特許第5770197号(P5770197)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5770197デルタオピオイド受容体調節因子としてのピラジン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5770197
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】デルタオピオイド受容体調節因子としてのピラジン
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/04 20060101AFI20150806BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20150806BHJP
   C07D 403/04 20060101ALI20150806BHJP
   C07D 403/12 20060101ALI20150806BHJP
   C07D 403/14 20060101ALI20150806BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20150806BHJP
   A61K 31/497 20060101ALI20150806BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 1/12 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 11/02 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 13/10 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 17/04 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 25/06 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 25/32 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 25/36 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20150806BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20150806BHJP
【FI】
   C07D401/04CSP
   C07D401/14
   C07D403/04
   C07D403/12
   C07D403/14
   C07D405/14
   A61K31/497
   A61K31/506
   A61P1/04
   A61P1/12
   A61P9/00
   A61P11/02
   A61P13/10
   A61P15/00
   A61P17/02
   A61P17/04
   A61P19/02
   A61P25/04
   A61P25/06
   A61P25/16
   A61P25/24
   A61P25/32
   A61P25/36
   A61P29/00 101
   A61P35/00
   A61P43/00 111
【請求項の数】21
【全頁数】66
(21)【出願番号】特願2012-537059(P2012-537059)
(86)(22)【出願日】2010年10月28日
(65)【公表番号】特表2013-509424(P2013-509424A)
(43)【公表日】2013年3月14日
(86)【国際出願番号】US2010054469
(87)【国際公開番号】WO2011053696
(87)【国際公開日】20110505
【審査請求日】2013年10月23日
(31)【優先権主張番号】61/256,392
(32)【優先日】2009年10月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397060175
【氏名又は名称】ヤンセン ファーマシューティカ エヌ.ベー.
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100093676
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】コナリー,ピーター,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】リン,シュ−チェン
(72)【発明者】
【氏名】マシエラグ,マーク,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ユ−メイ
【審査官】 深谷 良範
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/115517(WO,A1)
【文献】 特表2008−525453(JP,A)
【文献】 特表2007−510620(JP,A)
【文献】 特表2013−509428(JP,A)
【文献】 特表2013−509427(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D,A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】
(式中、
1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ヒドロキシ、クロロ、及びフルオロからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換されるフェニル;
ii)所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ヒドロキシ、フルオロ、クロロ、及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
あるいは、R1は、所望により、Yがエチニルであるときメトキシ−メチルであり;
Yは、エチニル又は結合であり;
2は、フェニル、ベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、インドリル、又は所望によりメチルで置換されるピリジニルであり;フェニルは、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換される;
あるいは、R2は、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ又は1H−イミダゾール−1−イル置換基で置換されるフェニルであり;
Xは、O又はCH2であり;
Lは存在せず、かつR3は4−アミノ−シクロヘキシルである、あるいはLはメチレンであり、かつR3は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3はL及びLが結合している窒素原子と共に環化して、所望により4−C1〜4アルキルで置換されるピペラジニルを形成する);
並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び製薬上許容され得る塩。
【請求項2】
1が、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりC1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
あるいは、R1が、所望により、Yがエチニルであるときメトキシ−メチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
1が、
i)フェニル;
ii)所望によりC1〜4アルコキシ及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル、からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
1が、
i)フェニル;
ii)所望によりメトキシ及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル、からなる群から選択される、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
Yが結合である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
2が、フェニル、ベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、インドリル、又は所望によりメチルで置換されるピリジニルであり;フェニルは、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換される;
あるいは、R2が、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ置換基で置換されるフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
2が、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換されるフェニルである;
あるいは、R2が、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ置換基で置換されるフェニルである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
2が、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から選択される1つの置換基で置換されるフェニルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
XがOである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
Lがメチレンであり、R3が以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3が、L及びLが結合している窒素原子と共に環化して、
ピペラジニルを形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
式(I)の化合物:
【化2】
(式中、
1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりC1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
あるいは、R1は、所望により、Yがエチニルであるときメトキシ−メチルであり;
Yは、結合又はエチニルであり;
2は、フェニル、ベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、インドリル、又は所望によりメチルで置換されるピリジニルであり;フェニルは、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換される;
あるいは、R2は、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ置換基で置換されるフェニルであり;
Xは、O又はCH2であり;
Lは存在せず、かつR3は4−アミノ−シクロヘキシルである、あるいはLはメチレンであり、かつR3は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3は、L及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジニルを形成する);
並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び製薬上許容され得る塩。
【請求項12】
式(I)の化合物:
【化3】
(式中、
1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりC1〜4アルコキシ及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
Yは、結合であり;
2は所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換されるフェニルである;
あるいは、R2は、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ置換基で置換されるフェニルであり;
XはOであり;
Lはメチレンであり、R3は以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3は、L及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジニルを形成する);
並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び製薬上許容され得る塩。
【請求項13】
式(I)の化合物:
【化4】
(式中、
1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりメトキシ及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
Yは、結合であり;
2は、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から選択される1つの置換基で置換されるフェニルであり;
XはOであり;
Lはメチレンであり、R3は以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3は、L及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジニルを形成する);
並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び製薬上許容され得る塩。
【請求項14】
式(I)の化合物:
【化5】
次のものからなる群から選択される:R1が6−メトキシ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリジン−3−イルであり、Yがエチニルであり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がメトキシ−メチルであり、Yがエチニルであり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−エチルフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2がベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が3−フルオロ−4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が2−フルオロ−4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が3−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が2−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が3−メチルカルボニルアミノ−フェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が3−ヒドロキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがCH2であり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがCH2であり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−シアノフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3が1−アミノ−エタ−1−イルである化合物;(1S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3が1−アミノ−エタ−1−イルである化合物;(1S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3が1−アミノ−シクロペント−1−イルである化合物;
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3が1−アミノ−シクロペント−1−イルである化合物;
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがCH2であり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が3−フルオロ−4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が2−フルオロ−4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−シアノメチル−フェニル、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が6−メチル−ピリジン−3−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−ジフルオロメトキシ−フェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、R3がL及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジン−1−イルを形成する化合物;
1がピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、R3がL及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジン−1−イルを形成する化合物;
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2がベンゾフラン−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lが存在せず、R3がトランス−4−アミノ−シクロヘキシルである化合物;
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lが存在せず、R3がシス−4−アミノ−シクロヘキシルである化合物;
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−トリフルオロメトキシ−フェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−エチルフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が3−ヒドロキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2がベンゾフラン−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2がインドール−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が2−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)並びに
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が3−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
並びに、その製薬上許容され得る塩。
【請求項15】
請求項1に記載の化合物と、製薬上許容できる担体、製薬上許容できる賦形剤、及び製薬上許容できる希釈剤のうちの少なくとも1つと、を含む、医薬組成物。
【請求項16】
前記組成物が固体の経口投与形態である、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記組成物が、シロップ剤、エリキシル剤、又は懸濁剤である、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項18】
求項1に記載の化合物含む、被験体の中程度〜重篤な疼痛の処置のための医薬組成物
【請求項19】
前記中程度〜重篤な疼痛が、変形性関節症、関節リウマチ、線維筋痛症、偏頭痛、頭痛、歯痛、火傷、日焼け、ヘビ咬傷、クモ咬傷、虫刺症、神経障害性膀胱障害、良性前立腺肥大、間質性膀胱炎、鼻炎、接触性皮膚炎/過敏症、痒み、湿疹、咽頭炎、粘膜炎、腸炎、セルライト、カウザルギー、坐骨神経炎、舌咽神経痛、末梢神経炎、多発神経炎、断端痛、幻想肢痛、術後腸閉塞、胆嚢炎、乳房切除後疼痛症候群、口腔神経因性疼痛、シャルコー疼痛、反射性交感神経性ジストロフィー、ギラン・バレー症候群、知覚異常性大腿神経痛、口腔内灼熱症候群、疱疹症後神経、三叉神経痛、痛群発性頭痛、偏頭痛、末梢神経障害、両側性末梢神経障害、糖尿病性神経障害、視神経炎、発熱後の神経炎、遊走性神経炎、分節性神経炎、ゴンボール神経炎、ニューロン炎、頚上腕神経痛、頭部神経痛、膝神経痛、舌咽神経痛、片頭痛神経痛、特発性神経痛、肋間神経痛、乳房神経痛、モートン神経痛、鼻毛様体神経痛、後頭神経痛、紅神経痛、スラダー神経痛、蝶口蓋神経痛、眼窩上神経痛、ヴィディアン神経痛、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、副鼻腔炎性頭痛、緊張性頭痛、陣痛、出産、月経性痙攣、及び癌からなる群から選択される疾患又は症状に起因する、請求項18に記載の医薬組成物
【請求項20】
前記疼痛が、炎症性疼痛、中枢を介する疼痛、末梢を介する疼痛、内臓痛、構造に関連する疼痛、癌性疼痛、軟組織損傷に関連する疼痛、進行性疾患に関連する疼痛、神経因性疼痛及び急性損傷に起因する急性疼痛、外傷に起因する急性疼痛、手術に起因する急性疼痛、頭痛に起因する慢性疼痛、神経学的症状に起因する慢性疼痛、卒中後の症状に起因する慢性疼痛及び偏頭痛に起因する慢性疼痛からなる群から選択される、請求項18に記載の医薬組成物
【請求項21】
抑鬱、パーキンソン病、薬物依存症、アルコール依存症、胃炎、尿失禁、早漏、下痢、心臓血管疾患及び呼吸器疾患からなる群から選択される疾患又は症状を治療又は予防するための医薬組成物であって請求項1に記載の化合物又は塩含む、医薬組成物
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、その全体が参考として本明細書に組み込まれる、2009年10月30日出願の米国特許仮出願第61/256,392号の利益を主張するものである。
【0002】
(技術分野)
本発明は、式(I)の新規オピオイド受容体調節因子を目的とする。本発明は、更に、かかる化合物を調製するための方法、それを含有する医薬組成物、及びオピオイドにより調節される障害の治療におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0003】
用語「アヘン剤」は、アヘンに由来する薬理活性アルカロイド類、例えば、モルヒネ、コデイン、及びモルヒネの多くの半合成同族体を指定するために用いられている。モルヒネ様作用を有するペプチド化合物の単離後、モルヒネ様作用を有する全ての薬物を総称するためにオピオイドという用語が導入された。オピオイドの中には、エンドルフィン、エンケファリン、及びダイノルフィン等のモルヒネ様活性を呈する様々なペプチドが含まれる。しかし、幾つかの情報源は、「アヘン剤」という用語を一般的な意味で用いており、このような文脈では、アヘン剤及びオピオイドは互換可能である。更に、オピオイドという用語は、モルヒネ様薬物のアンタゴニストに言及するために、並びにかかる剤に結合する受容体又は結合部位を特徴付けるために用いられている。
【0004】
オピオイドは、一般的に、鎮痛剤として使用されているが、更に多くの他の薬理学的効果を有している場合もある。モルヒネ及び関連するオピオイドは、中枢神経及び消化器系に対して特定の主な効果をもたらす。その効果は多様であり、例えば、鎮痛、傾眠、気分変動、呼吸抑制、目眩、意識混濁、不快、掻痒、胆管の圧力上昇、胃腸運動の低下、悪心、嘔吐、並びに内分泌腺及び自律神経系の変化を含む。
【0005】
治療用量のモルヒネが疼痛を有する患者に投与されると、患者は、疼痛の強度が低下したり、不快感が減少したり、又は全体的に消滅したりすると報告する。苦痛の軽減を経験することに加えて、一部の患者は強い高揚感を覚える。しかし、選択された疼痛軽減用量のモルヒネを疼痛を有しない個体に投与しても、常に快感が得られる訳ではなく、悪心は一般的であり、嘔吐が生じる場合もある。傾眠、集中力の低下、精神機能の困難、感情鈍麻、身体活動の減少、視力の低下、及び昏睡が結果として生じる場合もある。
【0006】
2つの特徴的な分類のオピオイド分子は、オピオイド受容体:オピオイドペプチド(例えば、エンケファリン、ダイノルフィン、及びエンドルフィン)及びアルカロイドアヘン剤(例えば、モルヒネ、エトルフィン、ジプレノルフィン、及びナロキソン)に結合することができる。アヘン剤結合部位の最初に実証(Pert,C.B.and Snyder,S.H.,Science(1973)179:1011〜1014)に続いて、オピオイドペプチド類似体及びアルカロイドアヘン剤の両方の様々な薬理学的及び生理学的効果が複数のオピオイド受容体を描写する役割を果たした。したがって、3つの分子的及び薬理学的に異なるオピオイド受容体の種類:デルタ、カッパ、及びミューが記載されている。更に、各種類は、サブタイプを有すると考えられる(Wollemann,M.,J Neurochem(1990)54:1095〜1101;Lord,J.A.ら、Nature(1977)267:495〜499)。
【0007】
これらオピオイド受容体の3つ全ての種類は、細胞レベルでは同じ機能機序を共有していると思われる。例えば、オピオイド受容体は、アデニル酸シクラーゼの阻害、並びにカリウムチャネルの活性化及びCa2+チャネルの阻害の両方を介した神経伝達物質の放出の阻害を引き起こす(Evans,C.J.,In:Biological Basis of Substance Abuse,S.G.Korenman & J.D.Barchas,eds.,Oxford University Press(in press);North,A.R.ら、Proc Natl Acad Sci USA(1990)87:7025〜29;Gross,R.A.ら、Proc Natl Acad Sci USA(1990)87:7025〜29;Sharma,S.K.ら、Proc Natl Acad Sci USA(1975)72:3092〜96)。機能機序は同じであるが、受容体選択的薬物の行動的発現は大きく異なる(Gilbert,P.E.& Martin,W.R.,J Pharmacol Exp Ther(1976)198:66〜82)。かかる差は、異なる受容体の解剖学的部位に部分的に起因している可能性がある。
【0008】
デルタ受容体は、ミュー又はカッパ受容体のいずれかよりも哺乳類のCNS内により離散して分布しており、扁桃体、線条体、黒質、嗅球、嗅結節、海馬体、及び大脳皮質において高濃度である(Mansour,A.ら、Trends in Neurosci(1988)11:308〜14)。ラットの小脳は、デルタオピオイド受容体を含むオピオイド受容体を著しく欠いている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
鎮痛剤としての新規デルタオピオイド受容体調節因子が継続して必要とされている。更に、副作用の少ない鎮痛剤としてのデルタオピオイド受容体選択的アゴニストが必要とされている。また、副作用の少ない免疫抑制剤、抗炎症剤、神経学的及び精神医学的症状を治療するための剤、泌尿器及び生殖器の症状を治療するための剤、薬物及びアルコール依存症用の薬剤、胃炎及び下痢を治療するための剤、心臓血管系剤、及び呼吸器疾患を治療するための剤としてのデルタオピオイドアンタゴニストが必要とされている。
【0010】
鎮痛剤としての新規オピオイド受容体調節因子が継続して必要とされている。更に、副作用の少ない鎮痛剤としてのデルタ及びミューオピオイド受容体アゴニストが必要とされている。更に、疼痛、免疫機能、食道逆流、及び咳を治療するための、副作用の少ない鎮痛剤としてのミューオピオイド受容体アゴニストが必要とされている。また鎮痛剤、呼吸器疾患を治療するための剤、心臓血管系剤、泌尿器障害を治療するための剤、並びに神経学的及び精神医学的症状を治療するための剤としてのデルタオピオイド受容体アゴニストが必要とされている。更に、二重デルタオピオイド受容体/ミューオピオイド受容体アゴニストが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、式Iの化合物:
【0012】
【化1】
(式中、
1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ヒドロキシ、クロロ、及びフルオロからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換されるフェニル;
ii)所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ヒドロキシ、フルオロ、クロロ、及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
あるいは、R1は、所望により、Yがエチニルであるときメトキシ−メチルであり;
Yは、エチニル又は結合であり;
2は、フェニル、ベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、インドリル、又は所望によりメチルで置換されるピリジニルであり;フェニルは、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換される;
あるいは、R2は、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ又は1H−イミダゾール−1−イル置換基で置換されるフェニルであり;
Xは、O又はCH2であり;
Lは存在せず、かつR3は4−アミノ−シクロヘキシルである;あるいはLはメチレンであり、かつR3は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3はL及びLが結合している窒素原子と共に環化して、所望により4−C1〜4アルキルで置換されるピペラジニルを形成する);
並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び製薬上許容され得る塩を目的とする。
【0013】
また、本発明は、製薬上許容できる担体と、式(I)の化合物又はその製薬上許容され得る塩とを含む医薬組成物を目的とする。
【0014】
また、式(I)の化合物と製薬上許容できる担体とを混合することを含む医薬組成物を製造するプロセスを提供する。
【0015】
本発明は、更に、オピオイド受容体により調節される障害を治療するか又は寛解させる方法を目的とする。具体的には、本発明の方法は、炎症性疼痛、中枢を介する疼痛、末梢を介する疼痛、内臓痛、構造に関連する疼痛、癌/痛、軟組織損傷に関連する疼痛、進行性疾患に関連する疼痛、神経因性疼痛及び急性損傷に起因する急性疼痛、外傷に起因する急性疼痛、手術に起因する急性疼痛、頭痛に起因する慢性疼痛、神経学的症状に起因する慢性疼痛、卒中後の症状に起因する慢性疼痛及び偏頭痛に起因する慢性疼痛が挙げられるが、これらに限定されない、オピオイド受容体により調節される障害を治療するか又は寛解させる方法を目的とする。
【0016】
また、本発明は、本化合物、並びにその医薬組成物及び薬剤を生産する方法を提供する。
【0017】
本明細書で使用するとき、以下の用語は以下の意味を有することを意図する。
【0018】
「Ca〜b」(式中、a及びbは整数である)は、a〜b個の炭素原子を包括的に含むラジカルを指す。例えば、C1〜3は、1個、2個又は3個の炭素原子を含むラジカルを意味する。
【0019】
置換基に関して、用語「独立して」は、1つ超のこのような置換基が可能であるとき、このような置換基は、互いに同一でも、又は異なってもよいことを意味する。したがって、炭素原子の指定された数(例えばC1〜8)は、アルキル又はシクロアルキル部分における炭素原子の数、又はアルキルが接頭辞の語根(root)として現れる大きな置換基のアルキル部分を、独立して指すものとする。
【0020】
本明細書に使用するとき、特に注記がない限り、「アルキル」は、単独で使用されるか置換基の一部であるかを問わず、1〜8個の炭素原子、又はこの範囲の任意の数を有する、直鎖及び分枝炭素鎖を指す。用語「アルコキシ」は、−Oアルキル置換基を指し、ここで、アルキルは、上記に定義されている。同様に、用語「アルケニル」及び「アルキニル」は、2〜8個の炭素原子、又はこの範囲の任意の数を有する、直鎖及び分枝炭素鎖を指し、ここで、アルケニル鎖は鎖中に少なくとも1つの二重結合を有し、アルキニル鎖は鎖中に少なくとも1つの三重結合を有する。アルキル及びアルコキシ鎖は、炭素原子上に置換され得る。例えば、(C1〜6アルキル)2アミノ−のような複数のアルキル基を有する置換基の場合、ジアルキルアミノのC1〜6アルキル基は、同一でも又は異なってもよい。
【0021】
「ハロゲン化アルキル」は、親アルカンから水素原子を1つ除去することによって誘導される分枝状又は直鎖の飽和アルキルラジカルを指し、その親アルキル鎖は、1つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換された1〜8個の炭素原子を含有し、最大で全ての水素原子がハロゲンで置換されているものを含む。好ましいハロゲン化アルキル基としては、トリフルオロメチル置換アルキル、ジフルオロメチル置換アルキル、及びペルフルオロ化アルキルが挙げられ、より好ましいフッ素化アルキルとしては、トリフルオロメチル及びジフルオロメチルが挙げられる。「ハロゲン化アルコキシ」は、ハロゲン化アルキルから誘導されるラジカルを指し、ラジカルが酸素原子に結合しており、その酸素原子には親構造に結合するための空いた価数が1つある。
【0022】
用語「シクロアルキル」は、飽和又は部分的に不飽和の、3〜20個の炭素原子員の(好ましくは3〜14個の炭素原子員の)単環式又は多環式の炭化水素を指す。このような基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロヘプチル又はアダマンチルが挙げられるが、これらに限定されない。用語シクロアルキルとしては、ベンゼン環(ベンゾ縮合シクロアルキル)、又は5若しくは6員のヘテロアリール環(O、S又はNを1つ含み、所望により窒素を更に1つ含む)に縮合して、ヘテロアリール縮合シクロアルキルを形成するシクロアルキル環が挙げられる。
【0023】
用語「ヘテロシクリル」は、1〜4員が窒素である5〜10員の非芳香族単環、又は0、1若しくは2員が窒素であり、最大2員が酸素又は硫黄である5〜10員の非芳香族単環を指し、所望によりその環は0、1又は2つの不飽和結合を含有する。用語「ヘテロシクリル」としては、ベンゼン環(ベンゾ縮合ヘテロシクリル)、5又は6員のヘテロアリール環(O、S又はNを1つ含み、所望により窒素を更に1つ含む)、5〜7員のシクロアルキル又はシクロアルケニル環、5〜7員のヘテロシクリル環(上記と同じ定義であるが、更に縮合した環の選択肢が存在しないもの)に縮合するか、あるいはシクロアルキル、シクロアルケニル又はヘテロシクリル環が結合した炭素と縮合してスピロ部分を形成するヘテロシクリル環が挙げられる。本発明の本化合物については、ヘテロシクリル環を形成する炭素原子環員は完全に飽和している。本発明の他の化合物は、部分的に飽和したヘテロシクリル環を有してよい。更に、ヘテロシクリルには、架橋されて二環式環を形成するヘテロシクリル環が含まれる。部分的に飽和したヘテロシクリル環の好ましいものは、1〜2つの二重結合を有し得る。このような化合物は完全に芳香族であるとは見なされず、ヘテロアリール化合物を指すものではない。ヘテロシクリル基の例としては、ピロリニル(2H−ピロール、2−ピロリニル又は3−ピロリニル)、ピロリジニル、2−イミダゾリニル、イミダゾリジニル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル及びピペラジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0024】
用語「アリール」は、6炭素員の不飽和芳香族単環、又は10〜14炭素員の不飽和芳香族多環を指す。このようなアリール環の例としては、フェニル、ナフタレニル又はアントラセニルが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の実施に好ましいアリール基は、フェニル及びナフタレニルである。
【0025】
用語「ヘテロアリール」は、5又は6員の芳香環であり、その環が炭素原子を含み、少なくとも1つのヘテロ原子員を有するものを指す。好適なヘテロ原子としては、窒素、酸素又は硫黄が挙げられる。5員環の場合、ヘテロアリール環は、窒素、酸素又は硫黄の1員を含み、加えて最高3つの追加の窒素を含んでよい。6員環の場合、ヘテロアリール環は、1〜3個の窒素原子を含有してもよい。6員環が3つの窒素を有する場合、最高2個の窒素原子が隣接する。用語「ヘテロアリール」には、ベンゼン環に縮合したヘテロアリール環(ベンゾ縮合ヘテロアリール)、5又は6員のヘテロアリール環(O、S又はNを1つ含み、所望により窒素を更に1つ含む)、5〜7員のシクロアルキル環、あるいは5〜7員のヘテロシクリル環(上記と同じ定義であるが、更に縮合した環の選択肢が存在しないもの)が挙げられる。ヘテロアリール基の例としては、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル又はピラジニルが挙げられるがこれらに限定されず、縮合ヘテロアリール基としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル又はキナゾリニルが挙げられる。
【0026】
用語「アリールアルキル」は、アリール基で置換されたアルキル基を意味する(例えば、ベンジル、フェネチル)。同様に、用語「アリールアルコキシ」は、アリール基で置換されたアルコキシ基を指す(例えば、ベンジルオキシ)。
【0027】
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を指す。複数のハロゲンで置換された置換基は、安定な化合物を提供する方法で置換される。
【0028】
単独又は置換基の一部として使用される用語「オキソ」は、炭素又はイオウ原子のどちらかと結合するO=を指す。例えば、フタルイミド及びサッカリンは、オキソ置換基を有する化合物の例である。
【0029】
用語「アルキル」若しくは「アリール」又はその接頭辞の語根(root)のいずれかが、置換基(例えば、アリールアルキル、アルキルアミノ)の名称に現れる場合はいつでも、それは「アルキル」及び「アリール」について上述した限定を含むものとして解釈すべきである。炭素原子(例えば、C1〜C6)の指定した数は、独立して、アルキル部分、又はアルキルがその接頭辞の語根として現れる、より大きな置換基のアルキル部分の炭素原子の数を指すべきである。アルキル及びアルコキシ置換基については、指定した数の炭素原子は、個々に特定の範囲に含まれる独立した員の全て、及び特定の範囲内の組み合わせの全てを含む。例えば、C1〜6アルキルは、個別に、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル及びヘキシル、並びにこれらの下位の組み合わせ(sub-combinations)(例えば、C1〜2、C1〜3、C1〜4、C1〜5、C2〜6、C3〜6、C4〜6、C5〜6、C2〜5など)を含む。
【0030】
本明細書で使用するとき、用語「被験体」は、治療、観察又は実験の対象である動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを指す。
【0031】
本明細書で使用するとき、用語「治療上有効な量」は、研究者、獣医、医師又は他の臨床医により求められている、処置される疾患又は障害の症状の緩和を含む組織系、動物又はヒト内で生体学的反応又は医薬反応を引き出す活性化合物又は医薬的薬剤の量を意味する。
【0032】
本明細書で使用するとき、用語「組成物」は、特定の成分を特定の量で含む製品、及び特定の量の特定の成分の組み合わせから直接的又は間接的に得られる任意の製品を包含することを意図する。
【0033】
本明細書で使用するとき、用語「アシル」はアルキルカルボニル置換基を指す。
【0034】
本開示全体にわたって、指定される側鎖の末端部が最初に記載され、結合点に向かって隣接する官能基が続く。したがって、例えば、「フェニル(C1〜6)アルキルアミノカルボニル(C1〜6)アルキル」置換基は、次の式の基を指す:
【0035】
【化2】
【0036】
特に注記がない限り、分子内の特定の位置におけるいずれの置換基又はその変形物の定義は、同一分子内の他の位置におけるその定義とは独立していることが意図されている。式(I)の化合物における置換基及び置換様式は、当業者により、化学的に安定であり、当技術分野において周知の技術、及び同時に本明細書において規定される方法によって容易に合成できる化合物を提供するために選択できることは理解されるべきである。
【0037】
本発明の目的のために、用語「オピオイド受容体により調節される」は、オピオイド受容体の調節により影響を受ける症状を指すために用いられ、オピオイド受容体により媒介される状態が挙げられるが、これらに限定されない。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の実施形態は、式(I)の化合物:
【0039】
【化3】
(式中、
a)R1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりC1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
あるいは、R1は、所望により、Yがエチニルであるときメトキシ−メチルである;
b)R1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりC1〜4アルコキシ及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
c)R1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりメトキシ及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
d)Yは結合である;
e)R2は、フェニル、ベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、インドリル、又は所望によりメチルで置換されるピリジニルであり;フェニルは、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換される;
あるいは、R2は、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ置換基で置換されるフェニルである;
f)R2は、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換されるフェニルである;
あるいは、R2は、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ置換基で置換されるフェニルである;
g)R2は、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から選択される1つの置換基で置換されるフェニルである;
h)XはOである;
i)Lはメチレンであり、R3は以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3は、L及びLが結合している窒素原子と共に環化して、
ピペラジニルを形成する);
並びに、上記実施形態a)〜i)の任意の組み合わせであるが、ただし、同一置換基の異なる実施形態を組み合わせる組み合わせは除外される);並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物、及び製薬上許容され得る塩を含む。
【0040】
本発明の更なる実施形態は、式(I)の化合物:
【0041】
【化4】
(式中、
1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりC1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
あるいは、R1は、所望により、Yがエチニルであるときメトキシ−メチルであり;
Yは、結合又はエチニルであり;
2は、フェニル、ベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、インドリル、又は所望によりメチルで置換されるピリジニルであり;フェニルは、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換される;
あるいは、R2は、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ置換基で置換されるフェニルであり;
Xは、O又はCH2であり;
Lは存在せず、かつR3は4−アミノ−シクロヘキシルである、あるいはLはメチレンであり、かつR3は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3は、L及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジニルを形成する);
並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び製薬上許容され得る塩を含む。
【0042】
本発明の更なる実施形態は、式(I)の化合物:
【0043】
【化5】
(式中、
1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりC1〜4アルコキシ、及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
Yは、結合であり;
2は、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換されるフェニルである;
あるいは、R2は、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ置換基で置換されるフェニルであり;
XはOであり;
Lはメチレンであり、R3は以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3は、L及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジニルを形成する);
並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び製薬上許容され得る塩を含む。
【0044】
本発明の更なる実施形態は、式(I)の化合物:
【0045】
【化6】
(式中、
1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりメトキシ及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
Yは、結合であり;
2は、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から選択される1つの置換基で置換されるフェニルであり;
XはOであり;
Lはメチレンであり、R3は以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3は、L及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジニルを形成する);
並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び製薬上許容され得る塩を含む。
【0046】
本発明の更なる実施形態は、式(I)の化合物:
【0047】
【化7】
次のものからなる群から選択される:
1が6−メトキシ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリジン−3−イルであり、Yがエチニルであり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がメトキシ−メチルであり、Yがエチニルであり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−エチルフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2がベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が3−フルオロ−4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が2−フルオロ−4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が3−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が2−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が3−メチルカルボニルアミノ−フェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が3−ヒドロキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがCH2であり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがCH2であり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−シアノフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3が1−アミノ−エタ−1−イルである化合物;(1S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、R3が1−アミノ−エタ−1−イルである化合物;(1S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3が1−アミノ−シクロペント−1−イルである化合物;
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3が1−アミノ−シクロペント−1−イルである化合物;
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがCH2であり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が3−フルオロ−4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が2−フルオロ−4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−シアノメチル−フェニル、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が6−メチル−ピリジン−3−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−ジフルオロメトキシ−フェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、R3がL及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジン−1−イルを形成する化合物;
1がピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、R3がL及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジン−1−イルを形成する化合物;
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2がベンゾフラン−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lが存在せず、R3がトランス−4−アミノ−シクロヘキシルである化合物;
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lが存在せず、R3がシス−4−アミノ−シクロヘキシルである化合物;
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−トリフルオロメトキシ−フェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−エチルフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が3−ヒドロキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2がベンゾフラン−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2がインドール−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が2−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)並びに
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が3−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
並びに、その製薬上許容され得る塩を含む。
【0048】
薬剤における使用に関して、式(I)の化合物の塩は、非毒性の「製薬上許容され得る塩」を指す。しかしながら、他の塩も式(I)の化合物又はその製薬上許容され得る塩の調製に有用である場合がある。式(I)の化合物の適切な製薬上許容され得る塩としては、例えば、化合物の溶液を、塩酸、硫酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、炭酸又はリン酸のような製薬上許容され得る酸の溶液と混合することにより形成される酸付加塩が挙げられる。
【0049】
更に式(I)の化合物が酸性部分を持つ場合、その適切な製薬上許容され得る塩には、アルカリ金属塩、例えばナトリウム若しくはカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム若しくはマグネシウム塩;及び適切な有機リガンドと形成される塩、例えば四級アンモニウム塩を含むことができる。このように代表的な製薬上許容され得る塩としては以下が挙げられる:酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、エデト酸カルシウム、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート(estolate)、エシレート(esylate)、フマル酸塩、グリセプテート、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコーリルアルサニレート、ヘキシルレゾルシネート、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフタレン酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、臭化メチル、硝酸メチル、硫酸メチル、ムコ酸塩、ナプシレート、硝酸塩、N−メチルグルカミンアンモニウム塩、オレイン酸塩、パモ酸塩(エンボネート)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロ酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクレート、トシル酸塩、トリエチオジド及び吉草酸塩。
【0050】
製薬上許容され得る塩の調製に使用され得る代表的な酸及び塩基としては以下が挙げられる:酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アシル化アミノ酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、(+)−カンファー酸、カンファースルホン酸、(+)−(1S)−カンファー−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシルスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、D−グルコン酸、D−グルクロン酸、L−グルタミン酸、α−オキソ−グルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、(+)−L−乳酸、(±)−DL−乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、(−)−L−リンゴ酸、マロン酸、(±)−DL−マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミトリン酸、パモ酸、リン酸、L−ピログルタミン酸、サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、セバイン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)−L−酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸及びウンデシレン酸を含む酸;
並びにアンモニア、L−アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、水酸化カルシウム、コリン、デアノール、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−(ジエチルアミノ)−エタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−グルカミン、ヒドラバミン、1H−イミダゾール、L−リシン、水酸化マグネシウム、4−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリン、ピペラジン、水酸化カリウム、1−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリジン、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、トロメタミン及び水酸化亜鉛を含む塩基。
【0051】
本発明の実施形態は、式(I)の化合物のプロドラッグを含む。一般に、かかるプロドラッグは、インビボで必要な化合物に容易に変換され得る化合物の機能的誘導体である。したがって、本発明の実施形態の治療の方法においては、用語「投与する」は、具体的に開示された化合物又は具体的には開示されていないが、患者に投与後にインビボにおいて特定の化合物に転化される化合物と共に記載される様々な障害の治療を包含する。好適なプロドラッグ誘導体の選択及び調製に関する従来の手順は、例えば、「Design of Prodrugs」、H.Bundgaard編、Elsevier,1985に述べられている。
【0052】
本発明の実施形態に従う化合物は少なくとも1個のキラル中心を有し、したがってそれらはエナンチオマーとして存在する。化合物が2つ以上のキラル中心を有する場合、それらは更にジアステレオマーとして存在することができる。全てのそのような異性体及びその混合物が本発明の範囲に包含されることが理解されるべきである。更に、その化合物に関する結晶形態の一部は、多形体として存在でき、したがってこのようなものも本発明に含まれるものとする。加えて、化合物の中には水(すなわち、水和物)又は一般的な有機溶媒との溶媒和物を形成できるものもあり、そのような溶媒和物も本発明の範囲に包含されるものとする。当業者は、本明細書で用いる用語「化合物」が、式Iの化合物の溶媒和物を含むことを理解するであろう。
【0053】
本発明の特定の実施形態に従う化合物の調製のプロセスが、立体異性体の混合物を生じさせる場合は、これらの異性体は、分取クロマトグラフィーなどの従来技術により分離することができる。化合物はラセミ体で調製してもよく、又は個々のエナンチオマーをエナンチオ特異的合成、又は分割のいずれかにより調製してもよい。化合物は、例えば(−)−ジ−p−トルオイル−d−酒石酸及び/又は(+)−ジ−p−トルオイル−l−酒石酸のような光学的に活性な酸とともに塩を形成することによりジアステレオマー対を形成した後、分別結晶化及び遊離塩基の再生を行うような、標準的な技術により、その成分であるエナンチオマーに分割することができる。化合物は、ジアステレオマーエステル又はアミドの形成と、その後のクロマトグラフ分離及びキラル補助基の除去により分割することもできる。あるいは、化合物は、キラルHPLCカラムを使用して分割してもよい。
【0054】
本発明の一実施形態は、式(I)の化合物の(+)−−エナンチオマーを含む組成物を目的とし、この組成物は、前記化合物の(−)−異性体を実質的に含まない。本明細書の文脈における「実質的に含まない」とは、下式により求められる(−)−異性体が25%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満、更により好ましくは2%未満、及び更により好ましくは1%未満であることを意味する。
【0055】
【数1】
【0056】
本発明の別の実施形態は、式(I)の化合物の(−)−エナンチオマーを含む組成物であり、この組成物は前記化合物の(+)−異性体を実質的に含まない。本明細書の文脈における「実質的に含まない」とは、下式により求められる(+)−異性体が25%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満、更により好ましくは2%未満、及び更により好ましくは1%未満であることを意味する。
【0057】
【数2】
【0058】
本発明の実施形態の化合物の調製のいずれのプロセスの間、関係するいずれかの分子の感受性又は反応性基を保護することが必要であり及び/又は望ましい。これは、Protective Groups in Organic Chemistry(J.F.W.McOmie編、Plenum Press,1973)、及びProtective Groups in Organic Synthesis(T.W.Greene & P.G.M.Wuts、John Wiley & Sons,1991)に記載されるような、従来の保護基による手法で実施することができる。保護基は、当該技術分野において既知の方法を用いて、都合のよいその後の段階で除去してよい。
【0059】
本発明の実施形態の化合物(その製薬上許容され得る塩及び製薬上許容され得る溶媒和物を含む)は、単独で投与することができるにもかかわらず、それらは、一般には、目的とする投与経路及び標準的な薬務に関連して選択される、医薬担体、賦形剤又は希釈剤との混合物で投与される。したがって、本発明の特定の実施形態は、式(I)の化合物と、1つ以上の製薬上許容できる担体、賦形剤、又は希釈剤とを含む医薬組成物を目的とする。
【0060】
一例として、本発明の実施形態の医薬組成物及び獣医学的組成物では、式(I)の化合物は、任意の適切な結合剤、潤滑剤、懸濁化剤、コーティング剤、及び/又は可溶化剤と混合することができる。
【0061】
化合物の錠剤又はカプセルを、必要に応じて、1つずつ、又は同時に2つ若しくはそれ以上投与してもよい。徐放性製剤として化合物を投与することも可能である。
【0062】
代替的に、式(I)の化合物は、吸入(気管内又は経鼻的に)により投与することができ、あるいは座薬若しくはペッサリーの形態で、又は局所的にローション、溶液、クリーム、軟膏若しくは散布剤の形態で塗布することができる。例えば、それらは、ポリエチレングリコールの水性エマルション又は液体パラフィンから構成されるクリームに組み込むことができる。それらはまた、1重量%〜10重量%の濃度で、白ろう又は白色ワセリンベースを含む軟膏に、必要とされているとき、このような安定剤及び防腐剤と共に組み込むことができる。経皮投与の代替手段は、皮膚貼付剤の使用によるものである。
【0063】
一部の用途では、好ましくは、組成物は、デンプン又はラクトースのような賦形剤を含有する錠剤の形態で、又は単独若しくは賦形剤との混合物のいずれかでカプセル若しくは卵形剤(ovule)で、又は着香剤若しくは着色剤を含有するエリキシル剤、溶液若しくは懸濁液の形態で、経口的に投与される。
【0064】
組成物(及び化合物単独)は、非経口的に、例えば空洞内、静脈内、筋肉内、皮下、皮内、又は髄腔内に注入することができる。この場合、組成物は、好適な担体又は希釈剤を含む。
【0065】
非経口投与では、組成物は、血液と等張な溶液を製造するために、例えば十分な塩又は単糖などの他の物質を含有してもよい、無菌水溶液の形態で用いられるのが最良である。
【0066】
口腔投与又は舌下投与では、組成物は、従来の方式で配合できる、錠剤又はロゼンジ剤の形態で投与されてもよい。
【0067】
更なる例として、活性成分として式(I)の1種以上の化合物を含有する医薬組成物及び獣医学的組成物は、従来の医薬品配合技術に従って、1種又は複数種の化合物を医薬担体と密に混合することにより調製できる。担体は、所望の投与経路(例えば、経口、非経口など)に応じ、広範な形態を取ることができる。したがって、縣濁剤、エリキシル剤及び溶液のような液体経口製剤では、好適な担体及び添加剤としては、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、保存剤、安定剤、着色剤等が挙げられ、散剤、カプセル剤及び錠剤のような固体経口製剤では、好適な担体及び添加剤としては、デンプン、糖、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤等が挙げられる。主要な吸収部位を調節するために、固体の経口用製剤は、更に糖類などの物質で被覆することができ、又は経腸的に吸収されるように被覆することができる。非経口投与では、担体は通常、滅菌水からなり、そして他の成分は溶解性を上げ、又は防腐のために加えることができる。注入用の縣濁液又は溶液はまた、水性担体を適切な添加剤とともに用いて調製してもよい。
【0068】
治療上有効な量の式(I)の化合物又はその医薬組成物は、平均的なヒト(70kg)に対する1日当たり約1〜4回の投与レジメンにおいて、約0.1mg〜約3000mg、具体的には約1mg〜約1000mg、より具体的には約10mg〜約500mgの薬量範囲の活性成分を含み;当業者には自明であるが、本発明の活性化合物の治療上有効な量は、処置されるべき病的状態が変化することにより変化する。
【0069】
経口投与では、医薬組成物は、好ましくは、処置されるべき被験体への投与量の症状調節のために、0.01、10.0、50.0、100、150、200、250、及び500ミリグラムの活性成分を含有する錠剤の形態で提供される。
【0070】
有利なことに、式(I)の化合物は、1日に1回投与することができ、又は1日当たりの合計投与量を2回、3回、又は4回に分けて1日に投与することができる。更に、式(I)の化合物は、当業者に周知の好適な鼻孔内賦形剤の局所的使用を介して、又は経皮的な皮膚貼付剤を介して鼻孔投与形態で投与することができる。
【0071】
式(I)の活性化合物又はその医薬組成物の治療上有効な量が、所望の効果によって変化することは、当業者にも明らかである。それ故、最適な投与量を容易に決定することができ、これは使用する具体的な化合物、投与様式、製剤の強度、及び病状の進行度合によって変わるであろう。更に、処置される特定の被験体に付随する、被験体の年齢、体重、食事、及び投与時間を含む因子は、好適な処置水準を達成するために薬量を調節する必要性をもたらす。上記投与量は、したがって、平均的な場合の代表例である。もちろん、より高いか又はより低い薬量範囲が有効である個別の例が存在し、このようなものも本発明の範囲内に含まれる。
【0072】
式(I)の化合物は、それを必要としている被験体のために鎮痛剤として使用する場合には、上記のいずれかの組成物及び投与レジメンで、又は当該技術分野で確立されたそれらの組成物及び投与レジメンで投与され得る。
【0073】
本発明の範囲内であることが意図される疼痛の例としては、炎症性疼痛、中枢を介する疼痛、末梢を介する疼痛、内臓痛、構造又は軟組織損傷に関連する疼痛、進行性疾患に関連する疼痛、神経因性疼痛及び急性損傷、外傷、又は手術等によって引き起こされる急性疼痛、並びに頭痛、及び神経学的症状、卒中後の症状、癌、及び偏頭痛によって引き起こされる慢性疼痛が挙げられるが、これらに限定されない。
【0074】
また、本発明の化合物は、免疫抑制剤、抗炎症剤、神経学的及び精神医学的症状、例えば、抑鬱及びパーキンソン病を治療及び予防するための剤、泌尿器及び生殖器の症状、例えば、尿失禁及び早漏を治療するための剤、薬物及びアルコール依存症用の薬剤、胃炎及び下痢を治療するための剤、心臓血管系剤、心臓保護剤、及び呼吸器疾患を治療するための剤としても有用である。
【0075】
また、本発明の化合物は、変形性関節症、関節リウマチ、線維筋痛症、偏頭痛、頭痛、歯痛、火傷、日焼け、ヘビ咬傷(特に毒ヘビ咬傷)、クモ咬傷、虫刺症、神経障害性膀胱障害、良性前立腺肥大、間質性膀胱炎、接触性皮膚炎/過敏症、痒み、湿疹、咽頭炎、粘膜炎、腸炎、セルライト、カウザルギー、坐骨神経炎、舌咽神経痛、末梢神経炎、多発神経炎、断端痛、幻想肢痛、術後腸閉塞、胆嚢炎、乳房切除後疼痛症候群、口腔神経因性疼痛、シャルコー疼痛、反射性交感神経性ジストロフィー、ギラン・バレー症候群、知覚異常性大腿神経痛、口腔内灼熱症候群、群発性頭痛、偏頭痛、末梢神経障害、両側性末梢神経障害、糖尿病性神経障害、三叉神経痛、視神経炎、発熱後の神経炎、遊走性神経炎、分節性神経炎、ゴンボール神経炎、ニューロン炎、頚上腕神経痛、頭部神経痛、膝神経痛、舌咽神経痛、片頭痛神経痛、特発性神経痛、肋間神経痛、乳房神経痛、モートン神経痛、鼻毛様体神経痛、後頭神経痛、紅神経痛、スラダー神経痛、蝶口蓋神経痛、眼窩上神経痛、ヴィディアン神経痛、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、副鼻腔炎性頭痛、緊張性頭痛、陣痛、出産、月経性痙攣、及び癌によって引き起こされる疼痛の治療にも有用である。
【0076】
上記したもの等の疾患又は病的状態の治療における本発明の化合物の使用に関して、治療上有効な量は、確立された動物モデルの使用によって当業者が決定することができる。このような治療において例示される式(I)の化合物の治療上有効な量は、約0.001mg/kg/日〜約300mg/kg/日である。具体的には、範囲は、1日あたり約0.5〜約5.0mg/kg/体重であり、より具体的には、1日あたり約1.0〜約3.0mg/kg/体重である。化合物は、1日あたり1〜4回のレジメンで投与されてもよい。
【0077】
一般的な合成方法
本発明の代表的な化合物は、以下に記載し、続くスキーム及び実施例で例示する、一般的な合成方法に従って合成することができる。スキームは説明図であるため、本発明は、スキームに記載された化学反応及び条件により限定されたものとして解釈されるべきではない。スキーム及び実施例で用いられる様々な出発物質は、市販品として入手可能であるか、又は当業者の技能の範囲内に十分に入る方法によって調製し得るものである。変形物は、本明細書に定義されている通りである。
【0078】
本明細書、特にスキ−ム及び実施例で用いられる略称は以下の通りである。
【0079】
【表1】
【0080】
スキームAは、XがOであり、Yが結合であり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである式(I)−Aの化合物の調製を示す。
【0081】
【化8】
【0082】
化合物A1は、市販されているか、又は科学文献に記載されているものを含む公知の方法によって作製することができる。化合物A1のアミノ基は、ヒドリド源の存在下で、式A2のアルデヒド(式中、Pは従来のアミノ保護基である)による還元的アミン化を介してアルキル化して、式A3の化合物を形成することができる。式(I)のR1基は、炭酸カリウム等の好適な塩基の存在下で、適切に置換されたボロン酸又はエステル(A4)によるパラジウム触媒クロスカップリングを通して導入することができる。また、この反応は、添加されたパラジウムのリガンドの存在下又は非存在下で実施してもよく、このリガンドとしては、用いられる場合、トリフェニルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、ビス[2−(ジフェニル−ホスフィノ)フェニル]エーテル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’6’−ジメトキシビフェニル、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート等のうちの1つ以上が挙げられる。有用な溶媒としては、エタノール、THF、DMF、トルエン、DME、ジオキサン、又はベンゼンが挙げられる。式A5の化合物は、NBS等の適切な臭素化剤の存在下で臭素化して、式A6の化合物を得ることができる。所望により塩基の存在下で式A7の適切に置換されたアルコールと反応させることにより、式A8の化合物が得られる。当業者に公知の従来の方法を用いてアミノ保護基(P)を除去することによって、式(I)−Aの化合物が得られる。
【0083】
スキームBは、XがOであり、Yが結合であり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである式(I)−Aの化合物の調製の別の経路を示す。
【0084】
【化9】
【0085】
化合物A1は、市販されているか、又は科学文献に記載されているものを含む公知の方法によって作製することができる。化合物B1は、所望により塩基の存在下で式A7の化合物と反応して、式B2の化合物を形成することができる。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等のヒドリド源の存在下で式A2の化合物により還元的アミン化して、式B3の化合物を得る。式B3の化合物は、スキームAに記載の通り式A4のボロン酸又はエステルとカップリングして、式B4の化合物を得ることができる。式B4の化合物のアミノ脱保護により、式(I)−Aの化合物が得られる。
【0086】
スキームCは、XがOであり、Yが結合であり、R3がL及びLが結合している窒素原子と共にピペラジニル環を形成する式(I)−Cの化合物を調製するための経路を示す。
【0087】
【化10】
【0088】
化合物C1は、市販されているか、又は科学文献に記載されているものを含む公知の方法によって作製することができる。化合物C1は、所望により塩基の存在下で式A7の化合物による芳香族求核置換を受けて、式C2の化合物を形成することができる。式C2の化合物を式C3のアミンと共に加熱すると、式C4の化合物を調製することができる。また、式C4の化合物は、パラジウム触媒及び適切なリガンドの存在下で、式C2の化合物を式C3のアミンで処理することによって調製することもできる。NBS等の臭素化剤による芳香族臭素化によって、式C5の化合物が得られる。式C5の臭化物は、本明細書に記載の通り、パラジウム触媒クロスカップリング反応に参加して、式C6の化合物を形成することができる。アミノ脱保護によって、式(I)−Cの化合物が得られる。
【0089】
スキームDは、XがCH2であり、Yが結合であり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである式(I)−Dの化合物を調製するための経路を示す。
【0090】
【化11】
【0091】
化合物B1は、THF等の非プロトン性溶媒中で、また塩化亜鉛及びパラジウム触媒の存在下で、式D1の適切に置換されたR2−メチルマグネシウムハロゲン化物によりアルキル化されて、式D2の化合物を得ることができる。式A2の化合物による還元的アルキル化により、式D3の化合物が得られる。R1は、本明細書に記載の通り、式A4の化合物とのパラジウム触媒クロスカップリング反応を介して組み込まれて、式D4の化合物を得ることができる。アミノ脱保護によって、式(I)−Dの化合物が得られる。
【0092】
スキームEは、XがOであり、Yがエチニルであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである式(I)−Eの化合物を調製するための経路を示す。
【0093】
【化12】
【0094】
式B3の化合物は、パラジウム触媒及びヨウ化銅、並びにTEA等の有機塩基の存在下で、式E1の市販のR1−置換エチンとカップリングして、式E2の化合物を得ることができる。従来のアミノ脱保護により、式(I)−Eの化合物が得られる。
【0095】
スキームFは、XがOであり、Yがエチニルであり、LがCH2であり、R3がピロリジン−2−イルである式(I)−Eの化合物を調製するための経路を示す。
【0096】
【化13】
【0097】
式B3の化合物は、パラジウム触媒及びヨウ化銅、並びにTEA等の有機塩基の存在下で、式F1のTMS保護アルキンとカップリングして、式F2の化合物を得ることができる。TBAF等のフッ化物源を用いるTMS基の除去により、式F3の化合物が得られる。式F3の化合物は、パラジウム触媒及びヨウ化銅、並びにTEA等の有機塩基の存在下で、R1臭化物又はヨウ化物とカップリングして、式F4の化合物を得ることができる。従来のアミノ脱保護により、式(I)−Eの化合物が得られる。
【0098】
スキームGは、XがOであり、Yが結合であり、Lが存在せず、R3が4−アミノ−シクロヘキシルである式(I)−Gの化合物を調製するための経路を示す。
【0099】
【化14】
【0100】
式C2の化合物は、式G1のアミン(式中、Pはアミノ保護基である)で処理して、中間体G2を形成することができる。次いで、NBS等の臭素化剤による芳香族臭素化によって、式G3の化合物が得られる。式G3の臭化物は、本明細書に記載の通り、パラジウム触媒クロスカップリング反応に参加して、式G4の化合物を形成することができる。アミノ脱保護基(P)の従来の除去により、本発明の式(I)−Gの化合物が得られる。
【0101】
スキームHは、XがOであり、Yが結合であり、Lがメチレンであり、R3が1−アミノ−エタ−1−イル又は1−アミノ−シクロペント−1−イルである式(I)−Hの化合物を調製するための経路を示す。
【0102】
【化15】
Hは、メチル又はスピロ縮合シクロペンチルである。
【0103】
式B2の化合物は、ヒドリド源の存在下で式H1のアルデヒド(式中、RHはメチル又はスピロ縮合シクロペンチルである)と縮合して、中間体H2を形成することができる。式H1のアルデヒドは、市販のものでもよく、又はその対応するカルボン酸の還元から調製してもよい。式H2の臭化物は、本明細書に記載の通り、式A4のボロン酸又はエステルとのパラジウム触媒クロスカップリング反応に参加して、式H3の化合物を形成することができる。アミノ脱保護基(P)の従来の除去により、本発明の式(I)−Hの化合物が得られる。
【0104】
スキームIは、XがCH2であり、Yがエチニルであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである式(I)−Iの化合物を調製するための経路を示す。
【0105】
【化16】
【0106】
式D3の化合物は、パラジウム触媒及びヨウ化銅、並びにTEA等の有機塩基の存在下で、式E1の市販のR1−置換エチンとカップリングして、式I1の化合物を得ることができる。従来のアミノ脱保護により、式(I)−Iの化合物が得られる。
【0107】
具体的実施例
試薬は、商業的な供給源から購入した。水素原子の核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、Bruker Avance又はVarian(300又は400MHz)分光計で、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)を用いて指定の溶媒中で測定した。測定値は、TMSから低磁場に向かう百万分率(ppm)により示される。質量スペクトル(MS)は、エレクトロスプレー技術を用いて、(ESI)m/z(M+H+)としてPlatform LC又はAgilent 1100 LCMS分光計において求めた。CEM Discover又はBiotageマイクロ波装置を使用してマイクロ波加速反応が実施され、特に注記がない限り、密閉された圧力容器内に収容された。立体異性化合物は、X線結晶解析、及び当業者に既知の他の方法を用いて、ラセミ混合物又は別個のジアステレオマー及びエナンチオマーとして特性付けることができる。特に注記がない限り、実施例に用いられている物質は、容易に入手可能な商業的な供給源から入手するか、あるいは当業者に周知の化学的合成の標準的な方法を用いて合成した。実施例間で変化する置換基は、特に注記がない限り水素である。
【実施例】
【0108】
(実施例1)
【0109】
【化17】
【0110】
A.5−ブロモ−3−(4−メトキシ−フェノキシ)−ピラジン−2−イルアミン(1b)。NaH(鉱油中60%)(0.264g;6.6mmol)のDMF(13mL)懸濁液に、4−メトキシフェノール(0.63g;5.08mmol)のDMF(2mL)溶液を滴下した。混合物を、アルゴン雰囲気下で室温で30分間攪拌した。3,5−ジブロモ−ピラジン−2−イルアミン(化合物1a、1.285g;5.08mmol)のDMF(5mL)溶液を、反応混合物に添加し、得られた混合物を70℃で1時間加熱した。混合物を室温に冷却し、次いで、氷水でクエンチし、10分間攪拌した。固体を濾過によって回収して、固体(濃い茶色)を得た。沈殿をEtOAcに溶解させ、次いで、Et2O−ヘキサンから再結晶化させて、オレンジ色の固体として化合物1b(0.784g;収率52%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.76(s,1H),7.07〜7.16(m,2H),6.89〜6.98(m,2H),4.94(br.s.,2H),3.84(s,3H)。
【0111】
B.2−(S)−{[5−ブロモ−3−(4−メトキシ−フェノキシ)−ピラジン−2−イルアミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1d)。化合物1b(0.487g、1.64mmol)の1,2−ジクロロエタン(7mL)溶液に、周囲温度でBoc−L−プロリナル(prolinal)(化合物1c)(0.557g;2.8mmol)及び氷酢酸(0.35mL)を添加し、得られた溶液を窒素雰囲気下で2時間攪拌した。次いで、混合物をNaBH(OAc)3H(0.765g;3.61mmol)で処理し、室温で20時間連続して攪拌した。更なる化合物1c(0.186g;0.93mmol)を反応混合物に添加し、反応物を2時間攪拌した。次いで、混合物をNaB(OAc)3H(0.255g;1.20mmol)で処理し、室温で20時間連続して攪拌した。得られた混合物をCH2Cl2で希釈し、飽和NaHCO3(aq)及びH2Oで洗浄した。有機相をH2O及びブラインで順次洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、EtOAc−ヘキサン勾配で溶出して、化合物1d(0.562g;収率72%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.72(br.s.,1H),7.12(br.s.,2H),6.92(br.s.,2H),4.20〜4.51(m,1H),3.83(br.s.,3H),3.40〜3.56(m,4H),1.76〜2.14(m,4H),1.45(br.s.,9H)。
【0112】
C.2−(S)−{[3−(4−メトキシ−フェノキシ)−5−ピリジン−3−イル−ピラジン−2−イルアミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1f)。テフロン(登録商標)で裏打ちされた隔膜で密閉されたシュレンク管に、ジオキサン(2mL)中の化合物1d(160mg;0.034mmol)、ピリジン−3−イルボロン酸(化合物1e)(61.5mg;0.501mmol)、Na2CO3/H2O(70.8mg;0.068mmol、0.5mLのH2O中)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]ジクロロ−パラジウム(II)(27.3mg、0.0334mmol)混合物を添加し、85℃で3時間加熱した。得られた混合物をEtOAcで希釈し、飽和NH4Cl(aq)及びH2Oで洗浄した。有機相をH2Oで洗浄し、次いでNa2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、化合物1f(80mg;収率50%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.95(s,1H),8.46(d,1H),8.16(s,1H),7.93(d,1H),7.09〜7.26(m,4H),6.94(d,2H),4.19〜4.42(m,1H),3.86(s,3H),3.37〜3.69(m,4H),1.77〜2.16(m,4H),1.47(s,9H);MS:m/z 478.2(M+H)+
【0113】
D.[3−(4−メトキシ−フェノキシ)−5−ピリジン−3−イル−ピラジン−2−イル]−ピロリジン−2−(S)−イルメチル−アミン(化合物2)。化合物1f(80mg、0.157mmol)のCH2Cl2(1mL)溶液に、周囲温度でトリフルオロ酢酸(0.7mL)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。1N NaOH(aq)を用いて、反応混合物のpHを〜12に調整した。得られた混合物をCH2Cl2とH2Oとの間で分液した。有機相をH2Oで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。次いで、混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をCH2Cl2(1mL)に溶解させ、周囲温度でEt2O(0.16mL;0.16mmol)中1.0M HClで処理した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。次いで、反応混合物を真空下で濃縮し、次いで、Et2Oと共に粉砕した。固体を真空濾過によって回収し、乾燥させて、HCl塩として化合物2(61mg;収率94%)を得た。HCl塩−1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 9.45(br.s.,1H),8.97(s,1H),8.97(br.s.,1H),8.58(d,1H),8.48(s,1H),8.31(d,1H),7.77(t,1H),7.65(dd,1H),7.26〜7.33(m,2H),7.01〜7.07(m,2H),3.82〜3.89(m,1H),3.80(s,3H),3.72〜3.78(m,2H),3.12〜3.29(m,2H),2.03〜2.13(m,1H),1.82〜2.02(m,2H),1.69〜1.81(m,1H);MS:m/z 378.2(M+H)+
【0114】
上記の実施例1の手順に従い、当業者に周知の適切な試薬、出発物質及び精製方法に置き換えることにより、以下の本発明の化合物を調製した。
【0115】
【表2】
【0116】
(実施例2)
【0117】
【化18】
【0118】
A.2−(S)−{[3−(4−メトキシ−フェノキシ)−5−ピリジン−3−イルエチニル−ピラジン−2−イルアミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2a)。乾燥シュレンク管に、化合物1d(100mg;0.21mmol)、3−エチニル−ピリジン(54mg;0.52mmol)、ヨウ化銅(I)(4mg;0.02mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(15mg;0.02mmol)、及びEt3N(0.25mL)の混合物を添加した。テフロン(登録商標)で裏打ちされた隔膜で管を密閉し、排気し、アルゴンで再充填した。シリンジを介して、THF(1mL)を混合物に添加した。混合物を70℃で3時間加熱した。得られた混合物をEtOAcで希釈し、飽和NH4Cl(aq)及びH2Oで洗浄した。有機相をH2Oで洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)によって精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、化合物2a(57mg;収率54%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.72(s,1H),8.50(d,1H),7.94(s,1H),7.77(dt,1H),7.24(dd,1H),7.07〜7.20(m,2H),6.92(d,2H),4.18〜4.39(m,1H),3.83(s,3H),3.35〜3.67(m,4H),1.75〜2.15(m,4H),1.45(s,9H)。
【0119】
B.[3−(4−メトキシ−フェノキシ)−5−ピリジン−3−イルエチニル−ピラジン−2−イル]−ピロリジン−2−(S)−イルメチル−アミン(化合物3)。化合物2a(50mg、0.10mmol)のCH2Cl2(1mL)溶液に、周囲温度でTFA(0.7mL)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。1N NaOH(aq)を用いて、反応混合物のpHを〜12に調整した。得られた混合物をCH2Cl2とH2Oとの間で分液した。有機相をH2Oで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。次いで、混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をCH2Cl2(1mL)に溶解させ、周囲温度でEt2O(0.2mL;0.2mmol)中1.0M HClで処理した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、次いで、Et2Oと共に粉砕した。固体を真空濾過によって回収し、乾燥させて、HCl塩として化合物3(40mg;収率84%)を得た。HCl塩−1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 9.39(br.s.,1H),8.87(br.s.,1H),8.78(s,1H),8.62(d,1H),8.07(d,1H),8.03(s,1H),7.92(t,1H),7.53〜7.58(m,1H),7.17〜7.22(m,2H),6.99〜7.05(m,2H),3.80〜3.85(m,1H),3.78(s,3H),3.71〜3.76(m,2H),3.11〜3.28(m,2H),2.02〜2.12(m,1H),1.83〜2.01(m,2H),1.67〜1.79(m,1H);MS:m/z 402.2(M+H)+
【0120】
上記の実施例2の手順に従い、当業者に周知の適切な試薬、出発物質及び精製方法に置き換えることにより、以下の本発明の化合物を調製した。
【0121】
【表3】
【0122】
(実施例3)
【0123】
【化19】
【0124】
A.2−(S)−[(5−ブロモ−ピラジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(3b)。化合物3a(5.75g、33.05mmol)の1,2−ジクロロエタン(60mL)溶液に、周囲温度でBoc−L−プロリナル(prolinal)(化合物1c)(9.22g;46.3mmol)及び氷酢酸(3mL)を添加し、得られた混合物を窒素雰囲気下で2時間攪拌した。次いで、混合物をNaB(OAc)3H(12.6g;59.5mmol)で処理し、室温で4時間連続して攪拌した。得られた混合物をCH2Cl2で希釈し、飽和NaHCO3(aq)及びH2Oで洗浄した。有機相をH2O及びブラインで順次洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、EtOAc−ヘキサン勾配で溶出して、化合物3b(8.97g;収率76%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.03(s,1H),7.68(s,1H),6.68(br.s.,1H),4.15〜4.28(m,1H),3.23〜3.60(m,4H),1.69〜2.12(m,4H),1.45〜1.55(m,9H)。
【0125】
B.2−(S)−[(5−ピリミジン−5−イル−ピラジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(3d)。テフロン(登録商標)で裏打ちされた隔膜で密閉されたシュレンク管に、ジオキサン(26mL)中の化合物3b(1.742g;4.88mmol)、ピリミジン−5−ボロン酸(化合物3c)(0.725g;5.85mmol)、1.5MのNa2CO3(aq)(6.5mL;9.76mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]ジクロロ−パラジウム(II)(0.32g、0.392mmol)の混合物を添加し、85℃で5時間加熱した。得られた混合物をEtOAcで希釈し、飽和NH4Cl(aq)及びH2Oで洗浄した。有機相をH2Oで洗浄し、次いでNa2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、化合物3d(0.8g;収率46%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.20(s,2H),9.17(s,1H),8.43(s,1H),8.02(d,1H),6.99(br.s.,1H),4.21〜4.31(m,1H),3.33〜3.55(m,4H),2.03〜2.16(m,1H),1.86〜2.02(m,2H),1.74〜1.85(m,1H),1.50(s,9H);MS:m/z 357.2(M+H)+
【0126】
C.2−(S)−[(3−ブロモ−5−ピリミジン−5−イル−ピラジン−2−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(3e)。0℃に冷却した化合物3d(0.255g;0.715mmol)のDMF(2mL)溶液に、N−ブロモスクシンイミド(140mg;0.786mmol)のDMF(1mL)溶液を窒素雰囲気下で滴下した。反応混合物を0℃で2時間攪拌し、次いで、室温で3時間連続して攪拌した。得られた混合物を水でクエンチし、Et2Oで抽出した。有機相をH2O及びブラインで順次洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、化合物3e(0.24g;収率77%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.18(s,2H),9.18(s,1H),8.40(s,1H),7.54(br.s.,1H),4.30〜4.39(m,1H),3.34〜3.60(m,4H),2.04〜2.16(m,1H),1.88〜2.02(m,2H),1.72〜1.84(m,1H),1.51(s,9H);MS:m/z 435.0(M+H)+,437.0(M+3)+
【0127】
D.2−(S)−{[3−(2−クロロ−フェノキシ)−5−ピリミジン−5−イル−ピラジン−2−イルアミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(3f)。NaH(鉱油中60%)(9.5mg;0.24mmol)のDMF(1mL)懸濁液に、2−クロロ−フェノール(0.03mL;0.26mmol)をアルゴン雰囲気下で滴下した。混合物を室温で30分間攪拌した。化合物3e(80mg;0.184mmol)のDMF(2mL)溶液を反応混合物に添加し、得られた混合物を90℃で6時間加熱した。混合物を室温に冷却し、次いで、氷水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機相をH2Oで洗浄し、次いでNa2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、化合物3f(39mg;収率44%)を得た。MS:m/z 483.2(M+H)+
【0128】
E.[3−(2−クロロ−フェノキシ)−5−ピリミジン−5−イル−ピラジン−2−イル]−ピロリジン−2−(S)−イルメチル−アミン(化合物12)。化合物3f(39mg、0.08mmol)のCH2Cl2(1mL)溶液に、周囲温度でトリフルオロ酢酸(0.7mL)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。1N NaOH(aq)を用いて、反応混合物のpHを〜12に調整した。得られた混合物をCH2Cl2とH2Oとの間で分液した。有機相をH2Oで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。次いで、混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をCH2Cl2(1mL)に溶解させ、周囲温度でEt2O(0.16mL;0.16mmol)中1.0M HClで処理した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、次いで、Et2Oと共に粉砕した。固体を真空濾過によって回収し、乾燥させて、HCl塩として化合物12(32mg;収率87%)を得た。遊離塩基−1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.06(s,1H),8.95(s,2H),8.21(s,1H),7.48〜7.54(m,1H),7.32〜7.38(m,2H),7.23〜7.29(m,1H),6.09(t,1H),3.72〜3.82(m,1H),3.58〜3.67(m,1H),3.43〜3.54(m,1H),2.98〜3.13(m,2H),1.98〜2.09(m,1H),1.75〜1.97(m,2H),1.54〜1.67(m,1H);MS:m/z 383.0(M+H)+
【0129】
上記の実施例3の手順に従い、当業者に周知の適切な試薬、出発物質及び精製方法に置き換えることにより、以下の本発明の化合物を調製した。
【0130】
【表4】
【0131】
化合物8:上記の実施例3の手順に従い、手順Dの2−クロロ−フェノールを3−フルオロ−4−メトキシ−フェノール1に置換して、標題化合物を得た。遊離塩基−1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.08(s,1H),9.00(s,2H),8.20(s,1H),6.98〜7.06(m,3H),5.97(br.s.,1H),3.95(s,3H),3.70(ddd,1H),3.46〜3.55(m,1H),3.32〜3.40(m,1H),2.96〜3.02(m,2H),1.94〜2.04(m,1H),1.70〜1.92(m,2H),1.47〜1.58(m,1H);MS:m/z 397.2(M+H)+
【0132】
13−フルオロ−4−メトキシ−フェノールは、以下の手順によって調製した:
【0133】
【化20】
【0134】
A.3−フルオロ−4−メトキシ−フェノール。CH2Cl2中の3−フルオロ−4−メトキシ−アセトフェノン(5.16g;30.68mmol)及びmCPBA(8.65g;38.61mmol)の混合物を48時間還流させた。反応混合物を室温に冷却し、CH2Cl2で希釈し、5% K2CO3(aq)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をエタノール(20mL)に溶解させ、次いで、NaOH(5.2g)のH2O(6mL)溶液でゆっくりと処理した。得られた混合物を室温にて3時間撹拌した。得られた混合物を濃縮し、残留物を水とEt2Oとの間で分液した。混合物を希HCl(aq)で酸性化し、Et2Oで抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をヘキサン中で攪拌し、固体を真空濾過によって回収して、標題化合物を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ:6.85(t,1H),6.66(dd,1H),6.54(ddd,1H),4.59(br.s.,1H),3.85(s,3H)。
【0135】
化合物33:上記の実施例3の手順に従い、手順Dにおける2−クロロ−フェノールを2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−オル2に置換して、標題化合物を得た。遊離塩基−1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.07(s,1H),9.00(s,2H),8.17(s,1H),7.05(d,1H),6.94(dd,1H),6.81(d,1H),6.00(t,1H),4.66(t,2H),3.73(ddd,1H),3.53〜3.63(m,1H),3.41(ddd,1H),3.27(t,2H),2.95〜3.09(m,2H),1.96〜2.05(m,1H),1.74〜1.94(m,2H),1.50〜1.61(m,1H)MS:m/z 391.2(M+H)+
【0136】
22,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−オルは、以下のスキーム及び手順の通り調製した:
【0137】
【化21】
【0138】
A.ベンゾフラン−5−オル。BBr3−SMe2(9,45g;30,22mmol)のジクロロエタン(50mL)溶液に、5−メトキシ−ベンゾフラン(1,28g;8,64mmol)を添加し、混合物を窒素雰囲下で4時間還流させた。反応混合物を室温に冷却した。得られた混合物に水を慎重に添加し、反応混合物を20分間攪拌した。得られた混合物をCH2Cl2で希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、標題化合物を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ:7.60(d,J=2.3Hz,1H),7.37(d,1H),7.02(d,1H),6.82(dd,1H),6.68(dd,1H),4.59(s,1H)。
【0139】
B.2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−オル。ベンゾフラン−5−オル(300mg;2.24mmol)のエタノール(10mL)溶液に、10% Pd−C(20mg)を添加し、混合物をParr水素化装置内で19時間0.34MPa(50psi)の水素雰囲気下にて振盪した。反応物を濾過し、濃縮して、粗物質を得た。粗物質をトルエンから2回再結晶化させた。固体を真空濾過によって回収し、乾燥させて、標題化合物(155mg;収率51%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 6.71〜6.75(m,1H),6.62〜6.66(m,1H),6.55〜6.60(m,1H),4.54(t,2H),4.35(s,1H),3.18(t,2H)。
【0140】
(実施例4)
【0141】
【化22】
【0142】
A.2−(S)−{[3−(3−アセトキシ−フェノキシ)−5−ピリミジン−5−イル−ピラジン−2−イルアミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(4a)。NaH(鉱油中60%)(18mg;0.45mmol)のDMF(1mL)懸濁液に、アルゴン雰囲気下で酢酸3−ヒドロキシ−フェニルエステル(0.06mL;0.488mmol)を添加した。混合物を室温で30時間攪拌した。化合物3e(163mg;0.375mmol)のDMF(2mL)溶液を反応混合物に添加し、得られた混合物を80℃で6時間加熱した。混合物を室温に冷却し、次いで、氷水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機相をH2Oで洗浄し、次いでNa2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、化合物4a(69mg;収率36%)を得た。MS:m/z 507.2(M+H)+
【0143】
B.2−(S)−{[3−(3−ヒドロキシ−フェノキシ)−5−ピリミジン−5−イル−ピラジン−2−イルアミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(4b)。化合物4a(20mg)のEtOH/H2O(2/2mL)溶液に、1N NaOH(aq)(2mL)を添加し、混合物を80℃で2時間加熱した。反応物を室温に冷却し、有機溶媒を除去した。水性残留物を2N HCl(aq)でpH〜6に調整し、EtOAcで抽出し、Na2SO4上で乾燥させた。反応混合物を分取TLCによって濃縮精製して、化合物4bを得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.19(s,1H),9.06(s,2H),8.13(s,1H),7.22(t,1H),6.69〜6.80(m,3H),4.21〜4.34(m,1H),3.32〜3.69(m,4H),1.87〜2.11(m,3H),1.68〜1.77(m,1H),1.43〜1.49(m,9H);MS:m/z 465.2(M+H)+
【0144】
C.3−{6−ピリミジン−5−イル−3−[(ピロリジン−2−(S)−イルメチル)−アミノ]−ピラジン−2−イルオキシ}−フェノール(化合物15)。化合物4bのCH2Cl2(1mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(0.7mL)を周囲温度で添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。1N NaOH(aq)を用いて、反応混合物のpHを〜12に調整した。得られた混合物をCH2Cl2とH2Oとの間で分液した。有機相をH2Oで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。次いで、混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をCH2Cl2(1mL)に溶解させ、周囲温度でEt2O中1.0M HClで処理した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をEt2Oと共に粉砕した。固体を真空濾過によって回収し、乾燥させて、HCl塩として化合物15を得た。遊離塩基−1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.02(s,1H),8.94(s,2H),8.04(s,1H),7.11〜7.19(m,1H),6.66〜6.76(m,3H),6.21(t,1H),3.95〜4.03(m,1H),3.64〜3.75(m,2H),3.26〜3.36(m,2H),1.95〜2.27(m,3H),1.76〜1.89(m,1H);MS:m/z 365.3(M+H)+
【0145】
(実施例5)
【0146】
【化23】
【0147】
A.2−(S)−{[5−(5−シアノ−ピリジン−3−イル)−ピラジン−2−イルアミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5b)。テフロン(登録商標)で裏打ちされた隔膜で密閉されたシュレンク管に、CH3CN(8mL)とH2O(2mL)との混合物中の化合物3b(2.0g;5.60mmol)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ニコチノニトリル(化合物5a)(1.55g;6.72mmol)、K2CO3(1.547g;11.2mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]ジクロロ−パラジウム(II)(274mg、0.336mmol)の混合物を添加し、140℃で20分間マイクロ波反応器内で照射した。得られた混合物をEtOAcで希釈し、次いで飽和NH4Cl(aq)及びH2Oで洗浄した。有機相をH2Oで洗浄し、次いでNa2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、黄褐色の粉末として化合物5b(1.56g;収率73%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.27(d,1H),8.79(s,1H),8.42〜8.52(m,2H),8.00(d,1H),7.09(br.s.,1H),4.05〜4.34(m,1H),3.30〜3.59(m,4H),2.03〜2.17(m,1H),1.86〜2.01(m,2H),1.73〜1.84(m,1H),1.50(s,9H);MS:m/z 381.2(M+H)+
【0148】
B.2−(S)−{[3−ブロモ−5−(5−シアノ−ピリジン−3−イル)−ピラジン−2−イルアミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5c)。0℃に冷却した化合物5b(1.53g;4.02mmol)のDMF(8mL)溶液に、N−ブロモスクシンイミド(800mg;4.49mmol)のDMF(6mL)溶液を窒素雰囲気下で滴下した。反応混合物を0℃で2時間攪拌し、次いで、室温で3時間連続して攪拌した。得られた混合物を水でクエンチし、Et2Oで抽出した。有機相をH2O及びブラインで順次洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、化合物5c(1.22g;収率66%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.24(d,1H),8.80(d,1H),8.46(t,1H),8.43(s,1H),7.63(br.s.,1H),4.10〜4.41(m,1H),3.32〜3.62(m,4H),2.04〜2.20(m,1H),1.85〜2.03(m,2H),1.71〜1.85(m,1H),1.44〜1.54(m,9H);MS:m/z 459.0(M+H)+,461.0(M+3)+
【0149】
C.2−(S)−{[5−(5−シアノ−ピリジン−3−イル)−3−(3−ヒドロキシ−フェノキシ)−ピラジン−2−イルアミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5d)。テフロン(登録商標)で裏打ちされた隔膜で密閉されたシュレンク管に、DMF(1mL)中の化合物5c(100mg;0.218mmol)、ベンゼン−1,3−ジオール(150mg;1.362mmol)、及びK2CO3(60mg;0.434mmol)の混合物を添加し、160℃で15分間マイクロ波反応器内で照射した。得られた混合物をEt2OとH2Oとの間で分液した。有機相をH2O及びブラインで順次洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、化合物5d(86.2mg;収率81%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.12(d,1H),8.70(s,1H),8.12〜8.26(m,2H),7.42(br.s.,1H),7.23〜7.29(m,1H),6.67〜6.86(m,3H),5.85〜6.10(m,1H),4.19〜4.39(m,1H),3.36〜3.68(m,4H),1.71〜2.17(m,4H),1.47(s,9H);MS:m/z 489.2(M+H)+
【0150】
D.5−{6−(3−ヒドロキシ−フェノキシ)−5−[(ピロリジン−2−(S)−イルメチル)−アミノ]−ピラジン−2−イル}−ニコチノニトリル(化合物38)。化合物5d(86.2mg、0.176mmol)のCH2Cl2(3mL)溶液に、周囲温度でトリフルオロ酢酸(0.4mL)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を除去し、逆相HPLCで残留物を精製し、CH3CN−H2O勾配で溶出し、TFA塩として化合物38を得た(61.5mg;収率57%)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 9.79(s,1H),9.14(d,1H),9.03(br.s.,1H),8.90(d,1H),8.54(t,1H),8.51(s,1H),8.47(br.s.,1H),7.75(t,1H),7.24〜7.32(m,1H),6.68〜6.79(m,3H),3.77〜3.89(m,1H),3.68〜3.77(m,2H),3.12〜3.32(m,2H),2.04〜2.16(m,1H),1.83〜2.03(m,2H),1.68〜1.81(m,1H);MS:m/z 389.3(M+H)+
【0151】
上記の実施例5の手順に従い、当業者に周知の適切な試薬、出発物質及び精製方法に置き換えることにより、以下の本発明の化合物を調製した。
【0152】
【表5】
【0153】
化合物25:上記の実施例5の手順に従い、手順Cのベンゼン−1,3−ジオールを3−フルオロ−4−メトキシ−フェノール1に置換して、標題化合物を得た。HCl塩−1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 9.33(br.s.,1H),9.12(br.s.,1H),8.91(br.s.,1H),8.82(br.s.,1H),8.56(t,1H),8.52(s,1H),7.81(t,1H),7.39(dd,1H),7.24〜7.31(m,1H),7.15〜7.21(m,1H),3.88(s,3H),3.79〜3.86(m,1H),3.71〜3.78(m,2H),3.11〜3.30(m,2H),2.02〜2.14(m,1H),1.82〜2.01(m,2H),1.68〜1.81(m,1H);MS:m/z 421.0(M+H)+
【0154】
(実施例6)
【0155】
【化24】
【0156】
A.5−ブロモ−3−(4−メトキシ−ベンジル)−ピラジン−2−イルアミン(6a)。塩化亜鉛(THF中0.5M溶液)(26.3mL;13.23mmol)溶液を、4−メトキシ−ベンジルマグネシウムクロリド(THF中0.25M溶液)(50mL;12.5mmol)溶液に窒素雰囲下で室温にて添加した。得られた不透明な混合物を室温で15分間攪拌した。この混合物に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0,185g;0,263mmol)と、2−アミノ−3,5−ジブロモピラジン(化合物1a)(1,33g;5,26mmol)のTHF(4mL)溶液とを室温で順次添加した。得られたオレンジ色の反応混合物を54時間室温で攪拌し、次いで、0℃にて水(10mL)でクエンチした。混合物を、酢酸エチル(200mL)及び水(60mL)で希釈した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン中30%酢酸エチル)を用いて精製し、化合物6a(1.36g;収率88%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.04(s,1H),7.11〜7.18(m,2H),6.84〜6.89(m,2H),4.37(br.s.,2H),4.03(s,2H),3.80(s,3H)。
【0157】
B.2−(S)−{[5−ブロモ−3−(4−メトキシ−ベンジル)−ピラジン−2−イルアミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(6b)。化合物6a(1.37g、4.66mmol)の1,2−ジクロロエタン(30mL)溶液に、周囲温度でBoc−L−プロリナル(prolinal)(化合物1c)(1.114g;5.59mmol)及び氷酢酸(1.5mL)を添加し、反応混合物を窒素雰囲気下で2時間攪拌した。次いで、混合物をNaBH(OAc)3H(1.38g;6.524mmol)で処理し、室温で20時間連続して攪拌した。更なる化合物1c(0.56g;2.8mmol)を反応混合物に添加し、次いで、反応混合物を2時間攪拌した。次いで、混合物をNaBH(OAc)3(0.69g;3.26mmol)で処理し、室温で20時間連続して攪拌した。得られた混合物をCH2Cl2で希釈し、飽和NaHCO3(aq)及びH2Oで洗浄した。有機相をH2O及びブラインで順次洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、EtOAc−ヘキサン勾配で溶出して、化合物6b(1.56g;収率70%)を得た。MS:m/z 477.1(M+H)+,479.1(M+3)+
【0158】
C.2−(S)−{[3−(4−メトキシ−ベンジル)−5−ピリミジン−5−イル−ピラジン−2−イルアミノ]−メチル}−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(6c)。テフロン(登録商標)で裏打ちされた隔膜で密閉されたシュレンク管に、ジオキサン(2mL)中の化合物6c(200mg;0.42mmol)、ピリミジン−5−ボロン酸(化合物3c)(78mg;0.63mmol)、Na2CO3/H2O(89mg;0.84mmol、0.5mLのH2O中)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]ジクロロ−パラジウム(II)(34.3mg、0.042mmol)の混合物を、100℃で4時間加熱した。得られた混合物をEtOAcで希釈し、飽和NH4Cl(aq)及びH2Oで順次洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、化合物6c(88mg;収率44%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.21(s,2H),9.14(s,1H),8.36(s,1H),7.36(d,2H),7.19〜7.24(m,1H),6.86(d,2H),4.19〜4.31(m,1H),4.06(s,2H),3.80(s,3H),3.32〜3.55(m,4H),2.00〜2.14(m,1H),1.81〜2.00(m,2H),1.66〜1.80(m,1H),1.53(s,9H);MS:m/z 477.3(M+H)+
【0159】
D.[3−(4−メトキシ−ベンジル)−5−ピリミジン−5−イル−ピラジン−2−イル]−ピロリジン−2−(S)−イルメチル−アミン(化合物17)。化合物6c(88mg、0.185mmol)のCH2Cl2(1mL)溶液に、周囲温度でトリフルオロ酢酸(0.7mL)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。1N NaOH(aq)を用いて、反応混合物のpHを〜12に調整した。得られた混合物をCH2Cl2とH2Oとの間で分液した。有機相をH2Oで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。次いで、混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をCH2Cl2(1mL)に溶解させ、周囲温度にてEt2O(0.39mL;0.39mmol)中1.0M HClで処理した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をEt2Oと共に粉砕した。固体を真空濾過によって回収し、乾燥させて、HCl塩として化合物17(71mg;収率86%)を得た。遊離塩基−1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.21〜9.25(m,2H),9.17〜9.20(m,1H),8.35(s,1H),7.21〜7.26(m,2H),6.81〜6.86(m,2H),5.97〜6.14(m,1H),4.16(s,2H),3.90〜4.01(m,1H),3.68〜3.81(m,H),3.78(s,3H),3.23〜3.33(m,1H),2.99〜3.09(m,1H),2.06〜2.16(m,1H),1.85〜1.99(m,2H),1.60〜1.68(m,2H)MS:m/z 377.3(M+H)+
【0160】
実施例6に記載の手順に従い、当業者に周知の好適な試薬、出発物質及び精製方法に置き換えることにより、以下の本発明の化合物を調製した。
【0161】
【表6】
【0162】
(実施例7)
【0163】
【化25】
【0164】
A.2−クロロ−3−(4−メトキシ−フェノキシ)−ピラジン(7b)。エタノール(20mL)中2,3−ジクロロ−ピラジン(化合物7a)(0.88g;5.91mmol)、4−メトキシフェノール(0.81g;6.5mmol)及び炭酸カリウム(1.63g;11.82mmol)の混合物を、室温で20時間攪拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をEtOAcと水との間で分液した。有機相を希HCl(aq)、H2Oで順次洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、化合物7b(0.755g;収率54%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.04(d,1H),7.99(d,1H),7.07〜7.15(m,2H),6.93〜7.00(m,2H),3.84(s,3H)。
【0165】
B.3’−(4−メトキシ−フェノキシ)−2,3,5,6−テトラヒドロ−[1,2’]ビピラジニル−4−カルボン酸tert−ブチルエステル(7c)。テフロン(登録商標)で裏打ちされた隔膜で密閉されたシュレンク管において、i−PrOH/ジオキサン(4/0.5mL)中の化合物7b(243mg;1.03mmol)及びピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(478mg;2.57mmol)の混合物を98℃で48時間加熱した。得られた混合物をEtOAcで希釈し、H2O、ブラインで順次洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、化合物7c(290mg;収率73%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.82(d,1H),7.54(d,1H),7.05〜7.09(m,2H),6.93〜6.98(m,2H),3.83(s,3H),3.60(s,8H),1.50(s,9H)。
【0166】
C.5’−ブロモ−3’−(4−メトキシ−フェノキシ)−2,3,5,6−テトラヒドロ−[1,2’]ビピラジニル−4−カルボン酸tert−ブチルエステル(7d)。0℃に冷却した化合物7c(196mg、0.51mmol)のDMF(2mL)溶液に、N−ブロモスクシンイミド(110mg;0.61mmol)のDMF(1mL)溶液を窒素雰囲気下で滴下した。反応混合物を0℃で2時間攪拌し、次いで、室温で3時間連続して攪拌した。得られた混合物を水でクエンチし、Et2Oで抽出した。有機相をH2O、ブラインで順次洗浄し、次いで、Na2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、化合物7d(166mg;収率70%)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.90(s,1H),7.03〜7.10(m,2H),6.90〜6.97(m,2H),3.84(s,3H),3.52〜3.61(m,8H),1.49(s,9H)。
【0167】
D.5’−(5−シアノ−ピリジン−3−イル)−3’−(4−メトキシ−フェノキシ)−2,3,5,6−テトラヒドロ−[1,2’]ビピラジニル−4−カルボン酸tert−ブチルエステル(7e)。テフロン(登録商標)で裏打ちされた隔膜で密閉されたシュレンク管において、ジオキサン(2mL)中の化合物7d(120mg;0.26mmol)、化合物5a(89mg;0.387mmol)、Na2CO3/H2O(55mg;0.52mmol、0.4mLのH2O中)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]ジクロロ−パラジウム(II)(21mg、0.026mmol)の混合物を、90℃で1時間加熱した。得られた混合物をEtOAcで希釈し、飽和NH4Cl(aq)及びH2Oで洗浄した。有機相をH2Oで洗浄し、次いでNa2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、粗物質を得た。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2)を用いて精製し、ヘプタン−EtOAc勾配で溶出して、化合物7e(100mg;収率79%)を得た。MS:m/z 489.2(M+H)+
【0168】
E.5−[3’−(4−メトキシ−フェノキシ)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−イル]−ニコチノニトリル(化合物30)。化合物1fを化合物7eに置換した以外は、実施例1の手順Dに記載の方法を適応させて、標題化合物30をHCl塩として得た。遊離塩基−1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.12(d,1H),8.74(d,1H),8.32(s,1H),8.16(t,1H),7.08〜7.13(m,2H),6.95〜7.00(m,2H),3.87(s,3H),3.76〜3.82(m,4H),3.04〜3.12(m,4H);MS:m/z 389.0(M+H)+
【0169】
上記の実施例7の手順に従い、当業者に周知の適切な試薬、出発物質及び精製方法に置き換えることにより、以下の本発明の化合物を調製した。
【0170】
【表7】
【0171】
以下の表における式(I)の化合物1〜42は、上記手順を用いて合成した。
【0172】
【化26】
【0173】
【表8-1】
【0174】
【表8-2】
【0175】
【表8-3】
【0176】
生物学的実施例
インビトロアッセイ
(実施例1)
NG108−15、24−ウェルデルタオピオイド受容体結合アッセイ
方法:NG108−15細胞膜は、Applied Cell Sciences(Rockville,MD)から購入した。5mg/mLの膜タンパク質を、10mM TRIS−HCl pH 7.2、2mM EDTA、10%スクロースに懸濁させた。Polytronホモジナイザーからの幾つかの短パルスを用いて、50mM Trisバッファ(pH 7.4)5mLにて各バイアル瓶をホモジナイズした。最終濃度を133μg/ウェルにするために、5mM MgCl2を含有する50mMのTrisバッファで、ホモジネートを標準希釈溶液中330μg/mLに希釈した。この粒子状調製物を、24ウェルデルタオピオイド受容体結合アッセイに用いた。
【0177】
デルタ選択的リガンド、〜0.2nM[3H]ナルトリンドールとの、全容積1mLでの24ウェルプレート内での25℃で2.5時間のインキュベーション後、プレート内容物をUniFilter24,GF/Bを通して濾過した。このプレートを0.3%PEIに前浸漬し、24ウェルのハーベスターを通して濾過した。UniFilter24を10mM HEPES(pH 7.4)2mLで3回すすぎ、37℃のオーブンで1.5時間乾燥させた。各ウェルに、150μLのScint0(PerkinElmer、カタログ番号6013611)を添加した。次いで、プレートをTopCountで読み取った。
【0178】
分析:シンチレーションカウンターからのデータを用いて、対照結合(試験化合物の単一濃度のみを評価した場合)と比較した阻害%、又はKi値(濃度範囲を試験した場合)のいずれかを計算した。非特異的結合(N.S.−1mMナロキソン)をネガティブコントロールとして用い、一方、全結合(T.B.−膜及びリガンドのみ)をポジティブコントロールとして用いた。1つの濃度がスクリーニングされた場合、阻害率(%)は(全結合のcpm−化合物のcpm)/(T.B.のcpm−N.S.)として計算した。トリプリケートの阻害率(%)を平均し、報告した。複数の濃度が生じた場合、Prismにおける1部位結合非線形回帰プログラムを用いて値を分析して、Ki値を求める。最低値及び最高値を世界的に共有した。次いで、トリプリケートのKiを平均し、報告した。
【0179】
得られたデータを以下の表2に示す。
【0180】
(実施例2)
ラット脳デルタオピオイド受容体結合アッセイ
手順:オスのWistarラット(150〜250g、VAF、Charles River,Kingston,NY)をCO2を用いて安楽死させ、それらの脳を取り出し、直ちに氷冷Tris HClバッファ(50mM、pH 7.4)中に配置した。前脳を、背側の丘から開始して、中脳−橋接合部を介して腹側へ通過する冠状切断により残りの脳から分離した。切開の後、前脳をテフロン(登録商標)ガラスホモジナイザー内にてTrisバッファ中でホモジナイズした。80mLのTris当たり1gの前脳組織の濃度のホモジネートを希釈し、10分間39,000×gで遠心分離した。Polytonホモジナイザーからの幾つかの短パルスを用いて、ペレットを5mM MgCl2を含有する同体積のTrisバッファに再懸濁させた。この微粒子製剤をデルタオピオイド結合アッセイに使用した。デルタ選択的ペプチドリガンド、〜4nM[3H]DPDPE又は0.25nMの[3H]ナルトリンドールとの、全容積1mLでの96−ウェルプレート内での25℃で2.5時間のインキュベーション後、プレート内容物をTomtec 96−ウェルハーベスター上で、WallacフィルターマットBシートを介して濾過した。フィルターを2mLの10mM HEPES(pH 7.4)で3回濯ぎ、650W電子レンジ内で1.75分間にわたって2回乾燥した。各サンプル領域に、2×50μLのベータプレートシントシンチレーション流体(LKB)を加え、放射能をLKB(Wallac)1205ベータプレート液体シンチレーションカウンターで計測した。
【0181】
分析:シンチレーションカウンターからのデータを用いて、対照結合(試験化合物の単一濃度のみを評価した場合)と比較した阻害%、又はKi値(濃度範囲を試験した場合)のいずれかを計算した。阻害率(%)は、以下のように計算した:[(全dpm−試験化合物のdpm)/(全dpm−非特異的なdpm)]×100。Kd及びKi値は、GraphPad PRISMデータ解析プログラムを使用して計算した。得られたデータを以下の表2に示す。
【0182】
(実施例3)
ラット脳ミューオピオイド受容体結合アッセイ
手順:オスのWistarラット(150〜250g、VAF、Charles River,Kingston,NY)をCO2を用いて安楽死させ、それらの脳を取り出し、直ちに氷冷Tris HClバッファ(50mM、pH 7.4)中に配置した。前脳を、背側の丘から開始して、中脳−橋接合部を介して腹側へ通過する冠状切断により残りの脳から分離した。切開の後、前脳をテフロン(登録商標)ガラスホモジナイザー内にてTrisバッファ中でホモジナイズした。80mLのTris当たり1gの前脳組織の濃度のホモジネートを希釈し、10分間39,000×gで遠心分離した。Polytonホモジナイザーからの幾つかの短パルスを用いて、ペレットを5mM MgCl2を含有する同体積のTrisバッファに再懸濁させた。この微粒子製剤をミューオピオイド結合アッセイに使用した。ミュー選択的ペプチドリガンド、〜0.8nM[3H]DAMGOとの、全アッセイ容積1mLでの96−ウェルプレート内での25℃で2.5時間のインキュベーション後、プレート内容物をトムテック96−ウェルハーベスター上で、WallacフィルターマットBシートを介して濾過した。フィルターを2mLの10mM HEPES(pH 7.4)で3回すすぎ、650W電子レンジ内で1.75分間、2回乾燥した。各サンプル領域に、2×40μLのベータプレートシントシンチレーション流体(LKB)を加え、放射能をLKB(Wallac)1205ベータプレート液体シンチレーションカウンターで計測した。
【0183】
分析:シンチレーションカウンターからのデータを用いて、対照結合(試験化合物の単一濃度のみを評価した場合)と比較した阻害%、又はKi値(濃度範囲を試験した場合)のいずれかを計算した。阻害率(%)は、以下のように計算した:[(全dpm−試験化合物のdpm)/(全dpm−非特異的なdpm)]×100。Kd及びKi値は、GraphPad PRISMデータ解析プログラムを使用して計算した。得られたデータを以下の表2に示す。
【0184】
【表9】
【0185】
(実施例4)
NG108−15細胞膜における[35S]GTPγS結合アッセイ(デルタオピオイド機能アッセイ)−200nMスクリーン
方法:NG108−15細胞膜は、Applied Cell Sciences(Rockville,MD)から購入した。5mg/mLの膜タンパク質を、10mM TRIS−HCl pH 7.2、2mM EDTA、10%スクロースに懸濁させた。膜を4〜8℃で維持した。1mLの体積の膜を10mLの冷結合アッセイバッファに添加した。アッセイバッファは、50mMのTris(pH 7.6)、5mMのMgCl2、100mMのNaCl、1mMのDTT、及び1mMのEGTAを含有していた。膜懸濁液をPolytonで2回ホモジナイズし、3000rpmで10分間遠心分離した。次いで、上清を18,000rpmで20分間遠心分離した。ペレットを含有する管に10mLのアッセイバッファを添加した。ペレット及びバッファをPolytonと混合した。
【0186】
インキュベーション手順:ペレット膜(75μg/mL)をアッセイバッファ中にて、25℃で45分間SPAビーズ(10mg/mL)と共にプレインキュベートした。次いで、膜(37.5μg/mL)とカップリングしたSPAビーズ(5mg/mL)を、総体積が200μLである、100μMのGDPを含有する同じTrisバッファ中にて0.1nM[35S]GTPγSと共にインキュベートした。200nMの受容体アゴニストを用いて、[35S]−GTPγS結合を刺激した。アゴニストの不在下で基本の結合を試験し、10μMの非標識GTPγSの存在下で非特異的結合を試験した。Packard Top Countでデータを解析し、以下の表3に示す。
【0187】
データ
基本(%)=(刺激−非特異的)×100/(基本−非特異的)
200nMにおける化合物の相対的有効性
=(200nMにおける試験化合物の基本(%))/(SNC80用量反応の計算最大値、prismにおける曲線)
【0188】
(実施例5)
CHO−hMOR細胞膜における[35S]GTPγS結合アッセイ(ミューオピオイド受容体機能アッセイ)
方法:CHO−hMOR細胞膜は、Receptor Biology,Inc.(Baltimore,MD)から購入した。約10mg/mLの膜タンパク質は、10mMのTRIS−HCl(pH 7.2)、2mMのEDTA、10%スクロースに懸濁させ、その懸濁液を氷上で保持した。1mLの体積の膜を、50mMのHEPES(pH 7.6)、5mMのMgCl2、100mMのNaCl、1mMのDTT、及び1mMのEDTAを含有する冷結合アッセイバッファ15mLに添加した。膜懸濁液をPolytonでホモジナイズし、3,000rpmで10分間遠心分離した。次いで、上清を18,000rpmで20分間遠心分離した。Polytonを含むアッセイバッファ10mLにペレットを再懸濁させた。アッセイバッファ中にて25℃で45分間、小麦胚凝集素でコーティングされたSPAビーズ(Amersham)と共に膜をプレインキュベートした。次いで、膜(10μg/mL)とカップリングしたSPAビーズ(5mg/mL)を、アッセイバッファ中にて0.5nM[35S]GTPγSと共にインキュベートした添加される試験化合物の不在下で基本結合が生じ;この未調節結合は100%であるとみなされ、アゴニストによって刺激される結合は、著しく上記値を超えるレベルに上昇した。様々な濃度の範囲の受容体アゴニストを用いて、[35S]GTPγSの結合を刺激した。アゴニストの不在下で基本及び非特異的な結合の両方を試験し;非特異的な結合の測定は、10μMの非標識GTPγSを含んでいた。
【0189】
アゴニストによって刺激されるGTPγS結合を阻害する能力を評価することによって、アンタゴニストとしての機能について化合物を試験した。放射能は、Packard TopCountで定量した。以下のパラメータを計算した:
【0190】
【数3】
【0191】
EC50値をGraphPad Prismを用いて計算し、以下の表3に示す。
【0192】
【表10-1】
【0193】
【表10-2】
【0194】
【表10-3】
【0195】
インビボアッセイ
(実施例6)
炎症性疼痛のラットCFA放射熱モデル
げっ歯類における完全フロイントアジュバント(CFA)の足底内注射は、熱及び機械刺激の両方に対する慢性かつ顕著な痛覚過敏を特徴とする、強く長時間持続する炎症反応を引き起こす。これらは、注射後24〜72時間の間にピークに達し、数日間から数週間持続する場合がある。熱痛覚過敏を逆行させる化合物の能力を評価するために、オスのSprague−Dawleyラット(200〜350g)の左後肢にCFA(1:1CFA:生理食塩水、100μL)を足底内注射してもよい。24時間のインキュベート時間後、放射熱肢刺激機(RH)における反応潜時を得、ベースライン(CFA前)潜時と比較した。RH装置は、自動的にガラスの表面から肢を持ち上げるよう登録されている。ベースラインから反応潜時(すなわち、痛覚過敏)の少なくとも25%の減少を示したラットのみを、以降の解析に含めた。CFA後潜時の評価後、ラットに試験化合物又はビヒクル(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、HPMC)を経口投与した(2.5mL/kg)。痛覚過敏の逆行率(%)を各動物について(治療反応−CFA後反応)/(CFA前反応−CFA後反応)×100として計算した。したがって、正常なCFA前閾値への逆行は100%有効であると定義され、一方、CFA後閾値から変化しない場合は有効性が0%であった。次いで、各処理群(n=6〜8ラット/群)について、痛覚過敏の平均逆行率(%)を計算した。
以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
式(I)の化合物:
【化1】
(式中、
1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ヒドロキシ、クロロ、及びフルオロからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換されるフェニル;
ii)所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ヒドロキシ、フルオロ、クロロ、及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
あるいは、R1は、所望により、Yがエチニルであるときメトキシ−メチルであり;
Yは、エチニル又は結合であり;
2は、フェニル、ベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、インドリル、又は所望によりメチルで置換されるピリジニルであり;フェニルは、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換される;
あるいは、R2は、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ又は1H−イミダゾール−1−イル置換基で置換されるフェニルであり;
Xは、O又はCH2であり;
Lは存在せず、かつR3は4−アミノ−シクロヘキシルである、あるいはLはメチレンであり、かつR3は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3はL及びLが結合している窒素原子と共に環化して、所望により4−C1〜4アルキルで置換されるピペラジニルを形成する);
並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び製薬上許容され得る塩。
[2]
1が、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりC1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
あるいは、R1が、所望により、Yがエチニルであるときメトキシ−メチルである、[1]に記載の化合物。
[3]
1が、
i)フェニル;
ii)所望によりC1〜4アルコキシ及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル、からなる群から選択される、[2]に記載の化合物。
[4]
1が、
i)フェニル;
ii)所望によりメトキシ及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル、からなる群から選択される、[3]に記載の化合物。
[5]
Yが結合である、[1]に記載の化合物。
[6]
2が、フェニル、ベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、インドリル、又は所望によりメチルで置換されるピリジニルであり;フェニルは、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換される;
あるいは、R2が、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ置換基で置換されるフェニルである、[1]に記載の化合物。
[7]
2が、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換されるフェニルである;
あるいは、R2が、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ置換基で置換されるフェニルである、[6]に記載の化合物。
[8]
2が、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から選択される1つの置換基で置換されるフェニルである、[7]に記載の化合物。
[9]
XがOである、[1]に記載の化合物。
[10]
Lがメチレンであり、R3が以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3が、L及びLが結合している窒素原子と共に環化して、
ピペラジニルを形成する、[1]に記載の化合物。
[11]
式(I)の化合物:
【化2】
(式中、
1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりC1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
あるいは、R1は、所望により、Yがエチニルであるときメトキシ−メチルであり;
Yは、結合又はエチニルであり;
2は、フェニル、ベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、インドリル、又は所望によりメチルで置換されるピリジニルであり;フェニルは、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換される;
あるいは、R2は、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ置換基で置換されるフェニルであり;
Xは、O又はCH2であり;
Lは存在せず、かつR3は4−アミノ−シクロヘキシルである、あるいはLはメチレンであり、かつR3は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3は、L及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジニルを形成する);
並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び製薬上許容され得る塩。
[12]
式(I)の化合物:
【化3】
(式中、
1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりC1〜4アルコキシ及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
Yは、結合であり;
2は所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から独立して選択される1〜2つの置換基で置換されるフェニルである;
あるいは、R2は、1つのC1〜4アルキルカルボニルアミノ置換基で置換されるフェニルであり;
XはOであり;
Lはメチレンであり、R3は以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3は、L及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジニルを形成する);
並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び製薬上許容され得る塩。
[13]
式(I)の化合物:
【化4】
(式中、
1は、以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)フェニル;
ii)所望によりメトキシ及びシアノからなる群から選択される1つの置換基で置換されるピリジニル;並びに
iii)ピリミジン−5−イル;
Yは、結合であり;
2は、所望によりC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、フルオロ、クロロ、シアノ、シアノメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、及びヒドロキシからなる群から選択される1つの置換基で置換されるフェニルであり;
XはOであり;
Lはメチレンであり、R3は以下のi)、ii)、及びiii)からなる群から選択される:
i)ピロリジン−2−イル;
ii)1−アミノ−エタ−1−イル;及び
iii)1−アミノ−シクロペント−1−イル;
あるいは、R3は、L及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジニルを形成する);
並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、及び製薬上許容され得る塩。
[14]
式(I)の化合物:
【化5】
次のものからなる群から選択される:R1が6−メトキシ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリジン−3−イルであり、Yがエチニルであり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がメトキシ−メチルであり、Yがエチニルであり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−エチルフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2がベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が3−フルオロ−4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が2−フルオロ−4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が3−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が2−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が3−メチルカルボニルアミノ−フェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が3−ヒドロキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがCH2であり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがCH2であり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−シアノフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3が1−アミノ−エタ−1−イルである化合物;(1S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3が1−アミノ−エタ−1−イルである化合物;(1S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3が1−アミノ−シクロペント−1−イルである化合物;
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3が1−アミノ−シクロペント−1−イルである化合物;
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがCH2であり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が3−フルオロ−4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が2−フルオロ−4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−シアノメチル−フェニル、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が6−メチル−ピリジン−3−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−ジフルオロメトキシ−フェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、R3がL及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジン−1−イルを形成する化合物;
1がピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、R3がL及びLが結合している窒素原子と共に環化して、ピペラジン−1−イルを形成する化合物;
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2がベンゾフラン−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1がピリミジン−5−イルであり、Yが結合であり、R2が2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lが存在せず、R3がトランス−4−アミノ−シクロヘキシルである化合物;
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−メトキシフェニルであり、XがOであり、Lが存在せず、R3がシス−4−アミノ−シクロヘキシルである化合物;
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−トリフルオロメトキシ−フェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が4−エチルフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が3−ヒドロキシフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2がベンゾフラン−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2がインドール−5−イルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が2−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)並びに
1が5−シアノ−ピリジン−3−イルであり、Yが結合であり、R2が3−クロロフェニルであり、XがOであり、Lがメチレンであり、R3がピロリジン−2−イルである化合物;(2S)
並びに、その製薬上許容され得る塩。
[15]
[1]に記載の化合物と、製薬上許容できる担体、製薬上許容できる賦形剤、及び製薬上許容できる希釈剤のうちの少なくとも1つと、を含む、医薬組成物。
[16]
前記組成物が固体の経口投与形態である、[15]に記載の医薬組成物。
[17]
前記組成物が、シロップ剤、エリキシル剤、又は懸濁剤である、[15]に記載の医薬組成物。
[18]
治療上有効な量の[1]に記載の化合物を、処置を必要とする被験体に投与することを含む、被験体の中程度〜重篤な疼痛の処置方法。
[19]
前記中程度〜重篤な疼痛が、変形性関節症、関節リウマチ、線維筋痛症、偏頭痛、頭痛、歯痛、火傷、日焼け、ヘビ咬傷、クモ咬傷、虫刺症、神経障害性膀胱障害、良性前立腺肥大、間質性膀胱炎、鼻炎、接触性皮膚炎/過敏症、痒み、湿疹、咽頭炎、粘膜炎、腸炎、セルライト、カウザルギー、坐骨神経炎、舌咽神経痛、末梢神経炎、多発神経炎、断端痛、幻想肢痛、術後腸閉塞、胆嚢炎、乳房切除後疼痛症候群、口腔神経因性疼痛、シャルコー疼痛、反射性交感神経性ジストロフィー、ギラン・バレー症候群、知覚異常性大腿神経痛、口腔内灼熱症候群、疱疹症後神経、三叉神経痛、痛群発性頭痛、偏頭痛、末梢神経障害、両側性末梢神経障害、糖尿病性神経障害、視神経炎、発熱後の神経炎、遊走性神経炎、分節性神経炎、ゴンボール神経炎、ニューロン炎、頚上腕神経痛、頭部神経痛、膝神経痛、舌咽神経痛、片頭痛神経痛、特発性神経痛、肋間神経痛、乳房神経痛、モートン神経痛、鼻毛様体神経痛、後頭神経痛、紅神経痛、スラダー神経痛、蝶口蓋神経痛、眼窩上神経痛、ヴィディアン神経痛、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、副鼻腔炎性頭痛、緊張性頭痛、陣痛、出産、月経性痙攣、及び癌からなる群から選択される疾患又は症状に起因する、[18]に記載の方法。
[20]
前記疼痛が、炎症性疼痛、中枢を介する疼痛、末梢を介する疼痛、内臓痛、構造に関連する疼痛、癌性疼痛、軟組織損傷に関連する疼痛、進行性疾患に関連する疼痛、神経因性疼痛及び急性損傷に起因する急性疼痛、外傷に起因する急性疼痛、手術に起因する急性疼痛、頭痛に起因する慢性疼痛、神経学的症状に起因する慢性疼痛、卒中後の症状に起因する慢性疼痛及び偏頭痛に起因する慢性疼痛からなる群から選択される、[18]に記載の方法。
[21]
抑鬱、パーキンソン病、薬物依存症、アルコール依存症、胃炎、尿失禁、早漏、下痢、心臓血管疾患及び呼吸器疾患からなる群から選択される疾患又は症状を治療又は予防する方法であって、前記方法が、このような治療を必要としている哺乳類に治療上有効な量の[1]に記載の化合物又は塩を投与する工程を含む、方法。