(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
直列に接続された複数の電池の各々毎に、前記電池の高電位側に一端が接続され、他端が前記電池の低電位側に接続され、かつ制御端が制御信号線に接続されて形成された放電用スイッチング素子と、前記制御信号線と前記電池の低電位側との間に接続された抵抗素子と、に接続され、かつ、前記放電用スイッチング素子の駆動時間に応じて、前記制御信号線に電荷を供給する駆動電流源と前記制御信号線とを接続させる第1スイッチング素子を含む駆動手段と、
前記駆動手段から供給された電荷を引き込む引込時間に応じて、引込電流源により電荷を引き込む引込手段と、
を備えた半導体回路。
前記駆動時間の間、前記第1スイッチング素子をオン状態に制御し、かつ前記引込時間の間、前記第2スイッチング素子をオン状態に制御する制御手段を備えた、請求項2に記載の半導体回路。
前記駆動時間の間、前記第1スイッチング素子をオン状態に制御し、かつ前記第1スイッチング素子をオフ状態にした後に、前記引込時間の間、前記第2スイッチング素子をオン状態に制御する制御手段を備えた、請求項4に記載の半導体回路。
前記引込手段が引き込む電荷の電荷量は、前記駆動手段から前記制御信号線に供給された電荷の電荷量と等しい、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の半導体回路。
一端が前記電池の高電位側に接続され、かつ他端が前記放電用スイッチング素子の一端に接続された、放電調整用抵抗素子を備えた、請求項7に記載の電池監視システム。
高電位側に直列に接続された前記電池の前記放電用スイッチング素子の制御端が接続された前記制御信号線に接続された前記抵抗素子と前記引込手段との間に、前記放電調整用抵抗素子が設けられている、請求項8に記載の電池監視システム。
直列に接続された複数の電池の各々毎に、前記電池の高電位側に一端が接続され、他端が前記電池の低電位側に接続され、かつ制御端が制御信号線に接続されて形成された放電用スイッチング素子と、前記制御信号線と前記電池の低電位側との間に接続された抵抗素子と、に接続され、かつ、前記放電用スイッチング素子の駆動時間に応じて、前記制御信号線に電荷を供給する駆動電流源と前記制御信号線とを接続させる第1スイッチング素子を含む駆動手段と、前記駆動手段から供給された電荷を引き込む引込時間に応じて、引込電流源により電荷を引き込む引込手段と、を備えた半導体回路を制御するコンピュータを、
前記駆動時間の間、前記第1スイッチング素子をオン状態に制御し、かつ前記引込時間の間、第2スイッチング素子をオン状態に制御する制御手段として機能させるための制御プログラム。
直列に接続された複数の電池の各々毎に、前記電池の高電位側に一端が接続され、他端が前記電池の低電位側に接続され、かつ制御端が制御信号線に接続されて形成された放電用スイッチング素子と、前記制御信号線と前記電池の低電位側との間に接続された抵抗素子と、に接続され、かつ、前記放電用スイッチング素子の駆動時間に応じて、前記制御信号線に電荷を供給する駆動電流源と前記制御信号線とを接続させる第1スイッチング素子を含む駆動手段と、前記駆動手段から供給された電荷を引き込む引込時間に応じて、引込電流源により電荷を引き込む引込手段と、を備えた半導体回路に対して、前記駆動時間の間、前記第1スイッチング素子をオン状態に制御する工程と、
前記引込時間の間、第2スイッチング素子をオン状態に制御する工程と、
を備えた制御方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の技術では、各電池の電池電圧を均等化するための放電であるにもかかわらず、電池電圧にばらつきが生じる場合がある。
【0007】
従来の電池監視システムを
図13に示す。従来の電池監視システム100は、電池セル群112と、放電回路113と、放電回路113の均等化スイッチング素子SWの制御端子に電荷を供給する均等化スイッチング素子駆動回路121と、を備えて構成されている。
【0008】
放電回路113は、電池セルの高電位側と低電位側との間に直列に接続された放電量の制限用の抵抗素子Rbal及び均等化スイッチング素子SWと、プルダウン抵抗である抵抗素子Rcbと、が各電池毎に設けられている。
【0009】
電池監視システム100において、電池セルCの放電を行う場合、当該電池セルに設けられた均等化スイッチング素子SWのゲートに、均等化スイッチング素子駆動回路121から電荷を供給して、ゲートをオン状態にすることにより、当該電池セルCを短絡させて放電させる。
【0010】
図13は、電池セルCnを放電させる状態を示している。電池セルCnを放電させる場合、均等化スイッチング素子駆動回路121から端子CBnを介して、
均等化スイッチング素子SWnのゲートに電荷を供給する(
図13、太実線矢印参照)。均等化スイッチング素子SWnがオン状態になることにより、電池セルCnでは、高電位側と低電位側とが短絡して放電される。
【0011】
この際、均等化スイッチング素子駆動回路121から供給された電荷は、抵抗素子Rcbnを介して、低電位側に配置された電池セルCn−1の高電位側に供給されてしまう(
図13、太点線矢印参照)。そのため、当該電荷により、電池セルCn−1が充電されてしまう。
【0012】
このように電池セルCn−1が充電されてしまうことにより、各電池セルの電池電圧がばらついてしまうという問題が生じる場合がある。
【0013】
本発明は、上述した問題を解決するために提案されたものであり、放電による電池電圧のばらつきを防止することができる、半導体回路、電池監視システム、制御プログラム、及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の半導体回路は、直列に接続された複数の電池の各々毎に、前記電池の高電位側に一端が接続され、他端が前記電池の低電位側に接続され、かつ制御端が制御信号線に接続されて形成された放電用スイッチング素子と、前記制御信号線と前記電池の低電位側との間に接続された抵抗素子と、に接続され、かつ、前記放電用スイッチング素子の駆動時間に応じて、前記制御信号線に電荷を供給する駆動電流源と前記制御信号線とを接続させる第1スイッチング素子を含む駆動手段と、前記駆動手段から供給された電荷を引き込む引込時間に応じて、引込電流源により電荷を引き込む引込手段と、を備える。
【0015】
請求項7に記載の電池監視システムは、直列に接続された複数の電池と、前記複数の電池の各々毎に、前記電池の高電位側に一端が接続され、他端が前記電池の低電位側に接続され、かつ制御端が制御信号線に接続されて形成された放電用スイッチング素子と、前記制御信号線と前記電池の低電位側との間に接続された抵抗素子と、前記放電用スイッチング素子を駆動する前記請求項1から前記請求項6のいずれか1項に記載の半導体回路と、を備える。
【0016】
請求項11に記載の制御プログラムは、直列に接続された複数の電池の各々毎に、前記電池の高電位側に一端が接続され、他端が前記電池の低電位側に接続され、かつ制御端が制御信号線に接続されて形成された放電用スイッチング素子と、前記制御信号線と前記電池の低電位側との間に接続された抵抗素子と、に接続され、かつ、前記放電用スイッチング素子の駆動時間に応じて、前記制御信号線に電荷を供給する駆動電流源と前記制御信号線とを接続させる第1スイッチング素子を含む駆動手段と、前記駆動手段から供給された電荷を引き込む引込時間に応じて、引込電流源により電荷を引き込む引込手段と、を備えた半導体回路を制御するコンピュータを、前記駆動時間の間、前記第1スイッチング素子をオン状態に制御し、かつ前記引込時間の間
、第2スイッチング素子をオン状態に制御する制御手段として機能させるためのものである。
【0017】
請求項12に記載の制御方法は、直列に接続された複数の電池の各々毎に、前記電池の高電位側に一端が接続され、他端が前記電池の低電位側に接続され、かつ制御端が制御信号線に接続されて形成された放電用スイッチング素子と、前記制御信号線と前記電池の低電位側との間に接続された抵抗素子と、に接続され、かつ、前記放電用スイッチング素子の駆動時間に応じて、前記制御信号線に電荷を供給する駆動電流源と前記制御信号線とを接続させる第1スイッチング素子を含む駆動手段と、前記駆動手段から供給された電荷を引き込む引込時間に応じて、引込電流源により電荷を引き込む引込手段と、を備えた半導体回路に対して、前記駆動時間の間、前記第1スイッチング素子をオン状態に制御する工程と、前記引込時間の間
、第2スイッチング素子をオン状態に制御する工程と、を備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、放電による電池電圧のばらつきを防止することができる、という効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して、第1の実施の形態の電池監視システムについて詳細に説明する。
【0021】
まず、本実施の形態の電池監視システムの構成について説明する。本実施の形態の電池監視システムの概略構成の一例を
図1に示す。
図1に示した本実施の形態の電池監視システムは、複数の電池セルが直列に接続された電池セル群12と、電池セル群12の各電池セルを放電させる放電回路13と、電池セル群12の各電池セルの電圧を測定する半導体回路14と、を備えて構成されている。
【0022】
放電回路13は、各電池セルC毎に電池セルCを放電させるための均等化スイッチング素子SW(
図2参照)等を備えて構成されている。
【0023】
半導体回路14は、均等化スイッチング素子駆動部20、電荷引込部22、電圧計測部24、及び制御回路26を備えて構成されており、均等化スイッチング素子駆動部20、電荷引込部22、電圧計測部24、及び制御回路26が同一基板上にワンチップとして形成されている。
【0024】
電圧計測部24は、各電池セルCの高電位側の電圧と低電位側の電圧との差に基づいて、各電池セルCの電池電圧を計測する機能を有している。本実施の形態の電池監視システム10では、電圧計測部24が電池電圧の計測結果に基づいて各電池セルCの電池電圧を均等化するために過充電されている電池セルを放電させるように制御回路26に放電指示を出力するようにしている。なお、これに限らず別途、電圧計測部24の計測結果に基づいて、各電池セルCの電池電圧を監視して電池電圧を均等化するよう放電指示を出力する監視回路を設けるようにしてもよい(
図1、点線矢印参照)。
【0025】
制御回路26は、電圧計測部24から出力される放電指示に基づいて均等化スイッチング素子駆動部20及び電荷引込部22の各スイッチング素子(SWIH、SWIL)の状態をオンまたはオフに制御する制御信号を出力するための機能を有する論理回路である。制御回路26は、放電指示を受けると、プログラムが実行され、均等化スイッチング素子駆動部20及び電荷引込部22に制御信号を出力する。
【0026】
均等化スイッチング素子駆動部20は、放電回路13の均等化スイッチング素子SWを駆動する機能を有しており、電荷引込部22は、均等化スイッチング素子駆動部20により供給された電荷を半導体回路14内部に引き込む機能を有している。
【0027】
図2に、本実施の形態の放電回路13、均等化スイッチング素子駆動部20、及び電荷引込部22の構成の一例を示す。なお、本実施の形態では、具体的一例として、電池セル群12は、3つのセルC(Cn−1〜Cn+1、総称する場合は、セルCという)を含んでおり、信号線Ln−2〜Ln+1(総称する場合は、信号線Lという)により放電回路13を介して半導体回路14に接続されている。なお、本実施の形態の放電回路13は、端子(パッド)V(Vn−2〜Vn+1、総称する場合は、端子Vという)及び端子(パッド)CB(CBn−1〜CBn+1、総称する場合は、端子CBという)を介して半導体回路14に接続されている。
【0028】
図2に示した本実施の形態の放電回路13は、電池セル群12の各電池セルCの高電位側と低電位側との間を短絡させて、電池セルCを放電させることにより各電池セルCの電池電圧を均等化する機能を有するものである。放電回路13は、均等化スイッチング素子SW(SWn−1〜SWn+1、総称する場合は、均等化スイッチング素子SWという)を有している。本実施の形態では、均等化スイッチング素子SWは、具体的一例としてNMOSトランジスタを用いており、ドレインが電池セルCの放電量を制限するための抵抗素子Rbal(Rbaln−1〜Rbaln+1、総称する場合は、抵抗素子Rbalという)を介して電池セルCの高電位側の信号線Lに接続されると共に、ソースが電池セルCの低電位側の信号線Lに接続されている。また、ゲートが、スイッチング素子SWIHに接続されると共に、プルダウン抵抗である抵抗素子Rcb(Rcbn−1〜Rcbn+1、総称する場合は、抵抗素子Rcbという)を介して低電位側の信号線Lに接続される。均等化スイッチング素子SWのゲートがオンすると、電池セルCの高電位側と低電位側とが短絡して電池セルCの電荷が放電される。本実施の形態では、均等化スイッチング素子SWのゲートのオン、オフは、均等化スイッチング素子駆動部20により行われている。
【0029】
均等化スイッチング素子駆動部20は、各電池セルC毎に定電流源IH(IHn−1〜IHn+1、総称する場合は、定電流源IHという)及びスイッチング素子SWIH(SWIHn−1〜SWIHn+1、総称する場合は、スイッチング素子SWIHという)を備えている。
【0030】
スイッチング素子SWIHは、定電流源IHと放電回路13の均等化スイッチング素子SWのゲートとを、端子(パッド)CBnを介して接続する機能を有している。電池セルCの放電(均等化)を行う場合に、制御回路26の制御信号に応じてオンされ、定電流源IHからスイッチング素子SWのゲートに電荷を供給させる。
【0031】
すなわち、均等化スイッチング素子駆動部20のスイッチング素子SWIHがオンすると、均等化スイッチング素子SWのゲートに定電流源IHから電荷が供給されてオン状態になり、電池セルCの高電位側と低電位側とが短絡して電池セルCから電荷が放電される。
【0032】
本実施の形態の電荷引込部22は、各電池セルC毎に定電流源IL(ILn−1〜ILn+1、総称する場合は、定電流源ILという)及びスイッチング素子SWIL(SWILn−1〜SWILn+1、総称する場合は、スイッチング素子SWILという)を備えている。
【0033】
定電流源ILは、グランドに接続されている。なお、本実施の形態では、グランドを、半導体回路14の基板(チップ)グランドとしており、ここでは、一例として、基板(チップ)内の最小電位としている。スイッチング素子SWILは、定電流源ILと電池セルCの低電位側に接続された信号線Lとを、端子(パッド)Vを介して接続する機能を有している。電池セルCの放電(均等化)が行われる場合に、制御回路26の制御信号に応じてスイッチング素子SWILがオンされ、定電流源ILにより、信号線Lを介して電荷をグランドに引き込む。
【0034】
次に、電池セルCの放電時の動作について説明する。本実施の形態の電池セルCの放電時の動作の流れの一例のフローチャートを
図3に示す。当該動作は、プログラムの実行等によって制御回路26により制御される。なお、以下では、具体的一例として電池セルCnを放電させる場合について説明する。具体的一例の場合における電池監視システム10(半導体回路14)の状態を示した回路図を
図4に示す。
【0035】
まず、電圧計測部24で電池セルCnの電池電圧を計測し、過充電状態であったため、過充電である分(均等化するための差分)の電荷を放電させるよう放電指示が制御回路26に出力される。制御回路26では、過充電である分(均等化するための差分)の電荷を放電させるための放電動作に応じて、制御信号を均等化スイッチング素子駆動部20及び電荷引込部22に出力する。
【0036】
まず、ステップ100では、放電させる電池セルCに応じた均等化スイッチング素子SWをオン状態にさせるための均等化スイッチング素子駆動部20のスイッチング素子SWIHをオンにさせる。
【0037】
具体的一例として、スイッチング素子SWIHnをオンにする。これにより、定電流源IHnから均等化スイッチング素子SWnのゲートに電荷が供給され(
図4、太実線矢印参照)、均等化スイッチング素子SWnがオン状態になる。均等化スイッチング素子SWnがオン状態になると、電池セルCnが短絡状態になり、電荷が放電される。この際、定電流源IHnから供給された電荷が抵抗素子Rcbnを介して信号線Ln−1に流れる。
【0038】
そこで、本実施の形態のステップ100では、放電させる電池セルCに応じたスイッチング素子SWIL(電池セルCの低電位側の信号線Lに接続された定電流源IL)をオンにさせる。具体的一例として、スイッチング素子SWILnをオンにする。これにより、定電流源ILnと信号線Ln−1とが端子Vn−1を介して接続される。従って、信号線Ln−1に流れ込んだ電荷が定電流源ILnにより、グランドに引き込まれる(
図4、太点線矢印参照)。
【0039】
次のステップ102では、所定時間が経過したか否かを判断する。本実施の形態では、放電させる電荷量に応じて予め放電時間が所定時間として定められている。所定時間が経過していない場合は、未だ放電が完了していないため、否定されて待機状態になる。一方、所定時間が経過した場合は、放電が完了したため、肯定されてステップ104へ進む。
【0040】
ステップ104では、オンされているスイッチング素子SWIH及びスイッチング素子SWIHをオフにした後、本処理を終了する。具体的一例として、スイッチング素子SWIHn及びスイッチング素子SWILnをオフにした後、本処理を終了する。
【0041】
以上説明したように、本実施の形態の、均等化スイッチング素子SW、電池セルCの放電量を制限するための抵抗素子Rbal、及びプルダウン抵抗である抵抗素子Rcbを備えた放電回路13を備えた電池監視システム10の半導体回路14では、均等化スイッチング素子のゲートに電荷を供給する均等化スイッチング素子駆動部20と、電荷をグランドに引き込むための定電流源IL及び当該定電流源ILと信号線Lとを接続するスイッチング素子SWILを含む電荷引込部22と、を備える。
【0042】
電池セルCnの放電の際は、均等化スイッチング素子駆動部20のスイッチング素子SWIHnがオンして、定電流源IHnから均等化スイッチング素子SWnのゲートに電荷が供給される。スイッチング素子SWIHnがオンになるのと同時(ほぼ同時も含む)に電荷引込部22のスイッチング素子SWILnがオンして、端子Vn−1を介して、信号線Ln−1と定電流源ILnとが接続される。これにより、信号線Ln−1に抵抗素子Rcbを介して定電流源IHnから流れ込んだ電荷をグランドに引き込むことができる。
【0043】
放電が終了する場合は、均等化スイッチング素子駆動部20のスイッチング素子SWIHnと、電荷引込部22のスイッチング素子SWILnと、が同時(ほぼ同時も含む)にオフになる。
【0044】
このように本実施の形態では、電池セルCnを放電させる際に、制御線Ln−1に流れ込む電荷を電荷引込部22でグランドに引き込むため、信号線Ln−1を介して電池セルCn−1の高電位側に電荷が流れ込むのを抑制することができ、電荷が流れ込むことにより電池セルCn−1が充電されてしまうのを防止することができる。従って、放電による電池セルCの電池電圧のばらつきを防止することができる。
【0045】
なお、流れ込む電荷量よりも多く電荷引込部22で電荷を引き込んだ場合は、下位側の電池セルC(電池セルCn−1)が放電(電池電圧が減少)する。一方、流れ込む電荷量よりも少なく引き込んだ場合は、引き込まなかった残りの電荷により、下位側の電池セルC(電池セルCn−1)が充電(電池電圧が増加)する。そのため、電池セルCの電池電圧に多少のばらつきが生じる。従って、電荷引込部22で引き込む電荷の電荷量は、放電の際、信号線L(上記具体的一例ではLn−1)に流れ込む電荷量と等しいことが好ましい。
【0046】
上記実施の形態では、引き込む電荷の電荷量と信号線Ln−1に流れ込む電荷量とを等しくするために、定電流源IHn及び定電流源ILnとの電流値を等しくし、同時にスイッチング素子SWIHn及びスイッチング素子SWILnをオン・オフしている。なお、定電流源IHn及び定電流源ILnとの電流値が等しい場合、スイッチング素子SWIHn及びスイッチング素子SWILnをオンにしている時間が等しければよく、オン・オフするタイミングは、同時ではなく、スイッチング素子SWILnの方が後であってもよい。このように、スイッチング素子SWILnの方が後からオンになる場合、一端、定電流源IHnにより供給された電荷が電池セルCnの高電位側に流れ込むが、スイッチング素子SWILnがオンになることにより、流れ込んだ電荷が定電流源ILnによりグランドに引き込まれる。
【0047】
定電流源IHn及び定電流源ILnとの電流値が等しくない場合は、それぞれ電荷量が等しくなるように、例えば、定電流源IHnの電流値×スイッチング素子SWIHnのオン時間=スイッチング素子SWIHnの電流値×スイッチング素子SWILnのオン時間となるように、スイッチング素子SWIHnのオン時間とスイッチング素子SWILnのオン時間とを異ならせるようにすればよい。
【0048】
なお、放電回路13は、上記
図2に示した構成に限らない。均等化スイッチング素子SW、電池セルCの放電量を制限するための抵抗素子Rbal、及びプルダウン抵抗である抵抗素子Rcbを備えていればよい。例えば、放電量(放電される電荷量)の制限を行うためには、抵抗素子Rbalを設けることが好ましいが、設けなくてもよい。
【0049】
放電回路13の変形例を
図5に示す。
図5の放電回路15では、抵抗素子Rbalの設けられた位置が、
図2に示した放電回路13と異なっている。
図5に示した放電回路15では、抵抗素子Rbalが、上位側の電池セルCに対応する抵抗素子Rcbと信号線Lとの接続点と、端子Vとの間に設けられている。具体的一例として、電池セルCnの放電量を制御する抵抗素子Rbalnは、抵抗素子Rcbn+1と信号線Lnとの接続点と、端子Vnとの間に設けられている。このように放電回路15を構成した場合においても、均等化スイッチング素子駆動部20及び電荷引込部22の構成及び動作は上述した構成及び動作と略同様となる。なお、放電回路15の場合、電荷引込部22で電荷を引き込む際に、抵抗素子Rbalを介して電荷を引き込むようになるため、抵抗素子Rbalにより、電圧降下が生じ、引き込みづらくなる場合がある。このような場合は、電荷引込部22の定電流源ILの電流値を小さくすると共に、スイッチング素子SWILのオン時間を長くするとよい。
【0050】
また、
図6に示すように、電池セルCの高電位側の信号線Lの、放電回路13の後段にLF(ローパスフィルター)19(19n+1〜19n−1、総称する場合は、LF19という)を設けるようにしてもよい。LF19は、高周波成分をカットすることにより、電池セル群12の各電池セルCで発生した急峻な電圧変動を抑制する機能を有するものである。なお、LF19の構成は特に限定されず、例えば
図7(A)に示すように、抵抗素子R及び容量素子Cにより構成されるものや、(B)に示すように、抵抗素子R1、R2、容量素子C、及びオペアンプにより構成されるもの等が挙げられる。
【0051】
なお、
図6に示すようにLF19を備える場合、均等化スイッチング素子駆動部20のスイッチング素子SWIH及び電荷引込部22のスイッチング素子SWILを同時にオンにすると、電荷引込部22では、均等化スイッチング素子駆動部20の定電流源IHから信号線Lに流れ込んだ電荷を引き込む前に、LF19に含まれる容量素子(
図7(A)、(B)の容量素子C参照)に蓄積された電荷を引き込む。そのため、LF19の容量素子に蓄積された電荷の電荷量が一時的に減少するが、信号線Lに流れ込んだ電荷が引き込まれて、蓄積量は元に戻る。
【0052】
また、
図5に示した放電回路15と、
図6に示したLF19とを組み合わせて構成してもよい。このような場合を
図8に示す。この場合の動作は、上述した
図5における動作と、
図6における動作とを組み合わせた動作とすることが好ましいことはいうまでもない。
【0053】
[第2の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の第2の実施の形態の電池監視システムにおける半導体回路について説明する。本実施の形態の半導体回路は、電荷引込部が第1の実施の形態の電荷引込部22と異なるため、ここでは、異なる構成及び動作について説明し、第1の実施の形態と略同様の構成及び動作については、その旨を記載し、詳細な説明を省略する。
【0054】
図9に、本実施の形態の放電回路、均等化スイッチング素子駆動部、及び電荷引込部の構成の一例を示す。本実施の形態では、第1の実施の形態の電荷引込部22に代わり、電荷引込部23を備えている。
【0055】
均等化スイッチング素子駆動部20の構成及び動作は第1の実施の形態と略同様の構成及び動作である。
【0056】
本実施の形態の電荷引込部23は、第1の実施の形態と同様に、各電池セルC毎に定電流源IL及びスイッチング素子SWILを備えている。なお、スイッチング素子SWILは、電池セルCの均等化スイッチング素子SWのゲートに接続され、均等化スイッチング素子駆動部20の定電流源IHから電荷を供給する際に用いられる制御信号線(CB)と、定電流源ILとを、端子CBを介して接続する機能を有している。電池セルCの放電(均等化)が行われる場合に、制御回路26の制御信号に応じてスイッチング素子SWILがオンされ、定電流源ILにより、信号線L、抵抗素子Rcb、及び制御信号線CBを介して電荷をグランドに引き込む。
【0057】
次に、本実施の形態における電池セルCの放電時の動作について説明する。本実施の形態の電池セルCの放電時の動作の流れの一例のフローチャートを
図10に示す。なお、以下では、具体的一例として電池セルCnを放電させる場合について説明する。また、具体的一例の場合における電池監視システム10(半導体回路14)の状態を示した回路図を
図11及び
図12に示す。
【0058】
電圧計測部24から放電指示が入力されると、制御回路26では、制御信号を均等化スイッチング素子駆動部20及び電荷引込部23に出力し、以下の動作を実行させる。
【0059】
まず、ステップ200では、放電させる電池セルCに応じた均等化スイッチング素子SWをオン状態にさせるための均等化スイッチング素子駆動部20のスイッチング素子SWIHをオンにさせる。
【0060】
具体的一例として、スイッチング素子SWIHnをオンにする。これにより、定電流源IHnから均等化スイッチング素子SWnのゲートに電荷が供給され(
図11、太実線矢印参照)、均等化スイッチング素子SWnがオン状態になる。均等化スイッチング素子SWnがオン状態になると、電池セルCnが短絡状態になり、電荷が放電される。この際、定電流源IHnから供給された電荷が抵抗素子Rcbn及び信号線Ln−1を介して電池セルCn−1の高電位側に流れる。
【0061】
次のステップ202では、第1所定時間が経過したか否かを判断する。本実施の形態では、上述したように、放電させる電荷量に応じて予め放電時間が所定時間として定められている。当該所定時間を第1所定時間とし、第1所定時間が経過していない場合は、未だ放電が完了していないため、否定されて待機状態になる。一方、第1所定時間が経過した場合は、放電が完了したため、肯定されてステップ204へ進む。
【0062】
ステップ204では、オンされているスイッチング素子SWIHをオフにする。具体的一例として、スイッチング素子SWIHnをオフにする。均等化スイッチング素子SWHがオフになることにより、均等化スイッチング素子SWがオフ状態になる。
【0063】
その後、次のステップ206では、ステップ200の処理によりオン状態にさせた均等化スイッチング素子SWのゲート(制御信号線CB)に接続された電荷引込部23のスイッチング素子SWILをオンにさせる。本実施の形態では、同一の制御信号線CBに均等化スイッチング素子駆動部20(定電流源IH)及び電荷引込部22(定電流源IL)が接続されているため、均等化スイッチング素子駆動部20のスイッチング素子SWIHをオフにし、均等化スイッチング素子SWをオフ状態にさせた後に、電荷引込部22のスイッチング素子SWILをオンにさせる。
【0064】
具体的一例として、スイッチング素子SWILnをオンにする。これにより、定電流源ILnと制御信号線CBnとが端子CBnを介して接続される。従って、電池セルCn−1の高電位側に流れ込んだ電荷が、制御信号線CBn、抵抗素子Rcbn、及び信号線Ln−1を介して定電流源ILnにより、グランドに引き込まれる(
図12、太点線矢印参照)。
【0065】
次のステップ206では、第2所定時間が経過したか否か判断する。本実施の形態では、引込時間を第2所定時間としている。なお、第1の実施の形態で上述したように流れ込む電荷量と、引き込む電荷量が等しくなるように設定されていればよく、第1所定時間と第2所定時間とは同じでもよいし、異なっていてもよい。例えば、定電流源IH及び定電流源ILの電流値が同じ場合は、第1所定時間と第2所定時間を同じにしてもよい。なお、電荷が引き込みづらい場合は、定電流源ILの電流値を小さくして長時間、引き込む(長時間、スイッチング素子SWILをオンさせる)ようにするとよい。
【0066】
第2所定時間が経過していない場合は、未だ引き込みが完了していないため、否定されて待機状態になる。一方、第2所定時間が経過した場合は、引き込みが完了したため、肯定されてステップ210へ進む。
【0067】
ステップ210では、オンされているスイッチング素子SWILをオフにした後、本処理を終了する。具体的一例として、スイッチング素子SWILnをオフにした後、本処理を終了する。
【0068】
以上説明したように、本実施の形態の、均等化スイッチング素子SW、電池セルCの放電量を制限するための抵抗素子Rbal、及びプルダウン抵抗である抵抗素子Rcbを備えた放電回路13を備えた電池監視システム10の半導体回路14では、均等化スイッチング素子のゲートに電荷を供給する均等化スイッチング素子駆動部20と、電荷をグランドに引き込むための定電流源IL及び当該定電流源ILと制御信号線CBとを接続するスイッチング素子SWILを含む電荷引込部23と、を備える。
【0069】
電池セルCnの放電の際は、均等化スイッチング素子駆動部20のスイッチング素子SWIHnがオンして、定電流源IHnから均等化スイッチング素子SWnのゲートに電荷が供給される。また、定電流源IHnから供給された電荷は、抵抗素子Rcbn及び制御信号線Ln−1を介して電池セルCn−1の高電位側に流れ込む。スイッチング素子SWIHnがオフされて、均等化スイッチング素子SWnがオフ状態になった後に、電荷引込部23のスイッチング素子SWILnがオンして、端子CBnを介して、制御信号線CBnと定電流源ILnとが接続される。これにより、電池セルCn−1の高電位側に流れ込んだ電荷を、制御信号線Ln−1、抵抗素子Rcbn、及び制御信号線CBnを介してグランドに引き込むことができる。
【0070】
このように本実施の形態では、電池セルCnを放電させる際に、電池セルCn−1に流れ込んだ電荷を電荷引込部23でグランドに引き込むため、電池セルCn−1が充電状態になるのを防止することができる。従って、放電による電池セルCの電池電圧のばらつきを防止することができる。
【0071】
なお、本実施の形態においても第2の実施の形態と同様に、放電回路13に代わり放電回路15を備えるように構成してもよいし、LF19を備えるように構成してもよい(
図5〜
図8参照)。
【0072】
なお、上述の第1の実施の形態及び第2の実施の形態では制御回路26を半導体回路14内部に備えるように構成したが、これに限らず、別の回路(チップ上)に形成するようにしてもよい。また、放電回路13(放電回路15)と半導体回路14とを備えた半導体集積回路(同一チップ上)として構成してもよい。
【0073】
また、上述の第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、放電回路13(放電回路15)が抵抗素子Rcbを備えるように構成したがこれに限らず、抵抗素子Rcbは、放電回路13(放電回路15)の外部に備えられるように構成してもよい。
【0074】
なお、上述の第1の実施の形態及び第2の実施の形態で説明した、電池監視システム10や半導体回路14の構成等は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更されることは言うまでもない。