特許第5837008号(P5837008)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5837008
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】基板処理方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/027 20060101AFI20151203BHJP
【FI】
   H01L21/30 564D
   H01L21/30 564C
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-152987(P2013-152987)
(22)【出願日】2013年7月23日
(65)【公開番号】特開2015-23257(P2015-23257A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2015年5月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100122507
【弁理士】
【氏名又は名称】柏岡 潤二
(72)【発明者】
【氏名】京田 秀治
【審査官】 関口 英樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−259062(JP,A)
【文献】 特開2013−004614(JP,A)
【文献】 特開平08−264412(JP,A)
【文献】 特開平03−230518(JP,A)
【文献】 特開平05−243140(JP,A)
【文献】 特開平10−149964(JP,A)
【文献】 特開2003−007669(JP,A)
【文献】 特開2006−351595(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027
B05D 1/00− 3/00、
G03F 7/004− 7/06、 7/075− 7/115、
7/16− 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の表面に薬液を供給して前記薬液の膜を形成する基板処理方法であって、
前記基板を回転させながら前記基板の外周部の下面又は/及び上面から冷却剤を供給して前記外周部の温度を下げる冷却剤供給工程と、
前記基板の表面上に前記薬液を供給する薬液供給工程と、
前記薬液を前記基板上で前記外周部まで拡散させて前記薬液の膜を形成する薬液拡散工程と、
を有し、
前記冷却剤供給工程は、前記薬液が前記基板の外周部に到達する前に行われ
前記冷却剤供給工程の前記冷却剤は、液体であり、
前記液体による前記冷却剤供給工程の後、前記液体の蒸発を促進させるガスを前記基板の外周部に供給する工程を更に有する、基板処理方法。
【請求項2】
基板の表面に薬液を供給して前記薬液の膜を形成する基板処理方法であって、
前記基板を回転させながら前記基板の外周部の下面又は/及び上面から冷却剤を供給して前記外周部の温度を下げる冷却剤供給工程と、
前記基板の表面上に前記薬液を供給する薬液供給工程と、
前記薬液を前記基板上で前記外周部まで拡散させて前記薬液の膜を形成する薬液拡散工程と、
を有し、
前記冷却剤供給工程は、前記薬液が前記基板の外周部に到達する前に行われ
前記冷却剤供給工程の前記冷却剤は、互いに蒸気圧の異なる複数の液体によって構成される、基板処理方法。
【請求項3】
前記冷却剤供給工程が行われた後、前記薬液供給工程が行われる前に、前記基板に供給される前記薬液の拡散を促進させるプリウェット液を前記基板の表面上に供給して広げるプリウェット液拡散工程が更に行われる、請求項1又は2に記載の基板処理方法。
【請求項4】
前記冷却剤供給工程では、前記基板の表面上に前記薬液が供給される前に前記基板の外周部を冷却する、請求項1から3のいずれか一項に記載の基板処理方法。
【請求項5】
前記冷却剤供給工程は、前記薬液拡散工程で薬液が前記基板の前記外周部に到達した後、更に基板の下面から冷却液を供給する工程を有する、請求項1からのいずれか一項に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の表面上に膜を形成する基板処理方法、及び、基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造プロセスでは、例えば、基板の表面上にレジスト液を塗布し、レジスト液の膜を形成することがある。このようなレジスト膜を形成する基板処理装置は、基板を回転させて遠心力によってレジスト液を拡散させ、基板の表面上にレジスト膜を形成する。
【0003】
また、基板を回転させてレジスト液等の薬液を拡散させる場合には、多量の薬液が飛散するため、薬液の使用量が多くなる。このため、薬液の使用量を削減することが望まれている。しかしながら、単に、基板に供給する薬液を少なくしただけでは、薬液が基板上を拡散している途中に薬液中の溶剤が揮発するため粘性が高くなり、基板の外周部おいて適切な厚さの膜を形成することが困難であった。そこで、例えば、特許文献1に記載された基板処理装置では、基板上に供給された薬液に溶剤蒸気を吹き付けて薬液の粘性の上昇を抑制することで、適切な厚さの膜を形成することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001‐307991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、半導体の製造効率を高めるために、基板の大口径化が求められている。基板を大口径化すると、例えば直径300mmの基板サイズよりもさらに大きい直径450mmの基板サイズの方が表面積も大きく製造効率も高くなり、より多くの半導体チップが製造できる。しかしながら、例えば直径450mmの基板を用いる場合は、直径300mmの基板に対して半径が1.5倍大きくなり、大口径化に伴い基板の外周部まで薬液を拡散させることがより困難となる。この様な場合であっても、基板の外周部においてもより一層、適切な厚さの膜を形成することができる基板処理装置が望まれている。
【0006】
そこで、本発明は、基板の大小に関わらず基板の外周部において適切な厚さの膜を形成可能な基板処理方法、及び、基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面に係る基板処理方法は、基板の表面に薬液を供給して薬液の膜を形成する方法であって、冷却剤供給工程と、薬液供給工程と、薬液拡散工程とを有する。冷却剤供給工程は、薬液が基板の外周部に到達する前に行われるものであり、基板を回転させながら基板の外周部の下面又は/及び上面から冷却剤を供給して外周部の温度を下げる。薬液供給工程は、基板の表面上に薬液を供給する。薬液拡散工程は、薬液を基板上で外周部まで拡散させて薬液の膜を形成する。冷却剤供給工程の冷却剤は、液体である。基板処理方法は、液体による冷却剤供給工程の後、液体の蒸発を促進させるガスを基板の外周部に供給する工程を更に有する。
この基板処理方法では、薬液が基板の外周部に到達する前に、基板の外周部が冷却される。即ち、拡散させられる薬液は、冷却された基板の外周部の表面上を流れ、粘性の上昇が抑制される。このように、薬液が冷却されながら広がることにより、広げられた後の薬液の一部分が局所的に冷却されて粘性が局所的に変化してしまうことがない。これにより、基板の大小に関わらず基板の外周部において薬液を適切に拡散させることができ、適切な厚さの膜を形成することができる。
冷却剤として液体を用いて、基板の外周部を容易に冷却することができる。
液体の蒸発を促進させるガスを基板の外周部に供給する工程を有しているので、液体の蒸発をより一層促進させて、基板の外周部をより一層冷却することができる。
【0008】
本発明の他の一側面に係る基板処理方法は、基板の表面に薬液を供給して薬液の膜を形成する方法であって、冷却剤供給工程と、薬液供給工程と、薬液拡散工程とを有する。冷却剤供給工程は、薬液が基板の外周部に到達する前に行われるものであり、基板を回転させながら基板の外周部の下面又は/及び上面から冷却剤を供給して外周部の温度を下げる。薬液供給工程は、基板の表面上に薬液を供給する。薬液拡散工程は、薬液を基板上で外周部まで拡散させて薬液の膜を形成する。冷却剤供給工程の冷却剤は、互いに蒸気圧の異なる複数の液体によって構成される。
この基板処理方法では、薬液が基板の外周部に到達する前に、基板の外周部が冷却される。即ち、拡散させられる薬液は、冷却された基板の外周部の表面上を流れ、粘性の上昇が抑制される。このように、薬液が冷却されながら広がることにより、広げられた後の薬液の一部分が局所的に冷却されて粘性が局所的に変化してしまうことがない。これにより、基板の大小に関わらず基板の外周部において薬液を適切に拡散させることができ、適切な厚さの膜を形成することができる。
冷却剤として液体を用いて、基板の外周部を容易に冷却することができる。
冷却剤として互いに蒸気圧の異なる複数の液体を用いる。この場合には、蒸気圧が異なることにより、液体ごとに、基板を冷却する際の性能が異なる。従って、冷却剤を互いに蒸気圧の異なる複数の液体によって構成することで、例えば、冷却の持続時間或は冷却温度等、基板の外周部の温度状態を所望の状態にすることができる。
【0009】
冷却剤供給工程が行われた後、薬液供給工程が行われる前に、基板に供給される薬液の拡散を促進させるプリウェット液を基板の表面上に供給して広げるプリウェット液拡散工程が更に行われてもよい。この場合には、基板の表面上において薬液が拡散し易くなる。これにより、少量の薬液であっても、基板の表面全体に亘って膜を形成することができる。
【0010】
冷却剤供給工程では、基板の表面上に薬液が供給される前に基板の外周部を冷却してもよい。この場合には、薬液が基板の外周部に到達する前に、確実に基板の外周部のみを冷却することができる。これにより、意図せずに、基板の外周部を冷却するための冷却剤によって、広げられた後の薬液が局所的に冷却されてしまうことを防止できる。
【0011】
冷却剤供給工程は、薬液拡散工程で薬液が基板の外周部に到達した後、更に基板の下面から冷却液を供給する工程を有していてもよい。このように、基板の外周部に薬液が広げられた状態で更に冷却剤を供給することで、広げられた後の薬液が局所的に冷却され、薬液の粘性を局所的に変化させることができる。従って、薬液を冷却しながら基板の外周部まで広げた後、更に、基板の外周部に冷却剤を供給することで、薬液を局所的に冷却することが可能となり、基板の外周部に形成される薬液の膜の厚さを更に制御することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の一側面及び他の一側面によれば、基板の大小に関わらず基板の外周部において適切な厚さの膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】一実施形態に係る塗布・現像装置を示す斜視図である。
図2図1のII−II線に沿った断面図である。
図3図2のIII−III線に沿った断面図である。
図4図3の塗布ユニットの内部構造を示す断面図である。
図5】レジスト液の塗布工程を示すフローチャートである。
図6】(a)から(d)は、塗布工程における各部の動作を示す図である。
図7】(a)から(d)は、塗布工程におけるウェハの温度分布を示す図である。
図8】ウェハを冷却した場合における、冷却液毎のウェハの温度変化を示すグラフである。
図9】(a)から(d)は、ノズルの変形例を示す図である。
図10】(a)から(c)は、ノズルの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0026】
図1から図3に示されるように、塗布・現像装置1は、キャリアブロックS1と、キャリアブロックS1に隣接する処理ブロックS2と、処理ブロックS2に隣接するインターフェースブロックS3とを備えている。以下の説明における「前後左右」は、インターフェースブロックS3側を前側、キャリアブロックS1側を後側とした方向を意味するものとする。
【0027】
キャリアブロックS1は、複数のキャリア2を設置するためのキャリアステーション3と、キャリアステーション3と処理ブロックS2との間に介在する搬入・搬出部4とを有している。キャリア2は、複数枚のウェハ(基板)Wを密封状態で収容し、キャリアステーション3上に着脱自在に設置される。本実施形態では、一例として、直径が450mmのウェハWを用いることができる。キャリア2の一側面2a側には、ウェハWを出し入れするための開閉扉が設けられている。搬入・搬出部4には、キャリアステーション3に設置された複数のキャリア2にそれぞれ対応する開閉扉4aが設けられている。搬入・搬出部4内には、キャリアステーション3に設置されたキャリア2からウェハWを取り出して処理ブロックS2に渡し、処理ブロックS2からウェハWを受け取ってキャリア2内に戻す受け渡しアームA1が収容されている。
【0028】
処理ブロックS2は、ウェハWの表面上に下層の反射防止膜を形成する下層反射防止膜形成(BCT)ブロック5と、下層の反射防止膜の上にレジスト膜を形成するレジスト膜形成(COT)ブロック6と、レジスト膜の上に上層の反射防止膜を形成する上層反射防止膜形成(TCT)ブロック7と、現像処理を行う現像処理(DEV)ブロック8とを有している。これらのブロックは、床面側からDEVブロック8、BCTブロック5、COTブロック6、TCTブロック7の順に積層されている。
【0029】
BCTブロック5には、反射防止膜形成用の薬液を塗布する塗布ユニットと、加熱・冷却ユニットと、これらのユニットにウェハWを搬送する搬送アームA2とが収容されている。TCTブロック7にも同様に、塗布ユニットと、加熱・冷却ユニットと、搬送アームA4とが収容されている。DEVブロック8には、複数の現像処理ユニットと、塗布ユニットと、複数の加熱・冷却ユニットと、これらのユニットにウェハWを搬送する搬送アームA5と、これらのユニットを経ずに処理ブロックS2の前後間でウェハWを搬送する直接搬送アームA6とが収容されている。
【0030】
図2及び図3に示されるように、COTブロック6には、レジスト膜形成用の薬液を塗布する塗布ユニット(基板処理装置)U1と、加熱・冷却ユニットU2と、これらのユニットにウェハWを搬送する搬送アームA3とが収容されている。塗布ユニットU1は、レジスト膜形成用の薬液(レジスト液)を下層膜の上に塗布してレジスト液の膜を形成する。加熱・冷却ユニットU2は、例えば熱板によりウェハWを加熱してレジスト液を加熱し、加熱後のウェハWを冷却板により冷却することで、レジスト液の硬化等のための熱処理を行い、レジスト膜を形成する。複数の塗布ユニットU1は、COTブロック6の右側で、前後方向に並べられている。複数の加熱・冷却ユニットU2は、COTブロック6の左側で、前後方向に並べられている。搬送アームA3は、塗布ユニットU1と加熱・冷却ユニットU2との間に設けられ、前後方向及び上下方向に移動可能とされている。
【0031】
処理ブロックS2の後側には、床面からTCTブロック7に亘るように棚ユニットU3が設けられている。棚ユニットU3は、上下方向に並ぶ複数のセルC30からC38に区画されている。棚ユニットU3の近傍には、セルC30からC38間でウェハWを搬送する昇降自在な昇降アームA7が設けられている。処理ブロックS2の前側には、床面からDEVブロック8の上部に亘るように棚ユニットU4が設けられている。棚ユニットU4は、上下方向に並ぶ複数のセルC40からC42に区画されている。
【0032】
インターフェースブロックS3は、露光装置E1に接続される。インターフェースブロックS3には、処理ブロックS2の棚ユニットU4から露光装置E1にウェハWを渡し、露光装置E1からウェハWを受け取り棚ユニットU4に戻す受け渡しアームA8が収容されている。
【0033】
このような塗布・現像装置1では、まず、複数のウェハWを収容したキャリア2がキャリアステーション3に設置される。このとき、キャリア2の一側面2aは搬入・搬出部4の開閉扉4aに向けられる。次に、キャリア2の開閉扉と搬入・搬出部4の開閉扉4aとが共に開放され、受け渡しアームA1により、キャリア2内のウェハWが取り出され、処理ブロックS2の棚ユニットU3のいずれかのセルに順次搬送される。
【0034】
受け渡しアームA1により棚ユニットU3のいずれかのセルに搬送されたウェハWは、昇降アームA7により、BCTブロック5に対応するセルC33に順次搬送される。セルC33に搬送されたウェハWは、搬送アームA2によってBCTブロック5内の各ユニットに搬送され、このウェハWの表面上に下層反射防止膜が形成される。
【0035】
下層反射防止膜が形成されたウェハWは、搬送アームA2によってセルC33の上のセルC34に搬送される。セルC34に搬送されたウェハWは、昇降アームA7によって、COTブロック6に対応するセルC35に搬送される。セルC35に搬送されたウェハWは、搬送アームA3によりCOTブロック6内の各ユニットに搬送され、このウェハWの下層反射防止膜の上にレジスト膜が形成される。
【0036】
レジスト膜が形成されたウェハWは、搬送アームA3によってセルC35の上のセルC36に搬送される。セルC36に搬送されたウェハWは、昇降アームA7によって、TCTブロック7に対応するセルC37に搬送される。セルC37に搬送されたウェハWは、搬送アームA4によってTCTブロック7内の各ユニットに搬送され、このウェハWのレジスト膜の上に上層反射防止膜が形成される。
【0037】
上層反射防止膜が形成されたウェハWは、搬送アームA4によってセルC37の上のセルC38に搬送される。セルC38に搬送されたウェハWは、昇降アームA7によって直接搬送アームA6に対応するセルC32に搬送され、直接搬送アームA6によって棚ユニットU4のセルC42に搬送される。セルC42に搬送されたウェハWは、インターフェースブロックS3の受け渡しアームA8により露光装置E1に渡され、レジスト膜の露光処理が行われる。露光処理後のウェハWは、受け渡しアームA8によりセルC42の下のセルC40又はC41に搬送される。
【0038】
セルC40又はC41に搬送されたウェハWは、搬送アームA5によりDEVブロック8内の各ユニットに搬送され、現像処理が行われることで、ウェハWの表面上にレジストパターン及びレジスト膜が形成される。レジスト膜が形成されたウェハWは、搬送アームA5により、棚ユニットU3のうちDEVブロック8に対応したセルC30又はC31に搬送される。セルC30又はC31に搬送されたウェハWは、受け渡しアームA1がアクセス可能なセルに昇降アームA7によって搬送され、受け渡しアームA1によってキャリア2内に戻される。
【0039】
なお、塗布・現像装置1の構成は一例に過ぎない。塗布・現像装置は、塗布ユニット、現像処理ユニット、周縁部塗布ユニット等の液処理ユニットと、加熱・冷却ユニット等の前処理・後処理ユニットとを備えるものであればよく、これら各ユニットの個数や種類、レイアウト等は適宜変更可能である。
【0040】
続いて、塗布ユニットU1について、更に詳細に説明する。図4に示されるように、塗布ユニットU1は、ウェハWを水平に保持して回転させる回転保持部11と、ウェハWを昇降させる昇降部12と、薬液ノズル41からレジスト液及びプリウェット液を供給する薬液供給部40と、薬液ノズル41を水平方向に移動させる水平移送部45と、冷却液ノズル31から冷却液(冷却剤)を供給する冷却液供給部(冷却部)30と、制御部50とを備えている。
【0041】
回転保持部11は、回転部15とチャック16とを有する。回転部15は、上方に突出する回転軸15aを含み、電動モータ等の動力源により回転軸15aを回転させる。チャック16は、水平に配置されたウェハWの中心部を支持し、吸引吸着等によりウェハWを保持する。
【0042】
昇降部12は、回転軸15aを囲むように水平に配置された円環状の昇降ディスク17と、昇降ディスク17の周縁部から上方に突出した複数の昇降ピン17aと、昇降ディスク17を昇降させる昇降シリンダ18とを有している。複数の昇降ピン17aは、回転軸15aを囲むように配置されている。昇降部12は、昇降ピン17aを上昇させ、搬送アームA3から昇降ピン17aの先端部でウェハWを受け取り、昇降ピン17aを下降させてチャック16上にウェハWを設置する。また、昇降部12は、昇降ピン17aを上昇させ、昇降ピン17aの先端部でチャック16上のウェハWを押し上げ、ウェハWを上昇させて搬送アームA3に渡す。
【0043】
回転部15の周囲には、ウェハW上から外側に振り切られて落下する液体を受け止める収容器であるカップ19が設けられている。カップ19は、回転部15を囲む円環状の底板20と、底板20の外縁に沿って上方に突出した円筒状の外壁21と、底板20の内縁に沿って上方に突出した円筒状の内壁22とを有している。外壁21は、チャック16に保持されたウェハWの周縁Wbに対し、平面視で外側に位置する。外壁21の上端部には、上方に向かうに従い内径が小さくなる傾斜壁部21aが形成されている。傾斜壁部21aの上端21bは、チャック16に保持されたウェハWよりも上方に位置する。内壁22は、チャック16に保持されたウェハWの周縁Wbに対し、平面視で内側に位置する。内壁22の上端22aは、チャック16に保持されたウェハWより下方に位置する。
【0044】
内壁22に囲まれた空間の上部は、カバー板23により塞がれており、回転軸15a及び昇降ピン17aはカバー板23に挿通されている。カバー板23の周縁部には、内壁22から外壁21側に張り出した傘状部23aが形成されている。傘状部23aの外周には、外壁21と内壁22の間を仕切るように下方に延在する筒状の仕切壁24が設けられている。仕切壁24の下端部と底板20は離間している。底板20には、液体排出用の液体排出孔部20aと、気体排出用の気体排出孔部20bとが形成されている。液体排出孔部20aには、液体排出用の排液管25が接続されている。気体排出孔部20bには、気体排出用の排気管26が挿入されている。排気管26の上端部は、仕切壁24の下端部の近傍に位置している。
【0045】
ウェハW上から外側に振り切られた液体は、外壁21及び傘状部23aにより、外壁21と仕切壁24との間に導かれ、排液管25を通って排出される。仕切壁24と内壁22の間には、液体から発生したガス等が進入し、そのガスが排気管26を通って排出される。
【0046】
薬液供給部40は、レジスト液及びプリウェット液を吐出する薬液ノズル41と、薬液ノズル41にプリウェット液を圧送するプリウェット液供給源43と、薬液ノズル41にレジスト液を圧送するレジスト液供給源44とを有している。薬液ノズル41とプリウェット液供給源43及びレジスト液供給源44との間には、バルブ42が設けられている。このプリウェット液として、例えば、レジストに含まれる溶媒シンナー、γ−ブチルラクトン、乳酸エチル、PGMEA(propylene glycol methyl ether acetate)、或は、OK73シンナー(東京応化工業製品)などを用いることができる。
【0047】
水平移送部45は、ウェハWよりも上方の位置において、ウェハWの中心に対向する位置とウェハW外との間で薬液ノズル41を移動させる。薬液ノズル41は、バルブ42が切り替えられることにより、プリウェット液供給源43から圧送されたプリウェット液、又は、レジスト液供給源44から圧送されたレジスト液をウェハW上面の中心位置に吐出する。
【0048】
冷却液供給部30は、冷却液を吐出する冷却液ノズル31と、冷却液ノズル31に冷却液を圧送する冷却液供給源33とを有している。冷却液ノズル31と冷却液供給源33との間には、バルブ32が設けられている。
【0049】
冷却液ノズル31は、ウェハWよりも下方の位置に設けられる。冷却液ノズル31は、バルブ32が切り替えられることにより、冷却液供給源33から圧送された冷却液をウェハWの下面の外周部に吐出する。ここで、ウェハWの下面とは、ウェハWにおける薬液ノズル41からレジスト液が供給される面(上面)に対して反対側の面をいう。また、冷却液ノズル31は、ウェハWの内側から外側に向かって、ウェハWの外周部に冷却液を吐出する。
【0050】
ここで、冷却液ノズル31から吐出される冷却液として、一例として、アセトン等のシンナー、水、PGME又はPGMEA、IPA(イソプロピルアルコール)等を用いることができる。また、これらの冷却液を混ぜて使用してもよい。
【0051】
制御部50は、塗布ユニットU1の各部の動作を制御するための制御用のコンピュータであり、冷却液供給条件及びレジスト液塗布条件等の設定画面を表示する表示部と、冷却液供給条件及びレジスト液塗布条件等を入力する入力部と、コンピュータ読み取り可能な記録媒体からプログラムを読み取る読取部とを有している。記録媒体には、制御部50にレジスト液の塗布制御等を実行させるプログラムが記録されており、このプログラムが制御部50の読取部によって読み取られる。記録媒体としては、例えば、ハードディスク、コンパクトディスク、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、メモリカード等が挙げられる。
【0052】
制御部50は、入力部に入力された冷却液供給条件及びレジスト液塗布条件と、読取部により読み取られたプログラムとに応じて、回転保持部11、昇降部12、冷却液供給部30、薬液供給部40、水平移送部45を制御し、周縁部塗布処理を実行する。
【0053】
次に、制御部50によって制御される塗布ユニットU1の動作手順について、図5のフローチャートを用いて説明する。ここでは、制御部50が昇降シリンダ18等を制御することによって、塗布ユニットU1内に搬送されたウェハWが昇降ピン17aによって受け取られ、チャック16によってウェハWが保持されている状態以降の動作手順を説明する。また、ウェハWが塗布ユニットU1内に搬入されたときに、薬液ノズル41は、ウェハWの外側に位置しているものとする。
【0054】
図6(a)に示すように、まず、制御部50は、バルブ32を制御し、ウェハWの下面の外周部に向けて冷却液ノズル31から冷却液を吐出させる(図5のステップS101:冷却液供給工程(冷却剤供給工程))。これにより、ウェハWの下面の外周部の例えば基板端から内方20mmが、冷却液によって濡れた状態となる。
【0055】
冷却液の吐出の制御と同時に、制御部50は、回転部15を制御してウェハWを回転させる。ウェハWの回転数は、例えば、10rpmから100rpmとすることができる。冷却液の吐出時にウェハWを回転させることにより、ウェハWの外周部の全周に亘って冷却液C(図6(b)参照)を塗布することができる。この時のウェハWの温度は、図7(a)に示すように、ウェハWの全体に亘って一定となっている。但し、冷却液がウェハWの外周部に供給された直後から、冷却液が蒸発することでウェハWの外周部の温度が低下する場合もあり得る。
【0056】
また、制御部50は、冷却液の吐出の制御と共に、水平移送部45を制御し、ウェハW外からウェハWの中心位置に薬液ノズル41を移動させる。このように、薬液ノズル41の移動動作と共に冷却液の吐出動作を行うことで、冷却液の吐出動作を行うためだけの時間を確保することが不要となり、レジスト液の塗布処理の時間を短縮することができる。
【0057】
冷却液の吐出後、制御部50は、バルブ42を制御し、図6(b)に示すようにウェハW上面の中心位置に薬液ノズル41からプリウェット液Pを吐出させる(ステップS102:プリウェット液供給工程(プリウェット液拡散工程))。これにより、ウェハWの上面の中心位置がプリウェット液Pで濡れた状態となる。この時、制御部50は、ウェハWの回転を停止させていてもよく、回転部15を制御してウェハWを例えば100rpm以下で回転させていてもよい。この時のウェハWの温度は、図7(b)に示すように、ウェハWの全体に亘って一定となっている。
【0058】
プリウェット液Pの供給後、制御部50は、プリウェット液Pを拡散させるために、回転部15を制御してウェハWを回転させる(ステップS103:プリウェット液拡散工程)。これにより、プリウェット液Pが拡散され、ウェハWの上面がプリウェット液Pで濡れた状態となる。ウェハWの回転数は、例えば、500rpmから4000rpmとすることができる。プリウェット液Pを拡散させるためにウェハWを回転させることにより、ウェハWの下面の外周部に塗布された冷却液Cが蒸発及びウェハW外に振り切られ、ウェハWの外周部の温度が低下する。この時のウェハWの温度は、図7(c)に示すように、ウェハWの外周部の温度が中心部分に比べて低くなっている。
【0059】
プリウェット液を拡散させた後、制御部50は、バルブ42を制御し、図6(c)に示すようにウェハW上面の中心位置に薬液ノズル41からレジスト液Rを吐出させる。(ステップS104:レジスト液供給工程(薬液供給工程))。レジスト液Rの供給後、制御部50は、レジスト液Rを拡散させるために、回転部15を制御してウェハWを回転させる(ステップS105:レジスト液拡散工程(薬液拡散工程))。ウェハWの回転数は、例えば、500rpmから4000rpmとすることができる。これにより、レジスト液Rが拡散され、図6(d)に示すように、レジスト液の膜RAが形成される(ステップS106:膜形成工程(薬液拡散工程))。レジスト液の膜RAが形成される際、ウェハWの温度は、図7(d)に示すように、ウェハWの外周部の温度が中心部分に比べて低くなっている。このように、レジスト液Rを拡散させる工程では、冷却液Cによって冷却されたウェハWの外周部の上面をレジスト液Rが移動する。
【0060】
このようにして、ウェハWの上面にレジスト液Rを塗布することにより、ウェハWの上面にレジスト液の膜RAが形成される。レジスト液の膜RAが形成された後、塗布処理の一般的な工程である洗浄工程、乾燥工程等を経て、レジスト液Rの塗布処理が終了する。
【0061】
本実施形態は以上のように構成され、塗布ユニットU1では、薬液供給部40から供給されたレジスト液RがウェハWの外周部に到達する前に、冷却液供給部30から供給される冷却液CによってウェハWの外周部が冷却される。即ち、拡散させられるレジスト液Rは、冷却されたウェハWの外周部の表面上を流れ、粘性の上昇が抑制される。このように、レジスト液Rが冷却されながら広がることにより、広げられた後のレジスト液Rの一部分が局所的に冷却されて粘性が局所的に変化してしまうことがない。これにより、ウェハWの大小に関わらずウェハWの外周部においてレジスト液Rを適切に拡散させることができ、適切な厚さのレジスト液の膜RA形成することができる。
【0062】
例えば、直径が450mmのウェハWを用いた場合のように、ウェハWの大口径化に伴ってウェハWが厚くなる傾向がある。このため、ウェハの直径が大きい場合には直径が小さい場合に比べてウェハの熱容量が大きくなる。このように、ウェハWの熱容量が大きい場合であっても、ウェハWの外周部に冷却液Cを供給することで、ウェハWの外周部においても適切な厚さのレジスト液の膜RAを形成することができる。
【0063】
ウェハWの冷却を塗布ユニットU1内で行うことができるため、レジスト液Rの塗布処理の直前にウェハWを冷却することができる。従って、ウェハWの冷却を塗布ユニットU1以外の装置で行う場合に比べて、ウェハWの温度管理が容易となり、ウェハWごとの温度のばらつき等を抑制することができる。
【0064】
ウェハWを冷却液Cによって冷却する際に回転部15によってウェハWを回転させることで、冷却液Cの揮発性を高めることが可能となり、より一層効率よくウェハWを冷却することができる。
【0065】
薬液供給部40は、レジスト液Rを供給する前に、レジスト液Rの拡散を促進させるプリウェット液Pを基板の表面上に供給する。この場合には、ウェハW基板の表面がプリウェット液Pで濡らされた後、レジスト液Rが広がることとなり、レジスト液Rが拡散し易くなる。これにより、少量のレジスト液Rであっても、ウェハWの表面全体に亘ってレジスト液の膜RAを形成することができる。
【0066】
冷却液供給部30は、ウェハWの上面にレジスト液Rが供給される前に、ウェハWの下面の外周部に冷却液Cを供給する。これにより、レジスト液RがウェハWの外周部に到達する前に、確実にウェハWの外周部のみを冷却することができる。これにより、意図せずに、ウェハWの外周部を冷却するための冷却液Cによって、広げられた後のレジスト液Rが局所的に冷却されてしまうことを防止できる。
【0067】
冷却液供給部30は、ウェハWの下面、即ち、ウェハWにおけるレジスト液Rが供給される面に対して反対側の面に冷却液Cを供給する。これにより、冷却液Cとレジスト液Rとが混ざることを確実に防止できる。
【0068】
ウェハWの外周部を冷却するための冷却剤として、冷却液Cを用いることで、ウェハWの外周部を容易に冷却することができる。
【0069】
例えば、冷却液Cの一例として挙げた水、PGME/PGMEA、アセトン、IPAは、互いに蒸気圧が異なる。このため、ウェハWの外周部にこれらの冷却液Cを付着させた時に、ウェハWの外周部の温度を低下させる速度、温度を低下させる際の持続時間、温度の低下量等が互いに異なる。
【0070】
一例として、図8に、これらの液体をウェハWの表面に塗布し、ウェハWを1000rpmで回転させた場合の温度変化を示す。ここでは、時刻t0から時刻t1の間、冷却液CをウェハWに塗布し、時刻t1からウェハWを回転させた場合を示している。例えば、水を塗布した場合、図8の曲線X1に示すように、ウェハWを回転させた時刻t1以降、徐々にウェハWの温度が低下し、その後、ウェハWの温度が元の温度付近まで上昇する。PGME/PGMEAを塗布した場合、曲線X2に示すように、時刻t1以降、水を用いた場合よりも緩やかにウェハWの温度が低下し、その後、ウェハWの温度が元の温度付近まで上昇する。
【0071】
アセトンを用いた場合、曲線X3に示すように、ウェハWにアセトンを塗布した直後からウェハWの温度が低下し、時刻t1以降、より一層急激にウェハWの温度が低下する。その後、ウェハWの温度が急激に元の温度付近まで上昇する。IPAを塗布した場合、曲線X4に示すように、時刻t1以降、急激に温度が低下し、その後、ウェハWの下の温度付近まで急激に上昇する。
【0072】
このように、冷却液Cの種類によって、ウェハWの外周部を冷却する際の特性が異なる。従って、用いる冷却液Cの種類によってウェハWの外周部におけるレジスト液Rの冷却の特性が異なるため、レジスト液Rの粘性も異なる。このため、用いる冷却液Cの種類によって、ウェハWの外周部におけるレジスト液の膜RAの厚さを制御することが可能となる。
【0073】
また、蒸気圧の低い冷却液Cを用いる場合には、冷却液Cが長時間ウェハWに留まり、ウェハWの温度が徐々に低下する。この場合、図5の膜形成工程においてレジスト液の膜RAを形成している途中においても、徐々にウェハWを冷却することができる。従って、レジスト液の膜RAが形成されている途中においてもレジスト液Rの粘性を変化させることができ、レジスト液の膜RAの厚さをより一層適切に制御することができる。
【0074】
また、これらの冷却液Cを複数混ぜて使用することで、冷却の持続時間或は冷却温度等、ウェハWの外周部の温度状態を所望の状態にすることができ、ウェハWの外周部におけるレジスト液の膜RAの厚さをより一層適切に制御することができる。
【0075】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、薬液供給部40が冷却液CをウェハWに供給するタイミングは、プリウェット液Pが供給される前のみに限定されない。一例として、薬液供給部40は、図5の冷却液供給工程からプリウェット液拡散工程にかけて、冷却液Cを供給してもよい。また、薬液供給部40は、図5の冷却液供給工程からレジスト液拡散工程にかけて、冷却液Cを供給してもよい。これらの場合、薬液供給部40は、各工程を跨いで冷却液Cを連続的に供給してもよく、工程毎に断続的に供給してもよい。
【0076】
更に、薬液供給部40は、ウェハWを回転させてレジスト液の膜RAを形成する工程(図5の膜形成工程)においても、ウェハWの外周部に冷却液Cを供給してもよい(薬液が基板の外周部に到達した後、更に冷却液を供給する工程)。このように、ウェハWの外周部にレジスト液Rが広げられた状態で更に冷却液Cを供給することで、広げられたレジスト液Rが局所的に冷却され、広げられたレジスト液Rの粘性を局所的に変化させることができる。従って、レジスト液Rを冷却しながらウェハWの外周部まで広げた後、更に、ウェハWの外周部に冷却液Cを供給することで、レジスト液Rを局所的に冷却することが可能となり、ウェハWの外周部に形成されるレジスト液の膜RAの厚さを更に制御することができる。
【0077】
次に、冷却液Cを吐出する薬液ノズルの変形例について説明する。図9(a)に示すように、冷却液Cを吐出する冷却液ノズル31Aを、駆動機構35によってウェハWの径方向に沿って移動させてもよい。このように、冷却液ノズル31Aの位置を可変させながら冷却液Cを吐出することにより、ウェハWの外周部の広範囲に亘って冷却液Cを付着させ、ウェハWの外周部を広範囲に亘って冷却することができる。
【0078】
図9(b)に示すように、冷却液Cを吐出する冷却液ノズル31Bを複数設けてもよい。この場合には、短時間でウェハWの下面の全周に亘って冷却液Cを付着させることができる。図9(c)に示すように、冷却液Cを吐出する冷却液ノズル31Cを複数設ける場合、ウェハWの中心からの距離が互いに異なる位置に向けてそれぞれの冷却液ノズル31Cから冷却液Cを吐出させてもよい。この場合には、冷却液ノズル31Cを移動させることなく、ウェハWの外周部分の広範囲に亘って冷却液Cを付着させることができる。
【0079】
図9(d)に示すように、ウェハWの上面の外周部に向けて、冷却液ノズル31Dから冷却液Cを吐出させてもよい。この場合、レジスト液RがウェハWの外周部に到達する前に、冷却液ノズル31DからウェハWの上面に冷却液Cを供給する。このように、レジスト液RがウェハWの外周部に到達する前に冷却液Cを供給することで、レジスト液Rと冷却液Cとが混ざることが抑制される。また、ウェハWにおける冷却液Cによって冷却された側の面上をレジスト液Rが移動するため、レジスト液Rを効率よく冷却し、粘性の上昇を抑制してレジスト液Rの拡散を促進させることができる。
【0080】
図10(a)に示すように、ウェハWの外周部の上面に冷却液Cを吐出する冷却液ノズル31Eと、ウェハWの外周部の下面に冷却液Cを吐出する冷却液ノズル31Fとを設けてもよい。この場合には、ウェハWの両面からより一層効率よくウェハWの外周部を冷却することができる。
【0081】
図10(b)に示すように、冷却剤としての冷却ガスG1を吐出する冷却ガスノズル31Gを設けてもよい。この場合、ウェハWの外周部の上面に向けて冷却ガスノズル31Gから冷却ガスG1を吐出してもよく、ウェハWの外周部の下面に向けて冷却ガスノズル31Gから冷却ガスを吐出してもよい。この場合には、冷却ガスを用いてウェハWの外周部を容易に冷却することができる。
【0082】
図10(c)に示すように、ウェハWの外周部の下面に冷却液Cを吐出する冷却液ノズル31Jを設け、更に、ガスG2をウェハWの外周部の下面に吐出するガスノズル31Hを設けてもよい。この場合、ガスG2は、ガスノズル31HからウェハWの外周部に付着する冷却液Cに向けて吐出される(液体の蒸発を促進させるガスを基板の外周部に供給する工程)。ガスG2は、ウェハWの外周部の下面に付着する冷却液Cの蒸発を促進させるためのものである。このように、冷却液Cの蒸発を促進させるガスG2を吐出するガスノズル31Hを設けることで、冷却液Cの蒸発が促進され、より一層効率よくウェハWを冷却することができる。
【0083】
また、図9(a)から図9(d)及び図10(a)から図10(c)を用いて説明した冷却液Cを吐出する冷却液ノズル、及び、冷却ガスG1或はガスG2を吐出するガスノズルを、適宜組み合わせてもよい。
【0084】
上記実施形態では、レジスト膜を形成するためのレジスト液Rを塗布する塗布ユニットU1を例に説明したが、例えば、反射防止膜を形成するための薬液を塗布する塗布ユニットなど、レジスト液R以外の薬液を塗布して膜を形成するユニットに本発明の一実施形態を適用してもよい。
【符号の説明】
【0085】
15…回転部、30…冷却液供給部(冷却部)、35…駆動機構、40…薬液供給部、C…冷却液(冷却剤)、G2…ガス(蒸発を促進させるガス)、P…プリウェット液、R…レジスト液(薬液)、RA…レジスト液の膜、U1…塗布ユニット(基板処理装置)、W…ウェハ(基板)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10