(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5792956
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】ガス分析装置
(51)【国際特許分類】
G01N 1/00 20060101AFI20150928BHJP
【FI】
G01N1/00 101X
G01N1/00 C
G01N1/00 101R
G01N1/00 101S
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2010-547910(P2010-547910)
(86)(22)【出願日】2010年12月7日
(86)【国際出願番号】JP2010071865
(87)【国際公開番号】WO2011077938
(87)【国際公開日】20110630
【審査請求日】2013年8月21日
(31)【優先権主張番号】特願2009-295887(P2009-295887)
(32)【優先日】2009年12月25日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000155023
【氏名又は名称】株式会社堀場製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100113468
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 真大
(72)【発明者】
【氏名】宮井 優
(72)【発明者】
【氏名】西川 雅浩
【審査官】
土岐 和雅
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−042184(JP,A)
【文献】
特開2005−069874(JP,A)
【文献】
特開2001−013045(JP,A)
【文献】
特開平10−300640(JP,A)
【文献】
特開2001−349812(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N1/00〜1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプルガスに含まれる測定対象成分を分析するガス分析計と、
スパンガス供給源からのスパンガスを前記ガス分析計に導入可能に構成されるとともに、開閉機構が設けられたスパンガス流路と、
前記スパンガス供給源と前記スパンガス流路との間を連結するスパンガス供給ラインと、
ゼロガス供給源からのゼロガスを前記ガス分析計に導入可能に構成されるとともに、開閉機構が設けられたゼロガス流路と、
ゼロ校正及びスパン校正の開始を指示する校正開始信号を受け付けて、前記スパンガス流路の開閉機構及び前記ゼロガス流路の開閉機構を制御する開閉機構制御部と、を備えており、
前記開閉機構制御部が、前回の校正が行われてからスパンガスの劣化が予想される所定時間Aが経過した後に、新たな校正開始信号を受け付けた場合に、スパン校正開始前に、所定時間Bの間、前記スパンガス流路の開閉機構を開けるように構成されており、
前記所定時間Bが、前記スパンガス供給ライン及び前記スパンガス流路に滞留していたスパンガスを排出し、前記スパンガス供給ライン及びスパンガス流路中のスパンガスを新たなものに置換できる時間の長さに設定されていることを特徴とするガス分析装置。
【請求項2】
サンプルガス供給源からのサンプルガスを前記ガス分析計に導入可能に構成されるとともに、開閉機構が設けられたサンプルガス流路を備えており、
前記開閉機構制御部が、前記サンプルガス流路の開閉機構をも制御するものであり、スパン校正終了後に、前記サンプルガス流路の開閉機構を開けるように前記サンプルガス流路の開閉機構を制御する請求項1記載のガス分析装置。
【請求項3】
サンプルガスに含まれる測定対象成分を分析するガス分析計と、スパンガス供給源からのスパンガスを前記ガス分析計に導入可能に構成されるとともに、開閉機構が設けられたスパンガス流路と、前記スパンガス供給源と前記スパンガス流路との間を連結するスパンガス供給ラインと、を備えたガス分析装置をスパン校正する方法であって、
前回のスパン校正が行われてからスパンガスの劣化が予想される所定時間Aが経過している場合、前記スパンガス流路の開閉機構を開けて、前記スパンガス供給ライン及び前記スパンガス流路に滞留していたスパンガスを排出できる所定量のスパンガスを前記ガス供給ライン及び前記スパンガス流路に流して、前記ガス供給ライン及び前記スパンガス流路に滞留していたスパンガスを排出し、前記スパンガス供給ライン及びスパンガス流路中のスパンガスを新たなものに置換してから、スパン校正を行うことを特徴とするガス分析装置のスパン校正方法。
【請求項4】
前記開閉機構制御部が、前記所定時間B経過後、前記スパンガス流路の開閉機構を閉じてから前記ゼロガス流路の開閉機構を開け、
ゼロ校正終了後に、前記ゼロガス流路の開閉機構を閉じてから前記スパンガス流路の開閉機構を開けるように構成されている請求項1又は2記載のガス分析装置。
【請求項5】
前記開閉機構制御部が、前回の校正が行われてから所定時間Aが経過する前に、新たな校正開始信号を受け付けた場合には、スパンガスの排出をせずに前記ゼロガス流路の開閉機構を開け、
ゼロ校正終了後に、記ゼロガス流路の開閉機構を閉じてから前記スパンガス流路の開閉機構を開けるように構成されている請求項1、2又は4いずれかに記載のガス分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、優れた測定精度を奏するガス分析装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、排ガス中の各種成分や、各種プロセスにおいて生成・処理される各種成分の濃度を測定する場合は、非分散型赤外線ガス分析計(NDIR)、非分散型紫外線ガス分析計(NDUV)、磁気式酸素計、化学発光式窒素酸化物分析計(CLD式NO
X計)、水素炎イオン化検出器(FID)等の各種のガス分析計が用いられている(特許文献1)。このようなガス分析計を備えたガス分析装置では測定前にゼロガスとスパンガスとを用いた校正が行われている。このような校正では、まず、ゼロガスをガス分析計に流してゼロ校正を行い、次いで、スパンガスをガス分析計に流してスパン校正を行う。
【0003】
これらのゼロガスやスパンガスは、一般的に高圧容器に充填されており、各ガスの供給ラインを経由してガス分析装置に供給されるが、長時間校正が行われなかった場合は、スパンガス供給ラインを構成する各種管中に滞留したスパンガスの濃度が変動したり、ガス自体が変性、劣化したりすることがある。
【0004】
より具体的には、スパンガス供給ラインがフッ素樹脂管やナイロン管等の樹脂製管から構成されている場合、スパンガス又は外気中のCO
2やO
2等のガスが樹脂製管を透過することにより、ガス濃度が変動することがある。また、スパンガス供給ラインがステンレス管等の金属製管から構成されている場合、当該金属中に含まれる成分(例えば、ステンレス管の場合はニッケル)が触媒として作用してスパンガスを変性させることがある。
【0005】
このように劣化したスパンガスを用いて校正を行っても、適切な校正は行えず、分析結果の精度及び信頼性の低下を招く。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−349812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、このようなスパンガスの劣化の影響を受けずに校正を行いうるガス分析装置を提供すべく図ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち本発明に係るガス分析装置は、サンプルガスに含まれる測定対象成分を分析するガス分析計と、スパンガス供給源からのスパンガスを前記ガス分析計に導入可能に構成されるとともに、開閉機構が設けられたスパンガス流路と、ゼロガス供給源からのゼロガスを前記ガス分析計に導入可能に構成されるとともに、開閉機構が設けられたゼロガス流路と、ゼロ校正及びスパン校正の開始を指示する校正開始信号を受け付けて、前記スパンガス流路の開閉機構及び前記ゼロガス流路の開閉機構を制御する開閉機構制御部と、を備えており、前記開閉機構制御部が、前回の校正が行われてから所定時間が経過した後に、新たな校正開始信号を受け付けた場合に、スパン校正開始前に、所定時間の間、前記スパンガス流路の開閉機構を開けるように、前記スパンガス流路の開閉機構を制御することによって、前記スパンガス流路に滞留していたスパンガスを排出することを特徴とする。
【0009】
このようなものであれば、前回の校正が行われてから所定時間が経過した後に新たな校正を行う場合は、まず、前記スパンガス流路の開閉機構を開けて、スパンガス供給ライン及びスパンガス流路中に滞留していたスパンガスを流し出(パージ)して、スパンガス供給ライン及びスパンガス流路中のスパンガスを新たなものに置換してから、スパン校正を行うことができるので、高精度な校正を行うことができ、信頼性の高い分析結果を得ることができる。
【0010】
更に、本発明に係るガス分析装置は、サンプルガス供給源からのサンプルガスを前記ガス分析計に導入可能に構成されるとともに、開閉機構が設けられたサンプルガス流路を備えており、前記開閉機構制御部が、前記サンプルガス流路の開閉機構をも制御するものであり、スパン校正終了後に、前記サンプルガス流路の開閉機構を開けるように前記サンプルガス流路の開閉機構を制御するものであることが好ましい。このようなものであれば、校正〜分析に亘る一連の複雑な開閉機構の開閉を単一の指示(校正開始信号)で制御することが可能となる。
【0011】
前回の校正が行われてから所定時間が経過した後に新たな校正を行う場合に、まず、前記スパンガス流路の開閉機構を開けて、スパンガス供給ライン及びスパンガス流路中に滞留していたスパンガスを流し出(パージ)して、スパンガス供給ライン及びスパンガス流路中のスパンガスを新たなものに置換してから、スパン校正を行う方法もまた、本発明の1つである。すなわち、本発明に係るガス分析装置のスパン校正方法は、サンプルガスに含まれる測定対象成分を分析するガス分析計と、スパンガス供給源からのスパンガスを前記ガス分析計に導入可能に構成されるとともに、開閉機構が設けられたスパンガス流路と、を備えたガス分析装置をスパン校正する方法であって、前回のスパン校正が行われてから所定時間が経過している場合、前記スパンガス流路の開閉機構を開けて、所定量のスパンガスを前記スパンガス流路に流して、前記スパンガス流路に滞留していたスパンガスを排出してから、スパン校正を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
このように本発明によれば、高精度の校正を行うことができるので、信頼性の高い分析結果を得ることができ、サンプルガス中の測定対象成分の濃度が低い場合であっても、精度の高い分析結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態に係るガス分析装置の構成図。
【
図2】同実施形態における校正手順を示すフローチャート。
【
図3】同実施形態におけるスパンガスの濃度を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0015】
本実施形態に係るガス分析装置1は、
図1に示すように、ゼロガス流路2と、スパンガス流路3と、サンプルガス流路4と、これらの流路の下流に設けられ、サンプルガス中の測定対象成分を分析するガス分析計5と、情報処理装置6と、を備えている。
【0016】
ゼロガス流路2、スパンガス流路3、サンプルガス流路4には、それぞれ開閉バルブ21、31、41が設けられており、また、各流路の導入ポート22、32、42には、それぞれのガスの供給ライン112、122、132が連結されている。そして、各流路2、3、4は、当該供給ライン112、122、132を介して、それぞれのガス供給源11、12、13に接続されている。
【0017】
各ガスの供給ライン112、122、132は、例えば、フッ素樹脂管、ナイロン管等の樹脂製管や、ステンレス管等の金属製管から構成されており、数10〜数100mの長さを有するものである。
【0018】
ゼロガス供給源11及びスパンガス供給源12としては、それぞれのガスが高圧容器に充填されたものが用いられ、いずれの高圧容器においても、ガス分析装置1が稼働している間、その開閉バルブ111、121は常時開けられている。
【0019】
前記ゼロガスとしては、例えば、79vol%のN
2と21vol%のO
2とからなる人工大気が使用され、一方、前記スパンガスとしては測定対象成分に応じたものが用いられ、例えば、CO、CO
2、NOx、O
2、C
3H
8、SO
2等から適宜選択される。
【0020】
サンプルガス供給源13としては、例えば、各種車両や、各種プラント装置等が挙げられ、サンプルガス供給源13に設けられた開閉バルブ131も、ガス分析装置1が稼働している間は常時開けられている。
【0021】
ガス分析計5としては、測定対象成分に応じたものが設けられており、例えば、CO、CO
2を測定対象とする場合は非分散型赤外線ガス分析計(NDIR)、硫黄化合物を測定対象とする場合は非分散型紫外線ガス分析計(NDUV)、O
2を測定対象とする場合は磁気式酸素計、NOxを測定対象とする場合は化学発光式窒素酸化物分析計(CLD式NO
X計)、THC(炭化水素)を測定対象とする場合は水素炎イオン化検出器(FID)が用いられる。
【0022】
情報処理装置6は、CPUの他に、メモリ、キーボード等の入力手段、ディスプレイ等の出力手段等を備えた汎用乃至専用のものであり、メモリに所定のプログラムを格納し、当該プログラムに従ってCPUやその周辺機器を協働動作させることによって、バルブ制御部61、演算処理部62等としての機能を発揮するように構成してある。
【0023】
バルブ制御部61は、ゼロガス及びスパンガスを用いた校正の開始を指示する校正開始信号を受け付けて、ゼロガス流路2、スパンガス流路3及びサンプルガス流路4の開閉バルブ21、31、41をそれぞれ制御するものであり、前回の校正開始信号を受け付けてから所定時間が経過した後に、新たな校正開始信号を受け付けた場合には、スパンガス流路3の開閉バルブ31を所定時間以上開けてから、ゼロガス流路2の開閉バルブ21を開けるようにスパンガス流路3の開閉バルブ21及びゼロガス流路2の開閉バルブ21を制御するものである。ここで、校正開始信号とは、具体的には、オペレータからの入力や、別装置からのトリガー信号等である。
【0024】
演算処理部62は、ガス分析計5から分析データを取得して、所定の演算処理を行い、測定対象成分の濃度を算出するものである。
【0025】
次に、このように構成したガス分析装置1における校正手順を、
図2に示すフローチャートを参照して説明する。
【0026】
まず、ガス分析装置1が測定対象成分を分析している状態では、サンプルガス流路4の開閉バルブ41は開けられており、一方、ゼロガス流路2の開閉バルブ21及びスパンガス流路3の開閉バルブ31は閉じられている(ステップS1)。
【0027】
そして、バルブ制御部61は、オペレータからの入力や、別装置からのトリガー信号等の校正開始信号を受信すると(ステップS2)、前回の校正開始信号を受信してから、所定時間Aが経過しているかどうかを判断する(ステップS3)。
【0028】
ここで、所定時間Aは、スパンガス供給ライン122を構成する管の材料や、その長さ、スパンガスの種類等に基づき、予め設定された一定時間であり、例えば、スパンガス供給ライン122がフッ素樹脂製管から構成されている場合、所定時間Aは90分〜2時間程度である。なお、当該所定時間Aは一旦設定した後に変更することも可能である。
【0029】
そして、所定時間Aが経過していた場合、バルブ制御部61は以下のように各開閉バルブ21、31、41を制御する。すなわち、まず、サンプルガス流路4の開閉バルブ41を閉じる(ステップS4)。次いで、所定時間Bの間、スパンガス流路3の開閉バルブ31を開けて、スパンガス供給ライン122及びスパンガス流路3に滞留していたスパンガスをガス分析装置1外に排出(パージ)し、スパンガス供給ライン122及びスパンガス流路3中のスパンガスを新しいものに置換する(ステップS5)。なお、当該所定時間Bは、スパンガス供給ライン122及びスパンガス流路3の長さや、スパンガスの流速(圧力)等に応じて、予め設定された一定時間である。
【0030】
そして、所定時間B経過後、スパンガス流路3の開閉バルブ31を閉じてから、ゼロガス流路2の開閉バルブ21を開けて、ゼロ校正を行い(ステップS6)、ゼロ校正終了後、ゼロガス流路2の開閉バルブ21を閉じてから、引き続き、スパンガス流路3の開閉バルブ31を開けて、スパン校正を行う(ステップS7)。
【0031】
一方、所定時間Aが経過していなかった場合は、バルブ制御部61は以下のように各開閉バルブ21、31、41を制御する。すなわち、サンプルガス流路4の開閉バルブ41を閉じた(ステップS8)後、直ちに、ゼロガス流路2の開閉バルブ21を開けて、ゼロ校正を行い(ステップS9)、ゼロ校正終了後、ゼロガス流路2の開閉バルブ21を閉じてから、引き続き、スパンガス流路3の開閉バルブ31を開けて、スパン校正を行う(ステップS10)。
【0032】
そして、いずれの場合も、スパン校正終了後、スパンガス流路3の開閉バルブ31を閉じてから、サンプルガス流路4の開閉バルブ41を開けて、サンプルガスに含まれる測定対象成分の分析を開始する。
【0033】
前回の校正から所定時間が経過した後に上述のような新たな校正を行い、スパンガスの濃度を測定すると、
図3に示すようなグラフが得られる。当該グラフに示すように、所定時間の間スパンガス供給ライン122に滞留していたスパンガスは劣化しているので、このスパンガスをそのまま用いてスパン校正を行っても適正な校正を行うことはできない。なお、
図3に示す態様では、前回の校正の後、サンプルガスの分析は行われていない。また、ゼロ校正は、ゼロガス流路2の開閉バルブ21を開けてゼロガスを流し始めてから一定時間経過して、スパンガスが充分にガス分析装置1外に排出されてから行われる。
【0034】
このように構成した本実施形態に係るガス分析装置1によれば、前回の校正開始信号を受信してから所定時間が経過した後に、新たな校正開始信号を受信した場合は、まず、スパンガス流路3の開閉バルブ31を所定時間以上開けて、スパンガス供給ライン122及びスパンガス流路3中に滞留していたスパンガスを流し出(パージ)して、スパンガス供給ライン122及びスパンガス流路3中のスパンガスを新たなものに置換してから、校正が行われる。このため、高精度の校正を行うことができるので、信頼性の高い分析結果を得ることができる。
【0035】
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0036】
例えば、本発明に係るガス分析装置には、複数種類のガス分析計が備わっていてもよい。
【0037】
前記実施形態における演算処理部の機能は、外部の情報処理装置が担うように構成してもよい。
【0038】
前記実施形態では、滞留していたスパンガスもガス分析計を経由して装置外に排出しているが、滞留していたスパンガスを装置外に排出するための分岐路が別途設けてあってもよい。
【0039】
その他、前述した実施形態や変形実施形態の一部又は全部を適宜組み合わせてもよく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明によれば、高精度の校正を行うことにより、信頼性の高い分析結果を得ることができ、サンプルガス中の測定対象成分の濃度が低い場合であっても、精度の高い分析結果を得ることができる。
【符号の説明】
【0041】
1・・・ガス分析装置
2・・・ゼロガス流路
21・・・ゼロガス流路の開閉バルブ(開閉機構)
3・・・スパンガス流路
31・・・スパンガス流路の開閉バルブ(開閉機構)
5・・・ガス分析計
61・・・バルブ制御部(開閉機構制御部)