特許第5823748号(P5823748)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5823748
(24)【登録日】2015年10月16日
(45)【発行日】2015年11月25日
(54)【発明の名称】歩行者用信号ユニット
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/095 20060101AFI20151105BHJP
【FI】
   G08G1/095 K
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2011-150064(P2011-150064)
(22)【出願日】2011年7月6日
(65)【公開番号】特開2013-16113(P2013-16113A)
(43)【公開日】2013年1月24日
【審査請求日】2014年6月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000004651
【氏名又は名称】日本信号株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100068526
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 恭生
(74)【代理人】
【識別番号】100138863
【弁理士】
【氏名又は名称】言上 惠一
(72)【発明者】
【氏名】吉田 寛和
【審査官】 小川 恭司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−092512(JP,A)
【文献】 実開昭60−005600(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
横断の可否を示す第1表示部と残時間を示す複数の第2表示部とを有するマスクと、前記第1表示部に光を照射する第1光源と、前記第2表示部にそれぞれ対応して設けられて独立して点灯制御される複数の第2光源とを有する歩行者用信号ユニットにおいて、
遮光部材からなり、前記第2光源ごとに仕切られた導光領域を有する筐体と、
前記筺体の前記第2表示部に対向する表面側に、前記導光領域を通過した光を透過する透光部と、を備え、
前記第2光源がそれぞれ前記各導光領域を介して対応する第2表示部に光を照射し、
前記透光部は、前記導光領域それぞれに嵌め込まれた光出射部と、前記光出射部を前記筺体の外側で連結する連結部とを備えた歩行者用信号ユニット。
【請求項2】
前記連結部は、
前記光出射部にそれぞれ一端が連結され、他端が前記筐体の外側に延在する第1延伸部と、
一端が前記第1延伸部の他端にそれぞれ連結され、他端が前記筐体の裏面側にそれぞれ延在する第2延伸部と、
前記第2延伸部の他端がそれぞれ連結される連結バーと、
を備えることを特徴とする請求項記載の歩行者用信号ユニット。
【請求項3】
前記筺体は、前記導光領域の開口部にそれぞれ切欠部を有し、該切欠部に前記第1延伸部がはめ込まれている請求項に記載の歩行者用信号ユニット。
【請求項4】
前記第1表示部は前記マスクの中央部に設けられ、前記複数の第2表示部は前記マスクの周辺部に設けられており、前記第1延伸部が外側に向かって延在している請求項又はに記載の歩行者用信号ユニット。
【請求項5】
前記第1光源及び前記第2光源は、一基板上に配置されていることを特徴とする請求項1〜のうちのいずれか1つに記載の歩行者用信号ユニット。
【請求項6】
前記第1光源は、第1表示部に対応する形状に配置された発光ダイオードからなる請求項に記載の歩行者用信号ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は歩行者用信号ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、横断の可否だけでなく、残時間(信号待ちの時間)を表示することができる歩行者用信号機が提案されている(例えば特許文献1)。
特許文献1に記載される歩行者用信号機は、人形図柄を点灯又は消灯させることにより横断の可否を表示することができる「人形図柄透光部」と、その左右両側に点灯形態を時間の経過に伴って変化させて残時間を表示可能な「残時間表示用透光部群」と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−92512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の歩行者用信号機では、例えば1つの「残時間表示用透光部」を点灯させたときに、それに隣接する他の「残時間表示用透光部」に光が漏れてしまうという問題があった。つまり、本来は任意の「残時間表示用透光部」のみを点灯させ他の「残時間表示用透光部」は点灯させないことによりコントラストの高い高品質な表示が可能となるが、従来の信号機では「残時間表示用透光部」間の遮光機能が十分でないために、高品質な表示を行うことができなかった。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、点灯させる表示部と点灯させない表示部間におけるコントラストが高く高品質な表示が可能な歩行者用信号機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の目的を達成するために、本発明に係る歩行者用信号ユニットは、横断の可否を示す形状の第1表示部と複数の第2表示部とを有するマスクと、前記第1表示部に光を照射する第1光源と、前記第2表示部にそれぞれ対応して設けられて独立して点灯制御される複数の第2光源とを有する歩行者用信号ユニットにおいて、
遮光部材からなり、前記第2光源ごとに仕切られた導光領域を有する筐体を備え、
前記第2光源がそれぞれ前記各導光領域を介して対応する第2表示部に光を照射する。
以上のように構成された本発明に係る歩行者用信号ユニットは、前記第2光源ごとに仕切られた導光領域を有する筐体を備え、前記第2光源がそれぞれ前記各導光領域を介して対応する第2表示部に光を照射するので、隣接する第2表示部間における光の漏れをなくすことができる。
【0007】
本発明に係る歩行者用信号ユニットは、前記筺体の前記第2表示部に対向する表面側に、前記導光領域を通過した光を透過する透光部を備えていてもよい。
【0008】
また、前記透光部は、前記導光領域の開口部にそれぞれに嵌め込まれた光出射部と、前記光出射部を前記筺体の外側で連結する連結部とを備えていることが好ましく、これにより、前記光出射部を導光領域ごとに分離することができるので、透光部を介して隣接する第2表示部に漏れる光をさらに少なくすることができる。
【0009】
さらに、前記連結部は、前記光出射部にそれぞれ一端が連結され、他端が前記筐体の外側に延在する第1延伸部と、一端が前記第1延伸部の他端にそれぞれ連結され、前記筐体の側面に沿ってそれぞれ延在する第2延伸部と、前記第2延伸部の他端がそれぞれ連結される連結バーと、を備えていることが好ましい。
これにより、前記連結部を介して伝搬する光を少なくでき、透光部を介して隣接する第2表示部に漏れる光をよりいっそう少なくすることができる。
【0010】
前記筺体は、前記導光領域の開口部にそれぞれ切欠部を有し、該切欠部に前記第1延伸部がはめ込まれていることが好ましい。これにより、筐体の開口部端における段差をなくすことが可能になる。
【0011】
前記第1表示部は前記マスクの中央部に設けられ、前記複数の第2表示部は前記マスクの周辺部に設けられており、前記第1延伸部が外側に向かって延在していることが好ましい。
【0012】
前記第1光源及び前記第2光源は、一基板上に配置するようにしてもよい。
【0013】
前記第1光源は、第1表示部に対応する形状に配置された発光ダイオードにより構成するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明によれば、前記第2光源ごとに仕切られた導光領域を有する筐体を備え、前記第2光源がそれぞれ前記各導光領域を介して対応する第2表示部に光を照射するので、隣接する第2表示部間における光の漏れをなくすことができるので、点灯させる表示部と点灯させない表示部間におけるコントラストが高く高品質な表示が可能な歩行者用信号機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る実施形態の歩行者用信号ユニットの斜視図である。
図2】実施形態の歩行者用信号ユニットの分解図である。
図3】実施形態の歩行者用信号ユニットにおける筺体及び第2透光部を説明するための図である。
図4】実施形態の歩行者用信号ユニットの光の伝搬を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る歩行者用信号ユニットを実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下に示す形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、特に記載しない限り本発明を以下に限定するものではない。さらに、同一の名称、符号については、原則として同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明は適宜省略する。
【0017】
<実施形態>
本実施形態に係る歩行者用信号ユニット100の斜視図を図1に、分解図を図2に示す。図3は、図2における筺体40及び第2透光部52の拡大図である。図4は、第2透光部52内における光の伝搬経路を説明するための図である。
【0018】
本実施形態に係る歩行者用信号ユニット100は、横断の可否を表示するための第1表示手段100aと、残時間を表示するため第2表示手段100bと、を備える。
具体的には、実施形態の歩行者用信号ユニット100は、横断の可否を示す第1表示部60aが形成された第1領域と残時間を示す複数の第2表示部60bが配列された第2領域とを有するマスクを備え、
(1)第1表示手段100aは、第1領域と、第1表示部60aに光を照射する第1光源31とを含んで構成され、
(2)第2表示手段100bは、第2領域と、第2表示部60bにそれぞれ対応して設けられて独立して点灯制御される複数の第2光源32と、前記第2光源ごとに仕切られた導光領域を有する遮光部材からなる筐体40とを含み、第2光源32がそれぞれ各導光領域を介して対応する第2表示部60bに光を照射する。
ここで、第1領域とは光を透過させる第1表示部60aとその周りの遮光部とを含む領域であり、第2領域とはそれぞれ光を透過させる複数の第2表示部60bとその周り遮光部を含む領域であり、本実施形態では、第2領域は第1領域の外側に設けられる。
【0019】
以上のように構成された実施形態の歩行者用信号ユニットは、第2光源32の光が第2光源32ごとに遮光部材で仕切られた導光領域に閉じ込められた状態で対応する第2表示部60bに照射される。これにより、隣接する第2表示部60b間における光の漏れをなくすことができ、マスク60の第2領域においてコントラストの高い高品質な表示が可能になる。
【0020】
また、本実施形態では、第2表示手段100bにおいて、筺体40の表面側(観測面側)には第2透光部52が設けられている。そして、第2透光部52は、導光領域40aの開口部のそれぞれに嵌められ第2光源32からの光を表面側に出射可能な複数の光出射部52aと、光出射部52aのそれぞれから筺体40の外側に延在する複数の第1延伸部52bと、第1延伸部52bのそれぞれから裏面側に延在する複数の第2延伸部52cと、第2延伸部52cのそれぞれを連結する連結バー52dと、を備える。
これにより、第2透光部52の取り扱いが容易となると共に、隣接する光出射部52a間においてより明暗のはっきりした(コントラストの高い)高品質な表示が可能な歩行者用信号ユニットとすることができる。この点について、以下、詳細に説明する。
【0021】
第2透光部52の取り扱いを容易にするためには、第2光源32からの光を透過可能な部材を用いて複数の光出射部52aを一体に形成すればよい。一方、光出射部52a間の明暗をはっきりさせるには、所定の導光領域40aに割り当てられた第2光源32からの光が隣接する他の導光領域40aまで伝わらないように各導光領域40a内に光出射部52aを嵌め込めばよい。しかし、単純に複数の光出射部52aを一体に形成し、各導光領域40a内に光出射部52aを嵌めても、連結部を介して、点灯状態にある光出射部52aから非点灯状態にある隣接する他の光出射部52aまで光が伝搬してしまう可能性がある。光出射部52aを構成する部材は透光性を有するので、その内部を光が伝搬するからである。
【0022】
そこで本発明のより好ましい実施形態では、まず、導光領域40aに光出射部52aを嵌めることで筐体40の遮光部材により光出射部52a間を遮光して経路R1における光の伝搬を防止している(図4参照)。そしてさらに、第1延伸部52bを連結バー52dに直接接続するのではなく、第1延伸部52bと連結バー52dとの間に第2延伸部52cを介在させることにより、第2透光部52内における光の伝搬を効果的に抑制している。
【0023】
つまり、第2延伸部52cを介在させずに第1延伸部52bと連結バー52dを直接接続した場合、第2透光部52内部の光は経路R2、経路R4及び経路R2’を経て、点灯状態にある所定の光出射部52aから隣接する非点灯状態にある他の光出射部52aに伝搬される。この場合は、光路長が比較的短くなるので光が伝搬し易くなり、本来光っていないはずの光出射部52が弱く光っているように見えてしまうことがある。そこで、本実施形態では、より高い表示品質を確保するために、第1延伸部52bと連結バー52dとの間にさらに第2延伸部52cを介在させるようにしている。この場合は理論上、第2透光部52内部の光は経路R2、経路R3、経路R4、経路R3’及び経路R2’を経て、所定の光出射部52aから隣接する他の光出射部52aに伝搬されることになるが(図4参照)、上記場合と比較して経路R3及び経路R3’だけ光路長が長くなるので、光が伝搬している間にその強度が格段に弱くなり、隣接する他の光出射部52aまで光を伝搬し難くすることができる。以下、信号ユニット100を構成する主な構成要素について説明する。
【0024】
(ケース10)
ケース10には、基板20、筺体40、第1透光部51、第2透光部52及びマスク60が収容される。ケース10は、表面側が開口しており、開口部分には後述するカバー70が嵌め込まれる。ケース10を構成する材料は特定のものに限られないが、例えば、ABS樹脂を用いることができる。
【0025】
(基板20)
第1光源31及び第2光源32を実装するためのものであり、一般的には配線パターンが多層に設けられたプリント基板が用いられる。第1光源31を配置させるための基板と第2光源32を配置させるための基板とを別部材とすることもできるが、部品点数を削減するため、本実施形態のように共通の基板とすることが好ましい。
【0026】
(第1光源31及び第2光源32)
第1光源31及び第2光源32としては種々のものを用いることができるが、本実施形態では、第1光源31及び第2光源32としてLEDを用いた。第1光源31及び第2光源32の発光色は限定されないが、ここでは第1光源31の発光色を青緑色、第2光源32の発光色を赤色としている。
【0027】
基板20の中央部分には、複数の第1光源31が配置されて、横断の可否を表示可能な形状に発光するように構成されている。本実施形態では、横断可能な形状に複数の第1光源31が配置されている(図2参照)。
【0028】
基板20の左右両側には、複数の第2光源32が配置されて、信号待ちの残り時間(残時間)を表示することができるように構成されている(図2参照)。本実施形態では、それぞれの第2光源32が2個のLEDで構成されており、基板20の左右両側には上下方向に複数の第2光源が並んでいる。第2光源が設けられる部位は後述する筺体40の各導光領域40aに対応しており、第2光源からの光は筺体40の各導光領域40aの開口部から取り出される。
【0029】
第2光源32の点灯方法は限定されないが、例えば残時間が最も長い時に左右に配置された全ての第2光源32を点灯させ、残時間が短くなるにつれて上方から下方に向かって順に消灯させるようにしている。さらに、第2光源32を基板20の左右に設ける場合、左右の第2光源32は同じタイミングで同じ様に駆動するのが一般的である。ただ、例えば、左右の全ての第2光源32が点灯している状態から、一方の側(例えば左側の第2光源32)を上方から順に消灯させて、続いて他方(例えば右側の第2光源32)を上方から順に消灯させてもよい。
【0030】
(筺体40)
筺体40は、表面側に複数の開口部を有する導光領域40aが設けられており、第2光源32からの光を遮光可能な遮光部材により構成される。図3に示すように、本実施形態では、筺体40は、外枠となる枠部41と、枠部41により囲まれた領域を複数の領域に分割する分割部42と、を有し、表裏方向に貫通するように導光領域40aが設けられ、表面側の開口部に対応して裏面側にも開口部(図示せず)が設けられている。これら貫通部(導光領域)の低部に基板20上に配置された第2光源32が配置されることにより、第2光源32からの光を貫通部(導光領域)を通過した光を開口部を介して取り出すことが可能となる。ここで、「第2光源32からの光を遮光可能」とは、第2光源32からの光を完全に遮光できることを意味するのではなく、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上で遮光できていればよい。筺体40を構成する材料は限定されないが、例えば、暗黒色のABS樹脂を用いることができる。
【0031】
図3に示すように、筺体40は筺体40の一部が表示面側から切欠かれた切欠部40bを導光領域40aの開口部それぞれに有しており、図4に示すように、第1延伸部52bが切欠部40bを通って筺体40の外側に延在していることが好ましい。これにより、よりシンプルな構成で第1延伸部52bを筺体40の外側まで延在させることができる。
【0032】
図3に示すように、本実施形態の筺体40は各導光領域40a内に支持部43を有する。ここでは、分割部42に支持部43が設けられており、後述する光出射部52aを支持するように構成される。これにより、筺体40と第2透光部52を組み立てる際に、光出射部52aが導光領域40a内に必要以上に深く配置されないようにすることができる。
【0033】
図3に示すように、本実施形態の筺体40は位置決めのための突起部44を備える。基板20に予め設けられた凹部又は開口部(図示せず)に突起部44を挿入することで、両者の位置決めを容易に行うことができる。
【0034】
図3に示すように、本実施形態の筺体40は基板に固定するために固定部45を備える。本実施形態では、固定部45は、第1表示手段100aから遠い側に設けられた引掛部からなる第1固定部(図3で示す符号45)と、第1表示手段100aから近い側に設けられたビスによる第2固定部(図3では紙面の奥行き方向にあるので見えない。図2参照。)と、を有する。つまり、先ず第1固定部を基板20の開口部(図示せず)に挿入して仮固定し、次に第2固定部をビスにて基板20と固定する(基板20のビス穴は図示していない)。これにより、用いるビスの数を減らすことができる。
【0035】
本実施形態では、筺体40を表裏方向に貫通させて導光領域40aとしたが、筺体40の裏面側を塞ぐこともできる。しかし、その場合は第1光源31用の基板と、第2光源32用の基板と、を別々に準備して、導光領域40aの低部に第2光源32が実装された基板を配置する必要がある。
【0036】
(第1透光部51)
第1透光部51は、第1光源31からの光を表面側に透光するものである。本実施形態では第1光源31からの光がより均一に観測できるように、拡散材を含有させたPC(ポリカーボネート)を用いて第1透光部51としている。これにより、第1透光部51は透明ではなく半透明となっており、その色は無色ではなく白濁色となっている。
【0037】
本実施形態のように第1透光部51は、後述する第2透光部52と別に設けることが好ましい。第1透光部51と第2透光部52とを一体に形成すると、第1光源31からの光が透光部内を伝搬して第2透光部52が点灯しているように見えたり、第2光源32からの光が透光部内を伝搬して第1透光部51が点灯しているように見えるからである。
【0038】
(第2透光部52)
第2透光部52は、上述したように、導光領域40aの開口部それぞれに嵌められ第2光源32からの光を表面側に出射可能な複数の光出射部52aと、光出射部52aのそれぞれから筺体52の外側に延在する複数の第1延伸部52bと、第1延伸部52bのそれぞれから裏面側に延在する複数の第2延伸部52cと、第2延伸部52cのそれぞれを連結する連結バー52dと、を備える。光出射部52a、第1延伸部52b、第2延伸部52c及び連結バー52dは同一材料で一体に形成されている。
【0039】
本実施形態では、例えば、第2光源32からの光がより均一に観測できるように、拡散材を含有させたPCを用いて第2透光部52を構成する(第1透光部51と同様である。)。これにより、第2透光部52は完全な透明ではなく半透明となっており、その色は無色ではなく白濁色となっている。
【0040】
光出射部52aは、筺体40と第2透光部52とを組み立てた状態でそれを横から見たときに、その上面(表示面側表面)が筺体40の上面から突出していないことが好ましい(つまり、光出射部52aの上面は枠部41及び分割部42(切欠部40bを除く)の上面と実質的に同じ高さかそれよりも低い(裏面側に位置する)ことが好ましい。)。光出射部52aから筺体40の外部に第2光源32からの光が漏れるのを防ぐためである。
【0041】
第1延伸部52bは、第1光源31から遠い側に延在させることが好ましい(図2及び図3参照)。第1延伸部52bを第1光源31に近い側の筺体40外部に延在させると、第1延伸部52bだけでなく第2延伸部52c及び連結バー52dも必然的に第1光源31に近い側の筺体40外部に位置することになるので、第1光源31からの光がそれらの内部を伝搬して光出射部52aに届いてしまうからである。
【0042】
第2延伸部52cは、第1延伸部52bの先端部から筺体40の側面に沿うように裏面側(裏面方向)に延在させることができる(図3参照)。これにより、全体として小型の歩行者用信号ユニットとすることができる。第2延伸部52cを筺体40の側面から離して設けると、歩行者用信号ユニットとして幅が大きくなり全体として大型になるので好ましくない。
【0043】
本実施形態では、連結バー52dは、切欠部40bを通る第1延伸部52bを支点として光出射部52aが筺体40から浮かないように、筺体40との位置関係が決められている。つまり、光出射部52aが導光領域40a内に所望の配置で収まっているとき、連結部52bは筺体40と当接されているかその近傍となるように構成されている。これにより、組立時において筺体40と第2透光部52との位置関係を容易に維持することができる。
【0044】
さらに、連結バー52dは、第2延伸部52cの先端部が接続された幅狭部と、それよりも裏面側に設けられた幅広部と、を有することができる(図3参照)。これにより、所定の光出射部52aに対応して配置された第2光源グループからの光が隣接する他の光出射部52aにまで伝搬することを効果的に抑制することができる。つまり、第2光源32からの光の一部は、光出射部52a、第1延伸部52b(図4の経路R2)、第2延伸部52c(図4の経路R3)、連結バー52d(図4の経路R4)、第2延伸部52c(図4の経路R3’)及び第1延伸部52b(図4の経路R2’)の内部を伝搬し他の光出射部52aまで到達する可能性があるが、連結バー52dに幅広部を設けることにより、幅広部により光路長を長くしてさらに光の伝搬を弱めることができる。
【0045】
(マスク60)
マスク60は、第1透光部51及び第2透光部52の表面側に配置されるものであり、横断の可否を表示可能な第1形状の第1表示部60aと、残時間を表示可能な第2形状の第2表示部60bと、を有する。つまり、第1光源31からの光を第1表示部60aを介して放出させることにより、横断の可否を示す所望の形状に点灯することが可能となる。同様に、第2光源32からの光を第2表示部60bを介して放出させることにより、残時間を示す所望の形状に表示することが可能となる。
【0046】
本実施形態では、第1表示部60aは横断可能を表示する形状に開口した開口部とし、第2表示部60bは縦方向に複数の開口部を並ばせた形状としている。第2開口部50bのそれぞれは各光出射部52aに対応するように位置決めされている。さらに、より高品質な表示ができるように、第2表示部60bの外縁は、第2透光部52の光出射部52aの外縁よりも内側に位置するように構成している。第2開口部50bのそれぞれの形状は限定されないが、ここでは矩形としている。
【0047】
マスク60は、第1表示部60a及び第2表示部60b以外の部分が、第1光源31及び第2光源32からの光を遮光できるように構成されている。その材料は限定されないが、本実施形態では暗黒色のABS樹脂を用いた。
【0048】
本実施形態では、第1表示部60a及び第2表示部60bを開口部で構成したが、第1表示部60a及び第2表示部60bを開口させずに透光領域とすることもできる。例えば、マスク60全体を透光部材で形成し、第1表示部60a及び第2表示部60bを除く領域が遮光可能なように暗黒色のシートを貼り付けることもできる。
【0049】
(カバー70)
カバー70は、マスク60の表面側に配置されるものである。本実施形態では、カバー70にPCを用いた。ただし、第1透光部51及び第2透光部52と異なり、カバー70には拡散材は含有されていない。つまり、カバー70は白濁色の半透明ではなく無色透明となっている。これにより、観察者がマスク60の第1表示部60a及び第2表示部60bの外縁を明確に認識できるので、高品質な表示が可能な歩行者用信号ユニットとすることができる。
【0050】
(その他)
歩行者用信号ユニット100は単体で用いることもできるが、通常は、上下に歩行者用信号ユニット100を2つ並べて1つの歩行者用信号機として用いられる。この場合、例えば、上方の歩行者用信号ユニットの第1表示手段を横断不可の表示が可能なものとし、下方の歩行者用信号ユニットの第1表示手段を横断可能の表示が可能なものとすることができる。
【0051】
歩行者用信号ユニット100を2つ用いて1つの歩行者用信号機とする場合、1つの歩行者用信号ユニットにおいて、第1表示手段が点灯しているときに第2表示手段を点灯させることができる。他にも、一方の歩行者用信号ユニットの第1表示手段が点灯し他方の歩行者用信号ユニットの第1表示手段が消灯しているときに、一方の歩行者用信号ユニットの第2表示手段を消灯し他方の歩行者用信号ユニットの第2表示手段を点灯させることもできる。
【符号の説明】
【0052】
100…歩行者用信号ユニット
100a…第1表示手段
100b…第2表示手段
10…ケース
20…基板
31…第1光源
32…第2光源
40…筺体
40a…導光領域
40b…切欠部
41…枠部
42…分割部
43…支持部
44…突起部
45…固定部
51…第1透光部
52…第2透光部
52a…光出射部
52a…第1延伸部
52c…第2延伸部
52d…連結バー
60…マスク
60a…第1表示部
60b…第2表示部
70…カバー
図1
図2
図3
図4