(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
プレーヤ端末をマンマシンインターフェースとして利用して、貯留領域に配置された貯留子の消費と引き替えにキャラクタが行動を発動するゲームを前記プレーヤ端末で行うためのサーバシステムであって、
前記貯留領域内に特別領域を設定する特別領域設定手段と、
キャラクタ別に発動可能行動を選定する手段として、前記貯留領域に配置された貯留子に基づいてキャラクタの単独行動を選定する単独行動選定手段と、前記特別領域に配置された貯留子の組み合わせに基づいて複数のキャラクタが連携して行動する連携行動を選定する連携行動選定手段とを有する選定手段と、
前記選定手段により選定された前記単独行動及び前記連携行動を、発動可能な前記キャラクタそれぞれに関連づけて、前記プレーヤ端末においてプレーヤが選択可能に提示する提示手段と、
前記提示手段による単独行動ならびに連携行動の提示を受けて前記プレーヤが選択する発動可能行動が前記単独行動である場合には、当該単独行動に関連づけられたキャラクタが当該単独行動を発動するように制御し、前記連携行動の場合には、当該連携行動に関連づけられた複数のキャラクタが当該連携行動を発動するように制御する発動制御手段と、
前記発動制御手段によって発動された発動可能行動を前記選定手段が選定した基準となった貯留子を、前記貯留領域から消去する貯留子消去手段と、
前記消去に応じて、新たな貯留子を前記貯留領域に補充する補充手段と、
前記発動制御手段による発動可能行動の発動制御に応じてゲームパラメータ値を変更するゲームパラメータ値変更制御手段と、
を備え、
前記特別領域設定手段は、前記ゲームパラメータ値に応じて前記特別領域の大きさを変更し、
前記選定手段は、前記特別領域の大きさ変更及び前記補充に応じて、改めて発動可能行動を選定し、
前記提示手段は、前記選定手段によって改めて選定された発動可能行動を提示する、
サーバシステム。
【発明を実施するための形態】
【0024】
〔第1実施形態〕
図1は、プレーヤ端末1500の構成例を示す正面外観図である。
プレーヤ端末1500は、プレーヤがゲームプレイするために使用するゲーム装置であって、通信回線Nに接続して外部装置(例えば、サーバシステム1100など)にアクセスすることができるコンピュータであり電子装置(電子機器)である。本実施形態のプレーヤ端末1500はいわゆるスマートフォンとして分類される装置であるが、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置のゲームコントローラ、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、などに分類される装置でもよい。
【0025】
本実施形態におけるプレーヤ端末1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、スピーカ1510と、内蔵バッテリー1509と、マイク1512と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542と、を備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0026】
制御基板1550は、CPU(Central Processing Unit)1551やGPU(Graphics Processing Unit),DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサや、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、VRAM,RAM,ROM等の各種ICメモリ1552、通信回線Nに接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553、などが搭載されている。
その他、タッチパネル1506のドライバ回路、方向入力キー1502及びボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音した音声の信号を生成する入力信号生成回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路といった所謂I/F回路1557(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板1550に搭載されている各要素は、それぞれバス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0027】
制御基板1550は、サーバシステム1100から取得したゲームプログラムやデータをICメモリ1552に一時記憶する。そして、プログラムを実行して演算処理を実行し、方向入力キー1502やボタンスイッチ1504,タッチパネル1506からの操作入力に応じてプレーヤ端末1500の各部を制御してゲームプレイ可能にする。なお、本実施形態では、プレーヤ端末1500は必要なプログラムや各種設定データをサーバシステム1100から取得する構成としているが、別途入手したメモリカード1540から読み出す構成としても良い。
【0028】
なお、通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0029】
[ゲーム内容と操作系の説明]
図2は、本実施形態におけるゲーム画面例を示す図である。
本実施形態のビデオゲームは、複数のプレーヤキャラクタ4(4a,4b,4c,4d)が、敵キャラクタ5と戦うRPGテイストの戦闘ゲームである。プレーヤキャラクタ4の数はゲーム内容に応じて適宜変更可能である。また、本実施形態では敵キャラクタ5は、コンピュータ制御されるNPC(ノンプレイアブルキャラクタ)とするが、対人対戦の形式であれば他プレーヤのプレーヤキャラクタとすることもできる。
【0030】
タッチパネル1506に表示されるゲーム画面は、主に戦闘シーンを表示する第1表示部11と、プレーヤキャラクタ4が次に発動可能な行動(以下、「発動可能行動」と呼称)を自動選定する際に参照される要素を表示する第2表示部12と、プレーヤキャラクタ4のステータス表示や操作入力用アイコン等を表示する第3表示部13と、を有する。
【0031】
第1表示部11には、戦闘画像が表示される。戦闘画像は、仮想3次元空間に形成されたゲーム空間内にプレーヤキャラクタ4や敵キャラクタ5のキャラクタモデルを配置し、そのゲーム空間を仮想カメラで撮影(レンダリング)した画像である。
【0032】
第2表示部12には、行動ゲージ20と、貯留子6を配置可能な複数の配置枠が配列された貯留領域22と、配置枠のうち特に着目する配置枠を囲う特別領域24とが表示される。
【0033】
貯留子6は、プレーヤキャラクタ4の発動可能行動を自動選定するためのファクターであり、発動可能行動の発動と引き替えに消費される。
本実施形態の貯留子6は、少なくともプレーヤキャラクタ4(4a,4b,4c,4d)と一対一に対応する種類が用意されている。
図2の例では、貯留子6は略正方形のタイルにキャラクタの顔が描かれた意匠を有しているが、貯留子6の意匠はこれに限らない。例えば、プレーヤキャラクタ4(4a,4b,4c,4d)それぞれに異なる属性(例えば、火・水・光・闇など)が割り当てられており、その属性に対応する意匠が施されているとしてもよい。また、貯留子6とプレーヤキャラクタ4との対応関係は一対一に限らず、一体多や多体一の関係も可能である。
【0034】
行動ゲージ20は、プレーヤキャラクタ4の行動によって増減されるゲージ値の現在までの積算値を表すバーグラフである。
図2の例では、段階的な目盛りが施された白帯範囲内に描かれた黒いバーで積算値を示しているが、数値のテキスト表示や円グラフなどその他の表現形式でも構わない。プレーヤキャラクタ4の行動毎にゲージ値が増減される値は行動種類毎に予め定義されており、プラスの値に限らず、マイナスの値や「0」も含めて設定されている。
【0035】
貯留領域22は、貯留子6を配置することのできる複数の空の配置枠の集合体である。貯留領域22が有する配置枠の数や形状は適宜設定可能である。
図1の例では、横一列に合計9つの配置枠を配列して構成されており、その全ての配置枠に貯留子6が設定された状態である。
【0036】
特別領域24は、行動ゲージ20が段階的に設定された所定値(
図2の例では、白帯部分の目盛りがこの所定値を表している。)に到達する毎に範囲が増減される。基本的には、ゲームが進むにつれて行動ゲージ20の行動ゲージ値が増え、それに伴って特別領域24もゲームが進むにつれて拡張されるように設定されている。
【0037】
さて、本実施形態では、プレーヤキャラクタ4の発動可能行動は、自動的に選定される。
具体的には、プレーヤキャラクタ4の発動可能行動は、貯留領域22に配置された貯留子6(以下、「配置済貯留子」と呼称)のうち、そのプレーヤキャラクタ4に対応する種類の貯留子6の個数に応じて自動的に選択される。本実施形態では、プレーヤキャラクタ4が単独で発動する「単独行動」と、複数のプレーヤキャラクタ4が連携して発動する「連携行動」との2種類が選定される。「単独行動」と「連携行動」の何れについても、対応する種類の配置済貯留子の個数が多い程、より強力な技を発動させることができるようになっている。
【0038】
[単独行動の選定について]
先ず、「単独行動」について説明する。「単独行動」の選定に当たっては、貯留領域22に配置されている貯留子6全てが参照される。発動可能行動として選定された単独行動の種類は、第3表示部13にて、単独行動提示体28にてプレーヤに提示される。
【0039】
単独行動提示体28は、プレーヤキャラクタ4それぞれに対応するステータス表示26に添付表示される吹き出し状の操作入力用アイコンであって、選定された単独行動の種類に対応するプレーヤキャラクタ4の台詞をテキスト表示する。
【0040】
プレーヤは、任意の単独行動提示体28を選択しタッチ操作することにより、所望するプレーヤキャラクタ4に、提示されている種類の単独行動を発動させて敵キャラクタ5を攻撃することができる。
図2の例では、プレーヤキャラクタ4d(黒ウサギ)のステータス表示26に添付表示された単独行動提示体28をプレーヤがタッチ操作したため、プレーヤキャラクタ4dが、選択された単独行動を開始する。選択された単独行動は行動完了まで自動実行される。
【0041】
図3は、
図2に続く状態のゲーム画面例を示している。
図3の例では、プレーヤキャラクタ4dが敵キャラクタ5を攻撃している。攻撃のダメージが敵キャラクタ5に反映され、敵キャラクタ5が行動不能になればゲームクリアである。反対に、敵キャラクタ5の攻撃を受けて全てのプレーヤキャラクタ4が行動不能になれば、ゲームオーバーとなる。
【0042】
さて、プレーヤキャラクタ4が発動可能行動を実行すると、実行した行動の種類に応じて行動ゲージ値が変更され、その結果は行動ゲージ20に反映される。
図3の例では、行動ゲージ20が次の段階の所定値に達したため、特別領域24が1枠分拡張されている。
【0043】
また、貯留領域22の配置済貯留子のうち、発動可能行動を発動したプレーヤキャラクタ4に対応する貯留子6は、発動可能行動の発動に伴い消費されたものとみなされ、貯留領域22から消される。貯留子6が消えると貯留領域22には空の配置枠(
図3中の網掛けの四角形部分)が生じることになるが、消えずに残った貯留子6が貯留領域22の一方側に寄せ詰めされるように自動的に配置位置が変更され、
図4に示すように、他方側から、空の配置枠の数分の新たな貯留子6が自動的に補充される。
【0044】
[連携行動の選定について]
次に、「連携行動」について説明する。
「連携行動」の選定に当たっては、特別領域24に配置されている貯留子6が参照され、特別領域24内の貯留子6の組み合わせが、所定の連携行動選定条件を満たしていれば、その組み合わせに応じて連携行動が可能なプレーヤキャラクタ4と、発動可能な「連携行動」とが選定される。
【0045】
本実施形態における連携行動選定条件は、「特別領域24内において、貯留子の種類が複数あって、且つ、各種類の個数がn以上の同数(nは自然数、本実施形態では“2”を採用)」と定義されている。
勿論、ゲーム内容やゲーム難易度に応じてこれ以外の内容を条件に設定することもできる。例えば、貯留子の種類の数を「3」や「4」といった具合に高く設定すれば、連携行動選定条件を満たすことはより困難となり、ゲーム難易度を上げることとなる。また、個数に係る値「n」を「1」に下げれば、連携行動選定条件を満たすことはより容易となるので、総じてゲーム難易度を下げることができるであろう。逆に「n」を上げればそれだけゲーム難易度は高くなる。また例えば、「特別領域24内の貯留子6が全て同種で、且つ、n個以上」といった条件の設定も可能である。こうしたことを考慮の上で予め複数の連携行動選択条件を用意しておいて、ゲーム開始前にプレーヤが選択したゲーム難易度に応じて適用する連携行動選定条件を選択する構成としてもよい。
【0046】
特別領域24内の貯留子6の組み合わせが連携行動選定条件を満たしていると、条件を満たした特別領域24内の貯留子6に対応するプレーヤキャラクタ4が連携行動の選定対象とされ、当該キャラクタに対応する種類の貯留子6の個数が多いほど強力で見た目にも派手な連携行動が発動可能行動として選択される。そして、選定された連携行動の種類は、第3表示部13にて連携行動提示体30で提示される。
【0047】
連携行動提示体30は、該当するプレーヤキャラクタ別のステータス表示26に添付表示される操作入力用アイコンであって、選定された連携行動の種類を示すキャラクタの台詞をテキスト表示する。連携行動には複数のプレーヤキャラクタ4が関連するので、連携行動提示体30は複数同時に表示され、連結表示体32にて連結表示される。
【0048】
図4の例では、特別領域24に含まれているのは、プレーヤキャラクタ4a(眉毛ウサギ)、プレーヤキャラクタ4b(ぶちウサギ)、プレーヤキャラクタ4c(耳黒ウサギ)のそれぞれに対応する種類の貯留子6が、各2個ずつである。
よって、プレーヤキャラクタ4a(眉毛ウサギ)のステータス表示26には連携行動提示体30aが、プレーヤキャラクタ4b(ぶちウサギ)のステータス表示26には連携行動提示体30bが、プレーヤキャラクタ4c(耳黒ウサギ)のステータス表示26には連携行動提示体30cが、それぞれ添付表示される。そして、それら3つの連携行動提示体30(30a,30b,30c)は、一筆書き可能なように3つの連結表示体32で3角形状に連結表示される。
【0049】
連携行動提示体30が表示されると、プレーヤは連携行動が可能なプレーヤキャラクタ4の中から、2体以上の任意のキャラクタについて選択的に連携行動を発動させることができる。
具体的には、所望するプレーヤキャラクタ4に対応する任意の連携行動提示体30の一つを選択してタッチ操作し、連結表示体32に沿ってスライド操作し、連携行動を発動させたいキャラクタの連携行動提示体30までなぞった後にタッチ操作を解除する。
【0050】
図4の例では、3つの連携行動提示体30(30a,30b,30c)を全て触れるように連結表示体32に沿って3角形を一筆書きするようにスライド操作すれば、3体全てについて選定された連携行動が発動される。そして、発動された連携行動は完了まで自動実行される。
しかし、プレーヤキャラクタ4b(ぶちウサギ)のステータス表示26に添付表示された連携行動提示体30から、プレーヤキャラクタ4a(眉毛ウサギ)の連携行動提示体30へスライド操作し、そこでタッチ操作を解除すれば、
図5に示すように、これら2体のプレーヤキャラクタ4(4a,4b)については連携行動が発動されるが、プレーヤキャラクタ4cについては、連携行動は発動されない。
【0051】
そして、連携行動が発動されると、当該連携行動を実行したプレーヤキャラクタ4(4a,4b)に対応する貯留子6が消去される。残された貯留子6は、貯留領域22の左方に寄せ詰めされるように移動表示され、貯留領域22の右方に生じる空の貯留領域枠には、画面右方からランダムに選択された新たな貯留子6が出現し、貯留領域22に補充される。
【0052】
なお、貯留領域22における特別領域24の設定位置は、固定に限らず変更される構成としてもよい。例えば、連携行動が発動されるごとに、ランダム抽選処理等で設定位置を変えるとしてもよい。
【0053】
[機能構成の説明]
図6は、本実施形態におけるプレーヤ端末1500の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態のプレーヤ端末1500は、操作入力部100と、処理部200と、音出力部370と、画像表示部372と、通信部374と、記憶部500とを備える。
【0054】
操作入力部100は、自プレーヤによって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号を処理部200に出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、CCDモジュール、などによって実現できる。
図1の方向入力キー1502や、ボタンスイッチ1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
【0055】
処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて各種の演算処理を実行して、プレーヤ端末1500の動作を制御する。
図1の制御基板1550がこれに該当する。そして、本実施形態における処理部200は、ゲーム演算部210と、音生成部270と、画像生成部272と、通信制御部274とを備える。
【0056】
ゲーム演算部210は、本実施形態のゲーム進行制御に係る各種の演算処理を実行する。
例えば、仮想3次元空間にゲーム空間を形成し、プレーヤキャラクタ4や敵キャラクタ5のキャラクタモデルを配置し、各キャラクタに攻撃行動を発動させて動作制御することができる。そして、一方から他方への攻撃行動によるダメージを判定し反映させることができる。
【0057】
そして、本実施形態では、貯留領域管理部212と、発動可能行動選定部220と、提示制御部230と、発動制御部240とを含む。
【0058】
貯留領域管理部212は、貯留領域22とそこに表示される貯留子6や特別領域24を設定管理する。具体的には、貯留子消去制御部213と、貯留子補充制御部214と、特別領域設定部215とを有する。
【0059】
貯留子消去制御部213は、発動された発動可能行動を選定した基準となった貯留子6、より具体的は、発動可能行動が発動されたプレーヤキャラクタ4に対応する種類の貯留子6を貯留領域22から消去する制御をする。
【0060】
貯留子補充制御部214は、貯留子6の消去に応じて新たな貯留子6を貯留領域22に補充する制御を行う。具体的には、発動可能行動の発動に伴う消去時に残存した貯留子6を一方へ寄せ詰めするように配置位置を変更するとともに、当該貯留子6を新たな配置先へ移動表示させる。そして、新たな貯留子6を、ランダム抽選処理等を利用して決定することができる。
【0061】
特別領域設定部215は、貯留領域22内に特別領域24を設定する。本実施形態では、更に特別領域設定部215は、特別領域設定変更部216を有する。
特別領域設定変更部216は、発動された発動可能行動の種類に応じて、行動ゲージ値(ゲーム進行状況を記述するパラメータ値)を増減する制御と、当該行動ゲージ値に基づいて特別領域24の大きさ、及び/又は、設定位置を変更する。
【0062】
発動可能行動選定部220は、貯留領域22に配置された貯留子6の種類別の個数に基づいて、プレーヤキャラクタ4別に次に発動可能な行動(発動可能行動)を選定する。より具体的には、本実施形態の発動可能行動選定部220は、単独行動選定部221と、連携行動選定部222とを有する。
【0063】
単独行動選定部221は、貯留領域22全域の配置済貯留子からプレーヤキャラクタ4それぞれに対応する種類の貯留子6の個数をカウントし、それぞれカウントされた個数に応じて対応するプレーヤキャラクタ4の発動可能行動として単独行動を選定する。本実施形態ではプレーヤキャラクタ4ごとに一つずつ選定する。
【0064】
連携行動選定部222は、特別領域24に配置された貯留子6の組み合わせが、所定の連携行動選定条件を満たしているか判定する。そして、満たしていれば、その組み合わせに応じて連携行動の選定対象とするプレーヤキャラクタ4を抽出し、抽出したキャラクタ毎に特別領域24内の貯留子6のうち当該キャラクタに対応する種類の貯留子6の個数に応じて連携行動を選定する。
【0065】
提示制御部230は、発動可能行動選定部220により選定された発動可能行動をプレーヤに選択可能に提示制御する。本実施形態の提示制御部230は、単独行動提示体28(
図2)の表示制御を行って、単独行動の選定結果を提示制御する単独行動提示体表示制御部231と、連携行動提示体30(
図4)の表示制御を行って、連携行動の選定結果を提示制御する連携行動提示体表示制御部232とを含む。本実施形態では、プレーヤキャラクタ4は複数設定されているので、提示制御部230は、プレーヤキャラクタ4それぞれに関連づけて発動可能行動を提示する。
【0066】
発動制御部240は、プレーヤによって選択された発動可能行動をプレーヤキャラクタ4が発動するように制御する。本実施形態の発動制御部240は、選択操作された単独行動提示体28に対応する単独行動を、当該提示体に関連づけられたプレーヤキャラクタ4が発動するように制御する単独行動発動制御部241と、選択操作された連携行動提示体30に対応する連携行動を、当該提示体に関連づけられたプレーヤキャラクタ4が発動するように制御する連携行動発動制御部242とを有する。
【0067】
音生成部270は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイル再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、ゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部370に出力する。
【0068】
音出力部370は、音生成部270から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等をプレーヤに聴かせるためのデバイスによって実現される。
図1のスピーカ1510などの放音デバイスがこれに該当する。プレーヤ端末1500がメガネやゴーグル状のウェアラブルコンピュータとしてデザインされるならば、骨伝導を利用するデバイスでもよい。
【0069】
画像生成部272は、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。
そして、画像生成部272は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面の画像を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部372に出力する。
【0070】
画像表示部372は、画像生成部272から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、
図1のタッチパネル1506がこれに該当する。
【0071】
通信制御部274は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部374を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。通信部374は、通信回線Nと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、
図1の無線通信モジュール1553がこれに該当する。
【0072】
記憶部500は、処理部200にプレーヤ端末1500を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームプレイに必要なプログラム、各種データ等を記憶する。また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。あるいは、通信回線Nを通じてアクセスできる外部記憶装置で実現するとしてもよい。
図1の例では制御基板1550が搭載するICメモリ1552やメモリカード1540が記憶部500に該当する。
【0073】
図7は、本実施形態における記憶部500に記憶されるプログラムやデータの例を示す図である。本実施形態の記憶部500は、端末システムプログラム501と、ゲームプログラム502と、ゲームステージ初期設定データ510と、キャラクタ初期設定データ512とを記憶している。
【0074】
端末システムプログラム501は、プレーヤ端末1500のコンピュータとしての入出力の基本機能を実現するためのプログラムである。
【0075】
ゲームプログラム502は、処理部200が読み出して実行することによってゲーム演算部210としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトであるが、端末システムプログラム501の一部として組み込まれた構成であっても良い。
ゲームプログラム502は、ゲーム演算部210の機能をプレーヤ端末1500のリソースで実現するネイティブアプリケーションにより実現できる。あるいは、オンラインゲームを実現する技術手法に応じて作成された専用のクライアントプログラムであっても良い。いわゆるブラウザゲームとして実現するのであれば、ウェブブラウザプログラム及びインタラクティブな画像表示を実現するプラグインや、当該プラグインを利用するためのウェブページのページ記述ファイルに含まれるAPI(Application Programming Interface)やプログラムライブラリ、クライアントサイドスクリプト、アプレットなどにより実現するとしても良い。
【0076】
ゲームプログラム502は、ゲームステージ初期設定データ510やキャラクタ初期設定データ512、貯留子初期設定データ514、単独行動選択肢設定データ530、連携行動選択肢設定データ540とともに、サーバシステム1100(
図1)からダウンロードして記憶される。
【0077】
ゲームステージ初期設定データ510は、ゲーム空間を構成・表示するための初期設定データを格納する。例えば、仮想3次元空間に配置される背景オブジェクトのモデルデータやテクスチャデータ、配置位置座標等を格納する。
【0078】
キャラクタ初期設定データ512は、ゲームに登場するキャラクタ毎に設定される。1つのキャラクタ初期設定データ512は、例えば、キャラクタIDと、キャラクタ表示用データ(キャラクタを表示・動作させるためのデータ、例えばキャラクタオブジェクトのモデルデータや、モーションデータなど)と、初期状態の能力パラメータ値とを格納する。
【0079】
貯留子初期設定データ514は、プレーヤキャラクタ4と貯留子6の対応関係や、貯留子6を画面表示するためのデータを格納する。例えば、
図8に示すように、貯留子ID514aと対応づけて、当該貯留子を画面表示するための貯留子画像514bと、当該貯留子に対応づけられるキャラクタを定義する対応キャラクタID514cとを格納する。
【0080】
図7に戻って、単独行動選択肢設定データ530は、プレーヤキャラクタ4が発動可能な単独行動の選択肢を定義するデータであって、プレーヤキャラクタ別に用意される。一つの単独行動選択肢設定データ530は、例えば
図9に示すように、適用キャラクタID531と、選択条件532に対応づけられた単独行動ID533と、台詞データ534と、単独行動データ535と、ゲージ加算値536とを格納する。
【0081】
選択条件532は、単独行動の選定条件を定義する。本実施形態では、貯留領域22に配置済貯留子のうち当該設定データが適用されるキャラクタに対応づけられる種類の貯留子6の個数を定義する。
単独行動ID533は、発動される単独行動の識別情報である。
台詞データ534は、単独行動提示体28(
図2)で表示される情報や、テキストデータである。本実施形態では、キャラクタの台詞の体裁を有しているが、アクションの名称や発動されるアクションの協力度を示す情報(例えば、レベルなど)でもよい。
【0082】
単独行動データ535は、当該設定データが適用されるキャラクタにその単独行動を実行させるための各種設定データを格納する。例えば、モーションデータであったり、単独行動と一緒に表示する演出表示用のデータや、一緒に再生する効果音のデータなどである。
ゲージ加算値536は、対応する単独行動が発動された場合に、行動ゲージ20で表される行動ゲージ値に加算させる値を定義する。
図9の例では正の値となっているが、「0」や負の値を定義することもできる。
【0083】
図7に戻って、連携行動選択肢設定データ540は、プレーヤキャラクタ4が発動可能な連携行動の選択肢を定義するデータであって、プレーヤキャラクタ4別に用意される。一つの連携行動選択肢設定データ540は、例えば
図10に示すように、適用キャラクタID541と、選択条件542に対応づけられた連携行動ID543と台詞データ544と、連携行動データ545と、ゲージ加算値546とを格納する。
【0084】
選択条件542は、連携行動の選定条件を定義する。本実施形態では、特別領域24に含まれる配置済貯留子のうち、当該設定データが適用されるキャラクタに対応づけられる種類の貯留子6の数を定義する。
連携行動ID543は、発動される連携行動の識別情報である。
台詞データ544は、連携行動提示体30(
図4)で表示される情報である。本実施形態では、キャラクタの台詞の体裁を有しているが、アクションの名称や発動されるアクションの強力度を示す情報(例えば、レベルなど)でもよい。
【0085】
連携行動データ545は、当該設定データが適用されるキャラクタにその連携行動を実行させるための各種設定データを格納する。例えば、モーションデータであったり、連携行動と一緒に表示する演出表示用のデータや、一緒に再生する効果音のデータなどである。
ゲージ加算値546は、当該連携行動を発動した場合に、行動ゲージ20の行動ゲージ値に加算させる値を定義する。
図10の例では正の値となっているが、「0」や負の値を定義することもできる。
【0086】
図7に戻って、プレイデータ550は、ゲームの進行状況を記述する各種データを格納する。例えば、
図11に示すように、貯留領域管理データ551と、プレーヤキャラクタ制御データ560と、敵キャラクタ制御データ580と、操作入力履歴データ582とを含む。
【0087】
貯留領域管理データ551は、貯留領域22の状態を記述し、表示制御するための各種データを格納する。例えば、行動ゲージ値552と、特別領域範囲553と、貯留子配置データ554とを含む。
【0088】
行動ゲージ値552は、行動ゲージ20として表示する値を格納する。初期値は「0」である。特別領域範囲553は、特別領域24の範囲を定義する。本実施形態の特別領域24は貯留領域22の左端の配置枠を起点にして設定されるので、特別領域24とされる配置枠の数を格納する。初期値は「0」である。もし、特別領域24の設定位置を可変とする場合には、更に特別領域24に含まれる配置枠IDのリストを格納する構成とすればよい。貯留子配置データ554は、貯留領域22の配置枠にどの種類の貯留子6が設定されているかを定義するデータであって、配置枠IDと設定されている貯留子IDとを対応づけて格納する。
【0089】
プレーヤキャラクタ制御データ560は、プレーヤキャラクタ4(4a,4b,4c,4d)毎に用意され、当該キャラクタの状態を記述するデータや、行動制御・表示制御のためのデータを格納する。
一つのプレーヤキャラクタ制御データ560は、キャラクタID561と、行動力値562と、配置位置座標563と、姿勢制御データ564と、モーション制御データ565と、行動パラメータ値群570とを含む。勿論、これら以外にもキャラクタモデルに適用されるテクスチャのデータなど、その他のデータを含めることができる。
【0090】
行動力値562は、当該キャラクタがアクションする毎に消費され、敵キャラクタ5の攻撃のダメージを受けると減らされ、時間経過や回復アイテム等の使用により回復されるパラメータ値である。「0」になると、当該キャラクタは行動不能となる。
【0091】
配置位置座標563は、仮想3次元空間内におけるキャラクタモデルが配置される座標であり、姿勢制御データ564がキャラクタモデルの姿勢を定義するパラメータ値である。モーション制御データ565は、当該キャラクタが実行中のアクションの動作を制御するための各種データである。
【0092】
行動パラメータ値群570は、当該キャラクタの発動可能行動の自動選定結果や、選定結果をプレーヤに提示するためのデータ、プレーヤにより選択操作された発動可能行動の識別情報を格納する。例えば、発動可能単独行動ID571と、発動可能連携行動ID572と、発動行動ID573とを含む。勿論、これら以外にも、単独行動提示体28(
図2)や、連携行動提示体30(30a,30b,30c)(
図4)、連結表示体32(
図4)の表示制御用のデータを適宜格納することができる。
【0093】
発動可能単独行動ID571は、当該キャラクタ向けに自動選定された単独行動IDを格納する。同様に発動可能連携行動ID572は、当該キャラクタ向けに自動選定された連携行動IDを格納する。これらの初期値はともに未定を意味する所定値とされる。
発動行動ID573は、初期値は未定を意味する初期値で、当該キャラクタの単独行動提示体28または連携行動提示体30が選択操作されると、選択操作された方に対応する発動可能単独行動ID571または発動可能連携行動ID572がコピーされ設定される。
【0094】
敵キャラクタ制御データ580は、敵キャラクタ5別に用意され、当該キャラクタの状態や、当該キャラクタを行動制御するための各種データを格納する。
【0095】
操作入力履歴データ582は、プレーヤによる操作入力を時系列に記憶するデータである。
【0096】
[処理の流れの説明]
図12〜
図13は、本実施形態のプレーヤ端末1500におけるプレーヤキャラクタ4の発動可能行動の選択と発動に係る処理の流れについて説明するためのフローチャートである。
ここで説明する処理の流れは、処理部200が端末システムプログラム501を実行した状態で、ゲームプログラム502を実行することにより実現される。なお、ゲーム画面の生成や表示、ゲーム音の出力、サーバシステム1100との通信などについては、公知のビデオゲーム技術と同様に実現できるのでここでの説明は省略する。
【0097】
図12に示すように、処理部200は先ずプレイデータ550(
図11)の初期化処理をする(ステップS2)。具体的には、貯留領域管理データ551については、行動ゲージ値552と特別領域範囲553に格納する領域数を「0」に設定し、貯留子配置データ554には全ての配置枠にランダムに貯留子6を設定する。また、プレーヤキャラクタ制御データ560を初期化する。この際、行動パラメータ値群570の何れのパラメータ値も未定状態を示す値とする。
【0098】
次に、処理部200はゲーム画面の表示を開始する(ステップS4)。
すなわち、仮想3次元空間にゲーム空間を形成し、プレーヤキャラクタ4や敵キャラクタ5のキャラクタモデルを配置する。そして、ゲーム空間の様子を仮想カメラで撮影した3DCGをレンダリングして第1表示部11に表示させる制御を開始する。また、貯留領域管理データ551に従って第2表示部12に行動ゲージ20や、貯留領域22、特別領域24を表示させる制御を開始する。また、第3表示部13にて、プレーヤキャラクタ制御データ560に基づく各プレーヤキャラクタ4のステータス表示26を表示する制御を開始する。
【0099】
次に、処理部200はゲームを開始する(ステップS6)。これに伴い、敵キャラクタ5の自動制御、いわゆるビデオゲームにおけるAI制御を開始する。本実施形態では、敵キャラクタ5の自動制御は、プレーヤキャラクタ4の単独行動または連携行動の発動・実行完了の後に1体の敵キャラクタが1つの動作(動作しないを選択肢として含む)が選択されて実行されるいわゆるターン制の動作制御とするが、プレーヤの操作入力の有無に関わりなく敵キャラクタ5を行動させるいわゆるリアルタイム制の制御としてもよい。
【0100】
次に、処理部200は、今回のターンにおけるプレーヤサイドの行動のための準備として、全プレーヤキャラクタの行動パラメータ値群570のパラメータ値をリセットして何れの発動可能行動も選択されていない未定状態とし(ステップS8)、単独行動選定処理を実行する(ステップS10)。
【0101】
図14は、本実施形態における単独行動選定処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理において、処理部200は先ず、全てのプレーヤキャラクタ制御データ560を参照して行動可能なプレーヤキャラクタ4を選別し、選別された全キャラクタについてそれぞれループAを実行する(ステップS30〜S40)。
【0102】
ループAでは、先ず貯留領域管理データ551を参照して、貯留領域22に配置済の貯留子6の中からループAの処理対象とされるプレーヤキャラクタ4(以下「処理対象キャラクタ」と呼称する)に対応する種類の貯留子6の個数をカウントする(ステップS32)。そして、適用キャラクタID531が処理対象キャラクタに合致する単独行動選択肢設定データ530を参照して、カウントされた個数に適合する選択条件532に対応する単独行動ID533を選択する(ステップS34)。
【0103】
次に、選択された単独行動ID533を処理対象キャラクタの発動可能単独行動ID571にコピーし(ステップS36)、選択された単独行動ID533に対応する台詞データ534を表示する単独行動提示体28を処理対象キャラクタのステータス表示26に添付表示させて(ステップS38)、ループAを終了する(ステップS40)。
つまり、ループAにより、貯留領域22に表示されている貯留子6のうち、対応する種類の貯留子6の個数に応じて各プレーヤキャラクタ4が発動可能な単独行動を1つずつ選択する。そして、行動可能な全てのプレーヤキャラクタ4についてループAを実行したら、単独行動選定処理を終了する。
【0104】
図12のフローチャートに戻って、処理部200は次に連携行動選定処理を実行する(ステップS50)。
図15は、本実施形態における連携行動選定処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理において、処理部200は先ず特別領域24内の貯留子6の配置状態、具体的には種類と種類別の個数とが所定の連携行動選定条件を満たしているかを判定する(ステップS70)。本実施形態では、連携行動選定条件を「2個以上の同数の貯留子数となる貯留子の種類が複数あること」とする。
【0105】
もし、連携行動発動条件を満たしているならば(ステップS70のYES)、処理部200は特別領域24内の条件を満たした貯留子の種類に対応するプレーヤキャラクタ4を抽出し(ステップS72)、抽出された全キャラクタについてループBを実行する(ステップS74〜S84)。
【0106】
ループBでは、貯留領域22の配置済貯留子の中から処理対象キャラクタに対応する種類の貯留子6の個数をカウントし(ステップS76)、適用キャラクタID541が処理対象キャラクタに合致する連携行動選択肢設定データ540(
図10)を参照し、カウントされた個数が適合する選択条件542に対応する連携行動ID543を選択する(ステップS78)。
【0107】
次に、選択された連携行動ID543を処理対象キャラクタの発動可能連携行動ID572にコピーして設定し(ステップS80)、選択された連携行動ID543に対応する台詞データ544を表示する連携行動提示体30を処理対象キャラクタのステータス表示26に添付表示して(ステップS82)、ループBを終了する(ステップS84)。
つまり、ループBにより、特別領域24に表示されている貯留子6に基づいて、処理対象とするプレーヤキャラクタ4が発動可能な連携行動を選択することができる。
【0108】
次に、ステップS72で抽出された全てのプレーヤキャラクタ4についてループBを実行したならば、処理部200は表示されている全ての連携行動提示体30を一筆書きでなぞることができるように連結表示体32を表示制御して(ステップS86)、連携行動選択処理を終了する。
【0109】
図12のフローチャートに戻って、単独行動提示体28に対する選択操作を検出すると(ステップS110のYES)、処理部200は単独行動提示体28および連携行動提示体30の表示を解除して画面から消す(ステップS112)。
【0110】
次いで、処理部200は、選択操作された単独行動提示体28に対応するプレーヤキャラクタ4に、当該キャラクタの発動可能単独行動ID571(
図11)が示す種類の単独行動を発動させる(ステップS114)。具体的には、適用キャラクタID531に適合する単独行動選択肢設定データ530を参照し、発動可能単独行動ID571に対応する単独行動データ535を読み出して、プレーヤキャラクタ4の動作制御を開始する。
【0111】
そして、発動された単独行動による攻撃のダメージ反映処理を実行する(ステップS116)。すなわち、発動された単独行動のヒット判定と、敵キャラクタ5に与えるダメージ判定とを行い、敵キャラクタ5の行動力値を減ずる処理をする。
【0112】
もし、連携行動提示体30への選択操作を検出した場合には(ステップS120のYES)、処理部200は単独行動提示体28および連携行動提示体30の表示を解除して画面から消す(ステップS122)。そして、選択操作された連携行動提示体30に対応するプレーヤキャラクタ4に、当該キャラクタの発動可能連携行動ID572(
図11)が示す連携行動を発動させる(ステップS124)。具体的には、適用キャラクタID541に適合する連携行動選択肢設定データ540を参照し、発動可能連携行動ID572に対応する連携行動データ545を読み出して、プレーヤキャラクタ4の動作制御を開始する。
【0113】
そして、発動された連携行動による攻撃のダメージ反映処理を実行する(ステップS126)。すなわち、発動された連携行動のヒット判定と、敵キャラクタ5に与えるダメージを判定し、敵キャラクタ5の行動力値を減ずる処理をする。
【0114】
図13のフローチャートに移る。
ダメージ反映処理を実行すると、今回のプレーヤサイドのターンが終了したことになるので、処理部200は、敵キャラクタ5の自動行動制御を実行してプレーヤキャラクタ4を攻撃させ、この攻撃によるプレーヤキャラクタ4へのダメージをプレイ結果に反映させるダメージ反映処理を実行する(ステップS198)。これにより、今回の敵サイドのターンが終了したことになる。
【0115】
次に、処理部200は次にゲーム終了条件を満たしているか判定する(ステップS200)。本実施形態では、敵キャラクタ5の行動力値が「0」になった場合と、全てのプレーヤキャラクタ4の行動力値562が「0」になった場合との何れかの場合に肯定される。
【0116】
もし、否定ならば(ステップS200のNO)、処理部200は、単独行動選択肢設定データ530及び連携行動選択肢設定データ540を参照し、ステップS114又はS124で発動された単独行動または連携行動に対応するゲージ加算値536又はゲージ加算値546を、行動ゲージ値552(
図11)に加算し、行動ゲージ20の表示を更新する(ステップS202)。
【0117】
次いで、処理部200は、加算後の行動ゲージ値552に応じて特別領域範囲553を変更し、特別領域24の表示を更新する(ステップS204)。もし、貯留領域22における特別領域24の表示位置を変更する場合にはこのタイミングで行う。
【0118】
更に、ステップS114又はS124で単独行動または連携行動を発動させたプレーヤキャラクタ4に対応する配置済の貯留子6を貯留領域22から消去するように表示制御し(ステップS206)、消去されずに残った貯留子6を貯留領域22の一方側へ詰めるように配置を変更する移動表示を行う(ステップS208)。反面、貯留領域22の他方側に集まった空の配置枠に対して、ランダム選択した新たな貯留子6を設定し、貯留領域22の外から新たな貯留子6が補充される様子を表示制御し(ステップS210)、ステップS8へ戻る。
【0119】
ステップS8に戻れば、貯留子6の設定が更新された貯留領域22の状態に応じて、再び各プレーヤキャラクタ4が発動可能な単独行動及び連携行動が選択されることになる(ステップS8〜S50)
【0120】
一方、ゲーム終了条件を満たしていると肯定された場合には(ステップS200のYES)、処理部200はゲーム終了処理を実行して(ステップS212)、一連の処理を終了する。
【0121】
以上、本実施形態によれば、貯留領域22に配置された貯留子6に基づいてプレーヤキャラクタ4が発動可能な行動を自動的に選定し、プレーヤに対して単独行動提示体28や連携行動提示体30により選定の結果を簡潔に提示することができる。プレーヤは、これらの提示体を見て、タッチ操作さえすれば所望するプレーヤキャラクタ4に自動的に選定された単独行動や連携行動を発動させることができる。単独行動提示体28や連携行動提示体30の選択操作は、1回のタッチ操作や、物理スイッチの一押し、あるいはタッチ後のスライド操作といった、極めて簡単なアクションで実現可能である。よって、スマートフォンのような携帯機器で、親指1本しか操作入力に使えない場面であっても無理なくゲームが楽しめる簡潔な操作性を実現できる。
【0122】
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に実現されるが、連携行動の選択と発動の手順が異なる。なお、以降では、第1実施形態との差異について主に述べることとし、同様の構成要素については同じ符号を付与して重複する説明を省略するものとする。
【0123】
本実施形態は、第1実施形態と同様にプレーヤ端末1500にてプレイする。
図16は、本実施形態におけるプレーヤ端末1500で表示されるゲーム画面例を示す図である。
【0124】
本実施形態の貯留領域22は、第1実施形態と同様に貯留子6が設定され配列される点は同じであるが、貯留領域22の全体形状は矩形で行列状の構成を有している。勿論、ゲーム内容やゲーム画面のレイアウトによっては、貯留領域22の行列数は勿論、外形も矩形に限らず適宜設定可能である。
【0125】
単独行動については、第1実施形態と同様である。すなわち、各プレーヤキャラクタ4毎に、貯留領域22内の貯留子6のうち、対応する種類の貯留子6の個数に応じた単独行動が自動的に決定され、第3表示部13にて単独行動提示体28にてプレーヤに提示される。そして、単独行動提示体28を選択操作することで、所望するプレーヤキャラクタ4に、単独行動提示体28で提示されたアクションを発動させることができる。発動された単独行動に応じて行動ゲージ20が変化し、貯留領域22内の貯留子6の内、単独行動を発動したプレーヤキャラクタ4に対応する種類の貯留子6が消える。
【0126】
一方、連携行動については、第1実施形態と異なる。第1実施形態では、自動的に選択された発動可能な連携行動に応じて連携行動提示体30が表示され、プレーヤが何れかの連携行動提示体30を選択操作することにより、提示された連携行動を発動させることができた。しかし、本実施形態では、プレーヤ自身が貯留領域22内の配置済貯留子の設定位置を移動操作(貯留子移動操作)した結果、特別領域24内の貯留子6の配置が所定の発動条件を満たせば、その時の貯留子6の配置状態に応じて、連携動作するプレーヤキャラクタ4と発動する連携行動とが自動的に選択され、そして自動的に発動される。
【0127】
より具体的には、第1実施形態では貯留領域22内の配置済貯留子についてはプレーヤが関与する余地はなかったが、本実施形態ではプレーヤキャラクタ4の操作の一つとして、貯留子移動操作により配置済貯留子の一つを一回だけ移動させることができる。移動させたいと所望する貯留子6をタッチして、タッチを維持したまま隣接する別の貯留子の方向にスライド操作すると、当該隣接する別の貯留子と位置が交換される。こうした「貯留子移動操作」は、最初のタッチ開始から所定時間まで有効で、タッチを解除すると所定時間内であってもそこで終了となる。
【0128】
また、貯留子移動操作は、プレーヤキャラクタ4が次の単独行動または連携行動を発動させるまでの間に所定回数のみ可能である。本実施形態では、プレーヤキャラクタ4の単独行動または連携行動の実行が完了すると、プレーヤには自動的に貯留子6の移動操作をする権利(移動操作権)が1回分付与される。そして、移動操作権は、移動操作を行うと消尽され、発動された単独行動または連携行動が実行完了すると自動的に復活する。なお、移動操作権は、例えばプレイデータ550にてフラグで管理すればよい。
【0129】
本実施形態では、貯留子6を移動させた結果、「特別領域24に複数のプレーヤキャラクタ4に対応する複数種類の貯留子6が存在し、且つ、その内の1種類は縦又は横方向に3つ並びを形成している(3マッチが成立)」場合に、発動条件を満たしたことにする。
【0130】
図16の例では、白矢印で示すように、特別領域24内の左上のプレーヤキャラクタ4d(黒ウサギ)に対応する貯留子6をその上側で隣接しているプレーヤキャラクタ4a(眉毛ウサギ)に対応する貯留子6の位置に移動させると両貯留子が入れ替わり、特別領域24内で、最上段横一列において、同種の貯留子6による3マッチ(発動条件)が成立する。
【0131】
そして、発動条件が満たされると、
図17に示すように、特別領域24内の貯留子6に対応するプレーヤキャラクタ4a,4b,4cについて、それぞれの連携行動が自動的に発動される。その様子は、第1表示部11で表示される。第2表示部12では、第1実施形態と同様にして、発動された連携行動に応じた分だけ行動ゲージ20が変化し、特別領域24内の貯留子6が全て消去される。
勿論、ゲームルールの設定によっては、3マッチの成立を4マッチや5マッチの成立と置き換えることができる。また、消去する貯留子6は特別領域24内に限定せず、特別領域24内で成立した3マッチの貯留子6と、それらに隣り合っている同種の貯留子6を連鎖的に消去する構成としてもよい。
【0132】
単独行動の発動あるいは連携行動の発動により貯留子6が消去されると貯留領域22には空きの配置枠が生じる。本実施形態では、消去されずに残った貯留子6は、空きの配置枠を埋めるように画面下方向へ向けて寄せ詰めするように配置位置が変更(移動表示)される。その結果、貯留領域22の画面上側に生じた空き配置枠には、新たな貯留子6が自動的に補充される。
【0133】
図18に示すように、本実施形態の特別領域24は、行動ゲージ20のゲージ値が所定の段階的な境界値に達する毎に大きさと形状が段階的に変化する。また、発動した単独行動または連携行動が終了すると、特別領域24の表示位置も貯留領域22内でランダムに変更される。
【0134】
図19は、本実施形態における機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態の機能構成は、基本的には第1実施形態のそれと同様であるが、貯留領域管理部212が位置変更制御部218を有する。位置変更制御部218は、プレーヤによる貯留子の選択および選択された貯留子の配置位置の変更に係る貯留子移動操作に基づいて、貯留子の配置位置を変更する制御をする。
【0135】
また、貯留子の配置位置をプレーヤが変更可能となるので、本実施形態では、発動可能行動選定部220および連携行動選定部222は、位置変更制御部218による配置位置の変更が行われた場合、変更後の特別領域内24の貯留子6の組み合わせに基づいて、連携行動を改めて選定する。また、提示制御部230および連携行動提示体表示制御部232は、連携行動選定部222によって改めて選定された連携行動を提示するように制御する。
【0136】
本実施形態の機能構成は、第1実施形態と同様である。
図20〜
図21は、本実施形態のプレーヤ端末1500におけるプレーヤキャラクタ4の発動可能行動の選択と実行に係る処理の流れについて説明するためのフローチャートである。
【0137】
基本的には第1実施形態のフローチャート(
図12〜
図13)と同様であるが、本実施形態では、第1実施形態に比べて連携行動選定処理(ステップS50)が省略され、ステップS120〜S126に代えて、ステップS140〜S146が実行される。
【0138】
具体的には、配置済貯留子への貯留子移動操作を検出すると(ステップS140のYES)、処理部200は移動操作権が有効であるかを確認する。そして、有効であれば(ステップS142のYES)、ステップS140で検出された貯留子移動操作に応じて、配置済貯留子の移動制御を行う(ステップS144)。移動制御は、配置済貯留子へのタッチ操作に始まり、タッチを維持したままのスライド操作で貯留子の入れ替えが行われる。タッチを解除しなければ、制限時間の間は連続的なスライド操作に応じて連続的な入れ替えが行われる。
そして、貯留子移動操作が終了した時点で、処理部200は連携行動発動処理を実行する(ステップS146)。
【0139】
図22は、連携行動発動処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理において、処理部200は先ず、所定の連携行動発動条件が満たされているかを判定する(ステップS162)。
本実施形態では、特別領域24内の貯留子6が3マッチを成立していれば肯定判定される。連携行動発動条件は適宜設定可能であり、例えば、更に特別領域24内の貯留子6の種類が複数であることを条件に追加しても良い。あるいは、3マッチを4マッチ以上としてもよい。また、3マッチの成立は、本実施形態では縦方向または横方向の何れかの方向に3つ並びとしたが、縦横が組み合わされた並び、例えばアルファベットのL字状の並びやT字状の並びも、3マッチ成立と見なすとしてもよい。
【0140】
そして、もし連携行動発動条件が満たされていなければ(ステップS162のNO)、処理部200は移動操作権を消尽処理(例えば、プレイデータ550に設けたフラグを変更する処理)を行って(ステップS164)、連携行動発動処理を終了する。すなわち、何れの連携行動の選択もせず発動もさせずに終了する。
【0141】
もし、連携行動発動条件が満たされていれば(ステップS162のYES)、処理部200は特別領域24内の配置済貯留子の種類に対応するプレーヤキャラクタ4を抽出し(ステップS166)、抽出されたプレーヤキャラクタ4それぞれについてループCを実行する(ステップS170〜178)。
【0142】
ループCでは、特別領域24内の配置済貯留子の中から、処理対象キャラクタに対応する貯留子6の個数をカウントする(ステップS172)。そして、処理対象キャラクタに適用キャラクタID541が適合する連携行動選択肢設定データ540を参照し、カウントされた個数に適合する選択条件542に対応する連携行動ID543を選択する(ステップS174)。
【0143】
処理部200は、選択された連携行動ID543を、処理対象キャラクタの発動可能連携行動ID572と発動行動ID573に設定する(ステップS176)。そして、設定された連携行動ID543に対応する台詞データ544を表示する連携行動提示体30を処理対象キャラクタのステータス表示26に添付表示して(ステップS177)、ループCを終了する(ステップS178)。なお、本実施形態ではステップS177は省略することもできる。
【0144】
そして、ステップS166で抽出されたプレーヤキャラクタ4それぞれにループCを実行したならば、処理部200は、抽出されたプレーヤキャラクタ4に発動可能連携行動ID572(または発動行動ID573)の示す連携行動を発動させる(ステップS180)。そして、発動させた連携行動によるダメージ反映処理を行って(ステップS182)、連携行動発動処理を終了する。
【0145】
また、
図21に示すように、本実施形態の処理の流れでは、第1実施形態のステップS202〜S210に代えて、ステップS230〜S248を実行する。
【0146】
具体的には、ゲーム終了条件を満たしていなければ(ステップS200のNO)、処理部200は実行された単独行動のゲージ加算値536(
図9)または連携行動のゲージ加算値546(
図10)を行動ゲージ値552に加算して、行動ゲージ20の表示を更新する(ステップS230)。
【0147】
次いで、処理部200は、加算後の行動ゲージ値552に応じて特別領域範囲553を更新して特別領域24を変更する(ステップS232)。そして、特別領域24の設定位置を貯留領域22の範囲内でランダムに選択し変更する(ステップS234)。
【0148】
次に、今回のターンにおけるプレーヤキャラクタ4に発動された行動が、単独行動であれば(ステップS236の単独)、貯留領域22内の全ての貯留子6のうち、単独行動を発動させたプレーヤキャラクタ4に対応する種類の貯留子6を消去する(ステップS238)。もし、連携行動であれば(ステップS236の連携)、特別領域24内の貯留子6を全て消去する(ステップS240)。勿論、ゲームルールの設定によっては、当該ステップにおいて、3マッチが成立した貯留子6と隣り合っている同種の貯留子6をまとめて消去する構成としてもよい。
【0149】
そして、貯留領域22には配置済貯留子の消去により空の配置枠が生じるので、処理部200は、消去されずに残った貯留子6を画面下方に詰めるように配置位置を変更(移動表示)する(ステップS242)。
【0150】
次に、貯留領域22に生じた空の配置枠に補充する新たな貯留子6をランダム抽選により仮選択する(ステップS244)。そして、仮選択した貯留子6を補充すると貯留領域22内で、連携行動の発動条件が自然成立するかをシミュレーションする。もし、成立してしまう場合には(ステップS246のYES)、処理部200は新たに補充する貯留子6の選び直す(ステップS244)。もし、成立しなければ(ステップS246のNO)、仮選択を本選択として決定し、選択した新たな貯留子6を貯留領域22に補充処理する(ステップS248)。
【0151】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態について説明する。
本実施形形態は、操作入力とゲーム音の放音とゲーム画面の表示を除くゲーム実行の演算処理の大部分をサーバシステム1100にて実行するオンラインゲームとして実現する構成である。なお、第1実施形態および第2実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し説明を省略するものとする。
【0152】
第1実施形態及び第2実施形態では、ゲーム進行制御に係る演算をプレーヤ端末1500にて実行する構成とした。しかし、本実施形態では、
図23に示すようなシステム構成として、プレーヤ端末1500はマンマシンインターフェースとして利用し、当該プレーヤ端末1500と通信回線Nを介して接続されるサーバシステム1100にてゲーム進行制御に係る演算を実行する構成である。
【0153】
本実施形態のサーバシステム1100は、単数又は複数のサーバシステムや記憶装置等を含んで構成される。具体的には、サーバシステム1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを備える。本体装置1101には、制御基板1150が搭載されている。制御基板1150には、CPU1151やGPU、DSPなどの各種マイクロプロセッサ、ASIC、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153が搭載されている。
【0154】
そして、本実施形態のゲームに関する機能として、プレーヤ端末1500にてゲームをプレイするのに必要なデータを随時管理・配信するゲーム管理機能を有する。アカウント登録やログイン/ログアウトに関係する処理を担うアカウント管理機能を更に備えるとしても良い。
【0155】
図示の例では、サーバシステム1100は単体として記しているが、サーバシステム1100には複数のブレードサーバを搭載し、ゲーム管理機能やアカウント管理機能を分担して担い、相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続された構成であっても良い。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを通信回線Nを介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であっても良い。
【0156】
本実施形態におけるプレーヤ端末1500は、プレーヤによる操作入力を受け付けて、操作入力の情報をリクエスト信号とともにサーバシステム1100へ送信し、サーバシステム1100からゲーム画面を表示するためのデータを受信し、ゲーム画面を表示する装置として機能することになる。すなわち、本実施形態は、第1実施形態又は第2実施形態のゲームをいわゆるサーバ側のリソースを使用してゲーム進行に係る演算処理をする。
【0157】
当該構成におけるサーバシステム1100の機能構成は、例えば
図24のようになる。すなわち、サーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、画像表示部372sと、通信部374sと、サーバ記憶部500sとを備える。
【0158】
操作入力部100sは、サーバの管理のための各種操作を入力するための手段である。
図23のキーボード1106がこれに該当する。
【0159】
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、プレーヤ端末1500から受信したデータに基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1100の動作を統合的に制御する。
【0160】
画像生成部272sは、サーバシステム1100の保守に関する画像を生成し、画像表示部372sへ出力することができる。ゲーム画面のレンダリングを行う構成も可能である。
【0161】
画像表示部372sは、画像生成部272sから入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。
図23のタッチパネル1108がこれに該当する。
【0162】
通信制御部274sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部374sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
通信部374sは、通信回線Nと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
図23の通信装置1153がこれに該当する。
【0163】
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sにサーバシステム1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームを管理するために必要なプログラム、各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。
図23では本体装置1101が搭載するICメモリ1152やハードディスクなどの記憶媒体、及びストレージ1140(通信接続されるデータベースでもよい)がこれに該当する。
【0164】
そして、本実施形態のサーバ記憶部500sは、
図25に示すように、サーバシステムプログラム503と、ゲーム管理プログラム505とを記憶する。サーバシステムプログラム503を実行させて、ゲーム管理プログラム505を実行させることで、サーバ処理部200sがゲーム演算部210として機能する。
【0165】
ゲーム管理プログラム505は、例えば、通信接続される外部装置(この場合はプレーヤ端末1500)からのリクエストに応じて、サーバシステム1100のリソースを用いて実行した各種演算結果(この場合、ゲーム実行のためのゲーム画面等のデータ)を返す機能を実現する専用のサーバプログラムや、公知のスクリプト言語を用いたサーバサイドスクリプトなどにより実現できる。
【0166】
処理の流れは、演算処理の主体がサーバシステム1100となる点が異なるが、第1実施形態(
図12〜
図13)や、第2実施形態(
図20〜
図21)と同様なので詳細な説明は省略する。
【0167】
なお、本実施形態で例示したサーバシステム1100の機能(ホスト機能等とも呼ばれる)を、何れかのプレーヤ端末1500が担うこととして、プレーヤ端末1500同士で直接通信して上述したゲームを実行・実現する構成としてもよい。同様のことはプレーヤ端末1500を業務用ゲーム装置に置き換えた構成でも適用できる。
【0168】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明の形態はこれらに限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
【0169】
[その1]
例えば、上記実施形態ではゲームジャンルをRPGテイストの戦闘ゲームとしたが、貯留領域に配置された貯留子の消費と引き替えにキャラクタが行動を発動するゲームであればジャンルは問わない。例えば、恋愛等のシミュレーションゲームでも良いし、育成ゲームでもよい。
【0170】
[その2]
また、上記実施形態では、単独行動と連携行動の2種類の発動可能行動を選定したが、何れか一方を省略した構成も可能である。
あるいは、ゲーム進行状況が所定条件(例えば、ステージクリア形式ならば、所定数のステージクリア数)を満たすまでは単独行動のみ利用可能で、所定条件を満たしてから以降は連携行動も利用可能になる構成でもよい。その場合、連携行動が利用可能になるまでは、特別領域24の画面表示も合わせて省略することができる。より具体的には、ステップS50の前にここで言う所定条件を満たしているかを判定するステップを追加し、肯定ならばステップS50を実行し、否定ならばステップS50をスキップする構成とすればよい。
【0171】
[その3]
また、第1実施形態のプレーヤ端末1500は、スマートフォンとしての形態を有していたが、その他のコンピュータである電子機器の形態であってもよい。例えば、デジタルオーディオプレーヤや、タブレット型コンピュータ、ノートパソコン、業務用ゲーム装置、家庭用据え置き型ゲーム装置、ウェアラブルコンピュータなどでもよい。
例えば、家庭用据え置き型ゲーム装置であれば、制御基板を搭載した装置本体と、当該装置本体と無線接続される複数台のタッチパネル搭載型ゲームコントローラとを備えた構成も可能である。当該構成の場合、装置本体を上記実施形態の制御基板1550相当とし、ゲームコントローラを無線通信式のタッチパネル1506と見立てればよい。
【0172】
[その4]
また、第1実施形態や第2実施形態のようにプレーヤ端末1500のリソースでゲーム進行の制御を実現する構成と、第3実施形形態のようにサーバシステム1100側のリソースでゲーム進行の制御を実現する構成との中間の構成も可能である。すなわち、ゲーム演算部210としての機能を、プレーヤ端末1500側とサーバシステム1100とで分散させる構成も可能である。
【0173】
[その5]
また、上記実施形態では、発動させる行動として攻撃行動を例示したがこれに限らず、ゲーム内容によって適宜設定可能である。例えば、上記実施形態であれば、「攻撃」と「防御」の基本設定をプレーヤが任意に切り換え可能な構成も可能である。この場合、プレイデータ550(
図11)に、行動種類の選択結果を記憶させ、単独行動選択肢設定データ530(
図9)と連携行動選択肢設定データ540(
図10)を、攻撃行動用と防御行動用それぞれ設けておく。そして、単独行動選定処理(
図14)及び連携行動選定処理(
図15)では、現在の行動種類の選択結果に対応する単独行動選択肢設定データ530あるいは連携行動選択肢設定データ540を参照すればよい。
【0174】
[その6]
また、連携行動が発動された後に、当該連携行動の発動に関与しなかったプレーヤキャラクタのステータス表示部26に、特別提示体(例えば、連携行動を賞賛する台詞を意味する提示体)を一定時間表示させ、期限内に当該特別提示体の選択操作が検出された場合にプレーヤにボーナスを付与する機能を追加してもよい。なお、ボーナスの付与にあたっては貯留子6を消費しないようにすると好適である。
【0175】
[その7]
また、上記実施形態ではプレーヤキャラクタ4(4a,4b,4c,4d)は固定であったが、プレーヤが選択肢の中から任意に選択可能な構成としてもよい。その際、プレーヤキャラクタ4の数は、最大選択枠数(上記実施形態の場合には「4」)未満であってもよい。
【0176】
そして、何れのキャラクタも選択されていない選択枠がある場合、貯留子6には特殊貯留子を含めることとする。例えば上記実施形態において、プレーヤキャラクタ4dの選択枠にキャラクタを選択せずにゲームを開始した場合には、プレーヤキャラクタ4dに対応する貯留子6の代わりに特殊貯留子を用いる。特殊貯留子は、全てのプレーヤキャラクタ4a,4b,4cに対応づけられるいわゆる“ワイルドカード”として機能するとしてもよい。
あるいは、どのプレーヤキャラクタ4a,4b,4cにも対応づけられない“お邪魔貯留子”とすることもできる。そして、このお邪魔貯留子は、貯留領域22に配置されてから所定時間経過または所定ターン経過すると消去されるとしても良いし、特別領域24内にあって連携行動が発動した時のみ消去されるとしても良い。
【0177】
なお、ここで説明した特殊貯留子やお邪魔貯留子は、次のように適用することもできる。すなわち、上記実施形態において、貯留子補充制御部214が、プレーヤキャラクタ4に対応する貯留子6の他に、特殊貯留子及び/又はお邪魔貯留子を、新たに補充する貯留子の種類の選択に含めて補充制御するとしてもよい。その際、特殊貯留子やお邪魔貯留子の出現確率を、ゲーム難易度や、プレーヤのプレイ履歴に基づいて自動判定されるプレーヤレベル、ゲーム内イベントのボーナスあるいはペナルティの発生に応じて可変するとしてもよい。