【文献】
ETSI TS 102 809 V1.1.1 (2010-01) Digital Video Broadcasting (DVB); Signalling and carriage of interactive applications and services in Hybrid broadcast/broadband environments,2010年 1月,p.12-57,URL,http://www.etsi.org/deliver/etsi_ts/102800_102899/102809/01.01.01_60/ts_102809v010101p.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アプリケーション登録手段は、前記登録画面に基づいて選択されたアプリケーションに対応する前記アプリケーション管理情報のロケーション情報に基づいて、当該アプリケーションを前記サーバから取得して実行する、
請求項3に記載の受信機。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る放送通信連携システム100の全体構成図である。放送通信連携システム100は、放送局1と、放送用アンテナ2と、サービスサーバ3(配信サーバ)と、受信機4とを含んで構成される。この放送通信連携システム100では、受信機4において、ISDB(Integrated Services Digital Broadcasting:統合デジタル放送サービス)方式によって放送局1から提供される放送サービスと、インターネット等により構成される通信ネットワークNを介してサービスサーバ3から提供される通信サービスとを連携し、放送通信連携サービスとして受信機4のユーザに提供する。
【0019】
放送局1は、番組編成設備と、番組送出設備と、送信設備とを含んで構成される一般的なデジタル放送用の放送設備(図示省略)を備える。
放送局1は、放送設備によって、コンテンツや、イベント情報(Event Information Table:EIT)や、アプリケーション管理情報(Application Information Table:AIT)等を制作する。そして、放送局1は、放送設備によって、これらコンテンツ、イベント情報及びAIT等を放送信号に多重化する。そして、放送局1は、放送設備によって、この放送信号を放送波に変調し、放送用アンテナ2を介して放送波を放送する。
【0020】
放送局1から放送される放送波に含まれるコンテンツには、放送スケジュールに従って放送され映像や音声を含んで構成されるコンテンツである番組コンテンツや、番組コンテンツとは非同期に発生する緊急地震速報等のコンテンツである緊急コンテンツ等が含まれる。
【0021】
イベント情報は、番組コンテンツの名称、番組コンテンツの放送日時、番組コンテンツの説明等、コンテンツに関するメタ情報を含む。以下、イベント情報をEITという。
AITは、番組コンテンツに連動するコンテンツを受信機4に提供可能なアプリケーションプログラム(以下、アプリケーションと記載する)を1又は複数管理するための管理情報である。AITには、1又は複数のアプリケーションそれぞれに対応し、1又は複数のアプリケーションそれぞれを管理するための個別管理情報が、1又は複数含まれる。個別管理情報には、アプリケーションを識別するアプリケーションIDや、アプリケーションのライフサイクルを制御するライフサイクル制御情報や、アプリケーションの所在を示すロケーション情報が含まれている(
図4参照)。
【0022】
アプリケーションにより提供されるコンテンツには、番組コンテンツに連動するコンテンツ及び番組コンテンツに連動しないコンテンツが含まれる。以下、アプリケーションにより提供されるコンテンツをアプリ用コンテンツという。
【0023】
放送信号は、従来のデジタル放送の放送信号と同一であり、ARIB(登録商標)(Association of Radio Industries and Broadcast:社団法人電波産業会)標準規格で規定される。
【0024】
図2は、デジタル放送に係る放送信号の伝送プロトコルのスタックを示す図である。
図2に示すように、デジタル放送によって提供される映像、音声等の各種データは、国際標準規格MPEG−2 Systemsで規定されるTSパケット(トランスポートストリームパケット)に格納されて、時分割で多重伝送される。
【0025】
TSパケットには、
図2に示すように、セクションに対してPSI(Program Specific Information)/SI(Service Information)が規定されている。PSI/SIには、TSパケットに格納されているデータの種別を示す情報や、コンテンツの種別を示す情報が含まれている。上述のEITは、SIに含まれている。
【0026】
TSパケットによるデータ伝送は、セクションを用いてデータを伝送する方式とPES(Packetized Elementary Stream)パケットを用いてデータを伝送する方式(データストリーム伝送方式)とに分類される。
【0027】
セクションを用いてデータを伝送する方式には、データカルーセル伝送方式と、イベントメッセージ伝送方式がある。
【0028】
データカルーセル伝送方式は、1又は複数のデータを一定周期で繰り返し伝送される伝送方式であり、この伝送方式によって伝送される個々のデータ(モジュール)には個々のデータを識別するための識別情報が付されている。データカルーセル伝送方式は、受信機4側に個々のデータを任意のタイミングで取得させることを目的として用いられる。
【0029】
イベントメッセージ伝送方式は、放送局1から受信機4に対して、トリガ信号を送るための方式である。イベントメッセージ伝送方式は、データ量が少ないメッセージを放送局1から受信機4に伝送する場合に用いられる。
【0030】
データストリーム伝送方式は、伝送するデータをPESパケットに収容してストリームとして伝送する伝送方式である。データストリーム伝送方式は、映像、音声、字幕データ等のリアルタイム型のデータや、他のストリームとの同期を要するデータの伝送に用いられる。
【0031】
ここで、AITは、TSパケットを用いて様々な方法によって伝送可能である。
すなわち、AITは、TSパケットのSIに含まれるEITに対して記述することによって伝送可能である。
【0032】
また、AITは、セクションを用いてデータカルーセル伝送方式により伝送可能である。AITをデータカルーセル伝送方式により伝送する場合、受信機4側でAITであることを認識できるようにモジュールに対して識別情報が付される。
【0033】
また、AITは、PESとしてコンテンツの映像や音声に多重させて伝送可能である。
【0034】
また、AITは、バイナリ表現又はXML(Extensible Markup Language)によるテキスト表現で記述して、TSパケットに格納することができる。
本実施形態では、AITの伝送方法は、上記の伝送方法の少なくともいずれかに予め規定されているものとする。
【0035】
マルチメディア符号化(BML:Broadcast Markup Language)は、W3C(登録商標)(World Wide Web Consortium)が定義したxHTMLを基礎とし、手続き型言語にはJavaScript(登録商標)を基礎としたECMAScriptを用いて国際標準との整合性を考慮して定義された規格である。
【0036】
サービスサーバ3は、図示は省略するが、番組コンテンツや、アプリケーションに対して配信するコンテンツ(アプリ用コンテンツ)を配信するコンテンツ配信サーバと、受信機4で動作する各種のアプリケーションを配信するアプリケーション配信サーバとを備える。
【0037】
サービスサーバ3は、放送局1の設備と通信可能に接続されており、放送局1から番組コンテンツや、番組コンテンツのメタデータを受信する。
サービスサーバ3は、受信機4から番組コンテンツの取得要求を受け付けたことに応じて、受信機4に対して番組コンテンツを送信する。
【0038】
また、サービスサーバ3は、アプリケーションを記憶しており、受信機4からアプリケーションの取得要求を受け付けたことに応じて、受信機4に対してアプリケーションを送信する。更に、サービスサーバ3は、受信機4においてアプリケーションが実行されている場合に、アプリ用コンテンツの映像データや音声データ等を受信機4に送信する。
【0039】
また、サービスサーバ3は、AITを記憶しており、AITを番組コンテンツに対して多重化させて受信機4に送信する。また、サービスサーバ3は、受信機4からAITの取得要求を受け付けたことに応じて、受信機4に対してAITを送信する。
【0040】
受信機4は、放送局1からの放送を介して受信する番組コンテンツに対して所定の処理を行うことにより、番組コンテンツの映像データ及び音声データを同期して出力する。また、受信機4は、放送局1からの放送と連携して行われるサービスサーバ3との通信を介して受信する番組コンテンツ(VODにより受信する番組コンテンツ)に対して所定の処理を行うことにより、番組コンテンツの映像データ及び音声データを同期して出力する。
【0041】
また、受信機4は、AITに基づいてアプリケーションを取得し、取得したアプリケーションを実行する。続いて、受信機4は、実行されているアプリケーションによってサービスサーバ3からアプリ用コンテンツの映像データや音声データ等を取得し、番組コンテンツの映像データ及び音声データに連携させて出力する。以下に、受信機4の機能について詳述する。
【0042】
図3は、本実施形態に係る受信機4の機能構成を示すブロック図である。
受信機4は、受信手段としての放送波受信部11と、第1分離部12と、第1アプリケーション管理情報取得手段としての放送AIT取得部13と、通信部14と、第2分離部15と、第2アプリケーション管理情報取得手段としての通信AIT取得部16と、操作受付手段としての操作受付部17と、アプリケーション制御部18と、音声制御部19と、合成表示制御手段としての表示制御部20と、スピーカ21と、ディスプレイ22と、メモリ23と、アプリケーション管理情報記憶手段としてのAIT記憶部24と、アプリケーション記憶手段としてのアプリケーション記憶部25とを備える。
【0043】
放送波受信部11は、放送用アンテナ2を介して放送局1から放送されている放送波を受信する。
【0044】
第1分離部12は、放送波受信部11により受信した放送波を復調し、放送波から放送信号、すなわち、TSパケットを抽出する。そして、第1分離部12は、TSパケットのPSI/SIを参照して、TSパケットに含まれているデータの種別を判別し、映像、音声、EIT等の各種データを抽出する。また、第1分離部12は、予め規定されているAITの伝送方法に応じて、セクション及びPESを参照してAITを抽出する。
【0045】
続いて、第1分離部12は、TSパケットのPESに含まれているデータが音声データである場合、この音声データを音声制御部19に出力する。また、第1分離部12は、TSパケットのPESに含まれているデータが映像データである場合、この映像データを表示制御部20に出力する。
【0046】
また、第1分離部12は、抽出したEITやその他の各種データをメモリ23に記憶させる。また、第1分離部12は、AITを抽出した場合、抽出したAITを放送AIT取得部13に出力する。
【0047】
放送AIT取得部13は、第1分離部12から出力されたAITを取得し、AIT記憶部24に記憶させる。
【0048】
通信部14は、通信ネットワークNを介してサービスサーバ3とデータの送受信を行う通信インタフェースである。
【0049】
第2分離部15は、通信部14により受信されたデータの種別を判別する。第2分離部15は、受信したデータがAITであると判別した場合、このAITを通信AIT取得部16に出力する。また、第2分離部15は、受信したデータがアプリケーションであると判別した場合、このアプリケーションをアプリケーション制御部18に出力する。
なお、第2分離部15は、後述の登録画面生成部185によるAITの取得要求に対応して通信部14によりAITが受信された場合、AITを登録画面生成部185に出力する。
【0050】
例えば、第2分離部15は、受信したデータがTSパケットであると判別した場合、映像、音声、AIT等の各種データをTSパケットから抽出する。そして、第2分離部15は、AITを抽出した場合、このAITを通信AIT取得部16に出力し、AIT以外のデータを抽出した場合、このデータをアプリケーション制御部18に出力する。
【0051】
通信AIT取得部16は、第2分離部15から出力されたAITを取得し、AIT記憶部24に記憶させる。
【0052】
操作受付部17は、通信部14を介して、受信機4に設けられているリモコンRを介してユーザから操作を受け付ける。リモコンRには、Hybridcast(登録商標)ボタンが設けられており、このHybridcastボタンが押下されると、後述のメニュー生成部182によって、メニュー画面が生成される。なお、操作受付部17は、携帯電話機等の外部端末から通信部14を介して操作を受け付けてもよい。
【0053】
アプリケーション制御部18は、AIT又はリモコンRを介したユーザの実行指示に基づいてアプリケーションを取得し、取得したアプリケーションの実行を制御する。そして、アプリケーション制御部18は、アプリケーションの実行によってサービスサーバ3から取得されたアプリ用コンテンツの音声データを音声制御部19に出力するとともに、サービスサーバ3から取得されたアプリ用コンテンツの映像データを表示制御部20に出力する。
【0054】
図4は、XML形式で記述されたAITの一例を示す図である。上述したように、AITには、1又は複数のアプリケーションそれぞれに対応し、1又は複数のアプリケーションそれぞれを管理するための個別管理情報が1又は複数含まれる。
具体的には、
図4に示される<mhp:Application>タグから</mhp:Application>タグまでに記述されているコードは、一のアプリケーションに関する個別管理情報に対応している。AITには、</mhp:Application>タグの後に、他のアプリケーションの個別管理情報を新たに記述することによって、複数の個別管理情報を記述することができる。
【0055】
また、個別管理情報に対応するコードのうち、例えば、<mhp:appId>タグに対応するコードは、アプリケーションのID(識別情報)を示している。また、<mhp:controlCode mhp:type=“ARIB−J”>タグに対応するコードは、このアプリケーションのライフサイクル制御情報を示しており、
図4に示される「AUTOSTART」は、受信機4によってアプリケーションを自動実行させるライフサイクル制御情報である。また、<mhp:location>タグに対応するコードは、このアプリケーションの所在を示すロケーション情報を示している。
図4に示されるように、ロケーション情報には、アプリケーションの所在として、サービスサーバ3のアドレスが記述されている。なお、ロケーション情報には、アプリケーションの所在として、受信機4のアプリケーション記憶部25のアドレス(パス)を指定することもできる。
【0056】
アプリケーション制御部18は、アプリケーションの実行制御及びアプリケーションのアプリケーション記憶部25への記憶制御を行う。アプリケーション制御部18は、アプリケーション自動実行手段としてのアプリケーション自動実行部181と、メニュー生成手段としてのメニュー生成部182と、アプリケーション手動実行手段としてのアプリケーション手動実行部183と、アプリケーション実行制御部184と、登録画面生成手段としての登録画面生成部185と、アプリケーション登録手段としてのアプリケーション登録部186と、を備える。
【0057】
アプリケーション自動実行部181は、AIT記憶部24を監視し、新たにAITが記憶された場合に、このAITに記述されているライフサイクル制御情報を参照する。そして、アプリケーション自動実行部181は、AIT記憶部24に記憶されているAITに含まれる個別管理情報のライフサイクル制御情報に基づいて、自動的に実行させるアプリケーションを特定する。具体的には、アプリケーション自動実行部181は、ライフサイクル制御情報に「自動実行」を示す「AUTOSTART」が記述されている個別管理情報に対応するアプリケーションを、自動的に実行させるアプリケーションとして特定する。
【0058】
そして、アプリケーション自動実行部181は、特定したアプリケーションに対応する個別管理情報に記述されているロケーション情報をアプリケーションの取得先として、通信部14及び第2分離部15を介してサービスサーバ3からアプリケーションを取得し、取得したアプリケーションを実行する。この場合、アプリケーションは、受信機4のユーザから明示的な操作指示を受けることなく自動的に実行される。
【0059】
図5に示すように、番組コンテンツの映像がディスプレイ22に表示されている場合に、複数の個別管理情報を含むAITが新たにAIT記憶部24に記憶されたものとする。このAITには、5つの個別管理情報が含まれており、5つの個別管理情報は、それぞれメニューアプリケーション、レコメンドアプリケーション、字幕アプリケーション、音声調整アプリケーション、コメントアプリケーションに対応している。そして、メニューアプリケーションに対応する個別管理情報のライフサイクル制御情報には「AUTOSTART」が記述され、メニューアプリケーション以外のアプリケーションに対応する個別管理情報のライフサイクル制御情報には「PRESENT」が記述されているものとする。
【0060】
この場合、アプリケーション自動実行部181は、ライフサイクル制御情報に「AUTOSTART」が記述されている個別管理情報に対応するメニューアプリケーションを自動的に実行させるアプリケーションとして特定し、メニューアプリケーションをサービスサーバ3から取得して実行する。その後、
図6に示すように、表示制御部20により、メニューアプリケーションに対応する映像Aと、番組コンテンツの映像とがディスプレイ22に合成表示される。
【0061】
更に、
図6に示す映像Aから、「コメント」に対応するコメントアプリケーションが選択された場合、アプリケーション自動実行部181は、コメントアプリケーションに対応する個別管理情報のロケーション情報に基づいて、サービスサーバ3からコメントアプリケーションを取得して実行する。すると、
図7に示すように、表示制御部20により、コメントアプリケーションに対応する映像A1と、番組コンテンツの映像とがディスプレイ22に合成表示される。
【0062】
メニュー生成部182は、操作受付部17により、受信機4のリモコンRを介して受信機4のユーザから所定の操作として、Hybridcastボタンの押下操作を受け付けたことに応じて、AIT記憶部24に記憶されているAITに含まれる個別管理情報のライフサイクル制御情報に基づいて、実行可能なアプリケーションの情報を含むメニュー画面を生成する。具体的には、メニュー生成部182は、ライフサイクル制御情報に「実行可能」を示す「PRESENT」が記述されている個別管理情報に対応するアプリケーションの情報を、メニューに掲載するアプリケーションの情報として特定する。ここで、アプリケーションの情報は、アプリケーションの名称や、アプリケーションのアイコンであり、個別管理情報に含まれているか、個別管理情報に基づいて取得可能なものとする。
【0063】
そして、メニュー生成部182は、特定したアプリケーションの情報が表示されたメニュー画面を生成し、生成したメニュー画面を表示制御部20に出力する。その後、表示制御部20により、メニュー画面と第1分離部12から出力された映像(番組コンテンツの映像)とが合成された合成画面が生成され、この合成画面がディスプレイ22に表示される。
【0064】
例えば、AIT記憶部24に、字幕アプリケーションと、音声調整アプリケーションと、コメントアプリケーションとに対応する3つの個別管理情報を含み放送を介して取得されたAITと、受信機4のメーカーによってプリインストールされた録画アプリケーションに対応するAITと、後述のアプリケーション登録画面を介して受信機4のユーザにより登録されたスポーツニュースアプリケーションに対応するAITとが記憶されているものとする。そして、これらのAITの個別管理情報のライフサイクル制御情報には「PRESENT」が記述されているものとする。
【0065】
この場合、メニュー生成部182は、ライフサイクル制御情報に「PRESENT」が記述されている個別管理情報に対応するアプリケーションの情報を、メニューに掲載するアプリケーションの情報として特定してメニュー画面を生成し、このメニュー画面を表示制御部20に出力する。その後、
図8に示すように、表示制御部20により、メニュー画面に対応する映像Bと、番組コンテンツの映像とがディスプレイ22に合成表示される。
図8に示されるメニュー画面に対応する映像Bには、放送を介して取得されたAITに対応するアプリケーション(字幕アプリケーション、音声調整アプリケーション、コメントアプリケーション)の名称と、プリインストールされたアプリケーション(録画アプリケーション)の名称と、ユーザによって登録されたアプリケーション(スポーツニュースアプリケーション)の名称とが表示されている。
【0066】
アプリケーション手動実行部183は、表示制御部20によりメニュー画面が番組コンテンツに合成され、ディスプレイ22に表示された後、操作受付部17によりアプリケーションの選択操作を受け付けたことに応じて、AIT記憶部24に記憶されているAITを参照し、選択されたアプリケーションに対応する個別管理情報を特定する。そして、アプリケーション手動実行部183は、特定した個別管理情報に含まれるロケーション情報に基づいて、サービスサーバ3又はアプリケーション記憶部25からアプリケーションを取得し、取得したアプリケーションを実行する。
【0067】
例えば、
図8に示すように、メニュー画面に対応する映像Bと番組コンテンツの映像とがディスプレイ22に合成表示されている場合に、メニュー画面に対応する映像Bに基づいてスポーツニュースアプリケーションが選択されると、アプリケーション手動実行部183は、スポーツニュースアプリケーションの個別管理情報に含まれるロケーション情報に基づいて、サービスサーバ3又はアプリケーション記憶部25からスポーツニュースアプリケーションを取得し、取得したアプリケーションを実行する。すると、
図9に示すように、表示制御部20により、スポーツニュースアプリケーションに対応する映像B1と、番組コンテンツの映像とがディスプレイ22に合成表示される。
【0068】
アプリケーションは、アプリケーション制御部18に対して、アプリ用コンテンツの映像データ及び音声データをサービスサーバ3から取得させる。そして、アプリケーション制御部18は、アプリケーションによって取得したアプリ用コンテンツの音声データを音声制御部19に出力するとともに、アプリケーションによって取得したアプリ用コンテンツの映像データを表示制御部20に出力する。ここで、アプリケーションが番組コンテンツに連動するアプリコンテンツを提供するアプリケーションである場合には、アプリ用コンテンツの映像データ及び音声データが番組コンテンツの映像データ及び音声データに連動してディスプレイ22に表示される。
【0069】
アプリケーション実行制御部184は、AIT記憶部24を監視し、実行中のアプリケーションに対応する個別管理情報を記述したAITが新たにAIT記憶部24に記憶された場合、この個別管理情報に含まれるライフサイクル制御情報に基づいて、実行中のアプリケーションを制御する。例えば、実行中のアプリケーションに対応する個別管理情報のライフサイクル制御情報に「終了」を示す「DESTROY」が記述されている場合、アプリケーションの実行を終了する。
【0070】
登録画面生成部185は、操作受付部17により受信機4のリモコンRを介して受信機4のユーザからアプリケーションの登録操作を受け付けたことに応じて、サービスサーバ3に対して複数のAITの取得要求を行う。そして、登録画面生成部185は、通信部14及び第2分離部15を介して、複数のAITを取得したことに応じて、複数のAITそれぞれに含まれる個別管理情報に基づいて、複数のアプリケーションの情報を含み、アプリケーションの登録を受け付けるための登録画面を生成する。そして、登録画面生成部185は、生成した登録画面を表示制御部20に出力する。その後、表示制御部20により、登録画面と第1分離部12から出力された映像(番組コンテンツの映像)とが合成された合成画面が生成され、この合成画面がディスプレイ22に表示される。
なお、登録画面生成部185は、リモコンRを介して受信機4のユーザから操作を受け付けることにより、例えば、アプリケーションの種別に応じてAITを絞り込むことができるようにしてもよい。
【0071】
アプリケーション登録部186は、表示制御部20により登録画面が番組コンテンツに合成され、ディスプレイ22に表示された後、操作受付部17により、アプリケーションの選択操作を受け付ける。そして、アプリケーション登録部186は、操作受付部17により、アプリケーションの選択操作を受け付けたことに応じて、登録画面生成部185により取得されたAITから、選択されたアプリケーションに対応するAITを特定する。そして、アプリケーション登録部186は、特定したAITをAIT記憶部24に記憶させる。
【0072】
なお、アプリケーション登録部186は、選択されたアプリケーションに対応するAITを特定した場合に、特定したAITの個別管理情報に含まれるロケーション情報に基づいて、選択されたアプリケーションをサービスサーバ3から取得し、アプリケーション記憶部25に記憶させてもよい。そして、アプリケーション登録部186は、選択されたアプリケーションをアプリケーション記憶部25に記憶させた場合に、特定したAITの個別管理情報に含まれるロケーション情報のアプリケーションの所在を、アプリケーション記憶部25に変更し、ロケーション情報が変更されたAITをAIT記憶部24に記憶させてもよい。
【0073】
また、アプリケーション登録部186は、サービスサーバ3から取得した、選択されたアプリケーションを実行してもよい。
【0074】
音声制御部19は、第1分離部12から出力された音声データを、表示制御部20により表示制御される映像データと同期をとりながらスピーカ21に出力する。また、音声制御部19は、アプリケーション制御部18から出力された音声データが表示制御部20により表示制御される映像データと同期可能である場合、この映像データと同期をとりながら音声データをスピーカ21に出力する。
【0075】
表示制御部20は、第1分離部12から出力された映像データを、音声制御部19により出力制御される音声データと同期をとりながらディスプレイ22に表示させる。また、表示制御部20は、アプリケーション制御部18から出力された映像データが音声制御部19により出力制御される音声データと同期可能である場合、この音声データと同期をとりながら映像データをディスプレイ22に表示させる。
また、表示制御部20は、メニュー生成部182から出力されたメニュー画面や登録画面生成部185から出力された登録画面を第1分離部12から出力された映像データに合成し、合成された映像データをディスプレイ22に表示させる。
【0076】
メモリ23は、EIT等の番組コンテンツのメタ情報やその他各種情報を記憶する。
AIT記憶部24は、放送AIT取得部13及び通信AIT取得部16によって取得されたAITを記憶する。また、AIT記憶部24は、アプリケーション登録部186によって特定されたAITを記憶する。
【0077】
アプリケーション記憶部25は、受信機4にプリインストールされているアプリケーションや、アプリケーション登録部186により登録されたアプリケーションを記憶する。
【0078】
続いて、受信機4における処理の流れについて説明する。
図10は、本実施形態に係るAIT記憶部24にAITが記憶されてからアプリケーションが自動実行されるまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【0079】
ステップS1において、アプリケーション自動実行部181は、AIT記憶部24を監視し、「AUTOSTART」が記述された個別管理情報が存在するか否かを判定する。具体的には、アプリケーション自動実行部181は、AIT記憶部24を監視し、新たに記憶されたAITに「自動実行」を示す「AUTOSTART」が記述されている個別管理情報が含まれているか否かを判定する。アプリケーション自動実行部181は、この判定がYESの場合、ステップS2に処理を移し、この判定がNOの場合、ステップS1を再実行する。
【0080】
ステップS2において、アプリケーション自動実行部181は、「自動実行」を示す「AUTOSTART」が記述されている個別管理情報に含まれるロケーション情報に基づいて、アプリケーションを取得する。ここで、ロケーション情報には、サービスサーバ3のアドレスが記述されており、アプリケーションは、サービスサーバ3から取得される。
【0081】
ステップS3において、アプリケーション自動実行部181は、ステップS2において取得されたアプリケーションを実行する。
【0082】
図11は、本実施形態に係るAIT記憶部24にAITが記憶されてからアプリケーションが手動実行されるまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【0083】
ステップS11において、メニュー生成部182は、操作受付部17により、受信機4のリモコンRを介して受信機4のユーザから所定の操作(Hybridcastボタンの押下操作)を受け付ける。
【0084】
ステップS12において、メニュー生成部182は、AIT記憶部24に記憶されているAITから、ライフサイクル制御情報に「実行可能」を示す「PRESENT」が記述されている個別管理情報に対応するアプリケーションを、メニューに掲載するアプリケーションとして特定する。
【0085】
ステップS13において、メニュー生成部182は、ステップS12において特定されたアプリケーションの情報が表示されたメニュー画面を生成し、生成したメニュー画面を表示制御部20に出力する。
【0086】
ステップS14において、表示制御部20は、メニュー画面と番組コンテンツの映像とを合成して合成映像を生成し、この合成映像をディスプレイ22に表示させる。
【0087】
ステップS15において、アプリケーション手動実行部183は、操作受付部17によりアプリケーションの選択操作を受け付ける。
【0088】
ステップS16において、アプリケーション手動実行部183は、AIT記憶部24に記憶されているAITを参照し、ステップS15において選択されたアプリケーションに対応する個別管理情報に含まれるロケーション情報に基づいて、アプリケーションを取得する。取得先には、サービスサーバ3のアドレス又はアプリケーション記憶部25のパスが記述されており、アプリケーションは、サービスサーバ3又はアプリケーション記憶部25から取得される。
【0089】
ステップS18において、アプリケーション手動実行部183は、ステップS16において取得されたアプリケーションを実行する。
【0090】
図12は、本実施形態に係るアプリケーションが登録されるまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【0091】
ステップS21において、登録画面生成部185は、操作受付部17により、受信機4のリモコンRを介して受信機4のユーザからアプリケーションの登録操作を受け付ける。
【0092】
ステップS22において、登録画面生成部185は、ステップS21においてアプリケーションの登録操作を受け付けたことに応じて、サービスサーバ3に対して複数のAITの取得要求を行い、複数のAITを取得する。
【0093】
ステップS23において、登録画面生成部185は、ステップS22において複数のAITを取得したことに応じて、複数のAITそれぞれに含まれる個別管理情報に基づいて、登録画面を生成し、表示制御部20に出力する。
【0094】
ステップS24において、表示制御部20は、登録画面と番組コンテンツの映像とを合成して合成映像を生成し、この合成映像をディスプレイ22に表示させる。
【0095】
ステップS25において、アプリケーション登録部186は、操作受付部17によりアプリケーションの選択操作を受け付ける。
【0096】
ステップS26において、アプリケーション登録部186は、ステップS25においてアプリケーションの選択操作を受け付けたことに応じて、ステップS22において取得されたAITから、選択されたアプリケーションに対応するAITを特定し、特定したAITをAIT記憶部24に記憶させる。
【0097】
以上、本実施形態によれば、受信機4は、放送を介して取得されたAITと、サービスサーバ3から取得されたAITとをAIT記憶部24にまとめて記憶させる。そして、受信機4は、AIT記憶部24に記憶されているAITに基づいてアプリケーションを実行するので、複数種類のアプリケーションの実行に適している。
【0098】
また、受信機4は、アプリケーション記憶部25に予め記憶されているアプリケーション(プリインストールされたアプリケーション)に対応するAITをAIT記憶部24に記憶させる。ここで、予め記憶されているアプリケーションに対応するAITに含まれているロケーション情報は、アプリケーション記憶部25のアドレス(パス)を示している。よって、受信機4のユーザは、受信機4に予め記憶されているアプリケーションを実行する場合、サービスサーバ3からアプリケーションを取得して実行する場合と同様に、メニュー画面から実行することができる。
【0099】
また、受信機4は、登録操作を介して、番組コンテンツに多重化されるAITと異なる経路でAITを取得して、AIT記憶部24に記憶させることができる。登録操作を介して登録されたAITには、放送に連動しないアプリケーションのAITも含まれている。よって、受信機4は、AIT記憶部24に記憶されたAITに基づいて、放送に連携するアプリケーションの情報、登録されたアプリケーション(放送に連携しないアプリケーション)の情報との双方をメニュー画面にまとめることができる。よって、受信機4のユーザは、簡易的な操作で、放送に連携するアプリケーションと登録されたアプリケーション(放送に連携しないアプリケーション)とを実行することができる。
【0100】
また、受信機4は、アプリケーションの登録時にアプリケーションを実行することができるので、受信機4のユーザは、簡易的な操作でアプリケーションの登録とアプリケーションの実行を同時に行うことができる。
【0101】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0102】
例えば、本実施形態では、アプリケーション制御部18は、アプリケーションの登録時に、AITをAIT記憶部24に記憶させることとしたが、これに限らない。アプリケーション制御部18は、アプリケーションを登録せずに、アプリケーションを実行したり、アプリケーションを実行してから、実行しているアプリケーションの登録を受け付けるようにしたりしてもよい。