特許第5790622号(P5790622)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5790622塗布膜形成方法、塗布膜形成装置及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5790622
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】塗布膜形成方法、塗布膜形成装置及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/027 20060101AFI20150917BHJP
   B05C 11/08 20060101ALI20150917BHJP
   B05D 1/40 20060101ALI20150917BHJP
【FI】
   H01L21/30 564D
   B05C11/08
   B05D1/40 A
【請求項の数】21
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-242100(P2012-242100)
(22)【出願日】2012年11月1日
(65)【公開番号】特開2014-93371(P2014-93371A)
(43)【公開日】2014年5月19日
【審査請求日】2014年10月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091513
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133776
【弁理士】
【氏名又は名称】三井田 友昭
(72)【発明者】
【氏名】新村 聡
(72)【発明者】
【氏名】井手 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】西屋 憲
(72)【発明者】
【氏名】榎本 正志
【審査官】 赤尾 隼人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−014849(JP,A)
【文献】 特開2011−230113(JP,A)
【文献】 特開2010−010719(JP,A)
【文献】 特開2010−212658(JP,A)
【文献】 特開2001−319851(JP,A)
【文献】 特開2010−207788(JP,A)
【文献】 特開2006−156565(JP,A)
【文献】 特開平10−172894(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027;21/304
B05D 1/00−7/26
B05C 7/00−21/00
G03F 1/00−1/86;7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に凹形パターンが形成された基板に、スピンコーティングにより塗布膜を形成する塗布膜形成方法において、
基板を基板保持部に水平に保持する工程と、
続いて基板の中心部に溶剤ノズルから溶剤を供給すると共に基板を第1の回転速度で回転させて遠心力により溶剤を広げて、少なくとも凹形パターン内を除く基板の表面を濡らす第1の溶剤供給工程と、
その後基板の中心部に溶剤ノズルから溶剤を供給すると共に基板を第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度で回転させて、凹形パターン内を溶剤により濡らす第2の溶剤供給工程と、
しかる後基板の中心部に塗布液ノズルから塗布液を供給すると共に基板を回転させて遠心力により塗布液を広げる工程と
を含むことを特徴とする塗布膜形成方法。
【請求項2】
前記塗布液の粘度は400cP以上であることを特徴とする請求項1記載の塗布膜形成方法。
【請求項3】
前記塗布膜の目標膜厚は、1μm以上であることを特徴とする請求項1または2記載の塗布膜形成方法。
【請求項4】
前記第1の回転速度は、1000〜4000rpmであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の塗布膜形成方法。
【請求項5】
前記第2の回転速度は、10〜100rpmであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の塗布膜形成方法。
【請求項6】
前記第2の溶剤供給工程に続いて、基板を回転させながら基板の中心部から周縁に寄った位置に溶剤を吐出させる第3の溶剤供給工程を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の塗布膜形成方法。
【請求項7】
前記第3の溶剤供給工程は、前記第2の溶剤供給工程に続いて、前記溶剤ノズルから溶剤を吐出したまま溶剤の供給部位を基板の中心部から周縁側に移動させ、当該溶剤ノズルにより行うことを特徴とする請求項6に記載の塗布膜形成方法。
【請求項8】
前記第3の溶剤供給工程に続いて、基板を回転させながら基板の中心部に溶剤を吐出させる第4の溶剤供給工程を含むことを特徴とする請求項6または7に記載の塗布膜形成方法。
【請求項9】
前記第3の溶剤供給工程に続いて前記溶剤ノズルから溶剤を吐出したまま溶剤の供給部位を基板の周縁側から中心部に移動させる第4の溶剤供給工程を行うことを特徴とする請求項7に記載の塗布膜形成方法。
【請求項10】
前記第4の溶剤供給工程の後、前記第3の溶剤供給工程を更に行うことを特徴とする請求項8または9に記載の塗布膜形成方法。
【請求項11】
表面に凹形パターンが形成された基板に、スピンコーティングにより塗布膜を形成する塗布膜形成装置において、
前記基板を水平に保持する基板保持部と、
前記基板保持部を鉛直軸周りに回転させる回転機構と、
前記基板に溶剤を供給する溶剤ノズルと、
前記基板に塗布膜を形成するための塗布液を供給する塗布液ノズルと、
前記基板の中心部に溶剤を供給すると共に基板を第1の回転速度で回転させて遠心力により溶剤を広げて、少なくとも凹形パターン内を除く基板の表面を濡らす第1の溶剤供給ステップと、続いて基板の中心部に溶剤を供給すると共に基板を第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度で回転させて、凹形パターン内を溶剤により濡らす第2の溶剤供給ステップと、しかる後基板の中心部に塗布液を供給すると共に基板を回転させて遠心力により塗布液を広げるステップと、を実行するための制御部と、を備えたことを特徴とする塗布膜形成装置。
【請求項12】
前記塗布液の粘度は400cP以上であることを特徴とする請求項11記載の塗布膜形成装置。
【請求項13】
前記塗布膜の目標膜厚は、1μm以上であることを特徴とする請求項11または12記載の塗布膜形成装置。
【請求項14】
前記第1の回転速度は、1000〜4000rpmであることを特徴とする請求項11ないし13のいずれか一項に記載の塗布膜形成装置。
【請求項15】
前記第2の回転速度は、10〜100rpmであることを特徴とする請求項11ないし14のいずれか一項に記載の塗布膜形成装置。
【請求項16】
前記制御部は、前記第2の溶剤供給ステップに続いて、基板を回転させながら基板の中心部から周縁に寄った位置に溶剤を吐出させる第3の溶剤供給ステップを実行することを特徴とする請求項11ないし15のいずれか一項に記載の塗布膜形成装置。
【請求項17】
前記第3の溶剤供給ステップは、前記第2の溶剤供給ステップに続いて、前記溶剤ノズルから溶剤を吐出したまま溶剤の供給部位を基板の中心部から周縁側に移動させ、当該溶剤ノズルにより行うステップであることを特徴とする請求項16に記載の塗布膜形成装置。
【請求項18】
前記制御部は、第3の溶剤供給ステップに続いて、基板を回転させながら基板の中心部に溶剤を吐出させる第4の溶剤供給ステップを実行することを特徴とする請求項16または17に記載の塗布膜形成装置。
【請求項19】
前記制御部は、前記第3の溶剤供給ステップに続いて前記溶剤ノズルから溶剤を吐出したまま溶剤の供給部位を基板の周縁側から中心部に移動させる第4の溶剤供給ステップを実行することを特徴とする請求項17に記載の塗布膜形成装置。
【請求項20】
前記制御部は、前記第4の溶剤供給ステップの後、前記第3の溶剤供給ステップを更に行うことを特徴とする請求項18または19に記載の塗布膜形成装置。
【請求項21】
基板保持部、溶剤ノズル及び塗布液ノズルを備え、基板保持部に基板を保持させてスピンコーティングにより塗布液を基板に塗布する装置に用いられるコンピュータプログラムを記憶した記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、請求項1ないし10のいずれか一項に記載された塗布膜形成方法を実行するようにステップ群が組まれていることを特徴とする記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凹形パターンの形成された基板に塗布液を供給して塗布膜を形成する技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程の一つであるフォトレジスト工程においては、半導体ウエハなどの基板の表面にレジスト液を塗布し、露光、現像を行ってレジストパターンを形成する工程が行われ、レジスト液の塗布は通常スピンコーティング法により塗布される。
近年の半導体回路の高集積化に伴い、より複雑な3次元構造を持つデバイスが検討されている。このようなデバイスを製造する場合、基板に形成された凹形パターン内に局部的にエッチングを行う工程が含まれる場合があり、凹形パターン内部にレジスト液を塗布することが行われる。
【0003】
またエッチング工程において、レジスト膜に対するエッチング対象のエッチング選択比が小さい場合があり、このためレジスト膜を例えばμmオーダーもの厚い膜とする要請がある。このようにレジスト膜を厚膜とするためには、レジスト液として例えば400cP以上もの高粘度のものを用いる必要がある。しかしながら流動性が小さいレジスト液を、基板に形成された微細な凹形パターンに対して塗布する場合には、遠心力による展伸作用だけでは、凹形パターンの内部まで埋まりにくく、空隙が残ってしまう場合がある。
このように塗布膜の下側の凹形パターンに空隙が残ってしまうと、塗布膜の厚さムラが生じたり、基板を加熱処理した際に空隙の中の気体が膨張して、塗布膜内に気泡が混入するなど不具合が生じる虞があった。
【0004】
特許文献1には、凹形パターンの形成された基板に対して粘度の高い塗布液を塗布した後、減圧雰囲気とすることで凹形パターン内の気泡を除去する技術が記載されている。しかしながらこのような方法では、減圧のための機構が必要となるため装置が大型化してしまう問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−10147
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、表面に凹形パターンが形成された基板に対して高粘度の塗布液により塗布膜を形成するにあたり、塗布液が凹形パターン内まで行き渡って、良好な塗布膜が得られる手法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の塗布膜形成方法は、表面に凹形パターンが形成された基板に、スピンコーティングにより塗布膜を形成する塗布膜形成方法において、
基板を基板保持部に水平に保持する工程と、
続いて基板の中心部に溶剤ノズルから溶剤を供給すると共に基板を第1の回転速度で回転させて遠心力により溶剤を広げて、少なくとも凹形パターン内を除く基板の表面を濡らす第1の溶剤供給工程と、
その後基板の中心部に溶剤ノズルから溶剤を供給すると共に基板を第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度で回転させて、凹形パターン内を溶剤により濡らす第2の溶剤供給工程と、
しかる後基板の中心部に塗布液ノズルから塗布液を供給すると共に基板を回転させて遠心力により塗布液を広げる工程と
を含むことを特徴とする。
【0008】
本発明の塗布膜形成装置は、表面に凹形パターンが形成された基板に、スピンコーティングにより塗布膜を形成する塗布膜形成装置において、
前記基板を水平に保持する基板保持部と、
前記基板保持部を鉛直軸周りに回転させる回転機構と、
前記基板に溶剤を供給する溶剤ノズルと、
前記基板に塗布膜を形成するための塗布液を供給する塗布液ノズルと、
前記基板の中心部に溶剤を供給すると共に基板を第1の回転速度で回転させて遠心力により溶剤を広げて、少なくとも凹形パターン内を除く基板の表面を濡らす第1の溶剤供給ステップと、続いて基板の中心部に溶剤を供給すると共に基板を第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度で回転させて、凹形パターン内を溶剤により濡らす第2の溶剤の供給ステップと、しかる後基板の中心部に塗布液を供給すると共に基板を回転させて遠心力により塗布液を広げるステップと、を実行するための制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の記憶媒体は、基板保持部、溶剤ノズル及び塗布液ノズルを備え、基板保持部に基板を保持させてスピンコーティングにより塗布液を基板に塗布する装置に用いられるコンピュータプログラムを記憶した記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、上述の塗布膜形成方法を実行するようにステップ群が組まれていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、凹形パターンの形成された基板に高粘度の塗布液をスピンコーティングにより塗布するにあたり、塗布液を塗布する前に、基板を高速回転して溶剤をプリウェットし、次いで基板を低速回転してプリウェットをするようにしている。このような2段階のプリウェットを行うことにより、溶剤が凹形パターン内に満たされた状態となる。このため続いて塗布液をウエハWの表面に展伸すると、凹形パターン内で、既に満たされている溶剤と混合されることで塗布液の粘度が低下し、凹形パターン内に入り込みやすくなる。そのため塗布膜の塗布後に凹形パターン内に空隙が残ることがなく、良好な塗布膜が得られる
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施の形態に用いられる基板の表面構造を示す断面図である。
図2】本発明の実施の形態に係るレジスト塗布装置を示す構成図である。
図3】本発明の実施の形態に係るレジスト塗布装置を示す斜視図である。
図4】本発明の塗布膜形成方法の溶剤供給工程を示す説明図である。
図5】本発明の塗布膜形成方法の溶剤供給工程を示す説明図である。
図6】本発明の塗布膜形成方法の溶剤供給工程を示す説明図である。
図7】本発明の塗布膜形成方法の溶剤供給工程を示す説明図である。
図8】本発明の塗布膜形成方法のレジスト塗布工程を示す説明図である。
図9】本発明の塗布膜形成方法のレジスト塗布工程を示す説明図である。
図10】溶剤の供給された凹形パターンを示す説明図である。
図11】塗布液が凹形パターンに侵入する様子示す説明図である。
図12】凹形パターンに埋め込まれた塗布膜を示す説明図である。
図13】ウエハに形成されたレジストパターンを示す断面図である。
図14】ウエハに形成されたスルーホールを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の塗布膜形成方法を用いた実施の形態として、3次元半導体集積回路の製造プロセスの途中段階におけるレジストパターンの形成方法に適用した実施の形態について説明する。図1は3次元半導体集積回路の製造プロセスの途中段階の基板の表面構造を示している。
この基板について簡単に述べておくと、基板はガラス支持層14の上に接着剤(ラミネート剤)層13を介して、例えば厚さ100μmのシリコン基板10が積層され12インチのウエハWとして構成されている。16はスルーホールであり、11は銅またはアルミニウムからなるメタルパッド、12はLSI(デバイス)、15はSiO膜である。スルーホールは、開口径が70μmで深さが100μmの円柱状に形成され、その配列については、格子状に(格子の交点に位置するように)互いの離間間隔が300μm間隔に設定されている。本発明の実施の形態で用いる基板は、凹形パターンを有する基板を対象としているが、この例ではスルーホール16、つまりウエハWから見ればホール(凹部)が凹形パターンに相当する。本明細書では、凹形パターンとはホールや溝などが挙げられる。
【0013】
本発明の塗布膜形成方法を実施する一例について、ウエハWに対してレジスト液を塗布するレジスト塗布装置を用いて行われる方法について説明する。まずレジスト塗布装置(本発明の塗布膜形成装置の実施の形態に相当する)の構成について説明すると、レジスト塗布装置は、カップモジュール2とノズルユニット3とを備えている。カップモジュール2は、図2及び図3に示すようにウエハWの裏面中央部を吸着して水平に保持する基板保持部であるスピンチャック21を備え、スピンチャック21は垂直に伸びる回転軸22を介して回転機構23と接続されている。回転機構23は図示しない回転モータ等の回転駆動源を備えており、所定の速度で回転できるように構成されている。スピンチャック21の周囲には、スピンチャック21上のウエハWを囲むようにして、上方側に開口部を備えたカップ体(詳しくはカップ組立体)24が設けられている。カップ体24はウエハWから振り切られた溶剤を受け止め、下部の排液路25から排出すると共に、下部の排気路26から排気してミストが処理雰囲気に飛散しないように構成されている。
【0014】
ノズルユニット3は、図3に示すようにアーム37、移動体38、図示しない昇降機構及びガイドレール39を含む移動機構により、ウエハWの中央部上方の吐出位置とカップ体24の外の待機バス41との間で移動するように構成されている。ノズルユニット3の先端部には、溶剤ノズル31と、塗布液ノズルであるレジストノズル32と、が設けられている。溶剤ノズル31及びレジストノズル32は、夫々供給管33、34を介して溶剤供給機構35、レジスト供給機構35に接続されている。溶剤供給機構35及びレジスト供給機構36は、例えばポンプ、バルブ、フィルタなどの機器を備えており、溶剤ノズル31及びレジストノズル32の先端から夫々溶剤及びレジスト液を所定量吐出するように構成されている。なお図3中ノズルユニット3の上部に伸ばされる供給管33、34、溶剤供給機構35及びレジスト供給機構35は、記載が煩雑になるのを避けるために省略している。本発明の実施の形態では、塗布膜を形成するレジスト液として、例えば400cPの高い粘度を有するレジスト液が用いられ、後述するレジスト塗布工程により、膜厚が100μm程度の厚い塗布膜が形成される。溶剤としては、例えばPGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)や、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、またはその混合物等が用いられる。
【0015】
レジスト塗布装置には、例えばコンピュータからなる制御部9が設けられている。制御部9は、プログラム格納部を有しており、プログラム格納部には、外部の搬送アームと、スピンチャック21と、の間のウエハWの受け渡しや、スピンチャック21の回転、レジスト液や溶剤の供給シーケンスが実施されるように命令が組まれた、プログラムが格納される。このプログラムは、例えばフレキシブルディスク、コンパクトディスク、ハードディスク、MO(光磁気ディスク)、メモリーカードなどの記憶媒体により格納されて制御部9にインストールされる。
【0016】
続いて上述のレジスト塗布装置を用いた本発明の実施の形態の塗布膜形成方法の作用について述べる。図1に示すような凹形パターン1(この例ではホール)が形成されたウエハWが、レジスト塗布装置の外部に設けられた図示しない搬送アームにより、レジスト塗布装置内に搬入される。ウエハWは搬送アームと、スピンチャック21より突没する、図示しない3本の昇降ピンと、の協同作用により、スピンチャック21に載置される。続いて、ノズルユニット3が移動し、溶剤ノズル31がウエハWの中心部の上方に位置する。
【0017】
その後、図4に示すように、ウエハWを例えば3000rpmの第1の回転速度で回転させながら、溶剤ノズル31から、ウエハWの中心部に溶剤5を、例えば10秒間供給する第1の溶剤供給工程が行われる。供給された溶剤5はウエハWの高速回転による遠心力によりウエハWの中心から周縁部に向かって一気に展伸され、ウエハWの表面全体が濡れた状態となる。なお、溶剤ノズル31から溶剤をウエハWの中心部に供給した後、ウエハWを回転させるようにしてもよい。
【0018】
第1の回転速度が遅すぎるとウエハWの表面の凹凸により、全面に高い均一性を持って広がりにくいことから、第1の回転速度は例えば1500rpm以上であることが好ましい。第1の回転速度の上限値は決められないが、あまり速すぎるとウエハWの外縁付近で乱流の程度が大きくなるので、均一に溶剤5が濡れなくなる虞があり、この点を考慮して設定することが好ましい。また溶剤を供給しながらウエハWを第1の回転速度で回転させる時間は、溶剤がウエハWの表面全体に広がるのに十分な時間であればよく、例えば10秒以上であればよい。
【0019】
第1の溶剤供給工程が終了した段階では、少なくとも凹形パターン1の内部を除いたウエハWの表面が濡れた状態、即ち溶剤5の液膜が形成された状態となる。溶剤5をウエハWの全面に広げてウエハW上に溶剤5の液膜が形成されるように第1の溶剤供給工程を行うと、凹形パターン1内に溶剤5を満たすことはできず、このため次工程である第2の溶剤供給工程が必要となる。従って第1の溶剤供給工程は、少なくとも凹形パターン1の内部を除いたウエハWの表面全体を濡らすための工程であるといえる。
この例では、凹形パターン1は既述のようにホールであり、ホールの開口径は、例えば70μmと小さいため、溶剤5がウエハWの表面を高速で広がると凹形パターン1内に落ちる前に当該凹形パターン(ホール)1の上を通り過ぎてしまう。従って微視的に見れば、凹形パターン1内に溶剤5が入り込んでいない部位、あるいは入り込んでいても凹形パターン1内における溶剤5の占める割合が小さい部位が存在する。
【0020】
そこで次に図5に示すようにウエハWの中心部に溶剤ノズル31から溶剤5の供給を続けたまま、ウエハWの回転速度を例えば10rpmの第2の回転速度まで下げる第2の溶剤供給工程を行う。ウエハWの回転速度を低下させることにより、溶剤5にかかる遠心力が低下し、ウエハW上に溶剤5が、液盛りされた状態となり、この液盛り部分が緩やかに広がって行く。そのためウエハWの表面における単位面積当たりの溶剤5の滞留時間が長くなり、溶剤5が凹形パターン1の内部に入り込みやすくなり、凹形パターン1内に溶剤5が満たされることになる。第1の溶剤供給工程において、ウエハWに吐出された溶剤5に加わる遠心力が小さすぎると溶剤5の液盛り部分がウエハWの外縁に向かって均等に広がらなくなる。また逆に溶剤5に加わる遠心力が大きすぎると、ウエハWの外縁に向かう溶剤5の流れが速すぎて、凹形パターン1内に溶剤5が入り込みにくくなる。このため第2の回転速度は、例えば10〜100rpmであることが好ましい。さらに第2の溶剤供給工程の実施時間は、溶剤の液盛り部分がウエハWの外縁に達する時間よりも長ければよく、したがって例えば10秒以上であればよい。
【0021】
第2の溶剤供給工程においては、溶剤5は、ウエハWの上方に設けられた溶剤ノズル31から、ウエハWの中心部に向かって吐出されている。そのためウエハWの中心部付近では、溶剤5の供給量が多くなり、溶剤5は凹形パターン1の内部に入り込みやすい。一方ウエハWの中心から遠い部位ほど溶剤の供給量が少なくなることから、ウエハWの周縁付近に形成される凹形パターン1の大きさや深さ、さらには配列密度等によっては、凹形パターン1の内部まで溶剤5が十分に入り込まない虞がある。
【0022】
そのため以下に述べる第3の溶剤供給工程及び第4の溶剤供給構成を行うことが好ましく、この実施の形態においてもこれらの工程を実施することとして説明を進める。第3の溶剤供給工程は、第2の溶剤供給工程に続いて、図6に示すように溶剤5を吐出した状態で溶剤ノズル31をウエハWの中心部から周縁側に移動させる。
溶剤ノズル31をウエハWの周縁側に移動させた後、ウエハWの回転速度を、例えば100rpmまで上昇させ、例えば10秒間この状態で維持する。第3の溶剤供給工程は、既述のような第2の溶剤供給工程におけるウエハWの周縁部付近の溶剤5の供給量不足を補償するために行っており、そのため溶剤5の吐出位置をウエハWの周縁側に置いている。従って溶剤5の吐出位置は、溶剤5の供給量不足が目立つ領域をカバーすることが好ましく、この観点からすれば、12インチウエハWの場合、ウエハWの周縁から例えば0.5cm程度寄った部位である。
このようにウエハWの周縁側の部位に上方の溶剤ノズル31から溶剤5を供給することで、ウエハWの周縁側の部位の溶剤5の供給量が増えるため、ウエハWの周縁付近の凹形パターン1の内部にも溶剤が入り込みやすくなる。
【0023】
その後図7に示すように溶剤ノズル31を溶剤5を吐出したままで、ウエハWの周縁部側から中心部の上方に移動させ、続いてウエハWの回転速度を前記第2の回転速度である10rpmに下げて、ウエハWの中心部に溶剤5を供給する第4の溶剤供給工程を行う。この第4の溶剤供給工程は別の言い方をすれば、第2の溶剤供給工程を再度行うということである。さらに続いてこの例では、第3の溶剤供給工程、第4の溶剤供給工程を例えば2回繰り返す。
【0024】
第4の溶剤供給工程を行うことで特にウエハWの中央領域における凹形パターン1内への溶剤5の侵入をより確実に行うことができ、またウエハWの周縁付近においても凹形パターン1内へ溶剤を満たすという作用の後押しにもなっている。このように第3の溶剤供給工程、あるいは第3の溶剤供給工程に続いて第4の溶剤供給工程、さらには第3の溶剤供給工程、第4の溶剤供給工程の繰り返し、のいずれを行うのかの判断は、ウエハWの表面の凹形パターン1の大きさ、深さ、配列密度などの他、溶剤5のプリウェットに続いて行われる塗布工程時の塗布液の粘度、塗布膜の目標膜厚(段差のない部分であるウエハWの表面からの膜厚)などに応じて行われる。なお本発明者は、事前の評価実験により第3の溶剤供給工程、第4の溶剤供給工程が有効であることを把握している。
【0025】
溶剤5の供給処理の終了後は、ウエハWの回転速度を例えば500rpmに上げて、過剰な溶剤5を振り切り、プリウェットが終了となる。前述した工程により溶剤5がウエハWに供給されると、凹形パターン1の内部が溶剤5で満たされ、さらにウエハWの凹形パターン1の内部を含めた表面全体が溶剤5に覆われた状態となっている。その状態のウエハWの回転速度を上昇させて余分な溶剤5の振り切ると、凹形パターン1の中に溶剤5が残った状態で、ウエハWの表面が溶剤5で濡れた状態となる。プリウェット後に続いて行われる塗布工程に用いられるレジスト液が溶剤5と混ざり合うと、粘度が下がりレジスト液のスピンコーティングを行った際のレジスト液の振り切られる量やレジスト膜を加熱した場合の膜減りが増加する虞がある。そのため凹形パターン1に十分に溶剤5を侵入させた後、余分な溶剤5を振り切ることで、レジスト膜の粘度が低くなることを抑えるようにしている。
【0026】
プリウェットの終了後は、レジスト膜のスピンコーティングが行われる。図8に示すように、レジスト液ノズル5がウエハWの中央部上方に位置するように移動され、ウエハWの中心部にレジスト液6の吐出を行う。レジスト液6の供給を開始した後、ウエハWの回転速度を上昇させて、例えば1500rpmまで上昇させて10秒間この状態で維持する。このプロセスによりレジスト液6は遠心力により展伸されてウエハWの表面を覆っていく。レジスト液6を広げた後、図9に示すようにレジスト液6の供給を停止して、ウエハWの回転速度を100rpmに低下させ、10秒間回転させる。
【0027】
ここでプリウェットを行ったウエハWにレジスト液6を供給した際の、レジスト液6が凹形パターン1に埋め込まれる推定メカニズムについて説明する。なお図10図12に示すウエハWは凹形パターン1の形状のみを示しており、詳細な構成の記載は省略している。
プリウェットの行われたウエハWは、図10に示すように凹形パターン1の中に溶剤5が残り、ウエハWの表面は溶剤5で濡れた状態となっている。ウエハWに高粘度のレジスト液6を供給して、回転させると、図11に示すようにレジスト液6は、ブランケット部を濡らしている溶剤5となじむことにより流動性が増し、ウエハW上を流れやすくなるため、ウエハWの表面を均一に広がって行く。ウエハWの表面を広がるレジスト液6は、ウエハWに形成された凹形パターン1内にも流れ込むが、凹形パターン1内には、溶剤5が存在するので、当該溶剤と混ざり合うことにより、さらに流動性が増し、凹形パターン1内の隅々まで広がりやすくなる。そして前述のプリウェットにおいて、予め凹形パターン1を空隙ができないように溶剤5で満たしているため、図12に示すようにレジスト液6は凹形パターン1の内部を空隙を作らずに、埋めていくことになる。
【0028】
またレジスト液6を塗布してウエハWの表面に広げた後、レジスト液6の供給を止めて、例えば100rpmの低速回転で10秒間回転させる。回転速度が速く遠心力が大きい場合には、レジスト液6が凹形パターン1内に入り込まずに、ウエハWの表面を流れてしまう虞があるが、回転速度を下げて、遠心力を小さくすることで、レジスト液6はより凹形パターン1に入り込みやすくなる。またウエハWをゆっくり回転させることにより、レジスト液6の液膜が平坦化される。その後ウエハWの回転速度を、例えば500rpmまで上昇させてレジスト膜を、いわゆる振り切り乾燥させる。
【0029】
レジスト膜が形成されたウエハWは、その後加熱されてレジスト膜中の余分な溶剤5が揮発された後、露光、現像処理が行われ、例えば図13に示すような凹形パターン1の底部のSiO膜15を貫通する直径20μmスルーホールの形状のレジストパターンが形成される。その後エッチング処理が行われることにより図14に示すようなスルーホールが形成され、ウエハWの下層に設けられたメタルパッド11が露出する。
【0030】
上述の実施の形態によれば、凹形パターン1の形成されたウエハWに高粘度のレジスト液6をスピンコーティングにより塗布するにあたり、レジスト液6を塗布する前に、ウエハWを高速回転して溶剤5をプリウェットし、次いでウエハWを低速回転してプリウェットをするようにしている。ウエハWの表面は、溶剤5の高速回転による引き伸ばしにより、溶剤5で濡れた状態となっているため、続いて供給する溶剤5が広がりやすくなる。その後ウエハWを低速回転で回転させながら溶剤5をウエハWの表面に展伸することで、溶剤5がウエハW上に液盛りされた状態となって、かつウエハW上の滞留時間が長くなるため、溶剤5が凹形パターン1内に満たされやすくなる。このため続いてウエハWの表面に展伸されたレジスト液6は、既に満たされている溶剤5と混合されて粘度が低下し、凹形パターン1内に入り込みやすくなる。
【0031】
前記第3の溶剤供給工程は、上述の実施形態では第1及び第2の溶剤供給工程に用いられた溶剤ノズル31を用いて行っているが、当該溶剤ノズル31とは別のノズル(以下「外側ノズル」という)を用いてもよい。この場合前記外側ノズルをウエハWの周縁部に近い部位の上方に待機させておき、第2の溶剤供給工程が終了する直前に前記外側ノズルから溶剤をウエハWの周縁に近い部位に吐出する。このように外側ノズルを用いる場合には、前記溶剤ノズル31からウエハWの中心部に溶剤5を吐出している時間帯と外側ノズルから溶剤5を吐出するタイミングとを重ねて、ウエハW上に溶剤5が供給されない状態が現れることを避けることが好ましい。
【0032】
前記外側ノズルとしては、ノズルの先端部に多孔質体を設けて、この多孔質体から溶剤5がウエハWに対してシャワー状に供給されるようにしてもよい。第3の溶剤供給工程を実施するウエハW上の溶剤供給位置としては、ウエハWの中心と外縁とを結ぶ半径に沿った直線の2等分点よりも外縁に寄った位置が好ましいが、ウエハWの表面状態によっては、前記2等分点よりもウエハWの中心に寄った位置であってもよい。
【0033】
また外側ノズルを使用して第3の溶剤供給工程を実施した後に、ウエハWの中心部に溶剤5を供給する第4の溶剤供給工程を行う場合には、外側ノズルから溶剤5を吐出する時間帯と前記溶剤ノズルからウエハWの中心部に供給するタイミングとを重ね合わせることが好ましい。なお、第4の溶剤供給工程を行う溶剤ノズルは、第1、2の溶剤供給工程を行う溶剤ノズル31とは別体であってもよい。
さらに本発明の実施の形態では、ポジ型レジスト液の塗布方法に用いたが、ネガ型レジスト液の塗布であってもよい。またウエハWに塗布する高粘度の塗布液としては、ポリイミドであってもよく、さらにはウエハWを接着するための接着剤であってもよい。
【実施例】
【0034】
本発明を評価するために本発明の実施の形態に示したレジスト塗布装置を用いて、次のような評価試験を行った。ウエハW(直径12インチ)凹形パターン1として、ウエハW表面における開口径が70μmで深さが100μmのホールを
格子の交点に位置するように、互いの離間間隔が300μm間隔に設定されている。いずれの実施例においても、レジスト液6はポジ型高粘度レジスト(1000cP)を用い、プリウェットに用いる溶剤5は、PGMEAを用いた。
【0035】
[実施例1]
プリウェットとして、以下の第1〜第4の溶剤供給工程をこの順番で行った後、更に第3の溶剤供給工程、第4の溶剤供給工程を一回ずつ行った。その後レジスト液6の塗布を行った。
(第1の溶剤供給工程)
ウエハWを3000rpmで回転させながら、ウエハWの中心部に溶剤5を
10cc/秒の流量で10秒間供給した。
(第2の溶剤供給工程)
ウエハWを10rpmで回転させながら、ウエハWの中心部に溶剤5を10秒間供給した。
(第3の溶剤供給工程)
溶剤ノズル31から溶剤5を吐出したまま、溶剤ノズル31をウエハWの中心から、ウエハWの周縁から0.5cm中心側に寄った位置へ移動させた後、ウエハWを100rpmで回転させながら、溶剤5を10秒間供給した。
(第4の溶剤供給工程)
溶剤ノズル31から溶剤5を吐出したまま、溶剤ノズル31をウエハWの中心部上方に移動させた後、ウエハWを10rpmで回転させながら、溶剤5を10秒間供給した。なお第2の溶剤供給工程、第3の溶剤供給工程及び第4の溶剤供給工程における溶剤5の吐出流量は第1の溶剤供給工程と同じである。
[実施例2]
実施例1のプリウェットのうち、第2の溶剤供給工程を行った後、レジスト液6の塗布を行った。
[比較例1]
第1の溶剤供給工程を行わなかった他は、実施例1と同様の工程でプリウェットを行った後、レジスト液6の塗布を行った。
[比較例2]
プリウェットを行わずにレジスト液6を塗布した。
【0036】
[検証試験]
比較例2の処理を行ったウエハWでは、ほぼすべての凹形パターン1で空隙ができてしまっており、レジスト膜内に気泡の発生が見られていた。実施例2の処理を行ったウエハWでは、ウエハWの周縁部を除いた部分の凹形パターン1では、レジスト液の埋め込み性が改善されており、空隙や気泡の発生は見られなかった。しかし、ウエハWの周縁から5cmの領域では、空隙が形成されている凹形パターン1が見られた。ウエハの中心部に溶剤5を供給しながら、ゆっくりと回転させることでレジスト膜の埋め込み性は改善されるといえる。
【0037】
比較例1の処理を行ったウエハWでは、ほとんどすべての凹形パターン1で埋め込み性の改善が見られたが、溶剤5を供給したまま溶剤ノズル31をウエハWの周縁方向に移動させて、溶剤5の供給を行うことにより、より確実にレジスト膜の埋め込み性を全面に亘って改善できる。
実施例1の処理を行ったウエハWでは、ほとんどすべての凹形パターン1で埋め込み性の改善が見られており、比較例1と比較してもさらに埋め込み性は良くなっていた。ウエハWの凹形パターン1に溶剤を埋め込む前に、ウエハWの表面全体を溶剤5で濡らしておくことで、さらにレジスト膜の埋め込み性は良くなるといえる。本発明の実施の形態に掛かる塗布膜形成方法を用いて、高粘度の塗布液を塗布して塗布膜の形成を行った場合には、塗布膜の埋め込み性を大きく改善できるといえる。
【符号の説明】
【0038】
1 凹形パターン
2 カップモジュール
3 ノズルユニット
5 溶剤
6 レジスト液
9 制御部
21 スピンチャック
23 回転機構
31 溶剤ノズル
32 レジストノズル
W ウエハ
図1
図2
図3
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図5
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図10
図11
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図14