特許第5834964号(P5834964)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5834964
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】光モジュール
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/42 20060101AFI20151203BHJP
   G02B 6/12 20060101ALI20151203BHJP
   H01L 31/0232 20140101ALI20151203BHJP
【FI】
   G02B6/42
   G02B6/12 301
   H01L31/02 C
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-15824(P2012-15824)
(22)【出願日】2012年1月27日
(65)【公開番号】特開2013-156376(P2013-156376A)
(43)【公開日】2013年8月15日
【審査請求日】2014年3月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005083
【氏名又は名称】日立金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100071526
【弁理士】
【氏名又は名称】平田 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100099597
【弁理士】
【氏名又は名称】角田 賢二
(74)【代理人】
【識別番号】100119208
【弁理士】
【氏名又は名称】岩永 勇二
(74)【代理人】
【識別番号】100124235
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100124246
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 和光
(74)【代理人】
【識別番号】100128211
【弁理士】
【氏名又は名称】野見山 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100145171
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 浩行
(72)【発明者】
【氏名】柳 主鉉
(72)【発明者】
【氏名】安田 裕紀
(72)【発明者】
【氏名】平野 光樹
(72)【発明者】
【氏名】須永 義則
【審査官】 佐藤 秀樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−075137(JP,A)
【文献】 特開2008−145684(JP,A)
【文献】 特開2008−256870(JP,A)
【文献】 特開2008−281746(JP,A)
【文献】 特開2005−037642(JP,A)
【文献】 特開2008−158000(JP,A)
【文献】 特開2008−122721(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/26
6/30−6/34
6/42
G02B 6/12−6/122
6/13
6/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、
前記回路基板の実装面に実装された光電変換素子と、
光ファイバを保持すると共に、前記光ファイバと前記光電変換素子とを光学的に結合する光結合部材と、
前記回路基板の前記実装面に実装され、前記光電変換素子に電気的に接続された半導体回路素子と、
前記回路基板の前記実装面に対して反対側の面との間に前記光結合部材を挟むように配置された板状の支持部材と、
前記支持部材の厚さ方向に延びるように前記支持部材に支持され、前記回路基板の前記実装面の裏側の非実装面に設けられた電極に一端が接続された導電体とを有し、
前記光結合部材は、前記支持部材側に開口して前記光ファイバの先端部を収容する溝部を有し、
前記支持部材は、前記溝部に収容された前記光ファイバの先端部を前記光結合部材との間に挟持する、
光モジュール。
【請求項2】
前記溝部は、前記半導体回路素子と前記光電変換素子との並列方向に沿って延びる、
請求項1に記載の光モジュール。
【請求項3】
前記導電体は、その少なくとも一部が前記支持部材の側面に露出している、
請求項1又は2に記載の光モジュール。
【請求項4】
前記導電体は、その一端部が前記支持部材の前記光結合部材との対向面よりも前記回路基板側に突出している、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の光モジュール。
【請求項5】
前記導電体は、前記支持部材の側面に少なくとも一部が露出する第1導体部と、前記第1導体部に直交する第2導体部とを一体に有し、前記第2導体部の側面が、前記支持部材の前記光結合部材との対向面の裏側の裏面に露出している、
請求項3又は4に記載の光モジュール。
【請求項6】
前記導電体は、前記支持部材に形成された凹部に少なくとも一部が収容されている、
請求項1乃至5の何れか1項に記載の光モジュール。
【請求項7】
光結合部材は、光ファイバを保持する保持体と、光ファイバから出射された出射光を導く導光体とを有している、
請求項1乃至6の何れか1項に記載の光モジュール。
【請求項8】
前記支持部材は、前記光ファイバを固定する接着剤を貯留する溜り部を有する、
請求項1乃至7の何れか1項に記載の光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバを介して信号の伝送を行う光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気エネルギーを光エネルギーに、又は光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換素子を備え、光ファイバを介して信号の送信又は受信を行う光モジュールが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の光モジュールは、板状の第1〜第4基板と、IC基板と、光モジュールを他の回路装置に電気的に接続するためのコネクタとを有している。第1基板には、発光素子又は受光素子が実装されている。IC基板には、発光素子に電気信号を送信する回路、又は受光素子の電気信号を増幅する回路が形成されている。第2基板には、光ファイバが挿入される挿入ガイド溝が形成され、この挿入ガイド溝に挿入された光ファイバが第2基板と第3基板との間に挟持されている。IC基板は、光ファイバの延伸方向に沿って、第3基板との間に第1基板を挟むように設置されている。つまり、第3基板,第1基板,及びIC基板が、光ファイバの延伸方向に沿って、この順序で並んでいる。また、第1基板,第3基板,及びIC基板は、これらの各基板よりも大型の第4基板の上面に設置され、コネクタは第4基板の下面に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−95295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、光通信の普及により、様々な装置に光モジュールが搭載されるようになっている。そして、装置によっては、光モジュールの小型化及び軽量化が強く望まれる場合がある。このような光モジュールの用途としては、例えば折り畳み式又はスライド式の携帯電話の操作部(キーボード搭載部)と表示部(ディスプレイ搭載部)との間の通信が挙げられる。
【0006】
特許文献1に記載の光モジュールは、第4基板の上面に第1基板及び第3基板が設置され、さらに第3基板の上に第2基板が設置されているので、コネクタの上に3つの基板が積層された構造となっている。このため、光モジュールの厚さ方向の寸法が増大する。
【0007】
また、特許文献1に記載の光モジュールは、その全長(光ファイバの延伸方向の長さ)を短くしようとした場合、例えば第2基板と第3基板を小型化して挿入ガイド溝を短縮することが考えられる。しかし、挿入ガイド溝を短縮すると、光ファイバの保持剛性が低くなり、光ファイバが抜け出しやすくなってしまう。このため、光モジュールの全長を短縮することに構造上の制約がある。
【0008】
そこで、本発明は、光ファイバを確実に保持しながら、小型化を図ることが可能な光モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決することを目的として、回路基板と、前記回路基板の実装面に実装された光電変換素子と、光ファイバを保持すると共に、前記光ファイバと前記光電変換素子とを光学的に結合する光結合部材と、前記回路基板の前記実装面に実装され、前記光電変換素子に電気的に接続された半導体回路素子と、前記回路基板の前記実装面に対して反対側の面との間に前記光結合部材を挟むように配置された板状の支持部材と、前記支持部材の厚さ方向に延びるように前記支持部材に支持され、前記回路基板の前記実装面の裏側の非実装面に設けられた電極に一端が接続された導電体とを有し、前記光結合部材は、前記支持部材側に開口して前記光ファイバの先端部を収容する溝部を有し、
前記支持部材は、前記溝部に収容された前記光ファイバの先端部を前記光結合部材との間に挟持する、光モジュールを提供する。
【0010】
また、前記溝部は、前記半導体回路素子と前記光電変換素子との並列方向に沿って延びているとよい。
【0011】
また、前記導電体は、その少なくとも一部が前記支持部材の側面に露出していてもよい。
【0012】
また、前記導電体は、前記支持部材に形成された凹部に少なくとも一部が収容されていてもよい。
【0013】
また、光結合部材は、光ファイバを保持する保持体と、光ファイバから出射された出射光を導く導光体とを有しているとよい。
【0014】
また、前記支持部材は、前記光ファイバを固定する接着剤を貯留する溜り部を有していてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る光モジュールによれば、光ファイバを確実に保持しながら、小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る光モジュールを示す斜視図である。
図2】光モジュールが電子回路基板に搭載された状態を示す側面図である。
図3図1のA−A線断面図である。
図4】回路基板を示し、(a)は実装面の平面図、(b)は非実装面の平面図である。
図5】光結合部材を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c),(d)は斜視図である。
図6】カバーレイを示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は斜視図である。
図7】(a),(b)は、支持部材を示す斜視図である。
図8】導電体を示し、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は背面図、(e)は下面図、(f)は斜視図である。
図9】支持部材に複数の導電体6が組み付けられた状態を示す斜視図である。
図10】支持部材の裏面側から見た光モジュール1の斜視図である。
図11】支持部材の本体部の第3の側面側から見た光モジュールの外観図である。
図12】本発明の第2の実施の形態に係る光モジュールを示す斜視図である。
図13】本発明の第2の実施の形態に係る光モジュールを示す斜視図である。
図14】(a),(b)は、本発明の第2の実施の形態に係る光モジュールの支持部材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態に係る光モジュールの一構成例を、図1図11を参照して説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態に係る光モジュール1を示す斜視図である。図2は、光モジュール1が電子回路基板8に搭載された状態を示す側面図である。図3は、光モジュール1に装着された光ファイバ9の軸線に沿って切断した光モジュール1のA−A線断面図である。
【0019】
この光モジュール1は、図2に示すように、電子回路基板8に搭載して使用される。電子回路基板8は、例えばガラス繊維にエポキシ樹脂をしみ込ませて熱硬化処理を施した板状の基材80に複数の銅箔81を張り付けたガラスエポキシ基板である。電子回路基板8には、図略のCPU(Central Processing Unit)や記憶素子等の電子部品が搭載され、光モジュール1に装着される光ファイバ9を伝送媒体とする光通信により、他の電子回路基板又は電子装置との間で信号を送信又は受信する。
【0020】
光モジュール1は、回路基板2と、回路基板2の実装面2aに実装された光電変換素子31と、光ファイバ9を保持すると共に光電変換素子31と光ファイバ9とを光学的に結合する光結合部材4と、回路基板2の実装面2aに実装され、光電変換素子31に電気的に接続された半導体回路素子32と、回路基板2との間に光結合部材4を挟むように配置された板状の支持部材5と、支持部材5の厚さ方向に延びるように支持部材5に支持され、回路基板2の非実装面2bに設けられた電極222に一端が接続された導電体6とを有して構成されている。
【0021】
また、本実施の形態では、回路基板2の光結合部材4側に絶縁性の樹脂からなるカバーレイ20(図2,3に示す)が設けられている。そして、カバーレイ20と回路基板2及び光結合部材4との間、ならびに光結合部材4と支持部材5との間は、接着等の固定手段により相互に固定されている。
【0022】
光モジュール1は、光ファイバ9の延伸方向に沿った全長が例えば1.3mmであり、この方向に直交する幅方向の寸法が例えば1.0mmである。また、光モジュール1の高さ方向(電子回路基板8に垂直な方向)の寸法は例えば0.8mmである。
【0023】
光電変換素子31は、電気エネルギーを光に変換し、又は光を電気エネルギーに変換する素子である。前者の例としては、半導体レーザー素子やLED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)が挙げられる。また、後者の例としては、フォトダイオードが挙げられる。光電変換素子31は、回路基板2との対向面に形成された図略の受発光部から光を出射又は入射するように構成されている。
【0024】
光電変換素子31が電気エネルギーを光に変換する素子である場合、半導体回路素子32は、電子回路基板8から入力される電気信号に基づいて光電変換素子31を駆動するドライバICである。また、光電変換素子31が受光した光を電気エネルギーに変換する素子である場合、半導体回路素子32は、光電変換素子31から入力される電気信号を増幅して電子回路基板8側に出力するプリアンプICである。
【0025】
なお、本実施の形態では、光電変換素子31及び半導体回路素子32がそれぞれ一つである場合について説明するが、回路基板2に複数の光電変換素子31及び半導体回路素子32が実装されていてもよい。
【0026】
図4は、回路基板2を示し、(a)は実装面2aの平面図、(b)は非実装面2bの平面図である。
【0027】
回路基板2は、柔軟性及び光透過性を有するフィルム状の絶縁体からなる基材21の表面に、導電性の金属箔からなる複数の電極221,222が設けられたフレキシブル基板である。光電変換素子31及び半導体回路素子32が実装される実装面2aには、複数の電極221が設けられている。実装面2aの裏側の非実装面2bには、複数の電極222が設けられている。
【0028】
複数の電極222には、複数(本実施の形態では6つ)の導電体6がそれぞれハンダ付けされ、電極222と導電体6とは、ハンダ7によって電気的に接続されている(図2図3参照)。実装面2aにおける複数の電極221は、その機能によって接続用電極221aとテスト用電極221bとに分類される。接続用電極221aは、光電変換素子31の端子311又は半導体回路素子32の端子321(図2図3参照)に半田付けによって接続される電極である。
【0029】
テスト用電極221bは、光モジュール1が電子回路基板8に搭載されていない単体の状態で、光モジュール1の動作試験を行うためのテスト用の電極であり、スルーホール23によって複数の電極222にそれぞれ直接接続されている。テスト用電極221bには、動作試験用のプローブが接触し、このプローブを介して電源の供給やテスト信号の入出力が行われる。本実施の形態では、複数(6つ)のテスト用電極221bが、半導体回路素子32よりも実装面積の小さい光電変換素子31の周辺に配置されている。
【0030】
図5は、光結合部材4を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c),(d)は斜視図である。
【0031】
光結合部材4は、光ファイバ9を保持する保持体40と、光ファイバ9から出射された出射光を導く導光体41とを有して構成されている。保持体40及び導光体41は共に光ファイバ9を伝搬する伝搬光の波長において透光性を有し、導光体41は、保持体40の屈折率よりも高い屈折率を有している。保持体40は、例えばPI(ポリイミド)からなり、導光体41は、例えばアクリル、エポキシ、PI、ポリシロキサン等からなる。
【0032】
保持体40は平板状であり、カバーレイ20に対向する平坦な表(おもて)面40aと、表面40aに平行で支持部材5に対向する裏面40bとを有している。保持体40は、支持部材5側に開口して光ファイバ9の先端部を収容する溝部401を裏面40b側に有している。溝部401は、半導体回路素子32と光電変換素子31との並列方向に沿って延びるように、保持体40の裏面40bから保持体40の厚さ方向に表面40aに向かって窪むように形成されている。
【0033】
また、保持体40は、溝部401に連通し、光ファイバ9を伝搬する伝搬光を導く導光体41を有している。導光体41は、その中心軸が溝部401の延伸方向と平行である。図5(a)では、導光体41を破線で示している。
【0034】
またさらに、保持体40には、裏面40b側に切り欠き部403が形成されている。切り欠き部403は、保持体40の一方の側面から他方の側面に亘って形成され、その延伸方向は導光体41の中心軸に直交している。また、切り欠き部403は、側面視で三角形状を呈し、その切り欠き面403aによって導光体41を終端している。切り欠き部403が裏面40bとなす角度は例えば45°である。なお、切り欠き部403には、樹脂を充填してもよい。
【0035】
導光体41は、溝部401側の一端が入出射面41aであり、切り欠き部403の切り欠き面403aによって終端された斜面が反射面41bである。入出射面41aは、溝部401に保持された光ファイバ9のクラッド層91に囲まれたコア90(図1に示す)に対向する位置に設けられている。反射面41bは、光電変換素子31から出射された光を入出射面41a側に、又は入出射面41aから入射した光を光電変換素子31側に、反射する。
【0036】
保持体40の溝部401に収容された光ファイバ9の先端部は、図2,3に示すように、保持体40(溝部401の底面)と支持部材5との間に挟持される。
【0037】
図6は、カバーレイ20を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は斜視図である。
【0038】
カバーレイ20は、光透過性を有する平板状の絶縁体である。カバーレイ20は、例えばPI(ポリイミド)からなる。また、カバーレイ20は、光結合部材4(保持体40)の表面40aの全面を覆う大きさ及び形状に形成されている。本実施の形態では、表面40aに対向するカバーレイ20の一平面が表面40aと合同である。
【0039】
図7(a),(b)は、支持部材5を示す斜視図である。支持部材5は、例えばPI(ポリイミド)等の絶縁性の樹脂からなり、直方体状の本体部50と、光ファイバ9を固定する接着剤を貯留する溜り部51とを一体に有している。
【0040】
本体部50は、表(おもて)面50aと、裏面50bと、第1〜第4の側面50c〜50fを有している。表面50a及び裏面50bの面積は、第1〜第4の側面50c〜50fの面積よりも大きく形成されている。
【0041】
本体部50には、第1の側面50cを除く3つの側面(第2〜第4の側面50d〜50f)に、本体部50の厚さ方向(表面50aから裏面50bに至る方向)に延びる複数の凹部501が形成されている。本実施の形態では、第2〜第4の側面50d〜50fに凹部501がそれぞれ2つずつ形成されている。各凹部501は、第2〜第4の側面50d〜50fの裏面50b側の端部で直角に折れ曲がるL字状に形成され、その一部は裏面50bに形成されている。凹部501には、導電体6(図1参照)が収容される。
【0042】
本体部50の厚みは例えば0.5mm以下であり、ある程度の光透過性を有するので、裏面50b側から溝部401に収容された光ファイバ9を目視することが可能である。これにより、光ファイバ9を装着する作業を、光ファイバ9の位置を確認しながら行うことが可能である。
【0043】
溜り部51は、本体部50の第1の側面50cに連接して形成されている。溜り部51は、本体部50の表面50a側に開口を有するU字状に形成され、底壁510と、底壁510の両端部から表面50a側に突出した一対の四角柱状の側壁511とからなる。一対の側壁511の間の空間Sは、光ファイバ9を光結合部材4の溝部401に挿入した後に固定するための図略の接着剤を受容し、この接着剤が固化するまで貯留する貯留空間である。
【0044】
溜り部51の厚み(光ファイバ9の延伸方向の長さ)は、本体部50の同方向における長さよりも小さく、例えば本体部50の長さの20%以下である。
【0045】
図8は、導電体6を示し、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は背面図、(e)は下面図、(f)は斜視図である。導電体6は、導電性の金属からなり、例えば銅に金メッキを施してなる。
【0046】
導電体6は、本体部50の凹部501のうち第2〜第4の側面50d〜50fに形成された領域に収容される第1導体部61と、裏面50bに形成された領域に収容される第2導体部62とを一体に有している。第1導体部61及び第2導体部62は、共に四角柱状であり、それぞれの一端部において互いに直交するように連接されている。また、第1導体部61は第2導体部62よりも長く形成されている。このように、導電体6は、凹部501に少なくとも一部が収容されるL字状に形成されている。
【0047】
第1導体部61の端面61aは、回路基板2の非実装面2bにおける電極222(図4(a)参照)に対向する平面状に形成されている。端面61aは、ハンダ7によって電極222に接続される(図2参照)。
【0048】
図9は、支持部材5に6つの導電体6が組み付けられた状態を示す斜視図である。導電体6は、例えばモールド成型によって支持部材5に一体となるように組み付けられている。
【0049】
第1導体部61の端面61aが形成された側の一端部は、支持部材5の表面50aよりも回路基板2側に突出している。表面50aから突出した第1導体部61の一端部は、光モジュール1を組み立てる際の光結合部材4及びカバーレイ20を位置決めする位置決め部材として機能する。
【0050】
第1導体部61の側面61bは、支持部材5の本体部50における第2〜第4の側面50d〜50fに露出している。すなわち、第2〜第4の側面50d〜50fの法線方向から見たとき、凹部501が形成された領域には、第1導体部61の側面61bが視認される。本実施の形態では、表面50aよりも突出した端部を除き、第1導体部61の全体が凹部501に収容されており、第1導体部61の側面61bと第2〜第4の側面50d〜50fとが同一面上に位置している。
【0051】
図10は、支持部材5の裏面50b側から見た光モジュール1の斜視図である。なお、図10ではハンダ7の図示を省略している。
【0052】
第2導体部62は、その全体が凹部501(図7参照)に収容されている。第2導電体62の側面62aは、支持部材5の本体部50における裏面50bに露出している。すなわち、裏面50bの法線方向から見たとき、凹部501が形成された領域には、第2導電体61の側面62aが視認される。本実施の形態では、第2導電体62の側面62aと裏面50bとが同一面上に位置している。導電体6は、第1導体部61の側面61b及び第2導体部62の側面62aが、電子回路基板8の銅箔81(図2参照)にハンダ付けされる。
【0053】
また、回路基板2の非実装面2bは、支持部材5の本体部50における表面50aよりも大きな面積を有し、非実装面2bの周縁部に設けられた電極222の一部は、第1導体部61の端面61aよりも外方(第2〜第4の側面50d〜50fの法線方向)に張り出している。
【0054】
図11は、支持部材5の本体部50の第3の側面50e側から見た光モジュール1の外観図である。
【0055】
導電体6(第1導体部61)の端面61aと回路基板2の電極222との間には隙間が形成され、この隙間の幅gは、例えば0.1〜0.2mmである。この隙間には、熱によって溶融し、その後固化したハンダ7が介在している。
【0056】
(光モジュール1の動作)
次に、図3を参照して光モジュール1の動作について説明する。ここでは、光電変換素子31がVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER、垂直共振器面発光レーザ)であり、半導体回路素子32がこの光電変換素子31を駆動するドライバICである場合を中心に説明する。
【0057】
光モジュール1は、電子回路基板8から動作電源が供給されて動作する。この動作電源は、導電体6及び回路基板2を介して光電変換素子31及び半導体回路素子32に入力される。また、半導体回路素子32には、電子回路基板8から導電体6及び回路基板2を介して、光ファイバ9を伝送媒体として送信すべき信号が入力される。半導体回路素子32は、入力された信号に基づいて光電変換素子31を駆動する。
【0058】
光電変換素子31は、回路基板2との対向面に形成された受発光部から、回路基板2の実装面2aに向かって、実装面2aに垂直な方向にレーザー光を出射する。図3では、このレーザー光の光路Lを二点鎖線で示している。
【0059】
レーザー光は回路基板2の基材21及びカバーレイ20を透過して、光結合部材4に入射する。光結合部材4に入射したレーザー光は反射面41bで反射し、導光体41に導かれて入出射面41aから光ファイバ9のコア90に入射する。
【0060】
なお、光電変換素子31が例えばフォトダイオードであり、半導体回路素子32がプリアンプICである場合には、光の進行方向が上記とは逆となり、光電変換素子31が受信した光信号を電気信号に変換して半導体回路素子32に出力する。半導体回路素子32は、この電気信号を増幅し、回路基板2及び導電体6を介して電子回路基板8側に出力する。
【0061】
(実施の形態の作用及び効果)
本実施の形態によれば、以下に示す作用及び効果が得られる。
【0062】
(1)光電変換素子31及び半導体回路素子32は、回路基板2に実装され、光ファイバ9はこの回路基板2と支持部材5との間に挟まれた光結合部材4に保持される。これにより、光ファイバ9を保持するための部材を回路基板2の上側(支持部材5との反対側)に設ける必要がなく、光モジュール1の厚さ方向の寸法を小さくできる。
【0063】
(2)光結合部材4は、回路基板2と支持部材5との間に挟まれるので、光ファイバ9を収容する溝部401の長さが直接的に光モジュール1の全長に影響しない。つまり、例えば特許文献1に記載の光モジュールのように、光ファイバを保持する部材と受光素子又は発光素子とが光ファイバの延伸方向に並列している場合には、光ファイバを保持する長さを長くすれば、それに応じて光モジュールの全長が長くなるが、本実施の形態では、光結合部材4と回路基板2とが光モジュール1の厚さ方向に重なるように配置されるので、光モジュール1の大型化を招来することなく光ファイバ9を保持するスペースを確保することができ、光ファイバ9を確実に保持することができる。
【0064】
(3)光電変換素子31と半導体回路素子32は、回路基板2の同じ面(実装面2a)に実装されるので、例えば光電変換素子31が実装面2aに実装され、半導体回路素子32がその裏側の面(非実装面2b)に実装された場合に比較して、光モジュール1の厚さ方向の寸法を小さくすることができる。また、光電変換素子31及び半導体回路素子32の実装が容易となる。
【0065】
(4)回路基板2の電極222と電子回路基板8の銅箔81との間に、支持部材5に支持された導電体6が介在するので、例えばハンダを引き延ばして電極222と銅箔81と直接的に接続する場合に比較して、接続作業が容易となる。つまり、電極222と銅箔81との間の間隔が0.5mm程度であれば、これらをハンダによって接続することが可能ではあるが、導電体6が介在することにより、電極222と銅箔81とを容易かつ確実に接続することができる。
【0066】
(5)導電体6の側面61bは支持部材5の第2〜第4の側面50d〜50fに露出しているので、電子回路基板8の銅箔81とのハンダ付けによる接続が容易となる。また、導電体6と銅箔81とのハンダ付け後にその接続状態を目視により確認することが可能となる。
【0067】
(6)導電体6の第1導体部61は、電極222に接続される端面61aが形成された側の一端部が支持部材5の表面50aよりも回路基板2側に突出しているので、例えば導電体6が表面50aから突出していない場合に比較して、端面61aと電極222との間の距離が短くなり、よりハンダ付けが容易となる。
【0068】
(7)導電体6の第2導体部61は、側面62aが支持部材5の裏面50bに露出しているので、電子回路基板8の銅箔81とのハンダ付けがより確実に行える。
【0069】
(8)導電体6は、その一部が支持部材5に形成された凹部501に収容されるので、導電体6が確実に支持部材5に支持される。また、凹部501及び導電体6はL字状に形成されているので、例えば導電体6が第1導体部61を有し、第2導体部62を有しないI字型である場合に比較して、より確実に導電体6を支持部材5に支持することが可能となる。
【0070】
(9)光ファイバ9は、その先端部が光結合部材4の溝部401に収容された状態で、支持部材5の溜り部51に貯留される接着剤によって支持部材5に固定されるので、光ファイバ9をより確実に装着することが可能となる。
【0071】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図12図14を参照して説明する。これらの図において、第1の実施の形態について説明したものと実質的に共通する機能を有する構成要素については、同一の又は対応する符号を付して、その重複した説明を省略する。
【0072】
図12は、本実施の形態に係る光モジュール1Aを示す斜視図である。図13は、図12とは異なる角度から見た光モジュール1Aを示す斜視図である。図14(a),(b)は、光モジュール1Aの支持部材5Aを示す斜視図である。
【0073】
第1の実施の形態では、溜り部51の一対の側壁511が四角柱状である場合について説明したが、本実施の形態に係る光モジュール1Aでは、一対の壁部511Aが円柱状である。一対の壁部511Aは、底壁510Aと共に溜り部51Aを構成する。
【0074】
また、第1の実施の形態では、凹部501が第2〜第4の側面50d〜50f及び裏面50bに形成されたL字状であったが、本実施の形態に係る光モジュール1Aでは、支持部材5Aの本体部50Aに形成された凹部501Aが裏面50b側にのみ形成されている。
【0075】
導電体6は、第2導体部62が凹部501Aに収容され、第1導体部61は、第2の側面50d及び第4の側面50fに沿って本体部50Aの厚さ方向に延びるように支持されている。
【0076】
本実施の形態によっても、第1の実施の形態について説明した作用及び効果と同様の作用及び効果が得られる。
【0077】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【0078】
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、光モジュール1に一本の光ファイバ9が装着された場合について説明したが、これに限らず、複数の光ファイバ9が装着されるように光モジュールを構成してもよい。
【0079】
また、第1及び第2の実施の形態では、図1及び図12等に示すように、支持部材5,5Aに支持された導電体6の第1導体部61が、支持部材5,5Aの厚さ方向に対して平行に延びる場合を図示したが、これに限らず、第1導体部61が支持部材5,5Aの厚さ方向に対して傾いていてもよい。また、導電体6の第1導体部61は、直線状に限らず、屈曲又は湾曲していてもよい。つまり、導電体6は、その少なくとも一部が支持部材5の厚さ方向に対して平行に又は傾斜して延びるように支持されていればよい。
【0080】
また、第1及び第2の実施の形態では、導電体6の一部が凹部501,501Aに収容されて支持されている場合について説明したが、これに限らず、導電体が例えば接着や粘着によって支持部材5,5Aの側面50c〜50fに固定され、支持されていてもよい。また、導電体が例えば環状のバンドによって支持部材5,5Aの側面50c〜50fに押し付けられて支持されていてもよい。
【0081】
また、第1及び第2の実施の形態では、電極222と電子回路基板8の銅箔81とが単一の導電体(導電体6)で接続される場合について説明したが、これに限らず、電極222と電子回路基板8の銅箔81との間が複数の部材からなる導電体によって電気的に接続されていてもよい。例えば、電極222に接続された第1導電部材と、第1導電部材とは別体で、電子回路基板8の銅箔81に接続される第2導電部材との組み合わせにより、導電体が構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0082】
1,1A…光モジュール、2…回路基板、2a…実装面、2b…非実装面、4…光結合部材、5,5A…支持部材、6…導電体、7…ハンダ、8…電子回路基板、9…光ファイバ、20…カバーレイ、21…基材、23…スルーホール、31…光電変換素子、32…半導体回路素子、40…保持体、40a…表面、40b…裏面、41…導光体、41a…入出射面、41b…反射面、50,50A…本体部、50a…表面、50b…裏面、50c〜50f…第1〜第4の側面、51,51A…溜り部、61…第1導体部、61a…端面、61b…側面、62…第2導体部、62a…側面、80…基材、81…銅箔、90…コア、91…クラッド層、221,222…電極、221a…接続用電極、221b…テスト用電極、311,321…端子、401…溝部、403…切り欠き部、403a…切り欠き面、501,501A…凹部、510,510A…底壁、511,511A…側壁、L…光路、S…空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図14