特許第5874785号(P5874785)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5874785付着物定量化装置及びそれを用いた付着物定量化方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5874785
(24)【登録日】2016年1月29日
(45)【発行日】2016年3月2日
(54)【発明の名称】付着物定量化装置及びそれを用いた付着物定量化方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/59 20060101AFI20160218BHJP
【FI】
   G01N21/59 Z
【請求項の数】19
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-147625(P2014-147625)
(22)【出願日】2014年7月18日
(65)【公開番号】特開2016-24016(P2016-24016A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2015年1月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001063
【氏名又は名称】栗田工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078732
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 保
(74)【代理人】
【識別番号】100089185
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100131635
【弁理士】
【氏名又は名称】有永 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100125092
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 玲太郎
(72)【発明者】
【氏名】桂 仁樹
(72)【発明者】
【氏名】原田 要
(72)【発明者】
【氏名】栗原 信一
【審査官】 松谷 洋平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−030766(JP,A)
【文献】 実開昭62−055032(JP,U)
【文献】 特開2000−146833(JP,A)
【文献】 特開2011−059054(JP,A)
【文献】 特表2001−512834(JP,A)
【文献】 特開2004−337789(JP,A)
【文献】 特開2002−116147(JP,A)
【文献】 特開2002−282866(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00−21/61
C02F 1/00
C02F 1/50
D21B 1/00− 1/38
D21C 1/00−11/14
D21D 1/00−99/00
D21F 1/00−13/12
D21G 1/00− 9/00
D21H 11/00−27/42
D21J 1/00− 7/00
JSTPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工業用水又は工業廃水の本水が通水する通水配管又は通水装置を有する通水設備の通水経路の内壁に付着する付着物の量を定量化する付着物定量化装置であって、
前記通水経路に設けられた複数の分岐管と、
前記本水のうち前記複数の分岐管によって分岐された複数の分岐水がそれぞれ通水する複数の支流部と、
それぞれが各支流部に透過性材料で形成された複数の透過部と、
それぞれが各分岐管に配置された複数のカラムと、
それぞれが各カラムに対応するように各透過部より上流に設けられた複数の汚れ防止手段と、
それぞれが各透過部を発光体の光で照射する複数の照射部と、
それぞれが各透過部を透過した照射部の光を受光する複数の受光部と、
それぞれが各透過部における分岐水の通水を遮断させる複数の分岐水遮断部と、
前記複数の分岐水遮断部がそれぞれ前記複数の分岐水を遮断させている際に、それぞれが前記通水経路の付着物の量を、受光部が受光した光量に基づいて、定量化する複数の付着物量定量化部とを備え、
前記複数の汚れ防止手段は、それぞれ、複数の汚れ防止剤の薬剤効果の優劣を評価することができるように、前記複数の支流部を介して前記複数のカラムに接続された、付着物定量化装置。
【請求項2】
分岐水遮断部は、支流部からの通水を遮断した状態で支流部の内部にある水を抜くドレン機構、及び、支流部からの通水を遮断した状態で支流部の内部にある水を清水と入れ替える入替機構の少なくとも一方を有する、請求項1に記載の付着物定量化装置。
【請求項3】
前記ドレン機構又は前記入替機構は、支流部からの通水を遮断する電磁弁と、前記電磁弁を制御する電磁弁切替制御部とを含む、請求項2に記載の付着物定量化装置。
【請求項4】
前記発光体はレーザーである、請求項1から3のいずれかに記載の付着物定量化装置。
【請求項5】
前記レーザーは帯状のレーザー光を照射する、請求項4に記載の付着物定量化装置。
【請求項6】
各カラムは、透過部の壁面を自動で洗浄する洗浄手段を有する、請求項1から5に記載の付着物定量化装置。
【請求項7】
付着物量定量化部は、所定の時間間隔で、前記通水経路の付着物の量を定量化する、請求項1からのいずれかに記載の付着物定量化装置。
【請求項8】
さらに、それぞれが各透過部を撮影する複数の撮影部を備え、
付着物量定量化部は、数値化された汚れ度合いを算出すると共に、撮影部で撮影された画像に基づいて視覚を通じた感覚的な汚れ度合いを算出する、請求項1からのいずれかに記載の付着物定量化装置。
【請求項9】
前記工業用水の本水は紙パルプ工程水である、請求項1からのいずれかに記載の付着物定量化装置。
【請求項10】
請求項1に記載の付着物定量化装置を用いて、前記通水経路の内壁に付着する付着物の量を定量化する付着物定量化方法であって、
分岐水を支流部に通水する通水工程と、
分岐水の通水を分岐水遮断部で遮断する分岐水遮断工程と、
前記分岐水遮断工程を実行している際に、透過部を前記発光体の光で照射し、照射部の光を受光部で受光し、受光部により受光した光量に基づいて、前記通水経路の付着物の量を定量化する付着物量定量化工程と、を含み、
前記通水工程は、分岐水を、汚れ防止手段及びカラムに通水させる、付着物定量化方法。
【請求項11】
前記分岐水遮断工程は、支流部からの通水を遮断した状態で支流部から分岐水を排水させる排水工程、又は、支流部からの通水を遮断した状態で分岐水を清水に置換させる清水置換工程を行う際に行う、請求項10に記載の付着物定量化方法。
【請求項12】
分岐水遮断部は、支流部からの通水を遮断した状態で支流部の内部にある水を抜くドレン機構、及び、支流部からの通水を遮断した状態で支流部の内部にある水を清水と入れ替える入替機構の少なくとも一方を有し、
前記分岐水遮断工程は、前記排水工程を前記ドレン機構で行い、又は、前記清水置換工程を前記入替機構で行う、請求項11に記載の付着物定量化方法。
【請求項13】
前記ドレン機構又は前記入替機構は、それぞれが各支流部からの通水を遮断する電磁弁と、前記電磁弁を制御する複数の電磁弁切替制御部とを含み、
前記分岐水遮断工程は、前記複数の電磁弁切替制御部を制御する、請求項12に記載の付着物定量化方法。
【請求項14】
照射部は、前記発光体からレーザーを照射させる、請求項10から13のいずれかに記載の付着物定量化方法。
【請求項15】
照射部は、前記レーザーを帯状に照射させる、請求項14に記載の付着物定量化方法。
【請求項16】
各カラムは、それぞれが各透過部の壁面を自動で洗浄する複数の洗浄手段を有し、
前記通水工程は、前記複数の洗浄手段を機能させる、請求項10から15に記載のいずれかの付着物定量化方法。
【請求項17】
前記付着物量定量化工程は、前記複数の透過部への汚れ付着の傾向が監視できるように、一定時間間隔で行われる、請求項10から16のいずれかに記載の付着物定量化方法。
【請求項18】
さらに、それぞれが各透過部を撮影する複数の撮影部を備え、
前記付着物量定量化工程は、数値化された汚れ度合いを算出すると共に、前記複数の撮影部で撮影された画像に基づいて視覚を通じた感覚的な汚れ度合いを算出する、請求項10から17のいずれかに記載の付着物定量化方法。
【請求項19】
前記工業用水の本水が紙パルプ工程水である、請求項10から18のいずれかに記載の付着物定量化方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工業用水又は工業廃水の本水が通水する通水配管又は通水装置を有する通水設備の通水経路の内壁に付着する付着物の量を定量化する付着物定量化装置及びそれを用いた付着物定量化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
工業用水系、例えば、紙パルプ工程用の水系の水の中には、内添薬品、填料等の添加物や、発生するスライム等が浮遊物として存在する。浮遊物が通水配管又は通水装置を有する通水設備の通水経路を紙パルプ工程用の水と共に流れ、通水経路の壁面に堆積すると、通水経路の狭窄や閉塞を引き起こすことがある。
【0003】
通水設備が熱交換器のような設備では、浮遊物が通水経路の壁面に堆積すると、熱交換器の熱効率が低下する。
また、浮遊物が通水経路の壁面に堆積した状態で、通水する流量が変動すると、通水経路の壁面に堆積した浮遊物が剥離し、剥離した浮遊物が再び通水経路を流れ出すことがある。そして、紙パルプ工程用の水では、そのようにして再び流れ出した浮遊物は、固形物としてパルプに混入し、紙製品に欠点を生じさせる原因になる。紙製品に欠点が発生すると、紙製品の生産性が悪化したり、紙製品の品質が低下したりする。そこで、配管等の通水経路の内壁に浮遊物が付着しているかを監視し、例えば、スライムの浮遊物の付着を検知すると、通水経路にスライム防止剤を適宜添加する等の対処が試みられてきた。
【0004】
浮遊物の付着を監視する方法としては、光を用いた方法が知られている。すなわち、通水経路を通水する水の汚れの増加に伴い通水経路を通水する水を透過する光量が減衰するため、透過した光量を測定することで通水経路の浮遊物を定量化することができる。一般的には、通水する水が接触する光透過性部材と光透過性部材を挟むように配置された発光体及び受光体とを備えた装置において、光が光透過性部材を透過するように、発光体を光透過性部材に照射させ、光透過性部材を透過した光を受光体に受光させ、受光体が受光した光量から通水する水にある浮遊物を定量化する方法が知られている。
【0005】
例えば、特許文献1には、水系内に透明版を浸漬配置し、その両側に照射部と受光部とを配置し、透明版を透過する光量を測定するスライム検知装置が開示されている。
【0006】
特許文献2には、注水口と、排水口と、それらの間に設けられた2つの透明平板で形成された側壁を有する筒状の測定室と、側壁の両側に配置される照射部及び受光部とを備える水監視用部材により、工業用水系の水の汚染を定量的に測定する方法が開示されている。
【0007】
特許文献3には、光透過性部材で構成されるパイプを挟むように、発光素子と受光素子とを対抗して配置させ、受光素子の出力により工業用水系の水の濁度を検出して、工業用水系の水に発生するスライムを検知する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平9−236546号公報
【特許文献2】特開2000−185276号公報
【特許文献3】特開2004−347551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1から3に記載の技術は、いずれも、実際に紙パルプ工程水等の水を通水している最中に測定を行う。
しかし、紙パルプ工程等の工業用水系の水は、スラリー中に懸濁している固形物の割合(スラリーのSS濃度)が高いため、通水時に透過光量を測定すると浮遊する濁度成分が透過光量に影響する。このため、正確に透過光量の測定ができず、結果として配管等の通水経路の汚れの定量化が正確に行えなかった。
【0010】
本発明の課題は、工業用水又は工業廃水の本水が通水する通水配管又は通水装置を有する通水設備の通水経路の内壁に付着する付着物の量を定量化する付着物定量化装置及びそれを用いた付着物定量化方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決すべく、本発明は、次の発明を提供する。
[1] 工業用水又は工業廃水の本水が通水する通水配管又は通水装置を有する通水設備の通水経路の内壁に付着する付着物の量を定量化する付着物定量化装置であって、
前記通水経路に設けられた分岐管と、
前記本水のうち前記分岐管によって分岐された分岐水が通水する支流部と、
前記支流部に透過性材料で形成された透過部と、
前記透過部を発光体の光で照射する照射部と、
前記透過部を透過した前記照射部の光を受光する受光部と、
前記透過部における前記分岐水の通水を遮断させる分岐水遮断部と、
前記分岐水遮断部が前記分岐水を遮断させている際に、前記受光部が受光した光量に基づいて、前記通水経路の付着物の量を定量化する付着物量定量化部とを備える、付着物定量化装置。
【0012】
[2] 前記分岐水遮断部は、前記支流部からの通水を遮断した状態で前記支流部の内部にある水を抜くドレン機構、又は、前記支流部からの通水を遮断した状態で前記支流部の内部にある水を清水と入れ替える入替機構を有する、[1]に記載の付着物定量化装置。
【0013】
[3] 前記ドレン機構又は前記入替機構は、前記支流部からの通水を遮断する電磁弁と、前記電磁弁を制御する電磁弁切替制御部とを含む、[2]に記載の付着物定量化装置。
【0014】
[4] 前記発光体はレーザーである、[1]から[3]のいずれかに記載の付着物定量化装置。
[5] 前記レーザーは、帯状のレーザー光を照射する、[4]に記載の付着物定量化装置。
【0015】
[6] さらに、前記通水経路に設けられた1以上の別の分岐管と、
前記1以上の別の分岐管によって分岐された1以上の別の分岐水がそれぞれ通水する1以上の別の支流部と、
前記1以上の別の支流部に透過性材料で形成された1以上の別の透過部と、
前記分岐管及び前記1以上の別の分岐管を複数の分岐管とした場合において、それぞれが各分岐管に配置された複数のカラムと、
前記透過部及び前記1以上の別の透過部を複数の透過部とした場合において、それぞれが各カラムに対応するように各透過部より上流に設けられた複数の汚れ防止手段とを備え、
前記支流部及び前記1以上の別の支流部を複数の支流部とした場合において、前記複数の汚れ防止手段は、それぞれ、前記複数の支流部を介して前記複数のカラムに接続された、[1]から[5]のいずれかに記載の付着物定量化装置。
[7] さらに、前記透過部より上流の前記支流部に設けられた汚れ防止手段を備え、
前記透過部は、並列に配置された複数のカラムを有する、[1]から[5]のいずれかに記載の付着物定量化装置。
【0016】
[8] 各カラムは、前記透過部の壁面を自動で洗浄する洗浄手段を有する、[6]又は[7]に記載の付着物定量化装置。
[9] 前記付着物量定量化部は、所定の時間間隔で、前記通水経路の付着物の量を定量化する、[1]から[8]のいずれかに記載の付着物定量化装置。
【0017】
[10] さらに、前記透過部を撮影する撮影部を備え、
前記付着物量定量化部は、数値化された汚れ度合いを算出すると共に、前記撮影部で撮影された画像に基づいて視覚を通じた感覚的な汚れ度合いを算出する、[1]から[9]のいずれかに記載の付着物定量化装置。
【0018】
[11] 前記工業用水系の水は紙パルプ工程水である、[1]から[10]のいずれかに記載の付着物定量化装置。
【0019】
[12] [1]に記載の付着物定量化装置を用いて、前記通水経路の内壁に付着する付着物の量を定量化する付着物定量化方法であって、
前記分岐水を前記支流部に通水する通水工程と、
前記分岐水の通水を前記分岐水遮断部で遮断する分岐水遮断工程と、
前記分岐水遮断工程を実行している際に、前記透過部を前記発光体の光で照射し、前記照射部の光を前記受光部で受光し、前記受光部により受光した光量に基づいて、前記通水経路の付着物の量を定量化する付着物量定量化工程と、
を含む、付着物定量化方法。
【0020】
[13] 前記分岐水遮断工程は、前記支流部からの通水を遮断した状態で前記支流部から前記分岐水を排水させる排水工程、又は、前記支流部からの通水を遮断した状態で前記分岐水を清水に置換させる清水置換工程を行う際に行う、[12]に記載の付着物定量化方法。
【0021】
[14] 前記分岐水遮断部は、前記支流部からの通水を遮断した状態で前記支流部の内部にある水を抜くドレン機構、及び、前記支流部からの通水を遮断した状態で前記支流部の内部にある水を清水と入れ替える入替機構の少なくとも一方を有し、
前記分岐水遮断工程は、前記排水工程を前記ドレン機構で行い、又は、前記清水置換工程を前記入替機構で行う、[13]に記載の付着物定量化方法。
【0022】
[15] 前記ドレン機構又は前記入替機構は、前記支流部からの通水を遮断する電磁弁と、前記電磁弁を制御する電磁弁切替制御部とを含み、
前記分岐水遮断工程は、前記電磁弁切替制御部を制御する、[14]に記載の付着物定量化方法。
【0023】
[16] 前記照射部は、前記発光体からレーザーを照射させる、[12]から[15]のいずれかに記載の付着物定量化方法。
[17] 前記照射部は、前記レーザーを帯状に照射させる、[16]に記載の付着物定量化方法。
[18] さらに、前記通水経路に設けられた1以上の別の分岐管と、
前記1以上の別の分岐管によって分岐された1以上の別の分岐水がそれぞれ通水する1以上の別の支流部と、
前記1以上の別の支流部に透過性材料で形成された1以上の別の透過部と、
前記分岐管及び前記1以上の別の分岐管を複数の分岐管とした場合において、それぞれが各分岐管に配置された複数のカラムと、
前記透過部及び前記1以上の別の透過部を複数の透過部とした場合において、それぞれが各カラムに対応するように各透過部より上流に設けられた複数の汚れ防止手段とを備え、
前記支流部及び前記1以上の別の支流部を複数の支流部とした場合において、前記複数の汚れ防止手段は、それぞれ、前記複数の支流部を介して前記複数のカラムに接続され、
前記通水工程は、前記分岐水を、前記複数の汚れ防止手段及び前記複数のカラムに通水させる、[12]から[17]のいずれかに記載の付着物定量化方法。
[19] さらに、前記透過部より上流の前記支流部に設けられた汚れ防止手段を備え、
前記透過部は、並列に配置された複数のカラムを有し、
前記通水工程は、前記分岐水を、前記汚れ防止手段及び前記複数のカラムに通水させる、[12]から[17]のいずれかに記載の付着物定量化方法。
【0024】
[20] 各カラムは、前記透過部の壁面を自動で洗浄する洗浄手段を有し、
前記通水工程は、前記洗浄手段を機能させる、[18]又は[19]に記載の付着物定量化方法。
[21] 前記付着物量定量化工程は、前記透過部への汚れ付着の傾向が監視できるように、一定時間間隔で行われる、[12]から[19]のいずれかに記載の付着物定量化方法。
【0025】
[22] さらに、前記透過部を撮影する撮影部を備え、
前記付着物量定量化工程は、数値化された汚れ度合いを算出すると共に、前記撮影部で撮影された画像に基づいて視覚を通じた感覚的な汚れ度合いを算出する、[12]から[21]のいずれかに記載の付着物定量化方法。
[23] 前記工業用水系の水が紙パルプ工程水である、[12]から[22]のいずれかに記載の付着物定量化方法。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、工業用水系又は工業廃水系の水が通水する通水配管又は通水装置を有する通水設備の通水経路の内壁に付着する付着物の量を定量化する付着物定量化装置及びそれを用いた付着物定量化方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明に係る付着物定量化装置の模式図である。
図2】(A)は図1に示した透過部が有する複数のカラムを上から見た模式図であり、(B)は(A)の複数のカラムを横から見た模式図である。
図3】本発明に係る別の付着物定量化装置の透過部の複数のカラムを横から見た模式図である。
図4図1に示した透過部のカラムとは別のカラムを上から見た模式図である。
図5図1に示した透過部のカラムとはさらに別のカラムを上からみた模式図である。
図6】本発明に係る付着物定量化方法を適用した模擬装置で測定された透過光量を示すグラフである。
図7】本発明に係る付着物定量化方法を適用した模擬装置で測定された汚れ厚さに対する透過光量を示すグラフである。
図8】従来の付着物定量化方法を適用した模擬装置で測定された透過光量を示すグラフである。
図9】従来の付着物定量化方法を適用した模擬装置で測定された汚れ厚さに対する透過光量を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1及び図2を参照して、本発明に係る付着物定量化装置及びそれを用いた付着物定量化方法を説明する。
【0029】
図1に示すように、付着物定量化装置10は、通水設備1の通水経路2の汚れの定量化を行う装置である。
【0030】
通水設備1は、工業用水又は工業廃水の本水が通水する通水配管2aやその水を用いる通水装置2bを有する。
工業用水系の水としては、紙パルプ工程水や各種冷却水を挙げることができる。また、配管等の通水経路2に付着物が生じる水は工業用水系や工業廃水系に含まれる。
通水設備1で用いた工業用水系又は工業廃水系の水は、本水として通水配管2aや通水装置2bを通水し、通水設備1の外に排水される。このとき、工業用水系の水の中には、内添薬品、填料等の添加物や、発生するスライム等が浮遊物として存在し、この浮遊物が通水設備1の通水経路2の内壁に付着し、付着物となり、通水経路2を汚す。
【0031】
付着物定量化装置10は、複数の分岐管5と、複数の支流部3と、それぞれが複数のセル41のそれぞれを有する複数の透過部40と、照射部20と、受光部30と、開閉弁のような複数の分岐水遮断部50と、付着物量定量化部60と、複数の汚れ防止手段70と、撮影部80とを備える。
【0032】
複数の分岐管5は、それぞれ、工業用水又は工業廃水の本水の一部が分岐水として複数の支流部3に分岐するように、通水設備1の通水経路2に設けられる。付着物定量化装置10は、複数の分岐管5のそれぞれで分岐した分岐水を用いて、通水経路2に付着した付着物の定量化を行う。
【0033】
各分岐管5から分岐した各分岐水は、各支流部3、各分岐水遮断部50、及び、各透過部40を介して、付着物定量化装置10の外に排水される。
【0034】
図2(A)、(B)に示すように、透過部40は、照射部20からの光が分岐水に照射するよう、透過性材料で形成されている。複数の透過部40は、それぞれ、複数のカラム41を有する。
なお、図2(A)、(B)では、複数のカラム41が一列に並んでおり、そのうち、端部側にあるカラム41が図1に表示されている。図1では、複数のカラム41が図1の紙面前後方向に並んでおり、そのうち、最も手前にあるカラム41が表示されている。また、複数のカラム41の互いの間には隙間が設けられているが、隣接していてもよい。
【0035】
各カラム41は、円筒、四角筒等の筒形状を有する。各カラム41の形状としては、加工が容易な円筒形状であると、デッドスペースが少なくメンテナンスがしやすい。
また、各カラム41は、高圧水、圧縮空気、又は、薬品により、各カラム41の壁面を自動で洗浄する機能(洗浄手段)を付与してもよい。
また、複数のカラム41を遮光性の筺体内に配置し、計測時に発光体から光を照射することで、外光の変化による透過部40の汚れの影響を排除して、透過部40の汚れの評価をすることが可能になる。
【0036】
各透過部40の光透過性部材としては、光を透過する材料であれば、特に限定されず、透明性の高いアクリル円柱管、耐温度、酸、アルカリ性の高いメチルペンテンポリマー(例えばTPX:三井化学株式会社の登録商標)、安価で耐薬品性に優れる透明塩ビ、ガラス等が挙げられる。透明塩ビは透明性でアクリルに劣るが、ブランク値をキャンセルすることで使用することができる。
【0037】
図1に示すように、支流部3は、支流部3からの分岐水の通水を分岐水遮断部50で遮断した状態において、支流部3の内部にある水を抜くことができるようドレン機構や、支流部3の内部にある水を清水と入れ替える入替機構を有する。ドレン機構や入替機構は、弁を備え、この弁としては電磁弁及び電磁弁切替制御部を使用することが好ましい。分岐水の圧力が変動する場合は、各カラム41の入口に定流量弁を設置して、圧力変化を抑え、付着物の剥離を予防すると共に、付着物の成長を正確に再現させる。各カラム41の圧力変動が少ない場合は、手動バルブで調整する機構を設けても良い。
【0038】
図2(A)に示すように、照射部20は、複数のカラム41にそれぞれ対応した複数の発光体20aを有する。これにより、照射部20は、複数の透過部40をそれぞれ複数の発光体20aの光で照射する。各発光体20aとしては、白熱電球、蛍光灯、水銀灯、メタルハライドランプ、発光ダイオード、レーザー、半導体レーザー等を使用することができる。例えば、レーザー光を点ではなく所定の幅を照射できる帯状で照射し、その際の透過光及び反射光を評価することで、カラム上の一定範囲の不均一な汚れ付着を平均化してデータ化することができ、より正確な汚れ付着量の定量化が可能になる。
【0039】
受光部30は、複数のカラム41にそれぞれ対応した複数の受光素子30aを有する。受光部30は、透過部40が照射部20と受光部30との間になるように、透過部40の照射部20とは反対側に配置され、透過部40を透過した照射部20の光を受光する。受光部30は、例えば、光透過量を検出することができる、フォトダイオード等の光電変換素子である。
照射部20及び受光部30は、分岐水の温度や結露による誤作動が生じないように、複数のカラム41と非接触に配置されることが好ましい。
【0040】
図1に示すように、付着物量定量化部60は、分岐水遮断部50が分岐水を遮断させている際に、受光部30の各受光素子30aが透過部40を介して受光した光量に基づいて、通水経路2の付着物の量を定量化する演算部である。付着物量定量化部60は、分岐水遮断部50が分岐水を遮断させている時に、定量化をするので、所定の時間間隔で、通水経路2の付着物の量を定量化する。
【0041】
分岐水遮断部50は、透過部40における分岐水の通水を遮断させる開閉弁である。分岐水遮断部50は、支流部3からの通水を遮断する電磁弁と、電磁弁を制御する電磁弁切替制御部とを備える。電磁弁切替制御部は、付着物量定量化部60からの制御信号に基づいて電磁弁を開閉させる。電磁弁が閉の状態では、支流部3からの分岐水の通水を遮断した状態にし、電磁弁が開の状態では、支流部3からの分岐水の通水が可能な状態にする。
【0042】
撮影部80は、付着物量定量化部60が定量化をしている際に透過部40の撮影を行うカメラである。付着物量定量化部60が、受光部30の受光に基づいて数値化された各透過部40の汚れ度合いを算出すると共に、撮影部80で撮影された画像に基づいて視覚を通じた感覚的な汚れ度合いを算出する。
【0043】
図2(B)に示すように、複数の汚れ防止手段70は、それぞれ、前記透過部より上流の複数の支流部3に設けられている。具体的には、複数の支流部3は、それぞれ、複数の汚れ防止手段70を介して、複数のカラム41に対応している。
各汚れ防止手段70は、例えば、各支流部3上に設置された、薬剤のような汚れ防止剤を注入する各汚れ防止剤注入部71と、各汚れ防止剤注入部71の下流側に設置された、汚れ防止剤を撹拌するスタティックミキサー等の撹拌器72とを有する薬剤撹拌機構である。
【0044】
複数の汚れ防止手段70に添加される汚れ防止剤の種類を異なるようにすれば、汚れ防止剤の薬剤効果の優劣を評価することができる。この評価法によれば、実機での評価の前に小規模で定量的な評価を行うことが可能となり、有効な薬剤や施用法を装置ごとに検討することができる。
【0045】
以上の付着物定量化装置10は、以下のように作用する。
通常、通水設備1が継続的に作動すると、工業用水系又は工業廃水系の水が継続的に通水経路2を介して排水として排出される。通水経路2は、工業用水系又は工業廃水系の水が流れるにしたがって内壁が汚れることになる。そして、通水経路2には分岐管5が接続しているので、工業用水系又は工業廃水系の水の一部は、分岐水として透過部40を通水する(通水工程)。
【0046】
そして、通水経路2の汚れに応じて透過部40も分岐水によって汚れる。しかし、分岐水は、複数の分岐支水に分けられ、複数の分岐支水は、それぞれ、複数の支流部3を通水するので、各支流部3に設けられた各汚れ防止手段70によって汚れ防止剤が各分岐支水に注入される。
【0047】
ここで、複数の汚れ防止手段70に添加される汚れ防止剤の種類を互いに異なるようにすれば、汚れ防止剤の薬剤効果の優劣を評価することができる。この評価法によれば、実機での評価の前に小規模で定量的な評価を行うことが可能となり、有効な薬剤や施用法を装置ごとに検討することができる。
また、汚れ防止手段70を作用させると、透過部40の汚れが除かれるので、測定をやり直す際に、汚れ防止手段70を作用させれば、透過部40に汚れがない状態で新たな測定を行うことができる。
【0048】
そして、この時、受光部30が透過部40を透過した照射部20の光を受光することで、分岐水が透過部40を通水している時における透過部40の光透過量を測定する(光透過量測定工程)。
【0049】
次に、一定時間経過後に、その通水を支流部3の配管入口に設置した分岐水遮断部50の電磁弁を作動させ(分岐水遮断工程)、支流部3の配管内の分岐水をブローさせる。これにより、分岐水遮断部50が分岐水の通水を遮断するので、分岐管5からの分岐水が透過部40に流れないようになる。
【0050】
次に、ドレン機構、又は、入替機構を作動させて、複数のカラム41内の分岐水を排出する排出工程、又は、分岐水を清水で置換する清水置換工程をする。これにより、透過部40の中は、分岐水が不存在の状態になり、透過部40には、空気又は清水が満たされることになる。
【0051】
次に、照射部20において、複数の発光体20aが照射する光を、それぞれ、複数のカラム41に透過させると共に、透過光を受光部30に受光させる。受光した受光量から、透過部40(カラム41)の光透過性部材に付着した汚れの量を定量化する(付着物量定量化工程)。また、受光部30が透過部40を透過した照射部20の光を受光することで、分岐水が透過部40を通水している時における透過部40の光透過量を測定する(光透過量測定工程)。
【0052】
次に、空気が満たされた状態で、受光部30が透過部40を透過した照射部20の光を受光することで、空気がみたされた透過部40の光透過量を測定する(光透過量測定工程)。その後、再び、分岐水を透過部40に通水させる。
また、透過部40に清水が満たされている場合には、清水が満たされている状態で透過部40の光透過量を受光部30で測定し、その後、清水を排出し、再び、分岐水を透過部40に通水させる。
このようにして、付着物量定量化部60は、受光部30が受光した光量に基づいて、通水経路2の付着物の量を定量化する(付着物量定量化工程)。
【0053】
さらに、付着物量定量化部60は、受光部30で測定した、分岐水の通水時の光透過量と、遮断時の清水の吸光度や遮断時の空の光透過量との差から、分岐水の濁度を求めることができる。分岐水の濁度を測定することができれば、通水経路2の汚れ付着量や付着速度の推定に役立てることができる。
【0054】
汚れ計測と同期して撮影部80で透過部40(カラム41)の光透過性部材や反射材料を撮影することで、受光量から数値化された汚れ度合いに加え、視覚を通じた感覚的な汚れ度合いを評価できる。
【0055】
このように、分岐水遮断工程から付着物量定量化工程までの測定作業を一定時間間隔で行うことで、透過部40の汚れ付着の傾向を捉えることができ、薬剤の汚れ防止手段70の抑制効果の判定が可能となるほか、操業上のトラブルのデータと相関を取ることにより、洗浄が必要となる時期を予測することも可能となる。
【0056】
また、分岐水が存在の状態で測定された通水時の吸光度と、分岐水が不存在の状態で測定された、遮断時の清水の吸光度や遮断時の空の吸光度とから分岐水の濁度の影響を算出し、透過する光量の減衰から汚れ付着量を数値化する際に、算出された分岐水の濁度の影響を考慮して、カラムに付着した付着物の量を算出することができる。
【0057】
また、付着物定量化方法を、バッチ連続的に継続することにより、通水経路の汚れの付着傾向を把握することができる。
上記の作用から、薬品での制御に際し、その量と頻度の調整が容易となり、迅速な最適化が可能となる。
【0058】
以上の説明から明らかなように、付着物定量化装置10は、透過光量の測定による通水経路2の汚れの定量化方法において、透過光量の測定時に、分岐水を透過部40に通水させない状態、例えばドレン時又は分岐水を清水に置換した状態で行うことにより、分岐水の濁度に影響されることなく透過部40を透過する光量を測定できるため、透過部40の汚れの付着量を正確に定量化することができる。
【0059】
なお、付着物定量化装置10は、透過部40を通水した分岐水を排出する排出型の付着物定量化装置として説明したが、透過部40を通水した分岐水を再び通水経路2に戻す循環型の付着物定量化装置であってもよい。この場合に、測定に用いた清水を、測定後には本流に戻すこともできる。
また、支流部3、カラム41及び汚れ防止手段70の数は、いずれも、複数として説明したが、1つであってもよい。
【0060】
また、図3に示すように、付着物定量化装置10は、透過部40より上流の支流部3に設けられた汚れ防止手段70を備え、透過部40は、並列に配置された複数のカラム41を有するようにしてもよい。この場合、分岐水は、汚れ防止手段70の下流に形成された複数の流れ部3aにより複数の分岐支水に分岐され、複数の分岐支水は、それぞれ、複数のカラム41を通水する。そして、汚れ防止剤注入部71より注入された汚れ防止剤は撹拌器72で撹拌され、撹拌された汚れ防止剤は複数のカラム41に注入される。
【0061】
また、図4に示すように、各カラム41の形状を、四角筒形状とし、4つの壁面42、43、44、45に異なる素材を組み合わせてもよい。この場合、当該壁面を構成する4つの壁面42、43、44、45はすべて異なる素材であってもよい。また、相対する2つの壁面43、45の一の組を互いに同じ素材にし、他の2つの壁面42、44の他の組も互いに同じ素材にし、一の組と他の組とは互いに異なる素材にしてもよい。
すなわち、各カラム41の形状が四角筒形状では、二組の相対する壁面(壁面43、45と壁面42、44)が存在するが、例えば一の組(壁面43、45)をアクリル樹脂、他の組(壁面42、44)をポリ塩化ビニルとし、壁面43、45用に照射部20と受光部30とを配置し、壁面42、44用に別の照射部20と受光部30とを配置してそれぞれの光透過量を測定することで、異なる素材上での汚れの付着量を評価することができる。
【0062】
また、対する壁面の一方(壁面43、45)を光透過性部材にし、他方(壁面42、44)をステンレスや樹脂ゴム等の実際の通水経路2と同じ素材、又は任意の光不透過性材料とするカラム41としてもよい。
この場合、光不透過性材料の壁面に反射させた光をもとに光量を測定する。すなわち、発光体20aから発した光をまず光透過性壁に透過させ、次いで該透過光をステンレス等の光不透過性壁に当てて反射させ、そして該反射光を再度光透過性壁に透過させた光を受光体で受光させ、受光量を測定することで、実機の素材での汚れ付着の影響を評価することができる。
また、これらの測定方法の組み合わせ、すなわち反射と透過の二種類のセンサーを搭載することもできる。
【0063】
また、図4に示すように、照射部20と受光部30とを組とし、1つのカラム41に対して複数の組を設置してもよい。この場合、複数の受光部30からそれぞれ得た複数の汚れの量の平均値を用いることで汚れ付着をより正確に把握することができる。
【0064】
また、図5に示すように、透過部40の一方の壁面43側に照射部20と受光部30と配置してもよい。この場合、透過部40の他方の側の壁面45は、照射部20からの光を光不透過性部材で反射するようになっている。
【実施例】
【0065】
実施例
模擬水を、カラムとしてセル(材質:アクリル、サイズ 径25mm×200mm)に通水させた。
また、段ボール古紙330gを、板紙ライナーを製造している製紙工場から採取した白水15Lに分散し、ビーターで叩解を行い、パルプ含量2%の模擬水(CSF=300mL)を調製した。
調製した模擬水にミキサー羽を取り付けた撹拌機で、800rpmで撹拌しながら、カチオン化澱粉0.6質量%及び硫酸バンド1.25質量%、紙力増強剤0.36質量%、ロジンエマルションサイズ剤0.15質量%、填料5質量%となるように順次添加した。各薬品の添加間隔は全て15秒とした。
6日間通水し、付着した汚れの厚さと、レーザーの受光量や濁度の測定値と、を確認した。
【0066】
セルの測定では、汚れ付着量を測定するタイミングで通水弁を閉じて付着した汚れのみによるレーザー光量減衰を測定した。測定結果を図6図7に示す。ここで、図6において、実線は透過光量を示し、点線は汚れ厚さを示す。図7において、点が汚れ厚さに対する測定された透過光量を示し、直線が、汚れ厚さに対する測定された透過光量の回帰直線を示す。
【0067】
参考例
連続通水した状態で濁度を測定すること以外は実施例と同様の作業をした。測定結果を図8図9に示す。ここで、図8において、実線は透過光量を示し、点線は汚れ厚さを示す。図9において、点が汚れ厚さに対する測定された透過光量を示し、直線が、汚れ厚さに対する測定された透過光量の回帰直線を示す。
【0068】
図6図7図8図9から明らかなように、実施例による測定の方が、参考例による測定よりも汚れ付着量との相関が高く、その相関を示す近似線が付着量に対してどの程度当てはまっているかを示す決定係数R2(decision coefficient、0から1の値を取り、1が最も精度が良い)も1に近い事を確認した。
【符号の説明】
【0069】
1 通水設備
2 通水経路
2a 通水配管
2b 通水装置
3 支流部
3a 流れ部
5 分岐管
10 付着物定量化装置
20 照射部
20a 発光体
30 受光部
30a 受光素子
40 透過部
41 カラム
42、43、44、45 カラムの壁面
50 分岐水遮断部
60 付着物量定量化部
70 汚れ防止手段
71 汚れ防止剤注入部
72 汚れ防止手段の撹拌器
80 撮影部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9