(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第一切欠部が収縮する長さは、前記電極体表面から前記第二板状部材の表面までの距離と前記外側筒体の長さにより調整されていることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の検査用治具。
前記外側筒体は、前記検査端と前記検査点が非接触状態である場合において、該外側筒体の先端開口部が電極部に圧接され、後端開口部が前記第二板状部材に圧接されることを特徴とする請求項7記載の検査用治具。
被検査対象となる被検査物の複数の検査点と、該検査点間の電気的特性を検査する検査装置と電気的に接続される検査用治具の電極体に複数備えられた電極部とを電気的に接続する検査用接触子であって、
前記検査用接触子は、
先端開口部が前記電極体の表面と当接する電極端となる外側筒体と、
前記外側筒体の後端開口部から突出されるとともに該外側筒体内部に電気的に接続されて同軸に配置され、先端開口部が前記検査点に圧接される検査端となる導電性の内側筒体とを備え、
前記外側筒体は、
前記電極端となる先端開口部を有する外側上筒部と、
前記外側上筒部と同一径で、先端開口部が該外側上筒部の後端開口部と連通連結されるとともに、周縁に長軸方向に形成される螺旋状の切欠を備える筒状の第一切欠部と、
前記第一切欠部と同一径で、該第一切欠部の後端開口部と連通連結される外側下筒部を有し、
前記内側筒体は、
前記検査端となる先端開口部を有する内側下筒部と、
前記内側下筒部と同一径で、先端開口部が該内側下筒部の後端開口部と連通連結されるとともに、周縁に長軸方向に形成される螺旋状の切欠を備える筒状の第二切欠部と、
前記第二切欠部と同一径で、該第二切欠部の後端開口部と連通連結されるとともに、前記内側下筒部が検査点に当接した場合に前記電極部へ圧接される内側上筒部とを有し、
前記外側筒体と前記内側筒体は、前記外側下筒部と前記内側下筒部を電気的に接続するとともに固定する固定部を有することを特徴とする検査用接触子。
前記外側筒体の前記第一切欠部と前記内側筒体の前記第二切欠部のいずれか若しくは両方が収縮した場合に、前記外側筒体の前記先端開口部と前記内側筒体の前記後端開口部が同一平面上に存在することを特徴とする請求項11記載の検査用接触子。
前記内側筒体は、該内側筒体の前記固定部と前記検査端の間の該内側筒体の周縁に長軸方向に形成される螺旋状の切欠を備えることを特徴とする請求項11又は12記載の検査用接触子。
被検査対象となる被検査物の複数の検査点と、該検査点間の電気的特性を検査する検査装置と電気的に接続される検査用治具の電極体に複数備えられた電極部とを電気的に接続する検査用接触子であって、
前記検査用接触子は、
先端開口部が前記電極部と当接する電極端となる外側筒体と、
前記外側筒体の後端開口部から突出されるとともに該外側筒体内部に電気的に接続されて同軸に配置され、先端開口部が前記検査点に圧接される検査端となる導電性の内側筒体とを備え、
前記外側筒体は、
前記電極端となる先端開口部を有する外側上筒部と、
前記外側上筒部と同一径で、先端開口部が該外側上筒部の後端開口部と連通連結されるとともに、周縁に長軸方向に形成される螺旋状の切欠を備える筒状の第一切欠部と、
前記第一切欠部と同一径で、該第一切欠部の後端開口部と連通連結される外側下筒部を有し、
前記内側筒体は、
前記検査端となる先端開口部を有する内側下筒部と、
前記内側下筒部と同一径で、先端開口部が該内側下筒部の後端開口部と連通連結されるとともに、周縁に長軸方向に形成される螺旋状の切欠を備える筒状の第二切欠部と、
前記第二切欠部と同一径で、該第二切欠部の後端開口部と連通連結されるとともに、前記外側筒体の内部に配置される内側上筒部とを有し、
前記外側筒体と前記内側筒体は、前記外側下筒部と前記内側上筒部を電気的に接続するとともに固定する固定部を有することを特徴とする検査用接触子。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、基板の微細化及び複雑化に対応することができるとともに、部品点数を低減して簡素化し、十分な接触圧やストロークを有する微細な接触子及びこの接触子を用いた検査用治具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
請求項1記載の発明は、被検査対象となる複数の検査点を有する被検査物と、該検査点間の電気的特性を検査する検査装置とを電気的に接続する検査用治具であって、前記検査装置と電気的に接続される電極部を複数備える電極体と、前記電極部と前記検査点を電気的に接続する検査用接触子と、前記検査用接触子の一端を前記電極部へ案内する第一板状部材と、前記検査用接触子の他端を前記検査点へ案内する第二板状部材を有して、該検査用接触子を保持する保持体を備え、前記検査用接触子は、一端開口が前記第二板状部材に当接される外側筒体と、前記外側筒体の内部に且つ同軸に配置されるとともに、該外側筒体の一端開口から延出して配置される内側筒体とを有し、前記外側筒体は、前記第二板状部材と当接する一方開口部を有する外側下筒部と、前記外側下筒部の他方開口部と連通連結されるとともに該外側下筒部と同一径の筒形状に形成されるとともに、該筒形状の壁面に長軸方向の螺旋状の切欠を備える第一切欠部と、前記第一切欠部と同一径の筒形状に形成されるとともに、該第一切欠部と連通連結される外側上筒部を有し、前記内側筒体は、前記検査点と電気的に接続される一端開口部を有する内側下筒部と、前記内側下筒部の他方開口部と連通連結されるとともに該内側下筒部と同一径の筒形状に形成されるとともに、該筒形状の壁面に長軸方向の螺旋状の切欠を備える第二切欠部と、前記第二切欠部と同一径の筒形状に形成されるとともに、該第二切欠部と連通連結される内側上筒部を有し、前記外側筒体と前記内側筒体は、前記外側下筒部と前記内側下筒部で固定される固定部を有してなり、前記内側筒体の内側下筒部が前記検査点に圧接されて検査が実施される場合に、該検査点と前記電極体により前記内側筒体と前記外側筒体が挟持され、前記第一切欠部と前記第二切欠部が収縮されていることを特徴とする検査用治具を提供する。
請求項2記載の発明は、前記内側筒体の内側下筒部が前記検査点と当接していない場合に、前記第二板状部材と前記電極体により、前記外側筒体と前記内側筒体が挟持され、前記第一切欠部及び前記第二切欠部が収縮されていることを特徴とする請求項1記載の検査用治具を提供する。
請求項3記載の発明は、前記内側筒体の内側下筒部が前記検査点と当接していない場合に、前記第一切欠部が、自然長で保持され、前記第二切欠部が、前記内側筒体が前記第二板状部材と前記電極体に挟持されることにより収縮されていることを特徴とする請求項1記載の検査用治具を提供する。
請求項4記載の発明は、前記内側筒体の内側下筒部が前記検査点と当接していない場合に、前記第一切欠部が、前記外側筒体が前記第二板状部材と前記電極体に挟持されることにより収縮され、前記第二切欠部が、自然長で保持されていることを特徴とする請求項1記載の検査用治具を提供する。
請求項5記載の発明は、前記内側筒体は、該内側筒体の前記固定部と前記検査
点の間の該内側筒体の周縁に長軸方向に形成される螺旋状の切欠を備えることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の検査用治具を提供する。
請求項6記載の発明は、前記第一切欠部が収縮する長さは、前記電極体表面から前記第二板状部材の表面までの距離と前記外側筒体の長さにより調整されていることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の検査用治具を提供する。
請求項7記載の発明は、被検査対象となる複数の検査点を有する被検査物と、該検査点間の電気的特性を検査する検査装置とを電気的に接続する検査用治具であって、前記検査装置と電気的に接続される電極部を複数備える電極体と、前記電極部と前記検査点を電気的に接続する検査用接触子と、前記検査用接触子を保持する保持体を備え、前記検査用接触子は、先端開口部が前記電極部と当接する電極端となる外側筒体と、前記外側筒体の後端開口部から突出されるとともに該外側筒体内部に電気的に接続されて同軸に配置され、先端開口部が前記検査点に圧接される検査端となる導電性の内側筒体とを備え、前記外側筒体は、前記電極端となる先端開口部を有する外側上筒部と、前記外側上筒部と同一径で、先端開口部が該外側上筒部の後端開口部と連通連結されるとともに、周縁に長軸方向に形成される螺旋状の切欠を備える筒状の第一切欠部と、前記第一切欠部と同一径で、該第一切欠部の後端開口部と連通連結される外側下筒部を有し、前記内側筒体は、前記検査端となる先端開口部を有する内側下筒部と、前記内側下筒部と同一径で、先端開口部が該内側下筒部の後端開口部と連通連結されるとともに、周縁に長軸方向に形成される螺旋状の切欠を備える筒状の第二切欠部と、前記第二切欠部と同一径で、該第二切欠部の後端開口部と連通連結されるとともに、前記外側筒体の内部に配置される内側上筒部とを有し、前記外側筒体と前記内側筒体は、前記外側下筒部と前記内側上筒部を電気的に接続するとともに固定する固定部を有し、前記保持体は、前記外側筒体の電極端を前記電極部へ案内する第一案内孔を有する第一板状部材と、前記第一板状部材と所定間隔を有して配置されるとともに前記内側筒体の検査端を前記検査点へ案内する第二案内孔を有する第二板状部材を備えることを特徴とする検査用治具を提供する。
請求項8記載の発明は、前記外側筒体は、前記検査端と前記検査点が非接触状態である場合において、該外側筒体の先端開口部が電極部に圧接され、後端開口部が前記第二板状部材に圧接されることを特徴とする請求項7記載の検査用治具を提供する。
請求項9記載の発明は、前記内側筒体の後端開口部は、常に前記外側上筒部内に収容されていることを特徴とする請求項7又は8記載の検査用治具を提供する。
請求項10記載の発明は、前記外側筒体の先端開口部は、該外側筒体の長軸方向に対して直角な端面を有することを特徴とする請求項7乃至9いずれかに記載の検査用治具を提供する。
請求項11記載の発明は、被検査対象となる被検査物の複数の検査点と、該検査点間の電気的特性を検査する検査装置と電気的に接続される検査用治具の電極体に複数備えられた電極部とを電気的に接続する検査用接触子であって、前記検査用接触子は、先端開口部が前記電極体の表面と当接する電極端となる外側筒体と、前記外側筒体の後端開口部から突出されるとともに該外側筒体内部に電気的に接続されて同軸に配置され、先端開口部が前記検査点に圧接される検査端となる導電性の内側筒体とを備え、前記外側筒体は、前記電極端となる先端開口部を有する外側上筒部と、前記外側上筒部と同一径で、先端開口部が該外側上筒部の後端開口部と連通連結されるとともに、周縁に長軸方向に形成される螺旋状の切欠を備える筒状の第一切欠部と、前記第一切欠部と同一径で、該第一切欠部の後端開口部と連通連結される外側下筒部を有し、前記内側筒体は、前記検査端となる先端開口部を有する内側下筒部と、前記内側下筒部と同一径で、先端開口部が該内側下筒部の後端開口部と連通連結されるとともに、周縁に長軸方向に形成される螺旋状の切欠を備える筒状の第二切欠部と、前記第二切欠部と同一径で、該第二切欠部の後端開口部と連通連結されるとともに、前記内側下筒部が検査点に当接した場合に前記電極部へ圧接される内側上筒部とを有し、前記外側筒体と前記内側筒体は、前記外側下筒部と前記内側下筒部を電気的に接続するとともに固定する固定部を有することを特徴とする検査用接触子を提供する。
請求項12記載の発明は、前記外側筒体の前記第一切欠部と前記内側筒体の前記第二切欠部のいずれか若しくは両方が収縮した場合に、前記外側筒体の前記先端開口部と前記内側筒体の前記後端開口部が同一平面上に存在することを特徴とする請求項11記載の検査用接触子を提供する。
請求項13記載の発明は、前記内側筒体は、該内側筒体の前記固定部と前記検査端の間の該内側筒体の周縁に長軸方向に形成される螺旋状の切欠を備えることを特徴とする請求項11又は12記載の検査用接触子を提供する。
請求項14記載の発明は、前記外側筒体の先端開口部は、該外側筒体の長軸方向に対して直角な端面を有し、前記内側筒体の後端開口部は、該内側筒体の長軸方向に対して直角な端面を有することを特徴とする請求項11乃至13いずれかに記載の検査用接触子を提供する。
請求項15記載の発明は、被検査対象となる被検査物の複数の検査点と、該検査点間の電気的特性を検査する検査装置と電気的に接続される検査用治具の電極体に複数備えられた電極部とを電気的に接続する検査用接触子であって、前記検査用接触子は、先端開口部が前記電極部と当接する電極端となる外側筒体と、前記外側筒体の後端開口部から突出されるとともに該外側筒体内部に電気的に接続されて同軸に配置され、先端開口部が前記検査点に圧接される検査端となる導電性の内側筒体とを備え、前記外側筒体は、前記電極端となる先端開口部を有する外側上筒部と、前記外側上筒部と同一径で、先端開口部が該外側上筒部の後端開口部と連通連結されるとともに、周縁に長軸方向に形成される螺旋状の切欠を備える筒状の第一切欠部と、前記第一切欠部と同一径で、該第一切欠部の後端開口部と連通連結される外側下筒部を有し、前記内側筒体は、前記検査端となる先端開口部を有する内側下筒部と、前記内側下筒部と同一径で、先端開口部が該内側下筒部の後端開口部と連通連結されるとともに、周縁に長軸方向に形成される螺旋状の切欠を備える筒状の第二切欠部と、前記第二切欠部と同一径で、該第二切欠部の後端開口部と連通連結されるとともに、前記外側筒体の内部に配置される内側上筒部とを有し、前記外側筒体と前記内側筒体は、前記外側下筒部と前記内側上筒部を電気的に接続するとともに固定する固定部を有することを特徴とする検査用接触子を提供する。
請求項16記載の発明は、前記内側筒体の前記後端開口部は、常に前記外側上筒部内に収容されていることを特徴とする請求項15記載の検査用接触子を提供する。
請求項17記載の発明は、前記外側筒体の前記先端開口部は、該外側筒体の長軸方向に対して直角な端面を有することを特徴とする請求項15又は16記載の検査用接触子を提供する。
請求項18記載の発明は、前記検査用接触子は、前記内側筒体内に配置された導電性の棒状部材を備え、前記棒状部材は、前記内側上筒部又は前記内側下筒部に固定されるとともに、前記内側筒体の先端開口部から延設されていることを特徴とする請求項11乃至17いずれかに記載の検査用接触子を提供する。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載の発明によれば、夫々に螺旋状の切欠部を備えた外側筒体と内側筒体が同軸上に配置されて固定されているので、これらの外側筒体と内側筒体は一つの検査用接触子として機能することになる。外側筒体と内側筒体に設けられた切欠部は、外側筒体と内側筒体に一体的に夫々形成されており、長軸方向に収縮する弾性部として機能する。すなわち、この検査用接触子は、外側筒体と内側筒体と固定部のみから形成されていることになる。このため、コイルスプリングを用いる検査用接触子よりも部品点数を低減し、検査用接触子を簡素に形成することができる。
また、この検査用接触子は、外側筒体と内側筒体に夫々弾性部として収縮機能する切欠部が、検査点から電極部間において並列配置される構成を有しているので、検査のために十分な接触圧を生じさせることができる。したがって、十分な接触圧を有する検査用接触子を、この検査用治具に用いるので、従来の検査用治具に比して検査用治具を容易に製作することができる。
さらに、2つの切欠部が並列に配置されて負荷荷重を大きくすることができるため、検査点に押圧された際に収縮する長さを有効に確保することができる。このため、検査点の高さや、検査用接触子の長さにバラツキがあっても、検査用接触子を長く設けることなく、安定して接触することができる。
またさらに、検査用接触子が検査点に接触して検査端が圧接される場合には、外側筒体の先端開口部と内側筒体の後端開口部の両方が電極体表面に圧接されることになるので、検査用接触子が安定して接続されることになり、検査点に対して安定した接触を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、内側筒体が検査点と当接していない場合に、第二板状部材と電極体により、外側筒体及び内側筒体が挟持されて第一及び第二切欠部が収縮している状態になるので、検査前後において、電極体と内側筒体と外側筒体が常に当接していることになる。このため、内側筒体と外側筒体が電極体と離間することなく当接することになり、電極体の耐久性を向上させることができる。
請求項3記載の発明によれば、内側筒体が検査点と当接していない場合に、第一切欠部が自然長に保持され、第二切欠部が第二板状部材と電極体により内側筒体を挟持することで収縮されるため、非検査時には第二切欠部のみの収縮力を利用することにより検査用接触子が保持され、検査時には第一及び第二切欠部の両切欠部の収縮力を利用することで検査点を押圧することができる。このため、検査前後において、検査用接触子の生み出す圧力を調整することができる。
請求項4記載の発明によれば、内側筒体が検査点と当接していない場合に、第二切欠部が自然長に保持され、第一切欠部が第二板状部材と電極体により外側筒体を挟持することで収縮されるため、非検査時には第一切欠部のみの収縮力を利用することにより検査用接触子が保持され、検査時には第一及び第二切欠部の両切欠部の収縮力を利用することで検査点を押圧することができる。このため、検査前後において、検査用接触子の生み出す圧力を調整することができる。
請求項5記載の発明によれば、検査用接触子の内側筒体の内側下筒部に切欠部を設けることにより、検査用接触子は、検査点に押圧された際に収縮する量(長さ)を長くすることができる。このように検査用接触子が、より長い収縮量を有することになるので、検査点の高さにバラツキがある場合、あるいは検査用接触子の長さにバラツキがある場合でも、十分に検査用接触子が収縮し、安定して接触することができる。
請求項6記載の発明によれば、第一切欠部の収縮する長さが、電極体表面と第二板状部材の表面までの距離に応じて、外側筒体の長さにより調整されるため、容易に第一切欠部が有する収縮力を適宜に調整することができる。
請求項7記載の発明によれば、夫々に螺旋状の切欠部を備えた外側筒体と内側筒体が同軸上に配置され、かつ電気的に接続されて固定されているので、これらの外側筒体と内側筒体は一つの検査用接触子として機能することになる。外側筒体と内側筒体に設けられた切欠部は、外側筒体と内側筒体に一体的に夫々形成されており、長軸方向に収縮する弾性部として機能する。すなわち、この検査用接触子は、外側筒体と内側筒体と固定部のみから形成されていることになる。このため、コイルスプリングを用いる検査用接触子よりも部品点数を低減し、検査用接触子を簡素に形成することができる。
また、この検査用接触子は、内側筒体の直径より外側筒体の直径が大きくなるため、略同じ長さや形状を有する切欠部が形成されていても、外側筒体の方が内側筒体に比してより大きな接触圧を有することになる。このため、内側筒体と外側筒体を組み合わせることにより、検査のために十分な接触圧を生じさせることができる。したがって、十分な接触圧を有する検査用接触子をこの検査用治具に用いるので、従来の検査用治具に比して検査用治具を容易に製作することができる。
さらに、この検査用接触子は、外側筒体と内側筒体に夫々弾性部として機能する切欠部が、検査点から電極部間において直列配置される構成を有しているので、これらの切欠部が並列配置された場合より、検査点に押圧された際に収縮する長さをより十分に確保することができ、検査用接触子の長さにバラツキがある場合でも、検査点に過度の打痕を付けることがない。
請求項8記載の発明によれば、外側筒体は、非接触状態において、その両端開口部が電極体表面及び第二板状部材と夫々圧接しているので、検査用接触子を安定して検査用治具内に保持することができる。
請求項9記載の発明によれば、内側筒体の後端開口部が常に電極部に接触していないので、被検査物に検査端が接触する際に内側筒体の後端開口部が電極部に離接動作を行うことがないため、検査用治具の耐久性を向上させることができる。
また、内側上筒部が外側筒体の第一切欠部のガイドとして機能するので、検査用接触子を略直動に収縮させることができる。
請求項10記載の発明によれば、外側筒体の先端開口部の端面は平面であるため、検査用治具の電極部と安定して接触することができる。
請求項11記載の発明によれば、夫々に螺旋状の切欠部を備えた外側筒体と内側筒体が同軸上に配置され、かつ電気的に接続されて固定されているので、これらの外側筒体と内側筒体は一つの検査用接触子として機能することになる。外側筒体と内側筒体に設けられた切欠部は、外側筒体と内側筒体に一体的に夫々形成されており、長軸方向に収縮する弾性部として機能する。すなわち、この検査用接触子は、外側筒体と内側筒体と固定部のみから形成されていることになる。このため、コイルスプリングを用いる検査用接触子よりも部品点数を低減し、検査用接触子を簡素に形成することができる。
また、この検査用接触子は、外側筒体と内側筒体に夫々弾性部として機能する切欠部が、検査端から電極端間において並列配置される構成を有しているので、検査のために十分な接触圧を生じさせることができる。
また、検査点に押圧された際に収縮する長さを十分に確保することができるので、検査点の高さにバラツキがある場合、あるいは検査用接触子の長さにバラツキがある場合にも、検査点に安定して接触することができる。
請求項12記載の発明によれば、検査用接触子が検査用治具内に保持されるときに、外側筒体の先端開口部と内側筒体の後端開口部が電極体表面に接触することになるので、電極体表面に接触する面積が増加し、より安定して検査用治具内に保持されることができる。
請求項13記載の発明によれば、検査用接触子の内側筒体の内側下筒部にも切欠部を設けることにより、検査用接触子は、検査点に押圧された際に収縮する量(長さ)をより長くすることができる。このように検査用接触子が、より長い収縮量を有することになるので、検査点の高さにバラツキがある場合、あるいは検査用接触子の長さにバラツキがある場合にも、より十分に検査用接触子が収縮し、検査点に安定して接触することができる。
請求項14記載の発明によれば、外側筒体の先端開口部と内側筒体の他端開口部の端面は平面であるため、検査用治具の電極体表面と安定して接触することができる。このため、コイルスプリングの端面が電極部に当接する検査用接触子を形成する場合に、コイルスプリングの端面を電極部に安定して接触させるために必要な、コイルスプリングの端面を平面化する処理が不要となるので、コイルスプリングを用いる検査用接触子よりも容易に形成することができる。
請求項15記載の発明によれば、夫々に螺旋状の切欠部を備えた外側筒体と内側筒体が同軸上に配置され、かつ電気的に接続されて固定されているので、これらの外側筒体と内側筒体は一つの検査用接触子として機能することになる。外側筒体と内側筒体に設けられた切欠部は、外側筒体と内側筒体に一体的に夫々形成されており、長軸方向に収縮する弾性部として機能する。すなわち、この検査用接触子は、外側筒体と内側筒体と固定部のみから形成されていることになる。このため、コイルスプリングを用いる検査用接触子よりも部品点数を低減し、検査用接触子を簡素に形成することができる。
また、この検査用接触子は、内側筒体の直径より外側筒体の直径が大きくなるため、略同じ長さや形状を有する切欠部が形成されていても、外側筒体の方が内側筒体に比してより大きな接触圧を有することになる。このため、内側筒体と外側筒体を組み合わせることにより、検査のために十分な接触圧を生じさせることができる。
さらに、この検査用接触子は、外側筒体と内側筒体に夫々弾性部として機能する切欠部が、検査端から電極端間において直列配置される構成を有しているので、これらの切欠部が並列に配置される場合よりも検査点に押圧された際に収縮する長さをより十分に確保することができ、検査点の高さにバラツキがある場合、あるいは検査用接触子の長さにバラツキがある場合にも、検査点に過度な打痕を付けることがない。
請求項16記載の発明によれば、内側筒体の後端開口部が常に電極部に接触していないので、被検査物に検査端が接触する際に内側筒体の後端開口部が電極部に離接動作を行うことがないため、検査用治具の耐久性を向上させることができる。
また、内側上筒部が外側筒体の第一切欠部のガイドとして機能するので、検査用接触子を略垂直に収縮させることができる。
請求項17記載の発明によれば、外側筒体の先端開口部の端面は平面であるため、検査用治具の電極部と安定して接触することができる。このため、コイルスプリングの端面が電極部に当接する検査用接触子を形成する場合に、コイルスプリングの端面を電極部に安定して接触させるために必要な、コイルスプリングの端面を平面化する処理が不要となるので、コイルスプリングを用いる検査用接触子よりも容易に形成することができる。
請求項18記載の発明によれば、内側筒体の内部に導電性の棒状部材が配置され、棒状部材の先端が内側筒体の先端開口部から延設されている。このため、棒状部材は検査用接触子の一部として機能し、延設されている側の棒状部材の先端が確実に検査点に当接することができるので、検査点と検査用接触子を確実に電気的に接続することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明に係る検査用治具の第一実施形態を示す概略構成図である。本発明に係る検査用治具1は、複数の接触子2、これら接触子2を多針状に保持する保持体3、この保持体3を支持するとともに各接触子2と接触して導通状態となる電極部41(
図5参照)を有する電極体4、電極部41から電気的に接続されて延設される導線部5を備える。
尚、
図1では、複数の接触子2として三本の接触子が示されるとともに夫々に対応する三本の導線部5が示されているが、これらは三本に限定されるものではなく、検査対象に設定される検査点に応じて決められる。
【0020】
本発明の主要な特徴は、異なる外径と内径を有する二本の導電性の筒状部材に夫々形成された切欠部が夫々弾性部として機能することを利用し、これらの弾性部が並列配置又は直列配置されるように二本の筒状部材を組み合わせることで、検査に必要な接触圧や収縮量を有する一つの検査用接触子とすることである。
このように構成することで、基板の微細化及び複雑化に対応することができるとともに、部品点数を低減して簡素化し、十分な接触圧や収縮量を有する接触子及びこの接触子を用いた検査用治具を提供する。
【0021】
本発明に係る第一実施形態の検査用接触子2(以下、第一接触子2という)について説明する。
図2は、本発明の第一接触子2の概略断面図であり、
図3は、第一接触子2の分解断面図を示し、(a)は外側筒体21を示し、(b)は内側筒体22を示している。
この第一接触子2は、電極体4が有する電極部41に圧接する電極端2aと、被検査物8が有する検査点81に圧接する検査端2bとを備え、電極部41と検査点81を電気的に接続する。
【0022】
この第一接触子2は、
図2で示される如く、外径及び内径が夫々相違する外側筒体21と内側筒体22、及び固定部23を有している。内側筒体22は、外側筒体21の内部に外側筒体21と同軸に配置され、外側筒体21と導通状態となるように固定部23により固定されている。
【0023】
外側筒体21は、
図3(a)で示す如く、内側筒体22の外径よりもわずかに大きい内径を有する筒状部材である。この外側筒体21は、所定の長さを有するとともに全長に亘って同一の外径及び内径を有する導電性の中空状の円柱形状(筒形状)に形成される。また、この外側筒体21は、両端に開口部21a、21bを有しており、その一端開口部21aが、後述する電極部41と当接することにより、電極部41と外側筒体21の電気的接続を可能とする。この一端開口部21aが、第一接触子2の電極端2aに相当することになる(
図2参照)。
尚、外側筒体21の一端開口部21a及び他端開口部21b、並びに、内側筒体22の一端開口部22a及び他端開口部22bは、夫々、[発明の効果]における、外側筒体の先端開口部及び後端開口部、並びに、内側筒体の後端開口部及び先端開口部に相当する。
また、外側上筒部211及び第一切欠部212及び外側下筒部213の夫々の一端開口部と他端開口部は、[発明の効果]における、外側上筒部及び第一切欠部及び外側下筒部の先端開口部と後端開口部に夫々相当する。
また更に、内側上筒部221及び第二切欠部222及び内側下筒部223の夫々の一端開口部と他端開口部は、[発明の効果]における、外側上筒部及び第二切欠部及び外側下筒部の後端開口部と先端開口部に夫々相当する。
【0024】
外側筒体21は、後述する内側筒体22が他端開口部21bから突出するように配置されている。尚、この他端開口部21bは、保持体3に第一接触子2が装着される際に、保持体3の第二板状部材32に当接して、第一接触子2を保持体3に係止することができる。
【0025】
外側筒体21は、一本の導電性の筒状部材により形成されており、外側上筒部211、第一切欠部212、外側下筒部213を有している(
図3(a)参照)。夫々の部位は、一端開口部21aから他端開口部21bに向かって、外側上筒部211、第一切欠部212、外側下筒部213の順で配置される。
【0026】
外側筒体21は、上述の如く、一本の導電性の筒状部材により形成することができるが、例えば、外径40〜250μm、内径30〜240μm、肉厚5〜50μmに形成される。
外側筒体21は導電性の材料で形成されるが、この材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定されない。外側筒体21の材料としては、例えば、ニッケルやニッケル合金やパラジウム合金を例示することができる。
【0027】
本発明の外側筒体は、上記の如き条件下において製造することができるが、上記の条件に加えて特に、外径を100μm未満、内径を90μm未満に製造した筒体を外側筒体21とすることで、第一接触子2を配線や電子回路の検査に用いる検査用治具に備えられる検査用接触子として好適に使用することができる。
【0028】
外側筒体21の長軸方向の長さは、後述する内側筒体22の長さより短く形成されることが好ましい。これは、外側筒体21と内側筒体22と組み合わせる際に、詳細は後述するが、組立てを容易にすることができるからである。
【0029】
図4は、第一接触子2が保持体3に保持され、この保持体3が検査用治具1に取付けられた状態を示す概略断面図である。
尚、
図4で示される第一切欠部212の長さx2と第二切欠部222の長さy2は、検査用治具1に取付けられた状態であるので、自然長よりも収縮した状態の長さであり、無負荷状態の長さとは異なる。
【0030】
外側上筒部211は、一端開口部211aと他端開口部211bを備える筒状部材である(
図3(a)参照)。この一端開口部211aは、外側筒体21の一端開口部21aに相当し、電極部41に当接する。一端開口部211aは、外側上筒部211の長軸方向に対して垂直な端面を有するように形成されているので、一端開口部211aが電極部41に当接するときは、この端面が電極部41に当接し、外側筒体21が、電極部41と安定して当接することができる。
外側上筒部211の他端開口部211bは、後述する第一切欠部212の一端開口部212aと連通連結される。
【0031】
外側上筒部211は、保持体3に保持される際に第一板状部材31に設けられた第一案内孔31h(後述する)内部に貫通支持されて、所定の電極部41へ案内される。この外側上筒部211の長軸方向の長さx1は、特に限定されないが、例えば
図4に示される如く、保持体3に第一接触子2が装着された際に、第一板状部材31の厚さz1(第一案内孔31hの深さ)より長く、かつ、後述する第一切欠部212の長さx2と合算した値が後述する内側上筒部221の長さy1より短くなるように形成されることができる。このような条件として、例えば、「x1>z1,and,x1+x2<y1」となる条件を設定することができる。
このように形成することで、後述する第一切欠部212が収縮した際に、第一切欠部212と第一板状部材31に形成される第一案内孔31hの開口端周縁が接触することを防止し、また、第一切欠部212と第二切欠部222同士が接触することを防止することができる。
【0032】
第一切欠部212は、外側筒体21を形成する筒状部材の長軸方向にその壁面に沿って螺旋状の切欠を設けることにより形成されている。このように外側筒体21に螺旋状の切欠を形成することにより、この第一切欠部212は外側筒体21の長軸方向に収縮する弾性部として機能することになる。第一切欠部212は、一端開口部212aと他端開口部212bを備える。
この一端開口部212aは、外側上筒部211の他端開口部211bと連通連結され、他端開口部212bは、外側下筒部213の一端開口部213aと連通連結されている。このため、第一切欠部212は、外側上筒部211と外側下筒部213の間に配置されることになる。
尚、この第一切欠部212が有する弾性伸縮の特性は、切欠部の幅やピッチや長さや筒状部材の厚さの調整、筒状部材の材料の種類、筒状部材に加える各種処理(熱的処理や化学的処理等)等により適宜調整可能であり、使用者により適宜調整される。尚、
図3で示される第一切欠部212には、一つの切欠部が形成されているが、所定間隔を有して二つの切欠部を対称的に形成することもできるし、三つ以上の切欠部を形成することもできる。
【0033】
この第一切欠部212の長さx2は、所望の収縮長又は接触圧を有するように長さを調整して形成されると同時に、上述の如く、第一接触子2が保持体3に装着された際に、第一切欠部212が第一板状部材31や第二切欠部222と接触することが無い位置に配置されるよう設定されることが望ましい。
図4では、第一切欠部212は、第一板状部材31の検査点側表面と第二切欠部222の一端開口部の間の長さ(内側上筒部221の長さy1と第一板状部材の厚さz1の差分)より短く形成されて配置されることができる。このような条件として、例えば、「x2<y1−z1」となる条件を設定することができる。
【0034】
外側下筒部213は、一端開口部213aと他端開口部213bを備える。一端開口部213aは、上記第一切欠部212の他端開口部212bと連通連結され、他端開口部213bは、外側筒体21の他端開口部21bに相当する。外側下筒部213の他端開口部213bは、外側下筒部213の長軸方向に対して垂直な端面を有しているので、第一接触子2が保持体3に装着される際には、この外側下筒部213の他端開口部213bの端面は、第二板状部材32と平面にて安定して当接することができる。
【0035】
また、外側下筒部213には、後述する固定部23が形成される。この固定部23により、外側筒体21と内側筒体22が電気的に接続されて固定されることになる。
外側下筒部213の長軸方向の長さx3は、第二板状部材32に外側筒体21の他端開口部21bが当接することができる長さに形成される。
【0036】
この外側筒体21が有する外側上筒部211、第一切欠部212と外側下筒部213は、第一切欠部212を中心とする対称な形状を有するように、外側上筒部211と外側下筒部213の長さを同じに形成することもできる。このように外側筒体21を形成することにより、外側筒体21が対称形状を有することになり、上下方向の相違がなくなり、第一接触子2の組立てが容易となる。
【0037】
内側筒体22は、第一接触子2の一部を形成するとともに検査点81に当接するための部材である(
図3(b)参照)。この内側筒体22は、外側筒体21の内径より僅かに小さい外径を有している。この内側筒体22は、所定の長さを有するとともに全長に亘って同一の径を有する導電性の中空状の円柱形状(筒形状)に形成される。また、この内側筒体22は、両端に開口部を有しており、その他端開口部22bが、検査点81と接触して導通状態となり、検査点81と内側筒体22の電気的接続を可能とする。なお、この内側筒体22の他端開口部22bが、第一接触子2の検査端2bに相当することになる。
また、内側筒体22の一端開口部22aは、電極部41と接触して導通状態となり、電極部41と内側筒体22の電気的接続を可能とする。なお、この内側筒体22の一端開口部22aが、第一接触子2の電極端2aに相当することになる(
図2参照)。
【0038】
この内側筒体22は、他端開口部22b側の一部が外側筒体21の他端開口部21bから突出して、外側筒体21の内部に外側筒体21と同軸上に配置される。
【0039】
内側筒体22は、一本の導電性の筒状部材により形成されており、内側上筒部221、第二切欠部222、内側下筒部223を有している(
図3(b)参照)。夫々の部位は、一端開口部22aから他端開口部22bに向かって、内側上筒部221、第二切欠部222、内側下筒部223の順で配置される。
【0040】
内側筒体22は、上述の如く、一本の導電性の筒状部材により形成することができるが、例えば、外径30〜250μm、内径20〜240μm、肉厚5〜50μmに形成される。
【0041】
本発明の内側筒体は、上記の如き条件下において製造することができるが、上記の条件の中でも特に、外径を80μm未満、内径を70μm未満に製造した筒体を内側筒体22とすることで、第一接触子2を配線や電子回路の検査に用いる検査用治具に備えられる検査用接触子として好適に使用することができる。
【0042】
内側筒体22は導電性の材料で形成されるが、この材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定されない。内側筒体22の材料としては、例えば、ニッケルやニッケル合金やパラジウム合金を例示することができる。
内側筒体22の長軸方向の長さは、外側筒体21の長さより長く形成されることが好ましい。これは、第一接触子2が保持体3に装着される際に、外側筒体21の他端開口部21bの端面が第二板状部材32と当接し、内側筒体21が電極部41と検査点81を電気的に接続するので、内側筒体22の他端開口部22bは、後述する保持体3の第二板状部材32に設けられた第二案内孔32hから検査点81側に突出する必要があるためである。また、外側筒体21と内側筒体22を組み合わせて第一接触子2を形成する場合に、外側筒体21の一端開口部21aと内側筒体22の一端開口部22aを揃えて固定部で固定することにより、容易に第一接触子2を組み立てることもできる。
【0043】
内側上筒部221は、一端開口部221aと他端開口部221bを備える筒状部材である。この一端開口部221aは、内側筒体22の一端開口部22aに相当し、電極部41に当接する。一端開口部221aは、内側上筒部221の長軸方向に対して垂直な端面を有するように形成されているので、一端開口部221aが後述する電極部41に当接するときは、この端面が電極部41に当接し、内側筒体22は、電極部41と安定して当接することができる。
内側上筒部221の他端開口部221bは、後述する第二切欠部222の一端開口部222aと連通連結される。
【0044】
内側上筒部221は、保持体3に保持される際に第一板状部材31に設けられた第一案内孔31h内部に貫通支持される外側筒体22の内側に同軸上に配置されるので、外側上筒部211と同様に所定の電極部41へ案内されることになる。この内側上筒部221の長軸方向の長さy1は、特に限定されないが、
図4に示される如く、保持体3に第一接触子2が装着された際に、外側筒体21の外側上筒部211の長さx1に第一切欠部212の長さx2を合算した値より長く形成されることができる。このような条件として、例えば、「y1>x1+x2」となる条件を設定することができる。
このように形成することで、第一切欠部212と後述する第二切欠部222が収縮運動を行う場合に、外側筒体21の第一切欠部212と内側筒体22の第二切欠部222が、夫々の切欠部同士が接触することを防止することが望ましい。
【0045】
第二切欠部222は、内側筒体22を形成する筒状部材の長軸方向にその壁面に沿って螺旋状の切欠を設けることにより形成されている。このように内側筒体22に螺旋状の切欠を形成することにより、この第二切欠部222は内側筒体22の長軸方向に収縮する弾性部として機能することになる。第二切欠部222は、一端開口部222aと他端開口部222bを備える。
この一端開口部222aは、内側上筒部221の他端開口部221bと連通連結され、他端開口部222bは、内側下筒部223の一端開口部223aと連通連結されている。このため、第二切欠部222は、内側上筒部221と内側下筒部223の間に配置されることになる。
尚、この第二切欠部222が有する弾性伸縮の特性は、切欠部の幅やピッチや長さや筒状部材の厚さの調整、筒状部材の材料の種類、筒状部材に加える各種処理(熱的処理や化学的処理等)等により適宜調整可能であり、使用者により適宜調整される。尚、
図3(b)で示される第二切欠部222には、一つの切欠部が形成されているが、所定間隔を有して二つの切欠部を対称的に形成することもできるし、三つ以上の切欠部を形成することもできる。
【0046】
この第二切欠部222の長さy2は、所望の収縮長又は接触圧を有するように長さを調整して形成されると同時に、上述の如く、第一接触子2が保持体3に装着された際に、第二切欠部222が第二板状部材32や第一切欠部212と接触しないように設定されることが望ましい。例えば、
図4では、第二切欠部222は、外側下筒部213の長さx3より短く形成されて配置されており、このような条件として、例えば「y2<x3」となる条件に設定される。
【0047】
内側下筒部223は、一端開口部223aと他端開口部223bを備える筒状部材である。内側下筒部223の一端開口部223aは、第二切欠部222の他端開口部222bと連通連結され、内側下筒部223の他端開口部223bは、内側筒体22の他端開口部22bに相当する。内側下筒部223の他端開口部223bは、内側下筒部223の長軸方向に対して垂直な端面を有しているので、第一接触子2が保持体3に装着される際には、この内側下筒部223の他端開口部223bの端面は、検査点81が平面状に形成されていても球状や凸状に形成されていても検査点81と確実に圧接することができる。
【0048】
また、内側下筒部223には、後述する固定部23が形成される。この固定部23により、外側筒体21と内側筒体22が電気的に接続されて固定されることになる。
内側下筒部223の長軸方向の長さy3は、外側上筒部211と同様に、第二切欠部222が第二板状部材32や第一切欠部212と接触しないように設定されることが望ましい。また、検査点81に内側下筒部223の他端開口部223bが当接して内側筒体22の第二切欠部222が収縮しても、内側筒体22の他端開口部22bが第二板状部材32から突出することができる長さを有するように形成される(
図5参照)。
【0049】
この内側筒体22が有する内側上筒部221、第二切欠部222と内側下筒部223は、第二切欠部222を中心とする対称な形状を有するように、内側上筒部221と内側下筒部223の長さを同じに形成することもできる。このように内側筒体22を形成することにより、内側筒体22が対称形状を有することになり、上下方向の相違がなくなり、第一接触子2の組立てが容易となる。
【0050】
この内側筒体22は、
図2で示される如く、他端開口部22bが外側筒体21の他端開口部21bから突出されるように配置される。また、内側筒体22の一端開口部22aが外側筒体21の一端開口部21aから突出しないように配置される。内側筒体22の一端開口部22aが、外側筒体21の一端開口部21aから突出するか、同一面となるように配置された場合には、保持体3に第一接触子2が装着された際に、第一切欠部212と第二切欠部222が収縮することにより、外側筒体21の一端開口部21aと内側筒体22の一端開口部22aが電極部41に同時に圧接することができるようになる。
【0051】
また、内側筒体22の一端開口部22aが外側筒体21の一端開口部21aから突出するように配置することもできる。この場合も、第一接触子2が保持体3に装着された場合に、まず第二切欠部222が収縮し、必要に応じて第一切欠部212が収縮することにより、外側筒体21の一端開口部21aと内側筒体22の一端開口部22aが電極部41に同時に圧接することになる。なお、内側筒体22の一端開口部22aが外側筒体21の一端開口部21aから突出する突出量(長さ)は、特に限定されないが、保持体3に装着された場合に、外側筒体21の第一切欠部212が収縮する量と同等の長さに形成することができる。この場合、第一接触子2が保持体3に装着された際に、内側筒体22の第二切欠部222のみが収縮して圧接する力が生じるため、保持体3に大きな力が係ることを軽減することができ、また、検査時に外側筒体21の第一切欠部212が初めて収縮することになり、検査前後と検査時で適宜な押圧力を調整することができる。
【0052】
内側筒体22の一端開口部22aと外側筒体21の一端開口部21aとの配置を上記のように調整することにより、外側筒体21の一端開口部21aと内側筒体22の一端開口部22aが常に電極部41に接触している状態となる。このため、検査点81に検査端2bが接触するたびに外側筒体21の一端開口部21aと内側筒体22の一端開口部22aが電極部41に離接動作を行うことがないため、検査用治具1の耐久性の向上を図ることができる。
【0053】
固定部23は、外側筒体21の外側下筒部213と内側筒体22の内側下筒部223に形成されて外側筒体21と内側筒体22を固定する。この固定方法として、例えば、かしめによって固定を行う場合には、
図2で示されるように、外側筒体21(外側下筒部213)側から内側筒体22側へ押圧を行うことにより、外側筒体21と内側筒体22を固定する。この固定部23は、外側下筒部213に内側に湾曲する凹形状に形成される(
図3(a)参照)。この固定部23は、内側筒体22を外側筒体21内に配置した後に、外側筒体21と内側筒体22を固定するために形成されるが、外側筒体21に予め形成されていても良い。また、この凹形状の固定部23は、外側筒体21と内側筒体22を固定するために、外側(外側筒体21)から内側(内側筒体22)へ押圧(かしめ)を行うことで固定した場合に形成されたものを示した例である。
【0054】
固定部23による外側筒体21及び内側筒体22の固定方法は、このかしめの方法に限定されず、レーザ溶接、アーク溶接や接着剤などの他の固定方法を用いても良い。なお、外側筒体21と内側筒体22の固定方法として溶接等外側筒体21と内側筒体22が電気的に接続される固定方法を用いた場合には不要であるが、外側筒体21と内側筒体22が電気的に接続されない固定方法を用いた場合には、例えば外側筒体21と内側筒体22をはんだ或いは導線等で電気的に接続するようにすることもできる。
【0055】
第一接触子2は、上記のような条件で好適に実施することができるが、また、以下のような条件も設定することができる。
外側筒体21の第一切欠部212は、第一案内孔31hの内部に配置されず、且つ、内側筒体22の外側上筒部221の外側周囲に配置される。また、内側筒体22の第二切欠部222は、第二案内孔32hの内部に配置されず、且つ、外側筒体21の外側下筒部213の内部に配置される。
これらの条件に設定して各部材を形成することにより、各切欠部の動作をより確実にして第一接触子2を好適に実施することができる。
【0056】
図4は、第一接触子2が保持体3に取り付けられた状態を示す断面図である。検査用治具1は、第一接触子2を保持するための保持体3を有している。この保持体3は、第一板状部材31と第二板状部材32を備える。
【0057】
第一板状部材31は、第一接触子2の一端開口部2aを電極部41へ案内するための第一案内孔31hを有する。第一案内孔31hは、第一板状部材31の厚み方向に亘り同一の直径を有して形成された貫通孔として形成され、この貫通孔の外径は外側筒体21の外径よりも僅かに大きな径を有するように形成される。この第一案内孔31hは、第一接触子21の一端開口部2aを電極部41へ案内するが、より具体的には、外側筒体21の一端開口部21aを電極部41へ案内することになる。尚、この場合、内側筒体22の一端開口部22aも、外側筒体21と同軸で配置されていることから、電極部41へ案内されることになる。
【0058】
第一板状部材31の厚さz1は、外側上筒部211の長さx1よりも短く形成される。これは、上述の如く、第一接触子2が保持体4に保持されて電極部41に取付けられた状態において、外側上筒部211は第一案内孔31hに貫通支持されており、第一切欠部212が収縮動作をする場合に、第一切欠部212が第一板状部材31に接触しないようにすることが望ましいためである。
【0059】
第二板状部材32は、第一板状部材31と所定間隔を有して配置されるとともに、第一接触子2の他端開口部2bを検査点81へ案内するための第二案内孔32hを有する。第二案内孔32hは、第二板状部材32の厚み方向に亘り同一の直径を有して形成された貫通孔であり、外側筒体21の外径より小さく且つ内側筒体22の外径より僅かに大きい外径を有して形成される。
このように第二案内孔32hを形成することにより、第一接触子2が保持体3に挿入されたときに、第一接触子2の外側筒体21の他端開口部21bを、第二板状部材32表面の第二案内孔32h周縁に係止させることになる。これは、第二案内孔32hの直径と外側筒体22の外径に差があるためである。尚、このとき、内側筒体22の他端開口部22bは、第二板状部材32の第二案内孔32hから突出して配置されることになる。
この第二案内孔32hは、第一接触子2の検査端2bを検査点81へ案内するが、より具体的には、第一接触子2の内側筒体22の他端開口部22bを検査点81へ案内することになる。
【0060】
この第二板状部材32の厚さz2は、内側下筒部223の長さy3よりも短く形成される。
これは、第一接触子2が保持体4に保持されて電極部41に取付けられた状
態において、内側下筒部223が第二案内孔32hから貫通支持されることができるためである。
【0061】
第二板状部材32は、第一板状部材31から所定間隔Lを有して配置されることになる。この所定間隔Lは、電極部41の表面と第二板状部材32の電極側の表面との距離(第一板状部材31の厚さz1と所定間隔Lの合算値)が無負荷状態の外側筒体21の長軸方向の長さよりも僅かに短くなるように設定されている。
【0062】
このように形成することで、第一接触子2を保持体3に装着する際に、外側筒体21の第一切欠部212が収縮して付勢状態となり、外側筒体21が電極部41と第二板状部材32を夫々押圧した状態で装着されることになる。このため、外側筒体21が、電極部41と圧接した状態で保持体3に装着することができるとともに、第一接触子2を安定して保持体3に保持させることが可能となる。
尚、このとき、内側筒体22の一端開口部22aも電極部41に圧接されているので、内側筒体22と電極部41の確実な接続が可能となる。
【0063】
図4では、第二案内孔32hは、同一の直径を有する貫通孔として示されているが、同軸上に配置される異なる二つの外径を有した二つの孔(上孔と下孔、図示せず)による貫通孔とすることもできる。この場合、上孔は、外側筒体21の外径より僅かに大きい直径を有して第二板状部材32の電極部側に配置され、下孔は、外側筒体21の外径よりも小さく内側筒体22の外径よりも僅かに大きい直径を有する下孔を有して第二板状部材32の検査点側に配置される。
このように上孔と下孔を形成することにより、第一接触子2を第一案内孔31hから挿入し、保持体3に装着させたときに、外側筒体21の他端開口部21bの外径と下孔の径の相違により、外側筒体21を係止し、内側筒体22のみを第二案内孔32hから突出するように配置することもできる。
【0064】
また、
図4では、第一板状部材31と第二板状部材32は所定間隔を有して配置されているが、第一板状部材31と第二板状部材32の間に第三板状部材33(図示せず)を設けることもできる。この第三板状部材は、一又は二以上の板状部材を積層して、この間隔による空間に配置することができる。この場合、例えば、第三板状部材は、第一板状部材31と同じ板状部材を複数積層することにより形成することもできる。尚、第三板状部材に形成される貫通孔は、第一接触子2の外側筒体21が貫通する大きさを有していれば、その断面形状は特に限定されない。
【0065】
電極体4には、各第一接触子2に対応する電極部41が形成されている。この電極部41は、外側筒体21の一端開口部21a及び内側筒体22の一端開口部22aと圧接されて導通状態となる。
【0066】
図4では、電極部41は、外側筒体21の一端開口部21aと内側筒体22の一端開口部22aと圧接するように形成されているが、これは第一実施形態の一例であって、電極部41の形状はこの形状に限定されない。
例えば、検査点81が
図4に示されるピッチより更に狭ピッチで配置されている場合には、電極部41は外側筒体21の外径より小さく形成され、内側筒体22の一端開口部22aのみが電極部41に当接するように配置されることが望ましい。尚、このとき外側筒体21の一端開口部21aは、電極部41周辺の電極体4表面に当接することになる。
以上が、本発明の第一実施形態の検査用治具1の構成の説明である。
【0067】
本第一接触子2の外側筒体21と内側筒体22は、切欠部を有した筒状部材を組み合わせることにより形成されているが、このような筒状部材を形成する方法の一つとして下記の如き製造方法を採用することもできる。
【0068】
(1)まず、筒状部材の中空部を形成する芯線(図示せず)を用意する。なお、この芯線には筒状部材の内径を規定する所望の太さの導電性を有する芯線(例えば、直径30μm,ステンレス鋼(SUS))を用いる。
【0069】
(2)次いで、芯線(ステンレス線)にフォトレジスト被膜を塗布し、この芯線の周面を覆う。該フォトレジストの所望の部分を露光・現像・加熱処理して螺旋状のマスクを形成する。このとき、例えば、芯線を中心軸に沿って回転させ、レーザにより露光して螺旋状のマスクを形成されるようにすることができる。本発明の筒状部材を形成するためには、切欠部を形成するためのマスクが所定の位置に形成されることになる。
【0070】
(3)次いで、この芯線にニッケルめっきを実施する。このとき、芯線が導電性であるため、フォトレジストマスクが形成されていない箇所は、ニッケルめっきされる。
【0071】
(4)次いで、フォトレジストマスクを除去して、芯線を引き抜き、所望の長さの筒状部材を形成する。芯線を完全に引き抜いた後に筒体を切断してもよいことは、言うまでもない。
【0072】
保持体3を検査用治具1に取付ける際には、まず、保持体3に第一接触子2を挿入する。第一接触子2を保持体3に挿入する場合には、第一接触子2の他端開口部2bを第一案内孔31hに通し、次に、第二案内孔32hにこの他端開口部2bを通して挿入する。保持体3に挿入された第一接触子2は、外側筒体21の他端開口部21bにより保持体3に係止されることになる。この際に、第一接触子2の両端開口部(2a、2b)は、第一案内孔31hと第二案内孔32hから夫々外側に突出するように配置されることになる。
【0073】
保持体3に第一接触子2が挿入されると、外側筒体21の一端開口部21aと内側筒体22の一端開口部22aが電極部41へ押し当たるように、第一板状部材31を電極体4と当接させる。このとき、外側筒体21と内側筒体22は電極部41に圧接されるため、夫々の第一切欠部212と第二切欠部222が収縮して付勢状態となる。このため、内側筒体の他端開口部22b(検査端側)が検査点81に当接するかしないかに関わらず、外側筒体21の一端開口部21aと内側筒体22の一端開口部22aは、電極部41に常に接触している状態となる。このようにして、第一接触子2を有する検査用治具1が完成することになる。
【0074】
次に、検査用治具1を検査に用いる場合を説明する。
図5は、第一接触子を用いた検査用治具の検査時の状態を示す概略断面図である。
検査を行う際には、検査用治具1を検査装置(図示せず)に装着し、導線5が検査装置の制御手段と電気的に接続されることになる。
検査装置は、被検査物8を載置する載置台をxyz軸方向に夫々移動させる移動手段を備えており、被検査物8の複数の検査点81に、所定の第一接触子2の検査端2bが圧接されるように、載置台をxyz軸方向に移動させて検査を行う。
【0075】
検査装置が、所定の検査点81に所望の第一接触子2を当接することができるように、載置台の位置決めが行われると、各検査点81に各第一接触子2が導通接触することが可能なように移動される。
このとき、所定の検査点81に所望の検査端2bが当接すると、まず、検査端2bとなる内側筒体22の他端開口部22bが圧接されることになるので、内側筒体22の第二切欠部222が収縮することになる。この場合、外側筒体21は内側筒体22と固定部23により固定されているので、外側筒体21の第一切欠部212も同時に収縮することになる。そして、これらの切欠部212、222が収縮することにより、検査点81と電極部41は、第一接触子2を介して、第一及び第二切欠部212、222の復元力を合算した値の接触圧で電気的に接続されることになる。
以上が第一実施形態の検査用治具の説明である。
【0076】
次に、本発明の第二実施形態の検査用治具10について説明する。
図7に示した検査用治具10と第一実施形態の検査用治具1との主要な相違点は、保持体に保持される検査用接触子の構成が相違することである。以下の説明では、主に相違する検査用接触子の構成部分について説明し、同一の部分についてはできるだけ説明を省略する。
【0077】
第二実施形態の検査用治具10に用いる検査用接触子20(以下は、第二接触子20と呼ぶ)について説明する。尚、第二接触子20は、第一接触子2と類似する構成を有しているので、同一の構成については同一の符号を付して説明する。
【0078】
図6は、第二接触子20の概略断面図である。
図7は、第二接触子20が保持体3に保持され、この保持体3が検査用治具10に取り付けられた状態を示している。尚、
図7で示される第一切欠部212の長さx2は、自然長よりも収縮した状態の長さである。一方、第二切欠部222の長さy2は、無負荷状態の長さである。
【0079】
第二接触子20と第一接触子2との主要な相違点は、固定部23であり、より具体的には、固定部23が形成される位置が相違している。第一接触子2の固定部23は、外側筒体21の外側下筒部213と内側筒体22の内側下筒部223を接続固定するのに対し、第二接触子20の固定部23は、外側筒体21の外側下筒部213と内側筒体22の外側上筒部221を接続固定する。
【0080】
第二接触子20は、検査用治具10の備える電極体4の電極部41と被検査物8の検査点81とを電気的に接続する。より具体的には、第二接触子20は、両端に開口部を有しており、この一端開口部20aが電極部41に、この他端開口部20bが検査点81に圧接されることにより、電極部41と検査点81を電気的に接続する。
第二接触子20は、
図6で示される如く、外側筒体21と内側筒体22と固定部23を有している。
【0081】
第二接触子20の外側筒体21の構成は、第一接触子2の外側筒体21の基本構成と略同じであるが、各部位の長さは、第一接触子2の外側筒体21の各部位の長さとは相違する条件によって調整されることが好ましい。これは、固定部23の位置が第二接触子20と第一接触子2で相違することに起因しており、その詳細は後述する。
【0082】
外側上筒部211の長さx1は、特に限定されないが、例えば
図7に示される如く、第一板状部材31の厚さz1(第一案内孔31hの深さ)より長くなるように形成されることができる。
このように形成することで、保持体3に第二接触子20が保持される際に、第一切欠部212が収縮した際に、第一切欠部212が第一板状部材31の第一案内孔31hの開口部周縁に接触することを防止することができる。
【0083】
第一切欠部212の長さx2は、所望の収縮長又は接触圧を有するように長さを調整して形成されると同時に、上述の如く、第二接触子20が保持体3に装着された際に、第一切欠部212が第一板状部材31と接触することがない位置に配置されるように設定されることが望ましい。
図7では、第一切欠部212は、後述する外側下筒部213の長さx3との合算値が、第一板状部材31と第二板状部材32の間隔Lより短く形成されて配置されることができる。このような条件として、例えば、「x2+x3<L」となる条件を設定することができる。
【0084】
第一切欠部212の長さx2は、内側筒体22の内側上筒部221の長さy1より短くなるように形成されることができる。このような条件にて形成することで、第二接触子20が保持体3に装着されて、第二接触子20が収縮したときに、第一切欠部212と内側筒体22の一端開口部22aが接触することを防止することができる。
このような具体的な条件として、例えば、「x2<y1」となる条件を設定することができる。ただし、この内側上筒部221の長さy1は、第二接触子20の検査端20aが検査点81に圧接したときに外側筒体21の第一切欠部212が収縮しても、内側上筒部221の一端開口部221aが第一切欠部212と接触しないように調整して配置されることが望ましい。
【0085】
外側下筒部213の長軸方向の長さx3は、特に限定されないが、例えば上述の如く、第二板状部材32に外側筒体21の他端開口部213bが当接することができる長さを有するように形成される。
【0086】
第二接触子20の内側筒体22の構成は、第一接触子2の内側筒体22の構成と略同じであるが、各部位の長さは、第一接触子2の内側筒体22の各部位の長さとは異なる条件によって調整されることが好ましい。これは、固定部23の位置が第二接触子20と第一接触子2で相違することに起因しており、その詳細は後述する。
【0087】
内側筒体22の長軸方向の長さは、第二接触子20が後述する保持体3に保持される場合に、少なくとも、外側筒体21の第一切欠部212の長さx2と外側下筒部213の長さx3と保持体3の第二板状部材32の厚さz2を合算した値より長く形成される。このように形成することにより、第二接触子20が保持体3に保持される場合に、内側筒体22の一端開口部22aが検査点81に当接可能な状態とすることができる。
【0088】
内側上筒部221には、後述する固定部23が形成される。この固定部23により、外側筒体21と内側筒体22が電気的に接続されて固定されることになる。
【0089】
内側上筒部221の長さy1は、後述する第二切欠部222の長さy2と合算した値が、外側筒体21の第一切欠部212の長さx2と外側下筒部213の長さx3の合算値より長くなるように形成される。このような条件として、例えば、「x2+x3<y1+y2」となる条件を設定することができる。ただし、この内側上筒部221の長さy1は、第二接触子20の検査端20aが検査点81に圧接したときに外側筒体21の第一切欠部212が収縮しても、内側上筒部221の一端開口部221aが第一切欠部212と接触しないように調整され、且つ、第二接触子20が保持体3に装着されて、第二接触子20が収縮したときに、内側上筒部221の一端開口部221aが電極部41に接触することのないように調整することが望ましい。
これは、一端開口部221aが外側上筒部211の内部に収容されるように配置することにより一端開口部221aが第一切欠部212と接触することを防止し、一端開口部221aが電極部41と離接動作を繰り返すことを防止するためである。また、内側上筒部が外側筒体の第一切欠部の収縮時のガイドとして機能することになるので、第二接触子20を略垂直に収縮させることができるためである。
【0090】
尚、内側上筒部221の長さy1は、上記に示す長さに限られず、例えば、内側上筒部221の長さy1に後述する第二切欠部222の長さy2を合算した値が、外側筒体21の外側下筒部の長さx3より短くなるように形成されることもできる。
【0091】
第二切欠部222の長さy2は、所望の収縮長又は接触圧を有するように長さを調整すると同時に、第二接触子20が保持体3に装着された際に、上述の如く第二切欠部222が第二板状部材32と接触することがないように設定されることが望ましい。
図7では、第二切欠部222は、第二切欠部222の長さy2が、外側下筒部213の長さx3より短く形成されて配置されている。このような条件として、例えば、「x3>y2」となる条件を設定することができる。
【0092】
内側下筒部223の長さy3は、第二切欠部222が第二板状部材32に形成される第二案内孔32hの周縁と接触することがないように設定されることが望ましい。また、検査点81に内側下筒部223の他端開口部223bが当接して内側筒体22の第二切欠部222及び外側筒体21の第一切欠部212が収縮しても、内側下筒部223の他端開口部223bが第二板状部材32の検査点側表面から突出することができる長さを有するように形成される(
図7参照)。
【0093】
固定部23は、外側筒体21の外側下筒部213と内側筒体22の内側上筒部221に形成されて外側筒体21と内側筒体22を固定する。固定部23の形状や固定方法は、第一実施形態の固定部23の形状や固定方法と同様であるため、説明を省略する。
【0094】
第二接触子20は、上記のような条件で好適に実施することができるが、以下のような条件も設定することができる。
外側筒体21の第一切欠部212は、第一案内孔31hの内部に配置されず、且つ、内側筒体22の内側上筒部221を内部に収容する。また、外側筒体21の外側上筒部221は、内側筒体22内側上筒部221を収容し、内側上筒部221は、内側筒体22が収縮した場合でも一端開口部22aが電極部41に接触しないように配置される。また、内側筒体22の第二切欠部222は、第二案内孔32hの内部に配置されず、且つ、外側筒体21の外側下筒部213の内部に配置される。
これらの条件に設定して各部材を形成することにより、各切欠部が接触することを防止して第二接触子20を好適に実施することができる。
以上が第二実施形態の検査用接触子20(第二接触子20)の説明である。
【0095】
以下に、第二接触子20を用いる場合の検査用治具10を説明する。
保持体3は、第二接触子20を保持する部材でありその他の構成や形状等は第一実施例の保持体3と同様である。
【0096】
この保持体3は、第一板状部材31及び第二板状部材32を有している。第一板状部材31は、第一案内孔31hを有しており、この第一案内孔31hが外側筒体21の外側上筒部211のみを電極部41へ案内する。第二板状部材32は、第二案内孔32hを有しており、この第二案内孔32hが内側筒体22の内側下筒部223のみを検査点へ案内する。この第二実施形態の治具では、第一板状部材31と第二板状部材32の間の空間に、外側筒体21の第一切欠部212及び外側下筒部213と、内側筒体22の第二切欠部222及び内側上筒部221と第二切欠部222が配置されることになる。
【0097】
この第一板状部材31及び第二板状部材32の厚さは、保持する第二接触子20を保持できるように調整される。下記の説明では、第二接触子20を保持するための各板状部材の厚さについて例示する。
【0098】
第一板状部材31の厚さz1は、特に限定されないが、例えば外側筒体21の外側上筒部221の長さx1よりも短く形成される(
図7参照)。
これは、第二接触子20が保持体3に保持されて電極部41に取付けられた状態において、第二接触子20の外側筒体21は第一案内孔31hに貫通支持されており、外側筒体21の第一切欠部212が収縮動作をする場合に、第一切欠部212が第一案内孔31h周縁の第一板状部材31に接触しないようにすることが望ましいためである。
【0099】
第二板状部材32の厚さz2は、特に限定されないが、例えば内側筒体22の内側下筒部223の長さy3よりも短く形成されて、第二案内孔32hの全長を内側下筒部223が貫通するように配置される。
これは、上述の如く、第二接触子20が保持体3に保持されて電極部41に取付けられた状態において、第二接触子20の内側筒体22は第二案内孔32hに貫通支持されており、内側筒体22の第二切欠部222が収縮する場合に、第二切欠部222が第二案内孔32h周縁の第二板状部材32に接触すること防止するためである。
尚、本第二接触子20を形成している筒状部材の製造方法には、第一実施形態の第一接触子2を形成している筒状部材の製造方法と同様の製造方法を用いることができる。
以上が、本発明に係る第二実施形態の検査用治具10の構成の説明である。
【0100】
次に、検査用治具10を検査に用いる場合を説明する。
保持体3に第二接触子20を挿入し、保持体3を検査用治具10に取付ける方法については、第一実施形態の検査用治具1と同様であるため、説明を省略する。
【0101】
次いで、検査用治具10の検査時の動作について説明する。
検査を実施するために、所定の検査点81に所望の検査端20bが当接すると、まず、検査端20bとなる内側筒体22の他端開口部22bが圧接されることになるので、内側筒体22の第二切欠部222が収縮することになる。このとき、外側筒体21は内側筒体22と固定部23により固定されているので、第二切欠部222が収縮するのと略同時に外側筒体21の第一切欠部212も収縮することになる。これらの切欠部が収縮して、検査点81を圧接することにより、検査点81と電極部41は、第二接触子20を介して、第一及び第二切欠部212、222の復元力を合成した値の接触圧によって電気的に接続されることになる。
尚、外側筒体21の一端開口部21aは常に電極部41に接触しており、内側筒体22の一端開口部22aは他端開口部22bが検査点81に圧接されても電極部41には当接しないので、検査点81に検査端20bが接触するたびに外側筒体21の一端開口部21aや内側筒体22の一端開口部22aが電極部41に離接動作を繰り返すことがない。このため、検査用治具10の耐久性の向上を図ることができる。
以上が第二実施形態の検査用治具10の説明である。
【0102】
次に、本発明の第三実施形態の検査用治具100について説明する。検査用治具100と第一実施形態の検査用治具1との主要な相違点は、検査用治具の保持体に保持される検査用接触子の構成が相違する点である。以下の説明では、主に相違する部分について説明し、同一の部分についてはできるだけ説明を省略する。
【0103】
以下に、第三実施形態の検査用治具100に用いる検査用接触子200(第三接触子200と呼ぶ)について説明する。
また、第三接触子200は、第一接触子2と類似する構成を有しているので、同一の構成については同一の符号を付して説明している。
【0104】
図8は、第三接触子200の概略断面図である。
図9は、第三接触子200が保持体3に保持され、この保持体3が検査用治具100に取付けられた状態を示している。尚、
図9で示される第一切欠部212と第二切欠部222の長さは、自然長よりも収縮した状態の長さである。一方、後述する第三切欠部225は収縮しておらず、第三切欠部225の長さは無負荷時の長さである。
【0105】
第三接触子200と第一接触子2との主要な相違点は、第三接触子200の内側筒体220に第三切欠部225が形成される点である。第一接触子2では、内側筒体22に形成される切欠部は第二切欠部222のみであるのに対し、第三接触子200の内側筒体220に形成される切欠部は、第二切欠部222と第三切欠部225である。
【0106】
第三接触子200の機能は、第一接触子2と同様の電極部41と検査点81を電気的に接続することであるため説明を省略する。第三接触子200は、
図8で示される如く、外側筒体21と内側筒体220と固定部23を有している。
【0107】
第三接触子200の外側筒体21の構成は、第一接触子2の外側筒体21の構成と略同じであるが、各部位の長さは、第一接触子2の外側筒体21の各部位の長さとは相違する条件によって調整されることが好ましい。これは、内側筒体220を用いて第三接触子200を構成していることに起因しており、その詳細は後述する。
【0108】
外側筒体21の外側下筒部213の長さは、後述する第三切欠部225が外側下筒部213内部に配置されるように調整されることが望ましい。これは、後述する内側筒体220が収縮した際に、第三切欠部225と保持体3の第二板状部材32表面の第二案内孔32h周縁が接触することを防止するためである。
【0109】
内側筒体220は、一本の導電性の筒状部材により形成されており、内側上筒部221、第二切欠部222、内側下筒部223、中筒部224と第三切欠部225を有している(
図8参照)。夫々の部位は、内側筒体220の一端開口部220aから内側筒体220の他端開口部220bに向かって、内側上筒部221、第二切欠部222、中筒部224、第三切欠部225、内側下筒部223の順で配置される。
【0110】
内側筒体220の内側上筒部221、第二切欠部222については、第一接触子2の内側筒体22の内側上筒部221、第二切欠部222と同様であるため、説明を省略する。
【0111】
中筒部224は、一端開口部224aと他端開口部224bを備える筒状部材である(
図8参照)。この中筒部224の一端開口部224aは、上述の第二切欠部222の他端開口部222bと連通連結され、この中筒部224の他端開口部224bは、後述する第三切欠部225の一端開口部225aと連通連結されている。このため、中筒部224は、第二切欠部222と第三切欠部225の間に形成されることになる。
【0112】
また、中筒部224には、後述する固定部23が形成される。この固定部23により、外側筒体21と内側筒体220が電気的に接続されて固定されることになる(詳細は後述する)。
中筒部224の長軸方向の長さは、内側上筒部221と同様に、第二切欠部222が第一切欠部212と接触することがないように設定されることが望ましい。また、後述する第三切欠部225が第二板状部材32表面の第二案内孔32h周縁と接触することがないように設定されることが望ましい。
【0113】
第三切欠部225は、一端開口部225aと他端開口部225bを備える筒状部材である。この第三切欠部225の一端開口部225aは、上述の中筒部224の他端開口部224bと連通連結され、この第三切欠部225の他端開口部225bは、後述する内側下筒部223の一端開口部223aと連通連結されている。このため、第三切欠部225は、中筒部224と内側下筒部223の間に形成されることになる。この第三切欠部225は、内側筒体220を形成する筒状部材の長軸方向にその壁面に沿って螺旋状の切欠を設けることにより形成されている。このように内側筒体220に螺旋状の切欠を形成することにより、この第三切欠部225は内側筒体220の長軸方向に伸縮する弾性部として機能することになる。
尚、この第三切欠部225が有する弾性伸縮の特性は、切欠部の幅や長さや筒状部材の厚さの調整、筒状部材の材料の種類、筒状部材に加える各種処理(熱的処理や化学的処理等)等により適宜調整可能であり、使用者により適宜調整される。尚、第三切欠部225の切欠形状は、図中では一つであるが、複数設けても構わない。
【0114】
この第三切欠部225の長さは、所望の収縮長又は接触圧を有するように長さを調整すると同時に、第三接触子200が保持体3に装着された際に、上述の如く第三切欠部225が第二板状部材32と接触することがないように設定されることが望ましい。
図9では、第三切欠部225は、外側下筒部213の他端開口部213bから外側下筒部213の固定部23が設けられる位置までの長さより短く形成されて配置されている。
【0115】
内側下筒部223の機能や構成、形状は、第一実施例の内側下筒部223と同様であるため、説明を省略する。
【0116】
内側下筒部223の長さは、上記の如き第三切欠部225が第二板状部材32に形成される第二案内孔32h(後述する)の周縁と接触することがないように設定されることが望ましい。また、検査点81に内側下筒部223の他端開口部223bが当接して内側筒体220の第二切欠部222及び第三切欠部225及び外側筒体の第一切欠部212が収縮しても、内側下筒部223の他端開口部223bが第二板状部材32の検査点側表面から突出することができる長さを有するように形成される(
図9参照)。
【0117】
固定部23は、外側筒体21の外側下筒部213と内側筒体220の中筒部224に形成されて外側筒体21と内側筒体220を固定する。固定部23の形状や固定方法は、第一実施形態の固定部23の形状や固定方法と同様であるため、説明を省略する。
【0118】
第三接触子200は、上記のような条件で好適に実施することができるが、また、以下のような条件も設定することができる。
外側筒体21の第一切欠部212は、第一案内孔31hの内部に配置されず、且つ、内側筒体220の外側上筒部221の外側周囲に配置され、且つ、内側筒体220の第二切欠部222の外側周囲に配置されない。また、内側筒体220の第二切欠部222は、外側筒体21の第一切欠部212の内部に配置されず、且つ、外側筒体21の外側下筒部213の内部に配置される。また、内側筒体220の第三切欠部225は、第二案内孔32hの内部に配置されず、且つ、外側筒体21の外側下筒部213の内部に配置される。
これらの条件に設定して各部材を形成することにより、各切欠部が他の切欠部や各板状部材と接触することを防止して第三接触子200を好適に実施することができる。
尚、この第三接触子200の内側筒体220は、固定部23を挟んで、二つの切欠部が形成されており、この固定部23を中心として配置されていることになる。本第三接触子200を形成している筒状部材の製造方法には、第一実施形態の第一接触子2を形成している筒状部材の製造方法と同様の製造方法を用いることができる。
以上が第三実施形態の検査用接触子200(第三接触子200)の説明である。
【0119】
次に、第三接触子200を用いる場合の検査用治具100を説明する。
第三実施形態の検査用治具100の保持体3の機能や構成は、第一実施形態の保持体3と同様であるので説明を省略する。
ただし、保持体3を構成する第一板状部材31や第二板状部材32の厚さ、及び両板状部材間の距離は、第三接触子200の第一切欠部212と第一板状部材31の接触、及び、第一切欠部212と第二切欠部222の接触、及び第三切欠部225と第二板状部材32の接触を防止できるように夫々調整されることが望ましい。
【0120】
図9では、電極部41は、第一実施例の
図4と同様に、外側筒体21の一端開口部21aと内側筒体220の一端開口部220aと圧接するように形成されているが、これは第三実施形態の一例であって、電極部41はこの形状に限定されない。
例えば、検査点81が
図9に示されるピッチより更に狭ピッチで配置されている場合には、電極部41は外側筒体21の外径より小さく形成され、内側筒体220の一端開口部220aのみが電極部41に当接するように配置されることが望ましい。尚、このとき外側筒体21の一端開口部21aは、電極部41周辺の電極体4表面に当接することになる。
【0121】
保持体3を検査用治具100に取付ける際の説明は、第一実施形態と同様であるため省略する。
【0122】
次に、検査用治具100を検査に用いる場合を説明する。
検査を実施する際に、所定の検査点81に所望の検査端200bが当接すると、まず、検査点81に当接する内側筒体220の他端開口部220bが圧接されることになるので、内側筒体220の第三切欠部225が収縮することになる。
このとき、外側筒体21と内側筒体220は固定部23により固定されているので、第三切欠部225が収縮するのと略同時に外側筒体21の第一切欠部212と内側筒体220の第二切欠部222も収縮することになる。これらの切欠部が収縮して、検査点81を圧接することにより、検査点81と電極部41は、第三接触子200を介して電気的に接続されることになる。
尚、外側筒体21の一端開口部21aと内側筒体220の一端開口部220aは常に電極部41に接触しているので、検査点81に検査端200bが接触するたびに外側筒体21の一端開口部21aと内側筒体220の一端開口部220aが電極部41に離接動作を繰り返すことがない。このため、電極部41の劣化を防止して検査用治具100の耐久性の向上を図ることができる。
以上が第三実施形態の検査用治具100の説明である。
【0123】
次に、第四実施形態の検査用治具1Aについて説明する。
図10は、第四実施形態の検査用治具1Aの動作を示した図であり、(a)は第四接触子2Aを保持体3に装着した状態(装着時)を示し、(b)は検査が行われている状態(検査時)を示す概略断面図である。尚、この第四実施形態の検査用治具1Aで使用される接触子を第四接触子2Aと称する。この第四接触子2Aは、基本的には第一接触子1と同様であるが、第四接触子2Aの内側筒体22Aの両端開口部が、外側筒体21よりも延出して配置されている。また、この第四接触子2Aが保持体3に装着時に、外側筒体21の一端開口部21aが電極体4と当接しないように配置され、且つ、検査時において(
図10(b)参照)、外側筒体21の一端開口部21aが電極体4に当接するように形成されている。なお、この外側筒体21の一端開口部21aが電極体4と当接するタイミングは、内側筒体22Aの一端開口部22Abが検査点81に当接し、内側筒体22Aの第一切欠部222Aが収縮し始めた以降で、実際に電気信号が第四接触子2Aを介して供給されて検査が行われる前までになる。
【0124】
第四接触子2Aの外側筒体21は、少なくとも内側筒体22Aが検査点81に当接しない限りにおいて、電極体4とは当接しないことになる。このため、検査時以外の保持体3に装着されている状態では、第四接触子2Aが、保持体3を内側筒体22Aの第一切欠部222Aの収縮による押圧力により保持されることになる、また、検査時には、第四接触子2Aが検査点81と電極体4に夫々挟持されることになり、第四接触子2Aの外側筒体21が電極体4と当接することになるため、検査点81には外側筒体21の第一切欠部212と内側筒体22Aの第一切欠部222Aとの収縮による押圧力が生じることになる。このため、第四接触子2Aは、検査時と検査時以外(装着時)の場合において、接触子自体の加重(切欠部の収縮による押圧力)に変化を設定することができる。例えば、第四接触子2Aの保持体3にかかる押圧力を小さくしたり、検査点に係る押圧力を大きくしたりして調整することができ、保持体3の第二板状部材32にかかる力を低減しながら、検査点81にかかる力を増加させることができるようになる。
【0125】
上記の如き外側筒体21の動作を可能とするために、例えば、第四接触子2Aは、内側筒体22Aの一端開口部22Aaが、外側筒体21の一端開口部21aから所定長さ突出して形成されている。この内側筒体22Aの突出長さは、
図10(a)で示される装着時に電極体4と外側筒体21が空間長さvを有して配置され、
図10(b)に示される検査時に電極体4と外側筒体21が圧接される長さに調整される。この場合、外側筒体21の長さは、第二板状部材32の表面から電極体4の表面までの距離よりも短く形成されるとともに、外側筒体21の一端開口21aが第一板状部材31の案内孔内部に配置され、検査時に外側筒体21の第一切欠部212が十分に収縮することができる長さに設定される。
なお、この空間長さvは、第四接触子2Aを保持体3に装着した場合に空間ができる長さであれば特に限定されない。
【0126】
電極体4の電極部41は、
図10で示される如く、外側筒体21と直径と略同じ又はより大きい径を有するように形成することもできるし、内側筒体22Aとのみ導通接触する大きさ(内側筒体22Aよりも僅かに大きい径)を有するように形成することもできる。
【0127】
次に、第五実施形態の検査用治具1Bについて説明する。
図11は、第五実施形態の検査用治具1Bの動作を示した図であり、(a)は第五接触子2Bを保持体3に装着した状態(装着時)を示し、(b)は検査が行われている状態(検査時)を示す概略断面図である。尚、この第五実施形態の検査用治具1Bで使用される接触子を第五接触子2Bとする。この第五接触子2Bは、基本的には第一接触子1と同様であるが、第五接触子2Bの内側筒体22Bの一端開口部22Baが、外側筒体21よりも内部に配置されている(外側筒体21の一端開口部21aが内側筒体22Baから突出して配置されている)。この第五接触子2Bが保持体3に装着時(
図11(a)参照)には、内側筒体22Bの一端開口部22Baが電極体4と当接しないように配置され、且つ、検査時(
図11(b)参照)においては、内側筒体22Bの一端開口部22Baが電極体4に当接するように形成されている。
【0128】
この内側筒体22Bの一端開口部22Baが電極体4と当接するタイミングは、内側筒体22Bの他端開口部22Bbが検査点81に当接し、外側筒体21の第一切欠部212が収縮し始めた以降で、実際に電気信号が第五接触子2Bを介して供給されて検査が行われる前までになる。
【0129】
第五接触子2Bの内側筒体22Bは、少なくとも内側筒体22Bが検査点81に当接しない限りにおいて、電極体4とは当接しないことになる。このため、装着時(検査時以外の保持体3に装着されている状態)には、第五接触子2Bが、保持体3を外側筒体21の第一切欠部212の収縮による押圧力により保持されることになる、また、検査時には、第五接触子2Bが検査点81と電極体4に夫々挟持されることになり、第五接触子2Bの内側筒体22Bが電極体4と当接することなるため、検査点81には外側筒体21の第一切欠部212と内側筒体22Bの第一切欠部222Bとの収縮による押圧力が生じることになる。このため、第五接触子2Bは、検査時と検査時以外(装着時)の場合に、接触子自体の加重(切欠部の収縮による押圧力)に変化を設定することができる。例えば、第五接触子2Bの保持体3にかかる押圧力を小さくしたり、検査点に係る押圧力を大きくしたりして調整することができ、保持体3の第二板状部材32にかかる力を低減しながら、検査点81にかかる力を増加させることができるようになる。
【0130】
上記の如き内側筒体22Bの動作を可能とするために、例えば、第五接触子2Bは、外側筒体21の一端開口部21aが、内側筒体22Bの一端開口部22Baから所定長さ突出して形成されている。この外側筒体21の突出長さは、
図11(a)で示される装着時に電極体4と内側筒体22Bが空間長さwを有して配置され、
図11(b)に示される検査時に電極体4と内側筒体22Bが圧接される長さに調整される。この場合、外側筒体21の長さは、第二板状部材32の表面から電極体4の表面までの距離よりも所定長を有して長く形成される。この所定長の長さ分だけ外側筒体21の第一切欠部212が収縮することになる。外側筒体21の一端開口21aが第一板状部材31の案内孔内部に配置され、検査時に外側筒体21の第一切欠部212が十分に収縮することができる長さに設定される。
【0131】
電極体4の電極部41は、
図11で示される如く、外側筒体21と直径と略同じ又はより大きい径を有するように形成することもできるし、内側筒体22Aとのみ導通接触する大きさ(内側筒体22Aよりも僅かに大きい径)を有するように形成することもできる。
【0132】
本発明による接触子を提供することによって、接触子の直径が100μm未満であっても、少なくとも20mN以上、好ましくは50mN前後の荷重を有する接触子を提供することが可能となる。このため、はんだやアルミニウムで形成される検査対象部の表面の酸化膜を確実に破って、検査対象部の酸化していない部分と確実に接触することができる十分な接触圧を提供することができる。
また、これら第一乃至第五接触子の上端部及び下端部の先端は、夫々端面となるように形成されているが、この形状に限られず、例えばこれらの先端に先鋭形状となるようなテーパ部を形成したり、複数の凸部を有するクラウン形状に形成したりすることもできる。
【0133】
第一乃至第五接触子は、二本の筒状部材を組み合わせることにより形成されているが、例えば三本の径(直径及び内径)が相違する筒状部材を用いて、最内に最も径の小さい筒状部材を配置し、その外側に二番目に径の小さい筒状部材を配置し、更にその外側に最も径の大きい筒状部材を配置して一本の接触子とするように、徐々に径の大きくなる複数の筒状部材を組み合わせて検査用接触子とすることもできる。
【0134】
第一乃至第五接触子が有する各部位の長さは、その好適な状態の場合における各長さの関係を用いることによって説明したが、隣接する部材同士(例えば、第一切欠部と第一板状部材、第一切欠部と第二切欠部、第二切欠部と第二板状部材第三切欠部と第二板状部材)の間隙が十分に確保されており、その切欠部が収縮運動を行った場合に、相手方となる部材に接触しても、その収縮運動が阻害されなければ、上記する関係に限定されず、適宜に調整することもできる。
【0135】
第一乃至第五接触子は、内側筒体の他端開口部が検査端として検査点81と接触するように形成されているが、例えば内側筒体の内部に導電性の棒状部材(図示せず)を備えるように形成することもできる。この棒状部材は先端が内側筒体の内部に配置され、後端が内側筒体の他端開口部から突出するように内側下筒部と電気的に接続されて固定される。先端が配置される内側筒体内での位置は特に限定されないが、例えば内側上筒部内に配置することができる。このように棒状部材を備えることで、後端が検査点81と接触することになるので、検査用接触子と検査点81の電気的接続を確実にすることができる。また、内側筒体に設けられた切欠部が伸縮する際のガイドとして機能することができる。
【0136】
また、第一乃至第五接触子の外側筒体の外周表面上に絶縁被膜を形成することもできる。このように絶縁被膜を設けることにより、保持体3に第一乃至第五接触子が複数本取り付けられた際に、隣同士の接触子が接触して互いに導通することを防止することができる。
【0137】
第四及び第五接触子の実施形態において、夫々の内側下筒部に切欠部を形成しても構わない。このように内側下筒部の切欠部を形成しても、第四及び第五接触子の機構の阻害要因にはならず、好適に実施することができる。