(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態を説明するための図で、撮像モジュールの概略断面図である。
撮像モジュール100は、レンズユニット110と、撮像素子を含む撮像部11とを有し、図示しない基板等の支持部材に支持されてデジタルカメラ等の電子機器の筐体内に配置される。
【0010】
レンズユニット110は、レンズホルダ13の内部でレンズ光軸Axの方向に重ね合わせて配置された少なくとも一枚の光学レンズ15を有する。レンズホルダ13に固定された複数の光学レンズ15は、図中下側の被写体側から図中上側の撮像部11に集光し、被写体の光学像を撮像部11の撮像素子受光面上に結像させる。
【0011】
図1では、5枚の光学レンズ15A,15B,15C,15D,15Eを例示しているが、レンズ枚数はこれに限らない。また、各光学レンズ15A,15B,15C,15D,15Eは、それぞれ個別に用意された複数のレンズホルダに支持された構成であってもよく、特定の光学レンズが光軸方向に移動可能に支持されたズームレンズ機構、オートフォーカス機構、手振れ防止機構を構成したものであってもよい。
【0012】
図2は光学レンズ15Aのレンズ光軸Axを含む断面を示す一部拡大断面図である。光学レンズ15Aは、光線を透過するレンズ部15aと、レンズ部15aに近接して設けられた遮光部15bとを有する。遮光部15bは、少なくとも一部の表層に粗面化処理された領域を有する遮光膜17を含んでいる。
【0013】
光学レンズ15A(15B〜15Eも同様)の材料としては、環状オレフィンコポリマー(COC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリカーボネート(PC)等の高い光透過率、形状安定性、優れた加工性を有する透明樹脂材料が好適に用いられる。
【0014】
遮光部15bは、レンズ部15aの外側に設けられ、遮光部15bにおけるレンズ母材
27の表面の光出射側の面15cと光入射側の面15dの少なくともいずれか一方の面上で透過光束を制限する遮光膜17を含んで構成される。図示例では、光出射側の面15c上に遮光膜17を形成している。
【0015】
光学レンズ15Aは、レンズ母材27の表面の光入射側の面15dをレンズホルダ13の内側に形成された段付部13a(
図1参照)に当接させ、レンズホルダ13に支持される。
【0016】
レンズ母材27の表面の光出射側の面15cに形成される遮光膜17は、レンズ半径方向に一定幅でレンズ部15aの外縁に沿った膜であり、少なくとも光学レンズ15Aの露出面に形成されている。ここでいう露出面とは、遮光膜17が他の部材により当接された領域又は覆われた領域を除く、外側(空気)に表出された領域を意味する。
【0017】
遮光膜17は、図示例のようにレンズ母材27の表面の光出射側の面15cの全面に設ける他に、光出射側の面15cの少なくとも内縁側のみ設けた構成であってもよい。また、光入射側の面15dのみ設けた構成、双方の面15c,15dにそれぞれ設けた構成、更に、双方の面15c,15dと側面15eに設けた構成であってもよい。光学レンズ15Aのレンズ部15aの表面には、ARコート(Anti-reflection coat)等の反射防止処理が施されていてもよい。
【0018】
遮光膜17は、黒色顔料や黒色染料等の遮光性物質を含むインクの印刷、塗布、スタンプ等、各種方式により形成できる。中でも、高い寸法精度が得られるインクジェット方式を用いることが好適である。また、粗面化処理は、ブラスト処理等の物理的処理やエッチング等の化学的処理が利用可能である。中でも、光拡散特性を自在に、かつ簡単に強弱調整できるレーザブラスト処理を用いることが好適である。
【0019】
レーザブラスト処理を行う場合、用いるレーザとしては、例えば、中心波長1100nm以下のQスイッチレーザで、高ピーク短パルス発振のレーザが好ましい。
【0020】
遮光膜17に含まれる遮光性物質は、各種公知の黒色顔料や黒色染料を用いることができる。黒色色材としては、少量で高い光学濃度を実現できるカーボンブラック、チタンブラック、酸化鉄、酸化マンガン、グラファイトが好ましい。また、赤色色材、緑色色材、青色色材の混合による黒色色材を用いてもよい。
【0021】
インクジェット方式で用いるインクとしては、例えば、感光性モノマーの含有量が80〜90%、開始剤の含有量が10〜20%、カーボンブラックの含有量が1〜5%のインクジェットインクを用いることができる。
【0022】
また、遮光膜17は、レンズ材料の屈折率に近い屈折率であることが、レンズ内面での反射を低減できる点で好適である。この反射低減効果は、インク密度が均一であるほど高くなる。
【0023】
遮光膜17には、露出面の全体に粗面化処理が施される。この粗面化処理は、遮光膜17の露出面における、少なくともレンズ部15a側の内縁23を含む部分の表層と、レンズ部15aの遮光膜17との境界部分とに施される。つまり、遮光膜17のレンズ部15a側の内縁23から更にレンズ部15aのレンズ光軸Ax側に延出した位置まで粗面化処理が行われる。
【0024】
図3に遮光膜17の模式的な断面図を示した。粗面化処理によって遮光膜17の表層は微小凹凸を有する粗面にされる。この粗面の微小凹凸の深さtbは、1μm以上5μm以下である。また、粗面化処理後に残される遮光膜17の膜厚taは、10〜40μm、より好ましくは20〜30μmである。粗面化処理後の遮光膜17の膜厚taを上記範囲にすることで、生産性を低下させない範囲で必要十分な遮光性が得られ、光学レンズ15Aとの密着性も良好に維持される。
【0025】
粗面化処理で形成される微小凹凸の平均ピッチpと上記深さtbとの関係は、(tb/p)の値が0.1以上であり、この値が1より大きいことがより好ましい。上記範囲にすることで、粗面化処理された領域の表面反射を、撮像モジュール100の撮像画質に影響しないレベルに抑えることができる。微小凹凸の平均ピッチは、大きすぎても小さすぎても表面反射が強くなる傾向があるが、上記範囲とすれば光散乱効果が高くなる。
【0026】
この粗面化処理された領域の表面粗さは、光学設計に応じて適宜決定されるが、RMS値で表すと0.1〜5μm以下(測定機:フォームタリサーフ(テイラー ホブソン社製))であることが好ましい。
【0027】
次に、遮光膜17の形成と粗面化処理について説明する。
図4A、
図4B、及び
図4Cは、遮光膜17を形成して粗面化処理する様子を示す説明図である。まず、
図4Aに示すように、光学レンズ15Aの遮光部15bの光入射側の面15cに、インクジェット方式により遮光膜17を形成する。次に、
図4B及び
図4Cに示すように、形成された遮光膜17の露出面にレーザ光を走査するレーザブラスト処理により、遮光膜17上に微小な凹凸を付けて粗面化する。
【0028】
レーザブラスト処理は、レーザ光の照射を遮光膜17の成膜範囲のみに施せばよいが、レーザ光の照射範囲をブラスト処理前の遮光膜17の内縁23に高精度に位置合わせすることは難しい。つまり、遮光膜17の内縁23を目標位置としてブラスト処理する場合、工程誤差によってはブラスト処理が遮光膜17の内縁23に及ばず、遮光膜17の縁部にブラスト未処理部分を生じることがある。その場合、遮光膜17の内縁23に残存するブラスト未処理部分が反射面となり、ここからの反射光が迷光となってフレアやゴーストの原因になる。
【0029】
そこで、遮光膜17の内縁23から更に、レンズ部15a側(レンズ光軸Ax側)に越えた位置までブラスト処理することで、遮光膜17の内縁23を含む遮光膜の表層を確実に粗面化処理できる。遮光膜17の内縁23よりレンズ部15a側にはみ出したブラスト処理範囲では、レンズ部15aの表面が粗面化加工されることになる。しかし、レンズ部15aの表面の一部が粗面化され光拡散性を生じても、透過光束の光量低下が少ないため、被写体の光学像に大きな影響を及すことはない。
【0030】
また、ブラスト処理前の遮光膜17は、
図4Aに示すように遮光部15bからレンズ部15aに向かって厚みを薄く形成することが好ましい。遮光膜17の厚みを傾斜させることで、光学レンズ15Aをレンズ光軸Axから見たときに、遮光膜17が隠れる部分は存在しなくなり、レーザ光が遮られることがない。そのため、遮光膜17の全露出部分の粗面化処理が行いやすくなる。
【0031】
図5は遮光膜の粗面化領域と遮光膜自体の作用を示す説明図である。遮光膜17の粗面化領域は、粗面化された表層の微小凹凸による光散乱と、遮光膜17自体による光吸収によって、外光の正反射やレンズ内への進入を防止できる。
【0032】
レンズ内の内部反射光L
0は、レンズ母材27の表面の光出射側の面15cと遮光膜17との界面において、再びレンズ側に戻る反射光L
1と遮光膜17に吸収される吸収光L
2とに分かれる。遮光膜17はレンズに近い屈折率の材料であるため、レンズ母材27の表面の光出射側の面15cと遮光膜17との界面の反射率は小さく、そのため、反射光L
1の強度は小さくなる。よって、レンズ内の内部反射光L
0による反射光L
1は、分離される吸収光L2によって弱められ、反射光L1の強度自体も弱められる。また、レンズ母材27の表面の出射側の面15cと遮光膜17との界面は、平担性が高く、インク密度が均一な状態に保持されるので、これによってもレンズ内に戻される光の散乱が抑えられる。
【0033】
遮光膜17の粗面化処理は、上記したレーザブラスト処理の他、サンドブラストであってもよい。粗面化処理にレーザブラスト処理を適用する場合、被処理面にマスクを設ける等の前処理が必要なく、粗面化処理を簡略化できるため、より好ましい。また、レーザスポットサイズの増減は自在に行えるため、広いスポットサイズで広範囲を均等に処理することや、狭いスポットサイズで微小な領域を高精度に処理することが、任意の位置に対して簡単に行える。更に、レーザ出力の強弱調整やレーザ描画のパターンに応じて、表面粗さを自在に変更でき、所望の粗面化度合いに容易に変更できる。
【0034】
また、光学レンズ15の遮光膜17に、他の光学レンズの一部を当接させて光学レンズを積み重ねたり、レンズホルダ13(
図1参照)の段付部13aに当接させたりして、遮光膜17を介してレンズを固定する場合がある。その場合、上記のレーザブラスト処理を、レーザ出力の強弱調整によって遮光膜17の厚みを変更し、レンズの支持姿勢の調整やレンズ同士の間隔調整を行うことに利用できる。
【0035】
さらに、遮光部15bは複数層に分けて形成することが更に好ましい。
図6に遮光層を複数の層から構成した光学レンズの一部拡大断面図を示した。
【0036】
この場合の遮光膜17Aは、光学レンズ15Aにおけるレンズ母材27の表面の光出射側の面15c上に形成され、透過光束を制限する遮光層19と、遮光層19上に形成された粗面化層21とを有する多層膜である。遮光層19は前述の遮光膜17と同様の材料を使用できる。粗面化層21は、印刷や塗布等により成膜した後に膜表面に微小凹凸が形成されて粗面化される光拡散層であればよい。粗面化層21に対する粗面化処理はレーザブラスト法に限らず、サンドブラスト法等の他の公知の粗面化処理であってよい。
【0037】
遮光部15bに多層構造の遮光膜17Aを用いることで、遮光層19については光吸収に優れた材料選択を行い、粗面化層21については、レーザブラスト処理等の粗面化処理に適した材料選択を行うことができる。このため、材料選択の自由度が増し、遮光性の高い材料、表面反射の少ない材料等が使用でき、設計自由度を向上できる。
【0038】
本構成の光学レンズ15は、遮光膜17をインクジェット方式で形成している。遮光膜17をインクジェット方式で形成することにより、インク塗布領域の変更が容易に行える。そのため、光学レンズの多品種生産に低コストで対応できる。また、紫外線硬化型のUVインクを使用すれば、熱処理を伴うことなく、インク着弾後、紫外線照射により即時に硬化させることができる。このため、熱に弱いプラスチックレンズに対して、インク着弾位置の精度、即ち、遮光膜17の内縁におけるエッジ位置の精度が得やすくなる。
【0039】
また、インクジェット方式においては、インク吐出ヘッドからのインク1回あたりの吐出量を0.1fl以上、10pl以下にした場合、インク着弾位置でのインク流れやインク跳ねの発生が少なくなり、着弾位置(エッジ位置)精度を高められる。そのため、遮光膜の被形成面が平坦でなく凹凸が多い場合でも、高い着弾位置精度が得られ、遮光膜を正確な形状に形成できる。また、個々のインク液滴の着弾面積は小さいため、遮光膜17の形状の微調整も容易に行える。そして、吐出1回あたりのインク液滴の体積が小さいため、着弾後のインク厚みが薄く、遮光膜17の厚みとなるインク堆積量をきめ細かに調整できる。
【0040】
以上、光学レンズ15Aに対する遮光部15bについて説明してきたが、レンズユニット110が有する全ての光学レンズ15B,15D,15Eに対しても同様に遮光部を形成する。これにより、レンズユニット110全体としてのフレアやゴーストの発生をより確実に防止できる。
【0041】
上記構成の撮像モジュール100によれば、光学レンズのレンズ表面に遮光膜17を形成するため、光学レンズ間に円環状の遮光シートを挟み込む必要がない。従って、遮光シートの内縁側の側面による入射光の反射を生じることなく、光学レンズと遮光膜17との界面における反射率を遮光シート表裏面の反射率より低く抑えることができ、迷光の発生を低減できる。また、複数の光学レンズを組み合わせたレンズユニット110の光軸方向の高さを低くできる。以て、撮像モジュール全体の小型化、低背化に有利な構成にできる。
【0042】
固定焦点の光学設計やズーム機構等により撮像モジュール100の画角を広角化した場合には、画角の広がりによってレンズ部15aの外縁(遮光部15bの内縁23)より更に外側にも入射光が照射されやすくなる。その結果、レンズ内の内部反射によってフレアやゴーストが増加する虞があるが、上記構成の撮像モジュール100によれば、各遮光膜17が、レンズ部15aと遮光部15bとの境界が確実に粗面化処理され、遮光性が確保される。このため、レンズ内に迷光が生じることや、他のレンズに反射光が及ぶことを確実に防止できる。
【0043】
なお、レンズの種類は、上述した円盤状の凸レンズ、凹レンズに限らず、メニスカスレンズ、円筒面状のレンズ面を有するシリンドリカルレンズ、ボールレンズ、ロッドレンズ等であってもよい。これら各種のレンズに対しても前述同様の遮光部を設けることで、フレアやゴーストの発生を防止できる。
【0044】
また、遮光部15bの遮光膜17の平面形状は、
図7Aに示す円環状である他にも、
図7Bに示すように、内縁が長方形に形成された矩形開口31を有する形状の遮光膜17Bとしてもよい。また、
図7Cに示すように、上下端の画角のみ制限する一対の「D」文字型の遮光膜17Cが、直線部33を対向させて光学レンズ上に配置された形状としてもよい。
【0045】
以上説明した撮像モジュール100は、その組み込み対象の一例としてデジタルカメラを例示したが、これに限定されない。その他の撮像モジュール100の組み込み対象としては、例えば、PC(Personal Computer)内蔵型又は外付け型のPC用カメラ、カメラ付きインターフォン、車載用カメラ、或いは、撮影機能を有する携帯端末装置等の電子機器を挙げることができる。携帯端末装置としては、例えば、携帯電話機やスマートフォン、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯型ゲーム機等が挙げられる。
【0046】
このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
【0048】
(実施例1)
基板上に、下記組成の紫外線硬化型のインクをインクジェット方式により塗布して遮光膜を形成した。
【0049】
<インク成分>
モノマー:85%
重合開始剤:10%
添加剤:3%
ジフェニル−2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィン=オキシド:1%
カーボンブラック:1%
【0050】
この遮光膜に対し、以下の表1に示すレーザ条件でレーザブラスト処理を行って、遮光膜表面を粗面化した。
【0052】
粗面化する前の遮光膜に対し、表面に垂直に入射する光の入射角を0°として入射角60°で光を入射したときの遮光膜の光沢度を測定した。また、粗面化した遮光膜に対し、同様に入射角60°で光を入射したときの遮光膜の光沢度を測定した。この結果、粗面化前では光沢度51.2%であったのに対し、粗面化後では光沢度0.5%と大幅に減少し、表面での反射を十分に防ぐことができた。
【0053】
(実施例2)
日本ゼオン株式会社製のZEONEX(登録商標) グレードF52Rを材料とするレンズの表面に反射防止コートを形成した。反射防止コートは、SiO
2とZrO
2を交互に重ねた4層構造(厚み0.2μm)であり、空気と触れる面がSiO
2となっているものを形成した。このレンズ表面に、実施例1と同一条件でレーザを照射して表面を粗面化し、粗面化前後でのレンズの透過率を測定した。測定は、レンズを3つ用意し、各レンズについて行った。測定結果を表2に示す。表2において、“ave”は、3回の測定値の平均を示す。
【0055】
表2に示したように、レーザ加工前とレーザ加工後の透過率差は0.25%であり、測定誤差範囲内であることから、レーザ照射によるレンズの透過率低下は無視できるほど小さいことが分かる。
【0056】
実施例1,2の結果から、インク塗布範囲よりもレーザ加工範囲を大きくすることで、レンズの光学性能(透過率)を落とすことなく、インク塗布範囲を全て低反射化できることが証明された。
【0057】
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 光線を透過するレンズ部と、上記レンズ部に近接して設けられた遮光部とを有する光学レンズであって、
上記遮光部は、レンズ母材表面に形成される遮光膜を有し、
上記遮光膜の少なくとも上記レンズ部側の内縁を含む部分の表層と、上記レンズ部の上記遮光膜との境界部分とが粗面化処理されている光学レンズ。
(2) (1)に記載の光学レンズであって、
上記遮光膜は、上記レンズ部に向かって厚みが薄くされた光学レンズ。
(3) (1)又は(2)に記載の光学レンズであって、
上記遮光膜は、複数の層からなる光学レンズ。
(4) (1)乃至(3)のいずれか一項に記載の光学レンズが、少なくとも1枚以上配置されたレンズユニット。
(5) (4)に記載のレンズユニットと、
上記レンズユニットにより結像される画像を検出する撮像素子と、
を備える撮像モジュール。
(6) (5)に記載の撮像モジュールが搭載された電子機器。
(7) (6)に記載の電子機器がデジタルカメラである電子機器。
(8) (6)に記載の電子機器が車載用カメラである電子機器。
(9) 光線を透過するレンズ部と、上記レンズ部に近接して設けられた遮光部とを有する光学レンズの製造方法であって、
上記遮光部の少なくとも一部に遮光膜を形成し、
上記遮光膜の表層の上記レンズ部側の内縁から更に上記レンズ部の光軸側に延出した位置まで粗面化処理を行う光学レンズの製造方法。
(10) (9)に記載の光学レンズの製造方法であって、
上記粗面化処理は、レーザブラスト処理である光学レンズの製造方法。
(11) (9)又は(10)に記載の光学レンズの製造方法であって、
上記遮光膜を、遮光性物質の含有されるインクを用いたインクジェット方式により形成する光学レンズの製造方法。
(12) (9)乃至(11)のいずれか一項に記載の光学レンズの製造方法であって、
上記インクの1回の吐出量を0.1fl以上、10pl以下にする光学レンズの製造方法。
(13) (9)乃至(12)のいずれか一項に記載の光学レンズの製造方法であって、
上記遮光膜を、複数の層に分けて形成する光学レンズの製造方法。