特許第5823710号(P5823710)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5823710
(24)【登録日】2015年10月16日
(45)【発行日】2015年11月25日
(54)【発明の名称】切断装置
(51)【国際特許分類】
   B26D 1/40 20060101AFI20151105BHJP
   A61F 13/15 20060101ALI20151105BHJP
   A61F 13/49 20060101ALI20151105BHJP
   B65H 35/04 20060101ALI20151105BHJP
【FI】
   B26D1/40 502A
   A41B13/02 S
   B65H35/04
   B26D1/40 502D
   B26D1/40 502F
   B26D1/40 502G
   B26D1/40 502J
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2011-52632(P2011-52632)
(22)【出願日】2011年3月10日
(65)【公開番号】特開2012-187658(P2012-187658A)
(43)【公開日】2012年10月4日
【審査請求日】2014年2月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】山本 広喜
(72)【発明者】
【氏名】二宮 彰秀
【審査官】 細川 翔多
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−035933(JP,A)
【文献】 特開昭54−113596(JP,A)
【文献】 特開昭55−121003(JP,A)
【文献】 特開平03−066593(JP,A)
【文献】 特開昭62−094213(JP,A)
【文献】 米国特許第05622113(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26D 1/40
A61F 13/15
A61F 13/49
B65H 35/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品を構成する構成部品が連続した状態で搬送されるウェブを切断する切断装置であって、
前記ウェブを切断する切断刃を有するカッターロールと、前記カッターロールと対向して配置されるアンビルロールとを備え、
前記カッターロールは、前記切断刃を有し且つ前記ウェブを送り出す方向に第1回転軸を中心に回転する第1回転部材と、前記第1回転軸の外周に配置され且つ前記第1回転部材の回転に伴って前記第1回転軸を中心に回転する第1外周部材と、前記カッターロールを駆動する駆動部材と、を備え、
前記第1外周部材は、前記ウェブと接するように配置され且つ前記ウェブを搬送方向に送り出す第1当接部と、前記第1当接部を前記第1回転部材に対して相対的に移動させる第1相対移動部と、を備え、
前記第1相対移動部は、前記第1当接部を前記第1回転軸の外周に沿って移動させるように構成されており、
前記駆動部材は、前記第1回転部材を駆動する第1駆動部材と、前記第1相対移動部を駆動する第2駆動部材とを備える、切断装置。
【請求項2】
前記アンビルロールは、前記ウェブを介して前記切断刃と対向して配置される対向部を有し且つ前記ウェブを送り出す方向に第2回転軸を中心に回転する第2回転部材と、前記第2回転軸の外周に沿って配置され且つ前記第2回転部材の回転に伴って前記第2回転軸を中心に回転する第2外周部材とを備え、
前記第2外周部材は、前記ウェブと接するように配置され且つ前記ウェブを搬送方向に送り出す第2当接部と、前記第2当接部を前記第2回転部材に対して相対的に移動させる第2相対移動部と、を備え、
前記第2相対移動部は、前記第2当接部を前記第2回転軸の外周に沿って移動させるように構成されており、
前記第1駆動部材は、前記第2回転部材を駆動し、
前記第2駆動部材は、前記第2相対移動部を駆動する、請求項1に記載の切断装置。
【請求項3】
前記アンビルロールは、前記ウェブを介して前記切断刃と対向して配置される対向部を有し且つ前記ウェブを送り出す方向に第2回転軸を中心に回転する第2回転部材と、前記第2回転軸の外周に沿って配置され且つ前記第2回転部材の回転に伴って前記第2回転軸を中心に回転する第2外周部材と、前記アンビルロールを駆動する駆動部材と、を備え、
前記第2外周部材は、前記ウェブと接するように配置され且つ前記ウェブを搬送方向に送り出す第2当接部と、前記第2当接部を前記第2回転軸に対して相対的に移動させる第2相対移動部と、を備え、
前記第2相対移動部は、前記第2当接部を前記第2回転軸の外周に沿って移動させるように構成されており、
前記駆動部材は、前記第2回転部材を駆動する第3駆動部材と、前記第2相対移動部を駆動する第4駆動部材とを備える、請求項1に記載の切断装置。
【請求項4】
前記第1外周部材は、前記第1相対移動部の外周に接する内周面と、前記第1当接部を構成する外周面とを有するベルト部材とを備えており、
前記ベルト部材は、前記切断刃の配置領域以外の前記カッターロールの外周面を覆うように配置されており、
前記ベルト部材は、前記第1相対移動部の移動に伴って前記第1回転軸に対して相対的に移動し、前記カッターロールの周方向に沿って移動して前記ウェブを搬送方向に送り出す、請求項1から請求項3のいずれかに記載の切断装置。
【請求項5】
前記第2外周部材は、前記第2相対移動部の外周に接する内周面と、前記第2当接部を構成する外周面とを有するベルト部材とを備えており、
前記ベルト部材は、前記切断刃を受ける受け面の配置領域以外の前記アンビルロールの外周面を覆うように配置されており、
前記ベルト部材は、前記第2相対移動部の移動に伴って前記第2回転軸に対して相対的に移動し、前記アンビルロールの周方向に沿って移動して前記ウェブを搬送方向に送り出す、請求項2又は請求項3に記載の切断装置。
【請求項6】
前記第1外周部材の前記第1当接部には、前記第1回転軸の軸方向に延び、且つその周面が周方向へ所定寸法離間して配置される複数の突条が形成される、請求項1から請求項5のいずれかに記載の切断装置。
【請求項7】
前記第2外周部材の前記第2当接部には、前記第2回転軸の軸方向に延び、且つその周面が周方向へ所定寸法離間して配置される複数の突条が形成される、請求項2又は請求項3に記載の切断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品を構成する構成部品が連続した状態で搬送されているウェブを切断する切断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、使い捨ておむつ等の吸収性物品の製造は、概ね以下のように行われている。すなわち、吸収性物品の製造方法は、各部材(例えば、ギャザーや防水シート、吸収体、トップシート)を連続するウェブ上に重ねる工程と、脚周りに対応する脚周り領域を切断する工程と、ウェブを折り畳む工程と、切断装置によってウェブを切断する工程とを含む。
【0003】
特許文献1には、連続するウェブを切断する切断装置が記載されている。この切断装置は、ウェブを切断する切断刃が周面に設けられた第1外周部を有するカッターロールと、第1外周部と対向して配置された第2外周部を有するアンビルロールとを備える。カッターロールとアンビルロールとは、それぞれの回転軸を中心に同期して回転可能に構成されている。ウェブは、カッターロールとアンビルロールとの回転に伴って、第1外周部と第2外周部との間において所定方向に送り出され、切断刃によって一定間隔毎に切断される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−35933号公報(第6頁、図3等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の切断装置には、次のような問題があった。すなわち、切断装置は、カッターロールの第1外周部とアンビルロールの第2外周部とによってウェブを送り出し、カッターロールの第1外周部に設けられた切断刃によってウェブを一定間隔毎に切断する。したがって、カッターロールの第1外周部の周方向長さとウェブが切断される間隔とは、対応付けられている。例えば、カッターロールに1個の切断刃が設けられている場合には、ウェブが切断される間隔は、カッターロールの第1外周部の周方向長さと一致する。また、カッターロールに2個の切断刃が設けられている場合には、ウェブが切断される間隔は、第1外周部の周方向長さの半分となる。すなわち、ウェブを切断する間隔は、カッターロールの径及び切断刃の配置に基づいて一定となる。
【0006】
しかし、吸収性物品のサイズを変更する場合には、ウェブを切断する間隔を変更する必要がある。ウェブの切断する間隔を変更するためには、少なくとも切断刃が設けられたカッターロールの径や切断刃の配置を変更しなければならない。したがって、サイズ毎に対応するカッターロールを設けなければならなかった。更に、吸収性物品のサイズを変更する毎にカッターロールを交換する作業が必要となる。よって、容易に多様なサイズに対応することができなかった。
【0007】
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ウェブを切断する間隔を容易に調整して、多様なサイズに対応できる切断装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本発明は、吸収性物品を構成する構成部品が連続した状態で搬送されるウェブを切断する切断装置であって、前記ウェブを切断する切断刃を有するカッターロールと、前記カッターロールと対向して配置されるアンビルロールとを備え、前記カッターロールは、前記切断刃を有し且つ前記ウェブを送り出す方向に第1回転軸を中心に回転する第1回転部材と、前記第1回転軸の外周に沿って配置され且つ前記第1回転部材の回転に伴って前記第1回転軸を中心に回転する第1外周部材と、前記カッターロールを駆動する駆動部材と、を備え、前記第1外周部材は、前記ウェブと接するように配置され且つ前記ウェブを搬送方向に送り出す第1当接部と、前記第1当接部を前記第1回転部材に対して相対的に移動させる第1相対移動部と、を備え、前記第1相対移動部は、前記第1当接部を前記第1回転軸の外周に沿って移動させるように構成されており、前記駆動部材は、前記第1回転部材を駆動する第1駆動部材と、前記第1相対移動部を駆動する第2駆動部材とを備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る切断装置によれば、ウェブを切断するカッターロールの切断刃と、ウェブを搬送する第1当接部とを別々に駆動することができるため、切断刃と第1当接部との駆動態様を異ならせることができる。よって、ウェブの接する点における切断刃の速度と、第1当接部の速度とを適宜異ならせることができる。したがって、ウェブに切断刃が接する周期におけるウェブの搬送距離を適宜変更することができ、ウェブの切断する間隔を適宜変更することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る吸収性物品を示す斜視図である。
図2】本実施形態に係る吸収性物品の製造方法の一部を説明するための図である。
図3】本実施形態に係る切断装置を示す斜視図である。
図4】本実施形態に係る切断装置を示す側面図(図3のA矢視図)である。
図5】本実施形態に係る切断装置を示す側面図(図3のB矢視図)である。
図6】切断装置の動作状態を模式的に示す図である。
図7】変形例に係る切断装置を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下において、本発明に係る切断装置を用いる吸収性物品の製造方法について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)吸収性物品の構成、(2)吸収性物品の製造方法、(3)切断装置の構成、(4)切断装置の動作、及び(5)その他の実施形態、について説明する。
【0012】
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0013】
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0014】
(1)吸収性物品の構成
まず、本実施形態に係る吸収性物品の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る吸収性物品を示す斜視図である。本実施形態では、吸収性物品1は、大人用の使い捨ておむつである。
【0015】
図1に示すように、吸収性物品1は、着用対象(以下、着用者)の肌に接する液透過性の表面シート2と、表面シート2よりも外側に設けられる裏面シート3と、表面シート2及び裏面シート3の間に設けられ、着用者からの排泄物を吸収する吸収体4とによって大略構成される。
【0016】
なお、裏面シート3と吸収体4との間には、液不透過性の防水シート(不図示)が設けられる。つまり、吸収体4は、表面シート2と防水シートとの間に設けられる。
【0017】
表面シート2には、不織布や開口プラスチックフィルムなどが使用される。裏面シート3には、不織布が使用される。吸収体4には、粉砕パルプや粉砕パルプと高吸収性ポリマー粒子との混合物などが使用される。防水シートには、プラスチックフィルムや不織布、プラスチックフィルムと不織布との混合シートなどが使用される。
【0018】
吸収性物品1は、着用者の前胴回りに対応する前胴回り領域10と、着用者の後胴回りに対応する後胴回り領域20と、着用者の股下に対応する股下領域30とを有する。
【0019】
前胴回り領域10及び後胴回り領域20は、接合部40によって一体化される。前胴回り領域10及び後胴回り領域20の周縁には、伸縮性を有する糸状のゴム等からなるウエストギャザー5が設けられている。ウエストギャザー5は、前胴回り領域10に位置する前方ウエストギャザー5aと、後胴回り領域20に位置する後方ウエストギャザー5bとによって構成される。前方ウエストギャザー5aと後方ウエストギャザー5bとの間には、胴回り開口領域50が形成される。
【0020】
股下領域30は、前胴回り領域10と後胴回り領域20との間に設けられる。股下領域30の両側部には、伸縮性を有する糸状又は帯状のゴム等からなるレッグギャザー6が設けられている。レッグギャザー6は、前胴回り領域10寄りに位置する前方レッグギャザー6aと、後胴回り領域20寄りに位置する後方レッグギャザー6bとによって構成される。前方レッグギャザー6aと後方レッグギャザー6bとの間でかつ股下領域30の両側部には、脚周り開口領域60が形成される。
【0021】
(2)吸収性物品の製造方法
次に、本実施形態に係る吸収性物品の製造方法の構成について、図面を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る吸収性物品の製造方法の一部を説明するための図である。
【0022】
図2に示すように、吸収性物品の製造方法は、構成部品載置工程と、脚周り形成工程と、折り工程と、接合工程と、切断工程とを少なくとも含む。なお、各工程間では、不図示の搬送装置(例えば、ベルトコンベア装置)によって、表面シート2を構成する液透過性の第1ウェブ7Aと、裏面シート3を構成する液不透過性の第2ウェブ7Bと、第2ウェブ7Bと同一材料等からなり、裏面シート3を構成する第3ウェブ7Cとを搬送方向MDに搬送する工程が含まれる。
【0023】
(2−1)構成部品載置工程
構成部品載置工程S1では、第2ウェブ7B上に、弾性部材、第3ウェブ7C、防水シート(不図示)、吸収体4などの吸収性物品1を構成する構成部品が載置される。
【0024】
(2−2)脚周り形成工程
脚周り形成工程S2では、構成部品載置工程S1の後に、構成部品を挟んだ第2ウェブ7B及び第1ウェブ7A(以下、ウェブ7)上において、股下領域30の両側部が切り取られることによって、脚周り開口領域60(いわゆる、レッグホール)が形成される。
【0025】
(2−3)折り工程
折り工程S3では、脚周り形成工程S2の後に、ウェブ7に対する交差方向CD中心を通り、かつ搬送方向MDに向かう中心線CLに沿って、ウェブ7が2つに折られる。つまり、前胴回り領域10に対応するウェブ7の側縁10Aと、後胴回り領域20に対応するウェブ7の側縁20Aとが一致した状態で重ねられる。
【0026】
(2−4)接合工程
接合工程S4では、折り工程S3の後に、超音波処理や加熱処理によって、吸収性物品1の接合部40に対応する所定領域40Aが接合される。なお、所定領域40Aは、交差方向CDに延びる切断予定位置を示す仮想線SLの搬送方向MD両側を示す。
【0027】
(2−5)切断工程
切断工程S5では、接合工程S4の後に、所定領域40Aが接合されたウェブ7が仮想線SLに沿って、後述する切断装置100によって切断される。これにより、吸収性物品1が形成される。
【0028】
(3)切断装置の構成
次に、上述した切断工程S5において使用される切断装置100の構成について、図面を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る切断装置100を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係る切断装置100を示す側面図(図3のA矢視図)である。
【0029】
図3及び図4に示すように、切断装置100は、カッターロール110と、アンビルロール130と、カッターロール110及びアンビルロール130を駆動制御する制御部(図示せず)と、を備える。カッターロール110は、搬送中のウェブ7上に設けられる。アンビルロール130は、搬送中のウェブ7下に設けられる。
【0030】
図4に示すように、カッターロール110はα方向に回転し、アンビルロール110はβ方向に回転する。ウェブ7は、カッターロール110とアンビルロール130との間において、搬送方向MDに送り出され、カッターロール110の切断刃111(図5参照)によって一定間隔毎に切断される。
【0031】
カッターロール110は、第1回転軸112を中心にウェブ7を送り出すα方向に回転する第1回転部材113と、第1回転部材113の回転に伴って第1回転軸112を中心に回転する第1外周部材114と、カッターロール110駆動する駆動部材と、を備える。第1回転部材113は、第1回転軸112に接合された一対のサイドプレート115A、115Bと、一対のサイドプレート115A、115B間に配置された切断刃111と、を有する。切断刃111の交差方向における一端は、サイドプレート115Aに接合され、切断刃111の他端は、サイドプレート115Bに接合されている。
【0032】
第1回転軸112の軸方向は、搬送方向MDと直交する交差方向CDに沿って配置されている。第1回転軸112には、タイミングベルト117とかみ合う第1タイミングプーリー118が連結されている。タイミングベルト117は、駆動部材としての第1モータ116によって駆動されるように構成されている。第1モータ116の回転に伴って、タイミングベルト117が図3に示すX方向に移動し、タイミングベルト117を介して第1回転軸112がα方向に回転する。第1回転軸112のα方向への回転に伴って、サイドプレート115A、115B及び切断刃111がα方向に回転する。
【0033】
切断刃111は、第1回転部材113の回転に伴って回転する。切断刃111は、ウェブ7と当接する位置において、カッターロール110とアンビルロール130との間を通過するウェブ7を切断する。本実施の形態では、カッターロール110には、1個の切断刃111が設けられており、第1回転部材113の回転周期が、切断刃111による切断周期となる。
【0034】
図5は、本実施形態に係る切断装置100におけるサイドプレート115Bを外した状態の側面図(図3のB矢視図)である。第1外周部材114は、ウェブ7と接するように配置され且つウェブ7を搬送方向MDに送り出す第1当接部としてのベルト部材120と、ベルト部材120を第1回転部材113に対して相対的に移動させる第1相対移動部121と、を有する。なお、ベルト部材120は、ウェブ7を搬送できるように構成されていればよく、ゴム製のベルトやスポンジ状のベルトであってもよいし、その形状がフラットであってもよいし、表面に凹凸が形成されていてもよい。
【0035】
ベルト部材120は、回転軸122aを中心に回転可能に構成された複数のプーリー122の周囲に配置されている。ベルト部材120は、切断刃111と干渉しないように、切断刃111が配置された領域以外のカッターロールの外周面に配置されている。ベルト部材120は、プーリー122の周面に沿って回動可能に構成されている。カッターロール110の径方向外側に位置するベルト部材の表面120aは、ウェブと当接する面となり、径方向内側に位置するベルト部材の表面120bは、第1相対移動部121と接する面となる。
【0036】
第1相対移動部121は、円筒状であって、その外周が径方向内側のベルト部材120の表面120bと接するように構成されている。第1相対移動部121の回転に伴って、ベルト部材120は、所定方向(図5に示すP方向又は−P方向)に移動する。第1相対移動部121の交差方向CDにおける一端は、第1回転軸112と同軸の第1外周回転軸123と連結されている。第1外周回転軸123には、タイミングベルト125とかみ合う第2タイミングプーリー126が連結されている。タイミングベルト125は、駆動部材としての第2モータ124によって駆動されるように構成されている。
【0037】
第2モータ124の回転に伴って、タイミングベルト125が図3に示すY方向又は−Y方向に移動し、タイミングベルト125を介して第1外周回転軸123がα方向又は−α方向に回転する。第1外周回転軸123の回転に伴って、第1相対移動部121がα方向又は−α方向に回転し、ベルト部材120がP方向又は−P方向に移動する。なお。第1外周回転軸123及び第1相対移動部121は、サイドプレート115A、115Bに対して相対的に回転可能に構成されている。
【0038】
サイドプレート115A、115Bには、交差方向CDに貫通した貫通穴115cが複数形成されている。この貫通穴115cには、第1外周部材114のプーリー122の回転軸122aが挿入されている。プーリー122は、サイドプレート115A、115Bの貫通穴115c内において回転可能に構成されている。
【0039】
第1回転部材113が第1回転軸112を中心にα方向に回転すると、プーリー122の回転軸122aがサイドプレート115A、115Bと共にα方向へ移動する。プーリー122のα方向への移動に伴って、ベルト部材120もα方向に移動する。すなわち、第1タイミングプーリー118の回転に伴って、駆動装置を除くカッターロール110全体が同期して回転する。
【0040】
また、第2タイミングプーリー126がα方向又は−α方向に回転すると、第1相対移動部121が第1外周回転軸123を中心にα方向又は−α方向に回転する。第1相対移動部121がα方向又は−α方向に回転すると、第1相対移動部121の外周面と接するベルト部材120が、図5に示すP方向又は−P方向に移動する。このとき、プーリー122の回転軸122aは、サイドプレート115A、115Bの貫通穴115c内に固定されてなく、回転可能な状態で支持されているため、貫通穴115c内において回転する。
【0041】
このように、第1外周部材114のベルト部材120は、切断刃111と共に回転する第1回転部材113に対して相対的に周方向に移動可能である。よって、ウェブとの当接する点において、切断刃111の速度と、ベルト部材120の速度とを異ならせることができる。例えば、ベルト部材の速度を切断刃の速度よりも速くすることにより、カッターロールの周方向長さよりもウェブの切断間隔を長くすることができ、ベルト部材の速度を切断刃の速度よりも遅くすることにより、カッターロールの周方向長さよりもウェブの切断間隔を短くすることができる。よって、ウェブを切断する間隔を容易に調整して、多様なサイズに対応することが可能となる。
【0042】
アンビルロール130は、カッターロール110と平行に設けられており、図示しない弾性押圧手段により、アンビルロール130とカッターロール110とが弾性的に押圧されている。アンビルロール130の外周面には、所定幅寸法の受け面131が形成されている。受け面131は、アンビルロール130の回転軸に沿って延び、カッターロール110の切断刃111と対向して配置される。
【0043】
アンビルロール130は、第2回転軸132を中心にウェブ7を送り出すβ方向に回転する第2回転部材133と、第2回転部材133の回転に伴って第2回転軸132を中心に回転する第2外周部材134と、アンビルロール130を駆動する駆動部材と、を備える。第2回転部材133は、第2回転軸132に接合された一対のサイドプレート135A、135Bと、一対のサイドプレート135A、135B間に配置された受け面131と、を有する。受け面131の交差方向CDける一端は、サイドプレート135Aに接合され、受け面131の他端は、サイドプレート135Bに接合されている。
【0044】
第2回転軸132の軸方向は、搬送方向MDと直交する方向に沿って配置されている。第2回転軸132には、第1モータ116によって駆動されるタイミングベルト117とかみ合う第3タイミングプーリー138が連結されている。タイミングベルト117は、カッターロール110の第1タイミングプーリー118とかみ合うように構成されている。第1モータ116の回転に伴って、タイミングベルト117が図3に示すX方向に移動すると、タイミングベルト117を介して第2回転軸132がβ方向に回転する。第2回転軸132のβ方向への回転に伴って、サイドプレート135A、135B及び受け面131がβ方向に回転する。
【0045】
受け面131は、第2回転部材133の回転に伴って回転する。受け面131は、ウェブ7と当接する位置において、切断刃111と対向して配置され、カッターロール110とアンビルロール130との間を通過するウェブ7を切断する際に切断刃を受ける面となる。本実施の形態では、アンビルロール130には、1個の受け面131が設けられており、第2回転部材133の回転周期が、受け面131が切断刃と対向して配置される周期となる。
【0046】
第2外周部材134は、図5に示すように、ウェブ7と接するように配置され且つウェブ7を搬送方向MDに送り出す第2当接部としてのベルト部材140と、ベルト部材140を第2回転部材133に対して相対的に移動させる第2相対移動部141と、を有する。
【0047】
ベルト部材140は、回転軸142aを中心に回転可能に構成された複数のプーリー142の周囲に配置されている。ベルト部材140は、受け面131と干渉しないように、受け面131が配置された領域以外のアンビルロールの外周面に配置されている。ベルト部材140は、プーリー142の周面に沿って回動可能に構成されている。アンビルロール130の径方向外側に位置するベルト部材の表面140aは、ウェブと当接する面となり、径方向内側に位置するベルト部材の表面140bは、第2相対移動部141と接する面となる。
【0048】
第2相対移動部141は、円筒状であって、その外周が径方向内側のベルト部材の表面140bと接するように構成されている。第2相対移動部141の回転に伴って、ベルト部材140は、所定方向(図5に示すQ方向又は−Q方向)に移動する。第2相対移動部141の交差方向CDにおける一端は、第2回転軸132と同軸の第2外周回転軸143と連結されている。第2外周回転軸143には、第2モータ124によって駆動されるタイミングベルト125とかみ合う第4タイミングプーリー146が連結されている。
【0049】
第2モータ124の回転に伴って、タイミングベルト125が図3に示すY方向又は−Y方向に移動し、タイミングベルト125を介して第2外周回転軸143がβ方向又は−β方向に回転する。第2外周回転軸143の回転に伴って、第2相対移動部141がβ方向又は−β方向に回転し、ベルト部材140がQ方向又は−Q方向に移動する。なお、第2外周回転軸143及び第2相対移動部141は、サイドプレート135A、135Bに対して相対的に回転可能に構成されている。
【0050】
第2外周部材134のプーリー142の回転軸142aは、サイドプレート135A、135Bの貫通穴115c内で回転可能な状態で貫通穴135cに挿入されている。第2回転部材133が第2回転軸132を中心にβ方向に回転すると、プーリー142の回転軸142aがサイドプレート135A、135Bと共にβ方向へ移動する。プーリー142のβ方向の移動に伴って、ベルト部材140もβ方向に移動する。すなわち、第3タイミングプーリー138の回転に伴って、駆動装置を除くアンビルロール130全体が同期して回転する。
【0051】
また、第4タイミングプーリー146がβ方向又は−β方向に回転すると、第2相対移動部141が第2外周回転軸143を中心にβ方向又は−β方向に回転する。第2相対移動部141がβ方向又は−β方向に回転すると、第2相対移動部141の外周面と接するベルト部材140が、図5に示すQ方向又は−Q方向に移動する。
【0052】
このように、第2外周部材134のベルト部材140は、受け面131と共に回転する第2回転部材133に対して相対的に周方向に移動可能である。よって、ウェブとの当接する点において、受け面131の速度と、ベルト部材140の速度とを異ならせることができる。よって、ウェブを切断する間隔を容易に調整して、多様なサイズに対応することが可能となる。また、ウェブの搬送速度を、切断間隔によらず適宜変更できるため、ウェブの材質等に応じた速度等、搬送するウェブの性質に応じた速度で搬送することが可能となる。更に、カッターロール及びアンビルロールの直径を、ウェブの切断間隔と同じ長さ以上に設定することにより、切断刃によってウェブを切断する際に、ウェブを引っ張った状態で切断することができる。
【0053】
(4)切断装置の動作
次に、本実施形態に係る切断装置100の動作について、図6に基づいて説明する。図6は、切断装置の動作状態を模式的に示す側面図である。
【0054】
図6(a)は、カッターロール110の切断刃111と、アンビルロール130の受け面131とが対向した状態であり、ウェブを切断する状態である。(a)に示す状態から、カッターロール110の第1回転部材113がα方向に90度回転し、アンビルロール130の第2回転部材133がβ方向に90度回転すると、(b)に示す状態となる。このとき、ベルト部材120、140が第1回転部材113及び第2回転部材133に対して移動しない場合には、ウェブとの当接点におけるベルト部材の速度は、第1回転部材及び第2回転部材の速度と同じになる。しかし、例えば、ベルト部材120が第1回転部材に対して移動する場合(第2モータによってベルト部材120が駆動される場合)には、ウェブとの当接点におけるベルト部材の速度と、第1回転部材及び第2回転部材の速度とが異なる。
【0055】
具体的には、第1回転部材及び第2回転部材のウェブとの当接点における速度をV1とし、ベルト部材120の第1回転部材及び第2回転部材に対する速度をV2とすると、ベルト部材がP方向に移動した場合、ベルト部材のウェブとの当接点における速度は、V1+V2となる。したがって、切断刃の回転速度よりも、ウェブの搬送速度が速くなり、切断刃111が1周する間におけるウェブの搬送距離を、カッターロールの周方向長さよりも長くすることができる。
【0056】
一方、ベルト部材が−P方向に移動した場合、ベルト部材のウェブとの当接点における速度は、V1−V2となる。したがって、切断刃の回転速度よりも、ウェブの搬送速度が遅くなり、切断刃111が1周する間におけるウェブの搬送距離を、カッターロールの周方向長さよりも短くすることができる。このように、ウェブ7の搬送速度と、切断刃111及び受け面131の速度とを適宜変更することにより、ウェブ7の切断間隔を適宜調整することができ、多様なサイズの吸収性物品を製造することが可能となる。
【0057】
(5)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。次いで、変形例に係る切断装置について、図7に基づいて説明する。なお、上述の実施の形態と同様の構成については同符号を用いて説明を省略する。
【0058】
図7(a)は、変形例1に係る切断装置101である。変形例1に係る切断装置101は、アンビルロール130の外周面全体が受け面となるように構成されている。ウェブを搬送する面と切断刃111の受け面とが一体化しているため、切断間隔に応じて回転速度を調整する必要がない。よって、アンビルロール130は、第1外周部材を備えず、ウェブの搬送速度に対応する速度で回転するように制御される。
【0059】
図7(b)は、変形例2に係る切断装置102である。変形例2に係る切断装置102は、カッターロール110の第1当接部に、第1回転軸の軸方向に延び、且つその周面が周方向へ所定寸法離間して配置される複数の突条129が形成され、かつ、アンビルロール130の第2当接部に、第2回転軸の軸方向に延び、且つその周面が周方向へ所定寸法離間して配置される複数の突条149が形成されている。
【0060】
このように、カッターロール110とアンビルロール130の外周面に複数の突条129、149が形成されていることにより、カッターロール110の突条129とアンビルロール130の突条149とが、カッターロール110とアンビルロール130の回転に伴って当接と離間とを繰り返す。これらの突条によってウェブを挟み込み、ウェブに交差方向に沿った襞を形成し、ウェブに伸縮性を付与することができる。
【0061】
図7(c)は、変形例3に係る切断装置103である。変形例3に係る切断装置103は、変形例1に係るアンビルロール130と変形例2に係るカッターロール110とを備えている。このように、カッターロール110とアンビルロール130のうち少なくとも一方のウェブとの当接面に複数の突条が形成された構成によっても、ウェブに複数の襞を形成して、ウェブに伸縮性を付与することができる。
【0062】
また、本発明に係る切断装置を用いる吸収性物品の製造方法は、前胴回り領域や後脚周り領域、股下領域等を備える吸収性物品1(いわゆる、使い捨てオムツ)に限らず、医療用の使い捨てガウンやスポーツ用の使い捨て着用物品や、生理用ナプキン等の吸収性物品など様々な物品に適用できる。
【0063】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0064】
1…吸収性物品、2…表面シート、3…裏面シート、4…吸収体、5…ウエストギャザー、5a…前方ウエストギャザー、5b…後方ウエストギャザー、6…レッグギャザー、6a…前方レッグギャザー、6b…後方レッグギャザー、7…ウェブ、7A…第1ウェブ、7B…第2ウェブ、7C…第3ウェブ、10…前胴回り領域、10A…側縁、20…後脚周り領域、20A…側縁、30…股下領域、40…接合部、40A…所定領域、50…胴回り開口領域、60…脚周り開口領域、100…切断装置、110…カッターロール、111…切断刃、112…第1回転軸、113…第1回転部材、114…第1外周部材、115A、115B…サイドプレート、115c…貫通穴、116…第1モータ、117…タイミングベルト、118…第1タイミングプーリー、120…ベルト部材、120a…径方向外側のベルト部材の表面、120b…径方向内側のベルト部材の表面、121…第1相対移動部、122…プーリー、123…第2回転軸、124…第2モータ、125…タイミングベルト、126…第2タイミングプーリー、129…突条、130…アンビルロール、131…受け面、132…第2回転軸、133…第1回転部材、134…第1外周部材、135A、135B…サイドプレート、135c…貫通穴、138…第3タイミングプーリー、140…ベルト部材、140a…径方向外側のベルト部材の表面、140b…径方向内側のベルト部材の表面、141…第2相対移動部、142…プーリー、143…第2外周回転軸、146…第4タイミングプーリー、149…突条
図1
図2
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図4
図5
図6
図7