特許第5780477号(P5780477)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日立金属株式会社の特許一覧

特許5780477無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線および無リン系ノンハロゲン難燃ケーブル
<>
  • 特許5780477-無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線および無リン系ノンハロゲン難燃ケーブル 図000004
  • 特許5780477-無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線および無リン系ノンハロゲン難燃ケーブル 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5780477
(24)【登録日】2015年7月24日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線および無リン系ノンハロゲン難燃ケーブル
(51)【国際特許分類】
   H01B 7/295 20060101AFI20150827BHJP
   C08L 23/08 20060101ALI20150827BHJP
   C08K 3/22 20060101ALI20150827BHJP
   H01B 7/02 20060101ALI20150827BHJP
   H01B 3/44 20060101ALI20150827BHJP
   H01B 7/17 20060101ALI20150827BHJP
【FI】
   H01B7/34 B
   C08L23/08
   C08K3/22
   H01B7/02 F
   H01B3/44 J
   H01B3/44 M
   H01B3/44 P
   H01B7/18 H
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-258687(P2014-258687)
(22)【出願日】2014年12月22日
(62)【分割の表示】特願2013-32762(P2013-32762)の分割
【原出願日】2013年2月22日
(65)【公開番号】特開2015-97210(P2015-97210A)
(43)【公開日】2015年5月21日
【審査請求日】2014年12月22日
(31)【優先権主張番号】特願2012-57008(P2012-57008)
(32)【優先日】2012年3月14日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005083
【氏名又は名称】日立金属株式会社
(72)【発明者】
【氏名】木村 一史
(72)【発明者】
【氏名】梶山 元治
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 卓也
【審査官】 和田 財太
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0240335(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01B 7/295
C08K 3/22
C08L 23/08
H01B 3/44
H01B 7/02
H01B 7/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導体の外周にメタロセン触媒により重合されたエチレンと炭素数が3から8のα−オレフィンとの共重合体を主成分とし、酢酸ビニル量が40%以上のエチレン・酢酸ビニル共重合体を5wt%以上30wt%以下含有するベースポリマ100重量部に対し、金属水酸化物を150重量部以上200重量部以下、鉱油を1重量部以上20重量部以下混和してなる無リン系ノンハロゲン難燃樹脂組成物を被覆してなる絶縁層を備えた電線であって、前記絶縁層は架橋されてなり、JIS C3005に準拠し引張試験において伸び率350%以上の伸び特性を有することを特徴とする無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線。
【請求項2】
導体の外周に絶縁層を備えた絶縁電線の外周に、メタロセン触媒により重合されたエチレンと炭素数が3から8のα−オレフィンとの共重合体を主成分とし、酢酸ビニル量が40%以上のエチレン・酢酸ビニル共重合体を5wt%以上30wt%以下含有するベースポリマ100重量部に対し、金属水酸化物を150重量部以上200重量部以下、鉱油を1重量部以上20重量部以下混和してなる無リン系ノンハロゲン難燃樹脂組成物を被覆してなるシース層を備えたケーブルであって、前記シース層は架橋されてなり、JIS C3005に準拠し引張試験において伸び率350%以上の伸び特性を有することを特徴とする無リン系ノンハロゲン難燃ケーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海外の難燃規格(EN、DIN、BS)に合格する高難燃性を有し、かつ機械的特性に優れ、押出外観が平滑な無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線および無リン系ノンハロゲン難燃ケーブルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ポリ塩化ビニルやハロゲン系難燃剤を使用しない環境負荷の小さなノンハロゲン難燃性電線・ケーブルは、いわゆるエコ電線・ケーブルとして急速に普及している。
【0003】
これらのノンハロゲン難燃電線・ケーブルでは、電線の絶縁体としてポリオレフィンに水酸化マグネシウムをはじめとするノンハロゲン難燃剤を多量に混和した樹脂組成物が用いられているのが一般的である。
【0004】
水酸化マグネシウムをはじめとするノンハロゲン難燃剤を用いて、海外の難燃規格(EN、DIN、BS)に合格する、垂直燃焼試験における高難燃化を実現するためには、多量のノンハロゲン難燃剤を混和する必要があり、このため、引張強さや伸びなどの機械的特性が大幅に低下する問題がある。
【0005】
このような問題を解決するため、メタロセン触媒によって重合された分子量分布の狭い高強度で柔軟なポリオレフィンをベースポリマとして用いる手法がある(例えば、特開2009−19190号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−19190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
かかる手法であれば、ベースポリマに対してノンハロゲン難燃剤を多量に混入しても機械的特性が損なわれにくい優れた利点があるが、改善の余地がないわけではない。
【0008】
つまり、製造コストの低減のためには、樹脂組成物の押出速度を高速化することが望ましいが、メタロセン触媒によって重合されたポリオレフィンのように、分子量分布の狭いポリマは、押出成形する際にメルトフラクチャを顕著に生じる傾向があり、押出外観を損ねてしまうことがある。
【0009】
一方、赤リンなどの難燃助剤を加え、ノンハロゲン難燃剤を減量する方法もあるが、赤リンは燃焼時に有害なホスフィンを発生したり、廃却時にはリン酸を生成し地下水脈を汚染する懸念が指摘されることから、最近では使用を控える傾向にあり、難燃性に優れた無リン系ノンハロゲン難燃電線・ケ−ブルの開発が要求されていた。
【0010】
そこで、本発明は、海外の難燃規格(EN、DIN、BS)に合格する高難燃性を有し、かつ機械的特性に優れ、押出外観が平滑な無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線および無リン系ノンハロゲン難燃ケーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、導体の外周にメタロセン触媒により重合されたエチレンと炭素数が3から8のα−オレフィンとの共重合体を主成分とし、酢酸ビニル量が40%以上のエチレン・酢酸ビニル共重合体を5wt%以上30wt%以下含有するベースポリマ100重量部に対し、金属水酸化物を150重量部以上200重量部以下、鉱油を1重量部以上20重量部以下混和してなる無リン系ノンハロゲン難燃樹脂組成物を被覆してなる絶縁層を備えた電線であって、前記絶縁層は架橋されてなり、JIS C3005に準拠し引張試験において伸び率350%以上の伸び特性を有する無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線である。
【0012】
また、請求項2の発明は、導体の外周に絶縁層を備えた絶縁電線の外周に、メタロセン触媒により重合されたエチレンと炭素数が3から8のα−オレフィンとの共重合体を主成分とし、酢酸ビニル量が40%以上のエチレン・酢酸ビニル共重合体を5wt%以上30wt%以下含有するベースポリマ100重量部に対し、金属水酸化物を150重量部以上200重量部以下、鉱油を1重量部以上20重量部以下混和してなる無リン系ノンハロゲン難燃樹脂組成物を被覆してなるシース層を備えたケーブルであって、前記シース層は架橋されてなり、JIS C3005に準拠し引張試験において伸び率350%以上の伸び特性を有する無リン系ノンハロゲン難燃ケーブルである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、海外の難燃規格(EN、DIN、BS)に合格する高難燃性を有し、かつ機械的特性に優れ、押出外観が平滑な無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線および無リン系ノンハロゲン難燃ケーブルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態に係る無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線の断面図である。
図2】本発明の実施の形態に係る無リン系ノンハロゲン難燃ケーブルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】
本発明は、メタロセン触媒により重合されたエチレンと炭素数が3から8のα−オレフィンとの共重合体を主成分とし、酢酸ビニル量が40%以上のエチレン・酢酸ビニル共重合体を5wt%以上30wt%以下含有するベースポリマ100重量部に対し、金属水酸化物を100重量部以上250重量部以下、鉱油を1重量部以上20重量部以下混和してなる無リン系ノンハロゲン難燃樹脂組成物である。
【0017】
本発明は、メタロセン触媒により重合された柔軟で、かつ機械的強度に優れた炭素数が3から8であるα−オレフィンとエチレンの共重合ポリマをベースとすることにより、金属水酸化物を多量に混和しても機械強度と伸び、可とう性を維持することを可能にするとともに、高VA量のエチレン・酢酸ビニル共重合体と鉱油をブレンドすることによって難燃剤が高充填されていても、成形が容易で平滑な外観を有する無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線を製造することに成功した。
【0018】
図1は、本発明の一実施の形態の断面説明図であり、無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線の構造例を示している。
【0019】
無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線11は、導体1の外周に絶縁層2を備えた構造を有し、夫々の材質は例えば導体1は銅又は銅合金などを用いることができ、導電性材料であれば特にこれを限定するものではなく、絶縁層2は以下に説明する無リン系ノンハロゲン難燃樹脂組成物である。
【0020】
図2は、本発明に係る無リン系ノンハロゲン難燃ケーブルの好適な実施の形態を示す断面図である。
【0021】
図2に示すように、本実施の形態の無リン系ノンハロゲン難燃ケーブル10は、2本並列の無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線11を介在3と共に対撚りして構成されるコアの外周に、以下に説明する無リン系ノンハロゲン難燃樹脂組成物からなるケーブルシース4を被覆したものである。介在3は、例えばポリプロピレンで構成される。
【0022】
無リン系ノンハロゲン難燃樹脂組成物のベースポリマとしては、メタロセン触媒により重合されたエチレンと、炭素数が3から8のα−オレフィンとの共重合体及びエチレン・酢酸ビニル共重合体で構成されるポリマを用いる。
【0023】
エチレンと炭素数が3から8であるα−オレフィンとの共重合体としては、例えば、エチレン・プロピレン・コポリマ、エチレン・ブテンコポリマ、エチレン・へキセンコポリマ、エチレン・オクテンコポリマ等を用いることができる。
【0024】
炭素数が3から8のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、4−メチルー1−ペンテン、1−へキセン、1−オクテンなどが挙げられる。これらのうち、1−ブテン、1−オクテンがより好ましい。
【0025】
酢酸ビニル量が40%以上のエチレン・酢酸ビニル共重合体を用いる。用いる理由は、VFTやVTFTレベルの高度な難燃性を付与するには、熱分解時に脱酢酸反応により吸熱量が大きい酢酸ビニル量の多いものが好ましく、酢酸ビニル量が40%未満では、難燃性が低くなるためである。
【0026】
メルトフローレートが50g/min以上のエチレン・酢酸ビニル共重合体を用いることができる。用いる理由は、ワックスとしての機能を持たせるために、メルトフローレート(以下MFRと称する)は50g/min(230℃)以上とするものであり、50g/min未満では難燃剤を高充てんした材料を容易に押出成形することができないためである。
【0027】
また、本発明では、エチレンとα−オレフィンとの共重合体と、エチレン・酢酸ビニル共重合体とをブレンドしたベースポリマを用いるが、そのブレンド比率は、エチレンとα−オレフィンとの共重合体をベースポリマ全体における主成分とし、エチレン・酢酸ビニル共重合体をベースポリマ全体に対して5wt%以上30wt%以下とするものである。このようにエチレン・酢酸ビニル共重合体のブレンド比率を5wt%以上と規定したのは、5wt%未満では押出加工性の向上効果がなく、また30wt%以下と規定したのは、30wt%を超えると機械的強度が低下するからである。
【0028】
また、本発明では、エチレンとα−オレフィンとの共重合体をベースポリマ全体における主成分とし、エチレン・酢酸ビニル共重合体をベースポリマ全体に対して5wt%以上30wt%以下とすればよく、本発明の効果を奏する限りにおいて、更に他のポリマとブレンドする樹脂組成物であってもよい。例えば、ポリエチレン(例えばLLDPE)、エチレン系共重合体(EVA、EEAなど)、EPゴムとブレンドすることができる。
【0029】
本発明は、ベースポリマに対して金属水酸化物を添加して用いる。金属水酸化物を添加する理由はベースポリマに更なる難燃性を付与するためである。
【0030】
金属水酸化物は、たとえば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウムなどを用いることができ、これらの難燃剤にビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(ベータ−メトキシエトキシ)シラン、アミノシラン等のシランカップリング剤や、ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸、チタネートなどを周知の手法により表面処理して使用することが望ましい。
【0031】
金属水酸化物の混和総量は、ベースポリマ100重量部に対して100重量部以上250重量部以下とする。100重量部未満では難燃性が得られず、また250重量部を超えると機械特性が大幅に低下するためである。より好ましい範囲は150重量部以上200重量部以下である。
【0032】
本発明は、ベースポリマに対して鉱油を添加して用いることができる。鉱油を添加して用いる理由は、更に押出時に押出機の負荷を軽減し、押出外観を平滑にするためである。
【0033】
本発明で用いる鉱油とは、例えば、ゴム用プロセスオイルであり、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、アロマ系オイルから選ばれた1種または2種以上を複合して用いることもできる。特に、エチレン・αオレフィン共重合ポリマとの相溶性が高いパラフィン系オイルが好適である。
【0034】
鉱油の混和総量は、ベースポリマ100重量部に対して1重量部以上20重量部以下とする。1重量部未満では押出加工性の向上効果がなく、20重量部を超えると機械的強度と難燃性が大幅に低下するからである。
【0035】
なお、無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線および無リン系ノンハロゲン難燃ケーブルの用途に応じて、上記で得られた電線やケーブルに対して電子線や紫外線等を照射したり、有機過酸化物を用いて周知の方法で架橋処理して用いることもできる。
【0036】
なお、本発明においては、前記した成分に加えて架橋助剤、難燃助剤、酸化防止剤、滑剤、安定剤、充填剤、着色剤、シリコーン等を添加してもよい。
【0037】
また、本実施の形態の無リン系ノンハロゲン難燃ケーブル10は、無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線11の絶縁層2と同じ樹脂組成物でシース4を形成しているので、無リン系ノンハロゲン難燃ケーブル10も無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線11と同様の作用効果を有する。
【0038】
図2の無リン系ノンハロゲン難燃ケーブル10は、絶縁層2とシース4の両方を上記無リン系ノンハロゲン難燃樹脂組成物で構成したものであるが、本発明に係る無リン系ノンハロゲン難燃ケーブル10は、シース4のみを上記の樹脂組成物で構成するものであってもよい。
【0039】
絶縁層2及びシース4を構成する無リン系ノンハロゲン難燃樹脂組成物は円形の電線及びケーブルの他に、例えば平型ケーブルの保護層などにも適用可能である。
【実施例】
【0040】
次に、本発明の実施の形態について、実施例に基づいて説明するが、本発明の実施の形態はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0041】
(実施例1〜6)
実施例および比較例ともに表1に記載された成分を100〜130℃に保持した8インチオープンロールに投入して混練し、混練後100℃に保持した40mm押出機(L/D=24)を用いて、導体径0.26mmの単線を7本撚った銅線上に厚さ1.0mmで押出被覆した。続いてこれを12気圧の蒸気加硫缶に3分間投入し架橋処理してノンハロゲン難燃電線(試料)を作製した。
【0042】
(比較例1〜7)
表2に示した配合の樹脂組成物を用いて、実施例1〜6と同様にして試料を作製した。
【0043】
各試料の評価方法は以下のようにして行った。
【0044】
(1)難燃性
試料をEN60811−2−1に準拠した垂直燃焼試験を行い、垂直における難燃性を評価した。評価の基準は、1分以内に自己消火したものを合格(○)、1分を超えるものを不合格(×)とした。
【0045】
(2)引張特性
試料から導体を抜き取って得られたチューブをJIS C3005に準拠して引張試験を行った。引張速度は200mm/minとした。引張強さと伸び率の目標は、それぞれ10MPa以上、350%以上とした。
【0046】
(3)押出外観
押出速度40m/minでやや引き落としながら押出したときに試料表面の状態を目視にて観察し、外観が平滑であれば合格(○)、荒れている場合は不合格(×)とした。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
表1に示したように、本発明である実施例1〜6はいずれも垂直燃焼試験に合格し、引張特性および押出外観も良好であることが分かる。
【0050】
一方、表2に示したように、エチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量が本発明の規定値よりも少ない比較例1は押出外観が悪く、本発明の規定値よりも多い比較例2は引張強さが低下してしまう。また、鉱油を含有していない比較例3は押出外観が悪く、鉱油の含有量が本発明の規定値を超える比較例4は難燃性、引張強さとも大幅に劣る結果となった。比較例5及び比較例6は、金属水酸化物の混和総量が本発明の規定範囲から外れるものであり、規定値よりも少ない比較例5では難燃性が、規定値よりも多い比較例6では引張強さ、伸びともに大幅に低下し、エチレン−酢酸ビニル共重合体のVA量が本発明の規定値よりも小さく、メルトフローレートが本発明の規定値よりも小さい比較例7では、難燃性が低下するとともに、押出外観を平滑にすることができないことが分かる。
【符号の説明】
【0051】
1 導体
2 絶縁層
3 介在
4 シース
10 無リン系ノンハロゲン難燃ケーブル
11 無リン系ノンハロゲン難燃絶縁電線
図1
図2