特許第5861333号(P5861333)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5861333貼り合わせ基板の貼り合わせ面の評価方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5861333
(24)【登録日】2016年1月8日
(45)【発行日】2016年2月16日
(54)【発明の名称】貼り合わせ基板の貼り合わせ面の評価方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/12 20060101AFI20160202BHJP
   H01L 21/02 20060101ALI20160202BHJP
【FI】
   H01L27/12 T
   H01L27/12 B
   H01L21/02 B
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-193293(P2011-193293)
(22)【出願日】2011年9月5日
(65)【公開番号】特開2013-55259(P2013-55259A)
(43)【公開日】2013年3月21日
【審査請求日】2014年3月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000190149
【氏名又は名称】信越半導体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(72)【発明者】
【氏名】萩本 和徳
【審査官】 右田 勝則
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−252880(JP,A)
【文献】 特開2010−135451(JP,A)
【文献】 特開2010−140943(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/12
H01L 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持基板と、該支持基板に貼り合わされた薄膜とを有する貼り合わせ基板の貼り合わせ面の評価方法であって、前記貼り合わせ基板に存在するブリスター部分の薄膜を除去することによって該ブリスター部分の貼り合わせ面を露出させ、該露出した貼り合わせ面を分析する方法であり、前記薄膜の除去は、前記貼り合わせ基板を真空装置内に投入して前記ブリスターを破裂させることによって行い、該ブリスターの破裂によって露出した前記ブリスター部分の支持基板の表面を分析対象の貼り合わせ面として分析することを特徴とする貼り合わせ基板の貼り合わせ面の評価方法。
【請求項2】
前記ブリスターの破裂によって露出した貼り合わせ面の分析を、前記貼り合わせ基板を前記真空装置内から取り出さずに行うことを特徴とする請求項1に記載された貼り合わせ基板の貼り合わせ面の評価方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貼り合わせ基板の貼り合わせ面の評価方法に関し、特に、貼り合わせ基板の貼り合わせ不良の一つであるブリスター部分の貼り合わせ面の評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
貼り合わせSOI(Silicon On Insulator)基板などの貼り合わせ基板の製造において、材料基板を貼り合わせる際、材料基板の接合面にパーティクルや有機物などが存在すると、パーティクルや有機物が貼り合わせ面の接合を妨げ、貼り合わせ面に未接合部(ボイドやブリスター)を形成してしまう。
【0003】
一方、化合物半導体を用いて超高輝度発光素子を製造するためには、エピタキシャル層成長用基板に成長させたエピタキシャル層からエピタキシャル層成長用基板を除去した後、透明基板に貼り合わせる手法が用いられる場合がある。この貼り合わせ基板においても、貼り合わせ面に未接合部(ボイドやブリスター)が発生することがある。
【0004】
図6は、これらの欠陥が発生した貼り合わせ基板の例として、貼り合わせSOI基板の縦断面を模式化した図である。貼り合わせSOI基板は、ベースウエーハ11の上に酸化膜12と薄膜の単結晶Si層13が積層されているが、ボイド14やブリスター15によりこれらの層の未接合部を発生させている。
【0005】
図6のボイド14のように、貼り合わせ面が露出している場合には、電子顕微鏡などによりその表面を直接観察することはできるが、ブリスター15のように貼り合わせ面が露出していない部分の解析は、主に赤外線顕微鏡により、ブリスターの中心部にパーティクルなどの異物があるのか観察していた。赤外線を透過しない材料に関しては、X線トポグラフィによりブリスターの原因となる異物があるのか観察して判断していた。しかし、ブリスターの原因となるものとして、異物以外に貼り合わせ面の表面荒れや有機物による接合不良も考えられる。従来、貼り合わせ面の表面荒れによるブリスターや、ブリスターの原因となる有機物を評価することは難しかった。
【0006】
特許文献1の(0080)段落に、イオン注入剥離法によって貼り合わせSOI基板を製造し、剥離後のSOI表面や貼り合わせ面を観察することにより、ボイドやブリスターの有無を調査するとともに、その発生原因を評価したことが記載されているが、露出していないブリスター部分の貼り合わせ面の観察をどのように行ったのかについては言及していない。
【0007】
一方、特許文献2の(0040)段落及び図3(上)に、ボイド検査として、粘着テープによって剥がれたボイドを観察することが記載されているが、これは、ボイドの有無を検査する方法であって、貼り合わせ面を観察することによりその発生原因を評価することについては言及していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−28415号公報
【特許文献2】特開2010−21408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、貼り合わせ面が露出していないブリスター部分の貼り合わせ面を、直接的に観察することのできる評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は、支持基板と、該支持基板に貼り合わされた薄膜とを有する貼り合わせ基板の貼り合わせ面の評価方法であって、前記貼り合わせ基板に存在するブリスター部分の薄膜を除去することによって該ブリスター部分の貼り合わせ面を露出させ、該露出した貼り合わせ面を分析することを特徴とする貼り合わせ基板の貼り合わせ面の評価方法を提供する。
【0011】
このような方法によれば、ブリスター部分の貼り合わせ面を直接観察することができ、貼り合わせ不良を発生させているブリスターの原因を解析して明らかにすることも可能となる。
【0012】
また、前記薄膜の除去は、前記貼り合わせ基板を真空装置内に投入して前記ブリスターを破裂させることによって行い、該ブリスターの破裂によって露出した前記ブリスター部分の支持基板の表面を分析対象の貼り合わせ面として分析することができる。
【0013】
このように、ブリスターが存在する分析対象サンプルを真空装置内に入れることにより、封入されているブリスターが破裂するので、ブリスター部分の支持基板の表面のみを容易に露出させることができる。
【0014】
また、前記ブリスターの破裂によって露出した貼り合わせ面の分析を、前記貼り合わせ基板を前記真空装置内から取り出さずに行うことが好ましい。
【0015】
このように、真空装置内から貼り合わせ基板を取り出さずに分析を行うことで、大気中の有機物の汚染を確実に防ぎ、正確な評価を行うことができる。
【0016】
また、前記薄膜の除去は、前記ブリスター部分から前記薄膜のみを切り出すことによって行い、該切り出した薄膜の貼り合わせ面側の表面又は薄膜の切り出しによって露出した前記ブリスター部分の支持基板の表面、或いはその両方を分析対象の貼り合わせ面として分析しても良い。
【0017】
このように、ブリスター部分から薄膜のみを切り出して貼り合わせ面を直接観察することにより、ブリスターの発生原因が薄膜側にあるのか、支持基板側にあるのかを特定することができる。また、貼り合わせ面に面荒れやパーティクルがなければ、有機物を分析することにより、有機物起因の接合不良であるのかがわかる。
【発明の効果】
【0018】
以上詳述したように、本発明の貼り合わせ基板の貼り合わせ面の評価方法によれば、ブリスター部分の貼り合わせ面を直接的に観察することができるため、貼り合わせ不良を発生させているブリスターの原因を明らかにすることができる。これにより、貼り合わせ不良であるブリスターを低減させ、製造歩留まりを上げることができる。
【0019】
また、ブリスターが存在する貼り合わせ基板(分析対象サンプル)を真空装置内に入れることにより、ブリスターが破裂するので、ブリスター部分の貼り合わせ面を容易に露出させることができ、真空装置内から基板を取り出さずに分析を行えば、大気中の有機物の汚染を受けずに直接観察して、正確な評価をすることができる。
【0020】
さらに、ブリスター部分から薄膜のみを切り出して貼り合わせ面を直接観察することにより、異物や面荒れ、面荒れも薄膜側なのか、基板側の面荒れなのかもわかる。また、貼り合わせ面に面荒れや異物がなければ、有機物を分析することにより、有機物起因の接合不良であるのかがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施例1における工程(1)を示す説明図である。
図2】実施例1における工程(2)を示す説明図である。
図3】実施例1における工程(3)を示す説明図である。
図4】実施例1における工程(4)を示す説明図である。
図5】実施例1における工程(5)を示す説明図である。
図6】欠陥が発生した貼り合わせSOI基板の一例を示す縦断面の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明についてより具体的に説明する。
前述のように、貼り合わせ基板に発生する未接合部にはボイドやブリスターによるものがあるが、その表面を直接観察することのできるボイドとは異なり、ブリスターのように封入されており、貼り合わせ面が露出していない部分は、従来、その発生原因まで特定することは難しかった。
【0023】
そこで本発明者は、このような問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、貼り合わせ基板に存在するブリスター部分の薄膜を除去することによって該ブリスター部分の貼り合わせ面を露出させ、該露出した貼り合わせ面を分析することで、簡便に貼り合わせ基板の評価を行うことができ、従来困難であったブリスターの発生原因を特定することが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
【0024】
以下、本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の評価方法は、支持基板と、該支持基板に貼り合わされた薄膜とを有する貼り合わせ基板の貼り合わせ面の評価方法であって、前記貼り合わせ基板に存在するブリスター部分の薄膜を除去することによって該ブリスター部分の貼り合わせ面を露出させ、該露出した貼り合わせ面を分析することを特徴とする。
【0025】
ブリスター部分の薄膜を除去してブリスター部分の貼り合わせ面を露出させることにより、ブリスター部分の貼り合わせ面の直接的な観察が可能となる。
【0026】
ここで、本発明の方法を用いて評価する貼り合わせ基板は、支持基板と、該支持基板に貼り合わされた薄膜とを有する貼り合わせ基板であれば特に限定されず、公知のいずれの貼り合わせ基板にも適用できる。
例えば、イオン注入剥離法で作製された、ベースウエーハと埋め込み酸化膜層(BOX層)とSOI層(薄膜)の3層構造からなる貼り合わせSOI基板、シリコンウエーハ同士の貼り合わせ基板の他、シリコンウエーハと絶縁基板(石英、アルミナ、サファイア、炭化珪素など)の貼り合わせ基板や、絶縁基板同士の貼り合わせ基板、基板にエピタキシャル層を貼り合わせた構造を有する貼り合わせ基板などにも適用できる。
【0027】
貼り合わせ基板に存在するブリスターは、目視によっても観察することができるが、測定対象の貼り合わせ基板に存在するブリスター部分の座標を算出しておけば、薄膜除去後の分析をよりスムーズに行うことができる。
【0028】
ブリスター部分の薄膜の除去は、例えばイオン注入剥離法で作製された貼り合わせSOI基板の場合、ブリスター部分の薄膜(SOI層+BOX層)は、通常、1μm以下の薄膜であるので、真空装置内に投入することによって、減圧下で封入されたブリスターを破裂させることができる。すなわち、これにより、ブリスターの存在する部分の支持基板表面のみを容易かつ確実に露出させることができ、ブリスターの破裂によって露出した支持基板の表面を分析対象の貼り合わせ面として分析すれば良い。
【0029】
一方、例えば発光素子を製造するため透明基板上に貼り合わせたエピタキシャル層は、通常、30μm以上の厚さを有するので、真空装置への投入によってブリスターを破裂させることが困難である。そのような場合には、ブリスター部分の薄膜の除去は、例えばダイヤモンドペンやレーザーなどを使用して、ブリスター部分から薄膜のみを切り出すことにより行うことができ、切り出した薄膜の貼り合わせ面側の表面又は薄膜の切り出しによって露出したブリスター部分の支持基板の表面、或いはその両方を分析対象の貼り合わせ面として分析すれば良い。
【0030】
露出した貼り合わせ面の分析は、レーザー顕微鏡、SEMなどの顕微鏡や、真空系の装置などを用いて行うことができる。
【0031】
露出した貼り合わせ面の表面分析を行う好適な真空系の装置として、飛行時間型二次イオン質量分析(Time−of−Flight Secondary Ion Mass Spectrometry:TOF−SIMS)装置を挙げることができる。TOF−SIMSは、材料の最表面(数nm)を対象とした表面分析方法の一つであり、特に、最表面の有機物を分析する手段として有効である。
【0032】
また、ブリスターの破裂によって露出した支持基板の表面を分析する場合、大気中の有機物による汚染を確実に防ぐことができるため、貼り合わせ基板を真空装置内から取り出さずに分析することがより好ましいが、上記真空系の装置であれば、それを可能にする。
【0033】
本発明の評価方法によれば、ブリスター部分の貼り合わせ面の分析によりブリスターの発生原因を明らかにすることができ、これを製造工程にフィードバックすることにより、製品歩留まりを向上することができる。
【実施例】
【0034】
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
イオン注入剥離法によって、直径300mmのSOI基板(SOI層厚300nm、BOX層厚150nm、ベースウエーハ775μm)を作製した。
剥離直後のSOI基板の表面には、目視にてブリスター不良が数個観察された。
そこで、このブリスターの発生原因を調査するため、下記の手順によってブリスター部分の貼り合わせ面(ベースウエーハ表面)を分析した(図1〜5参照)。
【0035】
(1)測定ウエーハ1のブリスター2のある部分の座標を算出し(図1(a))、測定ウエーハをウエーハホルダー3に固定した(図1(b))。
(2)TOF−SIMS装置(アルバックファイ社製TRIFT II)のロードロック室5内から引き出したロッド部4にウエーハホルダー3を固定し(図2(a))、ウエーハホルダー3をロードロック室5内に挿入後、真空に引いた。この時点でブリスター2は破裂した(図2(b))。
(3)ロードロック室5内が真空になったら、ゲートバルブ7を開けてウエーハホルダー3を分析室6へ移動し(図3(a))、ウエーハホルダー3をステージ8に受け渡した(図3(b))。
(4)ウエーハホルダー3を分析室6へ移動後、前記算出したブリスターの座標を元に、ステージ8を回転させて分析部分(ブリスター破裂部のベースウエーハ表面)9を分析エリア10内へ移動した(図4)。
(5)分析部分9に照射ビーム(Gaイオン)が当たるように調整し、測定面から発生する二次イオンを分析した(測定時間10分。分析エリア40μm×40μm)。
【0036】
尚、照射ビームの調整は、以下のように行った。
モニター画像内に分析対象物9が入ったら(図5(a))、ジョイスティックを使用して、モニター画面の端に分析対象物9を移動させる。移動させたら、連続ビーム設定にして、ビームを表面に5−10秒照射する。四角い枠のようにサンプル表面の有機物が除去されてラスター部分がわかる(図5(b))。その場所がビームの当たる位置なので、その部分に分析対象物9を移動させ(図5(c))、パルスモードにビームを切り替えて分析を開始。
【0037】
上記分析の結果、ブリスター部分の貼り合わせ面には有機物が検出され、その有機物の組成は、貼り合わせ前のベースウエーハを保管していたウエーハ収納容器のガスケットの可塑剤から発生した有機物汚染であることが推定された。
【0038】
(比較例1)
実施例1と同一の貼り合わせ基板を用い、実施例1における分析を行う前にブリスター部分を赤外線顕微鏡にて観察した。その結果、ブリスター部分にはパーティクルなどの異物は全く観察されず、ブリスターの発生原因が特定できなかった。
【0039】
(実施例2)
化合物半導体からなる発光素子製造用の貼り合わせ基板(厚さ200μmのGaPからなる支持基板上に、GaP/AlGaInPからなるエピタキシャル層50μmを貼り合せた構造)を常法により作製した。
その貼り合わせ基板の表面には、目視にてブリスター不良が数個観察された。
そこで、このブリスターの発生原因を調査するため、下記の手順によってエピタキシャル層側の貼り合わせ面を分析した。
【0040】
(1)貼り合わせ基板表面の色により、薄膜であるエピタキシャル層側を識別した。
(2)エピタキシャル面を上側にして、実体顕微鏡のステージに置いた。
(3)実体顕微鏡を覗きながら、ブリスター部分のエピタキシャル層を、ダイヤモンドペンを用いて割らないように切り取った。
(4)切り取ったエピタキシャル層の貼り合わせ面側をレーザー顕微鏡及びSEMにて観察した。
【0041】
切り取ったエピタキシャル層の貼り合わせ面側には白く曇った部分(面粗れ部分)が見られたので、レーザー顕微鏡により観察すると、基板の面方位を反映した突起が多数検出された。その突起の一部の高さを測定したところ82nmであった。すなわち、この突起がブリスターの発生原因と考えられるため、さらにその部分を走査型電子顕微鏡にて観察し、突起部分をEDX(Energy Dispersive X−ray Spectrometer;エネルギー分散型X線分光分析)より元素分析を行った。
【0042】
上記分析の結果、突起部分には酸素が多く検出されたことにより、貼り合わせ前に突起部分が既に酸化していたと考えられる。これより、GaP/AlGaInPからなるエピタキシャル層を形成するためのGaAs基板のエピ成長前洗浄時にピットが発生したか、エピ成長後、GaAs基板をエッチング除去する際にエッチングがうまくできずに残渣として残ったものと推定された。
【0043】
(比較例2)
実施例2と同一の貼り合わせ基板を用い、実施例2で分析したブリスター部分以外のブリスター部分を赤外線顕微鏡にて観察した。その結果、赤外線顕微鏡の分解能が低いため、実施例2で検出された白く曇った部分は検出されず、ブリスターの発生原因が特定できなかった。
【0044】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【符号の説明】
【0045】
1…ウエーハ、 2…ブリスター、 3…ウエーハホルダー、 4…ロッド部、
5…ロードロック室、 6…分析室、 7…ゲートバルブ、 8…ステージ、
9…分析部分(分析対象物)、 10…分析エリア。
図1
図2
図3
図4
図5
図6