特許第5809653号(P5809653)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5809653車間距離算出装置およびその動作制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5809653
(24)【登録日】2015年9月18日
(45)【発行日】2015年11月11日
(54)【発明の名称】車間距離算出装置およびその動作制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 1/00 20060101AFI20151022BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20151022BHJP
   G08G 1/015 20060101ALI20151022BHJP
【FI】
   G06T1/00 330B
   G08G1/16 C
   G08G1/015 A
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-38685(P2013-38685)
(22)【出願日】2013年2月28日
(65)【公開番号】特開2014-167676(P2014-167676A)
(43)【公開日】2014年9月11日
【審査請求日】2014年6月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080322
【弁理士】
【氏名又は名称】牛久 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100104651
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100114786
【弁理士】
【氏名又は名称】高城 貞晶
(72)【発明者】
【氏名】野中 俊一郎
(72)【発明者】
【氏名】松井 優子
【審査官】 山内 裕史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−055943(JP,A)
【文献】 特開2006−329776(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第02462071(GB,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0093372(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00
G08G 1/015
G08G 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両に搭載されたカメラによって自車両の前方に存在する対象車両を撮像するように上記カメラを制御する撮像制御手段,
上記カメラの撮像によって得られた画像にもとづいて,上記対象車両がどのような車両グループに属するかを決定する車両グループ決定手段,
上記カメラの撮像によって得られた画像に含まれる上記対象車両の幅または高さの画素数を算出する対象車両画素数算出手段,
代表的な車幅または車高が車両グループごとにあらかじめ記憶されている車幅メモリ,
上記カメラの撮像によって得られた画像から上記対象車両のナンバー・プレートの画像を検出する車両画像検出回路,ならびに
上記車幅メモリに記憶されている代表的な車幅または車高のうち,上記車両グループ決定手段によって決定された車両グループの代表的な車幅または車高,上記対象車両画素数算出手段によって算出された画素数および上記カメラの撮像によって得られた画像の幅または高さの画素数にもとづいて上記対象車両までの距離を算出する距離算出手段を備え
上記車両グループ検出手段は,
上記対象車両の車幅または車高から車両グループを決定できない場合には,上記車両画像検出回路において検出されたナンバー・プレートの画像を参考にして車両グループを決定する
車間距離算出装置。
【請求項2】
上記距離算出手段によって算出された距離を,自車両のボンネットの長さに応じて補正する,
請求項1に記載の車間距離算出装置。
【請求項3】
上記距離算出手段によって算出された距離が,衝突する危険が生じる危険距離未満の状態がある程度つづいたかどうかを確認する確認回路,および
上記確認回路により危険距離未満の状態がある程度つづくと警告を行う警告装置
をさらに備えた請求項1または2に記載の車間距離算出装置。
【請求項4】
自車両の速度を検出する速度検出回路,および
上記速度検出回路によって検出された速度と上記距離算出手段によって算出された距離との関係を示す運転傾向を示すグラフを表示する運行表示回路,
をさらに備えた請求項1から3のうち,いずれか一項に記載の車間距離算出装置。
【請求項5】
自車両の速度を検出する速度検出回路,
上記速度検出回路において検出された速度のうち特定の速度において,必要車間距離と,上記距離算出手段によって算出された距離との差を算出する算出回路,および
上記算出回路において算出された差を知らせる手段,
をさらに備えた請求項1に記載の車間距離算出装置。
【請求項6】
撮像制御手段が,自車両に搭載されたカメラによって自車両の前方に存在する対象車両を撮像するように上記カメラを制御し,
車両グループ決定手段が,上記カメラの撮像によって得られた画像にもとづいて,上記対象車両がどのような車両グループに属するかを決定し,
対象車両画素数算出手段が,上記カメラの撮像によって得られた画像に含まれる上記対象車両の幅または高さの画素数を算出し,
車両画像検出回路が,上記カメラの撮像によって得られた画像から上記対象車両のナンバー・プレートの画像を検出し,
距離算出手段が,代表的な車幅または車高が車両グループごとにあらかじめ記憶されている車幅メモリに記憶されている代表的な車幅または車高のうち,上記車両グループ決定手段によって決定された車両グループの代表的な車幅または車高,上記対象車両画素数算出手段によって算出された画素数および上記カメラの撮像によって得られた画像の幅または高さの画素数にもとづいて上記対象車両までの距離を算出し,
上記車両グループ検出手段は,
上記対象車両の車幅または車高から車両グループを決定できない場合には,上記車両画像検出回路において検出されたナンバー・プレートの画像を参考にして車両グループを決定する
車間距離算出装置の動作制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は,車間距離算出装置およびその動作制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車事故を未然に防止するためには車間距離を算出することが重要である。このために,前方を走行する車両のナンバープレートなどを検出し,車間距離を算出するものなどがある(特許文献1−3)。また,それらのほかにも様々なものが考えられている(特許文献4−9)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭61-155909号公報
【特許文献2】特開2007-15525号公報
【特許文献3】特開平6-229759号公報
【特許文献4】特開2011-150417号公報
【特許文献5】特開2010-19589号公報
【特許文献6】特開平7-111712号公報
【特許文献7】特開平11-166811号公報
【特許文献8】特開2002-327635号公報
【特許文献9】特開2005-321872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら,特許文献1−9のいずれにおいても開発コストの削減,処理時間の短縮は十分ではない。たとえば,特許文献3では,画像中の車両の幅を用いて車間距離を算出しているが,車両ごとに幅が異なるので総ての車両についての幅を事前に記憶する必要がある([0017])。このために新車が発売されるたびに幅を記憶する必要があり,開発コストを下げることはできない。また,車間距離を算出する場合にすべての車両に関する検出を行う必要があるので,処理時間を短縮できない。
【0005】
この発明は,開発コストを低減しつつ,処理時間を短縮できる車間距離算出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明による車間距離算出装置は,自車両に搭載されたカメラによって自車両の前方に存在する対象車両を撮像するようにカメラを制御する撮像制御手段,カメラの撮像によって得られた画像にもとづいて,対象車両がどのような車両グループに属するかを決定する車両グループ決定手段,カメラの撮像によって得られた画像に含まれる対象画像の幅または高さの画素数を算出する対象車両画素数算出手段,ならびに車両グループ決定手段によって決定された車両グループの代表的な車幅または車高,対象車両画素数算出手段によって算出された画素数およびカメラの撮像によって得られた画像の幅または高さの画素数にもとづいて対象車両までの距離を算出する距離算出手段を備えていることを特徴とする。
【0007】
この発明は,車間距離算出装置に適した動作制御方法も提供している。すなわち,この方法は,撮像制御手段が,自車両に搭載されたカメラによって自車両の前方に存在する対象車両を撮像するようにカメラを制御し,車両グループ決定手段が,カメラの撮像によって得られた画像にもとづいて,対象車両がどのような車両グループに属するかを決定し,対象車両画素数算出手段が,カメラの撮像によって得られた画像に含まれる対象画像の幅または高さの画素数を算出し,距離算出手段が,車両グループ決定手段によって決定された車両グループの代表的な車幅または車高,対象車両画素数算出手段によって算出された画素数およびカメラの撮像によって得られた画像の幅または高さの画素数にもとづいて対象車両までの距離を算出するものである。
【0008】
この発明によると,自車両の前方に存在する対象車両が撮像され,撮像により得られた画像から,対象車両がどのような車両グループに属するかが決定される。また,撮像により得られた画像に含まれる対象車両の画像の幅または高さの画素数が算出される。決定された車両グループの代表的な車幅または車高,算出された対象車両の画像の幅または高さの画素数および撮像された画像の幅または高さの画素数にもとづいて自車両(カメラ)から対象車両までの距離が算出される。車両グループは,たとえば,軽自動車,普通乗用車,トラック,バスなどの大型車,自動二輪車,自転車など車両の幅または高さごとに分けられたグループであり,免許の種類に対応しているとも言える。この発明によると,対象車両がどのような車両グループに属するかが決定され,決定された車両グループの代表的な車幅または車高が利用されて対象車両までの距離が算出されるので,すべての車両についてあらかじめ幅などを記憶する必要がない。開発コストを抑えることができる。また,対象車両が,あらかじめ記憶されているすべての車両のうち,どの車両に対応するものかを見つける必要がないので,処理時間を短縮できる。
【0009】
代表的な車幅または車高が車両グループごとにあらかじめ記憶されている車両メモリをさらに備えてもよい。この場合,距離算出手段は,たとえば,車両メモリに記憶されている代表的な車幅または車高のうち,車両グループ決定手段によって決定された車両グループの代表的な車幅または車高,対象車両画素数算出手段によって算出された画素数およびカメラの撮像によって得られた画像の幅または高さの画素数にもとづいて対象車両までの距離を算出するものとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】自車両と対象車両との関係を示している。
図2】車間距離算出装置の電気的構成を示すブロック図である。
図3】撮像によって得られた画像の一例である。
図4】車両グループ・テーブルの一例である。
図5】(A)および(B)は,自車両と対象車両との関係を示している。
図6】運転傾向を示している。
図7】運転傾向を示している。
【実施例】
【0011】
図1は,自車両2と自車両2の前方を走行する対象車両1との関係を側面から表わしたものである。
【0012】
道路3上を自車両(自動車)2が走行し,その自車両2の前方に車間距離yを算出する対象車両(自動車)1が走行している。
【0013】
自車両2の車内前方の上方にカメラ10が取り付けられている。このカメラ10により,前方の対象車両2が撮像される。撮像された画像にもとづいて,自車両2(カメラ10)から対象車両1までの車間距離yが算出される。車間距離yは,カメラ10から対象車両までの距離なので自車両2のボンネットの長さに応じて,補正してもよいのはいうまでもない。
【0014】
図2は,車間距離算出装置の電気的構成を示すブロック図である。
【0015】
車間距離算出装置の全体の動作は,制御装置20によって統括される。
【0016】
撮像制御装置23によってカメラ10が制御される。カメラ10によって自車両10の前方を走行(停止)している対象車両1が撮像される。
【0017】
図3は,撮像によって得られた画像30の一例である。
【0018】
画像30には,道路3を表わす道路画像3(道路3と同じ符号で示す)上に,前方に走行している対象車両1の対象車両画像1(対象車両1と同じ符号で示す)が表わされている。対象車両画像1にはナンバープレートの画像1Aも含まれている。対象車両画像1を挟んで,歩車道境界ブロックの画像4とセンター・ラインの画像5が表れている。
【0019】
また,後述するように画像30から車両検出処理が行われ,対象車両画像1が検出される。図3では,対象車両画像1が検出されたことを示す車両枠40も表示されている。
【0020】
図2に戻って,カメラ10によって撮像された画像30を表わす画像データは,車両画像検出回路11に入力する。車両画像検出回路11において,上述したように画像30の中から車両対象画像1が検出される。検出された車両対象画像1を表わすデータは車両グループ決定回路12に与えられる。
【0021】
車両グループ決定回路12において,入力した車両対象画像1を表わすデータから自車両2の前方を走行している対象車両1の車両グループ(大きさに応じた車両の種類を示すもので,この実施例では,軽自動車,普通乗用車,バス,トラックなどの大型車,オートバイ,自転車に分けられている)が検出される。車両グループが決定すると,図4を参照して,その車両グループの代表的な車幅wが決まる。
【0022】
図4は,車幅メモリ13に格納されている車両グループ・メモリの一例である。
【0023】
車両グループ・メモリには,車両グループに対応して,その車両グループの代表的な車幅が格納されている。車両グループ・メモリに格納されている車両グループは,車両グループ決定回路12において決定できる車両グループに対応しているのはいうまでもない。軽自動車,普通自動車,大型車(トラック,バス),オートバイおよび自転車の車両グループに対応して車幅w1,w2,w3,w4およびw5が格納されている
【0024】
車両グループ決定回路12において決定された車両グループを表すデータが車幅メモリ13に入力すると,その車両グループに対応する代表的な車幅を表すデータが車幅メモリ13から出力する。車幅を表すデータは距離算出回路14に与えられる。
【0025】
車両グループが決定される際に,対象車両画像1(図3参照)の底辺の幅の画素数Naも合わせて算出される。
【0026】
図5(A)は,ある時刻t1における自車両2と対象車両1との位置関係を示す平面図である。
【0027】
図5(A)を参照して,カメラ10の画角θが決まっており,また出力される画像30の幅の画素数Nwも決まっている。対象車両画像1の後端部の位置においてカメラ10が撮像できる実際の幅をx1,対象車両1から自車両2までの距離をy1とすると,式1の関係が成立する。
【0028】
y1=x1/[2tan(θ/2)]・・・式1
【0029】
また,Nw:x1=Na:wであるから,式2が成立する。
【0030】
x1=Nw×w/Na・・・式2
【0031】
式1と式2とから,式3が得られ,車間距離y1は式3から算出できる。
【0032】
y1=Nw×w/[2×Na×tan(θ/2))・・・式3
【0033】
図5(B)は,時刻tから単位時間が経過した時刻t2における自車両2と対象車両1との位置関係を示す平面図である。
【0034】
時刻t2においても上述したように,自車両2から対象車両1までの車間距離をy2とすると,車間距離y2は式4から算出できる。
【0035】
y2=Nw×w/[2×Na×tan(θ/2))・・・式4
【0036】
単位時間ごとの車間距離を表すデータが衝突時間算出回路16,時間計測回路17および運行表示回路25に入力する。
【0037】
時間計測回路17において,車間距離が衝突する危険が生じる危険距離未満の状態がある程度つづいたかどうかが確認される。危険距離未満の状態がある程度つづくと,その旨を示すデータが警告装置18にあたえられる。警告装置18において警告音,警告表示などの警告が自車両2のドライバに行われる。また,記録制御装置21が制御され,カメラ10によって撮像された画像データが危険運転の動画データ,連続した静止画データとして記録装置22に記録される。
【0038】
また,車間距離を表すデータが単位時間ごとに衝突時間算出回路16に与えられると,車間距離が0となる時刻が衝突時間算出回路16において予測される。衝突予測時間があらかじめ定められた時間となると,警告装置18にその旨のデータが与えられる。警告装置18において,上述ように警告が行われる。また,衝突しないようにエンジン制御回路19が制御させられ,自車両2の速度が遅くさせられる。
【0039】
また,速度検出回路24によって自車両2の速度が検出される。検出された速度を示すデータは運行表示回路25に与えられる。
【0040】
運行表示回路25において,自車両2の走行速度と車間距離との関係を示す運転傾向を示すグラフが表示される。
【0041】
図6および図7は,運行傾向の表示例である。いずれも横軸が走行速度,縦軸が車間距離である。
【0042】
図6および図7において,グラフGは,安全運転と考えられる走行速度と車間距離との関係を示している。
【0043】
グラフGによって示される走行速度と車間距離との関係は,走行速度に応じて変わる。走行速度が低速の場合には,比較的車間距離が短くてもよいが,走行速度が中速となると車間距離が比較的必要となる。走行速度が高速となると長い車間距離が必要となる。
【0044】
ハッチングで示す領域S1に,車間距離と走行速度との関係が入るように,グラフGによって示される車間距離よりも車間距離があれば安全運転の傾向となる。これに対して,領域S2に,車間距離と走行速度との関係が入り,グラフGによって示される車間距離よりも車間距離が無ければ危険運転の傾向となる。これらの傾向は走行速度に対応して得られる。
【0045】
図6は,散布図により安全運転と危険運転との傾向を示している。
【0046】
上述したように,走行速度と車間距離との関係を示す多数の点50が図示されている。これらの点50に分布にしたがって,ドライバの傾向が分かる。図6では,走行速度が低速度の場合には,ほぼ安全運転であるが,走行速度が中速度となると車間距離が短くなり危険運転の傾向がある。また,走行速度が高速度となると車間距離が長くなり安全運転の傾向があることが分かる。たとえば,特定の走行速度において必要車間距離と実際の車間距離との差Δ1を算出し,その差Δ1があることをドライバに知らせるようにしてもよい。
【0047】
図7は,棒グラフを用いた傾向を示している。
【0048】
走行速度と車間距離との関係が複数の棒グラフ51−55によって図示されている。走行速度が低速のときの棒グラフ51,52は,必要な車間距離があることを示しているが,走行速度が中速のときの棒グラフ53,54は,必要な車間距離に足りず,危険運転であることがわかる。また,走行速度が高速のときの棒グラフ55は,必要な車間距離があり比較的安全運転であることがわかる。
【0049】
このように,ドライバの運転傾向が運転表示回路25に表示される。ドライバは,表示を見ながら安全運転を心がけることができる。
【0050】
また,算出された走行速度と車間距離との関係を示すデータを抽出し,運転終了後にドライバの自宅,事務所等において上述した運行表示を行うようにしてもよい。
【0051】
上述の実施例においては,対象車両画像の幅から対象車両の車両グループを決定し,決定した車両グループに対応する車幅にもとづいて対象車両までの距離を算出している。しかしながら,対象車両画像の高さを検出し,その高さから対象車両のグループを決定し,決定した車両グループに対応する車高にもとづいて対象車両までの距離を算出するようにしてもよい。その場合には,車幅メモリ13の代わりに車両グループごとに車高を格納した車高メモリが利用されることとなる。
【0052】
ナンバー・プレートは,軽自動車,普通乗用車,大型車などの車両グループごとに異なるので,車両画像検出回路11において,対象車両のナンバー・プレートの画像を検出し,検出されたナンバー・プレートの画像から対象車両の車両グループを決定するようにしてもよい。また,車両グループ決定回路12において車両グループを決定することができない場合にはナンバー・プレートの画像を参考にして車両グループを決定するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 対象車両
2 自車両
10 カメラ
11 車両画像検出回路
12 車両グループ決定回路
13 車両メモリ
14 距離算出回路
23 撮像制御回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7