【実施例】
【0074】
以下に実施例(合成例)を比較例とともに記載し、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
<合成例1〜14、実施例1〜27及び比較例1〜6>
これらの実施例(合成例)及び比較例で使用する略号は、以下のとおりである。また、ポリイミドの分子量測定及びイミド化率の測定は、下記する方法にしたがった。
<テトラカルボン酸二無水物>
A−1:4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物
A−2:1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
A−3:ピロメリット酸二無水物
A−4:ビシクロ[3,3,0]オクタンー2,4,6,8−テトラカルボン酸二無水物 A−5:2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸―1,4:2,3−二無水物
【0075】
【化38】
<ジアミン>
B−2:1,3−ジアミノ−4−オクタデシルオキシベンゼン
B−4:p−フェニレンジアミン
B−5:4−{4−(4−ヘプチルシクロヘキシル)フェノキシ}−1,3−ジアミノベンゼン
B−8:4,4'−ジアミノジフェニルメタン
B−13:3,5−ジアミノ安息香酸
B−14:m−フェニレンジアミン
B−15:下記式B−15で表されるジアミン化合物
B−16:1,3−ジアミノ−5−{4−〔トランス−4−(トランス−4−n−ペンチルシクロへキシル)シクロへキシル〕フェノキシメチル}ベンゼン
【0076】
【化39】
(特定化合物)
P15、P17、P29、P31及びP41の意味は、前記したとおりである。
【0077】
【化40】
【0078】
<アミン化合物>
C−1:3−アミノメチルピリジン
C−2:3−アミノプロピルイミダゾール
(有機溶媒)
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
BCS:ブチルセロソルブ
GBL:γ−ブチロラクトン
【0079】
<ポリイミドの分子量測定>
合成例におけるポリイミドの分子量は、センシュー科学社製 常温ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)装置(SSC−7200)、Shodex社製カラム(KD−803、KD−805)を用い以下のようにして測定した。
カラム温度:50℃
溶離液:N,N’−ジメチルホルムアミド(添加剤として、臭化リチウム−水和物(LiBr・H2O)が30mmol/L、リン酸・無水結晶(o−リン酸)が30mmol/L、テトラヒドロフラン(THF)が10ml/L)
流速:1.0ml/分
検量線作成用標準サンプル:東ソー社製 TSK 標準ポリエチレンオキサイド(分子量約9000,000、150,000、100,000、30,000)、および、ポリマーラボラトリー社製 ポリエチレングリコール(分子量 約12,000、4,000、1,000)。
【0080】
<イミド化率の測定>
合成例におけるポリイミドのイミド化率は次のようにして測定した。ポリイミド粉末20mgをNMRサンプル管(草野科学社製 NMRサンプリングチューブスタンダード φ5)に入れ、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d
6、0.05%TMS混合品)0.53mlを添加し、超音波をかけて完全に溶解させた。この溶液を日本電子データム社製NMR測定器(JNW−ECA500)にて500MHzのプロトンNMRを測定した。イミド化率は、イミド化前後で変化しない構造に由来するプロトンを基準プロトンとして決め、このプロトンのピーク積算値と、9.5〜10.0ppm付近に現れるアミック酸のNH基に由来するプロトンピーク積算値とを用い以下の式によって求めた。
イミド化率(%)=(1−α・x/y)×100
上記式において、xはアミック酸のNH基由来のプロトンピーク積算値、yは基準プロトンのピーク積算値、αはポリアミック酸(イミド化率が0%)の場合におけるアミック酸のNH基のプロトン1個に対する基準プロトンの個数割合である。
【0081】
(合成例1)
A−4(13.5g,54mmol)、B−4(5.4g,50mmol)、及びB−5(8.2g,22mmol)をNMP(80.1g)中で混合し、40℃で3時間反応させた後、A−2(3.3g,17mmol)とNMP(41.8g)を加え、40℃で3時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液(104.2g)にNMPを加え6質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(12.5g)、及びピリジン(9.7g)を加え、80℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(1300ml)中に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、100℃で減圧乾燥しポリイミド粉末(A)を得た。このポリイミドのイミド化率は55%であり、数平均分子量は19,100、重量平均分子量は54,300であった。
【0082】
(合成例2)
A−4(127.6g,510mmol)、B−13(51.8g,340mmol)、及びB−5(129.4g,340mmol)をNMP(1096g)中で混合し、80℃で5時間反応させた後、A−2(33.0g,168mmol)とNMP(272g)を加え、40℃で3時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液(510.2g)にNMPを加え6質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(54.3g)、及びピリジン(42.2g)を加え、80℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(6500ml)中に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、100℃で減圧乾燥しポリイミド粉末(B)を得た。このポリイミドのイミド化率は57%であり、数平均分子量は22,800、重量平均分子量は79,200であった。
【0083】
(合成例3)
A−4(127.6g,510mmol)、B−13(51.8g,340mmol)、及びB−5(129.4g,340mmol)をNMP(1096g)中で混合し、80℃で5時間反応させた後、A−2(33.0g,168mmol)とNMP(272g)を加え、40℃で3時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液(101.2g)にNMPを加え6質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(21.4g)、及びピリジン(16.0g)を加え、90℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(650ml)中に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、100℃で減圧乾燥しポリイミド粉末(C)を得た。このポリイミドのイミド化率は81%であり、数平均分子量は21,400、重量平均分子量は65,400であった。
【0084】
(合成例4)
A−4(37.3g,148.8mmol)、B−13(21.1g,138.9mmol)、及びB−16(25.9g,59.5mmol)をNMP(203.5g)中で混合し、80℃で5時間反応させた後、A−2(9.5g,48.3mmol)とNMP(171.4g)を加え、40℃で6時間反応させポリアミド酸溶液を得た。このポリアミド酸溶液(125.6g)にNMPを加え6質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(27.0g)、及びピリジン(20.9g)を加え、90℃で3.5時間反応させた。この反応溶液をメタノール(1600ml)中に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、100℃で減圧乾燥しポリイミド粉末(D)を得た。このポリイミドのイミド化率は80%であり、数平均分子量は21,200、重量平均分子量は64,500であった。
【0085】
(合成例5)
A−1(30.3g,100.0mmol)、B−4(9.7g,90.0mmol)、及びB−2(3.8g,10.0mmol)をNMP(246.7g)中で混合し、50℃で24時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液(120.8g)にNMPを加え6質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(35.0g)、及びピリジン(16.2g)を加え、35℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(1420ml)中に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、100℃で減圧乾燥しポリイミド粉末(E)を得た。このポリイミドのイミド化率は83%であり、数平均分子量は12,700、重量平均分子量は29,200であった。
【0086】
(合成例6)
A−2(11.8g,60.0mmol)、A−3(11.5g,52.8mmol)、及びB−8(23.8g,120.0mmol)をNMP(266.4g)中で混合し、室温で5時間反応させポリアミック酸溶液(F)を調製した。このポリアミック酸の数平均分子量は11,700、重量平均分子量は29,400であった。
【0087】
(合成例7)
A−2(39.2g,200.0mmol)及びB−4(20.5g,190.0mmol)をNMP(537.9g)中で混合し、室温で5時間反応させポリアミック酸溶液(G)を調製した。このポリアミック酸の数平均分子量は13,600、重量平均分子量は38,400であった。
【0088】
(合成例8)
A−5(22.2g,99.0mmol)、B−8(19.8g,100.0mmol)、をNMP(168.1g)中で混合し、40℃で15時間反応させポリアミック酸溶液(H)を得た。このポリアミック酸の数平均分子量は25,500、重量平均分子量は92,100であった。
【0089】
(合成例9)
A−5(22.2g,99.0mmol)、B−8(19.8g,100.0mmol)、をNMP(168.1g)中で混合し、40℃で15時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液(50.0g)にNMPを加え4.5質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(6.0g)、ピリジン(4.7g)を加え、100℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(620ml)中に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、100℃で減圧乾燥しポリイミド粉末(I)を得た。このポリイミドのイミド化率は64%であり、数平均分子量は21,200、重量平均分子量は75,900であった。
【0090】
(合成例10)
A−5(3.3g,15mmol)、B−4(1.3g,12mmol)、B−15(1.5g,3mmol)をNMP(24.5g)中で混合し、40℃で8時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液(20.0g)にNMPを加え6質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(2.5g)、ピリジン(1.9g)を加え、90℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(330ml)中に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、100℃で減圧乾燥しポリイミド粉末(J)を得た。このポリイミドのイミド化率は50%であり、数平均分子量は18,100、重量平均分子量は52,300であった。
【0091】
(合成例11)
A−5(4.5g,20mmol)、B−14(1.5g,14mmol)、B−5(2.3g,6mmol)をNMP(33.0g)中で混合し、40℃で8時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液(30.0g)にNMPを加え6質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(3.7g)、ピリジン(2.9g)を加え、90℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(370ml)中に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、100℃で減圧乾燥しポリイミド粉末(K)を得た。このポリイミドのイミド化率は51%であり、数平均分子量は18,600、重量平均分子量は72,600であった。
【0092】
(合成例12)
A−4(85.1g,340mmol)、B−13(39.6g,260mmol)、B16(60.9g,140mmol)をNMP(556.3g)中で混合し、80℃で5時間反応させた後、A−2(11.5g,58mmol)とNMP(231.4g)を加え、40℃で3時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液(200.0g)にNMPを加え6質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(26.4g)、ピリジン(13.7g)を加え、100℃で2.5時間反応させた。この反応溶液をメタノール(2500ml)中に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、100℃で減圧乾燥しポリイミド粉末(L)を得た。このポリイミドのイミド化率は71%であり、数平均分子量は21,300、重量平均分子量は54,700であった。
【0093】
(合成例13)
A−4(112.6g,450mmol)、B−4(19.5g,180mmol)、B−13(18.3,120mmol)、B−5(114.2g,300mmol)をNMP(793.5g)中で混合し、80℃で5時間反応させた後、A−2(28.6g,145mmol)とNMP(378.5g)を加え、40℃で3時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液(300.0g)にNMPを加え6質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(31.3g)、ピリジン(24.2g)を加え、80℃で4時間反応させた。この反応溶液をメタノール(3700ml)中に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、100℃で減圧乾燥しポリイミド粉末(M)を得た。このポリイミドのイミド化率は52%であり、数平均分子量は19,800、重量平均分子量は53,800であった。
【0094】
(合成例14)
A−4(138.2g,552mmol)、B−13(39.6g,260mmol)、B−5(74.2g,195mmol)をNMP(819g)中で混合し、80℃で5時間反応させた後、A−2(18.1g,92mmol)とNMP(346g)を加え、40℃で3時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液(500.0g)にNMPを加え6質量%に希釈した後、イミド化触媒として無水酢酸(68.1g)、ピリジン(35.2g)を加え、100℃で2.5時間反応させた。この反応溶液をメタノール(6200ml)中に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、100℃で減圧乾燥しポリイミド粉末(N)を得た。このポリイミドのイミド化率は68%であり、数平均分子量は22,100、重量平均分子量は77,200であった。
【0095】
下記のようにして液晶配向処理剤(1)〜(27)を調製し、これらの各液晶配向処理剤について、下記のようにしてラビング耐性を評価した。結果をまとめて表1に示す。
[ラビング耐性の評価]
上記で得られた本発明の液晶配向剤を透明電極付きガラス基板にスピンコートし、80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、220℃の熱風循環式オーブンで30分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面をロール径120mmのラビング装置でレーヨン布を用いて、ロール回転数1000rpm、ロール進行速度50mm/sec、押し込み量0.4mmの条件でラビングし、液晶配向膜付き基板を得た。
上記基板の中心付近の液晶配向膜表面を、倍率100倍に設定したレーザー顕微鏡で無作為に5箇所観察し、観察視野である約6.5mm四方の範囲に確認されるラビング傷、およびラビングカス(付着物)の量の平均値からラビング耐性を評価した。この結果は後述する表1に示す。なお評価基準は次のように定めた。
評価基準
A:ラビング傷やラビングカス20個以下
B:ラビング傷やラビングカスが20〜40個
C:ラビング傷やラビングカスが40〜60個
D:ラビング傷やラビングカスが60個以上
【0096】
(実施例1)
合成例1で得たポリイミド粉末(A)(5.2g)にNMP(29.5g)を加え、80℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にP15の10.0質量%NMP溶液(5.2g)(P15として0.52g)、NMP(3.4g)、及びBCS(43.3g)を加え、室温にて2時間攪拌することにより液晶配向処理剤(1)を得た。
【0097】
(実施例2)
合成例2で得たポリイミド粉末(B)(5.6g)にNMP(27.3g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−1の5.0質量%NMP溶液(5.6g)(C−1として0.28g)、NMP(8.1g)、及びBCS(46.6g)を加え、50℃にて15時間攪拌した。この溶液にP15の10.0質量%NMP溶液(5.6g)(P15として0.56g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(2)を得た。
【0098】
(実施例3)
合成例2で得たポリイミド粉末(B)(5.6g)にNMP(27.3g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−1の5.0質量%NMP溶液(5.6g)(C−1として0.28g)、NMP(8.1g)、及びBCS(46.6g)を加え、50℃にて15時間攪拌した。この溶液にP15の10.0質量%NMP溶液(3.9g)(P15として0.39g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(3)を得た。
【0099】
(実施例4)
合成例2で得たポリイミド粉末(B)(5.6g)にNMP(27.3g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−1の5.0質量%NMP溶液(5.6g)(C−1として0.28g)、NMP(8.1g)、及びBCS(46.6g)を加え、50℃にて15時間攪拌した。この溶液にP15の10.0質量%NMP溶液(2.8g)(P15として0.28g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(4)を得た。
【0100】
(実施例5)
合成例2で得たポリイミド粉末(B)(5.6g)にNMP(27.3g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−1の5.0質量%NMP溶液(5.6g)(C−1として0.28g)、NMP(8.1g)、及びBCS(46.6g)を加え、50℃にて15時間攪拌した。この溶液にP15の10.0質量%NMP溶液(1.7g)(P15として0.17g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(5)を得た。
【0101】
(実施例6)
合成例3で得たポリイミド粉末(C)(7.2g)にNMP(35.2g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−1の5.0質量%NMP溶液(7.2g)(C−1として0.36g)、NMP(10.4g)、及びBCS(60.0g)を加え、50℃にて15時間攪拌した。この溶液にP15の10.0質量%NMP溶液(7.2g)(P15として0.72g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(6)を得た。
【0102】
(実施例7)
合成例4で得たポリイミド粉末(D)(5.2g)にNMP(25.4g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−1の5.0質量%NMP溶液(5.2g)(C−1として0.26g)、NMP(7.5g)、及びBCS(43.4g)を加え、50℃にて15時間攪拌した。この溶液にP15の10.0質量%NMP溶液(5.2g)(P15として0.52g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(7)を得た。
【0103】
(実施例8)
P15をP31に変更した以外は実施例7と同様にして調製し、液晶配向処理剤(8)を得た。
【0104】
(実施例9)
合成例7で得たポリアミック酸(G)(15.0g)にNMP(5.0g)、及びBCS(5.0g)を加え、室温にて2時間攪拌した。この溶液にP15の10.0質量%NMP溶液(1.5g)(P15として0.15g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(9)を得た。
【0105】
(実施例10)
P15をP17に変更した以外は実施例9と同様にして調製し、液晶配向処理剤(10)を得た。
(実施例11)
P15をP29に変更した以外は実施例9と同様にして調製し、液晶配向処理剤(11)を得た。
(実施例12)
P15をP41に変更した以外は実施例9と同様にして調製し、液晶配向処理剤(12)を得た。
(実施例13)
合成例5で得たポリイミド粉末(E)(5.0g)にGBL(45.0g)を加え、50℃にて20時間攪拌して溶解させた。この溶液にGBL(33.3g)を加え、室温にて2時間攪拌し、ポリイミド溶液を得た。次に、合成例(6)で得られたポリアミック酸溶液(F)(100.0g)にGBL(112.5g)、及びBCS(37.5g)を加え、室温にて2時間攪拌し、ポリアミック酸溶液を得た。さらに、上記ポリイミド溶液(20.0g)とポリアミック酸溶液(80.0g)を混合し、室温で20時間撹拌することによりポリイミド、及びポリアミック酸混合溶液を得た。最後に、この混合溶液にP15の10.0質量%GBL溶液(6.0g)(P15として0.6g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(13)を得た。
(実施例14)
合成例8で得たポリアミック酸(H)(20.0g)にNMP(8.5g)、P17の10.0質量%NMP溶液(1.5g)(P17として0.15g)、BCS(20.0g)を加え、室温にて2時間攪拌することにより液晶配向処理剤(14)を得た。
【0106】
(実施例15)
合成例9で得たポリイミド粉末(I)(5.0g)にNMP(28.3g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にP17の10.0質量%NMP溶液(2.5g)(P17として0.25g)、NMP(11.7g)、BCS(33.3g)を加え、室温にて2時間攪拌することにより液晶配向処理剤(15)を得た。
(実施例16)
合成例10で得たポリイミド粉末(J)(5.0g)にNMP(28.3g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にP17の10.0質量%NMP溶液(2.5g)(P17として0.25g)、NMP(11.7g)、BCS(33.3g)を加え、室温にて2時間攪拌することにより液晶配向処理剤(16)を得た。
(実施例17)
合成例11で得たポリイミド粉末(K)(5.0g)にNMP(28.3g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にP17の10.0質量%NMP溶液(2.5g)(P17として0.25g)、NMP(11.7g)、BCS(33.3g)を加え、室温にて2時間攪拌することにより液晶配向処理剤(17)を得た。
(実施例18)
合成例12で得たポリイミド粉末(L)(10.0g)にNMP(48.8g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−1の5.0質量%NMP溶液(10.0g)(C−1として0.5g)、NMP(22.8g)、BCS(75.0g)を加え、50℃にて15時間攪拌した。この溶液にP17の10.0質量%NMP溶液(5.0g)(P17として0.5g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(18)を得た。
【0107】
(実施例19)
合成例13で得たポリイミド粉末(M)(10.0g)にNMP(48.8g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−2の5.0質量%NMP溶液(10.0g)(C−2として0.5g)、NMP(22.8g)、BCS(75.0g)を加え、50℃にて20時間攪拌した。この溶液にP17の10.0質量%NMP溶液(5.0g)(P17として0.5g)を加え、室温で2時間撹拌することによりポリイミド溶液(O)を得た。次に、合成例14で得たポリイミド粉末(N)(10.0g)にNMP(48.8g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−2の5.0質量%NMP溶液(5.9g)(C−2として0.6g)、NMP(26.9g)、BCS(75.0g)を加え、50℃にて20時間攪拌した。この溶液にP17の10.0質量%NMP溶液(5.0g)(P17として0.5g)を加え、室温で2時間撹拌することによりポリイミド溶液(P)を得た。さらに、上記ポリイミド溶液(O)(30.0g)とポリイミド溶液(P)(30.0g)を混合し、20時間撹拌することにより液晶配向処理剤(19)を得た。
【0108】
(実施例20)
合成例1で得たポリイミド粉末(A)(2.0g)にNMP(9.8g)を加え、80℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にP17の10.0質量%NMP溶液(1.0g)(P17として0.1g)、NMP(3.9g)、BCS(16.7g)を加え、室温にて2時間攪拌することにより液晶配向処理剤(20)を得た。
(実施例21)
合成例2で得たポリイミド粉末(B)(2.0g)にNMP(9.8g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にNMP(2.9g)、BCS(16.7g)を加え、50℃にて15時間攪拌した。この溶液にP17の10.0質量%NMP溶液(2.0g)(P17として0.2g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(21)を得た。
【0109】
(実施例22)
合成例2で得たポリイミド粉末(B)(2.0g)にNMP(9.8g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−1の5.0質量%NMP溶液(2.0g)(C−1として0.1g)、NMP(1.5g)、BCS(16.7g)を加え、50℃にて15時間攪拌した。この溶液にP17の10.0質量%NMP溶液(1.4g)(P17として0.14g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(22)を得た。
(実施例23)
合成例2で得たポリイミド粉末(B)(2.0g)にNMP(9.8g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にNMP(2.9g)、BCS(16.7g)を加え、50℃にて15時間攪拌した。この溶液にP17の10.0質量%NMP溶液(1.0g)(P17として0.1g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(23)を得た。
(実施例24)
合成例2で得たポリイミド粉末(B)(2.0g)にNMP(9.8g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−1の5.0質量%NMP溶液(2.0g)(C−1として0.1g)、NMP(2.3g)、BCS(16.7g)を加え、50℃にて15時間攪拌した。この溶液にP17の10.0質量%NMP溶液(0.6g)(P17として0.06g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(24)を得た。
【0110】
(実施例25)
合成例3で得たポリイミド粉末(C)(2.0g)にNMP(9.8g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−1の5.0質量%NMP溶液(2.0g)(C−1として0.1g)、NMP(1.9g)、BCS(16.7g)を加え、50℃にて15時間攪拌した。この溶液にP17の10.0質量%NMP溶液(1.0g)(P17として0.1g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(25)を得た。
(実施例26)
合成例4で得たポリイミド粉末(D)(2.0g)にNMP(9.8g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−1の5.0質量%NMP溶液(2.0g)(C−1として0.1g)、NMP(1.9g)、BCS(16.7g)を加え、50℃にて15時間攪拌した。この溶液にP17の10.0質量%NMP溶液(1.0g)(P17として0.1g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(26)を得た。
【0111】
(実施例27)
合成例5で得たポリイミド粉末(E)(2.0g)にGBL(18.0g)を加え、50℃にて20時間攪拌して溶解させた。この溶液にGBL(13.3g)を加え、室温にて2時間攪拌し、ポリイミド溶液を得た。次に、合成例(6)で得られたポリアミック酸溶液(F)(100.0g)にGBL(112.5g)、BCS(37.5g)を加え、室温にて2時間攪拌し、ポリアミック酸溶液を得た。さらに、上記ポリイミド溶液(20.0g)とポリアミック酸溶液(80.0g)を混合し、室温で20時間撹拌することによりポリイミド、ポリアミック酸混合溶液を得た。最後に、この混合溶液にP17の10.0質量%GBL溶液(6.0g)(P17として0.6g)を加え、室温で2時間撹拌することにより液晶配向処理剤(27)を得た。
【0112】
(比較例1)
合成例1で得たポリイミド粉末(A)(6.6g)にNMP(32.2g)を加え、80℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にNMP(16.1g)、及びBCS(55.0g)を加え、室温にて2時間攪拌することにより液晶配向処理剤(28)を得た。
(比較例2)
合成例2で得たポリイミド粉末(B)(4.6g)にNMP(22.5g)を加え、70℃にて30時間攪拌して溶解させた。この溶液にC−1の5.0質量%NMP溶液(4.6g)(C−1として0.23g)、NMP(6.7g)、及びBCS(38.4g)を加え、50℃にて15時間撹拌することにより液晶配向処理剤(29)を得た。
(比較例3)
合成例3で得たポリイミド粉末(C)を用いた以外は比較例2と同様にして調製し、液晶配向処理剤(30)を得た。
(比較例4)
合成例4で得たポリイミド粉末(D)を用いた以外は比較例2と同様にして調製し、液晶配向処理剤(31)を得た。
(比較例5)
合成例5で得たポリイミド粉末(E)(2.0g)にγ−BL(18.0g)を加え、50℃にて20時間攪拌して溶解させた。この溶液にGBL(8.3g)、及びBCS(5.0g)を加え、室温にて2時間攪拌することにより液晶配向処理剤(32)を得た。
(比較例6)
合成例7で得たポリアミック酸(G)(15.0g)にNMP(5.0g)、及びBCS(5.0g)を加え、室温にて2時間攪拌することにより液晶配向処理剤(33)を得た。
【0113】
【表1】
【0114】
(実施例28〜38及び比較例7、8)
上記実施例及び比較例で得られたそれぞれの液晶配向処理剤について、これをITO電極付きガラス基板にスピンコートし、80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、210℃の熱風循環式オーブンで1時間焼成を行い、膜厚100nmの液晶配向膜を作製した。この液晶配向膜付き基板を2枚用意し、その1枚の液晶配向膜面上に6μmのスペーサーを散布した後、その上からシール剤を印刷し、張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−6608(メルク・ジャパン社製)を注入し、注入口を封止して、ネマティック液晶セルを得た。
各液晶セルを偏光顕微鏡で観察したところ、液晶は均一に垂直配向しており、配向欠陥などは見られなかった。各液晶セルについて、液晶セル作製時の電圧保持率とともに、UV−vis照射後(耐光性)の電圧保持率を評価し、その結果を表2にまとめて示した。
【0115】
<液晶セル作製時の電圧保持率>
上記で作製した液晶セルに、80℃の温度下で1Vの電圧を60μs印加し、16.67ms後、及び50ms後の電圧を測定し、電圧がどのくらい保持できているかを電圧保持率として計算した。その結果、16.67msでの電圧保持率は97.0%であり、50msでの電圧保持率は94.2%であった。
なお、測定は、東陽テクニカ社製VHR−1電圧保持率測定装置を使用し、Voltage:±1V,Pulse Width:60μs、Flame Period:16.67ms又は50msの設定で測定した。
【0116】
<UV−vis照射後の電圧保持率>
上記の電圧保持率測定を終了した各液晶セルに、365nm換算で50J/cm
2の光を照射した後、同様の測定を行った。なお、UV−vis(高圧水銀ランプ)照射はセンライト社製(SEN LIGHT CORPORATION)卓上型UV硬化装置(HCT3B28HEX−1)を用いて行った。その結果、16.67msでの電圧保持率は92.3%であり、50msでの電圧保持率は88.9%であった。
【0117】
【表2】
<実施例39〜54及び比較例9〜20>
下記のようにしてそれぞれ液晶配向処理剤を調製した。得られた各液晶配向処理剤の組成をまとめて表3に示す。また、各液晶配向処理剤を用いて液晶セルを作製し、下記するように、それぞれのチルト角、ラビング耐性及びRDCを評価した。結果をまとめて表4に示す。
なお、これらの実施例及び比較例で使用する略号は、以下のとおりである。なお、特に、説明のない略号の意味は、前記したとおりである。
(特定化合物)
P13、P17、P46、P47、P31及びP49の意味は、前記したとおりである。
【0118】
【化41】
(ジアミン)
B−1:2,4−ジアミノ−N,N−ジアリルアニリン
B−3:4−(トランス−4−ペンチルシクロへキシル)ベンズアミド−2’,4’−フェニレンジアミン
B−6:4−アミノベンジルアミン
B−7:3−アミノベンジルアミン
B−9:1,3−ジアミノ−4−ドデシルオキシ−ベンゼン
B−10:1,3−ジアミノ−4−テトラデシルオキシベンゼン
B−11:1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン
B−12:4,4‘−ジアミノジフェニルアミン
【0119】
【化42】
【0120】
<液晶セルの作製>
液晶配向処理剤を透明電極付きガラス基板にスピンコートし、80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、210℃のホットプレート上で10分間焼成を行い、膜厚70nmの塗膜を形成させた。この塗膜面をロール径120mmのラビング装置でレーヨン布を用いて、ロール回転数1000rpm、ロール進行速度50mm/sec、押し込み量0.3mmの条件でラビングし、液晶配向膜付き基板を得た。液晶配向膜付き基板を2枚用意し、その1枚の液晶配向膜面上に6μmのスペーサーを散布した後、その上からシール剤を印刷し、もう1枚の基板を液晶配向膜面が向き合いラビング方向が直行するようにして張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−2003(メルク・ジャパン社製)を注入し、注入口を封止して、ツイストネマティック液晶セルを得た。
<プレチルト角の測定>
作製したツイストネマティック液晶セルを105℃で5分間加熱した後、プレチルト角の測定を行った。プレチルト角はクリスタルローテーション法を用いて測定した。
【0121】
<蓄積電荷(RDC)の測定>
上記の<液晶セルの作製>に記載の方法で作製したツイストネマティック液晶セルに、23℃の温度下で直流電圧を0Vから0.1V間隔で1.0Vまで印加し、各電圧でのフリッカー振幅レベルを測定し、検量線を作成した。5分間アースした後、交流電圧3.0V、直流電圧5.0Vを1時間印加した後、直流電圧のみ0Nにした直後のフリッカー振幅レベルを測定し、予め作製した検量線と照らし合わせる事によりRDCを見積もった。(このRDCの見積もり方法は、フリッカー参照法という。)
ここで、RDC(OFF前)は交流電圧3.0V、直流電圧5.0Vを1時間印加直後の値を示し、RDC(10分後)は交流電圧をOFFにしてから10分後の蓄積電荷の値を示す。
【0122】
<ラビング耐性の評価>
上記で得られた本発明の液晶配向剤を透明電極付きガラス基板にスピンコートし、80℃のホットプレート上で5分間乾燥させた後、210℃の熱風循環式オーブンで10分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面をロール径120mmのラビング装置でレーヨン布を用いて、ロール回転数1000rpm、ロール進行速度50mm/sec、押し込み量0.5mmの条件でラビングし、液晶配向膜付き基板を得た。
上記基板の中心付近の液晶配向膜表面を、倍率100倍に設定したレーザー顕微鏡で無作為に5箇所観察し、観察視野である約6.5mm四方の範囲に確認されるラビング傷、およびラビングカス(付着物)の量の平均値からラビング耐性を評価した。なお評価基準は次のように定めた。
評価基準
○:ラビング傷やラビングカス20個以下
△:ラビング傷やラビングカスが20〜60個
×:ラビング傷やラビングカスが60個以上
【0123】
(実施例39)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−1を30.03g(100mmol)、ジアミン成分として、B−4を9.73g(90mmol)、B−2を3.77g(10mmol)用い、NMP247g中、40度で3時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液50gを、NMPにより5重量%に希釈し、さらにイミド化触媒として無水酢酸17.6g、ピリジン8.2gを加え、40℃で3時間反応させ、可溶性ポリイミド樹脂溶液を調製した。この溶液を0.6Lのメタノール中に投入し、得られた沈殿物を濾別し、乾燥し、白色の可溶性ポリイミド(SPI−1)を得た。この可溶性ポリイミドの分子量を測定した結果、数平均分子量は13,430、重量平均分子量は26,952であった。またイミド化率は85%であった。
このポリイミド粉末1gをGBL 11.8g、BCS 4.8gに溶解させ、均一なポリイミド溶液を得た。この溶液10gに対し、P17を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤とした。
【0124】
(実施例40)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−2を9.80g(50mmol)、A−3を9.60g(44mmol)、ジアミン成分として、B−8を19.8g(100mmol)、を用いNMP222g、室温で5時間反応させポリアミック酸溶液(PAA-1)を得た。このポリアミック酸の数平均分子量は11,153、重量平均分子量は29,487であった。この溶液8gにNMPを10.5g、BCSを7.5g加え、室温で20時間攪拌し、均一な液晶配向処理剤を得た。
SPI−1とPAA−1が質量比で2:8となるように混合した溶液10gに対し、P17を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
【0125】
(実施例41)
SPI−1とPAA−1が質量比で2:8となるように混合した溶液10gに対し、P19を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
(実施例42)
SPI−1とPAA−1が質量比で2:8となるように混合した溶液10gに対し、P13を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
(実施例43)
SPI−1とPAA−1が質量比で2:8となるように混合した溶液10gに対し、P49を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
(実施例44)
SPI−1とPAA−1が質量比で2:8となるように混合した溶液10gに対し、P48を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
(実施例45)
SPI−1とPAA−1が質量比で2:8となるように混合した溶液10gに対し、P46を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
【0126】
(実施例46)
SPI−1とPAA−1が質量比で2:8となるように混合した溶液10gに対し、P47を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
(実施例47)
A−1を30.03g(100mmol)と、B−4を8.56g(80mmol)と、B−9を5.85g(20mmol)とを、NMP 252g中、50℃で24時間反応させポリアミック酸溶液を調製した。このポリアミック酸溶液50gをNMPにより5質量%に希釈し、さらにイミド化触媒としてピリジン8.0g、無水酢酸17.2gを加え、40℃で3時間反応させた。この溶液を0.6Lのメタノール中に投入し、得られた沈殿物を濾別し、乾燥し、白色のポリイミド粉末(SPI−2)を得た。得られた溶媒可溶性ポリイミドは、数平均分子量が9,111、重量平均分子量が18,045であった。またイミド化率は83%であった。
SPI-2-とPAA-1が質量比で2:8となるように混合した溶液10gに対し、P17を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
【0127】
(実施例48)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−2を8.18g(42mmol)、A−3を1.63g(7.5mmol)、ジアミン成分として、B−7を1.22g(10mmol)、を用い、B−1を5.08g(25mmol)、B−3を6.11g(15mmol)、を用いNMP88.96g中、室温で24時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液95.8gに、NMPを228.5g加えて希釈し、無水酢酸15.1gとピリジン6.4gを加え、温度50℃で3時間反応させてイミド化した。 この反応溶液を室温程度まで冷却後、メタノール1259.1ml中に投入し、沈殿した固形物を回収した。さらに、この固形物をメタノールで数回洗浄した後、温度100℃で減圧乾燥して、可溶性ポリイミド(SPI−3)の白色粉末を得た。このポリイミドの数平均分子量は18,195、重量平均分子量は57,063であった。また、イミド化率は93%であった。このポリイミド粉末1.2gに、GBLを10.8g加え、温度50℃で24時間攪拌した。攪拌終了時点でポリイミドは完全に溶解していた。この溶液12gを23℃まで冷却後、GBLを2g、BCSを6g加え、温度50℃で20時間攪拌した。攪拌終了後、23℃まで冷却し、均一な液晶配向処理剤を得た。
この溶液10gに対し、P17を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
【0128】
(実施例49)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−2を13.53g(69mmol)、A−3を6.54g(30mmol)、ジアミン成分として、B−1を8.13g(40mmol)、B−6を3.67g(30mmol)、B−9を8.77g(30mmol)用い、NMP161.8g中、室温で24時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液34.81gに、NMPを62.65g加えて希釈し、無水酢酸5.15gとピリジン2.19gを加え、温度50℃で3時間反応させてイミド化した。
この反応溶液を室温程度まで冷却後、メタノール366.8ml中に投入し、沈殿した固形物を回収した。さらに、この固形物をメタノールで数回洗浄した後、温度100℃で減圧乾燥して、ポリイミド(SPI−4)の白色粉末を得た。このポリイミドの数平均分子量は12,016、重量平均分子量は35,126であった。また、イミド化率は90%であった。
このポリイミド粉末1.2gに、GBLを10.8g加え、温度50℃で24時間攪拌した。攪拌終了時点でポリイミドは完全に溶解していた。この溶液12gを23℃まで冷却後、GBLを2g、BCSを6g加え、温度50℃で20時間攪拌した。攪拌終了後、23℃まで冷却し、均一な液晶配向処理剤を得た。
この溶液10gに対し、P17を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
【0129】
(実施例50)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−2を13.33g(68mmol)、A−3を6.54g(30mmol)、ジアミン成分として、B−5を3.81g(10mmol)、B−1を8.13g(40mmol)、B−6を7.64g(50mmol)を用いNMP151.7g、室温で24時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液33.38gに、NMPを59.61g加えて希釈し、無水酢酸5.26gとピリジン2.24gを加え、温度50℃で3時間反応させてイミド化した。
この反応溶液を室温程度まで冷却後、メタノール351.7ml中に投入し、沈殿した固形物を回収した。さらに、この固形物をメタノールで数回洗浄した後、温度100℃で減圧乾燥して、ポリイミド(SPI−5)の白色粉末を得た。このポリイミドの数平均分子量は10,111、重量平均分子量は33,653であった。また、イミド化率は90%であった。
このポリイミド粉末1.2gに、GBLを10.8g加え、温度50℃で24時間攪拌した。攪拌終了時点でポリイミドは完全に溶解していた。この溶液12gを23℃まで冷却後、GBLを2g、BCSを6g加え、温度50℃で20時間攪拌した。攪拌終了後、23℃まで冷却し、均一な液晶配向処理剤を得た。
この溶液10gに対し、P17を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
【0130】
(実施例51)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−2を6.86g(35mmol)、A−3を3.27g(15mmol)、ジアミン成分として、B−7を2.44g(20mmol)、を用い、B−1を3.04g(15mmol)、B−3を6.11g(15mmol)、を用いNMP87.0g中、室温で24時間反応させポリアミック酸溶液(PAA−2)を得た。このポリアミック酸の数平均分子量は15,539、重量平均分子量は47,210であった。この溶液8gにNMPを10.5g、BCSを7.5g加え、室温で20時間攪拌し、均一な液晶配向処理剤を得た。
この溶液10gに対し、P17を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
(実施例52)
SPI-3-とPAA-4が質量比で3:7となるように混合した溶液10gに対し、P17を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
【0131】
(実施例53)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−3を4.05g(18mmol)、ジアミン成分として、B−11を5.15g(18mmol)、B−2を0.75g(2mmol)を用い、NMP73.07g中、室温で16時間反応させ12質量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸の数平均分子量は12,180、重量平均分子量は25,160であった。このポリアミック酸溶液50gをNMP115g、BCS50gを用いて希釈し、ポリアミック酸溶液(PAA−3)を得た。
この溶液10gに対し、P17を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
【0132】
(実施例54)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−2を7.15g(37mmol)、A−1を3.00g(10mmol)ジアミン成分として、B−12を7.97g(40mmol)、B−8を1.98g(10mmol)を用い、NMP181g中、室温で16時間反応させ10質量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸の数平均分子量は12,180、重量平均分子量は30,160であった。このポリアミック酸溶液100.0gをNMP230g、BCS100gを用いて希釈し、ポリアミック酸溶液(PAA−4)を得た。
PAA−3-とPAA−4が質量比で2:8となるように混合した溶液10gに対し、P17を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
【0133】
(比較例9)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−1を30.03g(100mmol)、ジアミン成分として、B−4を9.73g(90mmol)、B−2を3.77g(10mmol)用い、NMP247g中、40度で3時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液50gを、NMPにより5重量%に希釈し、さらにイミド化触媒として無水酢酸17.6g、ピリジン8.2gを加え、40℃で3時間反応させ、可溶性ポリイミド樹脂溶液を調製した。この溶液を0.6Lのメタノール中に投入し、得られた沈殿物を濾別し、乾燥し、白色の可溶性ポリイミド(SPI−1)を得た。この可溶性ポリイミドの分子量を測定した結果、数平均分子量は13,430、重量平均分子量は26,952であった。またイミド化率は85%であった。このポリイミド粉末1gをGBL 11.8g、BCS 4.8gに溶解させ、均一なポリイミド溶液を得た。
(比較例10)
SPI−1とPAA−1が質量比で2:8となるように混合し室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
(比較例11)
SPI−2とPAA−1が質量比で2:8となるように混合し室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
【0134】
(比較例12)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−2を8.18g(42mmol)、A−3を1.63g(7.5mmol)、ジアミン成分として、B−7を1.22g(10mmol)、を用い、B−1を5.08g(25mmol)、B−3を6.11g(15mmol)、を用いNMP88.96g中、室温で24時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液95.8gに、NMPを228.5g加えて希釈し、無水酢酸15.1gとピリジン6.4gを加え、温度50℃で3時間反応させてイミド化した。 この反応溶液を室温程度まで冷却後、メタノール1259.1ml中に投入し、沈殿した固形物を回収した。さらに、この固形物をメタノールで数回洗浄した後、温度100℃で減圧乾燥して、可溶性ポリイミド(SPI−3)の白色粉末を得た。このポリイミドの数平均分子量は18,195、重量平均分子量は57,063であった。また、イミド化率は93%であった。このポリイミド粉末1.2gに、GBLを10.8g加え、温度50℃で24時間攪拌した。攪拌終了時点でポリイミドは完全に溶解していた。この溶液12gを23℃まで冷却後、GBLを2g、BCSを6g加え、温度50℃で20時間攪拌した。攪拌終了後、23℃まで冷却し、均一な液晶配向処理剤を得た。
【0135】
(比較例13)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−2を13.53g(69mmol)、A−3を6.54g(30mol)、ジアミン成分として、B−1を8.13g(40mmol)、B−6を3.67g(30mmol)、B−9を8.77g(30mmol)用い、NMP161.8g中、室温で24時間反応させポリアミック酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液34.81gに、NMPを62.65g加えて希釈し、無水酢酸5.15gとピリジン2.19gを加え、温度50℃で3時間反応させてイミド化した。
この反応溶液を室温程度まで冷却後、メタノール366.8ml中に投入し、沈殿した固形物を回収した。さらに、この固形物をメタノールで数回洗浄した後、温度100℃で減圧乾燥して、ポリイミド(SPI−4)の白色粉末を得た。このポリイミドの数平均分子量は12,016、重量平均分子量は35,126であった。また、イミド化率は90%であった。
このポリイミド粉末1.2gに、GBLを10.8g加え、温度50℃で24時間攪拌した。攪拌終了時点でポリイミドは完全に溶解していた。この溶液12gを23℃まで冷却後、GBLを2g、BCSを6g加え、温度50℃で20時間攪拌した。攪拌終了後、23℃まで冷却し、均一な液晶配向処理剤を得た。
【0136】
(比較例14)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−2を13.33g(68mmol)、A−3を6.54g(30mmol)、ジアミン成分として、B−5を3.81g(10mmol)、B−1を8.13g(40mmol)、B−6を7.64g(50mmol)を用いNMP151.7g、室温で24時間反応させポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸溶液33.38gに、NMPを59.61g加えて希釈し、無水酢酸5.26gとピリジン2.24gを加え、温度50℃で3時間反応させてイミド化した。
この反応溶液を室温程度まで冷却後、メタノール351.7ml中に投入し、沈殿した固形物を回収した。さらに、この固形物をメタノールで数回洗浄した後、温度100℃で減圧乾燥して、ポリイミド(SPI−5)の白色粉末を得た。このポリイミドの数平均分子量は10,111、重量平均分子量は33,653であった。また、イミド化率は90%であった。
このポリイミド粉末1.2gに、GBLを10.8g加え、温度50℃で24時間攪拌した。攪拌終了時点でポリイミドは完全に溶解していた。この溶液12gを23℃まで冷却後、GBLを2g、BCSを6g加え、温度50℃で20時間攪拌した。攪拌終了後、23℃まで冷却し、均一な液晶配向処理剤を得た。
【0137】
(比較例15)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−2を6.86g(35mmol)、A−3を3.27g(15mmol)、ジアミン成分として、B−7を2.44g(20mmol)、を用い、B−1を3.04g(15mmol)、B−3を6.11g(15mmol)、を用いNMP87.0g中、室温で24時間反応させポリアミック酸溶液(PAA−2)を得た。このポリアミック酸の数平均分子量は15,539、重量平均分子量は47,210であった。この溶液8gにNMPを10.5g、BCSを7.5g加え、室温で20時間攪拌し、均一な液晶配向処理剤を得た。
(比較例16)
SPI−3とPAA−4が質量比で3:7となるように混合し室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
(比較例17)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−3を4.05g(18mmol)、ジアミン成分として、B−11を5.15g(18mmol)、B−2を0.75g(2mmol)を用い、NMP73.07g中、室温で16時間反応させ12質量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸の数平均分子量は12,180、重量平均分子量は25,160であった。このポリアミック酸溶液50gをNMP115g、BCS50gを用いて希釈し、ポリアミック酸溶液(PAA−3)を得た。
【0138】
(比較例18)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−2を9.80g(50mmol)、A−3を9.60g(44mmol)、ジアミン成分として、B−8を19.8g(100mmol)、を用いNMP222g、室温で5時間反応させポリアミック酸溶液(PAA-1)を得た。このポリアミック酸の数平均分子量は11,153、重量平均分子量は29,487であった。この溶液8gにNMPを10.5g、BCSを7.5g加え、室温で20時間攪拌し、均一な液晶配向処理剤を得た。
この溶液10gに対し、P17を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
【0139】
(比較例19)
テトラカルボン酸二無水物成分として、A−2を7.15g(37mmol)、A−1を3.00g(10mmol)ジアミン成分として、B−12を7.97g(40mmol)、B−8を1.98g(10mmol)を用い、NMP181g中、室温で16時間反応させ10質量%のポリアミック酸溶液を得た。このポリアミック酸の数平均分子量は12,180、重量平均分子量は30,160であった。このポリアミック酸溶液100.0gをNMP230g、BCS100gを用いて希釈し、ポリアミック酸溶液(PAA−4)を得た。
この溶液10gに対し、P17を0.03g加え室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
(比較例20)
PAA−3とPAA−4が質量比で2:8となるように混合し室温で5時間攪拌を行って液晶配向処理剤を得た。
【0140】
【表3】
【0141】
【表4】