特許第5903213号(P5903213)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5903213
(24)【登録日】2016年3月18日
(45)【発行日】2016年4月13日
(54)【発明の名称】透過染料の結晶変態
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/49 20060101AFI20160331BHJP
   A61K 8/04 20060101ALI20160331BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20160331BHJP
   A61Q 19/08 20060101ALI20160331BHJP
【FI】
   A61K8/49
   A61K8/04
   A61Q17/04
   A61Q19/08
【請求項の数】3
【全頁数】51
(21)【出願番号】特願2010-506890(P2010-506890)
(86)(22)【出願日】2008年4月28日
(65)【公表番号】特表2010-526114(P2010-526114A)
(43)【公表日】2010年7月29日
(86)【国際出願番号】EP2008055139
(87)【国際公開番号】WO2008135421
(87)【国際公開日】20081113
【審査請求日】2011年4月22日
【審判番号】不服2014-21717(P2014-21717/J1)
【審判請求日】2014年10月27日
(31)【優先権主張番号】07107681.4
(32)【優先日】2007年5月8日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
(74)【代理人】
【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100118773
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 節
(74)【代理人】
【識別番号】100122389
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 栄一
(74)【代理人】
【識別番号】100111741
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 夏夫
(72)【発明者】
【氏名】フォークト,マルティン
(72)【発明者】
【氏名】ミューラー,ステファン
(72)【発明者】
【氏名】グルメラルド,ジュリー
(72)【発明者】
【氏名】デエー,シリル
(72)【発明者】
【氏名】ポール,ホルガー
(72)【発明者】
【氏名】ハーゼ,ヨルグ
(72)【発明者】
【氏名】エーリス,トーマス
【合議体】
【審判長】 大熊 幸治
【審判官】 小久保 勝伊
【審判官】 小川 慶子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2006−509834(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/071584(WO,A2)
【文献】 Disclosed Anonymously,Use of amino hydroxy benzophenone derivatives in sunscreen preparations,IP. COM JOURNAL,米国,IP. COM. INC.,2006年 8月24日,1−40頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K8/00-8/99
A61Q1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)微粉末化された難溶性の式(1)の有機ベンゾフェノン誘導体
【化1】

であって、結晶変態(C)から選択され、
結晶変態(C)は
温で、Cu-K-線[λ(CuKα)=1.5425Å]下、粉末サンプルに対するX線回折により得られ、以下の格子面間の間隔:
【表1】

によって表されるX線粉末回折パターン;
を特徴とする、前記有機ベンゾフェノン誘導体;ならびに
(b)アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤および両性界面活性剤から選択される分散剤;
を含む水性分散液の、ヒトの皮膚を褐色化および皮膚老化から保護するための使用。
【請求項2】
30〜60部の請求項1に記載の結晶変態(C)
2〜25部の分散剤(b);
0.1〜1部の増粘剤;および
20〜68部の水を含む水性分散液。
【請求項3】
(A)請求項2に記載の水性分散液;および
(B)化粧品として許容可能な助剤を含む、化粧品組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、UV照射および皮膚老化に対するヒトの毛髪および皮膚の保護のための、および日焼け防止のための特定の透過染料の使用、ならびにこれらの染料を含む化粧用または皮膚用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ある種の光安定有機UVフィルター、例えば、ビス-エチルヘキシルオキシフェノール
メトキシフェニルトリアジン、メチレンビス−ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール二ナトリウムフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホネート、テレフタリリデンジカンファースルホン酸またはオクトクリレンにより光安定化されるブチルメトキシジベンゾイルメタンが、380nmまでのUV-A領域において顕著なUVフィルタリング特性を示すことが知られている。
【0003】
しかしながら、380nm〜420nmの領域においては十分なUV保護は達成されていない。
【0004】
その一方で、380nmを超える領域において、日光は著しく皮膚の老化および皮膚癌リスクの増大に寄与することが知られている。
【発明の概要】
【0005】
驚くべきことに、380nmを超える吸収極大を有する特定のUV吸収剤は、皮膚に塗布された際に有意な着色を示さないことが見出された。
【0006】
従って、本発明は、
(a)微粉末化された難溶性の式(1)の有機ベンゾフェノン誘導体
【化1】
【0007】
であって、結晶変態(B)および(C)から選択され、
結晶変態(B)はX線回折パターンに約7.70Åのd値(d-spacing)を示すピークが存在することを特徴とし;かつ
結晶変態(C)はX線回折パターンに約7.06Åのd値を示すピークが存在することを特徴とする、前記有機ベンゾフェノン誘導体;ならびに
(b)アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤および両性界面活性剤から選択される分散剤;
を含む水性分散液の、ヒトの皮膚を褐色化および皮膚老化から保護するための使用に関する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例A2で得られた結晶変態(B)の粉末X線回折パターン
図2】実施例A3.2で得られた変態(C)のX線回折パターン
【発明を実施するための形態】
【0009】
結晶変態(B)は、好ましくは、X線回折パターンに約4.29、5.36および7.70Åのd値、より好ましくは約3.81、4.29、4.84、5.36、5.58、7.28、7.70および8.54Åのd値、ならびに最も好ましくは約3.76、3.81、4.02、4.07、4.29、4.54、4.70、4.84、4.98、5.01、5.25、5.36、5.58、5.73、5.77、5.92、6.19、6.40、6.54、6.87、7.28、7.70、8.02、8.54および14.54Åのd値を示すピークが存在することを特徴とする。
【0010】
表1は、dで示されオングストローム単位[Å]で表される変態(B)の格子面間の固有の間隔、ならびにそれらに対応する固有の相対強度(弱、中または強)を示す。
【0011】
結晶変態(B)のX線回折パターンは以下に示すような回折角(2θ)を示す:
【表1】
【0012】
さらに、新規の変態(B)の単結晶のX線回折データを、Mo X線[λ(MoKα)=0.71073Å]を用いて200KでNonius-Kappa-CCDに記録する。これらのデータを用いて、単位格子および結晶構造を決定する。
【0013】
用いた結晶は以下の寸法を有している:0.15×0.09×0.04 mm。式(1)の化合物の新規の結晶変態(B)についての基礎結晶学的データ(単結晶における回折)を表2に示す:
【表2】
【0014】
式(1)の化合物の結晶変態(C)は、好ましくは、X線回折パターンに約4.17、4.37および7.06Åのd値を示すピーク、より好ましくは約4.17、4.33、4.37、4.67および7.06Åのd値を示すピーク、ならびに最も好ましくは約3.26、3.31、3.52、3.70、3.92、4.04、4.11、4.17、4.33、4.37、4.54、4.67、4.89、5.38、5.56、5.98、6.09、6.27、6.64、6.88、7.06、7.32、7.81、8.63Åのd値を示すピークが存在することを特徴とする。
【0015】
表3は、dで示されオングストローム単位[Å]で表される変態(C)の格子面間の固有の間隔、ならびにそれらに対応する固有の相対強度(弱、中または強)を示す。
【0016】
結晶変態(C)のX線回折パターンは図2に示すような回折角(2θ)を示す。
【表3】
【0017】
式(1)の化合物は、例えばEP-1,046,391またはWO 04/052837に記載されている公知の方法に従って製造することができる。
【0018】
式(1)の結晶変態(B)は、公知の方法により製造した式(1)の化合物を、アセトニトリル中に沸点まで加熱して溶解させ、指数関数的に下降する温度プロファイルで25℃に冷却することにより得ることができる。
【0019】
式(1)の結晶変態(C)は、式(1)の化合物を25℃でN-メチルピロリドン中で湿式ふるい(elutriation)にかけ、その懸濁液を約3日間25℃で攪拌することにより得ることができる。
【0020】
あるいは、式(1)の結晶変態(C)は、式(1)の結晶変態(B)を0〜50℃の温度でN-メチルピロリドンもしくは他の溶媒またはこれらの混合物の中で湿式ふるいにかけ、その懸濁液を約3日間攪拌することにより得ることができる。
【0021】
本発明の式(1)の化合物の結晶変態(B)と(C)は難溶性の有機化合物であり、本発明においては微粉末化された状態で用いるのが好ましい。微粒化粒子の製造は任意の既知の方法、例えば湿式粉砕、湿式混練、好適な溶媒からの噴霧乾燥により、超臨界流体(例えば、CO2)のRESS法(超臨界流体急速膨張法(Rapid Expansion of Supercritical Solutions))による膨張により、超臨界流体を含む好適な溶媒からの再沈殿(GASR法=ガス抗溶媒再沈殿(Gas Anti-Solvent Recrystalization)/PCA法=圧縮抗溶媒を用いた沈殿(Precipitation with Compressed Anti-solvents))により行うことができる。
【0022】
難溶性の微粉末化された有機化合物の製造のための粉砕装置として使用することができるものは、例えば、ジェットミル、ボールミル、振動ミルまたはハンマーミル、好ましくは高速攪拌ミルである。更に好ましいミルは、最新のボールミルであり、それらのタイプのミルの製造会社は、例えば、Netzsch(LMZミル)、Drais(DCP-ViscoflowまたはCosmo)、Buehler AG(遠心分離ミル)またはBachhofenである。
【0023】
微粉末化された有機UV吸収剤の製造のための混練装置の例は、典型的にはシグマ−ブレードバッチニーダーであり、また直列バッチニーダー(IKA-Werke)もしくは連続ニーダー(Werner und PfleidererのContinua)もある。
【0024】
本発明で用いられる難溶性有機化合物の粉砕は、好ましくは粉砕助剤を用いて行われる。
【0025】
分散剤(b)は全ての上記微粉末化工程において低分子量粉砕助剤として使用される。
【0026】
有用なアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤または両性界面活性剤は、以下の「特定の分散剤」と題した項において開示されている。
【0027】
水性分散液にとって好ましい有用な粉砕助剤は、8より高い、より好ましくは10より高いHLB(親水親油バランス(Hydrophile-Lipophile Balance))値を有するアニオン性界面活性剤である。
【0028】
任意の従来利用可能なアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤または両性界面活性剤を分散剤(成分(b))として使用することができる。そのような界面活性剤系は、例えば以下のようなものを含み得る:カルボン酸およびそれらの塩:ナトリウム、カリウムおよびアンモニウムのアルカリ石鹸、カルシウムまたはマグネシウムの金属石鹸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびオレイン酸等のような有機物ベースの石鹸。アルキルホスフェートまたはリン酸エステル、酸性ホスフェート、ジエタノールアミンホスフェート、カリウムセチルホスフェート。エトキシル化カルボン酸またはポリエチレングリコールエステル、PEG-nアクリレート(acylate)。ラウレス-n、ミレス-n、セテアレス-n、ステアレス-n、オレス-nのような脂肪アルコールポリグリコールエーテル。PEG-nステアレート、PEG-nオレエート、PEG-nココエートのような脂肪酸ポリグリコールエーテル。モノグリセリドおよびポリオールエステル。1〜100モルのエチレンオキシドとポリオールとの付加生成物のC12-C22脂肪酸モノ−およびジエステル。モノステアレートグリセロール、ジイソステアロイルポリグリセリル-3-ジイソステアレート、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、トリグリセリルジイソステアレート、ポリグリセリル-2-セスキイソステアレートまたはダイマー酸ポリグリセリル(polyglyceryl dimerate)のような脂肪酸およびポリグリセロールエステル。複数のこれらの物質類からの化合物の混合物も好適である。モノステアレートジエチレングリコールのような脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、糖エステルのような脂肪酸とショ糖のエステル、糖グリセリドのようなグリセロールとショ糖のエステル。ソルビトールおよびソルビタン、6〜22個の炭素原子を有する飽和および不飽和脂肪酸のソルビタンモノ−およびジエステル、ならびにエチレンオキシド付加生成物。ポリソルベート-nシリーズ、セスキイソステアレートのようなソルビタンエステル、ソルビタン、PEG-(6)-イソステアレートソルビタン、PEG-(10)-ソルビタンラウレート、PEG-17-ジオレエートソルビタン。グルコース誘導体、C8〜22アルキル−モノおよびオリゴ配糖体および糖成分として好ましいグルコースを有するエトキシ化類似体。メチルグルセス-20セスキステアレート、ソルビタンステアレート/スクロースココエート、メチルグルコースセスキステアレート、セテアリルアルコール/セテアリル配糖体のようなO/W乳化剤。メチルグルコースジオレエート/メチルグルコースイソステアレートのようなW/O乳化剤。スルフェートおよびスルホン化誘導体、ジアルキルスルホサクシネート、ジオクチルサクシネート、アルキルラウリルスルホネート、直鎖スルホン化パラフィン、スルホン化テトラプロピレンスルホネート(sulfonated tetraproplyne sulfonate)、ナトリウムラウリルスルフェート、アンモニウムおよびエタノールアミンラウリルスルホネート、ラウリルエーテルスルホネート、ナトリウムラウレススルフェート [Texapon N70]またはナトリウムミレススルフェート[Texapon K14S]、スルホサクシネート、アセチルイソチオネート、アルカノールアミドスルフェート、タウリン、メチルタウリン、イミダゾールスルフェート。分子中に、少なくとも1個の四級アンモニウム基および少なくとも1個のカルボキシレート基および/またはスルホネート基を有する両性イオン性または両性界面活性剤。特に好適な両性イオン性界面活性剤は、ベタイン類、例えばそれぞれアルキル基またはアシル基中に8〜18個の炭素原子を有するN-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート、ココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N-アシルアミノプロピル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート、ココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネートおよび2-アルキル-3-カルボキシメチル-3-ヒドロキシエチルイミダゾリン、ならびにココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネート、N-アルキルベタイン、N-アルキルアミノベタインである。
【0029】
分散剤として好適な低刺激性の界面活性剤、すなわち特に皮膚が良好な耐容性を示す界面活性剤の例としては、脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート、モノ−および/またはジ−アルキルスルホスクシネート、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、脂肪酸グルタメート、α-オレフィンスルホネート、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグルコシド、脂肪酸グルカミド、アルキルアミドベタインおよび/またはタンパク質脂肪酸縮合生成物が挙げられ、後者は好ましくは小麦タンパク質をベースとする。
【0030】
非イオン性界面活性剤、例えば、PEG-6蜜ろう(および)PEG-6ステアレート(および)ポリグリセリル-2-イソステアレート[Apifac]、グリセリルステアレート(および)PEG-100ステアレート[Arlacel 165]、PEG-5グリセリルステアレート[arlatone 983 S]、ソルビタンオレエート(および)ポリグリセリル-3リシノレエート[Arlacel 1689]、ソルビタンステアレートおよびスクロースココエート[arlatone 2121]、グリセリルステアレートおよびラウレス23[Cerasynth 945]、セテアリルアルコールおよびセテス-20[セトマクロゴール ワックス(Cetomacrogol Wax)]、セテアリルアルコールおよびコリソルベート 60およびPEG-150およびステアレート-20[Polawax GP 200、 Polawax NF]、セテアリルアルコールおよびセテアリルポリグルコシド[Emulgade PL 1618]、セテアリルアルコールおよびセテアレス-20[Emulgade 1000NI、Cosmowax]、セテアリルアルコールおよびPEG-40ヒマシ油[Emulgade F Special]、セテアリルアルコールおよびPEG-40ヒマシ油およびナトリウムセテアリルスルフェート[Emulgade F]、ステアリルアルコールおよびステアレス-7およびステアレス-10[Emulgator E 2155]、セテアリルアルコールおよびスゼアレス-7およびステアレス-10[Emulsifying wax U.S.N.F]、グルセリルステアレートおよびPEG-75ステアレート[Gelot 64]、プロピレングリコールセテス-3アセテート[Hetester PCS]、プロピレングリコールイソセス-3アセテート[Hetester PHA]、セテアリルアルコールおよびセテス-12およびオレス-12[Lanbritol Wax N 21]、PEG-6ステアレートおよびPEG-32ステアレート[Tefose 1500]、PEG-6ステアレートおよびセテス-20およびステアレス-20[Tefose 2000]、PEG-6ステアレートおよびセテス-20およびグリセリルステアレートおよびステアレス-20[Tefose 2561]、グリセリルステアレートおよびセテアレス-20[Teginacid H, C, X]。
【0031】
アニオン性乳化剤、例えばPEG-2ステアレートSE、グリセリルステアレートSE[Monelgine、 Cutina KD]、プロピレングリコールステアレート[Tegin P]、セテアリルアルコールおよびナトリウムセテアリルスルフェート[Lanette N、 Cutina LE、 Crodacol GP]、セテアリルアルコールおよびナトリウムラウリルスルフェート[Lanette W]、トリラネス-4ホスフェートおよびグリコールステアレートおよびPEG-2ステアレート[Sedefos 75]、グリセリルステアレートおよびナトリウムラウリルスルフェート[Teginacid Special]。カチオン性酸塩基(cationic acid base)、例えばセテアリルアルコールおよびセトリモニウムブロミド。
【0032】
最も好ましい分散剤(b)は、ナトリウムラウレススルフェート[Cognis社のTexapon N70]またはナトリウムミレススルフェート[Cognis社のTexapon K14 S]のような、ナトリウムアルキルスルフェートまたはナトリウムアルキルエーテルスルフェートである。
【0033】
特定の分散剤は、組成物の総重量に基づいて、例えば、1〜30重量%、特に2〜20重量%および好ましくは3〜10重量%の量で使用することができる。
【0034】
有用な溶媒は、水、食塩水、(ポリ)エチレングリコール、グリセロールまたは化粧品に使用可能な油である。他の有用な溶媒は、以下の「脂肪酸のエステル」、「グリセリルエステルおよび誘導体を含む天然および合成トリグリセリド」、「真珠光沢ワックス」、「炭化水素油」および「シリコーンまたはシロキサン」と題された項目に開示されている。
【0035】
このようにして得られた微粉末化された難溶性有機化合物は、通常、0.02〜2μm、好ましくは0.03〜1.5μm、およびより好ましくは0.05〜1.0μmの平均粒子径を有する。
【0036】
本発明で用いられる水性分散液は、通常、
30〜60部、好ましくは35〜55部の式(1)で定義された微粉末化された難溶性有機物質;
2〜25部、好ましくは2〜20部の分散剤(b);
0.1〜1部、好ましくは0.1〜0.5部の増粘剤(例えばキサンタンガム);および
20〜68部の水を含む。
【0037】
新規の結晶変態(C)は、25℃で熱力学的に安定な式(1)の化合物である。
【0038】
そのため、この変態は極小の微粒子を含む分散液に適している。
【0039】
有利なことに、この特定の結晶変態を含む分散液は、結晶成長に繋がる相変態(phase transformation)を起こすことがない。
【0040】
本発明の水性分散液は、化粧品調製物に好ましく用いられる。
【0041】
本発明の化粧品調製物または医薬組成物は、さらに表4に列挙したUV吸収剤を1種以上含んでいてもよい:
【表4】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
化粧品または医薬品製剤は、慣用の方法を用いてUV吸収剤と助剤を物理的に混合することにより、例えば、単に個々の成分を一緒に攪拌することにより、特に、オクチルメトキシシンナメート、サリチル酸イソオクチルエステル等のような既に公知の化粧品用UV吸収剤の溶解特性を使用することにより製造することができる。該UV吸収剤は、例えば、更なる処理を行うことなく、または微粉末化された状態で、または粉末の形態で使用することができる。
【0046】
化粧品または医薬品製剤は、1種のUV吸収剤またはUV吸収剤の混合物を組成物の総重量に基づいて0.05〜40重量%含む。
【0047】
本発明の式(1)の化合物と任意のさらなる光保護剤の混合比は、重量基準で1:99〜99:1、好ましくは5:95〜95:5および最も好ましくは10:90〜90:10とするのが好ましい。特に興味深いのは、20:80〜80:20、好ましくは40:60〜60:40、および最も好ましくは約50:50の混合比である。そのような混合物は、とりわけ溶解性を改善するために、またはUV吸収を向上するために使用することができる。
【0048】
式(1)の化合物は、抗シワ知覚改善剤(anti-wrinkle perception modifier)としても使用することができる。
【0049】
これは、本発明のさらなる目的である。
【0050】
化粧品または医薬品製剤は、例えば、クリーム、ジェル、ローション、アルコールおよび水/アルコール溶液、エマルジョン、ワックス/脂肪組成物、スティック状製剤、パウダーまたは軟膏とすることができる。上記のUVフィルターに加え、化粧品または医薬品製剤は、下記のような更なる助剤を含んでいてもよい。
【0051】
水およびオイル含有エマルジョン(例えば、W/O、O/W、O/W/OおよびW/O/Wエマルジョンまたはミクロエマルジョン)として、製剤は、例えば、組成物の総重量に基づいて0.1〜30重量%、好ましくは0.1〜15重量%、および特に0.5〜10重量%の1種以上のUV吸収剤、組成物の総重量に基づいて1〜60重量%、特に5〜50重量%、および好ましくは10〜35重量%の少なくとも1種のオイル成分、組成物の総重量に基づいて0〜30重量%、特に1〜30重量%、および好ましくは4〜20重量%の少なくとも1種の乳化剤、組成物の総重量に基づいて10〜90重量%、特に30〜90重量%の水、および0〜88.9重量%、特に1〜50重量%の更なる化粧品として許容可能な助剤を含む。
【0052】
本発明の化粧品または医薬品組成物/製剤は、脂肪アルコール、脂肪酸のエステル、グリセリルエステルおよび誘導体を含む天然または合成トリグリセリド、真珠光沢ワックス、炭化水素油、シリコーンまたはシロキサン(有機置換ポリシロキサン)、フッ素化または過フッ素化油、乳化剤、助剤および添加剤、過脂肪剤、界面活性剤、稠度調整剤/増粘剤および流動改良剤、ポリマー、生体活性成分、脱臭活性成分、フケ防止剤、抗酸化剤、ヒドロトロープ剤、防腐剤、細菌抑制剤、香油、着色剤、SPF向上剤としてのポリマービーズまたは中空球等の1種以上のさらなる化合物も含んでいてもよい。
【0053】
化粧品または医薬品製剤
化粧品または医薬品製剤は、多種多様な化粧品調製物中に含まれる。例えば、特に以下の調製物が考慮される:スキンケア製剤、バス製剤、化粧品パーソナルケア製剤、フットケア製剤、光保護製剤、日焼け製剤、脱色製剤、防虫剤、脱臭剤、制汗剤、傷んだ皮膚を清浄およびケアするための製剤、化学的形態にある脱毛製剤(除毛)、シェービング製剤、芳香製剤、化粧品ヘアトリートメント製剤。
【0054】
提供形態
列挙された最終的な調製物は、様々な提供形態、例えば:
−W/O、O/W、O/W/O、W/O/WまたはPITエマルジョンおよび全ての種類のマイクロエマルジョンとしての液体製剤の形態、
−ジェルの形態、
−オイル、クリーム、ミルクまたはローションの形態、
−粉末、ラッカー、タブレットまたはメイクアップの形態、
−スティックの形態、
−スプレー(噴射ガスを有するスプレーまたはポンプ作動式スプレー)またはエアゾールの形態、
−フォームの形態、あるいは
−ペーストの形態、
とすることができる。
【0055】
皮膚用の化粧品製剤として特に重要なものは光保護製剤、例えばサンミルク、ローション、クリーム、オイル、サンブロックもしくはトロピカル、プレタンニング製剤またはアフターサン製剤、さらにスキンタンニング製剤、例えばセルフタンニングクリームである。特に興味深いものは、日焼け止めクリーム、日焼け止めローション、日焼け止めミルク、およびスプレー形態の日焼け止め製剤である。
【0056】
毛髪用の化粧品製剤として特に重要なものは、ヘアトリートメント用の上述した製剤、特に、シャンプー形態の洗髪製剤、ヘアコンディショナー、ヘアケア製剤、例えばプレトリートメント製剤、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングジェル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、集中ヘアトリートメント、毛髪矯正製剤(hair-straightening preparation)、液体ヘアセッティング製剤、ヘアフォームおよびヘアスプレーである。特に興味深いものは、シャンプー形態の洗髪製剤である。
【0057】
そのような製剤における他の典型的成分は、保存料、殺菌剤および静菌剤、香料、染料、顔料、増粘剤、加湿剤、保湿剤、脂肪、オイル、ワックスであるか、またはアルコール、ポリアルコール、ポリマー、電解質、有機溶媒、シリコーン誘導体、皮膚軟化剤、乳化剤、乳化界面活性剤、界面活性剤、分散剤、抗酸化剤、抗刺激剤および抗炎症剤等のような他の化粧品およびパーソナルケア製剤の典型的成分である。
【0058】
本発明の化粧品製剤は、ヒトの皮膚を日光によるダメージから強力に保護することを特徴とする。
【実施例】
【0059】
実施例A1:式(101)の化合物の製造
【化2】
59.0gの式(101a)の3-ジエチルアミノ-ジベンゾ-オキセピン
【化3】
(WO 2004/052837の実施例1に従って製造される)を250mlの酢酸エチルエステルに室温で溶解させる。8.6 gのピペラジンをこの溶液に攪拌しながら加え、その一方で温度は40℃に上昇する。反応塊を加えている間に生成物が沈殿する。次いで、その懸濁液を還流下で約3時間攪拌し、ろ過し、残渣を2-メトキシ-エタノールから再結晶させる。レモンイエローの結晶を乾燥させた後、67gの最終生成物が得られる。Fp=256-258℃。
【0060】
表5は、dで示されオングストローム単位[Å]で表される変態(A)の格子面間の固有の間隔、ならびにそれらに対応する固有の相対強度(弱、中または強)を示す。
【表5】
【0061】
表6は、Mo X線[λ(MoKα) = 0.71073Å]を用いて200Kで行った変態(A)の単結晶のX線回折により得られた基礎結晶学的データを列挙したものである。用いた結晶は以下の寸法を有する:0.32×0.19×0.14 mm。
【表6】
【0062】
実施例A2:α-1変態(B)の製造
5gの式(101)の化合物を、アセトニトリル中に沸点まで加熱して溶解させる。
【0063】
その溶液を80℃の指数関数的に下降する温度プロファイルで25℃に冷却する。得られた結晶をろ過により取り出し、それぞれ10gの水で2回洗浄し、真空乾燥キャビネット中で乾燥させる。
【0064】
図1は、実施例A2で得られた変態(B)の粉末X線回折パターンを示し、値は2θで表されている。変態(B)の固有のd値を表1に列挙した。
【0065】
実施例A3:変態(C)の製造
実施例A3.1:
5gの実施例A2で得られた化合物(変態(B))を50gのN-メチルピロリドン中、25℃で湿式ふるいにかける。その懸濁液を3日間25℃で攪拌する。結晶をろ過して取り出し、水で2回洗浄し、真空乾燥キャビネット中50℃で乾燥させる。
【0066】
実施例A3.2:
5gの実施例A1で得られた式(1)の化合物を50gの2-ブタノン中、25℃で湿式ふるいにかける。その懸濁液を3日間25℃で攪拌する。結晶をろ過して取り出し、水で2回洗浄し、真空乾燥キャビネット中50℃で乾燥させる。
【0067】
図2は、実施例A3.2で得られた変態(C)の粉末X線回折パターンを示し、値は2θで示されている。変態(C)の固有のd値を表3に列挙した。
【0068】
実施例A3.3:
5gの実施例A2で得られた化合物(変態(B))と、5gの実施例A1で得られた式(1)の化合物とを、50gのN-メチルピロリドン中、25℃で湿式ふるいにかける。その懸濁液を3日間25℃で攪拌する。結晶をろ過して取り出し、水で2回洗浄し、真空乾燥キャビネット中50℃で乾燥させる。
【0069】
実施例A4-A7:分散製剤
一般的な分散製剤
微粉末化された難溶性有機物質 30〜60部
分散剤(例えばAPG、C12〜C14エーテルスルフェート) 2〜20部
水 20〜68部
増粘剤(例えばキサンタンガム) 0.1〜1部
【0070】
分散液
【表7】
【0071】
【表8】
【0072】
【表9】
【0073】
【表10】
【0074】
この方法を用いてUV吸収剤の微細顔料分散液を得る。
【0075】
B.適用例
成分の定義(実施例B1〜B4で用いられるUV吸収剤):
【表11】
【0076】
【0077】
【表12】
【0078】
【0079】
【表13】
【0080】
【0081】
【表14】
【0082】
【0083】
【表15】
【0084】
【0085】
【表16】
【0086】
【0087】
実施例B6:UVデイローション
【表17】
【0088】
製造仕様:
A部を全ての成分を配合することにより調製し、次いで適度な速度で攪拌し、75℃に加熱する。B部を調製し75℃に加熱する。攪拌速度を上げ、この温度でB部をA部に注ぎ入れる。その後、混合物を均一化する(30秒、15000rpm)。55℃未満の温度でC部の成分を配合する。適度に攪拌しながら混合物を冷却し、次いでpHをチェックし、トリエタノールアミンで調整する。
【0089】
実施例B7:日焼け止めエマルジョン
【表18】
【0090】
製造仕様:
A部を全ての成分を配合することにより調製し、次いで適度な速度で攪拌し、75℃に加熱する。B部を調製し75℃に加熱する。攪拌速度を上げ、この温度でB部をA部に注ぎ入れる。65℃未満の温度でD部の成分を別々に加える。適度に攪拌しながら55℃まで冷却した後、C部を添加する。次いでpHをチェックし、水酸化ナトリウムで調整する。混合物を16000rpmで30秒間均一化する。
【0091】
実施例B8:常用ローション
【表19】
【0092】
製造仕様:
A部を全ての成分を配合することにより調製し、次いで適度な速度で攪拌し、75℃に加熱する。C部を調製し、75℃に加熱する。適度に攪拌しながらC部をA部に注ぎ入れる。乳化後直ちにB部を加え、次いでトリエタノールアミンの一部を用いて中和する。混合物を30秒間均一化する。冷却後、適度に攪拌しながらシクロペンタシロキサン(および)ジメチコノールを加える。35℃未満でpHをチェックしトリエタノールアミンで調整する。
【0093】
実施例B9:噴霧可能な日焼け止めエマルジョン
【表20】
【0094】
製造仕様
A部とB部を80℃まで加熱する。攪拌しながらA部をB部に混合し、UltraTurraxを用いて11000rpmで30秒間均一化する。C部を60℃に加熱し、そのエマルジョンにゆっくり加える。40℃まで冷却した後、D部を室温で配合し、E部を加える。
【0095】
実施例B10:デイリーケアローション
【表21】
【0096】
製造仕様
A部とB部を75℃に加熱する。継続して攪拌しながらA部をB部に加え、11000rpmで1分間均一化する。50℃に冷却後、継続して攪拌しながらC部を加える。さらに30℃まで冷却後、D部を加える。その後pHを6.00〜6.50に調整する。
【0097】
実施例B11:UV保護デイリーケア製品
【表22】
【0098】
製造仕様:
A部とB部を別々に75℃に加熱する。B部をA部に加えた後、混合物をUltra Turraxを用いて1分間11000rpmで均一化する。50℃に冷却後、C部を加える。その後、混合物を1分間16000rpmで均一化する。40℃未満の温度でD部を加える。室温で、E部を用いてpH値を6.00〜6.50に調整する。
【0099】
実施例B12:O/W常用UV保護ローション
【表23】
【0100】
製造仕様:
A部とB部を別々に75℃まで加熱し、C部を60℃に加熱する。その後、攪拌しながらB部をA部に注ぎ入れる。混合物をUltra Turraxを用いて30秒間11000rpmで均一化し、C部を配合する。40℃に冷却後、D部を加える。室温で水酸化ナトリウムを用いてpH値を6.30〜6.70に調整し、F部を加える。
【0101】
実施例B13:O/W常用UV保護製品
【表24】
【0102】
製造仕様:
A部とB部を別々に75℃まで加熱し、C部を60℃に加熱する。その後、攪拌しながらB部をA部に注ぎ入れる。混合物をUltra Turraxを用いて30秒間11000rpmで均一化し、C部を配合する。40℃に冷却後、D部を加える。室温で水酸化ナトリウムを用いてpH値を6.30〜6.70に調整し、F部を加える。
【0103】
実施例B17:日焼け止めクリーム
【表25】
【0104】
製造仕様:
A部とB部を別々に75℃に加熱する。継続して攪拌しながらB部をA部に加え、その後Ultra Turraxを用いて30秒間11000rpmで均一化する。60℃に冷却後、C部を加える。40℃でC部を加え、15秒間11000rpmで均一化する。室温でE部を用いてpH値を調整する。
【0105】
実施例B15:UVA/UVBデイリーケアローション、O/Wタイプ
【表26】
【0106】
製造仕様:
A部とB部を別々に75℃に加熱し、C部は60℃に加熱する。攪拌しながらB部をA部に注ぎ入れる。1分間11000rpmで均一化した後、A/Bの混合物にC部を加える。40℃に冷却後、D部を配合する。室温でE部を用いてpH値を6.3〜7.0に調整する。最後にF部を加える。
【0107】
実施例B16:UVA/UVBデイリーケアローション、O/Wタイプ
【表27】
【0108】
製造仕様:
A部とB部を別々に75℃に加熱する。攪拌しながらA部をB部に注ぎ入れる。乳化後直ちにC部をその混合物に加え、Ultra Turraxを用いて11000rpmで30秒間均一化する。65℃に冷却後、アクリル酸ナトリウムコポリマー (Sodium Acrylates Copolymer)(および)ミネラルオイル(および)PPG-1トリデセス-6を50℃でゆっくりとUV吸収剤分散液に加える。約35〜30℃でF部を配合する。G部を用いてpHを5.5〜6.5に調整する。
【0109】
実施例B17:UV-A/UV-B常用保護ローションO/W
【表28】
【0110】
製造仕様:
A部とB部を別々に80℃まで加熱する。攪拌しながらA部をB部に注ぎ入れ、Ultra Turraxを用いて11000rpmで30秒間均一化する。60℃に冷却後、C部を配合する。継続して攪拌しながら40℃でD部をゆっくりと加える。E部を用いてpHを6.50〜7.00に調整する。
【0111】
実施例B18:噴霧可能な日焼け止めローション
【表29】
【0112】
製造仕様:
A部とB部を別々に80℃まで加熱し、C部は50℃に加熱する。B部をA部に注ぎ入れ、Ultra Turraxを用いて1分間11000rpmで均一化する。50℃に冷却後、継続して攪拌しながらC部を加える。40℃でD部を配合し、10秒間11000rpmで再度均一化する。E部を用いてpHを調整する。
【0113】
実施例B19:O/W常用UV保護ローション
【表30】
【0114】
製造仕様:
A部とB部を別々に75℃まで加熱し、C部は60℃に加熱する。その後、攪拌しながらB部をA部に注ぎ入れる。Ultra Turraxを用いて30秒間11000rpmで混合物を均一化し、C部を配合する。40℃に冷却後、D部を加える。室温で、水酸化ナトリウムを用いてpH値を6.30〜6.70に調整し、F部を加える。
【0115】
実施例B20:耐水性日焼け止めエマルジョン
【表31】
【0116】
製造仕様:
A部とB部を別々に80℃に加熱する。継続して攪拌しながらA部をB部に注ぎ入れる。その後、Ultra Turraxを用いて11000rpmで1分間混合物を均一化する。60℃に冷却後、C部を配合する。40℃でD部を加え、その混合物を短時間で再度均一化する。35℃でE部を加え、室温で香料を加える。最後に水酸化ナトリウムでpHを調整する。
【0117】
実施例B21:UVA/UVB日焼け止めローション、O/Wタイプ
【表32】
【0118】
製造仕様:
A部とB部を別々に80℃まで加熱する。適度に攪拌しながらB部をA部に注ぎ入れる。その混合物をUltra Turraxを用いて11000rpmで1分間均一化する。70℃に冷却後、攪拌しながらC部を加える。さらに50℃まで冷却した後、D部を非常にゆっくりと配合する。40℃でE部を加える。室温でF部を用いてpHを7.00に調整し、G部を加える。
【0119】
実施例B22:UVA/UVB日焼け止めローション、O/Wタイプ
【表33】
【0120】
製造仕様:
A部とB部を別々に80℃まで加熱する。適度に攪拌しながらB部をA部に注ぎ入れる。その混合物をUltra Turraxを用いて11000rpmで1分間均一化する。70℃に冷却した後、攪拌しながらC部を加える。さらに50℃まで冷却した後、D部を非常にゆっくりと配合する。40℃でE部を加える。室温でF部を用いてpHを7.00に調整し、G部を加える。
【0121】
実施例23:日焼け止めローション
【表34】
【0122】
製造仕様
A部とB部を別々に75℃まで加熱する。攪拌速度を速めてB部をA部に注ぎ入れる。65℃未満の温度で、D部の成分を別々に加える。55℃まで冷却した後、適度に攪拌しながらC部を加える。35℃未満の温度でpHをチェックし、水酸化ナトリウムを用いてpHを調整し、Ultra Turraxを用いて30秒間11000rpmで均一化する。室温でF部を加える。
【0123】
実施例29:W/O日焼け止めローション
【表35】
【0124】
製造仕様:
攪拌しながらA部を80℃に加熱する。B部をA部に加え、Ultra Turraxを用いて11000rpmで1分間均一化する。30℃まで冷却した後、C部を配合する。
【0125】
実施例B25:皮膚保護日焼け止めローションW/O
【表36】
【0126】
製造仕様:
A部を穏やかに攪拌しながら別個に80℃に加熱する。B部をA部に加え、1分間11000rpmで均一化する。30℃に冷却した後、継続して攪拌しながらC部を加える。
【0127】
実施例B26:日焼け止め
【表37】
【0128】
この日焼け止めは、抗シワ知覚改善剤としても使用することができる。
【0129】
製造仕様
A部を混合し、60〜65℃に加熱し、分散液(Disp.)を速く攪拌しながらゆっくりと加える。60℃で適度に攪拌しながらB部を加える。60℃〜75℃で攪拌しながらB部をA部に加える。攪拌しながらC部を加え、均一化させる(最初の攪拌時に乳化する、ultra turraxを用いてもよい)。適度に攪拌しながら(60℃)D部を加える。最後に、攪拌しながら(60℃)E部を加え、適度に攪拌しながら冷却させる。
【0130】
実施例B27:PEGを含まない日焼け止め
【表38】
図1
図2