特許第5872405号(P5872405)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5872405
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/66 20060101AFI20160216BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
   H01R13/66
   H05K7/20 B
   H05K7/20 G
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-164652(P2012-164652)
(22)【出願日】2012年7月25日
(65)【公開番号】特開2014-26766(P2014-26766A)
(43)【公開日】2014年2月6日
【審査請求日】2014年12月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227995
【氏名又は名称】タイコエレクトロニクスジャパン合同会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094330
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 正紀
(74)【代理人】
【識別番号】100109689
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 結
(72)【発明者】
【氏名】山田 信二
(72)【発明者】
【氏名】下保 貴志
(72)【発明者】
【氏名】清田 健司
【審査官】 山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】 実開平01−092784(JP,U)
【文献】 実開平03−019276(JP,U)
【文献】 特開平08−130077(JP,A)
【文献】 特開2011−249285(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/66
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手コネクタと組み合ったときに該相手コネクタのコンタクトと接触する第1のコンタクトが配備され該相手コネクタと組み合う嵌合部と、回路基板上に搭載されたときに該回路基板に接続される第2のコンタクトが配備され該回路基板に搭載される搭載部とを有するハウジングと、
前記第1のコンタクトと前記第2のコンタクトとの双方に直接又は他の回路素子経由で接続され、該第1のコンタクトと該第2のコンタクトを互いに電気的に絶縁するとともに信号を光で中継するフォトカプラを含む電子回路とを備え、
前記ハウジングが、前記電子回路が配備された空間を画定する内壁面のうちの一部領域と当該コネクタの外形を画定する外壁面のうちの一部領域との双方を形成する隔壁を有し、該隔壁の、該内壁面上に放熱用の第1の金属層を有するとともに該外壁面上に放熱用の第2の金属層を有し、該第1の金属層と該第2の金属層が互いに金属で繋がっていることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
相手コネクタと組み合ったときに該相手コネクタのコンタクトと接触する第1のコンタクトが配備され該相手コネクタと組み合う嵌合部と、回路基板上に搭載されたときに該回路基板に接続される第2のコンタクトが配備され該回路基板に搭載される搭載部とを有するハウジングと、
前記第1のコンタクトと前記第2のコンタクトとの双方に直接又は他の回路素子経由で接続され、該第1のコンタクトと該第2のコンタクトを互いに電気的に絶縁するとともに信号を光で中継するフォトカプラを含む電子回路とを備え、
前記ハウジングが、前記電子回路が配備された空間を画定する内壁面のうちの一部領域と当該コネクタの外形を画定する外壁面のうちの一部領域との双方を形成する隔壁を有し、該ハウジングが、相対的に熱伝導率が低い第1の樹脂と相対的に熱伝導率が高い第2の樹脂とからなり、該隔壁が該第2の樹脂で形成されたものであることを特徴とするコネクタ。
【請求項3】
前記ハウジングが、該ハウジングが回路基板に搭載された状態において当該ハウジング単独で又は該回路基板と共同して前記電子回路を覆う形状を有し、該ハウジングが、該電子回路で発生する熱を、該ハウジングが回路基板に搭載された状態における該回路基板から離れる向きに逃がす放熱用の通気孔を有することを特徴とする請求項1又は2記載のコネクタ。
【請求項4】
前記フォトカプラが、当該コネクタが回路基板に搭載された状態における該回路基板に対し立設した向きに広がる、搭載面上に搭載されていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板に搭載されて相手コネクタと組み合うコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より回路基板に搭載されて、相手コネクタと組み合い、回路基板外部の相手コネクタ側と回路基板上の電子回路との間を接続するコネクタが知られている。このような、コネクタを搭載した回路基板の中には、コネクタを経由して回路基板上に伝達されてきた信号を一旦フォトカプラで受けて電気的に絶縁し、そのフォトカプラで外部から電気的に絶縁された信号を回路基板上の次の回路に伝達する構成のものがある。この構成を採用すると、そのフォトカプラで外部との間が電気的に絶縁されているため、外部から伝わってきたノイズにより回路基板上の電子回路が誤動作又は破損するおそれが低減する。また、回路基板上の電子回路を外部とは異なる電源電圧で動作させることができる。しかしながら、この構成の場合、信号処理には直接には寄与しないフォトカプラを回路基板上に搭載する必要がある。このため、特に信号線の本数が多い回路構成の場合、それらの信号線の本数に見合った個数のフォトカプラが回路基板上に並び、回路基板上に広い面積を必要とする。この場合、回路基板上の、実際の信号処理を担う電子部品の配置面積が圧迫されることになる。
【0003】
特許文献1,2には、相手コネクタから伝達されてきた信号を内部に搭載された電子部品で処理して再び相手コネクタに向けて出力する構成のコネクタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−191130号公報
【0005】
【特許文献2】特開2005−268009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、外部と回路基板上の電子回路との間で電気的な絶縁を図る必要がある場合において、回路基板の面積を信号処理に広く有効利用することを可能とするコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のコネクタは、
相手コネクタと組み合ったときに相手コネクタのコンタクトと接触する第1のコンタクトが配備され相手コネクタと組み合う嵌合部と、回路基板上に搭載されたときに回路基板に接続される第2のコンタクトが配備され回路基板に搭載される搭載部とを有するハウジングと、
上記第1のコンタクトと上記第2のコンタクトとの双方に直接又は他の回路素子経由で接続され、それら第1のコンタクトと第2のコンタクトを互いに電気的に絶縁するとともに信号を光で中継するフォトカプラを含む電子回路とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明のコネクタは、このコネクタ自体がフォトカプラを備え、第1のコンタクトと第2のコンタクトとの間を電気的に絶縁しつつ信号を伝達する構成としたため、このコネクタにより外部と回路基板上の電子回路との間が電気的に絶縁される。また、本発明のコネクタによれば、フォトカプラを回路基板上に配置する場合と比べ、回路基板の面積を広く有効活用できる。
【0009】
ここで、本発明のコネクタにおいて、上記ハウジングが、このハウジングが回路基板に搭載された状態においてこのハウジング単独で又は回路基板と共同して上記電子回路を覆う形状を有し、このハウジングが、上記電子回路で発生する熱を、ハウジングが回路基板に搭載された状態における該回路基板から離れる向きに逃がす放熱用の通気孔を有することが好ましい。
【0010】
この通気孔を設けると、コネクタ内部に熱が籠ることが回避され、このコネクタに備えられたフォトカプラやその他の電子部品を一層安定的に動作させることができる。
【0011】
また、本発明のコネクタにおいて、上記ハウジングが、上記電子回路が配備された空間を画定する内壁面のうちの一部領域とこのコネクタの外形を画定する外壁面のうちの一部領域との双方を形成する隔壁を有し、その隔壁の、内壁面上および外壁面上の双方に、互いに金属で接続された、放熱用の金属層を有することが好ましい。
【0012】
このような放熱用の金属層を備えることによっても、コネクタ内部に熱が籠ることが回避され、一層の安定動作が可能となる。
【0013】
さらに本発明のコネクタにおいて、上記ハウジングが、上記電子回路が配備された空間を画定する内壁面のうちの一部領域とこのコネクタの外形を画定する外壁面のうちの一部領域との双方を形成する隔壁を有し、このハウジングが、相対的に熱伝導率が低い第1の樹脂と相対的に熱伝導率が高い第2の樹脂との2色成形品であって、その隔壁が該第2の樹脂で形成されたものであることも好ましい態様である。
【0014】
ハウジングは、隣接するコンタクトどうしの間を絶縁しつつそれらのコンタクトを保持する役割を担っており、絶縁体であることが必要である。ただし、絶縁体は、熱伝導率が低いのが一般的である。そこで、上記のようにハウジングを2色成形で作製し、絶縁性を確保すべき部分には良好な絶縁性を有する第1の樹脂を用いつつ、上記の隔壁については、絶縁性は低くても、あるいは導電性であっても良好な熱伝導率を持つ第2の樹脂を用いることで、ハウジングとしての機能を備えつつ、熱が内部にこもることが回避される。
【0015】
ここで、本発明のコネクタにおいて、上記フォトカプラが、このコネクタが回路基板に搭載された状態における、その回路基板に対し立設した向きに広がる搭載面上に搭載されていることが好ましい。
【0016】
フォトカプラを、回路基板に対し立設した向きに広がる搭載面上に搭載すると、コネクタの、回路基板上への投影面積が抑えられ、回路基板の面積を一層有効利用することができる。
【発明の効果】
【0017】
以上の通り、本発明のコネクタによれば、回路基板上の電子回路と外部との間を電気的に絶縁しつつ信号を伝達し、回路基板を有効利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施形態のコネクタの外観を示す斜視図である。
図2図1の矢印X−Xに沿う断面図である。
図3図1に示すコネクタの分解斜視図である。
図4】本発明の第2実施形態のコネクタの外観を示す斜視図である。
図5図4に示す矢印X−Xに沿って断面したときの、このコネクタの斜視図である。
図6図4に示す矢印X−Xに沿う断面図である。
図7】第2実施形態のコネクタの分解斜視図である。
図8】第2実施形態のコネクタを構成する内蔵回路の斜視図である。
図9】第2実施形態のコネクタを構成する内蔵回路の側面図である。
図10】第3実施形態のコネクタの斜視図である。
図11】第3実施形態のコネクタの側面図である。
図12図10の矢印X−Xに沿って断面したときの斜視図である。
図13図10の矢印X−Xに沿う断面図である。
図14】第4実施形態のコネクタの斜視図である。
図15図14の矢印X−Xに沿う断面図である。
図16】第4実施形態におけるハウジングの斜視図である。
図17図16の矢印X−Xに沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0020】
図1は、本発明の第1実施形態のコネクタの外観を示す斜視図である。また図2は、図1の矢印X−Xに沿う断面図である。さらに、図3は、図1に示すコネクタの分解斜視図である。ただし、この図3の(A)は図1に外観を示す第1実施形態のコネクタと組み合う相手コネクタの斜視図であって、第1実施形態のコネクタの分解斜視図は(B)と(C)である。
【0021】
この第1実施形態のコネクタ10は、ハウジング11と、2列に配列された複数の第1のコンタクト12と、同様に2列に配列された複数の第2のコンタクト13を備えている。
【0022】
このハウジング11は、嵌合部111と搭載部112を有する。嵌合部111は、ハウジング11の、相手コネクタ100(図3(A)参照)と組み合う構成部分である。第1のコンタクト12はこの嵌合部111に配備されており、相手コネクタ100と組み合ったときにその相手コネクタ100のコンタクト(図示せず)と接触するコンタクトである。また、搭載部112は、ハウジング11の、回路基板(図示せず)への搭載を担う構成部分である。第2のコンタクト13は、この搭載部112に配備されている。第2のコンタクト13は、このコネクタ10が回路基板に搭載されたとき、その回路基板に設けられた表裏に貫通する穴に挿通され、回路基板の裏面側で回路基板に半田付けされる。また、この搭載部112には、半田ペグ14が設けられている。この半田ペグ14は回路基板の穴に挿通されて、半田付けされることにより、このコネクタ10の、回路基板に対する位置決め及び固定がなされる。
【0023】
また、図2に示すように、このハウジング11の、回路基板に面する側には、回路配置空間113が形成されている。この回路配置空間113には、図3(C)に示す形状の内蔵回路15が、回路基板に対面するようにして配置されている。回路配置空間113は、この回路配置空間113を形成しているハウジング11と、このコネクタ10が搭載される回路基板とで共同して、内蔵回路15を覆う形状に形成されている。なお、この回路配置空間113の搭載部112側(下側)をハウジング11を構成する蓋など、ハウジングの一部で閉じ、回路配置空間113に配置された内蔵回路15を、回路基板に依存しないで覆う構造としてもよい。
【0024】
この回路配置空間113内に配置された内蔵回路15は、MID(Molded Interconnect Device)である。すなわち、この内蔵回路15は、樹脂成形体上に電極や配線パターンの形成や電子部品の搭載がなされている回路部品である。この内蔵回路15には、ほぼ平板の樹脂成形体151上にフォトカプラ152やその他の電子部品が搭載されている。第1のコンタクト12および第2のコンタクト13は、いずれもこの樹脂成形体151に接続されている。そしてこれら第1のコンタクト12と第2のコンタクト13の双方が、直接に又は他の電子部品経由で、その樹脂成形体151に搭載されているフォトカプラ152に接続されている。フォトカプラ152は、第1のコンタクト12と第2のコンタクト13を互いに電気的に絶縁するとともに信号を光で中継する回路素子である。フォトカプラ152は、第1のコンタクト12と第2のコンタクト13とのペア1つにつき1つ備えられている。
【0025】
また、このハウジング11には、内蔵回路15が配置される回路配置空間113と外部とを繋ぐ通気孔114が形成されている。この通気孔114は、回路配置空間113に配置された内蔵回路15を構成するフォトカプラ152などの電子部品が発する熱を外部に逃がすための通気孔である。
【0026】
この通気孔114は、このコネクタ10が回路基板に搭載された姿勢において回路配置空間113の熱を回路基板から離れる向きに逃がすように、形成されている。このコネクタ10は、嵌合部111を上に向けて、水平に置かれた回路基板の上向きの面に搭載されることを予定したものであり、通気孔114は、回路配置空間113の熱を上向きに逃がす構造となっている。
【0027】
このように、この第1実施形態のコネクタ10は、このコネクタ10自体がフォトカプラ152を備え、第1のコンタクト12と第2のコンタクト13との間を電気的に絶縁しつつ信号を伝達する構成のコネクタである。このため、この第1実施形態のコネクタ10によれば、外部と回路基板上の電子回路との間が電気的には絶縁される。また、この第1実施形態のコネクタ10を用いると、フォトカプラを回路基板上に配置しなくてもよいため、回路基板の面積を広く有効活用することができる。
【0028】
また、この第1実施形態のコネクタ10のハウジング11には、上述の通気孔114が形成されているため、回路配置空間113に熱が籠るのを避け、これによりフォトカプラ152等による信号伝達精度の低下や部品の劣化が避けられている。
【0029】
図4は、本発明の第2実施形態のコネクタの外観を示す斜視図である。また、図5は、図4に示す矢印X−Xに沿って断面したときの、このコネクタの斜視図である。また、図6は、その矢印X−Xに沿う断面図である。さらに図7は、この第2実施形態のコネクタの分解斜視図、図8は、この第2実施形態のコネクタを構成する内蔵回路の斜視図、図9は、その内蔵回路の側面図である。
【0030】
この第2実施形態のコネクタ20は、上述の第1実施形態のコネクタ10と同様、ハウジング21と、2列に配列された複数の第1のコンタクト22と、同じく2列に配列された複数の第2のコンタクト23とを有する。
【0031】
ハウジング21は、嵌合部211と搭載部212を有する。嵌合部211は、上述の第1実施形態における嵌合部111と同一形状を有しており、図3(A)に示す形状の相手コネクタ100と組み合う構成部分である。
【0032】
第1のコンタクト22はこの嵌合部211に配備されており、相手コネクタ100と組み合ったときにその相手コネクタ100のコンタクトと接触するコンタクトである。
【0033】
また、搭載部212は、回路基板(図示せず)への搭載を担う構成部分である。第2のコンタクト23は、この搭載部212に配備されており、このコネクタ20が回路基板に搭載されるとその回路基板に設けられた穴に挿通され、その回路基板に、その裏面側で半田づけされる。またこの搭載部212には、これも第1実施形態のコネクタ10の場合と同様、半田ペグ24が備えられている。この半田ペグ24は、回路基板に設けられた穴に挿通されて半田付けされることにより、このコネクタ20の、回路基板に対し固定される。
【0034】
また、このハウジング21の、回路基板に面する搭載部212側には、回路配置空間213が形成され、この回路配置空間213には、図8図9に示す形状の内蔵回路25が配置されている。この内蔵回路25が配置された回路配置空間213は、ハウジング21とこのコネクタ20が搭載される回路基板とで共同して、内蔵回路25を覆う構造となっている。ただし、これも上述の第1実施形態での説明と同様、回路配置空間213に配置された内蔵回路25を、回路基板に依存しないで覆う構造としてもよい。
【0035】
この回路配置空間213に配置された内蔵回路25は、MIDであり、図9に示すように断面H形の樹脂成形体251の側面に、フォトカプラ252やその他の電子部品が配列されている。この樹脂成形体251の、フォトカプラ252等が搭載された側面は、このコネクタ20を回路基板に搭載したときにその回路基板に対し立設した向きに広がる面である。
【0036】
この樹脂成形体251には、第2のコンタクト23が挿通されて固定され、さらに第1のコンタクト22も挿通されて固定されている。フォトカプラ252等やその他の電子部品は第1のコンタクト22と第2のコンタクト23とのペア1つずつに対応して配置されている。第1のコンタクト22と第2のコンタクト23は、それらの双方が、対応するフォトカプラ252に、直接に又は他の電子部品を介して接続されている。フォトカプラ252は、それら第1のコンタクト22と第2のコンタクト23を、電気的には互いに絶縁しつつ信号で光を中継する回路素子である。
【0037】
このハウジング21には、さらに、内蔵回路25が配置された回路配置空間213に開口し、回路基板から離れる上方向に貫通した通気孔214が形成されている。この通気孔214は、内蔵回路25上のフォトカプラ252等が発する熱を逃がすためのものである。
【0038】
この第2実施形態のコネクタ20は、上述の第1実施形態のコネクタ10と同様、このコネクタ20自体がフォトカプラ252を備え、第1のコンタクト22と第2のコンタクト23との間を電気的に絶縁しつつ信号を伝達する構成のコネクタである。このため、この第2実施形態のコネクタ20によれば、フォトカプラを回路基板上に配置しなくてもよいため、回路基板の面積を広く有効活用することができる。
【0039】
また、この第2実施形態のコネクタ20は、第1実施形態のコネクタ10とは異なる点として、樹脂成形体251の、回路基板に対し立設した向きに広がる側面にフォトカプラ252が搭載されている。このため、このコネクタ20の、回路基板上への投影面積が狭まり、回路基板上の面積をさらに有効利用することができる。
【0040】
また、この点は第1実施形態のコネクタ10と同様であるが、このコネクタ20のハウジング21に通気孔214が形成されているため、回路配置空間213に熱が籠るのを避け、フォトカプラ252等の精度低下や劣化が回避される。
【0041】
図10は、第3実施形態のコネクタの斜視図である。また図11は、その第3実施形態のコネクタの側面図である。さらに、図12は、図10の矢印X−Xに沿って断面したときの斜視図、図13は、その矢印X−Xに沿う断面図である。
【0042】
この第3実施形態のコネクタ30は、上述の第2実施形態のコネクタ20と比べ、ハウジング31のみが異なる。このためここでは、ハウジング31以外については、第2実施形態のコネクタ20の各構成要素に付した符号と同一の符号を付して示す。
【0043】
またハウジング31についても、上述の第2実施形態におけるハウジング21と同じ構成部分には、第2実施形態におけるハウジング21に付した符号と同一の符号を付して示し、以下では、ハウジング31の、第2実施形態のハウジング21との相違点のみ説明する。
【0044】
このコネクタ30のハウジング31には、その両側に隔壁315が設けられている。この隔壁315は、内蔵回路25が配置された回路配置空間213を画定する内壁面のうちの一部領域と、このコネクタ30の外形を画定する外壁面の一部領域とを形成している。この隔壁315自体は、上述の第2実施形態におけるハウジング21にも存在しているが、この第3実施形態におけるハウジング31の隔壁315にはさらに、その隔壁315の内壁面および外壁面の双方に、放熱用の金属層316,317が形成されている。内壁面の金属層317は、内蔵回路25を構成するフォトカプラ252に対面する領域に広がっている。さらに、その内壁面および外壁面に形成された金属層316,317は、その隔壁315に設けられた、内壁面と外壁面を貫通する穴318内に埋め込まれた金属で互いに接続されている。これらの金属層等は、上述のMIDにより形成されたものである。これらの金属層316,317は、回路配置空間213内の熱を、内壁面側の金属層316から隔壁315の穴318に埋め込まれた金属を経由して外壁面側の金属層317に伝達させて、放熱するためのものである。
【0045】
この第3実施形態には、上述の第2実施形態と同様、放熱用の通気孔214も設けられており、回路配置空間213内の熱は、通気孔214と金属層316,317との2系統で放熱される。これにより、回路配置空間213内の熱が一層効率的に放熱される。
【0046】
図14は、第4実施形態のコネクタの斜視図である。また図15は、図14の矢印X−Xに沿う断面図である。さらに、図16は、この第4実施形態におけるハウジングの斜視図、図17は、図16の矢印X−Xに沿う断面図である。
【0047】
この第4実施形態のコネクタ40も、前述の第2実施形態のコネクタ20と比べ、ハウジング41の一部の要素のみが異なっている。したがってここでは、その異なる要素以外の要素には第2実施形態のコネクタ20の要素に付した符号と同一の符号を付して示し、第2実施形態との相違点のみ説明する。
【0048】
この第4実施形態におけるハウジング41にも、その両側面に隔壁415が設けられている。この隔壁415は、内蔵回路25が配置された回路配置空間213を画定する内壁面のうちの一部領域と、このコネクタ30の外形を画定する外壁面の一部領域とを形成している。
【0049】
この第4実施形態におけるハウジング41は、絶縁性であって熱伝導率が低い第1の樹脂と、導通性であって熱伝導率が高い第2の樹脂との2色成形品である。隔壁415は、熱伝導率が高い第2の樹脂で形成されている。第2の樹脂で形成された部分は、例えば第1のコンタクト21や第2のコンタクト22を保持する部分など絶縁性を必要とする部分以外の部分であれば、隔壁415からさらに広がっていてもよい。
【0050】
本実施形態の場合、隔壁415が熱伝導率の高い第2の樹脂で形成されているため、回路配置空間213内の熱は通気孔214から放熱されるとともに、さらにその隔壁415を介しても放熱される。このため、回路配置空間213内の熱が一層効率的に放熱される。
【符号の説明】
【0051】
10,20,30,40 コネクタ
11,21,31,41 ハウジング
12,22 第1のコンタクト
13,23 第2のコンタクト
14,24 半田ペグ
15,25 内蔵回路
100 相手コネクタ
111,211 嵌合部
112,212 搭載部
113,213 回路配置空間
114,214 通気孔
151,251 樹脂成形体
152,252 フォトカプラ
315,415 隔壁
316,317 金属層
318 穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図12
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図17