(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記真空槽内に、前記エネルギー線射出装置が配置される硬化室と、前記硬化室及び前記成膜室に連通されたバッファ室とが設けられ、前記硬化室及び前記バッファ室が、独立して制御可能な真空排気装置にそれぞれ接続されている請求項1又は2のいずれか1項記載の成膜装置。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような従来の技術の課題を考慮してなされたもので、その目的とするところは、真空槽内においてフィルムを搬送しながらフィルム上に均一な膜厚の有機化合物膜を高い成膜速度で形成する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明は、真空槽内において、原反ロールから繰り出されたフィルムを中央ローラと接触しつつ搬送し、当該フィルム上において有機化合物膜を形成する成膜装置であって、前記真空槽内に設けられた成膜室内に配置され、有機化合物の蒸気を放出して前記中央ローラ上のフィルムに吹き付ける蒸気放出部を有する蒸気放出装置と、前記中央ローラ上
のフィルム上に形成された有機化合物層に対してエネルギー線を照射して当該有機化合物層を硬化させる
ことで前記有機化合物膜を形成するエネルギー線射出装置とを有し、前記蒸気放出装置及び前記成膜室が、独立して制御可能な真空排気装置にそれぞれ接続されるとともに、前記蒸気放出装置内の圧力が前記成膜室内の圧力より大きく、かつ、前記蒸気放出装置内の圧力と前記成膜室内の圧力との差が一定になるように真空排気するものである。
本発明では、所定温度に制御された希ガスの流量を制御して前記蒸気放出装置に供給するように構成されている場合にも効果的である。
本発明では、前記真空槽内に、前記エネルギー線射出装置が配置される硬化室と、前記硬化室及び前記成膜室に連通されたバッファ室とが設けられ、前記硬化室及び前記バッファ室が、独立して制御可能な真空排気装置にそれぞれ接続されている場合にも効果的である。
【0008】
本発明にあっては、蒸気放出装置の蒸気放出部から有機化合物の蒸気を放出して中央ローラ上のフィルムに吹き付ける際に、蒸気放出装置内の圧力が成膜室内の圧力より大きく、かつ、蒸気放出装置内の圧力と成膜室内の圧力との差が一定になるように真空排気することから、中央ローラによって搬送されるフィルム上において膜厚の均一な有機化合物層を形成することができる。
その結果、本発明によれば、膜厚が均一に形成された有機化合物層に対してエネルギー線を照射して重合させ硬化させることによって、均一な膜厚の高分子有機化合
物膜を形成することができる。
本発明において、所定温度に制御された希ガスの流量を制御して蒸気放出装置に供給するように構成されている場合には、容易に蒸気放出装置内の圧力を成膜室内の圧力より大きくすることができるので、蒸気放出装置と成膜室の圧力差を大きくして成膜速度を向上させることができる。
また、本発明において、真空槽内に、エネルギー線射出装置が配置される硬化室と、硬化室及び成膜室に連通されたバッファ室とが設けられ、硬化室及びバッファ室が、独立して制御可能な真空排気装置にそれぞれ接続されている場合には、蒸気放出装置及び成膜室間のみならず、成膜室、バッファ室、硬化室間において圧力差の大きい差動排気を行うことができるので、各室の圧力差をより大きくして成膜速度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、真空槽内において、中央ローラによって搬送されるフィルム上において、均一な膜厚の有機化合物膜を形成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は、本発明に係る成膜装置の実施の形態の内部構成を示す全体図、
図1(b)は、同成膜装置の要部構成図である。
また、
図2(a)(b)は、同蒸気放出装置の蒸気放出部を示すもので、
図2(a)は正面図、
図2(b)は側面図である。
【0012】
図1(a)に示すように、本実施の形態の成膜装置1は、真空槽2内においてフィルム10上に膜を形成するものである。
真空槽2の内部の中央部分近傍には、フィルム10と接触して搬送するための円柱形状の中央ローラ3が設けられ、この中央ローラ3の周囲に、フィルム繰出巻取室4、バッファ室5、成膜室6、硬化室7が設けられている。
【0013】
本実施の形態のフィルム繰出巻取室4は、中央ローラ3の近傍に設けられた多段に折り曲げた板形状の第1の隔壁11と、中央ローラ3に対して真空槽2の一方側(ここでは図中下方側)の内壁とで囲まれた空間によって形成されている。
【0014】
ここで、第1の隔壁11は、中央ローラ3の近傍の部分が、中央ローラ3の側面及び両底面に近接するように形成され、これにより第1の隔壁11と中央ローラ3の側面との間の隙間にフィルム10が通過できるように構成されている。
【0015】
フィルム繰出巻取室4内には、成膜対象物であるフィルム10の原反ロール41が配置され、この原反ロール41から繰り出されたフィルム10が、中央ローラ3の表面に密着するように方向転換して引き回されて、フィルム繰出巻取室4内に設けられた巻取ローラ42によって巻き取られるように構成されている。
【0016】
また、フィルム繰出巻取室4内には、成膜後のフィルム10に対して除電を行う除電装置43が設けられている。この除電装置43は、成膜後のフィルム10が静電気により中央ローラ3に貼り付くことを防止するためのものである。
【0017】
一方、バッファ室5は、第1の隔壁11と、中央ローラ3の近傍において第1の隔壁11と対向するように設けられた多段折曲板形状の第2の隔壁12と、真空槽2の内壁(ここでは図中左右側の内壁)とで囲まれた空間によって形成されている。
【0018】
ここで、第2の隔壁12は、中央ローラ3の近傍の部分が、中央ローラ3の側面及び両底面に近接するように形成され、これにより第2の隔壁12と中央ローラ3の側面との間の隙間にフィルム10が通過できるように構成されている。
【0019】
さらにまた、成膜室6は、バッファ室5の内部に設けられた多段に折り曲げた形状の第3の隔壁13と、真空槽2の一方側(ここでは図中左側)の内壁とで囲まれた空間によって形成されている。
【0020】
ここで、第3の隔壁13は、中央ローラ3の近傍の部分が、中央ローラ3の側面及び両底面に近接するように形成され、これにより第3の隔壁13と中央ローラ3の側面との間の隙間にフィルム10が通過できるように構成されている。
そして、成膜室6内には、後述する蒸気放出装置8の蒸気放出部82が配置されている。
【0021】
一方、硬化室7は、第2の隔壁12と、中央ローラ3に対して真空槽2の他方側(ここでは図中上方側)の内壁とで囲まれた空間によって形成されている。
ここで、真空槽2の上部で硬化室7と連通する部分には、中央ローラ3方向にエネルギー線を射出するエネルギー線射出装置9が設けられている。
【0022】
上述したフィルム繰出巻取室4、バッファ室5、成膜室6、硬化室7は、独立して制御可能な第1〜第4真空排気装置40、50、60、70にそれぞれ接続され、上述した第1〜第3の隔壁11〜13と中央ローラ3との間の隙間を介して、フィルム繰出巻取室4とバッファ室5、バッファ室5と成膜室6、バッファ室5と硬化室7との間で差動排気ができるように構成されている。
【0023】
図1(b)に示すように、本実施の形態の蒸気放出装置8は、液体状の有機化合物モノマー33を気化する気化部81を有し、この気化部81は、成膜室6の第3真空排気装置60に対して独立して制御可能な第5真空排気装置80に接続されている。
【0024】
本実施の形態の場合、気化部81には、例えば円筒形状の蒸気放出部82がベローズを有する接続部81aを介して連通接続され、この蒸気放出部82が真空槽2の成膜室6内に配置されている。
【0025】
一方、気化部81には、気化部81内の圧力を測定する圧力計20が設けられ、この圧力計20は、コンピュータ等を有する制御部18に対し、測定した圧力情報を送出するように構成されている(
図1(b)参照)。
【0026】
この制御部18は、成膜室6内の圧力を測定する成膜圧力計21に電気的に接続され、成膜圧力計21において測定された成膜室6内の圧力情報を受け取るように構成されている。
また、制御部18は、成膜室6を真空排気する第3真空排気装置60に電気的に接続され、成膜室6内に設けられた成膜圧力計21において得られた結果に基づいて成膜室6内の圧力を制御するように構成されている。
【0027】
本実施の形態では、気化部81の筐体内部に例えば媒体循環路(図示せず)が設けられ、この媒体循環路と第1温度調整手段19との間において所定温度に制御された媒体を循環させるように構成されている。
【0028】
また、蒸気放出部82の筐体内部に例えば媒体循環路(図示せず)が設けられ、この媒体循環路と第2温度調整手段83との間において所定温度に制御された媒体を循環させるように構成されている。
【0029】
一方、気化部81の外部には、モノマー供給源30が設けられ、このモノマー供給源30から液体状の有機化合物モノマー(以下、適宜「有機化合物モノマー」という。)33を、配管31及び有機化合物導入部22を介して気化部81内に導入するように構成されている。
【0030】
本実施の形態のモノマー供給源30は、容器32内に収容された液体状の有機化合物モノマー33内に不活性ガスのような希ガス34を送り込み、その圧力によって配管31を介して有機化合物モノマー33を有機化合物導入部22に供給するように構成されている。
本実施の形態の有機化合物導入部22は、気化部81の上部に設けられ、液体状の有機化合物モノマー33を分散させ霧状にして噴霧する分散器22aを有している。
【0031】
一方、気化部81内で分散器22aの下方には、導入された有機化合物モノマー33を搬送しつつ気化する気化器23が設けられている。
この気化器23は、例えば平板形状に形成された複数(本実施の形態では四つ)の第1〜第4気化部材24A、24B、24C、24Dを有している。
【0032】
本実施の形態の第1〜第4気化部材24A〜24Dは、斜め下方向に並べて配列され、それぞれ一方側に傾斜させることによって、有機化合物モノマー33を上方から下方のものへ受け渡すように配置構成されている。
そして、第1〜第4気化部材24A〜24Dは、傾斜角度をそれぞれ変更調整できるように構成されている。
【0033】
これら第1〜第4気化部材24A〜24Dは、それぞれ内部に媒体循環路(図示せず)が設けられ、独立して制御可能な媒体循環方式による第3〜第6温度調整手段26、27、28、29にそれぞれ接続されている。
【0034】
本実施の形態では、最上段の第1気化部材24Aから下方の第2気化部材24Bに有機化合物モノマー33を受け渡し、この第2気化部材24Bから下方の第3気化部材24Cに有機化合物モノマー33を受け渡し、さらに、この第3気化部材24Cから下方の第4気化部材24Dに有機化合物モノマー33を受け渡す。
そして、このような構成を有する気化部81では、有機化合物モノマー33を搬送及び受け渡す際に有機化合物モノマー33を加熱して気化させるようになっている。
【0035】
一方、気化部81の外部には、希ガス供給源35が設けられ、この希ガス供給源35から送られた不活性ガスのような希ガスをマスフローコントローラ36を介して気化部81内に導入するように構成されている。
【0036】
本実施の形態の場合、このマスフローコントローラ36は制御部18に接続され、圧力計20及び成膜圧力計21において得られた結果に基づいて希ガスの導入量を制御するようになっている。
【0037】
図1(b)並びに
図2(a)(b)に示すように、円筒形状に形成された本実施の形態の蒸気放出装置8の蒸気放出部82は、気化部81から有機化合物モノマーの蒸気37が送られるもので、内部の圧力が気化部81内の圧力と同一となるように構成されている。
【0038】
また、蒸気放出部82は、その長手方向に沿って直線状に形成された放出部84を有し、この放出部84に直線スリット状の蒸気放出口85が設けられている。ここで、蒸気放出部82は、その回転軸線O
1が中央ローラ3の回転軸線O
2と平行になるように配置されるとともに、蒸気放出口85が、これら回転軸線O
1,O
2と平行に、中央ローラ3上のフィルム10に対し近接して対向配置されている。
【0039】
また、蒸気放出口85は、中央ローラ3(フィルム10)の幅より若干幅狭に形成され、フィルム10表面に対して幅方向に直線的に有機化合物モノマーの蒸気37を吹き付けるように構成されている。
【0040】
このような構成を有する本実施の形態において、真空槽2内においてフィルム10上に高分子有機化合物膜を形成する場合には、第5真空排気装置80を動作させて蒸気放出装置8の気化部81内の圧力を所定の値になるように真空排気するとともに、第1〜第4真空排気装置40、50、60、70を動作させてフィルム繰出巻取室4、バッファ室5、成膜室6、硬化室7の圧力をそれぞれ所定の値になるように真空排気する。
【0041】
この場合、硬化室7の圧力よりバッファ室5の圧力が大きく、かつ、バッファ室5の圧力より成膜室6の圧力が大きくなるように第2〜第4真空排気装置50〜70をそれぞれ動作させて差動排気を行う。
また、バッファ室5の圧力よりフィルム繰出巻取室4の圧力が大きくなるように第1及び第2真空排気装置40、50をそれぞれ動作させて差動排気を行う。
【0042】
一方、蒸気放出装置8においては、気化部81内の第1〜第4気化部材24A〜24Dの傾斜角度を所定の角度に設定するとともに、第3〜第6温度調整手段26〜29を動作させて第1〜第4気化部材24A〜24Dをそれぞれ所定の温度に温度制御する。
また、第2温度調整手段83を動作させて蒸気放出部82を所定の温度に温度制御する。
【0043】
この状態で、希ガス供給源35からマスフローコントローラ36を介して所定量の希ガスを気化部81内に導入するとともに、モノマー供給源30から配管31及び有機化合物導入部22を介して所定量の液体状の有機化合物モノマー33を気化部81内に導入する。
【0044】
これにより、気化部81の上部に設けられた分散器22aによって霧状の有機化合物モノマー33が上方から上段の第1気化部材24Aに供給される。
供給された有機化合物モノマー33は、第1気化部材24Aから第2気化部材24Bに受け渡され、第2気化部材24Bから第3気化部材24Cに受け渡され、さらに、第3気化部材24Cから第4気化部材24Dに受け渡され、この搬送及び受け渡しの際に有機化合物モノマー33が加熱され気化される。
【0045】
気化された有機化合物モノマー33は、蒸気放出部82に送られて蒸気放出部82の蒸気放出口85から噴出され、
図3(a)に示すように、中央ローラ3に接触して搬送されるフィルム10に対して有機化合物モノマーの蒸気37が吹き付けられてフィルム10上に有機化合物モノマー層38が形成される。
【0046】
本実施の形態においては、有機化合物モノマーの蒸気37を吹き付ける際に、蒸気放出装置8(気化部81及び蒸気放出部82)内の圧力が成膜室6内の圧力より大きく、かつ、蒸気放出装置8内の圧力と成膜室6内の圧力との差が一定になるように真空排気する。
【0047】
具体的には、制御部18からの命令により、成膜圧力計21において得られた結果に基づいて第3真空排気装置60を動作させて成膜室6内の圧力を所定の値に制御するとともに、圧力計20において得られた結果に基づいてマスフローコントローラ36を動作させて気化部81に導入する希ガスの導入量を制御して気化部81の圧力を所定の値に制御する。
【0048】
その後、フィルム10を搬送しつつ、
図1(a)に示す硬化室7において、エネルギー線射出装置9からエネルギー線91を射出してフィルム10上の有機化合物モノマー層38を硬化させ、高分子有機化合物
膜39を形成する(
図3(a)(b)参照)。
最後に、フィルム繰出巻取室4内においてフィルム10に対して除電を行い、巻取ローラ42によってフィルム10を巻き取る。
【0049】
以上述べた本実施の形態においては、蒸気放出装置8の蒸気放出部82から有機化合物モノマーの蒸気37を放出して中央ローラ3上のフィルム10に吹き付ける際に、蒸気放出装置8内の圧力が成膜室6内の圧力より大きく、かつ、蒸気放出装置8内の圧力と成膜室6内の圧力との差が一定になるように真空排気することから、中央ローラ3によって搬送されるフィルム10上において膜厚の均一な有機化合物モノマー層38を形成することができる。
【0050】
その結果、本実施の形態によれば、膜厚が均一に形成された有機化合物モノマー層38に対してエネルギー線91を照射して重合させ硬化させることによって、均一な膜厚の高分子有機化合物
膜39を形成することができる。
【0051】
また、本実施の形態では、所定温度に制御された希ガスの流量をマスフローコントローラ36によって制御して蒸気放出装置8に供給することから、容易に蒸気放出装置8内の圧力を成膜室6内の圧力より大きくすることができ、これにより蒸気放出装置8と成膜室6の圧力差を大きくして成膜速度を向上させることができる。
【0052】
さらに、本実施の形態では、真空槽2内に、エネルギー線射出装置9が配置される硬化室7と、硬化室7及び成膜室6と連通されたバッファ室5とが設けられ、硬化室7及びバッファ室5が、独立して制御可能な第4及び第2真空排気装置70、50にそれぞれ接続されていることから、蒸気放出装置8及び成膜室6間のみならず、成膜室6、バッファ室5、硬化室7間において圧力差の大きい差動排気を行うことができ、これにより各室の圧力差をより大きくして成膜速度を向上させることができる。
【0053】
さらにまた、本実施の形態では、気化器23の第1〜第4気化部材24A〜24Dが、独立して制御可能な媒体循環方式による第3〜第6温度調整手段26〜29にそれぞれ接続されていることから、種々の気化温度の有機化合物モノマー33に対して最適の条件で気化させることができる。
【0054】
さらにまた、本実施の形態では、第1〜第4気化部材24A〜24Dの傾斜角度をそれぞれ変更調整できるように構成されていることから、種々の粘度の有機化合物モノマー33に対して最適の条件で搬送し且つ受け渡して気化させることができる。
【0055】
加えて、本実施の形態では、成膜の際に、バッファ室5の圧力よりフィルム繰出巻取室4の圧力が大きくなるように第1及び第2真空排気装置40、50を動作させることから、バッファ室5からフィルム繰出巻取室4への有機化合物モノマーの蒸気37の回り込みを防止することができる。
【0056】
なお、本発明は上述した実施の形態に限られず、種々の変更を行うことができる。
例えば、蒸気放出装置の気化器については、上記実施の形態のものに限られず、低分子の有機化合物を気化できるものであれば、種々のタイプのものを用いることができる。
【0057】
ただし、上記実施の形態のものを用いれば、種々の気化温度の有機化合物に対して最適の条件で気化させることができるとともに、種々の粘度の有機化合物に対して最適の条件で搬送し且つ受け渡して気化させることができる。
【0058】
また、本発明において膜の原料となる有機化合物の種類は、特に限定されることはなく、種々の有機化合物に適用することができる。
さらに、成膜対象物であるフィルムの種類、厚さ等についても、特に限定されることはなく、種々のフィルムに適用することができる。