特許第5794857号(P5794857)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5794857
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】冷凍麺の冷凍焼け防止剤
(51)【国際特許分類】
   A23L 1/16 20060101AFI20150928BHJP
【FI】
   A23L1/16 C
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2011-174614(P2011-174614)
(22)【出願日】2011年8月10日
(65)【公開番号】特開2013-34445(P2013-34445A)
(43)【公開日】2013年2月21日
【審査請求日】2014年1月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000226998
【氏名又は名称】株式会社日清製粉グループ本社
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077562
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 登志雄
(74)【代理人】
【識別番号】100096736
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100117156
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 正樹
(74)【代理人】
【識別番号】100111028
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 博人
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 俊之
(72)【発明者】
【氏名】新井 清美
【審査官】 藤井 美穂
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/054100(WO,A1)
【文献】 特開昭56−092750(JP,A)
【文献】 特開2000−032938(JP,A)
【文献】 特開2005−087014(JP,A)
【文献】 国際公開第03/022079(WO,A1)
【文献】 特開2002−199851(JP,A)
【文献】 特開2007−174920(JP,A)
【文献】 特開2003−000169(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 1/16 − 1/162
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
油脂及び乳化剤を含有し、当該油脂の融点が5℃以上、30℃以下の範囲にあり、当該乳化剤の量が当該油脂100質量部に対して0.5〜5.5質量部であり、かつ水を含有しない、冷凍麺の冷凍焼け防止剤。
【請求項2】
加熱処理した麺に請求項記載の冷凍焼け防止剤を付着させ、冷凍することを特徴とする冷凍麺の冷凍焼け防止方法。
【請求項3】
加熱処理した麺に乳化液を付着させ、冷凍することを含み、
当該乳化液が、油脂、乳化剤及び水を含有し、当該油脂の融点が5℃以上、30℃以下の範囲にあり、当該乳化剤の量が当該油脂100質量部に対して0.5〜5.5質量部であり、当該水の量が当該油脂と乳化剤との合計量100質量部に対して5〜100質量部である、
冷凍麺の冷凍焼け防止方法。
【請求項4】
麺に冷凍焼け防止剤又は乳化液を付着させる処理が、麺への冷凍焼け防止剤若しくは乳化液の噴霧若しくは塗布、又は麺に冷凍焼け防止剤若しくは乳化液を添加、混合することによって行われる、請求項2又は3記載の方法。
【請求項5】
加熱処理した麺に請求項記載の冷凍焼け防止剤を付着させ、冷凍することを特徴とする冷凍麺の製造方法。
【請求項6】
請求項記載の冷凍焼け防止剤が表面に付着していることを特徴とする冷凍麺。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍麺の冷凍焼け防止剤に関する。
【背景技術】
【0002】
冷凍食品は、その保存性及び利便性により多くの消費者の指示を得ており、その品種および生産量は増加している。特に調理済み冷凍食品は、解凍後すぐに食することができるため、食の個食化等の食文化の変化に伴い広く利用されている。
しかしながら、これらの冷凍食品では、小売店の店頭や一般家庭の冷凍庫での温度変化により製品から水分が昇華し、いわゆる「冷凍焼け」と呼ばれる現象が起きることが知られている。冷凍焼けは、製品表面の乾燥や、包材への霜の付着等の問題を引き起こし、特に冷凍麺類においては、澱粉や蛋白質の劣化や製品の硬化による食感の低下や、外観の白化を引き起こす、商品価値を著しく減じる現象であるため、その解決が望まれていた。
【0003】
従来、冷凍麺類の「冷凍焼け」を防止するための手段として、例えば、調理済み麺類に、少なくとも、水、食塩、油脂及び増粘剤を付着させた後、冷凍する方法が提案されている(特許文献1)。
【0004】
他方、冷凍パスタの製造において、茹でスパゲティに乳化液(特許文献2)や、油脂又は乳化油脂(特許文献3)を添加することが以前より提案されていた。但し、その目的は、麺のほぐれを良くすることであって、冷凍焼け防止のためではなかった。
【0005】
しかし、最近になって、乳化油脂を冷凍焼け防止のために利用することが提案された。
例えば、特許文献4には、水、油脂、タンパク質及び/又はその加水分解物、及び増粘多糖類を混合・乳化して得られる乳化油で茹で麺を被覆し、次いでその麺を、冷凍後の麺塊が中央部に凹部を形成するように整形して冷凍し、該冷凍中又は該冷凍後に、当該麺の表面に水または水性液体を付着させ、さらに冷凍して、当該麺類の表面に水又は水性液体の凍結層を形成させることを特徴とする冷凍麺類の製造方法が記載されている。しかしこの方法は、冷凍工程を複数回繰り返さねばならず、手順が煩雑である。
また例えば、特許文献5には、乳化剤を添加してなる油脂を食品に接触処理した後、該食品を冷凍することによる冷凍食品の製造方法が、特許文献6には、乳化剤、多価アルコール、水及び油脂を特定の条件で配合した高油分乳化油脂組成物を茹で麺に付着させ冷凍させることが、それぞれ記載されている。
【0006】
しかしながら、従来の冷凍焼け防止法は、いずれも、手順が煩雑であったり、効果が充分でないなど、未だ満足のいくものではなかったのが実状であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開公報2009/054100号
【特許文献2】特開昭57−39749号公報
【特許文献3】特開2000−32938号公報
【特許文献4】特開2007−174920号公報
【特許文献5】国際公開公報2003/022079号
【特許文献6】特開2010−246466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、冷凍保管中の温度変化により発生する冷凍麺の冷凍焼けを防止することができ且つその冷凍麺の風味及び味に影響を与えない冷凍焼け防止剤、及び当該冷凍焼け防止剤によって冷凍焼けが防止された冷凍麺を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、融点が5℃以上30℃以下の範囲にある油脂、若しくは乳化剤と油脂、又は当該乳化剤と油脂に適当な割合で水を加えた乳化液を、茹で麺、蒸し麺等の加熱処理した麺に付着させ、これを冷凍することによって、凍結保管中の温度変化によって発生する冷凍焼けを防止することができるとともに、冷凍焼けによって引き起こされる麺の乾燥や外観の劣化を防止することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、油脂を含有し、当該油脂の融点が5℃以上、30℃以下の範囲にあることを特徴とする冷凍麺の冷凍焼け防止剤により、上記課題を解決したものである。
また本発明は、加熱処理した麺に上記冷凍焼け防止剤を付着させ、冷凍することを特徴とする冷凍麺の冷凍焼け防止方法により、上記課題を解決したものである。
さらに本発明は、加熱処理した麺に上記冷凍焼け防止剤を付着させ、冷凍することを特徴とする冷凍麺の製造方法により、上記課題を解決したものである。
さらに本発明は、上記冷凍焼け防止剤が表面に付着していることを特徴とする冷凍麺により、上記課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、冷凍保管中の温度変化により発生する冷凍麺の冷凍焼けを防止することができるため、冷凍焼けのない高品質の冷凍麺を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の冷凍焼け防止剤は油脂を含有することを特徴とする。当該油脂の融点は、本発明の冷凍焼け防止剤に含有される油脂全体での融点として、5℃以上、30℃以下の範囲にあればよい。麺への付着性を考慮すると、油脂の融点は、15℃以上、27℃以下が好ましい。このような融点を有する油脂としては、やし油、パーム油、パーム核油、ラード等、及びそれらの硬化油脂が挙げられ、これらは単独で用いても組み合わせて用いてもよい。上記の油脂は天然物であり種々の炭化水素の混合物であるため、一般的にはその融点にはばらつきがあるが、本発明においては、同じ由来の油脂であっても、油脂の融点を特定して用いることに特徴がある。
あるいは、本発明に使用される油脂は、上記油脂及び/又はより高融点の油脂と、より低融点の油脂とを組み合わせて、融点が5℃以上、30℃以下になるように調整した混合油脂でもよい。当該より高融点の油脂としては牛脂等が挙げられ、当該より低融点の油脂としては、菜種油、大豆油、サフラワー油、コーン油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油等が挙げられる。
【0013】
本発明に使用される油脂の融点は、以下の方法によって確認することができる。
(油脂融点の測定法)
内径1mmのガラス管の一端を加温溶解した油脂に浸し、約10mmの高さまで油脂を充填する。油脂が充填されたガラス管を−20℃の冷凍庫で24時間保管し充填された油脂を完全に固化させる。試験管に10mlの水を入れ0℃のインキュベーター内で水温が0℃となるよう24時間保管する。あらかじめ準備しておいた固形油脂が充填されたガラス管を、油脂部が下になるように試験管の水中に入れる。インキュベーターを目的とする温度に設定し、24時間保管し、油脂の挙動を確認する。油脂が上昇した最低温度を油脂の融点とした。
【0014】
本発明の冷凍焼け防止剤は、さらに乳化剤を含有していてもよい。乳化剤の量は、本発明の冷凍焼け防止剤に含有される油脂100質量部に対して0.1質量部以上であればよいが、0.5質量部以上とするのが好ましい。一方、乳化剤は独特の風味を有するため量は少ないのが好ましい。冷凍焼け防止効果及び呈味性を考慮すると、0.1〜3.0質量部が好ましく、さらに呈味性を重視すれば、0.1〜1.5質量部が好ましい。
乳化剤としては、油脂に溶解し、且つ食品添加物として安全なものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセライド、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられ、これらは単独で用いても組み合わせて用いてもよい。
以下、本発明の油脂と乳化剤の混合物を、乳化油脂ということがある。
【0015】
本発明の冷凍焼け防止剤は、上記乳化油脂に加えて、さらに水を含有していてもよい。水の含有量は、上述の乳化油脂100質量部(油脂と乳化剤との合計量として100質量部)に対して5〜100質量部であればよいが、5〜50質量部が好ましい。
本発明の冷凍焼け防止剤が水を含有する場合、乳化油脂と混合された乳化液として調製されることが好ましい。この乳化液は、本発明の冷凍焼け防止剤を麺に適用する前に予め水と乳化油脂とを混合することによって調製してもよく、あるいは、麺にまず水のみを添加し、続いて乳化油脂を添加した後これらを充分混合することによって調製してもよい。好ましくは、予め乳化液を調製してから麺に適用する。
【0016】
本発明の冷凍焼け防止剤は、上記油脂、乳化油脂、又は乳化液のみからなるものであってもよいが、必要に応じて他の成分を含有することができる。他の成分としては、例えば、食塩、調味料、香料、保存料等の添加物が挙げられる。但し、本発明の冷凍焼け防止剤には、特開2010−246466号公報に記載の組成物のように、多価アルコールを含有する必要はない。
【0017】
本発明の冷凍焼け防止剤を適用することができる麺の種類としては、特に限定されることなく、うどん、中華麺、素麺、冷や麦、きしめん、パスタ等の小麦粉の麺、ビーフン、フォー等の米粉麺、及び蕎麦などの、あらゆる種類の麺類が挙げられる。麺の形状や長さにも特に制限はなく、細麺、太麺、平打ち麺、ロングパスタ、ショートパスタ、平打ちパスタ、麺皮等のあらゆる形状のものであり得る。また、必要に応じて、肉や野菜等の具材、又は調味料等が包み込まれているか、あるいは練り込まれているものであってもよい。
【0018】
上記の麺は、本発明の冷凍焼け防止剤を適用する前に、予め茹で、蒸し等の加熱処理に付される。加熱処理される前の麺は、乾燥麺であっても、生麺又は半生麺であってもよい。茹で、蒸し等の麺の加熱処理の方法は、通常行われる方法でよく、特に制限はない。
必要に応じて、加熱処理された麺を、本発明の冷凍焼け防止剤を適用する前に冷却してもよい。冷却は、水冷、風冷等の任意の方法により行うことできるが、麺類の喫食時の食感がより向上するため、水冷が好ましい。
【0019】
上記加熱処理した麺に、本発明の冷凍焼け防止剤を適用する。適用量は、加熱処理された麺100質量部に対して、油脂又は乳化油脂の質量に換算して3質量部以上であればよいが、本発明の冷凍焼け防止剤の適用量を増加し過ぎると、表面がべたべたしたり油っこいものとなり、食味に悪い影響をおよぼすおそれがあるため、10質量部以下とするのが好ましい。より好ましくは4〜8質量部である。乳化液として適用する場合は、乳化液に含まれる油脂又は乳化油脂量が上記質量となるように添加すればよい。
【0020】
より具体的には、上記加熱処理した麺に本発明の冷凍焼け防止剤を添加して、麺の表面に冷凍焼け防止剤を付着させる。付着処理の手段としては、冷凍焼け防止剤を麺の表面全体に付着させることができる方法であれば特に制限されず、例えば、麺に冷凍焼け防止剤を噴霧若しくは塗布する方法や、麺に冷凍焼け防止剤を添加し、混合する方法が挙げられる。
【0021】
上記本発明の冷凍焼け防止剤を付着させた麺を冷凍することにより、冷凍麺を製造することができる。冷凍は、適宜麺を包材で包装した後、通常の手段、及び温度(例えば約−10℃以下)下で行えばよい。本発明の冷凍焼け防止剤が付着した冷凍麺は、冷凍保管中の冷凍焼けが抑制されるので、冷凍焼けによる麺の乾燥や外観の劣化が改善され、商品価値が向上する。
【0022】
上記手順により得られた冷凍麺は、解凍し、必要に応じて味付けして、喫食されるものである。解凍の方法としては、電子レンジ加熱が簡便であり好ましい。斯くして解凍された麺は、冷凍焼けが防止されたことにより、麺本来の良好な外観、食感及びみずみずしさを提供することができる。
【実施例】
【0023】
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
【0024】
試験例1 麺の冷凍焼け防止効果
サラダ油とパーム油とを混合して融点25℃の混合油脂を調製した(製造例1)。
サラダ油とパーム油とを混合した油脂100質量部に対し、各種乳化剤0.8質量部を混合し、融点25℃の混合乳化油脂を調製した(製造例2〜4)。
製造例2と同様の手順で調製した混合乳化油脂に水を添加し、乳化液を調製した(製造例5)。
比較のため、サラダ油(融点−20℃)、パーム油(融点38℃)、及び水を準備した(比較例1〜3)。
【0025】
乾燥スパゲティ(直径1.7mm、マ・マーマカロニ株式会社製)を沸騰水にて約8分間茹で、冷水にて速やかに冷却した後、ざるに入れて麺に付着した水気を充分に切り、茹でスパゲティを調製した。
この茹でスパゲティ200gに対し、下記表1に記載の製造例1〜5及び比較例1〜3の各組成物のいずれかを添加した。組成物の添加量は、製造例1〜4及び比較例1〜3では10g、製造例5では12gであった。すなわち、茹でスパゲティ100質量部に対して油脂又は乳化油脂が5質量部となるように添加された。スパゲティ全体に組成物をよく絡ませた後、中身が見える冷凍耐性のある包材で密封した。これを、−20℃に設定された冷凍保管庫内で、−10℃に設定したヒートシートの上に置いて24時間保管した。
24時間保管後、包材から取り出して電子レンジで加熱解凍したスパゲティについて、冷凍焼けの状態(麺の白色化)を下記表2の評価基準にて評価した。
結果を表1に示す。製造例1〜5の組成物に麺の冷凍焼け防止効果が認められた。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
試験例2 油脂融点の効果
サラダ油、パーム油、又はそれらを適宜混合した油脂100質量部に対し、ショ糖脂肪酸エステル0.8質量部を混合し、下記表3に示す融点の混合乳化油脂組成物(製造例6〜10及び比較例4〜7)を調製した。これらの混合乳化油脂各10gを、試験例1と同様の手順で調製した茹でスパゲティ200gに添加し(茹でスパゲティ100質量部に対して乳化油脂5質量部)、全体によく絡ませた。これを試験例1と同様の手順で包装及び冷凍し、冷凍焼けを評価した。
結果を表3に示す。融点5℃〜30℃の油脂に、麺の冷凍焼け防止効果が認められた。
【0029】
【表3】
【0030】
試験例3 乳化剤含量の効果
サラダ油とパーム油との混合油脂100質量部に対し、下記表4に示す量のポリグリセリン脂肪酸エステルを混合し、融点25℃の混合乳化油脂組成物(製造例11〜17)を調製した。これらの混合乳化油脂各10gを、試験例1と同様の手順で調製した茹でスパゲティ200gに添加し(茹でスパゲティ100質量部に対して乳化油脂5質量部)、全体によく絡ませた。これを試験例1と同様の手順で包装及び冷凍し、冷凍焼けを評価した。
結果を表4に示す(あわせて表1に記載の製造例1及び2の結果を再掲する)。なお、製造例15、16、17では、麺表面の白色化は効果的に抑制したが、該冷凍スパゲティを解凍して食したところ、麺表面の乳化剤が独特の風味を示し、食味は好ましいものではなかった。
【0031】
【表4】
【0032】
試験例4 水含量の効果
下記表5に示す量の乳化油脂と水とを混合して乳化液を調製した(製造例18〜25)。これらの乳化液を、試験例1と同様の手順で調製した茹でスパゲティ200gに、茹でスパゲティ100質量部に対して乳化油脂として5質量部となる量で添加し、全体によく絡ませた。これを試験例1と同様の手順で包装及び冷凍し、冷凍焼けを評価した。
結果を表5に示す(あわせて表1に記載の製造例2及び5の結果を再掲する)。
【0033】
【表5】
【0034】
試験例5 乳化液の効果
サラダ油とパーム油とを混合した油脂100質量部に対しポリグリセリン脂肪酸エステル0.8質量部を混合し、融点25℃の混合乳化油脂を調製した。
試験例1と同様の手順で調製した茹でスパゲティ200gに対し、上記乳化油脂10gと水5gとを別々に添加し、全体によく絡ませ、下記表6の製造例26に示す組成物が付着したスパゲティを調製した。得られたスパゲティを試験例1と同様の手順で包装及び冷凍し、冷凍焼けを評価した。
結果を表6に示す(あわせて表5に記載の製造例21の結果を再掲する)。乳化油脂と水とを別々に添加した場合(製造例26)の冷凍焼け防止効果は、乳化油脂と水とを予め混合した乳化液(製造例21)として添加した場合と同等であった。
【0035】
【表6】
【0036】
試験例6 油脂添加量の効果
試験例1と同様の手順で調製した茹でスパゲティに対し、製造例2の混合乳化油脂組成物を下記表7に記載の量で添加し、全体によく絡ませた。これを試験例1と同様の手順で包装及び冷凍し、冷凍焼けを評価した。
結果を表7に示す。なお、該冷凍スパゲティを解凍して食したところ、茹で麺と乳化油脂の比が100:1〜100:10までは、良好な食味であったが、100:12のものは、かなり油っぽいものであった。
【0037】
【表7】