【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成24年度経済産業省「未来開拓研究プロジェクト/超低消費電力型光エレクトロニクス実装システム技術開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願)
【文献】
宮村悟史、岡部豊、小野英輝、亀井明夫、徳島正敏、堀川剛、佐々木浩紀,Si細線導波路に対応した偏波無依存型スポットサイズ変換器,2014年第75回応用物理学会秋季学術講演会「講演予稿集」,日本,公益社団法人応用物理学会,2014年 9月 1日,19a-A18-2
【文献】
高橋博之、羽鳥伸明、清水隆徳、石坂政茂、岡野誠、堀川剛,SiOx薄膜スラブを用いたモード制御によるSiテーパ−SSCの構造トレランスの拡大,2013年第74回応用物理学会秋季学術講演会「講演予稿集」,日本,公益社団法人応用物理学会,2013年 8月31日,20a-A8-8
【文献】
山内潤治、山之上雅弘、中野久松,Si細線導波路を用いた短軸長偏波変換器,2008年電子情報通信学会総合大会講演論文集,日本,一般社団法人電子情報通信学会,2008年 3月 5日,エレクトロニクス1,pp. 211
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第3工程において、前記光入出力部の前記前駆体に、前記(111)面及びその等価面の内、互いに非平行な2面を前記エッチングストップ面として露出させることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の光素子の製造方法。
前記クラッドが、前記コアの上側に存在する上クラッドと、前記コアの下側に存在し、前記上クラッドとは異なる物質からなる下クラッドとを備え、上及び下クラッドは、それぞれ、SiO2、SiOX(Xは0<X<2の実数)、SiON、及び光学樹脂からなる群より選択されることを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の光素子の製造方法。
コアと該コアの周囲に設けられたクラッドとを備え、該クラッドが前記コアの屈折率の71.4%未満の屈折率を有する物質から構成され、前記コアの構成元素がダイヤモンド構造である光導波路を、基板の主面側に有し、
該光導波路は、光が入出力される光入出力部を備え、
該光入出力部は、出力端面に向けて厚さが階段状に減少し、幅がテーパ状に減少し、
階段状に形成された前記入出力部の段差部分の境界にあたる側面に、(111)面又はその等価面が露出する前記コアを備える
ことを特徴とする光素子。
コアと該コアの周囲に設けられたクラッドとを備え、該クラッドが前記コアの屈折率の71.4%未満の屈折率を有する物質から構成され、前記コアの構成元素がダイヤモンド構造である光導波路を、基板の主面側に有し、
該光導波路は、伝搬する光を偏波変換する偏波変換部を備え、
該偏波変換部の光伝搬方向に垂直な横断面が、(111)面を2個の等辺とする二等辺三角形、及び(111)面を2個の脚とする等脚台形の何れか一方又は両方である、
偏波変換器として機能することを特徴とする光素子。
表面が(111)面でも、その等価面でもなく、構成元素がダイヤモンド構造をとる単結晶薄膜をパターニングすることで形成されるコアと、該コアの屈折率の71.4%未満の屈折率を有する物質で前記コアの周囲を被覆することで形成されるクラッドを備えた光導波路を基板の主面側に有し、
前記光導波路は、伝搬する光を偏波変換する偏波変換部を備え、
該偏波変換部は、該偏波変換部の前駆体をアルカリ溶液でウエットエッチングすることにより、エッチングストップ面として露出する(111)面及びその等価面を合計2面以上有し、該偏波変換部の光伝搬方向に垂直な横断面が、(111)面を2個の等辺とする二等辺三角形、及び(111)面を2個の脚とする等脚台形の何れか一方又は両方である、
偏波変換器として機能することを特徴とする光素子。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。なお、各図では、各構成要素の形状、大きさ及び配置関係を、この発明が理解できる程度に概略的に示している。また、以下、この発明の好適な構成例について説明するが、各構成要素の材質及び数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は、以下の実施形態に何ら限定されない。また、各図において、共通する構成要素には同符号を付し、重複する説明を省略することもある。また、他の図面との対応関係が明らかな構成要素の符号を省略することもある。
【0027】
(結晶面の表現法)
発明の実施形態の説明に先立ち、まず始めに、結晶面の表し方について説明する。結晶面は、定法に従い、(1−11)のように、ミラー指数を小括弧“( )”内に記載して表す。ここで、“−1”は、ミラー指数において、“1”にオーバーバー“ ̄”を付したものに相当する。
【0028】
{111}のように、面方位を中括弧“{ }”で表す場合は、(111)面の等価面の総称である。つまり、{111}面とは、(111)、(11−1)、(1−11)、(−111)、(−11−1)、(−1−11)、(1−1−1)及び(−1−1−1)の8個の面を総称する。
【0029】
また、結晶面の法線を表す場合には、大括弧“[ ]”を用いる。例えば、(110)面の法線は、[110]と表す。
【0030】
(製造方法の概要)
次に光素子の製造方法の概要を説明する。
【0031】
Si光導波路の材料である単結晶Siは、アルカリ溶液によるウエットエッチングの際に、面方位によりエッチング速度が異なることが知られている。詳細には、イソプロピルアルコール(以下、「IPA」とも称する)を添加したKOH水溶液によるエッチングでは、面方位により、エッチング速度に以下の式(1)のような大小関係が成り立つ。つまり、アルカリ溶液によるウエットエッチングは、面方位によるエッチング異方性を有する。
【0032】
v{100}> v{110}>> v{111}・・・(1)
ここで、v{100}, v{110}及び v{111}は、{100}面、{110}面、及び{111}面の、それぞれのエッチング速度を示す。なお、以降「アルカリ溶液によるウエットエッチング」を単に、「ウエットエッチング」とも称する。
【0033】
このように、エッチング速度が異なる理由は、主に、Siの結晶構造にあると考えられている。ダイヤモンド構造の結晶構造をとるSiは、結晶面により、表面に露出するSi原子と、結晶内部のSi原子との結合数が異なっている。
【0034】
具体的には、{100}面の表面のSi原子は、結晶内部のSi原子と2本の結合手で結合している。一方、{111}面では、表面のSi原子は、内部のSi原子と3本の結合手で結合しており、{100}面に比べて、表面Si原子がより安定化されている。このような結晶面表面のSi原子と、結晶内部のSi原子との結合手の数の違いが式(1)のようなエッチング速度差を生む一因となっている。
【0035】
例えば、アルカリ溶液として、23.4%のKOHと、13.3%のIPAと、63.3%の水を重量比で含む液温80℃の水溶液を用いた場合、(100)面及び(111)面のエッチング速度は、それぞれ、約0.6μm/分及び約0.006μm/分である。このように、{111}面のエッチング速度は、{100}面の1/100以下であるので、{111}面が露出すると、実質的にその面のエッチングは停止する。つまり、{111}面はエッチングストップ面として機能する。
【0036】
よって、光素子の機能を担う主要構造部に{111}面を用いれば、ウエットエッチングにより、所望の機能を発揮する光素子を優れた寸法精度で、再現性良く得ることができる。
【0037】
(第1スポットサイズ変換器の製造方法)
続いて、
図1及び
図2を参照して、本発明の光素子の一例である第1スポットサイズ変換器の製造方法を説明する。
図1(A)〜(C)及び
図2(A)〜(C)は、第1スポットサイズ変換器100の製造工程を抜き出して順番に示す工程斜視図である。なお、
図2(C)では、スポットサイズ変換器を構成するコアは、クラッドの内部に存在するので、直接目視できないが、構造を強調するために実線で示している。
【0038】
図1(A)に示すように、まず、構成元素がダイヤモンド構造をなし、薄膜表面が(111)面でも、その等価面でもない一様な厚みTの単結晶薄膜11を主面8a側に備える基板8を準備する。この例では、SOI基板13のSOI層を単結晶薄膜11として用いる。この例では、単結晶Siの表面11aが(100)面であるSOI基板13を用いる。また、基板8と単結晶薄膜11との間に存在するBOX(Buried−OXide)層は、下クラッド10として機能する。
【0039】
続いて、
図1(B)に示す第1工程で、単結晶薄膜11をパターニングして、光入出力部の前駆体30を備える前駆構造体51を一様な厚みTで形成する。
【0040】
具体的には、例えば、Si電子デバイスの加工で用いられるフォトリソグラフィにより、単結晶薄膜11の不要部を除去する。これにより、下クラッド10上に、コア本体24と、光入出力部の前駆体30とを一体に形成する。
【0041】
前駆体30は、等脚台形状の上面30aを備え、厚みがTの直四角柱状にパターニングされる。この等脚台形は、コア本体24側の幅Wの下底から、先端部の端面30d側の幅W2の上底まで幅が線形に変化する平面形状を持つ。ここで、W>W2である。
【0042】
続いて、
図1(C)に示す第2工程で、前駆構造体51の、光入出力部の前駆体30を露出させ、それ以外の部分を被覆するエッチングマスク32を形成した構造体33を作成する。
【0043】
具体的には、コア本体24をフォトレジスト等のエッチングマスク32で被覆する。エッチングマスク32は、コア本体24のウエットエッチングを防止する。エッチングマスク32は、Si電子デバイスの加工での定法に従いパターニングされる。
【0044】
続いて、
図2(A)に示す第3工程で、エッチングマスク32が形成された構造体33をアルカリ溶液35に浸漬する。これにより、光入出力部の前駆体30を、(111)面及びその等価面をエッチングストップ面としてウエットエッチングする。
【0045】
上述のように、ウエットエッチングではエッチング速度が速い面からエッチングが進行し、相対的にエッチング速度が遅い面が露出し、最終的には{111}面の露出により実質的にエッチングが停止する。
【0046】
アルカリ溶液35としては、この例では、IPAを添加したKOH水溶液を用いる。この場合、上述の式(1)に従い、まず始めに{100}面がエッチングされ、相対的にエッチング速度が遅い{110}面及び{111}面が露出する。つまり、前駆体30では、{100}面に対応する4つの面30a,30b,30c及び30dが最初にエッチングされる。
【0047】
その結果、コア本体24と前駆体30との接続部に{110}面からなる露出面26a’,26b’及び26c’が現れ、{100}面のエッチングと共に、徐々に面積が広がっていく。そして、これらの露出面26a’,26b’及び26c’は、ウエットエッチング終了時には、
図2(B)に示される、接続面26a,26b及び26cとなる。
【0048】
同様に、下クラッド10の上面10aと前駆体30との接続部に、エッチングストップ面としての{111}面からなる露出面28b’,28c’及び28e’が現われ、エッチングと共に、徐々に面積が広がっていく。これらの露出面28b’,28c’及び28e’は、ウエットエッチング終了時には、
図2(B)に示される、斜面28b,28c及び28eとなる。
【0049】
図2(B)に、ウエットエッチング終了後の構造体37を示す。
図2(B)を参照すると、構造体37において、コア16に、先端部を除く光入出力部22の全ての斜面が形成されている。
【0050】
すなわち、構造体37では、平面形状が等脚台形状である光入出力部22の中心線を挟んで、対称的に2つの(111)面である斜面28b及び28cが露出している。これらの斜面28b及び28cは非平行であり、光入出力部22の中心線を稜線として互いに交わっている。また、光入出力部22の先端にも(111)面である斜面28eが露出している。
【0051】
また、コア本体24と前駆体30との接続部においても、3つの{110}面からなる接続面26a、26b及び26cが露出している。
【0052】
この例では、ウエットエッチングに用いるアルカリ溶液として、IPAを添加したKOH水溶液を用いた。しかし、アルカリ溶液は、これに限定されず、例えば、NaOH水溶液、CsOH水溶液、テトラメチルアンモニアハイドレート((CH
3)
4NOH)水溶液、エチレンジアミン(C
2H
8N
2)水溶液、エチレンジアミンピロカテコール水溶液、水和ヒドラジン(N
2H
4・H
2O)水溶液、及び水酸化アンモニウム(NH
4OH)水溶液等を目的に応じて単独で、又は混合して用いても良い。また、IPA等の添加物を加えても良い。
【0053】
続いて、
図2(C)に示す第4工程で、構造体37から、アッシング等の定法に従ってエッチングマスク32を除去する。次いで、第5工程で、エッチングマスク32が除去された構造体を被覆して、上クラッド12であるSiO
2を形成する。上クラッド12は、この例ではCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、定法に従い形成する。なお、上クラッド12であるSiO
2は、CVD法に限定されず、真空蒸着や、スパッタ法や、火炎堆積法により形成しても良い。
【0054】
最後に、
図3に示すように、光入出力部22の先端に露出した(111)面である斜面28eを光伝搬方向([1−10]で示す矢印)に対して垂直に切断し、幅がW1(
図5参照)の先端部28dを形成する。これにより、第1スポットサイズ変換器100が得られる。この切断には、例えば、ダイシングやRIE(Reactive Ion Etching)法を用いることができる。
【0055】
なお、(111)面である斜面28eを垂直に切断するのは、第1スポットサイズ変換器100が光結合すべき外部の光素子との位置合わせを容易にするためである。より詳細には、光入出力部22の先端が(111)面28e(
図2(C))のままだと、光入出力部22を伝搬した光は、斜面28eから[111]方向、つまり、主面8aに対して35.3°で斜め上方に出射される。この場合、光の結合効率を最大にするためには、光結合すべき光ファイバ等を、正確な角度で斜めに配置しなければならない。一方、斜面28eを垂直に切断すれば、光は、光入出力部22の先端部28dから主面8aに平行に出射するので、光ファイバ等を主面8aに平行に配置するだけで、光の結合効率を最大にすることができる。
【0056】
(第1スポットサイズ変換器の構造と動作)
続いて、
図3〜
図7を参照して、第1スポットサイズ変換器について説明する。
図3は、第1スポットサイズ変換器100の概略的な構造を示す斜視図である。
図4(A)は、
図3の側面図であり、
図4(B)は、(A)を微小幅Aで切断した端面図である。
図5は、
図3の平面図である。
図6及び
図7は、スポットサイズ変換器の変形例を示す斜視図である。
【0057】
なお、
図3〜
図5及び
図7では、スポットサイズ変換器を構成するコアは、クラッドの内部に存在するので、直接目視できないが、構造を強調するために実線で示している。また、
図6においては、クラッドの一部と基板の図示を省略している。
【0058】
(座標系の定義)
まず、
図3を参照して、以下の説明で用いる座標系を定義する。
図3に示すような右手系の直交座標系を考え、x方向を図が描かれた紙面の右から左に向かう方向とし、幅方向とも称する。また、z方向を光伝搬方向に平行な方向とし、長さ方向とも称する。また、y方向を図が描かれた紙面の下方から上方に向かう方向とし、高さ方向又は厚み方向とも称する。そして、x方向に沿って測った幾何学的長さを「幅」とも称し、y方向に沿って測った幾何学的長さを「高さ」又は「厚さ」とも称し、z方向に沿って測った幾何学的長さを「長さ」とも称する。また、この例では、(1−10)面の法線方向である[1−10]を光伝搬方向とも称する。光伝搬方向は、z方向の逆方向である。また、所定の構造体の光伝搬方向に垂直な断面のことを「横断面」と称する。
【0059】
(構造)
図3〜
図5を参照して、第1スポットサイズ変換器100の構造について説明する。
【0060】
第1スポットサイズ変換器100は、基板8の主面8a側に設けられる光導波路18を備える。光導波路18は、コア16とクラッド14とを備える。コア16は、この例では、ダイヤモンド構造をとる単結晶Siを材料とする。ここで、コア16とは、単結晶Siで形成された構造体全体を示す概念である。すなわち、コア16は、光伝搬部20のコア本体24と、光入出力部22の単結晶Si製の構造体とを含む。
【0061】
クラッド14は、下クラッド10と、上クラッド12とを備え、この例では、上下クラッド12及び10ともにSiO
2を材料とする。このように、光導波路18は、コア16がSi製であり、クラッド14がSiO
2製であるSi光導波路である。なお、コア16とクラッド14の詳細は後述する。
【0062】
第1スポットサイズ変換器100は、コア本体24を備える光伝搬部20と、光伝搬部20に接続される光入出力部22を備える。
【0063】
光伝搬部20は、コア本体24と、その周囲のクラッド14とで構成されるチャネル型光導波路である。光伝搬部20を構成するコア本体24は横断面形状が正方形である。詳細には、コア本体24の高さT及び幅Wは、この例では、それぞれ約0.3μmである。また、主面8aに平行なコア本体24の上面24aは、この例では、
図3に示すように(100)面である。
【0064】
このようにコア本体24の横断面形状を正方形とすることにより、光伝搬部20を偏波無依存にできる。また、高さT及び幅Wを0.2〜0.5μmの範囲の値にすることで、光伝搬部20は、次世代PONで用いられる波長が約1.55μmの光を、高さ及び幅の両方向に関し、単一モードで伝搬できる。
【0065】
図4(A)及び
図5を参照すると、光入出力部22は、スポットサイズ変換に好適な構造が作りこまれたコア16と、その周囲のクラッド14とで構成される光導波路である。
【0066】
光入出力部22は、機能部22aと、接続部22bとを備える。
【0067】
機能部22aは、光伝搬部20を伝搬する光のスポットサイズを変換する部分である。具体的には、光伝搬部20を光伝搬方向に伝搬する光は、光入出力部22でスポットサイズが拡大されて、不図示の光ファイバ等の外部素子に結合される。また、例えばLD(Laser Diode)等の外部素子から出力される光は、光入出力部22でスポットサイズが縮小されて光伝搬部20に結合される。ここで、「スポットサイズ」とは、光ビームの電場の振幅が最大値となる点から、1/eとなる点までの距離を示す。
【0068】
まず、機能部22aの概略的な形状を説明する。
図5を参照すると、機能部22aの平面形状は、コア本体24から、先端部28dに向かうにつれて幅が狭くなる等脚台形状である。また、機能部22aは、横断面形状が異なる第1及び第2領域22a
1及び22a
2を備える。第1及び第2領域22a
1及び22a
2は、斜面28b及び28cを共有している。
【0069】
第1領域22a
1は、長さがL2で、横断面形状が二等辺三角形である。第1領域22a
1では、横断面の二等辺三角形が相似形を保ったまま、光伝搬方向に沿って線形に面積が減少していく。第2領域22a
2は、長さがL3で、横断面形状が、高さがH1で等しい等脚台形である。また、第2領域22a
2の平坦な上面28aは、平面形状が、光伝搬方向に沿って線形に幅が減少する二等辺三角形であり、コア本体24の上面24aと同様に(100)面である。そして、第2領域22a
2では、一定の高さH1の等脚台形の幅が光伝搬方向に沿って線形に減少していく。そして、第2及び第1領域22a
2及び22a
1の境界では、上面28aの幅が0(ゼロ)となり、横断面形状が、等脚台形から二等辺三角形へと変化する。
【0070】
なお、第1領域22a
1の横断面形状は、{111}面を2個の脚とする等脚台形であっても良い。
【0071】
機能部22aが備える斜面28b及び28cは、巨視的に見た場合、それぞれ(11n)面及び(11−n)面(nは、1以上の整数)である。ただし、
図4(B)に示すように、結晶の単位格子レベルの微細な幅A(
図4(A)参照)を考え、微視的に見た場合、これらの斜面28b及び28cはそれぞれ(111)面及び(11−1)面である。このように、光入出力部22は、(111)面(斜面28b)と、その等価面(11−1)面(斜面28c)を合計2面以上有し、これらが互いに非平行に配置されたコア16を備えている。以降、光素子が備える面が「(111)面である」と言う場合は、巨視的に見た場合だけでなく、上述のように微視的に見た場合も含む。
【0072】
上述したように、{111}面である斜面28b及び28cは、ウエットエッチングの際に、最終的に露出するエッチングストップ面である。なお、(111)面及び(11−1)面である斜面28b及び28cと、基板8の主面8aとがなす角度θは、それぞれ54.7°である。
【0073】
また、光入出力部22の先端部28dは、光伝搬方向に垂直な面で構成されている。先端部28dの断面積は、機能部22aを伝搬する光の基本モードがカットオフされない大きさである。より詳細には、伝搬光のTE波及びTM波の基本モードが先端部28dまで放射モードとならずに伝搬できるように、先端部28dの断面積を設定する。先端部28dをこのように構成することにより、伝搬光の放射によるロスを抑えることができ、外部素子との光結合効率をより高めることができる。なお、以下、TE波及びTM波の両者を総称する場合、「両偏波」とも称する。
【0074】
接続部22bは、コア本体24と機能部22aとを接続する部分であり、ウエットエッチングで形成される。その結果、接続部22bには、エッチング速度が等しい3つの{110}面である接続面26a,26b及び26cが露出する。接続面26a,26b及び26cは、{100}面であるコア本体24の上面24a及び両側面24b及び24cに対して、45°の角度で交差する。そして、接続面26a,26b及び26cは、それぞれ機能部22aの上面28aと斜面28b及び28cに接続する。接続部22bの長さはL4である。
【0075】
ここで、コア16及びクラッド14について説明する。Si製のコア16は、SOI基板13(
図1(A))のSOI層11(
図1(A))を用いて形成される。コア16の屈折率は、約3.48である。なお、コア16としては、ダイヤモンド構造の結晶構造をとるGeを用いてもよい。
【0076】
また、クラッド14を構成する上下クラッド12及び10は、コア16の下面を境にして、それぞれ上下に設けられ、両者12及び10でコア16の周囲を覆っている。上下クラッド12及び10の材料であるSiO
2は、屈折率が約1.44である。より詳細には、下クラッド10は、SOI基板13のBOX層である。上クラッド12は、上述のように、コア16に必要な構造が作り込まれた後に形成される。
【0077】
コア16を伝搬する光の基板8への不所望な結合を抑制するためには、コア16と基板8との間に1μm以上の厚みの下クラッド10を設けることが好ましい。この例では、下クラッド10の厚みは、約1.5μmである。また、クラッド14の屈折率をコア16の屈折率の71.4%未満とすることにより、コア16への光の閉じ込め能力が向上し、小さい曲率半径の湾曲光導波路を形成することができる。
【0078】
なお、クラッド14は、上下クラッド12及び10に同じ材料を用いても良いし、異なる材料を用いても良い。上下クラッド12及び10の材料としては、SiO
2の他に、SiO
X(Xは0<X<2の実数)、SiON、及び光学樹脂からなる群より選択された物質を用いることができる。ここで、光学樹脂とは、光学機器において一般的に用いられる樹脂を示し、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリレート樹脂、及びフェノール樹脂等が挙げられる。
【0079】
次に、第1スポットサイズ変換器100の具体的な寸法を例示する。光入出力部22の全長L1を、例えば、200〜300μmの間の値とする。また、先端部28dの幅W1を、例えば、0.2〜0.25μmの間の値とする。L1及びW1がこの範囲の値であれば、光が光入出力部22を伝搬する際の損失と、素子サイズの大型化に伴う製造コスト面での損失とを実用上十分にバランス良く低減できる。
【0080】
L1及びW1以外の寸法は、ウエットエッチングにより自動的に決まるが、第1スポットサイズ変換器100の形状の把握のために、以下に示す。機能部22aの第2領域22a
2の長さL3は、0〜50μmの間の値をとる。第2領域22a
2の高さH1は、0.15〜0.18μmの間の値をとる。また、機能部22aのテーパ角αは、0.010°〜0.029°の間の値をとる。先端部28dの高さH2は、0.14〜0.18μmの値をとる。
【0081】
(動作)
次に、
図3〜
図5を適宜参照して、第1スポットサイズ変換器100の動作を説明する。ここでは、光伝搬部20を光伝搬方向に伝搬する光を、外部の光ファイバに結合する場合を例示する。また、伝搬光の波長を約1.55μmとし、及び第1スポットサイズ変換器100の各部の寸法は上述の範囲の値とする。また、Siの屈折率を3.48とし、SiO
2の屈折率を1.44とする。
【0082】
光伝搬部20を伝搬する伝搬光は、光入出力部22に結合される。つまり、接続部22bを経て、機能部22aを伝搬する。ところで、機能部22aは、光伝搬方向に沿って、コア16の断面積が小さくなっていく。これは、伝搬光に関する等価屈折率が、機能部22aの先端部28dに向かうにつれて徐々に小さくなっていくことを意味する。等価屈折率が小さくなるほど伝搬光をコア16内に閉じ込める能力が減少するので、伝搬光は、機能部22aを光伝搬方向に伝搬するほどコア16の外側にまで広がっていく。すなわち、伝搬光のスポットサイズは、機能部22aを先端部28dに向かって伝搬する程、拡大していく。
【0083】
ただし、上述のように先端部28dは、伝搬光の基本モードが伝搬可能な断面積を持つので、伝搬光は、スポットサイズが拡大した出射光として、先端部28dから光伝搬方向に出射される。よって、この出射光のスポットサイズと同等の寸法の光入出力部を持つ外部素子を先端部28dに対向して適切に配置することにより、外部素子に出射光を効率良く結合できる。
【0084】
例えば、波長が約1.55μmの光の場合、この例では、先端部28dから出射する光のスポットサイズは約0.3μm程度にまで拡大する。よって、第1スポットサイズ変換器100は、例えば、レンズ付きの光ファイバや、先球光ファイバ等の外部素子との間で好適に光を結合することができる。
【0085】
次に、第1スポットサイズ変換器100が、偏波無依存で動作することを説明する。第1スポットサイズ変換器100が偏波無依存で動作するためには、機能部22aにおいて、両偏波の基本モード光の等価屈折率が実用上充分な精度で一致する必要がある。
【0086】
例えば、特許文献8及び9のように、幅及び高さの両方向をテーパ状に成形して偏波無依存を達成したスポットサイズ変換器(以下、「従来型変換器」とも称する)について、両偏波に関して、等価屈折率とスポットサイズとを以下の表1にまとめた。下記表の値は、両偏波の基本モード光がカットオフとなるコア寸法について求めた。より詳細には、クラッドがSiO
2であり、コアが幅=0.15μm、及び高さ=0.15μmのSiとして求めた。
【0088】
このように、コアの横断面形状が、正方形のまま小さくなっていく従来型変換器の場合、両偏波の等価屈折率は殆ど一致している。また、両偏波のスポットサイズの面積も等しいことからも、このスポットサイズ変換器が偏波無依存で動作することが分かる。
【0089】
同様に、本発明の第1スポットサイズ変換器100について、両偏波に関して、等価屈折率とスポットサイズとを以下の表2にまとめた。第1スポットサイズ変換器100では、機能部22aを光伝搬方向に伝搬する過程で、TM偏波の基本モード光がTE偏波の基本モード光よりも先にカットオフとなる。よって、下記表の値は、TM偏波の基本モード光がカットオフとなるコア寸法について求めた。より詳細には、機能部22aのコア16の横断面が、幅=0.28μm、及び高さ=0.20μmの二等辺三角形として求めた。
【0091】
このように、本発明の第1スポットサイズ変換器100の場合、TE偏波とTM偏波の等価屈折率差は、約1.3%であり、実用上充分な範囲で一致している。つまり、第1スポットサイズ変換器100は偏波無依存で動作する。また、両偏波のスポットサイズの面積がほぼ等しいことからも、第1スポットサイズ変換器100が実用上充分に偏波無依存で動作することが分かる。
【0092】
(効果)
次に、本発明の効果について説明する。
【0093】
本発明の製造方法では、アルカリ溶液を用いたウエットエッチングを利用するので、寸法精度及び再現性良く光素子を製造することができる。例えば、第1スポットサイズ変換器100の場合、ウエットエッチングを用いることで、横断面形状が二等辺三角形の機能部22aの高さは、コア16の幅により自動的に定まる。つまり、従来技術とは異なり、スポットサイズ変換器の寸法精度がフォトリソグラフィやドライエッチングの寸法精度に依存しない。これにより、スポットサイズ変換器の製造歩留まりを向上することができる。
【0094】
また、表1より、従来型変換器では、伝搬光の基本モード光がカットオフとなるコア幅は0.15μmである。一方、表2より、第1スポットサイズ変換器100では、伝搬光の基本モード光がカットオフとなるコア幅は、従来型変換器よりも大きく、0.28μmである。
【0095】
つまり、スポットサイズ変換を行うテーパ形光導波路のテーパ角(
図5:α)を等しくした場合、第1スポットサイズ変換器100の機能部22aの方が、従来型変換器のテーパ形光導波路よりも、短い長さで、スポットサイズを変換できる。これにより、従来型変換器と同等の機能を奏しつつ、第1スポットサイズ変換器100を従来型変換器よりも小型化できる。
【0096】
また、機能部22aの長さを従来型変換器のテーパ形光導波路と等しくした場合には、第1スポットサイズ変換器100は、従来型変換器よりも放射による光の損失を少なくできる。
【0097】
(変形例)
次に、
図6及び
図7を参照して、第1スポットサイズ変換器100の変形例について説明する。
【0098】
図6は、第1変形例スポットサイズ変換器150の斜視図である。第1変形例スポットサイズ変換器150は、接続部23の構造が異なっている以外は、第1スポットサイズ変換器100と同様に構成されている。従って、以下、この相違点を中心に説明する。
【0099】
第1変形例スポットサイズ変換器150では、接続部23が、言わば階段状に構成されている。より詳細には、接続部23は、3個のサブ接続部26
1〜26
3が、光伝搬方向に沿って直列している。サブ接続部26
1は、(110)面の斜面であるサブ接続面26
1aと、このサブ接続面26
1aに接続するサブ平面26
1dとを備える。サブ平面26
1dは、コア本体24の上面24aと面方位の等しい(100)面で構成されている。サブ接続部26
2及び26
3も同様に、サブ接続面26
2a及び26
3aと、サブ平面26
2d及び26
3dとをそれぞれ備える。
【0100】
サブ接続面26
1a、26
2a及び26
3aは、互いに等しい(110)面で構成され、光伝搬方向に沿って、段階的に面積が小さくなっていく。そして、互いに隣接したサブ接続部26
1と26
2の間は、サブ平面26
1dとサブ接続面26
2aとが接続している。サブ接続部26
2と26
3の間も同様である。
【0101】
また、この例では、コア本体24の両側面24b及び24cから機能部22aの両斜面28b及び28cに対応する領域も、階段状に構成されている。
【0102】
次に接続部23の製造方法について説明する。階段状に構成された接続部23は、エッチングマスク32(
図1(C))から露出するコア本体24の長さを段階的に増加させながら、上述の第2〜第4工程を繰り返すことにより作成される。
【0103】
より詳細には、まず、接続部23となる部分の先端からの長さがL5
3だけコア本体24を露出させるようにエッチングマスク32を形成してウエットエッチングを行う。そして、このエッチングマスク32を除去する。これにより、第3サブ接続部26
3となるべき領域は1度目のウエットエッチングを受ける。
【0104】
次に、接続部23となる部分の先端からの長さが(L5
3+L5
2)だけコア本体24を露出させるように新たなエッチングマスク32を形成してウエットエッチングを行う。そして、このエッチングマスク32を除去する。これにより、第3サブ接続部26
3となるべき領域は2度目のウエットエッチングを受け、第2サブ接続部26
2となるべき領域は1度目のウエットエッチングを受ける。
【0105】
続いて、接続部23となる部分の先端からの長さが(L5
3+L5
2+L5
1)だけコア本体24を露出させるように新たなエッチングマスク32を形成してウエットエッチングを行う。そして、このエッチングマスク32を除去する。
【0106】
これにより、3度のウエットエッチングを受けて、最も小型化した第3サブ接続部26
3が完成する。同様に、2度のウエットエッチングを受けて、第3サブ接続部26
3よりもサイズの大きい第2サブ接続部26
2が完成する。また、1度のウエットエッチングを受けることで、第2サブ接続部26
2よりもサイズの大きい第1サブ接続部26
1が完成する。
【0107】
なお、第1変形例スポットサイズ変換器150では接続部23と機能部22aとの間の接続領域26
0の構造が、第1スポットサイズ変換器100の対応領域(
図3の上面28a付近)とは異なっている。この構造の違いは、コア本体24の幅と高さとの比率や、ウエットエッチング時間等のエッチング条件の違いにより生じる。
【0108】
このように、第1変形例スポットサイズ変換器150では、接続部23が階段状に形成されている。これは、第1スポットサイズ変換器100では一つの斜面であった接続面26aを、3つのサブ接続面26
1a〜26
3aに分割し、これらの間にサブ平面26
1d及び26
2dを設けたことに相当する。その結果、接続部23の長さL5は、第1スポットサイズ変換器100の接続部22aの長さL4(
図4(A))よりも大きくなる。これにより、言わば、接続部23の傾斜が、接続部22aの傾斜(45°)よりも緩やかになり、接続部23での回折による光の損失を接続部22aよりも小さくできる。
【0109】
続いて、
図7(A)及び(B)を参照して、第2及び第3変形例スポットサイズ変換器120及び130について説明する。
【0110】
第1スポットサイズ変換器100では、コア本体24の上面24a、つまり、単結晶薄膜11の表面11aが(100)面である場合について説明した。しかし、単結晶薄膜11の表面11aは、{111}面以外であれば、任意の(kjj)面(k及びjは、k≠jであり、それぞれ0以上の整数)でも良い。このような単結晶薄膜11を用いることでも、非平行な2面以上の{111}面をエッチングストップ面として利用したウエットエッチングによりスポットサイズ変換器を作成することができる。
【0111】
図7(A)には、単結晶薄膜11の表面11aが(110)面の場合の第2変形例スポットサイズ変換器120を例示する。この場合、第2変形例スポットサイズ変換器120の形状は第1スポットサイズ変換器100(
図3)と同様となるが、主に接続部22bの接続面29a,29b及び29cの面方位に違いが生じる。
【0112】
より詳細には、第1スポットサイズ変換器100では、接続面26a,26b及び26cは、{110}面であるが、第2変形例スポットサイズ変換器120では、接続面29a,29b及び29cが{111}面で構成される。また、第2変形例スポットサイズ変換器120のコア本体25は、上面25aが(110)面であり、両側面25b、25cが(001)面となる。
【0113】
第2変形例スポットサイズ変換器120の製造方法は、第3工程において、接続面29a,29b及び29cにエッチングストップ面である{111}面が露出する以外は、第1スポットサイズ変換器100と同様である。
【0114】
なお、単結晶薄膜11の表面11aが(110)面であるSOI基板13としては市販品を用いることができる。
【0115】
第2変形例スポットサイズ変換器120は、第1スポットサイズ変換器100と同様の効果を奏する。
【0116】
図7(B)には、単結晶薄膜11の表面11aが(112)面の場合の第3変形例スポットサイズ変換器130を例示する。この場合、第3変形例スポットサイズ変換器130の形状が第1スポットサイズ変換器100(
図3)から変化する。具体的には、第3変形例スポットサイズ変換器130では、機能部22aの横断面形状が矩形状となる点が、第1スポットサイズ変換器100と異なる。
【0117】
詳細には、第3変形例スポットサイズ変換器130では、コア本体27の上面27aが(112)面であり、両側面27b、27cが(111)面である。また、光入出力部22は、光伝搬方向に垂直な断面が矩形状であり、先端部31dに向かうに連れて幅が線形に狭まるテーパ形状である。
【0118】
そして、接続部22bは、コア本体27の上面27aに接続する(1−11)面である接続面39aと、接続面39aと接続する(111)面である側面39b及び39cで囲まれている。また、機能部22aは、(112)面の平面部31aと、平面部31aに接続され(1−11)面で構成される先端部31dとを備える。
【0119】
このように、第3変形例スポットサイズ変換器130では、接続部22bと機能部22aとに共通の側面39b及び39cが互いに非平行な(111)面となる。
【0120】
第3変形例スポットサイズ変換器130の製造方法は、第3工程において、接続面39a及び両側面39b及び39cにエッチングストップ面である{111}面が露出し、機能部22aの平面部31aに(112)面が露出する以外は、第1スポットサイズ変換器100と同様である。
【0121】
(第2スポットサイズ変換器)
続いて、
図8及び
図9を参照して、スポットサイズ変換器の別の実施形態について説明する。
【0122】
図8(A)は、第2スポットサイズ変換器110の概略的な構造を示す斜視図である。
図8(B)は、
図8(A)をB−B線に沿って切断した端面図である。
図9(A)〜(C)は、第2スポットサイズ変換器の製造工程を順に示す斜視図である。なお、
図8(A)及び
図9(A)〜(C)では、コア16及び第2クラッド12bは、上クラッド12aに覆われており、直接目視できないが、強調のために実線で表す。
【0123】
第2スポットサイズ変換器110は、光入出力部22を第2クラッド12bが覆い、その第2クラッド12bを上クラッド12aが覆っている点と、先端部41dの断面積が小さい点以外は、第1スポットサイズ変換器100と同様に構成されている。従って、以下、この相違点を中心に説明する。
【0124】
図8(A)及び(B)に示すように、第2スポットサイズ変換器110は、光入出力部22の周囲に直方体状の第2クラッド12bが設けられている。第2クラッド12bは、上下クラッド12a及び10を構成するSiO
2よりも屈折率が大きく、かつ、コア16よりも屈折率が小さい材料からなる。この例では、第2クラッド12bとして、例えば、屈折率が約1.989のSi
3N
4を用いている。また、第2クラッド12bの横断面形状は、この例では、一辺が約3μmの正方形状である。
【0125】
また、第1スポットサイズ変換器100とは異なり、光入出力部22の先端部41dの断面積は、両偏波の基本モード光がカットオフとなる面積よりも小さい面積である。その結果、光入出力部22を伝搬する光の殆どは、第2クラッド12bに移行する。
【0126】
第2クラッド12bは、コア16と、上下クラッド12a及び10との中間の大きさの屈折率を持つので、上下クラッド12a及び10に対しては、言わばコアとして機能する。その結果、コア16から第2クラッド12bに移行した光は、第2クラッド12b中を光伝搬方向に伝搬する。そして、スポットサイズが第2クラッド12bの横断面寸法の同等のサイズまで拡大した光ビームとして、端面12cから外部に出射する。
【0127】
続いて、
図9(A)〜(C)を参照し、第2スポットサイズ変換器110の製造方法を説明する。第2スポットサイズ変換器110の製造方法は、第5工程以外は第1スポットサイズ変換器100と同様である。従って、以下、この相違点について説明する。第2スポットサイズ変換器110を製造する第5工程は、第1サブ工程と、第2サブ工程とを含む。
【0128】
具体的には、
図9(A)に示すように、第1サブ工程では、下クラッド10よりも屈折率が大きく、かつ、コア16よりも屈折率が小さい材料12b’で、第4工程(
図2(B)のエッチングマスク32を除去する工程)後に得られる構造体を被覆する。そして、この材料12b’の第2クラッド12bとなるべき表面領域にマスク40を作成して、エッチングを行う。その結果、
図9(B)に示すように、直方体状の第2クラッド12bが、光入出力部22を覆うように形成される。
【0129】
第2サブ工程では、
図9(C)に示すように、マスク40を定法に従い除去し、その後、第2クラッド12b及び、コア16全体を上クラッド12aで被覆する。これにより、
図8(A)に示したような第2スポットサイズ変換器110が得られる。
【0130】
第2スポットサイズ変換器110は、第2クラッド12bを備えない第1スポットサイズ変換器100に比べて、伝搬光のスポットサイズをより大きなサイズまで変換することができる。よって、第2クラッド12bの端面12cに対向して、外部素子を配置することにより、外部素子に、効率よく光を結合することができる。例えば、波長が約1.55μmの光の場合、この例では、第2クラッド12bを伝搬する光のスポットサイズは約3μm程度にまで拡大する。つまり、端面12cから出射する光ビームの直径は約6μmまで拡大するので、一般的なシングルモード光ファイバに光を結合することが可能となる。
【0131】
(第3スポットサイズ変換器の製造方法)
図10〜
図12を参照して、本発明の光素子の他の例である第3スポットサイズ変換器の製造方法を説明する。
図10(A)〜(C)、
図11(A)〜(C)及び
図12(A)〜(C)は、第3スポットサイズ変換器400の製造工程を抜き出して順番に示す工程斜視図である。なお、
図12(C)では、スポットサイズ変換器を構成するコアは、クラッドの内部に存在するので、直接目視できないが、構造を強調するために実線で示している。
【0132】
図10(A)に示すように、まず、構成元素がダイヤモンド構造をなし、薄膜表面が(111)面でも、その等価面でもない一様な厚みTの単結晶薄膜411を主面408a側に備える基板408を準備する。この例では、SOI基板413のSOI層を単結晶薄膜411として用いる。この例では、単結晶Siの表面411aが(100)面であるSOI基板413を用いる。また、基板408と単結晶薄膜411との間に存在するBOX層は、下クラッド410として機能する。ここでは、コアの材料がSiである例を説明するが、これに限定されない。コアの材料を、異方性エッチングが可能な別の材料、例えば、GaAsやInPといった半導体材料でも適用可能である。
【0133】
続いて、第1工程で、単結晶膜を階段状(ステップ状)に加工する。第1工程は、繰り返し行われる第1サブ工程及び第2サブ工程を備えている。
【0134】
先ず、
図10(B)に示す第1サブ工程により、単結晶薄膜411上に例えばフォトレジストによりエッチングマスク432を形成する。エッチングマスク432は、長手方向の一方の端面側に、幅方向の全体にわたる部分を露出し、それ以外の単結晶薄膜411の上面を被覆している。エッチングマスク432は、Si電子デバイスの加工での定法に従いパターニングされる。なお、エッチングマスクの材料はフォトレジストに限定されない。異方性エッチャントに対して耐性のある材料であれば、例えば窒化シリコン(Si
3N
4)などを用いても良い。
【0135】
続いて、
図10(C)に示す第2サブ工程で、エッチングマスク432が形成された構造体413aをアルカリ溶液435に浸漬する。アルカリ溶液435として例えば水酸化カリウム(KOH)水溶液などを用いることができる。このKOH水溶液を用いたウエットエッチングはいわゆる異方性エッチングである。
【0136】
この例では、ウエットエッチングに用いるアルカリ溶液として、IPAを添加したKOH水溶液を用いた。しかし、アルカリ溶液は、これに限定されず、例えば、NaOH水溶液、CsOH水溶液、テトラメチルアンモニアハイドレート((CH
3)
4NOH)水溶液、エチレンジアミン(C
2H
8N
2)水溶液、エチレンジアミンピロカテコール水溶液、水和ヒドラジン(N
2H
4・H
2O)水溶液、及び水酸化アンモニウム(NH
4OH)水溶液等を目的に応じて単独で、又は混合して用いても良い。また、IPA等の添加物を加えても良い。
【0137】
また、HClやH
2などを用いた気相のエッチング法なども面方位によってエッチング速度が大きく異なる性質を有する方法であれば適用可能である。
【0138】
エッチングマスク432の開口している部分の単結晶薄膜411の部分がエッチングされ、エッチングマスクに被覆されている部分はエッチングされない。この結果、単結晶薄膜411aは、厚さがTa(<T)に薄くなった第1領域部分と厚さがTに維持された第2領域部分に分かれる。そして、第1領域部分と第2領域部分の境界にエッチング速度の遅い(111)面が現れる。このウエットエッチングを終えた後、エッチングマスク432を除去する。
【0139】
続いて、
図11(A)に示す第1サブ工程で、単結晶薄膜411a上にエッチングマスク432を形成する。エッチングマスク432は、第2領域部分のうち、長手方向の上述の第2サブ工程でエッチングされた側に、幅方向の全体にわたる部分を露出し、それ以外の単結晶薄膜411の第2領域部分の上面を被覆している。エッチングマスク432は、Si電子デバイスの加工での定法に従いパターニングされる。
【0140】
続いて、
図11(B)に示す第2サブ工程で、エッチングマスク432が形成された構造体413aをアルカリ溶液435に浸漬する。この結果、エッチングマスクの開口している部分の単結晶薄膜411の部分がエッチングされ、エッチングマスク432に被覆されている部分はエッチングされない。この結果、第2領域部分のうち、エッチングされない部分が第3領域部分になる。
【0141】
単結晶薄膜411bは、厚さがTb(<Ta)に薄くなった第1領域部分と厚さがTc(Tb<Tc<T)に薄くなった第2領域部分、厚さがTに維持された第3領域部分に分かれる。そして、第2領域部分と第3領域部分の境界にエッチング速度の遅い(111)面が現れる。このウエットエッチングを終えた後、エッチングマスク432を除去する。
【0142】
引き続き第1サブ工程及び第2サブ工程を行うと、
図11(C)に示すように、単結晶薄膜が3回エッチングされた第1領域部分4111、2回エッチングされた第2領域部分4112、1回エッチングされた第3領域部分4113、及び、エッチングされていない第4領域部分4114の4領域に分かれる。すなわち、階段状の構造体が得られる。ここで、第1領域部分4111の厚さをT1、第2領域部分4112の厚さをT2、第3領域部分4113の厚さをT3、第4領域部分4114の厚さをTとすると、T1<T2<T3<Tとなる。
【0143】
また、第1領域部分4111と第2領域部分4112の境界、第2領域部分4112と第3領域部分4113の境界、及び、第3領域部分4113と第4領域部分4114の境界には、エッチング速度の遅い(111)面が斜面として現れる。
【0144】
続いて、
図12(A)に示す第2工程で、階段状の単結晶薄膜411c上に、幅が一定のSi細線導波路とスポットサイズ変換器のコアとなる部分を被覆するフォトレジスト434を形成する。具体的には、例えば、Si電子デバイスの加工で用いられるフォトリソグラフィにより、幅が一定の領域部分と、幅が徐々に変化するテーパ領域部分をパターニングする。
【0145】
続いて、
図12(B)に示す第3工程で、フォトレジスト434をエッチングマスクとしてドライエッチングを行うことにより、単結晶薄膜411をパターニングして、Si細線導波路とスポットサイズ変換器のコアを形成する。このドライエッチングによるパターニングを終えた後、フォトレジスト434を除去する。
【0146】
続いて、
図12(C)に示す第4工程で、フォトレジストが除去された構造体を被覆して、上クラッド412であるSiO
2を形成する。上クラッド412は、この例ではCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、定法に従い形成する。なお、上クラッド412であるSiO
2は、CVD法に限定されず、真空蒸着や、スパッタ法や、火炎堆積法により形成しても良い。
【0147】
(第3スポットサイズ変換器の構造と動作)
続いて、
図13〜
図15を参照して、第3スポットサイズ変換器について説明する。
図13は、第3スポットサイズ変換器400の概略的な構造を示す斜視図である。
図14は、
図13の側面図である。
図15は、
図13の平面図である。
【0148】
なお、
図13〜
図15では、スポットサイズ変換器を構成するコアは、クラッドの内部に存在するので、直接目視できないが、構造を強調するために実線で示している。
【0149】
第3スポットサイズ変換器400は、基板408の主面408a側に設けられる光導波路418を備える。光導波路418は、コア416とクラッド414とを備える。コア416は、この例では、ダイヤモンド構造の結晶構造をとる単結晶Siを材料とする。ここで、コア416とは、単結晶Siで形成された構造体全体を示す概念である。
【0150】
クラッド414は、下クラッド410と、上クラッド412とを備え、この例では、下クラッド410と、上クラッド412は、ともにSiO
2を材料とする。このように、光導波路418は、コア416がSi製であり、クラッド414がSiO
2製であるSi光導波路である。ここで、コア416及びクラッド414の材質はこれらに限定されない。クラッド414は、コア416であるSiよりも屈折率が小さい材料であれば適用可能である。例えば、波長1.55μmの光を用いる場合は、屈折率が1.989であるSi
3N
4などをクラッドとして用いることができる。
【0151】
光伝搬部420は、コア本体と、その周囲のクラッドとで構成されるチャネル型光導波路である。光伝搬部420を構成するコア本体は横断面形状が正方形である。詳細には、コア本体の高さT及び幅Wは、この例では、それぞれ約0.3μmである。また、主面408aに平行なコア本体の上面424aは、この例では、(100)面である。
【0152】
このようにコア本体の横断面形状を正方形とすることにより、光伝搬部420を偏波無依存にできる。また、高さT及び幅Wを0.2〜0.5μmの範囲の値にすることで、光伝搬部420は、次世代PONで用いられる波長が約1.55μmの光を、高さ及び幅の両方向に関し、単一モードで伝搬できる。
【0153】
図14及び
図15を参照すると、光入出力部423は、スポットサイズ変換に好適な構造が作りこまれたコア416と、その周囲のクラッド414とで構成される光導波路である。
【0154】
光入出力部423の平面形状は、光伝播部420から光入出力端面に向かうにしたがって、幅が徐々に狭くなるテーパ形状である。また、光入出力部423は、光伝播部420から光入出力端面に向かうにしたがって、厚さがT、T3、T2及びT1の順に薄くなる階段状に構成される。
【0155】
また、階段状に形成されている第1〜4領域4111〜4114の境界面は、(111)面であり、テーパ状に形成されている。
【0156】
次に、
図15を参照して、第3スポットサイズ変換器400の動作を説明する。
【0157】
光伝搬部420を伝搬する伝搬光は、光入出力部423に結合される。上述したように、光入出力部423は、光伝搬方向に沿って、光伝搬部420から光入出力端面に向かって、幅は徐々に狭くなり、厚さは階段状に小さくなる。
【0158】
この構成では、第3スポットサイズ変換器400のコア416の断面を正方形に近い形状を保つことができる。このため、第3スポットサイズ変換器400のコア416の断面寸法を適切に制御することで、TE偏波とTM偏波の伝搬定数の差を小さくできる。これにより、第3スポットサイズ変換器400は、導波モードがTE偏波、TM偏波によらず、光伝播部420から光入出力端面に向かって、コア416の断面積が小さくなっていく。これは、伝搬光に関する等価屈折率が、光入出力端面に向かうにつれて徐々に小さくなっていくことを意味する。等価屈折率が小さくなるほど伝搬光をコア416内に閉じ込める能力が減少するので、伝搬光は、光入出力部423を光伝搬方向に伝搬するほどコア416の外側にまで広がっていく。すなわち、伝搬光のスポットサイズは、光入出力端面に向かって伝搬する程、拡大していく。
【0159】
(第3スポットサイズ変換器の効果)
第3スポットサイズ変換器400は、コア416の断面形状を正方形に近い状態に保つことができるので、TE偏波、TM偏波によらない、すなわち、偏波無依存のスポットサイズ変換を行うことができる。
【0160】
また、ウエットエッチングによる異方性エッチングでスポットサイズ変換器の厚さ方向の加工を行うので、エッチング量制御を高精度に行うことができる。これにより、所望の断面寸法のスポットサイズ変換器コアを容易に得ることができ、高い良品歩留りを得ることができる。
【0161】
さらに、階段状の構造体をウエットエッチングで形成する際に、段差部分の境界にあたる側面部分がエッチング速度の遅い(111)面となりテーパ状となる。このため、ドライエッチングによる加工時に得られる垂直に近い形状に比べて、光の散乱を抑制できる。
【0162】
(グレーティングカプラ)
続いて、
図16(A)及び(B)を参照して、光素子の一実施形態であるグレーティングカプラについて説明する。
図16(A)は、グレーティングカプラ200の概略的な構造を示す斜視図である。
図16(B)は、
図16(A)のC−C線に沿った端面図である。
【0163】
図16(A)及び(B)を参照すると、グレーティングカプラ200は、入力光INを伝搬する光導波路201と、光入出力部202を備える。
【0164】
光導波路201は、横断面形状が矩形のチャネル形光導波路であり、光を入出射する光入出射端面201aを備える。
【0165】
光入出力部202は、入力光INの光伝搬方向に交差して平行に配置された直線状の複数のコア202
1,202
2,・・・,202
i(iは3以上の整数)を備える。コア202
1,202
2,・・・,202
iは、等しい周期Λで配置される。
【0166】
そして、これらのコア202
1,202
2,・・・,202
iの入力光INの伝搬方向に垂直な断面は、(111)面202
1a,202
2a,・・・,202
iaを2個の等辺とする二等辺三角形である。
【0167】
続いて、グレーティングカプラ200の製造方法を簡単に説明する。
【0168】
単結晶薄膜11の表面11aが(100)面であるSOI基板13(
図1(A)参照)において、単結晶薄膜11を断面矩形状にパターニングしたコアの前駆体と光導波路201を作成する。そして、このコア202
1,202
2,・・・,202
iの前駆体のみを露出させるようにレジストパターンを作成し、アルカリ溶液でウエットエッチングを行う。すると、コアの前駆体の両側面にエッチングストップ面である{111}面が露出し、断面が二等辺三角形状のコア202
1,202
2,・・・,202
iが得られる。最後に上クラッド12を形成し、グレーティングカプラ200が得られる。
【0169】
続いて、グレーティングカプラ200の動作を主に
図16(B)を参照して説明する。
【0170】
光導波路201の光入出射端面201aから基板8の主面8aに対して平行に出射された入力光INは、コア202
1,202
2,・・・,202
iの周期Λに応じた角度で(111)面202
1a,202
2a,・・・,202
iaで、主面8aに対して上方に反射されて出力光OUTとして取り出される。
【0171】
このように、グレーティングカプラ200は、コア202
1,202
2,・・・,202
iの断面が二等辺三角形状であるので、入力光INを主面8aの上側に向けて効率よく反射する。その結果、グレーティングカプラ200は、入力光INがコアの上下の両方向に反射される断面矩形状のコアを有するグレーティングカプラに比べて、出力光OUTの取り出し効率が向上する。
【0172】
なお、コア202
1,202
2,・・・,202
iの断面形状は、2個の脚が(111)面で構成された等脚台形でもよい。
【0173】
(偏波変換器)
続いて、
図17(A)及び(B)を参照して、光素子の一実施形態である偏波変換器について説明する。
図17(A)は、偏波変換器300の概略的な構造を示す斜視図である。
図17(B)は、
図17(A)を光入出射端面302a方向から見た端面図である。なお、
図17(A)及び(B)ではクラッド及び基板の図示を省略している。
【0174】
図17(A)及び(B)を参照すると、偏波変換器300は、入力光INを伝搬するコア302と、伝搬する光を偏波変換する偏波変換部301を備える。
【0175】
偏波変換部301は、横断面形状が(111)面301a及び301bを等辺とする二等辺三角形である。
【0176】
コア302は、横断面形状が正方形のチャネル型光導波路である。そして、コア302の一部領域に偏波変換部301が設けられている。また、コア302は入力光INが入力される光入出射端面302aを備えている。
【0177】
続いて、偏波変換器300の製造方法を簡単に説明する。
【0178】
単結晶薄膜11の表面11aが(100)面であるSOI基板13(
図1参照)において、単結晶薄膜11を断面正方形状にパターニングしたコア302を作成する。そして、偏波変換部301となるべきコア302の一部領域のみを露出させたレジストパターンを作成し、アルカリ溶液でウエットエッチングを行う。すると、コア302の露出した領域にエッチングストップ面である(111)面が露出し、断面が二等辺三角形状の偏波変換部301が得られる。最後にクラッドを形成し、偏波変換器300が得られる。
【0179】
続いて、偏波変換器300の動作を主に
図17(A)を参照して説明する。
【0180】
例えば、入力光INとしてTE偏波が光入出射端面302aから入力されると、この光は、コア302を伝搬して、横断面の屈折率が非対称に分布する偏波変換部301に至る。偏波変換部301では、屈折率分布の非対称性に由来して、両偏波の伝搬定数に差が生じる。この伝搬定数差を利用して、入力光INであるTE偏波をTM偏波に変換した上で、出力光OUTとして出力する。
【0181】
このように偏波変換器300では、簡単な構造で偏波変換を行うことができる。
【0182】
なお、偏波変換部301の断面形状は、2個の脚が(111)面で構成された等脚台形でもよい。