(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
光学表示部品に対して前記光学表示部品の外側にはみ出るサイズを有するシート片を貼合して構成されるシート片貼合体の、前記光学表示部品と前記シート片との貼合面の端縁を検出する検出装置であって、
前記端縁を照明する照明光源と、
前記貼合面の法線方向に対して前記端縁よりも前記貼合面の内側に傾斜した位置に配置され、前記シート片貼合体の前記シート片が貼合された側から前記端縁の画像を撮像する撮像装置と、
を含む検出装置。
前記照明光源と前記撮像装置とが、矩形形状を有する前記貼合面の4つの角部に対応する位置にそれぞれ配置されている請求項1から3までのいずれか一項に記載の検出装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0017】
尚、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。また、以下の説明及び図面中、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0018】
以下の説明においては、必要に応じてXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。本実施形態においては、光学表示部品である液晶パネルの搬送方向をX方向としており、液晶パネルの面内においてX方向に直交する方向(液晶パネルの幅方向)をY方向、X方向及びY方向に直交する方向をZ方向としている。
【0019】
以下、本発明の一実施形態に係る光学部材貼合体の製造装置であるフィルム貼合システム1について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のフィルム貼合システム1の概略構成を示す図である。
フィルム貼合システム1は、例えば液晶パネルや有機ELパネルといったパネル状の光学表示部品に、偏光フィルムや反射防止フィルム、光拡散フィルムといったフィルム状の光学部材を貼合するものである。
【0020】
図1に示すように、本実施形態のフィルム貼合システム1は、液晶パネルPの製造ラインの一工程として設けられている。フィルム貼合システム1の各部は、電子制御装置としての制御部40により統括制御される。
【0021】
図2は、液晶パネルPをその液晶層P3の厚さ方向から見た平面図である。液晶パネルPは、平面視で長方形状を有する第1基板P1と、第1基板P1に対向して配置される比較的小形の長方形状を有する第2基板P2と、第1基板P1と第2基板P2との間に封入された液晶層P3と、を備える。液晶パネルPは、平面視で第1基板P1の外形状に沿う長方形状を有する。液晶パネルPにおいて、平面視で液晶層P3の外周の内側に収まる領域を表示領域P4とする。
【0022】
図3は
図2のA−A断面図である。液晶パネルPの表裏面には、長尺帯状の第1光学シートF1及び第2光学シートF2(
図1参照、以下、光学シートFXと総称することがある。)からそれぞれ切り出した第1光学部材F11及び第2光学部材F12(以下、光学部材F1Xと総称することがある。)が適宜貼合される。本実施形態では、液晶パネルPのバックライト側及び表示面側の両面には、偏光フィルムとしての第1光学部材F11及び第2光学部材F12がそれぞれ貼合される。
【0023】
表示領域P4の外側には、液晶パネルPの第1基板P1及び第2基板P2を接合するシール剤等を配置する所定幅の額縁部Gが設けられている。
【0024】
尚、第1光学部材F11及び第2光学部材F12は、後述する第1シート片F1m及び第2シート片F2m(以下、シート片FXmと総称することがある。)から、それぞれ液晶パネルPとシート片FXmとの貼合面の外側の余剰部分を切り離すことにより形成されたものである。貼合面については後述する。
【0025】
本実施形態に係る液晶パネルPは、スクライブラインを刻んだマザーパネルを分割して液晶パネルを作製する方法により作製されている。マザーパネルは、液晶パネル複数分の大きさを有する2枚のマザー基板を、液晶層を挟んで貼り合わせたものである。2枚のマザー基板にはそれぞれスクライブラインが形成され、このスクライブラインに沿って2枚のマザー基板が順次分割される。この場合、液晶パネルの端面に、パネル分割時のバリや、上下基板間の端縁位置のずれ(分割位置のずれ)等が発生することがある。
尚、このような基板間のずれやパネル分割時のバリについては後述する。
【0026】
図4は液晶パネルPに貼合する光学シートFXの部分断面図である。光学シートFXは、フィルム状の光学部材本体F1aと、光学部材本体F1aの一方の面(
図4では上面)に設けられた粘着層F2aと、粘着層F2aを介して光学部材本体F1aの一方の面に分離可能に積層されたセパレータF3aと、光学部材本体F1aの他方の面(
図4では下面)に積層された表面保護フィルムF4aと、を有する。光学部材本体F1aは偏光板として機能し、液晶パネルPの表示領域P4の全域と表示領域P4の周辺領域とにわたって貼合される。尚、図示都合上、
図4の各層のハッチングは略す。
【0027】
光学部材本体F1aは、光学部材本体F1aの一方の面に粘着層F2aを残しつつセパレータF3aを分離させた状態で、液晶パネルPに粘着層F2aを介して貼合される。以下、光学シートFXからセパレータF3aを除いた部分を貼合シートF5ということがある。
【0028】
セパレータF3aは、粘着層F2aから分離されるまでの間に粘着層F2a及び光学部材本体F1aを保護する。表面保護フィルムF4aは、光学部材本体F1aと共に液晶パネルPに貼合される。表面保護フィルムF4aは、光学部材本体F1aに対して液晶パネルPと反対側に配置されて光学部材本体F1aを保護する。表面保護フィルムF4aは、所定のタイミングで光学部材本体F1aから分離される。尚、光学シートFXが表面保護フィルムF4aを含まない構成であったり、表面保護フィルムF4aが光学部材本体F1aから分離されない構成であったりしてもよい。
【0029】
光学部材本体F1aは、シート状の偏光子F6と、偏光子F6の一方の面に接着剤等で接合される第1フィルムF7と、偏光子F6の他方の面に接着剤等で接合される第2フィルムF8と、を有する。第1フィルムF7及び第2フィルムF8は、例えば偏光子F6を保護する保護フィルムである。
【0030】
尚、光学部材本体F1aは、一層の光学層からなる単層構造でもよく、複数の光学層が互いに積層された積層構造でもよい。光学層は、偏光子F6の他に、位相差フィルムや輝度向上フィルム等でもよい。第1フィルムF7と第2フィルムF8の少なくとも一方は、液晶表示素子の最外面を保護するハードコート処理やアンチグレア処理を含む防眩などの効果が得られる表面処理が施されてもよい。光学部材本体F1aは、第1フィルムF7と第2フィルムF8の少なくとも一方を含まなくてもよい。例えば第1フィルムF7を省略した場合、セパレータF3aを光学部材本体F1aの一方の面に粘着層F2aを介して貼り合わせてもよい。
【0031】
次に、本実施形態のフィルム貼合システム1について、詳しく説明する。
図1に示すように、本実施形態のフィルム貼合システム1は、図中右側の液晶パネルPの搬送方向上流側(+X方向側)から図中左側の液晶パネルPの搬送方向下流側(−X方向側)に至り、液晶パネルPを水平状態で搬送する駆動式のローラコンベア5を備えている。
以下、フィルム貼合システム1における液晶パネルP(又は後述する光学部材貼合体)の搬送方向上流側をパネル搬送上流側、搬送方向下流側をパネル搬送下流側ということがある。
【0032】
ローラコンベア5は、後述する反転装置15を境に、上流側コンベア6と下流側コンベア7とに分かれる。上流側コンベア6では、液晶パネルPは表示領域P4の短辺を搬送方向に沿うようにして搬送される。一方、下流側コンベア7では、液晶パネルPは表示領域P4の長辺を搬送方向に沿うようにして搬送される。この液晶パネルPの表裏面に対して、帯状の光学シートFXから所定長さに切り出した貼合シートF5のシート片FXm(光学部材F1Xに相当)が貼合される。
【0033】
尚、上流側コンベア6は、後述する第1吸着装置11では、下流側に独立したフリーローラコンベア24を備えている。一方、下流側コンベア7は、後述する第2吸着装置20では、下流側に独立したフリーローラコンベア24を備えている。
【0034】
本実施形態のフィルム貼合システム1は、第1吸着装置11、第1集塵装置12、第1貼合装置13、第1検出装置41、第1切断装置31、反転装置15、第2集塵装置16、第2貼合装置17、第2検出装置42、第2切断装置32、及び制御部40を備えている。
【0035】
第1吸着装置11は、液晶パネルPを吸着して上流側コンベア6に搬送すると共に液晶パネルPのアライメント(位置決め)を行う。第1吸着装置11は、パネル保持部11aと、アライメントカメラ11bと、レールRと、を有する。
【0036】
パネル保持部11aは、上流側コンベア6により下流側のストッパSに当接した液晶パネルPを上下方向及び水平方向に移動可能に保持すると共に液晶パネルPのアライメントを行う。パネル保持部11aは、ストッパSに当接した液晶パネルPの上面を真空吸着によって吸着保持する。パネル保持部11aは、液晶パネルPを吸着保持した状態でレールR上を移動して液晶パネルPを搬送する。パネル保持部11aは、搬送が終わると吸着保持を解除して液晶パネルPをフリーローラコンベア24に受け渡す。
【0037】
アライメントカメラ11bは、ストッパSに当接した液晶パネルPをパネル保持部11aが保持し、上昇した状態で液晶パネルPのアライメントマークや先端形状等を撮像する。アライメントカメラ11bによる撮像データは制御部40に送信され、この撮像データに基づき、パネル保持部11aが作動して搬送先のフリーローラコンベア24に対する液晶パネルPのアライメントがなされる。つまり、液晶パネルPは、フリーローラコンベア24に対する搬送方向、搬送方向と直交する方向、及び液晶パネルPの垂直軸回りの旋回方向でのズレ分を加味した状態でフリーローラコンベア24に搬送される。
ここで、パネル保持部11aによりレールR上を搬送された液晶パネルPは吸着パッド26に吸着された状態でシート片FXmと共に先端部を挟圧ロール23に挟持される。
【0038】
第1集塵装置12は、第1貼合装置13の貼合位置である挟圧ロール23の、パネル搬送上流側に設けられている。第1集塵装置12は、貼合位置に導入される前の液晶パネルPの周辺の塵埃、特に下面側の塵埃を除去するため、静電気の除去及び集塵を行う。
【0039】
第1貼合装置13は、第1吸着装置11よりもパネル搬送下流側に設けられている。第1貼合装置13は、貼合位置に導入された液晶パネルPの下面に対して、所定サイズにカットした貼合シートF5(第1シート片F1mに相当)の貼合を行う。
【0040】
第1貼合装置13は、搬送装置22と、挟圧ロール23とを備えている。
【0041】
搬送装置22は、光学シートFXが巻回された原反ロールR1から光学シートFXを巻き出しつつ光学シートFXをその長手方向に沿って搬送する。搬送装置22は、セパレータF3aをキャリアとして貼合シートF5を搬送する。搬送装置22は、ロール保持部22aと、複数のガイドローラ22bと、切断装置22cと、ナイフエッジ22dと、巻き取り部22eと、を有する。
【0042】
ロール保持部22aは、帯状の光学シートFXを巻回した原反ロールR1を保持すると共に光学シートFXをその長手方向に沿って繰り出す。
複数のガイドローラ22bは、原反ロールR1から巻き出した光学シートFXを所定の搬送経路に沿って案内するべく光学シートFXを巻きかける。
切断装置22cは、搬送経路上の光学シートFXにハーフカットを施す。
ナイフエッジ22dは、ハーフカットを施した光学シートFXを鋭角に巻きかけてセパレータF3aから貼合シートF5を分離させつつ、セパレータF3aから分離した貼合シートF5を貼合位置に供給する。
巻き取り部22eは、ナイフエッジ22dを経て単独となったセパレータF3aを巻き取るセパレータロールR2を保持する。
【0043】
搬送装置22の始点に位置するロール保持部22aと搬送装置22の終点に位置する巻き取り部22eとは、例えば互いに同期して駆動する。これにより、ロール保持部22aが光学シートFXを光学シートFXの搬送方向へ繰り出しつつ、巻き取り部22eがナイフエッジ22dを経たセパレータF3aを巻き取る。以下、搬送装置22における光学シートFX(セパレータF3a)の搬送方向上流側をシート搬送上流側、搬送方向下流側をシート搬送下流側ということがある。
【0044】
各ガイドローラ22bは、搬送中の光学シートFXの進行方向を搬送経路に沿って変化させると共に、複数のガイドローラ22bの少なくとも一部が搬送中の光学シートFXのテンションを調整するべく可動する。
【0045】
尚、ロール保持部22aと切断装置22cとの間には、図示しないダンサローラが配置されていてもよい。ダンサローラは、光学シートFXが切断装置22cで切断される間に、ロール保持部22aから搬送される光学シートFXの繰り出し量を吸収する。
【0046】
図5は、本実施形態の切断装置22cの動作を示す図である。
図5に示すように、切断装置22cは、光学シートFXが所定長さ繰り出された際、光学シートFXの長手方向と直交する幅方向の全幅にわたって、光学シートFXの厚さ方向の一部を切断するハーフカットを行う。本実施形態の切断装置22cは、光学シートFXに対してセパレータF3aとは反対側から光学シートFXに向かって進退可能に設けられている。
【0047】
切断装置22cは、光学シートFXの搬送中に働くテンションによって光学シートFX(セパレータF3a)が破断しないように(所定の厚さがセパレータF3aに残るように)、切断刃の進退位置を調整し、粘着層F2とセパレータF3aとの界面の近傍までハーフカットを施す。尚、切断刃に代わるレーザー装置を用いてもよい。
【0048】
ハーフカット後の光学シートFXには、光学シートFXの厚さ方向で光学部材本体F1a及び表面保護フィルムF4aが切断されることにより、光学シートFXの幅方向の全幅にわたる切込線L1、切込線L2が形成される。切込線L1、切込線L2は、帯状の光学シートFXの長手方向で複数並ぶように形成される。例えば同一サイズを有する液晶パネルPを搬送する貼合工程の場合、複数の切込線L1、切込線L2は光学シートFXの長手方向で等間隔に形成される。光学シートFXは、複数の切込線L1、切込線L2によって長手方向で複数の区画に分けられる。光学シートFXにおける長手方向で隣り合う一対の切込線L1、切込線L2に挟まれる区画は、それぞれ貼合シートF5における一つのシート片FXmとされる。シート片FXmは、液晶パネルPの外側にはみ出るサイズを有する光学シートFXのシート片である。
【0049】
図1に戻り、ナイフエッジ22dは、上流側コンベア6の下方に配置されて光学シートFXの幅方向で少なくともその全幅にわたって延在する。ナイフエッジ22dは、ハーフカット後の光学シートFXのセパレータF3a側に摺接するようにハーフカット後の光学シートFXを巻きかける。
【0050】
ナイフエッジ22dは、光学シートFXの幅方向(上流側コンベア6の幅方向)から見て伏せた姿勢に配置される第1面と、第1面の上方で光学シートFXの幅方向から見て第1面に対して鋭角に配置される第2面と、第1面及び第2面が交わる先端部と、を有する。
【0051】
第1貼合装置13において、ナイフエッジ22dは、ナイフエッジ22dの先端部に第1光学シートF1を鋭角に巻きかける。第1光学シートF1は、ナイフエッジ22dの先端部で鋭角に折り返す際、セパレータF3aから貼合シートF5のシート片(第1シート片F1m)を分離させる。ナイフエッジ22dの先端部は、挟圧ロール23のパネル搬送下流側に近接して配置される。ナイフエッジ22dによりセパレータF3aから分離した第1シート片F1mは、第1吸着装置11に吸着された状態の液晶パネルPの下面に重なりつつ、挟圧ロール23の一対の貼合ローラ23a間に導入される。第1シート片F1mは、液晶パネルPの外側にはみ出るサイズを有する第1光学シートF1のシート片である。
【0052】
一方、ナイフエッジ22dにより、貼合シートF5と分離されたセパレータF3aは巻き取り部22eに向かう。巻き取り部22eは、貼合シートF5と分離されたセパレータF3aを巻き取り、回収する。
【0053】
挟圧ロール23は、搬送装置22が第1光学シートF1から分離させた第1シートF1mを上流側コンベア6により搬送される液晶パネルPの下面に貼合する。ここで、挟圧ロール23は、特許請求の範囲に記載の貼合装置に相当する。
【0054】
挟圧ロール23は、互いに軸方向を平行にして配置された一対の貼合ローラ23a、貼合ローラ23aを有する(上の貼合ローラ23aは上下する)。一対の貼合ローラ23a、貼合ローラ23a間には所定の間隙が形成され、この間隙内が第1貼合装置13の貼合位置となる。
【0055】
間隙内には、液晶パネルP及び第1シート片F1mが重なり合って導入される。これら液晶パネルP及び第1シート片F1mが、各貼合ローラ23aに挟圧されつつ上流側コンベア6のパネル搬送下流側に送り出される。本実施形態では、挟圧ロール23により液晶パネルPのバックライト側の面に第1シート片F1mが貼合されることにより、第1光学部材貼合体PA1が形成される。ここで、第1光学部材貼合体PA1は、特許請求の範囲に記載のシート片貼合体に相当する。
【0056】
第1検出装置41は、第1貼合装置13よりもパネル搬送下流側に設けられている。第1検出装置41は、液晶パネルPと第1シート片F1mとの貼合面(以下、第1貼合面と称する)の端縁(端縁部)を検出する。
【0057】
図6は、第1貼合面SA1の端縁EDの検出工程を示す平面図である。
第1検出装置41は、例えば
図6に示すように、上流側コンベア6の搬送経路上に設置された4箇所の検査領域CAにおいて第1貼合面SA1の端縁EDを検出する。各検査領域CAは、矩形形状を有する第1貼合面SA1の4つの角部に対応する位置に配置されている。端縁EDは、ライン上を搬送される液晶パネルPごとに検出される。第1検出装置41によって検出された端縁EDのデータは、図示しない記憶部に記憶される。
【0058】
尚、検査領域CAの配置位置はこれに限らない。例えば、各検査領域CAが、第1貼合面SA1の各辺の一部(例えば各辺の中央部)に対応する位置に配置されていてもよい。
【0059】
図7は、第1検出装置41の模式図である。
図7においては、便宜上、第1光学部材貼合体PA1の第1シート片F1mが貼合された側を上側とし、第1検出装置41の構成を上下反転して示している。
【0060】
図7に示すように、第1検出装置41は、端縁EDを照明する照明光源44と、第1貼合面SA1の法線方向に対して端縁EDよりも第1貼合面SA1の内側に傾斜した位置に配置され、第1光学部材貼合体PA1の第1シート片F1mが貼合された側から端縁EDの画像を撮像する撮像装置43と、を備えている。
換言すれば、撮像装置43は、第1シート片F1mの側で端縁EDよりも内側の空間に配置され、端縁EDの画像を撮像する。
【0061】
照明光源44と撮像装置43とは、
図6で示した4箇所の検査領域CA(第1貼合面SA1の4つの角部に対応する位置)にそれぞれ配置されている。
【0062】
第1貼合面SA1の法線と撮像装置43の撮像面43aの法線とのなす角度θ(以下、撮像装置43の傾斜角度θと称する)は、撮像装置43の撮像視野内にパネル分断時のずれやバリ等が入り込まないように設定してもよい。例えば、第2基板P2の端面が第1基板P1の端面よりも外側にずれている場合、撮像装置43の傾斜角度θは、撮像装置43の撮像視野内に第2基板P2の端縁が入り込まないように設定する。
【0063】
撮像装置43の傾斜角度θは、第1貼合面SA1と撮像装置43の撮像面43aの中心との間の距離H(以下、撮像装置43の高さHと称する)に適合するように設定されてもよい。例えば、撮像装置43の高さHが50mm以上100mm以下の場合、撮像装置43の傾斜角度θは、5°以上20°以下の範囲の角度に設定されてもよい。ただし、経験的にずれ量が分かっている場合には、経験的に分かっているずれ量に基づいて撮像装置43の高さH及び撮像装置43の傾斜角度θを求めてもよい。本実施形態では、撮像装置43の高さHが78mm、撮像装置43の傾斜角度θが10°に設定されている。
【0064】
照明光源44と撮像装置43とは、各検査領域CAに固定して配置されている。
【0065】
尚、照明光源44と撮像装置43とは、第1貼合面SA1の端縁EDに沿って移動可能に配置されていてもよい。この場合、照明光源44と撮像装置43とがそれぞれ1つずつ設けられていればよい。また、これにより、照明光源44と撮像装置43とを、第1貼合面SA1の端縁EDを撮像しやすい位置に移動させることができる。
【0066】
照明光源44は、第1光学部材貼合体PA1の第1シート片F1mが貼合された側とは反対側に配置されている。照明光源44は、第1貼合面SA1の法線方向に対して端縁EDよりも第1貼合面SA1の外側に傾斜した位置に配置されている。本実施形態では、照明光源44の光軸と撮像装置43の撮像面43aの法線とが平行になっている。
【0067】
尚、照明光源は、第1光学部材貼合体PA1の第1シート片F1mが貼合された側に配置されていてもよい。
【0068】
また、照明光源44の光軸と撮像装置43の撮像面43aの法線とが若干斜めに交差していてもよい。
【0069】
第1シート片F1mのカット位置は、第1貼合面SA1の端縁EDの検出結果に基づいて調整される。制御部40(
図1参照)は、記憶部に記憶された第1貼合面SA1の端縁EDのデータを取得し、第1光学部材F11が液晶パネルPの外側(第1貼合面SA1の外側)にはみ出さない大きさとなるように第1シート片F1mのカット位置を決定する。第1切断装置31は、制御部40によって決定されたカット位置において第1シート片F1mを切断する。
【0070】
図1に戻り、第1切断装置31は、第1検出装置41よりもパネル搬送下流側に設けられている。第1切断装置31は、端縁EDに沿ってレーザーカットを行うことにより、第1光学部材貼合体PA1から第1貼合面SA1の外側にはみ出た部分の第1シート片F1m(第1シート片F1mの余剰部分)を切り離し、第1貼合面SA1に対応する大きさを有する光学部材(第1光学部材F11)を形成する。ここで、第1切断装置31は、特許請求の範囲に記載の切断装置に相当する。
【0071】
ここで、「第1貼合面SA1に対応する大きさ」とは、第1基板P1の外形状の大きさを示す。ただし、表示領域P4の大きさ以上、液晶パネルPの外形状の大きさ以下の領域で、かつ電気部品取り付け部等の機能部分を避けた領域を含む。
【0072】
第1切断装置31により第1光学部材貼合体PA1から第1シート片F1mの余剰部分が切り離されることにより、液晶パネルPのバックライト側の面に第1光学部材F11が貼合されて構成される第2光学部材貼合体PA2が形成される。第1シート片F1mから切り離された余剰部分は、図示略の剥離装置によって液晶パネルPから剥離され回収される。
【0073】
反転装置15は、液晶パネルPの表示面側を上面にした第2光学部材貼合体PA2を表裏反転させて液晶パネルPのバックライト側を上面にすると共に、第2貼合装置17に対する液晶パネルPのアライメントを行う。
【0074】
反転装置15は、第1吸着装置11のパネル保持部11aと同様のアライメント機能を有する。反転装置15には、第1吸着装置11のアライメントカメラ11bと同様のアライメントカメラ15cが設けられている。
【0075】
反転装置15は、制御部40に記憶された光学軸方向の検査データ及びアライメントカメラ15cの撮像データに基づき、第2貼合装置17に対する第2光学部材貼合体PA2の部品幅方向での位置決め及び回転方向での位置決めを行う。この状態で、第2光学部材貼合体PA2が第2貼合装置17の貼合位置に導入される。
【0076】
第2吸着装置20は、第1吸着装置11と同様の構成を備えているため同一部分に同一符号を付して説明する。第2吸着装置20は、第2光学部材貼合体PA2を吸着して下流側コンベア7に搬送すると共に第2光学部材貼合体PA2のアライメント(位置決め)を行う。第2吸着装置20は、パネル保持部11aと、アライメントカメラ11bと、レールRと、を有する。
【0077】
パネル保持部11aは、下流側コンベア7により下流側のストッパSに当接した第2光学部材貼合体PA2を上下方向及び水平方向に移動可能に保持すると共に第2光学部材貼合体PA2のアライメントを行う。パネル保持部11aは、ストッパSに当接した第2光学部材貼合体PA2の上面を真空吸着によって吸着保持する。パネル保持部11aは、第2光学部材貼合体PA2を吸着保持した状態でレールR上を移動して第2光学部材貼合体PA2を搬送する。パネル保持部11aは、搬送が終わると吸着保持を解除して第2光学部材貼合体PA2をフリーローラコンベア24に受け渡す。
【0078】
アライメントカメラ11bは、ストッパSに当接した第2光学部材貼合体PA2をパネル保持部11aが保持し、上昇した状態で第2光学部材貼合体PA2のアライメントマークや先端形状等を撮像する。アライメントカメラ11bによる撮像データは制御部40に送信され、この撮像データに基づき、パネル保持部11aが作動して搬送先のフリーローラコンベア24に対する第2光学部材貼合体PA2のアライメントがなされる。つまり、第2光学部材貼合体PA2は、フリーローラコンベア24に対する搬送方向、搬送方向と直交する方向、及び第2光学部材貼合体PA2の垂直軸回りの旋回方向でのズレ分を加味した状態でフリーローラコンベア24に搬送される。
【0079】
第2集塵装置16は、第2貼合装置17の貼合位置である挟圧ロール23の、パネル搬送上流側に配置されている。第2集塵装置16は、貼合位置に導入される前の第2光学部材貼合体PA2の周辺の塵埃、特に下面側の塵埃を除去するため、静電気の除去及び集塵を行う。
【0080】
第2貼合装置17は、第2集塵装置16よりもパネル搬送下流側に設けられている。第2貼合装置17は、貼合位置に導入された第2光学部材貼合体PA2の下面に対して、所定サイズにカットした貼合シートF5(第2シート片F2mに相当)の貼合を行う。第2貼合装置17は、第1貼合装置13と同様の搬送装置22及び挟圧ロール23を備えている。
【0081】
挟圧ロール23の一対の貼合ローラ23a間の間隙内(第2貼合装置17の貼合位置)には、第2光学部材貼合体PA2及び第2シート片F2mが重なり合って導入される。第2シート片F2mは、液晶パネルPの表示領域P4よりも大きいサイズを有する第2光学シートF2のシート片である。
【0082】
これら第2光学部材貼合体PA2及び第2シート片F2mが、各貼合ローラ23aに挟圧されつつ下流側コンベア7のパネル搬送下流側に送り出される。本実施形態では、挟圧ロール23により液晶パネルPの表示面側の面(第2光学部材貼合体PA2の第1光学部材F11が貼合された面とは反対側の面)に第2シート片F2mが貼合されることにより、第3光学部材貼合体PA3が形成される。
【0083】
第2検出装置42は、第2貼合装置17よりもパネル搬送下流側に設けられている。第2検出装置42は、液晶パネルPと第2シート片F2mとの貼合面(以下、第2貼合面と称することがある。)の端縁を検出する。第2検出装置42によって検出された端縁のデータは、図示しない記憶部に記憶される。
【0084】
第2シート片F2mのカット位置は、第2貼合面の端縁の検出結果に基づいて調整される。制御部40(
図1参照)は、記憶部に記憶された第2貼合面の端縁のデータを取得し、第2光学部材F12が液晶パネルPの外側(第2貼合面の外側)にはみ出さない大きさとなるように第2シート片F2mのカット位置を決定する。第2切断装置32は、制御部40によって決定されたカット位置において第2シート片F2mを切断する。
【0085】
第2切断装置32は、第2検出装置42よりもパネル搬送下流側に設けられている。第2切断装置32は、第2貼合面の端縁に沿ってレーザーカットを行うことにより、第3光学部材貼合体PA3から第2貼合面の外側にはみ出た部分の第2シート片F2m(第2シート片F2mの余剰部分)を切り離し、第2貼合面に対応する大きさを有する光学部材(第2光学部材F12)を形成する。
【0086】
第2切断装置32により第3光学部材貼合体PA3から第2シート片F2mの余剰部分が切り離されることにより、液晶パネルPの表示面側の面に第2光学部材F12が貼合され、かつ、液晶パネルPのバックライト側の面に第1光学部材F11が貼合されて構成される第4光学部材貼合体PA4(光学部材貼合体)が形成される。第2シート片F2mから切り離された余剰部分は、図示略の剥離装置によって液晶パネルPから剥離され回収される。
【0087】
ここで、第1切断装置31および第2切断装置32は、例えばCO2レーザーカッターである。第1切断装置31および第2切断装置32は、液晶パネルPに貼合されたシート片FXmを貼合面の外周縁に沿って無端状に切断する。
【0088】
第2貼合装置17よりもパネル搬送下流側には、図示略の貼合検査装置が設けられている。貼合検査装置は、フィルム貼合がなされたワーク(液晶パネルP)の図示略の検査装置による検査(光学部材F1Xの位置が適正か否か(位置ズレが公差範囲内にあるか否か)等の検査)がなされる。液晶パネルPに対する光学部材F1Xの位置が適正ではないと判定されたワークは、不図示の払い出し手段によりシステム外に排出される。
【0089】
尚、本実施形態においてフィルム貼合システム1の各部を統括制御する電子制御装置としての制御部40は、コンピュータシステムを含んで構成されている。このコンピュータシステムは、CPU等の演算処理部と、メモリやハードディスク等の記憶部とを備える。
本実施形態の制御部40は、コンピュータシステムの外部の装置との通信を実行可能なインターフェースを含む。制御部40には、入力信号を入力可能な入力装置が接続されていてもよい。上記の入力装置は、キーボード、マウス等の入力機器、あるいはコンピュータシステムの外部の装置からのデータを入力可能な通信装置等を含む。制御部40は、フィルム貼合システム1の各部の動作状況を示す液晶表示ディスプレイ等の表示装置を含んでいてもよいし、表示装置と接続されていてもよい。
【0090】
制御部40の記憶部には、コンピュータシステムを制御するオペレーティングシステム(OS)がインストールされている。制御部40の記憶部には、演算処理部にフィルム貼合システム1の各部を制御させることによって、フィルム貼合システム1の各部に光学シートFを精度よく搬送させるための処理を実行させるプログラムが記録されている。記憶部に記録されているプログラムを含む各種情報は、制御部40の演算処理部が読み取り可能である。制御部40は、フィルム貼合システム1の各部の制御に要する各種処理を実行するASIC等の論理回路を含んでいてもよい。
【0091】
記憶部は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などといった半導体メモリや、ハードディスク、CD−ROM読取り装置、ディスク型記憶媒体などといった外部記憶装置などを含む概念である。記憶部は、機能的には、第1吸着装置11、第1集塵装置12、第1貼合装置13、第1検出装置41、第1切断装置31、反転装置15、第2吸着装置20、第2集塵装置16、第2貼合装置17、第2検出装置42、第2切断装置32の動作の制御手順が記述されたプログラムソフトを記憶する記憶領域、その他各種の記憶領域が設定される。
【0092】
以下、
図8A及び
図8Bを参照して、液晶パネルPに対するシート片FXmの貼合位置(相対貼合位置)の決定方法の一例を説明する。
【0093】
まず、
図8Aに示すように、光学シートFXの幅方向に複数の検査ポイントCPを設定し、各検査ポイントCPにおいて光学シートFXの光学軸の方向を検出する。光学軸を検出するタイミングは、原反ロールR1の製造時でもよく、原反ロールR1から光学シートFXを巻き出してハーフカットするまでの間でもよい。光学シートFXの光学軸方向のデータは、光学シートFXの位置(光学シートFXの長手方向の位置および幅方向の位置)と関連付けられて図示略の記憶部に記憶される。
【0094】
制御部40は、記憶部から各検査ポイントCPの光学軸のデータ(光学軸の面内分布の検査データ)を取得し、シート片FXmが切り出される部分の光学シートFX(切込線CLによって区画される領域)の平均的な光学軸の方向を検出する。
【0095】
例えば、
図8Bに示すように、光学軸の方向と光学シートFXのエッジラインELとのなす角度(ずれ角)を検査ポイントCP毎に検出し、ずれ角のうち最も大きな角度(最大ずれ角)をθmaxとし、最も小さな角度(最小ずれ角)をθminとしたときに、最大ずれ角θmaxと最小ずれ角θminとの平均値θmid(=(θmax+θmin)/2)を平均ずれ角として検出する。そして、光学シートFXのエッジラインELに対して平均ずれ角θmidをなす方向を光学シートFXの平均的な光学軸の方向として検出する。尚、ずれ角は、例えば、光学シートFXのエッジラインELに対して左回りの方向を正とし、右回りの方向を負として算出される。
【0096】
そして、上記の方法で検出された光学シートFXの平均的な光学軸の方向が、液晶パネルPの表示領域P4の長辺または短辺に対して所望の角度をなすように、液晶パネルPに対するシート片FXmの貼合位置(相対貼合位置)が決定される。例えば、設計仕様によって光学部材F1Xの光学軸の方向が表示領域P4の長辺または短辺に対して90°をなす方向に設定されている場合には、光学シートFXの平均的な光学軸の方向が表示領域P4の長辺又は短辺に対して90°をなすように、シート片FXmが液晶パネルPに貼合される。
【0097】
前述した切断装置31,32は、液晶パネルPの表示領域P4の外周縁をカメラ等の検出手段で検出し、液晶パネルPに貼合されたシート片FXmを貼合面の外周縁に沿って無端状に切断する。貼合面の外周縁は、貼合面の端縁を撮像することによって検出される。本実施形態では、貼合面の外周縁に沿って各切断装置31,32によるレーザーカットがなされる。
【0098】
レーザー加工機の切断線の振れ幅(公差)は切断刃の切断線の振れ幅(公差)よりも小さい。したがって本実施形態では、切断刃を用いて光学シートFXを切断する場合と比べて、貼合面の外周縁に沿って容易に切断することが可能であり、液晶パネルPの小型化及び(又は)表示領域P4の大型化が可能である。これは、近年のスマートフォンやタブレット端末のように、筐体のサイズが制限される中で表示画面の拡大が要求される高機能モバイルへの適用に有効である。
【0099】
また、光学シートFXを液晶パネルPの表示領域P4に整合するシート片にカットした後に液晶パネルPに貼合する場合、シート片及び液晶パネルPそれぞれの寸法公差、並びにシート片及び液晶パネルPの相対貼合位置の寸法公差が重なるため、液晶パネルPの額縁部Gの幅を狭めることが困難になる(表示エリアの拡大が困難になる)。
【0100】
一方、光学シートFXから液晶パネルPの外側にはみ出るサイズを有する光学シートFXのシート片FXmを切り出し、この切り出したシート片FXmを液晶パネルPに貼合した後に貼合面に合わせてカットする場合、切断線の振れ公差のみを考慮すればよく、額縁部Gの幅の公差を小さくすることができる(±0.1mm以下)。この点においても、液晶パネルPの額縁部Gの幅を狭めることができる(表示エリアの拡大が可能となる)。
【0101】
さらに、シート片FXmを刃物ではなくレーザーでカットすることで、切断時の力が液晶パネルPに入力されず、液晶パネルPの基板の端縁にクラックや欠けが生じ難くなり、ヒートサイクル等に対する耐久性が向上する。同様に、液晶パネルPに非接触であるため、電気部品取り付け部に対するダメージも少ない。
【0102】
図9は、比較例に係る検出装置の作用を説明するための斜視図である。
図10は、比較例に係る検出装置の作用を説明するための断面図である。
図11は、本実施形態に係る検出装置の作用を説明するための斜視図である。
図12は、本実施形態に係る検出装置の作用を説明するための断面図である。
図9〜
図12においては、便宜上、第1光学部材貼合体PA1の第1シート片F1mが貼合された側を上側として示している。
【0103】
図9〜
図12では、第2基板P2の端面が第1基板P1の端面よりも外側にずれている場合に、第1光学部材貼合体PA1の第1シート片F1mが貼合された側から第1貼合面SA1の端縁EDを撮像する例を挙げて説明する。
図9〜
図12において、符号VLは、撮像装置の撮像方向(撮像装置の撮像面の法線方向)を示している。尚、
図9〜
図12において、便宜上、検出装置を構成する照明光源及び撮像装置の図示を省略している。
【0104】
図9に示すように、比較例に係る検出装置では、撮像装置の撮像方向VLが第1貼合面SA1に対して垂直である。この場合、
図10に示すように、撮像装置の撮像視野内に第2基板P2の端縁が入り込む。そうすると、第1シート片F1m越しに、第1貼合面SA1の端縁EDを検出する際に、第2基板P2の端縁を誤検出してしまう。つまり、撮像装置が第1貼合面SA1の端縁EDではなく、第2基板P2の端縁の画像を撮像してしまうことがある。その結果、第1貼合面SA1の端縁EDを精度良く検出することができなくなる。
【0105】
これに対し、
図11に示すように、本実施形態に係る検出装置では、撮像装置の撮像方向VLが第1貼合面SA1の法線方向に対して斜めに交差している。具体的には、
図12に示すように、撮像装置の撮像方向VLが端縁EDよりも内側に傾斜している。すなわち、撮像装置の撮像方向VLが、撮像装置の撮像視野内に第2基板P2の端縁が入り込まないように設定されている。そのため、第1シート片F1m越しに、第1貼合面SA1の端縁EDを検出する際に、第2基板P2の端縁を誤検出してしまうことはなく、第1貼合面SA1の端縁EDのみを検出することができる。よって、第1貼合面SA1の端縁EDを精度良く検出することができる。
【0106】
尚、
図9〜
図12では、第2基板P2の端面が第1基板P1の端面よりも外側にずれている場合に、第1光学部材貼合体PA1の第1シート片F1mが貼合された側から第1貼合面SA1の端縁EDを撮像する例を挙げて説明したが、これに限らない。
【0107】
図13は、第1光学部材貼合体の変形例を適用した場合の、本実施形態に係る検出装置の作用を説明するための断面図である。
図13においては、便宜上、第1光学部材貼合体PA1’の第1シート片F1mが貼合された側を上側として示している。
【0108】
例えば、
図13に示すように、液晶パネルP’の端面にパネル分割時のバリが存在する場合に、第1光学部材貼合体PA1’の第1シート片F1mが貼合された側から、第1シート片F1m越しに、第1貼合面SA1の端縁EDを撮像する例においても本実施形態に係る検出装置を適用することが可能である。
【0109】
また、本実施形態のフィルム貼合システム1によれば、液晶パネルPの外側にはみ出るサイズを有するシート片F1m、シート片F2mのそれぞれを液晶パネルPに貼合した後に、シート片F1m、シート片F2mそれぞれの余剰部分を切り離すことで、貼合面に対応するサイズを有する光学部材F11、光学部材F12のそれぞれを液晶パネルPの面上で形成することができる。これにより、光学部材F11、光学部材F12のそれぞれを貼合面の際まで精度よく設けることができ、表示領域P4外側の額縁部を狭めて表示エリアの拡大及び機器の小型化を図ることができる。
【0110】
また、液晶パネルPの外側にはみ出るサイズを有するシート片F1m、シート片F2mのそれぞれを液晶パネルPに貼合することで、シート片F1m、シート片F2mのそれぞれの位置に応じてシート片F1m、シート片F2mそれぞれの光学軸方向が変化する場合でも、この光学軸方向に合わせて液晶パネルPをアライメントして貼合することができる。これにより、液晶パネルPに対する光学部材F11、光学部材F12それぞれの光学軸方向の精度を向上させることができ、光学表示デバイスの精彩及びコントラストを高めることができる。
【0111】
また、切断装置31、切断装置32が、シート片F1m、シート片F2mをそれぞれレーザーカットすることで、シート片F1m、シート片F2mを刃物でカットする場合と比べて、液晶パネルPに力が及ばず、クラックや欠けが生じ難くなり、液晶パネルPの安定した耐久性を得ることができる。
【0112】
以上、添付図面を参照しながら本実施形態に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。