特許第5767184号(P5767184)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5767184ワイヤボンディングのないウェーハ段階のLED
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5767184
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】ワイヤボンディングのないウェーハ段階のLED
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/62 20100101AFI20150730BHJP
   H01L 33/38 20100101ALI20150730BHJP
【FI】
   H01L33/00 440
   H01L33/00 210
【請求項の数】6
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2012-212830(P2012-212830)
(22)【出願日】2012年9月26日
(62)【分割の表示】特願2010-534010(P2010-534010)の分割
【原出願日】2008年9月11日
(65)【公開番号】特開2013-38438(P2013-38438A)
(43)【公開日】2013年2月21日
【審査請求日】2012年10月26日
(31)【優先権主張番号】11/985,410
(32)【優先日】2007年11月14日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】592054856
【氏名又は名称】クリー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ベルン ケラー
(72)【発明者】
【氏名】アシェイ チトニス
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス ダブリュ.メデンドープ ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ イベットソン
(72)【発明者】
【氏名】マックス バトレス
【審査官】 金高 敏康
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−216933(JP,A)
【文献】 特開2005−286291(JP,A)
【文献】 特開2006−352085(JP,A)
【文献】 特開2006−100787(JP,A)
【文献】 特表2007−511065(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 − 33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂面および底面を有する半導体装置であって、
前記半導体装置用の構造的支持をもたらすほど厚い基体要素と、
第1の半導体層と、
前記基体要素上第2の半導体層と、
前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との間に挟まれた活性領域と、
前記第1の半導体層上の波長変換特性を有する層と、
前記第1の半導体層と電気的に接触し、前記底面から接触可能なリードを有する第1の電極であって、前記底面に対して実質的に垂直であり、前記第1の半導体層の頂部から前記装置の前記底面へ延びる、第1の電極と、
前記第2の半導体層および前記基体要素から前記第1の電極を絶縁している第1のスペーサ層と、を備え、
前記基体要素は、前記第1の半導体層の幅よりも小さい幅を有する、
とを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
半導体装置であって、
n型半導体層と、
少なくとも1つのビアを有するp型半導体層と、
前記n型半導体層と前記p型半導体層との間に挟まれた活性領域であって、前記p型層の前記少なくとも1つのビアに対応する少なくとも1つのビアを有して、前記n型層の前記活性領域に隣接した部分は露出する、活性領域と、
光抽出を改善するための改造された面を有する前記n型半導体層上の蛍光体層と、
前記半導体装置の主要発光面と反対側の面上へ接触可能なリードを有する少なくとも1つのp電極であって、前記p型層へ電気的に接続された、少なくとも1つのp電極と、
前記主要発光面と反対側の面上へ接触可能なリードを有する少なくとも1つのn電極であって、少なくとも1つのnパッドが前記n型半導体層上にあり、前記少なくとも1つのnパッドを介して前記n型層に電気的に接続され、前記n電極は、前記nパッドと隣接する位置において誘電材料により囲まれており、前記n電極は、前記nパッドと隣接する位置において前記nパッドよりも幅が狭くなっている、少なくとも1つのn電極とを備え、
前記少なくとも1つのp電極および前記少なくとも1つのn電極は、前記半導体装置用の主要な機械的支持体をもたらすことができるほど十分に厚いことを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
半導体チップ装置であって、
主要発光面を有するn型半導体層と、
p型半導体層と、
前記n型半導体層と前記p型半導体層との間に挟まれた活性領域と、
光抽出を改善するための改造された面を有する前記n型半導体層上の波長変換特性を有する層と、
前記半導体チップ装置に不可欠なn電極であって、前記主要発光面と反対側の面上へ接触可能なリードを有し、少なくとも1つのnパッドが前記n型半導体層上にあり、前記少なくとも1つのnパッドを介して前記n型半導体層に電気的に接続され、前記n電極は、前記nパッドと隣接する位置において誘電材料により囲まれており、前記n電極は、前記nパッドと隣接する位置において前記nパッドよりも幅が狭くなっている、n電極と、
前記半導体チップ装置に不可欠なp電極であって、前記主要発光面と反対側の面上へ接触可能なリードを有し、前記p型半導体層に電気的に接続されたp電極と、
を備え、
前記n電極および前記p電極の厚さは、少なくとも20μmであることを特徴とする半導体チップ装置。
【請求項4】
半導体装置であって、
n型層とp型層との間に挟まれた活性領域を備えるフリップチップLED(発光ダイオード)構造体と、
光抽出を改善するための改造された面を有する前記n型層上の蛍光体層と、
n電極であって、少なくとも1つのnパッドが前記n型層上にあり、前記少なくとも1つのnパッドを介して前記n型層に電気的に結合され、前記n電極は、前記nパッドと隣接する位置において誘電材料により囲まれており、前記n電極は、前記nパッドと隣接する位置において前記nパッドよりも幅が狭くなっている、n電極と、
前記p型層に電気的に結合されたp電極と
を備え、
前記n電極および前記p電極は、前記半導体装置の、前記n型層の反対側に露出して、前記半導体装置は面へ取付け可能であり、
前記n電極と前記p電極は、同一平面上にあることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
前記n型半導体層の前記活性領域とは反対側に基板をさらに備えていることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記基板は、光抽出を向上させるように成形またはテクスチャード加工されることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置に関し、具体的にはワイヤボンディングのない製造および動作が可能な発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
1つまたは複数のLED(発光ダイオード)は、電気エネルギーを光に変換する固体装置であり、一般に、反対にドープされた層の間に挟まれた半導体材料の1つまたは複数の活性層を備える。ドープ層の両端にバイアスが印加されたとき、活性層に正孔および電子が注入され、ここで正孔と電子とが再結合して光を発生する。活性層からの光は、LEDのすべての面から放射される。
【0003】
高い降伏電界、広いバンドギャップ(室温のGaNで3.36eV)、大きな伝導帯オフセット、および飽和電子の高いドリフト速度を含む材料特性の独特な組合せのために、III族の窒化物ベースの材料システムで形成されたLEDへの関心が最近大いに高まっている。高効率LEDの製造における主な関心事は、LEDからの光を効率的に抽出することである。単一の出力結合面(out−coupling surface)を有する従来型のLEDの場合、外部量子効率は、基板を通過するLEDの放射領域からの光のTIR(内部全反射)によって制限される。スネルの法則によって予測されるように、LEDの半導体と周囲環境との間の屈折率の差によってTIRが生じることがある。この差によって、活性領域からの光線がLED面から周囲の材料の中へ透過して最終的にはLEDパッケージから脱出することができる脱出円錐(escape cone)が小さくなる。
【0004】
TIRを減少させ全体的な光抽出を改善するために様々な方法が開発されており、より一般的な方法の1つに表面テクスチャリングがある。表面テクスチャリングによって、光子が脱出円錐を見いだす多くの機会を得る多様な表面が設けられることにより、光の脱出確率が向上する。脱出円錐を見いださない光は、TIRを繰り返し、脱出円錐を見いだすまで様々な角度でテクスチャ面に反射する。表面テクスチャリングの利点は、いくつかの論文で論じられている。(非特許文献1〜4を参照されたい)。
【0005】
本件特許出願人に譲渡された特許文献1は、配列内に形成された内部および外部の光学要素を使用することにより、LEDの光抽出を増強するための構造を開示している。光学要素は、半球および角錐などの多くの異なる形状を有し、LEDの様々な層の表面または中に配置されてよい。これらの要素は、光が屈折または散乱する面をもたらす。また、基板または他の光子吸収物質から離れて活性層から放射された光を反射することによって光抽出を高めるために、装置の1つまたは複数の層をコーティングするのに反射性材料が用いられてよい。
【0006】
より効率的な半導体装置を製作するのに用いられる別の方法は、フリップチップマウンティングと呼ばれる。LEDのフリップチップマウンティングは、サブマウント基板側面上にLEDを取り付けるステップを含む。次いで、光は、透明基板を通って抽出されて放射され、もしくは基板がすべて除去されてよい。フリップチップマウンティングは、SiCベースのLEDを取り付けるのに特に望ましい技法である。SiCがGaNより高い屈折率を有するので、活性領域で発生した光は、GaN/SiC境界面で内部反射しない(すなわち、反射してGaNベースの層の中へ戻ることはない)。当技術分野で知られている特定のチップ形成技法を用いるとき、SiCベースLEDのフリップチップマウンティングは、光抽出の改善を与える。SiC LEDのフリップチップ実装は、熱の抽出/損
失の改善など他の利益も有し、このことは、チップに対する特定の用途次第で、望ましいものであり得る。
【0007】
白色光LEDの開発に、かなりの努力が注ぎ込まれてきた。従来型のLEDは、それらの活性層から白色光(すなわち広域スペクトル)を直接発生することができない。青色発光LEDからの光は、このLEDを黄色発光の蛍光体、ポリマーまたは色素で取り囲むことにより白色光に変換され、一般的な蛍光体は、セリウムをドープされたCe:YAG(イットリウムアルミニウムガーネット)である。(日亜化学工業社の白色LEDの部品番号NSPW300BS、NSPW312BSなどを参照されたい。また、Lowreyの「Multiple Encapsulation of Phosphor−LED Devices」という名称の特許文献2も参照されたい)。周囲の蛍光体材料が、青色光のいくつかの波長を「低い周波数へ変換」して、色を黄色に変える。青色光のいくらかは、変化されることなく蛍光体を通過するが、その一方で、青色光のかなりの部分が低い周波数の黄色へ変換される。LEDは青色光および黄色光の両方を放射し、それらが結合して白色光をもたらす。別の手法では、マルチカラーの蛍光体または色素でLEDを取り囲むことにより、青紫色または紫外線を放射するLEDからの光が白色光に変換されている。
【0008】
LED装置は、図1および図2でそれぞれ描写されているように、垂直の結合構造または水平の結合構造を有して示されることが多い。どちらの構成も当技術分野で既知である。垂直結合構造の装置は、一般に、装置の対向面上のpコンタクト電極およびnコンタクト電極を特徴とする。電荷担体は、バイアスに応答して、半導体層を通って垂直に移動する。水平結合構造の装置は、通常、装置の異なるレベルの層の頂面上に両電極がある段違いの電極構成に構成される。したがって、両電極は、それらが配置される層に対して、共通の面ではなく共通の上側方向を共有する。電荷担体は、バイアスに応答して、半導体層を通って電流経路の少なくとも一部分にわたって水平方向に移動する。これら共通の結合構造のいくつかの変形形態は当技術分野で既知であり、用いられる。
【0009】
図1は、当技術分野で既知であって用いられている垂直結合構造の窒化物LED100を示す。p型層104とn型層106との間に活性領域102が挟まれている。これらの半導体層は、導電性基板108上に成長する。薄い半透明な電流拡散コンタクト110が、p型層の大部分またはすべてを覆う。電極112および基板108を使用して、装置100にバイアスが印加される。電極112は、電線114を介して外部電圧源(図示せず)に接続される。基板108は、ウェーハ108の下側で半田バンプ、パッドまたは電線で電圧源に接続されてよい。装置の面はすべて蛍光体層118で覆われ、蛍光体層118を通って電線114が出る。
【0010】
電流および電荷担体は、印加されたバイアスに応答して、装置100を通って半導体面に対して垂直に移動する。活性領域102で放射再結合が生じて、光が放射される。放射された光のいくらかが、蛍光体層内で低い周波数へ変換された波長を有して、所望の放射スペクトルをもたらす。
【0011】
図2aは、当技術分野で既知であって用いられている段違いの水平結合構造を有するLED装置200を示す。p型層204とn型層206との間に活性領域202が挟まれている。これらの半導体層は、基板208上に成長する。薄い半透明な電流拡散コンタクト210が、p型層の大部分またはすべてを覆う。pコンタクト電極212およびnコンタクト電極214を使用して、装置200にバイアスが印加される。電線216、218が、外部電圧源(図示せず)への接続をもたらす。装置の面はすべて蛍光体層220で覆われ、蛍光体層220を通って電線216、218が出る。
【0012】
電極212、214によって、装置200にバイアスが印加される。電流および電荷担体は、電極212と電極214との間で装置を通って水平方向に移動する。活性領域202内で、一定の割合の担体が再結合して光を放射する。放射された光のいくらかが、蛍光体層220内で低い周波数へ変換された波長を有し、この装置は所望の波長のスペクトルを有する光を発することが可能になる。
【0013】
図2bは、図2aに示された装置200と類似の既知のLED装置250を示す。装置250は、n型層254、活性領域256、およびp型層258の上に配置された成長基板252のフリップチップ構成を特徴とする。成長基板252上に半導体層254、256、258が成長した後に、装置250は、裏返して面に取り付けられる。したがって、この装置は成長基板を通して光を放射する。光が、主として頂面を通って装置を脱出することができるように、この構成は透明基板を必要とする。蛍光体層260が、装置全体をコーティングして、活性領域258から放射された光の一部分を低い周波数へ変換する。装置250の下側にnコンタクト電極262および反射性のpコンタクト電極264が配置され、放射再結合に必要なバイアスを供給する。装置250は、活性領域256からの光を放射し、その光の大部分が装置250の頂面から放射される。光の一部分は、放射される前に成長基板252によって後方散乱および/または吸収される。
【0014】
図3は、当技術分野で既知の垂直結合構造の構成を有する一般的なフリップチップLED装置300を示す。反対にドープされたn型層302とp型層304とが活性領域306を挟む。ミラーなどの反射性の要素308が、金属結合312で担体ウェーハ310に結合して示されている。この特定の構成では、LED装置300はフリップチップマウントされており、反射性の要素308はp型層304に隣接している。n型層302、p型層304および活性領域306は、後で除去される成長基板(図示せず)上に成長する。n型層302の露出した面は、光抽出を改善するためにテクスチャード加工または粗面化される。例えば蛍光体などの変換材料314の層は、電線318を結合することができる面をもたらすnパッド316の上に配置することができる。電線318は、装置を外部の電圧/電流源(図示せず)に接続する。この特定の装置300では、n型層302、p型層304および活性領域306が非常に薄く、また成長基板が除去されるので、蛍光体層は頂面をコーティングするだけでよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国特許第6,657,236号明細書
【特許文献2】米国特許第5959316号明細書
【特許文献3】米国特許再出願第34,861号明細書
【特許文献4】米国特許第4,946,547号明細書
【特許文献5】米国特許第5,200,022号明細書
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】Windisch et al.,Impact of Texture−Enhanced Transmission on High−Efficiency Surface Textured Light Emitting Diodes,Appl.Phys.Lett.,Vol.79,No.15,Oct.2001,Pgs.2316−2317
【非特許文献2】Schnitzer et al.30% External Quantum Efficiency From Surface Textured,Thin Film Light Emitting Diodes,Appl.Phys.Lett.,Vol.64,No.16,Oct.1993,Pgs.2174−2176
【非特許文献3】Streubel et al.High Brightness AlGaNInP Light Emitting Diodes,IEEE Journal on Selected Topics in Quantum Electronics,Vol.8,No.March/April 2002
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
これらの例示的構成のすべてに本質的な欠点の1つに、その設計によって、例えば蛍光体層またはカプセル封止構造体などのパッケージ化段階の構成要素が、装置が個別化されて(singulated)従来型のLEDに実装されるまで、付けるのを妨げられることがある。場合によっては、ワイヤボンディングまたは他の類似の接続手段を用いて外部の電圧源に装置を接続する必要性から制約を受ける。他の場合には、あまりにも多量の青色光が低い周波数へ変換されずに漏れるのを防止するために基板の面を蛍光体でコーティングする必要性から制約を受ける。
【課題を解決するための手段】
【0018】
特許請求の範囲で具現される本発明は、ワイヤボンディングのない製造を可能にする2つの下側の電気的コンタクトを有するLEDチップなどの新規の半導体装置を開示する。本発明による半導体装置の一実施形態は、n型半導体層とp型半導体層との間に挟まれた活性領域を備える。主要発光面と反対側の装置の面上のポイントからリードに接触可能であるように、p電極が配置される。p電極は、p型層に電気的に接続される。主要発光面と反対側の装置の面上のポイントからリードに接触可能であるように、n電極も配置される。n電極は、n型層に電気的に接続される。p電極およびn電極は、半導体装置用の主要な機械的支持体をもたらすことができるほど十分に厚い。
【0019】
頂部および底面ならびに第1および第2の縁面を有する半導体装置の別の実施形態は、前記半導体装置用の構造的支持をもたらすほど十分に厚い基体要素を備える。第2の半導体層が基体要素上に配置されるように、第1の半導体層と第2の半導体層との間に活性領域が挟まれる。第1の電極は、第1の半導体層と電気的に接触し、底面から接触可能なリードを有する。第1の電極は、底面に対して実質的に垂直に配置され、第1の縁面の少なくとも一部分を構成する。第2の半導体層および基体要素から第1の電極を絶縁するために、第1のスペーサ層が配置される。
【0020】
本発明によって半導体装置を製作する方法も開示される。第1および第2の半導体層および活性領域が、成長基板上に成長する。第1の半導体層の、成長基板と反対側の面の一部分が露出される。第2の半導体層および第1の半導体層の露出した部分の上に、スペーサ層が形成される。第1および第2の半導体層の一部分が露出するように、スペーサ層の一部分が除去される。スペーサ層の残存部分ならびに第1および第2の半導体層の露出した部分の上に電極層が形成される。成長基板が除去される。電極層の一部分が除去されて、第1の電極が第1の半導体層と電気的に接触し、第2の電極が第2の半導体層と電気的に接触するように第1および第2の電極を形成する。第1および第2の電極は、互いから電気的に絶縁するように配置される。
【0021】
半導体装置の別の実施形態は、n型半導体層、少なくとも1つのビアを有するp型半導体層、およびn型層とp型層との間に挟まれた活性領域を備える。活性領域は、活性領域に隣接したn型層の一部分が露出するように、p型層の少なくとも1つのビアに対応する少なくとも1つのビアを有する。少なくとも1つのp電極は、半導体装置の主要発光面と反対側の面上へ接触可能なリードを有する。少なくとも1つのp電極は、p型層に電気的に接続される。少なくとも1つのn電極は、主要発光面と反対側の面上へ接触可能なリードを有する。少なくとも1つのn電極は、n型層に電気的に接続される。少なくとも1つ
のp電極および少なくとも1つのn電極は、半導体装置用の主要な機械的支持体をもたらすことができるほど十分に厚い。
【0022】
本発明の、これらおよび他の態様および利点が、以下の詳細な説明および一例として本発明の特徴を示す添付図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】背景技術で開示された既知の実施形態によるLED装置の断面図である。
図2a】背景技術で開示された既知の実施形態によるLED装置の別の実施形態の断面図である。
図2b】背景技術で開示された既知の実施形態によるフリップチップLED装置の別の実施形態の断面図である。
図3】背景技術で開示された既知の実施形態によるフリップチップLED装置の断面図である。
図4a】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の一実施形態の、製造プロセスの1つの段階で示される断面図である。
図4b】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の一実施形態の、製造プロセスの1つの段階で示される断面図である。
図4c】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の一実施形態の、製造プロセスの1つの段階で示される断面図である。
図4d】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の一実施形態の、製造プロセスの1つの段階で示される断面図である。
図4e】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の一実施形態の、製造プロセスの1つの段階で示される断面図である。
図4f】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の一実施形態の、製造プロセスの1つの段階で示される断面図である。
図4g】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の一実施形態の、製造プロセスの1つの段階で示される断面図である。
図5】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の別の実施形態の断面図である。
図6】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の別の実施形態の断面図である。
図7】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の別の実施形態の断面図である。
図8】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の別の実施形態の断面図である。
図9】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の別の実施形態の断面図である。
図10】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の別の実施形態の断面図である。
図11】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の別の実施形態の断面図である。
図12a】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の別の実施形態の断面図である。
図12b】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の別の実施形態の断面図である。
図12c】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の別の実施形態の断面図である。
図13】本発明の特許請求の範囲による半導体装置の別の実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
特許請求の範囲で具現される本発明により、例えば高効率な発光ダイオード(LED)装置などの半導体装置のウェーハ段階のパッケージが可能になる。特許請求の範囲は、これらの装置を製作する方法も教示する。他の半導体装置の場合と同様に、装置の両端にバ
イアス電圧が印加され、装置の活性領域における放射再結合の結果として光が放射される。装置の光出力を増加させるのに、様々な要素および手順を用いることができる。例えば、基板などの光子吸収材料から離れて放射された光の方向を変えるように、装置内の特定の位置に、ミラーまたは屈折器として機能する材料の層を形成することができる。当技術分野でしばしば用いられる別の方法は、内部全反射を防止するために、1つまたは複数の層を粗面化またはテクスチャード加工するものである。そのような機構は、一般に製造のウェーハ段階で追加される。
【0025】
例えば蛍光体などの波長変換特性を有する材料の層を用いて、放射された光の一部分の周波数を変えることにより、LED装置の発光スペクトルを変更するのが望ましいことがある。光ビームを成形するか、そうでなければ放射された光の特性を変更するために、装置の上にカプセルの材料を追加してよい。これらのカプセルの材料は、何らかの意図したやり方で、放射された光に影響を及ぼす特性を一般に有する。例えば、カプセルの材料は、特定のビームプロファイルを達成するために、レンズとして機能して、放射された光を合焦または平行にすることができる。変換層およびカプセルの材料などの機構は、しばしばパッケージ要素と称され、一般に装置が従来型LEDパッケージの中に実装されてワイヤボンディングされた後、装置に追加される。ワイヤボンディングは、外部の電圧/電流源から内部の半導体層への電気路をもたらすリード線であり、装置に電圧バイアスをかけることを可能にする。特許請求の範囲で開示された構造および方法によってワイヤボンディングの必要性が除かれるため、パッケージ要素を、ウェーハ段階で、すなわち従来型のLEDパッケージの中に実装してワイヤボンディングする前に、装置に追加することができる。この新規の設計によってさらなる柔軟性がもたらされ、利用者は、ウェーハ段階で実現され得る追加の機構を指定することが可能になる。また、後のパッケージ化段階ではなくウェーハ段階でチップに機構を追加することができるので、チップを作製するコストがかなり低減される。
【0026】
層、領域または基板などの要素が別の要素の「上に」あると称されるとき、その要素は、もう一方の要素の上に直接存在し得て、もしくは介在要素が存在してもよいことが理解される。さらに、「内側の」、「外側の」、「上側の」、「の上に」、「下側の」、「の下に」、および「下方へ」などの相対語ならびに類似語は、本明細書では1つの要素の別の要素に対する関係を説明するのに用いられることがある。これらの用語は、図で示された方向に加えて、装置の様々な方向を包含するように意図されることが理解される。さらに、「底部」および「頂部」などの用語は、諸要素の互いの空間的関係を、論じられている特定の例示的図にそれらが掲載されているとき説明するのに用いられる。そのような用語は、読者の便宜のためにのみ用いられ、製造、動作、またはその他を通じて、装置を特定の方向へ限定するために用いられるのではない。
【0027】
本明細書では、第1、第2などの用語が、様々な要素、構成要素、領域、層および/または区分を説明するのに用いられることがあるが、これらの要素、構成要素、領域、層および/または区分は、これらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層または区分を別の領域、層または区分から区別するためにのみ用いられる。したがって、以下で論じられる第1の要素、構成要素、領域、層または区分は、本発明の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層または区分と称することができる。
【0028】
「層」および「諸層」という用語は、本出願の全体にわたって互換性があるように用いられることが注目される。当業者なら、半導体材料の単一「層」が、実際にはいくつかの材料の個別の層を備えてよいことを理解するであろう。同様に、いくつかの材料の「層」が、機能的に単一層と見なされることがある。換言すれば、用語「層」は、半導体材料の均質の層を示すわけではない。単一「層」は、副層において局在化される様々なドーパン
ト濃度および合金組成を含んでよい。そのような副層は、例えば緩衝層、コンタクト層またはエッチング停止層として機能することができる。これらの副層は、1つの形成ステップまたは複数のステップで形成されてよい。特に別記しない限り、本出願人は、特許請求の範囲で具現される本発明の範囲を、材料の「層」または「諸層」を備えるものと要素を説明することによって限定することを意図しない。
【0029】
本明細書では、本発明の理想化された実施形態の概略図である断面図を参照しながら本発明の実施形態が説明される。そのため、結果として、図の形状から例えば生産技術および/または寸法公差の変更が予期される。本発明の実施形態は、本明細書に示された領域の特定の形状に限定されるものと解釈されるべきでなく、例えば製造に起因する形状の乖離を含むことになる。正方形または長方形として説明または図示された領域は、一般に、通常の製造公差により、端を切った特徴または湾曲した特徴を有することになる。したがって、図に示された領域は事実上の概略図であり、それらの形状は、装置の領域の正確な形状を示すようには意図されておらず、本発明の範囲を限定するようには意図されない。
【0030】
図4a〜図4gは、製造プロセスを通じて、様々な段階における本発明による半導体装置400の一実施形態を示す。説明および理解の容易さのために、装置400は製造プロセスを通じて個別の装置として示される。しかし、ウェーハ段階で半導体装置が一般に製作され、続く処理ステップで、個々の装置がウェーハから個別化されることが理解される。それにもかかわらず、本明細書で説明されるプロセスは、個々の装置の製作のために用いることもできる。製造ステップは、特定の順序で以下に示されるが、順序の異なるステップによって装置400を製作することができ、また、追加のステップを含むこと、もしくはステップ数がより少ないことも可能であることが理解される。
【0031】
図4aは、基板402上に成長したエピタキシャル層を示す。反対にドープされたn型層404およびp型層406ならびにそれらの間に挟まれた活性領域408は、一般に、MOCVD(有機金属化学的気相成長法)反応装置におけるエピタキシャル成長などの既知の製作方法および装置を用いて基板402上に形成される。半導体層404、406、408は、いくつかの異なる材料系からのものであり得て、好ましくはIII族の窒化物系である。III族の窒化物は、窒素と、通常はAl(アルミニウム)、Ga(ガリウム)、およびIn(インジウム)である周期律表のIII族の要素との間で形成された半導体化合物を指す。この用語は、AlGaN(アルミニウム窒化ガリウム)およびAlInGaN(アルミニウムインジウム窒化ガリウム)などの第3化合物および第4化合物を指す。活性領域408は、SQW(単一量子井戸)、MQW(多重量子井戸)、ダブルヘテロ構造または超格子構造を備えることができる。好ましい実施形態では、n型層404およびp型層406は、GaN(窒化ガリウム)であり、活性領域408は、交番するGaN層とInGaN層とを有するMQW(多重量子井戸)構造体である。代替実施形態では、n型層404およびp型層406は、AlGaNまたはAlInGaNなどのIII族の窒化物材料であり得る、もしくはこれらを含んでよい。
【0032】
基板402は、サファイア、炭化シリコン、AlN(窒化アルミニウム)、GaNなど多くの材料で製作することができ、適当な基板は炭化シリコンの4Hポリタイプであるが、3C、6Hおよび15Rのポリタイプを含む他の炭化シリコンポリタイプを用いることもできる。SiC(炭化シリコン)は、サファイアより、III族の窒化物に調和するより近い結晶格子などの一定の利点を有し、より高品質のIII族の窒化膜をもたらす。SiC基板は、ノースカロライナ州ダーラム市のCree Research Inc.から入手可能であり、SiC基板を作製する方法は、科学文献ならびに特許文献3、特許文献4、および特許文献5に説明されている。
【0033】
成長基板上に、最初にn型層またはp型層のどちらを成長させることも可能であるが、
最初にn型層を成長させるのが好ましいことがある。これは、当技術分野で既知のいくつかの理由が当てはまる場合である。n型層を最初に成長させる理由の1つに、n型層がp型層より高温度で成長することがあり、n型層は約1100℃の温度で成長し、p型層は約900℃で成長する。p型層が900℃を上回る温度にさらされるとき、ドーパント材料(マグネシウムであることが多い)が隣接層の中に拡散することがあり、層の品質が低下する。したがって、一旦n型層が基板上に成長していると、続くp型層は、既に形成されたn型層に実質的に影響を及ぼさない低温で成長され得る。n型層を最初に成長させる別の理由は、基板上に成長した層が基板界面における格子不整合を克服するために、より長い期間にわたって成長しなければならないことである。より長い間成長する層は、より厚く成長する。p型層はn型層より光吸収性が高いので、放射された光が吸収されることがより少ないように、より厚いn型層を有するのが望ましい。
【0034】
図4aでは、基板402上に、最初にn型層404が成長して示されている。次いで、n型層404上に活性領域408が形成され、活性領域408上にp型層406が形成される。装置は上下逆さまに裏返され、後から成長した層が図4aの底部に示されている。前述のように、活性領域408は、SQW(単一量子井戸)、MQW(多重量子井戸)、ダブルヘテロ構造または超格子構造を備えることができる。緩衝層、核形成(nucleation)層、接触層および電流拡散層および活性層408の片面もしくは両面上の超格子構造ならびに光抽出層および光抽出要素を含むがこれらには限定されない追加の層および要素も、装置400に含まれ得ることが理解される。
【0035】
例えば塩素リアクティブイオンエッチングである既知のエッチングプロセス、または当技術分野で既知の別のプロセスを用いて、n型層404の一部分が露出される。活性領域408およびp型層406の縁端部を越えて水平方向に広がって示されるn型層404の露出した部分の上に、導電性nパッド410が形成される。p型層406の露出した面の上に、pパッド412が形成される。nパッド410およびpパッド412は、半導体層404、406と、以下で論じられるように製造プロセスの後期に追加されることになるリードとの間の電気的接続を容易にするコンタクトとして機能する。パッド410、412は、例えば金、銀または銅などの導電性金属材料を含んでよい。
【0036】
示された構成では、pパッド412は、アルミニウム、銀、金、ロジウム、白金、パラジウム、金錫またはそれらの組合せなどの反射性材料から形成されてよい。これらの反射性材料は、スパッタリングなどの従来手法を用いてp型層406の面上に堆積され得る。pパッド412を形成するのに反射性材料を用いると、方向が変わらなければスペーシング要素または電極(どちらも以下で詳細に論じられる)などのpパッドより下の層および要素に吸収される恐れがある活性領域408から放射された光の方向を変えることにより、装置400の光抽出効率が向上する可能性がある。
【0037】
図4bでは、装置上にスペーシング材料の層414が堆積されて、nパッド410、pパッド412、およびn型層404の底面のあらゆる露出した部分をコーティングする。スペーシング材料は、絶縁材料を含むべきである。選択的にパターニングされた誘電体(例えばSiNまたはSiO2)またはポリマー(例えばBCBまたはシリコン)が、スペ
ーシング材料として用いられてよい。
【0038】
次いで、スペーシング材料は既知のプロセスを用いてパターニングされ、図4cに示されるように、nパッド410の一部分およびpパッド412の一部分の両方が露出され、スペーシング材料414のいくらかが残されたままになる。残りの構造体は、スペーシング要素416として機能する。スペーシング要素416は、n電極とp電極とを互いに電気的に絶縁するように配置される。これらの電極は、製造の後期まで形成されない(図4gに示される)。nパッド410およびpパッド412が、どちらも少なくとも一部分が
電気的接続のために露出している限り、スペーシング要素は様々な形状および寸法をとることができる。
【0039】
図4dでは、装置400の下側に導電性金属層418が堆積されて、スペーシング要素416ならびにnパッド410およびpパッド412の両方の露出した部分を覆う。例えば電気めっきなどの様々な既知の方法により、装置400に厚い導電性金属層418が与えられてよい。導電性金属層418は、仕上がった装置に機械的支持体を設けるように十分に厚いものであるべきである。層は少なくとも20μmはあるべきであって、好ましい厚さは50〜400μmの範囲である。厚い導電性金属層の最終面が滑らかで平面状であることを保証するために、平坦化および研磨のステップが用いられてよい。いくつかの異なる金属および合金を用いることができるが、好ましい材料はCu(銅)である。
【0040】
基板402は除去されてよく、図4eに示されるようにn型層404の頂面が改造されてよい。基板402は、ウェットエッチングプロセスおよびドライエッチングプロセス、レーザアブレーション、機械的研削、または研削/エッチングの組合せプロセスを含むいくつかの既知の方法によって除去することができる。しかし、本発明による他の実施形態では、基板402の一部分がn型層404の上に残され得て、基板402は、光抽出を向上させるように成形またはテクスチャード加工され得ることが理解される。
【0041】
一旦n型層404が露出されると、n型層404は、いくつかの異なるやり方で処理されてよい。多数の角を成す面を設けて光抽出を増加させるように、装置上または装置内の様々な面を改造する(例えばテクスチャード加工または粗面化を行う)のが望ましいことがある。面を改造することによって変化する面を設けることにより、そうでなければTIR(内部全反射)によってLED内に閉じ込められることになる光が放射光として脱出することが可能になり、光抽出が改善する。改造された面における変化により、光が(スネルの法則によって定義される)臨界角以内で発光面に達して放射される可能性が増加することになる。改造された面を通って脱出しない光については、改造された面の変化が光を様々な角度に反射し、光がpパッドからの反射の後に次の通路で脱出することになる可能性が増加する。
【0042】
半導体の面を改造することができる既知の方法がいくつかある。面には、エッチング、研削またはアブレーションなどのプロセスによって除去された部分があってよい。不均一なテクスチャを与えるために、例えばナノ粒子または光抽出要素などの材料を面に追加することも可能である。装置内の面への光抽出構造の追加は、Cree,Inc.に譲渡された特許文献1で詳細に論じられている。これらのプロセスのうち任意のものの組合せも、所望の面改造を達成することができる。
【0043】
図4eで、改造された面420は、活性領域408と反対側のn型層404の面として示されているが、同じ抽出増強効果を達成するために、装置400内の多くの異なる面が改造され得ることが理解される。装置400には、改造された面がなくてもよい。
【0044】
次いで、図4fに示されるように、2つの分離した金属電極を画定するように、既知の方法を用いて、厚い金属層418の一部分をエッチングして除去する。n電極422が形成され、nパッドと接触してn型層404への電気路をもたらす。同様に、p電極424がpパッドと接触してp型層406への電気路をもたらす。電極422、424は、互いに電気的に絶縁されるべきであり、活性領域408からも電気的に絶縁されるべきである。この特定の実施形態では、上記で論じられたようなスペーサ要素416を用いて絶縁が達成される。電極422、424の底面はリードとして機能し、装置400の底部から容易に接触可能である。
【0045】
他の実施形態では、図4fに示されたものに類似の装置構成を達成するのに、別のプロセスステップが用いられてもよい。例えば、厚いパターンのあるフォトレジストなど既知の方法を用いることにより、1つの堆積ステップで非接触のp電極およびn電極が形成され得る。装置の様々な実施形態は、本発明による様々なやり方で配置された電極を有することができる。装置400に関して、電極422、424は装置の底の同一レベルに広がるものとして示されており、これによって、取付けポイントが同一レベルにあるサブマウントまたはプリント回路基板(PCB)などの構造体へ装置を取り付けるのが容易になる。他の実施形態では、電極が様々なレベルに延びることができ、その結果、様々なレベルに取付けポイントを有する構造体に装置を実装することができる。そのような実施形態の1つでは、p型電極424は、それらのリードが様々なレベルになるように、装置400からn型電極より遠くへ延びることができる。
【0046】
図4gで、蛍光体層426はn型層404の頂面上に形成され得る。蛍光体層426は、装置の側面など他の面も覆ってよい。蛍光体層は、当技術分野で波長変換機構として知られており、既知の方法を用いて堆積することができる。蛍光体層426は、複数の蛍光体ならびに光散乱粒子を備えてよい。活性領域408から放射された光の一部分を低い周波数へ変換することにより、装置の発光スペクトルを、活性領域408の内部から放射されたものと異なる光の色をもたらすように変えることができる。蛍光体層426をn型層404に結合するのに、例えばシリコンであるバインダ(図示せず)が用いられてよい。例えばエポキシ樹脂、シリコン、または低融点ガラスなどの複数の既知のバインダに、蛍光体層426が設けられてよい。蛍光体層426は、例えば、分配、スクリーンプリント、インクジェット印刷、モールド、スピンコーティング、または以前に作製された構成要素の装着によって形成されてよい。
【0047】
一実施形態が図4a〜図4gに示されている新規の機構は、発光半導体層にバイアスをかけるための2つの下側コンタクトを有する半導体装置を設ける。したがって、装置は、ワイヤボンディングまたは他のそのような接続手段を必要としない。この新規の機構により、一般にパッケージ化段階で追加される蛍光体層、カプセルの材料、および他の要素または機構を、製造のウェーハ段階で追加することが可能になる。
【0048】
図5は、本発明の特許請求の範囲による半導体装置500の別の実施形態を示す。装置500と図4gに示された装置400とは同様に機能し、同一の参考番号を用いて示されるいくつかの共通要素を含む。装置500のn型層502は、すべての半導体層502、406、408の縁端部が実質的に互いに同一平面上にあるように活性領域408の上に配置される。この実施形態では、n型層502は、エッチングなどの既知のプロセスを用いてn電極422の上の領域から除去されている。水平方向の接続は、既知の方法を用いて堆積される階段形状のnパッド504を用いて確立される。半導体層502、406、408のすべてが完全にp電極424の上に配置されるので、この構成は、構造安定性を高めることができる。
【0049】
別の実施形態では、図5の右側に示されるn電極422およびスペーサ要素416は、それらの頂面がn型層502の頂面と同一平面になるポイントまで延びてよい。この場合、nパッドは平坦であって、n電極422とn型層502との間の接続を形成する水平な頂面を横切って延びることになる。
【0050】
図5に示された実施形態は、活性領域408の上側に配置されたn型層502を特徴とするが、層の方向を変えるのが望ましいことがある。図6では、p型層602が活性領域606の上側にあり、n型層604が活性領域606の下側に配置される。装置600は、図4gに示された実施形態との多くの共通要素を含み、これと同様に機能する。この構成では、薄い半透明な階段形状のpパッドは特に有利であり得る。n型層の全体にわたっ
て電流が拡散するが、p型層では拡散しない。このような理由で、p型層の面の両端で電流がより均一に分散するのを助長するために、薄い半透明な電流拡散層がしばしば用いられる。階段形状のpパッド608は、実質的にp型層606の頂面全体に対して優れたオーム接点を形成する。したがって、階段形状のpパッド608はp電極610とp型層602との間の接続をもたらし、p型層602の全長にわたって効果的に電流を拡散し、また、光が装置600の頂面を離れて放射されることを可能にする。nパッド612は反射性要素であり、n電極614とn型層604との間に接続をもたらす。610、614の両電極は、装置600の底面に接続ポイントがあるリードを有する。
【0051】
図7は、本発明の特許請求の範囲による半導体装置700の別の実施形態を示す。p型層704とn型層706との間に活性領域702が挟まれている。SiCなどの材料から作製された基板707上に、半導体層702、704、706が形成される。この実施形態では、成長基板707の少なくとも一部分が装置700の一部分として残り、構造安定性を増す。装置700の外側縁端部の少なくとも1つに沿って、p電極708が配置される。p型層704の頂部上に、電流拡散層710が形成される。電流拡散層710は、光が装置700の頂面を離れて放射されるように、電流がp型層704の面の実質的に全体にわたって分配されることを保証するために、p型層704に対して優れたオーム接点であるべきである。電流拡散層710は、例えばインジウム錫酸化物(ITO)などの透明な導電性酸化物を含んでよい。示されるように、p電極708は、電流拡散層710の頂部の外側面(lateral surface)に沿って接触する。n電極712は、装置700の外側縁端部のうちの1つに沿ってp電極708の反対側に配置される。n電極712は、その底面でn型層706と接触する。708、712の両電極は、装置700の下側から接触可能なリードを有する。スペーサ要素714は、n型層706および基板707からp電極708を絶縁する。スペーサ要素716は、基板707からn電極712を絶縁する。スペーサ要素714、716は、例えばSiO2または窒化シリコンなど
の高抵抗または絶縁誘電体材料を備えてよい。
【0052】
電流拡散層710の頂面上に、蛍光体層718を形成することができる。蛍光体層は、装置700の側面など他の面も同様に覆ってよい。上記で論じられたように、例えばエポキシ樹脂、シリコン、または低融点ガラスなどの複数の既知のバインダに、波長変換機能を実行する蛍光体層718が設けられてよい。蛍光体層718は、例えば、分配、スクリーンプリント、インクジェット印刷、モールド、スピンコーティング、または以前に作製された構成要素の装着によって形成されてよい。
【0053】
外部量子効率を改善するために、装置700に反射層720が追加されてよい。図7に示される実施形態では、反射層720は基板707の下側に配置される。活性領域702から放射された光は、反射層720によって、装置700の頂部の主要発光面へ方向を変えられる。反射層720は、例えばアルミニウムなどの高反射率を有する材料を含むべきである。反射層720は、基板707の底面上に示されているが、装置700の内部に配置されてもよい。
【0054】
他の実施形態では、基板707はn型SiCなどの導電材料を備えてよく、底面半導体層への電気的接続を可能にし、n電極の必要性を除く。この場合、n電極712およびスペーサ要素716が不要なはずであり、反射層720および基板707は、それらの右側縁が、半導体層702、704、706の右側縁と同一平面になるように、もしくは半導体層702、704、706の右側縁を越えてさえ、広がることになる。n型層706への電気的接続は、装置700の底面から導電性基板および反射層を通って上昇し、層706まで及ぶことになる。
【0055】
図8は、本発明における特許請求の範囲による半導体装置800の別の実施形態を示す
。装置800は、いくつかの共通要素を図7に示された装置700と共有し、装置700と同様に機能する。この実施形態では、基板707の一部分は既知のプロセスを用いて除去されており、n型層706の面のいくらかが露出している。示されるように、構造的支持用に基板707の一部分が残されてよいが、他の実施形態では基板707がすべて除去されてよい。上記で詳細に論じられたように、露出したn型層706が改造されてよい。改造された面802は、光を散乱することによってTIRを抑制し、光抽出を改善する。n型層706の底面に、反射層804が形成される。反射層804用の好ましい材料はアルミニウムであるが、他の材料が用いられてよい。
【0056】
基板707を除去することによって生成された開口を充填して、例えばポリイミドなどの材料を含む基体要素806を生成することができる。基体要素806は、装置800に構造的支持を追加する。他の実施形態では、基体要素は例えばアルミニウムまたは銅などの導電材料を備えてよく、底面半導体層への電気的接続を可能にし、n電極の必要性を除く。この場合、n電極712およびスペーサ要素716が不要なはずであり、反射層804および基体要素806は、それらの右側縁が、半導体層702、704、706の右側縁と同一平面になるように、もしくは半導体層702、704、706の右側縁を越えてさえ、広がることになる。n型層706への電気的接続は、装置700の底面から導電性基体要素および反射層を通って上昇し、層706まで及ぶことになる。
【0057】
本発明の特許請求の範囲による半導体装置900の別の実施形態が、図9に示されている。装置900は、共通要素を装置700と共有し、装置700と同様に機能する。装置900は、当技術分野で既知のフリップチッププロセスを用いて製作することができる。したがって、n型層904とp型層906との間に活性領域902が挟まれ、n型層は、図9に示された方向に関して活性領域の上側に配置される。
【0058】
n電極908は、既知のプロセスを用いて装置900の外縁に沿って垂直に配置され、装置900の底面から接触可能なリードからn型層904への電気的接続をもたらす。この実施形態では、n型層904の頂面に電流拡散層910が示されている。しかし、一般にn型材料を通って電流が非常によく拡散するので、別の実施形態では、電流拡散層910は、n型層の一部分の上にのみ配置されてよく、もしくは省略さえされてよい。p型層906上に、薄い半透明な電流拡散層912が配置される。装置900の下側からリードに接触可能になるように、p電極914は、電流拡散層912から装置900の外側に沿って垂直に下降して延びる。上記で論じられたように、電極908、914のリードが装置900の下側から接触可能であるので、装置900をワイヤボンディングで外部電圧源に接続する必要性はない。
【0059】
電流拡散層912の底面に反射層916が配置される。反射層916は、例えば白金と銀との混合物などの反射性かつ導電性の材料を備えてよい。別の実施形態では、反射層は、分布ブラッグ反射器(distributed Bragg reflector)を備える例えばSi02/Ta23などの誘電体材料の多層スタックを備えてよい。反射層
916の下に、構造的支持をもたらす基体要素918が形成される。基体要素918は、例えば銅などの熱伝導材料を含んでよく、スペーサ要素714と716との間の反射層916の底部に配置される。上記で論じられたように、n型層904の改造された面920によって装置900の光抽出が向上する。電流拡散層910の上に蛍光体層718が配置される。蛍光体層718は、拡散層910のすべてまたは一部分を覆う。図7に示されるように、蛍光体層718は、装置の上側の全体ならびに装置の側面も覆ってよい。
【0060】
図10は、半導体装置1000の別の実施形態を示す。装置1000は、いくつかの共通要素を装置900と共有し、装置900と同様に機能する。この実施形態では、導電性基体要素1002がp電極として機能する。p型層にオーム接点を作製し、かつ活性領域
902から放射された光の方向を装置1000の主要発光面の方へ変えるために、p型層の底面に反射層1004が配置される。基体要素1002および反射層1004の両方が導電材料であると、p型層906と接触するための電流拡散層または個別の電極は不要である。電気的接続は、装置の下側から、導電性基体要素1002の露出した面のどこにでも沿って作製され得る。導電性基体要素1002は、例えば銅、ニッケルもしくは金などの金属、または例えばSiCもしくはSiなどのドープされた半導体を含んでよい。
【0061】
図11は、半導体装置1100の実施形態を示す。装置1100は、図4gに示された装置400と同様に機能し、多くの共通要素を装置400と共有する。装置1100は、2次元でのスケーラビリティという別の利点を有する。n型層1104とp型層1106との間に活性領域1102が挟まれている。n型層1104が、複数のnパッド1108によっていくつかの位置で接触する。同様に、p型層1106が、複数のpパッド1110によっていくつかの位置で接触する。主要発光面1114と反対側の装置1100の面から接触可能なリードを有する複数のn電極1112は、nパッド1108を通るn型層1104への複数の電気路をもたらす。これも主要発光面1114の反対側にある複数のp電極1116は、p型層1106への電気路をもたらす。成長基板が除去されているので、電極1112、1116は、装置のために主要な機械的支持体をもたらすことができるほど十分に厚くなければならない。電流は、n形半導体材料を通る方がよりよく拡散するので、図11に示されるように、nパッド1108はpパッド1110よりはるかに小さいものであり得る。一実施形態では、n型層を露出させるのにビアを使用することができる。ビアは、n型層1104を露出させるために、p型層1106および活性領域1102を通るエッチングまたは他の手段により形成することができる。次いで、図4a〜図4gに関して上記で論じられたのと類似のプロセスを用いて、nパッド1108およびpパッド1110を堆積し、続いてn電極1112およびp電極1116を堆積することができる。光抽出を改善するために、示されるようにn型層1104の面が改造されてよい。また、装置1100のすべての面または装置1100の頂部の主要発光面だけの上に、蛍光体層(図示せず)が堆積されてよい。
【0062】
図11に示される実施形態は、装置のサイズにかかわらずn型層1104、p型層1106の実質的にすべてにわたる優れた電流拡散をもたらすことにより、スケーラビリティを与える。
【0063】
図12a〜図12cは、製造の様々なステップにおける半導体装置1200の実施形態を示す。装置1200は、図4gに示された装置400に類似であり、多くの共通要素を装置400と共有する。基板1202上に、n型層1204およびp型層1206が成長する。図12aを参照すると、n型層1204を露出させるためにエッチングした後、pパッド1212が堆積される。次いで、スペーサ層1216が堆積され、pパッド1212およびn型層1204の一部分を露出させるために、エッチングまたは他の手段によってパターニングされる。
【0064】
図12bで、スペーサ層1216の上にnパッド1210が堆積される。示されるように、nパッド1210はpパッド1212と部分的にオーバラップするが、これらは、スペーサ層1216によって互いから電気的に絶縁される。オーバラップするnパッド1210が、接続のためのより大きな表面積をもたらし、より大きなn電極1210を与える。大きなn電極1210によって、装置1200をパッケージ化するとき、活性層1208のサイズを犠牲にすることなく接続がより容易になる。
【0065】
図12cで、n電極1222およびp電極1224は、上記で論じられたのと同様に形成される。示されるように、成長基板1202が除去され、n型層1204の頂面が改造され得る。さらに、装置1200のすべての面または頂部の主要発光面だけの上に、蛍光
体層(図示せず)が堆積され得る。
【0066】
図13は、半導体装置1300の実施形態を示す。装置1300は、図11および図12に示された実施形態からの機構のうちのいくつかを組み合わせる。装置1300は、図11に示された装置1100と同様にスケーラブルである。n型層1304、活性領域1306、およびp型層1306のすべてが、後に除去される成長基板上に成長する。n型層1304の一部分を現わすために、p型層1306および活性領域1308の一部分がエッチングまたは別のプロセスによって除去される。除去された部分は、n型層1304への接続を作製することができる複数のビアを画定する。
【0067】
次いで、pパッド1312がビアに対応する穴を有して堆積され、n型層1304への接触が可能になる。次いで、スペーサ層1316が堆積され、いくつかの領域のpパッド1312およびビア内部のn型層1304を露出させるためにパターニングされる。次いで、nパッド1310が堆積され、ビアでn型層1304と接触する。nパッド1310は、複数の位置でn型層1304と接触し、装置1300の全体にわたって相互に接続される。相互接続性をもたらすために、nパッド1310の一部分がpパッド1312とオーバラップする。スペーサ層1316は、nパッド1310とpパッド1312とを電気的に絶縁しておく。次いで、上記で論じられたように、n電極1318およびp電極1320が形成され、成長基板が除去される。別の実施形態では、製造プロセスの初期に成長基板が除去されてよい。
【0068】
装置1300は、nパッド1310および活性層1308を通るビアと無関係に、電極1318、1320のサイズおよび幾何形状を調整することを可能にする。これは、装置1300のパッケージ化を、より簡単でより費用対効果が大きいものすることができる可能性がある。さらに、相互に接続されたnパッド1310および大きなpパッド1312のために、半導体層における電流拡散が改善され、活性領域1308の全体にわたって光抽出の増加をもたらす。
【0069】
本発明が、特定の好ましい構成を参照しながら詳細に説明されてきたが、他の形式が可能である。したがって、本発明の趣旨および範囲は、前述の形式に限定されるべきではない。
図1
図2a
図2b
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図4f
図4g
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図12c
図13