(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5852216
(24)【登録日】2015年12月11日
(45)【発行日】2016年2月3日
(54)【発明の名称】極端紫外光源装置及びチャンバ装置
(51)【国際特許分類】
H05G 2/00 20060101AFI20160114BHJP
【FI】
H05G2/00 K
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-246179(P2014-246179)
(22)【出願日】2014年12月4日
(62)【分割の表示】特願2010-265788(P2010-265788)の分割
【原出願日】2010年11月29日
(65)【公開番号】特開2015-53293(P2015-53293A)
(43)【公開日】2015年3月19日
【審査請求日】2014年12月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】300073919
【氏名又は名称】ギガフォトン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105212
【弁理士】
【氏名又は名称】保坂 延寿
(74)【代理人】
【識別番号】100104396
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 信昭
(72)【発明者】
【氏名】藤本 准一
(72)【発明者】
【氏名】若林 理
(72)【発明者】
【氏名】西坂 敏博
【審査官】
小田倉 直人
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−346962(JP,A)
【文献】
特開平05−101804(JP,A)
【文献】
特開2000−091095(JP,A)
【文献】
特開2010−182555(JP,A)
【文献】
特表2002−544675(JP,A)
【文献】
米国特許第06190835(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05G 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁部に第1の貫通孔が設けられ、内部でEUV光の生成が行われるチャンバと、
前記第1の貫通孔を介して前記壁部に貫設されるターゲット供給部と、
前記ターゲット供給部を支持する支持部と、
前記支持部に着脱可能に接続され、第2の貫通孔を有するフランジと、
前記チャンバ外において前記フランジに接続され、前記ターゲット供給部の姿勢を制御する姿勢制御機構と、
前記第2の貫通孔の周囲に固定された一端と、前記第1の貫通孔の周囲に部材を介して固定された他端とを有し、前記ターゲット供給部の側面の少なくとも一部を囲んで前記チャンバ内の密閉を維持する伸縮管と、
を備えるチャンバ装置。
【請求項2】
前記姿勢制御機構が、前記伸縮管を囲むように配置された、請求項1記載のチャンバ装置。
【請求項3】
前記姿勢制御機構は、前記チャンバに接続された固定部と、前記フランジに接続された可動部と、前記固定部と前記可動部との間に接続された複数の駆動部と、を有する、請求項1記載のチャンバ装置。
【請求項4】
前記複数の駆動部の各々が圧電素子を含む、請求項3記載のチャンバ装置。
【請求項5】
前記ターゲット供給部は、ターゲット物質を溶融するためのヒータと、ターゲット物質を収容するタンクと、前記タンク内のターゲット物質を前記チャンバ内に供給するためのノズルと、を含み、
前記伸縮管が、前記タンクの側面の少なくとも一部を囲んでいる、
請求項1記載のチャンバ装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項記載のチャンバ装置と、
前記チャンバ装置に入力されるレーザ光を出力するドライバレーザと、
を備える極端紫外光源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体ウエハを露光するため等に用いられる極端紫外(EUV:extreme ultraviolet)光を生成する極端紫外光源装置、及び、そのような極端紫外光源装置において用いられるチャンバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体プロセスの微細化に伴って光リソグラフィーにおける微細化が急速に進展しており、次世代においては、60nm〜45nmの微細加工、更には32nm以下の微細加工が要求されるようになる。そのため、例えば、32nm以下の微細加工の要求に応えるべく、波長13nm程度のEUV光を発生させるEUV光源と縮小投影反射光学系(reduced projection reflective optics)とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
【0003】
EUV光源装置としては、ターゲットにレーザビームを照射することによって生成されるプラズマを用いたLPP(laser produced plasma:レーザ生成プラズマ)光源装置と、放電によって生成されるプラズマを用いたDPP(discharge produced plasma:放電生成プラズマ)光源装置と、軌道放射光を用いたSR(synchrotron radiation)光源装置との3種類がある。
【0004】
このようなEUV光源から出射されるEUV光は、EUV光を用いて処理を行う処理装置、例えば露光装置の投影光学系に出力される。EUV光源装置を構成する部品の内の幾つかは、大気圧に対して低圧とされたチャンバ内において位置や傾きを調整するために、姿勢制御機構に接続される場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−267096号公報
【0006】
本開示の1つの観点に係るチャンバ装置は、壁部に第1の貫通孔が設けられ、内部でEUV光の生成が行われるチャンバと、
第1の貫通孔を介して壁部に貫設されるターゲット供給部と、ターゲット供給部を支持する支持部と、支持部に着脱可能に接続され、第2の貫通孔を有するフランジと、チャンバ外に
おいてフランジに接続され、
ターゲット供給部の姿勢を制御する姿勢制御機構と
、第2の貫通孔の周囲に固定された一端と、
第1の貫通孔の周囲に
部材を介して固定された他端とを有し、
ターゲット供給部の側面の少なくとも一部を囲んでチャンバ内の密閉を維持する伸縮管と、を備えても良い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係るEUV光源装置の概略構成を示す断面図である。
【
図2】
図2A及び2Bは、第1の実施形態に係るEUV光源装置におけるEUV集光ミラーの姿勢を制御する構造を示す図である。
図2Aは、EUV集光ミラーの反射面側から見た模式図である。
図2Bは、
図2Aに示す構造のIIB−IIB線における断面図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係るEUV光源装置におけるターゲット供給部の姿勢を制御する構造を示す断面図である。
【
図4】
図4A及び4Bは、第1の実施形態に係るEUV光源装置におけるEUV光計測ミラーの位置を制御する構造を示す断面図である。
図4Aは、EUV光計測ミラーがEUV光の光路内に配置された状態を示す断面図である。
図4Bは、EUV光計測ミラーがEUV光の光路外に配置された状態を示す断面図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係るEUV光源装置における5軸ステージの構成例を示す概念図である。
【
図6】
図6A及び6Bは、
図5に示す5軸ステージの駆動部において用いられるアクチュエータの第1の例を示す概念図である。
【
図7】
図7は、
図5に示す5軸ステージの駆動部において用いられるアクチュエータの第2の例を示す概念図である。
【
図8】
図8A及び8Bは、第2の実施形態に係るEUV光源装置におけるEUV集光ミラーの姿勢を制御する構造を示す図である。
図8Aは、EUV集光ミラーの反射面側から見た模式図である。
図8Bは、
図8Aに示す構造のVIIIB−VIIIB線における断面図である。
【
図9】
図9は、第3の実施形態に係るEUV光源装置におけるターゲット供給部の姿勢を制御する構造を示す断面図である。
【0008】
以下、本開示の実施形態について、添付の図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明する実施形態は、本開示の一例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、実施形態で説明される構成の全てが本開示の構成として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、重複する説明を省略する。
【0009】
<1.第1の実施形態>
<1−1.全体的構成>
図1は、第1の実施形態に係るEUV光源装置の概略構成を示す断面図である。このEUV光源装置100には、ターゲット物質にレーザ光を照射してターゲット物質を励起することによりEUV光を生成するレーザ生成プラズマ(LPP)方式が採用されている。
図1に示すように、EUV光源装置100は、チャンバ1と、ターゲット供給部2と、EUV集光ミラー(EUV collector mirror)3と、ドライバレーザ4と、磁石5a及び5bと、EUV光計測ミラー(反射部)6と、IFセンサ7と、を備え得る。
【0010】
チャンバ1は、EUV光の生成が行われる空間を大気から隔絶するためのチャンバである。チャンバ1の内部は排気ポンプ13によって排気されて所定の気圧(大気圧以下)に保持され、チャンバ1の外部は大気に接していてもよい。
【0011】
また、チャンバ1には、ドライバレーザ4からのレーザ光をチャンバ1の内部に導入するための窓11と、チャンバ1の内部で生成されたEUV光を露光装置の投影光学系等の処理装置に出力するための接続ポート12とが設けられている。接続ポート12には、接続モジュール15が接続されている。接続モジュール15は、露光装置の投影光学系等の処理装置に接続される。
【0012】
ターゲット供給部2は、EUV光を生成するために用いられるスズ(Sn)やリチウム(Li)等のターゲット物質をチャンバ1内に供給するための装置である。ターゲット供給部2は、ターゲット物質を収容するタンク2aと、タンク2a内のターゲット物質をチャンバ1内に供給するためのノズル2bと、を含む。
【0013】
ターゲット供給部2は、連続流れ(ターゲット噴流)や液滴等の、公知の何れの態様でターゲット物質をチャンバ1内に供給してもよい。例えば、ターゲット物質として溶融金属スズ(Sn)が用いられる場合には、ターゲット供給部2は、スズを溶融するためのヒータ、溶融金属スズを加圧しノズル2bを介して噴出させるための高純度アルゴン(Ar)ガスを供給するためのガスボンベ、高純度アルゴンガスの流量を制御するためのマスフローコントローラ等をさらに含むことができる。
【0014】
ドライバレーザ4は、ターゲット物質を励起してプラズマ化するために用いられるレーザ光を出力する。ドライバレーザ4は、例えば、発振増幅(MOPA)型のレーザ光源装置でよい。ドライバレーザ4から出力されたレーザ光は、レーザ集光ミラー41を含む光学系、および窓11等を介してチャンバ1内に導入される。ドライバレーザ4とチャンバ1との間のレーザ光が通過する空間は、壁43によって覆われている。この空間内には、窒素ガス(N
2)やヘリウムガス(He)等の不活性ガスが、不活性ガス供給装置42によって供給され、空間内は不活性ガスでパージされている。この空間内をパージした不活性ガスは、壁43に設けられた貫通孔4aから大気中に排出される。このような構成により、レーザ光が通過する空間に配置された光学部品への塵や埃の付着を抑制してもよい。
【0015】
チャンバ1内に導入されたレーザ光は、EUV集光ミラー3に形成された貫通孔3aを通過して、チャンバ1内の所定位置(プラズマ生成サイトPS)に集光される。プラズマ生成サイトPSにおいて、ターゲット物質がレーザ光に照射されると、ターゲット物質がプラズマ化する。このプラズマから、EUV光を含む様々な波長を有する光が放射される。
【0016】
EUV集光ミラー3は、所定の波長を有するEUV光を高い反射率で反射する多層膜がコートされた反射面を有するのが好ましい。例えば、波長が13.5nm付近のEUV光を集光するミラーとしては、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)とが交互に積層されて形成された反射面を有するミラーが用いられる。EUV集光ミラー3は、少なくともその反射面がチャンバ1内に位置するように配置される。EUV集光ミラー3の反射面は回転楕円面の形状をしており、このEUV集光ミラー3は、回転楕円面形状の反射面の第1の焦点がプラズマ生成サイトPSと一致するように配置される。EUV集光ミラー3によって反射されたEUV光は、回転楕円面形状の反射面の第2の焦点、すなわち中間集光点IFに集光される。
【0017】
以上のように、チャンバ1内に供給されたターゲット物質がレーザ光に照射されることにより、ターゲット物質がプラズマ化され、このプラズマからEUV光を含む様々な波長を有する光が放射される。この内の所定の波長(例えば、13.5nmの波長)を有する光が、EUV集光ミラー3によって高い反射率で反射される。EUV集光ミラー3によって反射されたEUV光は、接続ポート12を介して、チャンバ1の外部に接続される露光装置の投影光学系等の処理装置に出力される。
【0018】
磁石5a及び5bは、コイル巻き線やコイル巻き線の冷却機構等を含んだ電磁石でよい。これらの磁石5a及び5bには、電源コントローラ5cによって制御される電源装置5dが接続されている。電源装置5dから磁石5a及び5bに供給される電流を電源コントローラ5cが制御することにより、所定方向の磁場がチャンバ1内に生成される。磁石5a及び5bとしては、例えば、超伝導電磁石が用いられてもよい。ここでは、2個の磁石5a及び5bを用いる例について説明したが、1個の磁石を用いてもよい。或いは、電磁石の替わりに永久磁石を用いてもよい。また、磁石をチャンバ外に配置する例について説明したが、磁石をチャンバ内に配置してもよい。
【0019】
上述したように、ドライバレーザ4から出力されたレーザ光の照射によってターゲット物質が励起され、ターゲット物質がプラズマ化する。このプラズマには、帯電粒子が含まれている。チャンバ1内を移動する帯電粒子は、磁場中でローレンツ力(Lorentz force)を受け、磁力線に沿って螺旋状に移動する。これにより、帯電粒子が磁力線にトラップされ、磁力線の収束部に設けられた回収筒51に回収される。これにより、チャンバ1内に帯電粒子が拡散するのを抑制することができ、チャンバ内のEUV集光ミラー3等の光学素子に帯電粒子が付着してチャンバ内の光学素子が劣化することを抑制できると推測される。
【0020】
なお、帯電粒子等のデブリによってチャンバ内の光学素子が汚染されることを低減するミティゲーション技術は、磁場を用いるものに限られず、EUV集光ミラー3等に付着した物質をエッチングガスによってエッチングするものでもよい。このようなエッチングガスとしては、エッチングガス供給装置14から供給される水素ガス(H
2)やハロゲンガス等を用いることができる。
【0021】
EUV光計測ミラー6は、EUV集光ミラー3から接続ポート12までのEUV光の光路内と、光路外との間を移動可能に設けられている。EUV光計測ミラー6は、通常はEUV光の光路外に退避させているが、EUV光源装置の特性を測定する際には、EUV光計測ミラー6をEUV光の光路内に移動させて、EUV光計測ミラー6によってEUV光をIFセンサ7等の光センサに向けて反射する。
【0022】
IFセンサ7は、例えば、EUV光計測ミラー6がEUV光の光路内に位置するとき、EUV光計測ミラー6と中間集光点IFとの間の光路長と、EUV光計測ミラー6とIFセンサ7の受光面との間の光路長とが等しくなるように配置されるのが好ましい。このIFセンサ7により、例えば、中間集光点IFの位置及び中間集光点IFにおける結像状態を検出することができる。この中間集光点IFに関する情報に基づいて、EUV集光ミラー3の姿勢等が制御されてもよい。
【0023】
なお、EUV光計測ミラー6によって反射された光を受光する光センサは、IFセンサ7に限らず、エネルギー計測器やファーフィールドパターン検出器でもよい。エネルギー計測器は、EUV光のエネルギーを計測する装置である。ファーフィールドパターン検出器は、中間集光点IFよりも下流側(処理装置側)におけるビームプロファイルのファーフィールドパターンを検出する装置である。
【0024】
また、ここでは反射部としてEUV光計測ミラー6を用いた場合について説明した。これに限らず、例えば、反射部はスペクトル純化フィルタ(spectral purity filter:SPF)の機能を兼ねてもよい。スペクトル純化フィルタは、所定範囲の波長の光を透過させ、その他の波長の光を反射又は吸収する機能を有している。つまり、反射部は、EUV光を接続ポート12に透過させ、EUV光以外の波長の光を反射してIFセンサ7に入射させてもよい。この場合IFセンサ7はスペクトル純化フィルタによって反射された光の波長に対して感度をもつようにしてもよい。
【0025】
第1の実施形態においては、ドライバレーザ4を含むEUV光源装置100について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、ドライバレーザ等の励起エネルギー源とは別個に製造され、外部のドライバレーザ等から励起エネルギーを得ることにより、チャンバ内のターゲット物質を励起してEUV光を生成する装置であってもよい。このように、ドライバレーザ等の外部装置と組み合わせてEUV光の生成に用いられる装置のことを、本願において「チャンバ装置」という。また、EUV光を用いて処理を行う処理装置として露光装置の投影光学系を例示したが、これに限らず、処理装置はレチクル検査装置(マスク検査装置)であってもよい。
【0026】
<1−2.EUV集光ミラーの姿勢制御機構>
図2A及び2Bは、第1の実施形態に係るEUV光源装置におけるEUV集光ミラーの姿勢を制御する構造を示す図である。
図2Aは、EUV集光ミラーの反射面側から見た模式図である。
図2Bは、
図2Aに示す構造のIIB−IIB線における断面図である。
図2A及び2Bに示すように、EUV集光ミラー3は、それぞれがミラーホルダ32及び支持部材33を含む複数の支持部31によって支持されている。ミラーホルダ32は、チャンバ1の内部においてEUV集光ミラー3を複数個所で保持することによって支持している。支持部材33は、その一端で、連結部材29を介してミラーホルダ32に連結されており、フランジ39に形成された貫通孔1bを貫通している。
【0027】
支持部材33のチャンバ1内部に位置する部分は、伸縮管34にカバーされている。すなわち、支持部材33の側面の一部が、伸縮管34に囲まれている。伸縮管34の一端は、フランジ39に貫通孔1bを取り囲むように設けられた剛性部材1cに気密に接続されている。チャンバ壁1aには貫通孔1eが設けられ支持部材33、伸縮管34、供給配管81、排出配管82が貫通している。フランジ39は貫通孔1eを塞ぐようにチャンバ壁1aに気密に接続され、チャンバ壁1aに対して着脱可能である。また、伸縮管34の他端は、フランジを介して連結部材29に気密に接続されている。このような構成により、EUV集光ミラー3の支持部31とチャンバ1とが気密に接続され、チャンバ1内を低圧状態に維持することができる。さらに、伸縮管34を用いることによって、支持部31がチャンバ1に対してフレキシブルに接続され、EUV集光ミラー3の姿勢をチャンバ1外部から制御することが可能となる。
【0028】
支持部材33の他端は、チャンバ1の外部において5軸ステージ(姿勢制御機構)35の可動プレート37に固定されている。これにより、EUV集光ミラー3は、支持部31を介して5軸ステージ35に接続されている。5軸ステージ35では、駆動部38を駆動することによって固定プレート36に対する可動プレート37の位置を調整する。これにより、駆動部38を駆動することによって、EUV集光ミラー3の姿勢を制御することができる。
【0029】
EUV集光ミラー3には、水等の冷却媒体を通過させる流路3bが形成されている。流路3bには、供給配管81及び排出配管82が接続されている。供給配管81及び排出配管82は、伸縮管34内の支持部材33に沿ってチャンバ1の外部に延び、熱交換部83及びポンプ84に接続されている。EUV集光ミラー3の流路3bから排出された冷却媒体は熱交換部83において冷却され、ポンプ84によって再びEUV集光ミラー3の流路3bに送られる。このように、冷却媒体をEUV集光ミラー3内部を経て循環させることにより、EUV集光ミラー3が冷却される。
【0030】
本実施形態によれば、5軸ステージ35が、チャンバ1の外部に位置しており、伸縮管34等によってチャンバ1内部と外部との間が遮断されている。このため、5軸ステージ35の潤滑油等が気化してチャンバ1内に流入し、チャンバ1内の光学部品を汚染することを抑制できる可能性がある。また、気化した潤滑油等によってチャンバ1内の真空度が低下することを抑制できる可能性がある。さらに、例えば、5軸ステージ35がチャンバ1内のエッチングガスによって損傷を受けることを抑制できる可能性がある。また、5軸ステージ35の可動部分に帯電粒子等のデブリが堆積して、5軸ステージ35の動作に支障をきたす可能性を低減できる。また、フランジ39がチャンバ壁1aに対して着脱可能である。これにより、EUV集光ミラー3をチャンバ1から容易に分離することが可能となる。
図1のようにフランジ39は5軸ステージ35の固定プレートに接続されていてもよく、この場合EUV集光ミラー3を5軸ステージ35に接続した状態でチャンバ1から分離することができる。
【0031】
ここでは、伸縮管34の上記他端がフランジを介して連結部材29に接続される場合について説明したが、伸縮管34の上記他端が、ミラーホルダ32に固定されても、或いはEUV集光ミラー3に固定されてもよい。そのような場合でも、伸縮管34を用いることによってチャンバ1内の低圧状態を維持することができる。また、伸縮管34の上記一端は、フランジ39の貫通孔1bの周囲で、溶接等によりフランジ39に直接固定されていてもよい。
【0032】
<1−3.ターゲット供給部の姿勢制御機構>
図3は、第1の実施形態に係るEUV光源装置においてターゲット供給部の姿勢を制御する構造を示す断面図である。
図3に示すように、タンク2aは、タンクホルダ22及び支持部材23を含む支持部21によって支持されている。タンクホルダ22は、チャンバ1の内部に配置され、タンクホルダ22をタンク2aが気密に貫通している。支持部材23の一端は、タンクホルダ22に固定されており、その他端側は、フランジ39に形成された貫通孔1bを貫通している。
【0033】
チャンバ1の内部において、タンク2aの一部及び支持部21は伸縮管24にカバーされている。すなわち、タンク2aの側面の一部が、伸縮管24に囲まれている。伸縮管24の一端は、剛性部材1cを介してフランジ39に気密に接続されている。チャンバ壁1aには貫通孔1eが設けられ支持部材23、伸縮管24、タンク2aが貫通している。フランジ39は貫通孔1eを塞ぐようにチャンバ壁1bに気密かつ、着脱可能に接続されている。また、伸縮管24の他端は、フランジを介してタンクホルダ22に気密に接続されている。このような構成により、支持部21とチャンバ1とが気密に接続され、チャンバ1内を低圧状態に維持することができる。さらに、伸縮管24を用いることによって、支持部21がチャンバ1に対してフレキシブルに接続され、ターゲット供給部の姿勢をチャンバ1外部から制御することが可能となる。
【0034】
支持部材23の他端は、チャンバ1の外部において5軸ステージ(姿勢制御機構)25の可動プレート27に固定されている。これにより、タンク2aは、支持部21を介して5軸ステージ25に接続されている。5軸ステージ25では、駆動部28を駆動することによって固定プレート26に対する可動プレート27の位置を調整する。これにより、駆動部28を駆動することによって、ターゲット供給部の姿勢を制御することができる。
【0035】
本実施形態によれば、5軸ステージ25が、チャンバ1の外部に位置しており、伸縮管24等によってチャンバ1内部と外部との間が遮断されている。このため、5軸ステージ25の潤滑油等が気化してチャンバ1内に流入し、チャンバ1内の光学部品を汚染することを抑制できる可能性がある。また、気化した潤滑油等によってチャンバ1内の真空度が低下することを抑制できる可能性がある。さらに、例えば5軸ステージ25がチャンバ1内のエッチングガスによって損傷を受けることを抑制できる可能性がある。また、5軸ステージ25の可動部分に帯電粒子等のデブリが堆積して、5軸ステージ25の動作に支障をきたす可能性を低減できる。また、フランジ39はチャンバ壁1aに対して着脱可能である。これにより、ターゲット供給部をチャンバ1から容易に分離することが可能となる。フランジ39は5軸ステージ25の固定プレート26に接続されていてもよく、この場合ターゲット供給部を5軸ステージ25に接続した状態でチャンバ1から分離することができる。
【0036】
ここでは、タンクホルダ22がタンク2aと別体の部材である場合について説明したが、タンクホルダ22は、タンク2aと一体であってもよい。つまり、タンク2aの構成部材に、フランジ状(タンクホルダ22と同様の形状)の突起部を形成し、この突起部に支持部材23及び伸縮管24を固定してもよい。また、5軸ステージ25の可動プレート27と支持部材23とを接続し、支持部材23によってタンク2aを支持する場合について説明したが、可動プレート27が直接タンク2aを支持してもよい。すなわち、支持部21は他の構造によっても代替可能である。
【0037】
また、伸縮管24の上記一端は、剛性部材1cを介せずにフランジ39に直接固定されていてもよい。さらに、支持部材23及びタンク2aが貫通する1つの貫通孔1bを形成する場合について説明したが、複数の貫通孔を形成してもよい。
【0038】
<1−4.EUV光計測ミラーの位置制御機構>
図4A及び4Bは、第1の実施形態に係るEUV光源装置におけるEUV光計測ミラーの位置を制御する構造を示す断面図である。
図4Aは、EUV光計測ミラーがEUV光の光路内に配置された状態を示し、
図4Bは、EUV光計測ミラーがEUV光の光路外に配置された状態を示す。
図4A及び4Bに示すように、EUV光計測ミラー6は、ミラーホルダ62及び支持部材63を含む支持部61によって支持されている。ミラーホルダ62は、チャンバ1の内部においてEUV光計測ミラー6を支持している。支持部材63の一端は、チャンバ1の内部においてミラーホルダ62に固定されており、その端側はフランジ39に形成された貫通孔1bを貫通している。
【0039】
チャンバ1の内部において、支持部材63は、伸縮管64にカバーされている。すなわち、支持部材63の側面の一部が、伸縮管64に囲まれている。伸縮管64の一端は、剛性部材1cを介してフランジ39に気密に接続されている。チャンバ壁1aには貫通孔1eが設けられ支持部材63、伸縮管64が貫通している。フランジ39は貫通孔1eを塞ぐようにチャンバ壁1aに気密かつ、着脱可能に接続されている。また、伸縮管64の他端は、フランジを介してミラーホルダ62に気密に接続されている。このような構成により、支持部61とチャンバ1とが気密に接続され、チャンバ1内を低圧状態に維持することができる。さらに、伸縮管64を用いることによって、支持部61がチャンバ1に対してフレキシブルに接続され、EUV光計測ミラー6の位置をチャンバ1外部から制御することが可能となる。
【0040】
支持部材63の他端は、チャンバ1の外部においてリニアステージ(位置制御機構)65の可動プレート67に固定されている。これにより、EUV光計測ミラー6は、支持部材63及びミラーホルダ62を介してリニアステージ65に接続されている。リニアステージ65では、固定プレート66に対する可動プレート67の位置を調整することができる。これにより、リニアステージ65を駆動することによって、EUV光計測ミラー6の位置を制御することができる。
【0041】
本実施形態によれば、リニアステージ65が、チャンバ1の外部に位置しており、伸縮管64等によってチャンバ1内部と外部との間が遮断されている。このため、リニアステージ65の潤滑油等が気化してチャンバ1内に流入し、チャンバ1内の光学部品を汚染することを抑制できる可能性がある。また、気化した潤滑油等によってチャンバ1内の真空度が低下することを抑制できる可能性がある。さらに、例えば、リニアステージ65がチャンバ1内のエッチングガスによって損傷を受けることを抑制できる可能性がある。また、リニアステージ65の可動部分に帯電粒子等のデブリが堆積して、リニアステージ65の動作に支障をきたす可能性を低減できる。また、フランジ39はチャンバ壁1aに対して着脱可能である。これにより、EUV光計測ミラー6をチャンバ1から容易に分離することが可能となる。フランジ39はリニアステージ65の固定プレート66に接続されていてもよく、この場合EUV光計測ミラー6をリニアステージ26に接続した状態でチャンバ1から分離することができる。
【0042】
ここでは、伸縮管64の上記他端がフランジを介してミラーホルダ62に固定される場合について説明したが、伸縮管64の上記他端が、支持部材63に固定されてもよい。或いは、伸縮管64の上記他端が、EUV光計測ミラー6に直接固定されてもよい。そのような場合でも、伸縮管64は、チャンバ1内の低圧状態を維持することができる。
【0043】
また、伸縮管64の上記一端は、剛性部材1cを介さずにフランジ39の貫通孔1bの周囲に固定されてもよい。さらに、支持部材63が貫通する1つの貫通孔1bを形成する場合について説明したが、複数の貫通孔を形成してもよい。以上においては、位置制御機構としてリニアステージ65を用いた場合について説明したが、位置制御機構としてエアシリンダ等を用いてもよい。
【0044】
<1−5.姿勢制御機構の構成及び動作>
図5は、第1の実施形態に係るEUV光源装置における5軸ステージの構成例を示す概念図である。
図5に示す5軸ステージ35は、固定プレート36上の6箇所の点と、可動プレート37上の6箇所の点とを、伸縮可能な6本の駆動部38によって結合した構成を有している。
【0045】
各々の駆動部38の伸縮を制御することにより、固定プレート36に対する可動プレート37の姿勢を制御することができる。具体的には、固定プレート36のプレート面をXY面とし、その法線をZ軸とした場合に、5軸ステージ35では、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向への並行移動、並びにX軸周り及びY軸周りの回転移動の計5軸の調整を行われ得る。このような5軸ステージ35は、スチュワートプラットフォーム(Stewart Platform)と呼ばれる。
【0046】
ここでは、EUV集光ミラーの姿勢を制御する5軸ステージ35について説明したが、ターゲット供給部の姿勢を制御する5軸ステージ25(
図1又は
図3参照)も、同様の構成とすることができる。駆動部38としては、圧電体に電圧を印加することによって生じる変位を利用するアクチュエータを用いるのが好ましい。圧電体を利用することにより、磁石5a及び5bによる磁場中においても駆動部38を動作させることができる。
【0047】
図6A及び6Bは、
図5に示す5軸ステージの駆動部において用いられるアクチュエータの第1の例を示す概念図である。
図6A及び
図6Bに示すアクチュエータは、対向して配置されたステータ部90a及び90bと、ステータ部90aと90bとの間に配置されたスライダ部98とを含む。ステータ部90a及び90bの各々は、ハウジング91内のベースプレート92に固定された複数の圧電素子93a及び93bを含む。
【0048】
圧電素子93a及び93bの各々は、ベースプレート92に順次積層された電極層94、圧電体下層部95、圧電体上層部96及び電極層97を含む。圧電体下層部95は、電極面に垂直な方向に伸縮するd
33モードで動作するように分極処理されており、圧電体上層部96は、電極面と平行な方向にせん断変位するd
15モードで動作するように分極処理されている。なお、圧電素子93a及び93bがスライダ部98を両面から押圧するように、2つのベースプレート92にはそれぞれ力Fが付与されている。
【0049】
ここで、圧電素子93aと圧電素子93bとに対して、互いに異なる極性の電位が印加されると、一方の圧電素子93aにおいては圧電体下層部95が伸長し、他方の圧電素子93bにおいては圧電体下層部95が収縮する。それとともに、これらの圧電素子93a及び93bの圧電体上層部96は、互いに異なる方向にせん断歪変位する(
図6B参照)。
【0050】
隣接する圧電素子93a及び93bに対して、それぞれ所定角度ずつ位相のずれた交流電圧が印加されると、隣接する圧電素子93a及び93bが、それぞれ位相の異なる伸縮及びせん断変位の動作を繰り返す。これにより、圧電素子93a及び93bは、圧電体下層部95が伸長しているときの圧電体上層部96のせん断変位によって、スライダ部98を所定方向に移動させる。その結果、
図5に示す駆動部38が、長手方向に伸縮する。
【0051】
ここでは、ステータ部90a及び90bの各々に2つの圧電素子93a及び93bが含まれる場合について説明したが、圧電素子は3つ以上でもよい。また、EUV集光ミラーの姿勢を制御する5軸ステージ35に用いられるアクチュエータについて説明したが、ターゲット供給部の姿勢を制御する5軸ステージ25(
図1又は
図3参照)においても、同様のアクチュエータを用いることができる。また、EUV光計測ミラー6の位置を制御するリニアステージ65(
図1、又は、
図4A及び4B参照)においても、同様のアクチュエータを用いることができる。
【0052】
図7は、
図5に示す5軸ステージの駆動部において用いられるアクチュエータの第2の例を示す概念図である。
図7に示すアクチュエータは、環状の圧電セラミックス9c及び環状のステータ9dと、円盤状のロータ9fとを含んでいる。圧電セラミックス9c及びステータ9dは固定軸9aの一端に固定されており、ロータ9fは回転軸9bの一端に固定されている。ロータ9fには力Fが付与され、ロータ9fはステータ9dに対して押圧されている。
【0053】
ここで、圧電セラミックス9cに対して、周方向の異なる箇所に、異なる位相の高周波電圧を印加すると、圧電セラミックス9cは、それぞれの箇所において伸縮する。これにより、弾性を有するステータ9dのロータ9f側の表面において、周方向の一方(時計回り又は反時計回り)に進む進行波が発生する。進行波を伝達するステータ9dの表面の一点をステータ9dの径方向から見ると、その点は回転運動をしている。ステータ9dを押圧しているロータ9fは、ステータ9dの表面との摩擦力により、ステータ9dの表面における進行波の進行方向と逆方向に回転する。なお、ステータ9dには溝9eが形成されており、この溝9eによって、ステータ9dの表面における進行波の振幅を大きくしている。
【0054】
このようなアクチュエータは、圧電セラミックス9cを超音波領域(例えば20kHz以上)で振動させることから超音波モータと呼ばれる。回転軸9bに雄ねじを形成し、別途設ける部材に雌ねじを形成して、雌ねじに雄ねじをねじ込むことにより、
図5に示す駆動部38のような伸縮機構を構成することができる。また、ターゲット供給部の姿勢を制御する5軸ステージ25(
図1又は
図3参照)においても、同様のアクチュエータを用いることができる。また、EUV光計測ミラー6の位置を制御するリニアステージ65(
図1、又は、
図4A及び4B参照)においても、同様のアクチュエータを用いることができる。
【0055】
<2.第2の実施形態>
図8Aおよび8Bは、第2の実施形態に係るEUV光源装置においてEUV集光ミラーの姿勢を制御する構造を示す図である。
図8Aは、EUV集光ミラーの反射面側から見た模式図である。
図8Bは、
図8Aに示す構造のVIIIB−VIIIB線における断面図である。
【0056】
第1の実施形態においては、
図2A及び
図2Bを参照しながら説明したように、フランジ39にはそれぞれの支持部材33に貫通孔1bが1つずつ形成されていたのに対し、第2の実施形態においては、フランジ39には複数の支持部材33が貫通する1つの貫通孔1dが形成されている。チャンバ壁1aには貫通孔1eが設けられ支持部材33、伸縮管34a等が貫通している。フランジ39は貫通孔1eを塞ぐようにチャンバ壁1bに気密かつ、着脱可能に接続されている。
【0057】
また、第2の実施形態においては、チャンバ1の内部において、複数のミラーホルダ32が1枚の円盤状の支持プレート33aに固定されて、支持されている。支持プレート33aは、複数の支持部材33によって支持されている。また、支持プレート33aには、ドライバレーザ4からのレーザ光を透過する窓11が設けられている。
【0058】
チャンバ1の内部において、貫通孔1dの周囲には剛性部材1cを介して伸縮管34aの一端が気密に接続されている。さらに、チャンバ1の内部において、支持プレート33aに、フランジを介して伸縮管34aの他端が気密に接続されている。そして、複数の支持部材33の側面の一部が、伸縮管34aに囲まれている。このような構成により、支持プレート33aとチャンバ1とが気密に接続され、チャンバ1内を低圧状態に維持することができる。さらに、伸縮管34を用いることによって、支持プレート33aがチャンバ1に対してフレキシブルに接続され、EUV集光ミラー3の姿勢をチャンバ1外部から制御することが可能となる。なお、フランジ39とチャンバ壁1aとは着脱可能に接続されているので、EUV集光ミラー3をチャンバ1から容易に分離することが可能となる。
【0059】
なお、第1の実施形態においては、
図2A及び
図2Bを参照しながら説明したように、EUV集光ミラー3内に水等の冷却媒体を通過させる流路3b、供給配管81、排出配管82、熱交換部83及びポンプ84を含む冷却機構が設けられていたが、第2の実施形態においては、冷却機構の図示を省略した。冷却機構は、EUV光源装置に設けられていても設けられていなくても良い。
【0060】
<3.第3の実施形態>
図9は、第3の実施形態に係るEUV光源装置においてターゲット供給部の姿勢を制御する構造を示す断面図である。第1の実施形態においては、
図3を参照しながら説明したようにタンクホルダ22がチャンバ1の内部においてタンク2aを支持していたのに対し、第3の実施形態においては、タンクホルダ22がチャンバ1の外部においてタンク2aを支持している。従って、第1の実施形態のような、貫通孔1bを貫通して可動プレート27とタンクホルダ22とを接続する支持部材23(
図3参照)は、第3の実施形態において設ける必要はない。
【0061】
また、第3の実施形態においては、伸縮管24はチャンバ1の外部に設けられている。すなわち、チャンバ1の外部において、貫通孔1bの周囲には剛性部材1cを介して伸縮管24の一端が気密に接続されている。また、チャンバ1の外部において、タンクホルダ22には、伸縮管24の他端がフランジ39を介して気密に接続されている。そして、タンク2aの側面の一部が、伸縮管24に囲まれている。なお、フランジ39とタンクホルダ22とは着脱可能に接続されている。このような構成により、タンクホルダ22とチャンバ1とが気密に接続され、チャンバ1内を低圧状態に維持することができる。さらに、伸縮管24を用いることによって、タンクホルダ22がチャンバ1に対してフレキシブルに接続され、ターゲット供給部2の姿勢をチャンバ1外部から制御することが可能となる。
【符号の説明】
【0062】
1…チャンバ、1a…チャンバ壁、1b…貫通孔、1c…剛性部材、1d…貫通孔、1e…貫通孔、2…ターゲット供給部、2a…タンク、2b…ノズル、3…EUV集光ミラー、3a…貫通孔、3b…流路、4…ドライバレーザ、4a…貫通孔、5a、5b…磁石、5c…電源コントローラ、5d…電源装置、6…EUV光計測ミラー、7…IFセンサ、9a…固定軸、9b…回転軸、9c…圧電セラミックス、9d…ステータ、9e…溝、9f…ロータ、11…窓、12…接続ポート、13…排気ポンプ、14…エッチングガス供給装置、15…接続モジュール、21…支持部、22…タンクホルダ、23…支持部材、24…伸縮管、25…5軸ステージ、26…固定プレート、27…可動プレート、28…駆動部、29…連結部材、31…支持部、32…ミラーホルダ、33…支持部材、33a…支持プレート、34…伸縮管、34a…伸縮管、35…5軸ステージ、36…固定プレート、37…可動プレート、38…駆動部、39…フランジ、41…レーザ集光ミラー、42…不活性ガス供給装置、43…壁、51…回収筒、61…支持部、62…ミラーホルダ、63…支持部材、64…伸縮管、65…リニアステージ、66…固定プレート、67…可動プレート、81…供給配管、82…排出配管、83…熱交換部、84…ポンプ、90a、90b…ステータ部、91…ハウジング、92…ベースプレート、93a…圧電素子、93b…圧電素子、94…電極層、95…圧電体下層部、96…圧電体上層部、97…電極層、98…スライダ部、100…EUV光源装置