特許第5887640号(P5887640)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5887640複数のワイヤレスデバイスをトリガするための技術および構成
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5887640
(24)【登録日】2016年2月26日
(45)【発行日】2016年3月16日
(54)【発明の名称】複数のワイヤレスデバイスをトリガするための技術および構成
(51)【国際特許分類】
   H04W 68/00 20090101AFI20160303BHJP
   H04W 4/04 20090101ALI20160303BHJP
   H04W 88/14 20090101ALI20160303BHJP
   H04W 92/24 20090101ALI20160303BHJP
【FI】
   H04W68/00
   H04W4/04 190
   H04W88/14
   H04W92/24
【請求項の数】3
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2014-540087(P2014-540087)
(86)(22)【出願日】2012年11月1日
(65)【公表番号】特表2014-533044(P2014-533044A)
(43)【公表日】2014年12月8日
(86)【国際出願番号】US2012063065
(87)【国際公開番号】WO2013067183
(87)【国際公開日】20130510
【審査請求日】2014年6月16日
(31)【優先権主張番号】61/556,109
(32)【優先日】2011年11月4日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/610,772
(32)【優先日】2012年9月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジャイン、プニート
(72)【発明者】
【氏名】ケダラグディ、メーガシュリ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンカタチャラム、ムサイア
(72)【発明者】
【氏名】フォン、モ−ハン
【審査官】 田部井 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/001731(WO,A1)
【文献】 3rdGeneration Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; System Improvements for Machine-Type Communications; (Release 11),3GPP TR 23.888 (2011-10),2011年10月19日,V1.5.0
【文献】 Hitachi, KDDI, KPN,Using cell broadcast for device triggering,SA WG2 Meeting #87 S2-114589,2011年10月12日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_87_Jeju_Island/docs/S2-114589.zip
【文献】 Samsung,Detailed description for EAB solutions,3GPP TSG RAN WG2 #75 R2-114395,2011年 8月16日
【文献】 Samsung,Approach for EAB notification,3GPP TSG RAN WG2 #75bis R2- 115036,2011年 9月30日
【文献】 LG Electronics Inc.,PWS-like Broadcast for MTC,3GPP TSG-RAN WG2 #71 R2-104561,2010年 8月16日
【文献】 LG Electronics Inc.,PWS-like Broadcast for MTC,3GPP TSG-RAN WG2 #70bis R2-103701,2010年 6月21日
【文献】 RAN WG1,Way forward on Rel. feedback[online], 3GPP TSG-RAN WG1#60b R1-102579,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ra,2010年 4月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信ネットワークのインターワーキング機能(IWF)により、マシンタイプ通信サーバ(MTCサーバ)から、前記MTCサーバと複数のMTCデバイスとの間の通信を開始するためのトリガを受信するステップと、
前記IWFにより、セルブロードキャストセンター(CBC)を含む第一モジュールへの第一リファレンスポイントを介して、または、モビリティマネジメントエンティティ(MME)もしくはサービング汎用パケット無線サービス(GPRS)サポートノード(SGSN)を含む第二モジュールへの第二リファレンスポイントを介して、無線アクセスネットワーク(RAN)を使用して前記複数のMTCデバイスにトリガリング指示を送信するステップと、
を備え
前記トリガリング指示を送信するステップは、前記第二モジュールへの前記第二リファレンスポイントを介してページングメッセージにおいて行われ、
前記ページングメッセージは、前記複数のMTCデバイスのうちの個々のMTCデバイスに、MTCシステム情報ブロック(SIB)のブロードキャスト伝送を通知し、
前記MTC SIBは、MTCトリガ指示と、前記複数のMTCデバイスのグループを示すMTCグループIDとを含み、
前記RANは、ユニバーサル地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)である
方法。
【請求項2】
前記MTC SIBは、複数のMTCグループのためのMTCトリガ情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信するステップは、前記MTCサーバと前記複数のMTCデバイスとの間の前記通信を開始するための前記トリガを指示し、かつ、MTCアプリケーションIDを含むメッセージを受信する、請求項1又は2に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、全ての目的で明細書全体が参照により本明細書に組み込まれる2011年11月4日に出願の「Advanced Wireless Communication Systems And Techniques(高度ワイヤレス通信システムおよび技術)」と題する米国特許仮出願第61/556,109号に対する優先権を主張する、2012年9月11日に出願の「Techniques And Configurations For Triggering A Plurality Of Wireless Devices(複数のワイヤレスデバイスをトリガするための技術および構成)」と題する米国特許出願第13/610,772号に対する優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本開示の実施形態は、一般にワイヤレス通信システムの分野に関し、特に、例えばワイヤレス通信ネットワークにおいてマシンタイプ通信(MTC)デバイス等の複数のワイヤレスデバイスをトリガするための技術および構成に関する。
【背景技術】
【0003】
ブロードバンド速度での情報の転送を促進するモバイルネットワークの開発および配備が続けられている。このようなネットワークは本明細書において、ブロードバンドワイヤレスアクセス(BWA)ネットワークと俗に称されうる。多様なタイプのデバイスが、ブロードバンドワイヤレス技術において使用されうる。このようなデバイスには、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、ウルトラブック、タブレット、ハンドヘルドデバイス、および音楽プレーヤ、デジタルカメラ等、ワイヤレスブロードバンドネットワークを介して通信するように構成されたその他の家電が含まれる。
【0004】
マシンツーマシン(M2M)は、ワイヤレスおよびワイヤードシステムが人間の介入なしで他のデバイスと通信することを可能にする技術をさしうる。M2Mは、例えばセンサまたはメータ等のデバイスを使用して情報を収集し、この情報が、情報を意味のあるデータに翻訳するアプリケーションにネットワーク(例えばワイヤレス、ワイヤードまたはハイブリッド)を通じてリレーされうる。デバイスは、例えばBWAネットワーク内のMTCサーバと通信するように構成されたマシンタイプ通信(MTC)デバイスでありうる。世界中のBWAネットワークの拡大とこれに伴う速度/帯域幅の増加およびワイヤレス通信の電力減少により、M2M通信の成長が促進されている。MTCデバイスにより送信されるデータの量は非常に小さいが、多数のこれらのデバイスが組み合わせられればネットワーク上の負荷が増加しうる。
【0005】
MTCデバイスのユーザは、MTCデバイスからの通信を制御し、MTCデバイスによるMTCサーバのランダムアクセスを防止するために、MTCデバイスとMTCサーバとの間の通信につきポールモデルを所望しうる。さらに、MTCデバイスが通信を開始するいくつかの応用例では、MTCサーバがMTCデバイスからデータをポーリングすることが所望されうる。マシンタイプ通信(MTC)データ等の少量のデータペイロードの伝送のために複数のワイヤレスデバイス(例えばM2Mデバイス)をトリガする現在の技術は、非効率的または新たなBWAネットワークには不適合でありうる。
【0006】
添付の図面とあわせた以下の詳細な説明により、実施形態が容易に理解される。この説明を促進するために、同様の参照番号は同様の構造要素をさす。添付の図面には、実施形態が限定ではなく例示として示されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】いくつかの実施形態によるブロードバンドワイヤレスアクセス(BWA)ネットワークの例を示した概略図である。
図2】いくつかの実施形態による複数のワイヤレスデバイスをトリガするためのシステムアーキテクチャを示した概略図である。
図3】いくつかの実施形態による複数のワイヤレスデバイスをトリガするためのスキームの例を示した概略図である。
図4】いくつかの実施形態によるメッセージ識別子(message identifier)情報要素(IE:information element)を示した概略図である。
図5】いくつかの実施形態によるメッセージ内容(message content)情報要素(IE)を示した概略図である。
図6】いくつかの実施形態によるメッセージ内容情報要素(IE)のメッセージ内容例を示した概略図である。
図7】いくつかの実施形態によるトリガ指示子(trigger indicator)情報要素(IE)を示した概略図である。
図8】いくつかの実施形態によるトリガ−少量データ情報(trigger−small data information)情報要素(IE)を示した概略図である。
図9】いくつかの実施形態によるショートメッセージサービスセルブロードキャスト(SMSCB)情報要素(IE)を示した概略図である。
図10】いくつかの実施形態によるSMSCBメッセージ(SMSCB message)情報要素(IE)を示した概略図である。
図11】いくつかの実施形態による複数のワイヤレスデバイスをトリガするためのスキームの別の例を示した概略図である。
図12】いくつかの実施形態による複数のワイヤレスデバイスをトリガするための方法を示した流れ図である。
図13】本明細書に記載の様々な実施形態を実践するために使用されうるシステム例を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の実施形態は、例えばワイヤレス通信ネットワークにおいてマシンタイプ通信(MTC)デバイス等の複数のワイヤレスデバイスをトリガするための技術および構成を提供する。以下の詳細な説明においては、本明細書の一部を形成する添付の図面が参照され、図面の全体において同様の数字は同様の部分をさし、図面には本開示の主題が実践されうる実施形態が例示される。本開示の範囲を逸脱することなく他の実施形態が利用されてよく、構造的または論理的変更がなされうることが理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は限定の意味で解釈されてはならず、実施形態の範囲は添付の請求項およびその等価物により定義される。
【0009】
本開示の目的上、「Aおよび/またはB」の語句は、(A)、(B)または(AおよびB)を意味する。本開示の目的上、「A、B、および/またはC」の語句は、(A)、(B)、(C)、(AおよびB)、(AおよびC)、(BおよびC)、または(A、BおよびC)を意味する。
【0010】
説明には「一実施形態では」または「複数の実施形態では」の語句を使用しうるが、これはそれぞれ、同じまたは異なる実施形態の一つ以上をさしうる。さらに、本開示の実施形態に関して使用されるところの「備える」、「含む」、「有する」などの用語は同義である。
【0011】
本明細書において用いられるところの、「モジュール」という用語は、一つ以上のソフトウェアまたはファームウェアプログラムを実行する特定用途向け集積回路(ASIC:Application−Specific Integrated Circuit)、電子回路、プロセッサ(共有、専用、またはグループ)および/またはメモリ(共有、専用、またはグループ)、組み合わせロジック回路、ならびに/または説明された機能性を提供する他の適切な構成要素をさし、その一部であり、またはそれを含みうる。
【0012】
本明細書においては、第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:3rd Generation Partnership Project)およびその派生物、WiMAXフォーラム、アイトリプルイー(IEEE:Institute for Electrical and Electronic Engineers)802.16規格(例えばIEEE802.16−2005改訂版)、ロングタームエボリューション(LTE:long−term evolution)プロジェクトとこれに伴う任意の改訂、更新、および/または修正(例えばアドバンストLTEプロジェクト、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB:ultra mobile broadband)プロジェクト(「3GPP2」とも呼称される)など)により特定される一つ以上のプロトコルに合致して動作するネットワークを含むブロードバンドワイヤレスアクセス(BWA)ネットワークに関して例示的実施形態が記載されうる。IEEE802.16に適合したBWAネットワークは、一般にIEEE802.16規格の合致および相互運用性試験をパスした製品の証明マークであるWorldwide Interoperability for Microwave Accessを表す頭字語をとってWiMAXネットワークと呼ばれる。他の実施形態では、本明細書に記載される通信スキームは、追加的/代替的通信規格、仕様、および/またはプロトコルに適合しうる。例えば、本開示の実施形態は、類似の利点が得られる他のタイプのワイヤレスネットワークに適用されうる。かかるネットワークには、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)および/またはワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、例えばセルラネットワークなどが含まれうるが、これに限定されない。
【0013】
以下の実施形態は、モバイルワイヤレス無線システムにおける伝送器および受信器を含む多様な応用例で使用されうる。本発明の実施形態の範囲内に特に含まれる無線システムには、ネットワークインタフェースカード(NIC)、ネットワークアダプタ、基地局、アクセスポイント(APt)、リレーノード、エンハンストノードB、ゲートウェイ、ブリッジ、ハブおよび衛星無線電話が含まれるがこれに限定されない。さらに、本発明の実施形態の範囲内の無線システムには、衛星システム、パーソナル通信システム(PCS)、双方向無線システム、グローバルポジショニングシステム(GPS)、双方向ページャ、パーソナルコンピュータ(PC)および関連の周辺機器、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、パーソナルコンピューティングアクセサリ、ならびに本質的に関連し、本明細書の実施形態の原理が適切に適用されうる全ての既存のシステムおよび将来生まれるシステムが含まれうる。
【0014】
図1は、いくつかの実施形態によるブロードバンドワイヤレスアクセス(BWA)ネットワーク100の例を示した概略図である。BWAネットワーク100は、一つ以上の無線アクセスネットワーク(radio access networks)(以下「RAN20」)とコアネットワーク25とを含みうる。BWAネットワーク100は、本明細書においてより一般的にワイヤレス通信ネットワークと呼称されうる。
【0015】
ユーザ機器(UE:User Equipment)15は、例えばRAN20内の基地局40、42等の一つなどの基地局(BS:base station)を含む無線リンク(「リンク」)を介してコアネットワーク25にアクセスしうる。UE15は、例えば一つ以上のプロトコルに合致して基地局40、42と通信するように構成された加入者局でありうる。以下の説明は、議論を簡単にするため3GPPに合致するBWAネットワーク100の例について提供されるが、本開示の主題はこの点に関して限定されず、記載された実施形態は、本明細書に記載される原理から利益を享受する他のワイヤレス通信ネットワークに当てはまりうる。
【0016】
いくつかの実施形態では、基地局40、42は、以下で「eNB局」と称する一つ以上のノードB(一般に3GPP LTEにおけるイボルブドノードB、エンハンストノードB、eノードB、eNBとも表される)と、多入力多出力(MIMO:multiple−input and multiple−output)通信スキームを使用して通信するように構成されたUE15とを含みうる。基地局40、42は、一つ以上のアンテナ、エアインタフェース上で伝送または受信される信号を変調および/または復調する一つ以上の無線モジュール、およびエアインタフェース上で伝送および受信される信号を処理する一つ以上のデジタルモジュールを含みうる。UE15の一つ以上のアンテナを使用して、(例えば基地局40、42のアンテナに対応しうる)BWAネットワーク100の複数のそれぞれのコンポーネントキャリアの無線リソースが同時に利用されうる。いくつかの実施形態では、UE15は、直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)を例えばダウンリンク通信に用い、および/または、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)を例えばアップリンク通信に用いて通信するように構成されうる。
【0017】
いくつかの実施形態では、UE15は、別のマシンと通信するように構成され、マシンタイプ通信(MTC)デバイスと呼称されうる。MTCデバイスという用語は、人間のインタラクションを必要とせずに別のマシンと通信するように構成されるデバイスをいう。例えば、MTCデバイスは、一または複数のサーバ50のうちのサーバと通信するように構成されうる。MTCデバイスは、ワイヤレス送受信器に電気的に結合されたセンサのように単純でありうる。ワイヤレス送受信器は、WPAN、WLAN、およびWWANの少なくとも一つと通信するように構成されうる。MTCデバイスは、マシンツーマシン通信に使用されうるスマートフォン、タブレットコンピューティングデバイス、またはワイヤレスラップトップなど、単純なデバイスから複雑なデバイスまで多様でありうる。MTCデバイスには、IEEE802.16e(2005)もしくは802.16m(2009)により定義される移動局または一般にRel.8/9/10と呼称される3GPP LTE Release8(2008)、Release9(2009)、またはRelease10(2011)により定義されるユーザ機器が含まれうる。本明細書で用いられるところのMTCという用語は、「マシンツーマシン」(M2M)という用語を含むものともみなされ、「マシンツーマシン」(M2M)という用語は「MTC」という用語と同義であるものとみなされる。いくつかの実施形態では、UE15は、RAN20を介してサーバからトリガリング指示を受信したことに応答してサーバ(例えば一または複数のサーバ50のなかのMTCサーバ)との通信を確立するように構成される複数のワイヤレスデバイス(例えばMTCデバイス)またはワイヤレスデバイスのグループを表しうる。
【0018】
図1はUE15を携帯電話として一般的に示すが、様々な実施形態においてUE15は、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートブック、ウルトラブック、ネットブック、スマートフォン、ウルトラモバイルPC(UMPC)、ハンドヘルドモバイルデバイス、汎用ICカード(UICC:universal integrated circuit card)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、加入者宅内機器(CPE:Customer Premise Equipment)、タブレット、またはMP3プレーヤ、デジタルカメラなど、その他の家電でありうる。
【0019】
いくつかの実施形態では、RAN20を介したUE15との通信は、一または複数のノード45を介して促進されうる。一または複数のノード45は、コアネットワーク25とRAN20との間のインタフェースとして働きうる。様々な実施形態によれば、一または複数のノード45は、基地局40、42とコアネットワーク25(例えば一または複数のサーバ50)との間のシグナリング交換(例えばUE15の認証)を管理するように構成されるモバイルマネジメントエンティティ(MME:Mobile Management Entity)(例えば図2のSGSN/MME58)、インターネット65へのゲートウェイルータを提供するパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)(例えば図2のGGSN/PGW51)、および/またはRAN20の基地局40、42とPGWとの間のユーザデータトンネルまたは経路を管理するサービングゲートウェイ(SGW)を含みうる。他の実施形態では他のタイプのノードが使用されうる。
【0020】
コアネットワーク25は、UE15のBWAネットワーク100との接続状態を提供するためにUE15の認証または通信リンクの確立に関連付けられたその他のアクションを提供するためのロジック(例えばモジュール)を含みうる。例えば、コアネットワーク25は、基地局40、42に通信可能に結合されうる一または複数のサーバ50を含みうる。一実施形態では、一または複数のサーバ50は、ユーザの国際移動加入者識別番号(IMSI:International Mobile Subscriber Identity)、認証情報などのユーザパラメータを管理するために使用されうるホーム加入者サーバ(HSS:Home Subscriber Server)(例えば図2のHLR/HSS56)を含みうる。コアネットワーク25は、他のサーバ、インタフェース、およびモジュールを含みうるが、その一部は図2に関連してさらに記載される。一または複数のサーバ50は、いくつかの実施形態ではオーバーディエア(OTA:over−the−air)サーバを含みうる。いくつかの実施形態では、例えば単一のマシンまたはモジュールにおいて組み合わせられることを含めて、一または複数のサーバ50の異なる機能性に関連付けられたロジックが組み合わせられて、いくつかのサーバが減少させられうる。
【0021】
様々な実施形態によれば、BWAネットワーク100は、インターネットプロトコル(IP:Internet Protocol)ベースのネットワークである。例えば、コアネットワーク25は、IPベースのネットワークでありうる。ネットワークノード(例えば一または複数のノード45)間のインタフェースはIPベースであり、基地局40、42へのバックホール接続を含みうる。いくつかの実施形態では、BWAネットワーク100は、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーション(GSM(登録商標):Global System for Mobile Communication)、汎用パケット無線サービス(GPRS:General Packet Radio Service)、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)、高速パケットアクセス(HSPA:High Speed Packet Access)、イボルブドHSPA(E−HSPA:Evolved HSPA)、またはロングタームエボリューション(LTE)ネットワークを含む。いくつかの実施形態では、RAN20は、EDGEがGSM(登録商標)エボリューション用エンハンストデータ(Enhanced Data for GSM(登録商標) Evolution)を表すGSM(登録商標) EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN:GSM(登録商標) EDGE Radio Access Network)、ユニバーサル地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN:Universal Terrestrial Radio Access Network)、またはイボルブドUTRAN(E−UTRAN:Evolved UTRAN)を含みうる。BWAネットワーク100は、他の実施形態では他のネットワーク技術にしたがって動作しうる。
【0022】
RAN20がUTRANである実施形態では、基地局40、42は、UE15と通信するように構成されたeNB局および/または無線ネットワークコントローラ(RNC:Radio Network Controller)を表しうる。RAN20がGERANである実施形態では、基地局40、42は、基地伝送局(BTS:base transmission station)を介してUE15(例えばMTCデバイス等の移動局)と通信するように構成された基地局コントローラ(BSC:base station controller)を表しうる。
【0023】
ダウンリンク(DL)伝送は、基地局(例えば基地局40または42)からUE15(例えばMTCデバイス)への通信であればよく、アップリンク(UL)伝送は、UE15から基地局(例えば基地局40または42)への通信であればよい。
【0024】
図2は、いくつかの実施形態による、複数のワイヤレスデバイスをトリガするためのシステムアーキテクチャ200を示した概略図である。システムアーキテクチャ200は、いくつかの実施形態では、複数のMTCデバイスにトリガリング指示を効率的に通信するように構成されうる。例えば、ユーザ機器(UE)15は、伝送のための少量の情報を収集するスマートメータまたはセンサを含み、またはこれと通信可能に結合されうる(例えば温度、在庫等についての情報を収集するように構成された健康モニタデバイス、自販機など)。いくつかの実施形態では、UE15は複数のMTCデバイスを表し、各MTCデバイスがRAN20とワイヤレスで通信するように構成されうる。いくつかの実施形態では、アプリケーションサーバ26は、コアネットワーク25のサーバとの通信を確立するようにUE15をトリガするように構成されうる。例えばUE15は、サービス能力サーバ(SCS:Services Capability Server)52にデータペイロード(例えばセンサまたはメータ測定値、在庫レベル等のMTC情報を含むMTCデータペイロード)を送信するようにトリガされうる。データペイロードは、いくつかの実施形態では、少量のデータペイロードを定義するように事前構成された閾値より小さければよい。事前構成された閾値は、いくつかの実施形態では、加入またはネットワークオペレータポリシーによりセットされうる。
【0025】
様々な実施形態によれば、少量のデータペイロードがUE15によりRAN20およびコアネットワーク25を介してSCS52またはアプリケーションサーバ26に送信され、または少量のデータペイロードがアプリケーションサーバ26またはSCS52によりコアネットワーク25およびRAN20を介してUE15に送信されうる。例えば、アプリケーションサーバ26は、ユーザ機器(UE)15に少量のデータペイロードを送信し、および/またはその送信をトリガするように(例えばMTCユーザにより)構成されうる。アプリケーションサーバ26は、例えばインターネット接続(例えば図1のインターネット65)を使用して、コアネットワーク25と通信可能に結合されうる。別の例では、UE15と通信可能または動作可能に結合されたMTCアプリケーション24が、UE15からSCS52および/またはアプリケーションサーバ26に少量のデータペイロードを送信し、またはその送信をトリガするように構成されうる。いくつかの実施形態では、UE15は、少量のデータペイロードを送信もしくは受信し、および/またはMTCアプリケーション24と通信するように別途構成されたMTCデバイスである。いくつかの実施形態では、UE15は、MTCアプリケーション24を含みうる。
【0026】
システムアーキテクチャ200はSCS52を含み、SCS52は少量データ(例えばMTC)通信のために構成されたUE(例えばUE15)と通信するためにコアネットワーク25に接続するように構成される。SCS52は、少量のデータペイロードの伝送をトリガするためにMTC−IWF54等のインターワーキング機能(IWF:Interworking Function)と通信するようにさらに構成されうる。いくつかの実施形態では、SCS52はMTCサーバであり、またはMTCサーバとアプリケーションサーバとを含みうる。
【0027】
MTC−IWF54は、SCS52とMTC−IWF54との間のTspリファレンスポイントまたはインタフェース(以下「リファレンスポイント」)を終端しうる。MTC−IWF54は、内部公衆地上モバイルネットワーク(PLMN:public land mobile network)トポロジを隠し、Tspリファレンスポイントを介して使用されるシグナリングプロトコルをリレーまたは変換してPLMNの特定の機能性を呼び出すように構成されうる。いくつかの実施形態では、MTC−IWF54は、コアネットワーク25との通信が確立されおよび/またはSCS52からの制御プレーンリクエストが認可される前にSCS52を認証しうる。様々な実施形態によれば、モジュール(例えば54、58)間の破線は制御プレーンを表し、モジュール間の実線はユーザプレーンを表す。モジュール間に特定のプレーンが示されうるが、他の実施形態は追加的または代替的なプレーンを含みうる。
【0028】
一実施形態では、MTC−IWF54は、例えばSGSN/MME58等のモビリティマネジメントエンティティ(MME:Mobility Management Entity)および/またはサービングGPRS(汎用パケット無線サービス)サポートノード(SGSN:Serving GPRS Support Node)を含むモジュール間のT5a/T5bリファレンスポイントを終端しうる。いくつかの実施形態では、T5aリファレンスポイントはSGSN/MME58のSGSN上で終端し、T5bリファレンスポイントはSGSN/MME58のMME上で終端しうる。別の実施形態では、MTC−IWF54は、例えばHLR/HSS56等のホームロケーションレジスタ(HLR:Home Location Register)および/またはホーム加入者サーバ(HSS)を含むモジュール間のS6mリファレンスポイントを終端しうる。
【0029】
様々な実施形態によれば、T5a/T5bリファレンスポイントは、SCS52からの指示に基づいてネットワーク(例えば3GPP PLMN)に制御パケット情報を送信するために使用されうる。S6mリファレンスポイントは、MTCデバイス識別子またはMTCアプリケーション識別子から識別子(例えばIMSIまたは移動局国際加入者ディレクトリ番号(MSISDN:Mobile Station International Subscriber Directory Number)等の3GPP内部デバイス識別子)を取得することによりダウンリンク通信のためのルーティング情報を導出するために使用されうる。いくつかの実施形態では、MTC−IWF54は、T5a/T5bリファレンスポイントを介して複数のMTCデバイスにトリガリング指示を有するページングメッセージを送信することにより複数のMTCデバイス(例えばUE15)をトリガするように構成されうる。
【0030】
一実施形態では、MTC−IWF54は、セルブロードキャストセンター(CBC)60とMTC−IWF54との間のT6リファレンスポイントを終端しうる。MTC−IWF54は、T6リファレンスポイントおよびCBC60とRAN20との間のIuCBリファレンスポイントを介して複数のMTCデバイスにブロードキャストメッセージを送信することにより複数のMTCデバイスをトリガするように構成されうる。いくつかの実施形態では、MTC−IWF54は、セルブロードキャストエンティティ(CBE)の機能性を行いうる。いくつかの実施形態では、MTC−IWF54は、例えばブロードキャスト伝送のためのCBSメッセージのいくつかのページに分けることを含めて、セルブロードキャスティングサービス(CBS)メッセージをフォーマットするために使用されうる。したがって、いくつかの実施形態ではいくつかのCBSメッセージがブロードキャストされうる。MTC−IWF54は、CBC60を通じてCBSメッセージをブロードキャストするように構成されうる。例えば、MTC−IWF54は、MTCグループのMTCデバイスがアイドルモードの場合にはトリガして起こし、少量データ伝送目的でSCS52との通信を確立させるために、MTCグループのMTCデバイスにブロードキャストメッセージを送信するように構成されうる。
【0031】
いくつかの実施形態では、CBC60は、セルブロードキャストエンティティ(CBE)62とCBC60との間のTcbsリファレンスポイントを終端しうる。いくつかの実施形態では、CBE62によりCBC60にTcbsリファレンスポイントを介してトリガリングメッセージが送信されうる。例えば、CBE62は、いくつかの実施形態ではコロケートされまたはSCS52の一部として実装されうる。この点でCBC60は、SCS52(例えばCBE62を含む)とCBC60との間のリファレンスポイントを終端しうる。
【0032】
システムアーキテクチャ200は、HLR/HSS56とSGSN/MME58との間のGr/S6a/S6dリファレンスポイント、SCS52とGGSN/PGW51との間のリファレンスポイントTi、アプリケーションサーバ26とSCS52との間のリファレンスポイントアプリケーションプログラミングインタフェース(API)、SGSN/MME58とRAN20との間のリファレンスポイントS1、およびRAN20とUE15との間のリファレンスポイントUm/Uu/LTE−UUをさらに含みうる。リファレンスポイントは、提供された名称例に限定されず、他の実施形態においては他の名称で呼称されうる。システムアーキテクチャ200は、他の実施形態では他のリファレンスポイントを含みうる。
【0033】
システムアーキテクチャ200は、シグナリングオーバーヘッド、ネットワークリソース、または再配分の遅延等のネットワークインパクトが減少した少量のデータペイロードの伝送のための複数のMTCデバイスのトリガをサポートしうる。いくつかの実施形態では、MTC−IWF54により複数のMTCデバイスにトリガリング指示が送信される際には複数のMTCデバイス(例えばUE15)のうちの一または複数のMTCデバイスがRAN20に(例えば確立された無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)接続により)アタッチまたはデタッチされうる。さらに、いくつかの実施形態では、MTC−IWF54により複数のMTCデバイスにトリガリング指示が送信される際には複数のMTCデバイス(例えばUE15)のうちの一または複数のMTCデバイスが接続モードまたはアイドルモードでありうる。
【0034】
MTCデバイスの数が増加するにしたがい、全てがほぼ同じ時に通信することを試みる多数のMTCデバイスに対処することが一つの課題である。例えば、大きな電力会社は、WWANを介して各顧客のユーティリティ使用値をワイヤレスで報告するためにMTCデバイスを使用しうる。伝送局が広いエリアにわたるデータのリクエストを送信した場合、何万ものMTCデバイスが同時にRAN20に接続して、指定されたデータの通信を試みうる。これはRAN20を溢れさせ、MTCデバイスによる報告を潜在的に妨げうることが明らかである。
【0035】
多数のMTCデバイスからの通信の潜在的洪水に対処する一つのやり方は、MTCデバイスをグループに分割することである。各MTCデバイスに、グループに対応する値(例えばグループ識別(ID)値)が割り当てられうる。グループID値は、ユーザまたは製造業者により割り当てられうる。あるいは、グループID値は、インターネットアドレスまたは媒体アクセス制御(MAC)アドレス等の別の値に基づきうる。グループID値は静的でありうる。あるいは、グループID値は動的であり、値が必要時または所望時に割り当てまたは変更されることが可能でありうる。例えば、グループが大きくなりすぎた場合、グループ内のMTCデバイスが通信する際のRAN上の負荷を平均するためにグループの一部のメンバーが別のグループに割り当てられうる。
【0036】
各MTCデバイスにグループID値が割り当てられる場合には、選択された数のMTCデバイスが所与の時間に通信するように指定されうる。通信には、MTCデバイスとRAN20との間の接続を確立することを含みうる。通信は、MTCデバイスでRAN20からデータを受信することまたはMTCデバイスからRAN20にデータを送信することも含みうる。
【0037】
多くのMTCアプリケーションでは、MTCデバイスと、いくつかの実施形態ではMTCサーバと呼称されうるMTCデバイスと通信するように指定されたサーバ(例えばSCS52)等のマシンとの間の通信を可能するためにポールタイプモデルが使用されうる。ポールタイプモデルでは、SCS52が通信するためにMTCデバイスにポーリングしうる。ポールタイプモデルが使用されるときには、MTCデバイスは、SCS52によりトリガされずに通信することがないように構成されうる。
【0038】
MTCデバイスと通信するためのポールタイプモデルの使用には、多くの利点がある。例えば、MTCユーザ(例えば輸送管理会社)は、MTCデバイスからの通信を制御しうる。MTCデバイスは、SCS52にランダムにアクセスしない。これにより、RANがMTCデバイスのトラフィックにより溢れる可能性を減少させるように通信タイムラインがデザインされることが可能になる。また、MTCデバイスが典型的に通信を開始するアプリケーションでは、SCS52がMTCデバイスからデータをポーリングすることがなお時折必要でありうる。したがって、一実施形態では、選択されたMTCデバイスをSCS52と通信するようにトリガするためにグループID値が使用されうる。
【0039】
一実施形態では、CBSを使用してRAN20を介してSCS52から選択されたMTCデバイスにトリガが通信されうる。特に、GERANまたはUTRAN仕様に基づいて動作するように構成される、本明細書でGERANまたはUTRANシステムと呼称されるシステムにおいては、CBSが、グループID値を含むトリガ指示を複数のMTCデバイスにRAN20を介して通信するように構成されうる。
【0040】
いくつかの実施形態では、CBSが、グループID値を含むトリガ指示を複数のMTCデバイスにRAN20を介して通信するように構成されうる。各MTCデバイスは、一または複数のMTCグループID値を認識するMTCアプリケーション(例えばMTCアプリケーション24)を含みうる。前述のように、各MTCデバイスのMTCグループID値は、静的でも動的でもよい。この例では、SCS52からの通信は、MTC−IWF54を介して制御プレーン上でセルブロードキャストセンター(CBC)60に送信されうる。
【0041】
様々な実施形態によれば、MTC−IWF54を一または複数のMTCサーバ(例えばSCS52)に接続するためにTspリファレンスポイントが使用されうる。Tspリファレンスポイントは、SCS52からのデバイストリガリクエストの受信をサポートし、デバイストリガリクエストの許否をSCS52に報告し、デバイストリガ配信の成功または失敗をSCS52に報告し;トリガリクエストへの応答の一部として輻輳/負荷制御情報をSCS52に提供しうる。Tspリファレンスポイントは、MTC−IWF54とSCS52との間の通信にオプションのセキュリティおよびプライバシー保護も提供しうる。Tspリファレンスポイントは、SCS52をUTRANベースのネットワークおよびGERANベースのネットワークを含む3GPPネットワーク等のWWANネットワークと接続するために3GPPネットワーク外のエンティティがMTC−IWF54と関連の制御プレーンシグナリングを通信するために使用するリファレンスポイントでありうる。
【0042】
図3は、いくつかの実施形態による、複数のワイヤレスデバイスをトリガするためのスキーム300の例を示した概略図である。スキーム300の例は、例えばRAN20がUTRANまたはGERANを含む場合に使用されうる。
【0043】
図2および3を参照すると、302で、SCS52と複数のMTCデバイス(例えばUE15)との間の通信をトリガするためにSCS52がMTC−IWF54にトリガを送信しうる。SCS52は、トリガリング指示を受信する複数のターゲットUE(例えばUE15)を指示するためにトリガリングメッセージにMTCデバイス識別子(ID)、グループID、および/またはMTCアプリケーションIDを含むトリガリングメッセージを送信しうる。いくつかの実施形態では、SCS52は、複数のターゲットUEへの伝送のために少量のデータペイロードをMTC−IWF54へのメッセージにさらに含み、または別途送信しうる。他の実施形態では、アプリケーションサーバ26が、MTC−IWF54にトリガリングメッセージを直接送信しうる。いくつかの実施形態では、302でのTspリファレンスポイントを介した伝送のために、MTC−IWF54とSCS52との間に安全な接続が確立されうる。
【0044】
304では、MTC−IWF54が、302でトリガを受信したことに応答して、T6リファレンスポイントを介してCBC60にトリガリング指示を送信しうる。いくつかの実施形態では、MTC−IWF54は、CBC60が複数のMTCデバイスに転送するためのトリガリング指示を含むブロードキャストメッセージ(例えばCBSメッセージ)をCBC60に送信しうる。例えば、MTC−IWF54はCBEの機能性を行い、複数のMTCデバイスへのブロードキャスト伝送のためにCBSメッセージをフォーマットしうる(例えばCBSメッセージをいくつかのページに分ける)。CBSメッセージは、ブロードキャスト伝送を受信予定のターゲットMTCデバイスを識別する情報をさらに含みうる。
【0045】
あるいは、302および304でのアクションの代わりに、SCS52は、302でトリガリング指示をCBCに送信(例えばリファレンスポイントTcbsを介して)するように構成されうる。このような実施形態では、CBE62は、コロケートまたはSCS52の一部として実装され、CBC60が複数のMTCデバイスに転送するためのトリガリング指示を含むブロードキャストメッセージ(例えばCBSメッセージ)をCBC60に送信するように構成されうる。例えば、SCS52はCBE62の機能性を行い、複数のMTCデバイスへのブロードキャスト伝送のためにCBSメッセージをフォーマットしうる(例えばCBSメッセージをいくつかのページに分ける)。CBSメッセージは、ブロードキャスト伝送を受信予定のターゲットMTCデバイスを識別する情報をさらに含みうる。
【0046】
306では、CBC60が、304または305で受信されたトリガリング指示に応答して、複数のMTCデバイスへのトリガリング指示の伝送のためにリファレンスポイントIuCBを介してRAN20にトリガリング指示を送信しうる。例えば、CBC60はCBSメッセージをRAN20に送信または転送しうる。RAN20がGERANである実施形態では、RAN20は、基地局コントローラ(BSC)および基地送受信システム(BTS:Base Transceiver System)を含みうる。このような実施形態では、CBC60は、ブロードキャストのためにトリガリング指示を含むWRITE−REPLACEメッセージをBSCに送信しうる。CBCは、CBSメッセージがブロードキャストされるべきセルのセットを決定し、BSCを介してRAN20のBTSにCBSメッセージ(例えば固定長のCBSメッセージ)を送信することによりブロードキャストを行いうる。
【0047】
表1は、GERANにおいて複数のMTCデバイスのトリガを指示するように構成されたWRITE−REPLACEメッセージの内容例を示す。WRITE−REPLACEメッセージは、見てとれるように、情報要素(IE)、リファレンス(reference)、タイプ(type)、および長さ(length)についての値を含みうる。タイプフィールドは、情報要素の存在が必須(M:mandatory)か、オプション(O:optional)か、条件付き(C:conditional)かを指示する値を含む。長さフィールドは、情報要素のオクテットのサイズまたは長さを指示する値を含む。WRITE−REPLACEメッセージは、本明細書に記載のメッセージ識別子IE(例えば図4のメッセージ識別子IE400)を含みうる。
【0048】
【表1】
表1−GERANにおけるWRITE−REPLACEメッセージの内容例
【0049】
図4を簡単に参照すると、いくつかの実施形態によるメッセージ識別子情報要素(IE)400が概略的に示されている。メッセージ識別子IE400は、CBSメッセージのソースおよびタイプを識別するために使用されうる。メッセージ識別子IE400は、メッセージ識別子IE400の特徴を指示する一または複数のビットを含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、メッセージ識別子IE400は、要素識別子(element identifier)を指示する8ビットの第一オクテット(オクテット1)ならびにメッセージ識別子を指示する第二オクテット(オクテット2)および第三オクテット(オクテット3)を含みうる。メッセージ識別子IE400は、他の実施形態ではメッセージ識別子IE400の特徴を指示する他のビット配分により構成されうる。
【0050】
メッセージ識別子IE400は、MTCデバイスのグループトリガリングを指示する値をメッセージ識別子フィールドに含みうる。例えば、メッセージ識別子フィールドは、十進数で6401〜40959、16進数で1901〜9FFFの範囲の値を含みうる。これらの範囲内のメッセージ識別子値が「サーチリスト」にあれば、UE15はCBSメッセージの受信を試みる。メッセージ識別子値は、1901〜9FFFの16進数の範囲内でMTCデバイスのグループトリガリングのために割り当てられうる。いくつかの実施形態では、6401の値を有するメッセージ識別子は、MTCトリガCBSメッセージを指示し、6402の値を有するメッセージ識別子は、少量データCBSメッセージを指示する。メッセージ識別子は、グループCBSメッセージを指示する他の値を有しうる。メッセージ識別子は、他の実施形態ではMTCトリガおよび/または少量データ伝送を指示するために他の値を有しうる。
【0051】
いくつかの実施形態では、UE15は、CBSメッセージのメッセージ識別子がUE15のローカルに記憶された「サーチリスト」のメッセージ識別子とマッチしたときにCBSメッセージを受信するように構成されうる。「サーチリスト」は、例えば、UE15の加入者識別モジュール(SIM:subscriber identity module)上のセルブロードキャストメッセージ識別子(Cell Broadcast Message Identifier)ファイル(例えばEFCBMI、EFCBMID、またはEFCBMIRファイル)に記憶されたメッセージ識別子を含みうる。例えば、UE15は、サーチリスト中のMTCトリガ、少量データ、および/またはグループCBSメッセージを指示するメッセージ識別子を有するCBSメッセージを受信し、サーチリスト中にないメッセージ識別子を有するCBSメッセージを廃棄するように構成されうる。
【0052】
表1ならびに図2および3に戻ると、WRITE−REPLACEメッセージのカテゴリ情報要素(IE)においてトリガの優先度が指示されうる。例えば、カテゴリIEは、高優先度(High Priority)、バックグラウンド(Background)、またはノーマル優先度(Normal priority)を指示する値を有しうる。高優先度は、トリガができるだけ早い機会にブロードキャストされることを指示しうる。バックグラウンド優先度は、高優先度またはノーマルのカテゴリのCBSメッセージがブロードキャストされないときにトリガがブロードキャストされることを指示しうる。繰返し周期が最低ブロードキャスト要件を定義しうる。ノーマル優先度は、トリガが関連の繰返し周期にしたがってブロードキャストされることを指示しうる。カテゴリIEが省略される場合には、ノーマルのデフォルトカテゴリがCBSメッセージに適用されうる。
【0053】
WRITE−REPLACEメッセージは、メッセージ内容情報要素(IE)をさらに含みうる。図5を簡単に参照すると、いくつかの実施形態によるメッセージ内容情報要素(IE)500が概略的に示されている。メッセージ内容IE500は、メッセージ内容IE500の特徴を指示する一または複数のビットを含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、メッセージ内容IE500は、要素識別子を指示する8ビットの第一オクテット(オクテット1)と、ユーザ情報長(user information length)を指示する第二オクテット(オクテット2)と、メッセージ内容のための第三オクテット(オクテット3)とを含みうる。メッセージ内容IE500は、他の実施形態ではメッセージ内容IE500の特徴を指示する他のビット配分により構成されうる。メッセージ内容は、いくつかの実施形態では、UEを識別する情報(例えばUE識別子)、MTCトリガ、および/または少量のデータペイロードを含みうる。
【0054】
図6を簡単に参照すると、いくつかの実施形態による、図5のメッセージ内容IE500のメッセージ内容600の例が概略的に示されている。メッセージ内容600は、UE識別のためのオクテット3〜nおよびMTCトリガおよび/または少量データ情報のためのオクテットn+1〜84を含めばよく、nは整数を表す。UE識別は、例えばIMSI、MTCグループIDなど、任意の適切なUE識別子を含みうる。いくつかの実施形態では、図5のメッセージ内容IE500のユーザ情報(例えばUE識別子)は、シリアル番号、メッセージ識別子およびデータコーディングスキームとともにRAN20を介してブロードキャストされうる。
【0055】
UE識別は、UE15がCBSメッセージのターゲットであるMTCグループに帰属するかを判断するためにUE15により使用されうる。例えば、UE15がCBSメッセージのターゲットである複数のMTCデバイスに帰属する場合には、UE15はCBSメッセージに応答しうる(例えばワイヤレス通信ネットワークとの接続を確立し、SCS52と通信する)。UE15がCBSメッセージのターゲットである複数のMTCデバイスに帰属しない場合には、UE15はCBSメッセージを無視しうる。
【0056】
メッセージ内容600のフォーマットは、図4のメッセージ識別子IE400のメッセージ識別子の値に依存しうる。例えば、メッセージ内容600は、メッセージ識別子にMTCトリガCBSメッセージが指示されているときにはMTCトリガを含み、またはメッセージ識別子に少量データCBSメッセージが指示されているときには少量のデータペイロードを含みうる。いずれの場合にも、UEがワイヤレス通信ネットワークとの通信を確立するためにトリガされうる。
【0057】
表1ならびに図2および3に再び戻ると、一実施形態では、306でCBC60が、MTCデバイスのグループトリガリングを指示するメッセージ識別子IE(例えばメッセージ識別子IE400)(例えばMTC Trigger CBSメッセージまたは少量データCBSメッセージにそれぞれ対応するメッセージId6401または6402)を有するWRITE−REPLACEメッセージを送信すればよく、メッセージ内容IE(例えば図5のメッセージ内容IE500)が例えばMTCトリガおよび/または少量データ等のトリガリング情報を含みうる。MTCトリガまたは少量データの情報は、他の実施形態では別の情報要素において送信されうる。例えば、別の実施形態では、CBC60はMTCデバイスのグループトリガリングを指示するメッセージ識別子を有し、トリガ指示子のためのトリガ指示子情報要素(IE)(例えば図7のトリガ指示子IE700)および/またはトリガ少量データ情報のためのトリガ−少量データ情報IE(例えば図8のトリガ−少量データ情報IE800)をさらに含む、WRITE−REPLACEメッセージを送信しうる。トリガ指示子IEまたはトリガ−少量データ情報IEは、WRITE−REPLACEメッセージがMTCトリガメッセージを含む場合にのみ含まれうる。
【0058】
図7を簡単に参照すると、いくつかの実施形態によるトリガ指示子IE700が概略的に示されている。トリガ指示子IE700は、トリガ指示子IE700の特徴を指示する一または複数のビットを含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、トリガ指示子IE700は、要素識別子を指示する8ビットの第一オクテット(オクテット1)と第二オクテット(オクテット2)とを含めばよく、第二オクテットの最初の4ビットはトリガ指示子のために使用され、第二オクテットの次の4ビットはスペアビットである。トリガ指示子IE700は、他の実施形態ではトリガ指示子IE700の特徴を指示する他のビット配分により構成されうる。
【0059】
図8を簡単に参照すると、いくつかの実施形態によるトリガ−少量データ情報IE800が概略的に示されている。トリガ−少量データ情報IE800は、トリガ−少量データ情報IE800の特徴を指示する一または複数のビットを含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、トリガ−少量データ情報IE800は、要素識別子を指示する8ビットの第一オクテット(オクテット1)と、オクテット130までのトリガ少量データ情報のための第二オクテット(オクテット2)とを含みうる。トリガ−少量データ情報IE800は、他の実施形態では、トリガ−少量データ情報IE800の特徴を指示する他のビット配分により構成されうる。
【0060】
表1ならびに図2および3に再び戻ると、RAN20がGERANである実施形態では、BSCが、306でCBCから受信したCBSメッセージを、セルリスト情報要素(IE)のセル識別子フィールドに指示された一または複数のセルにしたがってセルブロードキャストエリア内にブロードキャストしうる。BSCは、四つのショートメッセージサービス(SMS:Short Message Service)ブロードキャストリクエストメッセージのシーケンスまたは一つのSMSブロードキャストコマンドメッセージを介してブロードキャスト伝送のために一または複数のセルに対応する各適切なBTSにCBSメッセージをルーティングしうる。
【0061】
表2は、SMSブロードキャストリクエストメッセージの内容例を示す。SMSブロードキャストリクエストメッセージは、見てとれるように、情報要素(IE)、リファレンス、存在、フォーマット、および長さの値を含みうる。存在フィールドは、情報要素の存在が必須(M)かオプション(O)かを指示する値を含む。フォーマットフィールドは、値のみ(V:Value only)またはタイプおよび値(TV:Type and Value)を指示する値を含む。長さフィールドは、情報要素のオクテットのサイズまたは長さを指示する値を含む。SMSブロードキャストリクエストメッセージは、本明細書に記載のショートメッセージサービスセルブロードキャスト(SMSCB)情報IE(例えば図9のSMSCB情報IE900)を含みうる。
【0062】
【表2】
表2−SMSブロードキャストリクエストメッセージの内容例
【0063】
図9は、いくつかの実施形態によるSMSCB情報IE900を概略的に示す。SMSCB情報IE900は、SMSCB情報IE900の特徴を指示する一または複数のビットを含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、SMSCB情報IE900は、要素識別子を指示する8ビットの第一オクテット(オクテット1)と、オクテット24までのSMSCBフレームのための第二オクテット(オクテット2)とを含みうる。SMSCB情報IE900は、他の実施形態ではSMSCB情報IE900の特徴を指示する他のビット配分により構成されうる。
【0064】
表3は、SMSブロードキャストコマンドメッセージの内容例を示す。SMSブロードキャストコマンドメッセージは、見てとれるように、情報要素(IE)、リファレンス、存在、フォーマット、および長さの値を含みうる。存在フィールドは、情報要素の存在が必須(M)かオプション(O)かを指示する値を含む。フォーマットフィールドは、値のみ(V)、タイプおよび値(TV)、またはタイプ、長さ、および値(TLV:Type,Length,and Value)を指示する値を含む。長さフィールドは、情報要素のオクテットのサイズまたは長さを指示する値を含む。SMSブロードキャストコマンドメッセージは、本明細書に記載のショートメッセージサービスセルブロードキャスト(SMSCB)メッセージIE(例えば図10のSMSCBメッセージIE1000)を含みうる。
【0065】
【表3】
表3−SMSブロードキャストコマンドメッセージの内容例
【0066】
図10は、いくつかの実施形態によるSMSCBメッセージIE1000を概略的に示す。SMSCBメッセージIE1000は、SMSCBメッセージIE1000の特徴を指示する一または複数のビットを含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、SMSCBメッセージIE1000は、要素識別子を指示する8ビットの第一オクテット(オクテット1)と、長さを指示する第二オクテット(オクテット2)と、SMSCBメッセージのためのオクテット3〜nとを含みうる。SMSCBメッセージIE1000は、他の実施形態ではSMSCBメッセージIE1000の特徴を指示する他のビット配分により構成されうる。
【0067】
SMSセルブロードキャストメッセージの送信をリクエストするために、BSCからBTSにSMSブロードキャストリクエストメッセージ(表2)が送信されうる。SMSCB IE(例えば図9のSMSCB情報IE900)が使用されうる。SMSCB IEは、無線経路上で使用されうるレイヤ2ヘッダを含むセルブロードキャストチャネル(CBCH)上でブロードキャストされる完全な情報を含みうる。ブロードキャストリクエストメッセージは、データをブロードキャストするために使用されうるCBCHを指示するSMSCBチャネル指示子IEを含みうる。SMSCBチャネル指示子IEが存在しない場合には、デフォルトCBCHが使用されうる。
【0068】
SMSセルブロードキャスト(CB:cell broadcast)の送信をコマンドするために、BSCからBTSへSMSブロードキャストコマンドメッセージ(表3)が送信されうる。ブロードキャストコマンドメッセージは、行われるコマンドを含むCBコマンドタイプIEを含み、BSCが即時のブロードキャスト(例えば次のCBCH機会での伝送)をリクエストし、BTSブロードキャストをデフォルトモードにセットすることを可能にしうる。SMSCBメッセージIEは、CBCH上でブロードキャストされるメッセージ情報を含みうる。
【0069】
SMSCBチャネル指示子IEは、データのブロードキャストに使用されるCBCHを指示しうる。SMSCBチャネル指示子IEが存在しない場合には、デフォルトCBCHが使用されうる。BTSは、必要に応じてセグメンテーションを行い、および/またはブロックタイプおよびパディングを作成するように構成されうる。SMSブロードキャストコマンドメッセージがBTSに送信され、BTSがメッセージをそれぞれ22オクテット長の四つのブロックのシーケンスにセグメント化しうる。MTCデバイス(例えば図2のUE15)にオーバーディエア送信されることとなるBTSが受信するCBSメッセージの各ページは、88オクテットのブロックに対応しうる。BTSは、MTCデバイスへのオーバーディエア伝送のために各88オクテットブロックを四つの22オクテットブロックにセグメント化するように構成されうる。BTSは、各22オクテットブロックに1オクテットブロックタイプをヘッダとして追加して、伝送のための23オクテット長のブロックを提供するように構成されうる。
【0070】
図2および3に再び戻ると、308で、RAN20のBTSが、トリガリング指示を含むCBC60から受信したCBSメッセージを複数のMTCデバイスにブロードキャストしうる。表4は、BTSにより複数のMTCデバイスに送信されるCBSメッセージの内容例を示す。CBSメッセージの内容は、シリアル番号のためのオクテット番号1〜2、メッセージ識別子のためのオクテット番号3〜4、データコーディングスキームのためのオクテット番号5、ページパラメータのためのオクテット6およびメッセージの内容(例えばトリガリング指示またはその他のトリガリング情報)のためのオクテット7〜88を含みうる。
【0071】
【表4】
表4−BTSにより送信されるCBSメッセージの内容例
【0072】
BTSは、いくつかの実施形態では、基地伝送局−移動局(BTS−MS:base transmission station−mobile station)インタフェースを介してCBSメッセージを伝送するように構成されうる。いくつかの実施形態では、移動局はMTCデバイスでありうる。
【0073】
一実施形態では、BSC−BTSインタフェースおよびBTS−MSインタフェースを介して送信されるトリガメッセージ(例えば表4のCBSメッセージ)は、トランスペアレントデータコンテナにおいて追加的情報を搬送するようにさらに拡張されうる。例えば、MTCグループID値がトランスペアレントデータコンテナに含まれうる。MTCグループID値等のトランスペアレントデータコンテナ内の情報は、MTCデバイスにより直接解釈されうる。MTCデバイスは、この情報を使用して、当該MTCデバイスが当該MTCグループID値により識別されるMTCグループに帰属するかを判断しうる。MTCデバイスは、トランスペアレントデータコンテナ内の情報に基づいて、トリガに応答し返すべきか否かを決定しうる。あるいは、選択されたグループID値を含むトリガメッセージにMTCデバイスが応答することを可能にするために使用されうるMTCグループID値を搬送するように、トリガメッセージ自体がエンハンスされうる。MTCデバイスは、MTCデバイスと同じグループID値を含むトリガメッセージに応答しうる。
【0074】
別の実施形態では、トランスペアレントデータコンテナおよび/またはトリガメッセージは、複数の異なるMTCグループID値を含みうる。これにより、MTCサーバ(例えば図2のSCS52)が複数のグループのデバイスとの通信をリクエストすることが可能になる。加えて、一または複数のMTCグループID値が別のタイプのメッセージにアタッチされうる。MTCデバイスは、メッセージおよび/またはトランスペアレントデータコンテナの各MTCグループID値を読み取るように構成されうる。MTCグループID値の一つがMTCデバイスと同じである場合には、MTCデバイスはトリガメッセージに応答しうる。
【0075】
RAN20がUTRANである実施形態では、CBC60は306でRAN20の無線ネットワークコントローラ(RNC)にトリガリング指示を送信するように構成されうる(例えばWRITE−REPLACEメッセージとしてフォーマットされたCBSメッセージにおいてトリガリング指示が送信されうる)。CBC−RNCインタフェース上では、メッセージ識別子、シリアル番号およびセル識別子の組み合わせまたはトリプレットによりCBSメッセージが一意的に識別されうる。表5は、CBC60によりRAN20のRNCに送信されるUTRANにおけるWRITE−REPLACEメッセージの内容例を示す。WRITE−REPLACEメッセージは、見てとれるように、パラメータ、存在、IEタイプおよびリファレンス、重要度、ならびに割り当てられた重要度の値を含みうる。存在フィールドは、情報要素の存在が必須(M)かオプション(O)かを指示する値を含む。表5のWRITE−REPLACEメッセージのメッセージ識別子およびブロードキャストメッセージ内容パラメータ(例えばIE)は、GERANにつき図4のメッセージ識別子IE400および図5のメッセージ内容IE500と関連してそれぞれ記載した実施形態に類似しまたは別途調和しうる。すなわち、ブロードキャストメッセージ内容パラメータは、RAN20を介した複数のMTCデバイスへのブロードキャストのためのユーザ情報を含みうる(例えばトリガリング指示および/または情報を含むCBSメッセージ)。
【0076】
【表5】
表5−WRITE−REPLACEメッセージの内容例
【0077】
RAN20がUTRANである実施形態では、308でRANのRNCにより複数のMTCデバイスに送信されるトリガリング指示は、表6に示されるようなCBSメッセージフォーマットでありうる。表6は、RNCにより複数のMTCデバイスに(例えばeNB局等の一または複数の伝送ノードを経由して)送信されるCBSメッセージの内容例を示す。CBSメッセージの内容は、メッセージタイプのためのオクテット番号1、メッセージ識別子のためのオクテット番号2〜3、シリアル番号のためのオクテット番号4〜5、データコーディングスキームのためのオクテット6およびセルブロードキャスト(CB)データ(例えばトリガリング指示またはその他のトリガリング情報)のためのオクテット7〜nを含みうる。
【0078】
【表6】
表6−RNCにより送信されるCBSメッセージの内容例
【0079】
表6に示されるCBSメッセージのCBデータは、CBC60から受信されたWRITE−REPLACEプリミティブパラメータを含みうる。表7は、見てとれるように、プリミティブパラメータのフォーマット例を示す。
【0080】
【表7】
表7−CBデータにおけるプリミティブパラメータのフォーマット例
【0081】
RNCは、306でCBCからトリガリング指示を受信したのに応答して、単一のSMSブロードキャストコマンドとしてフォーマットし、複数のMTCデバイス(例えばUE15)に送信しうる。UTRANシステムでは、RNCによりUE15に送信されるCBSメッセージは、伝送ノード(例えばノードBまたはeNB局)に完全にトランスペアレントでありうる。すなわち、いくつかの実施形態では、伝送ノードでデータのフラグメンテーション等のデータの操作は行われない。CBSメッセージは、一つのユニットとして無線インタフェースを介して複数のMTCデバイスに伝送されうる。UMTS無線インタフェースのレイヤ2上の論理チャネルCTCHが、(例えば表6の)CBSメッセージを複数のMTCデバイスに伝送するために使用されうる。
【0082】
一実施形態では、RNC−UEインタフェースを介して送信されるメッセージは、トランスペアレントデータコンテナとして搬送されるようにさらに拡張されうる。前述のように、一または複数のグループID値がトランスペアレントデータコンテナ内に置かれうる。トランスペアレントデータコンテナにおいて搬送される情報は、UE15が特定のMTCグループに帰属するかを判断するためにUE15により直接解釈されうる。その情報に基づいて、UE15はトリガに対する応答をRAN20のRNCに通信し返しうる。あるいは、トリガメッセージがMTCグループIDにより識別されるのと同じグループに帰属するUE15を識別するために使用されうるMTCグループIDを搬送するようにエンハンスされうる。別の選択肢は、RAN20において新規アクションコードのセットを含むMTCデバイスのグループトリガリングのための新規メッセージを定義することである。
【0083】
GERANおよびUTRANの両方において、310および312でCBC60からMTCサーバ(例えばSCS52)にトリガの確認応答を提供し返すために、新規制御メッセージが導入されうる。確認応答は、MTCサーバにより使用可能な所望のフォーマットへの確認応答のフォーマットを可能にするためにMTC−IWF54を通じて通信されうる。UE15は、308でトリガリング指示を受信したことに応答して314でSCS52との通信を確立するように構成されうる。UE15からSCS52および/またはSCS52からUE15への少量のデータペイロード(例えばMTCデータペイロード)の伝送のために、UE15とSCS52との間に通信が確立されうる。
【0084】
いくつかの実施形態では、複数のMTCデバイスをトリガするためのトリガリング指示が、T5a/T5bリファレンスポイントを介してページングメッセージにおいて送信されうる。図11は、いくつかの実施形態による、複数のワイヤレスデバイスをトリガするための別のスキーム1100の例を概略的に示す。図11の技術は、例えばRAN20がUTRANまたはE−UTRANである場合に使用されうる。
【0085】
図2および11を参照すると、1102でSCS52が少量のデータペイロードの伝送をトリガするためにMTC−IWF54にメッセージを送信しうる。SCS52は、MTCデバイス識別(ID)、MTCグループID、および/もしくはMTCアプリケーション(例えばMTCアプリケーション24)IDまたはトリガを受信することが企図される複数のターゲットUE(例えばUE15)を識別する他のUE識別子をメッセージに含みうる。他の実施形態では、アプリケーションサーバ26がMTC−IWF54にトリガを直接送信しうる。いくつかの実施形態では、1102での伝送のためにMTC−IWF54とSCS52との間に安全な接続が確立されうる。
【0086】
1104では、1102でトリガを受信したことに応答して、MTC−IWF54が、T5a/T5bリファレンスポイントを介してUE15にトリガリング指示を送達するためのルーティング情報を得るためにHLR/HSS56にクエリしうる。いくつかの実施形態では、MTC−IWF54は、MTCデバイスIDまたは他の識別子をMTC加入の一部として有しうるHLR/HSS56に例えばMTCデバイスID等のUE識別子を送信しうる。HLR/HSS56は、MTCデバイスIDをターゲットUEのIMSIにマッピングし、IMSIをSGSN/MME58のアドレスとともにMTC−IWF54に送信し返しうる。いくつかの実施形態では、MTC−IWF54とHLR/HSS56との間に委託関係が確立されうる(例えばMTC−IWF54がコアネットワークのオペレータのドメイン外である場合)。1104でMTC−IWF54からクエリを受信したことに応答して、HLR/HSS56は、IMSIサービングノード識別および/またはオペレータポリシー、認可情報、失敗指示子と原因値などのその他の情報をMTC−IWF54に送信しうる。
【0087】
1106では、MTC−IWF54が、ターゲットUEに転送されるべきトリガリング指示をT5a/T5bリファレンスポイントを介してSGSN/MME58に送信しうる。MTC−IWF54は、リクエストおよび少量のデータペイロードをSGSN/MME58に送信するためにIMSIを使用しうる。
【0088】
1108では、SGSN/MME58がトリガリング指示を含むページングメッセージをRAN20に送信すればよく、次いでRAN20が1110でトリガリング指示を含むページングメッセージをUE15に送信しうる。トリガリング指示は、ターゲットUE15のトラッキングエリアにブロードキャストされるページングメッセージに含まれうる。SGSN/MME58は、いくつかの実施形態では、制御プレーンを介してトリガリング指示を含むページングメッセージを送信するように構成されうる。
【0089】
1110でRAN20(例えばノードBまたはeNB局)によりUE15に送信されるページングメッセージにおいて、新規MTCトリガ指示が通信されうる。例えば、ページングメッセージは、RAN20によるシステム情報ブロック(SIB:system information block)のブロードキャストをMTCデバイスに通知しうる。SIBは、MTCトリガ指示およびMTCグループIDを含みうる。SIBは、MTC SIBと呼称されうる。MTCグループIDが含まれる場合には、対応するMTCグループに帰属するMTCデバイスだけがSIBを得るように構成されうる。MTCグループIDが含まれない場合には、全てのMTCデバイスがMTC SIBを得ることができる。E−UTRANとして構成されるRAN20では、MTC SIBのスケジューリング情報がタイプ1SIB(SIB1)において提供されうる。MTCデバイスは、まずSIB1情報を得た後、SIB1に含まれるMTC SIBのスケジューリング情報に基づいてMTC SIBを得ることができる。表8は、1110でRAN20からUE15に送信されるグループトリガリングを含むページングメッセージのフォーマット例を示す。
【0090】
【表8】
表8−グループトリガリングを含むページングメッセージのフォーマット例
【0091】
1110でMTCデバイスが帰属するMTCグループに対応するMTCグループトリガ通知を含むページングメッセージを受信した後、MTCデバイス(例えばUE15)は、RAN20からSIB1情報を受信し、その後SIB1に含まれるMTC SIBのスケジューリング情報に基づいてSIB情報を受信しうる。表9は、SIB1情報のフォーマット例を示す。SIB1は、UEがセルにアクセスすることが許容されるかを評価するのに適した情報を含めばよく、その他のシステム情報のスケジューリングを定義する。
【0092】
【表9】
表9−グループトリガリングを含むSIB1情報のフォーマット例
【0093】
表10は、MTC SIB(SIB14)のフォーマット例を示す。MTC SIB(SIB14)は、MTCトリガ情報の内容を搬送するために定義された新規のシステム情報ブロックであればよく、MTCグループIDも含みうる。MTC SIBは、複数のMTCグループのためのMTCトリガ情報を含みうる。
【0094】
【表10】
表10−グループトリガリングを含むSIB1情報のフォーマット例
【0095】
いくつかの実施形態では、RAN20が1112でSGSN/MME58に確認応答を送信することによりトリガリング指示の送達が成功したことをSGSN/MME58に知らせ、これが1114でSGSN/MME58によりMTC−IWF54に転送されうる。1116では、SGSN/MME58が、少量のデータペイロードがUE15に送信されているという確認応答をMTC−IWF54に転送しうる。1116では、MTC−IWF54がSCS52に確認応答を転送し、または少量のデータペイロードがUE15に送達されているという確認応答を送信するようにSCS52にトリガを別途送信する。SCS52は、例えばトリガに応答して確認応答をアプリケーションサーバ26に送信しうる。
【0096】
1118では、1110で受信したトリガリング指示を含むページングメッセージおよび/またはSIB情報に応答してSCS52との通信を確立するようにUE15がトリガされうる。本明細書に記載のトリガリング指示は、MTCサーバ(例えばSCS52)とトリガリング指示を受信する選択されたMTCデバイス(例えばMTCグループ)との間の通信を開始するように構成されうる。
【0097】
図12は、いくつかの実施形態による、複数のワイヤレスデバイスをトリガするための方法1200の流れ図である。方法1200は、図1〜11と関連して記載される技術と調和しうる。
【0098】
1202では、方法1200は、IWF(例えば図2のMTC−IWF54)により、サービス能力サーバ(SCS)(例えば図2のSCS52)から、SCSと複数のMTCデバイスとの間の通信を開始するためのトリガを受信するステップを含む。1202でのアクションは、図3の302および/または図11の1102と関連して記載されるアクションと調和しうる。
【0099】
1204では、方法1200は、IWFにより、ブロードキャスト伝送またはページングのためにトリガリング指示を含むメッセージをフォーマットするステップをさらに含みうる。いくつかの実施形態では、IWFはCBEとして機能しうる。例えばIWFは、CBSメッセージをCBC(例えば図2のCBC60)によるブロードキャスト伝送のためにいくつかのページに分けうる。IWFは、任意の適切な基準(例えば可用性)を使用してブロードキャストまたはページングによりメッセージを送信すべきかを決定しうる。
【0100】
1206では、方法1200は、IWFにより、RAN(例えば図2のRAN20)を使用してトリガリング指示を含むメッセージを複数のMTCデバイスに送信するステップをさらに含みうる。IWFは、IWFによる決定に基づいてブロードキャストまたはページングによりメッセージを送信しうる。いくつかの実施形態では、IWFは、トリガリング指示をCBSメッセージにおいてIWFとCBCとの間のリファレンスポイントを介してCBCを介してRANに送信しうる。図3と関連して記載した304でのアクションにしたがって、トリガリング指示が送信されうる。RANは、いくつかの実施形態ではGERANまたはUTRANでありうる。
【0101】
他の実施形態では、IWFは、トリガリング指示をページングメッセージにおいてIWFとSGSN/MMEとの間のリファレンスポイントを介してSGSN/MME(例えば図2のSGSN/MME58)を介してRANに送信しうる。ページングメッセージは、複数のMTCデバイスの個々のMTCデバイスにMTC SIBのブロードキャスト伝送を通知するように構成されうる。図11と関連して記載した1106でのアクションにしたがって、トリガリング指示が送信されうる。
【0102】
様々な動作が、順番の複数の個別的な動作として、請求された主題を理解するのに最も有効な様式で説明されている。しかし、説明の順序は、これらの動作が順序に必然的に依存するものであることを意味するものと解釈されてはならない。特に、これらの動作は、提示された順序で行われなくてよい。記載された動作は、記載の実施形態とは異なる順序で行われうる。追加的実施形態では、様々な追加的動作が行われ、および/または記載された動作が省略されうる。
【0103】
本開示の実施形態は、任意の適切なハードウェアおよび/またはソフトウェアを使用して所望通りに構成したシステムに実装されうる。図13は、本明細書に記載の様々な実施形態を実践するために使用されうるシステム1300の例を概略的に示す。図13は、一または複数のプロセッサ(単数または複数)1304と、プロセッサ(単数または複数)1304の少なくとも一つに結合されたシステム制御モジュール1308と、システム制御モジュール1308に結合されたシステムメモリ1312と、システム制御モジュール1308に結合された不揮発性メモリ(NVM)/ストレージ1316と、システム制御モジュール1308に結合された一または複数の通信インタフェース(単数または複数)1320とを有する、一実施形態でのシステム1300の例を示す。
【0104】
いくつかの実施形態では、システム1300は、本明細書に記載のUE15として機能する能力がある。いくつかの実施形態では、UE15のシステム制御モジュール1308は、NASモジュールおよびASモジュールをそれぞれのシグナリングのために含みうる。他の実施形態では、システム1300は、図1の一または複数のサーバ50として機能し、または基地局40、42、CBC60、一または複数のノード45、SCS52、MTC−IWF54、HLR/HSS56、SGSN/MME58、RAN20、GGSN/PGW51、および本明細書に記載のその他のモジュールにつき記載される機能を行うロジック/モジュールを別途提供する能力がありうる。いくつかの実施形態では、システム1300は、命令を有する一または複数のコンピュータ可読媒体(例えばシステムメモリまたはNVM/ストレージ1316)と、この一または複数のコンピュータ可読媒体と結合され、本明細書に記載のアクションを行うモジュールを実装するために命令を実行するように構成された一または複数のプロセッサ(例えばプロセッサ(単数または複数)1304)とを含みうる。
【0105】
一実施形態のシステム制御モジュール1308は、プロセッサ(単数または複数)1304の少なくとも一つに、および/またはシステム制御モジュール1308と通信する任意の適切なデバイスまたは構成要素に任意の適切なインタフェースを提供するための、任意の適切なインタフェースコントローラを含みうる。
【0106】
システム制御モジュール1308は、システムメモリ1312へのインタフェースを提供するための、メモリコントローラモジュール1310を含みうる。メモリコントローラモジュール1310は、ハードウェアモジュール、ソフトウェアモジュール、および/またはファームウェアモジュールでありうる。
【0107】
システムメモリ1312は、例えばシステム1300のデータおよび/または命令をロードおよび記憶するために使用されうる。一実施形態のシステムメモリ1312は、例えば適切なDRAM等の任意の適切な揮発性メモリを含みうる。いくつかの実施形態では、システムメモリ1312は、ダブルデータレートタイプ4同期式動的ランダムアクセスメモリ(DDR4 SDRAM)を含みうる。
【0108】
一実施形態のシステム制御モジュール1308は、NVM/ストレージ1316および通信インタフェース(単数または複数)1320へのインタフェースを提供するための、一または複数の入力/出力(I/O:input/output)コントローラ(単数または複数)を含みうる。
【0109】
NVM/ストレージ1316は、例えばデータおよび/または命令を記憶するために使用されうる。NVM/ストレージ1316は、例えばフラッシュメモリ等の任意の適切な不揮発メモリを含めばよく、ならびに/または例えば一または複数のハードディスクドライブ(HDD:hard disk drive)(単数または複数)、一または複数のコンパクトディスク(CD:compact disk)ドライブ(単数または複数)、および/もしくは一または複数のデジタル多用途ディスク(DVD:digital versatile disk)ドライブ(単数または複数)等の任意の適切な不揮発性記憶デバイス(単数または複数)を含めばよい。
【0110】
NVM/ストレージ1316は、システム1300がインストールされたデバイスの物理的部分である記憶資源を含めばよく、またはデバイスによりアクセス可能であるが必ずしもデバイスの部分である必要はない。例えば、NVM/ストレージ1316は、ネットワークを介して通信インタフェース(単数または複数)1320を介してアクセスされうる。システムは、他の実施形態では他の非一時的ストレージを含みうる。
【0111】
通信インタフェース(単数または複数)1320は、一または複数のネットワーク(単数または複数)を介しておよび/または任意の他の適切なデバイスと通信するためのインタフェースをシステム1300に提供しうる。システム1300は、一または複数のワイヤレスネットワーク規格および/またはプロトコルのいずれかにしたがってワイヤレスネットワークの一または複数の構成要素とワイヤレスで通信しうる。
【0112】
一実施形態では、プロセッサ(単数または複数)1304の少なくとも一つは、例えばメモリコントローラモジュール1310などのシステム制御モジュール1308の一または複数のコントローラ(単数または複数)のロジックと一緒にパッケージされうる。一実施形態では、プロセッサ(単数または複数)1304の少なくとも一つは、システム制御モジュール1308の一または複数のコントローラのロジックと一緒にパッケージされてシステムインパッケージ(SiP:System in Package)を形成しうる。一実施形態では、プロセッサ(単数または複数)1304の少なくとも一つは、システム制御モジュール1308の一または複数のコントローラ(単数または複数)のロジックと同じダイに集積されうる。一実施形態では、プロセッサ(単数または複数)1304の少なくとも一つは、システム制御モジュール1308の一または複数のコントローラ(単数または複数)のロジックと同じダイに集積されてシステムオンチップ(SoC:System on Chip)を形成しうる。
【0113】
様々な実施形態においてシステム1300は、サーバ、ワークステーション、デスクトップコンピューティングデバイス、またはモバイルコンピューティングデバイス(例えばラップトップコンピューティングデバイス、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、タブレット、ネットブックなど)でありうるがこれに限定されない。様々な実施形態においてシステム1300は、相対的に多いまたは少ない構成要素、および/または異なるアーキテクチャを有しうる。例えばいくつかの実施形態では、システム1300は、カメラ、キーボード、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)スクリーン(タッチスクリーンディスプレイを含む)、不揮発性メモリポート、複数のアンテナ、グラフィックスチップ、特定用途向け集積回路(ASIC)、およびスピーカの一または複数を含む。
【0114】
本明細書においてはある実施形態が説明のために示され、記述されているが、同じ目的を達成するように計算された多種多様な代替的および/または等価的な実施形態または実装が、本開示の範囲を逸脱することなく、図と共に記載された実施形態と置き換えられうる。本出願は、本明細書に記載の実施形態の任意の改作または変形物に及ぶことを企図する。したがって、本明細書に記載の実施形態は、請求項およびその等価物のみにより限定されることが明白に企図される。
[項目1]
ワイヤレス通信ネットワークのインターワーキング機能(IWF)により、マシンタイプ通信サーバ(MTCサーバ)から、前記MTCサーバと複数のMTCデバイスとの間の通信を開始するためのトリガを受信するステップと、
前記IWFにより、セルブロードキャストセンター(CBC)を含む第一モジュールへの第一リファレンスポイントを介して、または、モビリティマネジメントエンティティ(MME)もしくはサービング汎用パケット無線サービス(GPRS)サポートノード(SGSN)を含む第二モジュールへの第二リファレンスポイントを介して、無線アクセスネットワーク(RAN)を使用して前記複数のMTCデバイスにトリガリング指示を送信するステップと、
を備える方法。
[項目2]
前記トリガリング指示を送信するステップは、セルブロードキャスティングサービス(CBS)を使用して前記第一モジュールへの前記第一リファレンスポイントを介して行われ、
前記方法は更に、
前記IWFにより、前記トリガリング指示を含むCBSメッセージをフォーマットするステップを備え、
前記CBSメッセージをフォーマットするステップは、前記CBSメッセージをいくつかのページに分けるステップを含む、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記トリガリング指示を送信するステップは、前記第二モジュールへの前記第二リファレンスポイントを介してページングメッセージにおいて行われ、
前記ページングメッセージは、前記複数のMTCデバイスのうちの個々のMTCデバイスに、MTCシステム情報ブロック(SIB)のブロードキャスト伝送を通知し、
前記RANは、ユニバーサル地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)である
項目1に記載の方法。
[項目4]
ワイヤレス通信ネットワークのインターワーキング機能(IWF)またはサービス能力サーバ(SCS)を終端するリファレンスポイントを介して、マシンタイプ通信(MTC)サーバと複数のMTCデバイスとの間の通信を開始するためのトリガリング指示を受信するための手段と、
基地局コントローラ(BSC)または無線ネットワークコントローラ(RNC)へのセルブロードキャスティングサービスメッセージ(CBSメッセージ)において前記トリガリング指示を前記複数のMTCデバイスに送信するための手段と、
を備える、セルブロードキャストセンター(CBC)。
[項目5]
前記CBSメッセージは、write−replaceメッセージであり、
前記CBSメッセージは、メッセージ識別子情報要素(メッセージ識別子IE)を含み、
前記メッセージ識別子IEは、前記複数のMTCデバイスのグループトリガリングを指示する値を有する、
項目4に記載のCBC。
[項目6]
前記CBSメッセージは、トリガリング情報を有するメッセージ内容情報要素(IE)を含み、前記トリガリング情報は、前記トリガリング指示を受信する予定の前記複数のMTCデバイスのうちの個々のMTCデバイスを識別するユーザ機器識別子(UE識別子)を含み、
前記複数のMTCデバイスのうちの個々のMTCデバイスは、前記UE識別子の値に基づく前記トリガリング指示に応じて作動する、
項目4または5に記載のCBC。
[項目7]
前記CBSメッセージは、トリガ指示子情報要素(トリガ指示子IE)および少量データ情報要素(少量データIE)のうちの少なくとも一方を含み、
前記トリガ指示子IEおよび前記少量データIEのうちの少なくとも一方は、前記トリガリング指示に関連付けられたトリガリング情報を含み、
前記トリガリング情報は、前記トリガリング指示を含む、項目4から6の何れか1項に記載のCBC。
[項目8]
前記BSCへの前記CBSメッセージにおいて前記トリガリング指示を送信するための手段を更に備え、
前記BSCは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM(登録商標))エボリューション用エンハンストデータレート(EDGE)の無線アクセスネットワーク(GERAN)を有するのGSM(登録商標)の基地送受信局(BTS)を使用して、前記CBSメッセージをブロードキャストする、項目4から7の何れか1項に記載のCBC。
[項目9]
前記RNCへの前記CBSメッセージにおいて前記トリガリング指示を送信するための手段を更に備え、
前記RNCは、ユニバーサル地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)のエンハンストノードB(eNB)局を使用して前記CBSメッセージをブロードキャストする
、項目4から8の何れか1項に記載のCBC。
[項目10]
前記CBSメッセージのブロードキャストを受信する予定のセルのセットを決定するための手段を更に備え、
前記ワイヤレス通信ネットワークは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーション(GSM(登録商標))、汎用パケット無線サービス(GPRS)、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)、高速パケットアクセス(HSPA)、イボルブドHSPA(E−HSPA)、または、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワークを含む、項目4から9の何れか1項に記載のCBC。
[項目11]
マシンタイプ通信(MTC)サーバと複数のMTCデバイスとの間の通信を開始するためのトリガリング指示を受信するための手段と、
前記トリガリング指示を前記複数のMTCデバイスに送信するための手段と、を備え、
制御回路は、セルブロードキャストセンター(CBC)を含む第一モジュールからの第一リファレンスポイントを介して、または、モビリティマネジメントエンティティ(MME)もしくはサービング汎用パケット無線サービス(GPRS)サポートノード(SGSN)を含む第二モジュールからの第二リファレンスポイントを介して、前記トリガリング指示を受信する
基地局。
[項目12]
前記トリガリング指示を受信するための手段は、前記CBCを含む前記第一モジュールからのセルブロードキャスティングサービスメッセージ(CBSメッセージ)において前記トリガリング指示を受信する、
項目11に記載の基地局。
[項目13]
前記トリガリング指示を受信するための手段は、基地局コントローラ(BSC)の一部であり、
前記トリガリング指示を送信するための手段は、基地送受信システム(BTS)の一部であり、
前記BSCおよび前記BTSは、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM(登録商標))エボリューション無線アクセスネットワーク(GERAN)用エンハンストデータレート(EDGE)を有するGSM(登録商標)の一部である、
項目12に記載の基地局。
[項目14]
前記BSCは、ショートメッセージサービスブロードキャストコマンドメッセージ(SMSブロードキャストコマンドメッセージ)またはSMSブロードキャストリクエストメッセージにおいて前記CBSメッセージを前記BTSに送信し、
前記SMSブロードキャストコマンドメッセージまたは前記SMSブロードキャストリクエストメッセージは、前記トリガリング指示を含むショートメッセージサービスセルブロードキャスト(SMSCB)情報要素を含み、
前記BTSは、前記SMSブロードキャストコマンドメッセージまたはSMSブロードキャストリクエストメッセージを、伝送のために22オクテットをそれぞれ含む4ブロックにセグメント化する、
項目13に記載の基地局。
[項目15]
前記トリガリング指示を受信するための手段は、無線ネットワークコントローラ(RNC)の一部であり、
前記トリガリング指示を送信するための手段は、前記RNCから受信された前記CBSメッセージの情報を操作せずに前記CBSメッセージをブロードキャストするエンハンストノードB(eNB)局の一部であり、
前記RNCおよび前記eNBは、ユニバーサル地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)の一部である、
項目12に記載の基地局。
[項目16]
前記トリガリング指示を受信するための手段は、前記MMEまたは前記SGSNを含む前記第二モジュールからのページングメッセージにおいて前記トリガリング指示を受信し、
前記トリガリング指示を受信するための手段は、前記ページングメッセージを前記複数のMTCデバイスに送信し、
前記ページングメッセージは、前記複数のMTCデバイスのグループトリガリングを指示し、前記複数のMTCデバイスにMTCシステム情報ブロック(SIB)のブロードキャスト伝送を通知する、
項目11に記載の基地局。
[項目17]
マシンタイプ通信デバイス(MTCデバイス)であって、
セルブロードキャストセンター(CBC)を含む第一モジュールからの第一リファレンスポイントを介して、または、モビリティマネジメントエンティティ(MME)もしくはサービング汎用パケット無線サービス(GPRS)サポートノード(SGSN)を含む第二モジュールからの第二リファレンスポイントを介して、マシンタイプ通信サーバ(MTCサーバ)と前記MTCデバイスを含む複数のMTCデバイスとの間の通信を開始するためのトリガリング指示を受信する手段と、
前記トリガリング指示に応答して前記MTCサーバとの通信を確立するための手段と、
を備える、MTCデバイス。
[項目18]
前記受信のための手段は、前記CBCを含む前記第一モジュールからの前記第一リファレンスポイントを介して前記トリガリング指示を含むCBSメッセージを受信し、
前記CBSメッセージは、前記複数のMTCデバイスのうちの個々のMTCデバイスを識別するユーザ機器識別子(UE識別子)を有するメッセージ内容情報要素(IE)をさらに含み、
前記通信を確立するための手段は、前記UE識別子が前記MTCデバイスを識別した場合に、前記MTCサーバとの前記通信を確立する、
項目17に記載のMTCデバイス。
[項目19]
前記UE識別子が前記MTCデバイスの加入者識別モジュール(SIM)に記憶されているかを判断するための手段
をさらに備える、項目18に記載のMTCデバイス。
[項目20]
前記受信するための手段は、前記MMEまたはSGSNを含む前記第二モジュールからの前記第二リファレンスポイントを介して前記トリガリング指示を含むページングメッセージを受信し、
前記ページングメッセージは、前記複数のMTCデバイスのグループトリガリングを指示し、前記複数のMTCデバイスにMTCシステム情報ブロック(SIB)のブロードキャスト伝送を通知し、
前記受信するための手段は、前記MTC SIBを受信する、
項目17に記載のMTCデバイス。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13