(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、添付した図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態について説明する。
【0015】
[本発明の第1実施形態に係る発光装置1]
図1は、本発明の第1実施形態に係る発光装置の断面図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る発光装置1は、発光素子10と、配線12が形成された基板11と、絶縁性光反射層13と、バンプ14と、を備えている。以下、順に説明する。
【0016】
(発光素子10)
発光素子10としては、p電極とn電極とが同一面側に形成されたLEDチップなどを用いる。発光素子10は、半導体層10bと、半導体層10bを成長させるための成長用基板10aと、を有している。発光素子10は、配線12が形成された基板11にフリップチップ実装される。
【0017】
(基板11)
基板11としては、樹脂やセラミック等を用いることができる。例えば、樹脂の場合は、FR−4やCEM−3等のリジット基板や、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド、液晶ポリマー、ナイロン等のフレキシブル基板、セラミックの場合は、窒化アルミニウム、アルミナ、ガラス等を用いることができる。
【0018】
基板11には、配線12が形成されている。配線12としては、基板11よりも反射率が高い金属(銀メッキされた銅やアルミニウムなど)を用いる。なお、アルミニウムは銀メッキをしなくても、LEDチップから放出された光に対する反射率が高いため、低コストで基板全面の反射率を高めるに当たり、特に好ましく用いることができる。
【0019】
(絶縁性光反射層13)
絶縁性光反射層13は、配線12上に形成される。絶縁性光反射層13としては、シリコーン樹脂と酸化チタンの粉末を混合させたものを用いる。LEDチップから放出された光に対する耐光性に優れ、反射率も高いためである。
【0020】
(バンプ14)
バンプ14は、絶縁性光反射層13を貫通して配線12に達し、配線12と発光素子10とを接続する。バンプ14は、圧接接合や超音波接合などの接合方法により、絶縁性光反射層13を突き破って絶縁性光反射層13を貫通し、配線12に達し、配線12に接続される。
【0021】
なお、絶縁性光反射層13の厚みd1とパンプ14の高さd2との関係については、例えば次のように考える。
【0022】
すなわち、絶縁性光反射層13の厚みd1を5μmより小さくすると、発光素子10としてのLEDチップから放出された光に対する絶縁性光反射層13の反射率が低くなる。他方、絶縁性光反射層13の厚みd1を20μmより大きくすると、バンプ14によって絶縁性光反射層13を突き破りにくくなる。
【0023】
また、バンプ14の高さd2を「d1+5μm」より小さくすると、発光素子10としてのLEDチップが絶縁性光反射層13に接触するおそれがある。他方、d2を「d1+30μm」以下とすればバンプ材料のコストを抑えることができる。
【0024】
以上から、絶縁性光反射層13の厚みd1とパンプ14の高さd2との関係については、絶縁性光反射層13の厚みd1をパンプ14の高さd2より薄くすることが好ましく、さらに、絶縁性光反射層13の厚みd1を5μm〜20μmとし、バンプ14の高さd2を「d1+5μm」〜「d1+30μm」とすることがより好ましい。
【0025】
なお、超音波接合により接合すれば、バンプ14と配線12との接着強度が増す。
【0026】
本発明の第1実施形態に係る発光装置1によれば、発光素子10から基板11に向けて出射された光が絶縁性光反射層13により反射される。絶縁性光反射層13は、発光素子10に接触していないため、発光素子10の側面から出射される光を遮らない。
【0027】
なお、p電極とn電極とが同一面側に形成されたGaN系の発光素子は、活性層(発光層)が発光素子の表面側に形成されていることが多い。このため、GaN系の発光素子を基板にフリップチップ実装した場合は、発光素子の活性層(発光層)が基板に接近するため、アンダーフィルが発光素子の活性層(発光層)側面に付着しやすく、活性層(発光層)から出射した光がアンダーフィルによって遮光されやすい。
【0028】
しかしながら、本発明の第1実施形態における絶縁性光反射層13は、発光素子10に接触しないため、活性層(発光層)が基板に接近するGaN系の発光素子を用いる場合であっても、発光素子10の側面から出射される光を遮らない。
【0029】
[本発明の第2実施形態に係る発光装置2]
図2は、本発明の第2実施形態に係る発光装置の断面図である。
図2に示すように、本発明の第2実施形態に係る発光装置2は、発光素子10と絶縁性光反射層13との間に透明樹脂15が充填されている点で、本発明の第1実施形態に係る発光装置1と相違する。
【0030】
発光素子10と絶縁性光反射層13との間に透明樹脂15を充填すれば、発光素子10と絶縁性光反射層13との接着強度が増す。
【0031】
また、発光素子10と絶縁性光反射層13との間に半導体層10bの側面を覆うように透明樹脂15を充填すれば、半導体層10bの側面に塵などが付着することを防ぐことができる。このため、発光素子10の半導体層10bから出射した光が、半導体層10bの側面に付着した塵などにより反射されることなく半導体層10bの側面から出射し、光取り出し効率が良くなる。
【0032】
このような透明樹脂15の材料としては、透光性シリコーンや透光性エポキシ、例えば、信越化学株式会社のLSP−8433や稲畑産業株式会社のEH1600−G2等を用いることができる。
【0033】
[本発明の第3実施形態に係る発光装置3]
図3は、本発明の第3実施形態に係る発光装置の断面図である。
図3に示すように、本発明の第3実施形態に係る発光装置3は、発光素子10を封止する封止材16を備え、封止材16に蛍光体粒子が含有されている点で、本発明の第1実施形態に係る発光装置1と相違する。
【0034】
本発明の第3実施形態に係る発光装置3によれば、蛍光体粒子を含有する封止材16で発光素子10が封止されるため、例えば発光素子10として青色光を発するLEDチップを用い、青色光を受けて黄色光を発する蛍光体粒子を封止材16に含有させることにより、発光素子10から出射された光を効率良く白色光に変換することができる。
【0035】
封止材16は、絶縁性光反射層13や発光素子10との密着性が良好なものが好ましい。封止材16としては例えば透明樹脂を用いることができ、このような透明樹脂の材料としては、透光性シリコーンや透光性エポキシ、具体的には、信越化学株式会社のKJR−9022X−5やLPS−3419やLPS−5547、稲畑産業株式会社のEH1600−G2等が挙げられる。
【0036】
[本発明の第4実施形態に係る発光装置4]
図4は、本発明の第4実施形態に係る発光装置の断面図である。
図4に示すように、本発明の第4実施形態に係る発光装置4は、発光素子10と絶縁性光反射層13との間に空気17が充填されている点で、本発明の第3実施形態に係る発光装置3と相違する。
【0037】
蛍光体粒子を含有する封止材16の未硬化時の粘度を高くすれば(例えば、5万[mPa・s]以上)、発光素子10と絶縁性光反射層13との間に空気17が容易に充填されるため、本発明の第4実施形態に係る発光装置4の構成は、容易に実現することができる。
【0038】
発光素子10と絶縁性光反射層13との間に空気17を充填することにより、発光素子10から出た光が再び発光素子内に戻ってしまうことを防止することができる。また、樹脂等を充填しない分、部材費を低減することができる。
【0039】
発光素子10と絶縁性光反射層13との間には、上述した透明樹脂15と空気17が混在するように設けられてもよい。これにより、発光素子10と絶縁性光反射層13との接着強度が適度に増し、透明樹脂15等を完全に充填しない分、部材費を低減できる。
【0040】
[本発明の第5実施形態に係る発光装置5]
図5は、本発明の第5実施形態に係る発光装置の断面図である。
図5に示すように、本発明の第5実施形態に係る発光装置5は、発光素子10と絶縁性光反射層13との間隔d3が封止材16に含有されている蛍光体粒子の直径より小さく、絶縁性光反射層13との間に蛍光体粒子を含有しない封止材18が充填されている点で、本発明の第3実施形態に係る発光装置3と相違する。
【0041】
発光素子と絶縁性光反射層との間隔d3を封止材16に含有されている蛍光体粒子の直径より小さくすれば(例えば、直径が20μmである蛍光体粒子を用いる場合に、発光素子と絶縁性光反射層との間隔d3を10μmとする)、蛍光体粒子を含有する封止材の未硬化時の粘度を低くすることによって(例えば、5千[mPa・s]以下)、発光素子10と絶縁性光反射層13との間に蛍光体粒子を含有しない封止材18を充填することができる。
【0042】
発光素子10と絶縁性光反射層13との間に蛍光体粒子を含有しない封止材18を充填すれば、発光素子10と絶縁性光反射層13との接着強度が増す。
【0043】
また、発光素子10の半導体層10bの側面に蛍光体粒子が存在すると、発光素子10の半導体層10bの側面から出射した光が蛍光体粒子で反射されて発光素子10の半導体層10bに戻ってしまう場合がある。
【0044】
発光素子10と絶縁性光反射層13との間に半導体層10bの側面を覆うように蛍光体粒子を含有しない封止材18を充填すれば、発光素子10の半導体層10bの側面には、蛍光体粒子を含有しない封止材18が存在することとなる。このため、発光素子10の半導体層10bの側面から出射する光が、発光素子10の半導体層10bの側面に存在する蛍光体粒子で反射され半導体層10bに戻ってしまうことを防止することができる。
【0045】
また、発光素子10と絶縁性光反射層13との間に封止材18を充填することにより、発光素子10の半導体層10bの下面から出射する光が、再び半導体層10bに戻ってしまうことを防止することができる。
【0046】
[単品、パッケージ]
以上、本発明の第1実施形態〜第5実施形態に係る発光装置1〜5について説明したが、各実施形態に係る発光装置は、個々に独立した単品として用いることもできるし、一つの基板の上に2つ以上の発光装置が実装されたパッケージとして用いることもできる。
【0047】
パッケージとして用いる場合、各発光装置を配置する間隔は、50μm〜3000μmとすることが好ましい。
【0048】
また、パッケージとして用いる場合、絶縁性光反射層13と封止材16は、発光装置ごとに個別に形成することもできるが、2つ以上の発光装置に対して一体に形成することもできる。
【0049】
[発光装置を作製する方法の一例]
次に、本発明の第1実施形態に係る発光装置を一例として取り上げて、本発明の実施形態に係る発光装置を作製する方法の一例について説明する。
【0050】
図6は、本発明の第1実施形態に係る発光装置を作製する方法の一例について説明する図である。
【0051】
図6に示すように、本発明の第1実施形態に係る発光装置1は、例えば次のようにして作製することができる。
【0052】
(1)まず、バンプ14よりも厚みが薄い絶縁性光反射層13を基板11にスクリーン印刷し、硬化させる。
(2)絶縁性光反射層13を硬化した後、複数の発光素子10を所定の位置に配置する。
(3)次に、圧接接合や超音波接合などによって、発光素子10のバンプ14で絶縁性光反射層13を突き破り、発光素子10のバンプ14を絶縁性光反射層13に貫通させて配線12に接続する。
(4)そして、封止材16で発光素子10を封止する。
なお、各発光装置をパッケージではなく単品として用いる場合は、封止された複数の発光素子10を個々に切断する。
【0053】
以上説明した作製方法によれば、発光素子10のバンプ14で絶縁性光反射層13を突き破ることにより、発光素子10のバンプ14を絶縁性光反射層13に貫通させて、本発明の第1実施形態に係る発光装置1を容易に作製することができる。
【0054】
以上、各実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲でさまざまに実施することができる。
【0055】
例えば、各図面において、発光素子10の半導体層10bの幅が、半導体層10bを成長させるための成長用基板10aの幅よりも小さい場合の例を示しているが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、発光素子10の半導体層10bの幅と、成長用基板10aの幅とを等しくするように変形してもよい。
【実施例1】
【0056】
次に、本発明の第5実施形態に係る発光装置を一例として取り上げて、パッケージとしての本発明の実施形態に係る発光装置を実施例1として説明する。
【0057】
図7は、本発明の実施例1に係るパッケージを説明する図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は配線を強調して示す図である。
【0058】
図7に示すように、本発明の実施例1のパッケージは、9個の発光装置を連ねたものである。
【0059】
この場合、発光素子は3並列の3直列接続となる。絶縁性光反射層13と封止材16は、9個の発光装置に対して一体に形成している。
【実施例2】
【0060】
次に、本発明の第5実施形態に係る発光装置を一例として取り上げて、単品としての本発明の実施形態に係る発光装置を実施例2として説明する。
【0061】
図8は、本発明の実施例2に係る発光装置を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は配線を強調して示す図、(d)は切断の様子を示す図である。
図8(d)中の破線は、切断線を示す。
【0062】
図8に示すように、本発明の実施例2に係る発光装置は、9個の発光装置が連なった基板を切断線に沿って個々に切断して得られる。
【0063】
以上、本発明の実施形態及び実施例について説明したが、これらの説明は、本発明の一例に関するものであり、本発明は、これらの説明によって何ら限定されるものではない。