(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記パケット生成器は、前記第1のオフビットサブセットおよび前記第2のオンビットサブセットを、前記第1のサブセットおよび前記第2のサブセットの少なくとも一方がランダムなビット数量を有するように選択するように構成される、請求項1に記載のデバイス。
前記パケット生成器は、前記第1のオフビットサブセットおよび前記第2のオンビットサブセットを、前記第1のサブセットおよび前記第2のサブセットの少なくとも一方が所定の最大閾値数量以下のビット数量を有するように選択するように構成される、請求項1に記載のデバイス。
前記パケット生成器は、前記第1のオフビットサブセットを、前記第1のサブセットが前記第1のオフビット数量の半分にほぼ等しいビット数量を有するように選択し、前記第2のオンビットサブセットを、前記第2のサブセットが前記第2のオンビット数量の半分にほぼ等しいビット数量を有するように選択するように構成される、請求項1に記載のデバイス。
前記パケット生成器は、前記第1のオフビット数量および前記第2のオンビット数量の少なくとも一方が前記予め選択された最小閾値ビット数量を下回ると、前記第1のオフビット数量および前記第2のオンビット数量から全ての残りのオフビットおよびオンビットをそれぞれ前記パケットに追加するように構成される、請求項1に記載のデバイス。
デジタル値を受信し、第1のオフビットプールおよび第2のオンビットプールを生成し、前記第1のオフビットプールおよび前記第2のオンビットプールからビットを選択することに基づいて制御信号を生成するように構成された制御信号生成器であって、前記制御信号は、常に変動する変化率を有する疑似ランダムビットストリームからなる、制御信号生成器を含む、ハードウェアに実装されるシステム。
前記制御信号は、1つまたは複数のパケットを含み、各パケットは、交互の連続オフビットサブセットおよび連続オンビットサブセットを含み、各パケットは、反復的に、前記第1のオフビットプールからオフビットサブセットと、前記第2のオンビットプールからオンビットサブセットとを選択し、前記オフビットサブセットおよび前記オンビットサブセットを前記パケットに追加することによって形成される、請求項8に記載のシステム。
前記第1のオフビットプールからのオフビットサブセットおよび前記第2のオンビットプールからのオンビットサブセットの前記反復的選択は、調整可能で、かつ、前記第1のオフビットプールのオフビット数量および/または前記第2のオンビットプールのオンビット数量に基づく、請求項9に記載のシステム。
前記第1のオフビットプールからのオフビットサブセットおよび前記第2のオンビットプールからのオンビットサブセットの前記反復的選択は、前記第1のオフビットプールおよび前記第2のオンビットプールの少なくとも一方が予め選択された最小閾値を下回るビット数量を含むまで行われる、請求項9に記載のシステム。
前記第1のオフビットサブセットおよび前記第2のオンビットサブセットを、前記第1のサブセットおよび前記第2のサブセットの少なくとも一方がランダムなビット数量からなるように選択するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
前記第1のオフビットサブセットおよび前記第2のオンビットサブセットを、前記第1のサブセットおよび前記第2のサブセットの少なくとも一方が所定の最大閾値数量以下のビット数量を有するように選択するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
前記第1のオフビット数量および/または前記第2のオンビット数量を除数で除算し、前記除算の商に基づいたビット数量を有するビットサブセットを選択することにより、前記第1のオフビットサブセットおよび/または前記第2のオンビットサブセットを選択するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
前記第1のオフビットサブセットを前記第1のサブセットが前記第1のオフビット数量の半分にほぼ等しいビット数量を有するように選択するステップおよび/または前記第2のオンビットサブセットを前記第2のサブセットが前記第2のオンビット数量の半分にほぼ等しいビット数量を有するように選択するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
前記第1のオフビット数量および前記第2のオンビット数量の少なくとも一方が予め選択された最小閾値ビット数量を下回ると、前記第1のオフビット数量および前記第2のオンビット数量から全ての残りのオフビットおよびオンビットをそれぞれ前記パケットに追加するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
デジタル制御値を受信し、前記デジタル制御値に基づいて二値制御パケットを生成するように構成された1つまたは複数のロジックデバイスであって、前記二値制御パケットは、交互の連続オフビットセットおよび連続オンビットセットを含み、前記パケットは、第1のオフビット数量および第2のオンビット数量の少なくとも一方が予め選択された最小閾値ビット数量を下回るまで、反復的に、前記第1のオフビット数量からオフビットサブセットと、前記第2のオンビット数量からオンビットサブセットとを選択することによって形成され、前記第1のオフビット数量および前記第2のオンビット数量は、前記デジタル制御値から編成される、1つまたは複数のロジックデバイスを含む、装置。
前記オフビットサブセットおよび/または前記オンビットサブセットは、調整可能なパラメータを有するアルゴリズムに基づいて選択され、前記アルゴリズムの前記パラメータは、前記二値制御パケットの変化に基づいて調整可能である、請求項23に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0007】
概要
デバイスおよび技術の代表的実装形態は、制御信号の変調(または符号化等)構成を提供する。変調制御信号をドライバと共に用いることにより、ランプの強度を変化させること、およびランプの色の変更等を行うことができる。例えば、複数の制御信号を用いて、ランプの複数の構成要素の強度を同時に変化させ、それによって、ランプの全体の色および/または明度を変更することができる。開示した電力メッセージ転送(PMT)変調構成は、ドライバおよびシステムと互換性のあるドライバに変調信号を供給し、入力制御信号の情報を伝える。
【0008】
ある実装形態では、入力値は、PMT変調器(例えば制御信号生成器)において受信される。変動する変化率を持つ変調制御信号は、入力値に基づいて、PMT変調器によって生成され得る。入力値に基づいて生成された変調制御信号は、例えばドライバデバイスに出力され得る。ある実装形態では、変調制御信号は、パケットからなる。各パケットは、多数の連続したオンビットおよび多数の連続したオフビットからなる。一例では、変調制御信号は、変動する変化率を持つ。
【0009】
一部の実装形態は、システムの幾つかの構成要素(例えば、個々の色別の複数のランプ構成要素等)を制御するための複数のチャネルを含む。複数のPMT変調器は、複数の制御信号と共に使用されてもよく、各制御信号チャネルは、1つのPMT変調器を含む。ある実装形態では、PMT変調器は、スペクトル拡散出力で変調制御信号を出力する。
【0010】
PMT変調器構成に関する様々な実装形態および技術を本開示で説明する。技術およびデバイスは、例示的な発光ダイオード(LED)ランプ、デバイス、およびシステムに関連して説明する。しかしながら、これは、限定することを意図したものではなく、説明を簡単にするため、および説明の利便性のためである。説明した技術およびデバイスは、様々なランプデバイスの設計や種類等(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、ポリビニルアルコール(PVA)ディスプレイ、圧電材料ディスプレイ、電子刺激ランプ、白熱灯、エレクトロルミネセンス(EL)ランプ等)、ならびに、1つまたは複数の制御信号を利用し、本開示の範囲内にとどまる他の連続可変制御システムのいずれにも適用することができる。従って、本開示内での「明度」という用語の使用は、このような制御信号の強度や大きさ等も含むことを意図する。
【0011】
複数の例を用いて、実装形態を以下により詳細に説明する。様々な実装形態および例を以下に説明するが、個々の実装形態および例の特徴および要素を組み合わせることによって、さらなる実装形態および例が可能となり得る。
【0012】
例示的明度制御構成
図1は、ある実装形態による、本明細書に記載の技術が用いられ得る、例示的なマルチチャネル明度/色制御構成100のブロック図である。例えば、マルチチャネル明度/色制御構成100は、ランプの明度を変化させる、ランプの色を変更する等を行うために構成され得る。
【0013】
図1に示すように、例示的なマルチチャネル明度/色制御構成100は、例えば、1つまたは複数の調光エンジン102、多数のチャネル104、およびランプ106を含み得る。代替の実装形態では、少ない数の、追加の、または代替の構成要素が含まれてもよい。例えば、様々な実装形態では、マルチチャネル明度/色制御構成100は、
図1に示されるよりも少ないまたは多い数のチャネル104を含み得る。
【0014】
含まれる場合は、調光エンジン102は、例えばユーザから調光レベル値を受信し、チャネル104の各々に対して調光レベル値を分配する。代替の実装形態では、調光レベルは、プロセスの出力等からなどの別のソースから受信され得る。一部の実装形態では、調光レベルは、二値、整数、または他の同様の値である。調光レベル値は、ランプの全体的な明度を決定する。
【0015】
ある実装形態では、各チャネル104の相対的調光値は、ランプ106の色も決定し得る。例えば、チャネル104の各々は、ある色(すなわち、3色/チャネルランプの場合、赤、緑、および青)を表し得る。チャネル104の1つまたは複数に関するより大きな強度と、残りのチャネル104に関するより小さな強度との組み合わせは、ランプのある特定の全体的な明度および/または色を生じさせる。チャネル104の1つまたは複数の強度値をその後変更することによって、ランプの色または全体的な明度を変更する。
【0016】
含まれる場合は、チャネル104の各々は、乗算器108および変調器110を含み得る。乗算器108は、調光エンジン102から調光レベル値と、各チャネル104に関する強度値(例えば、ch1強度、ch2強度、ch3強度)とを受信し、それらを組み合わせて(例えば、調光値および強度値を乗算する)、明度値(例えば、ch1明、ch2明、ch3明)を形成するように構成される。ある実装形態では、強度値は、二値または整数等である。例えば、ある実装形態では、乗算器108は、調光レベル値に強度値を乗算し(共に二値である)、積の最上位ビットの数量を出力として保持する。ある実装形態では、強度値は、ユーザによって選択される。
【0017】
ある実装形態では、変調器110は、乗算器108から調光レベル値(別名、明度値、例えば、ch1明、ch2明、ch3明、ch4明)を受信するように構成される。ある実装形態では、変調器110は、明度値を可変周波数ビットストリームに変換する。チャネル104からのビットストリームは、ランプ106への入力信号である。ある実装形態では、ビットストリームの平均値は、それぞれの変調器110の入力時の明度値に対応する。本開示において、ビットストリームは、アナログ入力のデジタル近似として記載され得る。例えば、ビットストリームは、選択された継続期間にわたってアナログ入力の電圧または電流の大きさに比例するデジタル表現を含み得る。デジタル表現は、様々な方法(例えば、基数2のバイナリコード、2進化10進数、電圧値、電気または光パルス特性等)で表現され得る。
【0018】
一実装形態では、変調器110は、以下にさらに説明するような電力メッセージ転送(PMT)変調器である。人間の目は、限られた帯域幅を持つので、PMT変調器110によって出力された変動する明度レベルをローパスフィルタリングする。ビットレートが十分に高ければ、目は、PMT変調器110から出力された信号に依存したランプ106の平均明度を感じる。代替の実装形態では、追加および/または代替の技術および/またはデバイスをPMT変調器110と共に使用することにより、調光エンジン102で出力された明度値をランプ106の入力信号に変換し得る。さらに、代替の実装形態では、チャネル104は、ランプ106の明度および/または色を制御するための代替または追加の構成要素を含み得る。
【0019】
様々な実装形態では、ランプ106の能力または制御信号レベルのほぼ0%またはほぼ100%を表す明度値が調光エンジン102から出力された場合に、変調器110はバイパスされ得る。その場合、対応する明度値信号は、ランプ106に直接供給され得る。例えば、ランプ106をオフにしたい場合(例えば、ほぼ0%の制御信号値)、変調信号をランプ106に送信する必要がない場合がある。むしろ、ランプをオフにするために、オフ信号(または明度信号の欠如)で十分な場合がある。逆に、ランプを100%またはほぼ100%にしたい場合もまた、変調信号をランプ106に送信する必要がない場合がある。むしろ、全能力を表す信号をランプ106に直接送信して、変調器110をバイパスしてもよい。
【0020】
代替の実装形態では、変調器110をバイパスする目的で、様々な調光および/または明度レベルがほぼ0%(例えば0〜3%)およびほぼ100%(例えば97〜100%)として処理されるように割り当てられてもよい。他の実装形態では、用途に応じた他の値および/または範囲を用いてもよい。
【0021】
上述のように、ランプ106は、可変制御信号を用いるLEDランプ、他の種類のランプ、または別の制御システムでもよい。一実装形態では、チャネル104の1つまたは複数における明度レベル値の変更は、ランプ106の明度および/または色を変更する。
【0022】
含まれる場合は、ランプ106は、例えば、1つまたは複数のランプ106またはランプ106のストリングを制御する1つまたは複数のドライバ(不図示)を使用し得る。ドライバは、変調器110から制御信号を受信し、制御信号に基づいてランプ106への電流を制御するように構成され得る。様々な実装形態において、マルチチャネル明度/色制御構成100の各チャネル104は、ドライバを含み得る。
【0023】
代替の実装形態では、マルチチャネル明度/色制御構成100は、少ない数の、追加の、または代替の構成要素を含み得る。
【0024】
例示的PMT変調器
図2は、ある実装形態による、例示的出力パケット202を含む、例示的電力メッセージ転送(PMT)変調器110(例えば制御信号生成器)のブロック図である。
図2に示すPMT変調器110は、単一チャネル104の構成として示されている。様々な実装形態において、複数のPMT変調器110を用いて、例えば
図1に示すようなマルチチャネル明度/色制御構成100の複数のチャネル104に変調制御信号を供給し得る。ある実装形態では、
図2に示すように、PMT変調器110は、1つまたは複数のビットプール(204、206)およびパケット生成器(別名、出力生成器)208を含む1つまたは複数のハードウェアデバイスを含み得る。代替の実装形態では、PMT変調器110は、少ない数の、追加の、または代替の構成要素を含んでもよく、本開示の範囲内にとどまり得る。さらに、PMT変調器110の構成要素の1つまたは複数は、単一デバイスまたは複数のデバイスに組み込まれてもよい。
【0025】
一実装形態では、PMT変調器110は、入力強度値(例えば明度)を乗算器108(存在する場合)から受信し、入力値に基づいて変調制御信号を生成する。様々な実装形態において、入力強度値は、「N」ビットの解像度を持つデジタル値である。この実装形態において、変調制御信号は、常に変動する変化率と、制御された平均変化率とを有する。ある実装形態では、変調制御信号は、ランダムまたは疑似ランダムPMDビットストリームである。ある実装形態では、PMT変調器110は、変調制御信号に基づいて、ランプ106の色および/または明度の変化率、および/または可変負荷の強度等を制御するように構成される。例えば、制御信号の平均値は、ランプの強度または可変負荷に対応し得る。
【0026】
ある実装形態では、
図2に示されるように、PMT変調器110は、入力デジタル値を受信するように構成された少なくとも1つのオフビットプール204と少なくとも1つのオンビットプール206を含む。この実装形態では、オフビットプール204およびオンビットプール206は、入力デジタル値を第1のオフビット数量および第2のオンビット数量へと変換するように構成される。例えば、オフビットプールおよびオンビットプール内で受信されたオフビット数量およびオンビット数量は、明度または強度を表す入力デジタル値に基づく。一例では、オンビットプール内で受信されたオンビット数量は、強度レベルに比例し、オフビットプール内で受信されたオフビット数量は、強度レベルに反比例する。例えば、明度または強度が75%の場合、オフビットプールは、1000のオフビットを含み、オンビットプールは、3000のオンビットを含み得る。さらに、明度または強度が50%の場合、オフビットプールは、2000のオフビットを含み、オンビットプールは、2000のオンビットを含み得る。
【0027】
様々な実装形態では、PMT変調器110は、オフビットプールおよび/またはオンビットプール内のビットを編成して、相対明度または強度レベルを表すパケット202を形成してもよい。ある実装形態では、PMT変調器110は、サブセットにグループ化されたオフビットおよびサブセットにグループ化されたオンビットを有するパケット202を生成する。このグループ化構成により、入力情報が互換性のある方法で(例えば、ドライバがスイッチングイベント間に安定することを可能にする平均変化率で)ドライバに渡されることが可能となる。
【0028】
ある実装形態では、
図2に示されるように、PMT変調器110は、交互の連続オフビットセットおよび連続オンビットセットを有するパケット202を生成するように構成された出力生成器208を含み得る。ある実装形態では、パケット202は、パケット202のオフビットおよびオンビットの構成を選択するために使用されるアルゴリズムに基づいて形成される。例えば、あるアルゴリズムを用いて、反復的に第1のオフビット数量からオフビットのサブセットと、第2のオンビット数量からオンビットのサブセットとを選択し、オフビットのサブセットおよびオンビットのサブセットをパケット202に追加することによってパケットが形成される。
【0029】
この例では、アルゴリズムは、数量制御210に基づいた第1のオフビット数量204からのオフビットサブセット(グループまたは数量等)の選択と、パケット202へのオフビットサブセットの追加とを含む。パケット202がまだビットを全く含まない場合は、第1の選択されたサブセットは、パケット202を開始し得る。アルゴリズムは、次に、数量制御212に基づいた第2のオンビット数量206からのオンビットサブセットの選択と、パケット202へのオンビットサブセットの追加とを含む。アルゴリズムは、次に、数量制御210に基づいた第1のオフビット数量204の残りのオフビットからの別のオフビットサブセットの選択と、パケット202へのこのオフビットサブセットの追加とを含む。アルゴリズムは、次に、数量制御212に基づいた第2のオンビット数量206の残りのオンビットからの別のオンビットサブセットの選択およびパケット202へのこのオンビットサブセットの追加を含み、以下同様である。
【0030】
この実装形態では、オフビットおよびオンビットのサブセットがそれぞれのビット数量(すなわちプール)204、206から選択されるので、プールは、数量が減少する。従って、これらの反復は、例えば、プール204、206の少なくとも一方が枯渇するまで継続し得る。ある実装形態では、これらの反復は、第1のオフビット数量204および第2のオンビット数量206の少なくとも一方が、予め選択された最小閾値ビット数量を下回るまで継続する。様々な実装形態において、予め選択された最小閾値数量は、PMT変調器110の所望の性能またはドライバまたはランプの能力等に応じて、様々な値を有し得る。例えば、様々な実装形態において、予め選択された最小閾値ビット数量は、0、2、3、5、または10等のビット数量でもよい。
【0031】
ある実装形態では、パケット生成器208は、第1のオフビット数量204および第2のオンビット数量206の少なくとも一方が予め選択された最小閾値ビット数量を下回ると、第1のオフビット数量204および第2のオンビット数量206から全ての残りのオフビットおよび残りのオンビットをそれぞれパケット202へと追加するように構成される。従って、プール204、206の全ての残りのビットは、パケット202に追加され、パケット202が完成し、プール204、206が枯渇する。代替の実装形態では、パケット生成器208は、プール204、206の残りのビットをパケット202の末端、パケット202の先頭、組み合わせ、またはパケット202内の様々な他の場所に追加するように構成される。
【0032】
従って、ある実装形態では、変調制御信号は、
図2に示されるように、1つまたは複数のパケット(すなわちフレーム等)202を含む。パケット202は、入力明度値の情報を表す。例えば、各パケット202は、入力明度値のオフビットおよびオンビットを表す交互の連続オフビットセットおよび連続オンビットセットを含む。
図2に示す例示的なパケット202は、5ビットの解像度(32ビット)および明度値19(例えば、13のオフビットおよび19のオンビット)を有するPMT符号化フレームを表す。交互の連続オフビットサブセットおよび連続オンビットサブセットがパケット202を構成し、これらのサブセットは、異なるビット長を有する。
【0033】
代替の実装形態では、応用の要望に応じて、様々なビット解像度および対応するパケット202の長さを用いることができる。例えば、より高解像度の例では、4096ビットのパケット長または12ビットの解像度を用いてもよい。様々な実装形態において、オンビットサブセットは、
図2に示されるように、パケット202のオフビットサブセットに続くように構成されてもよく、あるいは、オンビットは、パケット202のオフビットの先頭にくるように構成されてもよい。他の実装形態では、パケットと共に他のビットが含まれてもよい(例えば、信号伝達用等)。
【0034】
ある実装形態では、PMT変調器110によって出力された変調制御信号(例えば符号化ビットストリーム)の変化率は、常に変動し、ランダムである。これは、パケット202を構成する連続サブセットの異なる長さによるものである。従って、変調制御信号は、規則的なデューティサイクルまたは周波数を持たない。
【0035】
一実装形態では、変調制御信号の変動変化率は、PMT変調器110からのスペクトル拡散出力を提供する。スペクトル拡散出力は、周波数帯域と見なすことができる。ある実装形態では、スペクトル拡散出力は、除去とはいかないまでも、システムの構成要素間の電磁両立性問題を軽減する。
【0036】
さらに、PMT変調器110は、使用された数量制御信号210、212を含む使用されたアルゴリズムに基づいて、ユーザが制御可能な柔軟なスイッチング速度を提供する。様々な実装形態において、パケット生成器208は、可変変化率を持つ出力ストリームによってパケット202を出力するように構成される。この実装形態において、パケット202の平均値は、入力明度値に等しい、またはほぼ等しい。
【0037】
様々な実装形態において、数量制御信号210、212は、パケット202のオフビットおよびオンビットのサブセットを選択するためにPMT変調器によって使用されるアルゴリズムに調整可能なパラメータを提供する。数量制御信号210、212および関連のパラメータは、プログラミング、ユーザ入力、計算、およびテーブルの参照等が行われ得る。様々な実装形態において、数量制御信号210、212および/または数量制御信号210、212の1つまたは複数のパラメータは、調整可能なものでもよく、第1のオフビットプール204の現在のオフビット数量および/または第2のオンビットプール206のオンビット数量に基づいてもよい。例えば、プール内のビット数量が変化すると、数量制御信号210、212および/または数量制御信号210、212の1つまたは複数のパラメータは、その変化に基づいて調整されてもよい。
【0038】
さらに、入力明度レベルが変化し、入力明度値が変化すると、数量制御信号210、212および/または数量制御信号210、212の1つまたは複数のパラメータは、その変化に基づいて動的に調整されてもよい。例えば、数量制御信号210、212および/または数量制御信号210、212の1つまたは複数のパラメータは、パケット202が高すぎる変化率等で形成されることを回避するように調整されてもよい。数量制御信号210、212のパラメータには、乗数、除数、および最小または最大閾値等が含まれ得る。ある実装形態では、数量制御信号210および212は、全く同一の数量制御信号である。
【0039】
例示的アルゴリズム
様々な実装形態において、所望の結果のために、異なるアルゴリズムまたは異なる数量制御210、212を有するアルゴリズムを使用してもよい。
図3は、ある実装形態による、パケット202を生成するためにPMT変調構成110によって使用されるある例示的アルゴリズムのフロー図である。
【0040】
図3の例示的実装形態では、受信した入力値に基づいて、新しいフレームが開始される。オフビットプール204からあるオフビット数量(例えばサブセット)をフレーム(例えばパケット202)に追加する。オンビットプール206からあるオンビット数量(例えばサブセット)をフレーム(例えばパケット202)に追加する。オフビットプール204またはオンビットプール206のどちらも枯渇していなければ、アルゴリズムは、それぞれのプール204、206からのオフビットおよびオンビットのサブセットをフレームに追加し続ける。しかしながら、オフビットプール204またはオンビットプール206の一方が枯渇すると、プール204または206中の残りのオフビットまたはオンビットがフレームに追加されて、フレームが完成する。フレームは、例えばビットストリームで出力され、新しいフレームが現在の入力値に基づいて開始される。
【0041】
アルゴリズムの一実装形態では、第1のオフビットサブセットおよび第2のオンビットサブセットを第1のサブセットおよび第2のサブセットの少なくとも一方がランダムなビット数量を有するように選択するようにパケット生成器208を構成する。例えば、数量制御210、212の一方または両方は、フレームに追加するためのプール204および/または206からのビット数量として乱数を生成するように構成される。これは、例えば、全ての反復の間、またはプール204、206の少なくとも一方が枯渇するまで継続し得る。
【0042】
別の実装形態では、第1のオフビットサブセットおよび第2のオンビットサブセットを第1のサブセットおよび第2のサブセットの少なくとも一方が所定の最大閾値数量以下のビット数量を有するように選択するようにパケット生成器208を構成する。例えば、パケット202中に多過ぎる連続オフビットまたは多過ぎる連続オンビットを有することを回避するために、所定の最大閾値数量を数量制御210、212のパラメータとして確立してもよい。
【0043】
追加の実装形態では、第1のオフビットプール204からのオフビットサブセットおよび第2のオンビットプール206からのオンビットサブセットの反復選択は、第1のオフビットプール204および第2のオンビットプール206の少なくとも一方が予め選択された最小閾値を下回るビット数量を含むまで行われる。つまり、プール204および/または206が枯渇する場合、予め選択された最小閾値数量は、ゼロに等しくてもよく、あるいは、上記のように別の値(例えば、2、3、5、10等)でもよい。
【0044】
さらなる実装形態では、第1のオフビットプール204からのオフビットサブセットおよび第2のオンビットプール206からのオンビットサブセットの反復選択は、第1のオフビット数量204および/または第2のオンビット数量206を除数で割り、除算の商に基づいたビット数量を有するビットサブセットを選択することによって行われる。代替の実装形態では、除数は、数量制御210、212のパラメータでもよく、任意の所望の値を含み得る。例えば、ある実装形態では、第1のオフビットサブセットを第1のサブセットが第1のオフビット数量204の半分にほぼ等しいビット数量を有するように選択し、第2のオンビットサブセットを第2のサブセットが第2のオンビット数量206の半分にほぼ等しいビット数量を有するように選択するようにパケット生成器208を構成する。一例では、プール204、206内のビット数量は、実質的に半分に分けられ、ビットの小さい方(または別の例では大きい方)の半分をパケット202に追加する。
【0045】
この例示的アルゴリズムを
図2の例示的パケット202を用いて説明することができる。オフビットプール204が枯渇するまで、選択されたサブセットの反復ごとにオフビット(13)を半分に分け、小さい方の半分をパケットに追加する。選択されたサブセットの反復ごとにオンビット(19)も半分に分け、小さい方の半分をパケットに追加する。例えばオフビットプール204が枯渇すると、オンビットプール206の残りのオンビット(2)をパケット202に追加する。
【0046】
様々な代替の実装形態において、他の除数を用いてもよく(例えば、3、4等)、他のアルゴリズム、パラメータ、および数量制御210、212等は、本開示の範囲内である。
【0047】
様々な実装形態において、PMT変調器110(その構成要素の一部または全てを含む)は、1つまたは複数のデジタルロジック構成要素(例えば、カウンタ、インバータ、フリップフロップ、状態機械等)、記憶装置構成要素、およびFPGA等などのハードウェアデバイスに実装され得る。例えば、メモリデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のハードウェアデバイスが、本明細書に記載の技術を実行するように構成されたロジックまたは実行可能命令等を含み得る。
【0048】
上述のように、PMT変調器110に関して本明細書に記載した技術、構成要素、およびデバイスは、
図1〜5の図示に限定されず、本開示の範囲から逸脱することなく他のデバイスおよび設計に適用することができる。場合によっては、追加または代替の構成要素を用いて、本明細書に記載の技術を実施してもよい。さらに、構成要素は、変調制御信号出力をもたらす様々な組み合わせで構成および/または組み合わせが行われてもよい。PMT変調器110は、独立したデバイスとして、または別のシステムの一部として(例えば、他の構成要素、システム等と一体化される)実現され得ることを理解されたい。
【0049】
例示的実装形態
上述のように、複数のPMT変調器110の構成を用いて、ランプ106(または複数の制御信号を有する他の制御システム)の複数のチャネル104に変調制御信号を供給してもよい。
図4は、ある実装形態による、複数のPMT変調器110を内蔵し得る例示的な明度および色制御ユニット(BCCU)400のブロック図を示す。様々な実装形態において、PMT変調器110の構成要素を分配してもよい。
図4に示す例では、BCCU400は、少なくとも9つのチャネル104を含む。一例では、9つのチャネル104の各々は、マルチチャネル明度/色制御構成100の一部としてPMT変調器110(
図4に示す)を含んでもよい。さらに、9つのチャネル104の一部または各々を用いて、複数の制御信号を使用して、ランプ106または別の種類の制御システムの色および/または明度を制御することができる。代替の実装形態では、BCCU400は、少ない数または追加のチャネル104または構成要素を含み得る。
【0050】
図5は、ある実装形態による、例えば
図4のBCCU400の一部として用いられ得るチャネル104の例示的構成要素を示すブロック図である。例示的チャネル104は、例示的マルチチャネル明度/色制御構成100に関して説明した構成要素の一部または全てを含み得る。代替の実装形態では、チャネル104は、追加または代替の構成要素を含み得る。
【0051】
図5に示されるように、例示的チャネル104は、例えば単一の調光レベルを形成するために多重化(MUX502において)され得る複数の調光エンジン102を含み得る。ある実装形態では、MUX502は、チャネル104の入力信号として1つの調光エンジン102の出力を選択し得る。様々な実装形態において、MUX502は、例えば、調光エンジン102の出力の選択を順に行い得る。さらに、全体的な調光レベルもまた、調光エンジン102からの個々の調光出力を用いて多重化され得る。その結果得られたMUX502から出力された調光レベルは、例えば乗算器108において、
図5に示すようなチャネル強度値と組み合わせられ得る。例えば、強度値は、強度変化を直線的に遷移させるように構成されたリニアウォーク構成504から出力され得る。
【0052】
図5に示し、かつ上述のように、変調器110は、明度値を受信し、変調器110の出力は、高周波ビットストリームである。ある実装形態では、PMT変調器110は、明度値を受信し、ランプ106またはランプドライバ(不図示)等によってより簡単に使用される変調制御信号(すなわち変調ビットストリーム)を出力するように構成される。例えば、PMT変調器110は、変動変化率を有する制御信号へと明度値を変換し得る。
【0053】
図5の実装形態のような代替の実装形態では、様々なチャネル104の構成を用いて、ランプ106等に明度および/または色の制御を提供することができる。これらのチャネル104の構成の各々において、PMT変調器110を使用して、上記のように変調制御信号(すなわち変調ビットストリーム)を供給することができる。
【0054】
様々な実装形態において、追加または代替の構成要素を使用して、開示の技術および構成を実現してもよい。
【0055】
代表的プロセス
図6は、ある実装形態による、ランプ(例えばランプ106)の明度構成要素用などの二値制御信号の制御信号情報を生成するための例示的プロセス600を示すフロー図である。プロセス600は、制御信号のオフビット数量およびオンビット数量の構成を記述する。パケット(例えばパケット202等)は、例えばオフビットサブセットおよびオンビットサブセットを交互に構成することによって形成される。一例では、パケットは、可変変化率で出力される。プロセス600は、
図1〜5に関連して記述される。
【0056】
プロセスの記述順序は、限定として解釈されることを意図したものではなく、このプロセスまたは代替のプロセスを実施するために、記述したプロセスブロックの幾つでも、どのような順序でも組み合わせることができる。さらに、本明細書に記載の内容の精神および範囲から逸脱することなく個々のブロックをプロセスから削除してもよい。さらに、プロセスは、本明細書に記載の内容の範囲から逸脱することなく任意の適切な材料またはそれらの組み合わせで実施されてもよい。
【0057】
ブロック602において、プロセスは、デジタル値(例えば明度値)を受信することを含む。ある実装形態では、デジタル値は、制御信号生成器(例えばPMT変調器110等)によって受信される。
【0058】
ブロック604において、プロセスは、デジタル値を第1のオフビット数量(例えばオフビットプール204等)および第2のオンビット数量(例えばオンビットプール206等)に変換することを含む。つまり、プロセスは、デジタル値に基づいて、第2のオンビット数量を含むオンビットプールと、第1のオフビット数量を含むオフビットプールとを生成することを含む。ある実装形態では、第1のオフビット数量および第2のオンビット数量の少なくとも一方は、可変制御負荷の強度値に基づく。例えば第2のオンビット数量は、負荷の強度に比例してもよく、第1のオフビット数量は、負荷の強度に反比例してもよい。
【0059】
ブロック606において、プロセスは、反復的に、第1のオフビット数量から第1のオフビットサブセットを選択して第1のオフビットサブセットをパケットに追加し、第2のオンビット数量から第2のオンビットサブセットを選択して第2のオンビットサブセットをパケットに追加することによって、パケットを形成することを含む。
【0060】
様々な実装形態において、プロセスは、代替のアルゴリズムまたはアルゴリズムの組み合わせを用いてパケットを形成することを含む。それらの実装形態において、パケットは、連続オフビットのサブセットおよび連続オンビットのサブセットを交互に配置することを含む。一部の例では、1つまたは複数の調整可能なパラメータを用いて、サブセットのビット数量を選択してもよい。例えば、ある実装形態では、プロセスは、第1のオフビットサブセットおよび第2のオンビットサブセットを第1のサブセットおよび第2のサブセットの少なくとも一方がランダムなビット数量からなるように選択することを含む。
【0061】
別の実装形態では、プロセスは、第1のオフビットサブセットおよび第2のオンビットサブセットを第1のサブセットおよび第2のサブセットの少なくとも一方が所定の最大閾値数量以下のビット数量を有するように選択することを含む。
【0062】
追加の実装形態では、プロセスは、第1のオフビット数量および/または第2のオンビット数量を除数で除算し、除算の商に基づいたビット数量を有するビットサブセットを選択することにより、第1のオフビットサブセットおよび/または第2のオンビットサブセットを選択することを含む。例えば、ある実装形態において、プロセスは、第1のオフビットサブセットを第1のサブセットが第1のオフビット数量の半分にほぼ等しいビット数量を有するように選択すること、および/または第2のオンビットサブセットを第2のサブセットが第2のオンビット数量の半分にほぼ等しいビット数量を有するように選択することを含む。この実装形態では、第1および第2の数量(例えばプール)は、反復ごとに、それらの残りの数量の半分に減少する。
【0063】
一実装形態では、プロセスは、第1のオフビット数量および第2のオンビット数量の少なくとも一方が予め選択された最小閾値ビット数量を下回ると、第1のオフビット数量および第2のオンビット数量から全ての残りのオフビットおよびオンビットをそれぞれパケットに追加することを含む。様々な実装形態において、予め選択された最小閾値数量は、0、2、3、5、または10等でもよい。
【0064】
ブロック608において、プロセスは、パケットを出力することを含む。例えば、パケットは、ランプ(例えばランプ106等)または他の可変制御負荷を制御するためにドライバに出力され得る。
【0065】
一実装形態では、プロセスは、常に変動する変化率を有する二値信号(すなわち、変調制御信号、変調ビットストリーム)によってパケットを出力することを含む。
【0066】
別の実装形態では、プロセスは、スペクトル拡散出力によってパケットを出力することを含む。例えば、スペクトル拡散出力は、出力変調制御信号のスイッチング周波数を形成し、EMC特性を向上させる。
【0067】
代替の実装形態において、他の技術を様々な組み合わせでプロセス600に含んでもよく、本開示の範囲内にとどまる。
【0068】
結論
本開示の実装形態を構造的特徴および/または方法論的行為に特有の言語で説明したが、これらの実装形態は、必ずしも記載した特有の特徴または行為に限定されないことは明らかである。むしろ、特有の特徴および行為は、例示的なデバイスおよび技術を実施する代表的形態として開示される。