(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記ランダム圧縮行列による圧縮処理には、行列演算処理の負荷が重いため、圧縮及び復元処理時間が長くなってしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、圧縮センシングにおける圧縮及び復元処理の負荷を軽減することができる復号装置、信号処理システム、復号方法及び信号処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、リモート局と中央局とを備え
、前記リモート局が伝送路を介して前記中央局と通信可能に接続された信号処理システムであって、前記リモート局は、アナログ信号をデジタル信号に変換
し、前記中央局から受信したコントロール情報に含まれる圧縮センシングフレームのサイズの情報に従って該サイズによる圧縮センシングフレーム単位により変換後のデジタル信号を出力するAD変換部と、前記AD変換部が出力した
前記デジタル信号を
前記圧縮センシングフレーム毎に分けて高速フーリエ変換処理を実行して周波数領域の信号を出力する高速フーリエ変換部と、前記中央局から受信
した前記コントロール情報
に含まれる圧縮センシングフレームのサイズとランダム圧縮行列の行数および列数の情報に従ってランダム圧縮行列を生成するランダム圧縮行列生成部と、
前記高速フーリエ変換部が出力した信号と前記ランダム圧縮行列の行列掛け算を行うことにより前記信号を圧縮する圧縮部と、前記圧縮部が出力
した圧縮信号
を前記伝送路を介して前記中央局
へ送信
するとともに、前記中央局が送信
した前記圧縮センシングフレームのサイズと前記ランダム圧縮行列の行数および列数の情報を含む前記コントロール情報
を前記伝送路を介して受信
する第1の通信部とを備え、前記中央局は、前記リモート局が送信
した前記圧縮信号
を前記伝送路を介して受信
するとともに、前記コントロール情報を
前記伝送路を介して前記リモート局へ送信する第2の通信部と、
前記圧縮センシングフレームのサイズと前記ランダム圧縮行列の行数および列数とランダム復元行列の行数および列数の情報を生成し、該情報に基づき前記ランダム圧縮行列の生成のために前記リモート局に送信する
前記コントロール情報を生成する制御部と、前記
制御部が生成した前記圧縮センシングフレームのサイズとランダム復元行列の行数および列数の情報に従ってランダム復元行列を生成するランダム復元行列生成部と、前記リモート局から受信
した前記圧縮部が圧縮した信号を前記ランダム復元行列を用いて復元処理を行うことにより元の信号に復元する復元部とを備えることを特徴とする
信号処理システムである。
【0014】
本発明は、リモート局と中央局とを備え
、前記リモート局が伝送路を介して前記中央局と通信可能に接続された信号処理システムが行う信号処理方法であって、前記リモート局が、アナログ信号をデジタル信号に変換
し、前記中央局から受信したコントロール情報に含まれる圧縮センシングフレームのサイズの情報に従って該サイズによる圧縮センシングフレーム単位により変換後のデジタル信号を出力するAD変換ステップと、
前記AD変換ステップにより出力した
前記デジタル信号を
前記圧縮センシングフレーム毎に分けて高速フーリエ変換処理を実行して周波数領域の信号を出力する高速フーリエ変換ステップと、
前記中央局から受信
した前記コントロール情報
に含まれる圧縮センシングフレームのサイズとランダム圧縮行列の行数および列数の情報に従ってランダム圧縮行列を生成するランダム圧縮行列生成ステップと、
前記高速フーリエ変換ステップにより出力した信号と前記ランダム圧縮行列の行列掛け算を行うことにより前記信号を圧縮する圧縮ステップと、前記圧縮ステップにより出力
した圧縮信号
を前記伝送路を介して前記中央局
へ送信
するとともに、前記中央局が送信
した前記圧縮センシングフレームのサイズと前記ランダム圧縮行列の行数および列数の情報を含む前記コントロール情報
を前記伝送路を介して受信
する第1の通信ステップとを
実行し、前記中央局が、前記リモート局が送信
した前記圧縮信号
を前記伝送路を介して受信
するとともに、前記コントロール情報を
前記伝送路を介して前記リモート局へ送信する第2の通信ステップと、
前記圧縮センシングフレームのサイズと前記ランダム圧縮行列の行数および列数とランダム復元行列の行数および列数の情報を生成し、該情報に基づき前記ランダム圧縮行列の生成のために前記リモート局に送信する
前記コントロール情報を生成する制御ステップと、
前記
制御ステップにより生成した前記圧縮センシングフレームのサイズとランダム復元行列の行数および列数の情報に従ってランダム復元行列を生成するランダム復元行列生成ステップと、
前記リモート局から受信
した前記圧縮
ステップにより圧縮した信号を前記ランダム復元行列を用いて復元処理を行うことにより元の信号に復元する復元ステップとを
実行することを特徴とする
信号処理方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、圧縮センシングにおける圧縮処理の負荷を軽減することができるという効果が得られる。そのため、圧縮処理に要する時間を短縮することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1の実施形態>
[信号処理システムの全体構成]
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による信号処理システムを説明する。
図1は、本実施形態における信号処理システム100の構成を示すブロック図である。この図に示す信号処理システム100は、圧縮センシング部101、信号復元部102、ランダム圧縮行列生成部103およびランダム復元行列生成部104を備える。圧縮センシング部101は、ランダム圧縮行列生成部103により生成されたランダム圧縮行列を利用して入力信号を圧縮し、圧縮信号を出力する。信号復元部102は、ランダム復元行列生成部104により生成されたランダム復元行列を利用して圧縮信号を復元し、復元信号を出力する。ランダム圧縮行列生成部103は、行数が列数より少ない行列を生成する。ここで、行列の成分がランダム変数から構成される。
図2は、ランダム圧縮行列の例を模式的に示す図である。ランダム復元行列生成部104は、ランダム圧縮行列生成部103が生成したランダム圧縮行列と同様な行列を生成し、ランダム復元行列とする。
【0018】
図3は、
図1に示す信号処理システム100における信号処理を模式的に示す図である。
図3(a)は、入力信号を示している。ここでの入力信号としては、時系列における(X0〜X299)の300個のデータを抜き出して示している。圧縮センシング部101は、上記のように時系列で入力される入力信号を所定数のデータごとの圧縮センシングフレームの単位に分割する。
図3(a)では、データX0〜X299を、X0〜X99、X
100〜X199およびX200〜X299の各100個のデータから成る3つの圧縮センシングフレームに分割した例を示している。
【0019】
そして、
図3(a)から
図3(b)への遷移として示すように、圧縮センシング部101は、データX0〜X99から成る圧縮センシングフレームについて圧縮処理を施すことで、40個のデータT0〜T39から成る圧縮フレームを生成する。同様に、圧縮センシング部101は、データX100〜X199から成る圧縮センシングフレームについて圧縮処理を施して40個のデータT40〜T79から成る圧縮フレームを生成する。同様に、圧縮センシング部101は、データX200〜X299から成る圧縮センシングフレームについて圧縮処理を施して40個のデータT80〜T119から成る圧縮フレームを生成する。このように得られた圧縮フレーム(T0〜T39)、(T40〜T79)、(T80〜T119)が圧縮信号として出力される。
【0020】
このように圧縮センシング部101は、N個データから成る圧縮センシングフレームごとに、M(M<N)個のデータとなるように圧縮する。
図4に示す例では、N=100、M=40とされているので、圧縮率は40%となる。
図4は圧縮を模式的に示す図である。
【0021】
次に、信号復元部102は、圧縮信号として、圧縮フレーム(T0〜T39)、(T40〜T79)、(T80〜T119)を入力し、この圧縮フレームごとを対象として復元処理を実行する。すなわち、信号復元部102は、データT0〜T39から成る圧縮フレームについて復元処理を施して、X0〜X99のデータに復元する。同様に、信号復元部102は、データT40〜T79から成る圧縮フレームについて復元処理を施して、X100〜X199のデータに復元する。同様に、信号復元部102は、データT80〜T119から成る圧縮フレームについて復元処理を施して、X200〜X299のデータに復元する。このように復元されたデータX0〜X299が復元信号となる。なお、この図においては圧縮率が40%の場合を示しているが、圧縮率についてはあくまでも一例であり、他の圧縮率が採用されてかまわない。
【0022】
[信号復元部の構成]
以下、1個の圧縮センシングフレーム(N)分に相当する入力信号と、ランダム圧縮行列と、圧縮後の信号と信号復元後の信号を、それぞれ、X0と、Hと、Yと、Xと称する。第1実施形態において、ランダム復元行列はランダム圧縮行列と同様であるため、ランダム復元行列もランダム圧縮行列と同様にHと称する。X0と、Hと、Yと、Xの行列のサイズは、それぞれ、N×1、M×N、M×1、N×1である。X0とHとYは、圧縮後の信号Yが、ランダム圧縮行列Hに入力信号X0を掛け算する結果で得られるため、Y=H×X0で表現される。
【0023】
HとYを与えられた際の信号復元の方策としてL1−MINIMIZATIONは、H×X=Yの拘束条件を満たしながら、XのL1ノルムを最小化するXを探す過程であり(式1)のように表される。
【数1】
ここで、XのL1ノルムとは、
【数2】
であり、Xの各成分の絶対値の総和を表す。
【0024】
(式1)は、拘束条件のない下記の(式2)で表すXの最適化問題と同様であることが知られている。ただし、一般的にL1ノルムの解を求めるには、計算量が多い問題がある。以下、平均場近似法を利用し、(式1)のL1ノルムの解を求めるために必要な計算量を削減する。
【0025】
[平均場近似を用いた計算量の削減方法]
まず、(式1)のL1ノルム最小化問題の解Xを、確率分布として考えて(式2)のように表記する。
【数3】
ここで、Z
pは、確率分布P(X)の積分を1にする定数である。また、Y
μは、Yのμ番目の成分であり、H
μiは、ランダム圧縮行列Hのμ行目のi列目を成分を表す。なお、X
iは、L1ノルムの解Xとして求めようとするXのi番目の成分である。
【0026】
βは、無限大に近づく変数であり(β→∞)、(式2)が(式1)のL1ノルム最小化問題と同様にする。βが無限大に近づく時(β→∞)、(式2)の中の、
【数4】
がゼロである時だけ、P(X)がゼロでない値をもつようになる。すなわち、βが無限大に近づく時(β→∞)、(式1)のを最小とするXのみが、確率分布P(X)に寄与し、同時に、βが無限大に近づく時(β→∞)、(式1)のL1ノルム最小化問題の拘束条件HX=Yが満たされる。また、(式2)のk(>0) は、拘束条件と最小化条件の相対的な強さを調整するため定数である。
【0027】
ただし、(式2)のP(X)はそのままでは、計算量の削減の目的が達成できないため、P(X)を因数分解が可能な2次関数の形に近似する。ここで、P(X)の近似式をQ(X)に表記し、(式3)に表す。
【数5】
(式3)のA
i(A
i>0)とB
iは、近似のパラメータである。また、Z
Qは確率分布関数Q(X)の積分を1にする定数である。ここで、真の分布P(X)を因数分解できる形の分布Q(X)に近似することを平均場近似と呼ぶ。
【0028】
次に、KULLBACK−LEIBLER(KL)情報量を(式4)のように定義し、真の分布P(X)と近似の分布Q(X)の KL情報量を考える。
【数6】
ここで、constとは、以降の計算に寄与しない定数である。KL情報量は、2つの分布関数間の距離と考えて良いので、KL情報量を最小化する分布Q(X)が元の分布P(X)を最も良く近似する。
【0029】
したがって、Q(X)が元の分布P(X)を最も良く近似するQ(X)のパラメータA
iとB
iを求めることにより、(式1)のL1ノルム最小化問題を解を、計算量を削減した形である(式3)のQ(X)を用いて求めることが可能になる。
【0030】
以下、KL情報量の変数であるA
iとB
iを求めるために、KL情報量を変数A
iとB
iで微分し、これらパラメータに関する停留条件を求める。これにより、KL情報量を最小化することが可能である。
【0031】
まず、計算を簡単にするため、(式4)のKL情報量の式を(式5)のように書き直す。
【数7】
ここで、<f(X
i)>
Qは、∫dXf(X
i)Q(X)を表す。
【0032】
(式5)のKL情報量を計算する前に、まず、Z
Qの計算する。以下、Z
Qの計算式を示す。
【数8】
ここで、Θ(・)は、階段関数であり、Θ(・)の内部の値が正である場合は、+1を出力し、負である場合はゼロを出力する。
【0033】
上記のZ
Qに基づき、βが無限大に近づく時の(式5)の中の−lnZ
Qを計算すると、下記の(式6)の結果が得られる。ただ、−k<B
i<kの部分は、βの低次なので無視しても良いので計算の簡易化のため無視している。
【数9】
【0034】
ここで、上記のZ
Qの計算式を用いて、KL情報量を計算する。まず、(式5)の<X
i>
Qと<X
i2>
Qを(式6)の−lnZ
Qを用いて、(式7)のように計算する。
【数10】
【0035】
そして、(式6)の−lnZ
Qと(式7)の<X
i>
Qと<X
i2>
Qを、(式5)に代入し、KL情報量を計算し、(式8)に表す。
【数11】
【0036】
前述の通り、KL情報量の(式8)をA
iとB
iをについて微分することで、復元後のデータXが得られる。A
iとB
iについての微分条件、補助変数として(式7)に表した<X
i>
Q及び以下の(式9)と(式10)にそれぞれ定義するm
iとE
μを用いて、A
iとB
iを計算すると、それぞれ、(式11)と(式12)の数式が得られる。
【数12】
【0037】
上記のA
i、B
i、E
μ及びm
iを計算するために、初期値を設定し、遂次代入をm
iが収束するまで行う。また、kは、任意のパラメータであるが、復元処理の安定化のため、kはゼロに近づけるように(k→0)最終的に選ぶのが適切である。したがって、kも初期値を大きく設定し、解が収束して行くに従いゼロに近付けるようにkの値を小さくする。
【0038】
以下、前述のA
i、B
i、E
μ、m
i及びkを設定及び、反復的な遂次代入の動作のための初期値設定をする。まず、A
iとB
iの初期化を行う。初期値としてB
iは、ゼロ(B
i=0)に設定し、A
iとkは、十分大きい値とする(例えば、A
i=100、k=10)。m
iとE
μは、それぞれ(式9)と(式10)に、A
iとB
iの値を代入して得られる。ここで、m
iの収束条件を判断するためのパラメータを(式11)のように定義しErと称する。(式13)のErもA
i、B
i、E
μ、m
i及びkの初期値設定とともに計算しておく。
【数13】
【0039】
続いて、A
i、B
i、E
μ、m
i及びkを設定及び、反復的な遂次代入の動作を説明する。まず、kを元の値の1/2としkを減らすことで更新を行う。次に、新たなkを用いて、(式9)から(式12)までの式を用いて、A
i、B
i、E
μ及びm
iの更新を行う。続いて、(式13)のErを計算する。ここで、Erがkの更新前の値より大きい場合と、更新後のkが予め決めておいた微小量ε(例えば、ε=0.01)より小さい場合は(k<ε)、反復的な遂次代入動作は終了する。そうでない場合は、上記の反復的な遂次代入を繰り返す。
【0040】
このように平均場近似法を用いた圧縮センシングの信号復元処理により、1回の反復毎に必要な計算量が、全ノード数Nの2乗に比例する程度で済む。さらに、ランダム圧縮行列が、
図5に示す例のように、各行と各列あたりにK個とJ個の非ゼロのランダム値を持つランダム行列を生成される場合、1回の反復毎に必要な計算量が、全ノード数Nに比例する程度で済む。
図5は、疎なランダム圧縮行列の例を模式的に示す図である。したがって、本実施形態においては処理負荷も大幅に軽減することができる。これにより、圧縮処理時間も有効に短縮される。
【0041】
[処理手順例]
図6は、
図1に示す信号処理システム100が実行する処理手順を示すフローチャートである。この図に示す各処理は、
図1に示した部位の何れかが適宜実行する。まず、ランダム圧縮行列生成部103は、
図1にて説明したようにランダム圧縮行列を生成し、圧縮センシング部101は、該ランダム圧縮行列を用いて入力信号の圧縮を実行し、その結果を信号復元部102に出力する(ステップS11)。そして、信号復元部102は、ランダム復元行列生成部104により生成されたランダム復元行列を用いて、信号復元処理を行い(ステップS12)、復元した信号を出力する(ステップS13)。
【0042】
<第2の実施形態>
[信号処理システムの全体構成]
図7は、第2の実施形態における信号処理システム200の構成を示すブロック図である。この図に示す信号処理システム200は、AD変換部201、FFT処理部202、圧縮センシング部101、信号復元部102、ランダム圧縮行列生成部103およびランダム復元行列生成部104を備える。
【0043】
AD変換部201は入力されるアナログ信号を入力してAD変換を行い、デジタル信号を出力する。FFT処理部202は、AD変換部201が出力する信号を圧縮センシングのフレーム毎に分けてFFT処理を行いその結果を出力する。圧縮センシング部101、信号復元部102、ランダム圧縮行列生成部103およびランダム復元行列生成部104は
図1に示すものと同様である。
【0044】
[処理手順例]
図8は、
図7に示す信号処理システム200が実行する処理手順を示すフローチャートである。この図に示す各処理は、
図7に示した部位の何れかが適宜実行する。まず、AD変換部201は、入力されるアナログをデジタル信号にサンプリングする(ステップS21)。そして、FFT処理部はAD変換部201が出力する信号を圧縮センシングフレーム毎にFFT処理を行いその結果を圧縮センシング部101に出力する(ステップS21)。ランダム圧縮行列生成部103は、
図1にて説明したようにランダム圧縮行列を生成し、圧縮センシング部101は、このランダム圧縮行列を用いて入力信号の圧縮を実行し、その結果を信号復元部102に出力する(ステップS23)。そして、信号復元部102は、ランダム復元行列生成部104により生成されたランダム復元行列を用いて、信号復元処理を行い(ステップS24)、該復元した信号を出力する(ステップS25)。
【0045】
<第3の実施形態>
[通信システムの全体構成]
図9は、信号処理システム構成が適用される通信処理システム600の全体構成を示すブロック図である。この図に示す通信処理システム600は、リモート局300と中央局400を備える。リモート局300は、中央局400に対して複数存在し、各リモート局300は、伝送路500を介して中央局400と通信可能に接続される。なお、伝送路500については特に限定されるものではない。また、伝送路500は有線であっても無線であってもよい。
【0046】
リモート局300は、例えば音声信号などのアナログ信号を中央局400に伝送する。この際、リモート局300は、アナログ信号をデジタル信号に変換したうえで圧縮する。そして、リモート局300は、伝送路500を経由して圧縮信号を中央局400に伝送する。このように伝送すべき信号を圧縮することにより、伝送路500の有限な帯域を有効に利用することができる。中央局400は、伝送された圧縮信号を復元して所定の目的に利用する。
【0047】
[第3の実施形態のリモート局および中央局の構成]
図10は、
図9に示す通信処理システム600の構成を示すブロック図である。なお、この図において、
図1と同一部分には同一符号を付与し、詳細な説明を省略する。リモート局300は、AD変換部301、FFT処理部302、圧縮センシング部101、ランダム圧縮行列生成部103および通信部303を備える。AD変換部301は、リモート局300の外部から入力されるアナログ信号を入力してAD変換を行い、デジタル信号を出力する。FFT処理部302はAD変換部301が出力する信号を圧縮センシングのフレーム毎に分けてFFT処理を行いその結果を出力する。
【0048】
通信部303は、圧縮センシング部101が出力する圧縮信号を伝送路500経由で中央局400に送信する。また、通信部303は、中央局400の制御部402から出力される各種制御信号を伝送路500経由で受信する。中央局400は、信号復元部102、ランダム復元行列生成部104、制御部402および通信部401を備える。信号復元部102は、伝送路500を経由して送信された圧縮信号を入力する。そして、この圧縮信号とランダム復元行列生成部104が生成したランダム復元行列を利用して復元を行い、復元信号を出力する。
【0049】
制御部402は、リモート局300のAD変換部301に対して圧縮センシングフレームのサイズを通知する。AD変換部301は、通知されたサイズによる圧縮センシングフレーム単位によりAD変換後のデジタル信号を出力する。また、制御部402は、リモート局300のランダム圧縮行列生成部103に対して、伝送路500経由で、圧縮センシングフレームのサイズと、ランダム圧縮行列の行数および列数を通知する。ランダム圧縮行列生成部103は、通知された情報にしたがってランダム圧縮行列を生成する。
【0050】
また、制御部402は、同じ中央局400内のランダム復元行列生成部104に対して、圧縮センシングフレームのサイズとランダム復元行列の行数および列数を通知する。ランダム復元行列生成部104は通知された情報にしたがってランダム復元行列を生成する。通信部401は、リモート局300から送信された圧縮信号を受信する。また、通信部401は、上記各通知のために制御部402が出力する制御信号をリモート局300に伝送路500経由で送信する。
【0051】
[処理手順例]
図11は、
図10に示す通信処理システム600が実行する処理手順を示すフローチャートである。この図に示す各処理は、
図10に示した部位の何れかが適宜実行する。まず、リモート局300は、中央局400の制御部402から伝送路500を介して受信した、圧縮のフレームのサイズ等のコントロール情報に基づきパラメータの設定を行う(ステップS31)。そして、AD変換部301は、入力されるアナログをデジタル信号にサンプリングする(ステップS32)。そして、FFT処理部302はAD変換部301が出力する信号を圧縮センシングフレーム毎にFFT処理を行いその結果を圧縮センシング部101に出力する(ステップS33)。ランダム圧縮行列生成部103は、
図1にて説明したようにランダム圧縮行列を生成し、圧縮センシング部101は、該ランダム圧縮行列を用いて入力信号の圧縮を実行し、その結果を通信部303に出力する(ステップS34)。
【0052】
そして、通信部303は、圧縮後のデータを伝送路500を介して中央局に送信し(ステップS35)、中央局400の通信部401は該データを受信する(ステップS36)。続いて、信号復元部102は、ランダム復元行列生成部104により生成されたランダム復元行列を用いて、信号復元処理を行う(ステップS37)。制御部402は、この復元された信号に基づきパラメータの更新を判定し、更新する場合はリモート局300に更新後のパラメータを伝送路500を介して送信する(ステップS38)。また、信号復元部102は、復元した信号を出力する(ステップS39)。
【0053】
なお、各図に示した部位の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより圧縮および復元処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0054】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0055】
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施の形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行っても良い。