【実施例1】
【0016】
図1から
図4を参照して、実施例1に係る電子顕微鏡システムを具体的に説明する。ここで、
図1は、この実施例に係る電子顕微鏡システムの概略構造図である。
図2は、この実施例に係る電子顕微鏡システムの装置構成図である。
図3は、この実施例に係る電子顕微鏡システムの観察室近傍の断面図である。
図4はこの実施例に係る電子顕微鏡システムの他の検出装置のシールドカバーの外観図である。
【0017】
先ず、
図1を参照して、この実施例に係る電子顕微鏡システムの概略構造を説明する。
図1において、符号1で総括的に示す電子顕微鏡システムは、観察対象の試料221に電子線を当て、それを透過してきた電子を拡大して観察する透過型の電子顕微鏡本体20と、この電子顕微鏡本体20を操作制御して、取得した拡大画像をモニタするためのモニタ装置50とを含んで構成される。また、電子顕微鏡本体20は、架台筐体100の上部に支持される鏡筒部200と、真空装置を内蔵した周辺機器筺体40とを含んで構成される。
【0018】
この実施例に係る電子顕微鏡本体20は、電子光学系を内部に構成する鏡筒部200の最上部に配置した電子銃210で発生した電子線を鏡筒部200の中段に配置した試料挿入部220にセットされる観察対象の試料221を透過させ、この透過した電子線の像を鏡筒部200の下方に配置した第1蛍光板部290に結像させ、この結像した像を第1蛍光板部290の下部に配置した第1撮影手段となる第1カメラ部291で撮影して、これをモニタ装置50で観察することができる。
【0019】
また、この実施例では、架台筐体100の上部にテーブル面110を備え、このテーブル面110から蛍光板290の上部に形成される観察室230が露出するように鏡筒部200の下端部を架台筐体100に取り付けている。この観察室230には、試料221を透過した像を直接観察するための第2撮影手段となる第2カメラ部250を備えた第2撮影装置240を備えるとともに、他の検出装置260を着脱可能に取り付けることができる。ここで、例えば他の検出装置260の一例としては、暗視野像を取得するための暗視野検出器や明視野像を取得するための明視野検出器等であるが、これに限るものではない。
【0020】
モニタ装置50は、架台筐体100のテーブル面110と整合性よく並べて配置することができるテーブル筺体51と、各種の画像や観察画像を表示するためのディスプレイ部52と、キーボードやマウスなどの入力装置53や、電子顕微鏡システム1を統括的に制御する制御装置54とを含んで構成される。このモニタ装置50は、一般的なパーソナルコンピュータの装置構成を備えており、画像情報や各種プログラムなどを格納する図示しない記憶装置や他のコンピュータシステムと接続するための通信装置を含むことができる。そして、このモニタ装置50によれば、電子顕微鏡本体20を円滑に操作制御できるとともに、この電子顕微鏡本体20で取得した拡大画像を観察したり分析したり、あるいは、ネットワークを介して、他のシステムに送信したりすることができる。
【0021】
そして、この実施例に係る電子顕微鏡本体20の大きな特徴の1つは、電子線のビーム軸(光軸)Pに対して退避可能に観察室230内に設けた第2撮影装置240に対して、同一平面上にある位置に他の検出装置260を取り付け可能に設けた点にある。
また、好ましくは第2撮影装置240に対して、水平方向に90度回転させた位置に他の検出器260を取り付け可能に設けるようにする。ここで他の検出器260には、サイドカメラも含まれる。
【0022】
即ち、
図1の右側の吹き出し内に示すように、この実施例では、第2撮影装置240を、水平駆動装置242を介して電子線のビーム軸Pに対して退避可能に設けられる第2蛍光板241と、観察室230の側面に取り付けられる第2カメラ部250とを含んで構成している。第2カメラ部250と水平駆動装置242は、電子線の光軸Pを前後で挟むように観察室230の側面に配置され、水平駆動装置242を動作させることにより、電子線のビーム軸P上に配置される第2蛍光板241を後方に退避させる構造を採用している。
【0023】
そして、この実施例の観察室230は、第2カメラ部250と水平駆動装置242の配置に対して、90度回転させた位置となる左右方向の側面壁に他の検出装置260を着脱可能に取り付けるための検出器取付部231を設けている。この検出器取付部231に取り付けられる他の検出装置260は、暗視野像や明視野像を取得するための他の検出器261と、この他の検出器261を電子線のビーム軸Pに対して水平方向に退避させる水平駆動装置262を含んで構成する。
【0024】
また、この実施例の検出器取付部231は、この他の検出器261と同様に電子線のビーム軸Pに対して水平方向に退避させる水平駆動装置262を備えた電子線ストッパ263を取り付けることができる。
図1の事例は、観察室230の左側に他の検出装置260を取り付け、右側に電子線ストッパ263を取り付けた事例を示している。
【0025】
このように、この実施例では、他の検出装置260を第2撮影装置240に対して90度回転させた位置に取り付け可能に設けたので、観察室230の第2蛍光板241の動作領域を他の検出装置260の動作領域とすることができる。つまり、この実施例では、他の検出装置260の観察室230の取り付ける高さを第2撮影装置240と同じ高さ(同一平面上)に取り付けることができる。したがって、従来、テーブル面110の下方にしか取り付けることができなかった他の検出装置260を、メンテナンスが容易なテーブル面110上に取り付けることが可能となった。しかも、サイドカメラ等の他の検出装置260で取得したデータは、90度回転したデータとなる課題があるが、図示しない画像処理部による画像データのデータ変換上、90度の回転は容易であるため、この課題を簡単に解決することができる。
但し、同一平面内のどの位置に配置したとしても、画像処理部による画像処理によって画像を取得できることは云うまでも無い。
【0026】
また、この実施例では、他の検出装置260の取り付ける高さを、第1蛍光板部290に近い観察室230の下方の位置から、観察室230の上方位置に取り付けることができるので、他の検出装置260を小型化することができる。
【0027】
即ち、試料221を透過させた電子線は、
図1の破線に示すように、観察室230の上部から放射状に照射されて第1蛍光板部290に結像する。このため、放射状に照射される電子線を退避する場合、第1蛍光板部290に近いほど、他の検出装置260の退避する移動量を大きくする必要がある。つまり、他の検出装置260を第1蛍光板部230に近い位置に取り付けるほど、水平駆動装置262を大型化する必要がある。この点、この実施例では、他の検出装置260を観察室230の上部に取り付けることができるから、水平駆動装置262を小型化することができる。
【0028】
また、この実施例では、第2カメラ部250を観察室230の前部に固定して設け、しかも、コンパクトな構造を備えたCCDカメラを採用しているために、鏡筒部200に対する第2カメラ部250の前方への張り出し量を小さくすることができる。そして、水平駆動装置262を採用することにより、外側への張り出し量が大きい他の検出装置260を左右方向に配置することができるので、テーブル面110上に、他の検出装置260を露出させて設けても、その影響を軽減することができるから、テーブル面110での作業性や意匠性を向上させることができる。
【0029】
しかも、この実施例では他の検出装置260の外側を検出器カバー270で覆う構造を採用している。この検出器カバー270は、パーマロイや鉄板あるいはアルミニュームなどの金属材料の板材で形成され、観察室230に着脱可能に取り付けられる。この検出器カバー270によれば、他の検出装置260に対する外部から受ける熱や気流あるいは電波や塵埃などを遮蔽して、高い分解能を得やすくすることができる。
【0030】
また、この実施例に係る電子顕微鏡本体20の大きな特徴の他の1つは、第2撮影装置240の第2蛍光板241を、傾斜した姿勢で固定し、この固定した第2蛍光板241を水平駆動装置242で退避可能に設けた点にある。
【0031】
即ち、従来構造では、第2撮影装置240を構成する第2蛍光板241やミラーを観察室230内で回転可能に設ける構造を採用しているため、第2撮影装置240の観察室230内に占める動作範囲が大きかった。このため、第2撮影装置240の近傍に他の検出装置260を設け難いという課題があった。
【0032】
この実施例では、第2蛍光板241を予め設定された角度に固定し、この固定した角度を維持したまた退避動作させる構造とした。これにより、第2撮影装置240の観察室230内に占める動作範囲を小さくすることができる。しかも、第2蛍光板241の傾斜角度を45の角度から上向きに設定し、この上向き角度に合わせて第2カメラ部250を斜め姿勢で取り付けたことにより、観察室230内に占める動作範囲(高さ方向)を小さくすることができる。しかも、第2カメラ部250を傾斜して設けたことにより、第2カメラ部250の前方への張り出し量も小さくすることができる。
【0033】
以下、
図1を参照しながら
図2から
図4を基に、この実施例に係る電子顕微鏡システム1を更に説明する。なお、この実施例が採用する透過型の電子顕微鏡は公知の構造を備えているために、概略構造の説明にとどめることとする。
【0034】
先ず、この実施例に係る透過型の電子顕微鏡20の概略構造を
図2に示す。鏡筒部200の最上部に配置される電子銃210からの電子線は、照射系を構成するコンデンサレンズ215を介して、鏡筒部200の中段に設けられる試料部220にセットされる試料221に照射される。この照射により、試料221を透過した透過電子線は、結像系を構成する対物レンズ225、中間レンズ226及び投影レンズ227を介して、第1蛍光板部290に到達する。蛍光板部230上には、この透過電子線に基づく試料221の像が結像される。このときの結像される像としては、設定される観察条件により、透過像又は回折像が結像されることとなる。
【0035】
ここで、対物レンズ225の下方には、対物絞り手段228が、透過電子線のビーム軸P上に対して挿脱可能に設置されている。対物絞り手段228には、開口229が形成されており、対物絞り手段228が透過電子線のビーム軸上Pに位置しているときには、透過電子線のうちの一部がこの開口229を通過する。この開口229を通過した透過電子線に基づいて、第1蛍光板部290上に像が結像される。
【0036】
このようにして第1蛍光板部290上に結像された像は、第1カメラ部291により取得される。第1カメラ部291は、CCD等の撮像素子を備えており、この撮像素子により像が撮像される。第1カメラ部291により取得された像の画像データは、モニタ装置50に送られる。制御装置54は、この画像データを画像処理してディスプレイ部51に表示させる。
【0037】
さて、この実施例では、投影レンズ227から第1蛍光板部290の間に観察室230が設けられている。観察室230では、投影レンズ227から照射される細い電子線は第1蛍光板部290に向かって放射状に照射されて所定の大きさの像として第1蛍光板部290に結像される。
【0038】
この実施例では、この観察室230に、放射状に照射されて電子線を屈折させて、この屈折させた像を直接観察することができる第2撮影装置240を設けるとともに、複数の他の検出装置260や電子線ストッパ263を着脱可能に取り付けることができる。
【0039】
第2撮影装置240は、傾斜角Θ1で固定される第2蛍光板241と、この観察室230の背面側の壁面に取り付けられる水平駆動装置242と、観察室230の正面側の壁面に取り付けられる第2カメラ部250とを含んで構成される。水平駆動装置242は、電子線のビーム軸P上の第2蛍光板241を後方に退避させ、また、退避されている第2蛍光板241をビーム軸P上に移動させることができる。
【0040】
第2蛍光板241は、水平位置から傾斜角Θ1で後方側を立ちあげた姿勢で水平駆動装置242の先端に取り付けられる。従来の第2蛍光板241は45度の傾斜姿勢で取り付けられて、垂直なビーム軸Pを直角に屈折る構造を備えている。しかし、45度の傾斜姿勢の第2蛍光板241を、水平駆動装置242を介して、回避動作させようとすると、高さh1の動作領域Q1の高さが必要である。
【0041】
そこで、この実施例では、第2蛍光板241の傾斜角Θ1を45度より小さくした角度に設定することで、動作領域Q1の高さh1を小さくしている。これにより、架台筐体100のテーブル面110上に露出する観察室230の高さHに占める動作領域Q1の範囲を小さくして、他の範囲に、他の検出装置260の設置スペースを確保しやし易くすることができる。
【0042】
一方、第2蛍光板241の像を撮影する第2カメラ部250は、その光軸P2を第2蛍光板241に対して直角に設置しないと、画像がゆがむ課題がある。そこで従来例では、第2カメラ部250の光軸P2を水平となる姿勢で、第2カメラ部250を観察室230に取り付けている。しかし、この水平取り付けの第2カメラ部250は、水平方向に大きく張り出してしまうという課題がある。この課題に対して、この実施例の第2カメラ部250は、第2蛍光板241が水平方向に近い角度で設置されているために、斜め姿勢で観察室230に取り付けられるので、前記課題を軽減することができる。
【0043】
この他、制御装置54は、電子銃210の制御や、鏡筒部200に配置されたコンデンサレンズ215を備える照射系の制御と、対物レンズ225、中間レンズ226と投影レンズ227を備える結像系の制御を行う。そして、制御装置54は、対物絞りの移動を行う対物絞り手段228、第1カメラ部291、第2撮影装置240、他の検出装置260、電子線ストッパ263などの制御を行うことができる。そして、これらの制御操作は、ディスプレイ部52に表示される監視画像を入力装置53を介して操作指示することで行うことができる。
【0044】
次に、この実施例の特徴的な構造である観察室230を更に説明する。この
図3に示す観察室230の構造は、鏡筒部200の前方から見た横断面を示している。この
図3では、テーブル面110上に露出した観察室230の後方に水平駆動装置242に取り付けられる第2蛍光板241が設けられ、その前方には図示しない第2カメラ部250が取り付けられている。
【0045】
この実施例では、テーブル面110上に露出した観察室230の両側にそれぞれ2つ検出器取付部231(231a、231b、231c、231d)が上下に形成されている。この実施例では、観察室230の左側上段の検出器取付部231aには、暗視野像の検出装置260aが取り付けられ、観察室230の左側下段の検出器取付部231bには明視野像の検出装置260bが取り付けられている。また、観察室230の右側上段の検出器取付部231cには、電子線ストッパ263を取り付けられ、観察室230の右側下段の検出器取付部231dは予備の取付スペースとなっている。更に、この実施例では、テーブル面110の下方に隠蔽される観察室230の両側に検出器取付部231(231e、231f)が設けられている。この
図3の実施例では、左側の検出器取付部231eに他の検出装置260を取り付けた状態を示している。
【0046】
図3から明らかなように、この実施例は、テーブル面110上に露出した観察室230を上下2段に活用し、下段の動作領域Q1と上段の動作領域Q2を利用して、第2撮影装置240と他の検出装置260や電子線ストッパ263を電子線に対して退避可能に取り付けることができる。
【0047】
例えば、上段の動作領域Q2には、電子線のビーム軸Pの両側に検出器取付部231aと電子線ストッパ263を対向して配置し、1つの動作領域Q2を2つの装置で利用することができる。
【0048】
また、下段の動作領域Q1は、第2撮影装置240と2つの他の検出装置260を取り付けることができる。つまり、動作領域Q1の前後には、第2カメラ部250と水平駆動装置242に取り付けられる第2蛍光板241とが設けられ、動作領域Q1の左右には2つの他の検出装置260を取り付けることができる。したがって、この実施例の下段の動作領域Q1は、90度ずつずれた3方向に取り付けられる装置(第2蛍光板241と2個の他の検出器261)の動作領域として利用することができる。
【0049】
なお、この実施例では、第2撮影装置240を下段に設けることにより、上段の前部と下段の前部を、傾斜した姿勢の第2カメラ部250の取付スペースと利用することができる。
【0050】
次に、
図4を参照して、この実施例に係る検出器カバー270を説明する。ここで、
図4において、(a)図が検出器カバーの平面図、(b)図が正面図、(c)図が左側面図、(d)図が右側面図を示している。
【0051】
図4において、この
図4に示す検出器カバー270の実施例は、個々の他の検出装置260を単独でシールドする構造を備えている。つまり、検出器カバー270は、右側面に開口部271を備えた取付部272を備え、この開口部271以外は金属材料で覆われた構造となっている。その外観は、角の取れた丸みのある形状とすることで、前方から、その大きさを感じないように工夫している。
【0052】
この検出器カバー270を取り付ける際は、先ず、他の検出装置260を検出器取付部231に単独で取り付けた後、検出器カバー270を、開口部271を介して、他の検出装置260を覆うように装着する。そして、図示しないネジを介して、取付部272を検出器取付部231に取り付ける。
【0053】
このように、この実施例によれば、
図1に示すように、検出器カバー270で覆われた他の検出装置260は、テーブル面110に露出する観察室230の両側に取り付けられるから、他の検出装置260が大きく張り出しても、テーブル面110における作業性に支障をきたすことが軽減される。しかも、検出器カバー270で覆われた他の検出装置260は、テーブル面110の上に露出して取り付けられるから、これら装置の着脱やメンテナンスにおける作業性が格段に向上する。
【実施例2】
【0054】
次に、
図5と
図6は、検出器カバーの他の実施例を示すものである。ここで、各図は、(a)図が観察室近傍の部品展開図、(b)図が観察室近傍の外観図を示している。
【0055】
この発明に係る電子顕微鏡システム1では、第2撮影装置240が取り付けられる観察室230に、複数の他の検出装置260を取り付けることができる。しかし、これら他の検出装置260は、外部から受ける熱や気流あるいは電波や塵埃などを遮蔽する必要がある。他の検出装置260が1個の場合には、
図4に示す検出器カバー270を取り付けることが有効であるが、他の検出装置260が複数の場合には取り付けやメンテナンスの手間が課題となる。
【0056】
そこで、
図5と
図6の実施例は、効率よく複数の他の検出装置260を覆って遮蔽できる構造を採用している。
【0057】
先ず、
図5において、この実施例に係る遮蔽カバー300は、他の検出装置260が観察室230の両側に最大2個、上下に取り付けられる点に着目し、この上下の他の検出装置260を1個の遮蔽カバー300で覆う構造としたものである。
【0058】
この実施例では、観察室230の前部に取り付けられる第2カメラ部250のカメラカバー301の両側に、上下に取り付けられる他の検出装置260を一括して取り付けられる遮蔽カバー300を左右対称に取り付ける。
【0059】
複数の他の検出装置260を覆う遮蔽カバー300は、取り付けを簡便にするために、検出器取付部231に取り付けられる一方の側面と底面とに連続した開放部302を形成する。これに伴って、架台筐体100のテーブル面110aは、前部テーブル面111と、両側に分離した一対のサイドテーブル面112とから構成する。サイドテーブル面112には、遮蔽カバー300の底面の開放部302と連結する切欠部113が設けられている。
【0060】
この
図5に示す実施例によれば、観察室230の両側は、切欠部113により十分な作業空間がとれるので、他の検出装置260を検出器取付部231に簡単に着脱することができる。また、他の検出装置260を検出器取付部231に取り付けた後は、この取り付け部分に遮蔽カバー300を取り付けるだけで、遮蔽することができる。
【0061】
また、
図6に示す、遮蔽カバー310は、第2カメラ部250の両側に検出器取付部231がある点に着目し、第2カメラ部250を覆うカメラカバー301と、他の検出装置260を覆う遮蔽カバー300とを一体構造で形成したものである。
【0062】
この遮蔽カバー310は、観察室230に接触する部分と底面にかけて連続した開口部311が形成される。一方、テーブル面110bは、前部テーブル面111と後部テーブル面114とで構成する。後部テーブル面114は、鏡筒部200の前部と両側を囲むように形成され、その前部には、観察室230の両側を開放する切欠部115が形成される。
【0063】
この実施例によれば、観察室230の両側が、切欠部115により大きく開放されているので、他の検出装置260の着脱やメンテナンスの作業性を大きく改善することができる。しかも、他の検出装置260を取り付けた後は、検出器カバー270を取り付けるだけで、第2カメラ部250と観察室230の両側の他の検出装置260を一括で覆うことができるから、作業性を格段に向上することができる。