(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
式Iの化合物
を1種類以上と、
式CY−n(O)m、CCY−n(O)mおよびCPY−n(O)mから成る群より選択される誘電的に負の化合物を1種類以上と
を含む液晶媒体。
【化1】
(式中、
Yは、−CO−、−CS−、−CH
2−または−CF
2−を表し、
Lは、H、ハロゲンまたは−CF
3を表し、
【化2】
それぞれ互いに独立に、および1個より多く存在している場合は、これらも互いに独立に、
(a)トランス−1,4−シクロヘキシレン基、ただし、加えて、1個または2個の隣接していないCH
2基は−O−および/または−S−で置き換えられていてもよく、
(b)1,4−シクロヘキセニレン基、
(c)1,4−フェニレン基、ただし、加えて、1個または2個の隣接していないCH基はNで置き換えられていてもよく、
(d)ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイルおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり
(e)1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン、1,3−ビシクロ[1.1.1]ペンチレンおよびスピロ[3.3]ヘプタン−2,6−ジイルの群から選択される基を表し、
ただし、
(a)および(b)において、1個以上の−CH
2−基は、互いに独立に、それぞれ−CHF−または−CF
2−基で置き換えられていてもよく、および
(c)および(d)において、1個以上の−CH=基は、互いに独立に、それぞれ−CF=、−C(CN)=、−C(CH
3)=、−C(CH
2F)=、−C(CHF
2)=、−C(O−CH
3)=、−C(O−CHF
2)=または−C(O−CF
3)=基で置き換えられていてもよく、
【化3】
1,4−トランス−シクロヘキサン−1,2,4−トリイル基を表し、ただし、加えて、1個または2個の隣接していないCH
2基は−O−および/または−S−で置き換えられていてもよく、それぞれの場合で互いに独立に1個以上のCH
2基は−CHF−または−CF
2−基でそれぞれ置き換えられていてもよく、および−CH<基は−CF<基で置き換えられていてもよく、および1個または2個のC−C二重結合を含んでもよく、ただし、この場合、1個以上の−CH=基は互いに独立に−CF=、−C(CN)=、−C(CH
3)=、−C(CH
2F)=、−C(CHF
2)=、−C(O−CH
3)=、−C(O−CHF
2)=または−C(O−CF
3)=基でそれぞれ置き換えられていてもよく、
R
1およびR
2は、それぞれ互いに独立に、1〜7個のC原子を有する直鎖状のアルキル基、1〜7個のC原子を有する直鎖状のアルコキシ基
、1〜7個のC原子を有する直鎖状のアルコキシアルキル基、1つのCH
2基が−CH=CH−で置き換えられた1〜7個のC原子を有する直鎖状のアルキル基、1個のCH
2基が−O−で置き換えられ1個が−CO−で置き換えられている1〜7個のC原子を有する直鎖状のアルキル基、または、1個のCH
2基が無置換または置換された−CH=CH−によって置き換えられており、隣接するCH
2基がCO、CO−OまたはO−COによって置き換えられているアルキル基を表し、
Z
1およびZ
2は、それぞれ互いに独立に、−CH
2−CH
2−、−CF
2−CF
2−、−CF
2−CH
2−、−CH
2−CF
2−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CH
2O−、−OCH
2−、−CF
2O−、−OCF
2−、単結合またはこれらの基の2個の組み合わせを表し、ただし、2個のO原子が互いに結合することはなく、および
nおよびmは、それぞれ、0、1または2を表し、ただし、
n+mは、0、1、2または3を表す。)
【化4】
【化5】
(式中、
nおよびmは、それぞれ互いに独立に、1〜7の整数であり、
(O)は、酸素原子または単結合を表す。)
【背景技術】
【0002】
この型の液晶ディスプレイにおいては液晶が誘電体として使用され、その光学的特性は電圧の印加により可逆的に変化する。液晶を媒体として使用する電気光学的ディスプレイは、当業者に既知である。これらの液晶ディスプレイは、種々の電気光学的効果を利用する。中でも最も一般的なものは、液晶ダイレクタがホモジニアスで実質的に平面初期配向であり、約90°捩れているネマチック構造のTN(twisted nematic;捩れネマチック)効果、180°以上捩れているネマチック構造のSTN(super−twisted nematic;超捩れネマチック)効果およびSBE(super twisted birefringence effect;超捩れ複屈折効果)である。これらおよび同様の電気光学的効果においては、正の誘電異方性(Δε)の液晶媒体が使用される。
【0003】
正の誘電異方性の液晶媒体を必要とする前記電気光学的効果に加え、例えばECB効果およびその補助形式であるDAP(deformation of aligned phase;整列相の変形)、VANおよびCSH(colour super homeotropic;カラー超ホメオトロピック)のような負の誘電異方性の液晶媒体を使用する他の電気光学的効果がある。
【0004】
優れておりコントラストの視野角依存性が低い電気光学的効果は、軸方向対称ミクロピクセル(axially symmetrical micropixel;ASM)を使用する。この効果では、それぞれのピクセルの液晶は、円筒状に高分子材料で囲まれている。このモードは、プラズマチャネルを介したアドレスとの組み合わせに特に適している。よって、特に、良好なコントラストの視野角依存性を有する大面積PA(plasma addressed;プラズマアドレス)LCDを実現できる。
【0005】
最近、徐々に広範囲で使用されつつあるIPS(in plane switching;面内スイッチング)効果では、使用するディスプレイモードによっては、誘電的に正または誘電的に負の媒体のいずれでも色素を使用するゲスト/ホスト(guest/host)ディスプレイと同様にして、誘電的に正および誘電的に負の両者の液晶媒体を使用することができる。
【0006】
また、一般に、即ちこれらの効果を利用するディスプレイにおいて、動作電圧を可能な限り低くしなければならないため、大きな絶対値の誘電異方性を有する液晶媒体が使用され、そのような液晶媒体は対応する符号の誘電異方性を有する液晶化合物から一般に大部分および殆どの場合で実質的になり、即ち、誘電的に正の媒体の場合は正の誘電異方性の化合物からなり、誘電的に負の媒体の場合は負の誘電異方性の化合物からなる。それぞれの型の媒体(誘電的に正または誘電的に負)において、典型的には最もかなりの量の誘電的に中性な液晶化合物を使用する。一般には、媒体の誘電異方性の符号と反対の誘電異方性の符号を有する液晶化合物を極めて少量使用するか、全く使用しない。
【0007】
ここで、一つの例外はMIM(metal−insulator−metal;金属−絶縁体−金属)ディスプレイ用の液晶媒体(Simmons、J.G.、Phys.Rev.155、3、657〜660;非特許文献1およびNiwa、J.G.ら、SID 84 Digest、304〜307、1984年、6月;非特許文献2)で、液晶媒体は薄膜トランジスターのアクティブマトリックスによりアドレスされる。この型のアドレスではダイオードスイッチングの非線形特性線を利用しており、TFTディスプレイとは対照的に、蓄積キャパシタを液晶ディスプレイ素子(ピクセル)の電極と一緒に充電することができない。よって、アドレスサイクル中の電圧低下による影響を減少させるために、誘電率の基準値を可能な限り大きくする必要がある。このため、例えばMIM−TNディスプレイで使用されるような誘電的に正の媒体の場合、分子軸に垂直な誘電率(ε
⊥)がピクセルの基礎容量を決定するため、この誘電率を可能な限り大きくしなければならない。このためには、例えば、WO93/01253(特許文献1)、EP0663502(特許文献2)およびDE19521483(特許文献3)に記載されるように、誘電的に正の液晶媒体中において、誘電的に正の化合物に加え、負の誘電異方性の化合物も同時に使用する。
【0008】
更なる例外はSTNディスプレイで、電気光学的特性線の急峻性を増すために、例えば、DE4100287(特許文献4)による誘電的に負の液晶化合物を含む誘電的に正の液晶媒体が使用される。
【0009】
液晶ディスプレイのピクセルは、時系列的に、即ち、時間多重モード、または非線形の電気的特性線を有するアクティブ素子のマトリックスによって、直接アドレスすることができる。
【0010】
現在までのところ、最も一般的なAMDは離散しているアクティブ電子的スイッチング素子を使用し、例えばMOS(metal oxide silicon;金属酸化物シリコン)トランジスターまたは薄膜トランジスター(thin film transistor;TFT)またはバリスターのような3極スイッチング素子、または例えば、MIM(metal−insulator−metal;金属−絶縁体−金属)ダイオード、環状ダイオードまたは逆並列(back−to−back)ダイオードのような2極スイッチング素子のようなものである。主にシリコンであるがセレン化カドミウムなどの種々の半導体材料もTFTで使用されている。特に、アモルファスシリコンまたは多結晶シリコンが使用される。
【0011】
本出願によれば、液晶層に直交する電場および負の誘電異方性(Δε<0)の液晶媒体を備える液晶ディスプレイが好ましい。これらのディスプレイにおいて、液晶の境界配向はホメオトロピックである。スイッチが完全に入っている状態、即ち適切な強度の電場が印加されると、液晶ダイレクタが層面に平行に配向する。
【0012】
例えば以下の3つの式のベンゾクロメン誘導体類が、DE102002004228.4(特許文献5)およびJP2005120073(特許文献6)に開示されている。
【0013】
【化1.1】
【0014】
【化1.2】
式中、R
1およびR
2は、例えば、アルキルを表す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
補助式I−1〜I−3の式Iの液晶化合物が特に好ましい。
【0026】
【化7.2】
式中、パラメーターは式Iで上に与えられる意味を有し、およびLは好ましくはFを表す。
【0027】
n+mの和が0または1、好ましくは0である式Iの化合物、好ましくは式I−1〜I−3の化合物群より選択される化合物が好ましい。
【0028】
好ましい実施形態は、式Iでn+mの和が1で、および好ましくは
mまたはnが1を表し、
【0029】
【化8】
Z
2が、好ましくは、−(CH
2)
4−、−CH
2−CH
2−、−CF
2−CF
2−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−O−CH
2−、−O−CF
2−または単結合を表し、
特に好ましくは、−O−CH
2−、−CH
2−CH
2−、−CF
2−CF
2−、−CF=CF−、−O−CF
2−または単結合を表し、
および、L、R
1およびR
2が、式Iで上に与えられる意味を有し、およびLが好ましくはFを表す化合物により表される。
【0030】
式Iで、nおよびmの両方が0を表し、および
L、R
1およびR
2が対応する式で上に与えられる意味を有し、およびLが好ましくはFを表す式I−1〜I−3の化合物群より好ましくは選択される化合物が特に好ましい。
【0031】
枝分かれした翼状の基R
1および/またはR
2を含む式Iの化合物は、通常の液晶基礎材料中におけるより優れた溶解性のため、しかし光学的に活性の場合は特にキラルドーパントとして、しばしば重要な場合がある。この型のスメクチック化合物は、強誘電性材料の成分として適している。S
A相を有する式Iの化合物は、例えば、熱的にアドレスされるディスプレイに適している。
【0032】
R
1および/またはR
2がアルキル基および/またはアルコキシ基を表す場合、これは直鎖状または分岐状のいずれでも構わない。好ましくは、直鎖状で、2、3、4、5、6または7個のC原子を有しており、従って、好ましくは、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシまたはヘプチルオキシ、更には、メチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、メトキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシまたはテトラデシルオキシを表す。
【0033】
オキサアルキルまたはアルコキシアルキルは、好ましくは、直鎖状の2−オキサプロピル(即ちメトキシメチル)、2−(即ちエトキシメチル)または3−オキサブチル(即ち2−メトキシエチル)、2−、3−または4−オキサペンチル、2−、3−、4−または5−オキサヘキシル、2−、3−、4−、5−または6−オキサヘプチル、2−、3−、4−、5−、6−または7−オキサオクチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−オキサノニル、または2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−または9−オキサデシルを表す。
【0034】
R
1および/またはR
2が、1つのCH
2基が−CH=CH−で置き換えられたアルキル基を表す場合、これは直鎖状または分岐状のいずれでも構わない。好ましくは、直鎖状で、2〜10個のC原子を有する。従って、特には、ビニル、プロパ−1−または−2−エニル、ブタ−1−、−2−または−3−エニル、ペンタ−1−、−2−、−3−または−4−エニル、ヘキサ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−エニル、ヘプタ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−または−6−エニル、オクタ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−または−7−エニル、ノナ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−または−8−エニル、または、デカ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−、−8−または−9−エニルを表す。
【0035】
R
1および/またはR
2が、1個のCH
2基が−O−で置き換えられ1個が−CO−で置き換えられているアルキル基を表す場合、これらは好ましくは隣接している。よって、これらは、アシルオキシ基−CO−O−またはオキシカルボニル基−O−CO−を含む。これらは、好ましくは、直鎖状で、2〜6個のC原子を有している。したがって、それらは、特には、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、ペンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ペンタノイルオキシメチル、2−アセトキシエチル、2−プロピオニルオキシエチル、2−ブチリルオキシエチル、3−アセトキシプロピル、3−プロピオニルオキシプロピル、4−アセトキシブチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、プロポキシカルボニルメチル、ブトキシカルボニルメチル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(プロポキシカルボニル)エチル、3−(メトキシカルボニル)プロピル、3−(エトキシカルボニル)プロピルまたは4−(メトキシカルボニル)ブチルを表す。
【0036】
R
1および/またはR
2が、1個のCH
2基が無置換または置換された−CH=CH−によって置き換えられており、隣接するCH
2基がCO、CO−OまたはO−COによって置き換えられているアルキル基を表す場合、これは直鎖状または分岐状のいずれでも構わない。好ましくは、直鎖状で、4〜13個のC原子を有している。したがって、この基は、特には、アクリロイルオキシメチル、2−アクリロイルオキシエチル、3−アクリロイルオキシプロピル、4−アクリロイルオキシブチル、5−アクリロイルオキシペンチル、6−アクリロイルオキシヘキシル、7−アクリロイルオキシヘプチル、8−アクリロイルオキシオクチル、9−アクリロイルオキシノニル、10−アクリロイルオキシデシル、メタクリロイルオキシメチル、2−メタクリロイルオキシエチル、3−メタクリロイルオキシプロピル、4−メタクリロイルオキシブチル、5−メタクリロイルオキシペンチル、6−メタクリロイルオキシヘキシル、7−メタクリロイルオキシヘプチル、8−メタクリロイルオキシオクチルまたは9−メタクリロイルオキシノニルを表す。
【0037】
R
1および/またはR
2が、CNまたはCF
3によって一置換されているアルキルまたはアルケニル基を表している場合、この基は好ましくは直鎖である。CNまたはCF
3による置換は、任意の所望の位置である。
【0038】
R
1および/またはR
2が、ハロゲンによって少なくとも一置換されているアルキルまたはアルケニル基を表している場合、この基は好ましくは直鎖であり、ハロゲンは好ましくはFまたはClである。多置換の場合、ハロゲンは好ましくはFである。また、得られる基はペルフルオロ化された基も含む。一置換の場合、フッ素または塩素置換は任意の所望の位置でも構わないが、好ましくはω位である。
【0039】
分岐した基は、一般に、1個以下の鎖分岐を有している。好ましい分岐した基Rは、イソプロピル、2−ブチル(即ち、1−メチルプロピル)、イソブチル(即ち、2−メチルプロピル)、2−メチルブチル、イソペンチル(即ち、3−メチルブチル)、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルペンチル、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシ、2−メチルブトキシ、3−メチルブトキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−エチルヘキシルオキシ、1−メチルヘキシルオキシおよび1−メチルヘプチルオキシである。
【0040】
R
1および/またはR
2が、2個以上のCH
2基が−O−および/または−CO−O−で置き換えられているアルキル基を表す場合、これは直鎖状または分岐状のいずれでも構わない。好ましくは、分岐状で、3〜12個のC原子を有している。従って、特には、ビスカルボキシメチル、2,2−ビスカルボキシエチル、3,3−ビスカルボキシプロピル、4,4−ビスカルボキシブチル、5,5−ビスカルボキシペンチル、6,6−ビスカルボキシヘキシル、7,7−ビスカルボキシヘプチル、8,8−ビスカルボキシオクチル、9,9−ビスカルボキシノニル、10,10−ビスカルボキシデシル、ビス(メトキシカルボニル)メチル、2,2−ビス(メトキシカルボニル)エチル、3,3−ビス(メトキシカルボニル)プロピル、4,4−ビス(メトキシカルボニル)ブチル、5,5−ビス(メトキシカルボニル)ペンチル、6,6−ビス(メトキシカルボニル)ヘキシル、7,7−ビス(メトキシカルボニル)ヘプチル、8,8−ビス(メトキシカルボニル)オクチル、ビス(エトキシカルボニル)メチル、2,2−ビス(エトキシカルボニル)エチル、3,3−ビス(エトキシカルボニル)プロピル、4,4−ビス(エトキシカルボニル)ブチルまたは5,5−ビス(エトキシカルボニル)ペンチルを表す。
【0041】
n=0または1およびm=0およびR
1がメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ビニル、1E−プロペニル、1E−ブテニルまたは1E−ペンテニルを表す式Iの化合物、およびこれらの化合物を含む媒体が特に好ましい。これらの化合物の中でも、アルキル置換された化合物が特に好ましく使用される。
【0042】
環B中の非対称に置換された炭素原子のため、式Iの化合物を立体異性体の形式とすることができる。本発明は、ラセミ化合物およびジアステレオマーまたはエナンチオマーの混合物としても、両方の純粋な形式で全ての異性体に関する。式Iの光学活性化合物は、液晶混合物中のドーパントとして使用することもできる。
【0043】
式Iの化合物は、文献(Houben Weyl、Methoden der organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry]、Georg Thieme Verlag、Stuttgart、New York、第4版、1993年。スキームIIに関しては、DE102004004228(A)およびTaugerbeck、M.Klasen−Memmer、出願番号102004036831.7も参照)に記載される方法により合成される(スキームI〜V参照)。
【0044】
以下のスキームにおいて、式Iの化合物を化合物1と略記する。化合物1bおよび1cは、ここで、ラクトン1aより入手できる。よって、三フッ化ホウ素存在下で水素化ホウ素ナトリウムを使用して1aを直接還元する、または1aをジオール2に還元し例えば酸で処理するまたはトリフェニルホスフィンおよびアゾジカルボン酸ジエチルと光延反応により引き続きエーテル化する2段階で、1bを得る(スキームI参照)。
【0045】
【化9】
式中、以下のスキームと同様に、他に明らかに示さない限り、
R
1およびR
2は、それぞれ互いに独立に、式Iの場合においてそれぞれR
1およびR
2に上で示される意味を有し、他のパラメーターは式Iの場合において上で示される対応する意味をそれぞれ有する。
【0046】
例えば、ラクトン1aをローソン試薬と反応させ引き続きオーラ試薬存在下DASTまたはNBSで処理する(W.H.Bunnelle、B.R.McKinnis、B.A.Narayanan、J.Org.Chem.1990、55、768〜770頁)、またはA.Taugerbeck、M.Klasen−Memmer、出願番号102004036831.7に記載される方法に類似し、例えば臭素、NBS、DBHなどの酸化剤を使用し、とりわけHF/ピリジン錯体、トリスフッ化水素トリエチルアミンなどのようなフッ素イオン源の存在下、タイプ4のジチオオルトエステルをフッ化脱硫してジフルオロエーテル1cを得る(スキームII参照)。
【0047】
【化10】
式中、nは0または1である。
【0048】
S.Sethna、R.Phadke、Org.React.1953、7、1頁に記載されるように、フェノール誘導体またはレゾルシノールをタイプ6のβ−ケトエステルとペヒマン縮合(V.H.Wallingford、A.H.Homeyer、D.M.Jones、J.Am.Chem.Soc.1941、63、2252〜2254頁)し、および引き続き水素化して、ラクトン1aを調製できる(スキームIII)。
【0049】
アンモニア中でリチウムを使用する化合物7の代わりの還元が、D.J.Collins、A.G.Ghingran、S.B.Rutschmann、Aust.J.Chem.1989、42、1769〜1784頁に記載されている。
【0051】
また、P.Selles、U.Mueller、Org.Lett.2004、6、277〜279ページの方法により、エノールトリフラート8からの鈴木カップリング(スキームIV参照)によっても化合物7が得られる。化合物8は、例えばコリジンのような塩基存在下で、トリフルオロメタンスルホン酸無水物と処理することによる上に記載されるケトエステル5より得られる(E.Piers、H.L.A.Tse、Tetrahedron Lett.1984、25、3155〜3158頁)。ボロン酸9は、例えば、A.Taugerbeck、M.Klasen−Memmer、DE102004004228に記載される対応する臭化アルキルより、臭素/リチウム交換およびホウ酸トリメチルとの引き続く反応により、入手できる。
【0053】
化合物1aは、水素化後、異性体の混合物として得られ、結晶化および/またはクロマトグラフィーと言った従来法により分離できる。6aR
*、8R
*、10aR
*配置を有する化合物は、スキームVに示すように2つの追加の合成工程中およびD.J.Collins、A.G.Ghingran、S.B.Rutschmann、Aust.J.Chem.1989、42、1769〜1784頁の方法による塩基触媒異性化によって得られ、J.M.Fevigら、Bioorg.Med.Chem.Lett.1996、6、295〜300頁に類似の鹸化によりラクトン環を第一に開環し、塩基触媒異性化の完了後に再び閉環することは好都合な場合がある。
【0055】
RおよびR’が、それぞれ式IでR
1およびR
2に与えられるそれぞれの意味を有する式Iの好ましい化合物の構造の例を、以下に与える。
【0058】
【化14.3】
本発明による式Iの化合物は、それらの分子構造によりキラルでもよく、従って種々の鏡像異性の様式をとり得る。よって、それらはラセミ体の場合もあれば、光学活性の形式の場合もある。
【0059】
本発明による化合物のラセミ化合物または立体異性体の薬剤有効性が異なる場合があるため、エナンチオマーを使用することが望ましい場合がある。これらの場合、最終生成物または代わりに中間体ですら、当業者に既知の化学的または物理的手法により鏡像異性化合物に分離でき、または合成においてそれ自体ですら使用できる。
【0060】
ラセミ性のアミンの場合、光学活性分割剤と反応させることで混合物よりジアステレオマーが形成される。適切な分割剤は、例えば、酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸、適切にN保護されたアミノ酸(例えば、N−ベンゾイルプロリンまたはN−ベンゼンスルホニルプロリン)または各種の光学活性カンファースルホン酸のRおよびS体のような光学活性な酸である。また、光学活性分割剤(例えば、ジニトロベンゾイルフェニルグリシン、三酢酸セルロースまたはシリカゲル上に固定された炭水化物の他の誘導体またはキラル誘導化されたメタクリル酸エステル重合体)を利用するクロマトグラフィーによるエナンチオマー分離も好都合である。この目的に適する溶離液は、例えばヘキサン/イソプロパノール/アセトニトリル、例えば82:15:3の比率のような水性またはアルコール性溶媒の混合物である。
【0061】
本発明は前記化合物のみならず、本発明によるこれらの化合物に加え他の薬理活性成分または本発明による化合物の主要な薬理作用に好ましい態様で影響できる助剤も含む混合物または組成物も網羅する。
【0062】
本発明による化合物は、人間医学または獣医学における特にその化合物の中枢神経作用に影響され得る疾病の予防および治療用の薬剤活性成分として使用できる。
【0063】
本発明による化合物は、特に好ましくは、性的障害の治療または性的能力の増加、下痢、ニコチン依存、炎症性CNS疾患(脱髄、ウイルス性髄膜炎、多発性硬化症、Guillain−Barre症候群)および事故により誘発された脳損傷または頭部損傷、欲求障害、即ち、各種の型(薬物、アルコール、砂糖)の依存症、過食症およびそれによる任意の結果(肥満、糖尿病)のために使用できる。
【0064】
それらは更に高血圧症に対して活性があるか、または不安神経症状態および/またはうつ病に、鎮静剤、精神安定剤、鎮痛剤、制吐剤として抗するか、またはそれらは炎症抑制作用を有する。
【0065】
中枢神経作用は、0.1〜1000mg/kg、好ましくは1〜100mg/kgの投薬量でラットに投与することで実証できる。自発運動活性の減少のような効果が観測され、必要投薬量は化合物の有効性および実験動物の体重の両方に依存する。
【0066】
本発明は、従って、上および下および請求項中で定義される式の化合物に関し、それらの生理学的に許容される塩を、薬剤、診断剤または試薬として含む。
【0067】
また、本発明は対応する薬剤組成物にも関し、式Iの薬剤を少なくとも1種類含み、および賦形剤および/または助剤を含んでもよい。適切な賦形剤は腸溶性(例えば経口)、非経口または局所投与または吸入噴霧の形態での投与に適し、新規化合物と反応しない有機または無機物質で、例えば、水、植物油類、ベンジルアルコール類、アルキレングリコール類、ポリエチレングリコール類、三酢酸グリセリン、ゼラチン、ラクトースまたはスターチのような炭水化物類、ステアリン酸マグネシウム、タルクおよびワセリンである。特に、タブレット、錠剤、糖衣錠、カプセル、粉末、顆粒、シロップ、ジュースまたはドロップが経口での使用に適切であり、坐薬が直腸での使用に適切であり、溶液、好ましくは油性または水性溶液、更には懸濁液、乳濁液またはインプラントが非経口での使用に適切であり、および軟膏、クリームまたは粉体が局所的な使用に適切である。また、新規化合物を凍結乾燥させることもでき、生じる凍結乾燥物は、例えば注射用調合の調製のために使用できる。示された組成物は滅菌されていてもよく、および/または潤滑剤、防腐剤、安定剤および/または湿潤剤のような助剤、乳化剤、浸透圧を変更するための塩、緩衝物質、着色剤、香味および/または複数種類の更なる活性成分、例えば1種類以上のビタミンを含んでいてもよい。
【0068】
吸入噴霧としての投与のためには、推進剤ガスまたは推進剤ガス混合物(例えばCO
2)中に溶解または懸濁された活性成分を含むスプレーを使用することが可能である。ここで、活性成分は、好都合には微粉化された形状で使用され、1種類以上の追加の生理学的に忍容性の溶媒、例えばエタノールが存在していてもよい。吸入溶液は、従来の吸入器を用いて投与できる。
【0069】
本発明による物質は、一般に他の商業的に入手可能なTHC類似物に類似して投与でき、投与単位あたり好ましくは約0.05および500mgの間の投与量、特には0.5および100mgの間である。日用量は、好ましくは約0.01および20mg/体重のkgの間である。しかしながら、それぞれの患者に特定の投与量は非常に広範囲の各種の要因、例えば、使用する特定の化合物の有効性、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食習慣、投与時間および方法、排せつ頻度、薬物の組合せおよび治療が適用されている特定の疾患の重篤性に依存する。
【0070】
更に、式Iの新規化合物は、分析生物学および分子生物学においても使用できる。
【0071】
受容体への特異的配位子結合は完全結合および非特異的結合の間の差異として定義され、過剰の非標識配位子の存在下で決定される(例えば、MUNRO、S.、THOMAS、K.L.およびABU−SHAAR、M.(1993)、「Molecular characterisation of a peripheral receptor for cannabinoids」;Nature、365:61〜65。RINALDI−CARMONA、M.、CALANDRA、B.、SHIRE、D.、BOUABOULA、M.、OUSTRIC、D.、BARTH、F.、CASELLAS、P.、FERRARA、P.およびLE FUR、G.(1996)、「Characterisation of two cloned human CB1 cannabinoid receptors isoform」;J.Pharmacol.Exp.Ther.、278:871〜878参照)。
【0072】
また、本発明は、式Iの化合物を1種類以上含む液晶媒体にも関する。
【0073】
好ましい実施形態において、本発明による液晶媒体は、以下を含む。
【0074】
a)1種類以上の式Iの誘電的に負の化合物。
【0075】
【化15】
式中、
Yは、−CO−、−CS−、−CH
2−または−CF
2−、好ましくはCH
2またはCF
2を表し、
Lは、H、ハロゲンまたはCF
3、好ましくはH、FまたはCl、特に好ましくはHまたはFおよび非常に特に好ましくはFを表し、
【0076】
【化16】
それぞれ互いに独立に、および1個より多く存在している場合は、これらも互いに独立に、
(f)トランス−1,4−シクロヘキシレン基、ただし、加えて、1個または2個の隣接していないCH
2基は−O−および/または−S−で置き換えられていてもよく、
(g)1,4−シクロヘキセニレン基、
(h)1,4−フェニレン基、ただし、加えて、1個または2個の隣接していないCH基はNで置き換えられていてもよく、または
(i)ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイルおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり
(j)1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン、1,3−ビシクロ[1.1.1]ペンチレンおよびスピロ[3.3]ヘプタン−2,6−ジイルの群から選択される基を表し、
ただし、
(a)および(b)において、1個以上の−CH
2−基は、互いに独立に、それぞれ−CHF−または−CF
2−基で置き換えられていてもよく、および
(c)および(d)において、1個以上の−CH=基は、互いに独立に、それぞれ−CF=、−C(CN)=、−C(CH
3)=、−C(CH
2F)=、−C(CHF
2)=、−C(O−CH
3)=、−C(O−CHF
2)=または−C(O−CF
3)=基、好ましくは−CF=基で置き換えられていてもよく、および、好ましくは
【0078】
【化18】
1,4−トランス−シクロヘキサン−1,2,4−トリイル基を表し、ただし、加えて、1個または2個の隣接していないCH
2基は−O−および/または−S−で置き換えられていてもよく、それぞれの場合で互いに独立に1個以上の−CH
2−基は−CHF−または−CF
2−基でそれぞれ置き換えられていてもよく、および−CH<基は−CF<基で置き換えられていてもよく、および1個または2個のC−C二重結合を含んでもよく、ただし、この場合、1個以上の−CH=基は互いに独立に−CF=、−C(CN)=、−C(CH
3)=、−C(CH
2F)=、−C(CHF
2)=、−C(O−CH
3)=、−C(O−CHF
2)=または−C(O−CF
3)=基、好ましくは−CF=基でそれぞれ置き換えられていてもよく、
R
1およびR
2は、それぞれ互いに独立に、H、ハロゲン、−CN、−SCN、−SF
5、−CF
3、−CHF
2、−CH
2F、−OCF
3、−OCHF
2、1〜15個のC原子を有するアルキル基を表し、該アルキル基はCNまたはCF
3で一置換またはハロゲンで少なくとも一置換されており、ただし、加えて、1個以上のCH
2基は、それぞれの場合で互いに独立に、OおよびS原子が互いに直接結合しないようにして、−O−、−S−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、
【0079】
【化19】
−CO−、−CO−O−、−O−CO−または−O−CO−O−で置き換えられていてもよく、
好ましくは、R
1およびR
2の一方は、1〜12個のC原子を有するアルキルまたはアルコキシ、2〜12個のC原子を有するアルコキシアルキル、アルケニルまたはアルケニルオキシを表し、および他方は、一方とは独立に同様に、1〜12個のC原子を有するアルキルおよびアルコキシ、2〜12個のC原子を有するアルコキシアルキル、アルケニルまたはアルケニルオキシまたはF、Cl、Br、−CN、−SCN、−SF
5、−CF
3、−CHF
2、−CH
2F、−OCF
3または−OCHF
2も表し、
Z
1およびZ
2は、それぞれ互いに独立に、および1個より多く存在している場合は、これらも互いに独立に、−CH
2−CH
2−、−CF
2−CF
2−、−CF
2−CH
2−、−CH
2−CF
2−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CH
2O−、−OCH
2−、−CF
2O−、−OCF
2−またはこれらの基の2個の組み合わせを表し、ただし、2個のO原子が互いに結合することはなく、
好ましくは、−(CH
2)
4−、−CH
2−CH
2−、−CF
2−CF
2−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH
2O−、−CF
2O−または単結合、
特に好ましくは、−CH
2O−、−CH
2−CH
2−、−CF
2−CF
2−、−CF=CF−、−CF
2O−または単結合であり、および
nおよびmは、それぞれ、0、1または2を表し、ただし、
n+mは0、1、2または3、好ましくは0、1または2、特に好ましくは0または1を表す。
【0080】
b)1種類以上の式IIの誘電的に正の化合物。
【0081】
【化20】
式中、
R
21およびR
22は、それぞれ互いに独立に、式Iの場合でR
1に上で与えられる意味を有し、
Z
21およびZ
22は、それぞれ互いに独立に、式Iの場合でZ
1に上で与えられる意味を有し、
少なくとも、
【0084】
【化23】
L
21およびL
22は、両者がC−Fを表すか、または2つのうちの一方がNを表し他方がC−Fを表し、好ましくは、両方がC−Fを表し、および
lは、0、1または2を表し、好ましくは、0または1を表す。
【0085】
c)任意に、1種類以上の式IIIの誘電的に中性な化合物。
【0086】
【化24】
式中、
R
31およびR
32は、それぞれ互いに独立に、式Iの場合でR
1に上で与えられる意味を有し、
Z
31、Z
32およびZ
33は、それぞれ互いに独立に、−CH
2CH
2−、−CH=CH−、−COO−または単結合を表し、
【0087】
【化25】
oおよびpは、それぞれ互いに独立に、0または1を表し、
しかし好ましくは、
R
31およびR
32は、1〜5個のC原子を有するアルキルまたはアルコキシまたは2〜5個のC原子を有するアルケニルを表し、
【0088】
【化26】
および非常に特に好ましくは、これらの環の少なくとも2個は
【0089】
【化27】
ただし、非常に特に好ましくは、2個の隣り合う環は直接結合されており、
正確には、好ましくは、
【0090】
【化28】
ただし、フェニレン環の場合、1個以上のH原子は、互いに独立に、FまたはCNで、好ましくはFで置き換えられていてもよく、およびシクロヘキシレン環または複数のシクロヘキシレン環の1つの1個または2個の隣接していないCH
2基はO原子により置き換えられていてもよい。
【0091】
液晶媒体は、好ましくは、ビフェニル単位を含んでいない式Iの化合物を1種類以上含む。
【0092】
液晶媒体は、特に好ましくは、2個の隣り合う環が直接結合されており、
正確には、好ましくは、
【0093】
【化29】
式Iの化合物を1種類以上含む。
【0094】
ただし、フェニレン環の場合、1個以上のH原子は、互いに独立に、FまたはCNで、好ましくはFで置き換えられていてもよく、およびシクロヘキシレン環または複数のシクロヘキシレン環の1つの1個または2個の隣接していないCH
2基はO原子により置き換えられていてもよい。
【0095】
ここで記載した実施形態と同一かもしれない好ましい実施形態において、液晶媒体は式I−3の化合物群から選択される1種類以上の化合物を含む。
【0096】
液晶媒体は、好ましくは、式II−1〜II−3の化合物群から選択される1種類以上の化合物を含む。
【0098】
【化30.2】
式中、
R
21、R
22、Z
12、Z
22、
【0099】
【化31】
およびlは、それぞれ式IIの場合で上に与えられる意味を有する。好ましくは、R
21はアルキルで好ましくは1〜5個のC原子を有しており、R
21はアルキルまたはアルコキシで好ましくはそれぞれ1〜5個のC原子を有しており、およびZ
22およびZ
21は、存在するのであれば、単結合である。
【0100】
液晶媒体は、特に好ましくは、式III−1〜III−3の化合物群から選択させる1種類以上の化合物を含む。
【0101】
【化32】
式中、R
31、R
32、Z
31、Z
32、
【0102】
【化33】
それぞれ、式IIIの場合に上で与えられる意味を有する。
【0103】
液晶媒体は、特に好ましくは、式III−1a〜III−1d、III−1e、III−2a〜III−2g、III−3a〜III−3dおよびIII−4aの化合物群から選択させる1種類以上の化合物を含む。
【0104】
【化34】
式中、nおよびmは、それぞれ互いに独立に、1〜5を表し、oおよびpは、それぞれ両方において互いに独立に、0〜3を表す。
【0106】
【化35.2】
式中、R
31およびR
32は、それぞれ式IIIで、好ましくは式III−1で上に示される意味を有し、フェニル環は、特に化合物III−2gおよびIII−3cの場合において、化合物が式IIおよびその補助式の化合物とは同一でないようにしてフッ素化されていてもよい。好ましくは、R
31は、1〜5個のC原子を有するn−アルキル、特に好ましくは1〜3個のC原子を有し、R
32は、1〜5個のC原子を有するn−アルキルまたはn−アルコキシまたは2〜5個のC原子を有するアルケニルである。これらのなかでも、式III−1a〜III−1dの化合物が特に好ましい。
【0107】
式III−2gおよびIII−3cの好ましいフッ素化された化合物は、式III−2g’およびIII−3c’の化合物である。
【0108】
【化36】
式中、R
31およびR
32は、それぞれ式IIIで上に示される意味を有し、好ましくは式III−2gまたはIII−3cで示される意味である。
【0109】
本願において、用語「化合物」は、他に明らかに述べない限り、1種類の化合物および複数種類の化合物の両方を意味する。
【0110】
本発明による液晶媒体は、好ましくは、それぞれの場合で、少なくとも−20℃〜80℃、好ましくは−30℃〜85℃、非常に特に好ましくは−40℃〜100℃でネマチック相を有する。ここで、用語「ネマチック相を有する」は、対応する温度において低温でスメクチック相および結晶化が観測されないことを第1に意味し、過熱してもネマチック相から透明化しないことも第2に意味する。低温における検討は、対応する温度において流動粘度計中で行い、電気光学的用途に対応する層厚の試験セル中に少なくとも100時間保存して確認する。高温では、従来法により毛細管中で透明点を測定する。
【0111】
更に、本発明による液晶媒体は、光学異方性の値が低いことで特徴付けられる。
【0112】
「アルキル」との用語は、好ましくは、直鎖状または分岐状で1〜7個の炭素原子を有するアルキル基を網羅し、特に直鎖状のメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルおよびヘプチル基である。2〜5個の炭素原子を有する基が、一般に好ましい。
【0113】
「アルケニル」との用語は、好ましくは、直鎖状または分岐状で2〜7個の炭素原子を有するアルケニル基を網羅し、特に直鎖状の基である。特に好ましいアルケニル基は、C
2−〜C
7−1E−アルケニル、C
4−〜C
7−3E−アルケニル、C
5−〜C
7−4−アルケニル、C
6−〜C
7−5−アルケニルおよびC
7−6−アルケニルで、特に、C
2−〜C
7−1E−アルケニル、C
4−〜C
7−3E−アルケニルおよびC
5−〜C
7−4−アルケニルである。更に好ましいアルケニル基の例は、ビニル、1E−プロペニル、1E−ブテニル、1E−ペンテニル、1E−ヘキセニル、1E−ヘプテニル、3−ブテニル、3E−ペンテニル、3E−ヘキセニル、3E−ヘプテニル、4−ペンテニル、4Z−ヘキセニル、4E−ヘキセニル、4Z−ヘプテニル、5−ヘキセニル、6−ヘプテニル等である。5個まで炭素原子を有する基が、一般に好ましい。
【0114】
「フルオロアルキル」との用語は、好ましくは、末端フッ素を有する直鎖状の基、即ち、フルオロメチル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、4−フルオロブチル、5−フルオロペンチル、6−フルオロヘキシルおよび7−フルオロヘプチルを網羅する。しかしながら、他の位置のフッ素も除外されるわけではない。
【0115】
「オキサアルキル」または「アルコキシアルキル」との用語は、好ましくは、式C
nH
2n+1−O−(CH
2)
m、ただしnおよびmは、それぞれ互いに独立に1〜6を表す直鎖状の基を網羅する。好ましくは、nは1で、mは1〜6である。
【0116】
ビニル末端基を有する化合物およびメチル末端基を有する化合物は、低い回転粘度を有する。
【0117】
本出願において、「誘電的に正の化合物」という用語は1.5より大きいΔεを有する化合物を表し、「誘電的に中性な化合物」という用語は−1.5≦Δε≦1.5の化合物を表し、「誘電的に負の化合物」という用語は−1.5より小さいΔεを有する化合物を表す。ここで、化合物の誘電異方性は化合物の10%を液晶ホスト中に溶解して決定され、ホメオトロピック表面配向を有する層厚が約20μmの少なくとも1つの試験セルおよびホモジニアス表面配向を有する層厚が約20μmの少なくとも1つの試験セルにおいて、1kHzで混合物の容量を決定する。測定電圧は典型的には0.5V〜1.0Vであるが、常にそれぞれの液晶混合物の容量閾値より低くする。
【0118】
用途に関連する物理的パラメーターの決定のために使用されるホスト混合物は、メルク社製、ドイツ国のZLI−4792である。例外として、誘電的に負の化合物の誘電異方性の決定は、メルク社製、ドイツ国のZLI−2857を使用して同様に行う。検討されるそれぞれの化合物の値は物性の変化によって得られ、例えば、誘電率は、検討する化合物の添加によるホスト混合物の値の変化から決定され、その値を、使用される化合物の濃度100%に外挿する。
【0119】
検討される化合物のために使用される濃度は10%である。この目的のために検討される化合物の溶解性が不適当の場合、例外の方法として、濃度が溶解性の限界より低くなるまで、使用される濃度を半分としていく、即ち、5%、2.5%などである。
【0120】
「閾値電圧」という用語は、通常、10%相対的コントラスト(V
10)について光学的閾値に関する。しかしながら、負の誘電異方性の液晶混合物に関しては、本出願において他に明らかに述べない限り、用語「閾電圧」は、フレデリクス閾値としても知られる容量的閾値電圧(V
0)に対して使用される。
【0121】
他に明らかに述べない限り、本出願中の全ての濃度は重量パーセントで示され、全体は対応する混合物に関する。すべての物理的特性は、「Merk Liquid Crystals、Physical Properties of Liquid Crystals」、1997年11月刊、メルク社、ドイツ国により決定されるか決定されたものであり、および他に特に述べなければ、20℃の温度が適用される。Δnは589nmで決定され、Δεは1kHzで決定される。
【0122】
負の誘電異方性の液晶媒体の場合、閾値電圧は、レクチンによりホメオトロピック的に配向された液晶層を備えるセル中で、容量的閾値V
0として決定された。
【0123】
必要であれば、本発明による液晶媒体は更なる添加剤も含み、および通常の濃度でキラルドーパントも含むことができる。これらの使用される添加剤の濃度は、全体として、混合物の全体の量を基礎として0%〜10%、好ましくは、0.1%〜6%である。使用される個別の化合物の濃度は、それぞれの場合で、好ましくは0.1%〜3%である。これらおよび類似の添加物の濃度は、液晶媒体中の液晶化合物の濃度および濃度範囲を示す際には考慮されない。
【0124】
組成物は複数種類の化合物からなり、好ましくは3〜30種類、特に好ましくは6〜20種類、および非常に特に好ましくは10〜16種類の化合物であり、これらの化合物は従来法で混合される。一般的に、より少ない量で使用される成分の所望量を、主要成分を構成する成分に、有利には昇温して溶解する。選択する温度が主要成分の透明点を越える場合、溶解の課程の完了を観察するのは特に容易である。しかしながら、他の慣用の方法、例えば、プレ混合物の使用や、いわゆるマルチ・ボトル・システムから液晶混合物を調製することも可能である。
【0125】
適当な添加物により、本発明による液晶相を、任意の型のディスプレイ、特にこれまでに記載したECBディスプレイおよびIPSディスプレイにおいて使用できるように、変更することができる。
【0126】
以下の例は、制限を表すことなく、本発明を説明するためのものである。例において、液晶物質の融点T(C,N)、スメクチック相(S)からネマチック(N)相への転移T(S,N)および透明点T(N,I)は、摂氏度で示される。種々のスメクチック相は、対応する添字により特徴付けられる。
【0127】
上および下においてパーセンテージは、明らかに他に述べない限り、重量パーセントであり、物理的特性は、明らかに他に述べない限り、20℃での値である。
【0128】
本出願で示される全ての温度の値は℃であり、明らかに他に述べない限り、全ての温度差は対応する度の差である。
【0129】
合成例およびスキームにおいて、略称は以下の意味を有する。
【0130】
DAST 三フッ化ジエチルアミノ硫黄、
DBH ジブロモジメチルヒダントイン、
DEAD アゾジカルボン酸ジエチル、
MTBエーテル メチルtert−ブチルエーテル、
NBS N−ブロモこはく酸イミド、
THF テトラヒドロフラン。
【0131】
本出願および下の例において、液晶化合物の構造は頭文字で示されており、その化学式への変換は下の表AおよびBに従って行われる。全ての基C
nH
2n+1およびC
mH
2m+1は、nおよびm個のC原子をそれぞれ有する直鎖状のアルキル基である。表Bのコードは、それ自体で明らかである。表Aには、親構造のための頭文字のみが示されている。それぞれの場合において、親構造のための頭文字の後に、ダッシュにより分離されて、置換基R
1、R
2、L
1、L
2およびL
3のためのコードが続く。
【実施例】
【0144】
以下の例は、制限することなく、本発明を説明することを意図する。上および下において、パーセンテージは重量パーセントである。温度はすべて摂氏で示される。Δnは光学異方性(589nm、20℃)を表わし、Δεは誘電異方性(1kHz、20℃)を表し、H.R.は電圧保持率(100℃、オーブン中で5分後、1V)を表す。V
10、V
50およびV
90(それぞれ、閾電圧、中間グレー電圧および飽和電圧)およびV
0(容量閾電圧)は、それぞれ20℃で決定された。
【0145】
<構造例>
<例1>:(3−エトキシ−6,6−ジフルオロ−8−プロピル−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−6H−ベンゾ[c]クロメン)
1.1. 3−エトキシ−8−プロピル−7,8,9,10−テトラヒドロベンゾ[c]クロメン−6−オンの調製
【0146】
【化37】
16.6g(78.5mmol)のメチル2−オキソ−5−プロピルシクロヘキサンカルボキシレート、7.65g(69.5mmol)のレゾルシノールおよび5.6ml(6.1mmol)の塩化ホスホリルを55mlのトルエンに溶解し、混合物を還流下で3時間加熱する。水を使用して加水分解後、析出する沈殿を吸引して濾別し、トルエンで洗浄し、乾燥する。生成物を200mlのアセトンに溶解し、20g(145mmol)の炭酸カリウムおよび9.00g(57.7mmol)のヨウ化エチルを加え、混合物を還流下で5時間加熱する。大部分の溶媒を減圧下で除去し、残渣をMTBエーテル/水中に回収する。水相を分離して除去し、MTBエーテルで抽出する。あわせた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥する。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をエタノールより再結晶し、3−エトキシ−8−プロピル−7,8,9,10−テトラヒドロベンゾ[c]クロメン−6−オンを無色の結晶として与える。融点は108℃である。他の物理的特性は:
Δε=−7.5(ZLI−2857中5%溶液より外挿)、Δn=0.1302(ZLI−4792中5%)。
【0147】
1.2. 3−エトキシ−8−プロピル−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロベンゾ[c]クロメン−6−オンの調製
【0148】
【化38】
8.60g(30mmol)の3−エトキシ−8−プロピル−7,8,9,10−テトラヒドロベンゾ[c]クロメン−6−オンをTHF中に溶解し、パラジウム/活性炭素上で停止するまで水素化する。溶液を濾過および蒸発させ、3−エトキシ−8−プロピル−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロベンゾ[c]クロメン−6−オンを無色のオイルとして与える。
【0149】
1.3. 10−エトキシ−7−オキサ−17−プロピル−1,5−ジチア−14,15,16,17,18,19−ヘキサヒドロジベンゾスピロ[5.5]ノナデカンの調製
【0150】
【化39】
ヘプタン中トリメチルアルミニウムの29ml(58mmol)の2M溶液を35mlのジクロロメタン中に窒素下で最初に導入し、−75℃まで冷却し、そして15mlのジクロロメタン中の2.9ml(28.5mmol)の1,3−プロパンジチオールを滴下により加える。反応物を解凍させ、−20℃まで冷却し、10mlのジクロロメタン中の8.20g(26.0mmol)の3−エトキシ−8−プロピル−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロベンゾ[c]クロメン−6−オンを滴下により加える。反応物を室温で一晩、攪拌して放置し、氷水に加え、ジクロロメタンで抽出する。あわせた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥する。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルを通してヘプタン/MTB(8:2)で濾過し、10.9gのジチオオルトエステルを黄色のオイルとして与え、更に精製することなく次の工程で使用する。
【0151】
1.4. 3−エトキシ−6,6−ジフルオロ−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−8−プロピル−6H−ベンゾ[c]クロメンの調製
【0152】
【化40】
4.14g(10.9mmol)のジチオオルトエステルを300mlのジクロロメタン中に−70℃で最初に導入し、8.9ml(55mmol)のトリエチルアミントリスフッ化水素塩を加える。200mlのジクロロメタン中の15.7g(55mmol)のジブロモジメチルヒダントインの懸濁液を引き続き数回に分けて加え、反応物を攪拌して2時間放置する。そして冷却を取り除き、溶液を400mlの1M水酸化ナトリウム溶液および20mlの39%亜硫酸水素ナトリウム溶液の氷冷混合物に加える。水相を分離し除去してジクロロメタンで3回抽出する。あわせた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥する。減圧下で溶媒を除去し、黄色のオイルを与える。後者をTHF中に回収し、パラジウム/活性炭素触媒上で停止するまで水素化する。濾過後、生じる溶液を減圧下で蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、3−エトキシ−6,6−ジフルオロ−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−8−プロピル−6H−ベンゾ[c]クロメンを、以下の特性を有する無色のオイルとして与える。
【0153】
T
g=−39℃。
【0154】
19F−NMR(235MHz、CDCl
3)
δ=−66.8ppm(d、
2J=155Hz、1F、CF
2O)、−81.8(d、
2J=155Hz、1F、CF
2O)。
【0155】
MS(EI)
m/e(%)=310(98)[M
+]、225(100)。
【0156】
<例2>:(3−エトキシ−4,6,6−トリフルオロ−8−プロピル−6a,7、8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−6H−ベンゾ[c]クロメン)
2.1. 3−エトキシ−4−フルオロ−8−プロピル−7,8,9,10−テトラヒドロベンゾ[c]クロメン−6−オンの調製
【0157】
【化41】
18.2g(56.6mmol)のカルボキシレートメチル5−プロピル−2−トリフルオロメタンスルホニルオキシシクロヘキサ−1−エン、21.5g(74.6mmol)の4−エトキシ−3−フルオロ−2−(2−メトキシエトキシメトキシ)ベンゼンボロン酸、1.5mlの水、33g(120mmol)のメタホウ酸ナトリウム、1.12g(1.6mmol)の塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)および0.1ml(1.6mmol)の水酸化ヒドラジニウムを、還流下で一晩300mlのテトラヒドロフラン中で加熱する。水を添加後、水相を分離および除去し、MTBエーテルで2回抽出する。あわせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥する。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルを通してn−ヘプタン/MTBエーテル(6:4)で濾過し、3−エトキシ−4−フルオロ−8−プロピル−7,8,9,10−テトラヒドロベンゾ[c]クロメン−6−オンを無色の結晶として与える。
【0158】
13C−NMR(CDCl
3、75MHz)
δ=14.2ppm(CH
3)、14.8(CH
3)、19.9(CH
2)、25.4(CH
2)、27.5(CH
2)、30.4(CH
2)、32.6(CH)、32.7(CH
2)、38.3(CH
2)、65.6(OCH
2CH
3)、109.8(CH)、114.870(C)、117.7(d、J=4.4Hz、CH)、121.184(C)、139.7(d、J=250Hz、CF)、146.860(C)、148.384(C)、148.485(C)、160.755(C=O)。
【0159】
2.2. 3−エトキシ−4,6,6−トリフルオロ−8−プロピル−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−6H−ベンゾ[c]クロメンの調製
【0160】
【化42】
1で記載された合成に類似して、3−エトキシ−4,6,6−トリフルオロ−8−プロピル−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−6H−ベンゾ[c]クロメンを得る。
【0161】
<例3〜120>
例1.2に類似して、以下を調製する。
【0162】
【化43】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0163】
【表4.1】
【0164】
【表4.2】
【0165】
【表4.3】
【0166】
【表4.4】
<例122〜240>
例1.4に類似して、以下を調製する。
【0167】
【化44】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0168】
【表5.1】
【0169】
【表5.2】
【0170】
【表5.3】
【0171】
【表5.4】
<例241〜359>
例1.2に類似して、以下を調製する。
【0172】
【化45】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0173】
【表6.1】
【0174】
【表6.2】
【0175】
【表6.3】
【0176】
【表6.4】
<例360〜479>
例2.2に類似して、以下を調製する。
【0177】
【化46】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0178】
【表7.1】
【0179】
【表7.2】
【0180】
【表7.3】
【0181】
【表7.4】
<例480〜509>
例1.4に類似して、以下を調製する。
【0182】
【化47】
式中、
【0183】
【化48】
Z
1は、単結合を表す。
【0184】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0185】
【表8.1】
【0186】
【表8.2】
<例510〜539>
例1.4に類似して、以下を調製する。
【0187】
【化49】
式中、
【0188】
【化50】
Z
1は、−CH
2−CH
2−を表す。
【0189】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0190】
【表9.1】
【0191】
【表9.2】
<例540〜569>
例2.2に類似して、以下を調製する。
【0192】
【化51】
式中、
【0193】
【化52】
Z
1は、単結合を表す。
【0194】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0195】
【表10.1】
【0196】
【表10.2】
<例570〜599>
例2.2に類似して、以下を調製する。
【0197】
【化53】
式中、
【0198】
【化54】
Z
1は、−CH
2−CH
2−を表す。
【0199】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0200】
【表11.1】
【0201】
【表11.2】
<例600〜629>
例1.4に類似して、以下を調製する。
【0202】
【化55】
式中、
【0203】
【化56】
Z
2は、単結合を表す。
【0204】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0205】
【表12】
<例630〜659>
例1.4に類似して、以下を調製する。
【0206】
【化57】
式中、
【0207】
【化58】
Z
2は、単結合を表す。
【0208】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0209】
【表13.1】
【0210】
【表13.2】
<例660〜689>
例1.4に類似して、以下を調製する。
【0211】
【化59】
式中、
【0212】
【化60】
Z
2は、単結合を表す。
【0213】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0214】
【表14.1】
【0215】
【表14.2】
<例690〜719>
例1.4に類似して、以下を調製する。
【0216】
【化61】
式中、
【0217】
【化62】
Z
2は、単結合を表す。
【0218】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0219】
【表15】
<例720〜749>
例1.4に類似して、以下を調製する。
【0220】
【化63】
式中、
【0221】
【化64】
Z
2は、単結合を表す。
【0222】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0223】
【表16.1】
【0224】
【表16.2】
<例750〜779>
例1.4に類似して、以下を調製する。
【0225】
【化65】
式中、
【0226】
【化66】
Z
2は、単結合を表す。
【0227】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0228】
【表17.1】
【0229】
【表17.2】
<例780〜809>
例1.4に類似して、以下を調製する。
【0230】
【化67】
式中、
【0231】
【化68】
Z
2は、単結合を表す。
【0232】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0233】
【表18.1】
【0234】
【表18.2】
<例810〜839>
例1.4に類似して、以下を調製する。
【0235】
【化69】
式中、
【0236】
【化70】
Z
2は、単結合を表す。
【0237】
注:*ZLI−4792またはZLI−2857中の10%溶液より外挿された値(Δε)である。
【0238】
【表19.1】
【0239】
【表19.2】
<混合物例>
液晶混合物を調製し、それらの用途的特性のために検討する。
【0240】
<例M1>
以下の表中に示される組成を有する液晶混合物を調製し、検討した。それは、表中に示されるような特性を有する。
【0241】
【表20】