【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、先の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、1,2,4,5位のフェニル基上に、ピリジル置換フェニレン基又はフェニル置換ピリジレン基が結合した誘導体が優れた電荷注入及び輸送特性を有することを見出した。この1,2,4,5−置換フェニル誘導体(1)〜(4)は、真空蒸着等の一般的な方法で薄膜形成が可能であり、またこれらを電子輸送層として用いた有機電界発光素子が、汎用の有機電界発光素子に比べて消費電力の低減、及び長寿命化が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち本発明は、一般式(1)
【0013】
【化1】
【0014】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体に関するものである。
【0015】
また、一般式(2)
【0016】
【化2】
【0017】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。X
1〜X
8は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
1とX
2、X
3とX
4、X
5とX
6、X
7とX
8は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体に関するものである。
【0018】
また、一般式(3)
【0019】
【化3】
【0020】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体に関するものである。
【0021】
また、一般式(4)
【0022】
【化4】
【0023】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。X
1〜X
16は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
1〜X
4、X
5〜X
8、X
9〜X
12、X
13〜X
16のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体に関するものである。
【0024】
また、本発明は一般式(5)
【0025】
【化5】
【0026】
(式中、R
1及びR
2は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
1〜Y
4は各々独立に脱離基を表す。)で示される化合物と、一般式(6−1)
【0027】
【化6】
【0028】
(式中、R
3〜R
6、R
19〜R
22は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。)で示される化合物及び、一般式(6−2)
【0029】
【化7】
【0030】
(式中、R
7〜R
10、R
23〜R
26は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。)で示される化合物及び、一般式(6−3)
【0031】
【化8】
【0032】
(式中、R
11〜R
14、R
27〜R
30は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。)で示される化合物及び、一般式(6−4)
【0033】
【化9】
【0034】
(式中、R
15〜R
18、R
31〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。)で示される化合物とを、塩基及び金属触媒の存在下にカップリング反応させることを特徴とする、一般式(1)
【0035】
【化10】
【0036】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体の製造方法に関するものである。
【0037】
また、一般式(5)
【0038】
【化11】
【0039】
(式中、R
1及びR
2は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
1〜Y
4は各々独立に脱離基を表す。)で示される化合物と、一般式(7−1)
【0040】
【化12】
【0041】
(式中、R
3〜R
5、R
15〜R
19は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。X
1及びX
2は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
1及びX
2は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。)で示される化合物及び、一般式(7−2)
【0042】
【化13】
【0043】
(式中、R
6〜R
8、R
20〜R
24は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。X
3及びX
4は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
3及びX
4は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。)で示される化合物及び、一般式(7−3)
【0044】
【化14】
【0045】
(式中、R
9〜R
11、R
25〜R
29は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。X
5及びX
6は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
5及びX
6は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。)で示される化合物及び、一般式(7−4)
【0046】
【化15】
【0047】
(式中、R
12〜R
14、R
30〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。X
7及びX
8は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
7及びX
8は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。)示される化合物とを、塩基及び金属触媒の存在下にカップリング反応させることを特徴とする、一般式(2)
【0048】
【化16】
【0049】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。X
1〜X
8は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
1とX
2、X
3とX
4、X
5とX
6、X
7とX
8は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体の製造方法に関するものである。
【0050】
また、一般式(5)
【0051】
【化17】
【0052】
(式中、R
1及びR
2は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
1〜Y
4は各々独立に脱離基を表す。)で示される化合物と、一般式(8−1)
【0053】
【化18】
【0054】
(式中、R
3〜R
6、R
19〜R
22は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。)で示される化合物及び、一般式(8−2)
【0055】
【化19】
【0056】
(式中、式中、R
7〜R
10、R
23〜R
26は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。)で示される化合物及び、一般式(8−3)
【0057】
【化20】
【0058】
(式中、式中、R
11〜R
14、R
27〜R
30は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。)で示される化合物及び、一般式(8−4)
【0059】
【化21】
【0060】
(式中、式中、R
15〜R
18、R
31〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。)で示される化合物とを、塩基及び金属触媒の存在下にカップリング反応させることを特徴とする、一般式(3)
【0061】
【化22】
【0062】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体の製造方法に関するものである。
【0063】
また、一般式(5)
【0064】
【化23】
【0065】
(式中、R
1及びR
2は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
1〜Y
4は各々独立に脱離基を表す。)で示される化合物と、一般式(9−1)
【0066】
【化24】
【0067】
(式中、R
3〜R
5、R
15〜R
19は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。X
1〜X
4は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
1〜X
4のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。)で示される化合物及び、一般式(9−2)
【0068】
【化25】
【0069】
(式中、R
6〜R
8、R
20〜R
24は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。X
5〜X
8は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
5〜X
8のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。)で示される化合物及び、一般式(9−3)
【0070】
【化26】
【0071】
(式中、R
9〜R
11、R
25〜R
29は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。X
13〜X
16は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
13〜X
16のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。)で示される化合物及び、一般式(9−4)
【0072】
【化27】
【0073】
(式中、R
12〜R
14、R
30〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。X
9〜X
12は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
9〜X
12のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。)で示される化合物とを、塩基及び金属触媒の存在下にカップリング反応させることを特徴とする、一般式(4)
【0074】
【化28】
【0075】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。X
1〜X
16は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
1〜X
4、X
5〜X
8、X
9〜X
12、X
13〜X
16のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体の製造方法に関するものである。
【0076】
また、一般式(10)
【0077】
【化29】
【0078】
(式中、R
1及びR
2は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Z
1〜Z
4は各々独立に、金属基又はヘテロ原子基を表す。)で示される化合物と、一般式(11−1)
【0079】
【化30】
【0080】
(式中、R
3〜R
6、R
19〜R
22は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。)で示される化合物及び、一般式(11−2)
【0081】
【化31】
【0082】
(式中、R
7〜R
10、R
23〜R
26は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。)で示される化合物及び、一般式(11−3)
【0083】
【化32】
【0084】
(式中、R
11〜R
14、R
27〜R
30は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。)で示される化合物及び、一般式(11−4)
【0085】
【化33】
【0086】
(式中、R
15〜R
18、R
31〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。)で示される化合物とを、塩基及び金属触媒の存在下にカップリング反応させることを特徴とする、一般式(1)
【0087】
【化34】
【0088】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体の製造方法に関するものである。
【0089】
また、一般式(10)
【0090】
【化35】
【0091】
(式中、R
1及びR
2は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Z
1〜Z
4は各々独立に、金属基又はヘテロ原子基を表す。)で示される化合物と、一般式(12−1)
【0092】
【化36】
【0093】
(式中、R
3〜R
5、R
15〜R
19は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。X
1及びX
2は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
1及びX
2は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。)で示される化合物及び、一般式(12−2)
【0094】
【化37】
【0095】
(式中、R
6〜R
8、R
20〜R
24は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。X
3及びX
4は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
3及びX
4は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。)で示される化合物及び、一般式(12−3)
【0096】
【化38】
【0097】
(式中、R
9〜R
11、R
25〜R
29は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。X
5及びX
6は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
5及びX
6は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。)で示される化合物及び、一般式(12−4)
【0098】
【化39】
【0099】
(式中、R
12〜R
14、R
30〜
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。X
3及びX
4は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
7及びX
8は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。)で示される化合物とを、塩基及び金属触媒の存在下にカップリング反応させることを特徴とする、一般式(2)
【0100】
【化40】
【0101】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。X
1〜X
8は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
1とX
2、X
3とX
4、X
5とX
6、X
7とX
8は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体の製造方法に関するものである。
【0102】
また、一般式(10)
【0103】
【化41】
【0104】
(式中、R
1及びR
2は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Z
1〜Z
4は各々独立に、金属基又はヘテロ原子基を表す。)で示される化合物と、一般式(13−1)
【0105】
【化42】
【0106】
(式中、R
3〜R
6、R
19〜R
22は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。)で示される化合物及び、一般式(13−2)
【0107】
【化43】
【0108】
(式中、R
7〜R
10、R
23〜R
26は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。)で示される化合物及び、一般式(13−3)
【0109】
【化44】
【0110】
(式中、R
11〜R
14、R
27〜R
30は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。)で示される化合物及び、一般式(13−4)
【0111】
【化45】
【0112】
(式中、R
15〜R
18、R
31〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。)で示される化合物とを、塩基及び金属触媒の存在下にカップリング反応させることを特徴とする、一般式(3)
【0113】
【化46】
【0114】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体の製造方法に関するものである。
【0115】
また、一般式(10)
【0116】
【化47】
【0117】
(式中、R
1及びR
2は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Z
1〜Z
4は各々独立に、金属基又はヘテロ原子基を表す。)で示される化合物と、一般式(14−1)
【0118】
【化48】
【0119】
(式中、R
3〜R
5、R
15〜R
19は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。X
1〜X
4は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
1〜X
4のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。)で示される化合物及び、一般式(14−2)
【0120】
【化49】
【0121】
(式中、R
6〜R
8、R
20〜R
24は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。X
5〜X
8は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
5〜X
8のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。)で示される化合物及び、一般式(14−3)
【0122】
【化50】
【0123】
(式中、R
9〜R
11、R
25〜R
29は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表すY
5は脱離基を表す。X
13〜X
16は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
13〜X
16のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。)で示される化合物及び、一般式(14−4)
【0124】
【化51】
【0125】
(式中、R
12〜R
14、R
30〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基、又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
5は脱離基を表す。X
9〜X
12は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
9〜X
12のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。)で示される化合物とを、塩基及び金属触媒の存在下にカップリング反応させることを特徴とする、一般式(4)
【0126】
【化52】
【0127】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基、又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。X
1〜X
16は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
1〜X
4、X
5〜X
8、X
9〜X
12、X
13〜X
16のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体の製造方法に関するものである。
【0128】
さらに本発明は、一般式(1)
【0129】
【化53】
【0130】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体を構成成分とする有機電界発光素子に関するものである。
【0131】
また、本発明は一般式(2)
【0132】
【化54】
【0133】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。X
1〜X
8は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
1とX
2、X
3とX
4、X
5とX
6、X
7とX
8は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体を構成成分とする有機電界発光素子に関するものである。
【0134】
また、本発明は一般式(3)
【0135】
【化55】
【0136】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体を構成成分とする有機電界発光素子に関するものである。
【0137】
また、本発明は一般式(4)
【0138】
【化56】
【0139】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。X
1〜X
16は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
1〜X
4、X
5〜X
8、X
9〜X
12、X
13〜X
16のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体を構成成分とする有機電界発光素子に関するものである。
【0140】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0141】
一般式(1)〜(4)で示される化合物は、好ましくはR
1からR
34が水素原子あるいはメチル基の場合であり、更に好ましくは全て水素原子の場合である。
【0142】
一般式(1)〜(4)中に記載のR
1〜R
34における炭素数1から6のアルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、ペンタン−1−イル基、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル基、ヘキサン−1−イル基等が挙げられる。一般式(1)〜(4)中に記載のR
1からR
34における炭素数1から6のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンタノキシ基、ヘキサノキシ基等を挙げることができる。以上に挙げた置換基はR
1からR
34に任意の位置に任意の置換基を選択することができる。
【0143】
なお、一般式(1)〜(4)で示される化合物は、ベンゼン環の1,2,4,5位全てに同一のピリジル置換フェニレン基又はフェニル置換ピリジレン基が結合している場合が有機電界発光素子の性能が良い点で好ましい。
【0144】
一般式(1)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体の具体的化合物例として以下の(A1)〜(A29)に挙げるが、本発明の化合物をこれらに限定するものではない。
【0145】
【化57】
【0146】
【化58】
【0147】
【化59】
【0148】
一般式(2)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体の具体的化合物例として以下の(B1)〜(B20)に挙げるが、本発明の化合物をこれらに限定するものではない。
【0149】
【化60】
【0150】
【化61】
【0151】
一般式(3)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体の具体的化合物例として以下の(C1)〜(C29)に挙げるが、本発明の化合物をこれらに限定するものではない。
【0152】
【化62】
【0153】
【化63】
【0154】
【化64】
【0155】
また、一般式(4)で示される1,2,4,5−置換フェニル誘導体の具体的化合物例として以下の(D1)〜(D32)に挙げるが、本発明の化合物をこれらに限定するものではない。
【0156】
【化65】
【0157】
【化66】
【0158】
【化67】
【0159】
次に、本発明の製造方法について説明する。
【0160】
本発明の1,2,4,5−置換フェニル誘導体(1)は、次の反応式で示される方法で製造することができる。
【0161】
【化68】
【0162】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
1〜Y
4は各々独立に脱離基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。)
以下、本反応について具体例を出して説明するが、本発明をこれらに限定するものではない。
【0163】
化合物(6−1)〜(6−4)におけるMの例としては、ZnR
35、MgR
36、Sn(R
37)
3、B(OR
38)
2等が挙げられる。但し、R
35及びR
36は、各々独立に塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表し、R
37は、炭素数1から4のアルキル基又はフェニル基を表し、R
38は水素原子、炭素数1から4のアルキル基又はフェニル基を表し、B(OR
38)
2の2つのR
38は同一又は異なっていてもよい。又、2つのR
38は一体となって酸素原子及びホウ素原子を含んで環を形成することもできる。
【0164】
化合物(6−1)〜(6−4)におけるB(OR
38)
2としては、B(OH)
2、B(OMe)
2、B(O
iPr)
2、B(OBu)
2、B(OPh)
2等が例示できる。又、2つのR
38が一体となって酸素原子及びホウ素原子を含んで環を形成した場合のB(OR
38)
2の例としては、次の(I)から(VI)で示される基が例示でき、収率がよい点で(II)で示される基が好ましい。
【0165】
【化69】
【0166】
化合物(5)におけるY
1〜Y
4で表される脱離基としては、塩素基、臭素基、ヨウ素基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ(OTf)基、メタンスルホニルオキシ(OMs)基、クロロメタンスルホニルオキシ基及びp−トルエンスルホニルオキシ(OTs)基等を挙げることができる。これらの脱離基は反応の選択性を持たせるため、Y
1〜Y
4の異なる位置に異なる置換基を適宜選択することが可能である。
【0167】
以下に化合物(5)の例として、次のE1〜E289(式中、R
1及びR
2は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基、又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。)を例示することができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0168】
【化70】
【0169】
【化71】
【0170】
【化72】
【0171】
【化73】
【0172】
【化74】
【0173】
【化75】
【0174】
【化76】
【0175】
【化77】
【0176】
【化78】
【0177】
【化79】
【0178】
【化80】
【0179】
【化81】
【0180】
「工程1」は化合物(6−1)〜(6−4)を、場合によっては塩基の存在下に、パラジウム触媒あるいはニッケル触媒の存在下に化合物(5)と反応させ、本発明の1,2,4,5−置換フェニル誘導体(1)を得る方法であり、鈴木−宮浦反応、根岸反応、玉尾−熊田反応、スティレ反応等の、一般的なカップリング反応の反応条件を適用することにより、収率よく目的物を得ることができる。
【0181】
「工程1」で用いることのできるパラジウム触媒としては、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、硝酸パラジウム等の塩を例示することができる。さらに、π−アリルパラジウムクロリドダイマー、パラジウムアセチルアセトナト、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム及びジクロロ(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム等の錯化合物を例示することができる。中でも、第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体は反応収率がよい点で好ましい。
【0182】
なお、第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体は、パラジウム塩又は錯化合物に第三級ホスフィンを添加し、反応系中で調製することもできる。この際用いることのできる第三級ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、tert−ブチルジフェニルホスフィン、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン、2−(ジフェニルホスフィノ)−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリ(2−フリル)ホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリス(2,5−キシリル)ホスフィン、(±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル等が例示できる。入手容易であり、反応収率がよい点で、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルが好ましい。
【0183】
第三級ホスフィンとパラジウム塩又は錯化合物とのモル比は、1:10〜10:1が好ましく、反応収率がよい点で1:2〜5:1がさらに好ましい。また、ニッケル触媒としては[1,1’ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ニッケル(II)ジクロリド、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)ジクロリド、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)ジクロリド、[1,1’ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)ジクロリド、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)ジクロリド、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)ジクロリド等が挙げられる
「工程1」で用いることのできる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、リン酸三カリウム、リン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等を例示することができ、収率がよい点でリン酸三カリウムが望ましい。塩基と化合物(6−1)、(6−2)、(6−3)又は(6−4)とのモル比は、1:2から10:1が望ましく、収率がよい点で1:1から3:1がさらに望ましい。
【0184】
「工程1」で用いる化合物(5)と化合物(6−1)、(6−2)、(6−3)又は(6−4)とのモル比は、1:5から2:1が望ましく、収率がよい点で1:2から2:1がさらに望ましい。また、化合物(6−1)、(6−2)、(6−3)又は(6−4)は同一であっても相異なっていてもよく、場合によっては中間体を単離して順次反応させても、単離せずに順次加えていってもよい。
【0185】
「工程1」で用いることのできる溶媒として、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ベンゼン、ジエチルエーテル、エタノール、メタノール又はキシレン等が例示でき、これらを適宜組み合わせて用いてもよい。収率がよい点でトルエン及びエタノールの混合溶媒を用いることが望ましい。
【0186】
「工程1」は、0℃から150℃から適宜選ばれた温度で実施することができ、収率がよい点で60℃から100℃で行うことがさらに望ましい。
【0187】
化合物(1)は、「工程1」の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、再結晶、カラムクロマトグラフィー又は昇華等で精製してもよい。
【0188】
また、本発明の1,2,4,5−置換フェニル誘導体(2)〜(4)についても、以下の「工程2」〜「工程4」で表される反応式で製造することが可能である。
【0189】
【化82】
【0190】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。X
1〜X
8は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
1とX
2、X
3とX
4、X
5とX
6、X
7とX
8は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。Y
1〜Y
4は各々独立に脱離基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。)
【0191】
【化83】
【0192】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Y
1〜Y
4は各々独立に脱離基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。)
【0193】
【化84】
【0194】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基、又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。X
1〜X
16は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
1〜X
4、X
5〜X
8、X
9〜X
12、X
13〜X
16のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。Y
1〜Y
4は各々独立に脱離基を表す。Mは、金属基又はヘテロ原子基を表す。)
これらの工程2〜4の反応は、1,2,4,5−置換フェニル誘導体(1)の合成方法である「工程1」と同様な手法を用いて合成することが可能である。
【0195】
さらに、本発明の1,2,4,5−置換フェニル誘導体(1)〜(4)は、次の「工程5」〜「工程8」で示す方法によっても製造することができる。
【0196】
【化85】
【0197】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Z
1〜Z
4は各々独立に、金属基又はヘテロ原子基を表す。Y
5は脱離基を表す。)
【0198】
【化86】
【0199】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基、又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。X
1〜X
8は炭素原子又は窒素原子を表す。但し、X
1とX
2、X
3とX
4、X
5とX
6、X
7とX
8は同時に窒素原子又は炭素原子にはなり得ない。Z
1〜Z
4は各々独立に、金属基又はヘテロ原子基を表す。Y
5は脱離基を表す。)
【0200】
【化87】
【0201】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基、又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。Z
1〜Z
4は各々独立に、金属基又はヘテロ原子基を表す。Y
5は脱離基を表す。)
【0202】
【化88】
【0203】
(式中、R
1〜R
34は各々独立に水素、炭素数1から6のアルキル基、又は炭素数1から6のアルコキシ基を表す。X
1〜X
16は窒素原子又は炭素原子を表す。但し、X
1〜X
4、X
5〜X
8、X
9〜X
12、X
13〜X
16のそれぞれ4つの原子のうち、1つの原子を窒素原子とし、他の3つの原子は炭素原子を表す。Z
1〜Z
4は各々独立に、金属基又はヘテロ原子基を表す。Y
5は脱離基を表す。)
化合物(10)におけるZ
1〜Z
4で表される金属基又はヘテロ原子基としては、Sn(R
37)
3、B(OR
38)
2等が挙げられる。但し、R
37は、炭素数1から4のアルキル基又はフェニル基を表し、R
38は水素原子、炭素数1から4のアルキル基又はフェニル基を表し、B(OR
38)
2の2つのR
38は同一又は異なっていてもよい。又、2つのR
38は一体となって酸素原子及びホウ素原子を含んで環を形成することもできる。
【0204】
化合物(10)におけるB(OR
38)
2としては、B(OH)
2、B(OMe)
2、B(O
iPr)
2、B(OBu)
2、B(OPh)
2等が例示できる。又、2つのR
38が一体となって酸素原子及びホウ素原子を含んで環を形成した場合のB(OR
38)
2の例としては、次の(I)から(VI)で示される基が例示でき、収率がよい点で(II)で示される基が好ましい。
【0205】
【化89】
【0206】
化合物(11)〜(14)におけるY
5で表される脱離基としては、塩素基、臭素基、ヨウ素基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、クロロメタンスルホニルオキシ基及びp−トルエンスルホニルオキシ等を挙げることができる。
【0207】
「工程5」〜「工程8」は、「工程1」と同様な反応条件を用いることができる。また、化合物(1)〜(4)は、「工程5」〜「工程8」の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、再結晶、カラムクロマトグラフィー又は昇華等で精製してもよい。
【0208】
本発明の1,2,4,5−置換フェニル誘導体(1)〜(4)を構成成分とする有機電界発光素子の製造方法に特に限定はないが、真空蒸着法による成膜が可能である。真空蒸着法による成膜は、汎用の真空蒸着装置を用いることにより行うことができる。真空蒸着法で膜を形成する際の真空槽の真空度は、有機電界発光素子作製の製造タクトタイムや製造コストを考慮すると、一般的に用いられる拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ、クライオポンプ等により到達し得る1×10
−2〜1×10
−5Pa程度が好ましい。蒸着速度は、形成する膜の厚さによるが0.005〜1.0nm/秒が好ましい。
【0209】
また、本発明の1,2,4,5−置換フェニル誘導体(1)〜(4)は、汎用の装置を用いたスピンコート法、インクジェット法、キャスト法又はディップ法等による成膜も可能である。