【実施例】
【0107】
以下、本発明について、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。
TCI(東京化成工業株式会社)より購入したクロロアセトアルデヒド(水中で約40%,約6.1mol/L)(カタログ番号:C0083)を直接用いた。
クロロアセトアルデヒド以外の全ての液体アルデヒド及び溶媒は、使用前に蒸留した。
全ての反応をアルゴン雰囲気下で行い、Merck 60 F
254 プレコートシリカゲルプレート(厚さ0.25mm)を用いて、薄層クロマトグラフィーによりモニターした。分取薄層クロマトグラフィーは、和光純薬工業株式会社(日本、東京)より購入したWakogel B−5Fを用いて行った。フラッシュクロマトグラフィーは、関東化学株式会社(日本、東京)のシリカゲル60Nを用いて行った。
FT−IRスペクトルは、JASCO FT/IR−410分光計で記録した。
1H及び
13C−NMRスペクトルは、Bruker AM400(
1H−NMRでは400MHz、
13C−NMRでは100MHz)装置で記録した。
1H−NMRについてのデータは、化学シフト(δppm)、多重度(s=シングレット、d=ダブレット、t=トリプレット、q=カルテット、m=マルチプレット)、カップリング定数(Hz)、積分及び割当てとして報告する。
13C−NMRについてのデータは、化学シフトとして報告する。
高分解能質量スペクトル解析(HRMS)は、Bruker ESI−TOF MSを用いて実行した。
HPLC解析は、HITACHI Elite LaChrom Series HPLCにより、UV検出をそれぞれ適切な波長でモニターしながら、CHIRALCEL OD−H(0.46cm×25cm)、CHIRALCEL OJ−H(0.46cm×25cm)、CHIRALPAK IA(0.46cm×25cm)、CHIRALPAK IC(0.4cm×1cm)、CHIRALPAK AD−H(0.46cm×25cm)及びCHIRALPAK AS−H(0.46cm×25cm)を用いて行った。
【0108】
実施例1−1〜1−4
【0109】
【化18】
【0110】
クロロアセトアルデヒドの40%水溶液(0.75mmol,123μL)に、(S)−2−[ビス(3,5−ビス−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン(0.05mmol,3−フェニルプロパナールに対して10mol%)、表1に示す溶媒(0.5mL)及び3−フェニルプロパナール(アルデヒド化合物(1),0.5mmol)を加えた。反応混合物を23℃で表1に示す時間攪拌後、オルトギ酸トリメチル(6.0mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(0.1mmol)を加えて、23℃で1時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の添加により、アセタール反応を停止した。有機物をクロロホルムで3回抽出し、無水MgSO
4で乾燥し、濾過後に減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:6)で精製して、(2R,3S)−3−ベンジル−1−クロロ−4,4−ジメトキシブタン−2−オールを得た。収率、シン/アンチ比及びエナンチオマー過剰率を表1に示す。収率は2工程の収率として求めた。シン/アンチ比は
1H−NMRスペクトルにより測定した。また、エナンチオマー過剰率は、対応する3,5−ジニトロベンゾエートに変換後、CHIRALPAK AD−Hカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:100)、(0.25mL/min、副エナンチオマーの保持時間=32.1分、主エナンチオマーの保持時間=41.8分)により測定した。
【0111】
【表1】
【0112】
実施例2−1〜2−8
【0113】
【化19】
【0114】
表2に示す量(X)のクロロアセトアルデヒドの40%水溶液に、(S)−2−[ビス(3,5−ビス−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン(0.05mmol、但し、実施例2−4、2−6及び2−7では0.075mmol)、THF(0.5mL)及び表2に示す量(Y)のアルデヒド化合物(1)を加えた。反応混合物を23℃で表2に示す時間攪拌後、オルトギ酸トリメチル(492μL,4.5mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(19.0mg,0.1mmol)を加えて、23℃で1時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の添加により、反応を停止した。有機物を、クロロホルムで3回抽出し、無水MgSO
4で乾燥し、濾過後に減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:6)での精製により、アセタール化合物(3)(R
2=メチル)を得た。収率、シン/アンチ比及びエナンチオマー過剰率を表2に示す。収率は2工程の収率として求めた。シン/アンチ比は
1H−NMRスペクトルにより測定した。エナンチオマー過剰率は、必要に応じて、対応するp−ニトロベンゾエートまたは3,5−ジニトロベンゾエートに変換後、キラルカラムを備えたHPLCにより測定した。
【0115】
(2R,3S)−1−クロロ−4,4−ジメトキシ−3−メチルブタン−2−オール(実施例2−1)
【0116】
【化20】
【0117】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=5.88:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.94 (3H, d, J = 6.8 Hz), 2.08-2.16 (1H, m), 3.40 (3H, s), 3.45 (3H, s), 3.61 (1H, dd, J = 5.2, 11.6 Hz), 3.66 (1H, br-s), 3.74 (1H, dd, J = 3.2, 11.6 Hz), 3.82-3.86 (1H, m), 4.36 (1H, d, J = 5.2 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ11.0, 38.7, 48.6, 54.1, 56.3, 72.3, 108.1;
IR (neat):ν
max 3456, 2935, 2835, 1459, 1384, 1281, 1194, 1107, 1060, 943, 751, 536 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
7H
15ClO
3Na]
+として):205.0602, 実測値:205.0593;エナンチオマー過剰率は、アセタール化生成物のp−ニトロベンゾイル化後に、CHIRALPAK ICカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:80)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=20.2分、副エナンチオマーの保持時間=23.6分)により測定した。
【0118】
(2R,3S)−1−クロロ−3−(ジメトキシメチル)ペンタン−2−オール(実施例2−2)
【0119】
【化21】
【0120】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=9.0:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.97 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.47-1.55 (2H, m), 1.91 (1H, ddt, J = 4.4, 6.4, 12.0 Hz), 3.41 (3H, s), 3.45 (3H, s), 3.67 (1H, dd, J = 6.2, 11.4 Hz), 3.72 (1H, dd, J = 4.4, 11.2 Hz), 3.95 (1H, dd, J = 5.6, 10.8 Hz), 4.43 (1H, d, J = 4.0 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz): δ11.7, 19.7, 44.2, 48.6, 54.8, 56.6, 71.2, 107.8;
IR (neat):ν
max 3483, 2964, 2834, 1465, 1374, 1281, 1176, 1140, 1068, 845, 683, 405 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
8H
17ClO
3Na]
+として):219.0758,実測値:219.0760;エナンチオマー過剰率は、アセタール化生成物の3,5−ジニトロベンゾイル化後に、CHIRALPAK ICカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:50)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=38.3分、副エナンチオマーの保持時間=42.2分)により測定した。
【0121】
(2R,3S)−1−クロロ−3−(ジメトキシメチル)ヘキサン−2−オール(実施例2−3)
【0122】
【化22】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=5.88 : 1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.92 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.32-1.45 (4H, m), 1.96-2.02 (1H, m), 3.41 (3H,s), 3.44 (3H,s), 3.51 (1H, d, J = 5.2 Hz), 3.71 (1H, dd, J = 4.8, 11.2 Hz), 3.92 (1H, quin., J = 5.2 Hz), 4.40 (1H, d, J = 4.0 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ14.3, 20.5, 28.8, 42.4, 48.5, 55.1, 56.5, 72.0, 108.0;
IR (neat):ν
max 3481, 2959, 1457, 1377, 1190, 1109, 1063, 967, 732, 437, 419 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
9H
19ClO
3Na]
+として):233.0915,実測値:233.0926;エナンチオマー過剰率は、アセタール化生成物の3,5−ジニトロベンゾイル化後に、CHIRALPAK ICカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:50)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=35.1分、副エナンチオマーの保持時間=39.6分)
により測定した。
【0123】
(2R,3S)−1−クロロ−3−(ジメトキシメチル)−4−メチルペンタン−2−オール(実施例2−4)
【0124】
【化23】
【0125】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=9.09:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.97 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.03 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.74-1.78 (1H, m), 1.93-2.02 (1H, m), 3.39 (3H, s), 3.45 (3H, s), 3.72 (2H, d, J = 6.0 Hz), 4.00 (1H, ddd, J = 4.0, 6.0, 14.2 Hz), 4.50 (1H, d, J = 4.0 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ20.3, 20.6, 26.9, 47.6, 49.6, 54.6, 56.5, 71.2, 107.5;
IR (neat):ν
max 3485, 2962, 2839, 2360, 1459, 1112, 1061, 916, 428, 414 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
9H
19ClO
3Na]
+として):233.0915,実測値:233.0924;エナンチオマー過剰率は、アセタール化生成物の3,5−ジニトロベンゾイル化後に、CHIRALPAK ICカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:50)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=28.6分、副エナンチオマーの保持時間=30.7分)
により測定した。
【0126】
(2R,3S)−3−ベンジル−1−クロロ−4,4−ジメトキシブタン−2−オール(実施例2−5)
【0127】
【化24】
【0128】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=3.85:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ2.30-2.36 (1H, m), 2.75 (1H, dd, J = 8.0, 14.0 Hz), 2.81 (1H, dd, J = 8.0, 13.6 Hz), 3.36 (3H, s), 3.45 (3H, s), 3.58 (1H, d, J = 5.2 Hz), 3.68 (1H, d, J = 2.0 Hz), 3.70 (1H, s), 3.91 (1H, quin., J = 5.2 Hz), 4.28 (1H, d, J = 2.8 Hz), 7.20-7.32 (5H, m);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ33.0, 44.6, 48.5, 55.6, 56.8, 71.4, 107.4, 126.3, 128.6, 129.1, 139.6;
IR (neat):ν
max 3493, 3027, 2946, 2834, 2360, 1603, 1496, 1454, 1370, 1281, 1189, 1123, 1060, 963, 752, 702, 499 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
13H
19ClO
3Na]
+として):281.0915,実測値:281.0926;
エナンチオマー過剰率は、CHIRALPAK AD−Hカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:100)(0.25 mL/min、副エナンチオマーの保持時間=32.1分、主エナンチオマーの保持時間=41.8分)により測定した。
【0129】
(2R,3S,Z)−1−クロロ−3−(ジメトキシメチル)ノナ−6−エン−2−オール(実施例2−6)
【0130】
【化25】
【0131】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=5.88:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.97 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.44-1.55 (2H, m), 1.99-2.17 (5H, m), 3.41 (3H, s), 3.45 (3H, s), 3.51 (1H, d, J = 5.6 Hz), 3.65-3.74 (2H, m), 3.94 (1H, quin., J = 5.4 Hz), 4.41 (1H, d, J = 4.0 Hz), 5.27-5.44 (2H, m);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ14.4, 20.7, 24.8, 26.5, 42.1, 48.4, 55.3, 56.5, 71.9, 108.0, 128.5, 132.6;
IR (neat):ν
max 3734, 3648, 3500, 2963, 2361, 1558, 1541, 1457, 1067, 668, 484, 463, 420 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
12H
23ClO
3Na]
+として):273.1228,実測値:273.1228;
エナンチオマー過剰率は、アセタール化生成物のp−ニトロベンゾイル化後にCHIRALPAK ICカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:80)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=33.4分、副エナンチオマーの保持時間=37.4分)により測定した。
【0132】
(2R,3S)−1−クロロ−3−(ジメトキシメチル)−6−(トリメチルシリル)ヘキサ−5−イン−2−オール(実施例2−7)
【0133】
【化26】
【0134】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=3.0:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.15 (9H, s), 2.18 (1H, ddd, J = 6.0, 8.0, 10.0 Hz), 2.43 (2H, d, J = 6.4 Hz), 3.42 (3H, s), 3.47 (3H, s), 3.62 (1H, d, J = 4.0 Hz), 3.73 (1H, dd, J = 5.6, 11.6 Hz), 3.79 (1H, dd, J = 4.0, 11.6 Hz), 4.62 (1H, d, J = 5.6 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ0.00, 18.1, 42.0, 48.1, 54.7, 56.1, 71.3, 97.0, 101.4, 106.4;
IR (neat):ν
max 3447, 2954, 2925, 2175, 1714, 1457, 1281, 1250, 1178, 1141, 1069, 844, 760, 683, 419, 405 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
12H
23ClO
3SiNa]
+として):301.0997,実測値:301.0986;
エナンチオマー過剰率は、アセタール化生成物の3,5−ジニトロベンゾイル化後に、CHIRALPAK ICカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:30)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=15.1分、副エナンチオマーの保持時間=17.0分)により測定した。
【0135】
(R)−1−クロロ−4,4−ジメトキシブタン−2−オール(実施例2−8)
【0136】
【化27】
【0137】
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ1.86-1.90 (2H, m), 3.05 (1H, br-d, J = 3.2 Hz), 3.38 (3H, s), 3.38 (3H, s), 3.53-3.57 (2H, m), 4.00-4.02 (1H, m), 4.61 (1H, t, J = 5.6 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ36.8, 49.4, 53.5, 53.9, 68.4, 103.3;
IR (neat): ν
max 3450, 2963, 2835, 1727, 1648, 1447, 1374, 1281, 1189, 1128, 1057, 962, 902, 822, 745, 683, 409 cm
-1;
HRMS (ESI): [M+Na]
+ 計算値([C
6H
13ClO
3Na]
+として):191.0445, 実測値:191.0441;
[α]
D22 = -9.72°(c = 1.80, CHCl
3);
エナンチオマー過剰率は、アセタール化生成物の3,5−ジニトロベンゾイル化後に、CHIRALPAK AD−Hカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:30)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=17.4分、副エナンチオマーの保持時間=12.9分)により測定した。
【0138】
【表2】
【0139】
実施例3−1〜3−6
【0140】
【化28】
【0141】
表3に示す量(X)のクロロアセトアルデヒドの40%水溶液に、(S)−2−[ビス(3,5−ビス−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン(0.05mmol、但し、実施例3−4及び3−6では0.075mmol)、THF(0.5mL)及び表3に示す量(Y)のアルデヒド化合物(1)を加えた。反応混合物を23℃で表3に示す時間攪拌後、ウィッティヒ試薬(435mg,1.25mmol)を加えて、23℃で1時間攪拌した。シリカゲルパッドを通過させることにより、ウィッティヒ反応を停止し、減圧濃縮した。分取薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)での精製により、α,β−不飽和エステル化合物(4)(R
9=水素原子またはメチル、R
10=エチル)を得た。収率、シン/アンチ比及びエナンチオマー過剰率を表3に示す。収率は2工程の収率として求めた。シン/アンチ比は
1H−NMRスペクトルにより測定した。エナンチオマー過剰率は、対応する3,5−ジニトロベンゾエートに変換後、キラルカラムを備えたHPLCにより測定した。
【0142】
(4R,5R,E)−エチル 6−クロロ−5−ヒドロキシ−4−メチルヘキサ−2−エノエート(実施例3−1)
【0143】
【化29】
【0144】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=4.19:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ1.14 (3H, t, J = 6.8 Hz), 1.29 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.25 (1H, d, J = 4.8 Hz), 2.58-2.64 (1H, m), 3.53 (1H, dd, J = 7.4, 11.4 Hz), 3.63 (1H, dd, J = 3.6, 11.2 Hz), 3.72-3.77 (1H, m), 4.19 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.90 (1H, dd, J = 1.0, 15.8 Hz), 6.96 (1H, dd, J = 8.4, 15.6 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ14.4, 16.0, 40.2, 48.4, 60.6, 74.5, 122.7, 149.0, 166.6;
IR (neat):ν
max 3462, 2982, 2927, 2876, 1702, 1652, 1370, 1280, 1183, 1034, 985, 869 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
9H
15ClO
3Na]
+として):229.0602,実測値:229.0593;エナンチオマー過剰率は、ウィッティヒ生成物の3,5−ジニトロベンゾイル化後に、CHIRALPAK IAカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:10)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=12.9分、副エナンチオマーの保持時間=16.4分)により測定した。
【0145】
(4R,5R,E)−エチル 6−クロロ−5−ヒドロキシ−2,4−ジメチルヘキサ−2−エノエート(実施例3−2)
【0146】
【化30】
【0147】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=5.65:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ1.10 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.30 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.88 (3H, d, J = 1.2 Hz), 2.75-2.84 (1H, m), 3.52 (1H, dd, J = 7.2, 11.2 Hz), 3.62 (1H, dd, J = 3.6, 11.2 Hz), 3.73-3.77 (1H, m), 4.20 (2H, dq, J = 1.2, 7.2 Hz), 6.69 (1H, dd, J = 1.4, 10.2 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ13.1, 14.7, 16.5, 36.8, 48.3, 60.9, 74.7, 129.9, 141.4, 168.3;
IR (neat):ν
max 3484, 2979, 1708, 1648, 1369, 1280, 1139, 1094, 1005, 750, 405 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
10H
17ClO
3Na]
+として):243.0758,実測値:243.0754;
エナンチオマー過剰率は、ウィッティヒ生成物の3,5−ジニトロベンゾイル化後に、CHIRALPAK AS−Hカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:30)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=11.2分、副エナンチオマーの保持時間=13.4分)により測定した。
【0148】
(4R,5R,E)−エチル 6−クロロ−4−エチル−5−ヒドロキシヘキサ−2−エノエート(実施例3−3)
【0149】
【化31】
【0150】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=5.88:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.91 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.30 (3H, t, J = 3.2 Hz), 1.50-1.68 (2H, m), 2.18 (1H, d, J = 4.4 Hz), 2.27-2.34 (1H, m), 3.49 (1H, dd, J = 7.6, 11.2 Hz), 3.56 (1H, dd, J = 4.0, 11.2 Hz), 3.83-3.87 (1H, m), 4.19 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.88 (1H, dd, J = 0.6, 15.8 Hz), 6.84 (1H, dd, J = 9.8, 15.6 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ11.8, 14.0, 24.1, 47.8, 48.4, 60.3, 73.4, 124.5, 146.9, 166.3;
IR (neat):ν
max 3480, 2965, 1703, 1651, 1371, 1281, 1239, 1180, 1138, 1038, 991, 404 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
10H
17ClO
3Na]
+として):243.0758,実測値:243.0757;
エナンチオマー過剰率は、ウィッティヒ生成物の3,5−ジニトロベンゾイル化後に、CHIRALPAK AD−Hカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:50)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=23.6分、副エナンチオマーの保持時間=32.0分)により測定した。
【0151】
(4R,5R,E)−エチル 6−クロロ−5−ヒドロキシ−4−イソプロピルヘキサ−2−エノエート(実施例3−4)
【0152】
【化32】
【0153】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=8.72:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.86 (3H, d, J = 6.8 Hz), 0.96 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.27 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.87-1.96 (1H, m), 1.98-2.03 (1H, m), 2.06 (1H, d, J = 3.6 Hz), 3.43 (1H, dd, J = 7.8, 11.0 Hz), 3.48 (1H, dd, J = 4.2, 11.0 Hz), 3.96-4.01 (1H, m), 4.17 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.82 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.87 (1H, dd, J = 10.2, 15.8 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ14.4, 20.2, 20.9, 28.5, 49.1, 52.7, 60.7, 71.4, 125.1, 146.2, 166.0;
IR (neat):ν
max 3444, 2961, 2876, 1702, 1651, 1371, 1177, 1038, 995, 429, 412 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
11H
19ClO
3Na]
+として):257.0915,実測値:257.0926;
エナンチオマー過剰率は、ウィッティヒ生成物の3,5−ジニトロベンゾイル化後に、CHIRALCEL OJ−Hカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:30)(1 mL/min、副エナンチオマーの保持時間=23.0分、主エナンチオマーの保持時間=26.7分)により測定した。
【0154】
(4R,5R,E)−エチル 4−ベンジル−6−クロロ−5−ヒドロキシヘキサ−2−エノエート(実施例3−5)
【0155】
【化33】
【0156】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=6.90:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ1.28 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.58-2.64 (1H, m), 2.78 (1H, dd, J = 7.2, 13.6 Hz), 2.98 (1H, dd, J = 3.8, 13.4 Hz), 4.17 (2H, dq, J = 0.8, 6.0 Hz), 5.78 (1H, dd, J = 6.0, 15.8 Hz), 6.96 (1H, dd, J = 9.6, 15.6 Hz), 7.15-7.31 (5H, m);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ14.2, 37.3, 47.7, 48.9, 60.5, 71.8, 124.3, 126.4, 128.4, 129.3, 138.5, 146.2, 165.9;
IR (neat):ν
max 3421, 2927, 2356, 1699, 1653, 1496, 1456, 1371, 1280, 1161, 1033, 988, 701, 419 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
15H
19ClO
3Na]
+として):305.0915,実測値:305.0901;
エナンチオマー過剰率は、ウィッティヒ生成物の3,5−ジニトロベンゾイル化後に、CHIRALPAK IAカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:30)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=27.3分、副エナンチオマーの保持時間=40.6分)により測定した。
【0157】
(R,2E,7Z)−エチル 4−((R)−2−クロロ−1−ヒドロキシエチル)デカ−2,7−ジエノエート(実施例3−6)
【0158】
【化34】
【0159】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=5.88:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ0.95 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.30 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.97-2.06 (4H, m), 2.20 (1H, d, J = 3.6 Hz), 2.40-2.47 (1H, m), 3.49 (1H, dd, J = 8.0, 11.2 Hz), 3.55 (1H, dd, J = 4.0, 11.2 Hz), 3.81-3.85 (1H, m), 4.20 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.23-5.43 (2H, m), 5.88 (1H, dd, J = 0.6, 15.8 Hz), 6.85 (1H, dd, J = 9.8, 15.8 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ14.7, 20.8, 24.8, 45.3, 48.7, 60.7, 124.3, 127.9, 133.1, 147.1, 166.3;
IR (neat):ν
max 3464, 2964, 1710, 1702, 1652, 1372, 1280, 1162, 1036, 991, 727, 420 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
14H
23ClO
3Na]
+として):297.1228,実測値:297.1235;
エナンチオマー過剰率は、ウィッティヒ生成物の3,5−ジニトロベンゾイル化後に、CHIRALPAK AD−Hカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:100)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=51.7分、副エナンチオマーの保持時間=64.3分)により測定した。
【0160】
【表3】
【0161】
実施例4−1〜4−5
【0162】
【化35】
【0163】
表4に示す量(X)のクロロアセトアルデヒドの40%水溶液に、(S)−2−[ビス(3,5−ビス−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン(0.05mmol、但し、実施例4−3及び4−5では0.075mmol)、THF(0.5mL)及び表4に示す量(Y)のアルデヒド化合物(1)を加えた。反応混合物を23℃で表4に示す時間(時間−1)攪拌後、オルトギ酸トリメチル(492μL,4.5mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(19.0mg,0.1mmol)を加えて、23℃で1時間攪拌した。その後、K
2CO
3(173mg,1.25mmol)及びMeOH(0.5mL)を0℃で加えた。反応混合物を65℃で表4に示す時間(時間−2)攪拌した後、冷水を23℃で加えた。有機物をクロロホルムで3回抽出し、無水MgSO
4で乾燥し、濾過後に減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:6)で精製して、エポキシ化合物(6)(R
2=メチル)を得た。収率、シン/アンチ比及びエナンチオマー過剰率を表4に示す。収率は3工程の収率として求めた。シン/アンチ比は
1H−NMRスペクトルにより測定した。エナンチオマー過剰率は、キラルカラムを備えたHPLCにより測定した。
【0164】
(R)−2−((S)−1,1−ジメトキシプロパン−2−イル)オキシラン(実施例4−1)
【0165】
【化36】
【0166】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=4.76:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.88 (3H, dd, J = 3.0, 7.0 Hz), 1.62-1.67 (1H, m), 2.44 (1H, dd, J = 2.8, 4.8 Hz), 2.67 (1H, dt, J = 4.0, 4.8 Hz), 2.86 (1H, ddd, J = 2.8, 3.6, 7.0 Hz), 3.35 (3H, d, J = 3.2 Hz), 3.37 (3H, d, J = 3.2 Hz), 4.25 (1H, dd, J = 3.2, 5.2 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ10.0, 39.5, 44.9, 53.3, 54.6, 54.7, 107.1;
IR (neat):ν
max 2929, 1733, 1698, 1558, 1541, 1507, 1457, 1374, 1281, 1175, 1138, 901, 682, 668, 458, 436, 422, 411 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
7H
14O
3Na]として):169.0835,実測値:169.0837.
【0167】
(R)−2−((S)−1,1−ジメトキシブタン−2−イル)オキシラン(実施例4−2)
【0168】
【化37】
【0169】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=6.67:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.95 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.32-1.47 (2H, m), 1.60-1.66 (1H, m), 2.53 (1H, q, J = 2.4 Hz), 2.78 (1H, dd, J = 4.0, 4.8 Hz), 2.87 (1H, ddd, J = 3.2, 4.0, 7.8 Hz), 3.41 (3H, s), 3.44 (3H, s), 4.38 (1H, d, J = 4.4 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ12.0, 18.8, 46.4, 46.7, 52.3, 55.2, 55.6, 106.6;
IR (neat):ν2965, 1466, 1374, 1281, 1177, 1141, 1073, 968, 844, 683, 419, 402 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
8H
16O
3Na]として):183.0992,実測値:183.0987.
【0170】
(R)−2−((S)−1,1−ジメトキシ−3−メチルブタン−2−イル)オキシラン(実施例4−3)
【0171】
【化38】
【0172】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=8.33:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.96 (6H, dt, J = 1.2, 7.0 Hz), 1.17-1.22 (2H, m), 1.94-2.04 (1H, m), 2.51 (1H, ddd, J = 1.6, 2.4, 6.0 Hz), 2.75-2.77 (1H, m), 2.86-2.89 (1H, m), 3.62 (3H, s), 3.65 (3H, s), 4.44 (1H, dd, J = 1.4, 5.4 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ19.3, 22.0, 26.6, 46.3, 49.8, 50.6, 54.5, 54.6, 106.2;
IR (neat):ν2960, 1464, 1373, 1281, 1176, 1138, 1074, 682, 419, 410 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
9H
18O
3Na]として):197.1148,実測値:197.1147.
【0173】
(R)−2−((S)−1,1−ジメトキシ−3−フェニルプロパン−2−イル)オキシラン(実施例4−4)
【0174】
【化39】
【0175】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=8.3:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ1.67-1.72 (1H, m), 2.00 (1H, dd, J = 2.8, 4.8 Hz), 2.54 (1H, dd, J = 4.4, 4.8 Hz), 2.62 (1H, dd, J = 10.0, 14.0 Hz), 2.88-2.98 (2H, m), 3.45 (3H, s), 3.48 (3H, s), 4.40 (1H, dd, J = 4.4 Hz), 7.15-7.30 (5H, m);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ32.0, 46.4, 47.6, 51.9, 55.3, 55.9, 106.6, 126.1, 128.4, 129.1, 140.6;
IR (neat):ν2832, 1496, 1455, 1361, 1281, 1200, 1136, 1073, 971, 881, 838, 745, 702, 520, 457, 438, 417, 405 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
13H
18O
3Na]として):245.1148,実測値:245.1143;
エナンチオマー過剰率は、CHIRALPAK AD−Hカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:200)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=8.1分、副エナンチオマーの保持時間=12.0分)により測定した。
【0176】
(R)−2−((S,Z)−1,1−ジメトキシオクタ−5−エン−2−イル)オキシラン(実施例4−5)
【0177】
【化40】
【0178】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=5.3:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.96 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.37-1.67 (2H, m), 2.01-2.20 (5H, m), 2.52 (1H, dd, J = 2.8, 5.2 Hz), 2.78-2.80 (1H, m), 3.41 (3H, s), 3.45 (3H, s), 4.38 (1H, d, J = 4.4 Hz), 5.29-5.35 (2H, m);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ14.3, 20.6, 25.0, 26.0, 44.4, 46.5, 52.3, 55.2, 55.7, 128.8, 132.2;
IR (neat):ν3003, 2963, 2931, 2832, 1733, 1457, 1373, 1281, 1188, 1140, 1075, 968, 845, 805, 668, 503, 472, 419, 410, 401 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
12H
22O
3Na]として):237.1461,実測値:237.1469.
【0179】
【表4】
【0180】
実施例5−1〜5−6
【0181】
【化41】
【0182】
表5に示す量(X)のクロロアセトアルデヒドの40%水溶液に、(S)−2−[ビス(3,5−ビス−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン(0.05mmol、但し、実施例5−4及び5−6では0.075mmol)、THF(0.5mL)及び表5に示す量(Y)のアルデヒド化合物(1)を加えた。反応混合物を23℃で表5に示す時間(時間−1)攪拌後、ウィッティヒ試薬(435mg,1.25mmol)を加えて、23℃で1時間攪拌した。その後、K
2CO
3(138mg,1.00mmol)及びEtOH(0.5mL)を23℃で加えた。反応混合物を65℃で表5に示す時間(時間−2)攪拌した。シリカゲルパッドを通過させることにより反応を停止し、減圧濃縮した。分取薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)で精製して、エポキシ化合物(7)(R
9=水素原子またはメチル、R
10=エチル)を得た。収率、シン/アンチ比及びエナンチオマー過剰率を表5に示す。収率は3工程の収率として求めた。シン/アンチ比は
1H−NMRスペクトルにより測定した。エナンチオマー過剰率は、キラルカラムを備えたHPLCにより測定した。
【0183】
(R,E)−エチル 4−((R)−オキシラン−2−イル)ペンタ−2−エノエート(実施例5−1)
【0184】
【化42】
【0185】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=7.85:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ1.13 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.29 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.23-2.34 (1H, m), 2.55 (1H, dd, J = 3.2, 4.8 Hz), 2.76-2.78 (1H, m), 2.89 (1H, ddd, J = 3.2, 4.0, 6.8 Hz), 4.20 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.92 (1H, dd, J = 1.5, 16.0 Hz), 6.93 (1H, dd, J = 7.0, 16.0 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ14.2, 15.3, 38.5, 45.7, 54.8, 60.4, 121.9, 148.8, 166.5;
IR (neat):ν
max 2979, 1719, 1655, 1368, 1269, 1184, 1037, 984, 894, 428, 405 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
9H
14O
3Na]
+として):193.0835,実測値:193.0834.
【0186】
(R,E)−エチル 2−メチル−4−((R)−オキシラン−2−イル)ペンタ−2−エノエート(実施例5−2)
【0187】
【化43】
【0188】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=5.04:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ1.10 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.30 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.86 (3H, d, J = 1.2), 2.54 (1H, dd, J = 2.8, 4.8 Hz), 2.52-2.60 (1H, m), 2.74 (1H, dd, J = 4.0, 4.8 Hz), 2.90-2.93 (1H, m), 4.17-4.22 (2H, m), 6.59 (1H, dd, J = 1.4, 9.8 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ13.0, 14.6, 16.0, 35.5, 45.5, 55.5, 60.6, 129.3, 141.6, 168.3;
IR (neat):ν
max 2979, 2932, 2360, 1712, 1652, 1457, 1367, 1295, 1243, 1175, 1099, 896, 749 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
10H
16O
3Na]
+として):207.0992,実測値:207.0984.
【0189】
(R,E)−エチル 4−((R)−オキシラン−2−イル)ヘキサ−2−エノエート(実施例5−3)
【0190】
【化44】
【0191】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=4.60:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.95 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.29 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.46-1.65 (4H, m), 2.01 (1H, quin., J = 7.2 Hz), 2.55 (1H, dd, J = 2.8, 4.8), 2.80 (1H, t, J = 4.4 Hz), 2.91 (1 H, ddd, J = 2.8, 3.8, 6.8 Hz), 4.19 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.92 (1H, dd, J = 0.8, 15.6 Hz), 6.83 (1H, dd, J = 8.4, 16.0 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ11.6, 14.2, 23.9, 46.1, 46.2, 54.0, 60.3, 123.0, 147.8, 166.2;
IR (neat):ν
max 2970, 2361, 1719, 1653, 1368, 1237, 1182, 1038, 984, 668, 422, 413 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
10H
16O
3Na]
+として):207.0992,実測値:207.0992.
【0192】
(R,E)−エチル 5−メチル−4−((R)−オキシラン−2−イル)ヘキサ−2−エノエート(実施例5−4)
【0193】
【化45】
【0194】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=6.25:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.96 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.01 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.29 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.76-1.82 (1H, m), 1.85-1.94 (1H, m), 2.54 (1H, dd, J = 2.8, 4.8 Hz), 2.83 (1H, dd, J = 4.0, 4.8 Hz), 2.96 (1H, ddd, J = 2.8, 4.0, 6.8 Hz), 4.19 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.90 (1H, dd, J = 0.8, 15.6 Hz), 6.86 (1H, dd, J = 8.8, 15.6 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ14.2, 20.3, 20.5, 30.6, 46.9, 51.7, 53.1, 60.3, 109.6, 123.8, 146.8;
IR (neat):ν
max 2963, 2359, 1720, 1652, 1470, 1369, 1280, 1180, 1040, 984, 806, 567, 443, 422 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
11H
18O
3Na]
+として):221.1148,実測値:221.1148.
【0195】
(R,E)−エチル 4−((R)−オキシラン−2−イル)−5−フェニルペンタ−2−エノエート(実施例5−5)
【0196】
【化46】
【0197】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=9.09:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ1.28 (3H, d, J = 6.8 Hz), 2.32 (1H, q, J = 2.4 Hz), 2.36-2.44 (1H, m), 2.67 (1H, dd, J = 4.2, 4.6 Hz), 2.84 (1H, dd, J = 4.6, 7.4 Hz), 2.94 (1H, ddd, J = 2.8, 4.0, 6.4 Hz), 4.19 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.89 (1H, dd, J = 1.2, 15.6 Hz), 6.90 (1H, q, J = 8.0 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ14.2, 37.6, 41.4, 46.4, 53.6, 60.4, 123.2, 126.6, 128.5, 129.0, 138.3, 147.0, 166.1;
IR (neat):ν
max 1720, 1651, 1454, 1368, 1269, 1193, 982, 984, 701, 431, 405 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
15H
18O
3Na]
+として):269.1148,実測値:267.1139;
エナンチオマー過剰率は、CHIRALPAK ICカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:30)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=25.3分、副エナンチオマーの保持時間=27.1分)により測定した。
【0198】
(R,2E,7Z)−エチル 4−((R)−オキシラン−2−イル)デカ−2,7−ジエノエート(実施例5−6)
【0199】
【化47】
【0200】
ジアステレオマー混合物(anti:syn=4.80:1)として;
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ0.96 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.29 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.50-1.67 (2H, m), 1.98-2.19 (5H, m), 2.55 (1H, dd, J = 2.8, 4.8 Hz), 2.79 (1H, dd, J = 4.0, 5.2 Hz), 2.91 (1H, ddd, J = 2.8, 4.0, 6.8), 4.20 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.22-5.43 (2H, m), 5.92 (1H, dd, J = 1.2, 16.0 Hz), 6.83 (1H, dd, J = 8.4, 16.0 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ14.4, 20.7, 24.6, 31.1, 44.1, 46.4, 53.9, 60.1, 123.3, 127.9, 132.8, 147.7, 166.2;
IR (neat):ν
max 2964, 1720, 1653, 1464, 1368, 1268, 1191, 1037, 983, 720, 437, 418 cm
-1;
HRMS (ESI):[M+Na]
+ 計算値([C
14H
22O
3Na]
+として):261.1461,実測値:267.1457.
【0201】
【表5】
【0202】
実施例6 (R)−1−クロロ−4,4−ジメトキシブタン−2−オール
【0203】
【化48】
【0204】
クロロアセトアルデヒドの40%水溶液(19.6g,0.1mol)にCHCl
3(18.8mL)を加え、ディーンスタークを用いて65℃で48時間加熱還流した。約10mLの水を除き、CHCl
3を減圧下留去した。残渣(39.3mg,0.5mmol)にTHF(0.5mL)、アセトアルデヒド(アルデヒド化合物(1),1.5mmol)、触媒としてのピロリジン化合物(0.05mmol、アセトアルデヒドに対して10mol%)を加えた。反応混合物を23℃で24時間攪拌した後、オルトギ酸トリメチル(492μL,4.5mmol)とp−トルエンスルホン酸一水和物(19.0mg,0.1mmol)を加えて、23℃で1時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の添加により、反応を停止した。有機物を、クロロホルムで3回抽出し、無水MgSO
4で乾燥し、濾過後に減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)での精製により、アセタール化合物(3)(R
1=水素原子、R
2=メチル)を得た。収率は52%、エナンチオマー過剰率は78%eeであった。なお、収率は2工程の収率として求めた。エナンチオマー過剰率は、対応する3,5−ジニトロベンゾエートに変換後、キラルカラムを備えたHPLCにより測定した。
【0205】
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ1.86-1.90 (2H, m), 3.05 (1H, br-d, J = 3.2 Hz), 3.38 (3H, s), 3.38 (3H, s), 3.53-3.57 (2H, m), 4.00-4.02 (1H, m), 4.61 (1H, t, J = 5.6 Hz);
13C NMR (CDCl
3, 100 MHz):δ36.8, 49.4, 53.5, 53.9, 68.4, 103.3;
IR (neat): ν
max 3450, 2963, 2835, 1727, 1648, 1447, 1374, 1281, 1189, 1128, 1057, 962, 902, 822, 745, 683, 409 cm
-1;
HRMS (ESI): [M+Na]
+ 計算値([C
6H
13ClO
3Na]
+として):191.0445, 実測値:191.0441;
[α]
D22 = -9.72°(c = 1.80, CHCl
3);
エナンチオマー過剰率は、アセタール化生成物の3,5−ジニトロベンゾイル化後に、CHIRALPAK AD−Hカラムを備えたHPLC(
iPrOH:ヘキサン=1:30)(1 mL/min、主エナンチオマーの保持時間=17.4分、副エナンチオマーの保持時間=12.9分)により測定した。