(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
上述した回転コネクタには、前記ロテータに、ステアリングホイール側のホーンやエアーバックシステムなどの電気機器へと接続する外部ケーブルの先端に有する相手側端子の接続を許容するロテータ側のコネクタを備えている。
【0003】
また、上述した回転コネクタに備えるフラットケーブルは、ロテータを構成する内筒、及び天板と、ステータを構成する外筒、及び底板とで構成される内部の収容空間に巻回した状態で収容され、この収容空間に巻回したケーブル巻き回し部分の内端は、90度に方向転換するように折り返したケーブル折返部分が形成され、ケーブル折返部分は、内筒部に形成したスリット状の折返部分配置空間に配置される。
【0004】
フラットケーブルの長さ方向における、ケーブル折返部分よりも先端側、すなわち、ケーブル折返部分によって方向転換した一端側は、該一端側で露出する導体をコネクタ本体に備えたターミナル片に接続した状態でコネクタ本体ごとロテータ側のコネクタに挿入される。
【0005】
上述した回転コネクタと同様の構成を備えた様々な回転コネクタが提案されている。例えば、特許文献1に開示の「回転コネクタ」もその一つである。
特許文献1の「回転コネクタ」は、天板(2)と、該天板(2)から垂下する内筒部(3)とで構成する第1のハウジング(ロテータ)を備え、内筒部(3)には、上下方向に延びるスリット(3c)が形成されている。
【0006】
そして、フラットケーブルは、長さ方向の内端部の2分割された折返部分をスリット(3c)に配置するとともに、折返部分よりも先端側の露出導体を天板から上方へ突設した接続体11に接続している(特許文献1中の
図1参照)。
【0007】
しかし、回転コネクタの組立作業において、例えば、折返部分がスリット(3c)に対してシャフト軸方向に位置ズレするなど、フラットケーブルが不用意に動くことにより、フラットケーブルを所定の位置に組み立てることができないおそれがあった。
【0008】
特に、ケーブル折返し部分は、フラットケーブルを折り返している分だけ厚みが厚くなるため、スリット状の折返部分配置空間から位置ズレした場合には、その位置ズレした状態で引掛かるおそれがあり、このような状態で回転コネクタの組み立て作業を行った場合、ケーブル折返し部分が回転コネクタの構成部品に干渉して、フラットケーブルの一部が変形するなど破損するおそれがあった。
【0009】
フラットケーブルが破損した場合、回転コネクタ内でフラットケーブルが擦れて異音を発生させるおそれがあり、また、最悪の場合には、フラットケーブルの破損部分が周囲の部材に擦れることにより断線のおそれもあり、部品交換を余儀なくする場合もあった。
【0010】
また、上述した課題に対する対策として、ケーブル折返部分の折返し回数を例えば、2回以上に増やして、ケーブル折返部分の厚みを確保することでスリット状のケーブル折返部分配置空間にケーブル折返部分を位置ズレし難いように密着させて配置させることが考えられる。
【0011】
しかし、現場において回転コネクタを組み立てる際に、ケーブル折返部分の厚みを確保するために、フラットケーブルを折り返す回数を増やした場合、フラットケーブルの折返すための作業に時間を要したり、折返しのための特殊な治具を用いる必要があり、コストが増大するという新たな課題が生じることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
そこでこの発明は、組み立て時間やコストの低減を図りつつ、フラットケーブルの安定した巻き付け状態を確保するとともに、電気的信頼性を確保することができる回転コネクタの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明は、ステータと、該ステータに対してステアリングシャフトと同心状に回転するロテータとで構成
され、前記ステータ側と前記ロテータ側とを電気的に接続するフラットケーブルを巻回して収容する収容空間
が内部に備え
られるとともに、前記ロテータに、外部の接続相手側端子の接続を許容するロテータ側コネクタ
が備え
られた回転コネクタであって、前記ロテータ
が、天板と内筒部材とで構成
され、前記ロテータ側コネクタ
が、前記天板の周方向の一部から突出して配設するとともに、コネクタハウジングと、該コネクタハウジングに挿通可能なコネクタ本体とで構成
され、フラットケーブルの長さ方向における、前記収容空間において巻回したケーブル巻回部分と、前記コネクタ本体から延出するケーブル延出部分との間で配索方向
が転換可能に折り曲げ
られたケーブル折返部分
が前記内筒部材に配置
されるケーブル折返部分配置部
が構成
され、前記ケーブル折返部分を前記ケーブル折返部分配置部に規制する規制手段
が、前記コネクタ内部における前記ケーブル折返部分配置部との連通部に形成
され、前記コネクタ本体の基部に、前記ケーブル延出部分、及びケーブル折返部分をガイドするガイド舌片部が延設され、前記ガイド舌片部と前記内筒部材とが係合する係合手段が、前記ガイド舌片部、及び前記内筒部材に形成され、前記規制手段は、前記ケーブル折返部分配置部に向けて突出するとともに、前記連通部に配置する前記ケーブル延出部分を前記ガイド舌片部とともにガイド可能に突出する規制突出片で形成されたことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、前記規制手段を、前記コネクタ内部における前記ケーブル折返部分配置部との連通部に形成したため、前記規制手段により、前記ケーブル折返部分配置部に配置した前記ケーブル折返部分が前記ロテータの軸方向において位置ズレしないように、前記ケーブル折返部分を規制することができる。
【0016】
従って、この発明は、組み立て時間やコストの低減を図りつつ、フラットケーブルの安定した巻き付け状態を確保するとともに、電気的信頼性を確保することができる。
【0017】
詳述すると、回転コネクタの組立作業において、例えば、前記ケーブル折返部分が前記ケーブル折返部分配置部に対して前記ロテータの軸方向において位置ズレした場合であっても、回転コネクタを組み立てる際に、規制手段によって、位置ズレした前記ケーブル折返部分が前記ケーブル折返部分配置部に適切に配置されるようにガイドすることができる。
【0018】
これにより、回転コネクタを組み立てる際に、位置ズレしたフラットケーブルが前記ロテータや前記ステータなどの構成部品に干渉することで、前記ケーブル折返部分が不用意に変形して破損することがなく、フラットケーブルの前記ケーブル折返部分配置部への押し込み作業や、前記ケーブル折返部分配置部に対して位置ズレしているか否かの確認作業が不要となるため、回転コネクタの組み立て作業をスムーズに行うことができる。
【0019】
さらに、回転コネクタの組み立ての際にフラットケーブルが例えば、ステータとロテータの間に押し潰しされて変形することや、挟み込まれて破損した状態で組み立てられることがないため、回転コネクタ内でフラットケーブルが擦れて異音を発生させるおそれもない。また、フラットケーブルが擦れて断線するおそれもないため、電気的信頼性を確保することができる。
【0020】
加えて、前記ケーブル折返部分においてフラットケーブルを折り返す回数が1回であっても、規制手段によって、ケーブル折返部分が折返部分配置空間においてしっかりと配置した状態にガイドすることができるため、フラットケーブルの折返し作業を容易に行うことができ、また、折返し回数を低減できる分、フラットケーブルの使用量の削減を図り、結果的に回転コネクタの軽量化、及びコストの削減を図ることができる。
【0021】
また、前記コネクタ本体の基部に、前記ケーブル延出部分、及びケーブル折返部分をガイドするガイド舌片部を延設し、前記ガイド舌片部を前記内筒部材に係合する係合手段を、前記ガイド舌片部、及び前記内筒部材に形成すること
により、前記係合手段によって前記ガイド舌片部と前記内筒部材とを互いに係合することにより、前記コネクタ本体をコネクタハウジングに挿着した状態に保つことができる。
【0022】
さらに、前記係合手段によって前記ガイド舌片部と前記内筒部材とを互いに係合することにより、係合手段は、前記ケーブル折返部分配置部に配置した前記ケーブル折返部分を厚み方向に跨ぐように係合することができる。
【0023】
従って、前記係合手段を、このように、前記ケーブル折返部分を厚み方向に跨ぐような係合形態で係合させることにより、前記係合手段を、前記ケーブル折返部分がロテータの軸方向において位置ズレしないように前記ケーブル折返部分配置部を覆う蓋としても作用させることができ、前記ケーブル折返部分は、前記規制手段とともに、前記係合手段により、ロテータの軸方向において位置ズレしないように確実に規制することができる。
【0024】
また、前記規制手段を、前記ケーブル折返部分配置部に向けて突出するとともに、前記連通部に配置する前記ケーブル延出部分を前記ガイド舌片部とともにガイド可能に突出する規制突出片で形成することにより、前記ケーブル折返部分を前記ケーブル折返部分配置部に配置した状態となるようにしっかりと規制することができるとともに、前記ケーブル延出部分を前記規制突出片と前記ガイド舌片部との間で挟み込むようにして、しっかりと位置ずれしないように規制することができる。
【0025】
これにより、前記ケーブル延出部分が位置ずれすることにより、フラットケーブルの一端側の導体とコネクタ端子との接続箇所に負荷がかからないため、フラットケーブルの一端側の導体を、コネクタ端子にしっかりと接続した状態に保つことができる。
【0026】
またこの発明の態様として、前記内筒部材に、該内筒部材から突出する筒状突出体を備え、前記内筒部材に対して前記筒状突出体を装着する装着箇所に、前記係合手段を配置することができる。
【0027】
上述した構成によれば、前記内筒部材に対して前記筒状突出体を装着する装着箇所に、前記係合手段を配置したため、前記筒状突出体を前記内筒部材に対して装着した状態において、前記係合手段を筒状突出部によって覆うことができる。
【0028】
これにより、前記ガイド舌片部と前記内筒部材との係合手段による係合箇所が不測に解除されることを防ぐことができ、前記ガイド舌片部と前記内筒部材とを係合手段によって強固に係合した状態に保つことができる。
【0029】
またこの発明の態様として、前記ケーブル折返部分配置部における前記収容空間との連通部側の端部に、前記係合手段を配置することができる。
【0030】
上述した構成によれば、前記ケーブル折返部分配置部における前記収容空間との連通部側の端部に、前記係合手段を配置したため、前記ケーブル折返部分配置部に配置した前記ケーブル折返部分における前記ケーブル巻回し部分との連通部分が、ロテータの軸方向において位置ズレしないように前記係合手段によってガイドすることができるため、前記ケーブル折返部分の位置ズレに伴うケーブル巻回部分の巻き崩れを確実に防ぎ、ケーブル巻回部分を収容空間においてしっかりと巻き回し状態に配置することができる。
【発明の効果】
【0031】
この発明によれば、組み立て時間やコストの低減を図りつつ、フラットケーブルの安定した巻き付け状態を確保するとともに、電気的信頼性を確保することができる回転コネクタを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
この発明の一実施形態を以下図面に基づいて詳述する。
本実施形態の回転コネクタ1(ステアリングロールコネクタ)は、
図1乃至
図9に示すように、コンビネーションスイッチ側(下方側)に固定する固定側部材としてのステータ200と、ステアリングホイール側(上方側)に位置するとともに、ステータ200に対して相対回転可能なロテータ300と、フラットケーブルFCを備え、中心部にステアリングシャフトを貫通可能な貫通孔Hを有した円筒状に形成している。
【0034】
フラットケーブルは、所定間隔を隔てて幅方向に一列に配置した複数の平角導体と、これら複数の平角導体を被覆した絶縁被覆とで一体に構成している。また、本実施形態で用いるフラットケーブルは、厚み方向に互いに重合させた2枚を一組として構成している。
【0035】
なお、以下の説明において、シャフト軸方向の下方Ddとは、ステアリングシャフトの軸方向におけるコンビネーションスイッチ側を示し、シャフト軸方向の上方Duとは、ステアリングシャフトの軸方向におけるステアリングホイール側を示すものとする。
【0036】
また、
図1は回転コネクタ1を上方から視た外観図であり、
図2は回転コネクタ1を下方から視た分解斜視図である。
図3(a)は回転コネクタ1の片側半分の平面図であり、
図3(b)は
図3(a)中のA−A線断面図である。
図4(a)はフラットケーブルFCを省略した
図3(a)中のB−B線断面図であり、
図4(b)は
図3(b)中のC−C線断面図である。
図5はコネクタ挿着部材442の外観図である。
図6は、ロテータ300の一部を下方から視た分解斜視図であり、詳しくは、
図6は天板部320、内筒部材330、並びにコネクタハウジング341に挿着する直前のコネクタ挿着部材442を下方から視た分解斜視図である。
図7はロテータ300を下方から視た分解斜視図であり、
図6とは異なる方向から視たロテータ300の分解斜視図である。
図8はロテータ300を下方から視た分解斜視図であり、内筒部材330に対して筒状突出体335を装着する前のロテータ300を下方から視た分解斜視図である。
図9はロテータ300を下方から視た分解斜視図であり、
図8とはとは異なる方向から視たロテータ300の分解斜視図である。
【0037】
ステータ200は、ステアリングコラムに取り付けたコンビネーションスイッチに固定され、
図1乃至
図3に示すように、固定側リング板部材220と外筒部材230とで一体に構成している。
固定側リング板部材220は、中央に円形の孔を有した略円環状に形成し、回転コネクタ1の底面部を構成している。なお、固定側リング板部材220の下部には、図示しないがステアリングシャフトの回転角度を検出する舵角センサが装着される。
【0038】
外筒部材230は、シャフト軸方向の上下方向で開口する筒状に構成し、回転コネクタ1の円筒状の外周面を構成している。
外筒部材230と固定側リング板部材220とは、外筒部材230におけるシャフト軸方向の下方Ddで開口するステータ底面開口部A(
図2参照)を、固定側リング板部材220によって閉塞するように、ステータ底面開口部Aの外周縁部を固定側リング板部材220に係合して一体化している。
【0039】
また、ステータ200における外筒部材230を固定する位置よりも外周側の所定箇所には、径外方向へ張出したコネクタフランジ部250を介して、ステータ側コネクタ部240を下方への突出形状で形成している。
【0040】
ステータ側コネクタ部240は、後述する収容空間Sに巻き回した状態のフラットケーブルFCの外周側の端部FCoと接続され、コンビネーションスイッチ側から配索された図示しないケーブルに備えた外部コネクタと接続可能に形成している。
【0041】
ロテータ300は、
図1に示したように、平面視リング状をなす天板としての天板部320と、この天板部320の内周縁からシャフト軸方向の下方Ddへ突設された内筒部材330と、ステータ200の底面中央における貫通孔Hの外周側から下方へ円筒状に突出した筒状突出体335と、後述するロテータ側コネクタ340におけるコネクタハウジング341の内部に挿着されるコネクタ挿着部材442とで一体に構成している。
【0042】
円筒状の回転コネクタ1のシャフト軸方向の中央側上部には、内筒部材330と凹底部338とで、ステアリングホイールのボス部610を嵌挿可能な凹形状のボス嵌挿許容部Hbを構成している。
【0043】
天板部320と内筒部材330とは、
図3(b)、
図4(a)、(b)に示すように、ステータ200における上述した底板としての固定側リング板部材220と外筒部材230とともに、内部に、フラットケーブルFCを収容するための環状をなす収容空間Sを構成している。
【0044】
筒状突出体335の突出方向の先端側には、自動車の曲る方向を指示するターンレバーを、ステアリングホイールの回動によって左折指示回動位置又は右折指示回動位置から中立位置に回動復帰させるキャンセルカム337を備えている。
【0045】
筒状突出体335は、内筒部材330に装着することで、該内筒部材330とともに一体に回転自在に構成している。
詳しくは、筒状突出体335における内筒部材330との対向箇所には、内筒部材330と係合可能に門形に突出した筒状突出体被係合突片480を形成している。一方、内筒部材330における筒状突出体335との対向箇所には、筒状突出体被係合突片480と係合可能な筒状突出体係合爪380を形成している。
【0046】
筒状突出体335は、該筒状突出体335の上端外周が内筒部材330の下端330uに当接した状態で、筒状突出体被係合突片480と筒状突出体係合爪380とを、互いに係合させることで、内筒部材330に対して一体に装着している。
【0047】
天板部320は、外筒部材230の上面開口に被さるが、該外筒部材230には接触しないように配置されている。また、天板部320の外周側における所定箇所には、ロテータ側コネクタ340がシャフト軸方向の上方Duに向けて突設され、ロテータ側コネクタ340は、収容空間S側でフラットケーブルFCの内周側端部FCiにおいて絶縁被覆に対して露出する露出導体に接続されるとともに、収容空間Sの外側でステアリングホイール側のホーンやエアーバックシステムなどの電気回路へと接続される。
【0048】
ロテータ300の周方向におけるロテータ側コネクタ340に相当する箇所には、
図3(b)、及び
図4(a)、(b)に示すように、フラットケーブルFCの内端FCiを収容空間Sからコネクタハウジング341の内部までガイドするケーブルガイド配置部55を構成している。
【0049】
ケーブルガイド配置部55は、ケーブル折返部分配置部557とケーブル延出部分配置部556とで構成している。
図3(b)中の一部拡大図、及び
図4(b)中の一部拡大図に示すように、ケーブル折返部分配置部557は、内筒部材330の周方向におけるロテータ側コネクタ340に相当する箇所に、ケーブル折返部分FCaをロテータ300の側でガイドするロテータ側折返部分ガイド部357と、ケーブル折返部分FCaを後述するコネクタ挿着部材442の側でガイドするコネクタ側折返部分ガイド部457とで、これらロテータ側折返部分ガイド部357とコネクタ側折返部分ガイド部457とを互いに対向配置させて構成している。
ケーブル折返部分配置部557の内部には、ケーブル折返部分FCaを配置可能なスリット状のケーブル折返部分配置空間557Aを備えている。
【0050】
一方、
図3(b)中の一部拡大図、及び
図4(a)に示すように、ケーブル延出部分配置部556は、天板部320の周方向におけるロテータ側コネクタ340に相当する箇所に、ケーブル延出部分FCcをロテータ300の側でガイドするロテータ側延出部分ガイド部356と、ケーブル延出部分FCcを後述するコネクタ挿着部材442の側でガイドするコネクタ側延出部分ガイド部456とで、ロテータ側延出部分ガイド部356とコネクタ側延出部分ガイド部456とを互いに対向配置させて構成している。
ケーブル延出部分配置部556の内部には、ケーブル延出部分FCcを配置可能なケーブル延出部分配置空間部556Aを備えている。
【0051】
ロテータ側延出部分ガイド部356には、ケーブル延出部分配置空間部556Aに配置したフラットケーブルFCの幅方向において所定間隔を隔てて各側に、一対の規制突起370を形成している。
【0052】
規制突起370は、先端が徐々に幅小となる側面視略三角形状に突出し、先端のなす角を構成する一対の端辺部のうち一方の端辺部が、
図3(b)中の一部拡大図に示すように、突出方向に沿ってケーブル折返部分配置空間557A、及びコネクタ側延出部分ガイド部456と対向する。
【0053】
規制突起370の一方の端辺部の突出方向における基部側は、ケーブル折返部分配置部557に配置したケーブル折返部分FCaを規制可能に折返部分規制部371として形成している(
図3(b)中の一部拡大図参照)。換言すると、規制突起370の特に、折返部分規制部371は、ケーブル延出部分配置空間556Aにおけるケーブル折返部分配置空間557Aと連通する連通部556Aaに形成している(
図3(b)中の一部拡大図参照)。
【0054】
一方、規制突起370の一方の端辺部における基部側に有する折返部分規制部371よりも先端側、すなわち、コネクタ側延出部分ガイド部456と対向する部分は、ケーブル延出部分配置部556に配置したケーブル延出部分FCcをコネクタ側延出部分ガイド部456とともに規制可能な延出部分規制部372として形成している(
図3(b)中の一部拡大図参照)。
【0055】
続いて、上述したコネクタ挿着部材442について
図2、
図3(b)、
図5、
図6、及び
図7を用いて説明する。
コネクタ挿着部材442は、ロテータ側コネクタハウジング341に挿着されるコネクタ本体部451と、該コネクタ本体部451の挿着方向の基端側から延設されたガイド舌片部455とで構成している。
【0056】
図3(a)、及び
図5に示すように、コネクタ本体部451は、先端に図示しない外部端子と電気的に接続する接続端子452aを備えた複数本のターミナル片452を一列に配置したターミナル片配置部451Aを厚み方向に2列に並列配置して構成している。
【0057】
ターミナル片配置部451Aに備えた、それぞれのターミナル片452には、フラットケーブルFCの内端側FCiにおける絶縁被覆を剥離した露出導体に接続している。
【0058】
具体的には、フラットケーブルFCの内端側FCiにおいて、2枚一組のうち一方のフラットケーブルFCを、並列配置したターミナル片配置部451Aのうち、
図5中における厚み方向の手前側に配置した一方のターミナル片配置部451Aに接続するとともに、他方のフラットケーブルFCを、並列配置したターミナル片配置部451Aのうち、
図5中における厚み方向の奥側に配置した他方のターミナル片配置部451Aに接続している。
【0059】
これにより、フラットケーブルFCの内端側FCiがコネクタ本体部451に接続され、フラットケーブルFCの内端側FCiには、ロテータ側コネクタハウジング341の内部から延出した形態のケーブル延出部分FCcが構成される。
なお、ロテータ側コネクタ340は、ロテータ側コネクタハウジング341とコネクタ本体部451とで構成している。
【0060】
ガイド舌片部455は、コネクタ側延出部分ガイド部456と、該コネクタ側延出部分ガイド部456に対して連設したコネクタ側折返部分ガイド部457と、ガイド舌片係合部460とで構成している。
コネクタ側延出部分ガイド部456は、
図3(b)中の一部拡大図に示すように、コネクタ本体部451をロテータ側コネクタハウジング341に挿着した状態において、ロテータ側延出部分ガイド部356と対向した状態で該ロテータ側延出部分ガイド部356とともに、ケーブル延出部分FCcをガイド可能に、コネクタ本体部451に対して屈曲させて形成している。
【0061】
コネクタ側折返部分ガイド部457は、コネクタ本体部451をロテータ側コネクタハウジング341に挿着した状態において、ロテータ側折返部分ガイド部357と対向した状態で該ロテータ側折返部分ガイド部357とともに、ケーブル折返部分FCaをガイド可能に、コネクタ側延出部分ガイド部456に対して略90度、屈曲させて形成している。
【0062】
ガイド舌片係合部460は、内筒部材330の下端330uに係合可能に突出した係合突片461と押さえ突片462とで形成している。
【0063】
押さえ突片462は、ケーブル折返部分配置空間557Aの内部に配置したケーブル折返部分FCaをシャフト軸方向の上方Du側に有する折返部分規制部371と反対側、すなわちケーブル折返部分FCaをシャフト軸方向の下側Ddからガイド可能に形成している。
【0064】
さらに、
図6、及び
図8に示すように、内筒部材330の下端部の周方向におけるロテータ側コネクタ340に相当する箇所、すなわち、ロテータ側折返部分ガイド部357の下端部には、係合突片461の係合を許容する被係合部361を形成するとともに、押さえ突片462の当接を許容する押さえ突片受け部362を形成している。
【0065】
係合突片461、及び被係合部361は、ガイド舌片係合部460の幅方向の中間部分に相当する箇所に形成するとともに、押さえ突片462、及び突片受け部362は、ガイド舌片係合部460の幅方向の両側のうち、収容空間Sとの連通部557Aa側の端部557aに相当する箇所に形成している(
図4(b)中の一部拡大図、
図6、及び
図8参照)。
【0066】
上述した構成の回転コネクタ1は、以下の作用、効果を奏することができる。
本実施形態の回転コネクタ1によれば、上述しように、ケーブル折返部分FCaをケーブル折返部分配置部557に規制する規制突起370を、ロテータ側延出部分ガイド部356に形成したため、
図3(b)中の一部拡大図に示すように、規制突起370における特に、折返部分規制部371により、ケーブル折返部分配置部557に配置したケーブル折返部分FCaがシャフト軸方向において位置ズレしないように、ケーブル折返部分FCaを規制することができる。
【0067】
従って、本実施形態の回転コネクタ1は、組み立て時間やコストの低減を図りつつ、フラットケーブルFCの特に内端FCiを安定した巻き付け状態に保つことができるとともに、電気的信頼性を確保することができる。
【0068】
詳述すると、実施形態の回転コネクタ1の組立作業において、例えば、ケーブル折返部分FCaがケーブル折返部分配置部557に対してシャフト軸方向に位置ズレした場合であっても、回転コネクタ1を組み立てる際に、位置ズレしたケーブル折返部分FCaがケーブル折返部分配置部557に適切に配置されるように、規制突起370における特に、折返部分規制部371によってガイドすることができる。
【0069】
これにより、回転コネクタ1を組み立てる際に、位置ズレしたフラットケーブルFCにロテータ300、ステータ200、或いはコネクタ挿着部材442が干渉することで、ケーブル折返部分FCaは勿論、フラットケーブルFCが不用意に変形して破損することがないため、回転コネクタ1の組み立て作業をスムーズに行うことができる。
【0070】
さらに、回転コネクタ1の内部にフラットケーブルFCが破損した状態で組み立てられることがないため、回転コネクタ1内でフラットケーブルFCが擦れて異音を発生させるおそれもなく、また、擦れて断線のおそれもないため、電気的信頼性を確保することができる。
【0071】
また、
図10中の特に一部拡大図に示すように、従来の回転コネクタ1000は、ロテータ側延出部分ガイド部3560に規制突起370を形成していないため、ケーブル折返部分配置空間557Aに配置したケーブル折返部分FCaを上方からガイドすることができないことになる。
【0072】
そうすると、ケーブル折返部分FCaは、ケーブル折返部分配置空間557Aにおいてシャフト軸方向においてガタつくことや位置ズレが生じ、このガタつきや位置ズレがケーブル巻回部分FCsに伝わることで、該ケーブル巻回部分FCsの巻き崩れの要因となるおそれがあった。
【0073】
なお、
図10は
図6に相当する従来の回転コネクタ1000の構成を説明する説明図である。
【0074】
これに対して本実施形態の回転コネクタ1は、たとえ車両が振動するなどしても、
図3(b)中の一部拡大図に示すように、規制突起370の特に、折返部分規制部371によって、ケーブル折返部分配置部557に配置したケーブル折返部分FCaがロテータ300の軸方向においてガタつくなどして位置ズレしないように、規制することができるため、ケーブル折返部分配置部557においてケーブル折返部分FCaを所望の折り曲げ形状に保つことができる。
【0075】
従って、ケーブル折返部分配置部557においてケーブル折返部分FCaが型崩れしないように規制突起370により規制することができるため、フラットケーブルFCの内端FCiが位置ズレすることを阻止し、ケーブル巻回部分FCsを巻き収容空間Sにおいて巻き崩れることなくしっかりと巻き回し状態に収容することができる。
【0076】
また、例えば、
図11に示した従来の回転コネクタ1000は、ケーブル折返部分FCaを、該ケーブル折返部分FCaに対してシャフト軸方向の下方Ddからガイドするガイド舌片係合部460に対して接触する接触面積を増やすために、ケーブル折返部分配置部5570においてフラットケーブルFCa2を2回折り返して構成するなど、フラットケーブルFCを複数回折り返して構成する必要があった。
【0077】
なお、
図11は
図5に相当する従来の回転コネクタ1000の構成を説明する説明図である。
【0078】
これに対して、本実施形態の回転コネクタ1は、ケーブル折返部分配置部557においてケーブル折返部分FCaを、ガイド舌片係合部460によって、シャフト軸方向の下方Ddからガイドすることに加えて、
図3(b)、及び
図5に示すように、規制突起370の特に、折返部分規制部371によって、シャフト軸方向の上方Duからもガイドすることができるため、フラットケーブルFCを複数回折り返してケーブル折返部分FCaを構成せずとも、ケーブル折返部分FCaを方向転換のために最低限の回数である1回の折り返し回数に留めることができる。
【0079】
従って、回転コネクタを組み立てる際において、フラットケーブルFCの折り返し作業に時間を要したり、折り返しのための特殊な治具を用意する必要がないため、回転コネクタ1の組み立て時間、及び組み立てコストの削減を図ることができる。
【0080】
しかも、フラットケーブルFCの折り返し回数を複数回から1回に低減することで、フラットケーブルFCの使用量を削減することができるため、軽量化、及びコストの低減を図ることができる。
【0081】
また、従来の回転コネクタ1000は、上述したように、ロテータ側延出部分ガイド部3560に規制突起370を形成していないため(
図10参照)、ケーブル延出部分配置空間部556Aに配置したケーブル延出部分FCcをガイドすることができない。
【0082】
そうすると、車両が振動するなどして、ケーブル延出部分FCcがケーブル延出部分配置空間部556Aにおいて位置ズレして、ケーブル延出部分FCcの先端の露出導体とターミナル片452とを接続している接続箇所にテンションが加わり、安定した電気的信頼性を確保することができないおそれもあった。
【0083】
これに対して本実施形態の回転コネクタ1によれば、上述したように、規制突起370に、上述した折返部分規制部371だけでなく、ケーブル延出部分FCcに当接して該ケーブル延出部分FCcを規制する延出部分規制部372を備えている。
【0084】
延出部分規制部372により、ケーブル延出部分FCcをコネクタ側延出部分ガイド部456とともにケーブル延出部分FCcが位置ずれしないようにしっかりと規制することができる。
【0085】
これにより、ケーブル延出部分FCcが位置ずれすることにより、フラットケーブルFCの内端側FCiの露出導体とターミナル片452との接続箇所に負荷がかからないため、フラットケーブルFCの一端側の導体を、コネクタ端子にしっかりと接続した状態に保つことができる。
【0086】
また、本実施形態の回転コネクタ1によれば、上述したように、コネクタ本体451の基部からガイド舌片部455を延設し、ガイド舌片部455に内筒部材330に係合するガイド舌片係合部460を備えたため、
図8に示すように、ガイド舌片係合部460における係合突片461を、内筒部材330に形成した被係合部361に係合することができる。これにより、コネクタ本体451をコネクタハウジング341にしっかりと挿着した状態に保つことができる。
【0087】
さらに、係合突片461を被係合部361に係合させるとともに、押さえ突片462を押さえ突片受け部362に当接させた状態において、係合突片461と押さえ突片462とは、いずれもケーブル折返部分配置空間557Aを厚み方向に跨ぐように、ロテータ側折返部分ガイド部357の下端部に係合することができる。これにより、ケーブル折返部分配置空間557Aに配置したケーブル折返部分FCaを下側からしっかりとガイドすることができる(
図3(b)、及び
図8参照)。
【0088】
従って、係合突片461と被係合部361、及び押さえ突片462と押さえ突片受け部362とのそれぞれにおいて、ケーブル折返部分FCaを厚み方向に跨ぐような係合形態で係合させることができるため、規制突起370とともに、ケーブル折返部分配置部557に配置したケーブル折返部分FCaがシャフト軸方向において位置ズレしないように確実に規制することができる。
【0089】
さらに、本実施形態の回転コネクタ1によれば、
図7、及び
図9に示すように、内筒部材330に、該内筒部材330から突出する筒状突出体335を備え、内筒部材330に対して筒状突出体335を装着する装着箇所(330u)に、ガイド舌片係合部460の内筒部材330に対する係合箇所(361,362)を配置している。
【0090】
詳しくは、内筒部材330の下端部330uには、筒状突出体係合爪380と筒状突出体被係合突片480とを係合して筒状突出体335を内筒部材330に対して装着した状態において、筒状突出体335の上面が当接する。
【0091】
さらに、本実施形態の回転コネクタ1は、
図9に示すように、このような内筒部材330の下端部330uに、係合突片461の係合箇所となる被係合部361、及び押さえ突片462の当接箇所となる押さえ突片受け部362が位置するように構成している。このため、筒状突出体335を内筒部材330に対して装着した状態において、係合突片461と被係合部361との係合箇所、並びに押さえ突片462と押さえ突片受け部362との当接箇所を、筒状突出体335によって覆うことができる(
図9中の仮想線で示した筒状突出体335参照)。
【0092】
従って、係合突片461と被係合部361との係合状態、及び押さえ突片462と押さえ突片受け部362との当接状態が不測に解除されることとがないように、ガイド舌片係合部460を内筒部材330に強固に係合した状態に保つことができるため、コネクタ挿着部材442をコネクタハウジング341にしっかりと挿着した状態に保つことができる。
【0093】
また、本実施形態の回転コネクタ1によれば、上述したように、押さえ突片462と押さえ突片受け部362とをケーブル折返部分配置部557における収容空間Sとの連通部557Aa側の端部557aに配置したため(
図4(b)中の一部拡大図、及び
図8参照)、ケーブル折返部分配置部557に配置したケーブル折返部分FCaにおけるケーブル巻回部分FCsとの連通部分FCasが、収容空間Sに導出する直前においてシャフト軸方向において位置ズレしないようにガイドすることができる。
【0094】
従って、ケーブル折返部分FCaの位置ズレに伴うケーブル巻回部分FCsの巻き崩れを確実に防ぐことができ、ケーブル巻回部分FCsを収容空間Sにおいて巻き回した状態に配置することができる。
【0095】
この発明の構成と、実施形態との対応において、
この発明の天板は、実施形態の天板部320に対応し、以下同様に、
コネクタ本体はコネクタ本体部451に対応し、
規制手段(規制突出片)は規制突起370に対応し、
係合手段はガイド舌片係合部460、すなわち、係合突片461及び被係合部 361と、押さえ突片462及び押さえ突片受け部362とのうち少なくとも一方に対応し、
コネクタ内部におけるケーブル折返部分配置部との連通部は、ケーブル延出部分配置空間556Aにおけるケーブル折返部分配置空間557Aと連通する連通部556Aaに対応し、
前記ケーブル折返部分配置部における前記収容空間との連通部側の端部は、連通部557Aa側の端部557aに対応し、
前記内筒部材に対して前記筒状突出体を装着する装着箇所は、内筒部材330の下端330uに対応するも
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
【0096】
例えば、回転コネクタ1は、このような2枚一組のフラットケーブルFCを備えるに限らず、3枚以上の複数枚を互いに重合させた一組のフラットケーブルFCを備えてもよく、また、1枚のフラットケーブルFCを備えてもよい。
なお、コネクタ本体部451は、回転コネクタ1に備えたフラットケーブルFCの枚数に応じた数のターミナル片配置部451Aを配置することができる。