特許第5843878号(P5843878)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5843878
(24)【登録日】2015年11月27日
(45)【発行日】2016年1月13日
(54)【発明の名称】ポリマー用安定剤組成物
(51)【国際特許分類】
   C08K 5/372 20060101AFI20151217BHJP
   C08K 5/13 20060101ALI20151217BHJP
   C08L 101/00 20060101ALI20151217BHJP
   C08L 53/02 20060101ALI20151217BHJP
   C08L 25/10 20060101ALI20151217BHJP
【FI】
   C08K5/372
   C08K5/13
   C08L101/00
   C08L53/02
   C08L25/10
【請求項の数】13
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2013-539210(P2013-539210)
(86)(22)【出願日】2011年11月11日
(65)【公表番号】特表2013-543040(P2013-543040A)
(43)【公表日】2013年11月28日
(86)【国際出願番号】EP2011069950
(87)【国際公開番号】WO2012065919
(87)【国際公開日】20120524
【審査請求日】2014年11月10日
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2010/078795
(32)【優先日】2010年11月16日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】シュアン ディ シャンディ リー
(72)【発明者】
【氏名】アレックス ヴェークマン
【審査官】 内田 靖恵
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭62−218437(JP,A)
【文献】 特開平08−302117(JP,A)
【文献】 国際公開第96/035752(WO,A1)
【文献】 国際公開第2004/083306(WO,A1)
【文献】 特開平07−196868(JP,A)
【文献】 特開2002−241574(JP,A)
【文献】 特開昭59−084944(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第00107616(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L 1/00 −101/16
C08K 5/13 − 5/135
C08K 5/372− 5/378
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 式(A−I)の化合物
【化1】
(b) 式(B−I)、(B−II)、(B−III)または(B−IV)の化合物、
【化2】
[式中、Z1は直鎖のC12−アルキルまたはC18−アルキルである]
【化3】
および、
(c) 式(C−I)、(C−II)または(C−III)の化合物
【化4】
[式中、
n=1または4、
n=1の場合、R1はC1〜C18−アルキルである、
n=4の場合、R1は2,2−ジメチルプロプ−1,3,1’,1’’−テトライルである]
【化5】
を含む組成物。
【請求項2】
追加的に、成分(d)として有機ポリマーを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
有機ポリマー(d)が、ブタジエン−スチレン−コポリマー、イソプレン−スチレンコポリマー、およびブタジエンポリマーの群から選択される、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
有機ポリマー(d)が、溶液重合法または乳化重合法に由来する、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
有機ポリマー(d)が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−ブタジエンランダムコポリマーおよびポリブタジエンの群から選択される、請求項3または4に記載の組成物。
【請求項6】
成分(a)の成分(b)に対する質量比が、2対1から1対20までである、請求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
成分(a)の成分()に対する質量比が、1対1から1対60までである、請求項1から6までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
成分(a)の成分(b)に対する質量比が2対1から1対20までであり、且つ成分(a)の成分(c)に対する質量比が1対1から1対60までである、請求項1から7までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
成分(a)、成分(b)および成分(c)を合わせた質量が、成分(d)の質量の0.02%〜10%である、請求項2から8までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
成分(a)の質量が、成分(d)の質量の0.015%〜0.1%であり、
成分(b)の質量が、成分(d)の質量の0.045%〜0.3%であり、且つ
成分(c)の質量が、成分(d)の質量の0.1%〜0.8%である、
請求項2から9までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
さらなる添加剤が存在する、請求項1から10までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
熱、光および/または酸化による分解に対して有機ポリマーを安定化させる方法であって、請求項1に定義された組成物を有機ポリマー中に混入することを特徴とする前記方法。
【請求項13】
熱、光および/または酸化による分解に対する有機ポリマーの安定化のための、請求項1に定義された組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ポリマーは、例えば熱、光および/または酸化によって誘導され得る分解に影響されやすい。
【0002】
前記分解を減少するために、安定剤または安定剤の組み合わせの添加に関して、多数の溶液が提案されている。
【0003】
EP−A−0238140号は、とりわけ、ポリマーを安定化するための、フェノール系酸化防止剤およびチオエーテルを含む組成物を開示している。
【0004】
EP−A−0243956号は、とりわけ、ポリマーを安定化するための、フェノール系酸化防止剤およびチオエーテルを含む組成物を開示している。
【0005】
JP−A−07196868号は、とりわけ、ポリマーを安定化するための、フェノール系酸化防止剤およびチオエーテルを含む組成物を開示している。
【0006】
US−62844374号は、とりわけ、ポリマーを安定化するための、フェノール系酸化防止剤およびチオエーテルを含む組成物を開示している。
【0007】
JP−A−2002/241574号は、とりわけ、ポリマーを安定化するための、フェノール系酸化防止剤およびチオエーテルを含む組成物を開示している。
【0008】
US−A−2006/0183829号は、とりわけ、ポリマーを安定化するための、フェノール系酸化防止剤およびチオエーテルを含む組成物を開示している。
【0009】
JP−A−2010/077382号は、とりわけ、ポリマーを安定化するための、フェノール系酸化防止剤およびチオエーテルを含む組成物を開示している。
【0010】
熱安定性、光安定性および/または酸化安定性に関して、ポリマーの安定化に向けたさらなる技術的な解がまだ必要とされている。
【0011】
今回、本発明によるある特定の組み合わせの安定剤が、上記の熱、光および/または酸化安定性の判断基準にかなりの程度まで合致することが見出された。
【0012】
本発明は、下記を含む組成物に関する:
(a) 式(A−I)の化合物
【化1】
【0013】
(b) 式(B−I)、(B−II)、(B−III)または(B−IV)の化合物
【化2】
【0014】
[式中、Z1は直鎖のC12−アルキルまたは直鎖のC18−アルキルである]
【化3】
【0015】
および
(c) 式(C−I)、(C−II)または(C−III)の化合物
【化4】
【0016】
[式中、
n=1または4、
n=1の場合、R1はC1〜C18−アルキルである、
n=4の場合、R1は2,2−ジメチルプロプ−1,3,1’,1’’−テトライルである]
【化5】
【0017】
1〜C18−アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソ−オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソ−ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、分枝トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、分枝ペンタデシル、ヘキサデシルおよびオクタデシル [= ステアリル]である。
【0018】
メチル、C7〜C9−アルキル、C13〜C15−アルキルおよびオクタデシルが好ましい。オクタデシル、特に直鎖のオクタデシルが特に好ましい。
【0019】
式(B−III)の化合物は、2,4−ジ(オクチルチオメチル)−6−メチルフェノールであり、且つ、市販のIrganox 1520 (BASFの登録商標)中に含有される。
【0020】
式(B−IV)の化合物は、2,4−ジ(ドデシルチオメチル)−6−メチルフェノールであり、且つ、市販のIrganox 1726 (BASFの登録商標)中に含有される。
【0021】
式(C−I)の化合物は、n=4であり、R1が2,2−ジメチルプロプ−1,3,1’,1’’−テトライルである場合、テトラキス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]−メタンであり、それは市販のIrganox1010(BASFの登録商標)中に含有され、且つ下記に記述される:
【化6】
【0022】
(a) 式(A−I)の化合物、
(b) 式(B−I)の化合物、および
(c) 式(C−I)、(C−II)または(C−III)の化合物
を含む組成物が好ましい。
【0023】
(a) 式(A−I)の化合物、
(b) 式(B−I)の化合物、および
(c) 式(C−I)の化合物
を含む組成物が好ましい。
【0024】
(a) 式(A−I)の化合物、
(b) 式(B−I)の化合物、および
(c) 式(C−I)の化合物
を含み、n=1であり且つR1がC1〜C18−アルキルである組成物が好ましい。
【0025】
(a) 式(A−I)の化合物、
(b) 式(B−I)の化合物、および
(c) 式(C−I)の化合物
を含み、n=1であり且つR1が直鎖のオクタデシルである組成物が好ましい。
【0026】
(a) 式(A−I)の化合物、
(b) 式(B−II)の化合物、および
(c) 式(C−I)、(C−II)または(C−III)の化合物
を含む組成物が好ましい。
【0027】
(a) 式(A−I)の化合物、
(b) 式(B−III)または(B−IV)の化合物、および
(c) 式(C−I)、(C−II)または(C−III)の化合物
を含む組成物が好ましい。
【0028】
追加的な組成物は、熱、光および/または酸化による分解に対する有機ポリマーの安定化のために有用である。
【0029】
熱安定性は例えば、有機ポリマーの加工の際の高温の間に関連する。熱安定性は、有機ポリマーの長期の熱安定性に関しても重要である。
【0030】
高温を用いた短期間の加工の間のポリマーの安定性と、長期間の貯蔵の間のポリマーの安定性との間のバランスをもたらす安定化が好ましい。
【0031】
上述のバランスの測定のために適した試験は、ブラベンダー誘導時間試験法およびオーブンエージングである。例えば160℃の温度を用いたブラベンダー誘導時間試験法は、高温、剪断、および低酸素含有率での短期間の加工をシミュレートする一方で、オーブンエージングが、高められた温度、例えば70℃または80℃での、長期間のポリマーの貯蔵をシミュレートする。オーブンエージングの間の分解に対するポリマーの安定性は、黄色度指数の測定およびゲル含有率の測定によって決定でき、即ち、黄変がほとんどないことが望ましく、ゲル含有率がほとんどないことが望ましい。
【0032】
光安定性は、特に、有機ポリマーの長期の使用の間に関連する。
【0033】
酸化は同時に生じ、且つ、多くの場合、光および/または熱の有害な作用をさらに悪化させる。
【0034】
本添加剤組成物は、熱安定性と光安定性との組み合わせ、例えば、高温の加工の間の熱安定性と長期間の光安定性との組み合わせ、または長期間の熱安定性と長期間の光安定性との組み合わせを提供する。
【0035】
さらなる技術的な利点は、添加剤組成物自体が、低い放出能力(emission potential)を獲得しており、従って、該添加剤組成物を含有する有機ポリマーも低い放出能力を有することである。
【0036】
ここに定義される有機ポリマーは、天然、半天然または合成ポリマーであってよい。
【0037】
有機ポリマーの例は以下である:
1. モノオレフィンおよびジオレフィンのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブト−1−エン、ポリ−4−メチルペント−1−エン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリイソプレンまたはポリブタジエン、並びにシクロオレフィンのポリマー、例えばシクロペンテンまたはノルボルネンのポリマー、ポリエチレン(随意に架橋していてよい)、例えば高密度ポリエチレン (HDPE)、高密度高分子量ポリエチレン (HDPE−HMW)、高密度超高分子量ポリエチレン (HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン (LDPE)、直鎖の低密度ポリエチレン (LLDPE)、(VLDPE)および(ULDPE)。
【0038】
ポリオレフィン、即ち、前述のパラグラフ内で例示されたモノオレフィンのポリマー、好ましくはポリエチレンおよびポリプロピレンは、種々の方法、且つ特に以下の方法によって調製できる:
a) (通常、高圧および高められた温度下での)ラジカル重合
b) 通常、周期律表のIVb、Vb、VIbまたはVIII族の1つまたはそれより多くの金属を含有する触媒を使用した触媒重合。それらの金属は通常、1つまたはそれより多くのリガンド、典型的にはオキシド、ハライド、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル、および/またはアリールであってπまたはσ配位され得るものを有する。それらの金属錯体は、遊離した形態または基体、典型的には活性化塩化マグネシウム、塩化チタン(III)、アルミナまたは酸化ケイ素に固定されていてもよい。これらの触媒は、重合媒体中で可溶性または不溶性であってよい。該触媒を、重合においてそれだけで使用してもよいし、またはさらなる活性剤、典型的には金属アルキル、金属水素化物、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシドまたは金属アルキルオキサンを使用することができ、前記金属は、周期律表のIa、IIaおよび/またはIIIa族の元素である。該活性剤は、適宜、さらなるエステル、エーテル、アミンまたはシリルエーテル基で変性されていてよい。それらの触媒系は通常、Phillips、Standard Oil Indiana、Ziegler (−Natta)、TNZ (DuPont)、メタロセンまたはシングルサイト触媒(SSC)と称される。
【0039】
2. 1に記載のポリマーの混合物、例えばポリプロピレンとポリイソブチレンとの混合物、ポリプロピレンとポリエチレンとの混合物(例えばPP/HDPE、PP/LDPE)、および異なる種類のポリエチレンの混合物(例えばLDPE/HDPE)。
【0040】
3. モノオレフィンおよびジオレフィンのお互いの、または他のビニルモノマーとのコポリマー、例えば、エチレン/プロピレンコポリマー、直鎖の低密度ポリエチレン (LLDPE)およびそれらと低密度ポリエチレン (LDPE)との混合物、プロピレン/ブト−1−エンコポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブト−1−エンコポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキサンコポリマー、エチレン/シクロオレフィンコポリマー (例えばエチレン/ノルボルネン、例えばCOC)、エチレン/1−オレフィンコポリマー、ここで、該1−オレフィンはin−situで生成される; プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキセンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマーまたはエチレン/アクリル酸コポリマーおよびそれらの塩(イオノマー)並びにエチレンとプロピレンおよびジエン、例えばヘキサジエン、ジシクロペンタジエンまたはエチリデン−ノルボルネンのターポリマー; およびかかるコポリマー同士の、および上記1に述べられたポリマーとの混合物、例えばポリプロピレン/エチレンプロピレンコポリマー、LDPE/エチレン−酢酸ビニルコポリマー (EVA)、LDPE/エチレン−アクリル酸コポリマー (EAA)、LLDPE/EVA、LLDPE/EAAおよび交互またはランダムのポリアルキレン/一酸化炭素コポリマーおよびそれらと他のポリマー、例えばポリアミドとの混合物。
【0041】
4. 炭化水素樹脂(例えばC5〜C9)(それらの水素化変性物を含む)、例えば粘着付与剤、およびポリアルキレンとデンプンとの混合物。
【0042】
1〜4からのホモポリマーおよびコポリマーは、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック、またはアタクチックを含む任意の立体構造を有してよく、ここで、アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーも含まれる。
【0043】
5. ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
【0044】
6. スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンの全ての異性体、特にp−ビニルトルエン、エチルスチレンの全ての異性体、プロピルスチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、およびビニルアントラセン、およびそれらの混合物を含む、ビニル芳香族モノマーから誘導される芳香族ホモポリマーおよびコポリマー。ホモポリマーおよびコポリマーは、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック、またはアタクチックを含む任意の立体構造を有してよく、ここで、アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーも含まれる。
【0045】
6a. 上述のビニル芳香族モノマーと、エチレン、プロピレン、ジエン、ニトリル、酸、マレイン酸無水物、酢酸ビニルおよび塩化ビニルまたはアクリル誘導体およびそれらの混合物から選択されるコモノマーとを含むコポリマー、例えばスチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/エチレン(共重合体)、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/マレイン酸無水物、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート; 耐衝撃性スチレンコポリマーと他のポリマー、例えばポリアクリレート、ジエンポリマーまたはエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーとの混合物; スチレンのランダムコポリマー、例えばスチレン−ブタジエン−スチレンランダムコポリマー(=S−SBR)、およびスチレンのブロックコポリマー、例えばスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(=SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー(=SIS)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(=SEBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマーまたはスチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロックコポリマー。
【0046】
6b. 上記6)で述べられたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー、特に、アタクチックポリスチレンの水素化によって調製されるポリシクロヘキシルエチレン(PCHE) (しばしばポリビニルシクロヘキサン(PVCH)とも称される)を含む。
【0047】
6c. 6aで述べられたポリマーの水素化から誘導される水素化芳香族ポリマー
ホモポリマーおよびコポリマーは、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック、またはアタクチックを含む任意の立体構造を有してよく、ここで、アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーも含まれる。
【0048】
7. ビニル芳香族モノマー、例えばスチレンまたはα−メチルスチレンのグラフトコポリマー、例えばポリブタジエン上のスチレン、ポリブタジエン−スチレンまたはポリブタジエン−アクリロニトリルコポリマー上のスチレン; ポリブタジエン上のスチレンおよびアクリロニトリル(またはメタクリロニトリル); ポリブタジエン上のスチレン、アクリロニトリルおよびメチルメタクリレート; ポリブタジエン上のスチレンおよびマレイン酸無水物; ポリブタジエン上のスチレン、アクリロニトリルおよびマレイン酸無水物またはマレイミド; ポリブタジエン上のスチレンおよびマレイミド; ポリブタジエン上のスチレンおよびアルキルアクリレートまたはメタクリレート; エチレン/プロピレン/ジエンターポリマー上のスチレンおよびアクリロニトリル; ポリアルキルアクリレートまたはポリアルキルメタクリレート上のスチレンおよびアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエンコポリマー上のスチレンおよびアクリロニトリル、並びにそれらと上記6)で列挙されたコポリマーとの混合物、例えばABS、MBS、ASAまたはAESポリマーとして公知のコポリマー混合物。
【0049】
8. ハロゲン含有ポリマー、例えばポリクロロプレン、塩化ゴム、イソブチレン−イソプレンの塩素化および臭素化コポリマー(ハロブチルゴム)、塩素化またはスルホ塩素化ポリエチレン、エチレンと塩素化エチレンとのコポリマー、エピクロロヒドリンホモポリマーおよびコポリマー、特にハロゲン含有ビニル化合物のポリマー、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、並びにそれらのコポリマー、例えば塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/酢酸ビニルまたは塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマー。
【0050】
9. α,β−不飽和酸から誘導されるポリマーおよびその誘導体、例えばポリアクリレートおよびポリメタクリレート;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミドおよびポリアクリロニトリル、ブチルアクリレートを用いたそれらの耐衝撃性改質物。
【0051】
10. 上記9で述べられたモノマー同士の、または他の不飽和モノマーとのコポリマー、例えばアクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレートまたはアクリロニトリル/ビニルハライドコポリマーまたはアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマー。
【0052】
11. 不飽和アルコールおよびアミンまたはアシル誘導体またはそれらのアセタールから誘導されるポリマー、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルステアレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルマレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレートまたはポリアリルメラミン;並びにそれらと上記1で述べられたオレフィンとのコポリマー。
【0053】
12. 環状エーテルのホモポリマーおよびコポリマー、例えばポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、またはそれらとビスグリシジルエーテルとのコポリマー。
【0054】
13. ポリアセタール、例えばポリオキシメチレン、およびコモノマーとしてエチレンオキシドを含有するそれらのポリオキシメチレン;熱可塑性ポリウレタン、アクリレートまたはMBSで変性されたポリアセタール。
【0055】
14. ポリフェニレンオキシドおよびスルフィド、およびポリフェニレンオキシドとスチレンポリマーまたはポリアミドとの混合物。
【0056】
15. 一方で末端にヒドロキシル基を有するポリエーテル、ポリエステルまたはポリブタジエン、且つ他方で脂肪族または芳香族ポリイソシアネートから誘導されるポリウレタン、並びにそれらの前駆体。
【0057】
16. ジアミンおよびジカルボン酸から、および/またはアミノカルボン酸または相応するラクタムから誘導されるポリアミドおよびコポリアミド、例えばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシレンジアミンおよびアジピン酸から出発する芳香族ポリアミド; ヘキサメチレンジアミンおよびイソフタル酸または/およびテレフタル酸から製造され、且つ改質剤としてのエラストマーを有するまたは有さないポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミドまたはポリ−m−フェニレンイソフタルアミド;および上述のポリアミドと、ポリオレフィン、オレフィンコポリマー、イオノマー、あるいは化学結合またはグラフトされたエラストマーとのブロックコポリマー;またはポリエーテル、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールまたはポリテトラメチレングリコールとのブロックコポリマー;並びにEPDMまたはABSで改質されたポリアミドまたはコポリアミド;および加工の間に縮合したポリアミド(RIMポリアミド系)。
【0058】
17. ポリウレア、ポリイミド、ポリアミド−イミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントインおよびポリベンゾイミダゾール。
【0059】
18. ジカルボン酸およびジオールから誘導される、および/またはヒドロキシカルボン酸または相応するラクトンまたはラクチドから誘導されるポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレートおよびポリヒドロキシベンゾエート、並びに末端にヒドロキシル基を有するポリエーテルから誘導されるコポリエーテルエステル; およびポリカーボネートまたはMBSで変性されたポリエステル。コポリエステルは例えば、限定されずに、ポリブチレンスクシネート/テレフタレート、ポリブチレンアジペート/テレフタレート、ポリテトラメチレンアジペート/テレフタレート、ポリブチレンスクシネート/アジペート、ポリブチレンスクシネート/カーボネート、ポリ−3−ヒドロキシブチレート/オクタノエートコポリマー、ポリ−3−ヒドロキシブチレート/ヘキサノエート/デカノエートターポリマーを含んでよい。さらには、脂肪族ポリエステルは例えば、限定されずに、ポリ(ヒドロキシアルカノエート)の類、特に、ポリ(プロピオラクトン)、ポリ(ブチロラクトン)、ポリ(ピバロラクトン)、ポリ(バレロラクトン)およびポリ(カプロラクトン)、ポリエチレンスクシネート、ポリプロピレンスクシネート、ポリブチレンスクシネート、ポリヘキサメチレンスクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリエチレンオキサレート、ポリプロピレンオキサレート、ポリブチレンオキサレート、ポリヘキサメチレンオキサレート、ポリエチレンセバケート、ポリプロピレンセバケート、ポリブチレンセバケートおよびポリ乳酸(PLA)並びにポリカーボネートまたはMBSで変性された相応するポリエステルを含んでよい。用語「ポリ乳酸(PLA)」は、好ましくはポリ−L−ラクチドのホモポリマーおよびそれと他のポリマーとの任意の配合物または合金;乳酸またはラクチドと他のモノマー、例えばヒドロキシカルボン酸、例えばグリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシ−カプロン酸およびそれらの環式形態とのコポリマーを示す; 用語「乳酸」または「ラクチド」は、L−乳酸、D−乳酸、それらの混合物および二量体、即ちL−ラクチド、D−ラクチド、メソ−ラクチド、およびそれらの任意の混合物を含む。
【0060】
19. ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネート。
【0061】
20. ポリケトン。
【0062】
21. ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、およびポリエーテルケトン。
【0063】
22. 一方でアルデヒド、且つ他方でフェノール、ウレアおよびメラミンから誘導される架橋ポリマー、例えばフェノール/ホルムアルデヒド樹脂、ウレア/ホルムアルデヒド樹脂、およびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂。
【0064】
23. 乾燥型および非乾燥型アルキド樹脂。
【0065】
24. 飽和および不飽和ジカルボン酸と多価アルコール、および架橋剤としてのビニル化合物とのコポリエステルから誘導される不飽和ポリエステル樹脂、およびさらにそれらの低燃焼性のハロゲン含有変性物。
【0066】
25. 置換アクリレートから誘導される架橋可能なアクリル樹脂、例えばエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、またはポリエステルアクリレート。
【0067】
26. メラミン樹脂、ウレア樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、ポリイソシアネートまたはエポキシ樹脂で架橋されたアルキド樹脂、ポリエステル樹脂、およびアクリレート樹脂。
【0068】
27. 脂肪族、脂環式、ヘテロ環式または芳香族グリシジル化合物から誘導される架橋エポキシ樹脂、例えばビスフェノールAおよびビスフェノールFのジグリシジルエーテルの生成物であって、通例の硬化剤、例えば無水物またはアミンを用い、促進剤を用いて、または用いないで架橋されているもの。
【0069】
28. 天然ポリマー、例えばセルロース、ゴム、ゼラチン、および化学的に変性されたそれらのホモロガス誘導体、例えばセルロースアセテート、セルロースプロピオネート、およびセルロースブチレート、またはセルロースエーテル、例えばメチルセルロース;並びにロジンおよびそれらの誘導体。
【0070】
29. 上述のポリマーのブレンド(ポリブレンド)、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDMまたはABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA 6.6およびコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PO、PBT/PC/ABSまたはPBT/PET/PC。
【0071】
(a) 式(A−I)の化合物、
(b) 式(B−I)、(B−II)、(B−III)または(B−IV)の化合物、
(c) 式(C−I)、(C−II)または(C−III)の化合物、および
(d) 有機ポリマー
を含む組成物が好ましい。
【0072】
(a) 式(A−I)の化合物、
(b) 式(B−I)、(B−II)、(B−III)または(B−IV)の化合物、
(c) 式(C−I)、(C−II)または(C−III)の化合物、および
(d) 項目6aで記載されたコポリマーおよびポリブタジエンからなる群から選択される有機ポリマー
を含む組成物が好ましい。
【0073】
有機ポリマー(d)が、スチレンコポリマーおよびポリブタジエンからなる群から選択される組成物が好ましい。
【0074】
有機ポリマー(d)が、ブタジエンースチレンコポリマー、イソプレン−スチレンコポリマーおよびポリブタジエンからなる群から選択される組成物が好ましい。
【0075】
有機ポリマー(d)が、ブタジエンースチレンコポリマーおよびイソプレン−スチレンコポリマーからなる群から選択される組成物が好ましい。
【0076】
有機ポリマー(d)が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−ブタジエン−スチレンランダムコポリマーおよびポリブタジエンからなる群から選択される組成物が好ましい。
【0077】
有機ポリマー(d)が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンコポリマーおよびスチレン−ブタジエン−スチレンランダムコポリマーからなる群から選択される組成物が好ましい。
【0078】
モノマーのための公知の種々の重合工程、例えば、モノマーを有機溶剤、例えばシクロヘキサン中に溶解させる溶液重合、および、乳化重合、特に、典型的には水不溶性のモノマーを水中で乳化する水性乳化重合がある。
【0079】
有機ポリマー(d)が、溶液重合法または水性乳化重合法に由来する組成物が好ましい。
【0080】
有機ポリマー(d)が、溶液重合法に由来する組成物が好ましい。
【0081】
有機ポリマー(d)が、溶液重合に由来し、且つ、有機ポリマー(d)が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレン−ブロックコポリマー、およびスチレン−エチレン−ブタジエンブロックコポリマーからなる群から選択される組成物が好ましい。
【0082】
有機ポリマー(d)が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーであり、且つ溶液重合法に由来し、反応したモノマーのスチレン対ブタジエンの質量比が、1対4から4対1まで、1部のスチレン対4部のブタジエンから、4部のスチレン対1部のブタジエンである組成物が好ましい。
【0083】
成分(a)、成分(b)および成分(c)を含む組成物がシクロヘキサン中、20℃の室温で可溶性である組成物が好ましい。
【0084】
式(A−I)の化合物である成分(a)の、式(B−I)、(B−II)、(B−III)または(B−IV)の化合物である成分(b)に対する質量比は、2対1から1対20まで、特に1対3から1対20まで、特に1対4から1対10まで、および非常に特に1対4から1対8までであってよい。
【0085】
成分(a)の成分(b)に対する質量比が2対1から1対20までである組成物が好ましい。
【0086】
式(A−I)の化合物である成分(a)の、式(C−I)、(C−II)または(C−III)の化合物である成分(c)に対する質量比は、1対1から1対60まで、特に1対3から1対25まで、特に1対5から1対25まで、および非常に特に1対5から1対15までであってよい。
【0087】
成分(a)の成分(c)に対する質量比が1対1から1対60までである組成物が好ましい。
【0088】
成分(a)の成分(b)に対する質量比が2対1から1対20までであり、且つ成分(a)の成分(c)に対する質量比が1対1から1対60までである組成物が好ましい。
【0089】
成分(a)の成分(b)に対する質量比が1対3から1対20までであり、且つ成分(a)の成分(c)に対する質量比が1対5から1対60までである組成物が好ましい。
【0090】
成分(a)の成分(b)に対する質量比が1対4から1対10までであり、且つ成分(a)の成分(c)に対する質量比が1対5から1対25までである組成物が好ましい。
【0091】
成分(a)の成分(b)に対する質量比が1対4から1対6までであり、且つ成分(a)の成分(c)に対する質量比が1対5から1対8までである組成物が好ましい。
【0092】
安定剤は典型的には、安定化されるべき材料に対して少量で用いられる。成分(a)、成分(b)、成分(c)および成分(d)を含む組成物において、成分(a)、成分(b)および成分(c)を合わせた質量は、成分(d)の質量の0.01%〜20%、特に0.02〜10%、特に0.1〜1.3%、および非常に特に0.3%〜0.8%である。
【0093】
成分(a)、成分(b)および成分(c)を合わせた質量が、成分(d)の質量の0.02%〜10%である組成物が好ましい。
【0094】
成分(a)の質量が、成分(d)の質量の0.015%〜0.1%であり、
成分(b)の質量が、成分(d)の質量の0.045%〜0.3%であり、且つ
成分(c)の質量が、成分(d)の質量の0.1%〜0.8%である、
組成物が好ましい。
【0095】
成分(a)の質量が、成分(d)の質量の0.02%〜0.04%であり、
成分(b)の質量が、成分(d)の質量の0.1%〜0.2%であり、且つ
成分(c)の質量が、成分(d)の質量の0.2%〜0.5%である、
組成物が好ましい。
【0096】
(a) 式(A−I)の化合物、
(b) 式(B−I)、(B−II)、(B−III)または(B−IV)の化合物、
(c) 式(C−I)、(C−II)または(C−III)の化合物、および
(d) スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレン−ブロックコポリマー、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−ブタジエン−スチレンランダムコポリマーおよびポリブタジエンの群から選択される有機ポリマー
を含み、
成分(a)の質量が、成分(d)の質量の0.015%〜0.1%であり、
成分(b)の質量が、成分(d)の質量の0.045%〜0.3%であり、且つ
成分(c)の質量が、成分(d)の質量の0.1%〜0.8%である、
組成物が好ましい。
【0097】
成分(a)、成分(b)および成分(c)を含む組成物は、さらなる添加剤を含有できる。
【0098】
さらなる添加剤の例は以下である:
1. 酸化防止剤
1.1 アルキル化モノフェノールであって以下からなる群から選択されるもの: 2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、ノニルフェノールであって側鎖内で直鎖または分枝鎖であるもの、例えば、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデカ−1’−イル)フェノール、および2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデカ−1’−イル)フェノール、およびそれらの混合物。
【0099】
1.2 アルキルチオメチルフェノール、例えば2,4−ジオクチルチオメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0100】
1.3. ヒドロキノンおよびアルキル化ヒドロキノン、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0101】
1.4 トコフェロール、例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、およびそれらの混合物(ビタミンE)。
【0102】
1.5 ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、2,2’−チオビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−sec−アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0103】
1.6. アルキリデンビスフェノール、例えば、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコール ビス−[3,3−ビス−(3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0104】
1.7 O−、N−、およびS−ベンジル化合物、例えば、3,5,3’,5’−テトラ−tert−ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0105】
1.8. ヒドロキシベンジル化マロネート、例えば、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジオクタデシル−2−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0106】
1.9 芳香族ヒドロキシベンジル化合物であって、以下からなる群から選択されるもの: 1,4−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼンおよび2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0107】
1.10. トリアジン化合物であって、以下からなる群から選択されるもの: 2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、および1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0108】
1.11. ベンジルホスホネート、例えば、ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0109】
1.12. アシルアミノフェノール、例えば、4−ヒドロキシラウルアニリド(hydroxylauranilide)、4−ヒドロキシステアルアニリド、オクチル N−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0110】
1.13 β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と下記とのエステル: 以下からなる群から選択される一価または多価アルコール: 1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパンおよび4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0111】
1.14 β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と下記とのエステル: 一価または多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン; 3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン。
【0112】
1.15. β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と下記とのエステル: 一価または多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0113】
1.16. 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と下記とのエステル: 一価または多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0114】
1.17. β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド (NaugardXL−1)(登録商標、供給元Uniroyal)。
【0115】
1.18. アスコルビン酸(ビタミンC)。
【0116】
1.19 アミン系酸化防止剤、例えば、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−tert−オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−tert−オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチル−アミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert−オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノアルキル化およびジアルキル化tert−ブチル/tert−オクチルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化tert−ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノアルキル化およびジアルキル化tert−ブチル/tert−オクチルフェノチアジンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化tert−オクチル−フェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブト−2−エン。
【0117】
2. 紫外線吸収剤および光安定剤
【0118】
2.1. 2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−sec−ブチル−5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシ−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソ−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン−ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イルフェノール]; 2−[3’−tert−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールと、ポリエチレングリコール300とのエステル交換反応生成物;
【化7】
【0119】
前記R=3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾール−2−イルフェニル、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(α,α−ジメチルベンジル)−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェニル]ベンゾトリアゾール; 2−[2’−ヒドロキシ−3’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−5’−(α,α−ジメチルベンジル)−フェニル]ベンゾトリアゾール。
【0120】
2.2. 2−ヒドロキシベンゾフェノン、例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシおよび2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
【0121】
2.3 置換された、および置換されていない安息香酸のエステル、例えば、4−tert−ブチル−フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレソルシノール、ビス(4−tert−ブチルベンゾイル)レソルシノール、ベンゾイルレソルシノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4,6−ジ−tert−ブチルフェニル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート。
【0122】
2.4. アクリレート、例えばエチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル α−カルボメトキシシンナメート、メチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチル α−カルボメトキシ−p−メトキシシンナメート、N−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン、ネオペンチルテトラ(α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート)。
【0123】
2.5 ニッケル化合物、例えば、2,2’−チオ−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば1:1または1:2の錯体であって、さらなる配位子、例えばn−ブチルアミン、トリエタノールアミンまたはN−シクロヘキシルジエタノールミンを有するまたは有さないもの、ニッケルジブチルジチオカルバメート、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルホスホン酸のモノアルキルエステル、例えばメチルまたはエチルエステルのニッケル塩、ケトキシムの、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体、1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体であって、さらなる配位子を有するもの、または有さないもの。
【0124】
2.6 立体障害アミン、例えば、ビス−[2,2,6,6−テトラメチル−1−(ウンデシルオキシ)−ピペリジン−4−イル]カーボネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル) n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの直鎖状または環状縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの直鎖状または環状縮合物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−と4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びに4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物(CAS登録番号[136504−96−6]);1,6−ヘキサンジアミンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン、並びにN,N−ジブチルアミンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物(CAS登録番号[192268−64−7]); N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4,5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ−[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物−α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジンまたは1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物、2,4−ビス[N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N−ブチルアミノ]−6−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、5−(2−エチルヘキサノイル)オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、Sanduvor (Clariantの登録商標; CAS 登録番号[106917−31−1])、5−(2−エチルヘキサノイル)オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、2,4−ビス−[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−ピペリジン−4−イル)ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジンとN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン)との反応生成物、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン。
【0125】
2.7. オキサミド、例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド(butoxanilide)、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2’−エトキサニリド(ethoxanilide)、およびそれと2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−tert−ブトキサニリドとの混合物、o−およびp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物、およびo−およびp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
【0126】
2.8. 2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−[2−エチルヘキシルオキシ]−2−ヒドロキシフェニル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン。
【0127】
3. 金属不活性化剤、例えば、N,N’−ジフェニルオキサミド、N−サリチラール−N’−サリチロイルヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0128】
4. ホスフィットおよびホスホナイト、例えば、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−クミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリス(tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル) 4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12H−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、2,2’,2’’−ニトリロ−[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット]、2−エチルヘキシル(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット、5−ブチル−5−エチル−2−(2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノキシ)−1,3,2−ジオキサホスフィラン。
【0129】
以下のホスフィットが特に好ましい:
トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフィット(lrgafos168、(登録商標、Ciba Inc)、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、
【化8】
【0130】
5. ヒドロキシルアミン、例えば、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化タローアミンから誘導されるN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0131】
6. ニトロン、例えば、N−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−α−トリデシルニトロン(tridecylnnitrone)、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、水素化タローアミンから誘導されるN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されるニトロン。
【0132】
7. チオ相乗剤であって、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジトリデシルチオジプロピオネートおよびジステアリルジスルフィドからなる群から選択されるもの。
【0133】
8. 過酸化物捕捉剤であって、メルカプトベンズイミダゾールまたは2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩およびジブチルジチオカルバミン酸亜鉛からなる群から選択されるもの。
【0134】
9. ポリアミド安定剤、例えば、銅塩とヨウ化物および/またはリン化合物との組み合わせ、および二価のマンガン塩。
【0135】
10. 塩基性補助安定剤、例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、ウレア誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、リシノール酸ナトリウムおよびパルミチン酸カリウム、ピロカテコール酸アンチモンまたはピロカテコール酸亜鉛。
【0136】
11. 成核剤、例えば、無機物質、例えば滑石、金属酸化物、例えば二酸化チタンまたは酸化マグネシウム、好ましくはアルカリ土類金属の燐酸塩、炭酸塩または硫酸塩; 有機化合物、例えばモノカルボン酸またはポリカルボン酸およびそれらの塩、例えば4−tert−ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウムまたは安息香酸ナトリウム; ポリマー化合物、例えばイオン性コポリマー(イオノマー)、またはIrgaclear XT 386 (登録商標、BASF)。特に好ましいのは、1,3:2,4−ビス−(3’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジ(パラメチルジベンジリデン)ソルビトール、および1,3:2,4−ジ(ベンジリデン)ソルビトールである。
【0137】
12. 充填剤および強化剤、例えば、炭酸カルシウム、シリケート、ガラス繊維、ガラスビーズ、アスベスト、タルク、カオリン、マイカ、硫酸バリウム、金属酸化物および水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉および他の天然物の粉末または繊維、合成繊維。
【0138】
13. 他の添加剤、例えば顔料、例えばカーボンブラック、ルチルまたはアナターゼ形の二酸化チタン、着色顔料; 可塑剤; 潤滑剤; 乳化剤; 流動添加剤; 滑り防止/粘着防止添加剤; 触媒; 流動調節剤; 蛍光増白剤、帯電防止剤および膨張剤。
【0139】
14. ベンゾフラノンおよびインドリノン、例えば、U.S.4325863号; U.S.4338244号; U.S.5175312号; U.S.5216052号; U.S.5252643号; DE−A−4316611号; DE−A−4316622号; DE−A−4316876号; EP−A−0589839号、EP−A−0591102号; EP−A−1291384号内に開示されているもの、または3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−tert−ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラン−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−tert−ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン−2−オン]、5,7−ジ−tert−ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラン−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン、3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン、3−(2−アセチル−5−イソオクチルフェニル)−5−イソオクチル−ベンゾフラン−2−オン。
【0140】
本発明のさらなる例は、追加的にホスフィットまたはホスホナイトをさらなる添加剤として含む組成物である。
【0141】
本発明のさらなる例は、トリス(ノニルフェニル)ホスフィットを含まない組成物である。
【0142】
本発明のさらなる例は、上記のリストの項目4で定義されたホスフィットまたはホスホナイトを含まない組成物である。
【0143】
さらなる添加剤の質量が、成分(a)、成分(b)および成分(c)を合わせた質量の50%未満である組成物が好ましい。
【0144】
ここで定義される発明は、組成について上述の選択物が同等にあてはまる、さらなる態様を含む。
【0145】
本発明のさらなる実施態様は、熱、光および/または酸化による分解に対する有機ポリマーの安定化方法であって、有機ポリマー中に組成物を混合し、該組成物が
(a) 式(A−I)の化合物、
(b) 式(B−I)、(B−II)、(B−III)または(B−IV)の化合物、および
(c) 式(C−I)、(C−II)または(C−III)の化合物
を含むことを特徴とする、前記方法である。
【0146】
有機ポリマーへ混入するための多くの手段が公知である。熱可塑性ポリマーについて、例えば、高温での混入、例えば溶融押出が公知である。溶剤中でのモノマーの重合によって合成される他のポリマーについては、添加剤の混入は、理想的には重合の最後で、または重合後に行われる。
【0147】
成分(a)、成分(b)および成分(c)を含む組成物を、有機ポリマーの重合段階の最後で、または重合後に混入することが好ましい。
【0148】
成分(a)、成分(b)および成分(c)は、親油性溶剤中で可溶性である。従って、親油性溶剤中でまだ懸濁されている、有機ポリマー中への組成物の添加は、通常の攪拌による単純な混入という選択肢をもたらす。典型的には、成分(a)、成分(b)および成分(c)を含む組成物について、それが親油性溶剤中に懸濁された有機ポリマー中に混入される場合、乳化剤は必要とされない。
【0149】
有機ポリマーの、溶剤型溶液重合の場合、成分(a)、成分(b)および成分(c)を含む組成物の混入は、有機ポリマーの重合段階の最後または重合段階後、且つ、懸濁された有機ポリマーの凝固段階前が好ましい。
【0150】
本発明のさらなる実施態様は、
(a) 式(A−I)の化合物、
(b) 式(B−I)、(B−II)、(B−III)または(B−IV)の化合物、および
(c) 式(C−I)、(C−II)または(C−III)の化合物
を含む組成物を、熱、光および/または酸化による劣化に対して有機ポリマーを安定化するために用いる使用である。
【0151】
実施例においては、以下の材料が用いられる。
【0152】
・ 「ポリマー−1」は、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(=SBS)であり、溶液重合に由来し、且つ、反応モノマーの質量割合は、30部のスチレンおよび70部のブタジエンである。
【0153】
・ 「Phos−1」は、市販のIrgafos TNPP(BASFの登録商標)であり、且つ、トリス(ノニルフェニル)ホスフィットを含有する:
【化9】
【0154】
・「Stab−a−1」は、市販のIrganox 565(BASFの登録商標)であり、且つ、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルアミノ)−トリアジンを含有する:
【化10】
【0155】
・ 「Stab−b−1」は、市販のSeenox 412s (シプロ化成株式会社の登録商標)であり、且つ、テトラキス−[(3−(n−ドデシルチオ)プロピオニルオキシ)メチル]メタン(= 2,2−ビス[[3−ドデシルチオ)−1−オキシプロピオキシ]メチル]プロパン−1,3−ジイルビス [3−(ドデシルチオ)プロピオネート])を含有する:
【化11】
【0156】
・ 「Stab−c−1」は、市販のIrganox 1076 (BASFの登録商標)であり、且つ、ステアリル3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エステルを含有する:
【化12】
【0157】
試験小板(plaque)の製造:
添加剤を、溶剤としてのシクロヘキサン中に溶解し、10質量%の添加剤の濃度を有する溶液を得る。
【0158】
それぞれの量の添加剤溶液を、SBSセメントに添加する(シクロヘキサン中のSBSポリマーの固体含有率17%、典型的なバッチサイズは、セメント294g[=シクロヘキサン中のSBSの溶液/懸濁液]である)。
【0159】
セメントとの混合物を、脱イオン水中で、80〜90℃で凝固させてSBSクラムを得る。
【0160】
該SBSクラムを、2本ロールミルにて室温で脱水し、且つ、それらの乾燥SBSクラムを2分間、110℃で、2本ロールミルにて加工して、薄いSBSゴムシートを得る。該SBSゴムシートを、115℃で8分間、圧縮成形して、厚さ2mmの試験小板を得る。
【0161】
表1: 試験小板の組成
【表1】
a) 比較
b) 本発明
【0162】
黄色度指数は、ASTM E313に準拠して、C光を用いて測定される。黄色度指数については、低い値が望ましい。
【0163】
明るさ(L*)は、CIELAB系に準拠して測定される。高い値の明るさが望ましい。
【0164】
黄色度指数の増加は、劣化を示す。
【0165】
熱安定性は、80℃でのオーブンでのエージングによって試験した。
【0166】
表2: 80℃でのオーブンでのエージング前後の試験小板の色
【表2】
a) 比較
b) 本発明
c) 黄色度指数
d) 明るさ。
【0167】
結果は、0.2部のStab−c1との組み合わせにおいて、0.2部のStab−a1または0.2部のStab−b1のいずれかを0.03部のStab−a1および0.15部のStab−b1によって置き換えることが、黄色度指数の限定的な増加をもたらし、そのことは劣化が少ないことを示す。
【0168】
光安定性はUV光への曝露によって試験できる。例えば、「QUV」試験を、Q−Lab社によって提供される装置内で実施でき、その際、試験小板を、温度60℃で、指示された時間の間、連続的にUV光(340nm、0.77W/m2)で照射する。