特許第5842009号(P5842009)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5842009位置調整方法および放射線治療用動体追跡装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5842009
(24)【登録日】2015年11月20日
(45)【発行日】2016年1月13日
(54)【発明の名称】位置調整方法および放射線治療用動体追跡装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20060101AFI20151217BHJP
   A61B 6/08 20060101ALI20151217BHJP
   A61N 5/10 20060101ALI20151217BHJP
【FI】
   A61B6/00 370
   A61B6/08 300
   A61B6/08 305
   A61N5/10 M
【請求項の数】18
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2013-540666(P2013-540666)
(86)(22)【出願日】2012年10月26日
(86)【国際出願番号】JP2012006898
(87)【国際公開番号】WO2013061609
(87)【国際公開日】20130502
【審査請求日】2014年4月17日
(31)【優先権主張番号】特願2011-235679(P2011-235679)
(32)【優先日】2011年10月27日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】504173471
【氏名又は名称】国立大学法人北海道大学
(73)【特許権者】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100142930
【弁理士】
【氏名又は名称】戸高 弘幸
(74)【代理人】
【識別番号】100175020
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 知彦
(74)【代理人】
【識別番号】100180596
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 要
(72)【発明者】
【氏名】石川 正純
(72)【発明者】
【氏名】篠川 毅
(72)【発明者】
【氏名】山中 誓次
(72)【発明者】
【氏名】赤井 豊
【審査官】 九鬼 一慶
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−165894(JP,A)
【文献】 特開2001−149362(JP,A)
【文献】 特開平09−313482(JP,A)
【文献】 特開2000−330199(JP,A)
【文献】 白土博樹,青山英史,鬼丸力也,清水伸一,石川正純,西岡健,画像誘導放射線治療,治療学,日本,2009年 7月10日,Vol.43 No.7 ,Page.781-783
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00−6/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線治療の治療部位に関する動体を追跡するために用いられる、被検体に対してX線透視を行うためにX線を照射するX線管、および前記X線透視を行うために前記X線を検出するX線検出手段からなる映像系において、前記X線透視前に映像系の位置調整を行う位置調整方法であって、
前記映像系に向けて光を照射する光照射手段を、X線管とX線検出手段とを結ぶX線の照射軸上に配置し、
前記映像系の少なくとも中心部分に反射手段を配置し、
前記反射手段を配置した映像系に向けて前記光照射手段から光を照射し、
前記反射手段で反射された光が所定位置に戻るか否かに基づいて、前記映像系の位置調整を行うことを特徴とする位置調整方法。
【請求項2】
請求項1に記載の位置調整方法において、
前記X線管のX線照射側に前記光照射手段を前記照射軸上に配設し、
前記X線検出手段のX線検出側に前記反射手段を配設することを特徴とする位置調整方法。
【請求項3】
請求項1に記載の位置調整方法において、
前記X線検出手段のX線検出側に前記光照射手段を前記照射軸上に配設し、
前記X線管のX線照射側に前記反射手段を配設することを特徴とする位置調整方法。
【請求項4】
請求項1に記載の位置調整方法において、
前記X線管と前記X線検出手段との間に前記光照射手段を前記照射軸上に配設し、
前記X線検出手段のX線検出側に前記反射手段を配設するとともに、前記X線管のX線照射側にも前記反射手段を配設し、
前記光照射手段は、前記X線検出手段に向けて光を照射するとともに、前記X線管にも向けて光を照射することを特徴とする位置調整方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の位置調整方法において、
前記映像系の前記X線検出手段の位置調整を行うことを特徴とする位置調整方法。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の位置調整方法において、
前記映像系の前記X線管の位置調整を行うことを特徴とする位置調整方法。
【請求項7】
被検体に対してX線透視を行うX線透視装置を備え、
治療部位に放射線を照射するために、前記治療部位に関する動体をX線透視装置により追跡する放射線治療用動体追跡装置であって、
前記X線透視装置は、前記X線透視を行うためにX線を照射するX線管、および前記X線透視を行うために前記X線を検出するX線検出手段からなる映像系であり、
前記放射線治療用動体追跡装置は、
前記X線管と前記X線検出手段とを結ぶX線の照射軸上に配置され、前記映像系に向けて光を照射する光照射手段と、
前記映像系の少なくとも中心部分に設けられた反射手段と
を備え、
前記光照射手段から照射された光を前記反射手段で反射するように構成することを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項8】
請求項7に記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記X線管のX線照射側に前記光照射手段を前記照射軸上に配設し、
前記X線検出手段のX線検出側に前記反射手段を配設することを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項9】
請求項7に記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記X線検出手段のX線検出側に前記光照射手段を前記照射軸上に配設し、
前記X線管のX線照射側に前記反射手段を配設することを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項10】
請求項7に記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記X線管と前記X線検出手段との間に前記光照射手段を前記照射軸上に配設し、
前記X線検出手段のX線検出側に前記反射手段を配設するとともに、前記X線管のX線照射側にも前記反射手段を配設し、
前記光照射手段は、前記X線検出手段に向けて光を照射するとともに、前記X線管にも向けて光を照射することを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項11】
請求項7から請求項10のいずれかに記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記X線検出手段は、イメージインテンシファイアであることを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項12】
請求項11に記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記イメージインテンシファイアのX線検出面が前記反射手段を兼用することで、前記イメージインテンシファイアのX線検出側に前記反射手段を配設することを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項13】
請求項11に記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記イメージインテンシファイアのX線検出面に前記反射手段をイメージインテンシファイアとは別に配設することで、前記イメージインテンシファイアのX線検出側に前記反射手段を配設することを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項14】
請求項7から請求項10のいずれかに記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記X線検出手段は、フラットパネル型X線検出器であることを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項15】
請求項7から請求項14のいずれかに記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記反射手段からの反射光を検出する検出鏡を備え、
その検出鏡からの光の位置と、前記光照射手段からの光の照射口の位置とをずらすように前記検出鏡を配設することを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項16】
請求項15に記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記光照射手段と前記検出鏡とを支持する支持手段を備えることを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項17】
請求項7から請求項16のいずれかに記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記映像系の前記X線検出手段の位置調整を行う位置調整手段を備えることを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【請求項18】
請求項7から請求項17のいずれかに記載の放射線治療用動体追跡装置において、
前記映像系の前記X線管の位置調整を行う位置調整手段を備えることを特徴とする放射線治療用動体追跡装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、被検体に対してX線透視を行うX線透視装置を備え、治療部位に放射線を照射するために、治療部位に関する動体をX線透視装置により追跡する放射線治療用動体追跡装置に係り、特に、X線管およびX線検出手段からなる映像系(X線透視装置)のアライメント調整(位置調整方法)の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線治療用動体追跡装置を例に採って説明する。従来、動かない頭部を対象とした頭部の定位放射線治療が先ず開発され、次に、全身を対象として体幹部を固定した状態で治療部位の腫瘍も動かないと見なして放射線治療を行う体幹部の定位放射線治療が開発されてきた。しかし、全身を対象として体幹部を固定した状態で放射線治療を行う場合には、被検体に対して肉体的苦痛や精神的苦痛を強いることになる。また、体幹部を固定したとしても、治療部位の腫瘍が実際に動かずに定位置にあるとは限らない。
【0003】
そこで、被検体の体表面にマーカーを置いて、被検体の呼吸同期を利用して体表面に置かれたマーカーを追跡して、呼吸により所定位置に来たとき(例えば呼期)に治療部位に放射線を照射して放射線治療を行う定位放射線治療が近年開発されてきている。しかし、体表面に置かれたマーカーの動きと体内の腫瘍の動きとが必ずしも一致しない。
【0004】
そこで、体内の腫瘍の近くにマーカーを埋め込んで、そのマーカーをX線透視により追跡することにより、治療部位の腫瘍も追跡する放射線治療用動体追跡装置が近年開発されてきている。この放射線治療用動体追跡装置では、マーカーが所定位置に来たときに治療部位に放射線を照射して放射線治療を行う(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
従来の放射線治療用動体追跡装置では、動体追跡を行うためのX線透視として映像系を備え、映像系は、X線を照射するX線管およびそのX線を検出するX線検出器(例えばイメージインテンシファイアまたはフラットパネル型X線検出器)からなる。X線管が、腫瘍中心(これを治療の「アイソセンター」とする)に向けてX線を照射し、X線検出器が、アイソセンターから通ったX線を検出するように、X線管およびX線検出器をそれぞれ配置する。したがって、X線管とX線検出器とを結ぶ線(照射軸)はアイソセンターを通り、かつX線検出器の中心に垂直にX線が入射する必要がある。以下、このようにX線管およびX線検出器を配置することを「アライメント調整」と呼ぶ。
【0006】
特に、X線検出器がイメージインテンシファイアの場合には、X線検出面が平面のフラットパネル検出器と相違してX線検出面が曲面になっているので、X線が中心部分以外に入射あるいは斜めに入射すると、X線画像が歪んでしまう。なお、イメージインテンシファイアの中心に垂直にX線が入射したとしても端は多少歪むが、補正することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3053389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、映像系(X線透視系)は放射線治療装置を挟んで配置されるので、X線管とX線検出器との距離(例えば2m以上の距離)が相当離れる。したがって、アライメント調整(すなわち、X線管とX線検出器とを結ぶ照射軸がアイソセンターを通り、かつX線検出器の中心に垂直にX線が入射するようにする調整)が非常に難しい。
【0009】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、映像系の位置調整(アライメント)を確認してアライメント調整を行いやすくすることができる位置調整方法および放射線治療用動体追跡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、この発明に係る位置調整方法は、放射線治療の治療部位に関する動体を追跡するために用いられる、被検体に対してX線透視を行うためにX線を照射するX線管、および前記X線透視を行うために前記X線を検出するX線検出手段からなる映像系において、前記X線透視前に映像系の位置調整を行う位置調整方法であって、前記映像系に向けて光を照射する光照射手段を、X線管とX線検出手段とを結ぶX線の照射軸上に配置し、前記映像系の少なくとも中心部分に反射手段を配置し、前記反射手段を配置した映像系に向けて前記光照射手段から光を照射し、前記反射手段で反射された光が所定位置に戻るか否かに基づいて、前記映像系の位置調整を行うことを特徴とするものである。
【0011】
また、この発明に係る放射線治療用動体追跡装置は、被検体に対してX線透視を行うX線透視装置を備え、治療部位に放射線を照射するために、前記治療部位に関する動体をX線透視装置により追跡する放射線治療用動体追跡装置であって、前記X線透視装置は、前記X線透視を行うためにX線を照射するX線管、および前記X線透視を行うために前記X線を検出するX線検出手段からなる映像系であり、前記放射線治療用動体追跡装置は、前記X線管と前記X線検出手段とを結ぶX線の照射軸上に配置され、前記映像系に向けて光を照射する光照射手段と、前記映像系の少なくとも中心部分に設けられた反射手段とを備え、前記光照射手段から照射された光を前記反射手段で反射するように構成することを特徴とするものである。
【0012】
[作用・効果]この発明に係る位置調整方法によれば、映像系に向けて光を照射する光照射手段を、X線管とX線検出手段とを結ぶX線の照射軸上に配置し、映像系の少なくとも中心部分に反射手段を配置し、反射手段を配置した映像系に向けて光照射手段から光を照射し、反射手段で反射された光が所定位置に戻るか否かに基づいて、映像系の位置調整を行う。
【0013】
[作用・効果]この発明に係る放射線治療用動体追跡装置によれば、X線管とX線検出手段とを結ぶX線の照射軸上に配置され、映像系に向けて光を照射する光照射手段と、映像系の少なくとも中心部分に設けられた反射手段とを備え、光照射手段から照射された光を反射手段で反射する。なお、放射線治療用動体追跡装置では、上述したようにX線管とX線検出手段との距離(例えば2m以上の距離)が相当離れるので、光照射手段および反射手段がなくてはアライメント調整が難しい。そこで、この発明に係る放射線治療用動体追跡装置によれば、光照射手段および反射手段を備えることで、たとえX線管とX線検出手段との距離が相当離れていても、映像系からの反射光により確認することができ、アライメント調整を行いやすくすることができる。
【0014】
もし、X線管から照射されたX線の照射軸上に光照射手段が位置せずに、X線検出手段にX線が中心部分以外に入射あるいは斜めに入射するX線管・X線検出手段の位置関係の場合には、光照射手段から照射された光が反射手段にまで到達しない、あるいは反射手段にまで光が到達しても反射手段で反射された光が所定位置に戻らないことを確認することで、映像系の位置調整が済んでいないことを確認する。逆に、X線検出手段の中心にX線が垂直に入射するX線管・X線検出手段の位置関係、かつX線管から照射されたX線の照射軸上に光照射手段が位置する場合には、光照射手段から照射された光が反射手段にまで到達して、反射手段で反射された光(反射光)が所定位置に戻るので、所定位置に光が戻るのを確認することで、映像系の位置調整が済んだことを確認する。このように、映像系からの反射光により確認することで映像系の位置調整(アライメント)を確認してアライメント調整を行いやすくすることができる。
【0015】
それぞれの光照射手段および反射手段の各配設位置は以下の通りである。
すなわち、X線管のX線照射側に光照射手段を照射軸上に配設し、X線検出手段のX線検出側に反射手段を配設する。この配設位置の場合には光の経路は以下のようになる。
すなわち、もし、X線管から照射されたX線の照射軸上に光照射手段が位置せずに、X線検出手段にX線が中心部分以外に入射あるいは斜めに入射するX線管・X線検出手段の位置関係の場合には、X線管のX線照射側に配設された光照射手段から照射された光が、X線検出手段のX線検出側に配設された反射手段にまで到達しない、あるいは当該反射手段にまで光が到達しても反射手段で反射された光が所定位置に戻らないことを確認することで、映像系の位置調整が済んでいないことを確認する。逆に、X線検出手段の中心にX線が垂直に入射するX線管・X線検出手段の位置関係、かつX線管から照射されたX線の照射軸上に光照射手段が位置する場合には、当該光照射手段から照射された光が当該反射手段にまで到達して、反射手段で反射された光が所定位置に戻るので、所定位置に光が戻るのを確認することで、映像系の位置調整が済んだことを確認する。
【0016】
上述の配設位置とは全く逆に、X線検出手段のX線検出側に光照射手段を照射軸上に配設し、X線管のX線照射側に反射手段を配設してもよい。この配設位置の場合には光の経路は以下のようになる。
すなわち、もし、X線管から照射されたX線の照射軸上に光照射手段が位置せずに、X線検出手段にX線が中心部分以外に入射あるいは斜めに入射するX線管・X線検出手段の位置関係の場合には、X線検出手段のX線検出側に配設された光照射手段から照射された光が、X線管のX線照射側に配設された反射手段にまで到達しない、あるいは当該反射手段にまで光が到達しても反射手段で反射された光が所定位置に戻らないことを確認することで、映像系の位置調整が済んでいないことを確認する。逆に、X線検出手段の中心にX線が垂直に入射するX線管・X線検出手段の位置関係、かつX線管から照射されたX線の照射軸上に光照射手段が位置する場合には、当該光照射手段から照射された光が当該反射手段にまで到達して、反射手段で反射された光が所定位置に戻るので、所定位置に光が戻るのを確認することで、映像系の位置調整が済んだことを確認する。
【0017】
上述のこれらの配設位置の場合には、光照射手段・反射手段を1つずつ設けた構造であるが、下記のように光照射手段は映像系のX線管およびX線検出手段に向けてともに光を照射し、反射手段を2つ設けてもよい。
すなわち、X線管とX線検出手段との間に光照射手段を照射軸上に配設し、X線検出手段のX線検出側に反射手段を配設するとともに、X線管のX線照射側にも反射手段を配設し、光照射手段は、X線検出手段に向けて光を照射するとともに、X線管にも向けて光を照射する。この配設位置の場合には光の経路は以下のようになる。
すなわち、もし、X線管から照射されたX線の照射軸上に光照射手段が位置せずに、X線検出手段にX線が中心部分以外に入射あるいは斜めに入射するX線管・X線検出手段の位置関係の場合には、光照射手段から照射された光が、X線検出手段のX線検出側に配設された反射手段にまで到達しない、あるいは当該反射手段にまで光が到達しても反射手段で反射された光が所定位置に戻らないことを確認することで、映像系の位置調整が済んでいないことを確認する。同様に、光照射手段から照射された光が、X線管のX線照射側に配設された反射手段にまで到達しない、あるいは当該反射手段にまで光が到達しても反射手段で反射された光が所定位置に戻らないことを確認することで、映像系の位置調整が済んでいないことを確認する。逆に、X線検出手段の中心にX線が垂直に入射するX線管・X線検出手段の位置関係、かつX線管から照射されたX線の照射軸上に光照射手段が位置する場合には、光照射手段から照射された光が各々の反射手段にまで到達して、反射手段で反射された光が所定位置に戻るので、所定位置に光が戻るのを確認することで、映像系の位置調整が済んだことを確認する。
【0018】
X線検出手段の一例は、イメージインテンシファイアである。この場合には、イメージインテンシファイアのX線検出面が光を反射することが可能であるので、当該X線検出面が反射手段を兼用することで、イメージインテンシファイアのX線検出側に反射手段を配設してもよい。もちろん、イメージインテンシファイアのX線検出面に反射手段をイメージインテンシファイアとは別に配設することで、イメージインテンシファイアのX線検出側に反射手段を配設してもよい。また、X線検出手段の他の一例は、フラットパネル型X線検出器である。
【0019】
また、反射手段からの反射光を検出する検出鏡を備え、その検出鏡からの光の位置と、光照射手段からの光の照射口の位置とをずらすように検出鏡を配設するのが好ましい。もし検出鏡を備えないと、反射手段で反射された光が戻る所定位置が、光照射手段からの光の照射口に重なってしまうので、光が所定位置に戻ったことを目視する場合には見辛くなる恐れがある。そこで検出鏡を備え、その検出鏡からの光の位置と光の照射口の位置とをずらすように検出鏡を配設することで、反射された光(反射光)が照射口に重なって見辛くなるのを防ぐことができる。
【0020】
また、光照射手段と検出鏡とを支持する支持手段を備えるのがより好ましい。支持手段が光照射手段と検出鏡とを支持するので、検出鏡を光照射手段と一体化することができ、より一層精度を高めることができる。
【0021】
また、映像系のX線検出手段の位置調整を行ってもよいし、映像系のX線管の位置調整を行ってもよい。また、X線検出手段およびX線管の位置調整をともに行ってもよい。また、位置調整を行う位置調整手段については、駆動による自動で位置調整を行う手段であってもよいし、手動で位置調整を行う手段であってもよい。
【発明の効果】
【0024】
この発明に係る位置調整方法によれば、映像系に向けて光を照射する光照射手段を、X線管とX線検出手段とを結ぶX線の照射軸上に配置し、映像系の少なくとも中心部分に反射手段を配置し、反射手段を配置した映像系に向けて光照射手段から光を照射し、反射手段で反射された光が所定位置に戻るか否かに基づいて、映像系の位置調整を行う。
また、この発明に係る放射線治療用動体追跡装置によれば、X線管とX線検出手段とを結ぶX線の照射軸上に配置され、映像系に向けて光を照射する光照射手段と、映像系の少なくとも中心部分に設けられた反射手段とを備え、光照射手段から照射された光を反射手段で反射するので、映像系からの反射光により確認することで映像系の位置調整(アライメント)を確認してアライメント調整を行いやすくすることができる。また、光照射手段および反射手段を備えることで、たとえX線管とX線検出手段との距離が相当離れていても、映像系からの反射光により確認することができ、アライメント調整を行いやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】実施例1、2、4、5に係る放射線治療用動体追跡装置の概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
図2】(a)、(b)は、実施例1に係る映像系およびその周辺の構成を概略的に示した図である。
図3】(a)、(b)は、X線検出器の検出面の中心部分のみに鏡を配置したときの実施例1に係る映像系およびその周辺の構成を概略的に示した図である。
図4】(a)、(b)は、実施例2に係る映像系およびその周辺の構成を概略的に示した図である。
図5】(a)、(b)は、筐体を備えずにハーフミラーのみを備えたときの実施例2に係る映像系およびその周辺の構成を概略的に示した図である。
図6】実施例3に係る放射線治療用動体追跡装置の概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
図7】(a)〜(c)は、X線検出器22としてイメージインテンシファイアを用いたときの実施例3に係る反射手段の各形態である。
図8】(a)、(b)は、実施例4に係る映像系およびその周辺の構成を概略的に示した図である。
図9】(a)、(b)は、実施例5に係る映像系およびその周辺の構成を概略的に示した図である。
図10】(a)、(b)は、位置調整を行う場合における映像系およびその周辺の構成を概略的に示した図である。
【実施例1】
【0026】
以下、図面を参照してこの発明の実施例1を説明する。
図1は、実施例1、2、4、5に係る放射線治療用動体追跡装置の概略図であり、図2は、実施例1に係る映像系およびその周辺の構成を概略的に示した図であり、図3は、X線検出器の検出面の中心部分のみに鏡を配置したときの実施例1に係る映像系およびその周辺の構成を概略的に示した図である。なお、図1では、レーザーマーカーや鏡については図示を省略する。
【0027】
図1に示すように、放射線治療用動体追跡装置は、映像系2(図1(a)の平面図を参照)を備え、放射線治療装置1と組み合わせて使用される。放射線治療装置1は、リニアックあるいはライナックと呼称される直線加速器タイプや、陽子線や炭素線などの粒子線装置タイプであり、X線や粒子線などの放射線を治療部位に照射する放射線源11と、その放射線源11を内部に有して図1(c)に示すy軸心周りに図1(b)に示す方向に回転可能なガントリ12と、そのガントリ12を支持して床面や壁面に配置される基台13と、治療の対象となる被検体(図示省略)を載置するベッド14とを備えている。ベッド14は、鉛直方向に昇降可能な昇降台14Aと、その昇降台14Aに対して水平方向にスライド可能で、被検体を載置する天板14Bとを備えている。映像系2は、この発明における映像系に相当し、この発明におけるX線透視装置にも相当する。
【0028】
図1(a)の平面図に示すように、映像系2は、X線透視を行うためにX線を照射するX線管21と、X線透視を行うためにX線を検出するX線検出器22とを備えている。図1に示すように、X線管21は、治療のアイソセンターに相当する腫瘍中心に向けてX線を照射し、X線検出器22は、アイソセンターから通ったX線を検出する。なお、X線検出器22については、イメージインテンシファイアやフラットパネル型X線検出器などに例示されるように、通常において用いられる検出器であれば、特に限定されない。後述する実施例2、4、5も含めて、本実施例1では、X線検出器22として、図1に示すようにフラットパネル型X線検出器を用い、後述する実施例3では、X線検出器22として、イメージインテンシファイアを用いる。X線管21は、この発明におけるX線管に相当し、X線検出器22は、この発明におけるX線検出手段に相当する。
【0029】
図1では、映像系2(図1(a)の平面図を参照)を2セット分備えている。具体的には、2つのX線管21を備えるとともに、2つのX線検出器22を備えている。映像系2のセット数については特に限定されない。
【0030】
その他に、放射線治療用動体追跡装置は、床面に配置された円形(図1(a)の平面図を参照)の可動台座31を備えている。X線管21を可動台座31に載せて移動させる。また、放射線治療用動体追跡装置は、天井面に配置された円形(図1(a)の平面図を参照)の可動台座41を備えている。X線検出器22を可動台座41に載せて移動させる。
【0031】
その他に、図2に示すように、X線管21とX線検出器22とを結ぶX線の照射軸上に配置され、映像系2に向けてレーザー光Oを照射するレーザーマーカー51と、映像系2の少なくとも中心部分に設けられた鏡61とを備え、レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oを鏡61で反射するように構成している。レーザーマーカー51は、この発明における光照射手段に相当し、鏡61は、この発明における反射手段に相当する。
【0032】
本実施例1では、図2(a)に示すように、X線管21のX線照射側にレーザーマーカー51を照射軸上に配設し、X線検出器22のX線検出側に鏡61を配設している。映像系2のアライメント調整はX線透視前に行われるので、鏡61によってX線透視時に妨げにならないように鏡61をX線検出器22に対して着脱自在に構成し、アライメント調整時のみ鏡61をX線検出器22に対して取り付けるのが好ましい。例えば、磁石や嵌め込みなどのアタッチメントで鏡61をX線検出器22に対して設けてもよいし、蝶つがいなどで鏡61をX線検出器22に対して設けてもよい。
【0033】
なお、蝶つがいで鏡61をX線検出器22に対して設ける場合には、必要に応じてX線検出器22のX線検出側の面(検出面)に即座に鏡61を取り付けることができるという効果をも奏する。これは、X線検出器22よりも重量のあるX線管21の方を天井側よりも床側に配置するのが好ましく、図1のように重量のあるX線管21を床側に配置すると、天井側にX線検出器22を配置することになるので、手が届きにくい天井側のX線検出器22に鏡61が取り付けにくいという事情を考慮したものである。予め、蝶つがいによって鏡61をX線検出器22に取り付け、アライメント調整時(鏡61使用時)のみX線検出器22の検出面に鏡61を配置するというものである。
【0034】
レーザー光Oがアイソセンターを通るのを確認するために、図2(a)に示すようにアイソセンターに相当する箇所にマーカーMを置くのが好ましい。図2(a)ではマーカーMを大きく図示しているが、実際にはレーザー光Oを遮光しない程度の大きさのマーカーMを置くのがより好ましい。また、図2(a)では、中心部分を含めてX線検出器22の検出面の全面に鏡61を配置しているが、図3(a)に示すように、X線検出器22の検出面の中心部分のみに鏡61を配置して、中心部分にレーザー光Oが到達するときのみレーザー光Oが鏡61により反射するようにしてもよい。鏡61で反射された光(反射光)をRとする。図2(a)および図3(a)では、レーザー光Oと反射光Rとを図示するためにそれぞれ少しずらして図示したが、鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射したときには、実際にはレーザー光Oと反射光Rとは各経路が重複する。
【0035】
図2(a)に示すように、鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射したときには、反射光Rが戻る所定位置は、レーザーマーカー51からのレーザー光Oの照射口となる。したがって、反射光Rを目視する場合には反射光Rが照射口に戻れば、鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射することになるので、反射光Rが所定位置の照射口に戻るのを確認することで、映像系2の位置調整が済んだことを確認する。もちろん、反射光Rを目視する手法以外に、照射口に光センサを設けて、その光センサが反射光Rを検出することで、反射光Rが所定位置の照射口に戻るのを確認してもよい。
【0036】
もし、図2(b)に示すように、鏡61に対してレーザー光Oが斜めに入射したときには、反射光Rが所定位置の照射口に戻らないことを確認することで、映像系2の位置調整が済んでいないことを確認する。この場合においても、反射光Rを目視する手法以外に、照射口に光センサを設けて、その光センサが反射光Rを検出することで、反射光Rが所定位置の照射口に戻ったか、あるいは戻らなかったかを確認してもよい。
【0037】
また、図3(a)に示すように、X線検出器22の検出面の中心部分のみに鏡61を配置して、X線検出器22の中心に対してレーザー光Oが垂直に入射したときには、反射光Rが戻る所定位置は、レーザーマーカー51からのレーザー光Oの照射口となる。したがって、反射光Rを目視する場合には反射光Rが照射口に戻れば、検出面の中心部分に配設された鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射することになるので、反射光Rが所定位置の照射口に戻るのを確認することで、映像系2の位置調整が済んだことを確認する。この場合においても、反射光Rを目視する手法以外に、照射口に光センサを設けて、照射口に光センサを設けて、その光センサが反射光Rを検出することで、反射光Rが所定位置の照射口に戻るのを確認してもよい。
【0038】
もし、図3(b)に示すように、X線検出器22の検出面の中心部分のみに鏡61を配置して、X線検出器22に対してレーザー光Oが中心部分以外に入射(二点鎖線のX線検出器22および鏡61を参照)あるいは斜めに入射したときには、反射光Rが所定位置の照射口に戻らないことを確認することで、映像系2の位置調整が済んでいないことを確認する。この場合においても、反射光Rを目視する手法以外に、照射口に光センサを設けて、その光センサが反射光Rを検出することで、反射光Rが所定位置の照射口に戻ったか、あるいは戻らなかったかを確認してもよい。
【0039】
上述の本実施例1に係る位置調整方法によれば、映像系2に向けてレーザー光Oを照射するレーザーマーカー51を、X線管21とX線検出器22とを結ぶX線の照射軸上に配置し、映像系2の少なくとも中心部分(図2では中心部分を含めてX線検出器22の検出面の全面、図3ではX線検出器22の検出面の中心部分のみ)に鏡61を配置し、鏡61を配置した映像系2に向けてレーザーマーカー51からレーザー光Oを照射し、鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例1では照射口)に戻るか否かを確認することにより、映像系2の位置調整を行う。
【0040】
上述の構成を備えた本実施例1に係る放射線治療用動体追跡装置によれば、X線管21とX線検出器22とを結ぶX線の照射軸上に配置され、映像系2に向けてレーザー光Oを照射するレーザーマーカー51と、映像系2の少なくとも中心部分(図2では中心部分を含めてX線検出器22の検出面の全面、図3ではX線検出器22の検出面の中心部分のみ)に設けられた鏡61とを備え、レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oを鏡61で反射する。
【0041】
もし、X線管21から照射されたX線の照射軸上にレーザーマーカー51が位置せずに、X線検出器22にX線が中心部分以外に入射あるいは斜めに入射するX線管21・X線検出器22の位置関係の場合には、レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oが鏡61にまで到達しない(図3(b)の二点鎖線のX線検出器22および鏡61を参照)、あるいは鏡61にまでレーザー光Oが到達しても鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例1では照射口)に戻らない(図2(b)または図3(b)を参照)ことを確認することで、映像系2の位置調整が済んでいないことを確認する。逆に、X線検出器22の中心にX線が垂直に入射するX線管21・X線検出器22の位置関係、かつX線管21から照射されたX線の照射軸上にレーザーマーカー51が位置する場合には、レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oが鏡61にまで到達して(図2(a)または図3(a)を参照)、鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例1では照射口)に戻る(図2(a)または図3(a)を参照)ので、所定位置(照射口)に光(反射光R)が戻るのを確認することで、映像系2の位置調整が済んだことを確認する。このように、映像系2からの反射光Rにより確認することで映像系2の位置調整(アライメント)を確認してアライメント調整を行いやすくすることができる。
【0042】
本実施例1では、X線管21のX線照射側にレーザーマーカー51を照射軸上に配設し、X線検出器22のX線検出側に鏡61を配設している。この配設位置の場合にはレーザー光O・反射光Rの経路は以下のようになる。
すなわち、もし、X線管21から照射されたX線の照射軸上にレーザーマーカー51が位置せずに、X線検出器22にX線が中心部分以外に入射あるいは斜めに入射するX線管21・X線検出器22の位置関係の場合には、X線管21のX線照射側に配設されたレーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oが、X線検出器22のX線検出側に配設された鏡61にまで到達しない、あるいは当該鏡61にまでレーザー光Oが到達しても鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例1では照射口)に戻らないことを確認することで、映像系2の位置調整が済んでいないことを確認する。逆に、X線検出器22の中心にX線が垂直に入射するX線管21・X線検出器22の位置関係、かつX線管21から照射されたX線の照射軸上にレーザーマーカー51が位置する場合には、当該レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oが当該鏡61にまで到達して、鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例1では照射口)に戻るので、所定位置(照射口)に光(反射光R)が戻るのを確認することで、映像系2の位置調整が済んだことを確認する。
【0043】
後述する実施例2〜5も含めて、本実施例1では、放射線治療用動体追跡装置は、本実施例1のX線透視装置(映像系2)を備え、治療部位に放射線を照射するために、治療部位に関する動体をX線透視装置(映像系2)により追跡している。
【0044】
放射線治療用動体追跡装置以外に用いられるX線透視装置では、X線管21とX線検出器22との距離(例えば1m程度の距離)が、放射線治療用動体追跡装置のときよりも短いので、各実施例のような光照射手段(各実施例ではレーザーマーカー51)および反射手段(各実施例では鏡61)がなくとも、アライメント調整が行いやすい。しかし、放射線治療用動体追跡装置では、上述したようにX線管21とX線検出器22との距離(例えば2m以上の距離)が相当離れるので、光照射手段(レーザーマーカー51)および反射手段(鏡61)がなくてはアライメント調整が難しい。そこで、後述する実施例2〜5も含めて、本実施例1では、放射線治療用動体追跡装置によれば、光照射手段(レーザーマーカー51)および反射手段(鏡61)を備えることで、たとえX線管21とX線検出器22との距離が相当離れていても、映像系2からの反射光Rにより確認することができ、アライメント調整を行いやすくすることができる。したがって、この発明は各実施例の放射線治療用動体追跡装置に特に有用である。
【実施例2】
【0045】
次に、図面を参照してこの発明の実施例2を説明する。
図4は、実施例2に係る映像系およびその周辺の構成を概略的に示した図であり、図5は、筐体を備えずにハーフミラーのみを備えたときの実施例2に係る映像系およびその周辺の構成を概略的に示した図である。上述した実施例1と共通する箇所については、同じ符号を付してその説明を省略する。なお、図1では、レーザーマーカーや鏡については図示を省略するとともに、ハーフミラーや筐体についても図示を省略する。
【0046】
本実施例2においても、図1に示すように、放射線治療用動体装置は、映像系2を備え、放射線治療装置1と組み合わせて使用される。上述した実施例1と同様に、放射線治療装置1は、放射線源11とガントリ12と基台13とベッド14とを備えている。映像系2は、この発明における映像系に相当し、この発明におけるX線透視装置にも相当する。
【0047】
上述した実施例1と同様に、映像系2は、X線管21とX線検出器22とを備えている。本実施例2においても、X線検出器22として、図1に示すようにフラットパネル型X線検出器を用いる。上述した実施例1と同様に、放射線治療用動体追跡装置は、可動台座31、41を備えている。X線管21は、この発明におけるX線管に相当し、X線検出器22は、この発明におけるX線検出手段に相当する。
【0048】
その他に、上述した実施例1と同様に、図4に示すように、レーザーマーカー51と鏡61とを備え、レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oを鏡61で反射するように構成している。レーザーマーカー51は、この発明における光照射手段に相当し、鏡61は、この発明における反射手段に相当する。
【0049】
本実施例2においても、図4(a)に示すように、X線管21のX線照射側にレーザーマーカー51を照射軸上に配設し、X線検出器22のX線検出側に鏡61を配設している。上述した実施例1と同様に、鏡61をX線検出器22に対して着脱自在に構成し、アライメント調整時のみ鏡61をX線検出器22に対して取り付けるのが好ましい。
【0050】
本実施例2では、上述した実施例1と相違して、レーザーマーカー51や鏡61の他に、図4(a)に示すように、鏡61からの反射光Rを検出するハーフミラー52を備え、そのハーフミラー52からの反射光Rの位置と、レーザーマーカー51からのレーザー光Oの照射口の位置とをずらすようにハーフミラー52を配設している。さらに、図4(a)に示すように、レーザーマーカー51とハーフミラー52とを収納して支持する筐体53を備えている。ハーフミラー52は、この発明における検出鏡に相当し、筐体53は、この発明における支持手段に相当する。
【0051】
鏡61からの反射光Rが所定位置に戻ったのを確認するために、筐体53内の内壁部分にマーカーを置くあるいはペン等で印を付けるのが好ましい。また、レーザー光O・反射光Rが通る筐体53の開口部にマーカーを置いてもよい。そして、当該開口部がアイソセンターに相当する箇所になるように筐体53を取り付けてもよい。また、図4(a)では、レーザーマーカー51とハーフミラー52とを収納して支持する筐体53を備えているが、筐体53を備えずに、図5(a)に示すようにハーフミラー52のみを備えてもよい。
【0052】
図5(a)の場合には、図示を省略する支持手段により衝立54を支持して、衝立54上に鏡61からの反射光Rが投影されるようにする。鏡61からの反射光Rが所定位置に戻ったのを確認するために、衝立54にマーカーを置くあるいはペン等で印を付けるのが好ましい。なお、衝立54の材料については特に限定されず、例えば紙であってもよい。図4(a)および図5(a)では、レーザー光Oと反射光Rとを図示するためにそれぞれ少しずらして図示したが、実施例1の図2(a)および図3(a)でも述べたように鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射したときには、実際にはレーザー光Oと反射光Rとは各経路が重複する。
【0053】
なお、図4あるいは図5では、実施例1の図2のように、中心部分を含めてX線検出器22の検出面の全面に鏡61を配置した構造と、ハーフミラー52とを組み合わせたが、実施例1の図3のように、X線検出器22の検出面の中心部分のみに鏡61を配置した構造と、ハーフミラー52とを組み合わせてもよい。光の経路に対するハーフミラー52の角度については特に限定されないが、鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射したときに、反射光Rがレーザー光Oに対してハーフミラー52でπ/2[rad]に曲がって所定位置に戻るように、レーザー光Oの経路に対してπ/4[rad]の角度でハーフミラー52を配置するのが好ましい。
【0054】
図4(a)に示すように、鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射したときには、反射光Rが戻る所定位置は、ハーフミラー52が配置された角度の2倍の角度にハーフミラー52で曲がって筐体53内の内壁部分に投影された位置(投影位置)となる。したがって、マーカーや印を付けるときには筐体53内の内壁部分での投影位置に付けることになる。ハーフミラー52が配置された角度がπ/4[rad]のときには、所定位置は、2倍の角度であるπ/2[rad]にハーフミラー52で曲がった筐体53内の内壁部分での投影位置となる。したがって、反射光Rを目視する場合には反射光Rが2倍の角度に曲がった筐体53内の内壁部分での投影位置に戻れば、鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射することになるので、反射光Rが所定位置の投影位置に戻るのを確認することで、映像系2の位置調整が済んだことを確認する。もちろん、反射光Rを目視する手法以外に、投影位置に光センサを設けて、その光センサが反射光Rを検出することで、反射光Rが所定位置の投影位置に戻るのを確認してもよい。
【0055】
もし、図4(b)に示すように、鏡61に対してレーザー光Oが斜めに入射したときには、反射光Rが所定位置の投影位置に戻らないことを確認することで、映像系2の位置調整が済んでいないことを確認する。この場合においても、反射光Rを目視する手法以外に、投影位置に光センサを設けて、その光センサが反射光Rを検出することで、反射光Rが所定位置の投影位置に戻ったか、あるいは戻らなかったかを確認してもよい。
【0056】
また、図5(a)に示すように、ハーフミラー52のみを備え、鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射したときには、反射光Rが戻る所定位置は、ハーフミラー52が配置された角度の2倍の角度にハーフミラー52で曲がって衝立54に投影された位置(投影位置)となる。したがって、マーカーや印を付けるときには衝立54での投影位置に付けることになる。ハーフミラー52が配置された角度がπ/4[rad]のときには、所定位置は、2倍の角度であるπ/2[rad]にハーフミラー52で曲がった衝立54での投影位置となる。したがって、反射光Rを目視する場合には反射光Rが2倍の角度に曲がった衝立54での投影位置に戻れば、鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射することになるので、反射光Rが所定位置の投影位置に戻るのを確認することで、映像系2の位置調整が済んだことを確認する。もちろん、反射光Rを目視する手法以外に、投影位置に光センサを設けて、その光センサが反射光Rを検出することで、反射光Rが所定位置の投影位置に戻るのを確認してもよい。
【0057】
もし、図5(b)に示すように、ハーフミラー52のみを備え、鏡61に対してレーザー光Oが斜めに入射したときには、反射光Rが所定位置の投影位置に戻らないことを確認することで、映像系2の位置調整が済んでいないことを確認する。この場合においても、反射光Rを目視する手法以外に、投影位置に光センサを設けて、その光センサが反射光Rを検出することで、反射光Rが所定位置の投影位置に戻ったか、あるいは戻らなかったかを確認してもよい。
【0058】
上述の本実施例2に係る位置調整方法によれば、上述した実施例1でも述べたように、映像系2に向けてレーザー光Oを照射するレーザーマーカー51を、X線管21とX線検出器22とを結ぶX線の照射軸上に配置し、映像系2の少なくとも中心部分に鏡61を配置し、鏡61を配置した映像系2に向けてレーザーマーカー51からレーザー光Oを照射し、鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例2では投影位置)に戻るか否かを確認することにより、映像系2の位置調整を行う。
【0059】
上述の構成を備えた本実施例2に係る放射線治療用動体追跡装置によれば、上述した実施例1でも述べたように、X線管21とX線検出器22とを結ぶX線の照射軸上に配置され、映像系2に向けてレーザー光Oを照射するレーザーマーカー51と、映像系2の少なくとも中心部分に設けられた鏡61とを備え、レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oを鏡61で反射するので、映像系2からの反射光Rにより確認することで映像系2の位置調整(アライメント)を確認してアライメント調整を行いやすくすることができる。
【0060】
本実施例2では、上述した実施例1と同様に、X線管21のX線照射側にレーザーマーカー51を照射軸上に配設し、X線検出器22のX線検出側に鏡61を配設している。この配設位置の場合にはレーザー光O・反射光Rの経路は以下のようになる。
すなわち、もし、X線管21から照射されたX線の照射軸上にレーザーマーカー51が位置せずに、X線検出器22にX線が中心部分以外に入射あるいは斜めに入射するX線管21・X線検出器22の位置関係の場合には、X線管21のX線照射側に配設されたレーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oが、X線検出器22のX線検出側に配設された鏡61にまで到達しない、あるいは当該鏡61にまでレーザー光Oが到達しても鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例2では投影位置)に戻らないことを確認することで、映像系2の位置調整が済んでいないことを確認する。逆に、X線検出器22の中心にX線が垂直に入射するX線管21・X線検出器22の位置関係、かつX線管21から照射されたX線の照射軸上にレーザーマーカー51が位置する場合には、当該レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oが当該鏡61にまで到達して、鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例2では投影位置)に戻るので、所定位置(投影位置)に光(反射光R)が戻るのを確認することで、映像系2の位置調整が済んだことを確認する。
【0061】
上述した実施例1でも述べたように、本実施例2では、放射線治療用動体追跡装置は、本実施例2のX線透視装置(映像系2)を備え、治療部位に放射線を照射するために、治療部位に関する動体をX線透視装置(映像系2)により追跡している。放射線治療用動体追跡装置に適用したときの作用・効果については、上述した実施例1と同じであるので、その説明を省略する。
【0062】
本実施例2では、鏡61からの反射光Rを検出するハーフミラー52を備え、そのハーフミラー52からの光(反射光R)の位置と、レーザーマーカー51からのレーザー光Oの照射口の位置とをずらすようにハーフミラー52を好ましくは配設している。もしハーフミラー52を備えないと、鏡61で反射された光(反射光)Rが戻る所定位置が、レーザーマーカー51からのレーザー光Oの照射口に重なってしまうので、光(反射光R)が所定位置に戻ったことを目視する場合には見辛くなる恐れがある。そこでハーフミラー52を備え、そのハーフミラー52からの光(反射光R)の位置とレーザー光Oの照射口の位置とをずらすようにハーフミラー52を配設することで、反射された光(反射光)Rが照射口に重なって見辛くなるのを防ぐことができる。
【0063】
好ましくは、図4に示すように、レーザーマーカー51とハーフミラー52とを支持する筐体53を備えている。筐体53がレーザーマーカー51とハーフミラー52とを支持するので、レーザーマーカー51をハーフミラー52と一体化することができ、より一層精度を高めることができる。
【実施例3】
【0064】
次に、図面を参照してこの発明の実施例3を説明する。
図6は、実施例3に係る放射線治療用動体追跡装置の概略図であり、図7は、X線検出器22としてイメージインテンシファイアを用いたときの実施例3に係る反射手段の各形態である。上述した実施例1、2と共通する箇所については、同じ符号を付してその説明を省略する。なお、図6では、レーザーマーカーや鏡については図示を省略する。
【0065】
本実施例3においても、図6に示すように、放射線治療用動体装置は、映像系2を備え、放射線治療装置1と組み合わせて使用される。上述した実施例1、2と同様に、放射線治療装置1は、放射線源11とガントリ12と基台13とベッド14とを備えている。映像系2は、この発明における映像系に相当し、この発明におけるX線透視装置にも相当する。
【0066】
上述した実施例1、2と同様に、映像系2は、X線管21とX線検出器22とを備えている。上述した実施例1と相違して、本実施例3では、X線検出器22として、図6に示すようにイメージインテンシファイアを用いる。図6および図7では、イメージインテンシファイアのX線検出面を平面に図示しているが、実際にはX線検出面は曲面になっている。上述した実施例1、2と同様に、放射線治療用動体追跡装置は、可動台座31、41を備えている。X線管21は、この発明におけるX線管に相当し、X線検出器22は、この発明におけるX線検出手段に相当する。
【0067】
本実施例3では、X線検出器22としてイメージインテンシファイアを用いるので、イメージインテンシファイアのX線検出面が光を反射することが可能である。したがって、図7(a)に示すように、当該X線検出面Pがこの発明における反射手段を兼用することで、イメージインテンシファイアのX線検出側にこの発明における反射手段を配設する。
【0068】
もちろん、図7(b)あるいは図7(c)に示すように、イメージインテンシファイア(X線検出器22)のX線検出面に鏡61をイメージインテンシファイアとは別に配設することで、イメージインテンシファイアのX線検出側に鏡61を配設してもよい。上述した実施例1でも述べたように、鏡61をイメージインテンシファイア(X線検出器22)に対して着脱自在に構成し、アライメント調整時のみ鏡61をイメージインテンシファイアに対して取り付けるのが好ましい。例えば、図7(b)に示すようにアタッチメントで鏡61をイメージインテンシファイアに対して設けてもよいし、図7(c)に示すように蝶つがいで鏡61をイメージインテンシファイアに対して設けてもよい。蝶つがいで鏡61をイメージインテンシファイアに対して設けた場合の作用・効果については、X線検出器22がフラットパネル型X線検出器から本実施例3ではイメージインテンシファイアに替わったのを除けば、上述した実施例1と同じであるので、その説明を省略する。鏡61は、この発明における反射手段に相当する。
【0069】
なお、図7(b)あるいは図7(c)では、実施例1の図2のように、中心部分を含めてX線検出器22(実施例1の図2ではフラットパネル型X線検出器)を配置した構造のうち、X線検出器22がフラットパネル型X線検出器から本実施例3ではイメージインテンシファイアに替わったが、実施例1の図3のように、X線検出器22(実施例1の図3でもフラットパネル型X線検出器)の検出面の中心部分のみに鏡61を配置した構造と同様に、本実施例3でもイメージインテンシファイアの中心部分のみに鏡61を配置してもよい。また、図4あるいは図5のようにX線検出器22(実施例2ではフラットパネル型X線検出器)とハーフミラー52とを組み合わせた構造と同様に、本実施例3でもイメージインテンシファイアとハーフミラー52とを組み合わせてもよい。
【0070】
映像系2の位置調整時におけるレーザー光O・反射光Rの経路については、X線検出器22がフラットパネル型X線検出器から本実施例3ではイメージインテンシファイアに替わったのを除けば、上述した実施例1と同じであるので、その説明を省略する。
【0071】
上述した実施例1でも述べたように、本実施例3では、放射線治療用動体追跡装置は、本実施例3のX線透視装置(映像系2)を備え、治療部位に放射線を照射するために、治療部位に関する動体をX線透視装置(映像系2)により追跡している。放射線治療用動体追跡装置に適用したときの作用・効果については、上述した実施例1と同じであるので、その説明を省略する。
【0072】
本実施例3では、X線検出器22はイメージインテンシファイアである。この場合には、図7(a)でも述べたように、イメージインテンシファイアのX線検出面Pが光を反射することが可能であるので、当該X線検出面Pがこの発明における反射手段を兼用することで、イメージインテンシファイアのX線検出側にこの発明における反射手段を配設することが可能である。
【実施例4】
【0073】
次に、図面を参照してこの発明の実施例4を説明する。
図8は、実施例4に係る映像系およびその周辺の構成を概略的に示した図である。上述した実施例1〜3と共通する箇所については、同じ符号を付してその説明を省略する。なお、図1では、レーザーマーカーや鏡については図示を省略する。
【0074】
本実施例4においても、図1に示すように、放射線治療用動体装置は、映像系2を備え、放射線治療装置1と組み合わせて使用される。上述した実施例1〜3と同様に、放射線治療装置1は、放射線源11とガントリ12と基台13とベッド14とを備えている。映像系2は、この発明における映像系に相当し、この発明におけるX線透視装置にも相当する。
【0075】
上述した実施例1〜3と同様に、映像系2は、X線管21とX線検出器22とを備えている。上述した実施例1、2と同様に、本実施例4においても、X線検出器22として、図1に示すようにフラットパネル型X線検出器を用いる。上述した実施例1と同様に、放射線治療用動体追跡装置は、可動台座31、41を備えている。X線管21は、この発明におけるX線管に相当し、X線検出器22は、この発明におけるX線検出手段に相当する。
【0076】
その他に、上述した実施例1、2と同様に、図8に示すように、レーザーマーカー51と鏡61とを備え、レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oを鏡61で反射するように構成している。レーザーマーカー51は、この発明における光照射手段に相当し、鏡61は、この発明における反射手段に相当する。
【0077】
上述した実施例1、2と相違して、本実施例4では、図8(a)に示すように、X線検出器22のX線検出側にレーザーマーカー51を照射軸上に配設し、X線管21のX線照射側に鏡61を配設している。鏡61をX線管21に対して着脱自在に構成し、アライメント調整時のみ鏡61をX線管21に対して取り付けるのが好ましい。
【0078】
図8(a)では、レーザー光Oと反射光Rとを図示するためにそれぞれ少しずらして図示したが、実施例1の図2(a)および図3(a)でも述べたように鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射したときには、実際にはレーザー光Oと反射光Rとは各経路が重複する。
【0079】
なお、図8では、レーザーマーカー51および鏡61を備える構造であるが、実施例2の図4あるいは図5のように、ハーフミラー52を組み合わせてもよい。ハーフミラー52を組み合わせる場合には、本実施例4では、X線検出器22側にハーフミラー52を配設する。図4のようにレーザーマーカー51とハーフミラー52とを収納して支持する筐体53を組み合わせる場合には、本実施例4ではX線検出器22側に筐体53を配設する。
【0080】
また、図8では、X線検出器22が実施例3のイメージインテンシファイアからフラットパネル型X線検出器に替わったが、実施例3の図7のようにイメージインテンシファイアに置き換えて、イメージインテンシファイアに対して鏡61を取り付けてもよい。
【0081】
図8(a)に示すように、X線管21のX線照射側に鏡61を配置して、X線管21の中心に対してレーザー光Oが垂直に入射したときには、反射光Rが戻る所定位置は、レーザーマーカー51からのレーザー光Oの照射口となる。したがって、反射光Rを目視する場合には反射光Rが照射口に戻れば、鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射することになるので、反射光Rが所定位置の照射口に戻るのを確認することで、映像系2の位置調整が済んだことを確認する。もちろん、反射光Rを目視する手法以外に、照射口に光センサを設けて、その光センサが反射光Rを検出することで、反射光Rが所定位置の照射口に戻るのを確認してもよい。
【0082】
もし、図8(b)に示すように、X線管21のX線照射側に鏡61を配置して、X線管21に対してレーザー光Oが中心部分以外に入射あるいは斜めに入射したときには、反射光Rが所定位置の照射口に戻らないことを確認することで、映像系2の位置調整が済んでいないことを確認する。この場合においても、反射光Rを目視する手法以外に、照射口に光センサを設けて、その光センサが反射光Rを検出することで、反射光Rが所定位置の照射口に戻ったか、あるいは戻らなかったかを確認してもよい。
【0083】
上述の本実施例4に係る位置調整方法によれば、映像系2に向けてレーザー光Oを照射するレーザーマーカー51を、X線管21とX線検出器22とを結ぶX線の照射軸上に配置し、映像系2の少なくとも中心部分(図8では中心部分を含めてX線管21のX線照射側)に鏡61を配置し、鏡61を配置した映像系2に向けてレーザーマーカー51からレーザー光Oを照射し、鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例4では照射口)に戻るか否かを確認することにより、映像系2の位置調整を行う。
【0084】
上述の構成を備えた本実施例4に係る放射線治療用動体追跡装置によれば、X線管21とX線検出器22とを結ぶX線の照射軸上に配置され、映像系2に向けてレーザー光Oを照射するレーザーマーカー51と、映像系2の少なくとも中心部分(図8では中心部分を含めてX線管21のX線照射側)に設けられた鏡61とを備え、レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oを鏡61で反射するので、映像系2からの反射光Rにより確認することで映像系2の位置調整(アライメント)を確認してアライメント調整を行いやすくすることができる。
【0085】
上述した実施例1、2の配設位置とは全く逆に、本実施例4では、X線検出器22のX線検出側にレーザーマーカー51を照射軸上に配設し、X線管21のX線照射側に鏡61を配設している。この配設位置の場合にはレーザー光O・反射光Rの経路は以下のようになる。
すなわち、もし、X線管21から照射されたX線の照射軸上にレーザーマーカー51が位置せずに、X線検出器22にX線が中心部分以外に入射あるいは斜めに入射するX線管21・X線検出器22の位置関係の場合には、X線検出器22のX線検出側に配設されたレーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oが、X線管21のX線照射側に配設された鏡61にまで到達しない、あるいは当該鏡61にまでレーザー光Oが到達しても鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例4では照射口)に戻らないことを確認することで、映像系2の位置調整が済んでいないことを確認する。逆に、X線検出器22の中心にX線が垂直に入射するX線管21・X線検出器22の位置関係、かつX線管21から照射されたX線の照射軸上にレーザーマーカー51が位置する場合には、当該レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oが当該鏡61にまで到達して、鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例4では照射口)に戻るので、所定位置(照射口)に光(反射光R)が戻るのを確認することで、映像系2の位置調整が済んだことを確認する。
【0086】
上述した実施例1でも述べたように、本実施例4では、放射線治療用動体追跡装置は、本実施例4のX線透視装置(映像系2)を備え、治療部位に放射線を照射するために、治療部位に関する動体をX線透視装置(映像系2)により追跡している。放射線治療用動体追跡装置に適用したときの作用・効果については、上述した実施例1と同じであるので、その説明を省略する。
【実施例5】
【0087】
次に、図面を参照してこの発明の実施例5を説明する。
図9は、実施例5に係る映像系およびその周辺の構成を概略的に示した図である。上述した実施例1〜4と共通する箇所については、同じ符号を付してその説明を省略する。なお、図1では、レーザーマーカーや鏡については図示を省略する。
【0088】
本実施例5においても、図1に示すように、放射線治療用動体装置は、映像系2を備え、放射線治療装置1と組み合わせて使用される。上述した実施例1〜4と同様に、放射線治療装置1は、放射線源11とガントリ12と基台13とベッド14とを備えている。映像系2は、この発明における映像系に相当し、この発明におけるX線透視装置にも相当する。
【0089】
上述した実施例1〜4と同様に、映像系2は、X線管21とX線検出器22とを備えている。上述した実施例1、2、4と同様に、本実施例5においても、X線検出器22として、図1に示すようにフラットパネル型X線検出器を用いる。上述した実施例1と同様に、放射線治療用動体追跡装置は、可動台座31、41を備えている。X線管21は、この発明におけるX線管に相当し、X線検出器22は、この発明におけるX線検出手段に相当する。
【0090】
その他に、上述した実施例1、2、4と同様に、図9に示すように、レーザーマーカー51と鏡61とを備え、レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oを鏡61で反射するように構成している。レーザーマーカー51は、この発明における光照射手段に相当し、鏡61は、この発明における反射手段に相当する。
【0091】
上述した実施例1、2、4と相違して、本実施例5では、図9(a)に示すように、X線管21とX線検出器22との間にレーザーマーカー51を照射軸上に配設し、X線検出器22のX線検出側に鏡61を配設するとともに、X線管21のX線照射側にも鏡61を配設し、レーザーマーカー51は、X線検出器22に向けてレーザー光Oを照射するとともに、X線管21にも向けてレーザー光Oを照射している。図9(a)では、2方向に照射可能なレーザーマーカー51を一つ備えたが、レーザーマーカー51を2つ備えてもよい。また、レーザー光Oがアイソセンターを通るのを確認するために、アイソセンターに相当する箇所にレーザーマーカー51を設置するのが好ましい。鏡61をX線管21に対して着脱自在に構成し、アライメント調整時のみ鏡61をX線管21に対して取り付けるのが好ましい。
【0092】
図9(a)では、レーザー光Oと反射光Rとを図示するためにそれぞれ少しずらして図示したが、実施例1の図2(a)および図3(a)でも述べたように鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射したときには、実際にはレーザー光Oと反射光Rとは各経路が重複する。
【0093】
なお、図9では、レーザーマーカー51および鏡61を備える構造であるが、実施例2の図4あるいは図5のように、ハーフミラー52を組み合わせてもよい。ハーフミラー52を組み合わせる場合には、本実施例5では、レーザーマーカー51の配置箇所の付近にハーフミラー52を配設する。図4のようにレーザーマーカー51とハーフミラー52とを収納して支持する筐体53を組み合わせる場合には、本実施例5ではレーザーマーカー51の配置箇所の付近に筐体53を配設する。ハーフミラー52や筐体53については、X線検出器22に向けてレーザー光Oを照射する側のみに配置してもよいし、X線管21に向けてレーザー光Oを照射する側のみに配置してもよいし、両方にそれぞれ配置してもよい。
【0094】
また、図9では、X線検出器22が実施例3のイメージインテンシファイアからフラットパネル型X線検出器に替わったが、実施例3の図7のようにイメージインテンシファイアに置き換えて、イメージインテンシファイアに対して鏡61を取り付けてもよい。また、図9では、X線検出器22の検出面の中心部分のみに鏡61を配置した構造であったが、実施例1の図2のように、中心部分を含めてX線検出器22の検出面の全面に鏡61を配置してもよい。
【0095】
図9(a)に示すように、X線検出器22のX線検出側に鏡61を配置し、X線管21のX線照射側にも鏡61を配置して、X線管21・X線検出器22の中心に対してレーザー光Oが垂直にそれぞれ入射したときには、反射光Rが戻る所定位置は、レーザーマーカー51からのレーザー光Oの照射口となる。したがって、反射光Rを目視する場合には反射光Rが照射口に戻れば、鏡61に対してレーザー光Oが垂直に入射することになるので、反射光Rが所定位置の照射口に戻るのを確認することで、映像系2の位置調整が済んだことを確認する。もちろん、反射光Rを目視する手法以外に、照射口に光センサを設けて、その光センサが反射光Rを検出することで、反射光Rが所定位置の照射口に戻るのを確認してもよい。
【0096】
もし、図9(b)に示すように、X線検出器22のX線検出側に鏡61を配置し、X線管21のX線照射側にも鏡61を配置して、X線管21・X線検出器22に対してレーザー光Oが中心部分以外に入射(二点鎖線のX線管21・X線検出器22および鏡61を参照)あるいは斜めに入射したときには、反射光Rが所定位置の照射口に戻らないことを確認することで、映像系2の位置調整が済んでいないことを確認する。この場合においても、反射光Rを目視する手法以外に、照射口に光センサを設けて、その光センサが反射光Rを検出することで、反射光Rが所定位置の照射口に戻ったか、あるいは戻らなかったかを確認してもよい。
【0097】
上述の本実施例5に係る位置調整方法によれば、映像系2に向けてレーザー光Oを照射するレーザーマーカー51を、X線管21とX線検出器22とを結ぶX線の照射軸上に配置し、映像系2の少なくとも中心部分(図9では中心部分を含めてX線管21のX線照射側・X線検出器22の検出面の中心部分のみ)に鏡61を配置し、鏡61を配置した映像系2に向けてレーザーマーカー51からレーザー光Oを照射し、鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例5では照射口)に戻るか否かを確認することにより、映像系2の位置調整を行う。
【0098】
上述の構成を備えた本実施例5に係る放射線治療用動体追跡装置によれば、X線管21とX線検出器22とを結ぶX線の照射軸上に配置され、映像系2に向けてレーザー光Oを照射するレーザーマーカー51と、映像系2の少なくとも中心部分(図9では中心部分を含めてX線管21のX線照射側・X線検出器22の検出面の中心部分のみ)に設けられた鏡61とを備え、レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oを鏡61で反射するので、映像系2からの反射光Rにより確認することで映像系2の位置調整(アライメント)を確認してアライメント調整を行いやすくすることができる。
【0099】
上述した実施例1、2、4の配設位置の場合には、光照射手段・反射手段(実施例1、2、4ではレーザーマーカー51・鏡61)を1つずつ設けた構造であったが、本実施例5では、レーザーマーカー51は映像系2のX線管21およびX線検出器22に向けてともにレーザー光Oを照射し、鏡61を2つ設けている。
すなわち、X線管21とX線検出器22との間にレーザーマーカー51を照射軸上に配設し、X線検出器22のX線検出側に鏡61を配設するとともに、X線管21のX線照射側にも鏡61を配設し、レーザーマーカー51は、X線検出器22に向けてレーザー光Oを照射するとともに、X線管21にも向けてレーザー光Oを照射している。この配設位置の場合にはレーザー光O・反射光Rの経路は以下のようになる。
すなわち、もし、X線管21から照射されたX線の照射軸上にレーザーマーカー51が位置せずに、X線検出器22にX線が中心部分以外に入射あるいは斜めに入射するX線管21・X線検出器22の位置関係の場合には、レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oが、X線検出器22のX線検出側に配設された鏡61にまで到達しない、あるいは当該鏡61にまでレーザー光Oが到達しても鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例5では照射口)に戻らないことを確認することで、映像系2の位置調整が済んでいないことを確認する。同様に、レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oが、X線管21のX線照射側に配設された鏡61にまで到達しない、あるいは当該鏡61にまでレーザー光Oが到達しても鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例5では照射口)に戻らないことを確認することで、映像系2の位置調整が済んでいないことを確認する。逆に、X線検出器22の中心にX線が垂直に入射するX線管21・X線検出器22の位置関係、かつX線管21から照射されたX線の照射軸上にレーザーマーカー51が位置する場合には、当該レーザーマーカー51から照射されたレーザー光Oが当該鏡61にまで到達して、鏡61で反射された光(反射光)Rが所定位置(本実施例5では照射口)に戻るので、所定位置(照射口)に光(反射光R)が戻るのを確認することで、映像系2の位置調整が済んだことを確認する。
【0100】
上述した実施例1でも述べたように、本実施例5では、放射線治療用動体追跡装置は、本実施例5のX線透視装置(映像系2)を備え、治療部位に放射線を照射するために、治療部位に関する動体をX線透視装置(映像系2)により追跡している。放射線治療用動体追跡装置に適用したときの作用・効果については、上述した実施例1と同じであるので、その説明を省略する。
【0101】
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0102】
(1)上述した各実施例では、X線管21やX線検出器22を動かすのに可動台座を用いたが、X線管、X線検出器の少なくともいずれか一方を可動台座以外の移動手段(例えばレール)を用いて動かしてもよい。例えばX線管を移動させるのにレールを用いて、そのレールに沿ってX線管を移動させてもよいし、X線検出器を移動させるのにレールを用いて、そのレールに沿ってX線検出器を移動させてもよい。また、X線管またはX線検出器のいずれか一方を動かすのに可動台座を用いて、他方を動かすのに可動台座以外の移動手段(例えばレール)を用いて、可動台座とそれ以外の移動手段とを組み合わせてもよい。
【0103】
(2)上述した各実施例では、床側にX線管を、天井面にX線検出器をそれぞれ配置したが、逆に、床側にX線検出器を、天井面にX線管をそれぞれ配置してもよい。
【0104】
(3)上述した各実施例では、X線透視装置(各実施例では映像系2)は放射線治療用動体追跡装置に用いられていたが、放射線治療用動体追跡装置以外に適用してもよい。放射線治療用動体追跡装置以外に用いられるX線透視装置では、X線管21とX線検出器22との距離(例えば1m程度の距離)が、放射線治療用動体追跡装置のときよりも短い。また、透視して撮影を行う装置に適用してもよい。
【0105】
(4)上述した各実施例では、光照射手段としてレーザーマーカー51を用いて、レーザーマーカー51が照射されたレーザー光O(さらには反射された光:反射光R)を視認することで映像系2の位置調整(アライメント)を確認したが、光を視認することができるのであれば、レーザー光に限定されず、ハロゲンランプから照射された光や、LEDから照射された光であってもよい。したがって、光照射手段については、ハロゲンランプやLEDなどに例示されるように、特に限定されない。ただし、レーザー光のように指向性の強い光の方が視認し易いので、指向性の強い光の方がより好ましい。特に、放射線治療用動体追跡装置のようにX線管とX線検出器との距離が2m以上の距離と離れた場合には、指向性の強いレーザー光の方がより好ましい。もちろん、ハロゲンランプから照射された光や、LEDから照射された光を絞って、光を視認しやすくしてもよいし、放射線治療用動体追跡装置以外に用いられるX線透視装置のように、X線管とX線検出器との距離が1m程度の距離の場合には、ハロゲンランプから照射された光や、LEDから照射された光を絞らなくとも視認が可能であるので、特に絞らなくてもよい。
【0106】
(5)上述した各実施例でも述べたように光センサによって光を検出するのであれば、必ずしも光は可視光に限定されない。例えば赤外線などであってもよい。
【0107】
(6)上述した各実施例では、反射手段として鏡61を用いたが、実施例3の図7(a)でも述べたようにイメージインテンシファイアのX線検出面が反射手段を兼用することを例示したように、反射手段については、光を反射する部材であれば鏡に限定されない。例えば、反射剤を塗布あるいは反射テープを貼りつけて反射手段を構成してもよい。
【0108】
(7)上述した実施例2では、検出鏡としてハーフミラー52を用いたが、例えばビームスプリッタ―によって光を2つに分割して反射光を検出するなど、反射光を検出するものであれば、検出鏡については特に限定されない。
【0109】
(8)上述した実施例2では、光照射手段(実施例2ではレーザーマーカー)と検出鏡(実施例2ではハーフミラー)とを支持する支持手段として筐体53を用いたが、支持可能な部材であれば必ずしも光照射手段と検出鏡とを収容して支持する筐体である必要はない。支持手段については、例えば光照射手段と検出鏡とを単に支持する板材であってもよい。
【0110】
(9)上述した各実施例では、光照射手段(各実施例ではレーザーマーカー51)および反射手段(各実施例では鏡61)を備えたX線透視装置(映像系2)を例に採って説明したが、光照射手段および反射手段がX線透視時に妨げになる場合には、(X線透視時を含めた)通常時には光照射手段および反射手段をX線透視装置(映像系2)が備えずに、X線透視前の位置調整時のみに光照射手段および反射手段を配置する位置調整方法に適用してもよい。
【0111】
(10)位置調整を行う場合には、位置調整の対象は、図10(a)に示すように、映像系2のX線検出手段(図10(a)ではX線検出器22)であってもよい。つまり、映像系2のX線検出手段(X線検出器22)の位置調整を行ってもよい。図10(a)では、位置調整を行う位置調整手段としてモータ71を採用し、モータ71の駆動によって図の二点鎖線から矢印に示すようにX線検出器22とともに反射手段(図10(a)では鏡61)を傾斜させて位置調整を自動で行う。あるいはモータ71の駆動によって図の二点鎖線から矢印に示すようにX線検出器22とともに反射手段(鏡61)を平行移動させて位置調整を自動で行う。なお、傾斜や平行移動に限定されず、軸心周りの回転移動により位置調整を行ってもよい。また、位置調整を行う位置調整手段については、モータ71のように駆動による自動で位置調整を行う手段であってもよいし、手動で位置調整を行う手段であってもよい。また、手動および自動をともに行うように構成してもよい。モータ71は、この発明における位置調整手段に相当する。
【0112】
(11)位置調整を行う場合には、位置調整の対象は、図10(b)に示すように、映像系2のX線管21であってもよい。つまり、映像系2のX線管21の位置調整を行ってもよい。図10(b)では、位置調整を行う位置調整手段としてモータ72を採用し、モータ72の駆動によって図の二点鎖線から矢印に示すようにX線管21とともに光照射手段(図10(b)ではレーザーマーカー51)を軸心周りに回転移動させて位置調整を自動で行う。あるいはモータ72の駆動によって図の二点鎖線から矢印に示すようにX線管21とともに光照射手段(レーザーマーカー51)を平行移動させて位置調整を自動で行う。なお、軸心周りの回転移動や平行移動に限定されず、傾斜により位置調整を行ってもよい。また、位置調整を行う位置調整手段については、モータ72のように駆動による自動で位置調整を行う手段であってもよいし、手動で位置調整を行う手段であってもよい。また、手動および自動をともに行うように構成してもよい。モータ72は、この発明における位置調整手段に相当する。
【0113】
(12)図10(a)では、X線検出手段(図10(a)ではX線検出器22)のみの位置調整、図10(b)では、X線管21のみの位置調整について説明したが、図10(a)および図10(b)を組み合わせて、X線検出手段(X線検出器22)およびX線管21の位置調整をともに行ってもよい。この場合においても、位置調整を行う位置調整手段については、モータ71,72のように駆動による自動で位置調整を行う手段であってもよいし、手動で位置調整を行う手段であってもよい。また、手動および自動をともに行うように構成してもよい。
【0114】
(13)図10(a)および図10(b)では、X線管21のX線照射側に光照射手段(図10ではレーザーマーカー51)を照射軸上に配設し、X線検出手段(図10ではX線検出器22)のX線検出側に反射手段(図10では鏡61)を配設する構造であったが、図8のような構造や図9のような構造に適用した場合でも、位置調整の対象は、X線管21であってもよいし、X線検出手段(X線検出器22)であってもよいし、両方であってもよい。また、図2に示すように、中心部分を含めてX線検出手段(X線検出器22)の検出面の全面に反射手段(鏡61)を配置する構造に適用した場合でも、位置調整の対象は、X線管21であってもよいし、X線検出手段(X線検出器22)であってもよいし、両方であってもよい。
【符号の説明】
【0115】
2 … 映像系
21 … X線管
22 … X線検出器
51 … レーザーマーカー
52 … ハーフミラー
53 … 筐体
61 … 鏡
71,72 … モータ
O … レーザー光
R … 反射された光(反射光)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10