(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
キャリアブロックのキャリアから払い出された基板を処理ブロックに受け渡し、この処理ブロックにてレジスト膜を含む塗布膜を形成した後、前記処理ブロックに対してキャリアブロックとは反対側に位置するインターフェイスブロックを介して露光装置に搬送し、前記インターフェイスブロックを介して戻ってきた露光後の基板を前記処理ブロックにて現像処理して前記キャリアブロックに受け渡してキャリアに収納する塗布、現像装置であって、
a)前記処理ブロックは、前記キャリアブロック側に配置される液処理系モジュールと、前記インターフェイスブロック側に配置される加熱処理系モジュールとを備えた複数の単位ブロックを積層し、
b)前記複数の単位ブロックは、下から順に同一構成の第1の単位ブロックと第2の単位ブロックとが積層され、前記第2の単位ブロックの上側に同一構成の第3の単位ブロックと第4の単位ブロックとを順に積層し、前記第4の単位ブロックの上側に露光後の基板にアルカリ系の現像液を使用して現像処理を行う現像処理用の第5の単位ブロック及び第6の単位ブロックとを順に設け、
c)前記第1の単位ブロックと前記第2の単位ブロックは、それぞれに前記キャリアブロック側とインターフェイスブロック側との間に延在する直線搬送路と、この直線搬送路を挟んだ左右両側の一方に配置され、前記液処理系モジュールを形成する反射防止膜用の薬液を基板に供給して成膜をする反射防止膜モジュールと、前記成膜された前記基板に熱処理を行う加熱処理系モジュールと、前記直線搬送路を挟んだ他方に配置され、前記液処理系モジュールを形成する有機溶剤の現像液を供給してネガトーン現像処理を行うネガトーン現像モジュールと、ネガトーン現像処理前の基板に熱処理を行う加熱処理系モジュールと、前記直線搬送路に沿って移動し、前記第1及び第2の単位ブロック内の前記モジュールの間で基板の搬送を行うメインアーム(A1,A2)と、を備え、
d)前記第3の単位ブロックと前記第4の単位ブロックは、それぞれに前記キャリアブロック側とインターフェイスブロック側との間に延在する直線搬送路と、この直線搬送路を挟んだ左右両側の一方に配置され、前記液処理系モジュールを形成するレジスト膜用の薬液を基板に供給して成膜をするレジスト膜モジュールと、前記成膜された前記基板に熱処理を行う加熱処理系モジュールと、前記直線搬送路を挟んだ他方に配置され、前記液処理系モジュールを形成するレジスト膜の上に有機溶剤を含む保護膜の処理液を供給して保護膜の成膜をする保護膜モジュールと、前記成膜された基板に熱処理を行う加熱処理系モジュールと、前記直線搬送路に沿って移動し、前記第3及び第4の単位ブロック内の前記モジュールの間で基板の搬送を行うメインアーム(A3,A4)と、を備え、
e)前記第5の単位ブロックと前記第6の単位ブロックは、それぞれに前記キャリアブロック側とインターフェイスブロック側との間に延在する直線搬送路と、この直線搬送路を挟んだ左右両側に配置され、前記液処理系モジュールを形成するアルカリ系の現像液を供給して露光後の基板を現像処理する現像モジュールと、現像処理前の基板に熱処理を行う加熱処理系モジュールと、前記直線搬送路に沿って移動し、前記第5及び第6の単位ブロック内の前記モジュールの間で基板の搬送を行うメインアーム(A5,A6)と、を備え、
f)前記インターフェイスブロックに設けられ、前記第1の単位ブロックないし第4の単位ブロックの各々に対応する高さ位置にあって、薬液の塗布処理後の基板を載置するチルプレート(CPL40〜CPL44)及びトランジションステージ(TRS20〜TRS25)と、前記第5の単位ブロック及び第6の単位ブロックの各々に対応する高さにあって、露光後の基板を載置するトランジションステージ(TRS26〜TRS35)と、前記チルプレート(CPL40〜CPL44)と前記トランジションステージ(TRS20〜TRS35)間で基板を受け渡す受渡しアーム(F1)と、前記チルプレート(CPL40〜CPL44)と前記露光装置との間で基板を受け渡すインターフェイスアーム(F2)と、を備え、
g)前記処理ブロックと前記インターフェイスブロックの間に設けられ、前記第1の単位ブロックないし第4の単位ブロックで薬液の塗布処理後の基板を前記チルプレートに受け渡す第1の補助ブロックアーム(D1)と、前記トランジションステージ(TRS26〜TRS35)の露光後の基板を前記第5の単位ブロック又は第6の単位ブロックに受け渡す第2の補助ブロックアーム(D2)と、を備え、
h)前記第5の単位ブロック及び第6の単位ブロックと、前記第1の単位ブロック及び第2の単位ブロックにおけるキャリアブロック側に設けられ、現像後の基板が前記メインアーム(A5,A6;A1,A2)により搬出される受け渡しモジュール(CPL17〜CPL24;CPL1〜CPL8)と、前記第1の単位ブロック及び前記第2の単位ブロックにおけるキャリアブロック側に設けられ、キャリアから払い出された基板を当該第1の単位ブロック及び第2の単位ブロックの前記メインアーム(A1,A2)に受け渡すための受渡しモジュールと、を備え、
i)前記キャリアブロックに置かれた前記キャリアから取り出された基板を、前記第1の単位ブロック及び第2の単位ブロックにおけるキャリアブロック側の受渡しモジュールに受け渡すと共に、前記第5の単位ブロック及び第6の単位ブロックにおけるキャリアブロック側の受渡しモジュールから基板を受け取るための受渡しアーム(CA)と、
j)前記第1ないし第6の単位ブロックの前記メインアーム(A1〜A6)、前記インターフェイスアーム(F2)、前記第1及び第2の補助ブロックアーム(D1,D2)及び前記受渡しアーム(F1,CA)に制御信号を出力する制御部と、
を備えたことを特徴とする塗布、現像装置。
前記第1の単位ブロック及び第2の単位ブロックに設けられたネガトーン現像モジュールに代えてレジスト膜モジュールが設けられ、前記第3の単位ブロック及び第4の単位ブロックに設けられたレジスト膜モジュールに代えてネガトーン現像モジュールが設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の塗布、現像装置。
前記第1の単位ブロック及び第2の単位ブロックの一方で内部の前記液処理系の成膜モジュール及び加熱処理系モジュールのいずれかにトラブルが発生したときには、前記制御部からの制御信号に基づいてキャリアから払い出された基板のうちで前記キャリアブロック側の受渡しモジュールに載置されている基板を他方の正常な第1又は第2の単位ブロックに搬送し、トラブルが発生した基板の搬入を止めるように搬送スケジュールを変更する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布、現像装置。
前記第3の単位ブロック及び第4の単位ブロックの一方で内部の前記液処理系モジュール及び加熱処理系モジュールのいずれかにトラブルが発生したときには、前記制御部からの制御信号に基づいてキャリアから払い出された基板のうちで前記キャリアブロック側の受渡しモジュールに載置されている基板を他方の正常な第3又は第4の単位ブロックに搬送し、トラブルが発生した基板の搬入を止めるように搬送スケジュールを変更する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布、現像装置。
積層される前記第1の単位ブロックから第4の単位ブロックにそれぞれ設けられる前記直線搬送路を挟んだ左右両側の一方側に配置されて積層される前記反射防止膜モジュール及びレジスト膜モジュールと、他方側に積層される前記ネガトーン現像モジュール及び保護膜モジュールとは、それぞれの処理での廃液を前記積層される異なる液処理系モジュール同士で廃液ラインを共通させて排出させる、ことを特徴とする請求項1に記載の塗布、現像装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記塗布、現像装置に設けられる処理モジュールは更に多様化しており、塗布、現像装置内に、アルカリ系の現像液を用いて現像処理を行うポジ現像モジュールと、有機溶剤の現像液を用いてネガトーン現像処理を行うネガトーン現像モジュールとを組み込む態様が望まれている。このように更に多種の処理モジュールを搭載する塗布、現像装置においては、設置面積をいかに小さくするかが課題とされており、また、処理効率の低下を抑えることが課題とされている。また、半導体チップの生産性を向上させるために450mmφの半導体基板を扱う塗布、現像装置の場合は従来の300mmφの装置を単純に拡大させて装置を構成すると、設置面積が大きくなりすぎてしまうことが考えられて、塗布、現像装置を設置するクリーンルームの占有面積が大きなってしまう。
【0009】
本発明はこのような事情の下になされたものであり、塗布、現像装置のスループットの低下を抑えると共に、装置の設置面積を抑えることができる塗布、現像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の塗布、現像装置は、キャリアブロックのキャリアから払い出された基板を処理ブロックに受け渡し、この処理ブロックにてレジスト膜を含む塗布膜を形成した後、前記処理ブロックに対してキャリアブロックとは反対側に位置するインターフェイスブロックを介して露光装置に搬送し、前記インターフェイスブロックを介して戻ってきた露光後の基板を前記処理ブロックにて現像処理して前記キャリアブロックに受け渡してキャリアに収納する塗布、現像装置であって、
a)前記処理ブロックは、前記キャリアブロック側に配置される液処理系モジュールと、前記インターフェイスブロック側に配置される加熱処理系モジュールとを備えた複数の単位ブロックを積層し、
b)前記複数の単位ブロックは、下から順に同一構成の第1の単位ブロックと第2の単位ブロックとが積層され、前記第2の単位ブロックの上側に同一構成の第3の単位ブロックと第4の単位ブロックとを順に積層し、前記第4の単位ブロックの上側に露光後の基板にアルカリ系の現像液を使用して現像処理を行う現像処理用の第5の単位ブロック及び第6の単位ブロックとを順に設け、
c)前記第1の単位ブロックと前記第2の単位ブロックは、それぞれに前記キャリアブロック側とインターフェイスブロック側との間に延在する直線搬送路と、この直線搬送路を挟んだ左右両側の一方に配置され、前記液処理系モジュールを形成する反射防止膜用の薬液を基板に供給して成膜をする反射防止膜モジュールと、前記成膜された前記基板に熱処理を行う加熱処理系モジュールと、前記直線搬送路を挟んだ他方に配置され、前記液処理系モジュールを形成する有機溶剤の現像液を供給してネガトーン現像処理を行うネガトーン現像モジュールと、ネガトーン現像処理前の基板に熱処理を行う加熱処理系モジュールと、前記直線搬送路に沿って移動し、前記第1及び第2の単位ブロック内の前記モジュールの間で基板の搬送を行う
メインアーム(A1,A2)と、を備え、
d)前記第3の単位ブロックと前記第4の単位ブロックは、それぞれに前記キャリアブロック側とインターフェイスブロック側との間に延在する直線搬送路と、この直線搬送路を挟んだ左右両側の一方に配置され、前記液処理系モジュールを形成するレジスト膜用の薬液を基板に供給して成膜をするレジスト膜モジュールと、前記成膜された前記基板に熱処理を行う加熱処理系モジュールと、前記直線搬送路を挟んだ他方に配置され、前記液処理系モジュールを形成するレジスト膜の上に有機溶剤を含む保護膜の処理液を供給して保護膜の成膜をする保護膜モジュールと、前記成膜された基板に熱処理を行う加熱処理系モジュールと、前記直線搬送路に沿って移動し、前記第3及び第4の単位ブロック内の前記モジュールの間で基板の搬送を行う
メインアーム(A3,A4)と、を備え、
e)前記第5の単位ブロックと前記第6の単位ブロックは、それぞれに前記キャリアブロック側とインターフェイスブロック側との間に延在する直線搬送路と、この直線搬送路を挟んだ左右両側に配置され、前記液処理系モジュールを形成するアルカリ系の現像液を供給して露光後の基板を現像処理する現像モジュールと、現像処理前の基板に熱処理を行う加熱処理系モジュールと、前記直線搬送路に沿って移動し、前記第5及び第6の単位ブロック内の前記モジュールの間で基板の搬送を行う
メインアーム(A5,A6)と、を備え、
f)前記インターフェイスブロックに設けられ、前記第1の単位ブロックないし第4の単位ブロックの各々に対応する高さ位置にあって、薬液の塗布処理後の基板を載置するチルプレート(CPL40〜CPL44)及びトランジションステージ(TRS20〜TRS25)と、前記第5の単位ブロック及び第6の単位ブロックの各々に対応する高さにあって、露光後の基板を載置するトランジションステージ(TRS26〜TRS35)と、前記チルプレート(CPL40〜CPL44)と前記トランジションステージ(TRS20〜TRS35)間で基板を受け渡す受渡しアーム(F1)と、前記チルプレート(CPL40〜CPL44)と前記露光装置との間で基板を受け渡すインターフェイスアーム(F2)と、を備え、
g)前記処理ブロックと前記インターフェイスブロックの間に設けられ、前記第1の単位ブロックないし第4の単位ブロックで薬液の塗布処理後の基板を前記チルプレートに受け渡す第1の補助ブロックアーム(D1)と、前記トランジションステージ(TRS26〜TRS35)の露光後の基板を前記第5の単位ブロック又は第6の単位ブロックに受け渡す第2の補助ブロックアーム(D2)と、を備え、
h)前記第5の単位ブロック及び第6の単位ブロック
と、前記第1の単位ブロック及び第2の単位ブロックにおけるキャリアブロック側に設けられ、現像後の基板が
前記メインアーム(A5,A6;A1,A2)により搬出される受け渡しモジュール(CPL17〜CPL24;CPL1〜CPL8)と、前記第1の単位ブロック及び前記第2の単位ブロックにおけるキャリアブロック側に設けられ、キャリアから払い出された基板を当該第1の単位ブロック及び第2の単位ブロックの
前記メインアーム(A1,A2)に受け渡すための
受渡しモジュールと、を備え、
i)前記キャリアブロックに置かれた前記キャリアから取り出された基板を、前記第1の単位ブロック
及び第2の単位ブロックにおけるキャリアブロック側の
受渡しモジュールに受け渡すと共に、
前記第5の単位ブロック及び第6の単位ブロックにおけるキャリアブロック側の
受渡しモジュールから基板を受け取るための
受渡しアーム(CA)と、
j)前記第1ないし第6の単位ブロックの前記
メインアーム(A1〜A6)、前記インターフェイスアーム(F2)、前記第1及び第2の補助ブロックアーム(D1,D2)及び前記受渡しアーム(F1,CA)に制御信号を出力する制御部と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
この様な構成にすることにより、ネガトーン現像モジュールの処理には有機溶剤の現像液が使用されるため、有機溶剤を含む処理液を使用する液処理系モジュールと同じ単位ブロックに搭載することができる。従って、アルカリ系の現像処理を行う単位ブロックと2種類の現像処理に対応できる構成とすることができるので、別に設けることがなく設置面積を小さくできる。また、同一構成の処理モジュールを含む単位ブロックを2段ごとに積層して搭載することで、一方の単位ブロックでトラブルが発生した場合に残りの他方にのみに基板を搬入して処理することができるので、装置の稼働を止めることが無く生産性が向上する。
【0012】
また、本発明の塗布、現像装置は、第1の単位ブロック及び第2の単位ブロックに設けられたネガトーン現像モジュールに代えてレジスト膜モジュールが設けられ、第3の単位ブロック及び第4の単位ブロックに設けられたレジスト膜モジュールに代えてネガトーン現像モジュールが設けられることを特徴とする。
【0013】
この様な構成にすることにより、設置面積を変えることなく、有機溶剤が使用される液処理系モジュールにて形成されるネガトーン現像モジュールを備える単位ブロックと、レジスト膜モジュールを備える単位ブロックとの積層を代えることができる。
【0014】
また、本発明の前記塗布、現像装置は、第1の単位ブロック及び第2の単位ブロックの一方で内部の前記液処理系モジュール及び加熱処理系モジュールのいずれかにトラブルが発生したときには、制御部からの制御信号に基づいてキャリアから払い出された基板のうちで前記キャリアブロック側の
受渡しモジュールに載置されている基板を他方の正常な第1又は第2の単位ブロックに搬送し、トラブルが発生した基板
の搬入を止めるように搬送スケジュールを変更することを特徴とする。
【0015】
この様な構成にすることにより、第1及び第2の単位ブロックは同一の構成の単位ブロックとしているので、一方の単位ブロックがトラブルにより停止されても他方の単位ブロックに未処理基板を搬入して同一のプロセス処理を施すことができるので、装置の稼働を止めることがないので生産性が向上する。
【0016】
また、本発明の前記塗布、現像装置は、第3の単位ブロック及び第4の単位ブロックの一方で内部の前記液処理系モジュール及び加熱処理系モジュールのいずれかにトラブルが発生したときには、キャリアから払い出された基板のうちで前記キャリアブロック側の
受渡しモジュールに載置されている基板であれば他方の正常な単位ブロックに基板を搬送し、トラブルが発生した基板
の搬入を止めるように搬送スケジュールを変更することを特徴とする。
【0017】
この様な構成にすることにより、第3及び第4の単位ブロックは同一の構成の単位ブロックとしているので、一方の単位ブロックがトラブルにより停止されても他方の単位ブロックに未処理基板を搬入して同一のプロセス処理を施すことができるので、装置の稼働を止めることがないので生産性が向上する。
【0018】
また、本発明の前記塗布、現像装置は、積層される前記第1の単位ブロックから第4の単位ブロックにそれぞれ設けられる前記直線搬送路の左右両側の一方側に配置されて積層される反射防止膜モジュール及びレジスト膜モジュールと他方側に積層されるネガトーン現像モジュール及び保護膜モジュールとは、それぞれの処理での廃液を前記積層される異なる液処理系モジュール同士で廃液ラインを共通させて排出させることを特徴とする。
【0019】
この様な構成にすることにより、上下方向に積載される異なる液処理系モジュール(液処理系の成膜モジュール)で有機系の処理液であればプロセスが異なる成膜モジュールであっても廃液ラインを共通化することができるので、配管構造を複雑にすることなく装置内に設置でき、結果的に装置の小型化が図れる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の塗布、現像装置は、反射防止膜モジュール及びネガトーン現像モジュールを含んだ同一構成の第1の単位ブロック及び第2の単位ブロックと、レジスト膜モジュール及びレジスト膜の上層膜としての保護膜を形成する保護膜モジュールとを含む第3の単位ブロック及び第4の単位ブロックと、アルカリ系の現像モジュールを含んだ第5及び第6の単位ブロックとを積層して処理ブロックとし、各単位ブロックに含まれる各モジュールは基板を搬送する直線搬送路を挟んだ左右両側に配置されている。従って、装置の設置面積を抑えることができ、また、同一の単位ブロック構成であれば一方の単位ブロックで例えば搬送装置もしくはモジュールが使用不可となった際に、他方の単位ブロックに処理を移管させるように搬送スケジュールを変更することで生産性を低下させずに連続処理を行うことができる。
【0021】
本発明の他の塗布、現像装置は、反射防止膜モジュール、レジスト膜モジュールを含む同一構成の第1及び第2の単位ブロックと、保護膜モジュール、ネガトーン現像モジュールを含む同一構成の第3及び第4の単位ブロックと、アルカリ系の現像モジュールを含む第5及び第6の単位ブロックとを積層して処理ブロックとし、各単位ブロックに含まれる各モジュールは基板を搬送する直線搬送路の左右両側に配置されている。従って、装置の設置面積を抑えることができ、また、同一の単位ブロック構成であれば一方の単位ブロックで例えば搬送装置もしくはモジュールが使用不可となった際に他方の単位ブロックに処理を移管させるように搬送スケジュールを変更することで、生産性を低下させずに連続処理を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第1実施形態)
本発明に係る塗布、現像装置1について説明する。
図1は、本発明の塗布、現像装置1をレジストパターン形成装置に適用した場合の一実施の形態の概略斜視図を示し、
図2は、同平面図、
図3は同概略側面図である。また
図4は処理ブロックに関わる側面図である。この塗布、現像装置1は、基板であるウエハWが例えば25枚密閉収納されたキャリアCを搬入出するためのキャリアブロックS1と、ウエハWを後述する処理用の単位ブロック間に対応する高さに受渡しを行う。この処理完了後のウエハWをキャリアブロックS1に受け渡すための高さ位置にウエハWを移載するための移載受渡しブロックS2と、各層受渡しウエハWに対して処理を行うための処理ブロックS3と、補助ブロックS4と、インターフェイスブロックS5と、を直線状に配列して構成されている。インターフェイスブロックS5には、液浸露光を行う露光装置S6が接続されている。
【0024】
前記キャリアブロックS1には、前記キャリアCを載置する載置台11と、この載置台11から見て前方の壁面に設けられる開閉部12と、開閉部12を介してキャリアCからウエハWを取り出すための受渡しアームCAとが設けられている。受渡しアームCAは、上下方向に2つのウエハ保持部14を備え、進退自在、昇降自在、鉛直軸回りに回転自在、キャリアCの配列方向に移動自在に構成されている。受渡しアームCAは、キャリアCから2枚を一括して受け取りウエハWを移載受渡しブロックS2に設けられるウエハWを
図4に示される処理ブロックS3と接続される受渡しアームCA側棚ユニットU1に設けられ複数載置可能に構成された冷却受渡しモジュールCPL群の例えば冷却受渡しモジュールCPL1と冷却受渡しモジュールCPL5とに分配して受け渡す。
【0025】
なお、ウエハWを載置できる場所をモジュールと記載し、このモジュールのうちウエハWに対して加熱及び冷却の処理を連続的に行うモジュールを加熱処理系モジュールと記載する。また、液処理系のモジュールのうち、ウエハWの表面に薬液を塗布して成膜するモジュールを成膜モジュールと記載し、アルカリ系の現像液で現像処理するモジュールを現像モジュールと記載し、有機溶剤の現像液を用いて現像処理するモジュールをネガトーン現像モジュールとして記載する。
【0026】
図2に示される移載受渡しブロックS2は、受渡しアームCAによってウエハWの受渡しが可能に構成された受渡しアームCA側棚ユニットU1を備え、例えば冷却受渡しモジュールCPL1からCPL24のうちのいずれか又は全部とウエハWの授受ができる。また、冷却受渡しモジュールCPL1からCPL24の間で自在にウエハWの移動をさせるための昇降自在で水平方向に進退自在な移載アームMAを備えており、例えば、後述する積層された単位ブロックB1で処理されたウエハWが冷却受渡しモジュールCPL2に載置された後に移載アームMAで受け取り上昇して単位ブロックB3と対向する冷却受渡しモジュールCPL9に搬送させるように動作する。
【0027】
図2に示される処理ブロックの平面図と
図3に示される縦断側面図で説明する。さらに
図5を代表例として説明をする。処理ブロックS3は、キャリアブロックS1側とインターフェイスブロックS5側との間に直線搬送路G1が延在されている。この直線搬送路G1にはウエハWを搬送するためのメインアームA1が備えられている。直線搬送路G1の両側にそれぞれ液処理系のモジュールと加熱処理系モジュールとを備える。これらを単位ブロックと呼び、この単位ブロックを複数積層して構成されており、
図3には例えば下から単位ブロックB1〜B6まで6段積層された第1〜第6の単位ブロックで構成されている。なお、それぞれの単位ブロックB1〜B6に設けられる液処理系モジュールと加熱処理系モジュールについては後述する。
【0028】
また、処理ブロックS3におけるキャリアブロックS1側とインターフェイスブロックS5側との間にそれぞれ延在される直線搬送路G1〜G6(
図2において符号Gで代表する)は、移載受渡しブロックS2のCA側棚ユニットU1と対向して、例えば冷却受渡しモジュールCPL1からCPL24のいずれかと各層の単位ブロックのメインアームA1〜A6(
図2において符号Aで代表する)のいずれかとウエハWの受け渡しができるようになっている。
【0029】
例えば
図5に示される処理ブロックS3の単位ブロックB1は、直線搬送路G1の両側に沿って挟んで一方側に液処理系の成膜モジュールである反射防止膜形成モジュールBCT1(
図2において符号BCTで代表する)と加熱処理系モジュール(以下に加熱処理モジュールという)OVEN B1とを配置し、他方側に液処理系の有機現像モジュールであるネガトーン現像モジュールNTD1(
図2において符号NTDで代表する)と加熱処理モジュールOVEN N1とを配置している。
図2に示す矢視A−A´のラインよりインターフェイスブロックS5方向に加熱処理モジュールOVEN B1,OVEN N1同士が対向して配置されている方が好ましい。同様に他の第2〜第6の単位ブロックB2,B3,B4,B5,B6にそれぞれ設けられる加熱処理系モジュールも対向配置されていることが好ましい。なお、処理ブロックS3におけるキャリアブロックS1側のS3aに液処理系モジュールが配置され、インターフェイスブロックS5側のS3bに熱処理モジュールが配置されている(
図1及び
図2参照)。
【0030】
なお、
図2において、加熱処理モジュールOVEN B1
,OVEN N1は、符号OVENで代表する。
【0031】
また、
図3及び
図4に示されるように直線搬送路G1のインターフェイスブロックS5側に向かう端部には、処理ブロックS3内に設けられる処理ブロック内棚ユニットU2が配置されている。この処理ブロック内棚ユニットU2の下方には、例えばウエハWを載置する
トランジションステージTRS1〜TRS4が設けられている。同様に他の第2〜第6の単位ブロックB2,B3,B4,B5,B6の直線搬送路G2,G3,G4,G5,G6の端部にもそれぞれ設けられ、例えば第2の単位ブロックB2には
トランジションステージTRS5〜TRS8が配置され、第3及び第4の単位ブロックB3,B4には冷却受渡しモジュールCPL25〜CPL32が配置され、第5及び第6の単位ブロックB5,B6には
トランジションステージTRS9〜TRS16が配置されている。
【0032】
処理ブロックS3には、隣接してインターフェイスブロックS5との間に補助ブロックS4が設けられている。この補助ブロックS4には
露光装置S6にウエハWを受け渡す前に裏面の汚れを除去するための裏面洗浄モジュールBST1,BST2,BST3,BST4を例えば4モジュール搭載しており1モジュールで2箇所の裏面洗浄処理部を備え、例えば裏面洗浄モジュールBST1には裏面洗浄処理部BST1−1とBST1−2を備えている。
【0033】
次に
図5から
図8を用いて処理ブロックS3について詳細に説明をする。
図5に示される最下段である第1の単位ブロックB1は、前述した直線搬送路G1の両側の一方側に、ウエハWに反射防止膜液を供給して反射防止膜を形成する成膜モジュールである反射防止膜モジュールBCT1とその横に隣接して反射防止膜を成膜されたウエハWを加熱処理するための加熱処理モジュールOVEN B1を備え、他方側に有機溶剤を現像液としてネガトーン現像を行うネガトーン現像モジュールNTD1とその横に隣接してネガトーン現像処理を行う前にウエハWにポストエクスポージャー加熱処理を施す加熱処理モジュールOVEN N1を備えている。
【0034】
反射防止膜モジュールBCT1は、2つの反射防止膜処理部BCT1−1とBCT1−2とを備え、それぞれに液処理カップ20を有している。それぞれの液処理カップ20には、ウエハWを吸着保持して回転自在に構成された保持チャック21を備え、保持されたウエハWに共通の液処理ノズルであるBCTノズル24によって反射防止膜液を供給することができる。BCTノズル24はノズルアームであるBCTノズルアーム22とそのBCTノズルアーム22を保持チャック21に保持されたウエハWの中心位置まで移動させる横軸レールと摺動部を組み合わせたBCTノズル移動機構23と有している。
【0035】
ネガトーン現像モジュールNTD1は、2つのネガトーン現像処理部NTD1−1とNTD1−2とを備え、それぞれに液処理カップ25を有している。それぞれの液処理カップ25には、ウエハWを吸着保持して回転自在に構成された保持チャック26を備え、保持されたウエハWに共通の液処理ノズルであるNTDノズル29によってネガトーン現像液を供給することができる。NTDノズル29はノズルアームであるネガトーン現像ノズルアーム27とそのネガトーン現像ノズルアーム27を保持チャック26に保持されたウエハWの中心位置まで移動させる横軸レールと摺動部を組み合わせたネガトーン現像ノズル移動機構28と有している。
【0036】
図5に示される加熱処理モジュールOVEN B1は、平面視でウエハWをメインアームA1との間で受け渡しをする冷却機能を有する4段のチルプレート32,32a,32b,32cと、このチルプレート32,32a,32b,32cの両側に設けられるそれぞれ2段の加熱プレート30,30a;36,36aを備えている。この場合、
図6の横断面に示すように片側2段の積層構造となっており、4つの加熱プレート30,30a;36,36aには、それぞれにウエハWを受け渡しするための3ピン31を有している。また、チルプレート32は横スライド方向に移動自在な移動機構35を備えている。また、チルプレート32には、メインアームA1との干渉を回避するための切欠き33が外周の4箇所に設けられると共に、3ピン31との干渉を回避するための平行なスリット34が設けられている。他の3つのチルプレート32a,32b,32cもチルプレート32と同様に構成されている。
【0037】
なお、ネガトーン現像処理を行う前のウエハWにポストエクスポージャー加熱処理を施す加熱処理モジュールOVEN N1も加熱処理モジュールOVEN B1と同様に構成されている。すなわち、
図5に示すように、ウエハWをメインアームA1との間で受け渡しする冷却機能を有する4段のチルプレート42と、このチルプレート42の両側に設けられるそれぞれ3ピン41を突設した2段の加熱プレート40,46を備えている。チルプレート42は横スライド方向に移動自在な移動機構45を備えており、また、チルプレート42には、メインアームA1との干渉を回避するための切欠き43が外周の4箇所に設けられると共に、3ピン41との干渉を回避するための平行なスリット44が設けられている。
【0038】
次に
図7を用いて第3の単位ブロックB3について詳細に説明をする。第3の単位ブロックB3は直線搬送路G3の両側の一方側に、ウエハWにレジスト膜液を供給してレジスト膜を形成する成膜モジュールであるレジスト膜モジュールCOT1とその横に隣接してレジスト膜を成膜されたウエハWを加熱処理するための加熱処理モジュールOVEN CT1を備え、他方側に液浸露光処理に伴う疎水膜や上層反射防止膜などの保護膜の成膜を行う成膜モジュールである保護膜モジュールITC1とその横に隣接して保護膜塗布後の加熱処理を行う加熱処理モジュールOVEN TC1を備えている。
【0039】
レジスト膜モジュールCOT1は、2つのレジスト膜処理部COT1−1とCOT1−2とを備え、それぞれに液処理カップ50を有している。それぞれの液処理カップ50には、ウエハWを吸着保持して回転自在に構成された保持チャック51を備え、保持されたウエハWに共通の液処理ノズルであるCOTノズル54によってレジスト膜液を供給することができる。COTノズル54はノズルアームであるCOTノズルアーム52とそのCOTノズルアーム52を保持チャック51に保持されたウエハWの中心位置まで移動させる横軸レールと摺動部を組み合わせたCOTノズル移動機構53と有している。
【0040】
保護膜モジュールITC1は、2つの保護膜処理部ITC1−1とITC1−2とを備え、それぞれに液処理カップ55を有している。それぞれの液処理カップ55には、ウエハWを吸着保持して回転自在に構成された保持チャック56を備え、保持されたウエハWに共通の液処理ノズルであるITCノズル59によって保護液を供給することができる。ITCノズル59はノズルアームである保護膜ノズルアーム57とその保護膜ノズルアーム57を保持チャック56に保持されたウエハWの中心位置まで移動させる横軸レールと摺動部を組み合わせた保護膜ノズル移動機構58と有している。
【0041】
図7に示される加熱処理モジュールOVEN CT1は、平面視でウエハWをメインアームA3との間で受渡しをする冷却機能を有する4段のチルプレート62と、このチルプレート62の両側に設けられるそれぞれ3ピン61を突設した2段の加熱プレート60,66とを備えている。チルプレート62は横スライド方向に移動自在な移動機構65を備えており、また、チルプレート62には、メインアームA3との干渉を回避するための切欠き63が外周の4箇所に設けられると共に、3ピン61との干渉を回避するための平行なスリット64が設けられている。
【0042】
なお、保護膜を成膜した後に行う加熱処理を施す加熱処理モジュールOVEN TC1も加熱処理モジュールOVEN CT1と同様に構成されている。すなわち、
図7に示すように、ウエハWをメインアームA3との間で受け渡しする冷却機能を有する4段のチルプレート72と、このチルプレート72の両側に設けられるそれぞれ3ピン71を突設した2段の加熱プレート70,76を備えている。チルプレート72は横スライド方向に移動自在な移動機構75を備えており、また、チルプレート72には、メインアームA3との干渉を回避するための切欠き73が外周の4箇所に設けられると共に、3ピン71との干渉を回避するための平行なスリット74が設けられている。
【0043】
次に
図8を用いて第5の単位ブロックB5について詳細に説明をする。第5の単位ブロックB5は直線搬送路G5を挟んだ両側の一方側にアルカリ現像液で現像処理を行う現像モジュールDEV1(
図2において符号DEVで代表する)とその横に隣接して現像処理を行う前にウエハWにポストエクスポージャー加熱処理を施す加熱処理モジュールOVEN D1(
図2において符号OVENで代表する)を備えている。
【0044】
現像モジュールDEV1は、2つの現像処理部DEV1−1とDEV1−2とを備え、それぞれに液処理カップ80を有している。それぞれの液処理カップ80には、ウエハWを吸着保持して回転自在に構成された保持チャック81を備え、保持されたウエハWに共通の液処理ノズルである現像液ノズル84によって現像液を供給することができる。現像液ノズル84はノズルアームである現像ノズルアーム82とその現像ノズルアーム82を保持チャック81に保持されたウエハWの中心位置まで移動させる横軸レールと摺動部を組み合わせた現像ノズル移動機構83と有している。
【0045】
図8に示される加熱処理モジュールOVEN D1は、平面視でウエハWをメインアームA5との間で受渡しをする冷却機能を有する4段のチルプレート92と、このチルプレート92の両側に設けられる加熱プレート90,96を備えている。チルプレート92は横スライド方向に移動自在な移動機構95を備えており、また、チルプレート92には、メインアームA5との干渉を回避するための切欠き93が外周の4箇所に設けられると共に、3ピン91との干渉を回避するための平行なスリット94が設けられている。
【0046】
直線搬送路G5の他方側にもアルカリ現像液で現像処理を行う現像モジュールDEV2とその横に隣接して現像処理を行う前にウエハWにポストエクスポージャー加熱処理を施す加熱処理モジュールOVEN D2を備えている。現像モジュールDEV2と加熱処理モジュールOVEN D2は、現像モジュールDEV1と加熱処理モジュールOVEN D1と同様に構成されている。
【0047】
すなわち、現像モジュールDEV2は、2つの現像処理部DEV2−1とDEV2−2とを備え、それぞれに液処理カップ85を有している。それぞれの液処理カップ85には、ウエハWを吸着保持して回転自在に構成された保持チャック86を備え、保持されたウエハWに共通の液処理ノズルである現像液ノズル89によって現像液を供給することができる。現像液ノズル89はノズルアームである現像ノズルアーム87とその現像ノズルアーム87を保持チャック86に保持されたウエハWの中心位置まで移動させる横軸レールと摺動部を組み合わせた現像ノズル移動機構88と有している。
【0048】
また、加熱処理モジュールOVEN D2は、加熱処理モジュールOVEN D1と同様に構成されている。すなわち、
図8に示すように、メインアームA5との間で受渡しをする冷却機能を有する4段のチルプレート102と、このチルプレート102の両側に設けられる加熱プレート100,106を備えている。チルプレート102は横スライド方向に移動自在な移動機構105を備えており、また、チルプレート102には、メインアームA5との干渉を回避するための切欠き103が外周の4箇所に設けられると共に、3ピン101との干渉を回避するための平行なスリット104が設けられている。
【0049】
次に、
図8Aを用いて有機溶剤が使用される液処理系モジュールで排出される廃液を工場側に流すまでの廃液ラインについて説明する。
【0050】
例えば、第2の単位ブロックB2と第3の単位ブロックB3にはそれぞれ直線搬送路を挟んで対向して有機溶剤が使用される液処理モジュール(反射防止膜モジュールBCT2,ネガトーン現像モジュールNTD2とレジスト膜モジュール
COT1,保護膜モジュールITC1)が配置されて構成されているので、異なる単位ブロックで且つ異なる有機溶剤が使用される液処理系モジュールであっても液処理で排出される有機溶剤を含む廃液をまとめるのが望ましい。例えば、
図8Aのように直線搬送路G2,G3の一方側
に設けられる第2の単位ブロックB2の反射防止膜モジュール
BCT2と第3の単位ブロックB3のレジスト膜モジュール
COT1からの廃液を廃液管PAに流す。また、直線搬送路G2,G3の他方側に設けられる第2の単位ブロックB2のネガトーン現像モジュールNTD2と第3の単位ブロックB3の保護膜モジュールITC1から廃液を廃液管PBに流す。これら廃液管PA,PBには同様にして第1の単位ブロックB1と第4の単位ブロックB4からの廃液も流し込まれる。この廃液管PA,PBの下端部にはそれぞれストレーナボックスSA,SBが設けられており、大量の処理液を(廃液)一時的に溜めると共に、内部に設けられる金網(図示せず)で処理液(廃液)の固着滓やウエハWの欠片などをトラップできる様にされている。ストレーナボックスSA,SBに溜まった廃液は廃液集合管Mがそれぞれに接続されて工場側の廃液パイプNに流し込まれる。
【0051】
この様に、廃液管PA,PB及び廃液集合管Mによって廃液ラインを形成することにより、有機溶剤が使用される液処理モジュールであればそれぞれの液処理モジュールの廃液を積層される単位ブロックにこだわらずにまとめて排液させることができる。例えばネガトーン現像処理の様な現像処理モジュールであっても有機溶剤を使用する液処理モジュールを含む単位ブロックに組み込むことで廃液管を分けることを行わなくてよい。従って、配管構造を複雑にすることなく塗布、現像装置1内に設置できるため、装置の小型化が図れる。
【0052】
次に
図9,
図10,
図11及び
図12を用いて補助ブロックS4について説明をする。
図9はインターフェイスブロックS5側から処理ブロックS3側の方向に臨む面の縦断面図である。ウエハWの搬送受渡し装置である補助ブロックアームD1とD2を備え2段に積層して構成されている。補助ブロックアームD1、D2は、搬送領域EA、EBを有し昇降自在、水平方向回転自在、水平X,Y方向直線移動自在に構成されている。
【0053】
搬送領域EA両側の一方側に例えば下から露光処理が完了し塗布現像装置に戻されたウエハWの少なくとも表面を洗浄処理するための露光後洗浄モジュールPIR5,PIR7を設け、その上に裏面洗浄モジュールBST1,BST3を備えている。対向する他方側には下から露光後洗浄モジュールPIR6,PIR8を設け、その上に裏面洗浄モジュールBST2,BST4を備えている。これら4段の露光後洗浄モジュールPIR5〜PIR8と裏面洗浄モジュールBST1〜BST4の各段と同じ高さに処理ブロックS3の第1〜第4の単位ブロックB1,B2,B3,B4が一致している。
【0054】
また、同様に搬送領域EBの一方側に例えば下から露光処理が完了し塗布現像装置に戻されたウエハWの少なくとも表面を洗浄処理するための露光後洗浄モジュールPIR1,PIR3を設け、対向する他方側には下から露光後洗浄モジュールPIR2,PIR4を備えている。これら2段の露光後洗浄モジュールPIR1,PIR3の各段と同じ高さに処理ブロックS3の第5,第6の単位ブロックB5,B6が一致している。
【0055】
次に
図10と
図11にて裏面洗浄モジュールBST1,BST2について説明をする。裏面洗浄モジュールBST1は、2つの裏面洗浄処理部BST1−1とBST1−2とを備えており、裏面洗浄モジュールBST1は、それぞれウエハWを回転させながら処理する際に純水の飛散を防止するための液処理カップ130と液処理カップ130の中央に設けられてウエハWを吸着保持して回転自在に構成された保持チャック131を備えて、この保持されたウエハWの裏面を洗浄するための共通に使用される裏面洗浄ブラシ134を備えている。この裏面洗浄ブラシ134は図示しない駆動機構によって回転自在に構成されており、裏面洗浄ブラシ134を処理する際に回転させながらウエハWの裏面と裏面洗浄ブラシ134との間に純水を供給するために裏面洗浄ブラシ134の中心部から純水を供給する吐出孔135を備えている。
【0056】
裏面洗浄ブラシ134は、ブラシアーム132に設けられて保持チャック131に保持されたウエハWの中心位置まで移動させる横軸レールと摺動部を組み合わせたブラシノズル移動機構133を有している。裏面洗浄モジュールBST1は、シンク構造底137を有しており裏面洗浄された際に吐出される純水が落下した廃水が受けられる構造としてあり、さらに保持チャック131のモータMや回転軸をカバーするカバー体136によって洗浄後の廃水がモータMなどを伝って装置内に浸入しない構造としてある。保持チャック131に保持されたウエハWを処理するときにはブラシアーム132を液処理カップ130との干渉を回避可能な所定位置まで下降させてウエハW裏面の洗浄位置まで移動させる。次いで、保持チャック131を回転させてブラシアーム132を上昇させて裏面洗浄ブラシ134をウエハWに接触させて回転させながら純水を供給する。一方の処理が完了したら同様の手順で他方の保持チャック131に保持されたウエハWの裏面洗浄を行う。
【0057】
なお、裏面洗浄モジュールBST2も裏面洗浄モジュールBST1と同様に構成されている。すなわち、裏面洗浄モジュールBST2は、2つの裏面洗浄処理部BST2−1とBST2−2とを備えており、それぞれウエハWを回転させながら処理する際に純水の飛散を防止するための液処理カップ140と液処理カップ140の中央に設けられてウエハWを吸着保持して回転自在に構成された保持チャック141を備えて、この保持されたウエハWの裏面を洗浄するための共通に使用される裏面洗浄ブラシ144を備えている。この裏面洗浄ブラシ144は図示しない駆動機構によって回転自在に構成されており、裏面洗浄ブラシ144を処理する際に回転させながらウエハWの裏面と裏面洗浄ブラシ144との間に純水を供給するために裏面洗浄ブラシ144の中心部から純水を供給する吐出孔145を備えている。裏面洗浄ブラシ144は、ブラシアーム142に設けられて保持チャック141に保持されたウエハWの中心位置まで移動させる横軸レールと摺動部を組み合わせたブラシノズル移動機構143を有している。
【0058】
次に露光後洗浄モジュールPIR1,PIR2について
図12にて説明を行う。先ず、露光後洗浄モジュールPIR1を例に取ると、露光後洗浄モジュールPIR1は、2つの洗浄部PIR1−1とPIR1−2とを備え、それぞれに液処理カップ150を有している。それぞれの液処理カップ150には、ウエハWを吸着保持して回転自在に構成された保持チャック151を備え、保持されたウエハWに共通の液処理ノズルである洗浄ノズル154によって洗浄液である例えば純水を供給することができる。洗浄ノズル154はノズルアームである洗浄ノズルアーム152と、その洗浄ノズルアーム152を保持チャック151に保持されたウエハWの中心位置まで移動させる横軸レールと摺動部を組み合わせた洗浄ノズル移動機構153とを有している。
【0059】
図12に示す露光後洗浄モジュールPIR2は、露光後洗浄モジュールPIR1と同様に構成されている。すなわち、露光後洗浄モジュールPIR2は、2つの洗浄部PIR2−1とPIR2−2とを備え、それぞれに液処理カップ160を有している。それぞれの液処理カップ160には、ウエハWを吸着保持して回転自在に構成された保持チャック161を備え、保持されたウエハWに共通の液処理ノズルである洗浄ノズル164によって洗浄液である例えば純水を供給することができる。洗浄ノズル164はノズルアームである洗浄ノズルアーム162と、その洗浄ノズルアーム162を保持チャック161に保持されたウエハWの中心位置まで移動させる横軸レールと摺動部を組み合わせた洗浄ノズル移動機構163とを有している。
【0060】
また、その他の露光後洗浄モジュールPIR3,PIR4、PIR5、PIR6についても同一の構造であるので省略する。
【0061】
次にインターフェイスブロックS5について
図13,
図14を用いて説明する。インターフェイスブロックS5には、インターフェイス棚ユニットU3を備え、ウエハWを載置するための
トランジションステージTRS20からTRS35と冷却機能を備えたチルプレートCPL40からCPL44が設けられている。
トランジションステージTRS20からTRS25とチルプレートCPL40からCPL44の全ては補助ブロックアームD1でウエハWの受け渡しが可能となっている。また、
トランジションステージTRS26から35については補助ブロックアームD2との間でウエハWの受け渡しが可能となっている。なお、
図14において、符号ED1は補助ブロックアームD1の可動範囲を示し、符号ED2は補助ブロックアームD2の可動範囲を示す。
【0062】
インターフェイス棚ユニットU3の両側の一方側にインターフェイス棚ユニットU3の間でウエハWの受け渡しを行う受渡しアームF1を有し、他方側にはチルプレートCPL40からCPL44との間でウエハW受け渡しを行い露光装置S6との間でも受け渡しを行うインターフェイスアームF2を有する。受渡しアームF1は昇降自在、水平方向に進退自在に構成されている。インターフェイスアームF2は、水平方向移動自在、水平方向進退自在、水平方向回転自在に構成されている。
【0063】
次に塗布、現像装置1に設けられた制御部70について説明する。制御部70はプログラム、メモリ、CPUなどを備えている。前記プログラムには制御部70から塗布、現像装置1の各モジュールの駆動手段及びウエハWのメインアームA1〜A6,受渡しアームCA,F1及びインターフェイスアームF2等の搬送手段に制御信号を送り、後述のウエハWの搬送及び処理を進行させるように命令(各ステップ)が組み込まれている。このプログラム(処理パラメータの入力操作や表示に関するプログラムも含む)は、コンピュータ記憶媒体例えばフレキシブルディスク、コンパクトディスク、ハードディスク、MO(光磁気ディスク)、メモリーカードなどの記憶媒体に格納されて制御部70にインストールされる。また、前記メモリにはキャリアCの各ウエハWのIDと、ウエハWが搬送されるモジュールとが対応付けられた搬送スケジュールが記憶されている。
【0064】
以上の全体構成を説明した塗布、現像装置1を用いてウエハWの処理の流れとそれに伴うウエハWの搬送についてアルカリ現像液で現像処理を行うポジ型現像処理フロー
図15と有機溶剤を用いて現像処理を行うネガ型のネガトーン現像処理フロー
図16について図中の矢印の流れを追って説明するものとする。なお、塗布、現像装置1の詳細な構成については前述しているので詳細は省略し、露光装置S6での露光処理が完了して後述する露光後洗浄するまではアルカリ現像フローもネガトーン現像フローも同一である。
【0065】
ウエハWはキャリアブロックS1の受渡しアームCAによりキャリアCから搬出されて移載受渡しブロックS2のCA側棚ユニットU1の冷却受渡しモジュールCPL1,CPL2又は冷却受渡しモジュールCPL5,CPL6に搬入し載置される。ここでウエハWは順列交互に冷却受渡しモジュールCPL1に1枚目を載置し、冷却受渡しモジュールCPL5に2枚目を入れ、3枚目は冷却受渡しモジュールCPL2へ搬送し、4枚目は冷却受渡しモジュールCPL6に搬送するものであり、この順列で交互にウエハWは搬送される。
【0066】
次いで、冷却受渡しモジュールCPL1又はCPL2から所定温度に冷却されたウエハWを第1の単位ブロックB1のメインアームA1が受取ってウエハWを反射防止膜形成モジュールBCT1の液処理カップ20に交互に搬入して反射防止膜の成膜処理がなされる。次いで、反射防止膜が成膜されたウエハWを加熱乾燥するための加熱処理モジュールOVEN B1で加熱処理されて、受渡しアームCA側棚ユニットU1の冷却受渡しモジュールCPL3,CPL4に搬入されて冷却される。同じく受渡しアームCA側棚ユニットU1の冷却受渡しモジュールCPL5,CPL6で冷却されたウエハWは第2の単位ブロックB2で第1の単位ブロックB1と同一の処理がなされて、冷却受渡しモジュールCPL7とCPL8に搬入されて載置される。
【0067】
次に、冷却受渡しモジュール
CPL3,CPL4に載置されたウエハWは、移載受渡しブロックS2に設けられる移載アームMAで受け取られて第3の単位ブロックB3に対応する位置に備わる冷却受渡しモジュールCPL9,CPL10に搬入される、同様に冷却受渡しモジュールCPL7,CPL8から第4の単位ブロックB4に対応する冷却受渡しモジュールCPL13,CPL14に搬入され載置される。
【0068】
次に、冷却受渡しモジュールCPL9又はCPL10から所定温度に冷却されたウエハWを第3の単位ブロックB3のメインアームA3が受け取ってウエハWをレジスト膜モジュールCOT1の液処理カップ50に交互に搬入してレジスト膜の成膜処理がなされる。次いで、レジスト膜が成膜されたウエハWを加熱乾燥するための加熱処理モジュールOVEN CT1で加熱処理された後に同じ第3の単位ブロックB3内の保護膜モジュールITC1の2つの液処理カップ55に交互に搬入されて保護膜の成膜処理が行われる。次いで、保護膜が成膜されたウエハWを加熱乾燥するための加熱処理モジュールOVEN TC1で加熱処理される。この後ウエハWは、処理ブロック内棚ユニットU2の第3の単位ブロック3に対応する冷却受渡しモジュールCPL25からCPL28のいずれかに搬入されて載置される。同じく受渡しアームCA側棚ユニットU1の冷却受渡しモジュールCPL13又はCPL14で冷却されたウエハWは第4の単位ブロックB4で第3の単位ブロックB3と同一の処理がなされて、冷却受渡しモジュールCPL29からCPL32に搬入されて載置される。
【0069】
次いで、冷却受渡しモジュールCPL25からCPL32のいずれかに載置されたウエハWは補助ブロックS4の下段処理ブロックE1の補助ブロックアームD1によって受け取られて裏面洗浄モジュールBST1からBST4に順次搬入される。
図10に示される裏面洗浄モジュールBST1とBST2とを例にとると保持チャック131,141にウエハWが保持されて回転されながら裏面洗浄ブラシ134,144を接触させて裏面洗浄処理が行われる。同様に裏面洗浄モジュールBST3,BST4においても同様な洗浄処理が行われる。
【0070】
次いで、洗浄処理の完了したウエハWは補助ブロックアームD1によりインターフェイスブロックS5のインターフェイス棚ユニットU3のチルプレートCPL40からCPL44のいずれかに搬入する。露光装置S6の搬入要求の信号が届くと所定時間経過したウエハWから順にインターフェイスアームF2によって搬出されてインターフェイスアームF2を90度回動させて図示しない露光装置S6側に設けられたステージに載置される。露光処理の完了したウエハWは、露光装置S6側に設けられたステージからインターフェイスアームF2によって受取られて90度回動して
トランジションステージTRS20からTRS25のいずれかに搬入して載置される。
【0071】
次にパターン露光処理されたウエハWにアルカリ現像処理をする場合は、
トランジションステージTRS20からTRS25に載置されたウエハWを受渡しアームF1で受け取りして補助ブロックS4の上段側に設けられる補助ブロックアームD2の可動範囲ED2内に対応して位置するインターフェイス棚ユニットU3の
トランジションステージTRS26からTRS35のいずれかに搬入されて載置される。
【0072】
次いで、露光後洗浄モジュールPIR1からPIR4のいずれかに受け渡される。PIR1からPIR4は、それぞれ2つの2つの洗浄部を備えており、
図12に示す露光後洗浄モジュールPIR1,PIR2を例にとれば処理部PIR1−1,処理部PIR1−2と処理部PIR2−1,PIR2−2とをそれぞれ備えており、ウエハWを処理部PIR1−1に受け渡し、次のウエハWを処理部2−1に受け渡し次のウエハWを処理部1−2に受け渡し次の処理部2−2に順次受け渡してウエハWの表面に向けて洗浄液を流して洗浄処理をする。この様な洗浄をすることで液浸露光された際に付着した液体成分を洗い流すことができるので、次の工程で加熱処理されるときに液体成分の染みに起因する解像不良が発生しないように予め洗浄処理するものである。
【0073】
次いで、露光後洗浄処理の完了したウエハWを補助ブロックアームD2により処理ブロック内棚ユニットU2に設けられ第5の単位ブロックに対応する
トランジションステージTRS9からTRS12と第6の単位ブロックに対応する
トランジションステージTRS13からTRS16のいずれかに搬入されて載置される。この場合にも第5の単位ブロックと第6の単位ブロックB6とに対応する
トランジションステージTRS9からTRS12;TRS13からTRS16にウエハWが交互に順次載置される。
【0074】
なお、異なるロットのウエハWにネガトーン現像処理をする場合を
図16に示している。この場合には、前述の
トランジションステージTRS20からTRS25に載置されたウエハWを下段側の補助ブロックアームD1で受け取りを行い処理ブロック内棚ユニットU2の第1の単位ブロックB1に対応する
トランジションステージTRS1からTRS4と第2の単位ブロックB2に対応する
トランジションステージTRS5からTRS8のいずれかに搬入されて載置される。この場合にも第1の単位ブロックB1と第2の単位ブロックB2とに対応する
トランジションステージTRS1からTRS4;TRS5からTRS8にウエハWが交互に順次載置される。
【0075】
次いで、第5の単位ブロックB5と第6の単位ブロックB6とに対応する
トランジションステージTRS9からTRS12;TRS13からTRS16に載置されたウエハWにはアルカリ現像処理が施される。
図8の第5の単位ブロックB5を例にとると先ず、ポストエクスポージャー加熱処理を施す加熱処理モジュールOVEN D1とOVEN D2で例えば100℃で150秒の加熱処理が施されて化学増幅型レジストの酸反応が促進されて可溶性に変化させる処理が完了する。ポストエクスポージャー加熱処理が施されたウエハWは現像モジュールDEV1又はDEV2のいずれかの現像処理部DEV1−1とDEV1−2又は現像処理部DEV2−1とDEV2−2に搬入され、アルカリ現像液による現像処理が施されてパターン現像が完了する。この現像処理の場合には、加熱処理モジュールOVEN D1で加熱処理されたウエハWは現像モジュールDEV1で処理されて、加熱処理モジュールOVEN D2で加熱処理されたウエハWは現像モジュールDEV2の組み合わせ処理する方が好ましい。
【0076】
ネガトーン現像処理をする場合には、例えば
図5に示される第1の単位ブロックB1に設けられるネガトーン現像モジュールNTD1の現像処理部NTD1−1又はNTD1−2を使ってネガトーン現像処理が行われる。先ず、ウエハWはポストエクスポージャー加熱処理を施す加熱処理モジュールOVEN N1にて例えば90℃で120秒の加熱処理が施された後に、ネガトーン現像モジュールNTD1に搬入されて保持チャック26に受け渡されて吸着保持される。ネガトーン現像モジュールNTD1は、有機溶剤の例えばシンナーを吐出して供給するNTDノズル29を備えたNTDノズルアーム27をNTDノズル移動機構28により移動させながら有機溶剤であるシンナーをウエハW上に供給可能に構成されている。シンナー供給の際にはウエハWを回転させながら中心部から周縁部に移動させながら供給して現像処理が行われる。同様にして第2の単位ブロックB2においてネガトーン現像モジュールでも同一の現像処理が行われる。
【0077】
次に、アルカリ現像処理の終わったウエハWは、メインアームA5によって移載受渡しブロックS2の受渡しアームCA側棚ユニットの冷却受渡しモジュールCPL17からCPL20のいずれかに載置され、メインアームA6によって冷却受渡しモジュールCPL21からCPL24のいずれかに載置される。このウエハWをキャリアブロックS1の受渡しアームCAによって受け取った後カセットCに戻される。
【0078】
次に、ネガトーン現像処理の終わったウエハWは、同様にメインアームA1によって冷却受渡しモジュールCPL1からCPL4の空いたところに載置され、メインアームA2によって冷却受渡しモジュールCPL5からCPL8の空いたところに載置される。このウエハWをキャリアブロックS1の受渡しアームCAによって受け取った後カセットCに戻される。
【0079】
以上の様な処理フローによってウエハWをアルカリ現像処理とネガトーン現像処理とを別々に処理することができる。施す現像処理の異なるロットを連続で投入ことができるため、無駄な時間が生じないので生産性も向上する。また、ネガトーン現像処理は有機溶剤のシンナーを使用するので、同じ有機溶剤や有機系の処理液を使用する成膜モジュールを配置する単位ブロック内に入れて廃液関係の配管をまとめることができるので装置が複雑にならずに済む。さらに同一構成の単位ブロックを2セットずつ積層しているので、一方の単位ブロックのトラブルでの停止があったとしても他方の単位ブロックを使って処理が継続できる。また、有機系の液処理モジュールを有する単位ブロックでは、2つの異なる種類の液処理を行う構成にしているので、一つの液処理モジュールがトラブルなどで停止した場合には、別の単位ブロックで処理されたウエハWを使うことで処理を継続することができるので生産を継続できる。
【0080】
(実施形態の変形例)
図17は第1の単位ブロックB1(第2の単位ブロックB2)の変形例を示し、
図18には第3の単位ブロックB3(第4の単位ブロックB4)の変形例を示して説明する。なお、既に説明済みの箇所について省略して説明を行うものとする。
図17は第1の単位ブロックであり、先に説明した第1の単位ブロックB1のネガトーン現像モジュールNTD1の配置位置にレジスト膜モジュールCOT1を配置する構成である。この様な構成としても反射防止膜の成膜処理を完了して同じ単位ブロック内で連続してレジスト膜の成膜までを行うことが可能であり生産性向上に寄与する。この構成とした場合に
図18の様に第3の単位ブロックB3には保護膜モジュールITC1とネガトーン現像モジュールNTD1を配置することになる。この様に構成することでもネガトーン現像処理を行うことが可能となり、同様の効果が得られる。
【0081】
なお、
図17及び
図18において、その他の部分は同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。