッジ部若しくはベベル部の破損又はエッジ部若しくはベベル部による汚染物の生成を防止することができる。また、実施例2に係る基板撮像装置150は、基板Wのベベル部に付着している汚染物が基板Wの表面又は裏面に転移することを防止することができる。
【0113】
(変形例1)
実施例2の変形例1の基板撮像装置160を説明する。なお、以後の本変形例の基板撮像装置160の説明において、前述の実施例2の基板撮像装置150と重複する説明は省略する。
【0114】
(基板撮像装置の構成)
図9(a)及び(c)に、本変形例に係る基板撮像装置160の基板支持部の概略構成図を示す。なお、基板撮像装置160の構成の説明において、基板支持部以外の構成は前述の実施例2の基板撮像装置150の構成と同様である。
図9(a)は、基板Wを支持した一の支持部材(15a)を説明する概略平面図である。
図9(c)は、一の支持部材(15a)により挟んで支持する(以下、挟持するという。)ことにより基板を支持する状態を説明する概略側面図である。
【0115】
図9(a)及び(c)に示すように、本変形例の基板撮像装置160は、一の支持部材として、基板Wを挟持することによって支持する挟持手段15aを有する。挟持手段15aは、基板Wを2点で挟持する挟持支点15aup及び15adw並びに15bup及び15bdwを有する。また、基板撮像装置160は、図示しない移動手段により挟持支点15aup等を用いて基板Wを挟持することで、基板Wを保持することができる(図中のMa)。なお、挟持手段15aは、1つ又は3つ以上の挟持支点を備えてもよい。
【0116】
また、本変形例の基板撮像装置160は、他の支持部材として、基板Wに対して一の支持部材と対向する位置に図示しない他の挟持手段(
図10(c)の15b)を有する。他の挟持手段(15b)の構成は、挟持手段15aの構成と同様のため、説明を省略する。
【0117】
図9(c)に示すように、本変形例の基板撮像装置160は、図示しない移動手段により、挟持手段15aを移動することで基板Wを挟持し、基板Wを支持することができる(図中のMa)。また、基板撮像装置160は、図示しない移動手段により、挟持手段15aを撮像領域の範囲外(例えば基板Wの半径方向)に移動させることで基板Wを支持することを解除することができる(図中のMb)。
【0118】
(基板を撮像する動作)
本変形例に係る基板撮像装置160が基板の裏面を撮像する基板撮像方法を
図10に示す。
図10(a)乃至(f)は、前述の実施例2の基板撮像装置150と同様のため、説明を省略する。
【0119】
以上により、実施形態及び実施例を参照しながら本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されることなく、添付の特許請求の範囲に照らし、種々に変形又は変更することが可能である。また、上述の説明における基板Wは、例えばシリコンからなる半導体ウエハだけでなく、フラットパネルディスプレイ(FPD)の製造に用いられるガラス基板などであってもよい。