(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを有し、
広角端状態から望遠端状態への変倍の際、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔は変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔は変化し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔は変化し、
前記第3レンズ群は1枚の正レンズで構成され、
前記第3レンズ群を光軸方向に移動させることによって無限遠物体から近距離物体までの合焦を行い、
次式の条件を満足することを特徴とする変倍光学系。
1.381 ≦ R31A/(−R31B) < 3.00
3.50 < ft/f3 < 5.00
ただし、
R31A:前記第3レンズ群の正レンズの物体側の面の曲率半径
R31B:前記第3レンズ群の正レンズの像面側の面の曲率半径
ft:望遠端状態における変倍光学系全系の焦点距離
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを有し、
広角端状態から望遠端状態への変倍の際、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔は変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔は変化し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔は変化し、
前記第3レンズ群は1枚の正レンズで構成され、
前記第3レンズ群を光軸方向に移動させることによって無限遠物体から近距離物体までの合焦を行い、
前記第4レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第4Aレンズ群と、負の屈折力を有する第4Bレンズ群と、正の屈折力を有する第4Cレンズ群とを有し、前記第4Bレンズ群を光軸と略直交方向の成分を有するように移動させることによって、手ブレによる像ブレの補正を行い、
次式の条件を満足することを特徴とする変倍光学系。
1.00 < R31A/(−R31B) < 3.00
R31A:前記第3レンズ群の正レンズの物体側の面の曲率半径
R31B:前記第3レンズ群の正レンズの像面側の面の曲率半径
光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを有する変倍光学系の製造方法であって、
広角端状態から望遠端状態への変倍の際、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔は変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔は変化し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔は変化するように構成し、
前記第3レンズ群を1枚の正レンズで構成し、
前記第3レンズ群を光軸方向に移動させることによって無限遠物体から近距離物体までの合焦を行うように構成し、
次式の条件を満足するように構成することを特徴とする変倍光学系の製造方法。
1.381 ≦ R31A/(−R31B) < 3.00
3.50 < ft/f3 < 5.00
ただし、
R31A:前記第3レンズ群の正レンズの物体側の面の曲率半径
R31B:前記第3レンズ群の正レンズの像面側の面の曲率半径
ft:望遠端状態における変倍光学系全系の焦点距離
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る変倍光学系、光学装置、および変倍光学系の製造方法について説明する。
【0012】
まず、本発明に係る変倍光学系から説明する。本発明に係る変倍光学系は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを有し、広角端状態から望遠端状態への変倍の際、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔は変化し、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔は変化し、第3レンズ群と第4レンズ群との間隔は変化し、第3レンズ群は1枚の正レンズで構成され、第3レンズ群を光軸方向に移動させることによって無限遠物体から近距離物体までの合焦を行うことを特徴とする。
【0013】
本発明に係る変倍光学系は、上述のように、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを有し、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔を変化させ、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔を変化させ、第3レンズ群と第4レンズ群との間隔を変化させる。この構成により変倍可能な光学系を実現し、変倍に伴う像面湾曲の変動を抑えて、高い光学性能を実現できる。
【0014】
また、本発明に係る変倍光学系は、このような構成のもと、第3レンズ群は1枚の正レンズで構成され、該第3レンズ群を光軸方向に移動させることによって無限遠物体から近距離物体までの合焦を行う。この構成により、フォーカスレンズが軽量化され、小型アクチュエータを用いても高速でのオートフォーカスが可能となる。さらに、変倍光学系の小型化が可能となり、鏡筒外径を小型化できる。その結果、小型化とオートフォーカスの高速化を実現しつつ、高い光学性能を備えた変倍光学系を実現できる。
【0015】
また、本発明に係る変倍光学系は、第3レンズ群の正レンズは、両凸形状であることが望ましい。この構成により、フォーカシングによる球面収差の変動を抑えて高い光学性能を実現できる。
【0016】
また、本発明に係る変倍光学系は、第3レンズ群の正レンズは、レンズ面が球面で構成されていることが望ましい。この構成により、フォーカシングによる球面収差の変動を抑えてさらに高い光学性能を実現できる。
【0017】
また、本発明に係る変倍光学系は、次の条件式(1)を満足することが望ましい。
(1)1.00 < R31A/(−R31B) < 3.00
ただし、
R31A:第3レンズ群の正レンズの物体側の面の曲率半径
R31B:第3レンズ群の正レンズの像面側の面の曲率半径
【0018】
条件式(1)は、第3レンズ群の正レンズの物体側の面の曲率半径と像面側の面の曲率半径との適切な比率を規定したものである。条件式(1)を満足することで、第3レンズ群の正レンズで発生する球面収差を適正に補正し、高い光学性能を実現することができる。
【0019】
条件式(1)の対応値が下限値を下回った場合、第3レンズ群の正レンズで発生する負の球面収差の補正が困難になる。その結果、高い光学性能を実現できなくなり、好ましくない。なお、本発明の効果を確実にするために、条件式(1)の下限値を1.20にすることが望ましい。
【0020】
条件式(1)の対応値が上限値を上回った場合、第3レンズ群の正レンズで発生する正の球面収差の補正が困難になる。その結果、高い光学性能を実現できなくなり、好ましくない。なお、本発明の効果を確実にするために、条件式(1)の上限値を2.50にすることが望ましい。
【0021】
また、本発明に係る変倍光学系は、次の条件式(2)を満足することが望ましい。
(2)3.50 < ft/f3 < 5.00
ただし、
ft:望遠端状態における変倍光学系全系の焦点距離
f3:第3レンズ群の焦点距離
【0022】
条件式(2)は、望遠端状態における変倍光学系全系の焦点距離と第3レンズ群の焦点距離との適切な比率を規定したものである。条件式(2)を満足することで、小型化を図りつつ合焦時の収差変動を抑え、高い光学性能を実現することができる。
【0023】
条件式(2)の対応値が下限値を下回った場合、合焦時の第3レンズ群の移動量が大きくなる。その結果、光学系の全長が長くなってしまい、小型化が困難になり好ましくない。なお、本発明の効果を確実にするために、条件式(2)の下限値を3.70とすることが望ましい。
【0024】
条件式(2)の対応値が上限値を上回った場合、第3レンズ群のパワーが強くなり、合焦時の収差変動が大きくなる。その結果、高い光学性能を実現できなくなり、好ましくない。なお、本発明の効果を確実にするために、条件式(2)の上限値を4.70とすることが望ましい。
【0025】
また、本発明に係る変倍光学系は、次の条件式(3)を満足することが望ましい。
(3)1.00 < f1/fw < 2.00
ただし、
f1:第1レンズ群の焦点距離
fw:広角端状態における変倍光学系全系の焦点距離
【0026】
条件式(3)は、第1レンズ群の焦点距離の適切な範囲を規定するものである。なお、以下の説明において、屈折力が強い或いは弱いとは、屈折力の絶対値が大きい或いは小さいことをいう。
【0027】
条件式(3)の対応値が下限値を下回った場合、第1レンズ群の屈折力が強くなり、球面収差と軸上色収差の補正が困難になる。その結果、高い光学性能を実現できなくなり、好ましくない。なお、本発明の効果を確実にするために、条件式(3)の下限値を1.20にすることが望ましい。
【0028】
条件式(3)の対応値が上限値を上回った場合、第1レンズ群の屈折力が弱くなり、変倍光学系の全長が長くなってしまう。その結果、小型化が困難になり好ましくない。また、非点収差の補正が困難になる。その結果、高い光学性能を実現できなくなり、好ましくない。なお、本発明の効果を確実にするために、条件式(3)の上限値を1.80とすることが望ましい。
【0029】
また、本発明に係る変倍光学系は、次の条件式(4)を満足することが望ましい。
(4)0.300 < (−f2)/fw < 0.500
ただし、
f2:第2レンズ群の焦点距離
fw:広角端状態における変倍光学系全系の焦点距離
【0030】
条件式(4)は、第2レンズ群の焦点距離の適切な範囲を規定するものである。
【0031】
条件式(4)の対応値が下限値を下回った場合、第2レンズ群の負の屈折力が強くなり、球面収差とコマ収差の補正が困難になる。その結果、高い光学性能を実現できなくなり、好ましくない。なお、本発明の効果を確実にするために、条件式(4)の下限値を0.330にすることが望ましい。
【0032】
条件式(4)の対応値が上限値を上回った場合、第2レンズ群の負の屈折力が弱くなり、非点収差や像面湾曲の補正が困難になる。その結果、高い光学性能を実現できなくなり、好ましくない。なお、本発明の効果を確実にするために、条件式(4)の上限値を0.470とすることが望ましい。
【0033】
また、本発明に係る変倍光学系は、第4レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第4Aレンズ群と、負の屈折力を有する第4Bレンズ群と、正の屈折力を有する第4Cレンズ群とを有し、第4Bレンズ群を光軸と略直交方向の成分を有するように移動させることで、手ブレによる像ブレの補正すなわち防振を行うことが望ましい。このような構成とすることで、小径のレンズ群で防振することができ、手振れ補正機構の小型化および軽量化と、鏡筒の小型化とを図ることができる。なお、略直交方向の成分を有する移動とは、光軸に対して直交方向に移動する他、光軸に対して斜め方向に移動したり、光軸上の一点を回転中心として揺動したりすることも含まれる。
【0034】
また、本発明に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態への変倍の際、第1レンズ群は光軸に沿って像面に対して物体側に移動することが望ましい。この構成とすることにより、第1レンズ群の屈折力を弱くすることが可能となり、各レンズ群の屈折力を適正にし、所定の変倍比を確保することができる。各レンズ群の屈折力が強くなりすぎると、収差の補正が困難になる。特に、第2レンズ群の屈折力が強くなりすぎると像面湾曲が大きくなり、補正することが困難になり好ましくない。また、第3レンズ群の屈折力が強くなりすぎると合焦時の収差補正が困難になり、好ましくない。
【0035】
また、本発明に係る光学装置は、上述した構成の変倍光学系を有することを特徴とする。これにより、高い光学性能を備えた光学装置を実現することができる。
【0036】
また、本発明に係る変倍光学系の製造方法は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを有する変倍光学系の製造方法であって、広角端状態から望遠端状態への変倍の際、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔は変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔は変化し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔は変化するように構成し、前記第3レンズ群を1枚の正レンズで構成し、前記第3レンズ群を光軸方向に移動させることによって無限遠物体から近距離物体までの合焦を行うように構成することを特徴とする。
【0037】
斯かる変倍光学系の製造方法により、高い光学性能を備えた変倍光学系を製造することができる。
【0038】
(数値実施例)
以下、本発明の数値実施例に係る変倍光学系を添付図面に基づいて説明する。
【0039】
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例に係る変倍光学系ZL1のレンズ構成を示す断面図である。
【0040】
図1に示すように、本実施例に係る変倍光学系ZL1は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とから構成される。
【0041】
本実施例に係る変倍光学系ZL1は、広角端状態Wから望遠端状態Tへの変倍に際し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔は増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔は減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔は増大する。また、像面Iに対して、第1レンズ群G1は単調に物体側へ移動し、第2レンズ群G2は像面I側凸形状に移動し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4とは単調に物体側へ移動する。無限遠物体から近距離物体への合焦は、第3レンズ群G3を像面I側へ移動させることによって行う。
【0042】
第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第4Aレンズ群G4Aと、負の屈折力を有する第4Bレンズ群G4Bと、正の屈折力を有する第4Cレンズ群G4Cとから構成される。第4Bレンズ群G4Bを光軸と略直交方向の成分を持つように移動させることにより、手ブレによる像ブレの補正、すなわち防振を行う。開口絞りSは、第4レンズ群G4の内部に配置され、広角端から望遠端への変倍時に第4レンズ群G4と一体で移動するように構成されている。
【0043】
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と両凸レンズL13との接合レンズとから構成される。
【0044】
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に、両凹レンズL21と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22との接合レンズと、両凹レンズL23とから構成される。
【0045】
第3レンズ群G3は、両凸レンズL31から構成される。
【0046】
第4Aレンズ群G4Aは、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL41と、両凸レンズL42と両凹レンズL43との接合レンズと、両凸レンズL44とから構成される。
【0047】
第4Bレンズ群G4Bは、光軸に沿って物体側から順に、両凹レンズL45と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL46との接合レンズとから構成される。
【0048】
第4Cレンズ群G4Cは、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL47と、両凸レンズL48と両凹レンズL49との接合レンズとから構成され、L49レンズから射出された光線は像面Iに結像する。
【0049】
以下の表1に、本発明の第1実施例に係る変倍光学系ZL1の諸元値を掲げる。
表1中の[全体諸元]において、fは変倍光学系全体の焦点距離、FNOはFナンバー、2ωは画角(単位:度)、Yは像高、TLは無限遠合焦状態における第1レンズ群G1の最も物体側の面から像面Iまでのレンズ全長をそれぞれ示している。Wは広角端状態、Mは中間焦点距離状態、Tは望遠端状態の各焦点距離状態をそれぞれ示す。
【0050】
[面データ]において、mは物体側から数えたレンズ面の順番、rはレンズ面の曲率半径、dはレンズ面の間隔、ndはd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率、νdはd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示している。また、opは物体面、Iは像面をそれぞれ示している。なお、曲率半径r=∞は平面を示し、空気の屈折率d=1.00000の記載は省略している。
【0051】
[可変間隔データ]には、焦点距離f、可変間隔、および開口絞り径φの値を示す。
[レンズ群データ]には、各レンズ群の始面番号と焦点距離を示す。
[条件式対応値]は各条件式の対応値をそれぞれ示す。
【0052】
ここで、表1に記載されている焦点距離fや曲率半径r、およびその他長さの単位は一般に「mm」が使われる。しかしながら光学系は、比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるため、これに限られるものではない。
【0053】
なお、以上に述べた表1の符号は、後述する各実施例の表においても同様に用いるものとする。
【0054】
(表1)第1実施例
[全体諸元]
W M T
f 72.00125 134.89858 291.55642
FNO 4.49 5.00 5.87
2ω 13.27 7.04 3.26
Y 8.35 8.35 8.35
TL 174.82320 192.82728 205.27212
[面データ]
m r d nd νd
op ∞
1) 76.45460 4.70390 1.618000 63.34
2) 256.81660 0.10000
3) 83.48100 2.00000 1.795040 28.69
4) 52.02470 7.82340 1.437000 95.00
5) −2180.58150 (D5)
6) −157.69770 1.10000 1.696800 55.52
7) 24.58730 4.85060 1.846660 23.80
8) 63.50810 2.55870
9) −56.90330 1.10000 1.772500 49.62
10) 132.70460 (D10)
11) 116.40050 3.30690 1.618000 63.34
12) −74.88570 (D12)
13) 46.27990 3.11080 1.593190 67.90
14) 690.26650 2.83790
15) 36.41800 4.52180 1.603000 65.44
16) −121.73140 1.59630 1.950000 29.37
17) 27.66160 0.72790
18) 26.84000 3.88680 1.593190 67.90
19) −1460.77280 2.00000
20) −255.28680 0.90000 1.696800 55.52
21) 20.15450 2.79110 1.902650 35.73
22) 36.13630 14.30890
23) ∞ 1.00000 開口絞り
24) 53.33500 2.00000 1.805180 25.45
25) 14779.41800 18.48370
26) 216.36190 2.89740 1.603420 38.03
27) −18.15210 1.00000 1.834810 42.73
28) 86.81180 (BF)
I ∞
[可変間隔データ]
W M T
f 72.00125 134.89858 291.55642
D5 10.53320 37.13510 45.64880
D10 40.49600 25.95820 3.84220
D12 4.75360 10.25890 11.38910
BF 29.43430 29.86898 54.78592
φ 14.60 13.20 17.40
[レンズ群データ]
始面 焦点距離
G1 1 116.15003
G2 6 −31.59403
G3 11 74.22647
G4 13 202.33188
G4A 13 65.90638
G4B 20 −57.99956
G4C 23 471.52911
[各条件式対応値]
R31A=116.40050
R31B=−74.88570
ft=291.55642
fw=72.00125
f1=116.15003
f2=−31.59403
f3=74.22647
(1)R31A/(−R31B)=1.554
(2)ft/f3=3.928
(3)f1/fw=1.613
(4)(−f2)/fw=0.4388
【0055】
図2A、
図2B、
図2Cは、第1実施例に係る変倍光学系ZL1の無限遠合焦時における諸収差図であり、
図2Aは広角端状態、
図2Bは中間焦点距離状態、
図2Cは望遠端状態をそれぞれ示している。
【0056】
各収差図において、FNOはFナンバーを、Aは半画角(単位:度)をそれぞれ示している。また、図中のdはd線(波長λ=587.6nm)での収差曲線を示し、gはg線(波長λ=435.8nm)での収差曲線を示し、記載のないものはd線での収差曲線を示す。非点収差を示す収差図において実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。コマ収差を示す収差図は、各半画角において、d線およびg線に対するメリディオナルコマ収差を表している。なお、以下に示す各実施例の諸収差図においても、本実施例と同様の符号を用いる。
【0057】
各収差図から明らかなように、第1実施例に係る変倍光学系ZL1は、広角端状態から望遠端状態に亘って諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有することがわかる。
【0058】
(第2実施例)
図3は、本発明の第2実施例に係る変倍光学系ZL2のレンズ構成を示す断面図である。
【0059】
図3に示すように、本実施例に係る変倍光学系ZL2は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とから構成される。
【0060】
本実施例に係る変倍光学系ZL2は、広角端状態Wから望遠端状態Tへの変倍に際し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔は増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔は減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔は増大する。また、像面Iに対して、第1レンズ群G1は単調に物体側へ移動し、第2レンズ群G2は像面I側凸形状に移動し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4とは単調に物体側へ移動する。無限遠物体から近距離物体への合焦は、第3レンズ群G3を像面I側へ移動させることによって行う。
【0061】
第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第4Aレンズ群G4Aと、負の屈折力を有する第4Bレンズ群G4Bと、正の屈折力を有する第4Cレンズ群G4Cとから構成される。第4Bレンズ群G4Bを光軸と略直交方向の成分を持つように移動させることにより、手ブレによる像ブレの補正、すなわち防振を行う。開口絞りSは、第4レンズ群G4の内部に配置され、広角端から望遠端への変倍時に第4レンズ群G4と一体で移動するように構成されている。
【0062】
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と両凸レンズL13との接合レンズとから構成される。
【0063】
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に、両凹レンズL21と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22との接合レンズと、両凹レンズL23とから構成される。
【0064】
第3レンズ群G3は、両凸レンズL31から構成される。
【0065】
第4Aレンズ群G4Aは、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL41と、両凸レンズL42と両凹レンズL43と両凸レンズL44との接合レンズとから構成される。
【0066】
第4Bレンズ群G4Bは、光軸に沿って物体側から順に、両凹レンズL45と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL46との接合レンズとから構成される。
【0067】
第4Cレンズ群G4Cは、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL47と、両凸レンズL48と両凹レンズL49との接合レンズとから構成され、L49レンズから射出された光線は像面Iに結像する。
【0068】
以下の表2に、本発明の第2実施例に係る変倍光学系ZL2の諸元値を掲げる。
(表2)第2実施例
[全体諸元]
W M T
f 72.00407 134.90005 291.56827
FNO 4.55 5.34 5.87
2ω 13.30 7.05 3.26
Y 8.35 8.35 8.35
TL 174.74594 189.28266 203.71361
[面データ]
m r d nd νd
op ∞
1) 70.10870 5.23050 1.618000 63.34
2) 268.66420 0.12210
3) 76.54770 2.00000 1.795040 28.69
4) 47.28020 8.25010 1.437000 95.00
5) −24087.04000 (D5)
6) −183.21520 1.12770 1.696800 55.52
7) 23.23900 5.01110 1.846660 23.80
8) 57.06550 2.79090
9) −52.66330 1.10000 1.772500 49.62
10) 120.63120 (D10)
11) 103.55650 3.40050 1.618000 63.34
12) −74.96490 (D12)
13) 44.07140 3.24670 1.593190 67.90
14) 1062.48610 3.54580
15) 34.82560 4.03550 1.603000 65.44
16) −137.84300 1.28180 1.950000 29.37
17) 27.29790 3.83840 1.593190 67.90
18) −368.78740 2.00000
19) −161.60230 1.10000 1.696800 55.52
20) 18.28860 2.78580 1.902650 35.73
21) 31.91770 16.09810
22) ∞ 1.00000 開口絞り
23) 41.98930 2.00000 1.805180 25.45
24) 148.51900 12.76000
25) 38.57320 3.28950 1.603420 38.03
26) −25.68470 1.00000 1.834810 42.73
27) 37.72480 (BF)
I ∞
[可変間隔データ]
W M T
f 72.00407 134.90005 291.56827
D5 8.03140 31.60210 38.95920
D10 40.23810 25.83910 3.62640
D12 4.70750 9.88860 11.68210
BF 34.75444 34.93836 62.43141
φ 13.60 11.60 16.60
[レンズ群データ]
始面 焦点距離
G1 1 105.61803
G2 6 −29.4996
G3 11 70.88067
G4 13 207.1073
G4A 13 58.25003
G4B 19 −47.40352
G4C 22 296.63183
[各条件式対応値]
R31A=103.55650
R31B=−74.96490
ft=291.56827
fw=72.00407
f1=105.61803
f2=−29.4996
f3=70.88067
(1)R31A/(−R31B)=1.381
(2)ft/f3=4.114
(3)f1/fw=1.467
(4)(−f2)/fw=0.4097
【0069】
図4A、
図4B、
図4Cは、第2実施例に係る変倍光学系ZL2の無限遠合焦時における諸収差図であり、
図4Aは広角端状態、
図4Bは中間焦点距離状態、
図4Cは望遠端状態をそれぞれ示している。
【0070】
各収差図から明らかなように、第2実施例に係る変倍光学系ZL2は、広角端状態から望遠端状態に亘って諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有することがわかる。
【0071】
(第3実施例)
図5は、本発明の第3実施例に係る変倍光学系ZL3のレンズ構成を示す断面図である。
【0072】
図5に示すように、本実施例に係る変倍光学系ZL3は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とから構成される。
【0073】
本実施例に係る変倍光学系ZL3は、広角端状態Wから望遠端状態Tへの変倍に際し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔は増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔は減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔は増大する。また、像面Iに対して、第1レンズ群G1は単調に物体側へ移動し、第2レンズ群G2は像面I側凸形状に移動し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4とは単調に物体側へ移動する。無限遠物体から近距離物体への合焦は、第3レンズ群G3を像面I側へ移動させることによって行う。
【0074】
第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第4Aレンズ群G4Aと、負の屈折力を有する第4Bレンズ群G4Bと、正の屈折力を有する第4Cレンズ群G4Cとから構成される。第4Bレンズ群G4Bを光軸と略直交方向の成分を持つように移動させることにより、手ブレによる像ブレの補正、すなわち防振を行う。開口絞りSは、第4レンズ群G4の内部に配置され、広角端から望遠端への変倍時に第4レンズ群G4と一体で移動するように構成されている。
【0075】
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と両凸レンズL13との接合レンズとから構成される。
【0076】
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に、両凹レンズL21と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22との接合レンズと、両凹レンズL23とから構成される。
【0077】
第3レンズ群G3は、両凸レンズL31から構成される。
【0078】
第4Aレンズ群G4Aは、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL41と、両凸レンズL42と両凹レンズL43と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL44との接合レンズとから構成される。
【0079】
第4Bレンズ群G4Bは、光軸に沿って物体側から順に、両凹レンズL45と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL46との接合レンズとから構成される。
【0080】
第4Cレンズ群G4Cは、光軸に沿って物体側から順に、両凸レンズL47と、両凸レンズL48と両凹レンズL49との接合レンズとから構成され、L49レンズから射出された光線は像面Iに結像する。
【0081】
以下の表3に、本発明の第3実施例に係る変倍光学系ZL3の諸元値を掲げる。
(表3)第3実施例
[全体諸元]
W M T
f 72.00160 134.90047 291.52685
FNO 4.57 5.23 5.88
2ω 13.32 7.04 3.26
Y 8.35 8.35 8.35
TL 175.31110 187.01799 201.23981
[面データ]
m r d nd νd
op ∞
1) 70.57290 4.93910 1.618000 63.34
2) 242.25150 0.10000
3) 68.52880 2.00000 1.795040 28.69
4) 43.51940 8.96140 1.437000 95.00
5) −923.91020 (D5)
6) −119.38590 1.10000 1.772500 49.62
7) 19.58400 4.52140 2.000690 25.46
8) 57.05290 2.23580
9) −62.25060 1.10000 1.816000 46.59
10) 66.25170 (D10)
11) 104.75140 3.25500 1.603000 65.44
12) −65.16700 (D12)
13) 28.76740 4.34410 1.487490 70.31
14) −817.13650 0.10000
15) 30.79330 4.33220 1.603000 65.44
16) −102.29120 2.74200 1.902650 35.73
17) 17.49490 5.22550 1.487490 70.31
18) 152.53090 2.00000
19) −175.94560 0.90000 1.696800 55.52
20) 19.08870 2.32080 1.902650 35.73
21) 34.38970 14.77920
22) ∞ 1.00000 開口絞り
23) 46.00240 2.25290 1.834000 37.18
24) −262.68650 10.32110
25) 35.86780 5.06690 1.603420 38.03
26) −34.36720 1.00000 1.883000 40.66
27) 31.82930 (BF)
I ∞
[可変間隔データ]
W M T
f 72.00160 134.90047 291.52685
D5 13.85170 32.83900 39.17860
D10 37.69540 24.12950 3.55890
D12 4.37180 9.08570 10.13310
BF 34.79480 36.36639 63.77181
φ 13.40 12.10 16.90
[レンズ群データ]
始面 焦点距離
G1 1 98.62711
G2 6 −26.12048
G3 11 67.10744
G4 13 161.32694
G4A 13 82.33786
G4B 19 −51.98201
G4C 22 90.43851
[各条件式対応値]
R31A=104.75140
R31B=−65.16700
ft=291.52685
fw=72.00160
f1=98.62711
f2=−26.12048
f3=67.10744
(1)R31A/(−R31B)=1.607
(2)ft/f3=4.344
(3)f1/fw=1.370
(4)(−f2)/fw=0.3628
【0082】
図6A、
図6B、
図6Cは、第3実施例に係る変倍光学系ZL3の無限遠合焦時における諸収差図であり、
図6Aは広角端状態、
図6Bは中間焦点距離状態、
図6Cは望遠端状態をそれぞれ示している。
【0083】
各収差図から明らかなように、第3実施例に係る変倍光学系ZL3は、広角端状態から望遠端状態に亘って諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有することがわかる。
【0084】
(第4実施例)
図7は、本発明の第4実施例に係る変倍光学系ZL4のレンズ構成を示す断面図である。
【0085】
図7に示すように、本実施例に係る変倍光学系ZL4は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とから構成される。
【0086】
本実施例に係る変倍光学系ZL4は、広角端状態Wから望遠端状態Tへの変倍に際し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔は増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔は減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔は増大する。また、像面Iに対して、第1レンズ群G1は単調に物体側へ移動し、第2レンズ群G2は像面I側凸形状に移動し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4とは単調に物体側へ移動する。無限遠物体から近距離物体への合焦は、第3レンズ群G3を像面I側へ移動させることによって行う。
【0087】
第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第4Aレンズ群G4Aと、負の屈折力を有する第4Bレンズ群G4Bと、正の屈折力を有する第4Cレンズ群G4Cとから構成される。第4Bレンズ群G4Bを光軸と略直交方向の成分を持つように移動させることにより、手ブレによる像ブレの補正、すなわち防振を行う。開口絞りSは、第4レンズ群G4の内部に配置され、広角端から望遠端への変倍時に第4レンズ群G4と一体で移動するように構成されている。
【0088】
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13との接合レンズとから構成される。
【0089】
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に、両凹レンズL21と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22との接合レンズと、両凹レンズL23とから構成される。
【0090】
第3レンズ群G3は、両凸レンズL31から構成される。
【0091】
第4Aレンズ群G4Aは、光軸に沿って物体側から順に、両凸レンズL41と、両凸レンズL42と両凹レンズL43と両凸レンズL44との接合レンズとから構成される。
【0092】
第4Bレンズ群G4Bは、光軸に沿って物体側から順に、両凹レンズL45と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL46との接合レンズとから構成される。
【0093】
第4Cレンズ群G4Cは、光軸に沿って物体側から順に、両凸レンズL47と、両凹レンズL48と両凸レンズL49との接合レンズとから構成され、L49レンズから射出された光線は像面Iに結像する。
【0094】
以下の表4に、本発明の第4実施例に係る変倍光学系ZL4の諸元値を掲げる。
(表4)第4実施例
[全体諸元]
W M T
f 72.00198 134.90087 291.56400
FNO 4.53 5.17 5.89
2ω 13.31 7.05 3.26
Y 8.35 8.35 8.35
TL 174.11210 185.42109 200.30283
[面データ]
m r d nd νd
op ∞
1) 54.92170 6.29800 1.603000 65.44
2) 199.31210 0.10000
3) 61.80160 2.00000 1.834000 37.18
4) 34.33480 10.49620 1.437000 95.00
5) 16937.45500 (D5)
6) −156.57000 1.22310 1.618000 63.34
7) 20.34000 4.24490 1.846660 23.80
8) 33.04330 3.78250
9) −36.70970 1.10000 1.593190 67.90
10) 193.98970 (D10)
11) 122.80240 3.24640 1.603000 65.44
12) −60.94980 (D12)
13) 32.71430 4.15430 1.487490 70.31
14) −266.57680 0.10000
15) 32.58110 4.70130 1.548140 45.51
16) −62.05980 1.13330 1.902650 35.73
17) 16.57230 5.51490 1.593190 67.90
18) −229.10060 2.00000
19) −186.61440 0.90000 1.772500 49.62
20) 19.26900 2.92390 1.902650 35.73
21) 44.24910 13.47910
22) ∞ 1.00000 開口絞り
23) 78.39800 3.47240 1.517420 52.20
24) −28.49740 12.23000
25) −26.06210 1.00000 1.804000 46.60
26) 27.95010 2.09780 1.688930 31.16
27) −80.50700 (BF)
I ∞
[可変間隔データ]
W M T
f 72.00198 134.90087 291.56400
D5 10.32410 28.70590 35.09120
D10 37.61910 23.80120 3.05980
D12 4.45650 9.12770 11.45850
BF 34.51430 36.58819 63.49523
φ 14.20 12.90 17.70
[レンズ群データ]
始面 焦点距離
G1 1 98.28877
G2 6 −26.13187
G3 11 68.00255
G4 13 165.0289
G4A 13 70.31244
G4B 19 −56.39926
G4C 22 157.08603
[各条件式対応値]
R31A=122.80240
R31B=−60.94980
ft=291.56400
fw=72.00198
f1=98.28877
f2=−26.13187
f3=68.00255
(1)R31A/(−R31B)=2.015
(2)ft/f3=4.288
(3)f1/fw=1.365
(4)(−f2)/fw=0.3629
【0095】
図8A、
図8B、
図8Cは、第4実施例に係る変倍光学系ZL4の無限遠合焦時における諸収差図であり、
図8Aは広角端状態、
図8Bは中間焦点距離状態、
図8Cは望遠端状態をそれぞれ示している。
【0096】
各収差図から明らかなように、第4実施例に係る変倍光学系ZL4は、広角端状態から望遠端状態に亘って諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有することがわかる。
【0097】
(第5実施例)
図9は、本発明の第5実施例に係る変倍光学系ZL5のレンズ構成を示す断面図である。
【0098】
図9に示すように、本実施例に係る変倍光学系ZL5は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、正の屈折力を有する第5レンズ群G5とから構成される。
【0099】
本実施例に係る変倍光学系ZL5は、広角端状態Wから望遠端状態Tへの変倍に際し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔は増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔は減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔は増大し、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との間隔は増大する。また、像面Iに対して、第1レンズ群G1は単調に物体側へ移動し、第2レンズ群G2は像面I側凸形状に移動し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4とは単調に物体側へ移動する。無限遠物体から近距離物体への合焦は、第3レンズ群G3を像面I側へ移動させることによって行う。
【0100】
第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第4Aレンズ群G4Aと、負の屈折力を有する第4Bレンズ群G4Bと、正の屈折力を有する第4Cレンズ群G4Cとから構成される。第4Bレンズ群G4Bを光軸と略直交方向の成分を持つように移動させることにより、手ブレによる像ブレの補正、すなわち防振を行う。開口絞りSは、第4レンズ群G4の内部に配置され、広角端から望遠端への変倍時に第4レンズ群G4と一体で移動するように構成される。
【0101】
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13との接合レンズとから構成される。
【0102】
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に、両凹レンズL21と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22との接合レンズと、両凹レンズL23とから構成される。
【0103】
第3レンズ群G3は、両凸レンズL31から構成される。
【0104】
第4Aレンズ群G4Aは、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL41と、両凸レンズL42と両凹レンズL43と両凸レンズレンズL44との接合レンズとから構成される。
【0105】
第4Bレンズ群G4Bは、光軸に沿って物体側から順に、両凹レンズL45と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL46との接合レンズとから構成される。
【0106】
第4Cレンズ群G4Cは、光軸に沿って物体側から順に、両凸レンズL47と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL48との接合レンズと、両凹レンズL49と両凸レンズL50との接合レンズとから構成される。
【0107】
第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL51から構成され、L51レンズから射出した光線は像面Iに結像する。
【0108】
以下の表5に、本発明の第5実施例に係る変倍光学系ZL5の諸元値を掲げる。
(表5)第5実施例
[全体諸元]
W M T
f 72.00486 134.89841 291.54877
FNO 4.65 5.37 5.93
2ω 13.31 7.05 3.26
Y 8.35 8.35 8.35
TL 174.91182 186.42192 202.55615
[面データ]
m r d nd νd
op ∞
1) 52.79430 6.72790 1.603000 65.44
2) 192.26600 0.10000
3) 59.81310 2.01620 1.834000 37.18
4) 33.06570 10.93130 1.437000 95.00
5) 1398.99180 (D5)
6) −199.73510 1.10000 1.618000 63.34
7) 20.10900 3.98210 1.846660 23.80
8) 33.06750 3.80460
9) −36.15720 1.10000 1.593190 67.90
10) 153.39170 (D10)
11) 129.41800 3.21260 1.603000 65.44
12) −58.89280 (D12)
13) 42.15740 3.02890 1.603000 65.44
14) 1041.31140 0.86670
15) 36.32190 4.54620 1.603000 65.44
16) −55.98360 1.10000 1.902650 35.73
17) 20.48130 4.50990 1.593190 67.90
18) −647.99840 2.00000
19) −222.13510 0.90000 1.772500 49.62
20) 19.09330 2.96230 1.902650 35.73
21) 43.40010 9.50520
22) ∞ 1.00000 開口絞り
23) 60.56320 3.49120 1.603420 38.03
24) −35.89700 1.00000 1.784720 25.64
25) −41.35010 13.67130
26) −45.55270 1.00000 1.816000 46.59
27) 20.47370 2.42650 1.620040 36.40
28) −139.46190 (D28)
29) −42.10500 1.50000 1.516800 63.88
30) −37.71970 (BF)
I ∞
[可変間隔データ]
W M T
f 72.00486 134.89841 291.54877
D5 7.38130 26.87990 33.29350
D10 36.98130 23.42730 2.50000
D12 4.30580 9.20650 11.70530
D28 7.73030 8.39550 36.54580
BF 32.02982 32.02982 32.02865
φ 15.60 13.60 18.60
[レンズ群データ]
始面 焦点距離
G1 1 97.08614
G2 6 −26.14657
G3 11 67.55545
G4 13 176.42266
G5 29 627.63137
G4A 13 78.55342
G4B 19 −57.55195
G4C 22 118.07179
[各条件式対応値]
R31A=129.418000
R31B=−58.89280
ft=291.54877
fw=72.00486
f1=97.08614
f2=−26.14657
f3=67.55545
(1)R31A/(−R31B)=2.198
(2)ft/f3=4.316
(3)f1/fw=1.348
(4)(−f2)/fw=0.3631
【0110】
各収差図から明らかなように、第5実施例に係る変倍光学系ZL5は、広角端状態から望遠端状態に亘って諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有することがわかる。
【0111】
ここで、上記各実施例は本発明の一具体例を示しているものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。以下に記載の内容は、光学性能を損なわない範囲で適宜採用することが可能である。
【0112】
本発明の変倍光学系の数値実施例として4群または5群のものを示したが、本発明はこれに限られず、他の群構成、例えば6群等の変倍光学系を構成することも可能である。具体的には、本発明の変倍光学系の最も物体側にレンズまたはレンズ群を追加した構成や、最も像側にレンズまたはレンズ群を追加した構成でも構わない。なお、レンズ群とは、空気間隔で分離された少なくとも1枚のレンズを有する部分を示す。
【0113】
また、本発明の変倍光学系の合焦レンズ群は、オートフォーカス用のモータとして例えば超音波モータ等による駆動にも適している。
【0114】
また、本発明の変倍光学系において、何れかのレンズ群全体またはその一部を、防振レンズ群として光軸に直交する方向の成分を含むように移動させ、または光軸を含む面内方向へ回転移動、すなわち揺動させることで、手ブレによって生じる像ブレを補正する構成とすることもできる。特に、第4レンズ群の少なくとも一部を防振レンズ群とすることが好ましい。
【0115】
また、本発明の変倍光学系を構成するレンズのレンズ面は、球面または平面としても良く、あるいは非球面としても良い。レンズ面が球面または平面の場合、レンズ加工および組立調整が容易になり、レンズ加工および組立調整の誤差による光学性能の劣化を防止することができるため好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないため好ましい。レンズ面が非球面の場合、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に成型したガラスモールド非球面、またはガラス表面に設けた樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれの非球面でも良い。また、レンズ面は回折面としても良く、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしても良い。
【0116】
また、本発明の変倍光学系の開口絞りSは第4レンズ群近傍に配置されることが好ましいが、開口絞りとして部材を設けずにレンズ枠でその役割を代用しても良い。
【0117】
また、本発明の変倍光学系を構成するレンズのレンズ面に、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施しても良い。これにより、フレアやゴーストを軽減し、高コントラストの光学性能を達成することができる。
【0118】
次に、本発明の変倍光学系ZLを備えた光学装置について、デジタル一眼レフカメラを例に説明する。
【0119】
図11は、本発明の変倍光学系を備えたデジタル一眼レフカメラの概略を示す断面図である。
図11に示すデジタル一眼レフカメラ1において、図示しない物体(被写体)からの光は、変倍光学系ZLで集光されて、クイックリターンミラー3を介して集点板5に結像される。そして、集点板5に結像された光は、ペンタプリズム7中で複数回反射されて接眼レンズ9へと導かれる。これにより、撮影者は、物体像を接眼レンズ9を介して正立像として観察することができる。
【0120】
また、撮影者によって図示しないレリーズボタンが押されると、クイックリターンミラー3が光路外へ退避し、変倍光学系ZLで集光された物体の光は撮像素子11上に被写体像を形成する。これにより、物体からの光は、撮像素子11により撮像され、物体画像としてメモリ(図示省略)に記憶される。このようにして、撮影者はカメラ1による物体の撮影を行うことができる。
【0121】
以上の構成により、本発明に係る変倍光学系ZLを備えたデジタル一眼レフカメラ1は、小型化とオートフォーカスの高速化を実現し、さらに諸収差を良好に補正し、高い光学性能を実現することができる。なお、
図11のカメラ1は、撮影レンズを着脱可能に保持するものでも良く、撮影レンズと一体に成形されるものでも良い。また、カメラは、一眼レフカメラでも良く、クイックリターンミラー等を有さないカメラでも良い。
【0122】
次に、本発明の変倍光学系ZLの製造方法について説明する。
図12は、本発明に係る変倍光学系ZLの製造方法の概略を示す図である。
【0123】
本発明の変倍光学系ZLの製造方法は、光軸に沿って物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを有する変倍光学系の製造方法であって、
図12に示すように、以下の各ステップS1〜S3を含むものである。
ステップS1:広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔は変化し、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔は変化し、第3レンズ群と第4レンズ群との間隔は変化するように構成する。
ステップS2:第3レンズ群を一枚の正レンズで構成する。
ステップS3:第3レンズ群を光軸方向に移動させることによって無限遠物体から近距離物体までの合焦を行うように構成する。
【0124】
斯かる本発明の変倍光学系の製造方法によれば、小型化とオートフォーカスの高速化を実現し、さらに高い光学性能を備えた変倍光学系を製造することができる。