特許第5773344号(P5773344)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5773344
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】半導体装置及び半導体装置用接合材
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/52 20060101AFI20150813BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20150813BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20150813BHJP
   B23K 35/28 20060101ALI20150813BHJP
   C22C 18/00 20060101ALI20150813BHJP
【FI】
   H01L21/52 D
   H01L25/04 C
   B23K35/28 310D
   C22C18/00
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-503096(P2012-503096)
(86)(22)【出願日】2011年2月24日
(86)【国際出願番号】JP2011054133
(87)【国際公開番号】WO2011108436
(87)【国際公開日】20110909
【審査請求日】2012年8月31日
(31)【優先権主張番号】特願2010-43666(P2010-43666)
(32)【優先日】2010年3月1日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】504176911
【氏名又は名称】国立大学法人大阪大学
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】菅沼 克昭
(72)【発明者】
【氏名】金 声俊
【審査官】 鈴木 和樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭61−063395(JP,A)
【文献】 特開2006−320913(JP,A)
【文献】 特開2007−326137(JP,A)
【文献】 特開2009−129983(JP,A)
【文献】 特開平06−079494(JP,A)
【文献】 特開2006−255762(JP,A)
【文献】 特開昭61−119049(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/52
B23K 35/28
C22C 18/00
H01L 25/07
H01L 25/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に半導体部材を積層した半導体装置であって、
前記半導体部材と前記基板とは亜鉛を主成分とする半導体装置用接合材を介して接合されており、
前記基板の表面および前記半導体部材の表面の少なくとも一方に前記半導体装置用接合材の拡散を防ぐコート層が設けられており、
前記コート層は、窒化物、炭化物または炭窒化物からなるバリア層と、貴金属からなる保護層とを積層して構成される、半導体装置。
【請求項2】
前記バリア層を構成する窒化物、炭化物または炭窒化物は、前記基板に設けられた絶縁層を構成する物質が有する自由エネルギーよりも小さい自由エネルギーを有するように選択される、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記バリア層を構成する物質はTiNであり、前記保護層を構成する物質はAu、Ag、Cu、Ni又はPdであり、前記基板に含まれる絶縁層を構成する物質はSi34、Al23、又はAlNである、請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記半導体装置用接合材における亜鉛の純度は、90wt%以上である、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体装置用接合材における亜鉛の純度は、99.9999wt%以上である、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記バリア層の厚さは100nmから2000nmの範囲内にあり、前記保護層の厚さは20nmから500nmの範囲内にある、請求項1から請求項5の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記半導体装置用接合材は、不純物元素を含む、請求項1から請求項6の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記不純物元素は、Ca、Mn、Ti、Cr、Ni、VおよびNbからなる群から選択された少なくとも1つの元素を含む、請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
基板に半導体部材を積層した半導体装置において、前記半導体部材と前記基板とを接合する半導体装置用接合材であって、
亜鉛を主成分とし、
前記半導体装置用接合材は不純物元素を含み、
前記不純物元素は、Ca、Mn、Ti、CrおよびNbからなる群から選択された少なくとも1つの元素を含み、
前記半導体装置用接合材は、亜鉛を除いて、前記不純物元素の量よりも多い量の別の金属元素を含まない、半導体装置用接合材。
【請求項10】
前記亜鉛の純度は、90wt%以上である、請求項9に記載の半導体装置用接合材。
【請求項11】
前記亜鉛の純度は、99.9999wt%以上である、請求項10に記載の半導体装置用接合材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に半導体部材を積層した半導体装置、及び半導体部材と基板とを接合する半導体装置用接合材に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体実装工程において、ダイ(半導体素子)と基板とが接合材によって接合される。例えば、特許文献1では、半導体素子がダイパッドにダイアタッチされている半導体装置が開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−163737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の半導体装置には、接合材の主成分として、融点が低い鉛が用いられている。例えば、ハイブリッド自動車に使用されているパワーモジュールは、大電流によりデバイス自体に発熱が起こるとともに、エンジンに近接しているため、厳しい温度環境におかれる。従って、200℃以上の高温での使用を想定している次世代パワー半導体(SiC半導体チップ)のダイアタッチ用接合剤としては耐熱安定性にかけ、接合材としては使えない。
【0005】
本発明は、次世代パワー半導体として開発されているGaN半導体やSiC半導体などの化合物半導体装置、及び半導体装置のダイアタッチ用接合材として耐熱安定性に優れた半導体装置用接合材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る半導体装置の特徴的構成は、基板に半導体部材を積層した半導体装置であって、前記半導体部材と前記基板とは亜鉛を主成分とする半導体装置用接合材を介して接合されている。
【0007】
背景技術の項目で説明したように、従来の半導体装置では、半導体部材と基板との接合のためには鉛を主成分とする半導体装置用接合材が用いられてきた。しかし、これら半導体装置用接合材では融点が低く、200℃以上の高温での使用を想定している次世代パワー半導体として開発されているGaN半導体やSiC半導体のダイアタッチ用接合材としては耐熱安定性に欠けるため使用に耐えられない。一方、本発明の半導体装置であれば、融点が420℃である亜鉛を主成分とする半導体装置用接合材を用いるため、300℃までの温度サイクルに耐え得る耐熱疲労に優れた次世代パワー半導体装置を得ることができる。
【0008】
本発明の半導体装置の好適な態様によれば、半導体装置用接合材の拡散を防ぐコート層が基板表面および半導体部材表面の少なくとも一方に設けられている。従って、基板と半導体装置用接合材との反応および/または半導体部材と半導体装置用接合材との反応が妨げられ、強度が弱い反応層の形成を防ぐことができる。その結果、基板と半導体装置用接合材との接合強度および/または半導体部材と半導体装置用接合材との接合強度が保たれ、信頼性に優れた半導体装置を得ることができる。
【0009】
本発明の半導体装置の好適な態様によれば、前記コート層は、窒化物、炭化物または炭窒化物からなるバリア層と、貴金属からなる保護層とを積層して構成される。バリア層を設けることにより半導体装置用接合材が基板に拡散することを防ぐことができる。また、貴金属(特にAu)は、コート層に対する半導体装置用接合材の濡れ性を向上させる。その結果、半導体装置用接合材と基板との良好な接合が可能になる。
【0010】
本発明の半導体装置の好適な態様によれば、前記バリア層を構成する窒化物、炭化物または炭窒化物は、前記基板に設けられた絶縁層を構成する物質が有する自由エネルギーよりも小さい自由エネルギーを有するように選択される。従って、バリア層の活性化が抑制され、基板又は半導体部材を構成する物質が半導体装置用接合材側に移動しない。このため、基板と半導体装置用接合材との反応及び半導体部材と半導体装置用接合材との反応を防ぎ得、強度が弱い反応層の形成を防ぐことができる。結果として、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
【0011】
本発明の半導体装置の好適な態様によれば、前記バリア層を構成する物質はTiNであり、前記保護層を構成する物質はAu、Ag、Cu、Ni又はPdであり、前記基板に含まれる絶縁層を構成する物質はSi、Al、又はAlNである。例えば、バリア層を構成する物質としてのTiNは、基板に含まれる絶縁層を構成する物質としてのSiが有する自由エネルギーよりも小さい自由エネルギーを有する。またTiとNとの結合力が、TiとZnとの結合力及びNとZnとの結合力よりも大きい。従って、基板と半導体装置用接合材との反応を防ぎ得、強度が弱い反応層の形成を防ぐことができる。その結果、上記と同様に、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。また保護層を構成する物質としてのAu、Ag、Cu、Ni又はPdは、コート層に対する半導体装置用接合材の濡れ性を向上させるため、半導体装置用接合材との接合面にAu層、Ag層、Cu層、Ni層又はPd層を設けると、接合面でのボイドの生成を抑えることができ、良好な接合面を得ることができる。
【0012】
本発明の半導体装置の好適な態様によれば、前記亜鉛の純度は、90wt%以上である。亜鉛は柔軟性に優れた導電性の良好な金属である。従って、半導体装置用接合材に亜鉛を90wt%以上含有させることで、半導体装置の曲げや折れなどの衝撃によって脆く破壊されることを避けることができる。なお、亜鉛の純度は、99.9999wt%以上であることが好ましい。高純度の亜鉛を用いることにより、半導体装置用接合材の伸び率を向上させることができる。
【0013】
本発明の半導体装置の好適な態様によれば、前記バリア層の厚さは100nmから2000nmの範囲内であり、前記保護層の厚さは20nmから500nmの範囲内である。この程度の厚さ範囲であれば、バリア層によって半導体装置用接合材の拡散を防ぐことが十分に可能となり、且つ、保護層によって半導体装置用接合材の酸化及び汚染を確実に防止することができる。
【0014】
本発明の半導体装置の好適な態様によれば、前記半導体装置用接合材は、不純物元素を含む。不純物元素を含むことにより、半導体装置用接合材の特性を改善することができる。なお、不純物元素は、Ca、Mn、Ti、Cr、Ni、VおよびNbからなる群から選択された少なくとも1つの元素を含むことが好ましい。このような不純物元素の添加により、半導体装置用接合材の延性を向上させるとともに酸化を抑制することができる。
【0015】
上記課題を解決するために、本発明に係る半導体装置用接合材の特徴的構成は、基板に半導体部材を積層した半導体装置において、前記半導体部材と前記基板とを接合する半導体装置用接合材であって、亜鉛を主成分とする。
【0016】
本発明に係る半導体装置用接合材によれば、上記説明した本発明の半導体装置と同様の作用効果を得ることができる。本発明に係る半導体装置用接合材は融点が420℃である亜鉛を主成分とする半導体装置用接合材であるため、これを使用すれば、300℃までの温度サイクルに耐え得る耐熱疲労に優れた次世代パワー半導体装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係る半導体装置を示す模式図である。
図2】各種窒化物の自由エネルギー変化を示すグラフである。
図3】熱衝撃試験後の熱衝撃試験用試料1の断面の写真を示す図である。
図4】熱衝撃試験後の熱衝撃試験用試料2の断面の写真を示す図である。
図5】熱衝撃試験後の熱衝撃試験用比較試料の断面の写真を示す図である。
図6】せん断試験用試料の構成及びせん断試験結果を説明する図であり、(a)はせん断試験用試料の構成を示す模式図であり、(b)はせん断試験結果を示すグラフである。
図7】引張試験用の試験片の模式図である。
図8】(a)および(b)は引張試験の結果を示すグラフである。
図9】(a)および(b)は引張試験の結果を示すグラフである。
図10】(a)〜(e)は純亜鉛および不純物元素の添加された亜鉛の表面の像を示す図である。
図11】(a)および(b)は不純物元素の添加された亜鉛および純亜鉛の表面の像を示す図である。
図12】試料の酸化時間に対する重量増加量の変化を示すグラフである。
図13】(a)および(b)は引張試験の結果を示すグラフである。
図14】(a)および(b)は引張試験の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1図2を参照して、本発明の半導体装置及び半導体装置用接合材に関する実施形態を説明し、図3図14を参照して、本発明の実施例を説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る半導体装置100を示す模式図である。半導体装置100は、基板110に半導体部材120を積層した構成を有する。基板110と半導体部材120とは、亜鉛を主成分とする半導体装置用接合材130を介して接合されている。半導体装置用接合材130は、ダイアタッチ材(半導体用ダイボンド材)として半導体製造過程で用いられる。薄膜層状、ペースト状、フィルム状等の形状で提供され、半導体部材(例えばダイチップ)と基板とを接合する接着剤である。亜鉛を主成分とする材料の融点は、約420℃であるため、300℃程度の高温であっても融解することなく、ダイアタッチ材(半導体用ダイボンド材)としての機能を発揮しえる。
【0020】
基板110は、絶縁層111と、絶縁層111の両面に接合されたCu層(第1Cu層112と第2Cu層113)とを含む。基板110の表面に半導体装置用接合材130の拡散を防ぐ第1コート層140が設けられている。第1コート層140は、窒化物、炭化物または炭窒化物からなる第1バリア層141と、貴金属からなる第1保護層142とを積層して構成される。
【0021】
半導体部材120の表面に半導体装置用接合材130の拡散を防ぐ第2コート層150が設けられている。第2コート層150は、窒化物、炭化物または炭窒化物からなる第2バリア層151と、貴金属からなる第2保護層152とを積層して構成される。
【0022】
半導体部材120を構成する物質は例えばSiCであり、半導体装置100はSiC半導体装置として機能する。また、半導体部材120を構成する物質はGaNであり得、半導体装置100はGaN半導体装置として機能する。また、絶縁層111を構成する物質は例えばSiであるが、絶縁体として機能する限りは、Siに限定されない。例えば、絶縁層111はAl、又はAlNであり得る。あるいは、絶縁層111は他のセラミックスであってもよい。
【0023】
第1保護層142及び第2保護層152の厚さは20nmから500nmの程度であることが好ましい。第1保護層142及び第2保護層152は貴金属で構成され、例えばAu、Ag、Cu、Ni又はPdを採用することができる。Au、Ag、Cu、Ni又はPdは半導体装置用接合材130の濡れ性を確保し、半導体装置用接合材の汚染を防止する。半導体装置用接合材130との接合面にAu層、Ag層、Cu層、Ni層又はPd層を設けると、接合面でのボイドの生成を抑えることができ、良好な接合面を得ることができる。
【0024】
第1バリア層141及び第2バリア層151の厚さは100nmから2000nmの程度であることが好ましい。この程度の厚さであれば、バリア層によって半導体装置用接合材130の拡散を防ぐことが十分に可能となる。第1バリア層141及び第2バリア層151を構成する窒化物、炭化物または炭窒化物は、絶縁層111を構成する物質が有する自由エネルギーよりも小さい自由エネルギーを有するように選択される。従って、各バリア層141、151の活性化が抑制され、基板110又は半導体部材120を構成する物質が半導体装置用接合材130側に移動しない。このため、基板と半導体装置用接合材との反応及び半導体部材と半導体装置用接合材との反応を防ぎ得、強度が弱い反応層の形成を防ぐことができる。結果として、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
【0025】
図2は、各種窒化物の自由エネルギー変化を示すグラフである。縦軸は反応(Me+N2→Me−nitride)の自由エネルギー変化(kcal/mol)を示し、横軸は温度(℃)を示す。図2を参照すれば、NbN、TiN、TaN及びZrNは、Siよりも反応の自由エネルギー変化が小さい。例えば、絶縁層を構成する物質がSiであれば、第1バリア層141及び第2バリア層151を構成する物質は例えばTiNを選択可能である。TiNは、Siが有する自由エネルギーよりも小さい自由エネルギーを有する。この他、第1バリア層141及び第2バリア層151を構成する物質としては、NbN、TiN、TaN及びZrNを用い得る。なお、第1バリア層141及び第2バリア層151を構成する物質が炭化物の場合は、例えば、TiC、TaC、ZrC、NbCなどを用い得る。また、TiCまたはNbCから構成された第1バリア層141及び第2バリア層151を形成する場合、予めTiまたはNbから構成された第1バリア層141及び第2バリア層151を形成した後、半導体部材120を構成するSiCとTiまたはNbとが反応することによって、第1バリア層141及び第2バリア層151を構成する物質をTiCまたはNbCに変化させてもよい。この反応は固相状態で生じてもよいが、メタルバリア(例えば、Ti)が液体中に溶けると、SiCとの反応がさらに生じやすくなる。あるいは、第1バリア層141及び第2バリア層151を構成する物質はTiCNなどの炭窒化物であってもよい。なお、第1バリア層141及び第2バリア層151は互いに異なる物質から構成されてもよい。
【0026】
以上、図1及び図2を参照して、本発明の半導体装置100及び半導体装置用接合材130に関する実施形態を説明した。なお、半導体装置100において、基板110と半導体部材120とが亜鉛を主成分とする半導体装置用接合材130を介して接合されている限りは、基板110の表面に第1コート層140が設けられることに限定されない。また同様に、半導体部材120の表面に第2コート層150が設けられることに限定されない。基板110の表面に第1コート層140が設けられないことがあり得、半導体部材120の表面に第2コート層150が設けられないことがあり得る。
【0027】
更に、第1コート層140と第2コート層150において、半導体装置用接合材130との接合面に貴金属層が設けられる限りは、第1保護層142と第2保護層152の各々は、貴金属層の単層に限定されない。第1保護層142と第2保護層152の少なくとも一方が、貴金属層の単層に加えて少なくとも一層の金属層を有し得る。更に、第1保護層142と第2保護層152の各々は、例えばNi層とAu層とを含んだ貴金属層のように、複数の貴金属層を含み得る。更に、半導体装置用接合材130は、亜鉛が主成分であれば、微量の不純物を添加し得る。半導体装置用接合材130における主成分としての亜鉛の純度は、90wt%以上であるが、高純度(99.99wt%以上)であることが好ましい。
【0028】
本発明の半導体装置及び半導体装置用接合材によれば、融点が420℃である亜鉛を主成分とする半導体装置用接合材を用いるため、300℃までの温度サイクルに耐え得る耐熱疲労に優れた次世代パワー半導体装置を得ることができる。また、半導体装置用接合材の拡散を防ぐコート層が基板表面に設けられている。従って、基板と半導体装置用接合材との反応が妨げられ、強度が弱い反応層の形成を防ぐことができる。その結果、基板と半導体装置用接合材との接合強度が保たれ、信頼性に優れた半導体装置を得ることができる。
【0029】
特に、バリア層を構成する物質がTiNであり、保護層を構成する物質がAu、Ag、Cu、Ni又はPdであり、基板に含まれる絶縁層を構成する物質がSi、Al、又はAlNである場合は、本発明の好適な半導体装置を構成する。例えば、バリア層を構成する物質としてのTiNは、基板に含まれる絶縁層を構成する物質としてのSiが有する自由エネルギーよりも小さい自由エネルギーを有する。またTiとNとの結合力が、TiとZnとの結合力及びNとZnとの結合力よりも大きい。従って、基板と半導体装置用接合材との反応を防ぎ得、強度が弱い反応層の形成を防ぐことができる。その結果、上記と同様に、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。また保護層を構成する物質としてのAu、Ag、Cu、Ni又はPdは、コート層に対する半導体装置用接合材の濡れ性を向上させるため、半導体装置用接合材との接合面にAu層、Ag層、Cu層、Ni層又はPd層を設けると、接合面でのボイドの生成を抑えることができ、良好な接合面を得ることができる。
【0030】
上述したように、半導体装置用接合材130において、主成分の亜鉛に微量の不純物元素が添加されてもよい。不純物元素は、例えば、Ca(カルシウム)、Mn(マンガン)、Ti(チタン)、Cr(クロム)、Ni(ニッケル)、V(バナジウム)およびNb(ニオブ)からなる群から選択された少なくとも1つの元素を含むことが好ましい。なお、Caはアルカリ土類金属であり、Mn、Ti、Cr、Ni、VおよびNbは遷移金属である。特に、Ni、VおよびNbは高融点金属とも呼ばれる。このような不純物元素の添加により、半導体装置用接合材130の延性を向上させるとともに半導体装置用接合材130の酸化を低減させることができる。不純物元素として亜鉛よりも酸化しやすい元素を用いることにより、半導体装置用接合材130の表面に亜鉛の保護膜となる酸化膜が形成されると考えられる。また、半導体装置用接合材130において純度の高い亜鉛を用いることによって延性を向上させることができる。
【0031】
なお、露出された銅が200℃以上の温度の環境下にさらされると、酸化が著しく進行し、銅とSiCおよび銅とセラミックスのそれぞれの界面に酸化物が生成し、強度が低下してしまうことがある。これに対して、第1バリア層141を構成する物質としてTiNを用いて絶縁層111の表面のCu層113を覆うと、300℃の高温下にさらされても銅の酸化はほとんど進行しない。このように、第1バリア層141を構成する物質としてTiNを用いることにより、SiC/TiN/銅/セラミックス界面における強度の低下を抑制することができる。
【実施例】
【0032】
以下、本発明の実施例を図3から図14を参照して説明する。
[熱衝撃試験用試料]
熱衝撃試験のために、熱衝撃試験用試料1、熱衝撃試験用試料2及び熱衝撃試験用比較試料を用意した。
【0033】
熱衝撃試験用試料1において、半導体装置用接合材130として純亜鉛(純度99.99wt%、縦4mm、横4mm、厚さ0.2mm)を用いた。絶縁層111として、Si層(縦15mm、横15mm、厚さ0.5mm)を用いた。基板100の片面(第2Cu層113(縦13mm、横13mm、厚さ0.5mm))側に第1保護層142としてAu層(縦13mm、横13mm、厚さ200nm)を、第1バリア層141としてTiN層(縦13mm、横13mm、厚さ800nm)を用いた。Au層は半導体装置用接合材130側に積層され、TiN層は第2Cu層113側に積層されている。半導体部材120の片面(縦3mm、横3mm、厚さ1mm)側に第2保護層152としてAu層(縦3mm、横3mm、厚さ200nm)を、第2バリア層151としてTiN層(縦3mm、横3mm、厚さ800nm)を用いた。Au層は半導体装置用接合材130側に積層され、TiN層は半導体部材120側に積層されている。
【0034】
熱衝撃試験用試料2は、熱衝撃試験用試料1の各層のうち、第1コート層140以外の層を含む。熱衝撃試験用比較試料は、半導体装置用接合材としてPb−5Sn(融点は315℃)を用いる点以外は、熱衝撃試験用試料1と同様の構成である。
【0035】
第1Cu層の表面を研磨し、第1コート層を蒸着することにより、熱衝撃試験用試料1及び熱衝撃試験用比較試料を作製した。熱衝撃試験用試料1、熱衝撃試験用試料2及び熱衝撃試験用比較試料において、赤外線炉(Ar雰囲気、450℃×60s(融点420℃以上、100s))で半導体装置用接合材を溶融した。
【0036】
[熱衝撃試験]
熱衝撃試験用試料1、熱衝撃試験用試料2及び熱衝撃試験用比較試料の各々に対し、大気中、−50℃と300℃との間の温度サイクル(0〜500回)を実施した。各回において、30min保持した。
【0037】
図3は、熱衝撃試験後の熱衝撃試験用試料1の断面の写真を示す図である。熱衝撃試験後の熱衝撃試験用試料1は、SiC層(半導体部材120)、TiN層(第2バリア層151)、Zn層(半導体装置用接合材130)及びCu層(第2Cu層113)を含む。半導体部材120と半導体装置用接合材130との接合面及び基板110と半導体装置用接合材130との接合面の各々は完全に濡れ、ボイドを見つけることができなかった。Zn層(半導体装置用接合材130)内部では、AuZn化合物が確認されたが、微量であり定量が困難であった((18−22at%)Au−(78−82at%)Zn)。熱衝撃試験後の熱衝撃試験用試料1を外観観察及び低倍率観察しても、大きな接合欠陥(亀裂、界面剥離等)は確認されず、半導体部材120と半導体装置用接合材130及び基板110と半導体装置用接合材130は良好に接合していた。半導体部材120と半導体装置用接合材130との接合面における界面及び基板110と半導体装置用接合材130との接合面における界面では、TiN層(第2バリア層151)のみ形成されていた。
【0038】
図4は、熱衝撃試験後の熱衝撃試験用試料2の断面の写真を示す図である。熱衝撃試験後の熱衝撃試験用試料2は、SiC層(半導体部材120)、TiN層(第2バリア層151)、Zn層(半導体装置用接合材130)、CuZn層、CuZn層及びCu層(第2Cu層113)を含む。Zn層(半導体装置用接合材130)とCu層(第2Cu層113)との界面では、Zn層(半導体装置用接合材130)とCu層(第2Cu層113)とが反応し、CuZn層、CuZn層が形成された。CuZn層部分から亀裂が発生しているが、Zn層(半導体装置用接合材130)内部には伝播していない。熱衝撃試験後の熱衝撃試験用試料2を外観観察及び低倍率観察しても、大きな接合欠陥(亀裂等)は確認されず、半導体部材120と半導体装置用接合材130及び基板110と半導体装置用接合材130は良好に接合していた。半導体部材120とZn層(半導体装置用接合材130)との接合面における界面では、TiN層(第2バリア層151)のみ形成されていた。
【0039】
図5は、熱衝撃試験後の熱衝撃試験用比較試料の断面の写真を示す図である。熱衝撃試験後の熱衝撃試験用比較試料は、SiC層、TiN層、Pb−5Sn層(半導体装置用接合材)及びCu層を含む。Pb−5Sn層(半導体装置用接合材)内部に亀裂が発生している。
【0040】
[せん断試験用試料]
図6は、せん断試験用試料の構成及びせん断試験結果を説明する図である。図6(a)は、せん断試験用試料の構成を示す模式図である。せん断試験のために、せん断試験用試料1、せん断試験用試料2及びせん断試験用比較試料を用意した。せん断試験用試料1、及びせん断試験用比較試料の各々は、下から第1Cu層213(縦7mm、横11mm、厚さ0.8mm)、第1コート層240(Au層242の厚さ200nm、TiN層241の厚さ800nm)、半導体装置用接合材層230(縦4mm、横4mm、厚さ0.2mm)、第2コート層250(Au層252の厚さ200nm、TiN層251の厚さ800nm)、第2Cu層220(縦4mm、横4mm、厚さ0.8mm)を含む。せん断試験用試料2は、せん断試験用試料1の各層のうち、第1コート層240以外の層を含む。せん断試験用試料1及びせん断試験用試料2の半導体装置用接合材は、純亜鉛(純度99.99wt%)であり、せん断試験用比較試料の半導体装置用接合材は、Pb−5Snである。
【0041】
せん断試験用試料1、せん断試験用試料2及びせん断試験用比較試料の各々に対して、大気中、−50℃と300℃との間の温度サイクル(0〜500回)を実施している。各回において、30min保持した。温度サイクルが0回目、250回目及び500回目の各々において、ヘッドによる衝撃を与えた。試験高さ(ヘッドの位置)は、第1コート層240の上面から0.1mmの部分、試験速度(ヘッドスピード)は50μm/sである。せん断力を付与する部分を図6(a)において矢印で示す(半導体装置用接合材層230の部分)。
【0042】
[せん断試験結果]
図6(b)は、せん断試験用試料1、せん断試験用試料2及びせん断試験用比較試料に対するせん断試験結果を示すグラフである。縦軸はせん断強度(MPa)を示し、横軸は温度サイクル数(回)を示す。
【0043】
せん断試験用試料1では、サイクル数が500回目であっても、極めて微細な亀裂が生じる以外は微細組織に変化がなく、初期強度が維持される信頼性の高いダイアタッチ接合を得ることができた。せん断試験用試料2では、金属間化合物層(CuZn層)で亀裂が生じるが、接合部分(半導体装置用接合材内部)には亀裂は伝播しないため、初期強度が維持される信頼性の高いダイアタッチ接合を得ることができた。
【0044】
せん断試験用試料1は約36〜39MPaのせん断強度を示し、せん断試験用比較試料のせん断強度の約3.5倍であった。
【0045】
このように、本発明の半導体装置100及び半導体装置用接合材130によれば、融点が420℃である亜鉛を主成分とする半導体装置用接合材を用いるため、300℃までの温度サイクルに耐え得る耐熱疲労に優れた次世代パワー半導体装置を得ることができる。
【0046】
[不純物元素の添加による特性の変化]
不純物元素の添加による特性の変化を調べるために試料1〜5を用意した。試料1として、不純物元素を添加しない市販の亜鉛を用意した。この亜鉛の純度は99.99wt%であった。このような亜鉛は4Nと表される。ここでは、試料1における不純物元素の添加を行わない亜鉛を純亜鉛と呼ぶことがある。
【0047】
試料2〜5として、上述の亜鉛に不純物元素Ca、Mn、Ti、Crがそれぞれ0.1質量パーセント(0.1wt%)となるように添加した4つの添加物を用意した。試料2〜5には、それぞれ、Ca、Mn、TiおよびCrが添加されている。
【0048】
具体的には、不純物を添加した亜鉛をアーク炉においてAr雰囲気において融解し、その後、ひっくり返した。溶解およびひっくり返しを交互に3回行い、不純物元素を含む亜鉛合金を試料2〜5として作製した。
【0049】
次に、試料1〜5を引張試験用の試験片に加工した。図7に、試験片の模式図を示す。具体的には、試料1〜5をそれぞれ鋳造し、それぞれの厚さが10〜13mmから1.3mmになるまで圧延し、その後、放電加工を行った。このようにして、試料1〜5から試験片1〜5をそれぞれ形成した。
【0050】
次に、試験片1〜5のそれぞれの厚さが1.2mmになるように研磨を行い、180℃で3時間の熱処理を行い、残留応力を除去した。その後、アルミナ研磨剤で試験片1〜5のそれぞれの研磨を行った。研磨では、アルミナ研磨剤の粒径を徐々に小さくしていき、最終的に粒径0.3μmの研磨剤を用いた。
【0051】
以上のようにして試験片1〜5をそれぞれ10個用意し、引張試験を行った。伸長速度は7×10−4mm/秒であった。なお、引張試験において標点距離以外の部分において破断した試験片の結果を無視し、また、残りの試験片の測定結果のうちの最大値および最小値を除外した6個ずつの平均を算出した。
【0052】
図8に、引張試験の結果を示す。図8(a)は、公称ひずみ(Nominal Strain)に対する公称応力(Nominal Stress)を示し、図8(b)に、試験片1〜5の最大引張強さ(Ultimate Tensile Stress:UTS)を示す。図8(a)および図8(b)では、試験片1〜5の結果をそれぞれ、Zn、0.1Ca、0.1Mn、0.1Cr、0.1Tiと示している。Ca、Mn、CrおよびTiの添加により、弾性域が拡大したとともにヤング率が増大した。特に、Tiの添加により、ヤング率は著しく増大した。
【0053】
図9(a)に、試験片1〜5のそれぞれの伸び率(Elongation)の結果を示す。試験片1の伸び率は5.0%と比較的低かったのに対して、不純物元素の添加された試験片2〜4の伸び率は20%以上を示した。このように、不純物元素の添加により、伸び率が増大することが分かった。
【0054】
図9(b)に、0.2%耐力(proof strength)の結果を示す。Ca、Mn、Tiの添加された試料2、3、5の耐力は試料1と比べて高かったが、Crの添加された試料4の耐力は試料1とほぼ同程度であった。試料4のように、試料2、3、5と比べて耐力の低い材料で半導体装置用接合材を形成することにより、半導体装置が衝撃を受けた場合の半導体部材へのダメージを吸収することができる。
【0055】
図10に、各試料1〜5の拡大像を示す。図10(a)〜図10(e)は、それぞれ、試料1〜5の像である。試料1における亜鉛の結晶粒は比較的大きかったが、不純物元素の添加により、亜鉛の結晶の粒径が小さくなった。特に、CrおよびTiの添加された試料4、5では亜鉛の結晶の粒径がかなり小さくなった。
【0056】
図11(a)および図11(b)にTiの添加された試料5および試料1のそれぞれの初期組織における破断面の拡大像を示す。試料5には金属間化合物と考えられるところがある。試料5に対してエネルギー分散型X線分析(Energy Dispersive X−ray Spectroscopy:EDS)を行ったところ、ZnおよびTiの質量%(wt%)は99.43、0.57であり、原子数%(at%)は99.23、0.77であった。
【0057】
また、試料1〜5の酸化速度を熱重量分析(Thermogravimetry Analysis:TGA)で測定した。ここでは、大気中400℃で酸化を行った。図12に、試料1〜5の酸化時間に対する重量増加量(weight gain)の結果を示す。酸化時間に対する試料1の重量増加量は比較的大きかったのに対して、不純物元素の添加により、酸化時間に対する試料2〜5の重量増加量は比較的小さくなった。特に、Crの添加により、重量増加量はかなり小さくなった。このように、不純物元素の添加(特に、Crの添加)により、亜鉛を主成分とする試料の酸化を抑制することができた。
【0058】
以上から、不純物元素の添加により、亜鉛の結晶が微細化し、これにともない、強度および伸び率が向上したと考えられる。
【0059】
[亜鉛の純度による特性の変化]
純度の異なる亜鉛を用いてその特性の比較を行った。ここでは、純度99.99wt%(4N)の亜鉛と、純度99.9999wt%の亜鉛とを比較した。なお、純度99.99wt%の亜鉛(4N)の特性は図8および図9を参照して上述した結果と同様である。ここでは、試料6として純度99.9999wt%の亜鉛を用意した。このような亜鉛は6Nと表される。試料6を厚さが10〜13mmから1.3mmになるまで圧延した後、図7に示した形状となるように放電加工を行った。このようにして、試料6から試験片6を形成した。
【0060】
次に、試験片6のそれぞれの厚さが1.2mmになるように研磨を行い、180℃で3時間の熱処理を行い、残留応力を除去した。その後、アルミナ研磨剤で試験片6の研磨を行った。研磨では、アルミナ研磨剤の粒径を徐々に小さくしていき、最終的に粒径0.3μmの研磨剤を用いた。以上のようにして試験片6を3個用意し、引張試験を行った。伸長速度は7×10−4mm/秒であった。
【0061】
図13に、引張試験の結果を示す。図13(a)は、公称ひずみ(Nominal Strain)に対する公称応力(Nominal Stress)を示し、図13(b)に、試験片1、6の最大引張強さ(Ultimate Tensile Stress:UTS)を示す。図13(a)および図13(b)では、試験片1、6の結果をそれぞれ、4NZn、6NZnと示している。亜鉛の高純度化に伴って弾性域が拡大した。
【0062】
図14(a)に、試験片1、6のそれぞれの伸び率(Elongation)の結果を示す。試験片1の伸び率は5.0%と比較的低かったのに対して、試験片6の伸び率は8%以上であった。このように、亜鉛の高純度化に伴って伸び率が向上した。
【0063】
図14(b)に、0.2%耐力(proof strength)の結果を示す。亜鉛の高純度化に伴って耐力が低減した。このように耐力の比較的低い材料で半導体装置用接合材を形成することにより、半導体装置が衝撃を受けた場合の半導体部材へのダメージを好適に吸収することができる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明による半導体装置及び半導体装置用接合材は、次世代パワー半導体として開発されているGaN半導体装置やSiC半導体装置などの化合物半導体装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0065】
100 半導体装置
110 基板
111 絶縁層
112 第1Cu層
113 第2Cu層
120 半導体部材
130 半導体装置用接合材
140 第1コート層
141 第1保護層
142 第1バリア層
150 第2コート層
151 第2保護層
152 第2バリア層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14