(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5754881
(24)【登録日】2015年6月5日
(45)【発行日】2015年7月29日
(54)【発明の名称】性能を改善する新しいレイアウト構造
(51)【国際特許分類】
H01L 21/82 20060101AFI20150709BHJP
H01L 21/822 20060101ALI20150709BHJP
H01L 27/04 20060101ALI20150709BHJP
H01L 21/8238 20060101ALI20150709BHJP
H01L 27/092 20060101ALI20150709BHJP
H01L 27/08 20060101ALI20150709BHJP
【FI】
H01L21/82 B
H01L27/04 A
H01L27/08 321A
H01L27/08 331A
H01L27/08 331E
H01L27/08 331G
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2009-254112(P2009-254112)
(22)【出願日】2009年11月5日
(65)【公開番号】特開2010-123947(P2010-123947A)
(43)【公開日】2010年6月3日
【審査請求日】2009年11月5日
【審判番号】不服2013-10541(P2013-10541/J1)
【審判請求日】2013年6月5日
(31)【優先権主張番号】12/276,172
(32)【優先日】2008年11月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500262038
【氏名又は名称】台湾積體電路製造股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Taiwan Semiconductor Manufacturing Company,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100123434
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 英昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音
(72)【発明者】
【氏名】侯 永清
(72)【発明者】
【氏名】郭 大鵬
(72)【発明者】
【氏名】莊 學理
(72)【発明者】
【氏名】カルロス・エイチ・ディアズ
(72)【発明者】
【氏名】魯 立忠
(72)【発明者】
【氏名】田 麗鈞
(72)【発明者】
【氏名】羅 明健
(72)【発明者】
【氏名】張 志強
(72)【発明者】
【氏名】戴 春暉
(72)【発明者】
【氏名】李 芳松
【合議体】
【審判長】
鈴木 匡明
【審判官】
小野田 誠
【審判官】
恩田 春香
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−118004(JP,A)
【文献】
特開2001−345430(JP,A)
【文献】
特開平02−089365(JP,A)
【文献】
特開2000−31301(JP,A)
【文献】
特開平11−274291(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L21/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の活性領域と、
前記活性領域に設置された第1電界効果トランジスタ(FET)であって、この第1FETは、第1ゲート、前記活性領域に形成され、前記第1ゲートに隣接した第1領域に設置された第1ソース、及び前記活性領域に形成され、前記第1ゲートに隣接した第2領域に設置された第1ドレインを含むことと、
前記活性領域に設置された分離構造であって、前記分離構造は、前記第1ドレインに隣接して設置され、電気的に浮遊している分離ゲート、及び前記活性領域に形成され、前記分離ゲートに隣接して設置された分離ソースであって、前記分離ソースと前記第1ドレインが前記分離ゲートの異なる側に位置し、前記第1ドレインは、前記第1FETの前記第1ゲートに関連するドレインとして機能すると共に、前記分離構造の前記分離ゲートに関連するドレインとしても機能することと、
を含む集積回路。
【請求項2】
半導体基板と、
前記半導体基板に画定され、n型ドーパントを有する第1活性領域と、
前記半導体基板に画定され、前記第1活性領域から分離されて、p型ドーパントを有する第2活性領域と、
前記第1活性領域に形成された第1PMOSトランジスタであって、この第1PMOSトランジスタは、前記第1活性領域に形成された第1ソース、前記第1活性領域に形成され、前記第1ソース領域に隣接する第1ドレイン、及び、前記半導体基板上で、前記第1ソースと前記第1ドレイン間に形成された第1ゲートを含むことと、
前記第2活性領域に形成された第1NMOSトランジスタであって、この第1NMOSトランジスタは、前記第2活性領域に形成された第2ソース、前記第2活性領域に形成され、前記第2ソース領域に隣接する第2ドレイン、及び、前記半導体基板上で、前記第2ソースと前記第2ドレイン間に形成された第2ゲートを含むことと、
前記第1活性領域に設置された第1分離構造であって、この第1分離構造は、前記第1ドレインに隣接して設置され、電気的に浮遊している第1分離ゲート、及び、前記第1活性領域に形成され、前記第1分離ゲートに隣接して設置された第1分離ソースであって、前記第1分離ソースと前記第1ドレインが前記第1分離ゲートの異なる側に位置し、前記第1ドレインは、前記第1PMOSトランジスタの前記第1ゲートに関連するドレインとして機能すると共に、前記第1分離構造の前記第1分離ゲートに関連するドレインとしても機能することを含むことと、
前記第2活性領域に設置された第2分離構造であって、この第2分離構造は、前記第2ドレインに隣接して設置され、電気的に浮遊している第2分離ゲート、及び、前記第2活性領域に形成され、前記第2分離ゲートに隣接して設置された第2分離ソースであって、前記第2分離ソースと前記第2ドレインが前記第2分離ゲートの異なる側に位置し、前記第2ドレインは、前記第1NMOSトランジスタの前記第2ゲートに関連するドレインとして機能すると共に、前記第2分離構造の前記第2分離ゲートに関連するドレインとしても機能することを含むことと、
を含む集積回路。
【請求項3】
半導体基板上に形成された集積回路(IC)セルを備えた集積回路であって、このICセルは、
前記半導体基板の活性領域と、
前記活性領域に設置された第1電界効果トランジスタ(FET)であって、このFETは、第1ゲート、前記活性領域に形成され、前記第1ゲートに隣接する第1領域に設置された第1ソース、及び前記活性領域に形成され、前記第1ゲートに隣接する第2領域に設置された第1ドレインを含むことと、
前記活性領域に設置された第2電界効果トランジスタ(FET)であって、この第2FETは、第2ゲート、前記活性領域に形成された第2ソース、及び前記活性領域に形成され、前記第2ゲートに隣接して設置された前記第1ドレインであって、前記第1及び第2FETは、前記第1ドレインを共有することと、
前記活性領域に設置された分離構造であって、この分離構造は、前記第2ソースに隣接して設置され、電気的に浮遊している分離ゲート、及び前記活性領域に形成され、前記分離ゲートに隣接して設置された分離ソースであって、前記分離ソースと前記第2ソースが前記分離ゲートの異なる側にあることを備えることと、
を含む集積回路。
【請求項4】
半導体基板上に形成された集積回路(IC)セルを備えた集積回路であって、このICセルは、
前記半導体基板の活性領域と、
前記活性領域に設置された第1電界効果トランジスタ(FET)であって、このFETは、第1ゲート、前記活性領域に形成され、前記第1ゲートに隣接した第1領域に設置された第1ソース、及び前記活性領域に形成され、前記第1ゲートに隣接した第2領域に設置された第1ドレインを含むことと、
前記活性領域に設置された第2電界効果トランジスタ(FET)であって、この第2FETは、第2ゲート、前記活性領域に形成された第2ソース、及び前記活性領域に形成され、前記第2ゲートに隣接して設置された前記第1ドレインであって、前記第1及び第2FETは前記第1ドレインを共有することを含むことと、
前記活性領域に形成され、分離構造に隣接して設置された第3電界効果トランジスタ(FET)であって、この第3FETは、第3ゲート、前記活性領域に形成された前記第2ソース、及び前記活性領域に形成された第2ドレインであって、前記第3ゲートが前記第2ソースと前記第2ドレインの間に介在するように位置決めされることと、
前記活性領域に形成された分離構造であって、この分離構造は、前記第2ドレインに隣接して設置された分離ゲートであって、この分離ゲートは、電気的に浮遊していること、及び前記活性領域に形成され、前記分離ゲートに隣接して設置された分離ソースであって、前記分離ソースと前記第2ドレインが前記分離ゲートの異なる側に位置し、前記第2及び第3FETは、前記第2ソースを共有し、前記第3FET及び分離構造は、前記第2ドレインを共有することを備えることと、
を含む集積回路。
【請求項5】
前記第1ゲートは、電気的に浮遊しており、前記分離構造の第2分離ゲートとして機能するように構成され、前記第1ソースは、前記分離構造の第2分離ソースとして機能するように構成される請求項4に記載の集積回路。
【請求項6】
半導体基板に画定された活性領域に形成され、第1境界と第2境界を画定する集積回路(IC)セルを備えた集積回路であって、このICセルは、
前記第1境界と前記活性領域に設置された第1ソース、前記半導体基板に設置され、前記第1ソースに隣接し、前記第1ソースよりも前記第2境界に近接する第1ゲート、及び、前記活性領域に設置され、前記第1ゲートが前記第1ソースと前記第1ドレインの間に介在するように位置決めされた第1ドレインを有する第1電界効果トランジスタ(FET)と、
前記活性領域に設置され、前記第1ドレインから前記第2境界の方に離間した第2ソースと、半導体基板上で、前記第1ドレインと前記第2ソースの間に設置された第2ゲートを有する第2電界効果トランジスタ(FET)であって、この第2FETは、前記第1ドレインを前記第1FETと共有することと、
前記活性領域に設置され、前記第2ソースから前記第2境界の方に離間した第2ドレインと、半導体基板上で、前記第2ソースと前記第2ドレインの間に設置された第3ゲートを有する第3電界効果トランジスタ(FET)であって、この第3FETは、前記第2ソースを前記第2FETと共有することと、
分離構造であって、
前記第2境界上に形成され、前記第2ドレインから離間した第1分離ソース、及び
前記基板上で、前記第2ドレインと前記第1分離ソースの間に設置された第1分離ゲートであって、前記第1ICセルは、前記第1及び第2境界上にそれぞれ対称的に設置された前記第1ソース及び前記第1分離ソースを有し、前記第1分離ゲートは、電気的に浮遊していることと、
を含む集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路に関し、特に、性能を改善する新しいレイアウト構造を有する集積回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFETs)の半導体装置が各種の技術ノードによって縮小された時、デバイスのパッキング密度とデバイス性能は、デバイスレイアウトと分離により促される。標準のセルベース設計の間、基準セルは、自動設置ルートツール(auto−placement−route tool)によって無作為に配置することができる。電気的短絡の問題を避けるために、セル間(inter−cell)またはセル内(intra−cell)のレイアウトでは、
デバイスのソースが他の
デバイスのドレインに隣接した時、下記の方法がスタンダードセルレイアウト設計に用いられる。まず、スタンダードセルレイアウトは、分離された活性領域アイランドを採用して、1つの
デバイスのソースと他の
デバイスのドレインを分離する。次に、空間がセル境界と活性領域間に保留される。しかし、このような不連続的な活性領域は、連続的な活性領域に比べて、比較的乏しいデバイス速度とデバイス性能を有する。異なる
デバイスのソースとドレイン間の保留された空間は、活性領域を遮断する(cut off)。活性領域と境界間の保留された空間は、活性領域の連続性を遮断する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
性能を改善する新しいレイアウト構造を有する集積回路を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
よって、本発明
の一態様によれば、集積回路は、半導体基板の活性領域と、活性領域に設置された第1電界効果トランジスタ(FET)であって、この第1FETは、第1ゲート、活性領域に形成され、第1ゲートに隣接した第1領域に設置された第1ソース、及び活性領域に形成され、第1ゲートに隣接した第2領域に設置された第1ドレインを含むことと、活性領域に設置された分離構造であって、分離構造は、第1ドレインに隣接して設置され、電気的に浮遊している分離ゲート、及び活性領域に形成され、分離ゲートに隣接して設置された分離ソースであって、分離ソースと第1ドレインが分離ゲートの異なる側に位置し、第1ドレインは、第1FETの第1ゲートに関連するドレインとして機能すると共に、分離構造の分離ゲートに関連するドレインとしても機能することとを含む。
さらに、本発明の一態様によれば、集積回路は、半導体基板に画定され、n型ドーパントを有する第1活性領域と、半導体基板に画定され、第1活性領域から分離されて、p型ドーパントを有する第2活性領域と、第1活性領域に形成された第1PMOSトランジスタであって、この第1PMOSトランジスタは、第1活性領域に形成された第1ソース、第1活性領域に形成され、第1ソース領域に隣接する第1ドレイン、及び、半導体基板上で、第1ソースと第1ドレイン間に形成された第1ゲートを含むことと、第2活性領域に形成された第1NMOSトランジスタであって、この第1NMOSトランジスタは、第2活性領域に形成された第2ソース、第2活性領域に形成され、第2ソース領域に隣接する第2ドレイン、及び、半導体基板上で、第2ソースと第2ドレイン間に形成された第2ゲートを含むことと、第1活性領域に設置された第1分離構造であって、この第1分離構造は、第1ドレインに隣接して設置され、電気的に浮遊している第1分離ゲート、及び、第1活性領域に形成され、第1分離ゲートに隣接して設置された第1分離ソースであって、第1分離ソースと第1ドレインが第1分離ゲートの異なる側に位置し、第1ドレインは、第1PMOSトランジスタの第1ゲートに関連するドレインとして機能すると共に、第1分離構造の第1分離ゲートに関連するドレインとしても機能することを含むことと、第2活性領域に設置された第2分離構造であって、この第2分離構造は、第2ドレインに隣接して設置され、電気的に浮遊している第2分離ゲート、及び、第2活性領域に形成され、第2分離ゲートに隣接して設置された第2分離ソースであって、第2分離ソースと第2ドレインが第2分離ゲートの異なる側に位置し、第2ドレインは、第1NMOSトランジスタの第2ゲートに関連するドレインとして機能すると共に、第2分離構造の第2分離ゲートに関連するドレインとしても機能することを含むことと、を含む。
【0005】
次に、本発明の一態様によれば、集積回路は、半導体基板上に形成された集積回路(IC)セルを備え、このICセルは、半導体基板の活性領域と、活性領域に設置された第1電界効果トランジスタ(FET)であって、このFETは、第1ゲート、活性領域に形成され、第1ゲートに隣接する第1領域に設置された第1ソース、及び活性領域に形成され、第1ゲートに隣接する第2領域に設置された第1ドレインを含むことと、活性領域に設置された第2電界効果トランジスタ(FET)であって、この第2FETは、第2ゲート、活性領域に形成された第2ソース、及び活性領域に形成され、第2ゲートに隣接して設置された第1ドレインであって、第1及び第2FETは、第1ドレインを共有することと、活性領域に設置された分離構造であって、この分離構造は、第2ソースに隣接して設置され、電気的に浮遊している分離ゲート、及び活性領域に形成され、分離ゲートに隣接して設置された分離ソースであって、分離ソースと第2ソースが分離ゲートの異なる側にあることを備えることと、を含む。
さらに、本発明の一態様によれば、集積回路は、半導体基板上に形成された集積回路(IC)セルを備え、このICセルは、半導体基板の活性領域と、活性領域に設置された第1電界効果トランジスタ(FET)であって、このFETは、第1ゲート、活性領域に形成され、第1ゲートに隣接した第1領域に設置された第1ソース、及び活性領域に形成され、第1ゲートに隣接した第2領域に設置された第1ドレインを含むことと、活性領域に設置された第2電界効果トランジスタ(FET)であって、この第2FETは、第2ゲート、活性領域に形成された第2ソース、及び活性領域に形成され、第2ゲートに隣接して設置された第1ドレインであって、第1及び第2FETは第1ドレインを共有することを含むことと、活性領域に形成され、分離構造に隣接して設置された第3電界効果トランジスタ(FET)であって、この第3FETは、第3ゲート、活性領域に形成された第2ソース、及び活性領域に形成された第2ドレインであって、第3ゲートが第2ソースと第2ドレインの間に介在するように位置決めされることと、活性領域に形成された分離構造であって、この分離構造は、第2ドレインに隣接して設置された分離ゲートであって、この分離ゲートは、電気的に浮遊していること、及び活性領域に形成され、分離ゲートに隣接して設置された分離ソースであって、分離ソースと第2ドレインが分離ゲートの異なる側に位置し、第2及び第3FETは、第2ソースを共有し、第3FET及び分離構造は、前記第2ドレインを共有することを備えることと、を含む。
なお、第1ゲートは、電気的に浮遊しており、分離構造の第2分離ゲートとして機能するように構成され、第1ソースは、分離構造の第2分離ソースとして機能するように構成されてもよい。
【0006】
次に、本発明の一態様によれば、集積回路は、半導体基板に画定された活性領域に形成され、第1境界と第2境界を画定する集積回路(IC)セルを備え、このICセルは、第1境界と活性領域に設置された第1ソース、半導体基板に設置され、第1ソースに隣接し、第1ソースよりも第2境界に近接する第1ゲート、及び、活性領域に設置され、第1ゲートが第1ソースと第1ドレインの間に介在するように位置決めされた第1ドレインを有する第1電界効果トランジスタ(FET)と、活性領域に設置され、第1ドレインから第2境界の方に離間した第2ソースと、半導体基板上で、第1ドレインと第2ソースの間に設置された第2ゲートを有する第2FETであって、この第2FETは、第1ドレインを第1FETと共有することと、活性領域に設置され、第2ソースから第2境界の方に離間した第2ドレインと、半導体基板上で、第2ソースと第2ドレインの間に設置された第3ゲートを有する第3FETであって、この第3FETは、第2ソースを第2FETと共有することと、分離構造であって、第2境界上に形成され、第2ドレインから離間した第1分離ソース、及び基板上で、第2ドレインと第1分離ソースの間に設置された第1分離ゲートであって、第1ICセルは、第1及び第2境界上にそれぞれ対称的に設置された第1ソース及び第1分離ソースを有し、第1分離ゲートは、電気的に浮遊していることと、を含む。
さらに、本発明の一態様によれば、集積回路は、半導体基板に画定された活性領域に形成され、第1境界と第2境界を画定する集積回路(IC)セルを備え、このICセルは、第1境界と活性領域に設置された第1ソース、半導体基板に設置され、第1ソースに隣接し、第1ソースよりも第2境界に近接する第1ゲート、及び、活性領域に設置され、第1ゲートが第1ソースと第1ドレインの間に介在するように位置決めされた第1ドレインを有する第1電界効果トランジスタ(FET)と、活性領域に設置され、第1ドレインから第2境界の方に離間した第2ソースと、半導体基板上で、第1ドレインと第2ソースの間に設置された第2ゲートを有する第2FETであって、この第2FETは、第1ドレインを第1FETと共有することと、活性領域に設置され、第2ソースから第2境界の方に離間した第2ドレインと、半導体基板上で、第2ソースと第2ドレインの間に設置された第3ゲートを有する第3FETであって、この第3FETは、第2ソースを第2FETと共有することと、少なくとも1つの追加トランジスタセットであって、この追加トランジスタセットの各々は、活性領域に設置された第1追加ドレイン、半導体基板上に設置され、第1追加ドレインに隣接し、第1追加ドレインよりも第2境界に近接する第1追加ゲート、及び、活性領域に設置され、第1追加ゲートが第1追加ドレインと第1追加ソースの間に介在するように位置決めされた第1追加ソースを有する第1追加FET、及び、活性領域に設置され、第1追加ソースから第2境界の方に離間した第2追加ドレインと、半導体基板上で、追加第1ソースと第2追加ドレインの間に設置された第2追加ゲートを有する第2追加FETであって、この第2追加FETは、第1追加ソースを第1追加FETと共有することを含むことと、分離構造であって、第2境界上に形成され、第2ドレインから離間した第1分離ソース、及び基板上で、第2ドレインと第1分離ソースの間に設置された第1分離ゲートであって、第1ICセルは、第1及び第2境界上にそれぞれ対称的に設置された第1ソース及び第1分離ソースを有し、第1分離ゲートは、電気的に浮遊していることと、少なくとも1つの追加トランジスタセットの第1セットの第1追加FETの第1追加ドレインは、第2ドレインであり、少なくとも1つの追加トランジスタセットの最終セットの第2追加FETの第2追加ドレイン及び第1分離ソースは、第1分離ゲートの対向側に設置され、第1セットに加えて、少なくとも1つの追加トランジスタセットの第1追加FETの第1追加ドレインは、それぞれ少なくとも1つの追加トランジスタセットの上述のセットの第2追加FETの第2追加ドレインであることと、を含む。
第3FETと分離構造は、第2ドレインを共有してもよい。
第1ゲートは、電気的に浮遊しており、分離構造の第2分離ゲートとして機能するように構成され、第1ソースは、前記分離構造の第2分離ソースとして機能するように構成されてもよい。
第2分離ソースは、電力線Vddと電力線Vssのうちの一方に電気的にバイアスされてもよい。
【0007】
集積回路は、活性領域に形成され第1ICセルに隣接して
設置された第2ICセルを更に含むことができ、第2ICセルは、第2境界と一部重なる第3境界と第4境界を定める。第2ICセルは、第3境界に
設置された第2ソースを有する少なくとも1つのFET、半導体基板に
設置され、第2ソースに隣接した第2ゲートと、第2ゲートが第2ソースと第2ドレイン間に設置されるように位置決めされた第2ドレインを含む。第2ICセルは、第2ドレインに隣接して
設置された第2分離ゲートと、第4境界上に形成されて、第2ICセルが第3と第4境界にそれぞれ対称的に
設置された第2ソースと第2分離ソースを有するように第2分離ゲートに隣接した第2分離ソースを含む第2分離構造も含む。集積回路では、第2ソースと第1分離ソースが一部重なり、第2ICセルの適合する機能に
構成することができる。集積回路は、活性領域に形成され第1ICセルに隣接して
設置された第3ICセルを更に含むことができ、第3ICセルは、第1境界と一部重なる第6境界と第5境界を定める。第3ICセルは、第5境界に
設置された第3ソースと、半導体基板に
設置され、第3ソースに隣接した第3ゲートと、第3ゲートが第3ソースと第3ドレイン間に設置されるように位置決めされた第3ドレインを有する少なくとも1つのFETを含む。第3ICセルは、第3ドレインに隣接して
設置された第3分離ゲートと、第6境界上に形成されて、第3ICセルが第5と第6境界にそれぞれ対称的に
設置された第3ソースと第3分離ソースを有するように第3分離ゲートに隣接した第3分離ソースを含む第3分離構造も含む。第3分離ソースと第1ソースは一部重なり、第3ICセルの適合する機能に
構成することができる。第1分離ゲートは、電気的に浮遊状態に置くことができる。FETは、p型金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(PMOSFET)を含む。あるいは又、n型金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(NMOSFET)を含む。
【0008】
本開示は、もう1つの実施例の集積回路も提供する。集積回路は、半導体基板、第1基板に定められ、n型ドーパントを有する第1活性領域、半導体基板に定められ、分離構造(feature)によって第1活性領域から分離されて、p型ドーパントを有する第2活性領域、第1活性領域に形成された第1p型金属酸化物半導体(PMOS)トランジスタ、第2活性領域に形成された第1n型金属酸化物半導体(NMOS)トランジスタ、第1活性領域に形成された第1分離構造と、第2活性領域に形成された第2分離構造を含む。第1PMOSトランジスタは、第1活性領域に形成された第1ソースおよび第1ドレインと、半導体基板に形成され、第1ソースと第1ドレイン間に設置された第1ゲートを含む。第1NMOSトランジスタは、第2活性領域に形成された第2ソースおよび第2ドレインと、半導体基板に形成され、第2ソースと第2ドレイン間に設置された第2ゲートを含む。第1分離構造は、第1ドレインに隣接して
設置され、電気的に浮遊状態に置かれている第1分離ゲートと、第1分離ゲートが第1ドレインと第1分離ソース間に設置されるように位置決めされる第1分離ソースを含む。第2分離構造は、第2ドレインに隣接して
設置された第2分離ゲートと、第2分離ゲートが第2ドレインと第2分離ソース間に設置されるように位置決めされる第2分離ソースを含む。
【0009】
開示された集積回路では、第1ゲートと第2ゲートが延伸されて互いに接続し、第1ドレインと第2ドレインが電気的に接続される。第1ソースと第1分離ソースは、電力線Vddに電気的に接続することができる。第2ソースと第2分離ソースは電力線Vssに電気的に接続することができる。第1分離ソースは、電力線Vddに接続され、第1分離構造に隣接して設置された第2PMOSトランジスタを第1PMOSトランジスタから電気的に分離する。第2分離ソースは、電力線Vssに接続され、第2分離構造に隣接して設置された第2NMOSトランジスタを第1NMOSトランジスタから電気的に分離する。集積回路は、第1活性領域に形成され、第1PMOSトランジスタに隣接し、第1ソースに隣接した第3ゲート、第3ゲートが第3ドレインと第1ソース間に設置されるように位置決めされた第3ドレインを含む第2PMOSトランジスタと、第2活性領域に形成され、第1NMOSトランジスタに隣接し、第2ソースに隣接した第4ゲート、第4ゲートが第4ドレインと第2ソース間に設置されるように位置決めされた第4ドレインを含む第2NMOSトランジスタを更に含むことができる。第1ゲートと第1分離ゲートはそれぞれ、第1金属を含むことができ、第2ゲートと第2分離ゲートはそれぞれ、第1金属と異なる第2金属を含むことができる。第1ソースと第1ドレインは、シリコンゲルマニウム(SiGe)を含むことができ、第2ソースと第2ドレインは、炭化ケイ素(SiC)を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の異なる態様に基づいて構成された、各実施例の半導体構造の上面図である。
【
図2】本発明の異なる態様に基づいて構成された、各実施例の半導体構造の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明についての目的、特徴、長所が一層明確に理解されるよう、以下に実施形態を例示し、図面を参照にしながら、詳細に説明する。
[実施例]
【0012】
図1は、本発明の異なる態様に基づいて構成された、半導体構造100の上面図である。1つ以上の実施例に基づいて半導体構造100が下記に説明される。半導体構造100は、半導体基板に画定された第1活性領域102と第1活性領域104を含む(図示せず)。半導体基板は、シリコン基板である。半導体基板は、選択的にまたは付加的に他の適合する半導体材料を含むことができる。各種の浅溝型素子分離(STI)が半導体基板に形成されて、第1と第2活性領域がそれによって
確定されて分離される。第1活性領域102の半導体基板は、n型ドーパントを含む。例えば、第1活性領域102は、イオン注入によって形成されたnウェルを含む。第2活性領域104の半導体基板は、p型ドーパントを含み、イオン注入または拡散によってその中に形成される。
【0013】
例えばICセル106の1つ以上の集積回路(IC)セルは、活性領域102と104に形成される。その上に形成された複数のICセルを有する活性領域102と104は、分離構造によって分離された多数のサブ活性領域102と分離構造によって分離された多数のサブ活性領域104
の代わりに、連続的であり、よって、
デバイス領域は、最大化され、更にデバイス性能が改善される。
図1では、ICセル106は、一例として示され、本発明の態様に基づいて構成される。ICセル106は、1つ以上の動作可能な(operational)電界効果トランジスタ(FET)108を含む。この実施例では、1つのp型金属酸化物半導体(PMOS)トランジスタ110とn型金属酸化物半導体(NMOS)トランジスタ112が説明に提供される。特定例では、PMOS110とNMOSトランジスタ112が
構成され、インバーターとして接続される。PMOSトランジスタ110は、第1活性領域102に形成されたゲート114を含み、第1活性領域を越えて更に延伸される。PMOSトランジスタ110は、第1活性領域102に形成されたソース116とドレイン118を含み、ゲート114の側辺に設置され、よってゲート114がソース116とドレイン118の間に設置される。チャネルは、基板に画定され(defined)、ソース116とドレイン118の間と、ゲート114の下方に位置される。NMOSトランジスタ112は、第2活性領域104に形成されたゲート114を含み、第2活性領域を越えて更に延伸される。この特定の実施例では、NMOSトランジスタ112のゲートとPMOSトランジスタ110のゲートは、接続されるように
構成されるため、同じ参照番号114で標示される。NMOSトランジスタ112は、第2活性領域104に形成されたソース120とドレイン122を含み、ゲート114の側辺に設置され、よってゲート114がソース120とドレイン122の間に設置される。
【0014】
PMOSトランジスタ110のソース116は、電力線124(またはVdd)に接続され、ソースコンタクト(contact)126によって適当なバイアスを提供する。NMOSトランジスタ112のソース120は、電力線128(またはVss)に接続され、ソースコンタクト130によって適当なバイアスを提供する。この実施例では、PMOSトランジスタ110のドレイン118とNMOSトランジスタ112のドレイン122は、ドレイン118のドレインコンタクト134とドレイン122のドレインコンタクト136を通して導電構造132によって接続される。
【0015】
ICセル106は、第1活性領域102に形成され、トランジスタ領域108に隣接して設置された分離構造138を含む。分離構造は、第1活性領域に形成され、ドレイン118に隣接して設置された分離ゲート140を含む。分離構造は、分離ソース142も含む。この実施例では、分離ソース142は、コンタクト144によって電力線124に接続される。ICセル106は、第2活性領域104に形成され、トランジスタ領域108に隣接して設置されたもう1つの分離構造146も含む。分離構造146は、第2活性領域に形成され、ドレイン122に隣接して設置された分離ゲート148を含む。分離構造146は、分離ソース150も含む。この実施例では、分離ソース150は、コンタクト152によって電力線128に接続される。一例では、分離ゲート140と148は、浮遊している(floated)。
【0016】
ICセル106の構造では、動作可能なPMOSトランジスタのソース116と分離構造の分離ソース142は、ICセルの外縁に対称的に設置され、ICセルが両側でソース
により隣接される(bordered)。他のセルも同じように
構成され、各ICセルが
両方の境界でソース
を用いて隣接される。各境界のソースは、各ICセルの特定設計に基づいた動作可能なトランジスタのソース、または分離構造の分離ソースであることができる。このような
構成では、全てのICセルは、
両方の境界でソース
を用いて隣接される。よって、ICセルが設計に基づいて設置された時、1つのICセルからのソースのみが隣接するICセルのソースの隣になる。ICセル間の分離は、自動的に維持される。また、ICセルは、連続的な活性領域に設置され、改善されたデバイス性能を有する。同様に、第2活性領域104のNMOSトランジスタと分離構造146は、ICセルが両方の境界でソース
を用いて隣接されるように
構成される。少なくとも1つの境界のソースは、分離構造の分離ソースである。
図1に示された上述の例は、1つのPMOSと1つのNMOSトランジスタを表している。しかし、動作可能なトランジスタ領域108は、それが両方の境界でソース
により隣接されるならば、設計に応じて必要なだけのトランジスタを含むことができる。境界のソースのうち少なくとも1つは、分離ソースである。各ICセルは、設計される機能に基づいて異なる数のトランジスタ、異なるレイアウトと、異なる
構成を有することができる。両側の境界の構造(features)は、分離ソース及び/または動作可能なトランジスタのソースを含むソースである。例えば、同じ活性領域(例えば第1または第2活性領域)の動作可能なトランジスタのアレイが設置され、隣接したトランジスタが共通ソースを
共有(シェア)するか、または共通ドレインを
共有する。もう1つの実施例では、1つのICセルの境界ソースが隣接するICセルの境界ソースと一体化されてパッキング密度を更に増加することができる。
【0017】
図2は、本発明の態様に基づいて構成された、1つ以上の実施例に基づいた半導体構造200の上面図である。半導体構造200は、
図1の半導体構造100に類似している。よって、
図1と
図2の類似の構造は、簡易化と明確さのために同じ番号で標示される。半導体構造200は、
半導体基板154に画定された活性領域102を含む。半導体基板は、シリコンを含み、選択的にまたは付加的に他の適合する半導体材料を含むことができる。例えば、浅溝型素子分離(STI)などの各種の分離構造
が、第1活性領域102と他の活性領域を画定した半導体基板に形成されて、それによって互いに分離される。第1活性領域102の半導体基板は、例えばn型ドーパントまたはp型ドーパントなど、適合するドーパントでドープされ、イオン注入、または拡散、または他の適合する技術によってその中に形成される。
【0018】
複数の集積回路(IC)セルは、連続的な活性領域102に形成される。よって性能が改善される。説明のために、例示のICセル156が
図2に示され、本開示の態様に基づいて構築される。ICセルは、第1境界158と第2境界160を
用いてある領域に
画定される。ICセル156は、少なくとも活性領域102に部分的に形成され、越えて延伸することができる。例えば、ICセル156は、反対のドーパントを有するもう1つの領域に延伸することができ、NMOSとPMOSトランジスタの両方がそれぞれ分離した活性領域に形成されてICセル内に統合される。ICセル156は、1つ以上の
トランジスタを備えた動作可能なトランジスタ領域108を含む。この実施例では、1つの金属酸化物半導体(MOS)トランジスタ162が説明のために示される。一例では、トランジスタは、活性領域102がn型にドープされている場合はp型MOS(PMOS)トランジスタであり、または活性領域102がp型にドープされている場合はn型MOS(NMOS)トランジスタである。トランジスタ162は、活性領域102に形成されたゲート114を含み、活性領域を越えて更に延伸されることができる。トランジスタ162は、活性層102に形成されたソース116とドレイン118を含み、ゲート114の異なる側に設置され、ゲート114がソース116とドレイン118の間に設置される。ソース116は、ICセルの境界線158に形成され、境界線158に垂直した方向に沿って境界線158を越えて更に延伸することができる。チャネルは、基板に画定され、ソース116とドレイン118間に
構成され、ゲート114の下方に配置される。トランジスタ162のソース116は、電力線124に接続され、ソースコンタクト126によって適当な電気的バイアスを提供する。この例では、トランジスタ162のドレイン118は、ドレインコンタクト134によって導電構造132に接続され、適当なバイアスまたは信号を提供する。
【0019】
ICセル106は、活性領域102に形成され、トランジスタ領域108に隣接して設置された分離構造138を含む。分離構造は、第1活性領域に形成され、ドレイン118に隣接して設置された分離ゲート140を含む。分離構造は、分離ソース142も含む。分離ソース142は、ICセルの境界線160に形成され、境界線160に垂直した方向に沿って境界線160を越えて更に延伸することができる。この実施例では、分離ソース142は、コンタクト144によって電力線124に接続される。一例では、分離ゲート140は、電気的にバイアスされていないため、浮遊している(floating)。
【0020】
ICセル106の構造では、トランジスタ162のソース116と分離構造138の分離ソース142は、境界線158と160にそれぞれ対称的に設置され、ICセル108が両側でソースにより隣接される(bordered)。あるいは又、トランジスタ領域108が境界線158に隣接したドレイン
で終わった場合、第2分離構造が加えられて第2分離構造の分離ソースが境界に形成される。例えば、分離構造は、境界線158とトランジスタ領域108のエッジの間に設置された分離ゲートを含む。第2分離構造の分離ソースは、第2分離構造の分離ゲートに隣接した境界158に形成される。第2分離構造の分離ソースは、電力線124に接続され、ICセルが両側に
一貫した境界ソースを有する
ようにする。他のセルも同様に
構成され、ICセルが
両方の境界でソースを用いて隣接される。各境界のソースは、各ICセルの特定設計に基づいた動作可能なトランジスタのソースまたは分離構造の分離ソースであることができる。このような
構成では、全てのICセルは、
両方の境界でソースを用いて隣接される。よって、ICセルが設計に基づいて設置された時、1つのICセルからのソースのみが隣接するICセルのソースの隣となる。ICセル間の分離は、本質的に含まれる。また、ICセルは、連続的な活性領域に設置され、
一貫したデバイス性能を有する。
図2に示された上述の例は、1つのトランジスタを表している。しかし、動作可能なトランジスタ領域108は、それが両方の境界でソースにより隣接するならば、設計に応じて必要なだけのトランジスタを含むことができる。境界ソースのうちの少なくとも1つは、分離ソースである。各ICセルは、設計される機能に基づいて異なる数のトランジスタ、異なるレイアウトと、異なる
構成を有することができる。両側の境界の
特徴は、分離ソース及び/または動作可能なトランジスタのソースを含むソース
として構成される。例えば、同じ活性領域の動作可能なトランジスタのアレイが設置され、隣接したトランジスタが共通ソースを共有するか、または共通ドレインを共有する
ようにする。もう1つの例では、1つのICセルの境界ソースが隣接するICセルの境界ソースと一体化されてパッキング(充填)密度を更に増加することができる。上述のように、
上記の半導体構造200は、活性領域102に形成されたICセルの一部とすることができる。例えば、PMOSトランジスタは、n型ドープされた活性領域に形成され、NMOSトランジスタは、p型ドープされた活性領域に形成され、それらは、STIによって分離される。NMOSとPMOSトランジスタは、適当に
構成されて設計回路機能を提供する。
【0021】
1つ以上の実施例に挙げた構造に関する利点は、隣接するICセルが連続的な活性領域に形成されることで
一貫したデバイス性能を有することである。もう1つの例では、デバイス速度が改善される。もう1つの例では、開示した構造内に
デバイス領域ペナルティ(penalty)がない。他の利点も各種のアプリケーションに含まれることができる。例えば、開示した構造に応じて、回路レイアウトだけが異なるように設計されているため、製造プロセスの流れを変えることがない。よって、付加のマスクコストと製造コストが掛からない。
【0022】
本開示の実施例が詳細に説明されているが、本開示の精神及び範囲を逸脱しない限りにおいては、当業者であれば行い得る少々の変更や修飾を付加することが可能である。1つの実施例では、分離ゲートはゲート電圧に適合してバイアスされ、漏電を減少する。他の実施例では、分離ゲートは、それらが連続的な活性領域に形成された時、第1トランジスタのソースと第1トランジスタに隣接した第2トランジスタのドレインの間に設置される。もう1つの実施例は、1つの動作可能なトランジスタと分離構造が1つの標準のICセルを形成し、動作可能なトランジスタのソースと分離ソースがICセルの外縁に対称的に設置されている。このようなICセルは、設計された回路に基づいて連続的な活性領域で繰り返すことができる。このICセルの構造は、類似のICセルに隣接して設置された時、分離の問題がなくなる。半導体構造100と200の各種のデバイス構造とこれらを形成する方法が実施例に基づいて下記に更に説明される。1つの実施例では、半導体基板はあるいは又、他の半導体材料、例えばダイアモンド、炭化ケイ素、ガリウムヒ素、GaAsP、AlInAs、AlGaAsまたはGaInPなどを含むことができる。上述の例を推進させるために、ソースとドレインは、シリコンとは異なるエピタキシー成長の半導体に形成され、歪みチャネル(strained channel)を達成する。1つの実施例では、シリコンゲルマニウム(SiGe)は、エピタキシープロセスによってシリコン基板の第1活性領域に形成され、PMOSトランジスタのソースとドレインを形成する。もう1つの実施例では、炭化ケイ素(SiC)は、エピタキシープロセスによってシリコン基板の第2活性領域に形成され、NMOSトランジスタのソースとドレインを形成する。もう1つの実施例では、トランジスタ領域は、n型ドーパントの第1活性領域に形成されたエピタキシーのSiGeのソース/ドレイン領域を有するPMOSトランジスタと、p型ドーパントの第2活性領域に形成されたエピタキシーのSiCのソース/ドレイン領域を有するNMOSトランジスタを含む。チャネルは、基板に画定され、各トランジスタのソースとドレイン間で、且つ関連するゲートの下方に配置される。よって、チャネルは、エピタキシー成長の半導体によって歪みを受け、
デバイスのキャリア移動度を容易にし、デバイス性能を改善する。
【0023】
もう1つの実施例では、各トランジスタのゲートは、基板に設置された高k誘電体層、高k誘電体層に設置された金属層を含む。また、例えば酸化ケイ素などの界面層が高k誘電体層と金属層の間に設置することができる。
両方の動作可能デバイス用の金属ゲートと分離ゲートは、構成、寸法、形成と、構造の観点から類似している。これらのゲートスタックは、単一のプロセスで形成することができる。一実施例では、高k誘電体層は、半導体基板に形成される。金属ゲート層は、高k誘電体層に形成される。キャッピング層は、高k誘電体層と金属層の間に更に設置される。高k誘電体層は、例えば原子層堆積(ALD)などの適合するプロセスによって形成される。高k誘電体層を形成する他の方法は、有機金属気相成長法(MOCVD)、物理気相成長(PVD)、UVオゾン酸化と、分子線エピタキシー法を含む。一実施例では、高k誘電材料は、HfO2を含む。もう1つの実施例では、高k誘電材料は、Al2O3を含む。あるいは又、高k誘電体層は、金属窒化物、金属ケイ酸塩、または他の金属酸化物を含む。金属ゲート層は、PVDまたは他の適合するプロセスによって形成される。金属ゲート層は、窒化チタンを含む。もう1つの実施例では、金属ゲート層は、窒化タンタル、窒化モリブデン、または窒化チタンアルミを含む。キャッピング層は、高k誘電体層と金属層の間に更に設置される。キャッピング層は、酸化ランタン(LaO)を含む。キャッピング層は、他の適合する材料を選択的に含むことができる。続いて各種のゲート材料層がパターン化され、
両方の動作可能デバイス用のゲートスタックとダミーゲートを形成する。ゲート材料層をパターン化する方法は、各種のドライとウェットエッチングのステップを提供し、パターン化されたマスクを用いて各種の開口を画定することを含む。パターン化されたマスクの開口内のゲート層は、エッチングプロセスによって除去される。
【0024】
もう1つの実施例では、半導体基板は、例えば埋込誘電体層などの絶縁層上に形成された半導体(semiconductor−on−insulator)構造を含むことができる。あるいは又、基板は、SIMOX(separation by implantation of oxygen)技術、ウエハーボンディング、選択エピタキシャル成長(SEG)といわれる方法、または他の適合する方法などによって形成される、例えば埋込酸化物(BOX)層などの埋込誘電体層を含むこともできる。もう1つの実施例では、STIの形成は、基板に溝(トレンチ)をエッチングし、例えば酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素などの絶縁材料によって溝を充填する。充填された溝は、溝を充填する、例えば、窒化ケイ素を有する熱酸化ライナー層(thermal oxide liner layer)などの多層構造を有することができる。1つの実施例では、STI構造は、例えば、パッド酸化物を成長させる、低圧化学気相成長(LPCVD)の窒化物層を形成する、フォトレジストとマスキングを用いてSTI開口をパターン化する、基板に溝をエッチングする、熱酸化トレンチライナー(thermal oxide trench liner)を選択的に成長させて溝のインターフェースを改善する、CVD法で酸化物を溝に充填する、化学機械研磨(CMP)を用いてエッチバックする、窒素化合物ストリッピングを用いてSTI構造を残すなどのプロセス順序を用いて形成することができる。
【0025】
1つ以上のイオン注入のステップが各種のソースとドレイン、及び/または低ドープドレイン(LDD)構造を形成するように更に行われる。一例では、LDD領域がゲートスタック及び/またはエピタキシーのソースとドレイン領域の形成後に形成され、ゲートと位置合わせされる。ゲートスペーサは、金属ゲートスタックの側壁に形成されることができる。続いて重ソース・ドレインドーププロセスが行われて重ドープソースと重ドープドレインを形成する。よって、重ドープソースとドレインがスペーサーの外縁に実質的に位置合わせされる。ゲートスペーサは、多層構造を有することができ、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、または他の誘電材料を有することができる。n型ドーパントまたはp型ドーパントのいずれかのドープされたソースとドレイン領域とLDD領域は、例えばイオン注入などの従来のドーピングプロセスによって形成される。関連するドープ領域を形成するため用いられるN型ドーパントの不純物は、リン、ヒ素、及び/または他の材料を含むことができる。P型ドーパントの不純物は、ホウ素、インジウム、及び/または他の材料を含むことができる。シリサイドは、ソースとドレインに形成され、コンタクト抵抗を減少する。続いてシリサイドは、金属層を堆積するステップ、金属層がケイ素と反応してシリサイドを形成できるように金属層をアニールするステップと、反応されない金属層を除去するステップを含むプロセスによって、ソースとドレインに形成することができる。
【0026】
続いて、層間誘電体(ILD)層が基板に形成され、化学機械研磨(CMP)プロセスが基板に施されて基板を研磨する。もう1つの例では、エッチング停止層(ESL)がILD層を形成する前にゲートスタックの上部に形成される。一実施例では、上述で形成されたゲートスタックは、最終の金属ゲート構造であり、最終の回路に留まる。もう1つの実施例では、上述で形成されたゲートスタックが部分的に除去され、続いて、例えばサーマルバジェットなどの各種の製造性を考慮した、適合する材料で再充填される。この場合、CMPプロセスがポリシリコンの面が露出されるまで継続される。もう1つの実施例では、CMPプロセスは、ハードマスク層で停止され、続いてハードマスクがウェットエッチングプロセスによって除去される。
【0027】
多層配線(MLI)は、基板に形成され、各種のデバイス構造を電気的に接続し、関数回路を形成する。多層配線は、例えば従来のビアまたはコンタクトなどの垂直相互接続と、例えば金属線などの水平相互接続を含む。各種の配線構造は、銅、タングステンと、シリサイドを含む各種の導電材料を含むことができる。一例では、ダマシンプロセスが銅に関連した多層配線構造を形成するように用いられる。もう1つの実施例では、タングステンがタングステンプラグをコンタクトホールに形成するように用いられる。
【0028】
半導体構造100または200は、
例として役立つにすぎない。トランジスタは、選択的に他のタイプの電界効果トランジスタ(FET)
とすることができる。半導体構造100または200は、例えばデジタル回路、イメージセンサデバイス、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)セル、及び/または他のマイクロ電子デバイスなどの各種のアプリケーションに
用いることができる。もう1つの実施例では、半導体構造100または200は、フィン電界効果トランジスタを含む。当然ながら、本発明の態様は、他のタイプのトランジスタに応用及び/または容易に適応されることもでき、センサセル、メモリセル、ロジックセルなどを含む多くの異なるアプリケーションに用いられることもできる。
【0029】
以上、本発明の好適な実施例を例示したが、これは本発明を限定するものではなく、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限りにおいては、当業者であれば行い得る少々の変更や修飾を付加することが可能である。従って、本発明が請求する保護範囲は、特許請求の範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0030】
100、200 半導体構造
102 第1活性領域
104 第2活性領域
108 動作可能な電界効果トランジスタ(FET)
110 PMOSトランジスタ
112 NMOSトランジスタ
114 ゲート
116、120 ソース
118、122 ドレイン
124、128 電力線
126、130 ソースコンタクト
132 導電構造
134、136 ドレインコンタクト
138、146 分離構造
140、148 分離ゲート
142、150 分離ソース
144、152 コンタクト
154 半導体基板
156 ICセル
158 境界線
160 境界線
162 トランジスタ