(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明と、本発明の様々な特徴点と、本発明の利点とは、添付図面において図示され以下において詳細に説明された例示としての非限定的な実施形態を参照して、詳細に説明される。公知のプログラミング技術や公知のコンピュータソフトウェアや公知のコンピュータハードウェアや公知の動作プラットホームや公知のプロトコルに関する説明は、本発明の詳細を無用にぼやかすことがないように、省略することができる。しかしながら、好ましい実施形態が示されてはいるけれども、詳細な説明や特定の例示が、本発明を何ら限定することなく単なる例示として与えられていることは、理解されるであろう。本発明の概念の精神および/または範囲内における様々な置換や修正や追加や再構成は、本発明の開示により、当業者には明らかであろう。
【0019】
図1は、マルチステージポンプ100の一例を概略的に示している。マルチステージポンプ100は、フィードステージ部105と、これとは個別の導出ステージ部110と、を備えている。フィードステージ部105と導出ステージ部110との間には、流体流通の観点から、フィルタ120が配置されている。フィルタ120は、プロセス流体から不純物を濾過する。複数のバルブは、マルチステージポンプ100を通しての流体流通を制御することができる。複数のバルブには、例えば、入口バルブ125と、隔離バルブ130と、バリアバルブ135と、パージバルブ140と、ベントバルブ145と、出口バルブ147と、がある。マルチステージポンプ100の様々なバルブは、マルチステージポンプ100の様々な部分に対しての流体流通を可能としたりあるいは禁止したりし得るよう、開閉される。これらバルブは、圧縮エアによって駆動される(すなわち、ガス駆動される)ダイヤフラムバルブとすることができ、圧力が印加されているかあるいは真空が印加されているかに応じて開閉される。
【0020】
導出ステージ部110は、さらに、圧力センサ112を有することができる。圧力センサ112は、導出ステージ部110における流体圧力を決定する。圧力センサ112によって決定された圧力を使用することにより、後述するようにして、様々なポンプの速度を制御することができる。圧力センサの例には、セラミック製やポリマー製の、圧電式や容量式の、圧力センサがあり、ドイツ国 Korb 所在の Metallux AG社によって製造された圧力センサがある。圧力センサ112のうちの、プロセス流体に接触する面は、パーフルオロポリマーとすることができる。ポンプ100は、追加的な圧力センサを備えることができる。追加的な圧力センサは、例えば、フィードステージ部105における流体の圧力を決定する圧力センサ、および/または、フィードチャンバ155における圧力を読み取るための圧力センサ、とされる。
【0021】
フィードステージ部105および導出ステージ部110は、さらに、マルチステージポンプ100内において流体をポンピングするために、ローリングダイヤフラムポンプ(あるいは、転動型ダイヤフラムポンプ)を備えることができる。フィードステージポンプ150(『フィードポンプ150』と称す)は、例えば、流体を収集するためのフィードチャンバ155と、フィードチャンバ155内において移動して流体を移動させるフィードステージダイヤフラム160と、フィードステージダイヤフラム160を駆動するためのピストン165と、送りネジ170と、ステップモータ175と、を備えている。送りネジ170は、ナットや、ギヤや、モータからのエネルギーを送りネジ170を伝達するための他の機構を介して、ステップモータ175に対して連結されている。一実施形態においては、フィードモータは、ナットを回転させ、このナットの回転が、送りネジ170を駆動して、ピストン165の駆動を引き起こす。導出ステージポンプ180(『導出ポンプ180』と称す)は、同様に、導出チャンバ185と、導出ステージダイヤフラム190と、ピストン192と、送りネジ195と、導出モータ200と、を備えている。フィードステージ部105および導出ステージ部110の各々は、様々なポンプを備えることができ、それらポンプは、圧縮エア式に駆動されるポンプや、油圧式のポンプや、他のポンプ、とされる。例えば、圧縮エア式に駆動されるポンプを、フィードステージにおいて使用することができ、ステップモータによって駆動される油圧ポンプを、導出ステージにおいて使用することができる。
【0022】
図1に示す例においては、マルチステージポンプ100は、フィードポンプと導出ポンプとの間において、モータ構成を使用する。フィードモータ175および導出モータ200は、任意の適切なモータとすることができる。例えば、導出モータ200は、永久磁石同期モータ(Permanent-Magnet Synchronous Motor,“PMSM”)とすることができる。PMSMは、フィールド配向制御(Field-Oriented Control,“FOC”)あるいは他の位置/速度制御スキームを使用したデジタル式信号プロセッサ(digital signal processor, “DSP”)によって制御することができる。いくつかの実施形態においては、マルチステージポンプ100内におけるスマートコントローラは、制御スキーマーを使用して、導出モータ200を制御し得るよう構成される。
【0023】
導出モータ200は、さらに、導出モータ200の位置のリアルタイムフィールドのためのエンコーダ(例えば、微細ラインの回転位置エンコーダ)を備えることができる。位置センサの使用は、ピストン192の位置の正確で繰り返し可能な制御を可能とし、このことは、導出モータ185内の流体移動に関しての正確で繰り返し可能な制御をもたらす。例えば、2000個のラインエンコーダを使用して、DSPに対して8000個のパルスを供給することができ、これにより、導出モータ200の位置の正確な測定を行って、導出モータ200の位置を、0.045°という回転角度単位で制御することができる。加えて、PMSMは、ごくわずかの振動しかなくあるいは全く振動することなく、低速で動作することができる。フィードモータ175は、また、PMSMとすることができる、あるいは、ステップモータとすることができる。例えば、フィードモータ175は、米国ニューハンプシャー州 Dover 所在の EAD Motor 社のステップモータNo. L1LAB-005 とすることができ、導出モータ200は、EAD Motor 社のブラシレスDCモータNo. DA23DBBL-13E17A とすることができる。
【0024】
図2および
図3は、マルチステージポンプ100のためのポンプアセンブリの一例を示す斜視図である。マルチステージポンプ100は、導出ブロック205を備えることができる。導出ブロック205は、マルチステージポンプ100を通しての様々な流体流通経路を規定している。導出ポンプブロック205は、PTFEあるいは改質されたPTFEあるいは他の材料からなる単一ブロックとすることができる。これら材料が、多くのプロセス流体と反応しないことのためにあるいはごくわずかしか反応しないことのために、これら材料の使用により、ハードウェアの追加を最小としつつ、流通経路およびポンプチャンバを、導出ブロック205内へと直接的に機械加工することができる。したがって、導出ブロック205は、流体マニホールドを提供することによって、導管形成の必要性を低減する。
【0025】
導出ブロック205は、外部に対しての様々な入口および出口を備えることができる。これら入口および出口には、例えば、流体を受領するための入口210と、ベントセグメント時に流体をベントするためのベント出口215と、導出セグメント時に流体が導出される導出出口220と、がある。導出ブロック205は、
図2の例においては、フィードチャンバに対してのパージ流体の戻り経路のための外部パージ出口を備えていない。しかしながら、他の実施態様においては、流体を、外部へとパージすることができる。
【0026】
導出ブロック205は、フィードポンプと導出ポンプとフィルタ120とにわたっての流体の経路を決定する。ポンプカバー225は、フィードモータ175および導出モータ200が損傷してしまうことから保護することができ、また、ピストンハウジング227は、ピストン165およびピストン192に関する保護をもたらすことができる。この例においては、バルブプレート230は、バルブシステム(例えば、
図1における、入口バルブ125,隔離バルブ130,バリアバルブ135,パージバルブ140,ベントバルブ145)に関してのバルブハウジングを提供する。バルブシステムは、マルチステージポンプ100の様々な構成部材に対して流体流通を案内し得るよう構成することができる。一実施形態においては、入口バルブ125,隔離バルブ130,バリアバルブ135,パージバルブ140,ベントバルブ145の各々は、部分的にバルブプレート230内に組み込まれ、そして、対応するダイヤフラムに対して圧力が印加されているかあるいは真空が印加されているかに応じて開閉されるダイヤフラムバルブとされる。
【0027】
バルブプレート230は、各バルブに関して、対応するダイヤフラムに対して圧力または真空を印加するためのバルブ制御入口を備えている。例えば、入口235は、バリアバルブ135に対応しており、入口240は、パージバルブ140に対応しており、入口245は、隔離バルブ130に対応しており、入口250は、ベントバルブ145に対応しており、入口255は、入口バルブ125に対応している。各入口に対して、圧力あるいは真空を選択的に印加することにより、対応するバルブを開閉することができる。各バルブは、様々なシーケンスに基づいて開閉することができる。シーケンスは、用途ごとによって、様々に異なるものとすることができる。バルブプレート230は、バルブの停滞容積を低減し得るよう、また、真空変動に基づく容積変動を除去し得るよう、また、真空要求を低減し得るよう、また、バルブダイヤフラムにかかる応力を低減し得るよう、構成することができる。
【0028】
バルブ制御ガスおよび真空は、バルブ制御供給ライン260によって、バルブプレート230に対して、提供される。バルブ制御供給ライン260は、バルブ制御マニホールド(マニホールドカバー263あるいはハウジングカバー225によってカバーされている)から、導出ブロック205を通して、バルブプレート230へと、延在している。バルブ制御ガス供給入口265が、バルブ制御マニホールドに対して加圧ガスを提供し、真空入口270が、バルブ制御マニホールドに対して真空(あるいは、低圧)を提供する。バルブ制御マニホールドは、三方バルブとして機能し、対応するバルブを制御し得るよう、供給ライン260を介して、バルブプレート230の適切な入口に対して、加圧ガスまたは真空を供給することができる。
【0029】
図3においては、導出ブロック205は、内部に形成された様々な流体流通経路を図示するために、透視図として図示されている。導出ブロック205は、マルチステージポンプ100に関して、様々なチャンバおよび様々な流体流通経路を規定している。フィードチャンバ155および導出チャンバ185は、導出ブロック205内において、直接的に機械加工することができる。加えて、様々な流体流通経路は、導出ブロック205内に機械加工することができる。1つの流体流通経路が、入口210から入口バルブへと延在している。流体流通経路280は、入口バルブからフィードチャンバ155へと延在している。これにより、入口210からフィードポンプ150への経路が完成している。バルブハウジング230内の入口バルブ125は、入口210とフィードポンプ150との間の流通を制御している。流通経路285は、フィードポンプ150からバルブプレート230内の隔離バルブ130へと流体を案内する。隔離バルブ130の出口は、他の流体流通経路によってフィルタ120へとつながっている。流体は、フィルタ120から、フィルタ120に対して接続された複数の経路を介して、ベントバルブ145およびバリアバルブ135へと、流通する。ベントバルブ145の出口は、ベント出口215へと接続され、バリアバルブ135の出口は、流体流通経路290を介して、導出ポンプ180へと接続されている。導出セグメント時には、導出ポンプは、流体流通経路295を介して、出口220に対して流体を出力することができる。あるいは、パージセグメント時には、導出ポンプは、流体流通経路300を介して、パージバルブへと流体を出力することができる。このパージセグメント時には、流体は、流体流通経路305を介して、フィードポンプ150へと戻ることができる。各流体流通経路を、PTFE製の(あるいは、他の材料製の)導出ブロック内に直接的に形成し得ることにより、導出ブロック205は、マルチステージポンプ100の様々な構成部材どうしの間にわたってのプロセス流体の配管として機能することができる。これにより、追加的なチューブの形成の必要性を、省略することができる、あるいは、低減することができる。他の場合においては、流体流通経路を規定するために、チューブを導出ブロック205内に挿入することができる。
【0030】
図3は、さらに、バルブプレート230に対して圧力または真空を提供するための供給ライン260を示している。バルブの駆動は、各供給ライン260に対して圧力または真空のいずれかを案内するバルブ制御マニホールド302によって、制御される。各供給ライン260は、小さなオリフィス(すなわち、絞り)を有した連結部材(連結部材の一例が、符号318によって示されている)を備えることができる。各供給ライン内のオリフィスは、供給ラインに対しての圧力または真空の提供どうしの間における尖鋭な圧力差の影響を緩和することを補助する。これにより、バルブを、より円滑にかつよりゆっくりと開閉することができる。
【0031】
図1〜
図3に例示した構成に加えて、マルチステージポンプの構成は、圧縮エア式からモータ式へという構成や、圧縮エア式から圧縮エア式へという構成、とすることもできる。また、マルチステージポンプという観点で記載されているけれども、本発明における実施形態は、単一ステージポンプとして実施することもできる。
図4は、単一ステージポンプ4000に関してのポンプアセンブリの一例を示す斜視図である。
【0032】
ポンプ4000は、上述したマルチステージポンプ100の1つのステージと同様のものとすることができる。例えば、導出ステージと同様のものとすることができる。ポンプ4000は、圧縮エアによって駆動されるポンプ、あるいは、ステップモータやブラシレスモータや他のモータによって駆動されるローリングダイヤフラムポンプ、を備えることができる。ポンプ4000は、導出ブロック4005を備えることができる。導出ブロック4005は、導出ポンプ4000を通して様々な流体流通経路を規定しているとともに、少なくとも部分的にポンプチャンバを形成している。導出ポンプブロック4005は、PTFEあるいは改質されたPTFEあるいは他の材料からなる単一ブロックとすることができる。これら材料が、多くのプロセス流体と反応しないことのためにあるいはごくわずかしか反応しないことのために、これら材料の使用により、ハードウェアの追加を最小としつつ、流通経路およびポンプチャンバを、導出ブロック4005内へと直接的に機械加工することができる。したがって、導出ブロック4005は、組み込まれた流体マニホールドを提供することによって、導管形成の必要性を低減する。ポンプチャンバ内の圧力を読み取るために、圧力センサを配置することができる。
【0033】
導出ブロック4005は、外部に対しての様々な入口および出口を備えることができる。これら入口および出口には、例えば、流体を受領するための入口4010と、パージ/ベント流体のためのパージ/ベント出口4015と、導出セグメント時に流体が導出される導出出口4020と、がある。導出ブロック4005は、
図4の例においては、ポンプが1つのチャンバだけを備えていることのために、外部パージ出口4010を備えている。例えばOリング無しの低プロファイルの連結部材といったような適切な連結部材を使用することにより、導出ブロック4005の外部に対しての入口および出口を、流体ラインに対して接続することができる。
【0034】
導出ブロック4005は、入口から入口バルブ(例えば、バルブプレート4030によって少なくとも部分的に形成される)へと、および、入口バルブからポンプチャンバへと、および、ポンプチャンバからベント/パージバルブへと、および、ポンプチャンバから出口4020へと、流体流通経路を規定する。ポンプカバー4025は、ポンプが損傷してしまうことから保護することができ、また、ピストンハウジング4027は、ピストンに関する保護をもたらすことができる。カバー/ハウジングは、ポリエチレンまたは他のポリマーから形成することができる。バルブプレート4030は、バルブシステム(例えば、入口バルブ、および、パージ/ベントバルブ)に関してのバルブハウジングを提供する。バルブシステムは、ポンプ4000の様々な構成部材に対して流体流通を案内し得るよう構成することができる。バルブプレート4030および対応するバルブは、バルブプレート230に関して上述したのと同様に形成することができる。パージバルブは、入口バルブと比較して、同じサイズとすることも、また、より小さいサイズとすることも、また、より大きいサイズとすることも、できる。しかしながら、より小さなパージバルブを使用することにより、上述したように、チャンバに対して戻る停滞容積を低減することができる。入口バルブおよびパージ/ベントバルブの各々は、部分的にバルブプレート4030内に組み込むことができ、そして、対応するダイヤフラムに対して圧力が印加されているかあるいは真空が印加されているかに応じて開閉されるダイヤフラムバルブとすることができる。いくつかの実施においては、バルブのいくつかは、導出ブロック4005の外部に配置することができる、あるいは、追加的なバルブプレート内に配置することができる。一例として、PTFE製のシートを、バルブプレート4030と導出ブロック4005との間に介装することができ、これにより、様々なバルブのダイヤフラムを形成することができる。バルブプレート4030は、対応するダイヤフラムに対して圧力または真空を印加し得るよう、各バルブに対してのバルブ制御入口(図示せず)を備えている。
【0035】
いくつかの実施形態においては、固定された数のポンプではなく、カスタマイズ可能なシステムは、経時的に様々な数のポンプを支持することができる。カスタマイズ可能な導出システムにおいては、フレキシブルなモジュール的なアーキテクチャーを使用する。カスタマイズ可能な導出システムの実施形態は、また、圧縮エア式のポンプやモータ式のポンプや任意のポンプといったような様々なタイプのポンプを支持することができる。例えば、マルチステージポンプシステムにおいては、第1ステージのポンプを、圧縮エアによって駆動されるものとすることができ、第2ステージのポンプを、モータによって駆動されるものとすることができる。このような混合や適合に関するフレキシブルさにより、システムを、特定の用途の各々に関して、カスタマイズすることができる。
図5は、カスタマイズ可能な導出システムに関するモジュール的なアーキテクチャー500の例示としての一実施形態を概略的に示している。
【0036】
図5に示すように、様々な用途は、使用されている化学物質や、要求された品質/性能のレベルや、要求された品質/性能のレベルを得るためのコスト、等に応じて、様々な要求を有することができる。例えば、化学物質のコストが高く、かつ、最終製品が欠陥に敏感なものである場合には、システムは、モータ式からモータ式へという構成を使用することができる。この構成の例は、
図8に示されており、この構成においては、可能な限り最良の濾過制御を行うことができ、欠陥を可能な限り最も少ないものとすることができる。このようなモータ式からモータ式へという構成が、本来的に高価なものであることにより、場合によっては、圧縮エア式からモータ式へという構成を使用することができ、これにより、所望レベルの処理能力を達成しつつなおかつ導出速度と導出量との観測性および制御性を確保しつつ、システムのコストを低減することができる。圧縮エア式からモータ式へという構成の例は、
図7に示されている。いくつかの場合においては、圧縮エア式から圧縮エア式へという構成を、望ましいものとすることができる。それは、とりわけ、導出量に対してのコストに興味がある場合である、および/または、高品質の性能が要求されない場合である。圧縮エア式から圧縮エア式へという構成の例は、
図6に示されている。ここで開示された実施形態においては、モジュール式のアーキテクチャー500は、スマートコントローラを備えている。スマートコントローラは、時には動的にすなわちオンザフライで、圧縮エア式ポンプとモータ式ポンプとを混合および適合することができる。よって、ここで開示されたカスタマイズ可能な導出システムの実施形態は、半導体製造の分野における様々な要求に適合し得るよう、多くの様々な用途に関してのすべての性能レベルを得ることができる。
【0037】
このフレキシブルなモジュール的なアーキテクチャーは、ここで開示する導出システムを提供することができ、多くの利点を提供することができる。例えば、システムのオーナーは、圧縮エア式から圧縮エア式へという構成からスタートすることができる。その後、オーナーの要求が変化することがあり得る、および/または、評価後に、圧縮エア式から圧縮エア式へという構成をアップグレードする必要が起こり得る。1つまたは複数の圧縮エア式ポンプは、モータ駆動型のポンプへと、および/または、交換用の圧縮エア式ポンプへと、容易に交換することができる。オーナーは、導出システムの全体を交換する必要はない。
【0038】
導出システムに対しての、このようなプラグアンドプレイタイプの修正は、少なくとも部分的には、様々なタイプのポンプを自動的にかつ動的に制御し得る多目的のスマートコントローラのおかげで、可能とされている。例えば、第1ポンプを組込から外し、第2ポンプを組み込み、ラインを接続することにより、操作を、開始または再開することができる。第2ポンプのポンプヘッドとの接続時には、スマートコントローラは、自動的に第2ポンプを認識することができて、第2ポンプに対応した制御スキームを適用することができる。いくつかの実施形態においては、あるポンプから他のポンプへのスイッチングは、物理的にポンプの取外しや取付を行う必要なく、全体的にソフトウェアを介して行うことができる。例えば、ユーザーは、ポンプAおよびポンプBをオフラインとして、ポンプCおよびポンプDを割り当てることができる。これにより、ポンプCおよびポンプDを、新たなポンプAおよび新たなポンプBとして機能を引き継がせることができる。
【0039】
いくつかの実施形態においては、電子的に読取可能なタグまたはコードを使用することにより、スマートコントローラに対して多岐にわたる情報を提供することができる。いくつかの実施形態においては、スマートコントローラは、電子的に読取可能なタグによって識別可能とされた様々なデバイスに対して接続することができる。電子的に読取可能なタグは、そのようなデバイス/パッケージに対して直接的に固定することもあるいは固定しないことも、また、そのようなデバイス/パッケージに対して埋め込むこともあるいは埋め込まないことも、できる。例えば、スマートコントローラは、スマートコントローラの多くのポートのうちの1つのポートを介して、スマートフィルタに対して接続することができ、スマートフィルタに関する情報を、スマートフィルタに関連した電子的に読取可能なタグによって、スマートコントローラに対して提供することができる。他の例においては、スマートコントローラは、パックまたはパッケージに対して接続することができ、そのパックまたはパッケージの中の内容物に関する情報を、そのパックまたはパッケージに関連した電子的に読取可能なタグによって、スマートコントローラに対して提供することができる。そのパックは、特定の用途において必要とされた化学物質を収容することができる。他のデバイス/パッケージを、同様の手法で、スマートコントローラに対して接続することができる。
【0040】
半導体製造においては、様々な用途は、多くの場合、化学的な層厚さおよびコーティング領域に関して、様々な要求を有している。したがって、多岐にわたる導出量および導出速度を要求することができる。そのような要求に対する適合においては、個々の導出に際して要求されるすべての流体を各ポンプが収容し得る必要があることのために、様々なトラックサイズに関して様々なサイズのポンプを備えている。それらトラックおよびポンプは、通信用の個別のラインを必要とする。このことは、各入力ラインおよび各出力ラインが物理的なワイヤまたはケーブルを必要とすることを意味している。ワイヤの複雑さは、導出システム内の既に複雑な流体接続に対して、さらなる難題を追加する。
【0041】
そのような難題を解決するための1つの手法は、個々のポンプコントローラとトラックとの間のシリアル通信を提供し得る入出力(input/output, I/O)インターフェースデバイスを使用することである。よって、同じタイプのポンプに関する個々のポンプコントローラは、I/Oインターフェースデバイスを介して、様々なトラックに対して通信することができる。より詳細には、I/Oインターフェースデバイスは、前端のトラックから信号を取得して、その信号を、後端のポンプコントローラに対して、ポンプコントローラが理解し得るフォーマットでもって、シリアル的に通信することができる。
【0042】
ここで開示するスマートコントローラの実施形態は、他の実行可能な解決策を提供することができる。いくつかの実施形態においては、スマートコントローラは、トラックおよび様々なデバイスに対しての物理的な接続のための複数の接続ポートを備えることができる。いくつかの実施形態においては、スマートコントローラは、モータ式のポンプや圧縮エア式ポンプやフィルタやセンサ等に関しての、24個の通信ポートを備えることができる。それらモータ式のポンプや圧縮エア式ポンプやフィルタやセンサ等の各々は、24個の通信ポートのいずれかに対して接続することができ、これにより、オンボードデータベースを使用して、スマートコントローラによって認識されることができる。スマートコントローラとデバイスとの間の通信ラインは、ソフトウェアによって構成可能なものとすることができる。いくつかの実施形態においては、各タイプのデバイスを、スマートコントローラの特定のポートに対して割り当てることができる。
【0043】
いくつかの実施形態においては、スマートコントローラは、トラックやポンプやバルブやセンサやタグリーダやポンプヘッドや他の構成部材といったような様々なデバイスに対しての、シリアル的なあるいはパラレル的なあるいはアナログ信号/データによる通信を行い得るよう、様々なタイプのインターフェースデータを備えることができる。いくつかの実施形態においては、トラックに対してのインターフェースは、独自のプロトコルを、あるいは、産業規格のプロトコルを、使用することができる。他の例においては、トラックに対してのインターフェースは、デバイスネットや産業規格のイーサネット(登録商標)や他のいくつかの産業規格のプロトコルを有したコントローラエリアネットワーク(Controller Area Network,CAN)とすることができる。例えば、スマートコントローラは、トラックに対しての通信のために、通信制御プロトコル/インターネットプロトコル(Transmission Control Protocol/Internet Protocol,TCP/IP)を使用することができる。スマートコントローラの他のインターフェースを使用することにより、個々のポンプヘッドも含めた様々なデバイスに対して、1つまたは複数のプロトコルにおいて、通信することができる。いくつかの実施形態においては、様々なデバイスは、CANデバイスを含むことができる。いくつかの実施形態においては、様々なデバイスに対してのインターフェースは、解体された単純な独自インターフェースを含むことができる。
【0044】
多くのトラックにおいては、イーサネット(登録商標)やデバイスネットや他の同様のものを使用することにより、ポンプのI/O信号を制御することができる。例えば、トラックは、デバイスネットのパラレルI/Oボードに対してデバイスネット命令を送出することにより、いくつかの信号を設定(あるいは、セット)することができ、それら信号は、コネクタおよびケーブルを通して、特殊なポンプインターフェースモジュールへと到達することができる。この種の接続アーキテクチャーは、ソフトウェアプログラミングに加えて、デリケートで複雑なハードウェア構成を必要とする。
【0045】
いくつかの実施形態においては、スマートコントローラは、ポンプに対してのインターフェース接続/通信に関して、独自の通信プロトコルを実施することができる。いくつかの実施形態においては、スマートコントローラは、トラックインターフェースを実施することにより、通常的に使用されるパラレルI/Oの代理をすることができ、これにより、ポンプのトリガーを行ったり、基本的な現在状況を取得したり、することができる。いくつかの実施形態においては、ポンプは、同じパラレルデバイスタイプとして具現することができ、スマートコントローラは、プロトコルを直接的に解釈し得るよう構成することができる。このことは、多くのトラックが現在使用している同じプログラミング機能を仮想的に提供しつつ、ポンプやトラックハードウェアボードやケーブル上にパラレル信号が存在する必要性を排除することとなる。以下の例においては、トラックは、追加的なハードウェアを必要とすることなく、スマートコントローラを通して、ポンプに対して、同じデバイスネット命令を送出することができる。当業者であれば、これが可能な一例に過ぎないことを、理解されるであろう。いくつかの実施形態においては、実在のEntegrisネットワーキングプロトコルを使用することにより、スマートコントローラまたはポンプに対して通信を行うことができる。
【0046】
いくつかの従来の導出システムにおいては、マスターコントローラを、複数のポンプに対して接続することができ、各ポンプは、それぞれのポンプに対して接続された専用のポンプコントローラを有することができる。このタイプの専用のポンプコントローラの機能は、2つのレベルに分類することができる。すなわち、高レベルと低レベルとに分類することができる。高レベルコントローラの機能は、導出ポンプを運転するのに必要な機能を備えることができる。低レベルコントローラの機能は、例えばモータをポイントAからポイントBへと移動させるといったような単純な機能を備えることができる。これらポンプコントローラは、大量の処理能力を有している。うまくないことに、従来の導出システムは、そのようなポンプコントローラの処理能力を、効率的な態様で利用していない。例えば、例えば30〜40個といったような複数のポンプを有した導出システムにおいては、同時に稼働するポンプは、せいぜい3つであり、残りのポンプは、待機状態とされる。この非効率さは、コスト高を招く。
【0047】
従来の導出システムの他の欠点は、容易には修正できない固定されたアーキテクチャーにある。マスターコントローラは、一般に、接続されるポンプコントローラのタイプに対応した制御スキームでプログラムされる。制御スキームがポンプのタイプに対して特有のものであることにより、圧縮エア式ポンプが取り外されてモータ駆動のポンプへと交換された場合には、マスターコントローラは、モータ駆動ポンプを認識することができず、マスターコントローラは、モータ駆動ポンプの接続方法を知ることができない。
【0048】
本発明において開示されたスマートコントローラの実施形態は、ポンプコントローラから高レベル機能を取得することができる。このため、各ポンプの処理能力を正確に共有することができる。これにより、待機時間を低減することができて、対応するコストを低減することができる。低レベルの機能は、ポンプヘッドのところに留まる。高レベル機能と低レベル機能との間の区別は、特定の実施に関する導出システムをカスタマイズし得るよう構成されたソフトウェアとすることができる。例えば、いくつかの実施形態においては、スマートコントローラは、ポンプヘッドに対して、単なる「導出」命令を送出することができ、ポンプヘッドは、十分な知性を有しており、これにより、命令を実行することができて、タスクの完了時にはスマートコントローラに対して報告を行うことができる。他の例においては、スマートコントローラは、(ポイントのところのあるいはポンプに局在した)ポンプコントローラに対して、一般的な命令「導出レシピ4」を与えることができ、この特定のレシピで導出を行い得るよう構成されたポンプコントローラは、指示されたタスクを行うことができる。いくつかの実施形態においては、ポンプヘッドは、接続されたポンプを駆動するのに十分な基礎的なすなわち基本的な機能だけを有することができ、スマートコントローラは、当面のタスクを達成するため、ポンプヘッドに対して特定の指示を提供することができる。
【0049】
いくつかの実施形態においては、ポンプの操作は、ポンプに対して接続されたフィルタに関する情報を使用して、スマートコントローラによって制御される。いくつかの実施形態においては、フィルタは、ポンプ入口とポンプ出口との間の流体流通経路内に配置された着脱可能なフィルタとされる。着脱可能なフィルタは、ポンプに対しての接続のための、迅速交換機構または迅速接続機構を実施することができる。いくつかの実施形態においては、スマートコントローラは、フィルタ情報を受領し得るよう構成され、例えば化学物質のタイプといったようなプロセス流体情報を受領し得るよう構成され、さらに、フィルタ情報に基づいておよびプロセス流体情報に基づいて操作ルーチン(制御スキーム)のライブラリーにアクセスし得るよう構成されており、これにより、ポンプに関する操作ルーチンを選択することができて、選択された操作ルーチンに沿ってポンプを駆動することができる。選択された操作ルーチンは、プライミングルーチンや、導出サイクルや、他のルーチンの導出サイクルの選択されたセグメント、を備えることができる。
【0050】
図6は、カスタマイズ可能な導出システム600の例示としての一実施形態を概略的に示す図である。カスタマイズ可能な導出システム600は、フィードステージ601に配置された圧縮エア式フィードポンプ630と、導出ステージ602に配置された圧縮エア式導出ポンプ640と、を制御するスマートコントローラ610を備えている。この例においては、スマートコントローラ610は、トラック620に対して、圧縮エア式フィードポンプ630に対して、フィルタ650に対して、および、導出ポンプ640に対して、通信可能に接続されている。この例においては、電子的レギュレータ635を使用することにより、圧縮エア式に駆動されるフィードポンプ630を制御することができ、電子的レギュレータ645を使用することにより、圧縮エア式に駆動される導出ポンプ640を制御することができる。
【0051】
図7は、カスタマイズ可能な導出システム700の例示としての一実施形態を概略的に示す図である。カスタマイズ可能な導出システム700は、フィードステージ601に配置された圧縮エア式フィードポンプ630と、導出ステージ602に配置されたモータ駆動式の導出ポンプ740と、を制御するスマートコントローラ610を備えている。上記の例と同様に、スマートコントローラ610は、トラック620に対して、圧縮エア式フィードポンプ630に対して、フィルタ650に対して、および、導出ポンプ740に対して、通信可能に接続されている。導出システム700においては、電子的レギュレータ635を使用することにより、圧縮エア式に駆動されるフィードポンプ630を制御することができる。この例においては、スマートコントローラ610は、電子的レギュレータを使用することなく、導出ポンプ640を制御し得るよう構成することができる。いくつかの実施形態においては、カスタマイズ可能な導出システム700は、それでもなお、標準的な構成部材として、電子的レギュレータを備えることができる。これにより、導出ポンプ740に関して様々なタイプのポンプを混在させることができる。例えば、所望であれば、複数の導出ポンプ740の中において、電子的レギュレータに対して接続された1つまたは複数の圧縮エア式ポンプを混在させることができる。
【0052】
図8は、カスタマイズ可能な導出システム800の例示としての一実施形態を概略的に示す図である。カスタマイズ可能な導出システム800は、フィードステージ601に配置されたモータ駆動式のフィードポンプ830と、導出ステージ602に配置されたモータ駆動式の導出ポンプ740と、を制御するスマートコントローラ610を備えている。上記の例と同様に、スマートコントローラ610は、トラック620に対して、フィードポンプ830に対して、フィルタ650に対して、および、導出ポンプ740に対して、通信可能に接続されている。スマートコントローラ610は、上述したマルチステージポンプ100の場合と同様にして、モータ駆動式のフィードポンプ830と、モータ駆動式の導出ポンプ740と、を制御することができる。いくつかの実施形態においては、カスタマイズ可能な導出システム800は、標準的な構成部材として、フィードステージ601のための電子的レギュレータと、導出ステージ602のための電子的レギュレータと、を備えることができる。これにより、フィードポンプ830に関しておよび導出ポンプ740に関して様々なタイプのポンプを混在させることができる。例えば、所望であれば、フィードステージ601における複数のフィードポンプ830の中において、電子的レギュレータに対して接続された1つまたは複数の圧縮エア式ポンプを混在させることができ、導出ステージ602における複数の導出ポンプ740の中において、電子的レギュレータに対して接続された1つまたは複数の圧縮エア式ポンプを混在させることができる。
【0053】
図6〜
図8は、スマートコントローラ610のフレキシブルさおよび多目的性を例示している。スマートコントローラ610は、フィードステージ601における圧縮エア式フィードポンプ630と、導出ステージ602における圧縮エア式導出ポンプ640と、導出ステージ602におけるモータ駆動式の導出ポンプ740と、フィードステージ601におけるモータ駆動式のフィードポンプ830と、様々なフィルタ650と、を取り扱うことができる。スマートコントローラ610は、トラック620に対してのおよび様々なデバイスに対しての複数の物理的インターフェース(ポート)を有したプラグアンドプレイタイプのインターフェースを提供する。同じ接続ラインを使用することにより、様々なタイプのポンプに対して通信を行うことができる。このことは、カスタマイズ可能な導出システムのための配線を低減する/単純化する。
【0054】
スマートコントローラは、例えば圧縮エア式ポンプやモータ駆動式ポンプやフィルタ等といったような様々なデバイスと通信するための、独自のあるいは内部の標準化された通信ラインを提供することができる。それらデバイスとの通信時には、スマートコントローラは、接続時に各タイプのデバイスを識別することができ、対応する制御スキームを参照することができ、それに応じてデバイスを駆動することができる。例えば、あるポンプとの通信から他のポンプとの通信へと切り替えるに際しては、スマートコントローラは、新たに接続されたポンプに関する制御スキームも含めた情報についての内部のあるいは局所的なデータベースに対してアクセスすることができ、それに応じた制御スキームを適用することができる。
【0055】
いくつかの実施形態においては、スマートコントローラは、フィルタ情報を収容した電子的に読取可能なフィルタ情報タグを有したフィルタに対して接続することができる。電子的に読取可能なフィルタ情報タグのいくつかの例は、高周波認識(RFID)技術を実施することができる。それらフィルタは、着脱可能なタイプのものとすることができ、迅速交換機構または迅速接続機構を実施することができる。いくつかの実施形態においては、フィルタ情報タグは、能動的なあるいは受動的なRFIDタグや、バーコードや、他の光学的に読取可能なコード、とすることができる。
【0056】
高周波認識(RFID)は、一般に、2つの部材を備えている。すなわち、読取器と、タグと、を備えている。ラジオ波を使用することにより、いくつかのRFIDタグを、数メートル離れたところから、RFID読取器の視野方向を超えて、読み取ることができる。いくつかの実施形態においては、適切なRFIDタグの範囲は、意図的に短いものとされ、これにより、隣接するポンプに関するタグの読取に対してのクロストークを低減することができる。一例として、一実施形態においては、RFIDタグの範囲は、約25mm(約1インチ)にまで短いものとされる。RFID読取器およびタグの距離および/または構成に応じて、他の範囲も可能である。
図10は、RFIDタグ952aを有したフィルタ950aの例、および、RFIDタグ952bを有したフィルタ950bの例、を示している。いくつかの実施形態においては、RFIDタグは、フィルタ上に直接的に固定することができる、あるいは、フィルタに対して埋め込むことができる。いくつかの実施形態においては、RFIDタグは、フィルタに対して物理的に取り付ける必要はない。RFID技術は、当業者には公知である。そのため、ここではこれ以上の説明を省略する。
【0057】
フィルタ情報の例には、限定するものではないけれども、部品番号や、設計スタイルや、メンブランタイプや、保持規格や、フィルタの世代や、フィルタメンブランの構成や、ロット番号や、シリアル番号や、デバイスフローや、メンブラン厚さや、メンブランバブルポイントや、粒子品質や、フィルタ製造業者の品質情報や、他の情報、がある。設計スタイルは、フィルタの設置対象をなすポンプのタイプや、フィルタの容量/サイズや、フィルタ内のメンブラン材料の量や、フィルタの構成に関しての他の情報、を示している。メンブランタイプは、メンブランの材質および/または厚さを示している。保持規格は、メンブランによって特に効率的に除去し得る粒子サイズを示している。フィルタの世代は、フィルタがフィルタ設計の第1世代あるいは第2世代あるいは第3世代あるいは他の世代のいずれであるかを示している。フィルタメンブランの構成は、フィルタがプリーツされているかどうかや、プリーツのタイプや、あるいは、メンブランの構成に関する他の情報、を示している。シリアル番号は、個々のフィルタのシリアル番号を提供する。ロット番号は、フィルタまたはメンブランの製造ロットを特定することができる。デバイスフローは、良好な導出を行いつつ取り扱い得るフィルタを通しての流速を示している。デバイスフローは、個々のフィルタの製造時に決定することができる。メンブランバブルポイントは、良好な導出を行いつつ取り扱い得るフィルタを通しての流速/圧力に関する他の尺度を提供する。メンブランバブルポイントも、また、個々のフィルタの製造時に決定することができる。上記の例は、例示のためのものであり、フィルタ情報内に含有され得る情報を限定することを意図したものではない。
【0058】
フィルタ情報内に含有される部品番号は、様々な情報を含むことができる。例えば、部品番号フォーマットの例における各文字“Aabcdefgh”は、情報の様々な部分を含むことができる。以下の表1は、部品番号に含まれる情報の例を提供する。
【0060】
表1の例によれば、Impactポンプフィルタに関しての部品番号A2AT2RMR1は、フィルタの接続態様を示しており、フィルタの設置対象をなすポンプは、IntelliGen2 ポンプ(Impact および IntelliGenは、米国ミネソタ州 Chaska 所在の Entegris, Inc. 社による登録商標である)であり、メンブランは、薄いUPEであり、保持規格は、10nmであり、フィルタは、バージョン2フィルタであり、フィルタは、RFIDタグを備えており、フィルタメンブランが、Mプリーツを備えており、フィルタは、Oリング無しであり、1個のボックスあたりにつき1つのフィルタが設けられている。しかしながら、情報を付帯するための部品番号の使用は、例示のためのものに過ぎず、フィルタ情報は、他の手法によっても付帯することができる。
【0061】
他の適切なフィルタは、また、他の目的でスマートコントローラに対して接続ずることができる。例えば、初期バージョンのスマートフィルタは、取り外して、新しいバージョンのものに交換する必要がある。これは、古いスマートフィルタを引き出して、さらに、交換用のフィルタを、所定位置に差し込むことによって、単純な態様で行うことができる。一組をなす複数のルールを、フィルタ情報に対して適用することができる。これにより、フィルタが適切なものであるかどうかを決定することができる。フィルタが適切なものであるかどうかを決定するためのルールは、フィルタ情報と、例えばプロセス流体や環境特性や必要なサイクル時間や他の要因といったような他の要因と、に依存することができる。例えば、ルールは、プロセス流体がある種の粘性を有している場合には、特定の部品番号あるいはある種の部品番号およびバブルポイントを有したフィルタであれば適切なフィルタであると判断するというようにして、適用することができる。よって、適用されるルールは、様々なフィルタ情報や他の情報に依存することができる。フィルタが適切なフィルタでない場合には、対応する操作を行うことができる。そうでなければ、ポンプの動作を進めることができる。
【0062】
スマートフィルタは、とりわけ非常に微細なミクロンサイズのあるいはサブミクロンサイズのものといったようなプリントパターン内における欠陥に対して敏感なものであるような様々な半導体製造プロセスにおいて、重要な役割を果たすことができる。いくつかの既存の導出システムは、負圧下において濾過を行う。いくつかの既存の導出システムは、濾過に必要な圧力を観測することができて、その圧力をおそらく受動的に維持することができる。しかしながら、従来の導出システムにおいては、濾過に必要な圧力を正確に制御し得る能力を有することについては、知られていない。
【0063】
本発明において開示されたいくつかの実施形態においては、導出サイドにおいてポンプ入口のところにおけるポンプヘッドの正圧を制御して維持することができる。これにより、欠陥によって引き起こされるバブルを低減することができる。モータ駆動式のポンプの場合には、この正圧は、モータの動きによって、および、圧力トランスデューサに対してのフィードバックループによって、制御することができる。例えば、5psiの正圧を提供するためには、上流側の電子的レギュレータを、第1ステージにおいて10psiを提供するように設定することができ、下流側の電子的レギュレータを、第2ステージにおいて5psiを提供するように設定することができる。この圧力差は、フィルタを通して導出サイドへと流体を押し出す。
【0064】
圧縮エア式ポンプのセットアップにおいては、圧力トランスデューサは、流体流通経路内に配置され、これにより、実際の流体圧力を検出することができる。スマートフィルタからの情報に基づいて、スマートコントローラは、特定のフィルタに関して実際の濾過速度がどれくらいであるかを推測することができ、これにより、濾過速度を制御することができる。これにより、ユーザーは、下流側の圧力を設定することに加えて、所望の濾過速度を設定することができる。上流側の圧力は、フィルタを通しての所望の目標速度が得られるように、調節することができる。
【0065】
一例として、圧縮エア式から圧縮エア式へというポンプ構成に関する濾過速度は、あのようにして計算することができる。すなわち、
−ユーザーが、圧縮エア式導出ポンプに関して、化学物質の粘度(FV)を入力する。
−ユーザーが、ポンプに対して流体連通可能に接続されたRFIDフィルタに関して、所望の濾過圧力の設定値(FP)を入力する。いくつかの場合においては、FPは、4psiに設定することができる。いくつかの場合においては、FPは、2psi〜10psiに設定することができる。
−ユーザーが、化学物質の濾過に関して、所望の濾過速度(FR)を入力する。FRは、0.2cc/sec〜1cc/secに設定することができ、いくつかの場合においては、これ以上に設定することができる。
−コントローラが、フィルタのRFIDタグから、フィルタ流速(FLR)を取得する。RFIDタグから提供された情報は、フィルタのタイプと、フィルタを通して流れている流体の現在の流速と、を備えることができる。
−コントローラは、ファームウェア内に格納された抵抗定数(FC)を有している。
−コントローラが、R=FC/FLRに基づいて、フィルタ抵抗(R)を計算する。
−この時点で、コントローラは、UFR=(R×FR×FV)+FPに基づいて、上流側の圧力(UFR)を計算するために必要なすべての情報を有している。UFPは、ユーザーによって所望とされた濾過速度を得るために必要とされる。
−コントローラは、UFPのために、第1ステージの流体圧力を設定し、FPのために、第2ステージの流体圧力を設定する。
−隔離バルブおよびバリアバルブを開放する。
−与えられた濾過速度でもって、濾過が起こる。
−濾過が完了した時点で、第1ステージの流体圧力を、FPからUFPへと引き上げる。
−引き上げられた圧力が、濾過の終了を知らせる。
【0066】
特定の例においては、ユーザーは、1.5cc/secという濾過速度を要望することができ、3センチポワズ(cps)という粘度を有した流体の濾過に関して、導出ポンプ上において4psiという下流側圧力を要望することができる。R=1.55、UFR=10.98psiが仮定される。フィードポンプに関する圧力レギュレータが10.98psiに設定され、導出ポンプに関する圧力レギュレータが4psiに設定された場合には、流体の移動は、フィルタを通しての圧力差によって引き起こされ、フィルタを通しての圧力差は、この例においては、流体を、フィルタを通して1.5cc/secという流速でもって、フィード側から導出側へと移動させる。その流速は、それ以上の流体の処理が必要とされるまで、継続される。この時点で、導出ポンプのダイヤフラムは、底に到達することとなり、導出ポンプに関する圧力レギュレータは、もはや、4psiという設定ポイントを維持することはできない。この場合、第2ステージにおける圧力は、10.98psiという設定ポイントに向けてドリフトし始める。ドリフトが起こり始めた後に、濾過の終了が示され、導出ポンプは、濾過を終了することができ、サイクル内の次のステップに進むことができる。これが可能な理由の1つは、圧力トランスデューサが流体流通経路内に配置されているからである。圧力トランスデューサが圧縮エア経路内に配置されているだけである場合には、流体圧力の変化は、検出されない。
【0067】
図9は、カスタマイズ可能な導出システム900の例示としての一実施形態を概略的に示している。カスタマイズ可能な導出システム900は、フィードステージ901および導出ステージ902に関して、圧縮エア式ポンプから圧縮エア式ポンプへという構成を有している。この例においては、フィードポンプ930aおよびフィードポンプ930bは、ユニットとして物理的に組み合わされている。しかしながら、各ポンプは、互いに独立に動作し、ここで開示されたスマートコントローラの実施形態(
図6参照)によって互いに独立に制御され、特定の導出用途のために化学物質を収容しているそれぞれ対応する一組のボトル970a,970bに対して流体連通可能に接続されている。有利には、この構成は、同時的な導出のおかげで、コストの節約と大きな処理速度とを提供することができる。同様に、導出ポンプ940aおよび導出ポンプ940bは、ユニットとして物理的に組み合わされている。しかしながら、各ポンプは、互いに独立に動作し、スマートコントローラによって互いに独立に制御され、それぞれ対応するフィルタ950a,950bに対して、および、それぞれ対応するパージラインに対して、および、導出ポイントにつながる導出(出力)バルブに対して、流体連通可能に接続されている。いくつかの実施形態においては、出力バルブは、ストップ/サックバックバルブ(stop/suckback valves, SSBVs)を備えることができる。出力バルブは、エアによって運ばれた分子汚染や他の分子や化学物質に関しての観測/検出デバイスに対して接続することができる。導出ポイントにおける導出ノズルを通して、ウェハ上へと、処理化学物質を含有した対照量の流体が適用される(導出される)。処理化学物質がウェハに対して適用される速度は、処理流体が一様に適用されることを保証するためには、制御されなければならない。ウェハの表面上にわたってのコーティングの厚さは、典型的には、オングストローム単位で測定される。
【0068】
導出ノズルは、一般に、大気圧下とされる。好ましくは、導出ノズルのところにおける圧力レベルは、乱されないままとされる。すなわち、高圧となることもなく、真空となることもなく、スパイクを有することもない。圧縮エア式から圧縮エア式へというポンプ構成において流体流通経路内に圧力トランスデューサを配置することにより、導出ポンプの入口が正圧を有していることを確保することができ、あれこれ推測を行う必要なく、すべての時点で、正圧を正確に制御することを確保することができる。圧力トランスデューサは、印加された圧力の関数として信号を生成し得るタイプのセンサとされる。この構成においては、多くの適切な圧力トランスデューサを使用することができる。いくつかの実施形態においては、正圧は、0〜12psiという範囲とすることができる。いくつかの実施形態においては、正圧は、2〜10psiという範囲とすることができる。
【0069】
図10〜
図15は、カスタマイズ可能な導出システム1000の例示としての実施形態におけるポンプ制御およびシーケンス動作を示している。カスタマイズ可能な導出システム1000は、フィードステージ901および導出ステージ902に関して、圧縮エア式ポンプから圧縮エア式ポンプへという構成を有している。この例示としての実施形態においては、カスタマイズ可能な導出システム1000は、様々なバルブを備えることができる。様々なバルブには、入口バルブや、隔離バルブや、ベントバルブや、バリアバルブや、パージバルブや、出力バルブ、がある。これらバルブは、マルチステージポンプ100に関して上述した各バルブと同様の機能を有している。また、この例においては、電子的レギュレータ935を使用することにより、フィードポンプ930a,930bの圧縮エア式駆動を互いに独立に制御することができ、電子的レギュレータ945を使用することにより、導出ポンプ940a,940bの圧縮エア式駆動を互いに独立に制御することができる。この例示としての実施形態においては、カスタマイズ可能な導出システム1000は、さらに、RFIDタグ952aを有したスマートフィルタ950aと、RFIDタグ952bを有したスマートフィルタ950bと、PCB961と、PCB962と、を備えることができる。この例においては、2つのポンプが、1つのユニットとして物理的に組み合わされていることのために、プリント回路基板(PCB)が、このユニットに対しておよびスマートコントローラに対して接続され、これにより、スマートコントローラからの一命令ごとに、両ポンプのうちの一方のポンプを駆動することができる、あるいは、双方のポンプを同時に駆動することができる。
【0070】
図11は、充填および導出シーケンス1100の一例を示している。このシーケンス1100においては、化学物質が、ボトル970aからフィードポンプ930a内へと吸引される。図示の単純化のために、フィードポンプ930bと、導出ポンプ940bと、これらポンプに付設された部材/接続ラインと、については、
図11〜
図15においては、図示が省略されている。フィードポンプ930bおよび導出ポンプ940bは、フィードポンプ930aおよび導出ポンプ940aを参照してここで説明するのと同じあるいは同様のポンプ制御およびシーケンス動作を有することができる。
【0071】
フィルタ950aは、タグ952aを有することができる。動作時には、タグ読取器(図示せず)が、タグ952aからフィルタ情報を読み取ることができ、このフィルタ情報を、スマートコントローラに対して送信することができる(
図6参照)。スマートコントローラは、フィルタ情報を処理することができ、フィルタ情報に対してルールを適用して、フィードポンプ930aと導出ポンプ940aとをどのように動作させるかを決定することができる。例えば、充填圧力の制御や、流体圧力プロファイルの観測や、偏差に関するアラームの生成、をどのようにして行うかを決定することができる。加えて、スマートコントローラは、タグ952aから得られたフィルタ情報に基づいて、導出サイクル時におけるカスタマイズ可能な導出システム1000の動作を調節することができる。
【0072】
スマートコントローラは、また、フィルタ情報を使用することにより、濾過特性に対して良い操作あるいは悪い操作を修正することができる。動作時には、スマートコントローラは、カスタマイズ可能な導出システム1000に関する様々な動作データを追跡することができる。スマートコントローラによって追跡される情報は、スマートコントローラに対して利用可能とされたすべての動作パラメータ、および、スマートコントローラによって計算されたすべての情報、を備えることができる。動作データの非制限的ないくつかの例は、圧力と、バルブ操作に関連した様々なパラメータと、モータ位置と、モータ速度と、油圧と、他のパラメータ(例えば、ポンプが温度センサを備えている場合には、温度)と、を備えることができる。この情報を使用することにより、導出が良好な導出であるかどうかを、また、導出が良好な導出であったかどうかを、決定することができる。これは、導出を行った後に行うことも、また、導出サイクル時にリアルタイムで行うことも、できる。
【0073】
動作データは、フィルタ情報に対して相関させることができる。これにより、導出品質に対しての様々なフィルタパラメータの効果を、検証することができる。一例においては、スマートコントローラは、フィルタのロット番号を記録することができ、これにより、カスタマイズ可能な導出システム1000の動作データを、そのロットに対して相関させることができる。この情報を使用することにより、フィルタの特定のロットが、同じ構成のフィルタの他のロットと比較して、良好な結果をもたらすかあるいは悪い結果をもたらすかを検証することができる。同様に、シリアル番号を使用することにより、個々のフィルタに関しての動作データを追跡することができ、これにより、個々のフィルタが悪いコーティングを引き起こしたかどうかを決定することを補助することができる。さらに他の実施形態においては、動作データをメンブランバブルポイントに対して相関させることにより、同じ部品番号を有しかつ異なるメンブランバブルポイントを有したフィルタが異なる導出結果をもたらしたことを決定することができる。タグ952aからの情報を記録することにより、および、導出に関する情報を追跡することにより、フィルタの選択を最適化し得るとともに、フィルタの製造さえをも最適化することができる。
【0074】
図12は、濾過シーケンス1200の一例を示している。上述したように、スマートフィルタは、様々な半導体製造プロセスにおいて、重要な役割を果たすことができる。特定の例においては、第1ステージの流体圧力の設定値が、10psiに設定され、第2ステージの流体圧力の設定値が、8psiに設定された場合には、2つの設定値の間の差圧は、2psiである。この差圧(ΔP)は、フィルタを通して流体を引っ張る。フィルタは、シールされたタイプのものとされている。これにより、流体がフィルタを通して押されたときには、圧力損失は存在しない。流速に依存して、および、フィルタの抵抗に依存して、2つのステージにおける圧力は、最終的には、経時的に濾過の終了時点では平衡状態に到達する。従来技術においては、いつ濾過の終了時点が起こるかは、圧縮エア式から圧縮エア式へというポンプ構成において、正確には知られていなかった。いくつかの実施形態においては、圧力トランスデューサを、流体流通経路内に配置することができる。これにより、ポンプに対してタイミング良く正確な情報を提供することができ、無用に待つ必要なく次なるステップへと進むことができる。
図10に示す構成を使用することにより、一例においては、導出サイドにおいて流体ダイヤフラムは、最終的には底に到達し、それ以上の流体は、ポンプ内へと侵入することができない。一方では、フィードステージにおけるボトル抽出器は、導出サイドへと流体を押し出す試みを継続する。これにより、導出サイドにおける流体圧力は、上昇し、最終的には、10psiへと上昇する。これにより、濾過の終点を知らせる。圧縮エア式から圧縮エア式へというポンプ構成においては、この圧力は、流体流通経路内に配置された圧力トランスデューサによって検出される。この場合にも、流速は、導出ステージとの連携により、制御される。導出ステージにおいては、下流側の圧力を制御することができ、欠陥の量を最小とすることができる。さらに、濾過の終点の検出は、カスタマイズ可能な導出システムに関する処理速度を最良なものとすることができる。なぜなら、システムが、所定時間にわたって待つ必要なく、次なる導出サイクルのための待ち受け状態へと、進むことができるからである。
【0075】
混合および適合システムにおいては、ボトル抽出器は、モータポンプを使用することにより、ボトルから流体を引っ張ることができる。(上流側の電子的レギュレータを介して)負圧を印加することにより、ボトルから、第1ステージの流体リザーバ内へと、流体を引っ張ることができる。モータポンプの使用は、流体の流速および圧力に関する制御レベルの繊細さをもたらすという理由を有することができる。いくつかの実施形態においては、圧縮エア式ポンプは、低コストで利用することができる。よって、いくつかの実施形態においては、上述した正圧制御スキームは、圧縮エア式から圧縮エア式へというポンプ構成に限定されるものではなく、モータ駆動式からモータ駆動式へというポンプ構成や、モータ駆動式から圧縮エア式へというポンプ構成においても、実施することができる。ボトルは、加圧することができ、フィードステージを使用することにより、化学物質が充填される速度を制御し得るとともに、充填の終点を決定することができる。
【0076】
導出サイクルに加えて、スマートコントローラは、他の操作を実行し得るよう構成することができる。例えば、ポンプに対して新たなフィルタが接続されたときには、フィルタは、導出サイクルの運転前にフィルタメンブランが十分に湿潤されるように、プライミングされるべきである。プライミングルーチンの一例は、以下のものとすることができる。まず最初に、流体が、導出チャンバ内へと導入される。フィルタは、所定時間にわたってベントすることができ、これにより、フィルタの上流部分からエアバブルを除去することができる。次に、再循環パージセグメントを行うことができる。再循環パージセグメント1300の一例が、
図13に示されている。再循環パージは、化学物質廃棄物を発生させることなくバブルを除去することができ、これに加えて、効果的な態様でフィルタのプライミングにとって重要なものとすることができる。その後のパージからベントというセグメントにおいては、隔離バルブおよびパージバルブが開放され、バリアバルブが閉塞される。流体は、導出チャンバからベントを通して案内される。これは、濾過セグメントと、ベントセグメントと、パージセグメントと、の後に行うことができる。その後、隔離バルブを開放しなおかつフィードステージの流体を加圧した状態で、フィルタを加圧することができ、バリアバルブとベントバルブとを閉塞することができる。流体をフィルタを通して導出チャンバへと流し、パージバルブを通してパージするという前方フラッシュセグメントを行うことができる。再度、パージからベントというセグメントを行うことができる。プライミングルーチンは、必要に応じて、繰り返すことができる。
【0077】
カスタマイズ可能な導出システム内のポンプは、フィルタのタイプに基づいておよび使用されているプロセス流体に基づいて、プライミングすることができる。よって、上記は、プライミングルーチンの一例を提供するけれども、当業者であれば理解されるように、他のプライミングルーチンを使用することができる。適切なプライミングルーチンにおいては、フィルタメンブランを十分に湿潤させるために、様々な異なるステップを有することができる。プライミングルーチンにおいて使用し得るいくつかの非限定的なセグメントシーケンスの例には、限定するものではないけれども、i)充填セグメントおよびベントセグメント、ii)充填セグメント、パージからベントというセグメント、濾過セグメント、ベントセグメント、パージから入口というセグメント、iii)導出セグメント、充填セグメント、濾過セグメント、および、パージセグメント、がある。
図14は、充填セグメント1400の一例を示している。充填セグメント1400においては、カスタマイズ可能な導出システム1000は、次なる導出のための待ち受け状態とされている。
図15は、ベントセグメント1500の一例を示している。ベントセグメント1500においては、カスタマイズ可能な導出システム1000は、自動的にベントを行い、これにより、圧力観測によってバブルが検出されたときには、バブルを除去することができ、これにより、加圧下においてガスが再溶解することを防止することができる。プライミングルーチンにおいては、必要に応じて、追加的なセグメントを、あるいは、代替可能なセグメントを、使用することができる。
【0078】
上述したように、いくつかの実施形態においては、カスタマイズ可能な導出システムは、互いに物理的に連結された複数のポンプからなる1つまたは複数のユニットを備えることができる。PCBの補助により、スマートコントローラは、1つのユニットあたりについて単一のライン/ポート/物理的インターフェースを介して、それらポンプに対して通信を行うことができる。しかしながら、それらポンプが物理的に一体化されていないことのために、各ポンプは、なおも、フルセットのチューブおよび部材を必要とする。いくつかの実施形態においては、本発明によるカスタマイズ可能な導出システムは、配線要求/チューブ形成要求が単純化された一体型ポンプを備えることができる。
【0079】
図16は、2つの圧縮エア式ポンプが1つのユニットとして互いに物理的に一体化されている一体型ポンプ1600の例示としての一実施形態を概略的に示す図である。一体型ポンプ1600においては、2つの圧縮エア式ポンプ(ポンプ1,ポンプ2)は、流体プレート1610を共有している。流体プレート1610は、フロントプレート1611とエンドプレート1612との間に介装されている。非限定的な例示においては、流体プレートは、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)や他のいくつかの適切な材料といったようなポリマー材料から形成することができる。特定の例示においては、流体プレートは、101.6mm(4インチ)という高さと、101.6mm(4インチ)という幅と、6.35mm(1/4インチ)という厚さと、を有することができる。流体プレートの両サイドは、機械加工することができあるいは他の形状とすることができ、これにより、皿状形状や凹所形状や凹面形状を形成することができる。この例においては、圧縮エア式ポンプの各々は、流体プレートの一方のサイドに対して連結されたエンドプレートを備えており、これにより、内部に流体を保持するためのキャビティまたはスペースを形成することができる。ダイヤフラム1621,1622は、互いに独立に圧縮エアによって駆動することができ、これにより、一体型ポンプ1600の内外にわたって、流体1601,1602を案内することができる。取付プレートは、エンドプレートどうしの間に介装することができる。これにより、流体スペースと取付プレートとの間において、流体連通を提供することができる。非限定的な例示においては、エンドプレートは、金属から形成することができる。例えばプラスチックといったような他の適切な材料を、使用することもできる。
図6に示すように、フィードポンプ630が複数の一体型ポンプ1600を備えている場合には、それら一体型ポンプからなる各ユニットは、接続された単一の制御ボードを備えている。この例においては、カスタマイズ可能な導出システム600は、フィードポンプ630の各々に対して再配線する必要なく、動作容量および動作の可能性を容易に増大させることができる。
【0080】
図17は、4つの圧縮エア式ポンプ(流体1701に対してのポンプ1,流体1702に対してのポンプ2,流体1703に対してのポンプ3,流体1704に対してのポンプ4)が1つのユニットとして互いに物理的に一体化されている一体型ポンプ1700の例示としての一実施形態を概略的に示す図である。スマートコントローラは、単一のライン/ポート/インターフェースを介して、これらポンプを制御することができる。各ポンプは、流体サイドと圧縮エアサイドとを有している。これらポンプは、中央プレート1710やフロントプレート1711やエンドプレート1712や流体プレート1721や流体プレート1722といったようなある種の部材を共有する。いくつかの実施形態においては、ポンプは、流体取付部材や圧縮エア取付部材も含めて取付プレートおよび取付部材を共有することができる。
【0081】
図18は、一体型ポンプ1800の例示としての一実施形態を示す斜視図である。この例においては、一体型ポンプ1800のポンプ1およびポンプ2は、流体プレート1810と、フロントプレート1811と、エンドプレート1812と、取付プレート1860と、流体取付部材1885と、圧縮エア取付部材1895と、を共有している。
【0082】
図19は、一体型ポンプ1900の例示としての一実施形態を示す分解斜視図である。図示の簡単化のために、ただ1つの圧縮エア式ポンプが、図示されているだけである。一体型ポンプ1900の複数の圧縮エア式ポンプは、
図16〜
図18を参照して上述したようなある種の部材を共有することができる。この例においては、一体型ポンプ1900は、流体プレート1910と、バルブプレート1911と、エンドプレート1912と、バルブプレート1911と流体プレート1910との間に介装されたダイヤフラム1922と、ダイヤフラム1922とバルブプレート1911との間に配置されたOリング1980と、流体プレート1910とバルブプレート1911とエンドプレート1912とダイヤフラム1922とを一緒に保持する固定部材1990と、を備えている。Oリング1980は、部分的に着座させることができる。ダイヤフラム1922は、シートから形成することができ、シートは、弾性材料や、PTFEや、改質されたPTFEや、好ましくはプロセス流体に対して反応しない様々な適切な材料からなる複合材料、から形成することができる。一実施形態においては、ダイヤフラム1922は、0.33mm(0.013インチ)という厚さとすることができる。流体は、流体取付部材1985を通して、一体型ポンプ1900の内外にわたって案内することができる。流体取付部材1985は、頂部支持プレート1970および取付プレート1960を通して、流体チャネルに対して接続することができる。ダイヤフラム1922は、圧縮エア取付部材1995を介して、圧縮エア式に駆動することができる。キャビティ内における流体の移動容積(流体サイド)は、ダイヤフラム1922に対して適用された圧力/真空の程度に応じて、変更することができる。この圧力は、圧力ナット1950によって測定することができる。
【0083】
当業者であれば、このようにして組み合わせ得るポンプの数やポンプのタイプが、図示されたものに限定されないことは、理解されるであろう。例えば、モータ駆動ポンプは、単一ブロック内において各ポンプにつき1つの穿孔穴といったようにして2つまたはそれ以上の穿孔穴を形成し、単一の制御ボードにより2つまたはそれ以上のローリングダイヤフラムポンプを互いにボルト止めすることにより、組み合わせることができる。いくつかの場合においては、ポンプの組合せにおける複雑さといったような実用的な考慮は、および、そのような組合せに起因する利点に関する実用的な考慮は、組み合わされるべきポンプの数に影響を与えることができる。例えば、導出システム内において2つの個別のポンプが使用される場合のコストがXであるとすれば、2つのポンプが組み合わされた場合には、コストは、Xの分数となる。しかしながら、4つのポンプの組合せの場合には、そのXの分数を増大させることができる。組み合わされるポンプの数が増大するにつれて、それらを組み合わせる価値を低減させる課題となる。Xの分数がXに対して十分に近くなるポイントが存在し、複数のポンプの組合せに起因する節約効果を無視できる程度のものとするポイントが存在する。
【0084】
互いに独立に動作し得る複数のポンプの組合せは、多くの利点を提供することができる。例えば、一体型ポンプは、複数の個別のポンプの合計のフットプリントと比較して、より小さなフットプリントしか必要としない。加えて、一体型ポンプは、配線/ケーブル構成を単純化することができ、これにより、設置時間/組立時間/メンテナンス時間を短縮することができる。さらに、一体型ポンプは、少なくとも、一体型ポンプの各ユニット内における材料の共有に基づき、システム全体のコストを低減することができる。
【0085】
本明細書においては、モジュール式の、フレキシブルな、スマートな、コスト的に有利な、および、高性能の、導出システムの様々な実施形態について説明したけれども、当業者であれば、本発明による様々な実施形態の精神および範囲を逸脱することなく、様々な修正や変形を行い得ることは、理解されるであろう。当業者であれば、ここで説明された様々な特徴点および様々な見地が、他とは独立的に実施され得ること、および、様々な組合せでもって実施され得ることは、理解されるであろう。したがって、添付図面も含めて本明細書内における開示は、本発明を限定するものではなく、本発明を例示するためのものである。それら修正は、本発明の範囲内に属するものである。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲によっておよびその等価物によって、決定されるべきである。