特許第5797660号(P5797660)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5797660汎用ディスク輸送容器、ディスク輸送システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5797660
(24)【登録日】2015年8月28日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】汎用ディスク輸送容器、ディスク輸送システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G11B 23/03 20060101AFI20151001BHJP
【FI】
   G11B23/03 602H
【請求項の数】22
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-540056(P2012-540056)
(86)(22)【出願日】2010年11月18日
(65)【公表番号】特表2013-511791(P2013-511791A)
(43)【公表日】2013年4月4日
(86)【国際出願番号】US2010057222
(87)【国際公開番号】WO2011063118
(87)【国際公開日】20110526
【審査請求日】2013年11月18日
(31)【優先権主張番号】61/314,622
(32)【優先日】2010年3月17日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/262,169
(32)【優先日】2009年11月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン、ギャリー
(72)【発明者】
【氏名】ハイルリ、サイフル
(72)【発明者】
【氏名】チュア、ギアン ピン (ヴィンセント)
【審査官】 深沢 正志
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−264986(JP,A)
【文献】 実開昭61−049450(JP,U)
【文献】 特開2001−247186(JP,A)
【文献】 特開平07−330063(JP,A)
【文献】 特開2003−002387(JP,A)
【文献】 特開平02−032990(JP,A)
【文献】 特開2001−261086(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 23/03
B65D 85/38、85/57
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリディスクを輸送する汎用ディスク輸送容器であって、
対向側壁、対向端壁、開放上部、および開放底部を有するカセットと、
前記開放上部を覆う上蓋と、
前記開放底部を覆う下蓋と、を備え、
前記カセットの前記対向側壁がそれぞれ垂直上部と内向き収束底部とを有するとともに複数の内向き細長垂直リブを有しており、隣接するリブが垂直または略垂直に互いに間隔をおいてアレイ状に配置される様々な厚さのメモリディスクを保持するスロットを画定し、各リブが前記開放上部近傍から前記開放底部近傍まで連続しており、各リブは側壁の前記垂直上部において直線上部を有するとともに前記側壁の前記収束底部において収束下部を有しており、また、各リブは前記開放上部よりも前記開放底部に近い前記直線上部における位置にて断面が厚い厚肉部を有しており、隣接するリブによって画定される前記スロットが前記厚肉部によって狭窄化されており前記厚肉部は、前記開放底部近傍の各リブの前記収束下部までは延びていない、ディスク輸送容器。
【請求項2】
一対の隣接するスロット内に配置される0.025インチ厚のディスクがそれぞれ各自のスロットに収容されて前記一対の隣接するスロットの他方に向かって傾斜する際に互いに接触しないように、前記リブが、0.025インチ厚のディスクと0.050インチ厚のディスクを受け入れて収容するスロットを画定するように構成されている、請求項1のディスク輸送容器。
【請求項3】
前記上蓋が、前記メモリディスクが収容されたときに前記カセット内の各ディスクと接触する係合部を有しており、前記上蓋が各ディスク用の個別のロケータを有していない、請求項1のディスク輸送容器。
【請求項4】
前記ディスク輸送容器は、各スロット内にそれぞれ配置される複数のディスクと組み合わせて用いられ、前記カセットが、各側壁の前記収束底部に隣接する弓状着座部にのみ各ディスクを着座させるように構成されている、請求項1〜3の何れか一項のディスク輸送容器。
【請求項5】
前記カセットに装填される複数のディスクをさらに備え、前記上蓋が前記カセットに装着され、前記下蓋が前記カセットに装着され、前記カセットの前記対向側壁を内方に偏向させるのに十分な真空で前記ディスク輸送容器を包囲することにより、前記複数のディスクを定位置に固定して輸送中に前記複数のディスクが前記カセットに対して認識可能に移動しないようにする真空バッグをさらに備える請求項1〜3の何れか一項のディスク輸送容器。
【請求項6】
メモリディスクを輸送する汎用ディスク輸送容器であって、
対向側壁、対向端壁、開放上部、および開放底部を有するカセットと、
前記開放上部を覆う上蓋と、
前記開放底部を覆う下蓋と、を備え、
前記カセットの前記対向側壁がそれぞれ垂直上部と内向き収束底部とを有するとともに複数の内向き細長垂直リブを有しており、各リブが前記開放上部近傍から前記開放底部近傍まで延びており、隣接するリブがメモリディスクを保持するスロットを画定し、各リブは、前記開放上部から離れ、かつ前記開放底部から離れた各個々のリブの中間位置に配置された厚肉部を有しており、
前記上蓋が、複数のディスクが収容された際に前記カセット内の各ディスクと接触する係合部を有しており、前記上蓋が前記カセットに装着され、前記上蓋が各ディスクと個々に係合する個別のロケータを有さないことによって、異なる厚さのディスクおよび異なる数のディスクと共にカセット上で前記上蓋が利用可能である、ディスク輸送容器。
【請求項7】
一対の隣接するスロット内に配置される0.025インチ厚のディスクがそれぞれ各自のスロットに収容されて前記一対の隣接するスロットの他方に向かって傾斜する際に互いに接触しないように、前記リブが、0.025インチ厚のディスクと0.050インチ厚のディスクを受け入れて収容するスロットを画定するように構成されている、請求項6のディスク輸送容器。
【請求項8】
前記上蓋に互いに平行に延びる2つの係合部があり、各係合部が平面状であり、かつ各係合部の全長に沿って連続している、請求項6のディスク輸送容器。
【請求項9】
前記カセットに装填される複数のディスクをさらに備え、前記上蓋が前記カセットに装着され、前記下蓋が前記カセットに装着され、前記カセットの前記対向側壁を内方に偏向させること、および前記上蓋を下方に偏向させることのうち少なくともいずれかに十分な真空で前記ディスク輸送容器を包囲することによって、各ディスクを定位置に固定して輸送中の移動を防止する真空バッグをさらに備える請求項6〜8の何れか一項のディスク輸送容器。
【請求項10】
ディスク輸送システムであって、
特定のディスク径のサイズに合わせた複数カセットであって、各カセットは、複数のリブを有し、各リブは両側にある端部を有し、該複数のリブは、0.025、0.0315、0.040、0.050、0.069インチ厚のディスクのうちの少なくとも2つを収容可能な複数のスロットを画定し、各リブは、両側にある端部ではなく、中央部分において厚肉となって、各スロットにおいてディスク締め具を提供する、複数カセットと
個々のディスク用の個別のロケータを持たないが上縁ディスク係合部を有する複数の汎用上蓋と
複数の蓋と
組み立てられてディスク装填されたカセットを封止する複数の真空バッグと
を備えるディスク輸送システム。
【請求項11】
各カセットが一対の対向側壁を有し、各々の側壁が垂直上部と内向き収束底部とを有し、各カセットが前記一対の対向側壁の前記複数のリブによって画定される前記複数のスロットをさらに有し、各リブが前記側壁の前記垂直上部において直線上部を有するとともに前記側壁の前記収束底部において収束下部を有しており、また、カセットの開放上部よりもカセットの開放底部に近い位置にて厚肉となっており、前記厚肉により該厚肉の位置にて前記スロット狭窄化される、請求項10のディスク輸送システム。
【請求項12】
特定径を有するとともに0.025インチ、0.0315インチ、0.040インチ、0.050インチ、および0.069インチから選択される少なくとも2つの異なる厚さを有する複数ディスクを輸送するディスク輸送方法であって、
単一サイズのスロットを有する単一サイズの複数カセットであって、前記特定径のディスクのサイズに合わせられており、各カセットは、複数のリブを有し、各リブは両側にある端部を有し、該複数のリブは、0.025インチ、0.0315インチ、0.040インチ、0.050インチ、0.069インチ厚のディスクのうちの少なくとも2つを収容可能な複数のスロットを画定し、各リブは、両側にある端部ではなく、中央部分において厚肉となって、各スロットにおいてディスク締め具を提供する、複数カセットを提供するステップと、
記複カセットに複数ディスクを装填するステップと、
複数の上蓋を提供し、前記装填後の複数カセットのそれぞれに上蓋を装着し、0.025インチ、0.0315インチ、0.040インチ、0.050インチ、0.069インチ厚のディスクのうち少なくとも2つに対応する上蓋を利用するステップと、
前記複数カセットのそれぞれに下蓋を装着するステップと、
を備えるディスク輸送方法。
【請求項13】
蓋と下蓋の装着後に前記装填後の複数カセットのそれぞれを真空パックするステップをさらに備える請求項12のディスク輸送方法。
【請求項14】
セットの側壁を内方に偏向させるとともに前記上蓋を下方に引っ張って各ディスクに係合させるのに十分な真空を前記装填後の各カセットに提供することにより各ディスクを前記カセット内の定位置に固定するステップを備える、請求項13のディスク輸送方法。
【請求項15】
メモリディスク輸送用の汎用ディスク輸送容器であって、
対向側壁、対向端壁、開放上部、開放底部、および前記開放上部から前記開放底部にまで延びる複数のスロットを有するカセットと、
前記開放上部を覆う上蓋と、
前記開放底部を覆う下蓋と、
異なるディスク厚で変化する異なるディスク装填に対応する手段と、
を備え、前記異なるディスク装填に対応する手段は、前記複数スロットの各スロットの狭窄を含み、各狭窄は、前記開放上部から離れ、かつ前記開放底部から離れている、前記汎用ディスク輸送容器。
【請求項16】
前記異なるディスク装填に対応する手段が、異なるディスク厚でディスク装填を変化させることを含み、前記複数のカセットの各々が、薄い側の厚さと厚い側の厚さとの少なくとも2つの異なるディスク厚の装填に対応するように構成され、各カセットは複数のスロットを画定するリブを有し、前記複数のスロットは、前記薄い側の厚さのディスクを前記複数のスロット内にて傾斜させつつ互いに接触させないように構成されている、請求項15の汎用ディスク輸送容器。
【請求項17】
前記上蓋が、前記カセット内にディスクが収容されたときに各ディスクに接触する係合部を有し、前記上蓋が、各ディスクに個々に係合するディスク毎の個別のロケータを有していない、請求項15又は16の汎用ディスク輸送容器。
【請求項18】
前記汎用ディスク輸送容器は、各スロットにディスクが配置される複数のディスクと組み合わせて用いられ、前記カセットが、各々の側壁の収束底部に隣接する弓状着座部にのみ各ディスクを着座させるように構成されており、前記カセットの前記側壁が内方へ屈曲していない、請求項15又は16の汎用ディスク輸送容器。
【請求項19】
前記カセットに装填される複数のディスクをさらに備え、前記上蓋が前記カセットに装着され、前記下蓋が前記カセットに装着され、前記カセットの前記対向側壁を内向きに偏向させるのに十分な真空でディスク輸送容器を包囲することによって、前記複数のディスクを定位置に固定して輸送中に前記複数のディスクが前記カセットに対して認識可能に移動しないようにする真空バッグをさらに備える請求項15又は16の汎用ディスク輸送容器。
【請求項20】
前記カセットに装填される複数のディスクをさらに備え、前記上蓋が前記カセットに装着され、前記下蓋が前記カセットに装着され、前記カセットの前記対向側壁を内方に偏向させるとともに前記上蓋を内方に引っ張るのに十分な真空でディスク輸送容器を包囲することにより、各ディスクを前記上蓋に係合させて定位置に固定し輸送中の移動を防止する真空バッグをさらに備える請求項15又は16の汎用ディスク輸送容器。
【請求項21】
前記カセットが0.025、0.0315、0.040、0.050、0.069インチ厚のディスクのうちの少なくとも2つを収容可能である、請求項15又は16の汎用ディスク輸送容器。
【請求項22】
各カセットに収容される異なるディスク厚のディスクのうち最小厚ディスクの最大傾斜が垂直から2度未満であり、前記最小厚ディスクの隣接対のディスクが相互に傾斜したときに互いに接触することがない、請求項15又は16の汎用ディスク輸送容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ記憶ディスク、基板ウェーハなどの円盤状物品を運搬するパッケージおよび容器に関する。より詳細には、本発明は、現代のディスク輸送実務に適した高度な汎用性特徴を有する容器パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
長年の間、製造業者はデータ記憶ディスクや基板ウェーハなどを運搬、保管、および処理する特別な容器を製造してきた。このような物品の共通の特徴は、汚染物質に特に敏感であるために、露出を回避するために取扱の際に特別な注意を必要とすることである。容器には、ディスクを外部の不純物から保護するための蓋部材が設けられるが、汚染の大きな脅威は、ディスク上に落ち着き、欠陥を生じさせる可能性のある空中微粒子の形状で容器内で発生する。微粒子は、ディスクカセットを製造するのに使用される材料の超小型片である場合があり、ディスクがディスクカセット内で回転する、がたつく、および傾斜する際に、ディスクカセットとディスク間で起きる摩耗から生じ得る。ディスクの回転、がたつき、および傾斜の主な原因に、移送や取扱中のディスクカセットの移動がある。
【0003】
データ記憶ディスクに関しては、微粒子はデータ記憶媒体を汚染する作用があり、データを記憶および/または検索する能力を低下させる品質管理上の問題がある。
従来のディスク輸送容器は、開放上部、開放底部、および開放底部で収束し、上縁から下方へ延在するU型開口部で終わる細長側壁を有する矩形カセットを備える。複数の平行リブ部材または歯が、間にスロットを画定する側壁の内面を下方に延在する。上蓋がカセット上に装着されて、カセット端部の開放上部とU型開口部とを閉鎖する。従来、上蓋は、カセット内の各ディスクを個々に係合、拘束、および設置するために上蓋内部を中央部で下方に延在する歯または突起として構成されるロケータを有する。また上蓋は、ロケータの両側にロケータと平行に走るポリマーストリップを有することができると知られている。反クロッキングリブまたはストリップと呼ばれることの多いこれらのストリップはディスクの回転を最小化することを目的とし、ディスクと個々に係合する異なる個別の特徴を有していない。特許文献1および特許文献2を参照されたい。両特許文献とも、たとえば上記3片ディスク輸送容器に関し本願の所有者に譲渡されており、参照によりどちらもここに組み込まれる。
【0004】
このような従来技術の運搬装置におけるディスク係合部は、ディスクアレイ全体で均等にディスクと係合することが困難である。具体的には、バネ支持型の歯が、本願の所有者が所有する特許文献3に示されている。端部でラッチされている上蓋は上蓋の中間で外方に曲がる傾向があり、該運搬装置の中間部にあるディスクは、端部近傍のディスクほど下方に拘束されない。上蓋によるこのディスク係合の不均等を是正することが有益であろう。
【0005】
現在、これらの輸送容器で輸送されるディスクは様々な厚さに規格化されており、具体的には、0.025、0.0315、0.040、0.050、0.069インチが目下使用されている。従来の市販のカセットは、径および厚さのいずれとも単一サイズのディスクを運搬するように構成されている。比較的厚いディスクを比較的薄いディスク用に設計された運搬装置に、たとえば0.050インチのディスクを0.0315インチのディスク用に設計された運搬装置に挿入しようとすると、少なくともディスクが損傷を負う可能性が高く、ディスクを取り除くのが困難である。
【0006】
同様に、比較的薄いディスクを比較的大きいディスク用に設計された従来のカセット内に置くと、ディスクは通常大きくずれて、ディスクの損傷と微粒子の生成を引き起こす可能性があるだけでなく、上蓋を設置するのが困難である。このようなディスクの損傷は、たとえば、隣接ディスク間の接触やディスクの傾斜とがたつきによって発生することがある。傾斜とがたつきは微粒子の生成も引き起こす。上蓋上の従来のロケータは、特定の厚さのディスク用に構成されており、従来の上蓋が設置されるときに、傾斜ディスクはロケータ上のディスク縁受入れ領域を外して、ディスクの損傷および/または微粒子の生成を引き起こすだけでなく上蓋の設置を困難にする場合がある。
【0007】
カセット、ひいてはディスク輸送容器の長さは規格化されており、製造施設で該機器は特定サイズのカセットを収容するように設計されている。製造業者は特定のサイズや長さのカセットがより多くのディスクを輸送できるように、ディスク間の距離を小さくしてスロットを追加しており、これは比較的薄いディスクに特に当てはまる。カセットの外部は同じだが、内部は異なり、スロットが高密度になる分、隣接スロット間の間隔またはピッチは小さくなる。通常、ディスクのサイズ(厚さ)、および当然ながら収容能力、確実に径サイズが異なれば、異なるカセットと異なる上蓋が必要となる。このような複雑さは、たとえば、ディスクが梱包および輸送される際に、特定のディスク厚または特定の収容能力の運搬装置がどの上蓋を使用するかという目録および部品選択の問題を引き起こす可能性がある。
【0008】
これらの輸送容器用の構成要素は、しばしばカセットの場合はポリカーボネート、上蓋および下蓋の場合はポリエチレンまたはその他のポリマーなどのポリマーを射出成形することによって製造される。様々な数や様々な厚さのディスクを収容するために様々な構成の上蓋ロケータが必要とされる際、構成毎に高額なツールが必要となる。それはスチール製金型であり、容量と厚さの組み合わせのアレイを取り扱うには、金型用の様々なインサートの作成が必要とされる。より少ないプラスチック樹脂で特定の設計のカセットまたは上蓋を提供できることが、コスト面からも環境面からも有益である。
【0009】
ディスクを装填したディスク輸送容器でディスクを輸送する際、該容器を金属袋で、その後さらに副次的なポリエチレン真空バッグで真空ラッピングすることが現在では一般的である。
【0010】
ディスク輸送容器は、径が48mm、54mm、65mm、70mm、84mm、および95mm、厚さが0.069インチ(1.75mm)、0.050インチ(1.27mm)、0.040インチ(1.02mm)、0.0315インチ(0.8mm)、および0.025インチ(0.635mm)のディスクサイズを含む特定径のディスクサイズを支持するように設計および製造されている。カセットおよび上蓋で汎用性がさらに提供される範囲で、輸送オプションの柔軟性におけるさらなる多様性をより低コストで提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第4,557,382号明細書
【特許文献2】米国特許第6,902,059号明細書
【特許文献3】米国特許第5,253,755号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、微粒子や汚染物質の問題に対応し、輸送の際のディスクへの損傷を最小化しつつ、さらなる汎用性を提供する改良ディスク輸送容器構成要素においては、射出成形工具などの製造コストを最小化させる必要性や、環境に対してより優しくする必要性が存在する。本発明はこれらに対処する。このようなディスク輸送容器は、ディスク輸送容器を真空パックするという現在一般的な方法を利用する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の実施形態は、データ記憶ディスクまたはその他の円盤状物品を移送、保管、および処理する際に使用される改良ディスク容器である。輸送用の目録システムおよび方法は、容器内で様々な厚さのディスクや様々な枚数のディスクを梱包および輸送しつつ、最小数の構成要素をストックすることを可能とする。構成要素は、微粒子の生成とディスクの損傷を最小化し、組立を簡易化しつつ汎用性を提供する。本発明の一実施形態は、径は同じだが厚さの異なる様々なディスクを取り扱うように構成される汎用ディスクカセットである。本発明の一実施形態では、汎用上蓋は、様々な厚さのディスクを装填したカセット、すなわち、0.025インチのディスクを装填したカセットまたは0.050インチのディスクを装填したカセット用に構成される。汎用上蓋は、両カセット上で互換可能に構成される。また、汎用上蓋は、様々な収容枚数のディスクカセット、すなわち25枚収容の65mmディスクカセットまたは35枚収容の65mmディスクカセット上で使用されるように構成される。一実施形態に係る汎用上蓋は、両カセット上で互換可能に使用されるように構成される。
【0014】
本発明の一実施形態では、ディスク輸送システムは、2つ以上の厚さ、たとえば、0.025、0.0315、0.040、0.050、0.069インチのディスクを収容する特定径のディスク用のカセットの目録を提供する。システムは、より薄いディスクのわずかな傾斜が収容時において許容されるように、線形または平面状上縁ディスク係合部を有する汎用上蓋の目録も提供する。この汎用上蓋は個別のロケータを有していない。容器は、ディスク輸送容器の蓋および側壁がディスク側に誘引されてディスクを定位置に固定するように、十分な真空下で真空パックすることができる。
【0015】
本発明の一実施形態では、ディスク輸送システムは、特定径のディスク用の複数のカセットを提供し、複数のカセットはたとえば、25、35、および50枚などの様々な収容能力のカセットを含み、汎用上蓋はディスク収容枚数に関して固有ではないディスク上縁係合部を有する。上蓋はたとえば、25、35、および50枚のディスクを装填したカセットのそれぞれと共に使用することができるが、個別のロケータを有していない。さらに、ディスク輸送容器は、その輸送容器の蓋および側壁がディスク側に誘引されてディスクを定位置に固定し、上蓋とディスクの上縁との係合を固定するように十分に真空パックすることができる。
【0016】
本発明の一実施形態に係るディスク輸送方法は、様々な厚さのディスクを収容するように構成されるカセットの目録を保持するステップであって、隣接ディスクが相互に接触しないようにカセットに収容される最も狭いディスクの傾斜を制限するように該カセットが構成されるステップと、上蓋の目録を保持するステップであって、各上蓋が直線状の汎用ディスク係合部を有する、および/または個々のディスク用の個別のロケータを持たないステップとを備える。
【0017】
本発明の一実施形態に係るディスク輸送方法は、様々な収容能力のディスクカセットの目録を保持するステップと、汎用上蓋の目録を保持するステップと、様々な収容能力のカセットを選択および充填するステップと、様々な収容能力のディスクカセット用の汎用上蓋を利用するステップとを備える。様々な収容能力のディスクカセット用の汎用上蓋を利用することは、各装填カセット上に下蓋の1つを配置することを含む。本発明の実施形態では、組み立てられて装填されたディスク輸送容器を真空パックまたは二重真空パックすることをさらに提供することができる。
【0018】
本発明の一実施形態に係るディスク輸送方法は、各セットが特定の収容能力を有するカセットから成る複数セットの様々な収容能力のディスクカセットの目録を保持するステップと、それぞれが様々なディスク収容枚数のカセットと係合する能力を有する1セットの汎用上蓋を保持するステップと、様々な収容能力のカセットを選択および充填するステップと、様々な収容能力のディスクカセット用の汎用上蓋を利用するステップとを備える。
【0019】
本発明の一実施形態は、開放上部および開放底部を有するカセット部と、開放上部を覆う上蓋と、開放底部を覆う下蓋とを備える。本体部は対向側壁と対向端壁を有する。2つの側壁はそれぞれ垂直平面上部と内向き収束底部とを有する。また、側壁は、垂直に配置され互いに間隔をおいてアレイ状にディスクを保持するためのスロットを画定する、歯とも呼ばれる内向き細長リブを有する。各リブは開放上部近傍から開放底部近傍まで連続している。また、各リブは側壁の垂直上部において直線上側垂直部を有し、側壁の底部において収束下部を有している。リブの垂直直線上部の各隣接対が直線上側スロット部を画定する。各リブの収束下部は側壁の底部の収束に追従し、ディスクの外周にほぼ一致して湾曲する収束スロット部を画定する。スロットは、隣接する垂直リブの中間にある側壁の内面によって画定されるスロットベース面と共に均一に直線的である。リブは、垂直直線上部の下部で厚くなっている。リブの厚肉部はリブの収束下部に延在することができる。したがって、スロットは、リブ厚肉部において隣接リブの中間で狭められる。スロットベース面は、スロットが狭くなるまで直線的である。
【0020】
本発明の一実施形態では、リブ厚肉部を含めリブによって画定されるスロットは様々な厚さのディスク、たとえば、厚いディスクと薄いディスクの使用を可能にするように構成され、スロットは薄いディスクの傾斜を許容するが、隣接スロットにおいて逆に傾斜するディスクと接触するほどの傾斜は許容しないように構成される。
【0021】
本発明の一実施形態では、汎用上蓋は、より薄いディスクのわずかな傾斜が収容時において許容されるように、線形または平面状上縁ディスク係合部を有する。上蓋は、個別のロケータを有していない。
【0022】
本発明の一実施形態では、汎用上蓋は個別のロケータを持たず、線形または平面状の上縁ディスク係合部を有するため、様々なディスク容量のカセットを、同じ汎用上蓋で利用することができる。
【0023】
本発明の一実施形態では、様々な厚さで様々な傾斜のディスクを収容する汎用上蓋は、協働するカセットと共に使用される。本発明の一実施形態では、個別のロケータは、カセット上の上蓋の配置を邪魔せずに、様々な厚さのディスクとディスクの起こり得る傾斜とを収容するのに十分なディスク係合受けを有する。本発明の一実施形態では、より薄いディスクのわずかな傾斜が収容時において許容され、個別のロケータが設けられていない。特定の実施形態でロケータがないことで、上蓋の金型の工具類コストが最小限になる。
【0024】
特定の実施形態の利点および特徴は、汎用上蓋が、各ディスクの上縁と接触してディスクを定位置に保持するのを助けるために従来使用されていた別個のリテーナ/クッションを利用しないことである。また、これにより、すべての厚さのディスクに同じ輸送容器と上蓋を使用することができ、上蓋をより安価に製造し易くする。特定の本発明の実施形態におけるディスク係合部は上蓋の壁の一部である、あるいは、係合されるディスクのアレイの長さに沿って延在する一対の一体的な刃であってもよい。
【0025】
本発明の一実施形態の利点は、ディスクを保持するリブ部材の形状である。これらのリブ部材は部材の長さに沿って2つの異なる厚みを有する。部材の底部近傍の位置ではリブ部材の厚さが最適厚まで増やされて、0.025インチ厚のディスクから0.050インチ厚のディスクを挿入することができ、容器の底部に対して垂直となり、ディスク間の接触を防ぐのに十分なほど傾斜を制限するようにこれらのディスクを支持する。
【0026】
本発明の一実施形態の別の利点は、ディスクカセット内のディスクを、上蓋内のクッション/リテーナ部材を必要とせずに両者間の摩耗発生を低減するように安定させる改良ディスクカセットを提供することである。
【0027】
本発明の実施形態の別の特徴および利点は、ディスク輸送容器を真空パックする利点が、汎用カセット内の傾斜ディスクを固定して輸送中のディスクの移動を排除または最小化するように最適に利用されることである。出願人は、このような固定により特定サイズの汎用カセットを様々な厚さのディスクと共に利用することができることを見出し、これは従来実際的ではなかった、あるいは出願人の認識では既知でなかった。
【0028】
本発明の実施形態の別の特徴および利点は、ディスク輸送容器を真空パックする利点が、傾斜ディスクを汎用上蓋およびカセットと併せて傾斜ディスクを固定して輸送中のディスクの移動を排除または最小化するように最適に利用されることである。出願人は、このような固定により個々のディスクに対する個別のロケータを持たない汎用上蓋の使用が可能になることを見出した。このような個別のロケータを持たない汎用上蓋の使用および構造は従来実際的ではなかった、あるいは出願人の認識では既知でなかった。
【0029】
本発明の実施形態の別の特徴および利点は、ディスク輸送容器を真空パックする利点が、上蓋およびカセットと併せて傾斜ディスクを固定して輸送中のディスクの移動を排除または最小化するように最適に利用されることである。本発明は、ディスクの上部と係合しない上蓋を利用することと、上蓋によって提供されているディスクへの下方の制約なしに輸送容器内にディスクを係止する、カセットの側壁に引き込まれた真空パックを利用することとを含む。カセットの側部は、側壁の上部が傾斜するように引き込まれる。特定の実施形態では傾斜を垂直から1〜2度、他の実施形態では垂直から2〜3度、他の実施形態では5度超、一部の実施形態では3度超とすることができる。このような状態で、上開口部はディスクの直径の幅未満の幅まで低減させることによってディスク定位置に係止することができる。よって、上蓋は、個々のディスクと接触しない特定の実施形態で使用することができる。このような非係合汎用上蓋の使用は従来実際的ではなかった、あるいは出願人の認識では既知でなかった。他の実施形態では、上蓋のみを真空パックによって十分に偏向させて、輸送時にディスクと係合させディスクを定位置に固定させることができる。
【0030】
本発明の実施形態の別の特徴および利点は、異なる厚さのディスクを収容することのできる汎用カセット、異なる収容能力を持つ様々なカセット、および異なる数のディスクと異なる厚さのディスクに対応することのできる汎用上蓋の使用を可能にしつつ、ディスク輸送容器を真空パックする利点がディスクを固定するために最適に利用されることである。出願人は、このような固定により個々のディスクに対する個別のロケータを持たない汎用上蓋の使用が可能になることを発見した。このような個別のロケータを持たない汎用上蓋の使用および構造は従来実際的ではなかった、あるいは出願人の認識では既知でなかった。
【0031】
本発明の実施形態の別の利点は、摩耗機会を低減するように各ディスクとディスクカセット間の接触面積を最小限にする改良ディスクカセットを提供することである。
本発明の実施形態の別の利点は、データ記憶ディスク上のメモリ媒体を汚染させる、または損傷させる、あるいはその他の円盤状物品を汚染させる、または損傷させる可能性のある微粒子の生成を防止するのに役立つ改良ディスクカセットを提供することである。
【0032】
本発明の実施形態の別の利点は、上蓋内のクッション/リテーナ機構の必要性を排除する改良ディスク安定化を有する改良ディスクカセットを提供することである。
本発明の実施形態の別の利点は、上蓋設置前、上蓋設置中、および上蓋設置後のディスクの傾斜が許容される改良ディスクカセットを提供することである。このような能力により、上蓋のディスク係合部の設計を大幅に単純化させることができる。たとえば、上蓋壁部の一部であるパネル状ストリップを使用することができる。もしくはまたはさらに、上蓋壁部と一体化された垂直ストリップを使用することができる。
【0033】
本発明の実施形態の別の利点は、上蓋からクッション/リテーナ機構を除去することにより形成のために最小量の材料しか必要とせず、製造コストとサイクル時間を軽減する改良ディスクカセットを提供することである。
【0034】
本発明の実施形態の別の利点は、様々な収容能力のカセットと様々な厚さのディスク上で使用可能であることにより、カセット収容能力とディスク厚との組み合わせを変化させるのに必要な工具類を最小限にすることができる改良上蓋を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の実施形態に係るカセット、上蓋、および下蓋を有する汎用3片ディスク輸送容器の展開立面図である。
図2】本発明の実施形態に係る汎用カセットの斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係る汎用上蓋の下側の斜視図である。
図4】明瞭化のために対向側壁を取り除いた、カセットの内部リブの立面図である。
図5】本発明の実施形態に係るスロットを画定するリブの斜視図である。
図6図2の線6−6に沿った断面図である。
図7図6の対応する線に沿った本発明の実施形態に係るリブの断面図である。
図8図6の対応する線に沿った本発明の実施形態に係るリブの断面図である。
図9図6の対応する線に沿った本発明の実施形態に係るリブの断面図である。
図10図6の対応する線に沿った本発明の実施形態に係るリブの断面図である。
図11図6の対応する線に沿った本発明の実施形態に係るリブの断面図である。
図12】50ミルのディスクが設置されたディスク支持部材の上部の図6の線12−12部分の拡大図である。
図13】40ミルのディスクが設置されたディスク支持部材の上部の図6の線12−12部分の拡大図である。
図14】31.5ミルのディスクが設置されたディスク支持部材の上部の図6の線12−12部分の拡大図である。
図15】25ミルのディスクが設置されたディスク支持部材の上部の図6の線12−12部分の拡大図である。
図16】本発明の実施形態に係る真空パックされた輸送容器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、反クロッキングリブとして構成されるディスク係合部24を有する上蓋22と、カセット26と、下蓋28とから成る3片ディスク輸送容器20の立面図である。
図2は、2つの別々の厚みを有し、ディスクを定位置に保持する改良リブ30を示す本発明の汎用ディスクカセット26の斜視図である。カセットは対向側壁31、32と、それぞれがU型開口部36を有する端壁33、34とを有する。カセットは開放上部38と開放底部39を有する。側壁は上側垂直平面部40および下側内向き収束部42と、内向き内面44および外向き面46とを有する。
【0037】
図4図6を参照すると、側壁および内向き細長リブ30のさらなる詳細が示されている。リブ30はディスクを受け入れて保持するスロット50を画定する。ディスク54は図6で破線で示され、周縁56を有する。各リブ30は、開放上部38近傍から開放底部39近傍まで連続している。各リブは側壁の垂直上部で直線上側垂直部60を、側壁の下部で収束下部62を有する。リブの垂直直線上部の各隣接対は直線上側スロット部68を画定する。各リブの収束下部62は側壁の底部の収束に追従し、ディスクの外周にほぼ一致して湾曲する収束スロット部72を画定する。上側スロット部68は、隣接垂直リブの中間の側壁内面によって画定されるスロットベース面78と共に一様に直線状である。リブは垂直直線上部の下部86の厚肉部82で厚み80を有し、リブ厚肉部はリブの収束下部62へと延在することができる。したがって、スロットは狭窄スロットベース面90のリブ厚肉部で、隣接リブの中間で狭くなる。
【0038】
ディスク54の外縁56が、スロットベース面の最下部を含む放射状シートとも称される弓状着座部94に着座する。通常の状態では、ディスクはリブによって前方および後方、すなわちカセットの長さ方向に拘束されるが、放射状シート94を除き、それ以外ではスロットベース面に接触しない。真空パック状態下では、ディスクが装填されたカセットの側壁は、破線によって示されるように位置93まで内方に偏向させられて、ディスクと接触しディスクをカセット内に固定する。同様に、真空パックされている間は上蓋とディスクの上縁との係合が確保されて、ディスクを定位置に固定し、ほぼまたは完全にディスクの容器に対する移動を防止する。特定の実施形態では、真空パックによる内方へのカセット側壁の偏向は、ディスクをスロットの定位置に固定して、輸送中に認識可能な移動を防ぐのに十分である。上記実施形態では、上蓋とディスクの上縁との係合または接触を排除することができる。
【0039】
図3を参照すると、汎用上蓋が示されている。上蓋はパネル状上壁95とカセット上のU型開口部を閉鎖するU型端部片97とを有し、カセットの上蓋を固定する部分98をラッチする。3片ディスク輸送容器用の従来の上蓋と異なり、この蓋は個々のディスクを個別に係合する歯またはロケータを有さない。その代わりに、パネル状上壁の一部であってもよい連続的なディスク係合面96が設けられる。もしくはまたはさらに、好ましくはパネル状上壁と一体化したポリマーのストリップまたはリブが、破線で指定される位置で下向き面99から下方に延在することができる。図1は上記リブ24を示す。
【0040】
図12〜15は、様々なサイズのディスクが設置されたディスク支持部材の上部の詳細図である。これらの図は、各リブ30の下部でリブ30が厚くされる本発明の構成のカセット内で隣接して装着されるディスク間の例示の離間距離を示す。図12は、隣接して設置される0.050インチ厚のディスク100間の例示の離間距離を示す。隣接ディスク100間の最小離間距離d1は0.100インチであり、隣接ディスク間の最大離間距離d2は0.105インチである。このとき、0.050インチ厚のディスクはカセットの底縁101に対して90.4度の角度を有する。図13は、隣接して設置される0.040インチ厚のディスク102間の離間距離を示す。隣接して装着されるディスク102間の最小離間距離d3は0.071インチであり、最大離間距離d4は0.203インチである。0.040インチ厚のディスク102はカセットの底縁101に対して91.1度の角度を有する。図14は、隣接して設置される0.0315インチ厚のディスク104間の離間距離を示す。隣接ディスク104間の最小離間距離d5は0.047インチであり、隣接ディスク間の最大離間距離d6は0.244インチである。0.0315インチ厚のディスクはカセットの底縁101に対して91.6度の角度を有する。図15は、隣接して設置される0.025インチ厚のディスク106間の離間距離を示す。隣接ディスク106間の最小離間距離d7は0.029インチであり、隣接ディスク間の最大離間距離d8は0.275インチである。0.025インチ厚のディスクはカセットの底縁101に対して92度の角度を有する。特定の実施形態では、隣接ディスクのそれぞれの最大傾斜は垂直から2度未満である。特定の実施形態では、隣接ディスクのそれぞれの最大傾斜は垂直から3度未満である。特定の実施形態では、隣接ディスクのそれぞれの最大傾斜は垂直から1.6度以下である。上記の各実施形態では、隣接ディスクは、互いに傾斜したときに相互に接触せず離間される。
【0041】
図4図5、および図6は、ディスク支持部材の領域と厚みを増したディスク支持部の領域とを示すカセット側部の部分図である。カセット内の各歯は、たとえば0.117インチであるリブ30の上部の幅w1を含むことができる複雑なプロファイルを有する。歯のプロファイルは、着座したディスクの中心120に対応する水平高度124で0.130インチの厚さに調和させることができる。図6を参照されたい。厚肉部はディスク締め具と称することもできる。この位置での2つの歯間のディスクスロット幅w2は0.048インチである。図15に示されるように、全サイズのディスクのディスク傾斜が、0.025インチ厚の最薄ディスクの場合でも許容可能であり、隣接ディスクは相互に接触しない。これにより、隣接ディスク間の接触を排除するという要件が達成される。
【0042】
図7図11は、図6で指定されるようなリブの様々な地点におけるリブプロファイルの例示の変動を示す。スロットが線124において最も狭いときに、リブが最も厚くなるものとして図示されている。
【0043】
図16を参照すると、汎用カセットおよび汎用上蓋を真空バッグ130と共に利用することで、カセット内にディスクを固定させて輸送中の運動、がたつき、および回転を実質上除去する。このようなバッグにより、カセットの側壁と上蓋が損傷なくディスクを確実に拘束することができる。さらに、本明細書での改善はさらに、様々な厚さのディスクに対して同じカセットおよび上蓋を使用する柔軟性を提供する。改善は、ディスク輸送容器のより経済的な製造も提供する。
【0044】
本発明の一実施形態では、本明細書に記載のカセットと本明細書に記載の上蓋とは、様々な厚さの特定サイズのディスクを輸送するために現在必要とされている現行の多数の構成要素目録全体に大きな利点を提供するディスク輸送システムにおいて利用することができる。このような新たなシステムは、0.025、0.0315、0.040、0.050インチ厚のディスクのうち少なくとも2つを収容するスロットをそれぞれ有する、特定径のディスクのサイズに合わせたカセットの目録を提供することと、個別のロケータを持たない上縁ディスク係合部を有する、あるいは様々な厚さのディスクに対して調節することのできる汎用上蓋の目録を提供することと、下蓋の目録を提供することと、組み立てられ装填されたカセットを封止する真空バッグの目録を提供することとを備える。
【0045】
本発明の一実施形態では、ディスク輸送方法は、0.025、0.0315、0.040、0.050インチ厚のディスクのうち少なくとも2つを収容するスロットをそれぞれ有する、特定径のディスク用のサイズのカセットの目録を提供することと、前記カセットの1つをディスクの装填で充填することと、カセット内のいずれかのディスクを拘束するようなサイズの個別のロケータを持たない上蓋を装着することと、下蓋をカセットに装着することと、ディスクをカセット内の定位置に固定するのに十分な真空下で上蓋および下蓋を装着した装填カセットを真空パックすることと、を備える。容器は好ましくは、ディスク輸送容器の蓋と側壁がディスクに誘引されてディスクを定位置に固定するように十分な真空下で真空パックされる。容器はさらなる保護のために二次的に真空パックすることができる。
【0046】
本明細書の構成要素は従来同様、射出成形ポリマーで形成することができる。
3片ディスク輸送容器の従来の特徴を開示するため、参照により米国特許第6,902,059号、第4,557,382号、および第5,253,755号がここに組み込まれる。そのうちいくつかの要素は本明細書に開示の構造および発明に適用可能である。
【0047】
上記実施形態は限定ではなく例示を目的とする。
追加の実施形態は請求の範囲に含まれる。特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、当業者であれば、本発明の思想および範囲から逸脱せずに形状および細部に変更を加えることができると認識しうる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図16