特許第5770332号(P5770332)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5770332傷病者受入状況表示装置、救急医療情報システム、傷病者受入状況表示方法およびプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5770332
(24)【登録日】2015年7月3日
(45)【発行日】2015年8月26日
(54)【発明の名称】傷病者受入状況表示装置、救急医療情報システム、傷病者受入状況表示方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20120101AFI20150806BHJP
   G06Q 50/22 20120101ALI20150806BHJP
【FI】
   G06Q50/26
   G06Q50/22
【請求項の数】11
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2014-77012(P2014-77012)
(22)【出願日】2014年4月3日
【審査請求日】2014年9月8日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成25年10月7日 名古屋市消防局(愛知県名古屋市中区三の丸三丁目1番1号)、および、名古屋市で用いられる救急車
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000102728
【氏名又は名称】株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
(73)【特許権者】
【識別番号】504136568
【氏名又は名称】国立大学法人広島大学
(73)【特許権者】
【識別番号】514084587
【氏名又は名称】野口 宏
(73)【特許権者】
【識別番号】514084129
【氏名又は名称】清水 茂
(73)【特許権者】
【識別番号】514084130
【氏名又は名称】横田 勝彦
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】特許業務法人 志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷川 攻一
(72)【発明者】
【氏名】貞森 拓磨
(72)【発明者】
【氏名】濱 宏一郎
(72)【発明者】
【氏名】矢萩 賢次
(72)【発明者】
【氏名】三嶋 大二郎
(72)【発明者】
【氏名】井上 亨
(72)【発明者】
【氏名】安藤 圭一
(72)【発明者】
【氏名】野口 宏
(72)【発明者】
【氏名】清水 茂
(72)【発明者】
【氏名】横田 勝彦
【審査官】 貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−008778(JP,A)
【文献】 特開2006−072420(JP,A)
【文献】 特開2013−186736(JP,A)
【文献】 特開2004−171394(JP,A)
【文献】 特開2007−011702(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機関の傷病者受入状況の、受入および受入不可の両方を含む履歴情報を取得する受入状況履歴情報取得部と、
医療機関毎に、当該医療機関に対応した時間軸を示す直線に対応付けて、前記履歴情報を、受入、受入不可のそれぞれについて1件毎に、受入、受入不可それぞれからの経過時間に応じた位置に表示する表示部であって、前記直線で区切られた一方側の領域に前記履歴情報における受入を表示し、他方側の領域に受入不可を表示する表示部と、
を具備する傷病者受入状況表示装置。
【請求項2】
前記表示部は、前記受入、受入不可それぞれについて傷病の種類を表示する、請求項1に記載の傷病者受入状況表示装置。
【請求項3】
前記表示部は、前記医療機関について、現場からの距離が近い順に文字にて表示する、請求項1または請求項2に記載の傷病者受入状況表示装置。
【請求項4】
前記表示部は、前記医療機関について、現場からの距離を表示する、請求項1からのいずれか1項に記載の傷病者受入状況表示装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記医療機関における直近の傷病者受入からの経過時間に応じた色で表示する、請求項1からのいずれか1項に記載の傷病者受入状況表示装置。
【請求項6】
前記表示部は、前記医療機関に受け入れられた直近の傷病者の重症度を表示する、請求項1からのいずれか1項に記載の傷病者受入状況表示装置。
【請求項7】
前記表示部は、前記医療機関から通知される受入可否状況を表示する、請求項1からのいずれか1項に記載の傷病者受入状況表示装置。
【請求項8】
サーバ装置と複数の端末装置とを具備する救急医療情報システムであって、
前記端末装置には、請求項1からのいずれか1項に記載の傷病者受入状況表示装置が少なくとも1つ含まれ、
前記サーバ装置は、複数の前記端末装置が送信する、医療機関への傷病者受入要請に対する受入または受入不可の結果情報を統合して記憶する記憶部を具備する
救急医療情報システム。
【請求項9】
前記サーバ装置は、複数の前記端末装置が送信する、傷病者の情報と搬送先決定済みか否かの情報とを記憶し、
前記端末装置の少なくとも1つは、搬送先未定の傷病者の情報を一覧表示する請求項に記載の救急医療情報システム。
【請求項10】
コンピュータが、
医療機関の傷病者受入状況の、受入および受入不可の両方を含む履歴情報を取得する受入状況履歴情報取得ステップと、
医療機関毎に、当該医療機関に対応した時間軸を示す直線に対応付けて、前記履歴情報を、受入、受入不可のそれぞれについて1件毎に、受入、受入不可それぞれからの経過時間に応じた位置に表示する表示ステップであって、前記直線で区切られた一方側の領域に前記履歴情報における受入を表示し、他方側の領域に受入不可を表示する表示ステップと、
を有する傷病者受入状況表示方法。
【請求項11】
コンピュータに、医療機関の傷病者受入状況の、受入および受入不可の両方を含む履歴情報を取得する受入状況履歴情報取得ステップと、
当該医療機関に対応した時間軸を示す直線に対応付けて、前記履歴情報を、受入、受入不可のそれぞれについて1件毎に、受入、受入不可それぞれからの経過時間に応じた位置に表示する表示ステップであって、前記直線で区切られた一方側の領域に前記履歴情報における受入を表示し、他方側の領域に受入不可を表示する表示ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、傷病者受入状況表示装置、救急医療情報システム、傷病者受入状況表示方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
救急車など緊急車両の出動に関連して幾つかの技術が提案されている。
例えば、特許文献1に記載の通信指令システムでは、指令手段は、出動指令が発行されてから、指定された許容時間、例えば10分以内に出動できなかった未出動車両について、出動編成テーブルから自動的に削除する。この処理は、未出動車両が1つだけの場合、そのまま自動的に削除し、さらに、未出動車両やこれを含む該当事案が複数存在する場合、指令員からの選択指示に従って削除する。また、自動削除の対象となる車両の動態の種類を予め設定しておき、削除対象となる車両を確実に抽出する。
特許文献1では、これにより、通信指令システムにおける自動出動編成に関して、指令書の通りに出動できなかった車両であっても、自動的に事案から削除、もしくは、指令員が事案や車両を選択して自動的に事案から削除する、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−75989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
救急隊の活動に際して、病院などの医療機関への傷病者の受け渡しが重要である。例えば、搬送先医療機関を決定し搬送するのに時間がかかると、症状の悪化など重大な結果を招く可能性がある。救急隊から医療機関への傷病者の受け渡しがより円滑に行われることが望まれる。
これに対して、特許文献1には、救急隊と医療機関との連携については記載されていない。
【0005】
本発明は、救急隊と医療機関との連携を支援することのできる傷病者受入状況表示装置、救急医療情報システム、傷病者受入状況表示方法およびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、傷病者受入状況表示装置は、医療機関の傷病者受入状況の、受入および受入不可の両方を含む履歴情報を取得する受入状況履歴情報取得部と、医療機関毎に、当該医療機関に対応した時間軸を示す直線に対応付けて、前記履歴情報を、受入、受入不可のそれぞれについて1件毎に、受入、受入不可それぞれからの経過時間に応じた位置に表示する表示部であって、前記直線で区切られた一方側の領域に前記履歴情報における受入を表示し、他方側の領域に受入不可を表示する表示部と、を具備する。
前記表示部は、前記受入、受入不可それぞれについて傷病の種類を表示するようにしてもよい。
前記表示部は、前記医療機関について、現場からの距離が近い順に文字にて表示するようにしてもよい。
前記表示部は、前記医療機関について、現場からの距離を表示するようにしてもよい。
前記表示部は、前記医療機関における直近の傷病者受入からの経過時間に応じた色で表示するようにしてもよい。
前記表示部は、前記医療機関に受け入れられた直近の傷病者の重症度を表示するようにしてもよい。
前記表示部は、前記医療機関から通知される受入可否状況を表示するようにしてもよい。
【0007】
本発明の第の態様によれば、救急医療情報システムは、サーバ装置と複数の端末装置とを具備する救急医療情報システムであって、前記端末装置には、前記のいずれかの傷病者受入状況表示装置が少なくとも1つ含まれ、前記サーバ装置は、複数の前記端末装置が送信する、医療機関への傷病者受入要請に対する受入または受入不可の結果情報を統合して記憶する記憶部を具備する。
【0008】
前記サーバ装置は、複数の前記端末装置が送信する、傷病者の情報と搬送先決定済みか否かの情報とを記憶し、前記端末装置の少なくとも1つは、搬送先未定の傷病者の情報を一覧表示するようにしてもよい。
【0009】
発明の第の態様によれば、傷病者受入状況表示方法は、コンピュータが、医療機関の傷病者受入状況の、受入および受入不可の両方を含む履歴情報を取得する受入状況履歴情報取得ステップと、医療機関毎に、当該医療機関に対応した時間軸を示す直線に対応付けて、前記履歴情報を、受入、受入不可のそれぞれについて1件毎に、受入、受入不可それぞれからの経過時間に応じた位置に表示する表示ステップであって、前記直線で区切られた一方側の領域に前記履歴情報における受入を表示し、他方側の領域に受入不可を表示する表示ステップと、を有する。
【0010】
発明の第の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、医療機関の傷病者受入状況の、受入および受入不可の両方を含む履歴情報を取得する受入状況履歴情報取得ステップと、当該医療機関に対応した時間軸を示す直線に対応付けて、前記履歴情報を、受入、受入不可のそれぞれについて1件毎に、受入、受入不可それぞれからの経過時間に応じた位置に表示する表示ステップであって、前記直線で区切られた一方側の領域に前記履歴情報における受入を表示し、他方側の領域に受入不可を表示する表示ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、救急隊から医療機関への傷病者の受け渡しがより円滑に行われるよう支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態における救急医療情報システムの機能構成を示す概略ブロック図である。
図2】同実施形態における救急医療情報システムを用いた業務の流れの例を示す説明図である。
図3】同実施形態における救急医療情報システムを用いた業務の流れの例を示す説明図である。
図4】同実施形態における救急医療情報システムを用いた業務の流れの例を示す説明図である。
図5】同実施形態における消防本部用端末装置が表示する搬送情報一覧画面(活動中)の例を示す説明図である。
図6】同実施形態における消防本部用端末装置が表示する傷病者情報詳細画面の例を示す説明図である。
図7】同実施形態における消防本部用端末装置が表示する写真・メモ画面の例を示す説明図である。
図8】同実施形態における消防本部用端末装置が表示する搬送情報一覧画面(完了)の例を示す説明図である。
図9】同実施形態における消防隊員用端末装置が表示するメニュー画面の例を示す説明図である。
図10】同実施形態における消防隊員用端末装置が表示する出動情報登録画面の例を示す説明図である。
図11】同実施形態における消防隊員用端末装置が表示する動態情報登録画面の例を示す説明図である。
図12】同実施形態における消防隊員用端末装置が表示する年齢・性別登録画面の例を示す説明図である。
図13】同実施形態における、傷病者情報が入力された状態での傷病者一覧画面の例を示す説明図である。
図14】同実施形態における消防隊員用端末装置が表示する観察内容登録画面の例を示す説明図である。
図15】同実施形態における消防隊員用端末装置が表示する医療機関一覧画面の例を示す説明図である。
図16図15のアイコンC11を拡大した例を示す説明図である。
図17】同実施形態における消防隊員用端末装置が表示する搬送実績登録画面の例を示す説明図である。
図18】同実施形態における医療機関用端末装置が表示する救急受入状況一覧画面(搬送未決定)の例を示す説明図である。
図19】同実施形態における医療機関用端末装置が表示する傷病者情報詳細画面の例を示す説明図である。
図20】同実施形態における医療機関用端末装置が表示する写真・メモ画面の例を示す説明図である。
図21】同実施形態における医療機関用端末装置が表示する救急受入状況一覧画面(受入決定)の例を示す説明図である。
図22】同実施形態における医療機関用端末装置における一斉受入要請の表示例を示す説明図である。
図23】同実施形態における医療機関用端末装置が表示する一斉受入要請の傷病者情報詳細画面の例を示す説明図である。
図24】同実施形態における医療機関用端末装置が表示する予後情報登録画面の例を示す説明図である。
図25】同実施形態におけるサーバ装置の機能構成の構成を示す概略ブロック図である。
図26】同実施形態における消防本部用端末装置の機能構成の構成を示す概略ブロック図である。
図27】同実施形態における消防隊員用端末装置の機能構成の構成を示す概略ブロック図である。
図28】同実施形態における医療機関用端末装置の機能構成の構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施形態における救急医療情報システムの機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、救急医療情報システム1は、サーバ装置100と、1つ以上の消防本部用端末装置200と、消防本部用端末装置200の管轄毎に1つ以上の消防隊員用端末装置300と、1つ以上の医療機関用端末装置400と、ネットワーク900とを具備する。
【0014】
救急医療情報システム1は、救急隊による傷病者の救急搬送を支援するシステムである。特に、救急医療情報システム1は、搬送先医療機関(受入先医療機関とも言う)決定のための情報を提供する。ここでいう医療機関は、例えば救急病院など、傷病者を受け入れて医療行為を提供可能な機関である。
また、救急医療情報システム1は、傷病者を搬送する救急隊から搬送先医療機関への、傷病者に関する情報提供を支援する。
【0015】
救急医療情報システム1は、例えば都道府県内全域の情報を集約する。都道府県内には、例えば郡市毎など複数の消防本部が設置され、各消防本部は自らの管轄内の消防署に対して救急車の出動要請を行う。
救急医療情報システム1が、都道府県内全域について救急車の出動状況の情報を集約することで、出動する救急隊員や、出動要請を行う消防本部の担当者は、同一都道府県内の他の消防本部の管轄についても救急車の出動状況を確認できる。出動する救急隊員や、出動要請を行う消防本部の担当者は、他の消防本部の管轄における救急車の出動状況の情報を、現場到着後の搬送先医療機関選定に関する予備情報とすることができる。
また、救急医療情報システム1が、都道府県内全域について医療機関における傷病者受入状況の情報を集約することで、出動する救急隊員や、出動要請を行う消防本部の担当者は、県内の医療機関の救急患者受入状況を確認でき、より迅速に搬送先医療機関を選定し得る。
【0016】
サーバ装置100は、各端末装置から情報を集約して一括管理し、各端末装置の要求に応じて情報を提供する。サーバ装置100は、例えば、救急医療情報システム1の運営を委託された運営会社のデータセンタに設置されたコンピュータにて実現される。
ただし、サーバ装置100の機能を別の態様で実現するようにしてもよい。例えば、消防本部用端末装置200のいずれかとサーバ装置100とが同一のコンピュータにて実現され、消防本部に設置されていてもよい。
【0017】
消防本部用端末装置200は、消防本部から各消防署の救急車に対する出動要請を支援する。特に、消防本部用端末装置200は、各救急車の出動状況情報を出動要請担当者に提供する。
消防本部用端末装置200は、例えば、消防本部に設置されたパソコン(Personal Computer;PC)にて実現される。
【0018】
消防隊員用端末装置300は、傷病者の搬送先医療機関の決定に際して、医療機関の傷病者受入状況の情報を救急隊員に提供する。また、消防隊員用端末装置300は、救急隊員が行う傷病者の状態情報の登録を受け付ける。
消防隊員用端末装置300は、例えばスマートフォンまたはタブレット端末など携帯型の情報機器にて実現され、救急隊員が消防隊員用端末装置300を携帯する。ただし、消防隊員用端末装置300が救急車に組み込まれるなど、携帯型の情報機器以外の形態で実現されていてもよい。
【0019】
医療機関用端末装置400は、医療機関に対する傷病者の受入要請への応答や、傷病者の受入準備を支援する。特に、医療機関用端末装置400は、受入要請されている傷病者の状態の情報を医療機関の担当者に提供する。また、医療機関用端末装置400は、医療機関への受入が決まり搬送中の傷病者の状態の情報を、当該医療機関で当該傷病者を引き受ける医師等に提供する。
医療機関用端末装置400は、例えば、医療機関に設置されたパソコンにて実現される。
【0020】
ネットワーク900は、サーバ装置100と各端末装置との通信を媒介する。
ネットワーク900は、例えばインターネット(Internet)と、携帯電話網(通信事業者がスマートフォンや携帯電話などの携帯端末装置向けに提供する通信ネットワーク)との組み合わせにて実現される。但し、ネットワーク900として、インターネットと携帯電話網との組み合わせに限らず様々な通信ネットワークを用いることができる。例えば、ネットワーク900が、救急医療情報システム1専用の回線であってもよい。
【0021】
図2図4は、救急医療情報システム1を用いた業務の流れの例を示す説明図である。
同図の処理において、まず、消防本部の担当者が、消防署に対して救急車の出動要請を行う(ステップS101)。当該担当者が、救急医療情報システム1を用いて出動要請を行うようにしてもよいし、電話または専用回線など他の手段にて出動要請を行うようにしてもよい。
【0022】
出動要請を行う際、担当者は、消防本部用端末装置200にて救急車の出動状況を確認して、出動要請を行う消防署を決定する。消防本部用端末装置200は、消防隊員用端末装置300がサーバ装置100に登録した出動状況に関する情報や傷病者に関する情報を表示して、消防本部の担当者による出動要請を支援する。
ここでいうサーバ装置100への情報の登録とは、当該情報をサーバ装置100に送信して記憶させることである。
【0023】
図5は、消防本部用端末装置200が表示する搬送情報一覧画面(活動中)の例を示す説明図である。消防本部用端末装置200は、搬送情報一覧画面(活動中)において、搬送中の傷病者の情報を一覧表示する。
同図において、消防本部用端末装置200は、搬送中の傷病者毎に、管理番号、事案番号、画像伝送、救急車名、事故種別、傷病者、交渉回数、搬送先、出動時刻、状態(搬送状態)、経過時間の各情報と、傷病者情報追加ボタン(「追加」ボタン)、中止ボタンの各ボタンとを表示している。
【0024】
管理番号は、救急医療情報システム1が救急車の出動を識別する情報である。事案番号は、管理番号と異なる番号にて救急車の出動を識別したい場合に登録可能である。画像伝送情報は、消防隊員用端末装置300から伝送された画像の有無や枚数を示す。救急車名は、出動している救急車の名称である。
事故種別は、交通(交通事故)、急病、その他など、傷病の発生原因の種別を示す。
【0025】
傷病者の情報として、年齢と傷病者のアイコンによる男女の区別とが示される。また、アイコンの色により、重症度が示されている。例えば、重症の場合は赤、中等症の場合は黄色、軽傷の場合は緑でアイコンを表示する。
あるいは、アイコンの色により受入要請の状況を表示するようにしてもよい。例えば、電話にて医療機関に受入要請中の場合は、アイコンを黄色で表示する。一斉受入要請中の場合は、アイコンを赤で表示する。ここでいう一斉受入要請とは、受入要請先として選択された複数の医療機関の医療機関用端末装置400に一斉通知して行う受入要請である。
【0026】
交渉回数は、医療機関に受入要請(受入交渉とも言う)を行った回数である。搬送先としては、搬送先に決定された医療機関の名称を表示する。
出動時刻は、救急車が出動した時刻である。搬送状態としては、出動、現地(現地到着)など搬送における段階を表示する。経過時間としては、出動時刻からの経過時間を表示する。
【0027】
傷病者情報追加ボタンがクリックされると、傷病者情報追加画面へ遷移する。クリックは、例えばマウスクリックまたはタッチ画面のタッチ操作で行われる。
中止ボタンがクリックされると、クリックされた行(1回の出動分の情報)が削除される。
また、出動ボタンがクリックされると、出動情報登録画面へ遷移する。出動情報登録画面は、消防本部の担当者が救急隊に代行して出動情報を登録する画面である。
【0028】
図6は、消防本部用端末装置200が表示する傷病者情報詳細画面の例を示す説明図である。図5に例示される搬送情報一覧画面(活動中)において傷病者の欄がクリックされると、消防本部用端末装置200は、クリックされた傷病者について傷病者情報詳細画面を表示する。
図6において、救急車名、管理番号、事故種別、傷病者、経過時間、交渉回数の各情報は、図5の場合と同様である。
傷病者情報詳細画面では、更に、傷病の緊急性や専門性の情報や、バイタル測定または処置毎の情報(時刻、意識レベルや呼吸回数などのバイタル情報、処置内容の情報)が示されている。
また、カメラ・メモ画像のボタンをクリックすると、写真・メモ画面が表示される。
【0029】
図7は、消防本部用端末装置200が表示する写真・メモ画面の例を示す説明図である。写真・メモ画面では、消防本部用端末装置200は、救急隊員が消防隊員用端末装置300にて登録した写真やメモの一覧を表示する。いずれかの写真またはメモがクリックされると、消防本部用端末装置200は、当該写真またはメモを拡大表示する。
【0030】
図8は、消防本部用端末装置200が表示する搬送情報一覧画面(完了)の例を示す説明図である。図5に例示される搬送情報一覧画面(活動中)において完了タブがクリックされると、消防本部用端末装置200は、搬送情報一覧画面(完了)を表示する。搬送情報一覧画面(完了)では、ユーザ(消防本部の担当者)は、期間や救急車を指定して搬送済みの搬送情報を検索・閲覧することができる。
【0031】
図8において、傷病者毎に、管理番号、事案番号、救急車名、事故種別、傷病程度、重症度、交渉回数、搬送先、出動時刻、搬送状態、所要時間、代行有無の各情報が表示されている。
管理番号、事案番号、救急車名、事故種別、交渉回数、搬送先、出動時刻、搬送状態は、搬送情報一覧画面(活動中)の場合と同様である。
【0032】
傷病程度として、搬送情報一覧画面(活動中)における傷病者の情報が示される。一方、重症度としては、傷病者の年齢や重症度の最新情報が示される。重症度の情報や年齢の情報が、搬送情報一覧画面(活動中)における傷病者の情報から更新される場合がある。
所要時間は出動から帰署までの時間である。
代行有無としては、搬送先を代行で入力したか否かが表示される。
傷病程度欄がクリックされると、傷病者の詳細情報の画面へ遷移する。また、搬送情報一覧画面(活動中)の場合と同様、写真・メモ画面へ遷移可能である。
【0033】
図2のステップS101における出動要請を受けた消防署では、救急隊員が救急車にて出動する(ステップS111)。その際、救急隊員は、消防隊員用端末装置300を用いて出動の動態情報登録を行う。ここでいう動態情報は、救急隊の出動状況がどの段階にあるかを示す情報である。本実施形態では、動態情報として出動、現地到着、接触、現地出発、病院到着、医師引継、帰署の各段階を登録する場合を例に説明するが、これに限らない。
【0034】
図9は、消防隊員用端末装置300が表示するメニュー画面の例を示す説明図である。消防隊員用端末装置300は、救急隊の出動支援以外にも、過去の救急活動の情報の表示や、医療機関リストの設定など、各種機能を実行可能である。出動に際して、救急隊員は、メニュー画面にて出動の項目を選択(タッチ)することで、出動支援機能を実行させる。
なお、本実施形態では、消防隊員用端末装置300がスマートフォンにて実現されており、タッチ操作にてユーザ操作を受け付ける場合を例に説明するが、これに限らない。消防隊員用端末装置300が、マウスクリックやキーボード入力など、タッチ操作以外のユーザ操作を受け付けるようにしてもよい。
【0035】
図10は、消防隊員用端末装置300が表示する出動情報登録画面の例を示す説明図である。消防隊員用端末装置300は、図9に例示されるメニューが面にて出動の項目が選択されると、出動情報登録画面を表示する。
図10において、傷病者人数の入力欄と、事故種別の選択ボタンと、出動ボタンとが示されている。救急隊員は、今回の出動における傷病者の人数を入力し、事故種別を選択して出動ボタンを押下(タッチ)する。当該操作を受けた消防隊員用端末装置300は、出動の動態情報および出動時刻と、傷病者人数と、事故種別とをサーバ装置100に登録する。
【0036】
図11は、消防隊員用端末装置300が表示する動態情報登録画面の例を示す説明図である。消防隊員用端末装置300は、動態情報登録画面にて動態情報の登録状況を表示し、新たな動態情報の登録を受け付ける。
図11の例において、出動の状態情報が登録完了となっている。また、ユーザ(救急隊員)が、未完了ボタンが表示されている動態情報について、当該未完了ボタンを押下すると、消防隊員用端末装置300は、選択された動態情報に応じた画面を表示する。
【0037】
図2のステップS111にて出動した救急隊員は、現地に到着すると(ステップS112)、現地到着の動態情報登録を行う。現地到着の動態情報登録は、図11に例示される動態情報登録画面にて救急隊員が現地到達の未完了ボタンを押下することで行われる。消防隊員用端末装置300は、現地到達の動態情報に加えて、現地到達日時や現地の位置情報をサーバ装置100に登録する。
【0038】
現地にて傷病者に接触する(出会う)と(ステップS113)、救急隊員は、接触の動態情報登録を行う。接触の動態情報登録は、動態情報登録画面にて救急隊員が接触の未完了ボタンを押下することで行われる。消防隊員用端末装置300は、接触の動態情報に加えて、傷病者と接触した時刻や、傷病者の人数や、事故種別や、接触の位置情報をサーバ装置100に登録する。
【0039】
傷病者が多数いる場合など応援が必要な場合は、救急隊員は消防本部に応援要請を行う(ステップS114)。消防隊員が、救急医療情報システム1を用いて応援要請を行うようにしてもよいし、電話など他の手段にて応援要請を行うようにしてもよい。
応援要請を受けた消防本部では、当該応援要請に応じて担当者が出動要請を行う(ステップS101)。
【0040】
傷病者と接触した救急隊員は、傷病者を観察し(ステップS115)、消防隊員用端末装置300にて傷病者情報やバイタル情報を登録する。動態情報登録画面にて救急隊員が傷病者一覧の未完了ボタンを押下すると、消防隊員用端末装置300は、傷病者情報入力用の画面である年齢・性別登録画面を表示する。
【0041】
図12は、消防隊員用端末装置300が表示する年齢・性別登録画面の例を示す説明図である。救急隊員は、年齢・性別登録画面にて、傷病者毎に年齢、性別、傷病程度の情報を入力し、旧力を完了したら登録ボタンを押下する。CPAボタンは、傷病者が心肺停止に陥った場合に押下される。また、追加情報ボタンが押下された場合、消防隊員用端末装置300はさらに、当該傷病者の重症度や症状等の情報の追加入力を受け付ける。
図12で入力される情報や追加入力される情報は、傷病者情報の例に該当する。消防隊員用端末装置300は、入力された傷病者情報をサーバ装置100に登録する。
【0042】
図13は、傷病者情報が入力された状態での傷病者一覧画面の例を示す説明図である。傷病者ボタンが押下されると、消防隊員用端末装置300は、図12に例示される年齢・性別登録画面を表示する。救急隊員は、設定されている傷病者数分の傷病者情報を入力可能である。なお、傷病者数の設定は、図13の画面右上の「+」ボタンや「−」ボタンにて増減可能である。
【0043】
図14は、消防隊員用端末装置300が表示する観察内容登録画面の例を示す説明図である。図13に例示される傷病者一覧画面にて観察ボタンが押下されると、消防隊員用端末装置300は、観察内容登録画面を表示する。当該観察内容登録画面にて、消防隊員用端末装置300は、意識レベルや呼吸や脈拍や血圧の入力を受け付ける。これらの情報はバイタル情報の例に該当する。消防隊員用端末装置300は、入力されたバイタル情報をサーバ装置100に登録する。
【0044】
また、図13に例示される傷病者一覧画面にて写真・メモボタンが押下されると、消防隊員用端末装置300は、ユーザ操作に従って写真を撮像し、あるいは、ユーザのメモ書き操作を受けて、写真またはメモをサーバ装置100に登録する。また、傷病者一覧画面にて処置ボタンが押下されると、消防隊員用端末装置300は、傷病者に対する処置情報の入力画面を表示し、処置情報の入力を受けてサーバ装置100に登録する。
また、傷病者一覧画面にてドクヘリボタンが押下されると、消防隊員用端末装置300は、ドクターヘリの出動状況を表示する。
【0045】
また、図13の領域A1に示される入力欄は、搬送先医療機関を入力する欄である。消防隊員用端末装置300は、搬送先の決定の有無や搬送先医療機関の情報の入力を受けてサーバ装置100に登録することで、搬送先未決定の搬送情報の抽出や、ある医療機関について当該医療機関へ搬送中の搬送情報の抽出が可能になる。
【0046】
図2のステップS115における傷病者の観察および情報登録の後、救急隊員は、傷病者搬送先の医療機関を選定する(ステップS116)。その際、救急隊員は、消防隊員用端末装置300にて各医療機関における傷病者の受入状況情報を参照することができる。
図15は、消防隊員用端末装置300が表示する医療機関一覧画面の例を示す説明図である。消防隊員用端末装置300は、図13に例示される傷病者一覧画面にて医療機関ボタンが押下されると、医療機関一覧画面を表示する。
【0047】
医療機関一覧画面において、消防隊員用端末装置300は、医療機関毎に過去3時間の傷病者受入状況を時系列にて表示している。例えば、領域A11における数直線の「0」、「1」、「2」は経過時間を示す。数直線の上側には、傷病者を受け入れた履歴が示されており、「可6回」との表示は、過去3時間に受入を6回行っていることを示している。一方、数直線の下側には、傷病者の受入を断った履歴が示されており、「不可2回」との表示は、過去3時間に受入を2回断っていることを示している。
【0048】
また、消防隊員用端末装置300は、数直線に示されるアイコンの文字にて傷病の種類を示している。例えば、「交」、「労」、「急」は、それぞれ、交通事故、労働災害、急病を示す。さらに、消防隊員用端末装置300は、アイコンの色にて、重症度を示している。例えば、赤、黄、緑は、それぞれ、重症、中等症、軽傷を示している。
【0049】
また、消防隊員用端末装置300は、図15に向かって数直線の左側に示されるアイコンにて、表示順番および受入状況を示している。
図16は、図15のアイコンC11を拡大した例を示す説明図である。図15の例では、現場からの距離が近い順で表示を行っており、図16の領域A21の数字「01」は、表示対象の医療機関のうち現場に最も近いことを示している。図15においてアイコンC11の下に示される「1.2km」の表示は、現場から医療機関までの距離を示している。
【0050】
また、消防隊員用端末装置300は、図16の領域A21の色にて、直近の傷病者受入からの経過時間を示す。例えば、直近の傷病者受入からの経過時間が短いほど明るい色(白っぽい色)とする。
また、消防隊員用端末装置300は、領域A22の色にて、直近に受け入れられた傷病者の重症度を示す。図15の例では、アイコンC11にて示される医療機関「○○病院」は、領域A11の数直線に示されるように中等症の傷病者を直近に受け入れている。そこで、消防隊員用端末装置300は、図16の領域A22の色を、中等症を示す黄色としている。
【0051】
また、消防隊員用端末装置300は、領域A23の色にて、医療機関による受入可否状況の通知を示している。例えば、医療機関の担当者が医療機関用端末装置400にて優先的に受入可能、受け入れ可能、30分間受入不可、60分間受入不可等の情報をサーバ装置100に登録する。そして、消防隊員用端末装置300は、当該情報をサーバ装置100から取得し、例えば、優先的に受入可能な場合を最も明るい色、受け入れ可能な場合を次に明るい色、受入不可の時間が長くなるほど暗い色、というように、通知に応じた色を領域A23に表示する。
【0052】
図15に例示される医療機関毎の傷病者受入状況の情報は、受入要請を行った救急隊員が消防隊員用端末装置300にてサーバ装置100に登録する受入要請の結果情報に基づく。
図17は、消防隊員用端末装置300が表示する搬送実績登録画面の例を示す説明図である。消防隊員用端末装置300は、図15に例示される医療機関一覧画面にて交渉ボタンが押下されると、当該交渉ボタンに対応付けられる医療機関について搬送実績登録画面を表示する。そこで、図15に例示される医療機関一覧画面を参照して医療機関と受入要請(受入交渉)を行った救急隊員が、交渉ボタンを押下して交渉結果を登録する。
【0053】
消防隊員用端末装置300は、搬送実績東特画面にて、交渉日時や、交渉結果としての受入可否や、受入不可の場合の不可理由の各情報の入力を受けてサーバ装置100に登録する。
なお、医療機関の担当者が、受入要請に対する回答(可否情報)を医療機関用端末装置400にて登録するようにしてもよい。
【0054】
救急隊員は、例えば、電話にて医療機関と受入要請(受入交渉)を行う(図3のステップS121)。受入要請を受けた医療機関では、担当者が受入可否を応答する(ステップS122)。その際、担当者は、医療機関用端末装置400にて傷病者の情報や搬送状況の情報を参照して受入可否決定の参考情報とすることができる。医療機関用端末装置400は、消防隊員用端末装置300がサーバ装置100に登録した出動状況に関する情報や傷病者に関する情報を表示して、医療機関の担当者による傷病者受入可否の決定を支援する。
【0055】
図18は、医療機関用端末装置400が表示する救急受入状況一覧画面(搬送未決定)の例を示す説明図である。医療機関用端末装置400は、救急受入状況一覧画面(搬送未決定)において、搬送先未決定の搬送の情報を一覧表示する。
同図において、医療機関用端末装置400は、搬送毎に、救急車名、管理番号、事故種別、傷病者、経過時間、不可回数、状態(搬送状態)の各情報を表示している。
救急車名、管理番号、事故種別、傷病者、経過時間、状態の各情報は、図5を参照して説明したのと同様である。不可回数は、受入要請を行って受入不成立の回数である。
【0056】
図19は、医療機関用端末装置400が表示する傷病者情報詳細画面の例を示す説明図である。図18に例示する救急車出動状況一覧画面(搬送先未定)において、いずれかの出動が選択されると、医療機関用端末装置400は、傷病者情報詳細画面を表示する。出動の選択は、例えば、傷病者のアイコンをクリックすることで行われる。アイコンのクリックは、例えば、消防本部用端末装置200の場合と同様、マウスクリックまたはタッチ画面のタッチ操作で行われる。
【0057】
図19において、救急車名、管理番号、事故種別、傷病者、経過時間の各情報は、図18の場合と同様である。
傷病者情報詳細画面では、更に、傷病の緊急性や専門性や特殊性に関する情報や、バイタル測定または処置毎の情報(時刻、意識レベルや呼吸回数などのバイタル情報、処置内容の情報)が示されている。
また、カメラ・メモ画像のボタンをクリックすると、写真・メモ画面が表示される。
【0058】
図20は、医療機関用端末装置400が表示する写真・メモ画面の例を示す説明図である。写真・メモ画面では、医療機関用端末装置400は、消防隊員用端末装置300が救急隊員の操作に従ってサーバ装置100に登録した写真やメモの一覧が表示する。いずれかの写真またはメモがクリックされると、医療機関用端末装置400は、当該写真またはメモを拡大表示する。
【0059】
図21は、医療機関用端末装置400が表示する救急受入状況一覧画面(受入決定)の例を示す説明図である。医療機関用端末装置400は、図18図21における搬送先未決定タブや受入決定(自機関)タブのクリック操作に応じて、救急受入状況一覧画面(搬送先未決定)と救急受入状況一覧画面(受入決定)を切り替えて表示する。救急受入状況一覧画面(受入決定)において、医療機関用端末装置400は、当該医療機関用端末装置400の設置されている医療機関が搬送先に決定されており、かつ、搬送中の搬送情報を一覧表示する。
【0060】
図21において、医療機関用端末装置400は、搬送毎に、救急車名、管理番号、事故種別、傷病者、所要時間、不可回数、状態(搬送状態)の各情報を表示している。
救急車名、管理番号、事故種別、傷病者、不可回数、状態の各情報は、図18の場合と同様である。所要時間として、救急車が医療機関に到達するまでの所要時間を示している。例えば、消防隊員用端末装置300がGPS(Global Positioning System)機能を有して自らの位置情報(救急車の位置情報)を送信し、医療機関用端末装置400は、当該位置情報に基づいて医療機関までの所要時間を算出する。
【0061】
受入要請に対する回答を受けた救急隊員は、図17を参照して説明したように消防隊員用端末装置300に結果を入力する。消防隊員用端末装置300は、入力された結果をサーバ装置100に登録する。
なお、受入先がなかなか決まらない場合、救急隊員が消防隊員用端末装置300にて一斉受入要請を行うようにしてもよい(ステップS131、S132)。消防隊員用端末装置300は、図15に例示される医療機関一覧画面にて一斉受入要請ボタンが押下されると、例えば予め登録されている医療機関または条件指定にて検索された医療機関など、所定の医療機関に対して一斉に受入要請を送信する。
【0062】
図22は、医療機関用端末装置400における一斉受入要請の表示例を示す説明図である。同図では、医療機関用端末装置400が表示するヘッダの例を示している。
図22の領域A31における表示は、一斉受入要請の件数「2件」と、最も時間が経過している一斉受入要請が行われた時刻「11:13」とが示されている。
この領域A31がクリックされると、医療機関用端末装置400は、最も時間が経過している一斉受入要請の傷病者情報詳細画面を表示する。
【0063】
図23は、医療機関用端末装置400が表示する一斉受入要請の傷病者情報詳細画面の例を示す説明図である。
同図において、医療機関用端末装置400は、図19の例における各情報に加えて、傷病者の受入可否、および、受入不可の場合の不可理由の入力欄を表示している。ユーザ(医療機関の担当者)が受入可否や不可理由を入力すると、医療機関用端末装置400は、一斉受入要請に対する回答を、一斉受入要請送信元の消防隊員用端末装置300に送信する。
受入要請に対する回答を受けた救急隊員は、図17を参照して説明したように消防隊員用端末装置300に結果を入力する。消防隊員用端末装置300は、入力された結果をサーバ装置100に登録する。
【0064】
医療機関との個別の受入要請、または、一斉受入要請にて搬送先の医療機関が決まると、救急隊員は、救急車に傷病者を乗せて現地を出発する(図3のステップS141)。その際、救急隊員は、消防隊員用端末装置300を用いて現地出発の動態情報登録を行う。
なお、図11に例示される動態情報登録画面では、現地出発や、病院到着や、医師引継ぎの項目の未完了ボタンが表示されていない。これらの項目の未完了ボタンは、搬送先医療機関が決定し、図13に例示される傷病者一覧画面にて救急隊員が消防隊員用端末装置300に入力することで表示される。現地出発の動態情報登録は、救急隊員が現地出発の未完了ボタンを押下することで行われる。消防隊員用端末装置300は、現地出発の動態情報に加えて、現地出発の日時情報をサーバ装置100に登録する。
【0065】
そして、救急隊員は救急車にて受入先の医療機関へ向かう(ステップS142)。移動中に傷病者に対する処置を行った場合、救急隊員は消防隊員用端末装置300に処置内容を入力し、消防隊員用端末装置300は、処置内容情報をサーバ装置100に登録する。
一方、受入先の医療機関では、図19に例示される傷病者情報詳細画面などで搬送中の傷病者に関する情報を予め取得し、受入準備(救急隊員から医師への引継ぎの準備)を行う(ステップS151)。
【0066】
医療機関に到着すると(ステップS143)、救急隊員は、消防隊員用端末装置300を用いて病院到着の動態情報登録を行う。消防隊員用端末装置300は、病院到着の動態情報に加えて、病院到着日時や到着した医療機関の位置情報をサーバ装置100に登録する。
そして、救急隊員から医師への引継が行われる(図4のステップS161、S162)。その際、救急隊員は、消防隊員用端末装置300にて医師引継の状態情報登録を行い、また、医師引継情報を登録する。医師引継情報登録では、救急隊員は引継日時や傷病者の年齢、性別および重症度等の情報を消防隊員用端末装置300に入力し、消防隊員用端末装置300は、これらの情報をサーバ装置100に登録する。
【0067】
その後、救急隊員は救急車にて病院を出発し(ステップS171)、帰署する(ステップS172)。帰署した際、救急隊員は、帰署の動態情報登録を行う。消防隊員用端末装置300は、帰署の動態情報に加えて、帰署日時の情報をサーバ装置100に登録する。
一方、受入先の医療機関では傷病者の予後管理を行い(ステップS181)、予後情報を登録する。ここでいう予後管理とは、傷病者に対する受入時の処置(例えば緊急手術など)後の、傷病者の状態の管理のことである。また、ここでいう予後情報とは、予後管理における傷病者に関する情報である。
【0068】
図24は、医療機関用端末装置400が表示する予後情報登録画面の例を示す説明図である。医師など医療機関の担当者は、予後情報登録画面にて医療機関における患者の識別情報(病院患者ID)や、傷病者の年齢、性別、重症度、主傷病、転帰の日時および区分(外来帰宅、入院中など)を入力する。医療機関用端末装置400は、これらの情報をサーバ装置100へ登録する。
【0069】
なお、図5図24の各画面や、これらの画面から操作される機能は例であり、これらに限らない。例えば、救急隊員毎、救急車毎、消防署毎、消防本部の管轄毎、あるいは都道府県毎などの単位で項目をカスタマイズできるようにしてもよい。さらに例えば、図12に例示される画面において、CPAボタンに加えて、あるいは代えて、特定の疾患用にカスタマイズされた画面に遷移するためのボタンを配置可能としてもよい。
【0070】
次に図25図28を参照して、救急医療情報システム1の各装置の構成について説明する。
図25は、サーバ装置100の機能構成の構成を示す概略ブロック図である。同図において、サーバ装置100は、通信部110と、表示部120と、操作入力部130と、記憶部180と、制御部190とを具備する。
【0071】
通信部110は、ネットワーク900(図1)に接続して各端末装置と通信を行う。
表示部120は、例えば液晶パネルなどの表示画面を有し、各種画像を表示する。
操作入力部130は、例えばキーボードおよびマウスなどの操作デバイスを有し、ユーザ操作を受け付ける。
上述したように、サーバ装置100は、例えば、データセンタに設置されたコンピュータにて実現されており、表示部120や操作入力部13は、当該コンピュータのメンテナンス端末装置として構成される。
【0072】
記憶部180は、サーバ装置100の具備する記憶デバイスを用いて構成され、各種情報を記憶する。
特に、記憶部180は、複数の消防隊員用端末装置300の各々が取得して送信する、出動に関する情報や、傷病者に関する情報や、医療機関への傷病者受入要請に関する情報を記憶する。
記憶部180が、複数の消防隊員用端末装置300の各々からの情報を集約的に記憶することで、各種情報の共有が可能になる。
【0073】
例えば、記憶部180が、1つの消防本部の管轄のみならず都道府県内全域における救急車の出動状況の情報を記憶することで、救急隊員や消防本部の担当者は、他の消防本部の救急車についても出動状況を把握することができる。救急隊員や消防本部の担当者は、他の消防本部の救急車も含めた各救急車の出動状況の情報を、現場到着後の搬送先医療機関選定に関する予備情報とすることができ、より迅速に搬送先医療機関を選定し得る。この点において救急医療情報システム1は、救急隊から医療機関への傷病者の受け渡しがより円滑に行われるよう支援することができる。
【0074】
また、記憶部180が、都道府県内の各医療機関の傷病者受入に関する情報を記憶することで、傷病者の搬送先医療機関の情報を関係者(特に、受入要請を行う救急隊員)で共有することができる。各医療機関の傷病者受入状況を把握することで、救急隊員は、より迅速に搬送先医療機関を選定し得る。この点において救急医療情報システム1は、救急隊から医療機関への傷病者の受け渡しがより円滑に行われるよう支援することができる。
上述したように、都道府県内の各医療機関の傷病者受入に関する情報のサーバ装置100への登録は、例えば、消防隊員用端末装置300が医療機関に対する傷病者受入要請の結果情報をサーバ装置100へ送信することで行われる。
【0075】
また、記憶部180が、傷病者の病状や容態に関する情報を予め(特に、受入要請前に)記憶しておくことで、受入要請を受けた医療機関の担当者は、受入要請された傷病者の病状や容態に関する情報を速やかに参照することができる。これにより、救急隊員が医療機関に傷病者受入交渉を行う際、病状や容態の情報を口頭で伝達する手間を省くことができ、搬送先医療機関選定の迅速化や、搬送時間の短縮を図ることができる。この点において救急医療情報システム1は、救急隊から医療機関への傷病者の受け渡しがより円滑に行われるよう支援することができる。
【0076】
また、記憶部180が、傷病者の病状や容態に関する情報を記憶しておくことで、搬送先医療機関の担当者(医療従事者)は、当該情報を参照して、より適切かつ迅速に、傷病者到着後の救急処置の準備を行うことができる。この点において救急医療情報システム1は、救急隊から医療機関への傷病者の受け渡しがより円滑に行われるよう支援することができる。
【0077】
また、記憶部180が、傷病者の病状や容態に関する情報に加えて、傷病者の重症度に関する情報を記憶しておくことで、傷病者受入要請を受けた際、医療機関の担当者は当該情報を参照して受入の緊急度合いを判断することができる。この点において救急医療情報システム1によれば、より効果的な傷病者の受入が可能になる。
【0078】
また、記憶部180が、救急隊員の判断による傷病者の重症度に関する情報を記憶しておき、傷病者受入先医療機関での担当者(医療従事者)の診断による重症度と比較することで、救急隊員による重症度の判断の適切さを評価することができる。これにより、救急隊員による重症度の判断精度向上を図ることができる。
【0079】
また、記憶部180が、傷病者の予後情報を記憶しておくことで、消防組織側でも傷病者の予後の状況を把握することができる。当該予後情報を参照して、搬送時における救急隊員による重症度の判断の適切さや処置の適切さを評価することができる。これにより、救急隊員のスキル向上を図ることができる。
制御部190は、サーバ装置100の各部を制御して各種機能を実行する。特に、制御部190は、各端末装置が送信する各種情報を記憶部180に記憶させる。また、制御部190は、各端末装置からの要求に応じて記憶部180から情報を読み出して送信する。
【0080】
なお、救急医療情報システム1が医療機関の電子カルテシステムと連携するようにしてもよい。サーバ装置100(記憶部180)の記憶している情報を電子カルテシステムが参照できるようにすることで、プレホスピタル(病院前救護)情報と、院内救護情報とを合せて確認ことができる。また、サーバ装置100の記憶している傷病者の情報等を電子カルテシステムに流用可能とすることで、電子カルテシステムにおける担当者の情報入力の手間を軽減させることができる。
また、消防本部用端末装置200または消防隊員用端末装置300から電子カルテシステムの情報を参照可能とすることで、医療機関の担当者が予後情報を救急医療情報システム1に入力する手間なしに、消防組織側で予後情報を把握することができる。
【0081】
なお、救急医療情報システム1が、消防本部の指令台システム(救急車等の出動を管理するシステム)と連携するようにしてもよい。
例えば、消防台システムが記憶している、119番通報の際の聞き取り情報を消防隊員用端末装置300から参照可能とすることで、より有益な情報を救急隊員に提供し得る。
また、消防隊員が帰署後に報告書を作成する際、救急医療情報システム1が記憶している出動時刻等の情報を自動的に報告書に反映させることで、消防隊員の手間を低減させることができる。
【0082】
図26は、消防本部用端末装置200の機能構成の構成を示す概略ブロック図である。同図において、消防本部用端末装置200は、通信部210と、表示部220と、操作入力部230と、記憶部280と、制御部290とを具備する。
【0083】
通信部210は、ネットワーク900(図1)に接続して通信を行う。特に、通信部210は、サーバ装置100と通信を行う。
表示部220は、例えば液晶パネルなどの表示画面を有し、各種画像を表示する。特に、表示部220は、図5図8を参照して説明したように、消防隊員用端末装置300が取得してサーバ装置100が記憶する、出動状況に関する情報や傷病者に関する情報や医療機関への搬送状況に関する情報を表示する。これにより、消防本部用端末装置200は、消防本部の担当者による救急車の出動要請の決定を支援することができる。
【0084】
操作入力部230は、例えばキーボードおよびマウスなどの操作デバイスを有し、ユーザ操作を受け付ける。
記憶部280は、消防本部用端末装置200の具備する記憶デバイスを用いて構成され、各種情報を記憶する。
制御部290は、消防本部用端末装置200の各部を制御して各種機能を実現する。特に、制御部290は、通信部210を介してサーバ装置100から各種情報を取得し、表示部220に表示させる。
【0085】
図27は、消防隊員用端末装置300の機能構成の構成を示す概略ブロック図である。同図において、消防隊員用端末装置300は、通信部310と、表示部320と、操作入力部330と、撮像部340と、位置情報取得部350と、記憶部380と、制御部390とを具備する。
【0086】
通信部310は、ネットワーク900(図1)に接続して通信を行う。特に、通信部310は、サーバ装置100と通信を行う。
表示部320は、例えば液晶パネルなどの表示画面を有し、各種画像を表示する。特に、表示部320は、図9図17を参照して説明したように、出動状況に関する情報や傷病者に関する情報や医療機関に関する情報の入力画面や表示画面を表示する。
【0087】
操作入力部330は、例えば、表示部320の表示画面に設けられたタッチセンサを有する。表示部320の表示画面と操作入力部330のタッチセンサとでタッチパネルを構成してユーザ操作を受け付ける。
撮像部340は、ユーザ操作に従って静止画像や動画像を撮像する。特に、撮像部340は、事故現場の画像や、傷口または患部の画像など、傷病に関連する画像の撮像に用いられる。
【0088】
位置情報取得部350は、例えばGPS機能を有して、消防隊員用端末装置300自らの位置情報を取得する。
位置情報取得部350が取得する消防隊員用端末装置300の位置情報を、救急車の位置情報として医療機関用端末装置400に表示させることで、医療機関関係者が、傷病者の医療機関への到着時刻をより容易に予測可能となる。
【0089】
消防隊員用端末装置300の位置情報(救急車の位置情報)を医療機関用端末装置400が表示する態様は様々なものとすることができる。例えば、図15の例のように、医療機関用端末装置400が、救急車から医療機関までの距離を表示するようにしてもよい。あるいは、医療機関用端末装置400が、救急車の位置を地図上に表示するようにしてもよい。
【0090】
記憶部380は、消防隊員用端末装置300の具備する記憶デバイスを用いて構成され、各種情報を記憶する。
制御部390は、消防隊員用端末装置300の各部を制御して各種機能を実現する。特に、制御部390は、操作入力部がユーザ操作を受け付けて得られる各種情報や、撮像部340による撮像情報や、位置情報取得部350による位置情報を、通信部310を介してサーバ装置100へ送信する。また、制御部390は、通信部310を介してサーバ装置100から各種情報を取得し、表示部320に表示させる。
【0091】
なお、消防隊員用端末装置300は、傷病者受入状況表示装置の例に該当する。通信部310は、受入状況履歴情報取得部の例に該当し、医療機関の傷病者受入状況の、受入および受入不可の両方を含む履歴情報を取得する。そして、表示部320は、図15を参照して説明したように、当該履歴情報を、医療機関毎に、受入、受入不可それぞれ時間軸に表示する。
【0092】
図28は、医療機関用端末装置400の機能構成の構成を示す概略ブロック図である。同図において、医療機関用端末装置400は、通信部410と、表示部420と、操作入力部430と、記憶部480と、制御部490とを具備する。
【0093】
通信部410は、ネットワーク900(図1)に接続して通信を行う。特に、通信部410は、サーバ装置100と通信を行う。
表示部420は、例えば液晶パネルなどの表示画面を有し、各種画像を表示する。特に、表示部420は、図18図24を参照して説明したように、消防隊員用端末装置300が取得してサーバ装置100が記憶する、出動状況に関する情報や傷病者に関する情報や医療機関への搬送状況に関する情報や、予後情報等の入力画面を表示する。これにより、医療機関用端末装置400は、医療機関の担当者による傷病者受入要請に対する可否の決定を支援することができる。
【0094】
操作入力部430は、例えばキーボードおよびマウスなどの操作デバイスを有し、ユーザ操作を受け付ける。
記憶部480は、医療機関用端末装置400の具備する記憶デバイスを用いて構成され、各種情報を記憶する。
制御部490は、医療機関用端末装置400の各部を制御して各種機能を実現する。特に、制御部490は、通信部410を介してサーバ装置100から各種情報を取得し、表示部420に表示させる。また、制御部490は、予後情報等の情報を、通信部410を介してサーバ装置100へ送信する。
【0095】
以上のように、消防隊員用端末装置300において通信部310は、医療機関の傷病者受入状況の、受入および受入不可の両方を含む履歴情報を取得する。そして、表示部320は、当該履歴情報を、医療機関毎に、受入、受入不可それぞれ時間軸に表示する。
これにより、救急隊員は、傷病者受入要請を行う医療機関を、当該表示を参照して決定することができる。
【0096】
例えば、直近に多数の傷病者を受け入れている医療機関については、既に忙しいため傷病者受入を断られる可能性が比較的高いと判断できる。加えて、直近に傷病者受入を断っている医療機関については、さらに傷病者受入を要請しても断られる可能性が比較的高いと判断できる。そこで、救急隊員は、直近の傷病者受入数、傷病者受入を断った回数が比較的少ない医療機関に対して傷病者受入要請を行うことができる。
このように、救急医療情報システム1は、救急隊から医療機関への傷病者の受け渡しがより円滑に行われるよう支援することができる。
【0097】
また、表示部320が、傷病の種別や重症度を文字や色で表示することで、救急隊員は、傷病者を受け入れた回数または断った回数に加えて、各対応にかかる負荷の大きさを把握することができ、医療機関の状況をより正確に把握することができる。これにより、救急隊員は、傷病者受入要請を行う医療機関をより適切に決定することができる。
【0098】
また、図15および図16を参照して説明したように、表示部320が、数直線での傷病者受入状況の履歴表示に加えて、あるいは代えて、直近の傷病者受入状況や、医療機関による受入可否の通知をアイコンにて表示する。
これにより、救急隊員は、医療機関の状況をより迅速に把握することができる。
【0099】
また、サーバ装置100において記憶部180は、複数の消防隊員用端末装置300が送信する、医療機関への傷病者受入要請に対する受入または受入不可の結果情報を統合して記憶する。そして、消防隊員用端末装置300において通信部310は、記憶部180が記憶する医療機関への傷病者受入要請に対する受入または受入不可の結果情報を取得する。表示部320は、医療機関への傷病者受入要請に対する受入または受入不可の結果情報を、医療機関毎に、受入、受入不可それぞれ時間軸に表示する。
このように、記憶部180が複数の消防隊員用端末装置300の各々からの受入要請に対する結果情報を集約的に記憶しておき、消防隊員用端末装置300は、各消防隊員用端末装置300における受入要請に対する結果情報に基づいて、医療機関毎の傷病者受入または受入不可の履歴情報を表示する。
これにより、傷病者受入に関する情報を各消防隊員で共有することができる。
【0100】
また、サーバ装置100において記憶部180は、複数の消防隊員用端末装置300が送信する、傷病者の情報と搬送先決定済みか否かの情報とを記憶する。そして、医療機関用端末装置400は、搬送先未定の傷病者の情報を一覧表示する。
このように、記憶部180が複数の消防隊員用端末装置300の各々からの傷病者の情報と搬送先決定済みか否かの情報とを集約的に記憶しておき、医療機関用端末装置400は、各消防隊員用端末装置300における情報に基づいて、搬送先未定の傷病者の情報を一覧表示する。
これにより、医療機関の担当者は、傷病者受入要請を受けている事案だけでなく、他の事案も総合的に勘案して、より効果的な傷病者受入を決定することができる。
また、医療機関の担当者は、傷病者に関する情報をサーバ装置100から取得して医療機関用端末装置400で参照することができる。これにより、隊員が傷病者に関する情報を口頭で担当者に伝える手間を軽減することができ、もって、傷病者受入交渉の迅速化や、搬送の迅速化を図ることができる。
【0101】
なお、制御部190、290、390および490の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、コンパクトディスク等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0102】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0103】
1 救急医療情報システム
100 サーバ装置
110、210、310、410 通信部
120、220、320、420 表示部
130、230、330、430 操作入力部
180、280、380、480 記憶部
190、290、390、490 制御部
200 消防本部用端末装置
300 消防隊員用端末装置
340 撮像部
350 位置情報取得部
400 医療機関用端末装置
900 ネットワーク
【要約】
【課題】救急隊から医療機関への傷病者の受け渡しがより円滑に行われるよう支援する。
【解決手段】傷病者受入状況表示装置が、医療機関の傷病者受入状況の、受入および受入不可の両方を含む履歴情報を取得する受入状況履歴情報取得部と、前記履歴情報を、医療機関毎に、受入、受入不可それぞれ時間軸に表示する表示部と、を具備する。
【選択図】図15
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図11
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図28