特許第5773440号(P5773440)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5773440
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】光変調器
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/03 20060101AFI20150813BHJP
   G02F 1/035 20060101ALI20150813BHJP
   H04B 10/548 20130101ALI20150813BHJP
【FI】
   G02F1/03 502
   G02F1/035
   H04B9/00 548
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-17673(P2012-17673)
(22)【出願日】2012年1月31日
(65)【公開番号】特開2013-156473(P2013-156473A)
(43)【公開日】2013年8月15日
【審査請求日】2014年10月31日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000183266
【氏名又は名称】住友大阪セメント株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】301022471
【氏名又は名称】国立研究開発法人情報通信研究機構
(74)【代理人】
【識別番号】100116687
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 爾
(74)【代理人】
【識別番号】100098383
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 純子
(72)【発明者】
【氏名】細川 洋一
(72)【発明者】
【氏名】日隈 薫
(72)【発明者】
【氏名】川西 哲也
(72)【発明者】
【氏名】菅野 敦史
【審査官】 林 祥恵
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−094988(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/090685(WO,A1)
【文献】 特開2008−089936(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/107000(WO,A1)
【文献】 H.Kawakami, et al.,"Auto bias control technique for optical 16-QAM transmitter with asymmetric bias dithering ",Optical Communication (ECOC), 2011 37th European Conference and Exhibition on ,2011年 9月18日,p.1-3
【文献】 T. Goh, et al.,"Novel Flexible-Format Optical Modulator with Selectable Combinations of Carrier Numbers and Modulation Levels Based on Silica-PLC and LiNbO3 Hybrid Integration",Optical Fiber Communication Conference and Exposition (OFC/NFOEC), 2011 and the National Fiber Optic Engineers Conference ,2011年 3月 6日,p.1-3
【文献】 A. Chiba, et al.,"75-km SMF Transmission of Optical 16 QAM Signal Generated by a Monolithic Quad-Parallel Mach-Zehnder Optical Modulator ",Photonics Technology Letters, IEEE ,2011年 7月15日,Vol.23, No.14,p.977-979
【文献】 A. Chiba, et al.,"16-level optical quadrature amplitude modulation using monolithic quad-parallel Mach-Zehnder optical modulator and signal transmission over 75-km single-mode fiber ",Lasers and Electro-Optics (CLEO) and Quantum Electronics and Laser Science Conference (QELS), 2010 Conference on ,2010年 2月 4日,Vol.46, No.3,p.1-2
【文献】 T. Kawanishi,"Parallel Mach-Zehnder modulators for quadrature amplitude modulation",IEICE Electronics Express,2011年10月25日,Vol.8, No.20,p.1678-1688
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/00−1/125
H04B 10/00−10/548
JSTPlus/JST7580(JDreamIII)
Science Direct
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マッハツェンダー型光導波路と、該マッハツェンダー型光導波路を伝搬する光波を変調する変調電極とを有する光変調部を備え、該光変調部を同一基板上に並列状態で複数配置し、一つの入力導波路を分岐して各光変調部のマッハツェンダー型光導波路に接続すると共に、該マッハツェンダー型光導波路からの出力を合波して一つの出力導波路で出力するように全体の光導波路を形成した光変調器において、
各光変調部の変調電極には、同じ強度の変調信号が印加され、
少なくとも一部の光変調部は、当該光変調部の該変調信号で変調された光出力の振幅値が、他の光変調部で該変調信号により変調された光出力の振幅値が最大となる最大振幅値に対して、1/2(nは自然数)となるように、当該光変調部の変調電極を含む機械的構造が設定されており、前記光変調部の機械的構造は、変調電極の長さが、他の光変調部のものと比較し、{cos−1(1−21−n)}/π(nは自然数)となるように設定されているか、あるいは、光導波路を形成するリッジの深さ、変調電極を構成する信号電極の幅、信号電極と接地電極との間隔、変調電極と光導波路との位置関係、光導波路の幅、分極反転構造、基板の厚さ、あるいは基板の下の誘電率のいずれかを光変調部毎に調整しており、
さらに、それぞれの半波長電圧の比が[π/{cos−1(1−21−0)}]:[π/{cos−1(1−21−1)}]:・・・:[π/{cos−1(1−21−n)}](nは自然数)で、それぞれの光出力の振幅比が1/2:1/2:・・・:1/2となる光変調部であり、かつ、同じ半波長電圧を有する光変調部が2つずつ、2(n+1)個の光変調部を並列に配置した構造とし、同じ半波長電圧を有する光変調部からの光出力の位相差は±π/2、異なる半波長電圧を有する光変調部からの光出力の位相差はπ/2×m(mは整数)で合波するように構成した4n+1QAM光信号を発生させることを特徴とする光変調器。
【請求項2】
請求項1に記載の光変調器において、前記機械的構造が異なる光変調部の内、2つの光変調部に対しては、同じ周波数fのディザ信号を入力し、それぞれの駆動バイアス電圧を制御すると共に、当該2つの光変調部の半波長電圧の比が1:x(x≧1)であり、前記比の前者の光変調部は、当該光変調部への入力信号の振幅が半波長電圧の2倍となっており、当該光変調部からの光出力又は放射光に含まれる周波数2fの成分に基づき当該光変調部の駆動バイアス電圧を制御し、前記比の後者の光変調部は、当該光変調部からの出力光又は放射光に含まれる周波数fの成分に基づき当該光変調部の駆動バイアス電圧を制御することを特徴とする光変調器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光変調器に関し、特に2値(nは自然数)の直角位相振幅変調(Quadrature Amplitude Modulation,QAM)方式(偏波合成などを用いた複合方式含む)で動作可能な光変調器に関する。
【背景技術】
【0002】
光通信技術において、伝送する信号密度を高めるため、16QAM以上の多値変調方式の光変調器の開発が行われている。
【0003】
特許文献1又は2に示すように、四位相偏移変調(Quaternary Phase-Shift Keying,QPSK)構造をネスト型に配置した構成の変調器において、適切な光強度比かつ適切な位相調整を加えた二位相偏移変調(Binary Phase-Shift Keying,BPSK)信号を発生させ、それぞれを合波させることで、振幅偏移変調(Amplitude-Shift Keying,ASK)信号やQAM信号を発生させることができる。
【0004】
例えば、図10の構造において、マッハツェンダー型光導波路MZ1を含む光変調部とマッハツェンダー型光導波路MZ2を含む光変調部からの光出力振幅比が2:1で、位相差が0もしくはπの場合、4値のASK信号が発生できる。また、図11の構造において各MZ1とMZ2からの光出力振幅比が1:1で、位相差が±π/2の場合、QPSK信号が発生できる。
【0005】
具体的には、図1に示すような、QPSK構造の一方の導波路に対して、光強度調整部を設けることで、それぞれのQPSK信号の出力振幅比を2:1とする。また、それぞれのQPSK構造におけるそれぞれのマッハツェンダー型光導波路(MZ光導波路)からの出力光の位相差は±π/2とし、それぞれのQPSK構造からの出力光の位相差は0もしくはπとする。図1におけるX−Y座標で表示した点は、各マッハツェンダー型光導波路や光導波路の合波部からの出力光で得られる信号状態を模式的に示した図である。
【0006】
16QAM信号を発生させるためには、図1に示すように、MZ光導波路が少なくとも4つは必要であり、また、それらの出力を合波させる必要があるため、基本構造のみでも素子自体が大きくなる。
【0007】
また、各MZ光導波路からの光出力振幅比を一定にする必要があるため、光強度調整機構が必須となる。光強度調整機構としては、アッテネータ、強度変調用のMZ光導波路などの追加素子が用いられているが、どちらも全体の素子を大きくする一因となる。
【0008】
光強度調整機構のひとつとして、分岐光導波路部分における分岐比を非対称にする手段が考えられるが、製造バラつきなどの影響を受けやすい欠点がある。また、外部回路において入力RF信号(変調信号)の振幅比を調整することで光強度を調整する手段も考えられる。この場合には、RF信号制御のための調整点が増えることになる。
【0009】
他方、従来例のBPSK信号のバイアス調整などでは、特許文献3や図5に示すように、バイアス点が変調曲線のボトムであり、入力振幅を2Vπ(Vπは変調曲線の半波長電圧)とし、信号入力に対し、周波数fの低周波ディザ信号を重畳して入力することが行われている。バイアス調整に際しては、光出力に関して、周波数2f成分が最大になる点をバイアス点として設定している。また、検波は光出力の分岐光を用い、バンドパスフィルタなどで周波数ごとに分離し、それぞれを受光素子(PD)などの光検出素子で検波している。
【0010】
1つのMZ型光導波路で構成される光変調部が複数存在するため、各光変調部に印加するディザ信号の選択には、次の二つが考えられる。
(1)時分割でそれぞれの光変調部に同じ周波数のディザ信号を印加する。
(2)同時にそれぞれの光変調部に違う周波数のディザ信号を印加する。
【0011】
上記(1)では利用する周波数が少なくてすむため、検波帯域を狭く取ることが可能である。ただし、一つずつ光変調部のバイアス電圧を調整していくため、その間に他の光変調部のバイアス点がドリフトしてしまい、バイアスドリフトに対する耐性は弱くなる。
【0012】
上記(2)では同時に複数の光変調部を調整できるため、バイアスドリフトに対する耐性は強くなる。ただし、複数の周波数を検波する必要が生じる。QAM制御に関しては、ドリフトに対する対応が重要であると考えられるため、一般的には、時間ロスが少ない上記(2)の方法が好ましい。
【0013】
しかしながら、上記(2)の場合には、ディザ信号周波数の選択の問題が生じる。つまり、それぞれの光変調部にかけるディザ信号の周波数が異なるものを選択する際、それぞれの周波数は互いに2倍にならないように選択しなければならない。例えば、ある一つの光変調部で使用するディザ信号周波数をfとするならば、他の光変調部では2fもしくはf/2の周波数以外を選択する必要がある。このような周波数制限があるため、制御する光変調部の数が多いQAMではディザ信号の周波数選択が難しい。
【0014】
また、上述したディザ信号周波数選択の問題解決法の一つとして、図6又は図7のように、バイアス調整用の光検出素子(PD)を複数取り付ける手段が考えられる。図6は、MZ型光導波路を有する光変調部を2つ並列したBPSK機構毎に受光素子(PD)を配置している。図7は、1つのMZ型光導波路を有する光変調部毎に1つの受光素子(PD)を取り付けるという構成である。特に、図7のような構成であれば、複数の光変調部のバイアス制御に関して、同じ周波数のディザ信号を利用することも可能である。しかし、受光素子(PD)を取り付ける分のスペースが必要となり、また、それぞれの受光素子が点在して配置されることで、光検出素子の電流出力を取り回す電気配線が煩雑になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2009−94988号公報
【特許文献2】特開2009−244682号公報
【特許文献3】特許第3723358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明が解決しようとする課題は、上述したような問題を解決し、MZ型光導波路を有する光変調部を複数備え、2値(nは自然数)のQAM方式で動作可能な光変調器であっても、光強度比調整が容易に実現可能な光変調器を提供することである。また、各光変調部のバイアス制御において、光変調部に印加するディザ信号の周波数の種類を抑制可能な光変調器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、マッハツェンダー型光導波路と、該マッハツェンダー型光導波路を伝搬する光波を変調する変調電極とを有する光変調部を備え、該光変調部を同一基板上に並列状態で複数配置し、一つの入力導波路を分岐して各光変調部のマッハツェンダー型光導波路に接続すると共に、該マッハツェンダー型光導波路からの出力を合波して一つの出力導波路で出力するように全体の光導波路を形成した光変調器において、各光変調部の変調電極には、同じ強度の変調信号が印加され、少なくとも一部の光変調部は、当該光変調部の該変調信号で変調された光出力の振幅値が、他の光変調部で該変調信号により変調された光出力の振幅値が最大となる最大振幅値に対して、1/2(nは自然数)となるように、当該光変調部の変調電極を含む機械的構造が設定されていることを特徴とする。
【0018】
請求項に係る発明は、該光変調部の機械的構造は、変調電極の長さが、他の光変調部のものと比較し、{cos−1(1−21−n)}/π(nは自然数)となるように設定されているか、あるいは、光導波路を形成するリッジの深さ、変調電極を構成する信号電極の幅、信号電極と接地電極との間隔、変調電極と光導波路との位置関係、光導波路の幅、分極反転構造、基板の厚さ、あるいは基板の下の誘電率のいずれかを光変調部毎に調整していることを特徴とする。
【0024】
さらに、請求項に係る発明は、それぞれの半波長電圧の比が[π/{cos−1(1−21−0)}]:[π/{cos−1(1−21−1)}]:・・・:[π/{cos−1(1−21−n)}](nは自然数)で、それぞれの光出力の振幅比が1/2:1/2:・・・:1/2となる光変調部であり、かつ、同じ半波長電圧を有する光変調部が2つずつ、2(n+1)個の光変調部を並列に配置した構造とし、同じ半波長電圧を有する光変調部からの光出力の位相差は±π/2、異なる半波長電圧を有する光変調部からの光出力の位相差はπ/2×m(mは整数)で合波するように構成した4n+1QAM光信号を発生させることを特徴とする。
【0025】
請求項に係る発明は、請求項1に記載の光変調器において、前記機械的構造が異なる光変調部の内、2つの光変調部に対しては、同じ周波数fのディザ信号を入力し、それぞれの駆動バイアス電圧を制御すると共に、当該2つの光変調部の半波長電圧の比が1:x(x≧1)であり、前記比の前者の光変調部は、当該光変調部への入力信号の振幅が半波長電圧の2倍となっており、当該光変調部からの光出力又は放射光に含まれる周波数2fの成分に基づき当該光変調部の駆動バイアス電圧を制御し、前記比の後者の光変調部は、当該光変調部からの出力光又は放射光に含まれる周波数fの成分に基づき当該光変調部の駆動バイアス電圧を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
請求項1に係る発明により、マッハツェンダー型光導波路と、該マッハツェンダー型光導波路を伝搬する光波を変調する変調電極とを有する光変調部を備え、該光変調部を同一基板上に並列状態で複数配置し、一つの入力導波路を分岐して各光変調部のマッハツェンダー型光導波路に接続すると共に、該マッハツェンダー型光導波路からの出力を合波して一つの出力導波路で出力するように全体の光導波路を形成した光変調器において、各光変調部の変調電極には、同じ強度の変調信号が印加され、少なくとも一部の光変調部は、当該光変調部の該変調信号で変調された光出力の振幅値が、他の光変調部で該変調信号により変調された光出力の振幅値が最大となる最大振幅値に対して、1/2(nは自然数)となるように、当該光変調部の変調電極を含む機械的構造が設定されているため、光変調器内の光強度比調整を容易に行うことが可能となる。特に、従来のような、アッテネータのような光強度調整機構や、分岐光導波路部分における分岐比を調整すること、あるいは、外部回路において変調信号の振幅比を調整することなどが不要となる。このため、新たな構成部材の追加が無いため素子の小型化や集積化が実現でき、製造バラつきの影響を受け難く、安定した歩留まりが期待できる。また、光変調器に入力するRF信号振幅は一定でよいため、入力信号に関する調整点が不要となる。
【0027】
請求項に係る発明により、光変調部の機械的構造は、変調電極の長さが、他の光変調部のものと比較し、{cos−1(1−21−n)}/π(nは自然数)となるように設定されている場合には、製造時の変調電極の形状を調整するだけで容易に光強度比の調整を行うことが可能となる。
【0028】
請求項に係る発明により、光変調部の機械的構造は、光導波路を形成するリッジの深さ、変調電極を構成する信号電極の幅、信号電極と接地電極との間隔、変調電極と光導波路との位置関係、光導波路の幅、分極反転構造、基板の厚さ、あるいは基板の下の誘電率のいずれかを光変調部毎に調整している場合には、光変調器を製造する際の光導波路や変調電極の形状及び配置を調整するだけで容易に強度比の調整を行うことが可能となる。
【0033】
さらに、請求項に係る発明により、それぞれの半波長電圧の比が[π/{cos−1(1−21−0)}]:[π/{cos−1(1−21−1)}]:・・・:[π/{cos−1(1−21−n)}](nは自然数)で、それぞれの光出力の振幅比が1/2:1/2:・・・:1/2となる光変調部であり、かつ、同じ半波長電圧を有する光変調部が2つずつ、2(n+1)個の光変調部を並列に配置した構造とし、同じ半波長電圧を有する光変調部からの光出力の位相差は±π/2、異なる半波長電圧を有する光変調部からの光出力の位相差はπ/2×m(mは整数)で合波するように構成した4n+1QAM光信号を発生させるため、光変調器内の光強度比調整を容易に行うことが可能な光変調器、特に4n+1QAM変調器を提供することができる。
【0034】
請求項に係る発明により、機械的構造が異なる光変調部の内、2つの光変調部に対しては、同じ周波数fのディザ信号を入力し、それぞれの駆動バイアス電圧を制御すると共に、当該2つの光変調部の半波長電圧の比が1:x(x≧1)であり、前記比の前者の光変調部は、当該光変調部への入力信号の振幅が半波長電圧の2倍となっており、当該光変調部からの光出力又は放射光に含まれる周波数2fの成分に基づき当該光変調部の駆動バイアス電圧を制御し、前記比の後者の光変調部は、当該光変調部からの出力光又は放射光に含まれる周波数fの成分に基づき当該光変調部の駆動バイアス電圧を制御するため、光変調部の数より少ない数の周波数fの種類で、全ての光変調部のバイアス制御を同時に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】従来の16QAM用の光変調器の概略を示す図である。
図2】本発明の光変調器の概略を示す図である。特に、2つのQPSK構造を用いた例を説明する図である。
図3】本発明の光変調器の概略を示す図である。特に、2つのASK構造を用いた例を説明する図である。
図4】本発明の光変調器を示す図であり、追加素子を配置した例を説明する図である。
図5】光変調器のバイアス制御に係る従来例を説明する図である。
図6】各QPSK構造からの出力に対応する受光素子を配置する例を説明する図である。
図7】全てのMZ型光導波路からの出力に対応する受光素子を配置する例を説明する図である。
図8】本発明の光変調器において一つの受光素子を配置した例を説明する図である。
図9】本発明の光変調器におけるバイアス制御方法を説明する図である。
図10】4値のASK信号を発生させる光変調部を説明する図である。
図11】QPSK信号を発生させる光変調部を説明する図である。
図12】他の16QAM光信号を発生させる光変調器を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の光変調器について、詳細に説明する。
本発明の光変調器は、図2に示すように、マッハツェンダー型光導波路(MZ1〜MZ4)と、該マッハツェンダー型光導波路を伝搬する光波を変調する変調電極(E1〜E4)とを有する光変調部を備え、該光変調部を同一基板上に並列状態で複数配置し、一つの入力導波路を分岐して各光変調部のマッハツェンダー型光導波路に接続すると共に、該マッハツェンダー型光導波路からの出力を合波して一つの出力導波路で出力するように全体の光導波路を形成した光変調器において、各光変調部の変調電極には、同じ強度の変調信号が印加され、少なくとも一部の光変調部は、当該光変調部の該変調信号で変調された光出力の振幅値が、他の光変調部で該変調信号により変調された光出力の振幅値が最大となる最大振幅値に対して、1/2(nは自然数)となるように、当該光変調部の変調電極を含む機械的構造が設定されていることを特徴とする。
【0037】
本発明の光変調器においては、「光変調部」とは、1つのマッハツェンダー型光導波路(例えば、MZ1〜MZ4のいずれか一つ)と、該マッハツェンダー型光導波路を伝搬する光波を変調する変調電極(E1〜E4のいずれか一つ)とが組み合わさって変調機能を実現する最小ユニットを意味していている。図2においては、変調電極の信号電極の作用部(電極が形成する電界が光導波路を伝搬する光波に変調作用を及ぼす電極部分のこと)の長さを模式的に示しているだけであるが、実際は、変調電極は信号電極と接地電極から構成され、さらに作用部に変調信号を導入又は導出する信号線も存在する。
【0038】
光導波路や変調電極が形成される基板は、強誘電体基板であり、例えば、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、PLZT(ジルコン酸チタン酸鉛ランタン)、及び石英系の材料及びこれらの組み合わせが利用可能である。特に、電気光学効果の高いニオブ酸リチウム(LN)やタンタル酸リチウム(LT)結晶が好適に利用される。
【0039】
光導波路は、基板にリッジを形成する方法や基板の一部の屈折率を調整する方法、又は両者を組み合わせた方法で形成することが可能である。リッジ型導波路では、光導波路となる基板部分を残すように、その他の部分を機械的に切削したり、化学的にエッチングを施すことで除去する。また、光導波路の両側に溝を形成することも可能である。屈折率を調整する方法では、Tiなどの熱拡散法や、プロトン交換法などを利用することで、光導波路に対応する基板表面の一部の屈折率を、基板自体の屈折率より高くなるよう構成する。
【0040】
変調電極は、信号電極(E1〜E4,一部のみ表示)と接地電極(不図示)などで構成されている。変調電極は、Ti・Auの電極パターンの形成及び金メッキ方法などにより形成することが可能である。また、各電極は、必要に応じて、基板との間にSiO膜などのバッファ層を介して配置されている。バッファ層には、光導波路を伝搬する光波が、変調電極により吸収又は散乱されることを防止する効果を有している。また、バッファ層の構成としては、必要に応じ、薄板の焦電効果を緩和するため、Si膜などを組み込むことも可能である。
【0041】
本発明の光変調器の特徴は、MZ型光導波路と、該MZ型光導波路を伝搬する光波を変調する変調電極とを有する光変調部から出力される出力光の光強度を、次の方法で調整していることである。
(1)各光変調部の変調電極には、同じ強度の変調信号が印加されていること
(2)当該光変調部の変調電極を含む機械的構造を調整すること
【0042】
しかも、光強度を、当該光変調部の変調信号で変調された光出力の振幅値が、他の光変調部で変調信号により変調された光出力の振幅値が最大となる最大振幅値に対して、1/2(nは自然数)となるように構成することで、16QAM信号など、2値QAM(nは自然数。)など多値変調方式の光変調器を提供することが可能である。
【0043】
光変調部の機械的構造の調整方法の一つとしては、変調電極の長さ(変調電極又は信号電極の作用部の長さ)が、他の光変調部のものと比較し、{cos−1(1−21−n)}/π(nは自然数)となるように設定することである。つまり、製造時の変調電極の形状(長さ)を調整するだけで容易に光強度比の調整を行うことが可能となる。
【0044】
ここで、光強度調整を行う際の光振幅とVπの関係について説明する。
光変調部(MZ型光導波路)から出力される光波形P(t)は以下の式で表現される。ここで、VppはRF入力信号振幅、Pは最大光振幅、ωは入力信号の角周波数である。
【0045】
【数1】
【0046】
上記式は、バイアス点をnull点(ゼロ点,変調曲線のボトム)に合わせた際の光波形を示している。このバイアス点で動作させるとき、Vppが2Vπより低ければ、BPSK信号を得ることができる。この信号の光振幅Pは以下のようになる。
【0047】
【数2】
【0048】
上記式が光振幅とVπの関係であり、Vπをパラメータとして光振幅を設定可能であることが分かる。特に、Vπ=0.5Vppの時の光振幅を1とするとき、0.5の光振幅を得たい場合はVπ=Vpp、0.25の光振幅を得たい場合はVπ=1.5Vppと設定すればよい。つまり、電極長とVπの関係は反比例の関係となっているため、上記構成において光振幅比を2:1と設定したい箇所において、電極長の比を2:1とすればよい。
【0049】
光変調部の機械的構造の他の調整方法としては、光導波路を形成するリッジの深さ、変調電極を構成する信号電極の幅や信号電極と接地電極との間隔、あるいは変調電極と光導波路との位置関係のいずれかを光変調部毎に調整することである。このような調整方法によっても、光変調器を製造する際の光導波路や変調電極の形状及び配置を調整するだけで容易に強度比の調整を行うことが可能となる。
【0050】
光変調部から出力される光強度を調整するには、各MZ型光導波路におけるVπ(屈折率変化量)を調整すれば良い。変調電極における作用部の長さが各光変調部で同じ場合には、作用部における光導波路に掛かる電界効率を調整することで、光変調部毎に光強度を調整することが可能となる。
【0051】
光導波路に掛かる電界効率を変化させる要素としては、光導波路の片側又は両側にリッジを形成する場合には、そのリッジの深さを変化させることで、光導波路に掛かる電界強度を変化させることができる。また、変調電極を構成する信号電極(Hot電極)の幅や、信号電極と接地電極との間隔(Gap)、あるいは、変調電極と光導波路の位置関係を調整(両者を離す又は近接させる等の調整)することでも、光導波路に掛かる電界強度を変化させることは可能である。さらに、光導波路の幅を調整することにより、光と電界強度の重なり方を変化させることが可能である。
【0052】
また、ニオブ酸リチウムのZ−cut型の基板を用いた場合には、MZ型光導波路の一方の分岐導波路の一部に、分極反転構造を導入することで、Vπを調整することも可能である。さらに、MZ型光導波路部分の基板(例えば、ニオブ酸リチウムなどの基板)を薄くした場合(基板全体又は、光導波路付近のみ薄くした場合)、その基板の厚さや、基板の下の状態(加工したままの空気層、基板側から誘電体膜を製膜、加工した後に充填した接着剤)により誘電率が異なり、その結果、同じ電界強度に対しても、Vπが異なる結果となる。
【0053】
このように、光変調部の機械的構成を調整することで、光変調器内の光強度比調整を容易に行うことが可能となる。特に、従来のような、アッテネータのような光強度調整機構や、分岐光導波路部分における分岐比を調整すること、あるいは、外部回路において変調信号の振幅比を調整することなどが不要となる。このため、新たな構成部材の追加が無い又は殆ど無いため素子の小型化や集積化が実現でき、製造バラつきの影響を受け難く、安定した歩留まりが期待できる。また、光変調器に入力するRF信号振幅は一定でよいため、入力信号に関する調整点が不要となる。
【0054】
以下では、本発明の光変調器について16QAMを中心に説明する。
図2は、2つのMZ型光導波路(MZ1とMZ2,MZ3とMZ4)を入れ子状に配置し、各マッハツェンダー型光導波路からの光出力を位相差±π/2を付与して合波するよう構成したQPSK構造を、さらに2つ並べた構造の光変調器である。MZ型光導波路を含む光変調部におけるVπを適切に設定することで、各光変調部に対して同一振幅のRF信号を入力した場合でも、それぞれのVπに応じた光振幅のBPSK信号光出力を得られる。その際、バイアス点はnull点(ゼロ点)に設定し、RF信号入力の最大振幅は最大Vπの2倍までとする。
【0055】
4つの光変調部(MZ1〜MZ4のいずれかを含む光変調部)を並列に配置しネスト型QAM構造とし、2つのマッハツェンダー型光導波路(MZ1とMZ2,MZ3とMZ4)を入れ子状に配置し、各マッハツェンダー型光導波路からの光出力を位相差±π/2を付与して合波するよう構成したQPSK構造を2つ並列し、第1QPSK構造(MZ1とMZ2を含む構造)と第2QPSK構造(MZ3とMZ4を含む構造)における半波長電圧の比は1:2としている。その結果、第1QPSK構造と第2QPSK構造における光出力の振幅比は2:1となり、2つのQPSK構造からの光出力を位相差0又はπで合波し、16QAM光信号を発生させることが可能となる。
【0056】
この半波長電圧(Vπ)の比を、1:2に設定するため、図2では、第1QPSK構造における各MZ型光導波路(MZ1とMZ2)に対応して設ける変調電極(信号電極,E1とE2)の長さ(作用部の長さ)を2L、第2QPSK構造における各MZ型光導波路(MZ3とMZ4)に対応して設ける変調電極(信号電極,E3とE4)の長さ(作用部の長さ)をLと設定している。このように、MZ1とMZ2に係る電極長と、MZ3とMZ4に係る電極長の比が2:1という構成をとっている。そして、それぞれの電極に同振幅のRF信号が入力されると、第1QPSK構造の光出力の振幅は、第2QPSK構造の2倍となり、新たな光強度調整部なしに光振幅の非対称化が可能になり、16QAM信号が生成できる。
【0057】
図3は、4つの光変調部(MZ1〜MZ4のいずれかを含む光変調部)を並列に配置したネスト型QAM構造とし、2つのマッハツェンダー型光導波路(MZ1とMZ2,MZ3とMZ4)を入れ子状に配置し、2つのマッハツェンダー型光導波路(MZ1とMZ2,あるいはMZ3とMZ4)からの光出力の振幅比が2:1であり、2つのマッハツェンダー型光導波路からの光出力を位相差0又はπで合波するよう構成したASK構造(MZ1とMZ2を含む構造、又はMZ3とMZ4を含む構造)を2つ並列し、2つのASK構造からの光出力を位相差±π/2で合波し、16QAM光信号を発生させている。
【0058】
図3の各ASK構造を構成する2つの光変調部は、光出力の振幅比を2:1とするため、MZ1に係る電極長とMZ2に係る電極長との比(MZ3に係る電極長とMZ4に係る電極長との比)が、2:1となるよう構成されている。
【0059】
図12は、他の16QAM光信号を発生させる光変調器の例を示す。4つの光変調部(MZ1〜MZ4のいずれかを含む光変調部)を並列に配置しネスト型QAM構造とし、半波長電圧の比が1:2となる2つのマッハツェンダー型光導波路(MZ1とMZ2,MZ3とMZ4)を入れ子状に配置し、2つのマッハツェンダー型光導波路(MZ1とMZ2,あるいはMZ3とMZ4)からの光出力の振幅比が2:1であり、2つのマッハツェンダー型光導波路からの光出力を位相差±π/2で合波するよう構成した構造(MZ1とMZ2を含む構造、又はMZ3とMZ4を含む構造)を2つ並列し、2つの構造(MZ1とMZ2を含む構造、又はMZ3とMZ4を含む構造)からの光出力を位相差±π/2で合波し、16QAM光信号を発生させることを特徴とする。
【0060】
図12の各構造(MZ1とMZ2を含む構造、又はMZ3とMZ4を含む構造)を構成する2つの光変調部は、光出力の振幅比を2:1とするため、MZ1に係る電極長とMZ2に係る電極長との比(MZ3に係る電極長とMZ4に係る電極長との比)が、2:1となるよう構成されている。
【0061】
本発明の光変調器では、例えば、上述したように電極長が非対称になる分だけ、並列したMZ型光導波路毎に余長(図4に示すMZ3とMZ4との左側の空間)が発生する。その場所を利用することで、素子長を大きくすること無く、モニタ受光素子(PD)やバイアス調整電極を追加素子として追加することも可能である。
【0062】
さらに、一つのMZ型光導波路に対して複数の信号電極を配置し、一つまたは複数の信号電極に信号入力することで、MZ型光導波路に作用する実効的な電極長を選択できるように構成し、Vπを可変とすることができる。この駆動方式を用いれば、QAM方式だけではなく、多変調フォーマットへの対応も可能となる。
【0063】
以上の説明では16QAMについて説明したが、例えば、BPSK信号を生成する光変調部を2(n+1)個を並列に配置した場合でも、次の条件を満足するように各光変調部の機械的構造を調整することで、4n+1QAM変調器を提供することができる。
【0064】
光変調部の各々の半波長電圧の比が[π/{cos−1(1−21−0)}]:[π/{cos−1(1−21−1)}]:・・・:[π/{cos−1(1−21−n)}](nは自然数)で、それぞれの光出力の振幅比が1/2:1/2:・・・:1/2となる光変調部に、各光変調部の機械的構造を調整して設定する。2(n+1)個の光変調部を並列に配置した構造とし、同じ半波長電圧を有する光変調部からの光出力の位相差は±π/2、異なる半波長電圧を有する光変調部からの光出力の位相差はπ/2×m(mは整数)で合波するように構成することで、4n+1QAM光信号を発生させることが可能となる。
【0065】
次に、本発明の光変調器に使用されるバイアス制御について説明する。
図8は、図2に示す光変調器に受光素子(PD)を設置した図である。図8の光変調器において、各光変調部の機械的構造は、MZ1又はMZ2の変調電極E1又はE2の長さが、MZ3又はMZ4の変調電極E3又はE4の長さの2倍となるように設定されている。また、受光素子(PD)は、光変調器から出力される出力光の一部、または最終段の合波部から放射される放射光を受光するよう構成されている。
【0066】
バイアス制御をする際には、機械的構造が異なる光変調部の内、2つの光変調部(例えば、MZ1とMZ3、又はMZ1とMZ4など)に対して、図9に示すように、同じ周波数fのディザ信号を入力し、一方の光変調部(Vπ=Vpp/2,図8のMZ1又はMZ2に係る光変調部)は、当該光変調部からの出力光又は放射光に含まれる周波数2fの成分に基づき当該光変調部の駆動バイアス電圧を制御し、他方の光変調部(Vπ=Vpp,図8のMZ3又はMZ4に係る光変調部)は、当該光変調部からの出力光又は放射光に含まれる周波数fの成分に基づき当該光変調部の駆動バイアス電圧を制御するよう構成している。バイアス点が正確な場合、前者光変調部からの出力光又は放射光に含まれる周波数2fの成分が最大となり、後者光変調部からの出力光又は放射光に含まれる周波数fの成分が最大となる。
【0067】
このように機械的構造が異なる2つの光変調部に同時にディザ信号を印加した場合であっても、図8の受光素子PDで検出される光信号から、周波数fと2fの成分を分離して検出することにより、2つの光変調部のバイアスを同時に制御することが可能となる。その結果、光変調部より少ない周波数fの種類で全ての光変調部のバイアス制御を同時に行うことが可能となる。当然、時分割して複数の光変調部を同じ周波数fのディザ信号を用いることも可能であり、このような技術も利用することで、光変調部の数の半分以下の周波数fの種類で、全ての光変調部のバイアス制御を行うことができる。
【0068】
なお、図9では16QAMに関して説明しているが、その他2値(nは自然数)のQAMの場合においても上記バイアス制御は適用できる。
【0069】
入力振幅の変動によっても、光出力の周波数fの成分が変動する。この場合、fの成分を利用することにより、入力振幅およびバイアス点の両方を制御することも可能である。
【0070】
また、光変調器において、機械的構造が異なる光変調部の内、2つの光変調部に対しては、同じ周波数fのディザ信号を入力し、それぞれの駆動バイアス電圧を制御すると共に、当該2つの光変調部の半波長電圧の比が1:x(x≧1)であり、前記比の前者の光変調部は、当該光変調部への入力信号の振幅が半波長電圧の2倍となっており、当該光変調部からの光出力又は放射光に含まれる周波数2fの成分に基づき当該光変調部の駆動バイアス電圧を制御し、前記比の後者の光変調部は、当該光変調部からの出力光又は放射光に含まれる周波数fの成分に基づき当該光変調部の駆動バイアス電圧を制御することで、光変調部の数より少ない周波数fの種類で全ての光変調部のバイアス制御を同時に行うことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0071】
以上説明したように、本発明によれば、MZ型光導波路を有する光変調部を複数備え、2値(nは自然数)のQAM方式で動作可能な光変調器であっても、光強度比調整が容易に実現可能な光変調器を提供することができる。また、各光変調部のバイアス制御において、光変調部に印加するディザ信号の周波数の種類を抑制可能な光変調器を提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0072】
MZ1〜MZ4 マッハツェンダー型光導波路
E1〜E4 変調電極(信号電極)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12