(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
銅、銀またはインジウムの高原子価化合物が、酸化銅(I)、酸化銅(II)、窒化銅(I)、酸化インジウム(III)、酸化銀(I)または炭酸銀(I)である請求項1に記載の金属膜製造用組成物。
アルコール類が、1,3−ブタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−プロパノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジオールまたはグリセリンである請求項1または2に記載の金属膜製造用組成物。
銅、銀またはインジウムの高原子価化合物が、酸化銅(I)、酸化銅(II)、窒化銅(I)、酸化インジウム(III)、酸化銀(I)または炭酸銀(I)である請求項5に記載の製造方法。
アルコール類が、1,3−ブタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−プロパノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオールまたは1,4−シクロヘキサンジオールである請求項5または6に記載の製造方法。
銅の錯体化合物が、銅(I)1−ブタンチオレートまたは銅(I)へキサフルオロペンタンジオネートシクロオクタジエンである請求項9または10に記載の金属膜製造用組成物。
銀またはインジウムの錯体化合物が、銀(I)2,4−ペンタンジオネートまたはインジウム(III)へキサフルオロペンタンジオネートである請求項9に記載の金属膜製造用組成物。
アルコール類が、1,3−ブタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−プロパノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジオールまたはグリセリンである請求項8〜14いずれかに記載の金属膜製造用組成物。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上記課題を解決する金属膜製造用組成物、金属膜の製造方法、及び、金属粉末の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、先の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0014】
すなわち本発明は、銅、銀またはインジウムの高原子価化合物、直鎖、分岐または環状の炭素数1から18のアルコール類およびVIII族の金属触媒から成ることを特徴とする、銅、銀またはインジウムの金属膜製造用組成物である。
【0015】
また本発明は、この金属膜製造用組成物を用いて被膜を形成し、次いで加熱還元することを特徴とする、銅、銀またはインジウムの金属膜の製造方法である。
【0016】
さらに本発明は、銅、銀またはインジウムの高原子価化合物を、直鎖、分岐または環状の炭素数1から18のアルコール類およびVIII族の金属触媒の存在下、加熱還元することを特徴とする、銅、銀またはインジウムの金属粉末の製造方法である。
【0017】
また本発明は、銅、銀またはインジウムの高原子価化合物からなる表層を有する銅、銀またはインジウムの金属粒子、直鎖、分岐または環状の炭素数1から18のアルコール類およびVIII族の金属触媒から成ることを特徴とする、銅、銀またはインジウムの金属膜製造用組成物である。
【0018】
さらに本発明は、この金属膜製造用組成物を用いて被膜を形成し、次いで加熱還元することを特徴とする、銅、銀またはインジウムの金属膜の製造方法である。以下、本発明について更に詳しく説明する。
【0019】
本発明において用いられる高原子価化合物とは、金属の形式酸化数が、IからIIIの化合物を示す。
【0020】
銅、銀またはインジウムの高原子価化合物としては、具体的には酸化物、窒化物、炭酸塩、水酸化物または硝酸塩等が例示できる。反応の効率が良い点で、酸化物、窒化物、炭酸塩が望ましく、酸化銅(I)、酸化銅(II)、窒化銅(I)、酸化銀(I)、炭酸銀(I)、酸化インジウム(III)がさらに望ましい。
【0021】
高原子価化合物の形態に限定は無いが、高い緻密性を有する金属膜が得られる点で、粒子状が好ましい。その平均粒子径は、5nmから500μmが望ましく、10nmから100μmがさらに望ましい。
【0022】
なお本発明において、平均粒子径は5nmから1μmは動的光散乱法を用い、1μmから500μmはレーザー回折・散乱法を用いて測定した粒度分布の累積50%における体積粒径である。
【0023】
また本発明に用いられる銅、銀またはインジウムの高原子価化合物からなる表層を有する銅、銀またはインジウムの金属粒子において、その平均粒子径は、表層を含めて5nmから500μmが望ましく、10nmから100μmがさらに望ましい。この場合の平均粒子径も前述と同様に定義される。
【0024】
この高原子価化合物からなる表層を有する銅、銀またはインジウムの金属粒子の「表層」とは、粒子の最表面から組成が金属となるまでの領域をいう。この領域は高原子価化合物からなり、実質的に高原子価化合物のみからなってもよく、また高原子価化合物と金属との混合物であってもよく、さらにその混合物中の高原子価化合物が領域によって濃度勾配を有し濃度が変化してもよい。この表層の厚さは特に限定されるものではなく、粒子の大きさとの兼ね合いにもよるが、約5〜50nmが好ましい。
【0025】
この高原子価化合物からなる表層を有する銅、銀またはインジウムの金属粒子は、熱プラズマ法により製造することができ、また市販品を使用することもできる。
【0026】
本発明は、直鎖、分岐または環状の炭素数1から18のアルコール類を用いることが必須である。このアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、アリルアルコール、ブタノール、2−ブタノール、ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、シクロペンタノール、ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、シクロヘキサノール、ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、4−ヘプタノール、シクロヘプタノール、オクタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、4−オクタノール、シクロオクタノール、ノナノール、2−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、3−メチル−3−オクタノール、3−エチル−2,2−ジメチル−3−ペンタノール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、デカノール、2−デカノール、3,7−ジメチル−1−オクタノール、3,7−ジメチル−3−オクタノール、ウンデカノール、ドデカノール、2−ドデカノール、2−ブチル−1−オクタノール、トリデカノール、テトラデカノール、2−テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、2−ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、1−フェネチルアルコール、2−フェネチルアルコール等のモノオール類があげられる。
【0027】
また、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,3−ノナンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2−デカンジオール、1,10−デカンジオール、2,7−ジメチル−3,6−オクタンジオール、2,2−ジブチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−テトラデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1−ヒドロキシメチル−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、1−ヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシプロピル)シクロヘキサン、1−ヒドロキシ−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、1−ヒドロキシメチル−2−(2−ヒドロキシエチル)ベンゼン、1−ヒドロキシメチル−2−(3−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、1−ヒドロキシ−2−(2−ヒドロキシエチル)ベンゼン、1,2−ベンジルジメチロール、1,3−ベンジルジメチロール、1,2−シクロヘキサンジオール,1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール等のジオール類があげられる。
【0028】
また、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、3−メチル−1,3,5−ペンタントリオールなどのトリオール類、または1,3,5,7−シクロオクタンテトラオールなどのテトラオール類等が例示できる。
【0029】
また、これらのアルコール類を任意の割合で混合して用いても良い。
【0030】
反応の効率が良い点で、直鎖、分岐または環状の炭素数2から12のアルコール類が望ましく、1,3−ブタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−プロパノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、グリセリンがさらに望ましい。
【0031】
本発明は、VIII族の金属触媒を用いることが必須である。この金属触媒としては、金属塩、金属錯体、0価金属触媒、酸化物触媒、担持0価金属触媒、担持水酸化物触媒等を用いることができる。
【0032】
金属塩としては具体的には、三塩化ルテニウム、三臭化ルテニウム、三塩化ロジウム、三塩化イリジウム、ナトリウムヘキサクロロイリデート、二塩化パラジウム、カリウムテトラクロロパラデート、二塩化白金、カリウムテトラクロロプラチネート、二塩化ニッケル、三塩化鉄、三塩化コバルト等のハロゲン化物塩、酢酸ルテニウム、酢酸ロジウム、酢酸パラジウム等の酢酸塩、硫酸第一鉄等の硫酸塩、硝酸ルテニウム、硝酸ロジウム、硝酸コバルト、硝酸ニッケル等の硝酸塩、炭酸コバルト、炭酸ニッケル等の炭酸塩、水酸化コバルト、水酸化ニッケル等の水酸化物、トリ(アセチルアセトナト)ルテニウム、ジ(アセチルアセトナト)ニッケル、ジ(アセチルアセトナト)パラジウム等のアセチルアセトナト塩等を例示することができる。
【0033】
金属錯体としては具体的には、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、trans−クロロカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、trans−クロロカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)白金、ジクロロ[ビス(1,2−ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル、ジクロロ[ビス(1,2−ジフェニルホスフィノ)エタン]コバルト、ジクロロ[ビス(1,2−ジフェニルホスフィノ)エタン]鉄等のホスフィン錯体、トリルテニウムドデカカルボニル、ヘキサロジウムヘキサデカカルボニル、テトライリジウムドデカカルボニル等のカルボニル錯体、ジヒドリド(二窒素)トリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ヒドリドトリス(トリイソプロピルホスフィン)ロジウム、ペンタヒドリドビス(トリイソプロピルホスフィン)イリジウム等のヒドリド錯体等があげられる。
【0034】
また、ジエチレン(アセチルアセトナト)ロジウム等のオレフィン錯体、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ルテニウム、アセトニトリル(シクロオクタジエン)ロデート、ビス(1,5−シクロオクタジエン)白金、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル等のジエン錯体、クロロ(π−アリル)パラジウム ダイマー、クロロ(π−アリル)トリス(トリメチルホスフィン)ルテニウム等のπ−アリル錯体、アセトニトリルペンタキス(トリクロロスタナト)ルテネート、クロロペンタキス(トリクロロスタナト)ロデート、cis,trans−ジクロロテトラキス(トリクロロスタナト)イリデート、ペンタキス(トリクロロスタナト)パラデート、ペンタキス(トリクロロスタナト)プラチネート等のトリクロロスタナト錯体等があげられる。
【0035】
また、クロロビス(2,2’−ビピリジル)ロジウム、トリス(2,2’−ビピリジル)ルテニウム、ジエチル(2,2’−ビピリジル)パラジウム等のビピリジル錯体、フェロセン、ルテノセン、ジクロロ(テトラメチルシクロペンタジエニル)ロジウム ダイマー、ジクロロ(テトラメチルシクロペンタジエニル)イリジウム ダイマー、ジクロロ(ペンタメチルシクロペンタジエニル)イリジウム ダイマー等のシクロペンタジエニル錯体、クロロ(テトラフェニルポルフィリナト)ロジウム等のポルフィリン錯体、鉄フタロシアニン等のフタロシアニン錯体、ジ(ベンザルアセトン)パラジウム、トリ(ベンザルアセトン)ジパラジウム等のベンザルアセトン錯体、ジクロロ(エチレンジアミン)ビス(トリ−p−トリルホスフィン)ルテニウム等のアミン錯体等があげられる。
【0036】
また、ヘキサアンミンルテネート、ヘキサアンミンロデート、クロロペンタアンミンルテネート等のアンミン錯体、トリス(1,10−フェナントロリン)ルテニウム、トリス(1,10−フェナントロリン)鉄等のフェナントロリン錯体、[1,3−ビス[2−(1−メチル)フェニル]−2−イミダゾリジニルデン]ジクロロ(フェニルメチレン)(トリシクロヘキシル)ルテニウム等のカルベン錯体、サレンコバルト等のサレン錯体等が例示できる。
【0037】
上記の金属塩および金属錯体は三級ホスフィン類、アミン類またはイミダゾール類と組合わせて金属触媒として用いることもできる。三級ホスフィン類としては、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリネオペンチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリアリルホスフィン、トリアミルホスフィン、シクロヘキシルジフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、プロピルジフェニルホスフィン、イソプロピルジフェニルホスフィン、ブチルジフェニルホスフィン、イソブチルジフェニルホスフィン、tert−ブチルジフェニルホスフィン等があげられる。
【0038】
また、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン、2−(ジフェニルホスフィノ)−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、(R)−(+)−2−(ジフェニルホスフィノ)−2’−メトキシ−1,1’−ビナフチル、1,1’−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)フェロセン、ビス[2−(ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル、(±)−2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’−メチルビフェニル、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジペンタフルオロフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン等があげられる。
【0039】
また、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリ(2−フリル)ホスフィン、トリ(1−ナフチル)ホスフィン、トリス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ホスフィン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリス(3−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(4−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(3−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(2,4,6−トリメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホスフィン、トリス[4−(ペルフルオロへキシル)フェニル]ホスフィン、トリス(2−チエニル)ホスフィン、トリス(m−トリル)ホスフィン等があげられる。
【0040】
また、トリス(o−トリル)ホスフィン、トリス(p−トリル)ホスフィン、トリス(4−トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン、トリ(2,5−キシリル)ホスフィン、トリ(3,5−キシリル)ホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビフェニル、ビス(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン、トリス(ジエチルアミノ)ホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)アセチレン、ビス(p−スルホナトフェニル)フェニルホスフィン二カリウム塩、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、トリス(トリメチルシリル)ホスフィン、テトラフルオロホウ酸ジシクロヘキシル(5’’−ヒドロキシ−[1,1’:4’,4’’−ターフェニレン]−2−イル)ホスホニウム、ジフェニル(5’’−ヒドロキシ−[1,1’:4’,4’’−ターフェニレン]−2−イル)ホスフィン等が例示できる。
【0041】
アミン類としては、エチレンジアミン、1,1,2,2−テトラメチルエチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、N,N’−ジサリチリデントリメチレンジアミン、o−フェニレンジアミン、1,10−フェナントロリン、2,2’−ビピリジン、ピリジン等を例示することができる。
【0042】
イミダゾール類としては、イミダゾール、1−フェニルイミダゾール、1,3−ジフェニルイミダゾール、イミダゾール−4,5−ジカルボン酸、1,3−ビス[2−(1−メチル)フェニル]イミダゾール、1,3−ジメシチルイミダゾール、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール、1,3−ジアダマンチルイミダゾール、1,3−ジシクロヘキシルイミダゾール、1,3−ビス(2,6−ジメチルフェニル)イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1,3−ジメシチルイミダゾール、4,5−ジヒドロ−1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1,3−ジアダマンチルイミダゾール、4,5−ジヒドロ−1,3−ジシクロヘキシルイミダゾール、4,5−ジヒドロ−1,3−ビス(2,6−ジメチルフェニル)イミダゾール等を例示することができる。
【0043】
0価金属触媒としては具体的には、ラネールテニウム、パラジウムスポンジ、白金スポンジ、ニッケルスポンジ、ラネーニッケル等が例示できる。また、銀−パラジウム等の合金も例示できる。
【0044】
酸化物触媒としては具体的には、酸化ニッケル(II)等が例示できる。また、タンタル−鉄複合酸化物、鉄−タングステン複合酸化物、パラジウム含有ペロブスカイト等の複合酸化物も例示することができる。
【0045】
担持0価金属触媒としては、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金、またはニッケルから選ばれた一種以上の金属を、活性炭、グラファイト等の炭素、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、チタニア、チタノシリケート、ジルコニア、アルミナ−ジルコニア、マグネシア、酸化亜鉛、クロミア、酸化ストロンチウム、酸化バリウム等の酸化物、ハイドロタルサイト、ヒドロキシアパタイト等の複合水酸化物、ZSM−5、Y型ゼオライト、A型ゼオライト、X型ゼオライト、MCM−41、MCM−22等のゼオライト、マイカ、テトラフルオロマイカ、リン酸ジルコニウム等の層間化合物、モンモリロナイト等の粘土化合物に担持した金属触媒を用いることができる。
【0046】
具体的には、ルテニウム/活性炭、ルテニウム−白金/活性炭、ルテニウム/アルミナ、ルテニウム/シリカ、ルテニウム/シリカ−アルミナ、ルテニウム/チタニア、ルテニウム/ジルコニア、ルテニウム/アルミナ−ジルコニア、ルテニウム/マグネシア、ルテニウム/酸化亜鉛、ルテニウム/クロミア、ルテニウム/酸化ストロンチウム、ルテニウム/酸化バリウム、ルテニウム/ハイドロタルサイト、ルテニウム/ヒドロキシアパタイト、ルテニウム/ZSM−5、ルテニウム/Y型ゼオライト、ルテニウム/A型ゼオライト、ルテニウム/X型ゼオライト、ルテニウム/MCM−41、ルテニウム/MCM−22、ルテニウム/マイカ、ルテニウム/テトラフルオロマイカ、ルテニウム/リン酸ジルコニウム、ロジウム/活性炭、ロジウム/Y型ゼオライト、イリジウム/活性炭、イリジウム/Y型ゼオライト、パラジウム/アルミナ、パラジウム/シリカ、パラジウム/活性炭、白金/活性炭、銅/アルミナ、銅/シリカ、銅−亜鉛/アルミナ、銅−亜鉛/シリカ、銅−クロム/アルミナ、ニッケル/シリカ、ニッケル/Y型ゼオライト等が例示できる。
【0047】
担持水酸化物触媒としては、水酸化ルテニウムまたは水酸化ロジウム等を、活性炭、グラファイト等の炭素、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、チタニア、チタノシリケート、ジルコニア、アルミナ−ジルコニア、マグネシア、酸化亜鉛、クロミア、酸化ストロンチウム、酸化バリウム等の酸化物、ハイドロタルサイト、ヒドロキシアパタイト等の複合水酸化物、ZSM−5、Y型ゼオライト、A型ゼオライト、X型ゼオライト、MCM−41、MCM−22等のゼオライト、マイカ、テトラフルオロマイカ、リン酸ジルコニウム等の層間化合物、モンモリロナイト等の粘土化合物に担持した担持水酸化物触媒を用いることができ、具体的には、水酸化ルテニウム/活性炭、水酸化ロジウム/活性炭等を例示することができる。
【0048】
反応の効率が良い点で、ルテニウム、ロジウムまたはイリジウムを含む金属触媒が望ましい。また、アルコールを水素およびケトンまたはアルデヒドに転換する触媒能を有する金属触媒がさらに望ましく、具体的には、ビス(2−メチルアリル)(1,5−シクロオクタジエン)ルテニウム、クロロジカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ルテニウム、トリルテニウムドデカカルボニル、(1,3,5−シクロオクタトリエン)トリス(トリエチルホスフィン)ルテニウム、(1,3,5−シクロオクタトリエン)ビス(ジメチルフマレート)ルテニウム、ジクロロトリカルボニルルテニウム ダイマー、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)(シクロペンタジエニル)ルテニウム、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ルテニウム等があげられる。
【0049】
また、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム、クロロ(シクロペンタジエニル)ビス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジカルボニルジ(η−アリル)ルテニウム、テトラカルボニルビス(シクロペンタジエニル)ジルテニウム、(ベンゼン)(シクロヘキサジエン)ルテニウム、(ベンゼン)(1,5−シクロオクタジエン)ルテニウム、(シクロペンタジエニル)メチルジカルボニルルテニウム、クロロ(シクロペンタジエニル)ジカルボニルルテニウム、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ルテニウム、ジヒドリド(二窒素)トリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジヒドリドテトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジヒドリドテトラキス(トリエチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロトリス(フェニルジメチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロジカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム等があげられる。
【0050】
また、トリス(アセチルアセトナト)ルテニウム、アセタトジカルボニルルテニウム、cis−ジクロロ(2,2’−ビピリジル)ルテニウム、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロトリス(トリメチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロトリス(トリエチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロトリス(ジメチルフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロトリス(ジエチルフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロトリス(メチルジフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロトリス(エチルジフェニルホスフィン)ルテニウム、ジアセチルアセトナトビス(トリメチルホスフィン)ルテニウム、ジアセチルアセトナトビス(トリエチルホスフィン)ルテニウム、ジアセチルアセトナトビス(トリプロピルホスフィン)ルテニウム、ジアセチルアセトナトビス(トリブチルホスフィン)ルテニウム等があげられる。
【0051】
また、ジアセチルアセトナトビス(トリヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジアセチルアセトナトビス(トリオクチルホスフィン)ルテニウム、ジアセチルアセトナトビス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジアセチルアセトナトビス(ジフェニルメチルホスフィン)ルテニウム、ジアセチルアセトナトビス(ジメチルフェニルホスフィン)ルテニウム、ジアセチルアセトナトビス(ジフェニルホスフィノエタン)ルテニウム、ジアセチルアセトナトビス(ジメチルホスフィノエタン)ルテニウム、ルテノセン、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム、cis,trans−ジクロロテトラキス(トリクロロスタナト)ルテネート、クロロペンタキス(トリクロロスタナト)ルテネート、ヘキサキス(トリクロロスタナト)ルテネート等があげられる。
【0052】
また、ジクロロ(2−tert−ブチルホスフィノメチル−6−ジエチルアミノピリジン)(カルボニル)ルテニウム、クロロヒドリド[2,6−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノメチル)ピリジン](二窒素)ルテニウム、アセトニトリルペンタキス(トリクロロスタナト)ルテネート、ヘキサロジウムヘキサデカカルボニル、ヒドリドトリス(トリイソプロピルホスフィン)ロジウム、ヒドリドカルボニル(トリイソプロピルホスフィン)ロジウム、trans−クロロカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ブロモトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ヒドリドテトラキス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、クロロビス(2,2’−ビピリジル)ロジウム、クロロジカルボニルロジウム ダイマー、ジクロロ(テトラメチルシクロペンタジエニル)ロジウム ダイマー等があげられる。
【0053】
また、テトラロジウムドデカカルボニル、ヘキサロジウムヘキサデカカルボニル、クロロ(テトラフェニルポルフィリナト)ロジウム、クロロペンタキス(トリクロロスタナト)ロデート、ヒドリドペンタキス(トリクロロスタナト)イリデート、cis,trans−ジクロロテトラキス(トリクロロスタナト)イリデート、ペンタヒドリドビス(トリイソプロピルホスフィン)イリジウム、ジクロロ(テトラメチルシクロペンタジエニル)イリジウム ダイマー、テトライリジウムドデカカルボニル、ヘキサイリジウムヘキサデカカルボニル、ペンタキス(トリクロロスタナト)プラチネート、cis−ジクロロビス(トリクロロスタナト)プラチネート、ルテニウム/活性炭、ルテニウム−白金/活性炭、ルテニウム/アルミナ、ルテニウム/ヒドロキシアパタイト等が例示できる。
【0054】
高原子価化合物と触媒の重量比は、反応の効率が良い点で、5000:1から0.1:1が望ましく、1000:1から1:1がさらに望ましい。
【0055】
高原子価化合物とアルコール類の重量比は、反応の効率が良い点で、1:0.05から1:500が望ましく、1:0.1から1:200がさらに望ましい。
【0056】
本発明において用いられる銅、銀またはインジウムの錯体化合物としては、例えば、銅(I)1−ブタンチオレート、銅(I)へキサフルオロペンタンジオネートシクロオクタジエン、銅(I)アセテート、銅(II)メトキシド、銀(I)2,4−ペンタンジオネート、銀(I)アセテート、銀(I)トリフルオロアセテート、インジウム(III)へキサフルオロペンタンジオネート、インジウム(III)アセテート、インジウム(III)2,4−ペンタンジオネート等が例示できる。
【0057】
反応の効率が良い点で、銅(I)1−ブタンチオレート、銅(I)へキサフルオロペンタンジオネートシクロオクタジエン、銀(I)2,4−ペンタンジオネート、インジウム(III)へキサフルオロペンタンジオネートが望ましい。
【0058】
本発明において錯体化合物を用いると、得られる金属膜の抵抗率が下がるため好ましい。これは、金属膜製造時に錯体化合物が還元されて金属として析出する際に、金属膜を構成する粒子どうしの隙間を埋めるように析出し、導電パスが増えるためと考えられる。
【0059】
本発明では、溶媒および/または調整剤を用いても良い。
【0060】
溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサン、トリグライム、テトラグライム等のエーテル系溶媒、酢酸メチル、酢酸ブチル、安息香酸ベンジル、ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、カプロラクトン等のエステル系溶媒、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、テトラリン、ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノン等のアミドまたは環状アミド系溶媒類、ジメチルスルホン等のスルホン系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、水等が例示できる。また、用いる触媒の溶解度に応じて、これらの溶媒を任意の割合で混合して用いても良い。反応の効率が良い点で、アルコール系溶媒を用いることが望ましい。このアルコール系溶媒は、前述の直鎖、分岐または環状の炭素数1から18のアルコール類とかねるものであってもよい。
【0061】
調整剤としては、基板や基材との密着性を向上させるためのバインダー剤、良好なパターニング特性を実現させるためのレベリング剤および消泡剤、粘度調整のため増粘剤、レオロジー調整剤等が例示できる。
【0062】
バインダー剤としては、エポキシ系樹脂、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、アクリレート、ポリエチレン、ポリエチレンオキシデート、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸塩共重合体、アクリル酸エステル系ゴム、ポリイソブチレン、アタクチックポリプロピレン、ポリビニルブチラール、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、ポリブタジエン、エチルセルロース、ポリエステル、ポリアミド、天然ゴム、シリコン系ゴム、ポリクロロプレンなどの合成ゴム類、ポリビニルエーテル、メタクリレート、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリイソプロピルアクリレート、ポリウレタン、アクリル、環化ゴム、ブチルゴム、炭化水素樹脂、α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリエステルイミド、アクリル酸ブチルエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、脂肪族ポリウレタン、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリビニル化合物、アクリル酸エステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、ポリエステルアクリルレート、多価カルボン酸の不飽和エステル等が例示できる。
【0063】
レベリング剤としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン、有機変性ポリシロキサン、ポリアクリレート、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、nーブチルアクリレート、nーブチルメタクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタリレート等が例示できる。
【0064】
消泡剤としては、シリコーン、界面活性剤、ポリエーテル、高級アルコール、グリセリン高級脂肪酸エステル、グリセリン酢酸高級脂肪酸エステル、グリセリン乳酸高級脂肪酸エステル、グリセリンクエン酸高級脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸高級脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸高級脂肪酸エステル、グリセリン酢酸エステル、ポリグリセリン高級脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル等が例示できる。
【0065】
増粘剤としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、ポリエチレングリコール、ポリウレタン、水添加ヒマシ油、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、オクチル酸アルミニウム、脂肪酸アマイド、酸化ポリエチレン、デキストリン脂肪酸エステル、ジベンジリデンソルビトール、植物油系重合油、表面処理炭酸カルシウム、有機ベントナイト、シリカ、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、カゼイン、カゼイン酸ソーダ、キサンタンゴム、ポリエーテルウレタン変性物、ポリ(アクリル酸−アクリル酸エステル)、モンモリロナイト等が例示できる。
【0066】
レオロジー調整剤としては、酸化ポリオレフィンアマイト、脂肪酸アマイド系、酸化ポリオレフィン系、ウレア変性ウレタン、メチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ω,ω’ジプロピルエーテルジイソシアネート、チオジプロピルジイソシアネート、シクロヘキシル−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,5−ジメチルー2,4−ビス(イソシアナトメチル)−ベンゼン、1,5−ジメチルー2,4−ビス(ω−イソシアナトエチル)―ベンゼン、1,3,5−トリメチルー2,4−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリエチルー2,4−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン等が例示できる。
【0067】
組成物の粘度については金属膜の製造方法に応じて適宜選択すればよい。例えばスクリーン印刷法による方法では比較的高粘度が適しており、好ましい粘度は10〜200Pas、より好ましくは50〜150Pasである。また、インクジェット法による方法では粘度を低くしたほうが適しており、好ましくは1〜50mPas、より好ましくは5〜30mPasである。また、オフセット印刷法による方法では比較的高粘度が適しており、好ましくは20〜100Pasである。また、グラビア印刷法による方法では比較的低粘度が適しており、好ましくは50〜200mPasである。また、フレキソ印刷法による方法では比較的低粘度が適しており、好ましくは50〜500mPasである。
【0068】
本発明の組成物を用いて、セラミックス、ガラス、プラスチック等の基板や基材上に被膜を形成し、次いで加熱還元することにより、金属膜を製造することができる。基板や基材上に被膜を形成する方法として、スクリーン印刷法、スピンコート法、キャスト法、ディップ法、インクジェット法、スプレー法等を用いることができる。
【0069】
加熱還元する際の温度は、用いる高原子価金属化合物や金属触媒の熱安定性、アルコール類や溶媒の沸点にもよるが、50℃から200℃以下であることが、経済性の観点から望ましい。
【0070】
本発明の金属粉末や金属膜の製造方法は、開放系、密封系のいずれの形態で実施しても良い。金属粉末の製造を開放系で行う場合、冷却器を取付け、アルコール類や溶媒を還流させても良い。また金属膜の製造時には、基材上に形成した被膜を蓋で覆い加熱すると、アルコール類の蒸発が適度に抑制され、高原子価化合物の還元にうまく利用されるので好ましい。
【0071】
本発明のこれらの製造方法は、窒素、アルゴン、キセノン、ネオン、クリプトン、ヘリウム等の不活性ガス、酸素、水素、空気等の雰囲気中で行うことができる。反応の効率が良い点で、不活性ガス中が望ましい。また、加熱還元の際の温度や用いるアルコール類の蒸気圧にもよるが、減圧下で製造することもできる。
【0072】
加熱還元に要する時間は、温度にもよるが、1分から2時間が望ましい。条件を選ぶことによって、1時間以下でも十分に金属粉末や金属膜を製造することができる。
【0073】
本発明で得られる金属膜は、導電性パターン膜、光透過性導電膜、電磁波遮蔽膜、防曇用膜等に用いることができる。
【発明の効果】
【0074】
本発明によれば、銅、銀またはインジウムの金属膜を、より経済的に効率よく製造することができる。得られた銅、銀またはインジウムの金属膜は、導電膜、導電性パターン膜等に用いることができる。
【0075】
また、本発明によれば、銅、銀またはインジウムの金属粉末を、より経済的に効率よく製造することができる。得られた銅、銀またはインジウムの金属粉末は、導電膜、導電性パターン膜、導電性接着剤等の原料に用いることができる。
【実施例】
【0077】
以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0078】
[実施例1]
トリルテニウムドデカカルボニル0.06gを1,3−ブタンジオール12.5mLおよび1,4−シクロヘキサンジオール12.5gを混合した液体に溶解した溶液を調製した。この溶液0.1gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.04gを混合してポリイミド基板上にスクリーン印刷法により印刷した。次いで窒素雰囲気中、昇温速度100℃/min、200℃で1時間加熱した。得られた膜の膜厚は12μmであり、抵抗率は1700μΩcmであった。
[実施例2]
160℃で加熱した以外は全て実施例1と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は13μmであり、抵抗率は3800μΩcmであった。
[実施例3]
実施例1の溶液にエポキシ系樹脂(東亜合成製、グレード:AS−60)0.018gを混合した以外は全て実施例1と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は10μmであり、抵抗率は350μΩcmであった。得られた膜のX線回折パターンを測定したところ、
図1に示すような金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0079】
[実施例4]
実施例1の溶液に無水マレイン酸変性ポリオレフィン1.1gをトルエン10gに溶解した溶液0.06gを混合した以外は全て実施例1と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は12μmであり、抵抗率は4900μΩcmであった。
[実施例5]
溶液0.1gを0.4gに換えた以外は全て実施例3と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は13μmであり、抵抗率は530μΩcmであった。
[実施例6]
溶液0.1gを0.12gに換え、窒化銅(I)0.04gを0.06gに換えた以外は全て実施例3と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は25μmであり、抵抗率は180μΩcmであった。
【0080】
[実施例7]
トリルテニウムドデカカルボニル0.08gを1,3−ブタンジオール37mLに溶解した溶液を調製した。この溶液0.1gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.04gを混合してポリイミド基板上にスクリーン印刷法により印刷した。次いで窒素雰囲気中、昇温速度100℃/min、200℃で1時間加熱した。得られた膜の膜厚は14μmであり、抵抗率は1800μΩcmであった。得られた膜のX線回折パターンを測定したところ、
図2に示すような金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0081】
[実施例8]
トリルテニウムドデカカルボニル0.06gを1,3−ブタンジオール16mLおよび1,4−シクロヘキサンジオール8.0gを混合した液体に溶解した溶液を調製した。この溶液0.1gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.04gを混合してポリイミド基板上にスクリーン印刷法により印刷した。次いで窒素雰囲気中、昇温速度100℃/min、200℃で1時間加熱した。得られた膜の膜厚は10μmであり、抵抗率は2000μΩcmであった。得られた膜のX線回折パターンを測定したところ、
図3に示すような金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0082】
[実施例9]
トリルテニウムドデカカルボニル0.06gをシクロヘキサノール29mLに溶解した溶液を調製した。この溶液0.12gと窒化銅(I)(高純度化学社製:平均粒径5μm)0.04gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、次いで窒素雰囲気中、145℃で5時間加熱した。得られた膜状固形物のX線回折パターンを測定したところ、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例10]
150℃で加熱した以外は全て実施例9と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例11]
150℃、3時間加熱した以外は全て実施例9と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0083】
[実施例12]
トリルテニウムドデカカルボニル0.08gをエチレングリコール40mLに溶解した溶液を調製した。この溶液1.2gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、次いで窒素雰囲気中、130℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物のX線回折パターンを測定したところ、
図4に示すような金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例13]
溶液1.2gを1.0gに換えた以外は全て実施例12と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例14]
溶液1.2gを0.8gに換えた以外は全て実施例12と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例15]
溶液1.2gを0.2gに換えた以外は全て実施例12と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0084】
[実施例16]
トリルテニウムドデカカルボニル0.08gを1,3−ブタンジオール36mLに溶解した溶液を調製した。この溶液0.8gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、次いで窒素雰囲気中、130℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物のX線回折パターンを測定したところ、
図5に示すような金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例17]
溶液0.8gを0.4gに換えた以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例18]
溶液0.8gを0.2gに換えた以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0085】
[実施例19]
溶液0.8gを0.1gに換えた以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例20]
溶液0.8gを0.05gに換えた以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例21]
溶液0.8gを1.7gに換え、100℃で加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例22]
溶液0.8gを1.7gに換え、115℃で加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0086】
[実施例23]
溶液0.8gを1.7gに換えた以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例24]
溶液0.8gを1.7gに換え、30分加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例25]
溶液0.8gを1.7gに換え、15分加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例26]
溶液0.8gを0.1gに換え、15分加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0087】
[実施例27]
溶液0.8gを0.1gに換え、150℃で30分加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例28]
溶液0.8gを0.1gに換え、150℃で15分加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例29]
溶液0.8gを0.1gに換え、170℃で15分加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0088】
[実施例30]
溶液0.8gを0.1gに換え、170℃で5分加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例31]
溶液0.8gを0.2gに換え、130℃で1時間加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例32]
溶液0.8gを0.2gに換え、150℃で30分加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例33]
溶液0.8gを0.2gに換え、150℃で15分加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例34]
溶液0.8gを0.2gに換え、170℃で15分加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例35]
溶液0.8gを0.2gに換え、170℃で5分加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0089】
[実施例36]
溶液0.8gを0.4gに換え、130℃で1時間加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例37]
溶液0.8gを0.4gに換え、150℃で1時間加熱した以外は全て実施例16と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例38]
トリルテニウムドデカカルボニル0.01gを1,3−ブタンジオール20mLに溶解した溶液を調製した。この溶液0.8gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、次いで窒素雰囲気中、150℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物のX線回折パターンを測定したところ、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0090】
[実施例39]
トリルテニウムドデカカルボニル0.005gを1,3−ブタンジオール20mLに溶解した溶液を調製した。この溶液0.8gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、次いで窒素雰囲気中、150℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物のX線回折パターンを測定したところ、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例40]
トリルテニウムドデカカルボニル0.005gを1,3−ブタンジオール20mLに溶解した溶液を調製した。この溶液0.4gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、次いで窒素雰囲気中、150℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物のX線回折パターンを測定したところ、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0091】
[実施例41]
トリルテニウムドデカカルボニル0.005gを1,3−ブタンジオール20mLに溶解した溶液を調製した。この溶液0.2gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、次いで窒素雰囲気中、150℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物のX線回折パターンを測定したところ、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例42]
トリルテニウムドデカカルボニル0.0027gを1,3−ブタンジオール20mLに溶解した溶液を調製した。この溶液0.2gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、次いで窒素雰囲気中、150℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物のX線回折パターンを測定したところ、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0092】
[実施例43]
トリルテニウムドデカカルボニル0.08gをシクロヘキサノール35mLに溶解した溶液を調製した。この溶液1.2gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、次いで窒素雰囲気中、150℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物のX線回折パターンを測定したところ、金属銅に由来する回折ピークを確認した。また、膜状固形物の抵抗率は57400μΩcmであった。
[実施例44]
トリルテニウムドデカカルボニル0.08gをエチレングリコール40mLに溶解した溶液を調製した。この溶液1.2gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、次いで窒素雰囲気中、150℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物のX線回折パターンを測定したところ、金属銅に由来する回折ピークを確認した。また、得られた膜状固形物の抵抗率は12400μΩcmであった。
【0093】
[実施例45]
トリルテニウムドデカカルボニル0.08gをグリセリン36mLに混合した溶液を調製した。この溶液1.2gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、次いで窒素雰囲気中、150℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物のX線回折パターンを測定したところ、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例46]
トリルテニウムドデカカルボニル0.08gを1,3−ブタンジオール37mLに溶解した溶液を調製した。この溶液1.2gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、次いで窒素雰囲気中、150℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物のX線回折パターンを測定したところ、金属銅に由来する回折ピークを確認した。また、膜状固形物の抵抗率は622μΩcmであった。
【0094】
[実施例47]
トリルテニウムドデカカルボニル0.08gを1,3−ブタンジオール36mLに溶解した溶液を調製した。この溶液0.2gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、次いで窒素雰囲気中、150℃で30分加熱した。得られた膜状固形物の抵抗率を表1に示す。
[実施例48]
150℃で15分加熱した以外は実施例47と同じ操作を行った。得られた膜状固形物の抵抗率を表1に示す。
【0095】
[実施例49]
170℃で15分加熱した以外は実施例47と同じ操作を行った。得られた膜状固形物の抵抗率を表1に示す。
[実施例50]
溶液0.2gを0.1gに換え、150℃で15分加熱した以外は実施例47と同じ操作を行った。得られた膜状固形物の抵抗率を表1に示す。
【0096】
【表1】
[実施例51]
トリルテニウムドデカカルボニル0.08gを1,3−ブタンジオール37mLに溶解した溶液を調製した。この溶液0.4gと酸化銅(II)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、窒素雰囲気中、150℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物のX線回折パターンを測定したところ、金属銅に由来する回折ピークを確認した。また、膜状固形物の抵抗率は258μΩcmであった。
[実施例52]
トリルテニウムドデカカルボニル0.05gを1,3−ブタンジオール12.5mLおよび1,4−シクロヘキサンジオール12.6gを混合した液体に溶解した溶液を調製した。この溶液0.1gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを混合してガラス基板上にキャスト法により塗布し、窒素雰囲気中、190℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物の抵抗率は59μΩcmであった。
【0097】
[実施例53]
窒化銅(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gを酸化銅(II)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.01gに換えた以外は実施例52と同じ操作を行った。得られた膜状固形物の抵抗率は16870μΩcmであった。
[実施例54]
トリルテニウムドデカカルボニル0.06gを1,3−ブタンジオール8mLおよび1,4−シクロヘキサンジオール16.5gを混合した液体に溶解した溶液を調製した。この溶液0.1gと窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.02gを混合してガラス基板上にスクリーン印刷法により印刷した。次いで窒素雰囲気中、190℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物の抵抗率は76μΩcmであった。
【0098】
[実施例55]
トリルテニウムドデカカルボニル0.06gを1,3−ブタンジオール8mLおよび1,4−シクロヘキサンジオール16.5gを混合した液体に溶解した溶液を調製した。この溶液0.1g、窒化銅(I)(噴霧熱分解法による微粒子:平均粒径30nm)0.02gおよび接着剤としてエポキシアクリレートを混合してガラス基板上にスクリーン印刷法により印刷した。次いで窒素雰囲気中、190℃で1時間加熱した。得られた膜状固形物の抵抗率は313μΩcmであった。
【0099】
[実施例56]
トリルテニウムドデカカルボニル0.01g、窒化銅(I)(高純度化学社製:平均粒径5μm)2.0gおよびシクロヘキサノール5mLをシュレンク管にとり、還流冷却器を取り付けて、窒素雰囲気中、150℃で20時間加熱した。混合物をろ過して得られた粉末のX線回折パターン(XRD)を測定したところ、
図6に示すような金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例57]
窒化銅(I)2.0gを酸化銅(II)2.0gに換えた以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0100】
[実施例58]
トリルテニウムドデカカルボニル0.01gをジヒドリドテトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム0.05gに、シクロヘキサノール5mLを1,3−ブタンジオール5mLに換えた以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。また、得られた粉末の粒度分布を測定したところ平均粒径は5μmであった。
[実施例59]
トリルテニウムドデカカルボニル0.01gをジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム0.04gに、シクロヘキサノール5mLを1,3−ブタンジオール5mLに換えた以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。また、粉末の粒度分布を測定したところ平均粒径は3μmであった。
【0101】
[
参考例1]
トリルテニウムドデカカルボニル0.01gをルテニウムおよび白金をそれぞれ5重量%担持した活性炭0.15gに、シクロヘキサノール5mLをイソプロピルアルコール20mLに換え、110℃で加熱した以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例61]
170℃で加熱した以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例62]
5時間加熱した以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例63]
100℃で加熱した以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0102】
[実施例64]
窒化銅(I)2.0gを酸化銅(I)2.0gに換え、15時間加熱した以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例65]
窒化銅(I)2.0gを炭酸銀(I)2.0gに、シクロヘキサノール5mLを1,3−ブタンジオール5mLに換えた以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属銀に由来する回折ピークを確認した。
[実施例66]
窒化銅(I)2.0gを酸化銀(I)2.0gに、シクロヘキサノール5mLを1,3−ブタンジオール5mLに換えた以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属銀に由来する回折ピークを確認した。結果を
図7に示す。
【0103】
[実施例67]
窒化銅(I)2.0gを酸化インジウム(III)2.0gに、シクロヘキサノール5mLを1,3−ブタンジオール5mLに換えた以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属インジウムに由来する回折ピークを確認した。
[実施例68]
トリルテニウムドデカカルボニル0.01gをヘキサロジウムヘキサデカカルボニル0.008gに、シクロヘキサノール5mLを1,3−ブタンジオール5mLに変えた以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例69]
トリルテニウムドデカカルボニル0.01gをtrans−クロロカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)ロジウム0.06gに、シクロヘキサノール5mLを1,3−ブタンジオール5mLに変えた以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0104】
[実施例70]
トリルテニウムドデカカルボニル0.01gをテトライリジウムドデカカルボニル0.01gに、シクロヘキサノール5mLを1,3−ブタンジオール5mLに変えた以外は全て実施例56と同じ操作を行い、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[
参考例2]
シュレンク管にナトリウムヘキサクロロイリジウム六水和物0.025gおよび二塩化スズ二水和物0.06gおよび1,3−ブタンジオール5mLに加え、ヒドリドペンタキス(トリクロロスタナト)イリデートを発生させた。これに窒化銅(I)(高純度化学社製:平均粒径5μm)2.0gを加え、還流冷却器を取り付けて、窒素雰囲気中、150℃で20時間加熱した。混合物をろ過して得られた粉末のX線回折パターンを測定したところ、金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0105】
[比較例1]
酸化銅(II)2.0gとシクロヘキサノール5mLをシュレンク管にとり、還流冷却器を取り付けて、窒素雰囲気中、150℃で20時間加熱した。混合物をろ過して得られた粉末のX線回折パターンを測定したところ、
図8に示すように金属銅に由来する回折ピークはトレース量であった。
[比較例2]
窒化銅(I)(高純度化学社製:平均粒径5μm)5.0gとイソプロピルアルコール20mLをシュレンク管にとり、還流冷却器を取り付けて、窒素雰囲気中、110℃で20時間加熱した。混合物をろ過して得られた粉末のX線回折パターンを測定したところ、
図9に示すように金属銅に由来する回折ピークは確認されなかった。
【0106】
[実施例72]
トリルテニウムドデカカルボニル0.09gを1,3−ブタンジオール20.0mLに溶解した溶液を調製した。この溶液0.092gと銅ナノ粒子(日清エンジニアリング製:平均粒径100nm、平均表面酸化層10nm(透過型電子顕微鏡TEMにて観察・測定))0.25gとエポキシ系樹脂(東亜合成製、グレード:BX−60BA)0.043gを混合してポリイミド基板上にスクリーン印刷法により印刷した。印刷された膜を覆うようにガラスの蓋をし、次いで窒素雰囲気中、昇温速度100℃/min、200℃で1時間加熱した。得られた膜の膜厚は10μmであり、抵抗率は37μΩcmであった。得られた膜のX線回折パターンを測定したところ、
図10に示すような金属銅に由来する回折ピークを確認した。
[実施例73]
180℃で加熱した以外は全て実施例72と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は11μmであり、抵抗率は39μΩcmであった。
【0107】
[実施例74]
150℃で加熱した以外は全て実施例72と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は10μmであり、抵抗率は52μΩcmであった。
[実施例75]
溶液0.092gを0.137gに換えた以外は全て実施例72と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は9μmであり、抵抗率は59μΩcmであった。
[実施例76]
溶液0.092gを0.075gに換えた以外は全て実施例72と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は10μmであり、抵抗率は27μΩcmであった。
[実施例77]
150℃で加熱した以外は全て実施例76と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は10μmであり、抵抗率は52μΩcmであった。
【0108】
[実施例78]
トリルテニウムドデカカルボニル0.045gを2,4−ペンタンジオール10.0mLに溶解した溶液を調製した。この溶液0.092gと銅ナノ粒子(日清エンジニアリング製:平均粒径100nm、平均表面酸化層10nm(TEMにて観察・測定))0.25gとエポキシ系樹脂(東亜合成製、グレード:BX−60BA)0.043gを混合してポリイミド基板上にスクリーン印刷法により印刷した。印刷された膜を覆うようにガラスの蓋をし、次いで窒素雰囲気中、昇温速度100℃/min、200℃で1時間加熱した。得られた膜の膜厚は10μmであり、抵抗率は31μΩcmであった。得られた膜のX線回折パターンを測定したところ、
図11に示すような金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0109】
[実施例79]
レオロジー調整剤(日本ルーブリゾール社製、グレード:S−36000)0.008gを加えた以外は全て実施例72と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は12μmであり、抵抗率は86μΩcmであった。得られた膜のX線回折パターンを測定したところ、
図12に示すような金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0110】
[実施例80]
トリルテニウムドデカカルボニル0.09gを1,3−ブタンジオール20.0mLに溶解した溶液(A)を調製した。また、銅(I)1−ブタンチオレート0.5gを1,3−ブタンジオール3.0mLに溶解した溶液(B)を調製した。この溶液(A)0.066gと溶液(B)0.01gと銅ナノ粒子(日清エンジニアリング製:平均粒径100nm、平均表面酸化層10nm(TEMにて観察・測定))0.25gとエポキシ系樹脂(東亜合成製、グレード:BX−60BA)0.043gを混合してポリイミド基板上にスクリーン印刷法により印刷した。印刷された膜を覆うようにガラスの蓋をし、次いで窒素雰囲気中、昇温速度100℃/min、200℃で1時間加熱した。得られた膜の膜厚は8μmであり、抵抗率は20μΩcmであった。得られた膜のX線回折パターンを測定したところ、
図13に示すような金属銅に由来する回折ピークを確認した。
【0111】
[実施例81]
180℃で加熱した以外は全て実施例80と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は13μmであり、抵抗率は32μΩcmであった。
[実施例82]
150℃で加熱した以外は全て実施例80と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は15μmであり、抵抗率は53μΩcmであった。
[実施例83]
溶液(A)0.066gを0.092gに換えた以外は全て実施例80と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は9μmであり、抵抗率は29μΩcmであった。
【0112】
[実施例84]
溶液(B)0.01gを0.02gに換えた以外は全て実施例83と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は13μmであり、抵抗率は68μΩcmであった。
[実施例85]
溶液(A)の1,3−ブタンジオールを2,4−ペンタンジオールに換えた以外は全て実施例83と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は10μmであり、抵抗率は22μΩcmであった。
[実施例86]
溶液(B)の銅(I)1−ブタンチオレート0.5gを 銅(I)へキサフルオロペンタンジオネートシクロオクタジエン0.3gに換え、1,3−ブタンジオール2.7mLに換えた以外は全て実施例80と同じ操作を行い、得られた膜の膜厚は10μmであり、抵抗率は22μΩcmであった。