【実施例】
【0028】
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
【0029】
実施例1
シルクフィブロイン水溶液は、フィブロイン粉末(KBセーレン社製、商品名:「シルクパウダーIM」)を9M臭化リチウム水溶液に溶解し、遠心分離で不溶物を除去したのち、超純水に対して透析を繰り返すことによって得た。得られたシルクフィブロイン水溶液を透析チューブ中で風乾し濃縮した。この濃縮液に酢酸水溶液を添加し、シルクフィブロイン濃度が5質量%、酢酸濃度が2質量%であるシルクフィブロイン溶液を調製した。
このシルクフィブロイン溶液をアルミ板で作製した型(内側サイズ;80mm×40mm×4mm厚)に流し込み、低温恒温槽(EYELA社製NCB−3300)に入れて凍結保存した。
凍結は、予め低温恒温槽を−5℃に冷却しておいて低温恒温槽中にシルクフィブロイン溶液を入れた型を投入して2時間保持し、その後、冷却速度3℃/hで槽内が−20℃になるまで5時間かけて冷却した後、−20℃で5時間保持した。凍結した試料を自然解凍で室温に戻してから、型から取り出し、超純水に浸漬し、超純水を1日2回、3日間交換することによって、使用した酢酸を除去し、シルク多孔質体シートを得た。
【0030】
得られたシルク多孔質体シートの力学的特性を、INSTRON社マイクロテスター5548型を用いて評価した。作製したシルク多孔質体シートから40mm×4mm×4mmの試験片を切り出し、この試験片を2mm/minの条件で引っ張った際の最大破断強度(引っ張り強度)と最大ひずみ(伸び)を測定した。その結果を第1表に示す。なお、測定結果は、作製した多孔質体から5点の試験片を作製し、さらに異なる日に作製した多孔質体から5点の試験片を切り出し、それら10点について測定を行った平均値を示している。
【0031】
また、得られたシルク多孔質体シートの構造を、走査型電子顕微鏡を用いて観察した。走査型電子顕微鏡は、Philips社製XL30−FEGを使用して、低真空無蒸着モード、加速電圧10kVで測定を行った。なお、シルク多孔質体シートの構造は、多孔質体の表面ではなく、多孔質体を切断して露出させた内部を観察した。得られた多孔質体の断面の走査型電子顕微鏡写真を
図1に示す。
【0032】
実施例2
実施例1において、添加剤を酢酸から乳酸に代えたこと以外は実施例1と同様にしてシルク多孔質体シートを得た。実施例1と同様に評価した結果を第1表に示す。また、実施例1と同様にして測定した走査型電子顕微鏡写真を
図2に示す。
【0033】
実施例3
実施例1において、添加剤を酢酸からDMSO(ジメチルスルホキシド)に代えたこと以外は実施例1と同様にしてシルク多孔質体シートを得た。実施例1と同様に評価した結果を第1表に示す。また、実施例1と同様にして測定した走査型電子顕微鏡写真を
図3に示す。
【0034】
実施例4
実施例1において、添加剤を酢酸からエタノールに代えたこと以外は実施例1と同様にしてシルク多孔質体シートを得た。実施例1と同様に評価した結果を第1表に示す。また、実施例1と同様にして測定した走査型電子顕微鏡写真を
図4に示す。
【0035】
実施例5
実施例1において、添加剤を酢酸からコハク酸に代えたこと以外は実施例1と同様にしてシルク多孔質体シートを得た。実施例1と同様に評価した結果を第1表に示す。また、実施例1と同様にして測定した走査型電子顕微鏡写真を
図5に示す。
【0036】
実施例6
実施例1において、添加剤を酢酸からL−グルタミン酸に代えたこと以外は実施例1と同様にしてシルク多孔質体シートを得た。実施例1と同様にして測定した走査型電子顕微鏡写真を
図6に示す。
【0037】
実施例7
実施例1において、添加剤を酢酸からL−アスパラギン酸に代えたこと以外は実施例1と同様にしてシルク多孔質体シートを得た。実施例1と同様にして測定した走査型電子顕微鏡写真を
図7に示す。
【0038】
比較例1
市販のコラーゲンシート(コグニス社製「ポリモイストマスク」)を用いて、実施例1と同様にして測定した走査型電子顕微鏡写真を
図8に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
図1〜7の電子顕微鏡写真より、実施例1〜7に記載の方法によりシルク多孔質体シートが得られることがわかる。また、実施例1〜5のシルク多孔質体シートについて、引っ張り強度及び最大ひずみを測定したところ、得られたシルク多孔質体シートは、比較例1のコラーゲンシートより引っ張り強度が強く、最大ひずみも同等のひずみ率を持っており、一人でも十分に取り扱える手軽さであることがわかった。すなわち、従来、強度が弱く、一人でパックするには困難を伴い、主にエステサロン等の専門家に用いられてきたコラーゲンシートと同等の効果を家庭で手軽に行えるという大きな利点があるので、これらシルク多孔質体シートはスキンケア用シートとして有用であることがわかる。なお、必要に応じて、適当な厚さにスライスして用いてもよい。
【0041】
実施例8
実施例1において、アルミ板で作製した型の内側サイズを、26.4cm×20.5cm×0.4cm厚としたこと以外は、実施例1と同様にして、シルク多孔質体シートを得た。該シルク多孔質体シートについて、吸水率及び見かけ比重について、以下の方法にて評価した。結果を第2表に示す。また、水分の減少挙動を以下の方法により評価した。結果を
図9に示す。
【0042】
(吸水率及び見かけ比重の測定方法)
得られたシルク多孔質体シートを純水中に24時間浸漬して含水させ、湿重量を測定した(Wa)。この多孔質体を凍結乾燥して充分に乾燥し、多孔質体の乾燥重量を測定した(Wb)。これらの値から多孔質体の吸水率及び見かけ比重を次式に従って算出した。なお、Vはシルク多孔質体シートの体積であり、幅×長さ×厚さである。結果を第2表に示す。
吸水率(%)=(Wa−Wb)×100/Wb
見かけ比重=Wb×100/V
【0043】
(水分の減少挙動の評価)
また、上記で得られたシルク多孔質体シートからの水分の減少を、体温より若干高めの温度である40℃、相対湿度50%に設定した恒温恒湿槽中に静置し、重量変化を測定した。測定時間は一般的なパック時間の30分とし、試験化粧水としては、化粧水の差異をなくすために純水を用いた。
【0044】
比較例2
市販のフェイスマスク用不織布(コットン)(丸三産業株式会社製「ミラクルコットン」)を用いて、実施例8に記載されるのと同様の方法にて評価した。結果を第2表及び
図9に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
第2表に示す結果から、実施例8のシルク多孔質体シートは、フェイスマスクとして代表的な市販コットン不織布に比較して、見かけ密度的にも半分程度の軽さであり、吸水率も非常に大きいことがわかる。すなわち、このシルク多孔質体シートは、スキンケア用の軽い使用感とスキンケアに必要な、十分な化粧水を皮膚に供給することが可能で、スキンケア用シートとして有用であることを示している。
また、
図9から明らかなように、実施例8のシルク多孔質体シートは、コットン不織布に対して重量減少が小さく、例えば、パック用のフェイスマスクとして使用した際に、有意性を発揮できることは明らかである。また、初期の重量減少においても、コットン不織布が急激な重量減少を示すのに対して、実施例8のシルク多孔質体シートは、初期の重量減少が少ない。これは、従来のコットン不織布においては、初期の急激な重量減少は重力による含浸した水の偏りにより液だれが生じたもので、構造体内に水分を保持する能力が少ないことを示すものである。これは、パック時に化粧水等の浪費、液だれによる衣服の汚れ等の原因になり、この点でも実施例8のシルク多孔質体シートは、スキンケア用シートとして優れていることがわかる。
なお、破線はシルクフィブロイン多孔質体の平均的な傾きを市販コットン不織布上に平行移動したものを示す。
【0047】
実施例9
実施例2において、アルミ板で作製した型の内側サイズを、30mm×60mm×20mm厚として、ある程度の厚みを持たせたこと以外は、実施例2と同様にしてシルク多孔質体を得た。該シルク多孔質体について、以下の方法にて皮膚に対するスクラブ効果の試験を行なった。
(スクラブ試験)
37℃のお湯を使用して、腕部及び顔面を、通常のタオルを使うのと同程度の強さで10回こすり、使用感と肌に対するスクラブ効果を官能評価した。結果を第3表に示す。
【0048】
比較例3及び4
比較例3として、市販のセルロース/コットンスポンジ(ヴェルナー&メルツ社製「スポンジワイプフロッグス」)及び比較例4として市販のウレタンスポンジ(富士ゴム産業株式会社製「給水スポンジ」)をそれぞれ用いて、実施例9に記載されるのと同様の方法にて評価した。結果を第3表に示す。
【0049】
【表3】
【0050】
実施例10〜16
実施例1〜7において、アルミ板で作製した型の内側サイズを、それぞれ300×210mm×5mm厚にしたこと以外は、実施例1〜7と同様にして、シルク多孔質体を得た。これらのシルク多孔質体をそれぞれ0.7mmの厚さにスライスして、実施例10〜16のスキンケア用シートを作製した。
該スキンケア用シートを、フェイスマスクとして使用して、女性テスターによる官能評価を行なった。評価項目としては、(1)外観評価、(2)化粧水の代わりに純水を試験液として用い、通常行なう方法で顔にパックしての、吸水・保水感・取り扱い性の評価、(3)パック性の評価、である。結果を第4表に示す。
【0051】
比較例5
市販の不織布フェイスマスク(丸三産業株式会社製「ミラクルコットン」)を用いて、実施例10〜16と同様の方法で評価した。評価結果を第4表に示す。
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】
市販の不織布フェイスマスクに比べて、実施例10〜16のスキンケア用シートは、フェイスマスクとしての性能が格段に優れていることがわかる。特に、添加剤として乳酸を使用したものが最も優れた評価であった。
【0055】
実施例17〜19
シルク多孔質体の安全性に関する非臨床試験の一環として、ヒトパッチ試験(皮膚感作性パッチ試験)を行った。皮膚感作性パッチ試験は、シルク多孔質体の人体皮膚に対する、刺激性、あるいはアレルギー性の接触皮膚炎を誘起するかどうかを判断するものである。
用いたシートは、実施例1において、アルミ板で作製した型の内側サイズを、264mm×205mm×1mm厚にし、それぞれ添加剤を酢酸からL−アスパラギン酸(実施例17)、乳酸(実施例18)、及びコハク酸(実施例19)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、シルク多孔質体シートを得た。これらのシルク多孔質体シートをそれぞれ、試験に供するために、10mm×10mm×1mm厚に切断し、パッチとした。
試験は、試験開始時において、健康な18歳から65歳の日本人女性50名で行った。試験に用いた10mm×10mmのサイズのパッチを、20mm×20mmの低刺激性テープで背中に固定した。また、各々のパッチは、最低15mm離して固定した。また、比較のために、10mm×10mmの綿の不織布を、20mm×20mmの低刺激性テープで固定した。試験は、パッチを添付後48時間後にパッチを取り除き、皮膚反応を観察した。さらに、同じ場所にパッチを貼付し、48時間後の観察を行った。合計9回の貼付と観察を繰り返した。また、その2週間後に、同じ場所にパッチを貼って観察することを48時間置きに4回繰り返した。
その結果、試験途中で、実施例17及び18において、二人の被験者が一度ずつ非常に軽度な紅斑を示したが、試験中に紅斑も消失するという結果となり、結果としてシート状のシルク多孔質体は、非常に低刺激性であり、アレルギー感作性もないことが分かった。
また、実施例19においては、試験途中で、一人の被験者が一度非常に軽度な紅斑を示したが、試験中に紅斑も消失するという結果となり、結果としてシート状のシルク多孔質体は、非常に低刺激性であり、アレルギー感作性もないことが分かった。
【0056】
実施例20
シルク多孔質体シートの安全性に関する非臨床試験の一環として、皮膚一次刺激性試験、皮内反応試験及び皮膚感作性試験を行った。なお、本試験は、「申請資料の信頼性の基準」(薬事法施行規則第43号)を基準として、「医療用具の製造(輸入)承認申請に必要な生物学的安全性試験の基本的考え方について」(2003年2月13日付医薬審発第0213001号)と、「生物学的安全性試験の基本的考え方に関する参考資料について」(2003年3月19日付医療機器審査No.36)に従い行った。
実施例1において、アルミ板で作製した型の内側サイズを、130mm×80mm×12mm厚にし、添加剤を酢酸から乳酸に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、シルク多孔質体シートを得た。このシルク多孔質体シートを、試験に供するために、5mm×5mm×5mmのサイズに切り出して試験片とした。
(皮膚一次刺激性試験)
まず、シルク多孔質体シートの生理食塩液抽出液及びゴマ油抽出物をウサギに塗布し、局所刺激性(皮膚刺激性)の有無について検討した。具体的には、上記試験片に、生理食塩液又はゴマ抽を加え、オートクレーブ内で120℃、1時間の条件で抽出し、各試験液とした。また、抽出溶媒(生理食塩液又はゴマ油)のみを同様な条件で処理し、対象液とした。投与は、1溶媒あたり雄ウサギ6匹を用い、1匹につき、試験液及び対象液それぞれ背部の無傷皮膚、擦過傷皮膚に0.5mLずつ塗布した。
生理食塩液抽出による試験液では、6例中3例で投与後1時間からごく軽度または軽微な紅斑が認められた。この紅斑は対象液である生理食塩液でもみられ、対象液と同等であった。なお、一次刺激性指数は0.3であり、「無視できる程度の刺激性」と判断された。
ゴマ油抽出による試験液では、6例中4例で投与後1時間からごく軽度な紅斑が認められた。この紅斑は対象液であるゴマ油液でもみられ、対象液と同等であった。なお、一次刺激性指数は0.1であり、「無視できる程度の刺激性」と判断された。
【0057】
(皮内反応試験)
次に、シルク多孔質体シートの生理食塩液抽出液及びゴマ油抽出物をウサギ3匹の背部に皮内投与し、局所刺激性(組織障害性および炎症誘起性)の有無について検討した。具体的には、上記皮膚一次刺激性試験で用いたのと同様の試験液及び対象液を用い、ウサギ1匹につき、試験液及び対照液をそれぞれ0.2mLずつ背部の5ヶ所に皮内投与した。
生理食塩液抽出による試験液では、全例で皮内反応は認められず、「刺激性無し」と判断された。
一方、ゴマ油抽出による試験液では、3例中2例に投与後24時間からごく軽微な紅斑が認められた。この紅斑は対照液であるゴマ油でも見られ、対照液と同等であった。一次刺激係数は0.0以下を示し、「無視できる程度の刺激性」と判断された。
【0058】
(皮膚感作性試験)
次に、Maximization Test法により、シルク多孔質体シートのメタノール抽出液について、雄性モルモット10匹を用いて、モルモット皮膚に対する感作性の有無を検討した。
皮膚感作性試験前に、適切な抽出溶媒を決めるために、アセトンとメタノールを用いて抽出率を算出した。その結果、アセトンよりもメタノールの方が高い抽出率を示したために、皮膚感作性試験に用いる抽出溶媒をメタノールとした。
上記試験片に、メタノール10mLを加え、室温で恒温浸とう培養機を用いて抽出した。抽出は24時間以上行った。対照群として、オリーブ油で感作する陰性対照群、及び1−クロロ−2,4−ジニトロベンゼンで感作する陽性対照群を設けた。各対照群の動物数はそれぞれ5匹とした。
試験液投与群及び陰性対照群とも、抽出液の6.25、12.5、25、50、100%液並びにアセトンで惹起した結果、惹起後24、48及び72時間のいずれの観察時期においても皮膚反応は見られなかった。
一方、陽性対照群では、0.1%1−クロロ−2,4−ジニトロベンゼンの惹起により、5例全例で惹起後、24,48及び72時間後に明らかな陽性反応が認められた。
この試験結果から、シルク多孔質体シートには、皮膚感作性を示す物質は存在しないと判断された。
以上のように、シルク多孔質体シートは、「刺激性無し」か「無視できる程度の皮膚刺激性」で「皮膚感作性を示す物質は存在しない」ことにより、安全性が高く、スキンケア用シートとして好適に使用できることが確認された。
【0059】
実施例21〜27
実施例1から実施例7(この順に実施例21〜27に対応する)において、流し込む型をアルミ板で作製した型(内側サイズ;80mm×40mm×4mm)からアルミ板で作製した型(内側サイズ;264mm×205mm×4mm)とした以外は、実施例1と同様にしてシルクフィブロイン多孔質体(サイズ:263mm×204mm×3mm)を作製した。
得られたシルクフィブロイン多孔質体を、スライサー(有限会社北島マシンナイフ製KMK−09−0005−HT)を用いて厚さ方向で1mm及び2mmのところで切削して、三枚のシルクフィブロイン多孔質体(サイズ:サイズ:263mm×204mm×1mm)を得た。その中心から切削された多孔質層が露出した多孔質体(フィルム層なし)とフィルム層を持つ多孔質体について、細孔面積比、吸水速度及び蒸発速度、切削前の多孔質体については吸水率、を求めた。得られた結果を第5表に示した。
【0060】
(細孔面積比の測定)
得られた多孔質体の構造を、走査型電子顕微鏡を用いて観察した。走査型電子顕微鏡は、Philips社製XL30−FEGを使用して、低真空無蒸着モード、加速電圧10kVで測定を行った。なお、多孔質体の構造は、フィルム層、多孔質層及び多孔質体の断面を観察し、得られた走査型電子顕微鏡写真を画像解析ソフトImageJ(アメリカ国立衛生研究所製)を用いて画像処理することで細孔面積比を測定した。なお、測定は5回行いその平均値を算出した。
【0061】
(吸水速度の測定)
切削後のシルクフィブロイン多孔質体中の水分を冷凍庫中で凍結後、凍結乾燥機中で完全に乾燥することで乾燥シルクフィブロイン多孔質体を得た。乾燥シルクフィブロイン多孔質体の切削面(多孔質層)と非切削面(フィルム層)にピペットを用いて純水を100μl滴下し、吸収されるまでの時間から吸水速度を次式に従って算出した。測定は5回行い、その平均値を示した。
吸水速度(μl/s)=純水滴下量/吸水に要した時間
【0062】
(蒸発速度の測定)
得られたシルクフィブロイン多孔質体を48時間純水中に浸漬し、完全に吸水させた後、温度:40℃、相対湿度:50%の条件に設定した恒温恒湿槽中で金網上に静置し、10分経過までは1分ごとに、10分以降は2分ごとにその重量を測定した。該重量の変化を水の蒸発量の変化とした。蒸発速度は、静置して1分後から30分までの蒸発量の変化から下記の式より算出した値である。
蒸発速度(g/m
2・s)=蒸発量の変化/多孔質体表面積
【0063】
【表6】
【0064】
【表7】
【0065】
【表8】